説明

棚札装置広告システム

【課題】 陳列する商品を識別する商品識別情報と電子棚札を識別する電子棚札識別情報とを対応づけた対応情報を必要とせず、商品名や価格に関する情報以外の情報もが表示させることが可能な電子棚札を提供する。
【解決手段】 商品を識別するRFIDタグ情報が付加された商品10からこのRFIDタグ情報を取得するとともに、このRFIDタグ情報に対応する商品10に関する情報である店頭商品情報を受信して表示する電子棚札21と、商品10毎の店頭商品情報を記憶する店舗情報記憶装置23と、電子棚札21で取得されたRFIDタグ情報に対応する店頭商品情報を、接続された店舗情報記憶装置23から取得して電子棚札21に送信する電子棚札管理システム24とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、店舗に陳列された商品に関する情報を表示するための棚札装置広告システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、店舗に陳列された商品の価格などを、表示装置を備えた電子棚札により表示するシステムが実用化されている。
【0003】
この電子棚札を利用した電子棚札システムでは、商品の価格等の商品情報を管理する中央管理装置と電子棚札とが無線などで接続され、中央管理装置で管理されている情報が電子棚札に送信されることにより、商品の価格等が変更した際にもリアルタイムで棚札の表示を変更させることが可能になる。
【0004】
この電子棚札を利用した技術として、特許文献1および特許文献2に記載の技術がある。
【0005】
特許文献1の技術は、電子棚札に商品情報を送信する際に必要となる、陳列する商品を識別する商品識別情報と電子棚札を識別する電子棚札識別情報とを、可搬性の情報取得装置により取得して対応付けの処理を行うものであり。
【0006】
この技術により、対応付けの対象となる商品が陳列されている近傍で商品識別情報および電子棚札識別情報の取得を行うことができ、対応付け処理を行う作業者の作業効率を向上させることができるとともに、電子棚札の取り付けミス等を防止することができる。
【0007】
また、特許文献2の技術は、特許文献1と同様に陳列する商品の商品識別情報と電子棚札識別情報とを対応付けて管理装置に記憶しておくことで、入荷した商品を陳列する際に、管理装置に記憶された情報を用いて対応する電子棚札に設けられたLEDランプを点灯させて陳列位置を報知するものである。
【0008】
この技術を利用することにより、入荷商品を陳列する作業者の作業効率を向上させることができる。
【特許文献1】特開2004−265196号公報
【特許文献2】特許第3870858号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、上記の特許文献1および特許文献2の技術では、商品識別情報と電子棚札識別情報とが対応付けられた対応情報を生成することが必要であり、この対応情報を生成するために電子棚札識別情報を取得して管理装置に送信するための専用の読取装置を必要としていた。
【0010】
また、上記の特許文献1および特許文献2の技術では、管理装置に記憶された商品識別情報と電子棚札識別情報とが1対1で対応付けられているため、1つの商品に対して複数の電子棚札を用いて複数の位置に陳列することができないという問題があった。
【0011】
また、特許文献1および特許文献2などの従来の電子棚札システムで利用される電子棚札には商品名や価格に関する情報が表示されるのみであり、商品に関する他の情報が表示される手段は提示されていなかった。
【0012】
よって本発明の目的は、陳列する商品を識別する商品識別情報と電子棚札を識別する電子棚札識別情報とを対応づけた対応情報を必要とせず、1つの商品に対して複数の電子棚札を用いることができる電子棚札、電子棚札システム、および電子棚札表示用プログラムを提供することである。
【0013】
また、本発明の他の目的は、商品名や価格に関する情報以外の情報もが表示させることが可能な棚札装置広告システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するための本発明の棚札装置広告システムは、店舗外システムの第1記憶装置に記憶された広告コンテンツ情報と、店舗システムの第2記憶装置に記憶された価格情報と、を店舗に陳列された商品の前記価格情報を提供した棚札装置に出力させた棚札装置広告システムであって、前記棚札装置で前記商品に応じた前記広告コンテンツ情報を要求し、前記第1記憶装置から取得された前記広告コンテンツ情報を受信し記憶し出力したとともに、前記棚札装置で前記第2記憶装置から取得された前記商品に応じた前記価格情報を受信し記憶し出力したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明の棚札装置広告システムによれば、陳列する商品を識別する商品識別情報と電子棚札を識別する電子棚札識別情報とを対応づけた対応情報を必要とせず、1つの商品に対して複数の電子棚札を用いることができる。
