説明

栄養強化鶏卵及びその製造方法

【課題】本発明はビタミン類を富化した鶏卵およびその鶏卵の生産方法並びにその鶏卵を生産するために用いる飼料に関する。
【解決手段】ビタミンAとビタミンB6を含有する飼料を、産卵鶏に給餌することにより、ビタミンAの含有量が富化された鶏卵を得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はビタミン類を富化した鶏卵及びその鶏卵の生産方法並びにその鶏卵を生産するために用いる飼料に関する。
さらに詳しくは、本発明は飼料中のビタミンA、ビタミンB6を強化した飼料を産卵鶏に給餌することにより、鶏卵へのビタミンAの移行率を改善し、それらのビタミン類を富化した鶏卵、及びその鶏卵の生産方法、並びにその鶏卵を生産するために用いる飼料に関する。
【背景技術】
【0002】
人が健康な身体を維持するためには、炭水化物、たんぱく質、脂肪、ビタミン類、ミネラル類の栄養素をバランス良く摂取することが必要である。
しかしながら現代の多様化した生活パターンによる、無関心、多忙、飽食あるいは逆に節食、などの理由によりこれらの栄養素をバランスよく食物から摂取することが出来なかったり、また高齢者にあっては、食物の摂取量が減じることがあったりして、栄養バランスを維持することが困難な状況が起こり得る。
【0003】
これらの栄養素のうち、ビタミン類は、微量で人及び動物における生体内の代謝・生理機能等の生理作用を司り、その欠乏又は過剰によって生体に重大な障害を与えることのある、人及び動物にとって必須の物質である。
そして、このビタミン類には、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸、ビオチン、パントテン酸、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、及びビタミンKが挙げられるが、なかでもビタミンAは、視覚、聴覚、生殖機能等を維持する上で重要なビタミンである。
【0004】
ビタミンAは、レバー、乳、バター、卵黄等に含まれる脂溶性ビタミンであり、動物性食品のみに含まれるが、他にヒトの体内でビタミンAに変換される前駆体としてニンジンやカボチャ、ホウレンソウ等に含まれるカロテン等を挙げることができる。
ビタミンAが不足すると、網膜の暗反応をつかさどる色素の生成が妨げられ、暗い所で目が見えにくくなる夜盲症を発症する。また、ビタミンAは皮膚や粘膜を正常な状態に保つ機能を有しており、これが不足すると皮膚の乾燥その他の健康障害を招くことが知られている。
ビタミンAの推定平均必要量は、18歳以上の成人男性で550〜600μgRE/日、18歳以上の成人女性で450〜500μgRE/日である(厚生労働省「日本人の食事摂取基準」(2010年版))。
【0005】
従来、ビタミンAをはじめとするビタミン類を補給するための手段として、ビタミン類の1種又は数種を組み合わせたビタミン剤、又は成人一人当たりのビタミン類の必要量を配合した種々の総合ビタミン剤が販売されている。
さらに、これらのビタミン類又は栄養素を含有する栄養補助食品(dietary suppliment又はnutritional suppliment)についても種々のものが販売されている。
しかしながら、これらのビタミン剤又は栄養補助食品を服用又は使用する場合に、服用又は使用管理を厳格に行わないと、ビタミン類の過剰摂取の危険がある。
【0006】
ビタミンAの過剰摂取は、頭痛、筋肉痛、視界がぼやける、皮膚の落屑、脱毛等の症状を招くことがある。成人におけるビタミンAの耐用摂取量の上限は2,700μgRE/日、妊婦では3,000μgRE/日である。
【0007】
このように、ビタミン剤の服用によるビタミンの過剰摂取が懸念される一方、食品からビタミン類などの栄養素を十分に摂取するための試みとして、ビタミン類などの栄養素を強化した飼料を家禽に給餌し、これらの栄養素を家禽が産卵する家禽卵に移行させ、栄養素が強化された家禽卵を生産する方法と栄養素が強化された家禽卵が提案されている。
【0008】
例えば、採卵用家禽にビタミンK1又は/及びビタミンK3を10ppm以上含有する飼料を与えて飼育することを特徴とするビタミンK高濃度含有家禽卵の生産方法(特許文献1参照)が開示されている。
ビタミンAの前駆体を鶏卵に含有させる技術としては、かんきつ類の果実由来のクリプトキサンチン含有物を飼料に配合し、産卵用家禽に給餌して生産されたクリプトキサンチン含有鶏卵(特許文献2参照)、ドナリエラ藻体乾燥粉末に、米糠、米糠油、ビタミンD3、ビタミンEを混合した飼料添加物を鶏用配合飼料に使用することにより生産されたβ−カロテン含有鶏卵(特許文献3参照)などが開示されている。
【0009】
複数の栄養素を鶏卵中に含有させるための技術としては、主成分である穀類とカルシウム源と、カルシウム不溶化防止剤と、ビタミンDを含むビタミン類とを含有する養鶏用飼料を採卵用家禽に給餌して、鶏卵中のカルシウムとビタミンDを共に強化するための養鶏用飼料(特許文献4参照)、産卵用家禽飼料にビタミンD類とビタミンK類を同時に強化して給餌することにより生産される、ビタミン類強化鶏卵(特許文献5参照)等が開示されている。
