説明

核果の種子を用いた枕の詰め物の製造方法及びこの製造方法により製造された枕の詰め物を用いた枕(Amethodformanufacturingthestuffingofapillowusingaseedofdrupeandthestuffingofapillowtherebyandthepillowthereby)

本発明の長期間使っても簡単に毀損されずに、頭に触れる触感を非常に良くして、就寝時に安らかな熟眠を維持することができるようにして、横になって休息を取る時、安らぎを感じるようにした核果の種子を用いた枕の詰め物の製造方法及びこの製造方法により、製造された枕の詰め物を用いた枕を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は核果の種子を用いた枕の詰め物の製造方法及びこの製造方法により製造された枕の詰め物を用いた枕に関するものであって、さらに詳細には長期間使用しても容易に毀損されないし、頭に触れる触感を非常に良くして就寝時に熟眠を維持でき、横になって休みを取るときに安らぎを感じるようにした核果の種を用いた枕の詰め物の製造方法及びこの製造方法により製造された枕の詰め物を用いた枕に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に広く使用される枕は外被の中にクッション素材、例えば、化学綿を詰め入れたものからなっている。
【0003】
このような構造の枕は化学素材から人体に良くない物質が放出されたり、通風性が劣る短所があるので、最近には健康により役立つ機能ができるように果物の種を枕の充填材として活用したものが使用されている。
【0004】
その一例として、大韓民国登録特許公報第10-0658826号に、いままで捨てられていた天然材料である桃の種、杏の種、梅の種、スモモの種などの果物の種の表面に黄土を被せた後、再び黄土層の外面に天然のコーティング物質を被服して乾燥する過程を経って製作される果物の種子を用いた枕の詰め物用の構造体が開示されている。
【0005】
前記の桃、杏、梅、スモモは核果(drupe)と言うが、従来技術は核果の種子自体を用いて枕の詰め物に使用するので、枕に頭をのせ横になると果物の種自体が有している外見の形象及び強度によってむしろ熟眠を取るよりは、後頭部に圧迫を加えて痛みを誘発させる逆効果があった。
【0006】
つまり、従来技術の枕の詰め物用に使われる果物種は直径が1cm〜3cm程度で表面積が広くて尖ったような部分もあり、材質が硬いのでそのまま人の頭に伝達され後頭部に圧迫を加えて痛みを誘発させるというものである。
【0007】
また、従来技術は核果の種子自体の香を利用することはできるが、その効果が不備であった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は前記のような問題点を解決するために創出されたものであって、自らの香りの発散が非常に容易にできるのと同時に、香料の含浸が非常に容易にできるようにし、頭に触れる肌触りを非常に良くして就寝の時に熟眠を維持することができるし、横になって休みを取る時、安らぎを感じるようにした核果の種子を用いた枕の詰め物の製造方法及びこの製造方法により製造された枕の詰め物を用いた枕を提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記のような問題点を解決するための本発明による核果の種子を用いた枕の詰め物の製造方法は、集められた核果の種子を洗浄して異物を除去する洗浄段階と、異物が除去された種子を一定の大きさに粉砕する粉砕段階と、一定の大きさに粉砕された種子の粉砕物の表面が滑らかで丸くなるように研く研磨段階と、前記研磨段階を進めた後、前記種子の粉砕物を乾燥させる乾燥段階とを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によると、自らの香りの発散が非常に容易にできるようにすると同時に、香料の含浸が非常に容易にできるようにして、頭に触れる肌触りを非常に良くして就寝の時に熟眠を維持することができるし、横になって休息を取る時、安らぎを感じることができるようになる。さらに、本発明は一定の大きさに粉砕されて摩耗された種子の粉砕物から香りが漂うので熟眠を取るのに非常に役に立つ。
【0011】
さらに、本発明によると、枕の詰め物に別に香料を含浸させることにより、枕の中から発散される香りによって快適な熟眠を取ることができたり、横になって安らげる休息を取ることができるようになる。
【0012】
さらに、本発明は捨てられた核果をリサイクルして植物性枕を製作することができるので、化学纎維枕を取り替えることができる。
【0013】
