棘間椎骨及び腰仙骨の安定化装置と使用方法
【課題】患者の隣接椎骨と腰仙骨領域を安定化する植込み型装置が提供される。
【解決手段】装置10は、上部34、下部32とそれらの間を延在する中間部30を有する大略U字状の棘間軟質スペーサ本体12を備え得る。上部及び/又は下部は、椎骨の棘突起と係合するように構成された1対の側方壁を含み得る。椎骨の棘突起を軟質スペーサ本体に固定するために、固定キャップを設けることができる。腰椎と隣接椎骨の間に軟質スペーサ本体を固定するために、アンカー組立物が設けられる。患者の脊椎を安定化するために植込み型装置を使用する方法も提供される。
【解決手段】装置10は、上部34、下部32とそれらの間を延在する中間部30を有する大略U字状の棘間軟質スペーサ本体12を備え得る。上部及び/又は下部は、椎骨の棘突起と係合するように構成された1対の側方壁を含み得る。椎骨の棘突起を軟質スペーサ本体に固定するために、固定キャップを設けることができる。腰椎と隣接椎骨の間に軟質スペーサ本体を固定するために、アンカー組立物が設けられる。患者の脊椎を安定化するために植込み型装置を使用する方法も提供される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、脊椎状態を治療する装置と方法に関し、特に、椎骨安定化装置と隣接椎骨を安定化するこのような装置を使用する方法に関する。より詳しくは、本発明は、2個以上の椎骨の棘突起の間に配置される棘間椎骨安定化装置に関し、更に詳しくは、腰椎と隣接腰椎の間に配置される腰仙骨安定化装置とこのような装置を使用する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
脊椎の疾病は重大な羅患率を引起こす。これらの疾病は、椎骨、椎間板、椎間関節と脊椎の回りの結合組織の異常を含む。これらの異常は、機械的損傷や変性円板疾患を含む多くの原因に基づく。このような異常は、脊椎に不安定性を引起こして、脊柱のミスアライメントを生じて隣接椎骨間の微細動作を発生する。椎骨のミスアライメントと微細動作は、椎骨の骨表面の磨耗を生じて、最終的に激しい痛みを引起こす。更に、これらの状態は、しばしば、慢性で進行性の問題である。
【0003】
脊椎異常の治療は、長期の医学的管理又は手術を含む。医学的管理は、一般に、潜在的な問題を修正することよりむしろ、痛み等の症状を抑制することを目指す。ある患者にとっては、これは、痛み投薬の慢性的使用を必要とすることにより、患者の精神状態を変えたり他の否定的副作用を引起こしたりする。
【0004】
別の治療選択肢は手術であるが、これは、しばしば、侵襲性が高く、脊椎の解剖学的構造及び機能を大幅に変える。例えば、ある脊椎状態に対する一つの手術治療は、骨グラフト及び/又は合成インプラントを用いて2個以上の脊椎を結合する脊椎固定術を含む。固定手順は、逆行できないと共に、椎骨の動作範囲を大幅に変えるかもしれない。更に、現在の手術処置は、しばしば、病状が大きく進行した患者にだけ適用され得る。
【0005】
従って、脊椎外科医は、侵襲性がより低く、逆行できると共に、患者の正常な解剖学的構造と脊椎機能により少ない劇的変化をもたらすより進んだ手術処置と脊椎安定化及び/又は修復装置の開発を開始している。これらの処置は、疾病進行の初期段階で使用され、状況によっては、疾病進行を停止又は逆転さえさせる。
【0006】
最近、種々の棘間安定化装置が利用できる。これらの装置は、2個以上の隣接椎骨の棘突起の間に植込まれる。棘突起をこのように安定化することにより、椎間板からかなりのストレスが除去されて、疾病進行が防止されたり、脊椎狭窄等の状態が改善される。更に、脊椎の解剖学的構造を大幅に変えずに、椎骨動作を抑制することができる。
【0007】
【特許文献1】米国特許第5,645,599号明細書
【特許文献2】米国特許第6,554,831号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
現在の棘間椎骨インプラントは、2個以上の隣接椎骨の棘突起に止着されるように構成されている。仙骨は、非常に小さい又は不存在の棘突起を有するので、これらの装置は、第5腰椎(L5)と第1仙椎(S1)の間に植込むことができない。しかしながら、多くの患者が、L5と仙椎に影響する脊椎状態を有する。従って、仙骨と腰椎の間に植込むことができる棘間椎骨安定化装置を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、棘間椎骨及び腰仙骨の安定化装置と、脊椎の不安定状態を治療するこれらの装置を使用する方法とを含む。本発明は、2個以上の隣接椎骨の棘突起の間に配置されるように構成された棘間椎骨安定化装置を含む。本発明は、又、患者の腰仙骨領域を安定化するように、腰椎と、第1仙椎(S1)を含む隣接椎骨との間に配置されるように構成された腰部安定化装置と、このような装置を使用する方法とを含む。
【0010】
本発明の一態様は、仙骨に隣接する又は仙骨の近くの椎骨を安定化する装置を含む。その装置は、下部、上部、中間部、及び腰椎の棘突起と係合するように上部から延在する1対の側方壁を含む植込み型のU字状軟質スペーサ本体を備える。その装置は、又、腰椎と、仙骨を含む隣接椎骨との間にスペーサ本体を固定するアンカー組立物を含む。
【0011】
本発明の第2態様は、支持ロッドとU字状の軟質スペーサ本体を備える棘間安定化装置を含む。スペーサ本体は、下部、上部、及び下部と上部の間の中間部を含む。1対の側方壁が、腰椎の棘突起と係合するように、上部から延在する。下部は、支持ロッドと連結されるように構成された基部を含む。装置は、更に、支持ロッドを隣接椎骨に固定する少なくとも1個の固定要素を備える。
【0012】
本発明の第3態様は、腰椎と仙骨の間に植込まれるU字状の軟質スペーサ本体を備える腰仙骨棘間安定化装置を含む。スペーサ本体は、下部、上部、及び下部と上部の間の中間部を含む。1対の側方壁が、腰椎の棘突起と係合するように、上部から延在する。下部は、仙骨と係合する把持部を形成する少なくとも1個の突起を含む。
【0013】
本発明の第4態様は、下部、上部、及び下部と上部の間を延在する中間部を有するU字状の軟質スペーサ本体を備えて、患者の棘間領域を安定化する植込み型装置を含む。その装置は、又、スペーサ本体の上部と係合する固定キャップを提供する。そのキャップは、椎骨の棘突起をスペーサ本体に固定するように構成されている。スペーサ本体を椎骨と隣接椎骨の間に固定するアンカー組立物も提供される。
【0014】
本発明の第5態様は、U字状の軟質スペーサ本体を備える棘間椎骨安定化装置を含む。スペーサ本体は、下部、上部、及び下部と上部の間の中間部を含む。スペーサ本体は、2個の隣接椎骨の棘間空間内に配置されるように構成される。装置は、又、スペーサ本体の上部又は下部と係合するように各々が構成された1対の固定キャップを提供する。スペーサ本体に止着される時、キャップは、2個の隣接椎骨の棘突起をスペーサ本体に固定する。
【0015】
本発明の第6態様は、U字状の軟質スペーサ本体を備える棘間椎骨安定化装置を含む。スペーサ本体は下部を備え、下部は、椎骨の棘突起と係合するように下部から延在する1対の側方壁を含む。スペーサ本体は、更に、上部を備え、上部は、隣接椎骨の棘突起と係合するように上部から延在する1対の側方壁を含む。中間部が下部と上部の間を延在する。スペーサ本体は、2個の隣接椎骨の棘間空間内に配置されるように構成される。装置は、又、2対の側方壁と係合するように各々が構成された1対の固定キャップを含む。スペーサ本体に止着される時、キャップは、2個の隣接椎骨の棘突起をスペーサ本体に固定する。
【0016】
本発明の第7態様は、U字状の軟質スペーサ本体を備える棘間椎骨安定化装置を含む。スペーサ本体は下部を備え、下部は、椎骨の棘突起と係合するように下部から延在する1対の側方壁を含む。スペーサ本体は、更に、上部を備え、上部は、隣接椎骨の棘突起と係合するように上部から延在する1対の側方壁を含む。中間部が下部と上部の間を延在する。側方壁の少なくとも1個が、他方の側方壁に対して選択的に移動自在である。移動自在の側方壁が、一方の隣接椎骨の棘突起をスペーサ本体に固定するように、選択的に位置決めされ得る。
【0017】
本発明の装置を使用して、患者の腰仙骨領域を安定化する方法も提供される。本発明の装置を使用して、隣接椎骨の棘間領域を安定化する方法も提供される。
【0018】
前述の一般的説明と以下の詳細な説明は、両方共、例示的及び説明的のみであって、請求項のように本発明を限定するものではないことを理解すべきである。
【0019】
本発明の追加の目的と利点は、以下の説明で部分的に述べられ、又は、本発明の実施によって認識される。本発明の目的と利点は、特に、添付の請求項で指摘する要素と組合せによって実現及び達成される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本開示は、隣接椎骨の棘突起の間に配置されて、椎骨を安定化すると共に、腰椎と、第1仙椎(S1)を含む隣接椎骨との間に配置されて、患者の腰仙骨領域を安定化する植込み型装置を提供する。図1に図示する例示実施形態に示すように、インプラント又は装置10は、第5腰椎(L5)等の腰椎の棘突起と隣接椎骨の間に植込まれるように構成されたスペーサ本体12を備える。アンカー組立物14が、例えば、第1仙椎(S1)であり得る隣接椎骨にスペーサ本体12を固定するために設けられる。
【0021】
アンカー組立物14は、スペーサ本体12を脊椎に対して適当な位置に維持するのを助ける支持ロッド又は固定ロッド16を含む。例えば、骨アンカー18等の1個以上の固定要素が、支持ロッド又は固定ロッド16を患者の仙骨に堅固に止着するのに使用される。図1に図示するように、スペーサ本体12は、基部62において固定ロッド16に接続される。スペーサ本体12、支持ロッド16と骨アンカー18は、全体で、仙骨に隣接する第5腰椎等の腰椎を安定化する棘間安定化組立物を形成する。
【0022】
スペーサ本体12は、各種の形状、厚さと材料を有する。一実施形態において、スペーサ本体12は、図1に示すように、下部32と上部34の間を延在する中間部30を含む。患者に植込まれた時、上部34は、上部34は棘突起の一部に当接するように構成される一方、下部32は固定ロッド16と接続されるように構成されている。一実施形態において、中間部30、下部32と上部34は、一緒に、大略U字状のスペーサ本体12を形成する。
【0023】
例えば、伸長性及び/又は圧縮性の中間部30を設けることにより、スペーサ本体12は軟質及び/又は曲げ可能に構成される。脊椎の伸長中、棘突起は、下向きの力を上部34に及ぼす。同様に、脊椎の伸長中、固定ロッド16及び/又は仙骨は、上向きの力を下部32に及ぼす。図2Aと図2Bに示すように、これらの力は、外力がスペーサ本体12に作用しない休止状態(図2A)から、上部34と下部32を互いに接近させる(図2B)。このように、スペーサ本体12の圧縮性は、ある程度の脊椎の伸長を許容するように、スペーサ本体12を逆転可能に変形することを許容する。よって、中間部30は、軟質フランジとして働いて、上部34と下部32が互いに離隔又は接近移動することを許容する。
【0024】
更に、上部34及び/又は下部32の厚さと物性は、上部34及び/又は下部32が十分な負荷で曲げられるように選択される。可撓性(即ち、伸長性及び/又は圧縮性)は、スペーサ本体12が患者のいくつかの正常な動作により良好に応答することを許容する。例えば、限定された圧縮性を有するスペーサ本体12は、ある程度の脊椎の伸長を許容する一方、脊椎の屈曲、回転及び/又は側方曲げを抑制する。
【0025】
スペーサ本体12の可撓性及び/又は圧縮性は、装置10が植込まれる患者の体型、望ましい動作範囲と各種の臨床要因に基づいて選択される。このような臨床要因は、共存症状態、疾病の程度、予備手術等を含む。ある患者にとっては、非常に硬質のスペーサ本体12が望ましい。他の患者にとっては、もっと軟質で圧縮性のあるスペーサ本体12が外科医によって選択される。
【0026】
スペーサ本体12の可撓性及び/又は圧縮性は、多くのやり方で制御される。一実施形態において、スペーサ本体12は単一の材料で形成される。べつのやり方として、中間部30、下部32と上部34を形成する材料が、異なって、中間部30、下部32と上部34に違った程度の可撓性及び/又は圧縮性を付与するように、スペーサ本体12は材料の組合せを含んでもよい。スペーサ本体12の中間部30、下部32と上部34に含まれる特定の材料は、生体適合性及び/又は生体作用特性を付与するように、望ましい程度の可撓性及び/又は圧縮性に基づいて選択される。
【0027】
多くの生体適合性材料が本開示のスペーサ本体12を形成するに適している。例えば、一実施形態において、スペーサ本体12は、チタン又はチタン合金等の医療等級金属で形成してもよい。スペーサ本体12は、例えば、ステンレス鋼、コバルトクロム、セラミックス及び/又は超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)とポリエーテルエーテルケトン等の高分子材料で形成してもよい。
【0028】
可撓性及び/又は圧縮性をスペーサ本体に付与する別のやり方は、可撓性の程度がスペーサ本体12の相対寸法に関するように、スペーサ本体12の寸法を変えることである。例えば、スペーサ本体12は、その長さに沿って種々の異なる厚さを有してもよい。その厚さは、望ましい程度の可撓性と圧縮性を生じるように選択される。更に、スペーサ本体12は、1個以上の個所において変動する厚さ有してもよい。図3A乃至図3Cは、中間部30が厚さt1を有し、下部32が厚さt2を有し、上部34が厚さt3を有するスペーサ本体12の種々の厚さ構成を図示する。一実施形態において、厚さt1、厚さt2と厚さt3は大略等しい(図3A)。別の実施形態では、厚さt1は、厚さt2とt3より大きく(図3B)、更に別の実施形態では、厚さt1は、厚さt2とt3より小さい(図3C)。よって、図3Bと図3Cに示すように、スペーサ本体12の厚さ、従って、可撓性はその長さに沿って変動し得る。
【0029】
スペーサ本体12の可撓性に影響を及ぼす更に別のやり方は、スペーサ本体12の厚さをその長さに沿って変動させることである。例えば、図4Aに図示するように、スペーサ本体12は、下部32又は上部34の厚さより小さい中間部30の厚さを有し得る。このよう構成は、図4Bで示すように後部から見た時に、スペーサ本体12にくびれた構成を付与する。
【0030】
スペーサ本体12の中間部30の圧縮性を制限するために、スペーサ本体12内で上部34と下部32の間に軸受クッション(不図示)を配置することが考えられる。軸受クッションは、その内容の全体を参考のために本明細書に組込んだサマニ(Samani)による米国特許第5,645,599号に記載されているものに類似するものであり得る。軸受クッションは、下部32と上部34の閉鎖を制限すると共に、もしそれが望ましければ、椎骨4の補助的なクッション作用を確実することを可能にする。クッションは、織物又は合成材料の適当な弾性材料から成ると共に、例えば、接着接合等の何らかの適当な手段によって下部32と上部34に固定することができる。
【0031】
椎骨の棘突起と係合するために、図5に示すように、上部34から延在する1対の側方壁又はブラケット36をスペーサ本体12に設けてもよい。1対の側方壁36は、棘突起を受承するあぶみ38を画成する。一実施形態において、側方壁又はブラケット36は、仙骨の近くの腰椎の棘突起と係合すると共に、スペーサ本体12を棘突起に固定するように構成されている。例えば、ブラケット36は、仙骨に隣接する第5腰椎(L5)の棘突起と係合するように構成される。
【0032】
側方壁36は、スペーサ本体12に対して多くの方位を有してもよい。例えば、図6A乃至図6Cに示すように、側方壁36は、上部34に対して種々の角度で延在する。一実施形態において、側方壁36は上部34と90度を成す(図6A)。他の実施形態では、側方壁36は、上部34と鈍角(図6B)又は鋭角(図6C)を成す。椎骨の間に種々の異なる棘間空間を収納するように、各種の寸法又は高さの側方壁36をスペーサ本体12に設けることができる。同様に、より多種の寸法と形状を付与するように、異なるスペーサ本体12の側方壁36を、上部34の長さに沿った異なる個所に設けてもよい。よって、外科医は、支持すべき特定の椎骨と患者の自然解剖学的構造に応じて、適当な形状と寸法のスペーサ本体12を選択することができる。
【0033】
更に、側方壁36は、スペーサ本体12に対して調整自在であってもよい。例えば、一実施形態において、側方壁36は、植込み前に上部と鈍角を形成する。植込み後に、外科医が、側方壁36の間の間隙を減らすために側方壁36を互いに圧縮させることにより、スペーサ本体12を椎骨の棘突起に堅固に固定するように、側方壁36を可鍛性材料で形成してもよい。その圧縮は、例えば、手術用ペンチ又は鉗子を用いて側方壁36を互いに接近するように挟む又は締付けることにより達成される。
【0034】
植込まれた装置10が回りの骨組織及び軟組織に固定される能力を更に高めるために、装置10は多くの表面修正を含んでもよい。例えば、スペーサ本体12、側方壁36、アンカー18及び/又は固定ロッド16の一部は、組織の止着、結合又は固定を容易にする表面改変部を含む。これらの改変部は、表面歯、かかり、ビーズ、肌荒れ又は装置10の1個以上の個所への生体作用剤の追加を含む。例えば、装置10は、装置10を骨組織及び/又は軟組織に固定する1個以上のかかり40を含む。図7Aと図7Bに示すように、かかり40は、中間部30、下部32及び/又は上部34の外面上等のスペーサ本体12上に配置される(図7B)。別のやり方として、又は、更に、かかり40は、側方壁36の内面上に配置される(図7A)。かかり40は、スペーサ本体12が椎骨の棘突起等の椎骨の結合組織又は骨表面と堅固に係合することを助ける。
【0035】
更に、装置10は、又、粗面又は多孔性表面を含んでもよい。粗面又は多孔性表面は、インプラント表面と骨組織の間の止着を高める。更に、いくつかの多孔性表面は、装置10の一部と回りの骨組織及び/又は軟組織の間の生物学的結合を形成するように組織の内成長を容易にする。粗面又は多孔性表面は、スペーサ本体12、アンカー18、側方壁36及び/又は固定ロッド16を含む装置10のどの部分に設けてもよい。
【0036】
装置10の表面は、又、生物学的活性剤を含んでもよい。これらの薬剤は、装置10の部品と回りの骨組織及び/又は軟組織の間の結合を更に容易にするように、骨原性因子を含んでもよい。更に、装置10は、抗生物質、ステロイド、抗血栓剤、抗炎症薬及び/又は鎮痛剤等の治療薬を含んでもよい。一実施形態において、生物学的活性剤は、装置のコーティング内に含まれている。別のやり方として、又は、更に、装置は多孔性であってもよく、生物学的活性剤は、装置の細孔に含まれてもよい。生物学的活性剤は、例えば、軟骨や骨の成長を引起こす骨誘導因子(BMP)である。
【0037】
スペーサ本体12の側方壁36によって画成されるあぶみ38内での棘突起の固定を更に高めるために、側方壁36は、スペーサ本体12の長手軸心Lに対して湾曲する又は角度を成すようにしてもよい。例えば、図8Aと図8Bは、側方壁36の長さに沿ってスペーサ本体12の長手軸心Lから離隔するように湾曲する側方壁36を示す。側方壁又はブラケット36は、又、患者の葉状層の自然解剖学的構造曲線を収納するように、スペーサ本体12の長手軸心Lに対してそれらの長さに沿って内方又は外方に曲げられたり湾曲されたりすることができる。図9Aは、スペーサ本体12の長手軸心Lに対して内方に曲がる側方壁36を有するスペーサ本体12を図示する。このような湾曲ブラケット36は、図9Bに示すように、棘突起2の回りへのより高い適合性、よって、椎骨4への装置10のより良好な固定をもたらす。
【0038】
別の例示実施形態において、側方壁又はブラケット36の少なくとも1個がスペーサ本体12に着脱自在に止着される。例えば、図10A乃至図10Cに示すように、1対の側方壁又はブラケットの一方36Aは、スペーサ本体12のへの止着自在の要素として形成され、他方の側方壁又はブラケット36Bは、スペーサ本体12に恒久的に固着されるか又はスペーサ本体12と一体である。止着自在のブラケット36Bは、第1自由端42と、上部34上のスロット又は溝46に合致するように形成されて、スペーサ本体12と堅固に接続される反対の第2止着端44とを含み得る。
【0039】
図10A乃至図10Cに示すように、止着端44は、スペーサ本体12が所定位置に植込まれると上部34のあり溝46と摺動係合する拡張端又はあり継ぎとして形成され得る。図11A乃至図11Cは、スペーサ本体12の上部34のT形溝46と摺動係合するようにT字状に形成されている。更に、スペーサ本体の上部34の上面上の溝46に摺動止着される代わりに、止着自在のブラケット36Aは、上部34の側面に形成された溝46上を摺動し得る。例えば、図12A乃至図12Cに示すように、ブラケット36Aの止着端44は、スペーサ本体12の上部34の側面上のあり溝46と摺動係合するあり継ぎとして形成される。止着端44は、あり継ぎ又はT形構造を有するとして上述したけれども、止着端44は、上部34の相手溝46に堅固に止着される当業者に公知の他の形状を取り得る。
【0040】
更に別の実施形態において、自由に着脱自在のブラケット36Aを有する代わりに、スペーサ本体12は、上部34にヒンジ付けされる移動自在で揺動自在のブラケット36Aを含み得る。例えば、図13A乃至図13Cに示すように、ブラケット36Aの第2止着端46は、ブラケット36Aを上部34の側面に揺動自在に固定するように、ピン50を挿通する開口48を含み得る。本実施形態では、揺動自在のブラケット36Aは、図13Bと図13Cに示すように、椎骨4の棘突起2と当接及び係合するように折畳まれ得る。
【0041】
更に別の実施形態において、移動自在で調整自在のブラケット36Aは、図14Aに示すように、スペーサ本体の上部34にヒンジ付けされ得る。本実施形態では、移動自在のブラケット36Aは、ブラケット36Aを上下に折畳むヒンジ継手52によって、スペーサ本体12に止着され得る。この折畳み可能性は、ブラケット36Aを、移動自在のブラケット36Aが隣接ブラケット36Bに大略垂直である位置(図14A)と、移動自在のブラケット36Aが、棘突起2と係合するように、隣接ブラケット36Bに大略平行である位置(図14Bと図14C)との間を移動させる。
【0042】
本発明の側方壁又はブラケット36は、又、ブラケット36を棘突起2に固定するように、骨ねじ、ファスナー又はリベットを受承する開口60を含み得る。このような締結部材は、ブラケット36に対する棘突起の遊隙を避けるために、ブラケット36が棘突起2に対して平坦に置かれることを確実にする。例えば、図14Bと図14Cに示すように、ブラケット36Aと36Bの各々は、図15により詳細に示すリベット又はファスナー100を受承するように構成された開口60を備え得る。リベット100は、キャップ102とキャップ102から延在する細長い本体104を含み、細長い本体104は、複数の歯108を含むと共に、テーパ先端106において終結している。細長い本体104は、ブラケット36Aと36Bの開口60の間を延在するように構成されている。リベット100を開口60内に維持するために、ワッシャー120を設けることができる。図14Cに、より詳細には図14Dに示すように、ワッシャー120は、リベット100のテーパ先端106を受承する開口122を含む。開口122の回りのスロット124は、テーパ先端106が開口122に挿通され得るようにワッシャー120を屈曲させ得ると共に、リベット100の歯108の回りでワッシャー120を閉鎖させ得る。
【0043】
図16A乃至図16Dは、本発明のブラケット36と使用するのに適した骨ファスナー又はピン140の別の例示実施形態を図示する。ファスナー140は、ヘッド142と、先端146まで回りを延在する歯148を有する細長い本体144とを含む。開口60の間にファスナー140を固定するために、キャップ160が設けられ、キャップ160は、ヘッド162と、ファスナー140の先端146を受承するようにヘッド162から延在する本体164とを有する。より詳細に図16Dに示すように、中空本体164は、1個以上のU字状スロット166を含み、各スロットは、その中にフィンガー突起168を画成する。図16Aに、より詳細に図16Bに図示するように、各々のフィンガー突起168は、ファスナー140の歯148と係合するように、中空本体164の中心軸心に向けて曲げられた湾曲端部170を有する。一例示実施形態において、キャップ160は、各対が直径に沿って対向する、2対のフィンガー突起168を含む。2対のフィンガー突起168は、キャップ160の長手軸心A−Aに対して互い違いにして、ファスナー140の歯148を捕捉するようにスロット166内に2個の別個の領域を設けることにより、より制御されたレベルの止着をもたらす。使用時に、キャップ160は、ブラケット36の開口60に挿通され、次に、ファスナー140のヘッド142とキャップ160のヘッド162がブラケット36の外面と同面になるまで、ファスナー140に向けてラチェット状に押されて、ファスナー140とキャップ160がロックされると共に、近くの軟組織又は骨組織への外傷又は損傷を防止する全体が滑らかな外面が得られる。
【0044】
装置10を1個以上の棘突起に更に固定するために、スペーサ本体12のブラケット36を1個以上の軟質固定要素と使用することも考えられる。図17Aに示す一実施形態において、軟質スペーサ本体12の側方壁又はブラケット36は、軟質固定要素180を止着する1個以上の開口60を含む。軟質固定要素180は、合成材料又は天然材料を含む。例えば、軟質固定要素180は、どんな型式の合成又は天然の縫合材も含む。軟質固定要素180は、又、靱帯、腱、筋膜又は筋肉の移植片を含み、移植片は、椎骨、例えば、腰椎の棘突起の回りに結ぶのに十分な強さと柔軟性を有する自己移植片、同種移植片又は異種移植片を含む。別のやり方として、軟質固定要素は、棘突起の回りに配置されるケーブルバインダ型ストラップ等の織物、網又はウェブであってもよい。
【0045】
図17Bは、仙骨8と隣接椎骨4の棘突起2の間に植込まれたスペーサ本体12を図示し、固定ロッド16は、2個のアンカー18を使用して仙骨8に固定される。側方壁36は、更に、スペーサ本体12を椎骨の棘突起2に固定する。その上、装置10は、装置10を棘突起2に更に固定する軟質固定要素180を含む。
【0046】