【0010】
しかしながら、これらの文献に記載された方法又はその方法によって生産された鶏卵は、単独の栄養素をそのまま個別に鶏卵に移行させるか、又は、産卵鶏の体内で栄養素を変化させて鶏卵に移行させる方法によって栄養を強化された鶏卵又は鶏卵の生産法であった。
また、複数のビタミン、もしくはビタミンと他の栄養素を同時に飼料中に添加して鶏卵中に移行させる技術も、鶏卵中含量を強化する必要ある複数の栄養素を単純に飼料中に添加するか、家禽の腸内における溶出防止剤を別途配合して鶏卵移行量を維持・向上しようとしたにとどまり、複数のビタミンを同時に添加することによりビタミンの鶏卵への移行率そのものを高めることを目指したものではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開昭63−248354号公報
【特許文献2】特開2003−52338号公報
【特許文献3】特開2001−286262号公報
【特許文献4】特開平9−327267号公報
【特許文献5】特開平10−56978号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
このような状況の下、産卵鶏の飼料中のビタミンAを、他の栄養素と同時に強化することによって、両成分の相乗効果によりビタミンAを鶏卵中により効率よく移行させることが出来れば、ビタミンAの必要量を過剰摂取の恐れ無しに、この鶏卵を食することによって効率よく摂取することができる。したがって、かかる鶏卵とその生産方法、及びその鶏卵を生産するための飼料の解明が求められるところである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明者らは、代謝作用や拮抗作用を有することから鶏卵中への移行量の変動幅が大き
いビタミンAをはじめとするビタミン類を、鶏卵中に効率よく移行させた鶏卵及びその生産方法について、鋭意研究の結果、本発明を完成させたのである。
【0014】
そして本発明者らは、ビタミンAを含有し、さらにビタミンB6を含有する飼料を産卵鶏に給餌することにより、ビタミンAが効率よく富化された鶏卵が生産されることを見出したのである。
すなわち、本発明の産卵鶏に給餌する飼料は、通常の飼料に強化される必須の成分として、ビタミンAとビタミンB6の双方を、強化含有させることを特徴とするものである。
【0015】
本発明によれば、飼料中に、ビタミンAを5,000〜50,000IU/kg及びビタミンB6を50〜1,500mg/kg含有する飼料を産卵鶏に給餌することにより、ビタミンAを170〜330μgRE/可食部全卵100g、含有する鶏卵が得られることが見出されたのである。
【0016】
すなわち、本発明は、ビタミンAを含有し、さらにビタミンB6を含有する飼料を、産卵鶏に給餌することを特徴とする、ビタミンAの含有量が富化された鶏卵を生産する方法に関する。
【0017】
また本発明は、飼料中に、ビタミンAを含有し、さらにビタミンB6を含有することを特徴とする、ビタミンAの含有量が富化された鶏卵を生産するための飼料に関する。
【0018】
また本発明は、飼料中に、ビタミンAを含有し、さらにビタミンB6を含有する飼料を産卵鶏に給餌することによって生産される、ビタミンAの含有量が富化されたことを特徴とする鶏卵に関する。
【0019】
本発明は、特定的には、飼料中に、ビタミンAを5,000〜50,000IU/kg含有し、さらにビタミンB6を50〜1,500mg/kg含有する飼料を、産卵鶏に給餌することを特徴とする、ビタミンAの含有量が富化された鶏卵を生産する方法に関する。
【0020】
また本発明は、特定的には、飼料中に、ビタミンAを5,000〜50,000IU/kg含有し、さらにビタミンB6を50〜1,500mg/kg含有することを特徴とする、ビタミンAの含有量が富化された鶏卵を生産するための飼料に関する。
【0021】
また本発明は、上記した特定の範囲のビタミンAの含有量を有し、さらに上記した特定の範囲のビタミンB6を含有する飼料を産卵鶏に給餌することによって生産される、ビタミンAを170〜330μgRE/可食部全卵100g含有する鶏卵に関し、さらに好ましくは、該鶏卵はビタミンB6を0.16〜0.76mg/可食部全卵100g、含有することを特徴とする鶏卵に関する。
【0022】
本発明の好ましい特定例では、飼料中に、ビタミンAを20,000〜50,000IU/kg含有し、さらにビタミンB6を50〜1,500mg/kg含有する飼料を、産卵鶏に給餌することを特徴とする、ビタミンAの含有量が富化された鶏卵を生産する方法に関する。
【0023】
また本発明の好ましい特定例では、飼料中に、ビタミンAを20,000〜50,000IU/kgを含有し、さらにビタミンB6を50〜1,500mg/kg含有することを特徴とする、ビタミンAの含有量が富化された鶏卵を生産するための飼料に関する。