【0016】
また、商品名や価格に関する情報以外の情報もが表示させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
〈一実施形態による電子棚札システムの構成〉
本発明の一実施形態による電子棚札システムの構成を、図1を参照して説明する。
【0018】
本実施形態による電子棚札システム1は、店舗に陳列する複数の商品10と、複数の店舗管理システム20と、広告管理システム30とを備える。
【0019】
商品10は、この商品10固有の識別情報としてのRFIDタグ情報を記憶するタグ情報記憶部111とこのRFIDタグ情報を後述する店舗管理システム20の電子棚札21に送信するタグ情報送信部112とが設けられたRFIDタグ11を有する。
【0020】
店舗管理システム20は、複数の電子棚札21と、店舗無線通信装置22と、店舗情報記憶装置23と、電子棚札管理システム24と、店舗通信装置25と、POSシステム26と、商品在庫管理システム27とを有する。
【0021】
電子棚札21は、陳列された店頭の各商品に対応して配置され、図2に示すように、棚札制御部211と、RFIDリーダ212と、棚札無線通信装置213と、表示情報メモリ214と、表示パネル215と、スピーカ216と、表示切替ボタン217と、リセットボタン218とを有する。
【0022】
棚札制御部211は、電子棚札21内で動作する各機能を制御するCPU211aと、これらの機能を制御するためのプログラム等を格納するROM211bとを有する。
【0023】
RFIDリーダ212は、商品10のRFIDタグ11のタグ情報送信部112から無線で送信されたRFIDタグ情報を受信して読み取る。
【0024】
棚札無線通信装置213は、RFIDリーダ212で読み取られたRFIDタグ情報を、CPU211aの制御により店舗無線通信装置22を介して電子棚札管理システム24に送信するとともに、電子棚札管理システム24から送信される後述する店頭商品情報や商品広告情報を受信する。
【0025】
表示情報メモリ214は、CPU211aの制御により、棚札無線通信装置213で受信された店頭商品情報や商品広告情報を表示情報として記憶する。
【0026】
表示パネル215は、CPU211aの制御により、表示情報メモリ214に記憶された表示情報のうち必要な情報を表示する。この表示パネル215は、タッチパネルを兼ねていてもよい。
【0027】
表示切替ボタン217は、顧客により操作されることにより、表示パネル215に表示される内容を、価格情報を含む店頭商品情報を表示する商品情報表示モードと商品広告情報を表示する広告表示モードとで切り替える切り替え指示を生成する。
【0028】
リセットボタン218は、例えばボールペンの先で押下することにより操作可能な突出していないタイプのボタンであり、店舗の店員により操作されることにより、表示情報メモリ214に記憶された情報を初期化する初期化指示を生成する。
【0029】
図3は、電子棚札21の正面図である。
【0030】
電子棚札21は、ユーザに見える位置および操作可能な位置に、表示パネル215、スピーカ216、表示切替ボタン217、およびリセットボタン218が配置されている。
【0031】
店舗無線通信装置22は、電子棚札21と電子棚札管理システム24との通信の中継を行う。
【0032】
店舗情報記憶装置23は、店頭商品情報記憶部231と、特典申込情報記憶部232とを有する。
【0033】
店頭商品情報記憶部231は、店頭に陳列している各商品の商品コード、販売価格、商品名、特典情報、文字・画像・動画等によるPOP広告情報、および在庫を示す各商品のRFIDタグ情報で構成される店頭商品情報を記憶する。これらのうち、商品名、特典情報、およびPOP広告情報は任意の情報であり、必要に応じて記憶される。また、以降においては、特に断りが無い限り商品のRFIDタグ情報を除いたものを店頭商品情報とする。
【0034】
特典申込情報記憶部232は、各商品または店舗ごとに登録された顧客である会員に与えられる割引等の申し込みに用いる情報であり、各商品または各会員カードのRFIDタグ情報、商品コード、および特典情報で構成される特典申込情報を記憶する。
【0035】
電子棚札管理システム24は、店舗無線通信装置22から受信した各商品10のRFIDタグ情報を受信してこのRFIDタグ情報に対応する店頭商品情報を店頭商品情報記憶部231から取得するとともに、受信した各商品10のRFIDタグ情報に対応する店頭商品情報に含まれる商品コードを店舗通信装置25を介して広告管理システム30に送信することにより、広告管理システム30から当該商品コードに対応する商品広告情報を取得し、店舗無線通信装置22を介して電子棚札21に送信する。
