説明

栽培用収容体

【課題】植物aの最適な植え付け間隔を調べたり、物差しや定規などの収容本体1以外の別の道具で一々測長したりする必要がなく、誰でも簡単にその植物の最適な植え付け間隔で作業能率良く植え付け作業を行える画期的な栽培用収容体を提供する。
【解決手段】植物aを栽培する栽培用収容体であって、収容本体1の長手方向に所定の並設間隔Lで指標2を並設する指標表示部3を、この収容本体1の長手方向にしてこの収容本体1の上部内面,上部外面若しくは上部縁部に設けた構成とし、この指標表示部3の各指標2間の並設間隔Lは、例えばトマト若しくはナスなど、所定の指標対象植物a’の最適な植え付け間隔L’に設定した栽培用収容体。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、植物を栽培する栽培用収容体に関するものであって、特にこの栽培用収容体の長手方向に所定の間隔をおいて並設状態に植物を栽培する場合に用いる栽培用収容体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、トマトやナスなどの種々の植物をプランターで栽培する場合、例えばこのプランターの長手方向に、ある程度の間隔をおいて並設状態にこの植物の株や苗を植え付ける(植物を一箇所に過密に植え付けると、互いに生育を阻害し合って良好に育たない為。)。
【0003】
このように、プランターの長手方向に間隔をおいて並設状態に植物を植える場合、この植物の種類に応じて最適な植え付け間隔が決まっており、この最適な植え付け間隔でこの植物を植え付けることで、過密状態を確実に阻止し、プランターのように限られたスペースでも良好にこの植物を栽培できる。
【0004】
従って、プランターに植物を植える場合には、先ずその植物の最適な植え付け間隔を調べ、その後、例えば物差しや定規でその最適な植え付け間隔となる位置を一箇所ずつ測長しながら順次その最適な植え付け間隔となる位置に植物の株や苗を植えたりこの植物を支える支柱を立設したりしてこの植物の植え付けを行うという作業が実施されていた。
【0005】
よって、例えば、植物の最適な植え付け間隔を調べたり、物差しや定規などのプランター以外の別の道具で測長したりする必要がなく、簡単にその植物の最適な植え付け間隔で植え付けできるプランターは、従来においては無かった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、従来には無い画期的な栽培用収容体であって、収容本体の長手方向に所定の並設間隔で指標を並設する指標表示部を、この収容本体の長手方向にしてこの収容本体の上部内面,上部外面若しくは上部縁部に設けた構成とし、更に、この指標表示部の各指標間の並設間隔は、例えばトマト若しくはナスなど、所定の指標対象植物の最適な植え付け間隔に設定したから、例えばトマトを植えたければこのトマトを所定の指標対象植物としている指標表示部を設けた収容本体を用いれば、このトマトの最適な植え付け間隔を調べる必要が無く、しかも収容本体とは別パーツの物差しや定規などの道具で一々植え付け間隔を測長する作業も一切不要で、単に指標表示部の各指標に対応する位置に順次植え付けを行うだけの簡単な作業でこのトマトを最適な植え付け間隔で植え付けできるなど、これまでになく極めて作業能率良く簡単にして良好に植物の植え付けが行える極めて画期的で実用性に秀れた栽培用収容体を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0008】
植物aを栽培する栽培用収容体であって、収容本体1の長手方向に所定の並設間隔Lで指標2を並設する指標表示部3を、この収容本体1の長手方向にしてこの収容本体1の上部内面,上部外面若しくは上部縁部に設けた構成とし、この指標表示部3の各指標2間の並設間隔Lは、所定の指標対象植物a’の最適な植え付け間隔L’に設定したことを特徴とする栽培用収容体に係るものである。
【0009】
また、前記指標表示部3の指標2は、少なくとも前記所定の指標対象植物a’を表す絵柄2a若しくは文字2bを有する構成としたことを特徴とする請求項1記載の栽培用収容体に係るものである。
【0010】
また、前記指標表示部3の指標2は、少なくとも前記所定の指標対象植物a’を表す絵柄2aを有する構成としたことを特徴とする請求項2記載の栽培用収容体に係るものである。
【0011】
また、前記指標表示部3の指標2は、隣り合う他の指標2から所定の並設間隔Lとなる位置を指示する指標線2cを有する構成としたことを特徴とする請求項2,3のいずれか1項に記載の栽培用収容体に係るものである。