【0024】
また本発明の好ましい特定例では、上記した特定の範囲のビタミンAの含有量を有し、さらに上記した特定の範囲のビタミンB6を含有する飼料を産卵鶏に給餌することによっ
て生産される、ビタミンAを230〜330μgRE/可食部全卵100g含有することを特徴とする鶏卵に関し、さらに好ましくは、該鶏卵はビタミンB6を0.16〜0.76mg/可食部全卵100g含有することを特徴とする鶏卵に関する。
【0025】
本発明によれば、飼料中のビタミンA及びビタミンB6を同時に強化することにより、ビタミンAを効率よく鶏卵に移行させることが出来る結果、ビタミンAを通常よりも高濃度に含有する鶏卵を生産することが可能となるという優れた効果を有する。
また、本発明によれば、その好ましい特定例においてビタミンAを230〜330μgRE/可食部全卵100gを含有する鶏卵が得られる結果、該鶏卵を2個/日(鶏卵のサイズM、可食部60g/個として)を食することにより、成人の1日の推定必要量(男性550〜600μgRE/日、女性450〜500μgRE/日)の半分程度〜半分強を容易に摂取することができる。
また、本発明によれば、ビタミンAと共に飼料中に強化するビタミンB6の含量を上記特定の範囲に限った結果、産卵成績の顕著な低下を招くことなく、ビタミンAを高濃度に含有する鶏卵を生産することが可能になるのである。
【0026】
本発明の飼料には、産卵鶏用の飼料として通常使用される飼料(基礎飼料)に必要なビタミン類を添加したものが使用される。
この基礎飼料の原料としては、トウモロコシ、マイロ、小麦、大麦、燕麦、ライ麦、玄米、そば、あわ、きび、ひえなどの穀類、米ぬか、トウモロコシぬか、トウモロコシ胚芽などの糟糠類、大豆油かす、きな粉、亜麻仁油かす、パーム核かす、ごま油かす、ひまわり油かす、なたね油かすなどの植物性油かす類、魚粉、フィッシュソリュブル、肉粉、肉骨粉、血粉、脱脂粉乳、カゼイン、乾燥ホエーなどの動物性飼料原料、大豆油、落花生油、やし油、パーム油、タロー、ラードなどの油脂が挙げられる。
【0027】
これらの基礎飼料の原料を適宜の量で配合して産卵鶏用の基礎飼料とするが、本発明によれば、これらの基礎飼料に対して、必要なビタミン類である、ビタミンA及びビタミンB6が、その相互作用による鶏卵中への効率的な移行にとって最適な含有量となる量で配合して用いられる。
【0028】
すなわち、本発明によれば基礎飼料中に、ビタミンA及びビタミンB6のそれぞれの含有量が、ビタミンAを5,000〜50,000IU/kg、好ましくは20,000〜50,000IU/kg、ビタミンB6を50〜1,500mg/kg、好ましくは400〜1,500mg/kgとなるように、これらのビタミン類を添加して調製する。
【0029】
これらのビタミン類の基礎飼料中の含量が少なすぎると、鶏卵へのビタミン移行率の充分な改善効果が得られない。
また、これらのビタミン類の基礎飼料中の含量が多すぎると、飼料に対する産卵鶏の嗜好性が悪化することによる飼料摂取量の減少、産卵率の悪化等を招くおそれがあり、また、産卵鶏飼料としての採算性の点でも問題がある。
【0030】
これらのビタミン類を強化した産卵鶏飼料を鶏に少なくとも14日間、好ましくは21日間以上給餌することによって、本発明の目的とする特定量のビタミン類を含有する鶏卵を得ることができる。
【0031】
本発明の鶏卵を得るための産卵鶏には、特に限定はなく、鶏卵を産生する鶏であれば本発明によってビタミン類の含有量を調整した飼料を給餌することでビタミン類の含有量の富化された鶏卵が得られるが、白色系卵採卵用鶏、褐色系卵採卵用鶏、ピンク系卵採卵用鶏などが好ましく、殊に白色系卵採卵用鶏が好ましい。
【0032】
本発明による飼料を給餌することによって、可食部全卵100g中にビタミンAを170μgRE/100g以上、好ましくは170〜330μgRE/100g、さらに好ましくは230〜330μgRE/100g、ビタミンB6を0.16mg/100g以上、好ましくは0.16〜0.76mg/100g、さらに好ましくは0.26〜0.76mg/100gのそれぞれを含有する鶏卵を得ることができる。
【発明の効果】
【0033】
上記のとおり本発明により、飼料中のビタミンAと、ビタミンB6を調整したビタミン強化飼料を産卵鶏に給餌することにより、ビタミンAが富化された鶏卵が得られる。特に、飼料中のビタミンB6を強化することにより、鶏卵へのビタミンAの移行率が改善される。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、これらの実施例は本発明を単に説明するためのものであって、特許請求の範囲に記載された本発明を限定するものではない。
【実施例】
【0035】
表1、2に示す基礎飼料をベースとし、さらに、ビタミンAとビタミンB6を添加して、表3、4に示す量に調整したビタミン強化飼料を用意した。
【0036】
【表1】