【0036】
また、電子棚札管理システム24は、店舗情報記憶装置23の店頭商品情報記憶部231に記憶された店頭商品情報が更新されたとき、または広告管理システム30から更新された商品広告情報を取得したときには、これらの店頭商品情報または商品広告情報を店舗無線通信装置22を介してすべての電子棚札21に送信する。
【0037】
店舗通信装置25は、有線または無線により、広告管理システム30との通信を行う。
【0038】
POSシステム26は、店舗の販売実績を蓄積し、売り上げ管理等を行う。
【0039】
商品在庫管理システム27は、店舗内に在庫として保管している商品を管理する。
【0040】
広告管理システム30は、広告情報通信装置31と、広告情報記憶装置32と、広告情報処理装置33とを有する。
【0041】
広告情報通信装置31は、有線または無線により、店舗管理システム20との通信を行う。
【0042】
広告情報記憶装置32は、商品広告情報記憶部321と、送信履歴情報記憶部322とを有する。
【0043】
商品広告情報記憶部321は、商品コードと、音声・文字・画像・動画等の広告情報とで構成される商品広告情報を記憶する。
【0044】
送信履歴情報記憶部322は、商品広告情報記憶部321に記憶された商品広告情報を過去に送信したときの商品コードと送信先の電子棚札管理システム24を識別する情報とを記憶する。
【0045】
広告情報処理装置33は、広告情報通信装置31を介して店舗管理システム20から取得した商品コードに基づいて商品広告情報記憶部321に記憶された商品広告情報を取得し、広告情報通信装置31を介して当該店舗管理システム20の電子棚札管理システム24に取得した商品広告情報を送信する。
【0046】
また、広告情報処理装置33は、商品広告情報記憶部321に記憶された広告情報が更新されたときに、この更新された広告情報を含む商品広告情報と、この広告情報に対応する商品コードの商品広告情報が過去に送信された電子棚札管理システム24を識別する情報とを取得し、取得した電子棚札管理システム24宛てに当該商品広告情報を送信する。
【0047】
会員カード40は、当該店舗に登録した特定の顧客である会員に対して発行されるカードであり、この会員カード40であることを示す識別情報としてのRFIDタグ情報を記憶するタグ情報記憶部411とこのRFIDタグ情報を店舗管理システム20の電子棚札21に送信するタグ情報送信部412とが設けられたRFIDタグ41を有する。
【0048】
〈一実施形態による電子棚札システムの動作〉
[店頭商品情報または商品広告情報の表示処理]
次に、電子棚札21の表示情報メモリ214が初期化されている状態で、本実施形態の電子棚札システム1により電子棚札21に店頭商品情報または商品広告情報の表示を行うときの動作について、図4のシーケンス図を参照して説明する。
【0049】
まず、商品10に電子棚札21が近づけられることにより、商品10のRFIDタグ11のタグ情報送信部112から送信されたRFIDタグ情報が、電子棚札21のRFIDリーダ212により読み取られる(S1)。
【0050】
RFIDリーダ212で読み取られたRFIDタグ情報は、CPU211aの制御により棚札無線通信装置213から店舗無線通信装置22を介して電子棚札管理システム24宛てに無線で送信される(S2)。
【0051】
電子棚札管理システム24では、電子棚札21からRFIDタグ情報が受信されると(S3)、受信したRFIDタグに対応する店頭商品情報が店舗情報記憶装置23の店頭商品情報記憶部231から検索される(S4)。
【0052】
検索の結果、受信したRFIDタグに対応する商品コードを含む店頭商品情報が、電子棚札管理システム24において店頭商品情報記憶部231から取得される(S5)。
【0053】
電子棚札管理システム24において商品コードを含む店頭商品情報が取得されると、この商品コードが店舗通信装置25を介して広告管理システム30に送信される。
【0054】
広告管理システム30では、電子棚札管理システム24から送信された商品コードが広告情報通信装置31で受信され、広告情報処理装置33に送出される。
【0055】
広告情報処理装置33では、受信した商品コードに対応する商品広告情報が商品広告情報記憶部321から検索される。
【0056】
検索の結果、受信した商品コードに対応する商品広告情報が、広告情報処理装置33で取得される。
【0057】
広告情報処理装置33において商品広告情報が取得されると、この商品広告情報が広告情報通信装置31および店舗通信装置25を介して電子棚札管理システム24に送信され、電子棚札管理システム24において当該商品コードに対応する商品広告情報がダウンロードされる(S6)。