【0012】
また、前記収容本体1は、前記指標2間の所定の並設間隔Lが互いに異なる複数種類の指標表示部3を設けた構成としたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の栽培用収容体に係るものである。
【0013】
また、前記収容本体1は、前記指標2間の所定の並設間隔Lが互いに異なる複数種類の指標表示部3を近接位置に設けた構成としたことを特徴とする請求項5記載の栽培用収容体に係るものである。
【0014】
また、前記収容本体1の長手方向に目盛り4aを並設して、この収容本体1の長手方向距離を測長し得るスケール表示部4を、この収容本体1の前記指標表示部3に並設状態に設けた構成としたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の栽培用収容体に係るものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明は上述のように構成したから、収容本体に設けた指標表示部の各指標により、この収容本体に、指標対象植物の最適な植え付け間隔が表示されることになる。
【0016】
しかも、この指標表示部は、この収容本体の上部内面,上部外面若しくは上部縁部に設けているので、たとえこの収容本体に土を収容した際にもこの指標表示部がこの土に埋もれて見えなくなってしまうことが無く、植え付け作業時に作業者がこの指標表示部の各指標を確実に視認できる。
【0017】
よって、本発明は、例えば前記指標対象植物と同種の植物をこの収容本体に植え付ける場合に、この収容本体に設けた指標表示部の各指標と対応する位置にこの植物を順次植え付けていくだけの極めて簡単な作業で、確実にこの植物を最適な植え付け間隔で植え付けでき、よって、従来のように例えばこの植物の最適な植え付け間隔を調べたり、その植え付け間隔を収容本体とは別パーツの物差しや定規などによって一々測長しながら順次植え付け作業を行うといった面倒な作業が不要で、それだけ作業能率良く、しかも簡単に最適な植え付け間隔で植物を植え付けて良好に栽培が行えて、更に、例えばトマトを指標対象植物とする(即ち、トマトの最適な植え付け間隔で指標を並設する)指標表示部や、例えばナスを指標対象植物とする指標表示部など、複数種類の指標表示部を収容本体に設けることで様々な植物に対応できる一層便利な構成とすることも簡易に設計実現可能な極めて実用性に秀れた画期的で商品価値の高い栽培用収容体となる。
【0018】
また、請求項2,3記載の発明においては、作業者が収容本体に設けた指標表示部を視認した際に、この指標表示部の指標対象植物が何であるか、つまりこの指標表示部の各指標の並設間隔が何の植物の最適な植え付け間隔に設定されているのかが、指標対象植物を表す絵柄や文字を見ることで直ちに分かるため、非常に見易いだけでなく、間違って所定の指標対象植物と別種の植物を植え付けることを防ぐこともでき、一層実用性に秀れた栽培用収容体となる。特に、この指標は、所定の指標対象植物を表す絵柄を有する構成とすれば、この絵柄を一見して直感的に指標対象植物が何であるかを理解できるから一層実用的である。
【0019】
また、請求項4記載の発明においては、指標表示部の指標の指標線によればこの指標が指示する最適な植え付け位置を曖昧にではなく的確に指示できるから、一層的確に最適な植え付け間隔で植物を植え付けることができる一層実用性に秀れた栽培用収容体となる。
【0020】
また、請求項5,6記載の発明においては、指標間の所定の並設間隔が互いに異なる複数種類の指標表示部によって、一種類の植物だけでなく様々な種類の植物の最適な植え付け間隔を収容本体に表示できるから、様々な種類の植物に対応でき一層利便性に秀れた極めて実用的な栽培用収容体となる。
【0021】
また、請求項7記載の発明においては、例えば収容本体で指標対象植物と同種の植物を栽培したい場合には、指標表示部の各指標と対応する位置に植物を植え付けることで作業能率良く簡単に植物を最適な植え付け間隔に植え付けできるし、一方、例えば収容本体で前記指標対象植物とは別種の植物を栽培したい場合においても、この収容本体に設けたスケール表示部の目盛りを見ながら作業者の所望の並設間隔でこの植物の植え付けが行えて、従来のように一々収容本体とは別パーツの物差しや定規を当てがって測長する必要がなく従来品に比して作業能率良く植物の植え付けが行え、よって、指標対象植物と同種の植物だけでなく別種の植物を植える場合にも作業性に秀れ一層実用性に秀れた栽培用収容体となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
