説明

核酸構築物

【課題】本発明は細胞内およびこのような細胞を含む生物学的システムにおいて、生物学的な働きやプロセスの変化をもたらしたり発現したりするために有用な構築物の配列を提供することを課題とする。
【解決手段】 実際には、これら構築物は化学修飾物および/ またはリガンド付加物を生物学的機能とを結びつけるものである。該化学修飾物および/ またはリガンド付加物はそれらの生物学的機能によって実質的に妨害されることなく該構築物に対して更なる特性を与える。このような更なる特性は、ヌクレアーゼ耐性、特異的細胞または細胞内の特異的部位に配置する特異細胞リセプターをターゲットとし、そして該構築物と対象とする細胞との間の相互作用を、所望なればこのような相互作用を減少するのみならず増大させることを含む。また本発明によれば方法とキットが提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、細胞または細胞を含んでいる生物学的システムの中の生物学的機能をもたらしそして該生物学的機能に影響し、そしてそれを現すことが出来る核酸構築物に関するものである。
本願中に引用または特定されるすべての特許、特許刊行物、科学文献は、本発明が属する技術分野の状態をより完全に述べるために、ここにこれらの全部を引用することによって組み入れられる。
【背景技術】
【0002】
ウイルスによって仲介される遺伝子デリバリーに代わるもう一つの方法としては、核酸を直接デリバリーすることである。このアプローチは転移の低効率、低安定性および細胞特異性の欠如を含むいくつかの制限を有する。これら制限のうちのいくつかのものに打克つために、他のアプローチがなされた。これらのアプローチはポリリジンとヒストンのようなポリカチオン(Wu and Wu, US Patent No. 5,166,320、その内容は文献としてここに組み入れられる)との非特異的イオンコンプレックスを含む。
これらはヒストンのようなポリカチオンまたはベース蛋白質を介して核酸構築物と非特異的に結合する。しかしながら得られるコンプレックスは、依然としてコンプレックスの均一性の欠如、核酸構築物の特異的領域に結合するポリカチオンに関する特異性の欠如、核酸のコンプレックスの潜在的妨害、およびコンプレックスのタイミングの悪い解離またはこれら核酸ポリカチオンまたは核ポリペプチドコンプレックスの安定性の欠如を誘起するコンプレックスのタイミングの良い解離の欠如を含むいくつかの制限を受ける。
【0003】
細胞への核酸転移は種々の方法によって起すことができる。このような方法は遊離核酸、核酸構築物、またはウイルスのゲノムまたはバクテリオファージベクターの一部としての核酸を利用することができる。
Wu et al..(米国特許第5,166,320 号)は、ポリカチオンポリリジンとの非特異的な会合におけるポリヌクレオチドを利用した。
これらのコンプレックスはコンプレックスの濃度の欠如、核酸構築物の特異的領域に結合するポリカチオンに関する特異性の欠如、核酸とのコンプレックスの潜在的妨害、およびコンプレックスのタイミングの悪い解離の可能性またはこれらの核酸またはヒストンまたは核ポリペプチドコンプレックスの欠如を誘起するコンプレックスのタイミングの良い解離の欠如を含む制限を受ける。この方法はウイルスベクターのデリバリーを与えない。更に細胞転換効率はいまだ低い。
生体外における造血細胞へのレトロウイルスを仲介とした遺伝子転換の方法は、フィブロネクチンまたはフィブロネクチン断片の存在下において試みられた。
フィブロネクチンはレトロウイルスとは結合するが、他の如何なるウイルス、核酸、または核酸構築物には結合しない。WilliamsとPatel, WO95/26200 (その内容は文献としてここに取り入れられる)はフィブロネクチンの存在下において、レトロウイルスによって造血細胞を転換した。この方法におけるフィブロネクチンの使用は、いくらかのレトロウイルスベクターの使用に限られており、他のウイルスベクターまたは他の核酸は使用されない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
二つの主要な理由のために多重コンプレックスを形成することが望ましい。このようなコンプレックスの形成は、コンプレックス中のモノマーユニットの集合した活性が得られるか、あるいは共同結合効果か高局所濃度を生成する隣接効果を介して、個々の成分やモノマーユニットに比較するとより強められた結合特性を有する。ポリリガンドは通常モノマーユニットの結合と比較した場合、相補的配列に対するポリヌクレオチド配列の結合に見られるように、モノマー形状においてよりも重合した形状においてより高い結合親和性を有する。
多重コンプレックスはモノマー化合物の架橋によって直接あるいはマトリックスを介してあるいは非共有結合の形成を介して形成されている。例えば酵素のような所定の化合物の直接的またはマトリックスを介する架橋によって形成される多重コンプレックスの例は、米国特許第4,687,732 号(その内容は文献としてここに取り入れられている)中に記載されており、それらによって可視化モノマーの多重単位から構成される可視化ポリマーはモノマーの化学基と結合するカップリング試薬によってお互いに共有的に結合せしめられる。例えばリガンド受容体システムのような非共有結合の形成を介して形成される多重コンプレックスの例は、免疫学的試薬として通常使用されるPAP (パーオキダーゼ−抗パーオキシダーゼ)コンプレックスやAPAAP(アルカリホスファターゼ−抗アルカリホスファターゼ)コンプレックス、およびビオチン化部分の検出に使用されるストレプトアビジン−ビオチン化酵素コンプレックスである。
架橋または非共有結合によって形成されるコンプレックスの場合は、モノマー単位の機能と活性に影響するコンプレックスの中のモノマー単位の機能と活性に影響するコンプレックスの中のモノマー単位の空間配置や回りの化学的状態に関する制限が存在し、コンプレックスのサイズが大きくなるにつれ溶解度が影響を受ける。
【0005】
真核的プロセスによる原核遺伝子を制御する発現努力は、Schwartz et al. (1993 Gene 127:233, ここに文献として取り入れられる)によって試みられ、彼らは原核遺伝子の中へ真核遺伝子からのイントロン配列を導入した。しかしながら、 mRNAプロセシングが可能な細胞の中へ導入された時、該遺伝子は挿入されているイントロンにくっついているフランキングエクソン配列の存在のために更なるアミノ酸が含まれる変更された蛋白質を発現した。このイントロンの単離の方法は、イントロンにフランキングしているエクソン領域における内在制限酵素部位をあらかじめ存在させることを必要とし、そしてイントロン挿入はイントロンを受け取る遺伝子中に適当な制限酵素部位が存在することを必要とするので、このアプローチにおいてはこの制限は本来的に存在するものである。それ故にRNAからのイントロンの削除の後においても、フランキングしているエクソン配列は成熟RNA分子のコード配列の一部として残存する。更に、受入れ遺伝子上のイントロン挿入のための位置の数は適当な制限酵素部位の利用可能性によってきびしく制限される。
このアプローチによる遺伝子生産物の変更は、該遺伝子生産物の機能に対する予知できない効果を有し、そして特異的な例に対するこの方法の適用性を強く制限する。Schwartz et al. の実施例において、更なるアミノ酸は能力のある細胞中で合成された蛋白質の活性にはっきりした効果を有しなかったが、それは更なるアミノ酸が取り入れられる位置に依存するので、必ずしも予知できるような特性ではない。例えば、 Dunn et al. (1988 Gene 68:259, ここに文献として取り入れられる)によるT7RNAポリメラーゼのアミノ基末端の中へ導入された小さいペプチドをコードしている短い配列は、酵素活性に明確な効果を有しなかった。しかしながら、カルボキシ末端に近い位置への同じ配列の導入は、酵素活性の殆んど完全な喪失を引き起こした。このようにして、 Schwartz et al. の方法によるコード配列の中へエクソンを導入することの結果として、余分のアミノ酸の取入れは、劇的な突然変異誘発性の効果をもたらすことができた。
【0006】
原核生物的要素から誘導されるシステムは哺乳動物細胞中において機能性生産物を生産することができる。E. Coli バクテリオファージ由来の酵素であるT7RNAポリメラーゼは、哺乳動物システム中において一時的にあるいは安定的に発現された(Fuerst et al., 1986 Proc. Nat. Acad. Sci. U.S.A. 83:8122, その内容は文献としてここに取り入れられる)。哺乳動物環境中で合成される場合、T7プロモーターのコントロール下において遺伝子に作用して機能性遺伝子生産物を与えるために翻訳されることができる転写物を生産することができる。大量のRNAがT7プロモーターから転写されることができる(細胞あたり 30,000RNA分子までの, Lieber et al. 1993, 文献として取り入れられる)。
【0007】
