椅子型マッサージ機。
【課題】 1基の駆動源によって、背凭れ部と座部のリクライニングを行なうことができるもので、組み立て性を損なうことなく、リクライニング中に衝撃や衝撃音が発生することのない椅子型マッサージ機を提供する。
【解決手段】 リクライニング機構は、1基の電動アクチェータ70とリンク機構4を具え、電動アクチェータは、その一端をベースフレーム1に対し枢軸71にて枢支すると共に他端を背凭れ部に枢支連結72する。枢軸71が、電動アクチェータ側に設けた軸穴72及びベースフレーム側に設けた軸穴73とで形成される間隙K1、K2を、電動アクチェータの動作中に移動してがたつきが発生することのないように、枢軸71が前記軸穴72の一端側に当接するよう、電動アクチェータの一端をネジ75の先端で押す。その結果枢軸71の動きを阻止する。
【解決手段】 リクライニング機構は、1基の電動アクチェータ70とリンク機構4を具え、電動アクチェータは、その一端をベースフレーム1に対し枢軸71にて枢支すると共に他端を背凭れ部に枢支連結72する。枢軸71が、電動アクチェータ側に設けた軸穴72及びベースフレーム側に設けた軸穴73とで形成される間隙K1、K2を、電動アクチェータの動作中に移動してがたつきが発生することのないように、枢軸71が前記軸穴72の一端側に当接するよう、電動アクチェータの一端をネジ75の先端で押す。その結果枢軸71の動きを阻止する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、背凭れ部と座部をリクライニング可能とした椅子型マッサージ機に関するものであり、具体的には、1基の駆動源によって、被施療者のリラックスした姿勢を維持したまま、背凭れ部と座部のリクライニングを行なうことができる椅子型マッサージ機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
マッサージ手段を具えた背凭れ部及び座部をリクライニング可能とした椅子型マッサージ機が知られている。例えば、特許文献1では、背凭れ部及び座部に夫々独立した駆動源を具えたリクライニング機構を有し、背凭れ部及び座部を夫々独立してリクライニング可能としている。
【特許文献1】特開2003−289975号公報 背凭れ部及び座部に夫々独立した駆動源を配備すると、リクライニング機構が大型化、複雑化し、これに伴って、椅子型マッサージ機が大型化、制御等の複雑化を招く。また、複数の駆動源を具えたリクライニング機構の場合、各駆動源のバラツキや、駆動源に加わる負荷の違い等によって、背凭れ部と座部を同期して目標角度まで到達させることが難しく、一方が目標角度まで到達した後に、遅れて他方が目標角度に到達するような不自然な動きとなることがある。
【0003】
そこで出願人は、1基の駆動源によって、背凭れ部と座部がリクライニングできる改良型のマッサージ機を既に提案している。図1乃至図3にこの改良型の椅子型マッサージ機を示す。以下にその構造を説明する。なお、この図1乃至図3は、本発明の実施形態1のマッサージ機の基本的な構造でもある。
【0004】
図1に示すように、椅子式マッサージ機は、床面に載置されベースフレーム1上の高位置にある支点11を中心に、使用者が腰掛ける座部2の後部と、背凭れ部3の下部に突設したブラケット31を軸支し、座部2の下方に配備したリンク機構4によって、座部2と背凭れ部3を連動させて、リクライニング可能となしている。座部2及び背凭れ部3は、図示しないクッション材、カバー等を外装して構成され、夫々公知のマッサージ手段(図示せず)を具えている。
【0005】
図1に示す如く、リンク機構4は、ベースフレーム1の略中央の定位置に枢軸50によって枢支された縦長の略菱形のカム体5と、リンク片6とによって構成される。リンク片6の一端は、背凭れ部3の下端に枢軸61によって枢支連結され、他端は、カム体5に枢軸62によって枢支連結されている。
【0006】
カム体5の上端部にはカム面53が形成され、このカム面53上を、座部2の下面より突設したブラケット21の下端に軸支したローラ8が転動する。カム面53は、中央部が山部53c、両端が谷部53a、53bとなっており、山部53cから両谷部53a、53bへ斜面が形成されている。