好適と考える本発明の実施形態(発明をどのように実施するか)を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
【0023】
本発明では、収容本体1の上部内面,上部外面若しくは上部縁部に、この収容本体1の長手方向に所定の並設間隔Lで指標2を並設する指標表示部3を設けている。
【0024】
この指標表示部3の各指標2間の並設間隔Lは、所定の指標対象植物a’の最適な植え付け間隔L’に設定している。
【0025】
即ち、本発明の収容本体1は、指標表示部3の各指標2によって、所定の指標対象植物a’の最適な植え付け間隔L’をこの収容本体1自体に表示している構成である。
【0026】
しかも、この収容本体1に土を収容した場合でも、この収容本体1の上部内面,上部外面若しくは上部縁部に設けた指標表示部3は、土に埋もれることなく確実に作業者によって視認できるから、この収容本体1に土を収容して植え付け作業を行う際にこの指標表示部3を確実に視認しながら作業が行える。
【0027】
従って、植物aを収容本体1に植え付ける際、この植物aとして前記指標対象植物a’を採用した場合、この植物aの最適な植え付け間隔L’を一々調べる必要が無く、しかも、収容本体1と別パーツの例えば物差しや定規などで最適な植え付け間隔L’を一々測長しながら順次植え付け作業を行う必要も無く、例えば、収容本体1の指標表示部3の各指標2と対応する位置に順次この植物aを植え付けるだけの極めて簡単な作業で、確実にこの植物aを最適な植え付け間隔L’で植え付けできるから、これまでに無く極めて作業能率良く、しかも簡単に植物を最適な植え付け間隔で植え付けて良好に栽培できる極めて実用性に秀れた画期的な栽培用収容体となる。
【0028】
よって、例えばトマトを栽培したい場合には、所定の指標対象植物a’としてトマトを採用した指標表示部3(即ち、トマトの最適な植え付け間隔L’で各指標2を並設する指標表示部3)が設けられた収容本体1を用いれば、極めて作業能率良く、しかも簡単にこのトマトの最適な植え付け間隔で植え付けて良好に栽培できる。尚、この収容本体1には、トマトの最適な植え付け間隔L’で各指標2を並設する指標表示部3を設けるだけでなく、例えばナスの最適な植え付け間隔L’で各指標2を並設する指標表示部3も設けるなど、各指標2間の所定の並設間隔Lが互いに異なる複数種類の指標表示部3を設けた構成とすれば、例えばトマトを栽培したい人にもナスを栽培したい人にも有用となるなど、一層実用性に秀れた栽培用収容体も簡易に設計実現可能である。
【0029】
また、この収容本体1の指標表示部3の指標2は、例えば、少なくとも前記所定の指標対象植物a’を表す絵柄2a若しくは文字2bを有する構成とすれば、作業者がこの収容本体1の指標表示部3を視認した際に、この指標表示部3の各指標2の並設間隔Lが、何の植物aの最適な植え付け間隔L’に設定されているか(指標対象植物a’が何の植物aであるか)が直ちに分かるので、一層使い易く実用的となる。特に、この指標表示部3の指標2は、少なくとも前記所定の指標対象植物a’を表す絵柄2aを有する構成とすれば、この指標2の絵柄2aを視認した作業者が直感的にこの前記指標対象植物a’が何であるかを直ちに理解でき、非常に見易くて使い勝手が良い。
【0030】
しかも、収容本体1に複数種類の指標表示部3を設けていた場合には、それだけ作業者が間違って指標表示部3の指標対象植物a’と別種の植物aを、この指標対象植物a’の最適な植え付け間隔L’で植え付けてしまう懸念があったところを、本発明のように指標表示部3の各指標2が指標対象植物a’を表す図柄2aや文字2bを有する構成であれば、作業者が各指標2を視認して指標対象植物a’が何であるかが直ちに分かるのでこの用な懸念が生じ得ず、この点、一層便利で実用に秀れることとなる。
【0031】
また、例えば、この指標表示部3の指標2は、絵柄2aや文字2bの他に、隣り合う他の指標2から所定の並設間隔Lとなる位置を指示する指標線2cを有している構成であれば、指標2が指し示す最適な植え付け位置をこの指標線2cで正確に指示できるから、一層確実に最適な植え付け間隔L’での植え付けを可能とする。
する構成としたことを特徴とする請求項2,3のいずれか1項に記載の栽培用収容体。
【0032】