さらに、本発明は汗のにおい、腋臭症、足の臭い等の悪臭が発生されても枕の詰め物から香りが発散されるので、この香りにより周りの人または自分が悪臭を最大感じないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明にかかる枕の詰め物を製造する工程を示した図面。
【図2】本発明の製造工程中、粉砕段階を進めた後の種子の粉砕物を示した図面。
【図3】本発明の製造工程中、研磨段階を進めた後の種子の粉砕物の鋭い部分が摩耗されて滑らかで丸く削られた状態を示した図面。
【図4】本発明の枕の詰め物を用いた枕の断面図。
【図5】本発明の枕の詰め物を用いた他の構造の枕の断面図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の望ましい実試例を添付の図面を参照して詳細に説明すると次のようである。
【0016】
図1は本発明による枕の詰め物を製造する工程を示した図面であり、図2は本発明の製造工程中、粉砕段階を進めた後の種子の粉砕物を示した図面であり、図3は本発明の製造工程中、研磨段階を進めた後の種子の粉砕物の鋭い部分が摩耗されて滑らかで丸く削られた状態を示した図面であり、図4は本発明の枕の詰め物を用いた枕の断面図であり、図5は本発明の枕の詰め物を用いた他の構造の枕の断面図である。
【0017】
本発明の枕の詰め物の製造過程を図1を参照して説明する。
【0018】
先ず、集められた核果の種子らを洗浄機で洗浄し、異物を除去する洗浄段階を進める。(S1)
【0019】
前記洗浄段階(S1)を進めると、核果の種子の外面に付いている異物が除去される。
【0020】
前記洗浄段階を進行して異物が除去された核果の種子を破鎖機または粉砕機におよそ2.5mm〜3.5mm程度の一定の大きさに粉碎する粉砕段階を進める。(S2)
【0021】
前記粉砕段階(S2)を進めると、図2に示されたように、種子の粉砕物20が生ずるようになる。
【0022】
ここで、核果の種子を粉碎する理由は微細気孔21が外部に露出するようにして種子自体が有している自らの香りが容易に発散されるようにしたり、後述する香料の含浸が容易にできるようにするためのものである。
【0023】
前記粉砕段階を進めて一定の大きさに粉砕された種子の粉砕物表面が滑らかで丸くなるように研磨する研磨段階を進める。(S3)
【0024】
前記研磨段階(S3)を進めると、図3に示されたように、種子の粉砕物30の表面に生じた鋭い角と突出部が摩耗されながら表面が滑らかで丸くなる。
【0025】
前記のような製造段階でなされる本発明の枕の詰め物は、従来技術の核果の種子自体をそのまま利用して枕の詰め物に使用する時に生ずる短所である、人が枕に頭をのせ横になった時、果物種自らの表面積が広くて尖ったような部分と、材質の硬い感じが頭に伝達されて痛みを誘発させる弊害を解消することができる。
【0026】
一方、前記研磨段階は、一定の大きさに粉砕された種子の粉砕物らと、砂利等の研磨部材らを交ぜて、これらを撹拌させることで行われる。
【0027】
これで、前記粉砕過程で生じた種子の粉砕物の表面の鋭い部分が前記研磨部材とともに撹拌されながら摩耗され、表面が滑らかで丸くなることと同時に、全体形象が丸くなって枕の詰め物として使用するのに適当な大きさになる。
【0028】
ここで、摩耗された種子粉砕物と研磨部材である砂利を分離する方法は、比重差を用いて分離することができるところ、例えば摩耗された種子の粉砕物と研磨部材である砂利が互いに混じった状態で水を満たすと、砂利は沈むが種子の粉砕物は水の上に浮かぶようになり、水の上に浮かんだ種子の粉砕物を引き上げることによって研磨部材から分離することができる。
【0029】
一方、前記ように研磨段階を進めて図3に示されたように研磨された粉砕物に対し熱処理及び香料注入段階を進める。(S4)
【0030】
前記段階(S4)を進める順序は次のようである。
【0031】
先ず、複数の種類の香料、例えばアロマ、薄荷、レモン、ローズ等の香料の中から必要な香料を選択し、これを蒸溜水に希薄する。
【0032】
このように香料を水ではなく蒸溜水に希薄する理由は、水中には水質によって多様な成分の異物が含有されている一方、蒸溜水は水を水蒸気に蒸発させて精製した液体なので、この蒸溜水には水中に含有されているすべての細菌と不純物が除去され、無臭透明であるので香料希薄剤として非常に効率的であるため、水の代わりに蒸溜水を使用する方が望ましい。
【0033】
次に、研磨された粉砕物を蒸気加熱器に入れた後、蒸溜水と混合された香料を蒸気加熱器に満たした後、50℃〜90℃位の温度で蒸気加熱器を1時間から2時間位加熱すると、粉砕物20が膨れ、これと同時に粉砕物20の微細気孔が拡張されて香料がこの微細気孔内に含浸されたり、または粉砕物20にしみ込むようになる。
【0034】