図18A乃至図18Cと図19A乃至図19Cに示す更に他の例示実施形態において、スペーサ本体を棘突起に固定するのに、軟質固定要素が使用される。図18Aと図18Bに示すように、スペーサ本体202の一部に載置される硬質固定要素220を備える硬質固定要素を含む安定化装置200が設けられる。スペーサ本体202は、スペーサ本体12に類似しているが、側方壁36を有しない。固定キャップ220は、U字状であると共に、1対の側壁222を含む。側壁222の末端224は、図18Cに示すようにスペーサ本体202を棘突起2に堅固に止着するために、スペーサ本体202の上部204上のフランジ206と摺動係合する溝228を画成するリップ226を含む。固定キャップ220は、棘突起の骨表面との係合を確実にするかかり210を含み得る。
【0047】
図19A乃至図19Cは、スペーサ本体242の一部に載置される固定キャップ260を備える硬質固定要素を、安定化装置240に設けた更に別の実施形態を図示する。固定キャップ260は、U字状であると共に、1対の側壁262を含む。側壁262の末端264は、面取りフランジ266を含む。スペーサ本体202のように、スペーサ本体242は側方壁36を含まない。代わりに、スペーサ本体242は、上部244上にスロット246を含み得る。側壁262の僅かの可撓性と圧縮性により、面取りフランジ266は、図19Aと図19Bに示すように押下げられてスロット246を貫通して、スペーサ本体242と係合する。固定キャップ260は、棘突起の骨表面との堅固な係合のためのかかり210を含んで、剛直な固定を確実にする。
【0048】
図20A乃至図20Cは、本発明のスペーサ本体12が硬質固定要素と使用することが例示実施形態を図示する。図20Aと図20Bに示すように、硬質固定キャップ280が、本発明のスペーサ本体12と使用するように設けられる。硬質固定キャップ280は、コネクタ部284によって接続される1対の側壁282を含む。側壁282は、スペーサ本体12の側方壁又はブラケット36の外面上の切欠き64と係合し得る歯288を内面上に含む。使用時に、スペーサ本体12が所定位置にあり、椎骨の棘突起が、ブラケット36によって画成されるあぶみ38内に堅固に保持された後、固定キャップ280をブラケット36に載置することができる。固定キャップ280を押下げることにより、キャップ280のコネクタ部284が棘突起2に当接して、図20Cに図示するように、骨組織と装置10の間の堅固な嵌合が確保されるまで、側壁282内の歯288はブラケット36の切欠き64と爪車式係合及びロックする。固定キャップ280の調整可能性は、スペーサ本体12が種々の寸法の棘突起を固定することを許容する。図示するように、側方壁又はブラケット36に、固定キャップ280の側壁282の細長いスロット290に類似の細長いスロット60を設けることができる。固定キャップ280がスペーサ本体12と爪車式係合する時、スロット60と290は、心合せ及び協働して、もし望ましければ、棘突起をスペーサ本体12に更に固定するようにオプションの固定要素を挿通する開口を提供する。固定要素は、例えば、棘突起を貫通する又は棘突起の上及び2個の側壁282を横切るボルト又は骨ねじであり得る。
【0049】
固定キャップ220、260と280は、例えば、チタン、ステンレス鋼又はコバルトクロム等の種々の生体適合性金属材料又は生体適合性プラスチックを単体で又はこの群からの少なくとも1個の他の適当な材料と共に、形成してもよい。固定キャップ220、260と280の形状、寸法と材料は、可撓性、強さ及び/又は破壊抵抗等のそれらの物性を制御するために選択できる。
【0050】
ここで、アンカー組立物14とスペーサ本体12を仙骨に固定する方法の詳細に注目すると、図21に示すように、スペーサ本体12は、下部32から延在する基部62において、固定ロッド16と接続される。基部62は、恒久的な接続又は着脱自在の接続を形成する。図21に図示するように、スペーサ本体12は、基部62内に固定ロッド16と係合する開口64を含む。一実施形態において、開口64は、固定ロッド16を挿通する貫通穴である。開口64内のロッド16の滑らかな摺動運動を容易にするために、プラスチックライナーを基部64の開口64内に設けることができる。プラスチックライナーは、例えば、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)等のポリエチレン又はポリエーテルエーテルケトン(PEEK)で形成することができる。
【0051】
別の実施形態では、図22Aと図22Bに示すように、基部62は、固定ロッド16と係合する半円形又はC字状の部分66を備える。C字状部分66は、ロッド16にスナップ嵌めされるように構成することができる。ロッド16に対するスペーサ本体12の滑らかな摺動運動をもたらすために、例えば、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)等のポリエチレン又はポリエーテルエーテルケトン(PEEK)で形成したプラスチックライナーを、C字状部分66と対向するロッド上に設けることができることが考えられる。
【0052】
更に、スペーサ本体12を、固定ロッド16の長手軸心に対して角度的に回転自在に構成してもよい。一実施形態において、スペーサ本体12を、固定ロッド16の長手軸心に対して自由に回転自在に構成してもよい。別の実施形態において、図23に示すように、固定ロッド16は、スペーサ本体12の回転を制限する1個以上の突起68を含んでもよい。スペーサ本体12が回転できる空間を突起68で限定することにより、スペーサ本体12は、例えば、約0度と約60度の間で回転する。このような回転は、植込み中のスペーサ本体12の位置決めを容易にすると共に、植込み後の制御された程度の患者動作を許容する。外科医は、所定の寸法と形状を有する突起68で固定ロッド16を選択することにより、得られる回転度を選択することが考えられる。別のやり方として、スペーサ本体12は、どんな回転も許容しないように、固定ロッド16に剛直に固定してもよい。
【0053】
植込み作業中又は植込み後に装置10の方位設定の更なる融通性を許容するために、スペーサ本体12を、固定ロッド16に対して側方に移動自在又は摺動自在であるように構成してもよい。図24に示すように、固定ロッド16は、スペーサ本体12が摺動できる空間を限定するように、1個以上の側方突起70を含んでもよい。よって、スペーサ本体12が固定ロッド16に止着される時、側方突起70はスペーサ本体12の側方移動を制限する。一実施形態において、側方突起70は、固定ロッド16に調整自在に位置決めされて、外科医が所望の程度の側方移動を選択することを許容する。更に、一実施形態において、側方突起70は、固定ロッド16に対するスペーサ本体12のどんな側方移動も防止するように、スペーサ本体12に近接して位置決めしてもよい。別のやり方として、図26Aと図26Bに示すように、固定ロッド16は、スペーサ本体12の側方移動を制限するように構成してもよい。
【0054】
ここで、特に固定ロッド16に注目すると、固定ロッド16は、多くの異なる形状、寸法及び/又は材料特性を有するように構成してもよい。図1の実施形態において、固定ロッド16は、円形断面を有する真直なロッドである。図25A乃至図25Cは、本開示の固定ロッド16に適当な追加の断面形状を図示する。例えば、固定ロッド16は、卵形伝面(図25A)、正方形断面(図25B)又は長方形断面(図25C)を有してもよい。
【0055】
その上、固定ロッド16は、その長さに沿って変動する断面形状を有してもよい。例えば、図26Aに示すように、固定ロッド16は、スペーサ本体12の基部62と係合する接続領域74を含む。接続領域74は、固定ロッド16の回りの大径部76より太いか又は図26Aと図26Bに示すように細い。
【0056】
一実施形態において、固定ロッド16は、スペーサ本体12の側方移動を制限するように構成してもよい。例えば、図26Bに示すように、固定ロッド16は、狭い接続領域74を含む。製造中、スペーサ本体12は、基部62の開口64を接続領域74と係合することにより、固定ロッド16に接続される。回りの大径部76は、固定ロッド16上のスペーサ本体12の側方移動を妨げると共に、固定ロッド16に対するスペーサ本体12の回転を許容する。別のやり方として又はその上に、スペーサ本体12は、固定ロッド16に対する側方移動及び/又は回転を防止するように、固定ロッド16に接合してもよい。
【0057】
スペーサ本体12のように、固定ロッド16は、種々の異なる生体適合性材料で形成してもよい。例えば、固定ロッド16は、チタン、ステンレス鋼、セラミックス又はコバルトクロムを単体で又はこの群からの少なくとも1個の他の適当な材料と共に、形成してもよい。固定ロッド16は、スペーサ本体12と同じ材料又はスペーサ本体12と異なる材料からなってもよい。固定ロッド16の形状、寸法と材料は、固定ロッド16の可撓性、強さ及び/又は破壊抵抗を制御するように選択される。その長さと厚さは、又、患者の大きさ、疾患特性及び/又は活動レベルに基づいて選択される。
【0058】
図27A乃至図27Cに示すように、固定ロッド16は、患者の解剖学的構造の自然曲線を収容するように、その長さに沿って直線状、曲げ状態又は湾曲状態である。例えば、一実施形態において、固定ロッド16は、少なくとも1個の湾曲部80を含む(図27A)。別の実施形態において、固定ロッド16は、少なくとも2個の曲げ部78を含む(図27B)。曲げ部78は、固定ロッド16の長手軸心に対して角度aで形成される。例えば、角度aは、約30度(図27B)又は約90度(図27C)である。
【0059】
使用時に、湾曲部80又は曲げ部78を有する固定ロッド16は、多くの異なる解剖学的方位に植込まれる。例えば、曲げ部78は、固定ロッド16の長手軸心に対して上方前方方位に位置決めされる。正確な方位は、手術要因及び/又は患者の解剖学的構造に基づいて選択される。
【0060】
ある状況では、側方だけでなく前後方向にも摺動できるスペーサ本体12’を設けることが望ましい。図28Aと図28Bは、スペーサ本体12’が、本発明の円筒形ロッド16に使用する細長い又は卵形の開口86を有する細長い又は卵形の基部84を含む。他の全ての態様において、スペーサ本体12’は、前述のスペーサ本体12に類似しており、同様の特徴部は同じ参照番号で指定される。基部84とロッド16の間の滑らかな摺動運動を容易にするために、プラスチックライナー88を開口86内に設けることができる。プラスチックライナーは、例えば、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)又はポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等の任意の適当なプラスチックで形成することができる。患者に植込まれる時、細長い基部84は、脊柱の屈曲と伸長中にスペーサ本体12が前後方向に前後に摺動するのに十分な隙間を与える。
【0061】
図29A乃至図29Cは、固定ロッド16”に対して前方側方方向の回りに並進し得るスペーサ本体12”の更に別の実施形態を図示する。図29Aに示すように、スペーサ本体12”は、球状の溝又は凹所92を下に画成する起立ソケット90を有する下部32を含む。球状凹所92は、固定ロッド16”の球状の突起又はノブ94に載置されるように構成される。他の全ての態様において、スペーサ本体12”と固定ロッド16”は前述のスペーサ本体12と固定ロッド16に類似しており、同様の特徴部は同じ参照番号で指定される。使用時に、起立ソケット90は、球状の突起又はノブ94上に位置決め及び着座されて、玉継手を構成する。このような接続は、スペーサ本体12”がロッド16”に対して自由に回転することを許容することにより、特に、ねじり運動又は曲げ運動中に、患者に動作のより大きな融通性と程度を付与するが、支持されている椎骨に剛直で固定された止着も与える。
【0062】
固定ロッド16を患者の仙骨又は他の骨表面に固定するために、固定要素が設けられる。固定要素は、1個以上のアンカー接続領域110において固定ロッド16に止着されるアンカー18を含む。図30に図示するように、アンカー接続領域110は突起を含む。その上、図22Bに示すように、アンカー接続領域110は、くぼみ、凹面、凸面又はアンカー貫通穴を備える。アンカー接続領域110の設計は、使用される特定の型式のアンカー18の設計に基づいて選択される。アンカー18の設計と型式は、本開示の精神から逸脱することなく変更し得ることが考えられる。例えば、アンカー18は、骨と堅固に係合するどんな型式のねじも含む。
【0063】
ここで、図1に示す固定要素又はアンカー18の詳細に注目すると、アンカー18は、ある角度方位範囲内で固定ロッド16に対して心合せされる多軸ねじを備える。よって、多軸ねじは、外科医が、患者の解剖学的構造の相違に基づいて、手術中にねじの位置、従って、固定ロッド16を容易に調整することを許容する。
【0064】
例示実施形態において、アンカー18は、全体が参考として本明細書に組込まれたリバード(Rivard)に対する米国特許第6,554,831号に開示されているものに類似している。図1と図26Bに示すように、多軸ねじ20は、固定ロッド16に装着されるクランプカラー22等のC字状カラー内に捕捉される。ねじ20は、カラー22を貫通すると共にナット26を締めることにより所定位置に固定される近位ねじ部24と、ねじ20を骨組織に固着させ得る遠位ねじ部28とを含む。
【0065】
無論、外科医に固定ロッド16を患者に効率的に固定する能力を付与するために、多くの異なる設計の多軸ねじを本発明で使用することが理解される。本発明で使用されるのに適した多軸ねじ300の例示実施形態が図30、図31Aと図31Bに示される。図示されるように、多軸ねじ300は、ヘッド部304と先端306の間を延在する細長いねじ本体302を含む。ねじ本体302は、患者の特定の必要に応じて、直線状又は角ばった又は湾曲している。ヘッド部304は、アンカー接続要素を受承する中空の球状凹所308を含み、アンカー接続要素は、本実施形態では、球状クランプリング320の形状を取る。球状クランプリング320は、クランプリング320が屈曲及び固定ロッド16に摺動装着され得るように、その周囲に分配されたスロット322を含む。
【0066】
ヘッド304は、又、湾曲傾斜壁を作る複数の球状アンダーカット328と、凹所308の底で延在するスロット326とを含み、スロット326は、凹所308に対して大略半径方向であるように配置される。これらのスロット326とアンダーカット328は、凹所308の底の方向に互いに接近収束すると共に、少しの可撓性をヘッド304に付与する。その上、アンダーカット328は、スロットを形成した球状クランプリング320が中空の球状凹所308の内部にスナップ嵌めされることを可能にする。ねじ318を受承する2個のねじ穴330が、又、ヘッド部304に設けられている。
【0067】
ねじ318を受承するねじ穴312を備えるロッキングキャップ310が設けられている。ねじ穴312は、ヘッド部304のねじ穴330と一致する。図31Aに図示するように、ロッキングキャップ310は、又、球状クランプリング320の一部を受承するように適当に形成された中空凹所314を含む。例えば、中空凹所314は、円錐形状を有して、キャップ310が、ねじ318の締付け中に球状クランプリング320と当接することを許容する。ねじ300が、図31Bに示すように一体にロックされる前に角度的に調整され得るように、中空凹所314は、又、ヘッド部304の球状凹所308に設けたものに類似する側方アンダーカットとスロットを含み得る。
【0068】
使用時に、クランプリング320は、ねじ300のヘッド部304の中空凹所308にスナップ嵌めされて、クランプリング320のスロット322とヘッド部304のアンダーカット328の係合により保持される。次に、クランプリング320は、ヘッド部304とねじ本体302と共に、固定ロッド16上に摺動され、ロッド16のアンカー接続領域に位置決めされる。次に、キャップ310がクランプリング320の上に配置され、ねじ318が、ねじ穴312と330に挿入されて締付けられる。患者の必要に応じて、複数のねじ300を所定の固定ロッド16と使用することができるので、全体作業を繰返すことができる。
【0069】
図29Bには、修正されたヘッド部344を有する同様の多軸ねじ340が示される。前述の多軸ねじ300のように、多軸ねじ340は、ヘッド部344と先端346の間を延在する細長いねじ本体342を含む。ねじ本体342は、患者の特定の必要に応じて、直線状又は角ばった又は湾曲している。ヘッド部344は、例えば、図30の球状クランプリング320等のアンカー接続要素を受承する中空の球状凹所348を含む。前出の実施形態のように、ヘッド部344は、湾曲した傾斜壁を作る球状アンダーカット352と、凹所348の底を延在するスロット350とを含む。ねじ370を受承するねじ穴354がヘッド部344に設けられている。図29Bと図29Cに示すように、ロッキングキャップ360を摺動自在に受承する溝358を作る起立フランジ356が、ヘッド部344の他端にある。
【0070】
ロッキングキャップ360の一端にはリップ372が設けられ、ロッキングキャップの他端には、ねじ370を受承する単一のねじ穴362が設けられている。ねじ穴362は、ヘッド部344のねじ穴354と一致する。リップ372は、ねじ370の挿入前にキャップ360が、ヘッド部344上に摺動して溝358と係合することを可能にする。ロッキングキャップ360のリップ372とヘッド部344の対応する溝358は、ロッキングキャップ360が、取外されずにヘッド部344に対して約90度の角度まで回ることができることにより、キャップ360とヘッド部344の間にヒンジを作るのに十分な僅かの間隙又は隙間を与えるように構成され得る。別のやり方として、ロッキングキャップは、ヒンジ継手を介してヘッド部に止着されるように構成され得る。更に、前出の実施形態のように、ロッキングキャップ360は、又、アンカー接続要素110の一部を受承するように適当に形成された中空凹所364を含み、中空凹所364は、又、ロッキングキャップ310に設けたのと類似の側方アンダーカットとスロットを含む。
【0071】
本発明の装置10に使用するのに適した多軸ねじ380の更に別の例示実施形態が図22Bと図28Bに示されている。これらの実施形態では、固定ロッド16は、両端において、多軸ねじ380を挿入する貫通穴付きの球状皿穴392を有するプレート390に止着される。プレート390は、ロッド16に締付けることができ、又は、ロッド6をプレート390自身と摺動係合させる開口を設けることができる。多軸ねじ380は、球状ヘッド384から先端388まで延在する細長いねじ本体382を含む。球状ヘッド384は、挿入工具(不図示)を受承する6角形穴386を含む。使用時に、多軸ねじ380の球状ヘッド384は、骨組織に固定される前に、プレート390の球状皿穴392内で角度的に調整自在であり得る。
【0072】
スペーサ本体12を仙骨又は他の骨組織に係止するのにロッドに基づく装置を述べてきたけれども、図32A乃至図41は、仙骨に止着されるロッドを必要としないスペーサ本体の追加の例示実施形態を提供する。図32Aにおいて、スペーサ本体400は、前記の実施形態のスペーサ本体12に類似の特徴を有し、同じ特徴部は同じ参照番号で指定される。スペーサ本体400は、スペーサ本体400の下部32から延在する1対の傾斜脚部402を含む。脚部402は、ブラケット36を含む平面に大略平行な平面内に位置すると共に、例えば、骨組織と係合するかかり404等の表面特徴部を含む。脚部402は、仙骨に止着される把持部416を備えるアンカー組立物406を全体的に構成する。下部32から延在すると共にブラケット36を含む平面と交差する平面内に位置する後板410をオプションとして設けることができる。使用時に、脚部402は、仙骨8の正中稜に当接するように構成される一方、図32Bに示すように、後板410は、仙骨管内で仙骨8に当接する。よって、脚部402と後板410は、ねじ固定に起因する骨への損傷や外傷の必要無しに、スペーサ本体400が仙骨に挿入及び固定されるのを許容する受動的な骨係合領域を提供する。
【0073】
図33Aには、互いに離隔する角度で下部32から延在する2個の後板410を備えるアンカー組立物406を有するスペーサ本体400’が示されている。各後板410は、又、その長手軸心に沿って少し湾曲し得る。図33Bに示すように、使用時に、スペーサ本体400’は仙骨に当接して、2個の後板410が仙骨管内で仙骨に当接すると共に、脚部402が仙骨8の正中稜に引っ掛かる。2個の後板410は、一旦仙骨管に挿入されると、仙骨管内に含まれる神経組織との衝突を避けるために、後板410の間に十分な隙間を提供するように構成されている。
【0074】
後板410を持つ代わりに、図34Aのスペーサ本体420は、脚部402に大体平行な角度で下部32から延在するスパイク422を備えるアンカー組立物406を含む。図示するように、スパイク422は鋭い尖端を有する。使用時に、スパイク422は仙骨の骨組織に穿刺されるように構成される一方、脚部402は正中稜と係合することにより、図34Bに示すように、スペーサ本体420が、所定位置にあると共に仙骨に当接することを許容する。本実施形態の脚部402は、スペーサ本体から延在するプレートとして示されているけれども、脚部402は、フック、かかり、あご部又はどんな適当な把持要素を備え得ることが考えられる。
【0075】
図35Aと図35Bは、各々がねじ436を挿通するねじ穴434を有して、スペーサ本体430の下部32から延在する1対の端板432を備えるアンカー組立物406を含むスペーサ本体440の更に別の例示実施形態を示す。使用時に、端板432は仙骨管と仙骨の外面の間に配置される一方、ねじ436は、骨組織を挿通されると共にナット438で端板432を貫通固定される。本実施形態において、2個以上のねじ436を用いることが考えられる。例えば、端板432は、2個以上のねじ436を水平方向又は長手方向の列をなす互いに適当な方位で配置するように構成してもよい。一実施形態において、スペーサ本体430に2対の端板432を設けて、2対の端板が正中仙骨稜の側面に位置して、各対の端板が仙骨の一部を把持するように構成することができる。勿論、骨ねじ436を挿通する任意の適当な個数のねじ穴を端板432に設けてもよい。このような実施形態は、仙骨に対するスペーサ本体430の剛直で堅固な固定をもたらす。
【0076】
2個の端板432を持たずに、図36Aと図36Bは、スペーサ本体450が、スペーサ本体450の下部32に対して約90度の角度で延在する単一の端板452を含む例示実施形態を示す。図示するように、端板452は、かかり404と、ねじ456を挿通する複数のねじ穴454とを含み得る。端板452は大略U字状の部材で構成し、1対以上のねじ穴454がU字状の各脚部の長さに沿って設けられる。U字形によって形成される開口は、端板452が棘突起を収容することを許容して、骨組織の部分を切除する必要を無くす。勿論、端板452は、仙骨表面に当接するのに適したどんな形状及び/又は寸法を取ることができる共に、骨組織に対する剛直で堅固な固定を達成するために任意の個数のねじ456を適用できることが理解される。使用時に、図36Bに示すように、スペーサ本体450が患者内の所定位置にある時、端板452は仙骨8の外面に当接するように構成される。
【0077】
図37Aと図37Bは、スペーサ本体450’が着脱自在の端板452を有する更に別の実施形態を示す。スペーサ本体450’は、基部62が、着脱自在の端板452のロッド状止着端460にスナップ嵌めされるC字状爪部66を有して、図22Aに示すものと類似の形状を有する。このような構成は、端板452がスペーサ本体450’に対して回転自在であることを可能にすると共に、植込み中の外科医に融通性を付与する。端板452に対するスペーサ本体12の滑らかな摺動運動を提供するために、例えば、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)等のポリエチレン又はポリエーテルエーテルケトン(PEEK)で形成したプラスチックライナーを、ロッド状止着端460とC字状部66の間に設けることができる。
【0078】
図38Aと図38Bは、スペーサ本体500が、前に記載及び示したスペーサ本体と類似の中間部30、下部32、上部34と側方壁又はブラケット36を含み例示実施形態を示す。前述したように、中間部30は、変動する物性を付与するように、その長さに沿って変動する厚さ又は寸法を有し、又は、患者の解剖学的構造の特徴により良く適応するように、図示のごとく形成又は湾曲してもよい。側方壁又はブラケット36は、例えば、リベット等のファスナーを受承する開口60を含んでもよい。更に、スペーサ本体500は、又、組織の止着、接合又は固定を容易にするために、かかり又は歯40、512等の表面改変個所を含んでもよい。少なくとも1個の後板410が下部32から延在する。後板410は、植込まれた時、仙骨管内で仙骨に当接する。
【0079】
サイドキャップ又はサイドパネル502が、スペーサ本体500に止着されるように設けられる。サイドキャップ又はサイドパネル502は、スペーサ本体500の中間部30として同様に形成及び構成された中間部30、並びに、下部508と上部504を含む。下部508は、スペーサ本体500の下部32から延在する舌部510を受承する溝(不図示)を含む。下部508は、更に、舌部510に設けた切欠き514に係止される未曾有516を含む。脚部402は、仙骨8の正中稜に引っ掛かるように、下部508から延在する。上部504は、スペーサ本体500の上部の外面に当接するくさび518を含む。くさび518のブラケット36への進入を制限するように、傾斜路520がスペーサ本体500に設けられる。
【0080】
使用時に、後板410を仙骨の回りに配置して、L5椎骨の棘突起2を側方壁又はブラケット36の間に位置決めすることにより、スペーサ本体500が最初に挿入される。次に、くさび518が棘突起の下に延在すると共に、スペーサ本体の舌部510がキャップ502の溝に爪車式係合をするように、サイドキャップ又はサイドパネル502がスペーサ本体500に当接される。図39に示すように、キャップの脚部402は仙骨の正中稜に引っ掛けられる。
【0081】