【0058】
電子棚札管理システム24においてステップS5で取得された店頭商品情報およびステップS6でダウンロードされた商品広告情報は、店舗無線通信装置22を介して電子棚札21に送信される(S7)。
【0059】
電子棚札21では、電子棚札管理システム24から送信された店頭商品情報および商品広告情報は棚札無線通信装置213で受信され(S8)、CPU211aの制御により表示情報メモリ214に記憶される(S9)。
【0060】
表示情報メモリ214にこれらの情報が記憶されると、記憶された店頭商品情報に含まれる販売価格、商品名等から選択された情報、または、商品広告情報に含まれる文字、画像、動画等から選択された情報がCPU211aの制御により表示パネル215に表示される(S10)。また、商品広告情報が表示パネル215に表示されるときに、この商品広告情報に音声情報が含まれているときには、この音声情報がスピーカ216から出力される。
【0061】
表示された情報は、顧客により表示切替ボタン217が操作されることにより、店頭商品情報の表示と商品広告情報の表示とが切り替えられる。
【0062】
また、必要に応じて店舗の店員によりリセットボタン218が操作されることにより、表示情報メモリ214が再度初期化される。
【0063】
以上の本実施形態の店頭商品情報または商品広告情報の表示処理により、簡易な操作で初期化された電子棚札21に新たに店頭商品情報または商品広告情報を表示させることができる。このとき、同じ店頭商品情報を複数の電子棚札21に表示させるように設定することができるため、異なる売り場で同じ商品を販売する場合にも対応することができる。
【0064】
また、電子棚札21の表示パネル215を大型にすることで、商品名や販売価格のみではなく、POP広告、商品広告なども表示させることができる。また、商品名や販売価格のみを表示させる小型の電子棚札21と、これらに加えてPOP広告や商品広告なども表示させる大型の電子棚札21とを併用して利用することもできる。
【0065】
また、本実施形態により表示パネル215に表示された情報が、顧客により表示切替ボタン217が操作されることにより、店頭商品情報の表示と商品広告情報の表示とが切り替えられたときの商品広告情報の表示回数を、広告主に対する課金に利用してもよい。この場合、電子棚札21においてこの切り替え回数が集計されて電子棚札管理システム24に送信し、この切り替え回数と店舗管理システム20のPOSシステム26から取得した商品毎の販売数とを定期的に広告管理システム30に通知するようにしてもよい。
【0066】
また、本実施形態により表示情報メモリ214に記憶される店頭商品情報の販売価格、商品名、特典情報は、電子棚札管理システム24で表示用の所定の画像に変換されたものであってもよい。
【0067】
[特典情報の申込処理]
次に、表示情報メモリ214に店頭商品情報が記憶されている状態で、本実施形態の電子棚札システム1により、商品毎または会員毎に提供される特典の提供の申し込みを行うときの動作について、図5のシーケンス図を参照して説明する。
【0068】
ここでは、上述したステップS1〜S10の処理が行われることにより、予め表示情報メモリ214には店頭商品情報および商品広告情報が記憶され、いずれかの情報が表示パネル215に表示されている。
【0069】
これらの情報が表示情報メモリ214に記憶され表示パネル215に表示されている状態で、顧客により商品10または会員が保持する会員カード40が電子棚札21に近づけられることにより、商品10のRFIDタグ11のタグ情報送信部112から送信されたRFIDタグ情報または会員カード40のRFIDタグ41のタグ情報送信部412から送信されたRFIDタグ情報が、電子棚札21のRFIDリーダ212により読み取られる(S11)。
【0070】
商品10を電子棚札21に近づける操作は、会員でも非会員でも実行可能である。
【0071】
RFIDリーダ212で読み取られたRFIDタグ情報は、特典申込要求として、CPU211aの制御により棚札無線通信装置213から店舗無線通信装置22を介して電子棚札管理システム24宛てに無線で送信される。ここで、このRFIDタグ情報が会員カード40から取得されたものであるときには、CPU211aの制御により表示情報メモリ214に記憶されている店頭商品情報の商品コードも同様に棚札無線通信装置213から店舗無線通信装置22を介して電子棚札管理システム24宛てに無線で送信される(S12)。
【0072】
電子棚札管理システム24では、電子棚札21から特典申込要求としてのRFIDタグ情報が受信されると(S13)、このRFIDタグ情報とともに商品コードが受信されているか否かが判断され(S14)、商品コードが受信されているときには(S14の「YES」)この商品コードに対応する特典情報が店頭商品情報記憶部231から検索される(S15)。