また、例えば、前記収容本体1の長手方向に目盛り4aを並設して、この収容本体1の長手方向距離を測長し得るスケール表示部4をこの収容本体1の前記指標表示部3に並設状態に設けた構成とした場合には、例えばこの収容本体1に前記所定の指標対象植物a’と同種の植物aを植え付ける場合には、前記指標表示部3の各指標2に対応する位置にこの植物aを順次植え付けるだけで最適な植え付け間隔L’で、しかもこれまでに無く作業能率良く良好に植え付け作業が行えるし、一方、この収容本体1に前記所定の指標対象植物a’と別種の植物aを植え付ける場合にも、この収容本体1自体に設けた前記スケール表示部4の目盛り4aを視認しながら、作業者の所望の並設間隔Lでこの植物aの植え付け作業が行えるから、例えば一々この収容本体1と別パーツの物差しや定規などを収容本体1に当てがって測長する作業が不要で、従来品に比して作業能率良く植え付け作業が進展できるなど、一層実用性に秀れた栽培用収容体となる。
【実施例】
【0033】
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
【0034】
本実施例は、植物aを栽培する栽培用収容体であって、収容本体1の長手方向に所定の並設間隔Lで指標2を並設する指標表示部3を、この収容本体1の長手方向にしてこの収容本体1の上部内面に設けた構成とし、この指標表示部3の各指標2間の並設間隔Lは、所定の指標対象植物a’の最適な植え付け間隔L’に設定したものである。
【0035】
収容本体1は、樹脂成形品で、具体的には、図1に図示したように、上部開口縁が略矩形状を呈する箱形に形成し、この上部開口縁の全周に外方へ突出状態に鍔状のフランジ部5を一体成形したものである。
【0036】
この収容本体1に設ける指標表示部3は、この収容本体1の長手方向にして、且つこの収容本体1に土を収容した際にも作業者が確実に視認できるようにこの収容本体1の上部内面,上部外面若しくは上部縁部に設けるのが好ましいが、特に、収容本体1の上部外面にこの指標表示部3を設けた場合には、この収容本体1の前記鍔状のフランジ部5の陰に隠れてしまいこの収容本体1の上方からは視認しにくくなってしまう為、本実施例においては、図1に図示したように、この収容本体1の上部内面に、且つこの収容本体1に土を収容した際にこの土に埋もれない高さ位置に指標表示部3を設けている。
【0037】
従って、この指標表示部3は、収容本体1に土を収容してこの収容本体1を作業者が上方から視認した際にも確実に視認できる非常に見易い位置となる。
【0038】
また、この指標表示部3の各指標2の並設間隔Lは、所定の指標対象植物a’の最適な植え付け間隔L’に設定しているが、この所定の指標対象植物a’はどのような植物でも良いが、家庭用の園芸で栽培されるもの(例えばトマトやナスなど)を採用するのが好ましい。
【0039】
この最適な植え付け間隔L’は、ある種類の植物a(指標対象植物a’)を収容本体1の長手方向に並設状態に植える場合に、隣合う植物a同志が互いの生育を阻害しない(過密とならない)程度の離間距離を有した、できるだけ短い距離に設定している。
【0040】
また、本実施例では、前記指標2間の所定の並設間隔Lが互いに異なる複数種類の指標表示部3を設けた構成としている。具体的には、図1に図示したように、指標対象植物a’としてトマトを採用してこのトマトの最適な植え付け間隔L’で指標2を並設する指標表示部3と、指標対象植物a’としてナスを採用してこのナスの適切な植え付け間隔L’で指標2を並設する指標表示部3と、指標対象植物a’としてピーマンを採用してこのピーマンの適切な植え付け間隔L’で指標2を並設する指標表示部3の三種類の指標表示部3を収容本体1に設けた構成としている。
【0041】
従って、このトマトやナス、ピーマンのいずれかの植物aをこの収容本体1で栽培したい場合には、これと対応する指標表示部3の指標2が指示する位置に順次この植物aを植え付けるだけの簡単な作業で、作業能率良くこの植物aを最適な植え付け間隔L’で良好に植え付けて栽培できる。
【0042】
この複数種類(本実施例においては三種類)の指標表示部3は夫々、収容本体1の別々の位置にバラバラに設けても良い(例えば一つは収容本体1の上部内面に設け、一つは収容本体1の上部外面に設けるなど。)が、本実施例においては、この複数種類の指標表示部3を近接状態に設けている。具体的には、図1に図示したように、この複数種類の指標表示部3をこの収容本体1の長手方向にしてこの収容本体1の上部内面の同じライン上に設けている。従って、この各指標表示部3の各指標2が同じライン上に並設する構成である。