図40Aと図40Bは、スペーサ本体550が2部品組立物を備える別の例示実施形態を示す。第1部品又は頂部552は、前に記載及び示したスペーサ本体に類似の中間部30、上部34と側方壁又はブラケット36を含む。前述したように、中間部30は、変動する物性を付与するように、その長さに沿って変動する厚さ又は寸法を有し、又は、患者の解剖学的構造の特徴により良く適応するように、図示のごとく形成又は湾曲してもよい。側方壁又はブラケット36は、例えば、リベット等のファスナーを受承する開口60を含んでもよい。更に、スペーサ本体550は、又、組織の止着、接合又は固定を容易にするために、かかり又は歯40、512等の表面改変個所を含んでもよい。図40Aに示すように、中間部30は、あり継ぎ突起582と溝584を有する下部プラットホーム580へと延在する。第2部品又は底部554は、溝572と、溝572内に切欠き574とを有する上部プラットホーム570を含んで、図40Bに示すように、第1部品と第2部品を組立てた時に下部プラットホーム580とあり継手を形成する。前に記載及び示したのと類似の後板410と脚部402が第2部品554に設けられている。
【0082】
使用時に、図41に示すように、第2部品554は仙骨8上に載置されて、後板410が仙骨管内に位置して脚部が仙骨8の正中稜の回りに配置される。次に、あり継ぎ突起582を第1部品554の溝570内に摺動させると共に溝584に切欠き574を捕捉させることにより、第1部品552が第2部品554に固定される。L5椎骨の棘突起2は側方壁又はブラケット36内に位置決めされる。
【0083】
外科医は、多くの医療問題を処理するのに本開示の装置を使用することが考えられる。例えば、その装置は、変性円板疾患及び/又は椎間板ヘルニアを治療するに使用できる。その装置は、又、中央及び/又は側方狭窄を含む脊椎狭窄を治療するのに使用できる。その装置は、隣接剛直固定、隣接脊椎の除圧と固定及び/又は椎間置換又は修復を含む他の治療又は植込みの前、後又は同時に使用できる。
【0084】
本開示の装置は、装置の有効性を損なうことなく、種々の方法で手術で植込まれる。例えば、外科医は、多数の異なる手術手法及び/又は切開位置及び/又は寸法を選択できる。更に、外科医は、装置の各部品を各種の順序で植込むことができる。特定の手術手順は、患者特有の臨床要因に基づいて選択される。
【0085】
多数の異なる切開及び/又は手術手順が、本開示の装置を植込むのに使用される。例えば、一実施形態において、外科医は、L5−S1棘間領域を露出するのに、腰椎と仙椎に対して中心線切開を用いる。別のやり方として、外科医は、脊椎に対して側方に位置する1個以上の切開を用いる。更に、外科医は、装置を手術個所に移送するのに、各種の範囲を含む最小侵襲性手順、カニューレ及び/又はロボット式植込み装置を使用してもよい。
【0086】
手術領域を露出するように適当な切開をした後、装置の部品は、多数の異なる順序で行われるいくつかの異なるステップを用いて植込まれる。例えば、外科医は、最初に、1個以上のアンカー18を仙骨に植込み、次に、スペーサ本体12をL5−S1棘間空間に植込む。スペーサ本体12が、次に、固定ロッド16に固定されて、固定ロッド16が最終的に仙骨8に固定される。
【0087】
別の手法では、外科医は、最初に、スペーサ本体12を植込む。次に、アンカー18が仙骨に固定されて、固定ロッド16がアンカー18に固定される。外科医は、1個以上のひも、縫合線及び/又は硬質固定キャップ220、260と280を使用して、装置10を椎骨の棘突起に固定することにより、手順を完了する。
【0088】
更に、装置を、部分的に組立てられた状態で設けてもよい。本実施形態において、スペーサ本体12は、予備組立てされて、固定ロッド16に堅固に固定される。よって、スペーサ本体12は、止着された固定ロッド16に対して所定の程度の側方移動又は回転をする。
【0089】
開示の別の態様において、装置はモジュラーキットから組立てられる。外科医は、スペーサ本体12、固定ロッド16、アンカー18、軟質固定要素180及び/又は固定キャップ220、260と280を含む各部品の寸法、形状及び/又は物性を個々に選択する。外科医は、次に、部品を組立てて、スペーサ本体12に対する適当な程度の側方移動及び/又は回転を選択する。
【0090】
アンカー18は、仙骨に種々の方位に固定してもよい。例えば、一実施形態において、装置10は2個の多軸ねじを含む。多軸ねじは、仙骨8の両側に挿入される。多軸ねじは、仙骨の翼又は椎弓根に挿入されて、前方側方方向に指向される。外科医は、回りの骨疾患及び/又は予備手術又はインプラント等の臨床要因に基づいて、異なる方位とアンカー配置を選択してもよい。
【0091】
本開示の装置10は、脊椎の各種の疾患を治療する改良された装置と方法を提供することが考えられる。例えば、装置は、L5−S1椎骨レベルでの脊椎の疾患を治療する機構を提供する。更に、本開示の装置は、又、他の椎骨レベルでの脊椎の疾患を治療するのに有用である。しかしながら、本発明の装置は、又、L5レベルより上の腰椎を安定化するの使用してもよい。例えば、L5椎弓切除術の場合、ロッド型装置のねじを隣接L5椎骨の椎弓根に装入して、L4椎骨を安定化することにより、L4−L5領域の間に支持ブリッジを形成するように、本装置を使用することができる。従って、本開示で提供される装置、特に、ロッド型装置は、ロッドのアンカーを、支持される棘突起の隣接椎骨の椎弓根に固定することにより、任意の対の隣接椎骨を安定化するのに使用される。
【0092】
更に、本発明の装置は、2個以上の隣接椎骨の間に配置される棘間椎骨安定化インプラントとして使用できることが考えられる。これは、スペーサ本体12の中間部30より劣った及びすぐれた大略類似の特徴を有する装置を提供することによって達成される。例えば、上部34から延在する図10A乃至図14Dに記載のと類似のブラケット36並びに下部32を有する装置を提供することができる。
同様に、インプラントは、図18A、図19Aと図20Aに示すように、下部32上のフランジ206、スロット246又は切欠き64並びに装置の両端上の固定キャップ220、240と260に使用される上部34を有するインプラントを設けることができることが考えられる。
【0093】
本開示の方法と装置は、大いに低侵襲性であり及び/又は脊椎固定と椎間板全置換を含む他の処置と比べて、より劇的でなく、且つ、より可逆的な解剖学的構造変化を生じる。本開示の装置は、正常な脊椎動作を制限するが、屈曲、伸長、回転及び/又は側方曲げにおいていくらかの制御された運動を提供する。更に、本開示の装置と方法は、特にL5−S1レベルにおける各種の病期の変性円板疾患及び/又は脊椎狭窄を治療するのに特に適している。
【図面の簡単な説明】
【0094】
【図1】本発明にかかる棘間腰仙骨安定化装置の例示実施形態を図示する。
【図2A】例示実施形態にかかる、休止状態のスペーサ本体の側面図である。
【図2B】例示実施形態にかかる、圧縮状態のスペーサ本体の側面図である。
【図3A】例示実施形態にかかる、長さに沿って変動する厚さを有するスペーサ本体の側面図である。
【図3B】例示実施形態にかかる、長さに沿って変動する厚さを有するスペーサ本体の側面図である。
【図3C】例示実施形態にかかる、長さに沿って変動する厚さを有するスペーサ本体の側面図である。
【図4A】別の例示実施形態にかかる、長さに沿って変動幅を有するスペーサ本体の斜視図である。
【図4B】図4Aのスペーサ本体の背面図である。
【図5】例示実施形態にかかるスペーサ本体の側面図である。
【図6A】例示実施形態にかかるスペーサ本体の背面図である。
【図6B】例示実施形態にかかるスペーサ本体の背面図である。
【図6C】例示実施形態にかかるスペーサ本体の背面図である。
【図7A】例示実施形態にかかる、かかりを含むスペーサ本体の背面図である。
【図7B】例示実施形態にかかる、かかりを含むスペーサ本体の側面図である。
【図8】Aは例示実施形態にかかる、湾曲側方壁を含むスペーサ本体の部分上下斜視図である。BはAの拡大詳細図である。
【図9A】例示実施形態にかかる、湾曲側方壁を含むスペーサ本体の部分斜視図である。
【図9B】患者に植込まれた図9Aのスペーサ本体の部分斜視図である。
【図10】Aは例示実施形態にかかる、着脱式側方壁を有するスペーサ本体の部分斜視図である。Bは患者に植込まれたAのスペーサ本体の部分斜視図である。Cは患者に植込まれたAのスペーサ本体の部分斜視図である。
【図11】Aは例示実施形態にかかる、着脱式側方壁を有するスペーサ本体の部分斜視図である。Bは患者に植込まれたAのスペーサ本体の部分斜視図である。Cは患者に植込まれたAのスペーサ本体の部分斜視図である。
【図12】Aは例示実施形態にかかる、着脱式側方壁を有するスペーサ本体の部分斜視図である。Bは患者に植込まれたAのスペーサ本体の部分斜視図である。Cは患者に植込まれたAのスペーサ本体の部分斜視図である。
【図13】Aは例示実施形態にかかる、ヒンジ付け側方壁を有するスペーサ本体の部分斜視図である。Bは患者に植込まれたAのスペーサ本体の部分斜視図である。Cは患者に植込まれたAのスペーサ本体の部分斜視図である。
【図14】Aは例示実施形態にかかる、折畳み式側方壁を有するスペーサ本体の部分分解図である。Bは患者に植込まれたAのスペーサ本体の部分斜視図である。Cは患者に植込まれたAのスペーサ本体の部分斜視図である。DはCの拡大詳細図である。
【図15】例示実施形態にかかる骨ファスナーの側面図である。
【図16】Aは例示実施形態にかかるCの骨ファスナーの断面図である。BはAの拡大詳細図である。CはAの骨ファスナーの側面図である。DはCの拡大詳細図である。
【図17A】例示実施形態にかかる、スペーサ本体と軟質固定部材の斜視図である。
【図17B】例示実施形態にかかる、L5棘突起と仙骨の間に配置された図17Aの装置を図示する。
【図18】Aは例示実施形態にかかる、硬質固定部材を有するスペーサ本体の部分斜視図である。BはAの拡大詳細図である。Cは患者に植込まれたAのスペーサ本体の部分斜視図である。
【図19】Aは例示実施形態にかかる、硬質固定部材を有するスペーサ本体の部分斜視図である。BはAの拡大詳細図である。Cは患者に植込まれたAのスペーサ本体の部分斜視図である。
【図20】Aは例示実施形態にかかる、硬質固定部材を有するスペーサ本体の部分斜視図である。BはAの拡大詳細図である。Cは患者に植込まれたAのスペーサ本体の部分斜視図である。
【図21】別の例示実施形態にかかるスペーサ本体の側面図である。
【図22A】更に別の例示実施形態にかかるスペーサ本体の側面斜視図である。
【図22B】患者に植込まれた図22Aのスペーサ本体の斜視図である。
【図23】他の例示実施形態にかかるスペーサ本体の側面図である。
【図24】例示実施形態にかかるスペーサ本体と固定ロッドの背面図である。
【図25A】例示実施形態にかかる固定ロッドの断面図である。
【図25B】例示実施形態にかかる固定ロッドの断面図である。
【図25C】例示実施形態にかかる固定ロッドの断面図である。
【図26A】別の例示実施形態にかかる固定ロッドの正面図である。
【図26B】例示実施形態にかかるスペーサ本体と図26Aの固定ロッドの分解斜視図である。
【図27A】例示実施形態にかかる代わりの固定ロッドの正面図である。
【図27B】例示実施形態にかかる代わりの固定ロッドの正面図である。
【図27C】例示実施形態にかかる代わりの固定ロッドの正面図である。
【図28A】例示実施形態にかかるスペーサ本体の斜視図である。
【図28B】患者に植込まれた、図28Aのスペーサ本体を含む装置の斜視図である。
【図29A】例示実施形態にかかるスペーサ本体とロッドの分解図である。
【図29B】図29Aのスペーサ本体とロッドを含む装置の斜視図である。
【図29C】患者に植込まれた図29Aの装置の部分断面図である。
【図30】例示実施形態にかかる多軸ねじ装置の分解斜視図である。
【図31】Aは図30の多軸ねじ装置のA−A線に添う断面図である。Bは図30の多軸ねじ装置のB−B線に添う断面図である。CはAの拡大詳細図である。DはBの拡大詳細図である。
【図32A】例示実施形態にかかるスペーサ本体の側面斜視図である。
【図32B】患者に植込まれた図32Aのスペーサ本体の部分側面斜視図である。
【図33A】例示実施形態にかかるスペーサ本体の側面斜視図である。
【図33B】患者に植込まれた図33Aのスペーサ本体の部分側面斜視図である。
【図34A】例示実施形態にかかるスペーサ本体の側面斜視図である。
【図34B】患者に植込まれた図34Aのスペーサ本体の部分側面斜視図である。
【図35A】例示実施形態にかかるスペーサ本体の側面斜視図である。
【図35B】患者に植込まれた図35Aのスペーサ本体の部分側面斜視図である。
【図36A】例示実施形態にかかるスペーサ本体の側面斜視図である。
【図36B】患者に植込まれた図36Aのスペーサ本体の部分側面斜視図である。
【図37A】更に別の実施形態にかかるスペーサ本体の側面斜視図である。
【図37B】患者に植込まれた図37Aのスペーサ本体の部分側面斜視図である。
【図38A】別の例示実施形態にかかるスペーサ本体の分解斜視図である。
【図38B】組立てた図38Aのスペーサ本体の側面斜視図である。
【図39】患者に植込まれた図38A及び図38Bのスペーサ本体の斜視図である。
【図40A】更に別の例示実施形態にかかるスペーサ本体の分解斜視図である。
【図40B】組立てた図40Aのスペーサ本体の側面斜視図である。
【図41】患者に植込まれた図40A及び図40Bのスペーサ本体の斜視図である。
【符号の説明】
【0095】
10 装置
12 スペーサ本体
14 アンカー組立物
16 固定ロッド
18 骨アンカー
20 多軸ねじ
30 中間部
32 下部
34 上部
36 側方壁
【技術分野】
【0001】
本発明は、脊椎状態を治療する装置と方法に関し、特に、椎骨安定化装置と隣接椎骨を安定化するこのような装置を使用する方法に関する。より詳しくは、本発明は、2個以上の椎骨の棘突起の間に配置される棘間椎骨安定化装置に関し、更に詳しくは、腰椎と隣接腰椎の間に配置される腰仙骨安定化装置とこのような装置を使用する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
脊椎の疾病は重大な羅患率を引起こす。これらの疾病は、椎骨、椎間板、椎間関節と脊椎の回りの結合組織の異常を含む。これらの異常は、機械的損傷や変性円板疾患を含む多くの原因に基づく。このような異常は、脊椎に不安定性を引起こして、脊柱のミスアライメントを生じて隣接椎骨間の微細動作を発生する。椎骨のミスアライメントと微細動作は、椎骨の骨表面の磨耗を生じて、最終的に激しい痛みを引起こす。更に、これらの状態は、しばしば、慢性で進行性の問題である。
【0003】
脊椎異常の治療は、長期の医学的管理又は手術を含む。医学的管理は、一般に、潜在的な問題を修正することよりむしろ、痛み等の症状を抑制することを目指す。ある患者にとっては、これは、痛み投薬の慢性的使用を必要とすることにより、患者の精神状態を変えたり他の否定的副作用を引起こしたりする。
【0004】
別の治療選択肢は手術であるが、これは、しばしば、侵襲性が高く、脊椎の解剖学的構造及び機能を大幅に変える。例えば、ある脊椎状態に対する一つの手術治療は、骨グラフト及び/又は合成インプラントを用いて2個以上の脊椎を結合する脊椎固定術を含む。固定手順は、逆行できないと共に、椎骨の動作範囲を大幅に変えるかもしれない。更に、現在の手術処置は、しばしば、病状が大きく進行した患者にだけ適用され得る。
【0005】
従って、脊椎外科医は、侵襲性がより低く、逆行できると共に、患者の正常な解剖学的構造と脊椎機能により少ない劇的変化をもたらすより進んだ手術処置と脊椎安定化及び/又は修復装置の開発を開始している。これらの処置は、疾病進行の初期段階で使用され、状況によっては、疾病進行を停止又は逆転さえさせる。
【0006】
最近、種々の棘間安定化装置が利用できる。これらの装置は、2個以上の隣接椎骨の棘突起の間に植込まれる。棘突起をこのように安定化することにより、椎間板からかなりのストレスが除去されて、疾病進行が防止されたり、脊椎狭窄等の状態が改善される。更に、脊椎の解剖学的構造を大幅に変えずに、椎骨動作を抑制することができる。
【0007】
【特許文献1】米国特許第5,645,599号明細書
【特許文献2】米国特許第6,554,831号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
現在の棘間椎骨インプラントは、2個以上の隣接椎骨の棘突起に止着されるように構成されている。仙骨は、非常に小さい又は不存在の棘突起を有するので、これらの装置は、第5腰椎(L5)と第1仙椎(S1)の間に植込むことができない。しかしながら、多くの患者が、L5と仙椎に影響する脊椎状態を有する。従って、仙骨と腰椎の間に植込むことができる棘間椎骨安定化装置を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、棘間椎骨及び腰仙骨の安定化装置と、脊椎の不安定状態を治療するこれらの装置を使用する方法とを含む。本発明は、2個以上の隣接椎骨の棘突起の間に配置されるように構成された棘間椎骨安定化装置を含む。本発明は、又、患者の腰仙骨領域を安定化するように、腰椎と、第1仙椎(S1)を含む隣接椎骨との間に配置されるように構成された腰部安定化装置と、このような装置を使用する方法とを含む。
【0010】
本発明の一態様は、仙骨に隣接する又は仙骨の近くの椎骨を安定化する装置を含む。その装置は、下部、上部、中間部、及び腰椎の棘突起と係合するように上部から延在する1対の側方壁を含む植込み型のU字状軟質スペーサ本体を備える。その装置は、又、腰椎と、仙骨を含む隣接椎骨との間にスペーサ本体を固定するアンカー組立物を含む。
【0011】
本発明の第2態様は、支持ロッドとU字状の軟質スペーサ本体を備える棘間安定化装置を含む。スペーサ本体は、下部、上部、及び下部と上部の間の中間部を含む。1対の側方壁が、腰椎の棘突起と係合するように、上部から延在する。下部は、支持ロッドと連結されるように構成された基部を含む。装置は、更に、支持ロッドを隣接椎骨に固定する少なくとも1個の固定要素を備える。
【0012】
本発明の第3態様は、腰椎と仙骨の間に植込まれるU字状の軟質スペーサ本体を備える腰仙骨棘間安定化装置を含む。スペーサ本体は、下部、上部、及び下部と上部の間の中間部を含む。1対の側方壁が、腰椎の棘突起と係合するように、上部から延在する。下部は、仙骨と係合する把持部を形成する少なくとも1個の突起を含む。
【0013】
本発明の第4態様は、下部、上部、及び下部と上部の間を延在する中間部を有するU字状の軟質スペーサ本体を備えて、患者の棘間領域を安定化する植込み型装置を含む。その装置は、又、スペーサ本体の上部と係合する固定キャップを提供する。そのキャップは、椎骨の棘突起をスペーサ本体に固定するように構成されている。スペーサ本体を椎骨と隣接椎骨の間に固定するアンカー組立物も提供される。
【0014】
本発明の第5態様は、U字状の軟質スペーサ本体を備える棘間椎骨安定化装置を含む。スペーサ本体は、下部、上部、及び下部と上部の間の中間部を含む。スペーサ本体は、2個の隣接椎骨の棘間空間内に配置されるように構成される。装置は、又、スペーサ本体の上部又は下部と係合するように各々が構成された1対の固定キャップを提供する。スペーサ本体に止着される時、キャップは、2個の隣接椎骨の棘突起をスペーサ本体に固定する。
【0015】
本発明の第6態様は、U字状の軟質スペーサ本体を備える棘間椎骨安定化装置を含む。スペーサ本体は下部を備え、下部は、椎骨の棘突起と係合するように下部から延在する1対の側方壁を含む。スペーサ本体は、更に、上部を備え、上部は、隣接椎骨の棘突起と係合するように上部から延在する1対の側方壁を含む。中間部が下部と上部の間を延在する。スペーサ本体は、2個の隣接椎骨の棘間空間内に配置されるように構成される。装置は、又、2対の側方壁と係合するように各々が構成された1対の固定キャップを含む。スペーサ本体に止着される時、キャップは、2個の隣接椎骨の棘突起をスペーサ本体に固定する。
【0016】
本発明の第7態様は、U字状の軟質スペーサ本体を備える棘間椎骨安定化装置を含む。スペーサ本体は下部を備え、下部は、椎骨の棘突起と係合するように下部から延在する1対の側方壁を含む。スペーサ本体は、更に、上部を備え、上部は、隣接椎骨の棘突起と係合するように上部から延在する1対の側方壁を含む。中間部が下部と上部の間を延在する。側方壁の少なくとも1個が、他方の側方壁に対して選択的に移動自在である。移動自在の側方壁が、一方の隣接椎骨の棘突起をスペーサ本体に固定するように、選択的に位置決めされ得る。
【0017】
本発明の装置を使用して、患者の腰仙骨領域を安定化する方法も提供される。本発明の装置を使用して、隣接椎骨の棘間領域を安定化する方法も提供される。
【0018】
前述の一般的説明と以下の詳細な説明は、両方共、例示的及び説明的のみであって、請求項のように本発明を限定するものではないことを理解すべきである。
【0019】
本発明の追加の目的と利点は、以下の説明で部分的に述べられ、又は、本発明の実施によって認識される。本発明の目的と利点は、特に、添付の請求項で指摘する要素と組合せによって実現及び達成される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本開示は、隣接椎骨の棘突起の間に配置されて、椎骨を安定化すると共に、腰椎と、第1仙椎(S1)を含む隣接椎骨との間に配置されて、患者の腰仙骨領域を安定化する植込み型装置を提供する。図1に図示する例示実施形態に示すように、インプラント又は装置10は、第5腰椎(L5)等の腰椎の棘突起と隣接椎骨の間に植込まれるように構成されたスペーサ本体12を備える。アンカー組立物14が、例えば、第1仙椎(S1)であり得る隣接椎骨にスペーサ本体12を固定するために設けられる。
【0021】
アンカー組立物14は、スペーサ本体12を脊椎に対して適当な位置に維持するのを助ける支持ロッド又は固定ロッド16を含む。例えば、骨アンカー18等の1個以上の固定要素が、支持ロッド又は固定ロッド16を患者の仙骨に堅固に止着するのに使用される。図1に図示するように、スペーサ本体12は、基部62において固定ロッド16に接続される。スペーサ本体12、支持ロッド16と骨アンカー18は、全体で、仙骨に隣接する第5腰椎等の腰椎を安定化する棘間安定化組立物を形成する。
【0022】
スペーサ本体12は、各種の形状、厚さと材料を有する。一実施形態において、スペーサ本体12は、図1に示すように、下部32と上部34の間を延在する中間部30を含む。患者に植込まれた時、上部34は、上部34は棘突起の一部に当接するように構成される一方、下部32は固定ロッド16と接続されるように構成されている。一実施形態において、中間部30、下部32と上部34は、一緒に、大略U字状のスペーサ本体12を形成する。
【0023】
例えば、伸長性及び/又は圧縮性の中間部30を設けることにより、スペーサ本体12は軟質及び/又は曲げ可能に構成される。脊椎の伸長中、棘突起は、下向きの力を上部34に及ぼす。同様に、脊椎の伸長中、固定ロッド16及び/又は仙骨は、上向きの力を下部32に及ぼす。図2Aと図2Bに示すように、これらの力は、外力がスペーサ本体12に作用しない休止状態(図2A)から、上部34と下部32を互いに接近させる(図2B)。このように、スペーサ本体12の圧縮性は、ある程度の脊椎の伸長を許容するように、スペーサ本体12を逆転可能に変形することを許容する。よって、中間部30は、軟質フランジとして働いて、上部34と下部32が互いに離隔又は接近移動することを許容する。
【0024】
更に、上部34及び/又は下部32の厚さと物性は、上部34及び/又は下部32が十分な負荷で曲げられるように選択される。可撓性(即ち、伸長性及び/又は圧縮性)は、スペーサ本体12が患者のいくつかの正常な動作により良好に応答することを許容する。例えば、限定された圧縮性を有するスペーサ本体12は、ある程度の脊椎の伸長を許容する一方、脊椎の屈曲、回転及び/又は側方曲げを抑制する。
【0025】
スペーサ本体12の可撓性及び/又は圧縮性は、装置10が植込まれる患者の体型、望ましい動作範囲と各種の臨床要因に基づいて選択される。このような臨床要因は、共存症状態、疾病の程度、予備手術等を含む。ある患者にとっては、非常に硬質のスペーサ本体12が望ましい。他の患者にとっては、もっと軟質で圧縮性のあるスペーサ本体12が外科医によって選択される。
【0026】
スペーサ本体12の可撓性及び/又は圧縮性は、多くのやり方で制御される。一実施形態において、スペーサ本体12は単一の材料で形成される。べつのやり方として、中間部30、下部32と上部34を形成する材料が、異なって、中間部30、下部32と上部34に違った程度の可撓性及び/又は圧縮性を付与するように、スペーサ本体12は材料の組合せを含んでもよい。スペーサ本体12の中間部30、下部32と上部34に含まれる特定の材料は、生体適合性及び/又は生体作用特性を付与するように、望ましい程度の可撓性及び/又は圧縮性に基づいて選択される。
【0027】
多くの生体適合性材料が本開示のスペーサ本体12を形成するに適している。例えば、一実施形態において、スペーサ本体12は、チタン又はチタン合金等の医療等級金属で形成してもよい。スペーサ本体12は、例えば、ステンレス鋼、コバルトクロム、セラミックス及び/又は超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)とポリエーテルエーテルケトン等の高分子材料で形成してもよい。
【0028】
可撓性及び/又は圧縮性をスペーサ本体に付与する別のやり方は、可撓性の程度がスペーサ本体12の相対寸法に関するように、スペーサ本体12の寸法を変えることである。例えば、スペーサ本体12は、その長さに沿って種々の異なる厚さを有してもよい。その厚さは、望ましい程度の可撓性と圧縮性を生じるように選択される。更に、スペーサ本体12は、1個以上の個所において変動する厚さ有してもよい。図3A乃至図3Cは、中間部30が厚さt1を有し、下部32が厚さt2を有し、上部34が厚さt3を有するスペーサ本体12の種々の厚さ構成を図示する。一実施形態において、厚さt1、厚さt2と厚さt3は大略等しい(図3A)。別の実施形態では、厚さt1は、厚さt2とt3より大きく(図3B)、更に別の実施形態では、厚さt1は、厚さt2とt3より小さい(図3C)。よって、図3Bと図3Cに示すように、スペーサ本体12の厚さ、従って、可撓性はその長さに沿って変動し得る。
【0029】
スペーサ本体12の可撓性に影響を及ぼす更に別のやり方は、スペーサ本体12の厚さをその長さに沿って変動させることである。例えば、図4Aに図示するように、スペーサ本体12は、下部32又は上部34の厚さより小さい中間部30の厚さを有し得る。このよう構成は、図4Bで示すように後部から見た時に、スペーサ本体12にくびれた構成を付与する。