真核生物的システムでは、一つの構築物上のポリメラーゼと別な構築物上のT7プロモーターとの二重システムの使用によってのみ成功が達成されている。この方法では、別々のプラスミドの連続のトランスフェクション(Lieber et al. 1989 Nucleic Acids Res 17.8485 文献として取り入られる)、または共トランスフェクション(Lieber et al. 1993 Methods Enzym, 217,47. 文献として取り入れられる)、またはT7プロモーターを含むプラスミドによるトランスフェクションの後のT7RNAポリメラーゼをコードしている組み換えワクシニアウイルスによる感染(Fuerst et al. 1986 Proc. Nat. Acad. Sci. U.S.A. 83, 8122)が行われなければならない。T7RNAポリメラーゼはT7プロモーター配列を含まないものとしてのみクローン化することができるので(Davenloo et al., 1984 Proc. Nat. Acad. Sci. U.S.A. 81:2035, 文献として取り入れられる) 、単一構築物中の両方の要素をクローン化する試みは、T7RNAポリメラーゼで開始される下流のプロモーターからの転写の合成はプラスミドの周りで継続して、細胞死をもたらす自動触媒的カスケードを導くT7RNAポリメラーゼのより多量の合成を引き起こすという事実のために失敗するように思われる。同じ性質を有するプロモーターの削除の似通った技法は、バクテリオファージT3(Morris et al. 1986Gene 41:193)およびSP6 (Kotani et al. 1987 Nucl. Acids Res. 15 2653,両方の刊行物共ここに文献として取り入れられる)RNAポリメラーゼのクローニングについて記述されている。しかしながら、これらの要素の適合性は、構築物に対する二つの修飾、即ちT7リゾチームの存在と抑制可能なT7lac プロモーターの使用によるT7RNAポリメラーゼの阻害を付加することによって達成せられた。これらの制限の両方共が構築物を得るために必要である。
【0008】
細胞中の遺伝子物質の導入は二つの方法によって行なわれる。一つの方法は細胞プロセスに直接作用し、しかしそれ自体は複製されずあるいはいかなる核酸も生成することができない核酸の外からの適用である。細胞プロセスに環境するために達成されなければならないこれら分子の細胞内濃度は、外からの供給に依存している。核酸デリバリーの別な方法は、それ自体は細胞プロセスに作用されないけれども、細胞プロセスに作用する細胞中の一本鎖核酸を生成する一次核酸構築物の細胞中への導入である。この場合は導入された一次核酸構築物は細胞核酸中に組み込まれることができるか、または染色体外状態で存在することができ、そしてそれは組み込まれるかまたは染色体外状態かのいずれかにおいて、それ自体のコピーを増やすことができる。該核酸構築物は、一次核酸構築物中のプロモーター配列から遺伝子発現および遺伝子複製の細胞プロセスに影響する一本鎖核酸を生成することができる。このような核酸はアンチセンス核酸、センス核酸、および蛋白質に翻訳されることができる転写物を含む。このような核酸の細胞内濃度はプロモーター依存合成に制限される。
一次核酸構築物から生成される一本鎖核酸の効率は、それらの細胞中の濃度、安定性、そして生成の持続時間に依存する。細胞内濃度を達成するための現在の方法は合成を支配するプロモーターへの依存によって制限される。
【0009】
アンチセンス療法の効率は、a)アンチセンスRNAの転写の速度、b)該RNAの細胞内位置、c)該RNA分子の安定性という三つの主な因子に殆んどの部分依存する。以前の研究はこれら因子の各々については行われていたが、単一のアプローチで三つ全部については行われていなかった。本発明は、安定なアンチセンスRNA配列の高核内濃度を達成するために、U1および他のhnRNA中の核酸配列に代わりに用いられるAS配列を利用するものである。
U1, U2および他のsnRNAは、蛋白質分子と複合される核に配置するRNAである(DahlbergとLund 1988 Structure and Function of Major and Minor Small Nuclear Ribonucleoprotein Particles, M. Birnstiel, Ed., Springer Verlag, Heidelberg, p38:, ZieveとSautereau 1990 Biochemistry and Molecular Biology 25:1, これらすべてはここに文献として取り入れられる)。
U1, U2および他のsnRNAオペロンの種々なプロモーターは非常に強くそして大量のRNAを生成する。U1および他のsnRNAは、細胞質にsnRNPとして逆輸入される前に、特異的蛋白質が複合される細胞質へ輸出するための信号を有する( 図41) 。snRNAは非常に安定な分子である。それらは特異的蛋白質と複合された場合、snRNPまたはスプライスソームを形成する非常に高次の幹またはループ構造を形成する (図43) 。RNA転写物に作用し変更することによって遺伝子発現に影響するアンチセンスおよび他の核酸分子は、核へ閉じ込めることによってある有利性を誘起することができる。高濃度は核の小容量中に維持されることができ、ターゲットRNAとの相互作用は発現のためにそれらが用いられる前に起こり得、そしてメッセンジャー結合リボゾームとは競合しないであろう。
アンチセンス配列を伝達する手段としてのアンチセンス配列のU2RNAへの付加(Izant とSardelli 1988 Current Communications in Molecular Biology, Cold Spring Harbor, p141, ここに文献として取り入れられる)は、正常なU2転写物の性質を変えた。U2転写域の5'末端の制限酵素部位へアンチセンス配列を挿入することによって形成されるハイブリッドU2分子は挿入サイズの増加と共にアンチセンス効率の減少を示した。250 塩基よりも長いものを挿入すると、アンチセンス効率は実質的に減少した。更にハイブリッドは、長さの増大に伴なう核中のハイブリッドの割合が減少し、野生型の相当物と同程度の能率的には核の中に蓄積されない。
【0010】
YuとWeiner(1988 Current Communications in Molecular Biology, Cold Spring Harmor, p141, その内容は文献として取り入れられる)は mRNAのスプライス位置を取り囲むターゲット配列に対する9塩基アンチセンス配列を置換した。該アンチセンス置換はU1RNAの5'末端で行われた。成熟細胞質RNAのターゲットにされる種類の水準は該アンチセンス置換では影響されなかった。
構築物は単一転写単位中に一個以上のターゲット要素が含まれることによってアンチセンス効率を増加するためにデザインされた。この方法において調整された多重構築物は、核酸中の多重ターゲット位置中に作用するものを支配する多くのターゲットを生成することが出来る(Chen et al., 1992 Antisense Strategies, Annals of the New York Academy of Sciences660;271: Zow et al. Gene 1994; 33, 両方共ここに文献として取り入れられる)。阻害に対する他のアプローチがLisziewicz et al.(1993 Proc Natl Acad Sci USA 90, 8000, 文献として取り入れられる)によって示されるように、多重転写物の中へ取り入れられることが出来、彼らはHIV TAR の多重コピーを、同一転写物上のHIV gag に対するアンチセンス配列と結合した。
【0011】
同一転写物上の1個以上のタ−ゲット要素を含むことによる多重ターゲッティングの使用は、多重ターゲット配列の同時的突然変異と云うありそうにもない出来事によるHIV のようなウイルスの高突然変異率を消すための方法を提供する。しかしながら、これらデザインを完成する一般的手段は単一転写物上の生産物を含むことである。このアプローチは次の制限を受ける。
a) 有効物として有用なRNA分子の総数は、単一プロモーターの強度によって制限される。
b)細胞の安定な形質転換の間、組み込みによりアンチセンス配列の発現の原因となる核酸鋳型配列を破壊させることが出来る。
c)多重転写物の使用は、転写物上に存在する一つの生産物が一個の細胞位置中に存在するターゲットに作用し、同一多重転写上に存在する他の生産物が別な細胞位置中に存在するターゲットに作用する場合には好ましくない。これは細胞質中のHIV タット蛋白質に結合するように作用する多重TAR 配列が、核中で最も効果的なHIV gag RNAに対するアンチセンス配列と共に同一の転写物上に存在させるLisziewicz et al.(1993) によって報告されたアプローチである。
【0012】
効率の良い抗ウイルスプロセスを見出すために多くの努力が払われて来たが、現在では、ウイルスの除去よりもむしろウイルス成長の抑制においてのみ成功されている。追求されてきた努力の中には、免疫化または抗体あるいはウイルスまたは細胞上のウイルス受容体部位と相互作用することによりウイルスによる細胞の認識に干渉する蛋白質での処理によるウイルスが細胞に侵入することを防ぐことによってウイルスの複製サイクルの開始を防止するための試みがある。これらの中には高水準の可溶性CD4 による不成功であった処理も含まれる(Husson etal., 1992, 文献として取り入れられる)。加うるに、機能的蛋白質中へのウイルスポリペプチドの進行を防止するためのプロテアーゼインヒビターと、ウイルスにコードされている逆転写酵素の活性とウイルス繁殖に必要な他の機能とを阻害することによるウイルス複製を妨害することが出来る種々のヌクレオシドアナログを使用する細胞中へのウイルス侵入後のHIV 感染と戦うための努力がなされている。ウイルス感染とウイルス複製サイクルの進行のステップは、病気のプロセスの薬理学的なあるいは免疫学的な干渉の可能性について調査された。しかしながら、独立なそして効果的な治療薬のように、免疫学的なそして小分子のインヒビターはAIDSの進行を阻止する事に失敗し、効率と小分子治療薬耐性を有するウイルスの発生という点から大きな問題を残している。免疫学的なそして小分子治療剤の組合せの適用さえ成功をもたらしていない。
【0013】