【0073】
検索の結果、受信した商品コードに対応する特典情報が、電子棚札管理システム24において店頭商品情報記憶部231から取得される(S16)。
【0074】
また、このとき、会員カード40から取得されたRFIDタグ情報に対応する会員向けの特典情報も店頭商品情報記憶部231から検索され、取得される。
【0075】
また、ステップS14において、特典申込要求としてのRFIDタグ情報とともに商品コードが受信されていないときには(S14の「NO」)、受信されたRFIDタグ情報に対応する特典情報および商品コードが店頭商品情報記憶部231から検索される(S17)。
【0076】
検索の結果、受信したRFIDタグ情報に対応する特典情報および商品コードが、電子棚札管理システム24において店頭商品情報記憶部231から取得される(S18)。
【0077】
電子棚札管理システム24で受信または取得されたRFIDタグ情報、商品コード、および特典情報は、特典申込情報として特典申込情報記憶部232に書き込まれる(S19)とともに、特典申込情報が特典申込情報記憶部232に書き込まれたことにより特典申込が受け付けられたことを通知するための特典申込受付通知が電子棚札管理システム24で生成され、店舗無線通信装置22を介して電子棚札21に送信される(S20)。
【0078】
電子棚札21では、電子棚札管理システム24から送信された特典申込受付通知は棚札無線通信装置213で受信され(S21)、CPU211aの制御により予め設定された所定時間だけ表示パネル215に表示される(S22)。
【0079】
また特典申込情報記憶部232に特典申込情報が書き込まれることにより、商品10または会員カード40を電子棚札21に近づけた顧客が該当する商品10を購入する際のPOSシステムによる精算時に、書き込まれた特典申込情報に含まれる特典情報に基づく特典の提供を受けることができる。
【0080】
以上の本実施形態の特典情報の申込処理により、顧客は簡易な操作で商品または会員に与えられる特典の提供を受けることができる。
【0081】
[店頭商品情報または商品広告情報の更新処理]
次に、記憶装置に記憶されている店頭商品情報または商品広告情報が更新されたときに、電子棚札21の表示パネル215の表示内容が更新されるときの動作について、図6のシーケンス図を参照して説明する。
【0082】
まず、店舗管理システム20の店舗情報記憶装置23の店頭商品情報記憶部231に記憶されている店頭商品情報が店舗の店員の操作により更新されるかまたは、広告管理システム30の広告情報記憶装置32の商品広告情報記憶部321に記憶されている商品広告情報の内容が広告主の操作により更新されると、該当する商品コードを含む更新された情報が電子棚札管理システム24で取得される(S31)。このとき、商品広告情報が更新されたときには、当該商品広告情報が過去に送信された送信先の電子棚札管理システム24が送信履歴情報記憶部322の送信履歴情報に基づいて抽出され、この抽出された電子棚札管理システム24宛てに送信される。
【0083】
電子棚札管理システム24で取得または受信された、更新された店頭商品情報または商品広告情報は、店舗無線通信装置22を介してすべての電子棚札21に送信される(S32)。
【0084】
電子棚札21では、電子棚札管理システム24から送信された更新された店頭商品情報または商品広告情報はそれぞれの電子棚札21の棚札無線通信装置213で受信される(S33)。
【0085】
それぞれの電子棚札21の棚札無線通信装置213で受信された更新された店頭商品情報または商品広告情報は、CPU211aの制御により、受信された店頭商品情報または商品広告情報に含まれる商品コードが表示情報メモリ214に現在記憶されている商品コードと一致するか否かが判断され(S34)、一致する場合には(S34の「YES」)受信した店頭商品情報または商品広告情報で表示情報メモリ214内の情報が書き換えられる(S35)。
【0086】
表示情報メモリ214内の情報が書き換えられると、これに伴い表示パネル215の表示も更新される(S36)。
【0087】
ステップS34において受信された店頭商品情報または商品広告情報に含まれる商品コードが表示情報メモリ214に現在記憶されている商品コードと一致しないと判断されたときには(S34の「NO」)、受信された店頭商品情報または商品広告情報は破棄される(S37)。
【0088】
以上の本実施形態の店頭商品情報または商品広告情報の更新処理により、店頭商品情報または商品広告情報が更新されたときには、一の商品に対して複数の電子棚札21がある場合にも、自動的に一括して表示情報の更新を行うことができる。
【0089】