【0030】
スペーサ本体12の中間部30の圧縮性を制限するために、スペーサ本体12内で上部34と下部32の間に軸受クッション(不図示)を配置することが考えられる。軸受クッションは、その内容の全体を参考のために本明細書に組込んだサマニ(Samani)による米国特許第5,645,599号に記載されているものに類似するものであり得る。軸受クッションは、下部32と上部34の閉鎖を制限すると共に、もしそれが望ましければ、椎骨4の補助的なクッション作用を確実することを可能にする。クッションは、織物又は合成材料の適当な弾性材料から成ると共に、例えば、接着接合等の何らかの適当な手段によって下部32と上部34に固定することができる。
【0031】
椎骨の棘突起と係合するために、図5に示すように、上部34から延在する1対の側方壁又はブラケット36をスペーサ本体12に設けてもよい。1対の側方壁36は、棘突起を受承するあぶみ38を画成する。一実施形態において、側方壁又はブラケット36は、仙骨の近くの腰椎の棘突起と係合すると共に、スペーサ本体12を棘突起に固定するように構成されている。例えば、ブラケット36は、仙骨に隣接する第5腰椎(L5)の棘突起と係合するように構成される。
【0032】
側方壁36は、スペーサ本体12に対して多くの方位を有してもよい。例えば、図6A乃至図6Cに示すように、側方壁36は、上部34に対して種々の角度で延在する。一実施形態において、側方壁36は上部34と90度を成す(図6A)。他の実施形態では、側方壁36は、上部34と鈍角(図6B)又は鋭角(図6C)を成す。椎骨の間に種々の異なる棘間空間を収納するように、各種の寸法又は高さの側方壁36をスペーサ本体12に設けることができる。同様に、より多種の寸法と形状を付与するように、異なるスペーサ本体12の側方壁36を、上部34の長さに沿った異なる個所に設けてもよい。よって、外科医は、支持すべき特定の椎骨と患者の自然解剖学的構造に応じて、適当な形状と寸法のスペーサ本体12を選択することができる。
【0033】
更に、側方壁36は、スペーサ本体12に対して調整自在であってもよい。例えば、一実施形態において、側方壁36は、植込み前に上部と鈍角を形成する。植込み後に、外科医が、側方壁36の間の間隙を減らすために側方壁36を互いに圧縮させることにより、スペーサ本体12を椎骨の棘突起に堅固に固定するように、側方壁36を可鍛性材料で形成してもよい。その圧縮は、例えば、手術用ペンチ又は鉗子を用いて側方壁36を互いに接近するように挟む又は締付けることにより達成される。
【0034】
植込まれた装置10が回りの骨組織及び軟組織に固定される能力を更に高めるために、装置10は多くの表面修正を含んでもよい。例えば、スペーサ本体12、側方壁36、アンカー18及び/又は固定ロッド16の一部は、組織の止着、結合又は固定を容易にする表面改変部を含む。これらの改変部は、表面歯、かかり、ビーズ、肌荒れ又は装置10の1個以上の個所への生体作用剤の追加を含む。例えば、装置10は、装置10を骨組織及び/又は軟組織に固定する1個以上のかかり40を含む。図7Aと図7Bに示すように、かかり40は、中間部30、下部32及び/又は上部34の外面上等のスペーサ本体12上に配置される(図7B)。別のやり方として、又は、更に、かかり40は、側方壁36の内面上に配置される(図7A)。かかり40は、スペーサ本体12が椎骨の棘突起等の椎骨の結合組織又は骨表面と堅固に係合することを助ける。
【0035】
更に、装置10は、又、粗面又は多孔性表面を含んでもよい。粗面又は多孔性表面は、インプラント表面と骨組織の間の止着を高める。更に、いくつかの多孔性表面は、装置10の一部と回りの骨組織及び/又は軟組織の間の生物学的結合を形成するように組織の内成長を容易にする。粗面又は多孔性表面は、スペーサ本体12、アンカー18、側方壁36及び/又は固定ロッド16を含む装置10のどの部分に設けてもよい。
【0036】
装置10の表面は、又、生物学的活性剤を含んでもよい。これらの薬剤は、装置10の部品と回りの骨組織及び/又は軟組織の間の結合を更に容易にするように、骨原性因子を含んでもよい。更に、装置10は、抗生物質、ステロイド、抗血栓剤、抗炎症薬及び/又は鎮痛剤等の治療薬を含んでもよい。一実施形態において、生物学的活性剤は、装置のコーティング内に含まれている。別のやり方として、又は、更に、装置は多孔性であってもよく、生物学的活性剤は、装置の細孔に含まれてもよい。生物学的活性剤は、例えば、軟骨や骨の成長を引起こす骨誘導因子(BMP)である。
【0037】
スペーサ本体12の側方壁36によって画成されるあぶみ38内での棘突起の固定を更に高めるために、側方壁36は、スペーサ本体12の長手軸心Lに対して湾曲する又は角度を成すようにしてもよい。例えば、図8Aと図8Bは、側方壁36の長さに沿ってスペーサ本体12の長手軸心Lから離隔するように湾曲する側方壁36を示す。側方壁又はブラケット36は、又、患者の葉状層の自然解剖学的構造曲線を収納するように、スペーサ本体12の長手軸心Lに対してそれらの長さに沿って内方又は外方に曲げられたり湾曲されたりすることができる。図9Aは、スペーサ本体12の長手軸心Lに対して内方に曲がる側方壁36を有するスペーサ本体12を図示する。このような湾曲ブラケット36は、図9Bに示すように、棘突起2の回りへのより高い適合性、よって、椎骨4への装置10のより良好な固定をもたらす。
【0038】
別の例示実施形態において、側方壁又はブラケット36の少なくとも1個がスペーサ本体12に着脱自在に止着される。例えば、図10A乃至図10Cに示すように、1対の側方壁又はブラケットの一方36Aは、スペーサ本体12のへの止着自在の要素として形成され、他方の側方壁又はブラケット36Bは、スペーサ本体12に恒久的に固着されるか又はスペーサ本体12と一体である。止着自在のブラケット36Bは、第1自由端42と、上部34上のスロット又は溝46に合致するように形成されて、スペーサ本体12と堅固に接続される反対の第2止着端44とを含み得る。
【0039】
図10A乃至図10Cに示すように、止着端44は、スペーサ本体12が所定位置に植込まれると上部34のあり溝46と摺動係合する拡張端又はあり継ぎとして形成され得る。図11A乃至図11Cは、スペーサ本体12の上部34のT形溝46と摺動係合するようにT字状に形成されている。更に、スペーサ本体の上部34の上面上の溝46に摺動止着される代わりに、止着自在のブラケット36Aは、上部34の側面に形成された溝46上を摺動し得る。例えば、図12A乃至図12Cに示すように、ブラケット36Aの止着端44は、スペーサ本体12の上部34の側面上のあり溝46と摺動係合するあり継ぎとして形成される。止着端44は、あり継ぎ又はT形構造を有するとして上述したけれども、止着端44は、上部34の相手溝46に堅固に止着される当業者に公知の他の形状を取り得る。
【0040】
更に別の実施形態において、自由に着脱自在のブラケット36Aを有する代わりに、スペーサ本体12は、上部34にヒンジ付けされる移動自在で揺動自在のブラケット36Aを含み得る。例えば、図13A乃至図13Cに示すように、ブラケット36Aの第2止着端46は、ブラケット36Aを上部34の側面に揺動自在に固定するように、ピン50を挿通する開口48を含み得る。本実施形態では、揺動自在のブラケット36Aは、図13Bと図13Cに示すように、椎骨4の棘突起2と当接及び係合するように折畳まれ得る。
【0041】
更に別の実施形態において、移動自在で調整自在のブラケット36Aは、図14Aに示すように、スペーサ本体の上部34にヒンジ付けされ得る。本実施形態では、移動自在のブラケット36Aは、ブラケット36Aを上下に折畳むヒンジ継手52によって、スペーサ本体12に止着され得る。この折畳み可能性は、ブラケット36Aを、移動自在のブラケット36Aが隣接ブラケット36Bに大略垂直である位置(図14A)と、移動自在のブラケット36Aが、棘突起2と係合するように、隣接ブラケット36Bに大略平行である位置(図14Bと図14C)との間を移動させる。
【0042】
本発明の側方壁又はブラケット36は、又、ブラケット36を棘突起2に固定するように、骨ねじ、ファスナー又はリベットを受承する開口60を含み得る。このような締結部材は、ブラケット36に対する棘突起の遊隙を避けるために、ブラケット36が棘突起2に対して平坦に置かれることを確実にする。例えば、図14Bと図14Cに示すように、ブラケット36Aと36Bの各々は、図15により詳細に示すリベット又はファスナー100を受承するように構成された開口60を備え得る。リベット100は、キャップ102とキャップ102から延在する細長い本体104を含み、細長い本体104は、複数の歯108を含むと共に、テーパ先端106において終結している。細長い本体104は、ブラケット36Aと36Bの開口60の間を延在するように構成されている。リベット100を開口60内に維持するために、ワッシャー120を設けることができる。図14Cに、より詳細には図14Dに示すように、ワッシャー120は、リベット100のテーパ先端106を受承する開口122を含む。開口122の回りのスロット124は、テーパ先端106が開口122に挿通され得るようにワッシャー120を屈曲させ得ると共に、リベット100の歯108の回りでワッシャー120を閉鎖させ得る。
【0043】
図16A乃至図16Dは、本発明のブラケット36と使用するのに適した骨ファスナー又はピン140の別の例示実施形態を図示する。ファスナー140は、ヘッド142と、先端146まで回りを延在する歯148を有する細長い本体144とを含む。開口60の間にファスナー140を固定するために、キャップ160が設けられ、キャップ160は、ヘッド162と、ファスナー140の先端146を受承するようにヘッド162から延在する本体164とを有する。より詳細に図16Dに示すように、中空本体164は、1個以上のU字状スロット166を含み、各スロットは、その中にフィンガー突起168を画成する。図16Aに、より詳細に図16Bに図示するように、各々のフィンガー突起168は、ファスナー140の歯148と係合するように、中空本体164の中心軸心に向けて曲げられた湾曲端部170を有する。一例示実施形態において、キャップ160は、各対が直径に沿って対向する、2対のフィンガー突起168を含む。2対のフィンガー突起168は、キャップ160の長手軸心A−Aに対して互い違いにして、ファスナー140の歯148を捕捉するようにスロット166内に2個の別個の領域を設けることにより、より制御されたレベルの止着をもたらす。使用時に、キャップ160は、ブラケット36の開口60に挿通され、次に、ファスナー140のヘッド142とキャップ160のヘッド162がブラケット36の外面と同面になるまで、ファスナー140に向けてラチェット状に押されて、ファスナー140とキャップ160がロックされると共に、近くの軟組織又は骨組織への外傷又は損傷を防止する全体が滑らかな外面が得られる。
【0044】
装置10を1個以上の棘突起に更に固定するために、スペーサ本体12のブラケット36を1個以上の軟質固定要素と使用することも考えられる。図17Aに示す一実施形態において、軟質スペーサ本体12の側方壁又はブラケット36は、軟質固定要素180を止着する1個以上の開口60を含む。軟質固定要素180は、合成材料又は天然材料を含む。例えば、軟質固定要素180は、どんな型式の合成又は天然の縫合材も含む。軟質固定要素180は、又、靱帯、腱、筋膜又は筋肉の移植片を含み、移植片は、椎骨、例えば、腰椎の棘突起の回りに結ぶのに十分な強さと柔軟性を有する自己移植片、同種移植片又は異種移植片を含む。別のやり方として、軟質固定要素は、棘突起の回りに配置されるケーブルバインダ型ストラップ等の織物、網又はウェブであってもよい。
【0045】
図17Bは、仙骨8と隣接椎骨4の棘突起2の間に植込まれたスペーサ本体12を図示し、固定ロッド16は、2個のアンカー18を使用して仙骨8に固定される。側方壁36は、更に、スペーサ本体12を椎骨の棘突起2に固定する。その上、装置10は、装置10を棘突起2に更に固定する軟質固定要素180を含む。
【0046】
図18A乃至図18Cと図19A乃至図19Cに示す更に他の例示実施形態において、スペーサ本体を棘突起に固定するのに、軟質固定要素が使用される。図18Aと図18Bに示すように、スペーサ本体202の一部に載置される硬質固定要素220を備える硬質固定要素を含む安定化装置200が設けられる。スペーサ本体202は、スペーサ本体12に類似しているが、側方壁36を有しない。固定キャップ220は、U字状であると共に、1対の側壁222を含む。側壁222の末端224は、図18Cに示すようにスペーサ本体202を棘突起2に堅固に止着するために、スペーサ本体202の上部204上のフランジ206と摺動係合する溝228を画成するリップ226を含む。固定キャップ220は、棘突起の骨表面との係合を確実にするかかり210を含み得る。
【0047】
図19A乃至図19Cは、スペーサ本体242の一部に載置される固定キャップ260を備える硬質固定要素を、安定化装置240に設けた更に別の実施形態を図示する。固定キャップ260は、U字状であると共に、1対の側壁262を含む。側壁262の末端264は、面取りフランジ266を含む。スペーサ本体202のように、スペーサ本体242は側方壁36を含まない。代わりに、スペーサ本体242は、上部244上にスロット246を含み得る。側壁262の僅かの可撓性と圧縮性により、面取りフランジ266は、図19Aと図19Bに示すように押下げられてスロット246を貫通して、スペーサ本体242と係合する。固定キャップ260は、棘突起の骨表面との堅固な係合のためのかかり210を含んで、剛直な固定を確実にする。
【0048】
図20A乃至図20Cは、本発明のスペーサ本体12が硬質固定要素と使用することが例示実施形態を図示する。図20Aと図20Bに示すように、硬質固定キャップ280が、本発明のスペーサ本体12と使用するように設けられる。硬質固定キャップ280は、コネクタ部284によって接続される1対の側壁282を含む。側壁282は、スペーサ本体12の側方壁又はブラケット36の外面上の切欠き64と係合し得る歯288を内面上に含む。使用時に、スペーサ本体12が所定位置にあり、椎骨の棘突起が、ブラケット36によって画成されるあぶみ38内に堅固に保持された後、固定キャップ280をブラケット36に載置することができる。固定キャップ280を押下げることにより、キャップ280のコネクタ部284が棘突起2に当接して、図20Cに図示するように、骨組織と装置10の間の堅固な嵌合が確保されるまで、側壁282内の歯288はブラケット36の切欠き64と爪車式係合及びロックする。固定キャップ280の調整可能性は、スペーサ本体12が種々の寸法の棘突起を固定することを許容する。図示するように、側方壁又はブラケット36に、固定キャップ280の側壁282の細長いスロット290に類似の細長いスロット60を設けることができる。固定キャップ280がスペーサ本体12と爪車式係合する時、スロット60と290は、心合せ及び協働して、もし望ましければ、棘突起をスペーサ本体12に更に固定するようにオプションの固定要素を挿通する開口を提供する。固定要素は、例えば、棘突起を貫通する又は棘突起の上及び2個の側壁282を横切るボルト又は骨ねじであり得る。
【0049】
固定キャップ220、260と280は、例えば、チタン、ステンレス鋼又はコバルトクロム等の種々の生体適合性金属材料又は生体適合性プラスチックを単体で又はこの群からの少なくとも1個の他の適当な材料と共に、形成してもよい。固定キャップ220、260と280の形状、寸法と材料は、可撓性、強さ及び/又は破壊抵抗等のそれらの物性を制御するために選択できる。
【0050】
ここで、アンカー組立物14とスペーサ本体12を仙骨に固定する方法の詳細に注目すると、図21に示すように、スペーサ本体12は、下部32から延在する基部62において、固定ロッド16と接続される。基部62は、恒久的な接続又は着脱自在の接続を形成する。図21に図示するように、スペーサ本体12は、基部62内に固定ロッド16と係合する開口64を含む。一実施形態において、開口64は、固定ロッド16を挿通する貫通穴である。開口64内のロッド16の滑らかな摺動運動を容易にするために、プラスチックライナーを基部64の開口64内に設けることができる。プラスチックライナーは、例えば、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)等のポリエチレン又はポリエーテルエーテルケトン(PEEK)で形成することができる。
【0051】
別の実施形態では、図22Aと図22Bに示すように、基部62は、固定ロッド16と係合する半円形又はC字状の部分66を備える。C字状部分66は、ロッド16にスナップ嵌めされるように構成することができる。ロッド16に対するスペーサ本体12の滑らかな摺動運動をもたらすために、例えば、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)等のポリエチレン又はポリエーテルエーテルケトン(PEEK)で形成したプラスチックライナーを、C字状部分66と対向するロッド上に設けることができることが考えられる。
【0052】
更に、スペーサ本体12を、固定ロッド16の長手軸心に対して角度的に回転自在に構成してもよい。一実施形態において、スペーサ本体12を、固定ロッド16の長手軸心に対して自由に回転自在に構成してもよい。別の実施形態において、図23に示すように、固定ロッド16は、スペーサ本体12の回転を制限する1個以上の突起68を含んでもよい。スペーサ本体12が回転できる空間を突起68で限定することにより、スペーサ本体12は、例えば、約0度と約60度の間で回転する。このような回転は、植込み中のスペーサ本体12の位置決めを容易にすると共に、植込み後の制御された程度の患者動作を許容する。外科医は、所定の寸法と形状を有する突起68で固定ロッド16を選択することにより、得られる回転度を選択することが考えられる。別のやり方として、スペーサ本体12は、どんな回転も許容しないように、固定ロッド16に剛直に固定してもよい。
【0053】
植込み作業中又は植込み後に装置10の方位設定の更なる融通性を許容するために、スペーサ本体12を、固定ロッド16に対して側方に移動自在又は摺動自在であるように構成してもよい。図24に示すように、固定ロッド16は、スペーサ本体12が摺動できる空間を限定するように、1個以上の側方突起70を含んでもよい。よって、スペーサ本体12が固定ロッド16に止着される時、側方突起70はスペーサ本体12の側方移動を制限する。一実施形態において、側方突起70は、固定ロッド16に調整自在に位置決めされて、外科医が所望の程度の側方移動を選択することを許容する。更に、一実施形態において、側方突起70は、固定ロッド16に対するスペーサ本体12のどんな側方移動も防止するように、スペーサ本体12に近接して位置決めしてもよい。別のやり方として、図26Aと図26Bに示すように、固定ロッド16は、スペーサ本体12の側方移動を制限するように構成してもよい。
【0054】
ここで、特に固定ロッド16に注目すると、固定ロッド16は、多くの異なる形状、寸法及び/又は材料特性を有するように構成してもよい。図1の実施形態において、固定ロッド16は、円形断面を有する真直なロッドである。図25A乃至図25Cは、本開示の固定ロッド16に適当な追加の断面形状を図示する。例えば、固定ロッド16は、卵形伝面(図25A)、正方形断面(図25B)又は長方形断面(図25C)を有してもよい。
【0055】
その上、固定ロッド16は、その長さに沿って変動する断面形状を有してもよい。例えば、図26Aに示すように、固定ロッド16は、スペーサ本体12の基部62と係合する接続領域74を含む。接続領域74は、固定ロッド16の回りの大径部76より太いか又は図26Aと図26Bに示すように細い。
【0056】
一実施形態において、固定ロッド16は、スペーサ本体12の側方移動を制限するように構成してもよい。例えば、図26Bに示すように、固定ロッド16は、狭い接続領域74を含む。製造中、スペーサ本体12は、基部62の開口64を接続領域74と係合することにより、固定ロッド16に接続される。回りの大径部76は、固定ロッド16上のスペーサ本体12の側方移動を妨げると共に、固定ロッド16に対するスペーサ本体12の回転を許容する。別のやり方として又はその上に、スペーサ本体12は、固定ロッド16に対する側方移動及び/又は回転を防止するように、固定ロッド16に接合してもよい。
【0057】
スペーサ本体12のように、固定ロッド16は、種々の異なる生体適合性材料で形成してもよい。例えば、固定ロッド16は、チタン、ステンレス鋼、セラミックス又はコバルトクロムを単体で又はこの群からの少なくとも1個の他の適当な材料と共に、形成してもよい。固定ロッド16は、スペーサ本体12と同じ材料又はスペーサ本体12と異なる材料からなってもよい。固定ロッド16の形状、寸法と材料は、固定ロッド16の可撓性、強さ及び/又は破壊抵抗を制御するように選択される。その長さと厚さは、又、患者の大きさ、疾患特性及び/又は活動レベルに基づいて選択される。
【0058】
図27A乃至図27Cに示すように、固定ロッド16は、患者の解剖学的構造の自然曲線を収容するように、その長さに沿って直線状、曲げ状態又は湾曲状態である。例えば、一実施形態において、固定ロッド16は、少なくとも1個の湾曲部80を含む(図27A)。別の実施形態において、固定ロッド16は、少なくとも2個の曲げ部78を含む(図27B)。曲げ部78は、固定ロッド16の長手軸心に対して角度aで形成される。例えば、角度aは、約30度(図27B)又は約90度(図27C)である。
【0059】
使用時に、湾曲部80又は曲げ部78を有する固定ロッド16は、多くの異なる解剖学的方位に植込まれる。例えば、曲げ部78は、固定ロッド16の長手軸心に対して上方前方方位に位置決めされる。正確な方位は、手術要因及び/又は患者の解剖学的構造に基づいて選択される。
【0060】
ある状況では、側方だけでなく前後方向にも摺動できるスペーサ本体12’を設けることが望ましい。図28Aと図28Bは、スペーサ本体12’が、本発明の円筒形ロッド16に使用する細長い又は卵形の開口86を有する細長い又は卵形の基部84を含む。他の全ての態様において、スペーサ本体12’は、前述のスペーサ本体12に類似しており、同様の特徴部は同じ参照番号で指定される。基部84とロッド16の間の滑らかな摺動運動を容易にするために、プラスチックライナー88を開口86内に設けることができる。プラスチックライナーは、例えば、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)又はポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等の任意の適当なプラスチックで形成することができる。患者に植込まれる時、細長い基部84は、脊柱の屈曲と伸長中にスペーサ本体12が前後方向に前後に摺動するのに十分な隙間を与える。
【0061】
図29A乃至図29Cは、固定ロッド16”に対して前方側方方向の回りに並進し得るスペーサ本体12”の更に別の実施形態を図示する。図29Aに示すように、スペーサ本体12”は、球状の溝又は凹所92を下に画成する起立ソケット90を有する下部32を含む。球状凹所92は、固定ロッド16”の球状の突起又はノブ94に載置されるように構成される。他の全ての態様において、スペーサ本体12”と固定ロッド16”は前述のスペーサ本体12と固定ロッド16に類似しており、同様の特徴部は同じ参照番号で指定される。使用時に、起立ソケット90は、球状の突起又はノブ94上に位置決め及び着座されて、玉継手を構成する。このような接続は、スペーサ本体12”がロッド16”に対して自由に回転することを許容することにより、特に、ねじり運動又は曲げ運動中に、患者に動作のより大きな融通性と程度を付与するが、支持されている椎骨に剛直で固定された止着も与える。
【0062】
固定ロッド16を患者の仙骨又は他の骨表面に固定するために、固定要素が設けられる。固定要素は、1個以上のアンカー接続領域110において固定ロッド16に止着されるアンカー18を含む。図30に図示するように、アンカー接続領域110は突起を含む。その上、図22Bに示すように、アンカー接続領域110は、くぼみ、凹面、凸面又はアンカー貫通穴を備える。アンカー接続領域110の設計は、使用される特定の型式のアンカー18の設計に基づいて選択される。アンカー18の設計と型式は、本開示の精神から逸脱することなく変更し得ることが考えられる。例えば、アンカー18は、骨と堅固に係合するどんな型式のねじも含む。
【0063】
ここで、図1に示す固定要素又はアンカー18の詳細に注目すると、アンカー18は、ある角度方位範囲内で固定ロッド16に対して心合せされる多軸ねじを備える。よって、多軸ねじは、外科医が、患者の解剖学的構造の相違に基づいて、手術中にねじの位置、従って、固定ロッド16を容易に調整することを許容する。
【0064】
例示実施形態において、アンカー18は、全体が参考として本明細書に組込まれたリバード(Rivard)に対する米国特許第6,554,831号に開示されているものに類似している。図1と図26Bに示すように、多軸ねじ20は、固定ロッド16に装着されるクランプカラー22等のC字状カラー内に捕捉される。ねじ20は、カラー22を貫通すると共にナット26を締めることにより所定位置に固定される近位ねじ部24と、ねじ20を骨組織に固着させ得る遠位ねじ部28とを含む。
【0065】
無論、外科医に固定ロッド16を患者に効率的に固定する能力を付与するために、多くの異なる設計の多軸ねじを本発明で使用することが理解される。本発明で使用されるのに適した多軸ねじ300の例示実施形態が図30、図31Aと図31Bに示される。図示されるように、多軸ねじ300は、ヘッド部304と先端306の間を延在する細長いねじ本体302を含む。ねじ本体302は、患者の特定の必要に応じて、直線状又は角ばった又は湾曲している。ヘッド部304は、アンカー接続要素を受承する中空の球状凹所308を含み、アンカー接続要素は、本実施形態では、球状クランプリング320の形状を取る。球状クランプリング320は、クランプリング320が屈曲及び固定ロッド16に摺動装着され得るように、その周囲に分配されたスロット322を含む。
【0066】