機能の置き換えまたは新しい機能の導入のいずれか一方のために細胞の中へ遺伝情報を導入することは、ウイルス感染の治療のための効果的な手段を提供してきた。遺伝子治療のアプローチは、ウイルス複製プロセスにおいて細胞内部に作用するメカニズムによって、ウイルスに対する耐性を細胞に与えるために用いられててきた(Yu et al., Gene Therapy J, 13-16 [1994]文献として取り入れられる)。これら研究の結果、試験管内では遺伝治療の効率はウイルス濃度に鋭敏であることが判明した。試験管内実験では、ウイルスの細胞に対する低比率では耐性の実質的な水準を示し、高比率では見せかけだけの効率に終止符が打たれ次いでウイルス生産が一気に激しく起こることによって特徴づけられる防御線突破現象を示した(Sczakiel et al., 1992. J. Viol. 66;5576: Scakiel とPawlita 1990. J. Viol. 65;468.これらは文献として取り入れられる)。このように試験管内ではある遺伝子的に処置された細胞のウイルス:細胞比が低くなれば、高ウイルス:細胞比よりも生存時間が長くなることが示される。
機能の区分別けは真核細胞中の制御されたプロセスにとって重大な意味を持つ。例えば、核DNAの大部分が遺伝子情報の転写が起る核の中に存在する染色体の中へ組織されている。核の中で合成されるRNAの大部分が、細胞質へ輸送され、そこで翻訳される。配置した機能のための他の細胞下区分はゴルジ装置、小胞体、核小体、ミトコンドリア、葉緑体、および細胞膜を含む。このようにして、種々のメカニズムが特異的細胞区分中に巨大分子を保持するためかあるいは巨大分子を一つの細胞区分から他へ輸送するために存在する。例えば、核から成熟した mRNAが細胞質中へ出ていくことにおいて、5'キャップの存在、イントロンの除去、およびポリA配列の付加はすべて再配置を支配する信号の一因となると信じられている(文献)。
スプライスソームアセンブリー中に含まれる小さな核RNA(snRNA)のようないくらかのRNAは、配列輸送によって再配置される(DahlbergとLund, 1988, Structure and Function of Major and Minor Small Ribonuclear Particles, M. Birnstiel, ed., Springer Verlag, Heidelberg, pg, 38, 文献として取り入れられる)。核中の転写の後、5'キャップおよび処理された3'末端の存在は、U1RNAを細胞質の中へ輸送するための二つに分かれた信号をつくりだす。この点に、いくらかのヌクレオチドの削除と5'キャップの過剰メチル化による該RNAの更なるプロセシングが存在する。細胞中に存在するスプライスソーム蛋白質の該UIRNAのSm領域への結合は過剰メチル化と組み合わさり、RNAを核の中へもどす再配置の信号をつくり出すと信じられている。殆どの mRNAとの対比において、殆どの蛋白質は細胞質中のそれらの合成位置から輸送される必要がない。しかしながら、転写、複製または他の核メンテナンスにおいて役立ついくらかの蛋白質は、適正に役目を果たすために核の中に存在せしめることを必要とする。この場合には、蛋白質中に存在するポリペプチド信号配列が細胞質から核の中への蛋白質の輸送を支配する。更に他の蛋白質は細胞質または核において役に立っていないが、リーダーと脂質親和性配列の存在を要求する細胞の膜中に存在することを要求される。
【0014】
遺伝子治療へのアプローチとしてのターゲット分子を支配することは、アンチセンスRNAのような活性剤を特別な細胞の場所においてターゲットと近接して置くことの明白な目的のための配置に関する試みによって研究されて来た。例えば、いくらかの研究者は新しく転写されたターゲットRNAが働くのを妨害するために核の中げ保持されるアンチセンスRNAを発現するための核酸構築物をデザインした (IzantとSardelli, 1988, Current Communication in Molecular Biology, D.Melton, ed., Cold Spring Harbor Laboratory, CottenとBirnstiel, 1989, EMBO Journal 8, 3861,文献として取り入れられる) 。反対の効果はまたそこに存在せしめられるであろうRNAの翻訳を妨害するために細胞質の中への輸送を増強するための信号を含むための転写物をデザインことによって達成された。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、細胞あるいはこのような細胞を含む生物学的システムの中で生物学的機能を保有する組成物で、化学的修飾によって保有されている生物学的機能に加えて更に有用な生物学的機能を付加するであろう組成物を提供することによって、従来の技術の上記制限に打克つものである。
本発明は細胞の中で生物学的機能を果たしそして処置が出来る核酸構築物に関するものである。これらの構築物は化学的に修飾された生物学的または合成的化合物を含むであろう。これらの構築物は細胞中においてこれらの生物学的機能を保有するが、しかしまた化学的修飾により更なる特性を示すことが出来るであろう。これらの構築物は構築物内で組み込まれた化学的修飾と生物学的機能を結合する。
本発明は特有な生物学的エレメントを取り入れたかまたは構築物に新しい特性を導入する化学物質を取り入れたか、あるいはその両方を取り入れた新規な構築物に関するものである。
特有な生物学的要素は細胞中では新規な能力( 非固有的) または新規な生産物( 人工的) を提供する構築物の中で、合成、非固有的な異種構造か、あるいは人工要素かのいずれかである。新規な能力は該構築物が適合する細胞中において機能することを可能ならしめる異種のプロセシングエレメントのようなエレメント、細胞の中での配置のための信号エレメント、および多重独立生産カセットの導入によって与えられるが制限は受けない。
化学的修飾は生物学的機能を実質的に妨害することなく構築物へ更なる特性を与える。このような更なる特性は核酸分解酵素耐性に制限されることなく、特異的細胞または細胞の特異的受容体をターゲッティングする能力、細胞の中での特異的な位置への配置の能力、または構築物( またはウイルスまたはベクター) とターゲット細胞との間の一般的な様式の相互作用を増強する能力または所望なればこのような相互作用を妨害または干渉するような能力であり得る。
【0016】
本発明はその機能、その細胞中での配置、およびその寿命を定める構築物を創り出すか、あるいはウイルス、ベクターまたは構築物が細胞中へ侵入するのに先立つウイルス、ベクターまたは構築物と細胞との相互作用を調節するかいずれかのために生物学的要素と化学的修飾とを組み合わせるものである。
更に、本発明はターゲット細胞と核酸物質の間の一般的な相互作用と生体内および試験管内において有用な多重コンプレックスの組成物に備える方法と構造に関するものである。
本発明によって提供される組成物の中には、細胞中に存在する時に生産物を生産する構築物がある。該構築物は少なくとも一個の修飾ヌクレオチド、ヌクレオチド類似体または非核酸物質、またはこれらのいずれかの組合せからなる。他の組成物は化学的修飾物またはリガンドからなる物に非イオン的に結合される構築物である。細胞中に存在する時、このような構築物は生産物を生産する。本発明によって提供される他の組成物は、化学的修飾物またはリガンドからなる物質に非イオン的に結合される構築物である。細胞中に存在する時、このような構築物はまた生産物を生産する。
【0017】
定義
技術および/あるいは本発明で使用される述語の幾つかの定義は以下のようである。
一次核酸構築物: 細胞の中で生産中心をつくりだす核酸で構成される組成物。
生産中心: 細胞の中で他の生産中心をつくり出すかあるいは一本鎖核酸を生産することができる一次核酸構築物から誘導される核酸である。
産出: 一次核酸構築物から生産中心の生成あるいは形成、あるいはほかの産生中心から生産中心を生成あるいは形成すること。
生産: 生産中心から一本鎖核分子を生成すること。
内在細胞システム:一本鎖核酸生産物の機能と同じように生産および産出に使われる細胞内に存在する細胞性プロセスおよび成分。このようなプロセス及び成分は細胞に本来備わっているもの、あるいは人工的な方法あるいは、たとえば、ウイルスによる感染により細胞に導入されることができる。
【0018】
リガンドに仲介された遺伝子転移
本発明は限定された化学的に修飾された核酸構築物(CHENAC)であり、細胞の中に導入されると、核酸を生産する、細胞内の蛋白質を生産するあるいは細胞内での核酸あるいは蛋白質との相互作用のように生物学的に機能することができる。該化学修飾は直接あるいは間接に構築物に以下の性質の一つあるいは幾つかを付与する。a)目標の細胞への結合、b)核酸分解酵素耐性、c)細胞内の核酸の導入のための機構の提供、d)細胞質内での核酸分解酵素耐性の提供、e) 細胞質から核への転移の促進、f)細胞内でのより長い寿命の提供、g)細胞DNAへの組み込み信号の提供。本発明の中で当該核酸の生物学的機能を実質的に妨害することなく上記の性質の一つあるいは二つ以上が提供されることができる。本発明は核酸構築物に一つあるいは二つ以上のリガンドあるいは化学修飾あるいは他の部分を核酸構築物につけ加えるために核酸の化学修飾を使用する。リガンドの付加あるいは化学修飾により修飾された構築物はさらに他の部分と複合することができ、このような部分としては天然のあるいは天然にはない、修飾されたあるいは修飾されていないオリゴあるいはポリペプチド;ポリカチオン;天然のあるいは天然にはない、修飾されたあるいは修飾されていないオリゴあるいは多糖類類;多分子コンプレックス;不活性化されたウイルス;およびリガンドあるいは化学的部分と複合できるすべての化学結合、付加、抱合である。この発明の修飾された核酸構築物は植物、ヒトおよび他の哺乳動物を含む真核細胞および原核細胞へ核酸をデリバリーする方法を供与する。
本発明はCHENACの部位に化学修飾を配置する可能性を提供する。このことはリガンドの付加あるいは化学修飾が生物学的機能を破壊する可能性がある場合に生物学的機能に相当するCHENACの部分を上記の性質に相当する修飾される部位から分離することができるような組成物の構築を可能にする。リガンドあるいは化学修飾が生物学的活性を妨害する場合にはCHENACの化学的に修飾された部分は細胞に導入されたあと修飾部分の置換あるいは消失により構築物から引き離すことができる。
【0019】