また、上述した本実施形態の商品広告情報に、広告主の運営するWebサイトへ誘導する情報を含めておき、この商品広告情報が受信された電子棚札21においてこのWebサイトにアクセス可能な手段を設けることにより、広告主が取り扱う店頭に陳列された商品以外の商品の紹介も電子棚札21で行うことができ、より広く販売促進を行うことができる。
【0090】
また、送信履歴情報記憶部322に記憶された送信履歴情報の商品10ごとの件数等の情報を、広告主に対する課金目的に利用するようにしてもよい。
【0091】
また、上記の本実施形態においては電子棚札21の棚札無線通信装置213およびRFIDリーダ212が電子棚札21に内蔵されている場合について説明したが、この棚札無線通信装置213およびRFIDリーダ212は電子棚札21に外付けされる外部装置または取り外し可能な部品として構成されるようにしてもよい。
【0092】
また、本実施形態において、電子棚札21が電池駆動式である場合は、電池切れ警告発生時に商品コードを電子棚札管理システム24に通知するようにしてもよい。また、売り場に関する情報も通知したい場合には、売り場を識別するRFIDタグが取り付けられた売り場カードからこのRFIDタグを取得して記憶する手段を電子棚札21に設けることにより、売り場情報が電子棚札管理システム24に通知されるようにしてもよい。
【0093】
本実施形態においては、商品10または会員カード40を識別する情報としてRFIDタグを利用したが、これには限定されず、商品または会員カードから識別情報が取得できる手段であれば他の手段を用いても良い。例えば、バーコード、またはQRコード(登録商標)などが利用できる。
【0094】
また、本実施形態の電子棚札システム1において、POSシステム26および商品在庫管理システム27と連動することにより、店頭商品情報に在庫状況や販売状況を付加し、これらの情報を電子棚札21で表示させるようにしてもよい。
【0095】
また、本実施形態の電子棚札管理システム24の機能構成をプログラム化してコンピュータに組み込むことにより、当該コンピュータを電子棚札管理システム24として機能させる電子棚札管理プログラムを構築することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0096】
【図1】本発明の一実施形態による電子棚札システムを示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態による電子棚札システムで利用される電子棚札を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態による電子棚札システムで利用される電子棚札を示す正面図である。
【図4】本発明の一実施形態による電子棚札システムにおける店頭商品情報または商品広告情報の表示処理の動作を示すシーケンス図である。
【図5】本発明の一実施形態による電子棚札システムにおける特典情報の申込処理の動作を示すシーケンス図である。
【図6】本発明の一実施形態による電子棚札システムにおける店頭商品情報または商品広告情報の更新処理の動作を示すシーケンス図である。
【符号の説明】
【0097】
1…電子棚札システム
10…商品
11…RFIDタグ
20…店舗管理システム
21…電子棚札
22…店舗無線通信装置
23…店舗情報記憶装置
24…電子棚札管理システム
25…店舗通信装置
26…POSシステム
27…商品在庫管理システム
30…広告管理システム
31…広告情報通信装置
32…広告情報記憶装置
33…広告情報処理装置
40…会員カード
41…RFIDタグ
111…タグ情報記憶部
112…タグ情報送信部
211…棚札制御部
211a…CPU
211b…ROM
212…RFIDリーダ
213…棚札無線通信装置
214…表示情報メモリ
215…表示パネル
216…スピーカ
217…表示切替ボタン
218…リセットボタン
231…店頭商品情報記憶部
232…特典申込情報記憶部
321…商品広告情報記憶部
322…送信履歴情報記憶部
411…タグ情報記憶部
412…タグ情報送信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗外システムの第1記憶装置に記憶された広告コンテンツ情報と、店舗システムの第2記憶装置に記憶された価格情報と、を店舗に陳列された商品の前記価格情報を提供した棚札装置に出力させた棚札装置広告システムであって、
前記棚札装置で前記商品に応じた前記広告コンテンツ情報を要求し、前記第1記憶装置から取得された前記広告コンテンツ情報を受信し記憶し出力したとともに、
前記棚札装置で前記第2記憶装置から取得された前記商品に応じた前記価格情報を受信し記憶し出力したことを特徴とする棚札装置広告システム。
【請求項2】