ヘッド304は、又、湾曲傾斜壁を作る複数の球状アンダーカット328と、凹所308の底で延在するスロット326とを含み、スロット326は、凹所308に対して大略半径方向であるように配置される。これらのスロット326とアンダーカット328は、凹所308の底の方向に互いに接近収束すると共に、少しの可撓性をヘッド304に付与する。その上、アンダーカット328は、スロットを形成した球状クランプリング320が中空の球状凹所308の内部にスナップ嵌めされることを可能にする。ねじ318を受承する2個のねじ穴330が、又、ヘッド部304に設けられている。
【0067】
ねじ318を受承するねじ穴312を備えるロッキングキャップ310が設けられている。ねじ穴312は、ヘッド部304のねじ穴330と一致する。図31Aに図示するように、ロッキングキャップ310は、又、球状クランプリング320の一部を受承するように適当に形成された中空凹所314を含む。例えば、中空凹所314は、円錐形状を有して、キャップ310が、ねじ318の締付け中に球状クランプリング320と当接することを許容する。ねじ300が、図31Bに示すように一体にロックされる前に角度的に調整され得るように、中空凹所314は、又、ヘッド部304の球状凹所308に設けたものに類似する側方アンダーカットとスロットを含み得る。
【0068】
使用時に、クランプリング320は、ねじ300のヘッド部304の中空凹所308にスナップ嵌めされて、クランプリング320のスロット322とヘッド部304のアンダーカット328の係合により保持される。次に、クランプリング320は、ヘッド部304とねじ本体302と共に、固定ロッド16上に摺動され、ロッド16のアンカー接続領域に位置決めされる。次に、キャップ310がクランプリング320の上に配置され、ねじ318が、ねじ穴312と330に挿入されて締付けられる。患者の必要に応じて、複数のねじ300を所定の固定ロッド16と使用することができるので、全体作業を繰返すことができる。
【0069】
図29Bには、修正されたヘッド部344を有する同様の多軸ねじ340が示される。前述の多軸ねじ300のように、多軸ねじ340は、ヘッド部344と先端346の間を延在する細長いねじ本体342を含む。ねじ本体342は、患者の特定の必要に応じて、直線状又は角ばった又は湾曲している。ヘッド部344は、例えば、図30の球状クランプリング320等のアンカー接続要素を受承する中空の球状凹所348を含む。前出の実施形態のように、ヘッド部344は、湾曲した傾斜壁を作る球状アンダーカット352と、凹所348の底を延在するスロット350とを含む。ねじ370を受承するねじ穴354がヘッド部344に設けられている。図29Bと図29Cに示すように、ロッキングキャップ360を摺動自在に受承する溝358を作る起立フランジ356が、ヘッド部344の他端にある。
【0070】
ロッキングキャップ360の一端にはリップ372が設けられ、ロッキングキャップの他端には、ねじ370を受承する単一のねじ穴362が設けられている。ねじ穴362は、ヘッド部344のねじ穴354と一致する。リップ372は、ねじ370の挿入前にキャップ360が、ヘッド部344上に摺動して溝358と係合することを可能にする。ロッキングキャップ360のリップ372とヘッド部344の対応する溝358は、ロッキングキャップ360が、取外されずにヘッド部344に対して約90度の角度まで回ることができることにより、キャップ360とヘッド部344の間にヒンジを作るのに十分な僅かの間隙又は隙間を与えるように構成され得る。別のやり方として、ロッキングキャップは、ヒンジ継手を介してヘッド部に止着されるように構成され得る。更に、前出の実施形態のように、ロッキングキャップ360は、又、アンカー接続要素110の一部を受承するように適当に形成された中空凹所364を含み、中空凹所364は、又、ロッキングキャップ310に設けたのと類似の側方アンダーカットとスロットを含む。
【0071】
本発明の装置10に使用するのに適した多軸ねじ380の更に別の例示実施形態が図22Bと図28Bに示されている。これらの実施形態では、固定ロッド16は、両端において、多軸ねじ380を挿入する貫通穴付きの球状皿穴392を有するプレート390に止着される。プレート390は、ロッド16に締付けることができ、又は、ロッド6をプレート390自身と摺動係合させる開口を設けることができる。多軸ねじ380は、球状ヘッド384から先端388まで延在する細長いねじ本体382を含む。球状ヘッド384は、挿入工具(不図示)を受承する6角形穴386を含む。使用時に、多軸ねじ380の球状ヘッド384は、骨組織に固定される前に、プレート390の球状皿穴392内で角度的に調整自在であり得る。
【0072】
スペーサ本体12を仙骨又は他の骨組織に係止するのにロッドに基づく装置を述べてきたけれども、図32A乃至図41は、仙骨に止着されるロッドを必要としないスペーサ本体の追加の例示実施形態を提供する。図32Aにおいて、スペーサ本体400は、前記の実施形態のスペーサ本体12に類似の特徴を有し、同じ特徴部は同じ参照番号で指定される。スペーサ本体400は、スペーサ本体400の下部32から延在する1対の傾斜脚部402を含む。脚部402は、ブラケット36を含む平面に大略平行な平面内に位置すると共に、例えば、骨組織と係合するかかり404等の表面特徴部を含む。脚部402は、仙骨に止着される把持部416を備えるアンカー組立物406を全体的に構成する。下部32から延在すると共にブラケット36を含む平面と交差する平面内に位置する後板410をオプションとして設けることができる。使用時に、脚部402は、仙骨8の正中稜に当接するように構成される一方、図32Bに示すように、後板410は、仙骨管内で仙骨8に当接する。よって、脚部402と後板410は、ねじ固定に起因する骨への損傷や外傷の必要無しに、スペーサ本体400が仙骨に挿入及び固定されるのを許容する受動的な骨係合領域を提供する。
【0073】
図33Aには、互いに離隔する角度で下部32から延在する2個の後板410を備えるアンカー組立物406を有するスペーサ本体400’が示されている。各後板410は、又、その長手軸心に沿って少し湾曲し得る。図33Bに示すように、使用時に、スペーサ本体400’は仙骨に当接して、2個の後板410が仙骨管内で仙骨に当接すると共に、脚部402が仙骨8の正中稜に引っ掛かる。2個の後板410は、一旦仙骨管に挿入されると、仙骨管内に含まれる神経組織との衝突を避けるために、後板410の間に十分な隙間を提供するように構成されている。
【0074】
後板410を持つ代わりに、図34Aのスペーサ本体420は、脚部402に大体平行な角度で下部32から延在するスパイク422を備えるアンカー組立物406を含む。図示するように、スパイク422は鋭い尖端を有する。使用時に、スパイク422は仙骨の骨組織に穿刺されるように構成される一方、脚部402は正中稜と係合することにより、図34Bに示すように、スペーサ本体420が、所定位置にあると共に仙骨に当接することを許容する。本実施形態の脚部402は、スペーサ本体から延在するプレートとして示されているけれども、脚部402は、フック、かかり、あご部又はどんな適当な把持要素を備え得ることが考えられる。
【0075】
図35Aと図35Bは、各々がねじ436を挿通するねじ穴434を有して、スペーサ本体430の下部32から延在する1対の端板432を備えるアンカー組立物406を含むスペーサ本体440の更に別の例示実施形態を示す。使用時に、端板432は仙骨管と仙骨の外面の間に配置される一方、ねじ436は、骨組織を挿通されると共にナット438で端板432を貫通固定される。本実施形態において、2個以上のねじ436を用いることが考えられる。例えば、端板432は、2個以上のねじ436を水平方向又は長手方向の列をなす互いに適当な方位で配置するように構成してもよい。一実施形態において、スペーサ本体430に2対の端板432を設けて、2対の端板が正中仙骨稜の側面に位置して、各対の端板が仙骨の一部を把持するように構成することができる。勿論、骨ねじ436を挿通する任意の適当な個数のねじ穴を端板432に設けてもよい。このような実施形態は、仙骨に対するスペーサ本体430の剛直で堅固な固定をもたらす。
【0076】
2個の端板432を持たずに、図36Aと図36Bは、スペーサ本体450が、スペーサ本体450の下部32に対して約90度の角度で延在する単一の端板452を含む例示実施形態を示す。図示するように、端板452は、かかり404と、ねじ456を挿通する複数のねじ穴454とを含み得る。端板452は大略U字状の部材で構成し、1対以上のねじ穴454がU字状の各脚部の長さに沿って設けられる。U字形によって形成される開口は、端板452が棘突起を収容することを許容して、骨組織の部分を切除する必要を無くす。勿論、端板452は、仙骨表面に当接するのに適したどんな形状及び/又は寸法を取ることができる共に、骨組織に対する剛直で堅固な固定を達成するために任意の個数のねじ456を適用できることが理解される。使用時に、図36Bに示すように、スペーサ本体450が患者内の所定位置にある時、端板452は仙骨8の外面に当接するように構成される。
【0077】
図37Aと図37Bは、スペーサ本体450’が着脱自在の端板452を有する更に別の実施形態を示す。スペーサ本体450’は、基部62が、着脱自在の端板452のロッド状止着端460にスナップ嵌めされるC字状爪部66を有して、図22Aに示すものと類似の形状を有する。このような構成は、端板452がスペーサ本体450’に対して回転自在であることを可能にすると共に、植込み中の外科医に融通性を付与する。端板452に対するスペーサ本体12の滑らかな摺動運動を提供するために、例えば、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)等のポリエチレン又はポリエーテルエーテルケトン(PEEK)で形成したプラスチックライナーを、ロッド状止着端460とC字状部66の間に設けることができる。
【0078】
図38Aと図38Bは、スペーサ本体500が、前に記載及び示したスペーサ本体と類似の中間部30、下部32、上部34と側方壁又はブラケット36を含み例示実施形態を示す。前述したように、中間部30は、変動する物性を付与するように、その長さに沿って変動する厚さ又は寸法を有し、又は、患者の解剖学的構造の特徴により良く適応するように、図示のごとく形成又は湾曲してもよい。側方壁又はブラケット36は、例えば、リベット等のファスナーを受承する開口60を含んでもよい。更に、スペーサ本体500は、又、組織の止着、接合又は固定を容易にするために、かかり又は歯40、512等の表面改変個所を含んでもよい。少なくとも1個の後板410が下部32から延在する。後板410は、植込まれた時、仙骨管内で仙骨に当接する。
【0079】
サイドキャップ又はサイドパネル502が、スペーサ本体500に止着されるように設けられる。サイドキャップ又はサイドパネル502は、スペーサ本体500の中間部30として同様に形成及び構成された中間部30、並びに、下部508と上部504を含む。下部508は、スペーサ本体500の下部32から延在する舌部510を受承する溝(不図示)を含む。下部508は、更に、舌部510に設けた切欠き514に係止される未曾有516を含む。脚部402は、仙骨8の正中稜に引っ掛かるように、下部508から延在する。上部504は、スペーサ本体500の上部の外面に当接するくさび518を含む。くさび518のブラケット36への進入を制限するように、傾斜路520がスペーサ本体500に設けられる。
【0080】
使用時に、後板410を仙骨の回りに配置して、L5椎骨の棘突起2を側方壁又はブラケット36の間に位置決めすることにより、スペーサ本体500が最初に挿入される。次に、くさび518が棘突起の下に延在すると共に、スペーサ本体の舌部510がキャップ502の溝に爪車式係合をするように、サイドキャップ又はサイドパネル502がスペーサ本体500に当接される。図39に示すように、キャップの脚部402は仙骨の正中稜に引っ掛けられる。
【0081】
図40Aと図40Bは、スペーサ本体550が2部品組立物を備える別の例示実施形態を示す。第1部品又は頂部552は、前に記載及び示したスペーサ本体に類似の中間部30、上部34と側方壁又はブラケット36を含む。前述したように、中間部30は、変動する物性を付与するように、その長さに沿って変動する厚さ又は寸法を有し、又は、患者の解剖学的構造の特徴により良く適応するように、図示のごとく形成又は湾曲してもよい。側方壁又はブラケット36は、例えば、リベット等のファスナーを受承する開口60を含んでもよい。更に、スペーサ本体550は、又、組織の止着、接合又は固定を容易にするために、かかり又は歯40、512等の表面改変個所を含んでもよい。図40Aに示すように、中間部30は、あり継ぎ突起582と溝584を有する下部プラットホーム580へと延在する。第2部品又は底部554は、溝572と、溝572内に切欠き574とを有する上部プラットホーム570を含んで、図40Bに示すように、第1部品と第2部品を組立てた時に下部プラットホーム580とあり継手を形成する。前に記載及び示したのと類似の後板410と脚部402が第2部品554に設けられている。
【0082】
使用時に、図41に示すように、第2部品554は仙骨8上に載置されて、後板410が仙骨管内に位置して脚部が仙骨8の正中稜の回りに配置される。次に、あり継ぎ突起582を第1部品554の溝570内に摺動させると共に溝584に切欠き574を捕捉させることにより、第1部品552が第2部品554に固定される。L5椎骨の棘突起2は側方壁又はブラケット36内に位置決めされる。
【0083】
外科医は、多くの医療問題を処理するのに本開示の装置を使用することが考えられる。例えば、その装置は、変性円板疾患及び/又は椎間板ヘルニアを治療するに使用できる。その装置は、又、中央及び/又は側方狭窄を含む脊椎狭窄を治療するのに使用できる。その装置は、隣接剛直固定、隣接脊椎の除圧と固定及び/又は椎間置換又は修復を含む他の治療又は植込みの前、後又は同時に使用できる。
【0084】
本開示の装置は、装置の有効性を損なうことなく、種々の方法で手術で植込まれる。例えば、外科医は、多数の異なる手術手法及び/又は切開位置及び/又は寸法を選択できる。更に、外科医は、装置の各部品を各種の順序で植込むことができる。特定の手術手順は、患者特有の臨床要因に基づいて選択される。
【0085】
多数の異なる切開及び/又は手術手順が、本開示の装置を植込むのに使用される。例えば、一実施形態において、外科医は、L5−S1棘間領域を露出するのに、腰椎と仙椎に対して中心線切開を用いる。別のやり方として、外科医は、脊椎に対して側方に位置する1個以上の切開を用いる。更に、外科医は、装置を手術個所に移送するのに、各種の範囲を含む最小侵襲性手順、カニューレ及び/又はロボット式植込み装置を使用してもよい。
【0086】
手術領域を露出するように適当な切開をした後、装置の部品は、多数の異なる順序で行われるいくつかの異なるステップを用いて植込まれる。例えば、外科医は、最初に、1個以上のアンカー18を仙骨に植込み、次に、スペーサ本体12をL5−S1棘間空間に植込む。スペーサ本体12が、次に、固定ロッド16に固定されて、固定ロッド16が最終的に仙骨8に固定される。
【0087】
別の手法では、外科医は、最初に、スペーサ本体12を植込む。次に、アンカー18が仙骨に固定されて、固定ロッド16がアンカー18に固定される。外科医は、1個以上のひも、縫合線及び/又は硬質固定キャップ220、260と280を使用して、装置10を椎骨の棘突起に固定することにより、手順を完了する。
【0088】
更に、装置を、部分的に組立てられた状態で設けてもよい。本実施形態において、スペーサ本体12は、予備組立てされて、固定ロッド16に堅固に固定される。よって、スペーサ本体12は、止着された固定ロッド16に対して所定の程度の側方移動又は回転をする。
【0089】
開示の別の態様において、装置はモジュラーキットから組立てられる。外科医は、スペーサ本体12、固定ロッド16、アンカー18、軟質固定要素180及び/又は固定キャップ220、260と280を含む各部品の寸法、形状及び/又は物性を個々に選択する。外科医は、次に、部品を組立てて、スペーサ本体12に対する適当な程度の側方移動及び/又は回転を選択する。
【0090】
アンカー18は、仙骨に種々の方位に固定してもよい。例えば、一実施形態において、装置10は2個の多軸ねじを含む。多軸ねじは、仙骨8の両側に挿入される。多軸ねじは、仙骨の翼又は椎弓根に挿入されて、前方側方方向に指向される。外科医は、回りの骨疾患及び/又は予備手術又はインプラント等の臨床要因に基づいて、異なる方位とアンカー配置を選択してもよい。
【0091】
本開示の装置10は、脊椎の各種の疾患を治療する改良された装置と方法を提供することが考えられる。例えば、装置は、L5−S1椎骨レベルでの脊椎の疾患を治療する機構を提供する。更に、本開示の装置は、又、他の椎骨レベルでの脊椎の疾患を治療するのに有用である。しかしながら、本発明の装置は、又、L5レベルより上の腰椎を安定化するの使用してもよい。例えば、L5椎弓切除術の場合、ロッド型装置のねじを隣接L5椎骨の椎弓根に装入して、L4椎骨を安定化することにより、L4−L5領域の間に支持ブリッジを形成するように、本装置を使用することができる。従って、本開示で提供される装置、特に、ロッド型装置は、ロッドのアンカーを、支持される棘突起の隣接椎骨の椎弓根に固定することにより、任意の対の隣接椎骨を安定化するのに使用される。
【0092】
更に、本発明の装置は、2個以上の隣接椎骨の間に配置される棘間椎骨安定化インプラントとして使用できることが考えられる。これは、スペーサ本体12の中間部30より劣った及びすぐれた大略類似の特徴を有する装置を提供することによって達成される。例えば、上部34から延在する図10A乃至図14Dに記載のと類似のブラケット36並びに下部32を有する装置を提供することができる。
同様に、インプラントは、図18A、図19Aと図20Aに示すように、下部32上のフランジ206、スロット246又は切欠き64並びに装置の両端上の固定キャップ220、240と260に使用される上部34を有するインプラントを設けることができることが考えられる。
【0093】
本開示の方法と装置は、大いに低侵襲性であり及び/又は脊椎固定と椎間板全置換を含む他の処置と比べて、より劇的でなく、且つ、より可逆的な解剖学的構造変化を生じる。本開示の装置は、正常な脊椎動作を制限するが、屈曲、伸長、回転及び/又は側方曲げにおいていくらかの制御された運動を提供する。更に、本開示の装置と方法は、特にL5−S1レベルにおける各種の病期の変性円板疾患及び/又は脊椎狭窄を治療するのに特に適している。
【図面の簡単な説明】
【0094】
【図1】本発明にかかる棘間腰仙骨安定化装置の例示実施形態を図示する。
【図2A】例示実施形態にかかる、休止状態のスペーサ本体の側面図である。
【図2B】例示実施形態にかかる、圧縮状態のスペーサ本体の側面図である。
【図3A】例示実施形態にかかる、長さに沿って変動する厚さを有するスペーサ本体の側面図である。
【図3B】例示実施形態にかかる、長さに沿って変動する厚さを有するスペーサ本体の側面図である。
【図3C】例示実施形態にかかる、長さに沿って変動する厚さを有するスペーサ本体の側面図である。
【図4A】別の例示実施形態にかかる、長さに沿って変動幅を有するスペーサ本体の斜視図である。
【図4B】図4Aのスペーサ本体の背面図である。
【図5】例示実施形態にかかるスペーサ本体の側面図である。
【図6A】例示実施形態にかかるスペーサ本体の背面図である。
【図6B】例示実施形態にかかるスペーサ本体の背面図である。
【図6C】例示実施形態にかかるスペーサ本体の背面図である。
【図7A】例示実施形態にかかる、かかりを含むスペーサ本体の背面図である。
【図7B】例示実施形態にかかる、かかりを含むスペーサ本体の側面図である。
【図8】Aは例示実施形態にかかる、湾曲側方壁を含むスペーサ本体の部分上下斜視図である。BはAの拡大詳細図である。
【図9A】例示実施形態にかかる、湾曲側方壁を含むスペーサ本体の部分斜視図である。
【図9B】患者に植込まれた図9Aのスペーサ本体の部分斜視図である。
【図10】Aは例示実施形態にかかる、着脱式側方壁を有するスペーサ本体の部分斜視図である。Bは患者に植込まれたAのスペーサ本体の部分斜視図である。Cは患者に植込まれたAのスペーサ本体の部分斜視図である。
【図11】Aは例示実施形態にかかる、着脱式側方壁を有するスペーサ本体の部分斜視図である。Bは患者に植込まれたAのスペーサ本体の部分斜視図である。Cは患者に植込まれたAのスペーサ本体の部分斜視図である。
【図12】Aは例示実施形態にかかる、着脱式側方壁を有するスペーサ本体の部分斜視図である。Bは患者に植込まれたAのスペーサ本体の部分斜視図である。Cは患者に植込まれたAのスペーサ本体の部分斜視図である。
【図13】Aは例示実施形態にかかる、ヒンジ付け側方壁を有するスペーサ本体の部分斜視図である。Bは患者に植込まれたAのスペーサ本体の部分斜視図である。Cは患者に植込まれたAのスペーサ本体の部分斜視図である。
【図14】Aは例示実施形態にかかる、折畳み式側方壁を有するスペーサ本体の部分分解図である。Bは患者に植込まれたAのスペーサ本体の部分斜視図である。Cは患者に植込まれたAのスペーサ本体の部分斜視図である。DはCの拡大詳細図である。
【図15】例示実施形態にかかる骨ファスナーの側面図である。
【図16】Aは例示実施形態にかかるCの骨ファスナーの断面図である。BはAの拡大詳細図である。CはAの骨ファスナーの側面図である。DはCの拡大詳細図である。
【図17A】例示実施形態にかかる、スペーサ本体と軟質固定部材の斜視図である。
【図17B】例示実施形態にかかる、L5棘突起と仙骨の間に配置された図17Aの装置を図示する。
【図18】Aは例示実施形態にかかる、硬質固定部材を有するスペーサ本体の部分斜視図である。BはAの拡大詳細図である。Cは患者に植込まれたAのスペーサ本体の部分斜視図である。
【図19】Aは例示実施形態にかかる、硬質固定部材を有するスペーサ本体の部分斜視図である。BはAの拡大詳細図である。Cは患者に植込まれたAのスペーサ本体の部分斜視図である。
【図20】Aは例示実施形態にかかる、硬質固定部材を有するスペーサ本体の部分斜視図である。BはAの拡大詳細図である。Cは患者に植込まれたAのスペーサ本体の部分斜視図である。
【図21】別の例示実施形態にかかるスペーサ本体の側面図である。
【図22A】更に別の例示実施形態にかかるスペーサ本体の側面斜視図である。
【図22B】患者に植込まれた図22Aのスペーサ本体の斜視図である。
【図23】他の例示実施形態にかかるスペーサ本体の側面図である。
【図24】例示実施形態にかかるスペーサ本体と固定ロッドの背面図である。
【図25A】例示実施形態にかかる固定ロッドの断面図である。
【図25B】例示実施形態にかかる固定ロッドの断面図である。
【図25C】例示実施形態にかかる固定ロッドの断面図である。
【図26A】別の例示実施形態にかかる固定ロッドの正面図である。
【図26B】例示実施形態にかかるスペーサ本体と図26Aの固定ロッドの分解斜視図である。
【図27A】例示実施形態にかかる代わりの固定ロッドの正面図である。
【図27B】例示実施形態にかかる代わりの固定ロッドの正面図である。
【図27C】例示実施形態にかかる代わりの固定ロッドの正面図である。
【図28A】例示実施形態にかかるスペーサ本体の斜視図である。
【図28B】患者に植込まれた、図28Aのスペーサ本体を含む装置の斜視図である。
【図29A】例示実施形態にかかるスペーサ本体とロッドの分解図である。
【図29B】図29Aのスペーサ本体とロッドを含む装置の斜視図である。
【図29C】患者に植込まれた図29Aの装置の部分断面図である。
【図30】例示実施形態にかかる多軸ねじ装置の分解斜視図である。
【図31】Aは図30の多軸ねじ装置のA−A線に添う断面図である。Bは図30の多軸ねじ装置のB−B線に添う断面図である。CはAの拡大詳細図である。DはBの拡大詳細図である。
【図32A】例示実施形態にかかるスペーサ本体の側面斜視図である。
【図32B】患者に植込まれた図32Aのスペーサ本体の部分側面斜視図である。
【図33A】例示実施形態にかかるスペーサ本体の側面斜視図である。
【図33B】患者に植込まれた図33Aのスペーサ本体の部分側面斜視図である。
【図34A】例示実施形態にかかるスペーサ本体の側面斜視図である。
【図34B】患者に植込まれた図34Aのスペーサ本体の部分側面斜視図である。
【図35A】例示実施形態にかかるスペーサ本体の側面斜視図である。
【図35B】患者に植込まれた図35Aのスペーサ本体の部分側面斜視図である。
【図36A】例示実施形態にかかるスペーサ本体の側面斜視図である。
【図36B】患者に植込まれた図36Aのスペーサ本体の部分側面斜視図である。
【図37A】更に別の実施形態にかかるスペーサ本体の側面斜視図である。
【図37B】患者に植込まれた図37Aのスペーサ本体の部分側面斜視図である。
【図38A】別の例示実施形態にかかるスペーサ本体の分解斜視図である。
【図38B】組立てた図38Aのスペーサ本体の側面斜視図である。
【図39】患者に植込まれた図38A及び図38Bのスペーサ本体の斜視図である。
【図40A】更に別の例示実施形態にかかるスペーサ本体の分解斜視図である。
【図40B】組立てた図40Aのスペーサ本体の側面斜視図である。
【図41】患者に植込まれた図40A及び図40Bのスペーサ本体の斜視図である。
【符号の説明】
【0095】
10 装置
12 スペーサ本体
14 アンカー組立物
16 固定ロッド
18 骨アンカー
20 多軸ねじ
30 中間部
32 下部
34 上部
36 側方壁
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の腰部領域を安定化する植込み型の装置において、
下部、上部、下部と上部の間を延在する中間部、及び腰椎の棘突起と係合するように上部から延在する1対の側方壁を含むU字状の本体と、腰椎と仙骨の間に本体を固定するアンカー組立物とを備える装置。
【請求項2】
腰椎が第5腰椎(L5)である請求項1に記載の装置。
【請求項3】
本体が軟質である請求項1に記載の装置。
【請求項4】
本体の可撓性がその長さに沿って変動する請求項3に記載の装置。
【請求項5】
本体の厚さがその長さに沿って変動する請求項1に記載の装置。
【請求項6】
本体の幅がその長さに沿って変動する請求項1に記載の装置。
【請求項7】