一側面では、この発明は細胞中に存在すると少なくとも一つの修飾されたヌクレオチド、ヌクレオチド類似体および非核酸物質、あるいはこれらの組み合わせからなる構築物である生成物を生産する。修飾されたヌクレオチドは以下にさらに述べるように化学的に修飾されたものでもいい。構築物中では、少なくとも一つあるいは二つ以上のヌクレオチド類似体はまた中軸、側鎖あるいはその両者での修飾が可能である。非核酸物質に関しては、この要素はまた構築物の一本の鎖あるいはそれが二本鎖である場合には両鎖に付加されうる。
一つあるいは二つ以上の非核酸物質は多くの多様な形をとりうる。これらには天然のポリマー、合成ポリマー、天然のリガンドおよび合成リガンド、またいかなるまた全ての上記の組み合わせが含まれる。ひとつあるいは二つ以上の非核酸物質が天然のポリマーであるときには、都合のいい部分が修飾されるかあるいは修飾されないことが可能である。天然のポリマーはポリペプチド、蛋白質、多糖類、脂肪酸および脂肪酸エステル、およびいかなるまた全てのこれらの組み合わせから選択されうる。
本発明で非核酸物質あるいは二つ以上の非核酸物質の合成ポリマー使用されるときには、同種ポリマーおよび異種ポリマーが適用されうる。このような同種ポリマーおよび異種ポリマーはそれらが最終的に負電荷あるいは正電荷をもっているとき多くの場合選択される。
本発明の上記の構築物が、少なくとも一つあるいは二つ以上の修飾されたヌクレオチド、ヌクレオチド類似体、核酸物質、リガンドあるいはこれらのもののいかなるあるいは全ての組み合わせたものを導入することで有用的に与えられるさらなるそして付加的な生物学的活性を表すように選定することができることは重要である。このような生物学的活性は、核酸分解酵素耐性、細胞認識、細胞結合および細胞(細胞質)内あるいは核内配置を含み、それ自身多くの形をとりうる。
【0020】
CHENACの核酸はDNA、RNA、あるいはRNAとDNAの組み合わせ、即ちDNAーRNAハイブリッドあるいはDNAーRNAキメラのようなキメラ核酸でありうる。CHENACの核酸成分は一本鎖あるいは二本鎖であり得る。核酸組成は全てあるいは一部修飾された核酸あるいは核酸類似体でありうる。修飾された核酸は核酸の相補的な部位に結合することができまた糖、塩基あるいはリン酸基に化学的な修飾を持つポリマーである。核酸類似体は相補的な核酸に結合でき、これらの中軸がリボおよびデオキシリボ糖およびリン酸グループ以外のものであるかあるいは側鎖グループが天然あるいは修飾された塩基以外のものであるポリマーである。
核酸類似体ポリマーの例にはペプチド核酸あるいは、1-(2'-デオキシ- β-D- リボフラノシル)-3-ニトロピロル(Nichols et al. 1994 Nature 369; 492,)あるいは2'- デオキシネブラリンおよび2'- デオキシキサントシン(Eritja et al. 1986 Nucleic Acids Research 14; 8135)の様な識別力のない塩基類似体あるいは一般の塩基を含む側鎖をもつポリマーを含む。これらの出版物は文献としてここにとりいれる。
修飾された核酸、核酸類似体および最終的に負電荷および/あるいは機能的なアミノグループをもつ他のポリマーは、これらの性質が溶解性、特異性、酵素機能および結合を提供するので、本発明の実施を容易ならしめる。核酸の機能配列のいくらかがプロモーター配列、ターミネーター配列あるいはプライマー結合配列のような天然のあるいは修飾された核酸配列であり得ることが望ましい。
CHENACの核酸組成は一本鎖、二本鎖、部分的な二本鎖あるいは三本鎖でもありうる。さらに、この組成は環状あるいは線状あるいは分岐状が可能であり、またどの様なDNAあるいはRNAの形もとりうる。それは二本鎖および一本鎖の両方の部位を含むことができまた非相補的部位即ち尾部を含むことができる。そのような尾部はさらに相補的な核酸に結合されることが可能である。例えば、一本鎖核酸が、他の連続した二本鎖構造間のギャップとしての一つあるいは二つ以上の一本鎖核酸の部位として存在することができる(図3、Gap 2 )。選択的には、線状一本鎖核酸は尾部としてあるいは一方の端がCHENACに結合し他の端が自由である線状の一本鎖核酸として存在できる(図4及び6a)。ギャップと尾部は一本鎖RNAあるいはDNAあるいは修飾された核酸、核酸類似体、多糖類、蛋白質および他の天然および合成ポリマーを含む天然および合成の多数の他のポリマーでありうる。この様な一本鎖部位は他の機能から生物学的機能を分離する手段としてまた核酸の結合のための相補的部位として働くことができる(実施例6bのように)。
【0021】
核酸成分は構成塩基の間の3'-5' リン酸ジエステル結合が破壊されている一つあるいは二つ以上の切れ目を持つことができる(図1bおよび2b参照)。
リガンドと化学的修飾は構成ヌクレオチドの糖、塩基およびリン酸残基の修飾により核酸、修飾された核酸あるいは核酸類似体に結合される(Engelhardt etal., US Patent No. 5,260,433, 文献によりこの中に完全に取り入れられる)か多糖類、ポリペプチドおよび天然および合成の多のポリマーのようなCHENACの非核酸部分に結合されることができる。糖およびリン酸残基の修飾はリガンドあるいは化学修飾および他の残基の末端への結合のための好ましい場所となりうる。塩基残基の修飾はリガンドあるいは化学修飾および他の残基の内部あるいは末端への結合に使われうる。ピリミジンの5位(Ward et al. U.S.Patent No.4,711,955 および関連した部門)やプリンの8および7位(Engelhardt et al., U.S.Patent No. 5,241,060 および関連する分割特許;Stavrianopoulos, U.S.Patent No. 4,707,440 および関連する分割特許)のような生物学的な機能を破壊しないような修飾は望ましい。上記米国特許および関連する分割特許は文献としてここに組み入れられる。
化学的な修飾は尾部あるいはギャップのような構築物の特別の部位に限られることもできるしあるいはCHENAC全体に分散されることもできる。この様にして、構築物は例えばポリヌクレオチドの尾部からなるような末端のような少なくとも一つの末端を含むことができる。この様な修飾された核酸は細胞の中に導入された後除かれるか置換される。
さらなる具体例として本発明は、上述したように、修飾された核酸類似体、非核酸物質(あるいはこれらの組み合わせ)のひとつあるいは幾つかに共有あるいは非共有結合で結合した少なくとも一つのリガンドからなる構築物を提供する。このようなリガンドおよび化学的修飾は共有および非共有的な作用を通してCHENACに直接に加えられることができる。共有的な付加は化学的な方法(Engelhardt et al. )および酵素的組み込みで行われうる。非共有的付加は核酸配列、核酸構造、蛋白質構造に基づき核酸ー核酸相互作用、抗原ー抗体相互作用、疎水性相互作用および他の相互作用を通して行われうる。CHENACへの間接的付加はこれらの同じ方法と相互作用により行われうる。本発明に含まれるときには、このようなリガンドおよび二つ以上のリガンドは本構築物のいかなる位置あるいはいかなる形に対しても結合される。したがって、一つあるいは二つ以上のリガンドは一本鎖部位、二本鎖部位、一本鎖の構築物の尾部、構築物の尾部に相補的な配列あるいはこれらの位置あるいは形の全ての組み合わせに対して結合されうる。
【0022】
天然あるいは合成のいかなる化学物質であれ、この発明に使われることができるリガンドあるいは化学的修飾は20,000 m.w. 以下の低分子物質と同様に20,000m.w. 以上の高分子物質を含んでいる。一つあるいは二つ以上のリガンドは高分子物質および低分子物質の両方を含むことができる。利用されうる高分子物質はペプチドおよび蛋白質、核酸、多糖類、脂質、ポリアニオン、ポリカチオンを含むポリマーおよび混合ポリマーを含む多数の天然および合成ポリマーを含む。低分子物質はオリゴペプチド、オリゴヌクレオチド、単糖、オリゴ糖および高分子陰イオン、高分子カチオン、脂質および混合ポリマーを含む合成ポリマーを含む。低分子物質はモノヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、オリゴペプチド、オリゴ糖、単糖、糖および他の天然および組成物を含む。
【0023】
リガンドおよび化学的修飾は核酸転移のための以下のような有用な性質を提供する。1)細胞を目標とするもの、2)細胞による取り込みを容易にするもの、3)細胞内の配置をするもの、4)細胞核酸への取り込みを容易にするもの、5)核酸分解酵素耐性を与えるもの。
1)利用されうる細胞を目標とするものは以下を含む。
a)細胞表面成分およびエピトープに対する抗体。
b)細胞表面成分に対して親和性を持つウイルス、ウイルス成分あるいはウイルス成分の一部分。これらはT4リンパ球のCD4受容体に結合するHIVのgp120 蛋白質のような蛋白質を含む(Lever 1995 British Medical Bulletin 51; 149, 文献としてここに組み入れ)。
c)細胞表面に親和性を持つリガンド。これはホルモン、レクチン、蛋白質、オリゴ糖および多糖類を含む。たとえば、アシアロオロソムコイドはアシアロ糖蛋白質受容体に結合し(Wu et al. 1989 J Biol Chem 269: 16985,文献としてここに組み入れ)またトランスフェリンはトランスフェリン細胞受容体に結合する(Wagner et al. 1992 89; 6099,また文献としてここに組み入れ)。
d)細胞表面に非特異的に結合するポリリジンのようなポリカチオン(Wu and Wu )。
e)造血性細胞および他の細胞に結合するフィブロネクチンのようなマトリックスス蛋白質(Ruoslahti et al. 1981 J. Biol. Chem. 256; 7277, 文献としてここに組み入れ)。
f)細胞表面に結合するレクチン。