【0043】
よって、この収容本体1の上部内面を視認すれば全ての指標表示部3が一度に視認できるだけでなく、複数種類の指標表示部3が同じライン上に集まって設けられているから、生産性にも秀れる。即ち、例えばこの指標表示部3を収容本体1に印刷して設ける場合に、たった一ラインを印刷するだけでこの複数の指標表示部3を設けられるし、この指標表示部3をシール状に形成して収容本体1に貼設する構成とした場合にも、一枚のシールで済む。
【0044】
また、この指標表示部3の各指標2は、図3に図示したように、前記指標対象植物a’を表す絵柄2aと文字2bを有し、且つこの指標表示部3の隣り合う他の指標2から所定の並設間隔Lとなる位置を指示する指標線2cを有する構成としている。またこの指標2の絵柄2aと文字2bとは、この指標2の指標線2cを介して対向位置に並列している。
【0045】
従って、作業者がこの指標表示部3の各指標2を視認した際に、この各指標2の絵柄2aや文字2bを見て、この各指標2が何の植物aの最適な植え付け間隔L’で並設されているものかを直ちに、しかも正確に理解でき、非常に見易いだけでなく、作業者がこの指標2を見て前記指標対象植物a’と別種の植物aを植えてしまう間違いも防止できる。更に、この指標2の指標線2cによって、この指標2が指示する適切な植え付け位置を曖昧にではなく的確に指示できるから、作業者が、この指標2が指示する適切な植え付け位置に的確に植え付けを行える。
【0046】
尚、本実施例においては、図2に図示したように、植物a(のつる)を支える支柱6を収容本体1の土に差し込んで立設してこの植物aの栽培を行っている。
【0047】
本実施例の収容本体1に植物aを植え付ける際、前記指標表示部3の指標2が指示する適切な植え付け位置に植物aの苗や株を植え付けた後にこの近接位置に夫々支柱6を立設しても良いし、前記指標表示部3の指標2が指示する適切な植え付け位置に前記支柱6を立設した後にこの近接位置に夫々植物aを植え付けても良いし、どのような植え付け手順で植物aを植え付けても良い。
【0048】
また、本実施例においては、前記収容本体1の長手方向に目盛り4aを並設して、この収容本体1の長手方向距離を測長し得るスケール表示部4を、この収容本体1の前記指標表示部3に並設状態に設けている。
【0049】
このスケール表示部4は、具体的には、図1に図示したように、収容本体1の長手方向にして、この収容本体1の上部開口縁に形成した鍔状のフランジ部5の上面に目盛り4aを並設して構成したものである。
【0050】
従って、作業者は、この収容本体1とは別パーツである物差しや定規を使用せずとも、このスケール表示部4の目盛り4aを見ながら前記植物aを並設状態に順次植え付ければ、作業者の所望の並設間隔Lでこの植物aを並設状態に植えることができる。
【0051】
また、この目盛り4aは1cm間隔で並設するセンチ目盛りである。
【0052】
尚、本実施例の指標表示部3と、スケール表示部4は夫々、シール状に形成して収容本体1の表面に貼設する構成としても良いし、指標表示部3の各指標2やスケール表示部4の各目盛り4aをこの収容本体1の表面に印刷して設ける構成としても良いが、本実施例においてはこの指標表示部3とスケール表示部4とは、収容本体1の樹脂成形時に一体成形によってこの収容本体1の表面に凹凸状に設けた構成である。
【0053】
従って、生産性に秀れ量産化も容易なためコスト性に秀れる。
【0054】
よって、本実施例は、指標対象植物a’と同種の植物aを収容本体1に植え付ける場合には、この植物a(指標対象植物a’)の最適な植え付け間隔L’を一々調べたり、この最適な植え付け間隔L’を、収容本体1とは別パーツの物差しや定規などの道具を利用して一々測長しながら順次最適な位置に植え付け作業を行ったりする必要が無く、誰でも作業能率良く極めて簡単に最適な植え付け間隔L’で良好に植え付けでき、前記指標対象植物a’と別種の植物aを収容本体1に植え付ける場合にも、収容本体1に設けたスケール表示部4の目盛り4aを見ながら作業者の所望の並設間隔Lに植え付けを行えて、例えば一々収容本体1とは別パーツである物差しや定規を収容本体1に当てがって測長する作業が不要で従来品に比して作業能率良く植え付けが行えるなど、極めて高い実用上の機能を有し、しかも簡易構成にして生産性に秀れ、あくまで従来品と略同様の生産コストで安価に提供することも可能であるなど、極めて実用性に秀れた画期的で商品価値の高い栽培用収容体である。