側方壁が、植込み前に互いに大略平行に延在する請求項1に記載の装置。
【請求項8】
側方壁が、植込み前に互いに離隔するように延在する請求項1に記載の装置。
【請求項9】
側方壁が、植込み後に互いに接近するよう移動自在に構成された請求項1に記載の装置。
【請求項10】
側方壁が可鍛性を有する請求項1に記載の装置。
【請求項11】
側方壁が湾曲している請求項1に記載の装置。
【請求項12】
各側方壁が貫通穴を有する請求項1に記載の装置。
【請求項13】
貫通穴の回りと棘突起の回りに結ばれるように構成された軟質固定要素を更に備える請求項12に記載の装置。
【請求項14】
軟質固定要素が合成材料又は天然材料である請求項13に記載の装置。
【請求項15】
合成材料又は天然材料が、靭帯、腱、筋膜、筋肉、縫合材料とケーブルストラップよりなる群から選択される請求項14に記載の装置。
【請求項16】
骨組織への固定を高める表面特徴部を含む請求項1に記載の装置。
【請求項17】
表面特徴部が、歯、かかり、ビーズと肌荒れよりなる群から選択される請求項16に記載の装置。
【請求項18】
植込み後の組織成長を促進する生物学的活性材料を更に含む請求項1に記載の装置。
【請求項19】
生物学的活性材料が装置のコーティングに含まれている請求項18に記載の装置。
【請求項20】
装置が多孔性であり、生物学的活性材料が装置の細孔に含まれている請求項18に記載の装置。
【請求項21】
生体適合性の金属又は高分子からなる請求項1に記載の装置。
【請求項22】
生体適合性の金属又は高分子が、チタン、チタン合金、ステンレス鋼、コバルトクロム、セラミックス、超高分子量ポリエチレンとポリエーテルエーテルケトンよりなる群から選択される請求項21に記載の装置。
【請求項23】
棘突起を本体に固定するように側方壁と係合する固定キャップを更に備える請求項1に記載の装置。
【請求項24】
固定キャップが、1対の側壁を含むU字状ブラケットを備え、各側壁が歯を含む請求項23に記載の装置。
【請求項25】
側方壁が切欠きを含む請求項24に記載の装置。
【請求項26】
固定キャップの歯が、側方壁の切欠きと爪車式係合及び連動をするように構成された請求項25に記載の装置。
【請求項27】
各側方壁が細長いスロットを有する請求項26に記載の装置。
【請求項28】
各側壁が、一方の側方壁の細長いスロットと心合せされた細長いスロットを有する請求項27に記載の装置。
【請求項29】
側壁と側方壁の細長いスロットに挿通される固定要素を更に含む請求項28に記載の装置。
【請求項30】
一方の側方壁が、他方の側方壁に対して選択的に移動自在である請求項1に記載の装置。
【請求項31】
移動自在の側方壁が他方の側方壁に対して折畳み自在である請求項30に記載の装置。
【請求項32】
移動自在の側方壁が他方の側方壁に対して揺動自在である請求項30に記載の装置。
【請求項33】
移動自在の側方壁が本体の上部から取外し自在である請求項30に記載の装置。
【請求項34】
移動自在の側方壁が、本体の上部の相手溝と摺動係合するように形成された止着端を含む請求項30に記載の装置。
【請求項35】
止着端が、上部の相手溝とあり継手を形成する請求項34に記載の装置。
【請求項36】
側方壁の貫通穴の間に配置されるファスナーを更に含む請求項12に記載の装置。
【請求項37】
ファスナーの先端部に載置されるキャップを更に含む請求項36に記載の装置。
【請求項38】
ファスナーの先端部に載置されるワッシャーを更に含む請求項36に記載の装置。
【請求項39】
アンカー組立物が、本体に接続できる支持ロッドと、支持ロッドを仙骨に固定する少なくとも1個のアンカーとを備える請求項1に記載の装置。
【請求項40】
本体が、下部から延在する基部を備え、更に、基部が、支持ロッドを配置するように貫通する開口を有する請求項39に記載の装置。
【請求項41】
本体が支持ロッドに対して回転自在である請求項39に記載の装置。
【請求項42】
支持ロッドがアンカーに対して回転自在である請求項39に記載の装置。
【請求項43】
本体が支持ロッドに対して側方に並進自在である請求項39に記載の装置。
【請求項44】
本体が支持ロッドに対して前方側方に並進自在である請求項39に記載の装置。
【請求項45】
本体が支持ロッドに対して角度的に調整自在である請求項39に記載の装置。
【請求項46】
支持ロッドが球状ノブを含み、本体が、球状ノブと係合する球状凹所を下部の上に含む請求項39に記載の装置。
【請求項47】
支持ロッドが、その長さに沿って湾曲部又は曲げ部を含む請求項39に記載の装置。
【請求項48】
本体が支持ロッドに対して静止している請求項39に記載の装置。
【請求項49】
アンカーがねじを備える請求項39に記載の装置。
【請求項50】
ねじが多軸ねじである請求項49に記載の装置。
【請求項51】
アンカーが、支持ロッドに対して側方に移動自在であるように構成された請求項39に記載の装置。
【請求項52】
アンカーが、支持ロッドに対して角度的に調整自在であるように構成された請求項39に記載の装置。
【請求項53】
アンカー組立物が、本体の下部から延在する少なくとも1個の突起を備え、更に、突起が、仙骨と係合する把持部を形成する請求項1に記載の装置。
【請求項54】
突起が、仙骨に当接されるように構成された板を含む請求項53に記載の装置。
【請求項55】
板が、骨ねじを挿通するねじ穴を含む請求項54に記載の装置。
【請求項56】
突起が本体に対して回転自在である請求項53に記載の装置。
【請求項57】
突起が本体から取外し自在である請求項53に記載の装置。
【請求項58】
突起が、仙骨の一部を把持する1対の端板を含む請求項53に記載の装置。
【請求項59】
各端板が、骨ねじを挿通する少なくとも1個のねじ穴を含む請求項58に記載の装置。
【請求項60】
アンカー組立物が、把持部を形成する複数の突起を備え、更に、突起が、仙骨の正中稜を把持する1対の脚部を含む請求項53に記載の装置。
【請求項61】
仙骨管に挿入される少なくとも1個の後板を更に含む請求項60に記載の装置。
【請求項62】
仙骨に挿入されるスパイクを更に含む請求項60に記載の装置。
【請求項63】
支持ロッドと、下部、上部、下部と上部の間の中間部、及び椎骨の棘突起と係合するように上部から延在する1対の側方壁を含む軟質のU字状本体と、支持ロッドを隣接椎骨に固定する少なくとも1個の固定要素とを備え、更に、下部が、支持ロッドと連結されるように構成された基部を含む棘間安定化装置。
【請求項64】
椎骨が腰椎である請求項63に記載の装置。
【請求項65】
腰椎が第5腰椎(L5)である請求項64に記載の装置。
【請求項66】
隣接椎骨が第1仙椎(S1)である請求項63に記載の装置。
【請求項67】
基部が、支持ロッドを配置するために貫通する開口を有する請求項63に記載の装置。
【請求項68】
基部と開口が細長い請求項67に記載の装置。
【請求項69】
基部が高分子ライナーを更に含む請求項67に記載の装置。
【請求項70】
基部が、支持ロッドの一部に当接するように構成された部分的に球状のフックを備える請求項63に記載の装置。
【請求項71】
支持ロッドの一部が重合体ライナーを含む請求項63に記載の装置。
【請求項72】
本体の可撓性がその長さに沿って変動する請求項63に記載の装置。
【請求項73】
本体の厚さがその長さに沿って変動する請求項63に記載の装置。
【請求項74】
本体の幅がその長さに沿って変動する請求項63に記載の装置。
【請求項75】
側方壁が、植込み前に互いに大略平行に延在する請求項63に記載の装置。
【請求項76】
側方壁が、植込み前に互いに離隔するように延在する請求項63に記載の装置。
【請求項77】
側方壁が、植込み後に互いに接近するよう移動自在に構成された請求項63に記載の装置。
【請求項78】
側方壁が可鍛性を有する請求項77に記載の装置。
【請求項79】
側方壁が湾曲している請求項63に記載の装置。
【請求項80】
各側方壁が貫通穴を有する請求項63に記載の装置。
【請求項81】
貫通穴の回りと棘突起の回りに結ばれるように構成された軟質固定要素を更に備える請求項80に記載の装置。
【請求項82】
軟質固定要素が合成材料又は天然材料である請求項81に記載の装置。
【請求項83】
合成材料又は天然材料が、靭帯、腱、筋膜、筋肉、縫合材料、布、メッシュとウェッビングよりなる群から選択される請求項82に記載の装置。
【請求項84】
骨組織への固定を高める表面特徴部を含む請求項63に記載の装置。
【請求項85】
表面特徴部が、歯、かかり、ビーズと肌荒れよりなる群から選択される請求項84に記載の装置。
【請求項86】
植込み後の組織成長を促進する生物学的活性材料を更に含む請求項63に記載の装置。
【請求項87】
生物学的活性材料が装置のコーティングに含まれている請求項86に記載の装置。
【請求項88】
装置が多孔性であり、生物学的活性材料が装置の細孔に含まれている請求項86に記載の装置。
【請求項89】
生体適合性の金属又は高分子からなる請求項63に記載の装置。
【請求項90】
生体適合性の金属又は高分子が、チタン、チタン合金、ステンレス鋼、コバルトクロム、セラミックス、超高分子量ポリエチレンとポリエーテルエーテルケトンよりなる群から選択される請求項89に記載の装置。
【請求項91】
棘突起を本体に固定するように側方壁と係合する固定キャップを更に備える請求項63に記載の装置。
【請求項92】
固定キャップが、1対の側壁を含むU字状ブラケットを備え、各側壁が歯を含む請求項91に記載の装置。
【請求項93】
側方壁が切欠きを含む請求項92に記載の装置。
【請求項94】
固定キャップの歯が、側方壁の切欠きと爪車式係合及び連動をするように構成された請求項93に記載の装置。
【請求項95】
各側方壁が細長いスロットを有する請求項94に記載の装置。
【請求項96】
各側壁が、一方の側方壁の細長いスロットと心合せされた細長いスロットを有する請求項95に記載の装置。
【請求項97】
側壁と側方壁の細長いスロットに挿通される固定要素を更に含む請求項96に記載の装置。
【請求項98】
一方の側方壁が、他方の側方壁に対して選択的に移動自在である請求項63に記載の装置。
【請求項99】
移動自在の側方壁が本体の上部にヒンジ付けされた請求項98に記載の装置。
【請求項100】
移動自在の側方壁が他方の側方壁に対して折畳み自在である請求項99に記載の装置。
【請求項101】
移動自在の側方壁が他方の側方壁に対して揺動自在である請求項99に記載の装置。
【請求項102】
移動自在の側方壁が本体の上部から取外し自在である請求項98に記載の装置。
【請求項103】
移動自在の側方壁が、本体の上部の相手溝と摺動係合するように形成された止着端を含む請求項102に記載の装置。
【請求項104】
止着端があり継ぎであり、上部の相手溝が、あり継手を形成する相手形状を有する請求項103に記載の装置。
【請求項105】
止着端がT字状であり、上部の相手溝が相手T字形状を有する請求項103に記載の装置。
【請求項106】
側方壁の貫通穴の間に配置されるファスナーを更に含む請求項80に記載の装置。
【請求項107】
ファスナーの先端部に載置されるキャップを更に含む請求項106に記載の装置。
【請求項108】
ファスナーの先端部に載置されるワッシャーを更に含む請求項106に記載の装置。
【請求項109】
本体が支持ロッドに対して回転自在である請求項63に記載の装置。
【請求項110】
支持ロッドが固定要素に対して回転自在である請求項63に記載の装置。
【請求項111】
本体が支持ロッドに対して側方に並進自在である請求項63に記載の装置。
【請求項112】
本体が支持ロッドに対して前方側方に並進自在である請求項63に記載の装置。
【請求項113】
本体が支持ロッドに対して角度的に調整自在である請求項63に記載の装置。
【請求項114】
支持ロッドが球状ノブを含み、基部が、球状ノブと係合する球状凹所を画成する起立ソケットを含む請求項63に記載の装置。
【請求項115】
支持ロッドが、その長さに沿って湾曲部又は曲げ部を含む請求項63に記載の装置。
【請求項116】
本体が支持ロッドに対して静止している請求項63に記載の装置。
【請求項117】
固定要素がねじを備える請求項63に記載の装置。
【請求項118】
ねじが多軸ねじである請求項117に記載の装置。
【請求項119】
固定要素が、支持ロッドに対して側方に移動自在であるように構成された請求項63に記載の装置。
【請求項120】
固定要素が、支持ロッドに対して角度的に調整自在であるように構成された請求項63に記載の装置。
【請求項121】
下部、上部、下部と上部の間の中間部、及び腰椎の棘突起と係合するように上部から延在する1対の側方壁を含むU字状の軟質の本体を備え、更に、下部が、仙骨と係合する把持部を形成する少なくとも1個の突起を含む腰仙骨の棘間安定化装置。
【請求項122】
突起が、仙骨に当接されるように構成された板を含む請求項121に記載の装置。
【請求項123】
板が、骨ねじを挿通するねじ穴を含む請求項122に記載の装置。
【請求項124】
板が、仙骨の正中稜を囲繞するように大略U字状である請求項122に記載の装置。
【請求項125】
突起が本体に対して回転自在である請求項121に記載の装置。
【請求項126】
突起が下部から取外し自在である請求項121に記載の装置。
【請求項127】
突起が円筒状止着端を含む請求項121に記載の装置。
【請求項128】
下部が、突起の円筒状止着端と係合するC字状のフックを含む請求項121に記載の装置。
【請求項129】
突起が、仙骨に当接されるように構成された板である請求項128に記載の装置。
【請求項130】
板が、骨ねじを挿通するねじ穴を含む請求項129に記載の装置。
【請求項131】
板が、仙骨の正中稜を囲繞するように大略U字状である請求項129に記載の装置。
【請求項132】
突起が、仙骨の一部を把持する1対の端板を含む請求項121に記載の装置。
【請求項133】
各端板が、骨ねじを挿通する少なくとも1個のねじ穴を含む請求項132に記載の装置。
【請求項134】
突起が、仙骨の一部を間に把持する複数の端板を含む請求項121に記載の装置。
【請求項135】
各端板が、骨ねじを挿通する少なくとも1個のねじ穴を含む請求項134に記載の装置。
【請求項136】
突起が、把持部を形成する複数の突起を備え、更に、複数の突起が、仙骨の正中稜を把持する1対の脚部を含む請求項121に記載の装置。
【請求項137】
仙骨管に挿入される少なくとも1個の後板を更に含む請求項136に記載の装置。
【請求項138】
仙骨管に挿入される1対の後板を更に含む請求項137に記載の装置。
【請求項139】
仙骨に挿入されるスパイクを更に含む請求項136に記載の装置。
【請求項140】
腰椎が第5腰椎(L5)である請求項121に記載の装置。
【請求項141】
本体の可撓性がその長さに沿って変動する請求項121に記載の装置。
【請求項142】
本体の厚さがその長さに沿って変動する請求項121に記載の装置。
【請求項143】
本体の幅がその長さに沿って変動する請求項121に記載の装置。
【請求項144】
側方壁が、植込み前に互いに大略平行に延在する請求項121に記載の装置。
【請求項145】
側方壁が、植込み前に互いに離隔するように延在する請求項121に記載の装置。
【請求項146】
側方壁が、植込み後に互いに接近するよう移動自在に構成された請求項121に記載の装置。
【請求項147】
側方壁が可鍛性を有する請求項121に記載の装置。
【請求項148】
側方壁が湾曲している請求項121に記載の装置。
【請求項149】
各側方壁が貫通穴を有する請求項121に記載の装置。
【請求項150】
貫通穴の回りと棘突起の回りに結ばれるように構成された軟質固定要素を更に備える請求項149に記載の装置。
【請求項151】
軟質固定要素が合成材料又は天然材料である請求項150に記載の装置。
【請求項152】
合成材料又は天然材料が、靭帯、腱、筋膜、筋肉、縫合材料、布、メッシュとウェッビングよりなる群から選択される請求項151に記載の装置。
【請求項153】
骨組織への固定を高める表面特徴部を含む請求項121に記載の装置。
【請求項154】
表面特徴部が、歯、かかり、ビーズと肌荒れよりなる群から選択される請求項153に記載の装置。
【請求項155】
植込み後の組織成長を促進する生物学的活性材料を更に含む請求項121に記載の装置。
【請求項156】
生物学的活性材料が装置のコーティングに含まれている請求項155に記載の装置。
【請求項157】
装置が多孔性であり、生物学的活性材料が装置の細孔に含まれている請求項121に記載の装置。
【請求項158】
生体適合性の金属又は高分子からなる請求項121に記載の装置。
【請求項159】
生体適合性の金属又は高分子が、チタン、チタン合金、ステンレス鋼、コバルトクロム、セラミックス、超高分子量ポリエチレンとポリエーテルエーテルケトンよりなる群から選択される請求項158に記載の装置。
【請求項160】
棘突起を本体に固定するように側方壁と係合する固定キャップを更に備える請求項121に記載の装置。
【請求項161】
固定キャップが、1対の側壁を含むU字状ブラケットを備え、各側壁が歯を含む請求項160に記載の装置。
【請求項162】
側方壁が切欠きを含む請求項161に記載の装置。
【請求項163】
固定キャップの歯が、側方壁の切欠きと爪車式係合及び連動をするように構成された請求項162に記載の装置。
【請求項164】
各側方壁が細長いスロットを有する請求項163に記載の装置。
【請求項165】
各側壁が、一方の側方壁の細長いスロットと心合せされた細長いスロットを有する請求項164に記載の装置。
【請求項166】
側壁と側方壁の細長いスロットに挿通される固定要素を更に含む請求項165に記載の装置。
【請求項167】
一方の側方壁が、他方の側方壁に対して選択的に移動自在である請求項121に記載の装置。
【請求項168】
移動自在の側方壁が本体の上部にヒンジ付けされた請求項167に記載の装置。
【請求項169】
移動自在の側方壁が他方の側方壁に対して折畳み自在である請求項168に記載の装置。
【請求項170】
移動自在の側方壁が他方の側方壁に対して揺動自在である請求項168に記載の装置。
【請求項171】
移動自在の側方壁が本体の上部から取外し自在である請求項167に記載の装置。
【請求項172】
移動自在の側方壁が、本体の上部の相手溝と摺動係合するように形成された止着端を含む請求項171に記載の装置。
【請求項173】
止着端が、上部の相手溝とあり継手を形成する請求項172に記載の装置。
【請求項174】
側方壁の貫通穴の間に配置されるファスナーを更に含む請求項149に記載の装置。
【請求項175】
ファスナーの先端部に載置されるキャップを更に含む請求項174に記載の装置。
【請求項176】
ファスナーの先端部に載置されるワッシャーを更に含む請求項174に記載の装置。
【請求項177】
本体の下部と上部に取付けられるサイドパネルを更に含む請求項121に記載の装置。
【請求項178】
サイドパネルが、下部、上部、及び下部と上部の間の中間部を含み、更に、下部が、本体の下部から延在する舌部を受承する溝を含む請求項177に記載の装置。
【請求項179】
サイドパネルの上部がくさびを含む請求項178に記載の装置。
【請求項180】
本体が、着脱自在の第1部品と第2部品を備え、第1部品が側方壁を含む一方、第2部品が、仙骨と係合する把持部を含む請求項121に記載の装置。
【請求項181】
第1部品と第2部品が、本体の下部を一緒に形成するために、あり継手を形成するように構成された請求項180に記載の装置。
【請求項182】
患者の棘間領域を安定化する植込み型の装置において、
下部、上部、及び下部と上部の間を延在する中間部を含むU字状の本体と、椎骨の棘突起を本体に固定するように構成されて、本体の上部と係合する固定キャップと、本体を隣接椎骨に固定するアンカー組立物とを備える装置。
【請求項183】
固定キャップが、1対の側壁を含むU字状ブラケットを備え、更に、各側壁が、本体の上部上のフランジと摺動係合するように構成された溝を有する請求項182に記載の装置。
【請求項184】
固定キャップが、1対の側壁を含むU字状ブラケットを備え、更に、各側壁が、本体の上部上のスロットと係合するように構成された請求項182に記載の装置。
【請求項185】
骨組織への固定を高める表面特徴部を含む請求項182に記載の装置。
【請求項186】
表面特徴部が、歯、かかり、ビーズと肌荒れよりなる群から選択される請求項185に記載の装置。
【請求項187】
アンカー組立物が、本体に接続自在の支持ロッドと、支持ロッドを仙骨に固定する少なくとも1個のアンカーとを備える請求項182に記載の装置。
【請求項188】
本体が、下部から延在する基部を備え、更に、基部が、支持ロッドを配置するように貫通する開口を有する請求項187に記載の装置。
【請求項189】
基部と開口が細長い請求項188に記載の装置。
【請求項190】
基部が高分子ライナーを更に含む請求項189に記載の装置。
【請求項191】
支持ロッドの少なくとも一部が重合体ライナーを含む請求項187に記載の装置。
【請求項192】
基部が、支持ロッドの一部に当接するように構成されたC字状のフックを備える請求項187に記載の装置。
【請求項193】
本体が支持ロッドに対して回転自在である請求項187に記載の装置。
【請求項194】
支持ロッドがアンカーに対して回転自在である請求項187に記載の装置。
【請求項195】
本体が支持ロッドに対して側方に並進自在である請求項187に記載の装置。
【請求項196】
本体が支持ロッドに対して前方側方に並進自在である請求項187に記載の装置。
【請求項197】
本体が支持ロッドに対して角度的に調整自在である請求項187に記載の装置。
【請求項198】
支持ロッドが球状ノブを含み、本体が、球状ノブと係合する球状凹所を下部の上に含む請求項187に記載の装置。
【請求項199】
支持ロッドが、その長さに沿って湾曲部又は曲げ部を含む請求項187に記載の装置。
【請求項200】
本体が支持ロッドに対して静止している請求項187に記載の装置。
【請求項201】
アンカーがねじを備える請求項187に記載の装置。
【請求項202】
ねじが多軸ねじである請求項187に記載の装置。
【請求項203】
アンカーが、支持ロッドに対して側方に移動自在であるように構成された請求項187に記載の装置。
【請求項204】
アンカーが、支持ロッドに対して角度的に調整自在であるように構成された請求項187に記載の装置。
【請求項205】
椎骨が腰椎である請求項187に記載の装置。
【請求項206】
腰椎が第5腰椎(L5)である請求項205に記載の装置。
【請求項207】
隣接椎骨が仙骨である請求項187に記載の装置。
【請求項208】
アンカー組立物が、本体の下部から延在する少なくとも1個の突起を備え、更に、突起が、仙椎と係合する把持部を形成する請求項205に記載の装置。
【請求項209】
突起が、仙骨に当接されるように構成された板を含む請求項208に記載の装置。
【請求項210】
板が、骨ねじを挿通するねじ穴を含む請求項209に記載の装置。
【請求項211】
突起が本体に対して回転自在である請求項208に記載の装置。
【請求項212】
突起が下部から取外し自在である請求項208に記載の装置。
【請求項213】
突起が円筒状止着端を含む請求項212に記載の装置。
【請求項214】
下部が、突起の円筒状止着端と係合するC字状のフックを含む請求項213に記載の装置。
【請求項215】
突起が、仙骨に当接されるように構成された板である請求項214に記載の装置。
【請求項216】
板が、骨ねじを挿通するねじ穴を含む請求項215に記載の装置。
【請求項217】
板が、仙骨の正中稜を囲繞するように大略U字状である請求項216に記載の装置。
【請求項218】
突起が、仙骨の一部を把持する1対の端板を含む請求項208に記載の装置。
【請求項219】
各端板が、骨ねじを挿通する少なくとも1個のねじ穴を含む請求項218に記載の装置。
【請求項220】
アンカー組立物が、把持部を形成する複数の突起を備え、更に、複数の突起が、仙骨の正中稜を把持する1対の脚部を含む請求項218に記載の装置。
【請求項221】
仙骨管に挿入される少なくとも1個の後板を更に含む請求項220に記載の装置。
【請求項222】
仙骨に挿入されるスパイクを更に含む請求項220に記載の装置。
【請求項223】
本体が軟質である請求項182に記載の装置。
【請求項224】
本体の可撓性がその長さに沿って変動する請求項223に記載の装置。
【請求項225】
本体の厚さがその長さに沿って変動する請求項182に記載の装置。
【請求項226】
本体の幅がその長さに沿って変動する請求項182に記載の装置。
【請求項227】
植込み後の組織成長を促進する生物学的活性材料を更に含む請求項182に記載の装置。
【請求項228】
生物学的活性材料が装置のコーティングに含まれている請求項227に記載の装置。
【請求項229】
装置が多孔性であり、生物学的活性材料が装置の細孔に含まれている請求項228に記載の装置。
【請求項230】
生体適合性の金属又は高分子からなる請求項182に記載の装置。
【請求項231】
生体適合性の金属又は高分子が、チタン、チタン合金、ステンレス鋼、コバルトクロム、セラミックス、超高分子量ポリエチレンとポリエーテルエーテルケトンよりなる群から選択される請求項230に記載の装置。
【請求項232】
棘間椎骨安定化装置において、
下部、上部、及び下部と上部の間の中間部を含む本体と、1対の固定キャップとを備え、スペーサ本体が、2個の隣接椎骨の間の棘間空間に配置されるように構成され、更に、各固定キャップが、スペーサ本体の上部又は下部と係合するように構成されて、一方の隣接椎骨の棘突起を本体に固定する棘間椎骨安定化装置。
【請求項233】
各固定キャップが、1対の側壁を含むU字状ブラケットを備え、更に、各側壁が、本体の下部又は上部上のフランジと摺動係合するように構成された溝を自由端に有する請求項232に記載の装置。
【請求項234】
固定キャップが、1対の側壁を含むU字状ブラケットを備え、更に、各側壁が、本体の下部又は上部上のスロットと係合するように構成された請求項232に記載の装置。
【請求項235】
各側壁が、本体のスロットと係合するフランジを自由端に含む請求項234に記載の装置。
【請求項236】
骨組織への固定を高める表面特徴部を含む請求項232に記載の装置。
【請求項237】
表面特徴部が、歯、かかり、ビーズと肌荒れよりなる群から選択される請求項236に記載の装置。
【請求項238】