2)細胞による取り込みを容易にするものはアデノウイルスのような不活性化ウイルス(Cristiano et al. 1993 Proc Natl Acad Sci USA 90; 2122: Curiel etal. 1991 Proc Natl Acad Sci USA 88; 8850,文献としてこれら全てを組み入れ);インフルエンザウイルスの血球凝集蛋白質および、血球凝集素HA-2のN-末端の融合能のあるペプチドのような、それからできるペプチド断片のようなウイルス成分(Wagner et al. 1992 Proc Natl Acad Sci USA 89; 7934, また文献としてここに組み入れ)を含む。
3)細胞内の配置が特異的なものとして以下を含む。
a)ヒストンのような核蛋白質
b)細胞質蛋白質と会合し核に配置されsnRNA U1およびU2のような核酸種(Zieve and Sautereauj 1990 Biochemistry and Molecular Biology 25; 1, 文献として組み入れ)
4)細胞核酸への取り込みを容易にするものは以下を含む。
a)核酸のDNAへの組み込みに機能する蛋白質。これらはインテグラーゼや部位特異的リコンビナーゼを含む(Argos et al. 1986 EMBO Journ 5; 433,文献として組み入れ);および
b)特異的組み込みを促進する細胞DNAに相同的なヌクレオチド配列。
5)デオキシヌクレオチド糖の2'位へのハロゲン原子グループの付加を含めた構成ヌクレオチドの核酸分解酵素耐性修飾を与えるもの(Braket et al., U.S.Patent Application serial No. 07/446,235,filed on December 4, 1989, 文献として組み入れ)。
【0024】
リガンドあるいは化学修飾はCHENACへ、a)直接の抱合により、b)修飾されたヌクレオチド三リン酸塩の酵素的な取り込みにより、c)構成ヌクレオチドに存在する反応性グループとの反応により、および、d)修飾された部分の取り込みのいずれかにより導入されることができる。これらのプロセスは化学的および酵素的方法の両者を含んでいる。酵素的な方法はプライマー伸長、RNAおよびDNAリゲーション、任意開始(Kessler et al. 1990 Advances in Mutagenic Research, Vol. 1, Springer Verlag, pp 105-152 )、切断修復(Rigbyet al., 1977, J. Mol. Biol. 113, 237)、ポリメラーゼ連鎖反応(Saiki et al., 1985 Science 239, 487 )、T7、T3およびSP6ポリメラーゼを使うRNAの標識法(Melton et al. 1984 Nucleic Acids Research 12, 7035; Morriset al. 1986 Gene 41, 193 )、ターミナルトランスフェラーゼによる末端付加(Roychoudhury et al. 1979 Nucleic Acids Research 6, 1323 )を含む。化学的方法(Kricka, 1995 Nonisotopic Probing, Blotting and Sequencing, Acadeic Pressに記述されている)はアリルアミン、ブロモ、チオおよびアミノのような核酸中の活性化されたグループへのリガンドあるいは化学的修飾の直接の付加;核酸の化学合成の間に化学的に修飾されたヌクレオチドの取り込み(Cook etal. 1988 Nucleic Acids Research 16, 4077; Stavrianopoulos U.S. Patent No. 4,707,440 および関連する分割特許)、化学的な末端標識(Agrawal et al. 1986 Nucleic Acids Research 14, 6777 );酵素による核酸の標識(Jablonskiet al., 1986 Nucleic Acids Research 14, 6115)を含む。上記出版物および米国特許のすべては文献としてここに組み込む。
CHENACはリガンドあるいは化学的修飾により修飾された核酸断片を取り込むことにより調製することができる。構築物はまた修飾されていない核酸断片と他の断片を一緒に取り込ませることにより調製することもできる。構築物中に取り込まれる断片は一本鎖、二本鎖あるいは一本鎖、二本鎖の両領域を含むものでありうる。この様な断片はDNA、RNA、DNAとRNAの結合物あるいはキメラ核酸からなることができる。断片のすべてあるいは一部は修飾された核酸あるいは核酸類似体からなることができる。断片のすべてあるいは一部は天然のあるいは合成のポリマーを含むことができる。断片は上記の化学的方法および酵素的方法のいずれによっても調製することができる。
【0025】
本発明はリガンドあるいは化学的修飾の配置場所の選択法を提供する。この様なリガンドあるいは化学的修飾が生物学的活性を妨害しないように、生物学的活性をもった断片はCHENAC中で修飾された断片から分離されることができる。また、修飾がある断片のある部分に限定されることができる。例えば、選択したリガンドあるいは化学的修飾で標識した特異的なプライマーを構築物の限定された部位にハイブリダイズし、プライマーの限られた場所にリガンドあるいは化学的修飾を限定するために重合は修飾されていないヌクレオチドの存在下で行うことができる。他の方法として、リガンドあるいは化学的な修飾を鎖の非プライマー部位に限定するために、修飾されていないプライマーを修飾されたヌクレオチドの存在下での合成に使用することができる。他の方法として、リガンドあるいは化学的修飾を含むプライマーを使用することにより、鎖の至る所にあるいは尾部に対する相補性をとおして標識することが可能である。
構築物の生物学的活性の部位はRNA(本特許の実施例26に述べるようにアンチセンスRNAあるいはリボザイムのようなもの)あるいは蛋白質に翻訳されるRNAあるいはDNAをコードするように特殊化することができる。CHENACの生物学的活性部位は細胞内核酸配列とのハイブリダイズのための配列、細胞DNAへの組み込み、終止配列、プライマー部位、プロモーター部位および修飾信号と配列を含むことができる。
【0026】
ひとつの選ばれた具体例では、本発明の構築物は全体として陽電荷あるいは負電荷を持っている。さらに、構築物は中性あるいは疎水性ですらありうる。構築物が修飾されていないヌクレオチドと一つあるいはそれ以上のヌクレオチド類似体および非核酸物質あるいは両者から選択されたすかなくともひとつの他の構物あるいは要素からなることができることは見過ごされるべきではない。
本発明のもう一つの重要な具体例は細胞内に存在すると生産物を生産し、化学的な修飾あるいはリガンドの付加あるいはその両者を含んでいるものに非イオン的に結合している構築物である。他の上に述べた構築物の場合におけるように、この構築物もまたポリヌクレオチドの尾部を含む末端のような少なくとも一つの末端を含みうる。ポリヌクレオチドの尾部は相補的なポリヌクレオチド配列とハイブリダイズ可能であるかハイブリダイズしている。二本鎖核酸に対する抗体がつくられ、この様なハイブリダイズされたポリヌクレオチド尾部の配列に結合されることができる。抗体はポリクロン抗体あるいはモノクロン抗体を含みうる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、治療および診断に使用することにより、新規な特性をもたらしおよび/または該特性を現すことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
〔実施例1〕
リガンドと化学修飾物とが一個のセグメントの一つの領域中に存在する二個のセグメントCHENACの調製。
(i) 構築物の説明
一つの構築物は、修飾されていない鎖セグメントと修飾されたプライマーセグメントから調製される( 図1a) 。修飾されていない一本鎖サークルは生物学的機能に対する所望の配列を含むプラスミドから誘導され、それはまたF1パッケージング信号を含む(この性質のプラスミドは、種々の市販材料から利用できる)。
このプラスミドを含む一個のE. coli 宿主はファージ粒子中に一括された一本鎖DNAを得るために、M13 ヘルパーファージによってインフェクションされる。DNAはそれから種々の通常用いられている方法によって調製されることが出来る。オリゴマープライマーは、アリルアミンホスホラミダイト(Cook et al.の方法、1988によって調製された)で合成され、それから下記するようにトリラクチルリシルリジンで修飾される。修飾されていないセグメントは、修飾されたプライマーセグメントと相補的な配列を含む。ターゲット細胞に対して該構築物を曝露した後、ガラクトース部分はこれらの天然受容体との結合を提供し、そして該複合体を細胞の中へ送り込む。本実施例では、該プライマーは該構築物をCHENAC( 図1b中の黒塗り領域によって示される)の修飾されていない領域中の生物学的機能を特定する配列を発現せしめる二本鎖型(図1b)に変換するために、細胞中でDNAポリメラーゼによって伸長される。この実施例では、該構築物の生物学的機能領域はリガンドと化学修飾物とを担持している領域から分離されている。
(ii)ラクチルイソチオジアナートの調製
p-ニトロフェニルβ-D- ラクトピラノシド(トロレトリサーチケミカル社、カタログ#50385)はRafestin et al. によって記述された方法(FEBS Letters 40,62-66, 1974)によってp-イソチオシアノ- β-Dラクトピラノシドへ変換される。
(iii) トリラクチル誘導体の調製
