説明

栗飲料及び栗菓子

【課題】栗は、そのまま煮て食したり、菓子に加工されたりして非常によく食べられている。天津甘栗やマロングラッセ等である。しかし、この栗を利用したジュース等はまったく存在しなかった。そこでこの栗を利用して美味な飲料や菓子を提供する。
【解決手段】栗の破砕物又は粉砕物が10重量%以上、シロップが20重量%以上、果物又は果汁が5重量%以上を含む飲料、及び栗の破砕物又は粉砕物が10重量%以上、シロップが10重量%以上、牛乳が20重量%以上を含む飲料。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、栗飲料及び栗菓子に関するものである。
【背景技術】
【0002】
栗は、そのまま煮て食したり、菓子に加工されたりして非常によく食べられている。天津甘栗やマロングラッセ等である。
しかし、この栗を利用したジュース等はまったく存在しなかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そこで、本発明では、この栗を利用して美味な飲料や菓子を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
以上のような状況に鑑み、本発明者は鋭意研究の結果本発明栗飲料及び栗菓子を完成したものであり、その特徴とするところは、栗飲料にあっては、栗の破砕物又は粉砕物が10重量%以上、シロップが20重量%以上、果物又は果汁が5重量%以上を含む点にあり、他の態様では、栗の破砕物又は粉砕物が10重量%以上、シロップが10重量%以上、牛乳が20重量%以上を含む点にあり、栗菓子にあっては、栗の破砕物又は粉砕物が10重量%以上、シロップが20重量%以上、果物又は果汁が5重量%以上を含む流動物をシャーベット状にした点にあり、他の態様では、栗の破砕物又は粉砕物が10重量%以上、シロップが10重量%以上、牛乳が20重量%以上を含む流動物をシャーベット状にした点にある。
【0005】
ここで栗の破砕物又は粉砕物とは、煮た栗をミキサーに掛けたようなもので細かくされたものである。破砕物や粉砕物のサイズは自由であり、栗の粒の食感を残したい場合には少し大きめにすればよい。即ち、ミキサーにかける時間を短くすればよい。
また、十分ミキサーにかけてほとんど粒が残らない程度でもよい。
【0006】
このとして市販の瓶詰のものが好適に使用できる。瓶詰のものは味も付けられており、またそのシロップも後述するように使用できるため、非常に便利である。
【0007】
勿論、生の栗(どのような種類の栗でもよい)を用いて、皮を剥き、それを煮て粉砕等すればよく瓶詰のものに限らない。また、生の栗の調理の方法も単に煮るだけでも、甘みその他の味を付けてもよい。
本発明飲料全体に、この栗の占める割合は、10重量%以上である。これ以下では栗の風味が薄いためである。好ましいのは、30〜50重量%であり、試飲では最も好まれた。
【0008】
シロップとは基本的には砂糖水であるが、それに限らず甘くて液状のものであればよい。例えば、水飴、メープルシロップ、蜂蜜等である。シロップとして混合せず、水と砂糖、水と甘味料等を加えて混合してもここでいうシロップである。甘さの程度は自由である。
シロップの含有量は、入れる果物の水分量によって変化するが、一般には20〜70重量%である。
【0009】
ここでいう果物とは果物の固形物又は破砕物をいう。例えば、みかん、パイナップル、桃、リンゴ、バナナ、梨、イチゴ等であり、一般に果物として食べられているものであればなんでもよい。この果物の破砕サイズも自由であり、前記した栗と同様でよい。
【0010】
果汁とは、果物を搾った液であり、レモン果汁、その他これもどのようなものでもよい。
果物や果汁の混合量は、5〜40重量%程度である。
【0011】
請求項1に記載の飲料は上記必須成分に他のものを添加してもよい。例えば、香料、着色剤、牛乳、生クリーム等である。
【0012】
次に請求項2の飲料について説明する。
これは、請求項1の飲料の果物又は果汁に替えて牛乳を加えたものである。この飲料の栗の混合量は10重量%以上であり、好適には10〜30重量%である。栗の使用法その他は請求項1と同様である。
【0013】
牛乳は加工乳でも通常の牛乳でもよい。混合量は、20重量%以上で、好ましくは30〜70重量%程度である。
【0014】
また、シロップは、10重量%以上である。牛乳が含まれているため、シロップの量は少なくなることが多い。
【0015】
さらに本発明は、上記した飲料だけでなく、この飲料と同様のものをシャーベット状に凍らせてシャーベット菓子にしてもよい。スプーンで食べられる程度の硬さが好適である。
このシャーベットに水を加えて飲料にすることも可能である。
【発明の効果】
【0016】
本発明飲料及び菓子には次のような大きな利点がある。
(1) 栗の風味が飲料で得られる。
(2) また、牛乳との組み合わせでは、牛乳の嫌いな者でも容易に飲むことができ栄養補給にもよい。
(3) シャーベットでは、食べやすく夏には最適である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下実施例に基づいて、本発明をより詳細に説明する。
実施例1
瓶詰の栗40重量部、みかん20重量部、それに瓶詰の栗に入っているシロップ40重量部を混合し、それをミキサーに掛けた。どろどろのジュース状のものができた。
【0018】
実施例2
瓶詰の栗20重量部、牛乳60重量部、それに瓶詰の栗に入っているシロップ20重量部を混合し、それをミキサーに掛けた。どろどろのジュース状のものができた。
【0019】
実施例3
実施例1の飲料を冷凍庫で凍らせてシャーベットにした。スプーンで容易にすくえる程度である。
【0020】
実施例4
実施例2の飲料を冷凍庫で凍らせてシャーベットにした。スプーンで容易にすくえる程度である。
【0021】
以上4つの例を10人の小学生と10人の大人(女性)に試飲、試食してもらったところ、全員がおいしいと言った。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
栗の破砕物又は粉砕物が10重量%以上、シロップが20重量%以上、果物又は果汁が5重量%以上を含むことを特徴とする栗飲料。
【請求項2】
栗の破砕物又は粉砕物が10重量%以上、シロップが10重量%以上、牛乳が20重量%以上を含むことを特徴とする栗飲料。
【請求項3】
栗の破砕物又は粉砕物が10重量%以上、シロップが20重量%以上、果物又は果汁が5重量%以上を含む流動物をシャーベット状にしたことを特徴とする栗菓子。
【請求項4】
栗の破砕物又は粉砕物が10重量%以上、シロップが10重量%以上、牛乳が20重量%以上を含む流動物をシャーベット状にしたことを特徴とする栗菓子。

【公開番号】特開2008−212043(P2008−212043A)
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−52989(P2007−52989)
【出願日】平成19年3月2日(2007.3.2)
【出願人】(503344012)
【Fターム(参考)】