本体が大略U字状である請求項232に記載の装置。
【請求項239】
本体が軟質である請求項232に記載の装置。
【請求項240】
本体の可撓性がその長さに沿って変動する請求項239に記載の装置。
【請求項241】
本体の厚さがその長さに沿って変動する請求項232に記載の装置。
【請求項242】
本体の幅がその長さに沿って変動する請求項232に記載の装置。
【請求項243】
植込み後の組織成長を促進する生物学的活性材料を更に含む請求項232に記載の装置。
【請求項244】
生物学的活性材料が装置のコーティングに含まれている請求項232に記載の装置。
【請求項245】
装置が多孔性であり、生物学的活性材料が装置の細孔に含まれている請求項232に記載の装置。
【請求項246】
生体適合性の金属又は高分子からなる請求項232に記載の装置。
【請求項247】
生体適合性の金属又は高分子が、チタン、チタン合金、ステンレス鋼、コバルトクロム、セラミックス、超高分子量ポリエチレンとポリエーテルエーテルケトンよりなる群から選択される請求項246に記載の装置。
【請求項248】
棘間椎骨安定化装置において、
下部、上部、下部と上部の間を延在する中間部、及び椎骨の棘突起と係合するように本体から延在する1対の側方壁を含む本体と、1対の側方壁と係合するように構成されて、椎骨の棘突起を本体に固定する固定キャップとを備える棘間椎骨安定化装置。
【請求項249】
固定キャップが、1対の側壁を含むU字状ブラケットを備える請求項248に記載の装置。
【請求項250】
側壁が歯を含むと共に、各側方壁が切欠きを含み、更に、固定キャップが、本体の側方壁の切欠きと爪車式係合及び連動をするように構成された請求項249に記載の装置。
【請求項251】
各側方壁が細長いスロットを有する請求項250に記載の装置。
【請求項252】
各側壁が、一方の側方壁の細長いスロットと心合せされた細長いスロットを有する請求項251に記載の装置。
【請求項253】
側壁と側方壁の細長いスロットに挿通される固定要素を更に含む請求項252に記載の装置。
【請求項254】
骨組織への固定を高める表面特徴部を含む請求項248に記載の装置。
【請求項255】
表面特徴部が、歯、かかり、ビーズと肌荒れよりなる群から選択される請求項254に記載の装置。
【請求項256】
本体が大略U字状である請求項248に記載の装置。
【請求項257】
本体が軟質である請求項248に記載の装置。
【請求項258】
本体の可撓性がその長さに沿って変動する請求項257に記載の装置。
【請求項259】
本体の厚さがその長さに沿って変動する請求項248に記載の装置。
【請求項260】
本体の幅がその長さに沿って変動する請求項248に記載の装置。
【請求項261】
植込み後の組織成長を促進する生物学的活性材料を更に含む請求項248に記載の装置。
【請求項262】
生物学的活性材料が装置のコーティングに含まれている請求項261に記載の装置。
【請求項263】
装置が多孔性であり、生物学的活性材料が装置の細孔に含まれている請求項261に記載の装置。
【請求項264】
生体適合性の金属又は高分子からなる請求項248に記載の装置。
【請求項265】
生体適合性の金属又は高分子が、チタン、チタン合金、ステンレス鋼、コバルトクロム、セラミックス、超高分子量ポリエチレンとポリエーテルエーテルケトンよりなる群から選択される請求項264に記載の装置。
【請求項266】
本体が2対の側方壁を備える請求項248に記載の装置。
【請求項267】
下部と上部の各々が、それから延在する1対の側方壁を含む請求項266に記載の装置。
【請求項268】
2個の固定キャップを更に含み、各固定キャップが、椎骨の棘突起を本体に固定するために、2対の側方壁の一方と係合するように構成された請求項266に記載の装置。
【請求項269】
棘間椎骨安定化装置において、
下部、上部、及び下部と上部の間の中間部を含む本体を備え、下部が、椎骨の棘突起と係合するように、下部から延在する1対の側方壁を有する一方、上部が、隣接椎骨の棘突起と係合するように、上部から延在する1対の側方壁を有し、更に、側方壁の少なくとも1個が、他方の側方壁に対して選択的に移動自在である棘間椎骨安定化装置。
【請求項270】
少なくとも1個の移動自在の側方壁が本体の上部にヒンジ付けされた請求項269に記載の装置。
【請求項271】
少なくとも1個の移動自在の側方壁が他方の側方壁に対して折畳み自在である請求項269に記載の装置。
【請求項272】
少なくとも1個の移動自在の側方壁が他方の側方壁に対して揺動自在である請求項269に記載の装置。
【請求項273】
少なくとも1個の移動自在の側方壁が本体から取外し自在である請求項269に記載の装置。
【請求項274】
少なくとも1個の移動自在の側方壁が、本体の相手溝と摺動係合するように形成された止着端を含む請求項273に記載の装置。
【請求項275】
止着端が、あり継ぎであると共に、相手溝とあり継手を形成する請求項274に記載の装置。
【請求項276】
止着端がT字状であり、相手溝が相手T字形状を有する請求項274に記載の装置。
【請求項277】
各側方壁が、ファスナーを挿通する貫通穴を含む請求項269に記載の装置。
【請求項278】
側方壁の貫通穴の間に配置されるファスナーを更に含む請求項277に記載の装置。
【請求項279】
ファスナーの先端部に載置されるキャップを更に含む請求項278に記載の装置。
【請求項280】
ファスナーの先端部に載置されるワッシャーを更に含む請求項278に記載の装置。
【請求項281】
骨組織への固定を高める表面特徴部を含む請求項269に記載の装置。
【請求項282】
表面特徴部が、歯、かかり、ビーズと肌荒れよりなる群から選択される請求項281に記載の装置。
【請求項283】
本体が大略U字状である請求項269に記載の装置。
【請求項284】
本体が軟質である請求項269に記載の装置。
【請求項285】
本体の可撓性がその長さに沿って変動する請求項279に記載の装置。
【請求項286】
本体の厚さがその長さに沿って変動する請求項269に記載の装置。
【請求項287】
本体の幅がその長さに沿って変動する請求項269に記載の装置。
【請求項288】
植込み後の組織成長を促進する生物学的活性材料を更に含む請求項269に記載の装置。
【請求項289】
生物学的活性材料が装置のコーティングに含まれている請求項288に記載の装置。
【請求項290】
装置が多孔性であり、生物学的活性材料が装置の細孔に含まれている請求項288に記載の装置。
【請求項291】
生体適合性の金属又は高分子からなる請求項269に記載の装置。
【請求項292】
生体適合性の金属又は高分子が、チタン、チタン合金、ステンレス鋼、コバルトクロム、セラミックス、超高分子量ポリエチレンとポリエーテルエーテルケトンよりなる群から選択される請求項291に記載の装置。
【請求項293】
患者の腰仙骨領域を安定化する方法において、
U字状の本体と、本体を骨に固定するアンカー組立物とを備えて、本体が、本体から延在する1対の側方壁を有する安定化装置を、腰椎と仙骨の間の棘間空間に挿入するステップと、腰椎の棘突起を1対の側方壁の間に配置するステップと、アンカー組立物を仙骨に止着するステップとを備える方法。
【請求項294】
腰椎が第5腰椎(L5)である請求項293に記載の方法。
【請求項295】
棘突起を本体に固定するステップを更に備える請求項293に記載の方法。
【請求項296】
固定ステップが、ファスナーを本体の側方壁に挿通することを備える請求項295に記載の方法。
【請求項297】
固定ステップが、軟質固定要素を棘突起の回りから側方壁に結ぶことを備える請求項295に記載の方法。
【請求項298】
固定ステップが、側方壁の上と棘突起の回りにキャップを配置することを備える請求項295に記載の方法。
【請求項299】
アンカー組立物が、本体に接続できる支持ロッドと、少なくとも1個のアンカーとを備え、更に、止着ステップが、アンカーを仙骨に固定することを備える請求項293に記載の方法。
【請求項300】
アンカー組立物が、仙骨と係合するように本体の下部から延在する少なくとも1個の突起を備え、更に、止着ステップが、突起を仙骨に固定することを備える請求項293に記載の方法。
【請求項301】
患者の2個の隣接椎骨の間の棘間領域を安定化する方法において、
U字状の本体と、アンカー組立物とを備えて、本体が、本体から延在する1対の側方壁を有し、更に、アンカー組立物が、本体に接続できる支持ロッドと、本体を骨に固定する少なくとも1個のアンカーとを備える棘間装置を、2個の隣接椎骨の間に挿入するステップと、一方の隣接椎骨の棘突起を1対の側方壁の間に配置するステップと、アンカー組立物を他方の隣接椎骨に止着するステップとを備える方法。
【請求項302】
棘突起を本体に固定するステップを更に備える請求項301に記載の方法。
【請求項303】
固定ステップが、ファスナーを本体の側方壁に挿通することを備える請求項302に記載の方法。
【請求項304】
固定ステップが、軟質固定要素を棘突起の回りから側方壁に結ぶことを備える請求項302に記載の方法。
【請求項305】
固定ステップが、側方壁の上と棘突起の回りにキャップを配置することを備える請求項302に記載の方法。
【請求項306】
患者の2個の隣接椎骨の間の棘間領域を安定化する方法において、
U字状の本体を2個の隣接椎骨の間に挿入するステップと、一方の隣接椎骨の棘突起の回りに固定キャップを配置するステップと、棘突起を本体に固定するように、固定キャップを本体と係合させるステップとを備える方法。
【請求項307】
第2固定キャップを他方の隣接椎骨の棘突起の回りに配置すると共に、他方の隣接椎骨の棘突起を本体に固定するように、第2固定キャップを本体と係合させるステップを更に備える請求項306に記載の方法。
【請求項308】
椎骨の少なくとも1個が腰椎である請求項306に記載の方法。
【請求項309】
隣接椎骨の一方が仙骨である請求項306に記載の方法。
【請求項310】
1対の隣接椎骨の間の棘間領域を安定化する方法において、
一方が他方に対して移動自在である1対の側方壁を備えるU字状の本体を、2個の隣接椎骨の間の棘間領域に挿入するステップと、1対の側方壁が一方の隣接椎骨の棘突起を囲繞するように、移動自在の側方壁を位置決めするステップとを備える方法。
【請求項311】
位置決めステップが、移動自在の側方壁を他方の側方壁に向けて折畳むことを備える請求項310に記載の方法。
【請求項312】
位置決めステップが、棘突起を囲繞するように、移動自在の側方壁を揺動することを備える請求項310に記載の方法。
【請求項313】
移動自在の側方壁が取外し自在である請求項310に記載の方法。
【請求項314】
位置決めステップが、移動自在の側方壁を本体に止着することを備える請求項313に記載の方法。
【請求項315】
止着ステップが、移動自在の側方壁を本体上に摺動させることを備える請求項314に記載の方法。
【請求項316】
棘突起を側方壁に固定するステップを更に備える請求項310に記載の方法。
【請求項317】
固定ステップが、ファスナーを本体の側方壁に挿通することを備える請求項316に記載の方法。
【請求項318】
固定ステップが、軟質固定要素を棘突起の回りから側方壁に結ぶことを備える請求項316に記載の方法。
【請求項319】
固定ステップが、側方壁の上と棘突起の回りにキャップを配置することを備える請求項316に記載の方法。
【請求項1】
患者の腰部領域を安定化する植込み型の装置において、
下部、上部、下部と上部の間を延在する中間部、及び腰椎の棘突起と係合するように上部から延在する1対の側方壁を含むU字状の本体と、腰椎と仙骨の間に本体を固定するアンカー組立物とを備える装置。
【請求項2】
腰椎が第5腰椎(L5)である請求項1に記載の装置。
【請求項3】
本体が軟質である請求項1に記載の装置。
【請求項4】
本体の可撓性がその長さに沿って変動する請求項3に記載の装置。
【請求項5】
本体の厚さがその長さに沿って変動する請求項1に記載の装置。
【請求項6】
本体の幅がその長さに沿って変動する請求項1に記載の装置。
【請求項7】
側方壁が、植込み前に互いに大略平行に延在する請求項1に記載の装置。
【請求項8】
側方壁が、植込み前に互いに離隔するように延在する請求項1に記載の装置。
【請求項9】
側方壁が、植込み後に互いに接近するよう移動自在に構成された請求項1に記載の装置。
【請求項10】
側方壁が可鍛性を有する請求項1に記載の装置。
【請求項11】
側方壁が湾曲している請求項1に記載の装置。
【請求項12】
各側方壁が貫通穴を有する請求項1に記載の装置。
【請求項13】
貫通穴の回りと棘突起の回りに結ばれるように構成された軟質固定要素を更に備える請求項12に記載の装置。
【請求項14】
軟質固定要素が合成材料又は天然材料である請求項13に記載の装置。
【請求項15】
合成材料又は天然材料が、靭帯、腱、筋膜、筋肉、縫合材料とケーブルストラップよりなる群から選択される請求項14に記載の装置。
【請求項16】
骨組織への固定を高める表面特徴部を含む請求項1に記載の装置。
【請求項17】
表面特徴部が、歯、かかり、ビーズと肌荒れよりなる群から選択される請求項16に記載の装置。
【請求項18】
植込み後の組織成長を促進する生物学的活性材料を更に含む請求項1に記載の装置。
【請求項19】
生物学的活性材料が装置のコーティングに含まれている請求項18に記載の装置。
【請求項20】
装置が多孔性であり、生物学的活性材料が装置の細孔に含まれている請求項18に記載の装置。
【請求項21】
生体適合性の金属又は高分子からなる請求項1に記載の装置。
【請求項22】
生体適合性の金属又は高分子が、チタン、チタン合金、ステンレス鋼、コバルトクロム、セラミックス、超高分子量ポリエチレンとポリエーテルエーテルケトンよりなる群から選択される請求項21に記載の装置。
【請求項23】
棘突起を本体に固定するように側方壁と係合する固定キャップを更に備える請求項1に記載の装置。
【請求項24】
固定キャップが、1対の側壁を含むU字状ブラケットを備え、各側壁が歯を含む請求項23に記載の装置。
【請求項25】
側方壁が切欠きを含む請求項24に記載の装置。
【請求項26】
固定キャップの歯が、側方壁の切欠きと爪車式係合及び連動をするように構成された請求項25に記載の装置。
【請求項27】
各側方壁が細長いスロットを有する請求項26に記載の装置。
【請求項28】
各側壁が、一方の側方壁の細長いスロットと心合せされた細長いスロットを有する請求項27に記載の装置。
【請求項29】
側壁と側方壁の細長いスロットに挿通される固定要素を更に含む請求項28に記載の装置。
【請求項30】
一方の側方壁が、他方の側方壁に対して選択的に移動自在である請求項1に記載の装置。
【請求項31】
移動自在の側方壁が他方の側方壁に対して折畳み自在である請求項30に記載の装置。
【請求項32】
移動自在の側方壁が他方の側方壁に対して揺動自在である請求項30に記載の装置。
【請求項33】
移動自在の側方壁が本体の上部から取外し自在である請求項30に記載の装置。
【請求項34】
移動自在の側方壁が、本体の上部の相手溝と摺動係合するように形成された止着端を含む請求項30に記載の装置。
【請求項35】
止着端が、上部の相手溝とあり継手を形成する請求項34に記載の装置。
【請求項36】
側方壁の貫通穴の間に配置されるファスナーを更に含む請求項12に記載の装置。
【請求項37】
ファスナーの先端部に載置されるキャップを更に含む請求項36に記載の装置。
【請求項38】
ファスナーの先端部に載置されるワッシャーを更に含む請求項36に記載の装置。
【請求項39】
アンカー組立物が、本体に接続できる支持ロッドと、支持ロッドを仙骨に固定する少なくとも1個のアンカーとを備える請求項1に記載の装置。
【請求項40】
本体が、下部から延在する基部を備え、更に、基部が、支持ロッドを配置するように貫通する開口を有する請求項39に記載の装置。
【請求項41】
本体が支持ロッドに対して回転自在である請求項39に記載の装置。
【請求項42】
支持ロッドがアンカーに対して回転自在である請求項39に記載の装置。
【請求項43】
本体が支持ロッドに対して側方に並進自在である請求項39に記載の装置。
【請求項44】
本体が支持ロッドに対して前方側方に並進自在である請求項39に記載の装置。
【請求項45】
本体が支持ロッドに対して角度的に調整自在である請求項39に記載の装置。
【請求項46】
支持ロッドが球状ノブを含み、本体が、球状ノブと係合する球状凹所を下部の上に含む請求項39に記載の装置。
【請求項47】
支持ロッドが、その長さに沿って湾曲部又は曲げ部を含む請求項39に記載の装置。
【請求項48】
本体が支持ロッドに対して静止している請求項39に記載の装置。
【請求項49】
アンカーがねじを備える請求項39に記載の装置。
【請求項50】
ねじが多軸ねじである請求項49に記載の装置。
【請求項51】
アンカーが、支持ロッドに対して側方に移動自在であるように構成された請求項39に記載の装置。
【請求項52】
アンカーが、支持ロッドに対して角度的に調整自在であるように構成された請求項39に記載の装置。
【請求項53】
アンカー組立物が、本体の下部から延在する少なくとも1個の突起を備え、更に、突起が、仙骨と係合する把持部を形成する請求項1に記載の装置。
【請求項54】
突起が、仙骨に当接されるように構成された板を含む請求項53に記載の装置。
【請求項55】
板が、骨ねじを挿通するねじ穴を含む請求項54に記載の装置。
【請求項56】
突起が本体に対して回転自在である請求項53に記載の装置。
【請求項57】
突起が本体から取外し自在である請求項53に記載の装置。
【請求項58】
突起が、仙骨の一部を把持する1対の端板を含む請求項53に記載の装置。
【請求項59】
各端板が、骨ねじを挿通する少なくとも1個のねじ穴を含む請求項58に記載の装置。
【請求項60】
アンカー組立物が、把持部を形成する複数の突起を備え、更に、突起が、仙骨の正中稜を把持する1対の脚部を含む請求項53に記載の装置。
【請求項61】
仙骨管に挿入される少なくとも1個の後板を更に含む請求項60に記載の装置。
【請求項62】
仙骨に挿入されるスパイクを更に含む請求項60に記載の装置。
【請求項63】
支持ロッドと、下部、上部、下部と上部の間の中間部、及び椎骨の棘突起と係合するように上部から延在する1対の側方壁を含む軟質のU字状本体と、支持ロッドを隣接椎骨に固定する少なくとも1個の固定要素とを備え、更に、下部が、支持ロッドと連結されるように構成された基部を含む棘間安定化装置。
【請求項64】
椎骨が腰椎である請求項63に記載の装置。
【請求項65】
腰椎が第5腰椎(L5)である請求項64に記載の装置。
【請求項66】
隣接椎骨が第1仙椎(S1)である請求項63に記載の装置。
【請求項67】
基部が、支持ロッドを配置するために貫通する開口を有する請求項63に記載の装置。
【請求項68】
基部と開口が細長い請求項67に記載の装置。
【請求項69】
基部が高分子ライナーを更に含む請求項67に記載の装置。
【請求項70】
基部が、支持ロッドの一部に当接するように構成された部分的に球状のフックを備える請求項63に記載の装置。
【請求項71】
支持ロッドの一部が重合体ライナーを含む請求項63に記載の装置。
【請求項72】
本体の可撓性がその長さに沿って変動する請求項63に記載の装置。
【請求項73】
本体の厚さがその長さに沿って変動する請求項63に記載の装置。
【請求項74】
本体の幅がその長さに沿って変動する請求項63に記載の装置。
【請求項75】
側方壁が、植込み前に互いに大略平行に延在する請求項63に記載の装置。
【請求項76】
側方壁が、植込み前に互いに離隔するように延在する請求項63に記載の装置。
【請求項77】
側方壁が、植込み後に互いに接近するよう移動自在に構成された請求項63に記載の装置。
【請求項78】
側方壁が可鍛性を有する請求項77に記載の装置。
【請求項79】
側方壁が湾曲している請求項63に記載の装置。
【請求項80】
各側方壁が貫通穴を有する請求項63に記載の装置。
【請求項81】
貫通穴の回りと棘突起の回りに結ばれるように構成された軟質固定要素を更に備える請求項80に記載の装置。
【請求項82】
軟質固定要素が合成材料又は天然材料である請求項81に記載の装置。
【請求項83】
合成材料又は天然材料が、靭帯、腱、筋膜、筋肉、縫合材料、布、メッシュとウェッビングよりなる群から選択される請求項82に記載の装置。
【請求項84】
骨組織への固定を高める表面特徴部を含む請求項63に記載の装置。
【請求項85】
表面特徴部が、歯、かかり、ビーズと肌荒れよりなる群から選択される請求項84に記載の装置。
【請求項86】
植込み後の組織成長を促進する生物学的活性材料を更に含む請求項63に記載の装置。
【請求項87】
生物学的活性材料が装置のコーティングに含まれている請求項86に記載の装置。
【請求項88】
装置が多孔性であり、生物学的活性材料が装置の細孔に含まれている請求項86に記載の装置。
【請求項89】
生体適合性の金属又は高分子からなる請求項63に記載の装置。
【請求項90】
生体適合性の金属又は高分子が、チタン、チタン合金、ステンレス鋼、コバルトクロム、セラミックス、超高分子量ポリエチレンとポリエーテルエーテルケトンよりなる群から選択される請求項89に記載の装置。
【請求項91】
棘突起を本体に固定するように側方壁と係合する固定キャップを更に備える請求項63に記載の装置。
【請求項92】
固定キャップが、1対の側壁を含むU字状ブラケットを備え、各側壁が歯を含む請求項91に記載の装置。
【請求項93】
側方壁が切欠きを含む請求項92に記載の装置。
【請求項94】
固定キャップの歯が、側方壁の切欠きと爪車式係合及び連動をするように構成された請求項93に記載の装置。
【請求項95】
各側方壁が細長いスロットを有する請求項94に記載の装置。
【請求項96】
各側壁が、一方の側方壁の細長いスロットと心合せされた細長いスロットを有する請求項95に記載の装置。
【請求項97】
側壁と側方壁の細長いスロットに挿通される固定要素を更に含む請求項96に記載の装置。
【請求項98】
一方の側方壁が、他方の側方壁に対して選択的に移動自在である請求項63に記載の装置。
【請求項99】
移動自在の側方壁が本体の上部にヒンジ付けされた請求項98に記載の装置。
【請求項100】
移動自在の側方壁が他方の側方壁に対して折畳み自在である請求項99に記載の装置。
【請求項101】
移動自在の側方壁が他方の側方壁に対して揺動自在である請求項99に記載の装置。
【請求項102】
移動自在の側方壁が本体の上部から取外し自在である請求項98に記載の装置。
【請求項103】
移動自在の側方壁が、本体の上部の相手溝と摺動係合するように形成された止着端を含む請求項102に記載の装置。
【請求項104】
止着端があり継ぎであり、上部の相手溝が、あり継手を形成する相手形状を有する請求項103に記載の装置。
【請求項105】
止着端がT字状であり、上部の相手溝が相手T字形状を有する請求項103に記載の装置。
【請求項106】
側方壁の貫通穴の間に配置されるファスナーを更に含む請求項80に記載の装置。
【請求項107】
ファスナーの先端部に載置されるキャップを更に含む請求項106に記載の装置。
【請求項108】
ファスナーの先端部に載置されるワッシャーを更に含む請求項106に記載の装置。
【請求項109】
本体が支持ロッドに対して回転自在である請求項63に記載の装置。
【請求項110】
支持ロッドが固定要素に対して回転自在である請求項63に記載の装置。
【請求項111】
本体が支持ロッドに対して側方に並進自在である請求項63に記載の装置。
【請求項112】
本体が支持ロッドに対して前方側方に並進自在である請求項63に記載の装置。
【請求項113】
本体が支持ロッドに対して角度的に調整自在である請求項63に記載の装置。
【請求項114】
支持ロッドが球状ノブを含み、基部が、球状ノブと係合する球状凹所を画成する起立ソケットを含む請求項63に記載の装置。
【請求項115】
支持ロッドが、その長さに沿って湾曲部又は曲げ部を含む請求項63に記載の装置。
【請求項116】
本体が支持ロッドに対して静止している請求項63に記載の装置。
【請求項117】
固定要素がねじを備える請求項63に記載の装置。
【請求項118】
ねじが多軸ねじである請求項117に記載の装置。
【請求項119】
固定要素が、支持ロッドに対して側方に移動自在であるように構成された請求項63に記載の装置。
【請求項120】
固定要素が、支持ロッドに対して角度的に調整自在であるように構成された請求項63に記載の装置。
【請求項121】
下部、上部、下部と上部の間の中間部、及び腰椎の棘突起と係合するように上部から延在する1対の側方壁を含むU字状の軟質の本体を備え、更に、下部が、仙骨と係合する把持部を形成する少なくとも1個の突起を含む腰仙骨の棘間安定化装置。
【請求項122】
突起が、仙骨に当接されるように構成された板を含む請求項121に記載の装置。
【請求項123】
板が、骨ねじを挿通するねじ穴を含む請求項122に記載の装置。
【請求項124】
板が、仙骨の正中稜を囲繞するように大略U字状である請求項122に記載の装置。
【請求項125】
突起が本体に対して回転自在である請求項121に記載の装置。
【請求項126】
突起が下部から取外し自在である請求項121に記載の装置。
【請求項127】
突起が円筒状止着端を含む請求項121に記載の装置。
【請求項128】
下部が、突起の円筒状止着端と係合するC字状のフックを含む請求項121に記載の装置。
【請求項129】
突起が、仙骨に当接されるように構成された板である請求項128に記載の装置。
【請求項130】
板が、骨ねじを挿通するねじ穴を含む請求項129に記載の装置。
【請求項131】
板が、仙骨の正中稜を囲繞するように大略U字状である請求項129に記載の装置。
【請求項132】
突起が、仙骨の一部を把持する1対の端板を含む請求項121に記載の装置。
【請求項133】
各端板が、骨ねじを挿通する少なくとも1個のねじ穴を含む請求項132に記載の装置。
【請求項134】
突起が、仙骨の一部を間に把持する複数の端板を含む請求項121に記載の装置。
【請求項135】
各端板が、骨ねじを挿通する少なくとも1個のねじ穴を含む請求項134に記載の装置。
【請求項136】
突起が、把持部を形成する複数の突起を備え、更に、複数の突起が、仙骨の正中稜を把持する1対の脚部を含む請求項121に記載の装置。
【請求項137】
仙骨管に挿入される少なくとも1個の後板を更に含む請求項136に記載の装置。
【請求項138】