0.7 g のリシルリジンジハイドロクロライド(シグマケミカル) は、30 ml のH2O に溶解される。ステップ(i) からのp-イソチオシアノ- β-Dラクトピラノシドの4g( 約8mM)が添加され、反応は室温で4時間攪拌しつつ行なわれる。この間、混合物のpHは9.0 に調節され、0.2M NaOH の添加によってその値に維持される。反応の終点で、容量はH2O で500ml に調節され、DEAE-DE52 セルロースカラム(前もってpH9.0 に調節され、それから0.05M トリスバッファー、pH9.0 で平衡にされている)上に負荷された。未反応のリシルリジンがカラムに吸着されずに残存し、そしてカラムを0.01M LiClで洗浄することによって取り除かれる。生成物は0.1M LiCl と共に流出され、カラムからのフラクションは260nm でUV吸収で分析される。ピークは集められそして真空下にH2O が蒸発せられる。乾固分はLiClを除去するために、エタノール/エーテル(3:1) 混合液と共に粉砕され、固形生成物が残る。トリラクチルリシルリジンの収率は約80% である。
(iv) トリラクチルリシルリジンの活性化
ステップ(iii)で調製された0.5 g のトリラクチルリシルリジン(0.25 mM) は30 ml の乾燥ジメチルホルムアミド中に溶解される。1gのN-ハイドロキシサクシニミドが添加され、次いで50 mg のジシクロヘキシルカルボジイミドが添加される。反応は室温で一晩進められる。次の日に、真空によって蒸発せしめられる。残渣は未反応のジシクロヘキシルカルボジイミドと過剰のN-ハイドロキシサクシニミドとを除去するために25 ml のイソプロパノールで30分間、夫々室温で2 回粉砕される。生成物はそれからアブソリュートエーテルでフィルター上で洗浄され、該エーテルは除去され、生成物は更なる精製をすることなく用いられる。
(v) 核酸部分のラクトシル化
図1 に示されるプライマーとしてデザインされるオリゴマー1mg は0.7 M LiCl, 0.1 M 重炭酸塩バッファー(pH 7.8)中に溶解される。ステップ(iii) で調製された20 mg のトリラクチルリシルリジン活性エステル( アリルアミン基の数と比較すると試薬の約10倍過剰) は1ml のジメチルホルムアミドに添加溶解され、該混合液は室温で6 時間攪拌された。該混合液は真空下蒸発され、次いで1 mlのH2O に溶解される。該溶液は遠心分離によって不溶物質を除去され、上澄液はG50カラムクロマトグラフにかけられ、そしてDNAフラクションが結合された。
【0029】
〔実施例2〕
実施例1の二本鎖変形
実施例1からの図1aに記載されている構築物は再び使用されるが、DNAをターゲット細胞に曝露するに先立って、該プライマーは該構築物を図1bに示される相補的な二本鎖DNA分子に変換するために、試験管内でクレノフ酵素(DNAポリメラーゼ1のクレノーフラグメント)の作用によって伸長される。プライマー伸長は鎖の置き換えを防ぐために、例えばプライマーの5'末端の部分で新しく合成される鎖が停止するように14℃で合成を行なうと云うような適当な条件下に行なわれる。
【0030】
〔実施例3〕
一個のセグメントが分散されたリガンドおよび化学修飾物をもつ二個のセグメントCHENACの調製
(i) 構築物の記載
一つの構築物は、修飾されていない鎖セグメントと修飾されているプライマーセグメントから調製される( 図2)。該修飾されているセグメントは、それが前述されたようにアリルアミンデオキシウリジン塩基を含むように化学的合成によって調製されたDNAオリゴマーである。a)インフルエンザから誘導された融合のペプチド(Lear およびDeGrado, 1987, J. Biol. Chem. 262:6500) と、b)細胞の核への局在を促進するペプチド(Kalderone et at. 1984, Cell 39:499) に対する配列を含むペプチドが合成される。該ペプチドは下記する方法によってアリルアミン部分へ結合せられる。該修飾されているプライマーは、修飾されていないセグメントの領域に対して相補的である。該プライマーは修飾されていないセグメントにハイブリダイズされ、そして修飾されていないセグメントの配列を鋳型として使用してラクチルデオキシウリジントリホスフェイト前駆体を含むヌクレオシドトリホスフェイト混合物( 下記) の存在下にクレノー酵素によって伸長される。新生鎖の合成( 重合) は伸長がプライマーの5'末端の位置で停止するように、14℃で行われた( 図2b) 。
(ii)DNAプライマー中への付加のためのポリペプチドの合成
融合ペプチド(Gly-Phe-Phe-Gly-Ala-Ile- Ala-Gly-Phe-Leu-Glu-Gly-Gly-Trp-Glu-Gly-Met-Ile-Ala-Gly) をコードしている配列と、核局在ペプチドをコードしている配列は各々のカルボキシ終端上に加えられる追加のシステイン基によって、化学的に合成される。
(iii) ペプチドのアリルアミンへの添加アリルアミン修飾
核酸は0.7MLiCl、重炭酸塩バッファー(pH7.9) 中で、3マレイミドプロピオン酸N-ハイドロキシサクシニミドエステルの10倍過剰量と反応され、そして室温で40分間インキュベイトされる。該反応の終点で、pHが酢酸によって6.0 に調節される。未反応NHS エステル(およびその加水分解生成物)はn−ブタノールで2 回抽出することによって除去される。DNAは−70℃で4 容量のエタノールで沈殿せしめられる。ペレットはそれから最小濃度1mg/mlで酢酸ソーダバッファー(pH6.0) 中に再懸濁せしめられる。誘導されたDNAは、ステップ(ii)からのチオール含有融合/および核局在ペプチドの所望の量と混合され、そして室温で6 時間反応せしめられる。DNA上の未反応のマレイミド残渣はβ−メルカプトエタノールの添加によって除去される。
(iv)ラクチルデオキシUTP の合成
10μモルのアリルアミノデオキシUTP(Enzo Biochem社) は0.7M塩化リチウム、0.2M重炭酸ソーダ、pH7.8 の6ml 中に溶解させめられ、そして2ml のヂメチルホルムアミド中に溶解されているラクチルイソチオシアナート(前述)の20μモルと混合される。該混合物は25℃で40分間反応され、それから蒸留水で100ml に希釈され、そして100ml ベッドボリュームDEAEセファデックスA25 カラム上に負荷された。該カラムは0.05M 重炭酸トリエチルアンモニウムバッファー(pH7.8))の100ml で洗浄され、そして生成物は0.05M-0.6M重炭酸トリエチルアンモニウムバッファー(pH7.8) の直線勾配で流出された。290nm に最大UA吸収を示すフラクションが収集され、そして重炭酸トリエチルアンモニウムは、ロータリーエバポレータ−中35℃で真空除去された。ラクチルデオキシUTP を含む固体残渣は10mMトリスバッファーpH8.0 中に溶解されそしてDNAポリメラーゼの基質として使用される。
【0031】
〔実施例4〕
一つのセグメントが分散されたリガンドとリボヌクレオチドの取り込みによる化学修飾をもつ二個のセグメントCHENACの調製
一本鎖DNA構築物は実施例1 で記述されたようにして誘導される。RNAからなる第2の鎖は、RNAポリメラーゼとリボヌクレオチド混合物とでStavrianopoulos et al.によって記述された方法(1972, Proc. Nat. Acad. Sci. 69; 2609)に従ってDNA鋳型をインキュベイションすることによって作られた。修飾されたリボヌクレオチドの二つのタイプのもの; ラクチル−UTP とアリルアミンUTP がこの混合物中に含まれる。該アリルアミンUTP は市販品(Enzo Biochem社)であり、ラクチルUTP は出発物質としてアリルアミンUTP のリボ誘導体が用いられること以外は実施例1におけるラクチル−デオキシ−UTP に関して前述されたようにして合成される。該RNA鎖は合成さた後、メルティングによってDNA鋳型鎖から分離され、それからアリルアミンヌクレオチドが実施例3において前述したようにして融合ペプチドの添加によって更に修飾せしめられた。該鎖はそれから再アニーリングを行なうことによって図3に示される最終構造を形成せしめられる。
【0032】
〔実施例5〕
修飾一本鎖尾部を含む三つのセグメントCHENACの調製
(i) 構築物の説明
この構築物は二つの修飾されていない相補的DNAセグメント(セグンメント1 と2 )と一つの修飾セグメント(セグメント3 )から調製せられる。セグメント1 およびセグメント2 はお互いにハイブリッド化されてセグメント3 と相補的な開裂されている領域を有する開裂されているサークルを形成する。これらセグメントの最終的な組立は、図4に示される。個々の成分の生成と、それらを最終的な構築物中へ組み立てる方法は以下に与えられる。
(ii)ギャップのあるサークルの調製
a) セグメント1 は実施例1において前述したと同様にしてプラスミドDNAから調製される。しかしながら、この特殊な実施例では、最初のプラスミドはF(+)パッケージング信号を含む。一本鎖DNAは殆どの制限酵素にとって適当な基質ではないので、該環状一本鎖の小さい部分は適当な制限酵素部位と相補的なオリゴでハイブリッド化することによって、二本鎖型にトランスフォームされる。この実施例では、該制限酵素は Sma I であり、該オリゴは末端でビオチニル化ヌクレオチドの包接(Cook et al. 1988)によって修飾された。酵素分解の後、該SmaI 分解された二本鎖DNAは不安定化され、そしてビオチニル化オリゴは非常に低い親和性を有している。切断された一本鎖線状DNAの精製は、分解物をストレプアビジンカラムを通し結合しない物質を収集することによって行われる。
b) セグメント2 は二つの相補的なオリゴヌクレオチド(GAP-1とGAP-2)の調製、およびこれらをハイブリッド化してその配列が構築物中に裂け目を作る修飾されていない二重鎖オリゴヌクレオチドを形成することによって調製される。最初のプラスミドは、それがF(-)パッケージング信号を含むことを除いては、セグメント1 を作るために用いられたと同様なものである。該導入されたオリゴヌクレオチド(GAP-1/GAP-2) は、制限酵素分解とリゲーションによる挿入を促進するために、制限酵素Sma I に対する末端の制限部位を含んでいる。適当な部位の中へ挿入されているオリゴヌクレオチドをもったプラスミドをクローニングした後、環状一本鎖セグメント 2 DNAは図5 に示されるようにして得られる。