店舗外システムの第1記憶装置に記憶された広告コンテンツ情報と、店舗システムの第2記憶装置に記憶された価格情報と、を店舗に陳列された商品の前記価格情報を提供した棚札装置に出力させた棚札装置広告システムであって、
前記店舗システムで前記商品に応じた前記広告コンテンツ情報を要求し、前記第1記憶装置から取得された前記広告コンテンツ情報を受信し、前記棚札装置に送信し、前記棚札装置に受信させ記憶させ出力させたとともに、
前記店舗システムで前記商品に応じた前記価格情報を前記第2記憶装置から取得し、前記価格情報を前記棚札装置に送信し、前記棚札装置に受信させ記憶させ出力させたことを特徴とする棚札装置広告システム。
【請求項3】
店舗外システムの第1記憶装置に記憶された広告コンテンツ情報と、店舗システムの第2記憶装置に記憶された価格情報と、を店舗に陳列された商品の前記価格情報を提供した棚札装置に出力させた棚札装置広告システムであって、
前記店舗外システムで前記商品に応じた前記広告コンテンツ情報を前記第1記憶装置から取得し、前記広告コンテンツ情報を前記店舗システムに送信し、前記店舗システムで受信させ前記棚札装置に送信させ、前記棚札装置に受信させ記憶させ出力させたとともに、
前記店舗システムで前記商品に応じた前記価格情報を前記第2記憶装置から取得し、前記価格情報を前記棚札装置に送信し、前記棚札装置に受信させ記憶させ出力させたことを特徴とする棚札装置広告システム。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の棚札装置広告システムに用いたことを特徴とする店舗外システム。
【請求項5】
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の棚札装置広告システムに用いたことを特徴とする店舗システム。
【請求項6】
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の棚札装置広告システムに用いたことを特徴とする棚札装置。
【請求項7】
店舗外システムの第1記憶装置に記憶された広告コンテンツ情報と、店舗システムの第2記憶装置に記憶された価格情報と、を店舗に陳列された商品の前記価格情報を提供した棚札装置に出力させる棚札装置広告方法であって、
前記棚札装置で前記商品に応じた前記広告コンテンツ情報を要求し、前記第1記憶装置から取得された前記広告コンテンツ情報を受信し記憶し出力するとともに、
前記棚札装置で前記第2記憶装置から取得された前記商品に応じた前記価格情報を受信し記憶し出力することを特徴とする棚札装置広告方法。
【請求項8】
店舗外システムの第1記憶装置に記憶された広告コンテンツ情報と、店舗システムの第2記憶装置に記憶された価格情報と、を店舗に陳列された商品の前記価格情報を提供した棚札装置に出力させる棚札装置広告方法であって、
前記店舗システムで前記商品に応じた前記広告コンテンツ情報を要求し、前記第1記憶装置から取得された前記広告コンテンツ情報を受信し、前記棚札装置に送信し、前記棚札装置に受信させ記憶させ出力させるとともに、
前記店舗システムで前記商品に応じた前記価格情報を前記第2記憶装置から取得し、前記価格情報を前記棚札装置に送信し、前記棚札装置に受信させ記憶させ出力させることを特徴とする棚札装置広告方法。
【請求項9】
店舗外システムの第1記憶装置に記憶された広告コンテンツ情報と、店舗システムの第2記憶装置に記憶された価格情報と、を店舗に陳列された商品の前記価格情報を提供した棚札装置に出力させる棚札装置広告方法であって、
前記店舗外システムで前記商品に応じた前記広告コンテンツ情報を前記第1記憶装置から取得し、前記広告コンテンツ情報を前記店舗システムに送信し、前記店舗システムで受信させ前記棚札装置に送信させ、前記棚札装置に受信させ記憶させ出力させるとともに、
前記店舗システムで前記商品に応じた前記価格情報を前記第2記憶装置から取得し、前記価格情報を前記棚札装置に送信し、前記棚札装置に受信させ記憶させ出力させることを特徴とする棚札装置広告方法。
【請求項10】
請求項7ないし請求項9のいずれかに記載の棚札装置広告方法を行わせたことを特徴とする制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−84173(P2012−84173A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−5713(P2012−5713)
【出願日】平成24年1月14日(2012.1.14)
【分割の表示】特願2007−217143(P2007−217143)の分割
【原出願日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【出願人】(396006309)
【Fターム(参考)】