【0055】
尚、図4〜図9は、これまでに説明した本実施例の収容本体1の指標表示部3の別例を示している。
【0056】
具体的に説明すると、図4に示した別例は、収容本体1に設けた複数種類の指標表示部3の各指標2が図柄2a,文字2b及び指標線2cを横方向ではなく縦方向に縦列してなる構成とした場合を示し、図5に示した別例は、この複数種類の指標表示部3の各指標2が図柄2aと文字2bとを縦方向に縦列して成る構成とした場合を示し、図6に図示した別例は、この複数種類の指標表示部3の各指標2が図柄2aと指標線2cとを縦方向に縦列して成る構成とした場合を示し、図7に図示した別例は、この複数種類の指標表示部3の各指標2が文字2bと指標線2cとを縦方向に縦列して成る構成とした場合を示し、図8に図示した別例は、この複数種類の指標表示部3の各指標2が絵柄2aのみによって成る構成とした場合を示し、図9に図示した別例は、この複数種類の指標表示部3の各指標2が文字2bのみによって成る構成とした場合を示している。
【0057】
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本実施例に係る栽培用収容体を示す説明斜視図である。
【図2】本実施例に係る栽培用収容体の使用状態図である。
【図3】本実施例に係る栽培用収容体の指標表示部3の説明拡大図である。
【図4】本実施例に係る栽培用収容体の指標表示部3の別例を示す説明図である。
【図5】本実施例に係る栽培用収容体の指標表示部3の別例を示す説明図である。
【図6】本実施例に係る栽培用収容体の指標表示部3の別例を示す説明図である。
【図7】本実施例に係る栽培用収容体の指標表示部3の別例を示す説明図である。
【図8】本実施例に係る栽培用収容体の指標表示部3の別例を示す説明図である。
【図9】本実施例に係る栽培用収容体の指標表示部3の別例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0059】
1 収容本体
2 指標
2a 図柄
2b 文字
2c 指標線
3 指標表示部
4 スケール表示部
4a 目盛り
a 植物
a’ 指標対象植物
L 並設間隔
L’ 植え付け間隔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
植物を栽培する栽培用収容体であって、収容本体の長手方向に所定の並設間隔で指標を並設する指標表示部を、この収容本体の長手方向にしてこの収容本体の上部内面,上部外面若しくは上部縁部に設けた構成とし、この指標表示部の各指標間の並設間隔は、所定の指標対象植物の最適な植え付け間隔に設定したことを特徴とする栽培用収容体。
【請求項2】
前記指標表示部の指標は、少なくとも前記所定の指標対象植物を表す絵柄若しくは文字を有する構成としたことを特徴とする請求項1記載の栽培用収容体。
【請求項3】
前記指標表示部の指標は、少なくとも前記所定の指標対象植物を表す絵柄を有する構成としたことを特徴とする請求項2記載の栽培用収容体。
【請求項4】
前記指標表示部の指標は、隣り合う他の指標から所定の並設間隔となる位置を指示する指標線を有する構成としたことを特徴とする請求項2,3のいずれか1項に記載の栽培用収容体。
【請求項5】
前記収容本体は、前記指標間の所定の並設間隔が互いに異なる複数種類の指標表示部を設けた構成としたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の栽培用収容体。
【請求項6】
前記収容本体は、前記指標間の所定の並設間隔が互いに異なる複数種類の指標表示部を近接位置に設けた構成としたことを特徴とする請求項5記載の栽培用収容体。
【請求項7】
前記収容本体の長手方向に目盛りを並設して、この収容本体の長手方向距離を測長し得るスケール表示部を、この収容本体の前記指標表示部に並設状態に設けた構成としたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の栽培用収容体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−151419(P2007−151419A)
【公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−347262(P2005−347262)
【出願日】平成17年11月30日(2005.11.30)
【出願人】(592141835)ニラサワ製販株式会社 (13)
【Fターム(参考)】