c) セグメント1 および2 はお互いにアニーリングされて、そこで、一本鎖領域がGAP-2 配列を含んでいる開裂されているサークルを形成する。ステップii-a,ii-b およびii-cの全プロセスは図5 に示される。
(iii) セグメント3 の合成
セグメント3 は、末端に添加されたSma I 部位を有しない点でこのオリゴマーと異なる、GAP-1 と同様なオリゴマーを合成することにより、またアリルアミン部分と合成されることにより調製される。オリゴマーの合成の後、アリルアミン修飾ヌクレオチドは更に、前記したトリラクチルリシルリジンの添加によって修飾される。セグメント3 は更に下記のステップによって処理される。
(iv)修飾3' 尾部のセグメント3 に対する付加
ラクトシル化オリゴマー( セグメント3)の1mg は0.2Mカゴジレイト(pH6.8) 、1mM デオキシチミヂントリホスフェイト、0.3mM アリルアミンデオキシウリジントリホスフェイト、1mM 塩化コバルト、1mM β- メルカプトエタノール、および末端トランスファラーゼの40,000単位を含む反応混合液の10ml中に溶解せしめられる。該混合液は2 時間35℃でインキュベイトされ、そしてEDTAの添加によって停止せしめられる。酵素はpH6.0 のホスホセルロースカラムに吸着することによって除去され、そして通過した流出液が集められ、エタノールで沈殿され、0.1mM EDTAの2ml 中に再溶解せしめられる。最終生成物はアリルアミン基を含む塩基が約1/4 入っているpoly-dT 尾部を有している。融合ペプチドはそれから前記したようにアリルアミン部分上に添加される。
(v) 最終組立
図4 に示される最終構築物は、ステップ(ii-c)において作成された開裂したサークルを、GAP-1 および GAP-2配列の相補性を介してステップ(iv)において作成された尾部を有するオリゴマーとハイブリッド化することによって形成された。
【0033】
〔実施例6〕
リガンドを含むホモポリマーへハイブリッドすることが出来る非修飾一本鎖尾部を含む三つのセグメントCHENACの調製
この構築物は、セグメント3 に対するオリゴマーの合成の後に、ラクチル誘導体の代わりにアリルアミン誘導体に融合ペプチドが添加され、そして3'尾部の合成が非修飾dATP存在下に行われた以外は、実施例5 に記述された構築物と同様な方法で作られた。前実施例と同様に、セグメント1,セグメント2 およびセグメント3 は3'一本鎖尾部を有する二重鎖サークルを形成するようにお互いに組み立てられた。しかしながら、図6 に示されるように、セグメント4 がコンプレックスに添加されると云う更なるステップが付け加えられた。このセグメントは、TTPとラクチル-dUTP の3:1 比の混合物の存在下で、前述したと同様な条件を採用して、ターミナルトランスフェラーゼによりチミンテトラヌクレオチドの伸長によって形成せられた。コンプレックスへのセグメント4 のハイブリダイゼイションは、図6 に示される最終的な構築物を結果として生じる。
【0034】
〔実施例7〕
RNA誘導CHENACの構築
図7 に示されるような適当な構造を有する構築物が作られる。対象とする配列の合成を支配するT7プロモーターの使用によって、転写が試験管内に行われた。該転写物は、a)ラクチル化DNAプライマー( 前述したようにして調製された)と相補的な配列を表す配列AB、b)生体内での転写物の合成を支配するためのCMV プロモーターを表す配列CD、c)CMV プロモーターによる転写の後に発現されるであろう生物学的機能に対する配列を表す配列EF、および d)その相補的配列が逆転写酵素のためのプライマーとしての細胞 tRNAlys を結合するためにHIV によって使用されたものと同様なプライマー結合部位となるようにデザインされた配列GHを含む。試験管内におけるRNAの転写の後、修飾されたプライマーは図7 に示されるように該RNAとアニールされてコンプレックスを形成する。このコンプレックスは、リガンド/ リセプター相互作用を介して該RNAターゲット細胞に結合するために生体内、生体外、または該試験管内のいずれにおいても、使用されることが出来た。エンドサイトシスの後、該RNAのある部分は更なる処理と活性のために細胞質中で利用可能であるべきである。図8 は逆転写酵素活性の存在下で起こるであろう道筋を示す。この活性は、既に存在するこの活性を有する( 本質的にあるいはレトロウイルス感染によって) 細胞をターゲットとすることによるか、あるいはこの分野の専門家によって知られている種々な方法のいずれかによって与えられることが出来る。図8 に示されるステップの最終結果は、所望の生物学的活性を与える転写を生成することが出来るDNAの二本鎖線状片である。
【0035】
〔実施例8〕
多重プライマーを有するRNA誘導CHENACの構築
図9 に示される適当な構造を有する構築物が作られる。転写は対象とする配列の合成を支配するT7プロモーターの使用によって、試験管内で行われる。この実施例の構築物は、単一修飾プライマーよりもむしろ多重プライマーとアニールされるであろうRNAを生産することを意図された以外は、実施例8 に記載されたものと同様である。これらプライマーの一個またはそれ以上が修飾され得る。本実施例では、転写は a) ラクチル化DNAプライマー( 前記したようにして調製された) と相補的な配列を表す配列AB、b)付加された融合ペプチド( 前記したようにして調製された)を有する修飾DNAプライマーと相補的な配列を表す配列CD、c)非修飾プライマーである配列EF、d)生体内での転写物の合成を支配するためのCMV プロモーターを表す配列GH、e)CMV プロモーターによる転写の後に発現されるであろう生物学的機能のための配列を表す配列IJK、および f) その相補的配列がHIV によって逆転写酵素に対するプライマーとしての細胞 tRNAlys を結び付けるために使用されたものと同様なプライマー結合部位であるようにデザインされる配列LM、を含む。明確にするために、印を付けられた修飾は図10中には記されていない。試験管内での該RNAの転写の後、上記プライマーは該RNAとアニールされて図9 に示されるコンプレックスを形成する。このコンプレックスは該RNAをリガンド/ リセプター相互作用を介してターゲット細胞に結合するために、生体内、生体外または試験管内のいずれかにおいても使用されることが出来た。該リガンド修飾プライマーは該コンプレックスの取り込みを促進し、そしてエンドサイトシスの後、融合ペプチド修飾プライマーは、エンドゾームからの該RNAの遊離を促進するであろう。図10は逆転写活性の存在下に起こる道筋を示す。この活性は、既に存在するこの活性( 本質的にあるいはレトロウイルス感染によって) を有する細胞をターゲットにすることによるか、あるいはこの分野の専門家が知っている種々の方法のいずれかによりそれを導入することによって図10に示したこのステップの最終結果は、所望の生物活性を与える転写物を生産することのできる一連の二本鎖線状直鎖DNA片(それぞれは試験管内でつくられるコンプレックスからのプライマーのひとつから開始される)である。
【0036】
〔実施例9〕
1−セグメント一本鎖CHENACの構築
構築物は図11に示した特有の構造を持つ。転写は配列の合成を指示するT7プロモーターを使用することで試験管内で行われる。転写産物はJK配列をもつ、これは転写産物の合成を支持するCMV プロモーターを含む生物学的機能を示す配列と同様にラクチルリジルリジンの修飾DNAプライマー(前述したように調製した)に相補的な配列を示し、また生物学的機能を示す配列はCMV プロモーターによる転写後に発現し、その配列あるいはそれらの配列は tRNA結合部位に相補的である。このサンプルは cDNAがトリラクチルリジルリジンの修飾されたDNAセグメントをプライマーとして試験管内で逆転写酵素を用いて合成される点で二つの前述のサンプルとは異なる。得られたDNA/ RNA二本鎖分子はRNaseH 処理し、一本鎖DNA CHENAC を得た。
このコンプレックスは生体内、生体外あるいは試験管内でDNA CHENAC がリガンド/ レセプター相互作用を通して標的細胞に結合するために使用することができると思われる。エンドサイトーシス後、DNAのいくつかの部位はプロセシングや活性よりもむしろサイトプラズムにおいて利用される。図12にはサイトプラズムへDNAが放出された後に起こると思われる二つの可能な経路を示す。図12は図8 に見られるものと同様の経路で、ここではDNA CHENAC の3'末端に一つの tRNA結合部位があるため構築物が作られる。細胞のメカニズムによる生体内での開始と伸長により一つの二本鎖DNA分子が得られる。図12b は CNMACの3'末端に多数の tRNA結合部位があるため構築物が作られる経路を示す。これらは利用できる同一のあるいは異なった tRNA種のどちらかである。三つのtRNAプライマー配列( 図12bに示した) をもつ CNMACからの伸長は二本鎖DNA分子と二つの一本鎖DNA分子の合成を導く。後の二つの分子はもしリガンドの修飾プライマーを選んだ配列は同様に tRNAプライマー配列に似ているのなら二本鎖分子に変換することができる。図12a に示したものと経路が似ているため構築物が得られるとき、a)JK配列がリガンドの修飾プライマーに相補的配列を示す b)AB 配列がCMV プロモーター配列を示す c)CDEF 配列がCMV プロモーターによる転写後に発現する生物学的機能を示す配列を示す、また d)GH 配列は相補的な配列はHIV が逆転写酵素のプライマーとして細胞の tRNAlys に結合するために利用する一つに似ているプライマー結合部位であるために得られるにおいて構築物は転写産物を与える。図12b に示したものと経路が似ているため構築物が得られるとき、a)JK配列がリガンドの修飾プライマーに相補的な配列を示すb)A配列がCMV プロモーター配列を示す。 c)B配列がCMV プロモーターによる転写後に発現する生物学的機能を示す配列を示す、またd)CD,EF またGHがプライマーとして利用される tRNAのプライマー結合部位である配列に相補的は配列を示すにおいて構築物は転写産物を与える。この実施例と前述した実施例7 と実施例8 における経路の最終的な結果の主な違いは後の二つの実施例は生体内での逆転写酵素の存在に依存する一方で、この実施例は標的細胞への結合やとりこみより前に試験管内での逆転写酵素活性を与える。