【0007】
リンク機構4を作動させる駆動源7は、モータ駆動によって全長が伸縮する電動アクチェータ70であって、該アクチェータ70の一端は、ベースフレーム1より座部2の前部に接近する高さまで突設したブラケット13の上部に枢軸71にて枢支連結され、他端は、前記背凭れ部3の下端に枢軸72にて枢支連結されている。アクチェータ70の全長が縮むと、前記支点11を中心に背凭れ部3は後傾し、アクチェータ70の全長が伸びると、背凭れ部3は起立する。なお、ブラケット13の枢軸71を支持する部分は、枢軸71を両側から挟みこむように二つのブラケット片13a、13aを有する(図5、図6参照)。
【0008】
背凭れ部3が図1のように最も起立した状態(この状態が請求項1でいうところの起立状態である。)から電動アクチェータ70を縮めていくと、背凭れ部3が後傾し、支点11より下位置の背凭れ部3の下端は前方へ移動し、リンク片6を介してカム体5を枢軸50を中心に前方へ回転させる。カム体5が回転すると、ローラ8がカム面53の谷部53aから山部53cへ至る斜面を転動して、座部2をその前端が上昇するように支点11を中心に回動させる。
【0009】
背凭れ部3が後傾し続けて図2のようにローラ8がカム面53の中央山部53cの位置にくると、座部2の前端は最も高く持ち上げられた状態になる。(この状態が請求項1でいうところの中間状態である)。
【0010】
さらに電動アクチェータ70を縮めて背凭れ部3を後傾し続けると、ローラ8がカム面53の山部53cから谷部53bへ至る斜面を転動して、座部2をその前端が下降するように支点11を中心に回動させる。図3は、背凭れ部3が最も後傾した状態(この状態が請求項1でいうところの傾倒状態である)を示す。
【0011】
図3の状態から、電動アクチェータ70を伸張していくと、背凭れ部3が起き上がり、図2の中間状態を経て元の起立状態(図1)へ復帰する。
【0012】
このように、改良型の椅子型マッサージ機によれば、リクライニング機構の駆動源を1基とすることで、リクライニング機構が大型化、複雑化することはなく、また、バラツキのない安定したリクライニング動作を行なうことができる。そして、背凭れ部が起立状態から中間状態まで揺動する際には、座部前端が上昇し、背凭れ部が中間状態から傾倒状態まで移動する際には、上昇した座部前端を下げているので、被施療者がリラックスした状態で、背凭れ部と座部のリクライニングを行なうことができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
上述した改良型の椅子型マッサージ機では、座部2の前端が最も上昇した位置(図2の如くカム面53の山部53cにローラ8が位置する)を境に、図1のようにローラ8が山部53cと谷部53aの間にある場合と、図3のようにローラ8が山部53cと谷部53bの間にある場合とで、電動アクチェータ70に加わる荷重の方向が反転する。
【0014】
即ち図1のようにローラ8が山部53cと谷部53aの間にある場合は、座部2に加わる人体の重さにより、アクチェータ70には図4のように引っ張り方向(矢印A方向)の力が働き、ローラ8が山部53cと谷部53bの間にある場合は、アクチェータ70には図6のように圧縮方向(矢印B方向)の力が働く。
【0015】
アクチェータ70の一端は、ベースフレームのブラケット13上部に枢軸71にて枢支連結されているが、枢軸71と、アクチェータ70に形成した枢軸71を通す軸穴72及びブラケット13に形成した枢軸71を通す軸穴73との間には、図5、図6に示すように、夫々間隙K1、K2を有している。
【0016】
この間隙K1、K2によりローラ8がカム面53の山部53cを通過して反対側の斜面に移行するとき、アクチェータ70に加わる力の方向が反転することで、アクチェータ70や枢軸71が瞬間的に間隙K1、K2内をアクチェータの動作方向に移動し、例えば、図5の状態から図7の状態へ、あるいは図7の状態から図5の状態へ瞬間的に変化する。この結果、リクライニング中の座部2や背凭れ部3の動きが円滑でなくがたつきが発生し、「カック」という衝撃が使用者に伝わったり、「カッチ」という衝撃音が発生するという問題がある。
【0017】