ここで、前記蒸気加熱器を用いることによって蒸溜水が滅菌作用をし、粉砕物20に対する別の消毒処理を行わなくても良い。
【0035】
ここで、本発明において使用される香料はアロマ、レモン、薄荷、ローズ等多様な種類があり、消費者の好みによって選択的に使用することができる。
【0036】
最後に、前記熱処理及び香料注入段階を進めた後、乾燥機で前記種子の粉砕物を乾燥させる乾燥段階を進める。(S5)
【0037】
このようになると、本発明による種子の粉砕物はおよそ外径が2mm〜3mm程度の小さな大きさのまるまるした状態の枕の詰め物の材料となる。
【0038】
ここで、前記乾燥段階を進めた後、別途の選別機で外径がおよそ2mm程度の大きさと、およそ3mm程度の大きさになった粉砕物をそれぞれ選別することができるが、このように選別する理由は、およそ外径が3mm程度の場合には成人向けの枕の詰め物として使用されるようになり、外径がおよそ2mm程度の場合には乳児用の枕の詰め物として使用されることができるようになる。
【0039】
一方、今まで説明した本発明の核果は、背景技術で言及した杏、梅、スモモを使用することができる。
【0040】
このような製造方法によって製造された本発明の枕の詰め物20は、図2に示されたように、枕10を構成する外被11の内部の全体にわたって詰め入れることができる。
【0041】
ここで、図2に示された枕10に枕の詰め物20をおよそ2mm程度の大きさのものを使用した場合には乳児または新生児用に適当であり、特に新生児の場合、頭の形が形成される時期なのできれいな頭の形になるに助けになることができる。
【0042】
また、図3に示されたように、枕10を構成する外被11の内部に綿類の綿からなったクッション材12を内蔵し、このクッション材12と外被11 のと間に本発明の枕の詰め物20が詰められるように枕を構成することができる。この場合に枕全体のクッション性をそのまま維持しながらも、頭に触れる肌触りを良くし、香りの発生により快適な熟眠を取ることができたり、横になって安らげる休息を取ることができるようになる。
【0043】
図3に示された枕10は枕の詰め物20をおよそ3mm程度の大きさのものを使用する場合に成人向けに使用する方が適当である。
【0044】
ここで、図2及び図3に示された外被11は化学纎維ではなく天然纎維で製作する方が望ましい。
【符号の説明】
【0045】
10:枕 11:外被 12:クッション材 20:枕の詰め物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
集められた核果の種子を洗浄して異物を除去する洗浄段階と、
異物が除去された前記種子を一定の大きさに粉碎する粉砕段階と、
一定の大きさに粉砕された前記種子の粉砕物の表面が滑らかで丸くなるように研磨する研磨段階と、
前記研磨段階を進めた後、前記種子の粉砕物を乾燥させる乾燥段階とを含むことを特徴とする核果の種子を用いた枕の詰め物の製造方法。
【請求項2】
前記研磨段階を進めた後、前記乾燥段階を進める前に前記種子の粉砕物を高温の蒸気熱で熱処理する過程を進めるが、この熱処理過程において前記粉砕物に香料をしみ込ませて前記粉砕物に香料が含浸されるようにする熱処理及び香料注入段階をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の核果の種子を用いた枕の詰め物の製造方法。
【請求項3】
前記研磨段階は、一定の大きさに粉砕された種子の粉砕物らと研磨部材らを交ぜ、これらを撹拌させることでなされることを特徴とする請求項1に記載の核果の種子を用いた枕の詰め物の製造方法。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項の方法によって製造された枕の詰め物を外被の内部に詰め入れて構成したことを特徴とする枕。
【請求項5】
前記外被の内部にはクッション材が内蔵され、前記クッション材と外被のと間に前記枕の詰め物を詰め入れて構成したことを特徴とする請求項4に記載の枕。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2010−520014(P2010−520014A)
【公表日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−552609(P2009−552609)
【出願日】平成20年5月13日(2008.5.13)
【国際出願番号】PCT/KR2008/002650
【国際公開番号】WO2008/140237
【国際公開日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【出願人】(509238421)
【Fターム(参考)】