【0037】
【表2】

【0038】
【表3】

【0039】
【表4】

【0040】
上記表3及び表4のとおり調整した飼料を、産卵鶏(ジュリア種)に21日間不断給餌し、得られた鶏卵中の各種ビタミンを分析した。なお、試験は次に示すとおりの二通りの方法により実施した。
試験1(実施例1〜8、比較例1〜5)
鶏種:ジュリア、開始日齢:269日齢、10羽×13区(130羽)
試験2(実施例9〜12、比較例6〜9)
鶏種:ジュリア、開始日齢:327日齢、10羽×8区(80羽)
【0041】
以下に試験結果、すなわち、試験1(実施例1〜8、比較例1〜5)と、試験2(実施例9〜12、比較例6〜9)について、産卵成績と鶏卵可食部中のビタミンA、B6含有量についての測定結果を示す。
【0042】
表5及び表6には産卵成績が、表7及び表8には鶏卵可食部中のビタミンA、及びB6の含有量が示されている。
【0043】
【表5】

なお、括弧内の数字(1区比)は、比較例1の産卵率を100として、これに対する2区〜13区の産卵率の比率を表したものである。
【0044】
【表6】

なお、括弧内の数字(14区比)は、比較例6の産卵率を100として、これに対する15区〜21区の産卵率の比率を表したものである。
【0045】
【表7】

なお、括弧内の数字は、飼料中のビタミンA含量が同一の試験区のグループ(1区及び2区、3区ないし8区、9区ないし11区、12区及び13区の各グループ)において、飼料中ビタミンB6含量の最も低い区の鶏卵中のビタミンA含量を100とした場合の、これに対する同じグループ内の他の試験区の鶏卵中のビタミンA含量の割合を表したものである。
【0046】
【表8】