間隙K1、K2をできるだけゼロに近づければよいが、間隙をゼロに近づければ、組み立て性を損なうという問題がある。
【0018】
本発明の目的は、1基の駆動源によって、背凭れ部と座部のリクライニングを行なうことができるもので、組み立て性を損なうことなく、リクライニング中に衝撃や衝撃音が発生することのない椅子型マッサージ機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
上記課題を解決するために本発明の椅子型マッサージ機は、
被施療者の背中の当たる背凭れ部と、被施療者が腰掛ける座部と、背凭れ部及び座部を揺動させるリクライニング機構とを具える椅子型マッサージ機において、
リクライニング機構は、1基の電動アクチェータとリンク機構を具え、
電動アクチェータは、その一端をベースフレームに対し枢軸にて枢支すると共に他端を背凭れ部に枢支連結し、
リンク機構は、電動アクチェータを動作させることで、背凭れ部を起立状態から中間状態を介して傾倒状態まで揺動させるときに、背凭れ部が起立状態から中間状態まで揺動する際には、座部前端が上昇するよう傾倒させ、背凭れ部が中間状態から傾倒状態まで移動する際には、上昇した座部前端を下げるよう傾倒させる構成とし、
電動アクチェータの一端側の前記枢軸が、該枢軸と、それが通る電動アクチェータ側に設けた軸穴及びベースフレーム側に設けた軸穴とで形成される間隙を、電動アクチェータの動作中に動作方向に移動することのないようにその動きを阻止するがたつき防止機構を具えたものである。
【0020】
前記がたつき防止機構としては、電動アクチェータの一端を、前記枢軸が電動アクチェータ側に形成した軸穴の一端側に当接するように押すネジを含むものを例示できる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、電動アクチェータの一端側の枢軸が、がたつき防止機構によって、電動アクチェータの動作中に軸穴との間に形成された間隙内を移動することが阻止される。従って、背凭れ部と座部のリクライニング中に、衝撃や衝撃音が発生することがなく、円滑なリクライニング動作を得ることができる。また、枢軸と、各軸穴との間に形成された間隙を狭くする必要はないので、組み立て性を損なうこともない。
【0022】
またがたつき防止機構としては、電動アクチェータの一端を、前記枢軸が電動アクチェータ側に形成した軸穴の一端側に当接するようにネジで押す構成にすればよく、簡単な構成になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明の実施形態1の椅子型マッサージ機の構成は、電動アクチェータの一端側枢軸71近傍の構成を除いて、改良型の椅子型マッサージ機として示した図1乃至図3と同じであるので、ここでは、電動アクチェータの一端側枢軸71近傍の構成のみ、図8、図9に基き説明する。
【0024】
ブラケット13は、左右一対のブラケット片13a、13aを具える。枢軸71は両ブラケット片13a、13aとアクチェータ70を貫通して、抜け落ちないようにされている。両ブラケット片13a、13a先端は、連結部材13bで連結され一体化されている。この連結部材13bには、外側からアクチェータ70の一端70aに向かって、ネジ75がねじ込まれており、ネジ75の先端で、アクチェータ70の一端を図8の矢印C方向(図4の引っ張り方向(矢印A方向と同じ)に押す。その結果、図5に示したように、枢軸71がアクチェータ70に形成した軸穴72の一端側に当接した状態で固定される。従って、アクチェータ70に引っ張り方向と圧縮方向のどちらの方向に力が作用しても、枢軸71は軸穴K1内を移動することはなく(厳密にはアクチェータ70が動くことはなく)固定される。軸穴K1内を移動することがないので、軸穴K2内をも移動することはない。
【0025】
従って、座部2や背凭れ部3のリクライニング中に、ローラ8がカム面53の山部53cを通過して反対側の斜面に移行して、アクチェータ70に加わる力の方向が反転しても、アクチェータ70や枢軸71が間隙K1、K2内をアクチェータの動作方向に瞬間的に移動することはなく、がたつきは発生しない。従って、使用者に「カック」という衝撃が伝わったり、「カッチ」という衝撃音が発生することはなく、円滑なリクライニング動作が可能になる。