仙骨管に挿入される1対の後板を更に含む請求項137に記載の装置。
【請求項139】
仙骨に挿入されるスパイクを更に含む請求項136に記載の装置。
【請求項140】
腰椎が第5腰椎(L5)である請求項121に記載の装置。
【請求項141】
本体の可撓性がその長さに沿って変動する請求項121に記載の装置。
【請求項142】
本体の厚さがその長さに沿って変動する請求項121に記載の装置。
【請求項143】
本体の幅がその長さに沿って変動する請求項121に記載の装置。
【請求項144】
側方壁が、植込み前に互いに大略平行に延在する請求項121に記載の装置。
【請求項145】
側方壁が、植込み前に互いに離隔するように延在する請求項121に記載の装置。
【請求項146】
側方壁が、植込み後に互いに接近するよう移動自在に構成された請求項121に記載の装置。
【請求項147】
側方壁が可鍛性を有する請求項121に記載の装置。
【請求項148】
側方壁が湾曲している請求項121に記載の装置。
【請求項149】
各側方壁が貫通穴を有する請求項121に記載の装置。
【請求項150】
貫通穴の回りと棘突起の回りに結ばれるように構成された軟質固定要素を更に備える請求項149に記載の装置。
【請求項151】
軟質固定要素が合成材料又は天然材料である請求項150に記載の装置。
【請求項152】
合成材料又は天然材料が、靭帯、腱、筋膜、筋肉、縫合材料、布、メッシュとウェッビングよりなる群から選択される請求項151に記載の装置。
【請求項153】
骨組織への固定を高める表面特徴部を含む請求項121に記載の装置。
【請求項154】
表面特徴部が、歯、かかり、ビーズと肌荒れよりなる群から選択される請求項153に記載の装置。
【請求項155】
植込み後の組織成長を促進する生物学的活性材料を更に含む請求項121に記載の装置。
【請求項156】
生物学的活性材料が装置のコーティングに含まれている請求項155に記載の装置。
【請求項157】
装置が多孔性であり、生物学的活性材料が装置の細孔に含まれている請求項121に記載の装置。
【請求項158】
生体適合性の金属又は高分子からなる請求項121に記載の装置。
【請求項159】
生体適合性の金属又は高分子が、チタン、チタン合金、ステンレス鋼、コバルトクロム、セラミックス、超高分子量ポリエチレンとポリエーテルエーテルケトンよりなる群から選択される請求項158に記載の装置。
【請求項160】
棘突起を本体に固定するように側方壁と係合する固定キャップを更に備える請求項121に記載の装置。
【請求項161】
固定キャップが、1対の側壁を含むU字状ブラケットを備え、各側壁が歯を含む請求項160に記載の装置。
【請求項162】
側方壁が切欠きを含む請求項161に記載の装置。
【請求項163】
固定キャップの歯が、側方壁の切欠きと爪車式係合及び連動をするように構成された請求項162に記載の装置。
【請求項164】
各側方壁が細長いスロットを有する請求項163に記載の装置。
【請求項165】
各側壁が、一方の側方壁の細長いスロットと心合せされた細長いスロットを有する請求項164に記載の装置。
【請求項166】
側壁と側方壁の細長いスロットに挿通される固定要素を更に含む請求項165に記載の装置。
【請求項167】
一方の側方壁が、他方の側方壁に対して選択的に移動自在である請求項121に記載の装置。
【請求項168】
移動自在の側方壁が本体の上部にヒンジ付けされた請求項167に記載の装置。
【請求項169】
移動自在の側方壁が他方の側方壁に対して折畳み自在である請求項168に記載の装置。
【請求項170】
移動自在の側方壁が他方の側方壁に対して揺動自在である請求項168に記載の装置。
【請求項171】
移動自在の側方壁が本体の上部から取外し自在である請求項167に記載の装置。
【請求項172】
移動自在の側方壁が、本体の上部の相手溝と摺動係合するように形成された止着端を含む請求項171に記載の装置。
【請求項173】
止着端が、上部の相手溝とあり継手を形成する請求項172に記載の装置。
【請求項174】
側方壁の貫通穴の間に配置されるファスナーを更に含む請求項149に記載の装置。
【請求項175】
ファスナーの先端部に載置されるキャップを更に含む請求項174に記載の装置。
【請求項176】
ファスナーの先端部に載置されるワッシャーを更に含む請求項174に記載の装置。
【請求項177】
本体の下部と上部に取付けられるサイドパネルを更に含む請求項121に記載の装置。
【請求項178】
サイドパネルが、下部、上部、及び下部と上部の間の中間部を含み、更に、下部が、本体の下部から延在する舌部を受承する溝を含む請求項177に記載の装置。
【請求項179】
サイドパネルの上部がくさびを含む請求項178に記載の装置。
【請求項180】
本体が、着脱自在の第1部品と第2部品を備え、第1部品が側方壁を含む一方、第2部品が、仙骨と係合する把持部を含む請求項121に記載の装置。
【請求項181】
第1部品と第2部品が、本体の下部を一緒に形成するために、あり継手を形成するように構成された請求項180に記載の装置。
【請求項182】
患者の棘間領域を安定化する植込み型の装置において、
下部、上部、及び下部と上部の間を延在する中間部を含むU字状の本体と、椎骨の棘突起を本体に固定するように構成されて、本体の上部と係合する固定キャップと、本体を隣接椎骨に固定するアンカー組立物とを備える装置。
【請求項183】
固定キャップが、1対の側壁を含むU字状ブラケットを備え、更に、各側壁が、本体の上部上のフランジと摺動係合するように構成された溝を有する請求項182に記載の装置。
【請求項184】
固定キャップが、1対の側壁を含むU字状ブラケットを備え、更に、各側壁が、本体の上部上のスロットと係合するように構成された請求項182に記載の装置。
【請求項185】
骨組織への固定を高める表面特徴部を含む請求項182に記載の装置。
【請求項186】
表面特徴部が、歯、かかり、ビーズと肌荒れよりなる群から選択される請求項185に記載の装置。
【請求項187】
アンカー組立物が、本体に接続自在の支持ロッドと、支持ロッドを仙骨に固定する少なくとも1個のアンカーとを備える請求項182に記載の装置。
【請求項188】
本体が、下部から延在する基部を備え、更に、基部が、支持ロッドを配置するように貫通する開口を有する請求項187に記載の装置。
【請求項189】
基部と開口が細長い請求項188に記載の装置。
【請求項190】
基部が高分子ライナーを更に含む請求項189に記載の装置。
【請求項191】
支持ロッドの少なくとも一部が重合体ライナーを含む請求項187に記載の装置。
【請求項192】
基部が、支持ロッドの一部に当接するように構成されたC字状のフックを備える請求項187に記載の装置。
【請求項193】
本体が支持ロッドに対して回転自在である請求項187に記載の装置。
【請求項194】
支持ロッドがアンカーに対して回転自在である請求項187に記載の装置。
【請求項195】
本体が支持ロッドに対して側方に並進自在である請求項187に記載の装置。
【請求項196】
本体が支持ロッドに対して前方側方に並進自在である請求項187に記載の装置。
【請求項197】
本体が支持ロッドに対して角度的に調整自在である請求項187に記載の装置。
【請求項198】
支持ロッドが球状ノブを含み、本体が、球状ノブと係合する球状凹所を下部の上に含む請求項187に記載の装置。
【請求項199】
支持ロッドが、その長さに沿って湾曲部又は曲げ部を含む請求項187に記載の装置。
【請求項200】
本体が支持ロッドに対して静止している請求項187に記載の装置。
【請求項201】
アンカーがねじを備える請求項187に記載の装置。
【請求項202】
ねじが多軸ねじである請求項187に記載の装置。
【請求項203】
アンカーが、支持ロッドに対して側方に移動自在であるように構成された請求項187に記載の装置。
【請求項204】
アンカーが、支持ロッドに対して角度的に調整自在であるように構成された請求項187に記載の装置。
【請求項205】
椎骨が腰椎である請求項187に記載の装置。
【請求項206】
腰椎が第5腰椎(L5)である請求項205に記載の装置。
【請求項207】
隣接椎骨が仙骨である請求項187に記載の装置。
【請求項208】
アンカー組立物が、本体の下部から延在する少なくとも1個の突起を備え、更に、突起が、仙椎と係合する把持部を形成する請求項205に記載の装置。
【請求項209】
突起が、仙骨に当接されるように構成された板を含む請求項208に記載の装置。
【請求項210】
板が、骨ねじを挿通するねじ穴を含む請求項209に記載の装置。
【請求項211】
突起が本体に対して回転自在である請求項208に記載の装置。
【請求項212】
突起が下部から取外し自在である請求項208に記載の装置。
【請求項213】
突起が円筒状止着端を含む請求項212に記載の装置。
【請求項214】
下部が、突起の円筒状止着端と係合するC字状のフックを含む請求項213に記載の装置。
【請求項215】
突起が、仙骨に当接されるように構成された板である請求項214に記載の装置。
【請求項216】
板が、骨ねじを挿通するねじ穴を含む請求項215に記載の装置。
【請求項217】
板が、仙骨の正中稜を囲繞するように大略U字状である請求項216に記載の装置。
【請求項218】
突起が、仙骨の一部を把持する1対の端板を含む請求項208に記載の装置。
【請求項219】
各端板が、骨ねじを挿通する少なくとも1個のねじ穴を含む請求項218に記載の装置。
【請求項220】
アンカー組立物が、把持部を形成する複数の突起を備え、更に、複数の突起が、仙骨の正中稜を把持する1対の脚部を含む請求項218に記載の装置。
【請求項221】
仙骨管に挿入される少なくとも1個の後板を更に含む請求項220に記載の装置。
【請求項222】
仙骨に挿入されるスパイクを更に含む請求項220に記載の装置。
【請求項223】
本体が軟質である請求項182に記載の装置。
【請求項224】
本体の可撓性がその長さに沿って変動する請求項223に記載の装置。
【請求項225】
本体の厚さがその長さに沿って変動する請求項182に記載の装置。
【請求項226】
本体の幅がその長さに沿って変動する請求項182に記載の装置。
【請求項227】
植込み後の組織成長を促進する生物学的活性材料を更に含む請求項182に記載の装置。
【請求項228】
生物学的活性材料が装置のコーティングに含まれている請求項227に記載の装置。
【請求項229】
装置が多孔性であり、生物学的活性材料が装置の細孔に含まれている請求項228に記載の装置。
【請求項230】
生体適合性の金属又は高分子からなる請求項182に記載の装置。
【請求項231】
生体適合性の金属又は高分子が、チタン、チタン合金、ステンレス鋼、コバルトクロム、セラミックス、超高分子量ポリエチレンとポリエーテルエーテルケトンよりなる群から選択される請求項230に記載の装置。
【請求項232】
棘間椎骨安定化装置において、
下部、上部、及び下部と上部の間の中間部を含む本体と、1対の固定キャップとを備え、スペーサ本体が、2個の隣接椎骨の間の棘間空間に配置されるように構成され、更に、各固定キャップが、スペーサ本体の上部又は下部と係合するように構成されて、一方の隣接椎骨の棘突起を本体に固定する棘間椎骨安定化装置。
【請求項233】
各固定キャップが、1対の側壁を含むU字状ブラケットを備え、更に、各側壁が、本体の下部又は上部上のフランジと摺動係合するように構成された溝を自由端に有する請求項232に記載の装置。
【請求項234】
固定キャップが、1対の側壁を含むU字状ブラケットを備え、更に、各側壁が、本体の下部又は上部上のスロットと係合するように構成された請求項232に記載の装置。
【請求項235】
各側壁が、本体のスロットと係合するフランジを自由端に含む請求項234に記載の装置。
【請求項236】
骨組織への固定を高める表面特徴部を含む請求項232に記載の装置。
【請求項237】
表面特徴部が、歯、かかり、ビーズと肌荒れよりなる群から選択される請求項236に記載の装置。
【請求項238】
本体が大略U字状である請求項232に記載の装置。
【請求項239】
本体が軟質である請求項232に記載の装置。
【請求項240】
本体の可撓性がその長さに沿って変動する請求項239に記載の装置。
【請求項241】
本体の厚さがその長さに沿って変動する請求項232に記載の装置。
【請求項242】
本体の幅がその長さに沿って変動する請求項232に記載の装置。
【請求項243】
植込み後の組織成長を促進する生物学的活性材料を更に含む請求項232に記載の装置。
【請求項244】
生物学的活性材料が装置のコーティングに含まれている請求項232に記載の装置。
【請求項245】
装置が多孔性であり、生物学的活性材料が装置の細孔に含まれている請求項232に記載の装置。
【請求項246】
生体適合性の金属又は高分子からなる請求項232に記載の装置。
【請求項247】
生体適合性の金属又は高分子が、チタン、チタン合金、ステンレス鋼、コバルトクロム、セラミックス、超高分子量ポリエチレンとポリエーテルエーテルケトンよりなる群から選択される請求項246に記載の装置。
【請求項248】
棘間椎骨安定化装置において、
下部、上部、下部と上部の間を延在する中間部、及び椎骨の棘突起と係合するように本体から延在する1対の側方壁を含む本体と、1対の側方壁と係合するように構成されて、椎骨の棘突起を本体に固定する固定キャップとを備える棘間椎骨安定化装置。
【請求項249】
固定キャップが、1対の側壁を含むU字状ブラケットを備える請求項248に記載の装置。
【請求項250】
側壁が歯を含むと共に、各側方壁が切欠きを含み、更に、固定キャップが、本体の側方壁の切欠きと爪車式係合及び連動をするように構成された請求項249に記載の装置。
【請求項251】
各側方壁が細長いスロットを有する請求項250に記載の装置。
【請求項252】
各側壁が、一方の側方壁の細長いスロットと心合せされた細長いスロットを有する請求項251に記載の装置。
【請求項253】
側壁と側方壁の細長いスロットに挿通される固定要素を更に含む請求項252に記載の装置。
【請求項254】
骨組織への固定を高める表面特徴部を含む請求項248に記載の装置。
【請求項255】
表面特徴部が、歯、かかり、ビーズと肌荒れよりなる群から選択される請求項254に記載の装置。
【請求項256】
本体が大略U字状である請求項248に記載の装置。
【請求項257】
本体が軟質である請求項248に記載の装置。
【請求項258】
本体の可撓性がその長さに沿って変動する請求項257に記載の装置。
【請求項259】
本体の厚さがその長さに沿って変動する請求項248に記載の装置。
【請求項260】
本体の幅がその長さに沿って変動する請求項248に記載の装置。
【請求項261】
植込み後の組織成長を促進する生物学的活性材料を更に含む請求項248に記載の装置。
【請求項262】
生物学的活性材料が装置のコーティングに含まれている請求項261に記載の装置。
【請求項263】
装置が多孔性であり、生物学的活性材料が装置の細孔に含まれている請求項261に記載の装置。
【請求項264】
生体適合性の金属又は高分子からなる請求項248に記載の装置。
【請求項265】
生体適合性の金属又は高分子が、チタン、チタン合金、ステンレス鋼、コバルトクロム、セラミックス、超高分子量ポリエチレンとポリエーテルエーテルケトンよりなる群から選択される請求項264に記載の装置。
【請求項266】
本体が2対の側方壁を備える請求項248に記載の装置。
【請求項267】
下部と上部の各々が、それから延在する1対の側方壁を含む請求項266に記載の装置。
【請求項268】
2個の固定キャップを更に含み、各固定キャップが、椎骨の棘突起を本体に固定するために、2対の側方壁の一方と係合するように構成された請求項266に記載の装置。
【請求項269】
棘間椎骨安定化装置において、
下部、上部、及び下部と上部の間の中間部を含む本体を備え、下部が、椎骨の棘突起と係合するように、下部から延在する1対の側方壁を有する一方、上部が、隣接椎骨の棘突起と係合するように、上部から延在する1対の側方壁を有し、更に、側方壁の少なくとも1個が、他方の側方壁に対して選択的に移動自在である棘間椎骨安定化装置。
【請求項270】
少なくとも1個の移動自在の側方壁が本体の上部にヒンジ付けされた請求項269に記載の装置。
【請求項271】
少なくとも1個の移動自在の側方壁が他方の側方壁に対して折畳み自在である請求項269に記載の装置。
【請求項272】
少なくとも1個の移動自在の側方壁が他方の側方壁に対して揺動自在である請求項269に記載の装置。
【請求項273】
少なくとも1個の移動自在の側方壁が本体から取外し自在である請求項269に記載の装置。
【請求項274】
少なくとも1個の移動自在の側方壁が、本体の相手溝と摺動係合するように形成された止着端を含む請求項273に記載の装置。
【請求項275】
止着端が、あり継ぎであると共に、相手溝とあり継手を形成する請求項274に記載の装置。
【請求項276】
止着端がT字状であり、相手溝が相手T字形状を有する請求項274に記載の装置。
【請求項277】
各側方壁が、ファスナーを挿通する貫通穴を含む請求項269に記載の装置。
【請求項278】
側方壁の貫通穴の間に配置されるファスナーを更に含む請求項277に記載の装置。
【請求項279】
ファスナーの先端部に載置されるキャップを更に含む請求項278に記載の装置。
【請求項280】
ファスナーの先端部に載置されるワッシャーを更に含む請求項278に記載の装置。
【請求項281】
骨組織への固定を高める表面特徴部を含む請求項269に記載の装置。
【請求項282】
表面特徴部が、歯、かかり、ビーズと肌荒れよりなる群から選択される請求項281に記載の装置。
【請求項283】
本体が大略U字状である請求項269に記載の装置。
【請求項284】
本体が軟質である請求項269に記載の装置。
【請求項285】
本体の可撓性がその長さに沿って変動する請求項279に記載の装置。
【請求項286】
本体の厚さがその長さに沿って変動する請求項269に記載の装置。
【請求項287】
本体の幅がその長さに沿って変動する請求項269に記載の装置。
【請求項288】
植込み後の組織成長を促進する生物学的活性材料を更に含む請求項269に記載の装置。
【請求項289】
生物学的活性材料が装置のコーティングに含まれている請求項288に記載の装置。
【請求項290】
装置が多孔性であり、生物学的活性材料が装置の細孔に含まれている請求項288に記載の装置。
【請求項291】
生体適合性の金属又は高分子からなる請求項269に記載の装置。
【請求項292】
生体適合性の金属又は高分子が、チタン、チタン合金、ステンレス鋼、コバルトクロム、セラミックス、超高分子量ポリエチレンとポリエーテルエーテルケトンよりなる群から選択される請求項291に記載の装置。
【請求項293】
患者の腰仙骨領域を安定化する方法において、
U字状の本体と、本体を骨に固定するアンカー組立物とを備えて、本体が、本体から延在する1対の側方壁を有する安定化装置を、腰椎と仙骨の間の棘間空間に挿入するステップと、腰椎の棘突起を1対の側方壁の間に配置するステップと、アンカー組立物を仙骨に止着するステップとを備える方法。
【請求項294】
腰椎が第5腰椎(L5)である請求項293に記載の方法。
【請求項295】
棘突起を本体に固定するステップを更に備える請求項293に記載の方法。
【請求項296】
固定ステップが、ファスナーを本体の側方壁に挿通することを備える請求項295に記載の方法。
【請求項297】
固定ステップが、軟質固定要素を棘突起の回りから側方壁に結ぶことを備える請求項295に記載の方法。
【請求項298】
固定ステップが、側方壁の上と棘突起の回りにキャップを配置することを備える請求項295に記載の方法。
【請求項299】
アンカー組立物が、本体に接続できる支持ロッドと、少なくとも1個のアンカーとを備え、更に、止着ステップが、アンカーを仙骨に固定することを備える請求項293に記載の方法。
【請求項300】
アンカー組立物が、仙骨と係合するように本体の下部から延在する少なくとも1個の突起を備え、更に、止着ステップが、突起を仙骨に固定することを備える請求項293に記載の方法。
【請求項301】
患者の2個の隣接椎骨の間の棘間領域を安定化する方法において、
U字状の本体と、アンカー組立物とを備えて、本体が、本体から延在する1対の側方壁を有し、更に、アンカー組立物が、本体に接続できる支持ロッドと、本体を骨に固定する少なくとも1個のアンカーとを備える棘間装置を、2個の隣接椎骨の間に挿入するステップと、一方の隣接椎骨の棘突起を1対の側方壁の間に配置するステップと、アンカー組立物を他方の隣接椎骨に止着するステップとを備える方法。
【請求項302】
棘突起を本体に固定するステップを更に備える請求項301に記載の方法。
【請求項303】
固定ステップが、ファスナーを本体の側方壁に挿通することを備える請求項302に記載の方法。
【請求項304】
固定ステップが、軟質固定要素を棘突起の回りから側方壁に結ぶことを備える請求項302に記載の方法。
【請求項305】
固定ステップが、側方壁の上と棘突起の回りにキャップを配置することを備える請求項302に記載の方法。
【請求項306】
患者の2個の隣接椎骨の間の棘間領域を安定化する方法において、
U字状の本体を2個の隣接椎骨の間に挿入するステップと、一方の隣接椎骨の棘突起の回りに固定キャップを配置するステップと、棘突起を本体に固定するように、固定キャップを本体と係合させるステップとを備える方法。
【請求項307】
第2固定キャップを他方の隣接椎骨の棘突起の回りに配置すると共に、他方の隣接椎骨の棘突起を本体に固定するように、第2固定キャップを本体と係合させるステップを更に備える請求項306に記載の方法。
【請求項308】
椎骨の少なくとも1個が腰椎である請求項306に記載の方法。
【請求項309】
隣接椎骨の一方が仙骨である請求項306に記載の方法。
【請求項310】
1対の隣接椎骨の間の棘間領域を安定化する方法において、
一方が他方に対して移動自在である1対の側方壁を備えるU字状の本体を、2個の隣接椎骨の間の棘間領域に挿入するステップと、1対の側方壁が一方の隣接椎骨の棘突起を囲繞するように、移動自在の側方壁を位置決めするステップとを備える方法。
【請求項311】
位置決めステップが、移動自在の側方壁を他方の側方壁に向けて折畳むことを備える請求項310に記載の方法。
【請求項312】
位置決めステップが、棘突起を囲繞するように、移動自在の側方壁を揺動することを備える請求項310に記載の方法。
【請求項313】
移動自在の側方壁が取外し自在である請求項310に記載の方法。
【請求項314】
位置決めステップが、移動自在の側方壁を本体に止着することを備える請求項313に記載の方法。
【請求項315】
止着ステップが、移動自在の側方壁を本体上に摺動させることを備える請求項314に記載の方法。
【請求項316】
棘突起を側方壁に固定するステップを更に備える請求項310に記載の方法。
【請求項317】
固定ステップが、ファスナーを本体の側方壁に挿通することを備える請求項316に記載の方法。
【請求項318】
固定ステップが、軟質固定要素を棘突起の回りから側方壁に結ぶことを備える請求項316に記載の方法。
【請求項319】
固定ステップが、側方壁の上と棘突起の回りにキャップを配置することを備える請求項316に記載の方法。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17A】
【図17B】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22A】
【図22B】
【図23】
【図24】
【図25A】
【図25B】
【図25C】
【図26A】
【図26B】
【図27A】
【図27B】
【図27C】
【図28A】
【図28B】
【図29A】
【図29B】
【図29C】
【図30】
【図31】
【図32A】
【図32B】
【図33A】
【図33B】
【図34A】
【図34B】
【図35A】
【図35B】
【図36A】
【図36B】
【図37A】
【図37B】
【図38A】
【図38B】
【図39】
【図40A】
【図40B】
【図41】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17A】
【図17B】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22A】
【図22B】
【図23】
【図24】
【図25A】
【図25B】
【図25C】
【図26A】
【図26B】
【図27A】
【図27B】
【図27C】
【図28A】
【図28B】
【図29A】
【図29B】
【図29C】
【図30】
【図31】
【図32A】
【図32B】
【図33A】
【図33B】
【図34A】
【図34B】
【図35A】
【図35B】
【図36A】
【図36B】
【図37A】
【図37B】
【図38A】
【図38B】
【図39】
【図40A】
【図40B】
【図41】
【公開番号】特開2012−101118(P2012−101118A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−11004(P2012−11004)
【出願日】平成24年1月23日(2012.1.23)
【分割の表示】特願2008−505598(P2008−505598)の分割
【原出願日】平成18年4月7日(2006.4.7)
【出願人】(507334783)パラダイム・スパイン・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー (7)
【氏名又は名称原語表記】Paradigm Spine, LLC.
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−11004(P2012−11004)
【出願日】平成24年1月23日(2012.1.23)
【分割の表示】特願2008−505598(P2008−505598)の分割
【原出願日】平成18年4月7日(2006.4.7)
【出願人】(507334783)パラダイム・スパイン・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー (7)
【氏名又は名称原語表記】Paradigm Spine, LLC.
【Fターム(参考)】
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