【0037】
〔実施例10〕
各鎖上の一部分をもつ二本鎖 CHENAC の調製
構築物は図13に示した特有の構造をもつ。転写は配列の合成を指示するT7プロモーターを使用することで試験管内で行われる。転写生産物は a) ラクチルリジルリジンの修飾DNAプライマー( 前述したように調製した) に相補的な配列を示すAB配列、b)生体内での転写生産物の合成を指示するCMV プロモーターを示すCD配列、 c)CMVプロモーターによる転写後に発現する生物学的機能を示すEF配列、そして d) 付着した融合誘導ペプチド( 前述したように調製した) を持つ第二の修飾プライマーの配列に同一のGH配列をもつ。図10において、ラクチルリガンドは最初のプライマー上のXXで示し、融合誘導ペプチドは第二のプライマーのZZで示してある。DNAは逆転写酵素の鋳型として転写生産物を、プライマーとしてトリラクチルリジルリジンの修飾DNAセグメントを用いることで試験管内で合成した。得られたRNA/ DNA二本鎖分子はRNase H 処理し、一本鎖DNAを得た。融合誘導ペプチドをもつ第二のプライマーはDNAの第二の相補鎖を調製するためにプライマーとして用いた。
このコンプレックスは生体内、生体外あるいは試験管でDNA CHENAC がリガンド/ レセプター相互作用を通して標的細胞に結合するために使用することができると思われる。リガンドの修飾プライマーはコンプレックスの取り込みを促進し、エンドサイトーシス後に融合誘導ペプチド修飾プライマーはエンドソームからのDNAの放出を促進するだろう。
【0038】
〔実施例11〕
二重特異性抗体を構成する二元機能結合剤
組み換えDNAの方法はリンフォサイトのCD4 プロテイン、マウス白血病ウイルス( 図14) に特異性のある二重特異性抗体の調製に利用した。抗体はハイブリッドハイブリドーマの生産のためにStaerzとBevan(1985 Proc. Natl. Acad. Sci. USA 83;1453)の手順に従ってマウスモノクローナル抗体から調製した。
抗体の修飾
ヒドラジングループは過ヨウ素酸あるいはガラクトースオキシダーゼを用いた酸化とその後のヒドラジンとの反応後炭水化物の一部に抗体を誘導する。ガラクトースオキシダーゼを抗体の酸化に用いたとき、下記のように遊離ガラクトースグループを分解する必要がある。抗体はペルオキシダーゼの存在下でガラクトースオキシダーゼにより酸化する。反応の最後に混合物はLucifer Yellow CH (Aldrich) と反応しG50 カラムを通す。もしカラムからの溶出液が蛍光を発するのなら、これは抗体が遊離のガラクトース残基を含み、ガタクトースオキシダーゼが抗体活性化に利用できることを示している。
10mgの抗体を0.1M酢酸バッファー(pH5.0) に溶解し、1.0 μmol のNaIO4 とともに4 ℃で30分間酸化させた。余分な過ヨウ素酸塩は、0.05M 酢酸バッファーでのSephadex G50(Pharmacia) クロマトグラフィーにより取り除いた。タンパクの画分は、室温で30分間1.0 μmol の酢酸ヒドラジン(pH5.0) と合わせて反応させた。pHを炭酸ナトリウムで9.0 に上げ、内容物を0 ℃に冷やし、10μmol の水酸化ホウ素ナトリウムを10分間隔で三つの部分に加えた。還元はさらに60分間継続され、その抗体は55% の硫酸アンモニウムで沈澱させた。0 ℃で2 時間後反応溶液を10,000×g で30分間遠心分離した。沈澱は1ml の酢酸バッファー(pH5.5) で溶解し、冷却しながら、0.1M酢酸バッファーで透析した。
1 μmol の3-マレイミドプロピオン酸N-ヒドロキシスクシンイミドエステルを0.5ml のジメチルスルフォキシドに溶解し、透析物に加えて室温で30分間インキュベートさせた。余分なマレイミドは、Sephadex G50クロマトグラフィーにより取り除き、結合した抗体の画分はチオール含有リガンドとpH6.5 、室温で一時間反応させた。引き続き、結合した抗体を適当な孔サイズの分子ふるいクロマトグラフィーにより、未反応リガンドと分離した。
5'末端にチオール基をつけてオリゴヌクレオチドを合成するか、あるいはpH9.0 でホモシアニンチオラクトンによる反応で核酸の5'末端か3'末端のアリルアミン基にチオール基を付加させた。
上記記載の本発明の詳細な説明により当業者にとって明白な多種変更利用が可能であろう。そのような利用はすべて以下の請求項において述べられるように本発明の範囲および精神に含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】中へ取り入れることによるリガンドと他の部分の核酸プライマーの核酸構築物への配置された結合を表すものである。
【図2】修飾された核酸プライマーからの伸長によるリガンドの、核酸構築物への分散結合を表すものである。
【図3】修飾されたリボヌクレオチドプレカーサーを利用する相補的RNA鎖の合成によるリガンドの核酸構築物への分散された結合を説明するものである。
【図4】また3'尾部の中に取り入れられる有用な部分を含む修飾された核酸部分によって開裂されたサークルのハイブリッド化による核酸構築物との配置された結合を説明するものである。
【図5】図4に示されるような開裂されたサークルの調製を説明するものである。
【図6】その中に核酸が取り入れられる有用なリガンドと、ハイブリッド化した修飾されていない3'尾部によって修飾された核酸部分による開裂されたサークルのハイブリッド化による核酸構築物との配置された結合を説明するものである。
【図7】RNAが生体内で二重鎖DNAセグメントの中へトランスフォームされる修飾されたプライマーによるRNAのセグメントの細胞中への導入のためのプロセスを示すものである。
【図8】RNAが生体内で二重鎖DNAセグメントの中へトランスフォームされる修飾されたプライマーによるRNAのセグメントの細胞中への導入のためのプロセスを示すものである。
【図9】RNAが生体内で二重鎖DNAセグメントの中へトランスフォームされる修飾されたプライマーによる細胞中へのRNAのセグメントの導入のためのプロセスを示すものである。
【図10】RNAが生体内で二重鎖DNAセグメントの中へトランスフォームされる修飾されたプライマーによる細胞中へのRNAのセグメントの導入のためのプロセスを示すものである。
【図11】その配列の一部としての修飾されたヌクレオチドを有する単一鎖DNAのセグメント導入のためのプロセスを説明するものである。
【図12】細胞中へ導入された後の図11からの修飾された単一鎖DNAの寿命を説明するものである。
【図13】各々の鎖状の配列の一部としての修飾されたヌクレオチドを有する二重鎖DNAのセグメントの導入のためのプロセスを説明するものである。
【図14】レトロウイルス粒子を結合するための親和性を有する一つの部分、およびCD34抗原を結合するための親和性を有する他の部分とを有する二価の抗体バインダーを説明するものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
細胞中に存在するとき産物を生産する一本鎖、二本鎖、部分的に二本鎖、あるいは三本鎖形状にある、非自然的に生ずる線状、環状、あるいは分枝状である核酸構築物であって、
少なくとも一つの修飾されたヌクレオチド、あるいはバックボーン、サイド鎖、あるいはその両方上に修飾されたヌクレオチド類似体、あるいは非核酸物質、あるいは上記の組合せからなることを特徴とする核酸構築物。
【請求項2】
少なくとも一つの末端を有し、該末端は相補的なポリヌクレオチド配列にハイブリダイズされるか、またはハイブリダイズ可能なポリヌクレオチド尾部からなる請求項1に記載の核酸構築物。
【請求項3】
DNA、RNA、DNA−RNAハイブリッド、DNA−RNAキメラ、あるいは上記の組合せからなる請求項1に記載の核酸構築物。
【請求項4】
該非核酸部分は一本鎖、あるい該配列セグメントの両方の鎖に結合され、そして更に天然のあるいは合成ポリマー、天然あるいは合成リガンドから、あるいはそれらの組合せから選択される請求項1に記載の核酸構築物。
【請求項5】
該修飾されたヌクレオチド、該ヌクレオチド類似体、該核酸部分、リガンド、あるいは上記の組合せによって与えられる更なる生物学的活性を発現し、該生物学的活性は、ヌクレアーゼ耐性、細胞識別、細胞結合、そして細胞あるいは核配置、あるいは上記の組合せから選択される請求項1に記載の核酸構築物。
【請求項6】
細胞中に存在するとき生産物を生産する核酸構築物であって、該核酸構築物は化学的修飾あるいはリガンドからなる部分に非イオン的に結合されていることを特徴とする請求項1に記載の核酸構築物。
【請求項7】
少なくとも一つの末端を有し、該末端は相補的ポリヌクレオチド配列にハイブリダイズされるかまたはハイブイリダイズ可能なポリヌクレオチド尾部からなる請求項6に記載の核酸構築物。
【請求項8】
該ハイブリダイズされたポリヌクレオチド尾部配列には、更に抗体が結合されており、該抗体はポリクロンあるいはモノクロン抗体である請求項7に記載の核酸構築物。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2007−135605(P2007−135605A)
【公開日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−44471(P2007−44471)
【出願日】平成19年2月23日(2007.2.23)
【分割の表示】特願平8−360043の分割
【原出願日】平成8年12月16日(1996.12.16)
【出願人】(597020845)エンゾー セラピューティクス インコーポレイティド (4)
【氏名又は名称原語表記】ENZO THERAPEUTICS INC.
【Fターム(参考)】