【0026】
実施例では、がたつきを防止するためのネジ75は2本用いて、アクチェータ70をその動作方向に沿ってバランスよく均等に押せるようにしているが、ネジ75が一本の場合は、アクチェータ70をその動作方向に沿ってバランスよく均等に押せる位置、即ち動作方向の中心軸線上にネジ75を位置させればよい。
【0027】
以上の実施例の椅子型マッサージ機では、背凭れ部3と座部2とを連携させるリンク機構4として、カム体5とリンク片6とより構成したが、カム体5を用いる代わりに、図10乃至図12に示す実施形態2のように、全てをリンク片で構成してもよい。
【0028】
以下、実施形態2の椅子型マッサージ機10を図10乃至図12に基き説明する。図10に示すように、椅子型マッサージ機10は、床面に載置されるベースフレーム12に、被施療者の腰掛ける座部30と、背中の当たる背凭れ部20を軸支90して構成され、後述するリクライニング機構40によって揺動可能となっている。
【0029】
背凭れ部20は、背凭れ部フレーム22の外周にクッション23等を装着して構成され、内部には、被施療者の肩、背中、腰等をマッサージするマッサージ手段24が昇降ユニット25によって昇降可能に配備される。
【0030】
座部30は、座部フレーム32の外周にクッション33等を装着して構成され、必要に応じて、内部にエアバッグ等のマッサージ手段(図示せず)が配備される。座部30の先端には、被施療者の脚を載せる脚部38を有する。
【0031】
リクライニング機構40は、駆動源となる電動アクチェータ42とリンク機構52を具える。電動アクチュエータ42は、ベースフレーム12の略中央から前方上向きに一体的に立設されたブラケット51の上端部に、その一端が枢軸71により枢支連結されており、他端は、背凭れ部20の下端に枢支連結されている。上記椅子型マッサージ機10において、アクチュエータ42を縮めると、背凭れ部20は、軸支部90を支点として下端が前方に引っ張られ、背凭れ部20は、図11及び図12に示すように後傾する。
【0032】
リンク機構52は、複数のリンク片55、56、57を組み合わせて構成することができる。図10では、リンク機構52は、ベースフレーム12の略中央に枢軸91にて枢支された第1リンク片56、該第1リンク片56の自由端に近い位置と背凭れ部20の下端に枢軸92、93にて枢支されこれらを連繋する第2リンク片55、第1リンク片56の自由端側先端と座部30の下面に突設されたブラケット35に枢軸94、95にて枢支され、これらを連繋する第3リンク片57から形成されている。
【0033】
本実施例では、図10の起立状態と、図12の傾倒状態で座部30の高さがほぼ同じになるようにしている。そのため、第1リンク片56と第3リンク片57が、図10と図12では左右対称となるような動きをする。その動きをさせるために、背凭れ部20に連動した第2リンク片55のストロークが定められる。
【0034】
上記構成のリクライニング機構40において、電動アクチェータ42を作動させ、背凭れ部20が図1の起立状態から後傾を開始すると、第2リンク片55が前方に押し出され、第1リンク片56は、ベースフレーム12との枢支点91を中心に前方に傾き、第3リンク片57を前方に押し出す。その結果、座部30は、軸支部90を中心に前端が上昇するよう揺動する。
【0035】
背凭れ部20が図11に示すように、起立状態から中間状態まで後傾すると、リンク機構52は、第1リンク片56と第3リンク片57が直線状態となり、座部30前端の上昇が最大となる。
【0036】
電動アクチェータ42をさらに作動させると、図11の中間状態から背凭れ部20が後傾し、第2リンク片55が前方に押し出され、第1リンク片56は、ベースプレート12との枢支点91を中心にさらに前方に傾く。これにより、第3リンク片57は後傾し、上昇していた座部30の前端を下げる方向に引っ張り、図12に示すように、背凭れ部20と座部30は、ほぼフラットな状態まで移行する。
【0037】
電動アクチェータ42を逆方向に作動、即ち、アクチュエータ42を伸ばすことで、背凭れ部20と座部30は、上記と逆の動作を行なう。