なお、括弧内の数字は、飼料中のビタミンA含量が同一の試験区のグループ(14区及び15区、16区ないし19区、20区及び21区の各グループ)において、飼料中ビタミンB6含量の最も低い区の鶏卵中のビタミンA含量を100とした場合の、これに対する同じグループ内の他の試験区の鶏卵中のビタミンA含量の割合を表したものである。
【0047】
上記の測定結果より、以下の点が明らかとなった。
1.実施例1〜12に示されたとおり、飼料中のビタミンAが5,000〜50,000IU/kgの範囲では、飼料中のビタミンB6含量を高めることにより、鶏卵中のビタミンA含量が高まる傾向にあり、飼料中ビタミンB6含量を4.3mg/kgから50、100、400、1000、1500mg/kgに高めたとき、鶏卵中のビタミンA含量は、それぞれ105〜107%、103〜110%、107〜112%、113〜121%、114%に高まった。
2.比較例3に示されたとおり、飼料中ビタミンB6を1,500mg/kgを超える範囲(2,000mg/kg)で添加しても、更なるビタミンAの上昇は認められなかった。
3.比較例8、9に示されたとおり、飼料中のビタミンAが66,000IU/kgでは、飼料中のビタミンB6含量を1,000mg/kgに高めても、鶏卵中のビタミンA含量が高まらなかった。
4.飼料中のビタミンB6を2,000mg/kgまで高めた試験1の8区(比較例3)では、顕著な産卵率の低下が認められた。
【0048】
上記の結果から、飼料中のビタミンAとビタミンB6を、本発明のとおり調整したビタミン強化飼料を産卵鶏に給餌することにより、ビタミンAが特段に富化された鶏卵が得られることが明らかになった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
飼料中に、ビタミンAを含有し、さらにビタミンB6を含有する飼料を、産卵鶏に給餌することを特徴とする、ビタミンAの含有量が富化された鶏卵を生産する方法。
【請求項2】
飼料中に、ビタミンAを5,000〜50,000IU/kg含有し、さらにビタミンB6を50〜1,500mg/kg含有する飼料を、産卵鶏に給餌することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
飼料中に、ビタミンAを20,000〜50,000IU/kg含有し、さらにビタミンB6を50〜1,500mg/kg含有する飼料を、産卵鶏に給餌することを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
飼料中に、ビタミンAを含有し、さらにビタミンB6を含有することを特徴とする、ビタミンAの含有量が富化された鶏卵を生産するための飼料。
【請求項5】
飼料中に、ビタミンAを5,000〜50,000IU/kg含有し、さらにビタミンB6を50〜1,500mg/kg含有することを特徴とする請求項4に記載の飼料。
【請求項6】
飼料中に、ビタミンAを20,000〜50,000IU/kgを含有し、さらにビタミンB6を50〜1,500mg/kg含有することを特徴とする請求項4又は5に記載の飼料。
【請求項7】
飼料中に、ビタミンAを含有し、さらにビタミンB6を含有する飼料を産卵鶏に給餌することによって生産される、ビタミンAの含有量が富化されたことを特徴とする鶏卵。
【請求項8】
飼料中に、ビタミンAを5,000〜50,000IU/kg含有し、さらにビタミンB6を50〜1,500mg/kg含有する飼料を産卵鶏に給餌することによって生産される、ビタミンAを170〜330μgRE/可食部全卵100g含有することを特徴とする請求項7に記載の鶏卵。
【請求項9】
飼料中に、ビタミンAを20,000〜50,000IU/kg含有し、さらにビタミンB6を50〜1,500mg/kg含有する飼料を産卵鶏に給餌することによって生産される、ビタミンAを230〜330μgRE/可食部全卵100g含有することを特徴とする請求項7又は8に記載の鶏卵。
【請求項10】
鶏卵中に、ビタミンB6を0.16〜0.76mg/可食部全卵100g含有することを特徴とする請求項8又は9に記載の鶏卵。

【公開番号】特開2012−205505(P2012−205505A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−71421(P2011−71421)
【出願日】平成23年3月29日(2011.3.29)
【出願人】(399106505)日清丸紅飼料株式会社 (25)
【出願人】(399081176)株式会社アキタ (5)
【Fターム(参考)】