【0038】
このようなリンク機構52を具えたマッサージ機においても、座部30の前端が最も高い位置を境にアクチュエータ42に加わる力は反転して、図4や図6で説明したと同様の枢軸71のがたつきが発生するので、図8、図9で説明したと同様のがたつき防止機構を用いて枢軸71のがたつきを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】従来と本発明の実施形態1の椅子型マッサージ機の基本形態で、起立状態を示している。
【図2】同椅子型マッサージ機の中間状態を示している。
【図3】同椅子型マッサージ機の後傾状態を示している。
【図4】図1の状態における、従来の電動アクチェータ一端部近傍を示す側面図である。
【図5】図4におけるX−X線に基く断面図で、枢軸と軸穴の関係を示す。
【図6】図3の状態における、従来の電動アクチェータ一端部近傍を示す側面図である。
【図7】図6におけるY−Y線に基く断面図で、枢軸と軸穴の関係を示す。
【図8】本発明の電動アクチェータ一端部近傍を示す斜視図である。
【図9】本発明の電動アクチェータ一端部近傍を示す側面図である。
【図10】本発明の実施形態2の椅子型マッサージ機の基本形態で、起立状態を示している。
【図11】同椅子型マッサージ機の中間状態を示している。
【図12】同椅子型マッサージ機の後傾状態を示している。
【符号の説明】
【0040】
3 背凭れ部
2 座部
70 電動アクチェータ
4 リンク機構
1 ベースフレーム
71 枢軸
72 軸穴
73 軸穴
75 ネジ(がたつき防止機構)
6 リンク片
5 カム体
53 カム面
20 背凭れ部
30 座部
40 リクライニング機構
42 電動アクチェータ
52 リンク機構
12 ベースフレーム
56 第1リンク片
55 第2リンク片
57 第3リンク片
【技術分野】
【0001】
本発明は、背凭れ部と座部をリクライニング可能とした椅子型マッサージ機に関するものであり、具体的には、1基の駆動源によって、被施療者のリラックスした姿勢を維持したまま、背凭れ部と座部のリクライニングを行なうことができる椅子型マッサージ機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
マッサージ手段を具えた背凭れ部及び座部をリクライニング可能とした椅子型マッサージ機が知られている。例えば、特許文献1では、背凭れ部及び座部に夫々独立した駆動源を具えたリクライニング機構を有し、背凭れ部及び座部を夫々独立してリクライニング可能としている。
【特許文献1】特開2003−289975号公報 背凭れ部及び座部に夫々独立した駆動源を配備すると、リクライニング機構が大型化、複雑化し、これに伴って、椅子型マッサージ機が大型化、制御等の複雑化を招く。また、複数の駆動源を具えたリクライニング機構の場合、各駆動源のバラツキや、駆動源に加わる負荷の違い等によって、背凭れ部と座部を同期して目標角度まで到達させることが難しく、一方が目標角度まで到達した後に、遅れて他方が目標角度に到達するような不自然な動きとなることがある。
【0003】
そこで出願人は、1基の駆動源によって、背凭れ部と座部がリクライニングできる改良型のマッサージ機を既に提案している。図1乃至図3にこの改良型の椅子型マッサージ機を示す。以下にその構造を説明する。なお、この図1乃至図3は、本発明の実施形態1のマッサージ機の基本的な構造でもある。
【0004】
図1に示すように、椅子式マッサージ機は、床面に載置されベースフレーム1上の高位置にある支点11を中心に、使用者が腰掛ける座部2の後部と、背凭れ部3の下部に突設したブラケット31を軸支し、座部2の下方に配備したリンク機構4によって、座部2と背凭れ部3を連動させて、リクライニング可能となしている。座部2及び背凭れ部3は、図示しないクッション材、カバー等を外装して構成され、夫々公知のマッサージ手段(図示せず)を具えている。
【0005】
図1に示す如く、リンク機構4は、ベースフレーム1の略中央の定位置に枢軸50によって枢支された縦長の略菱形のカム体5と、リンク片6とによって構成される。リンク片6の一端は、背凭れ部3の下端に枢軸61によって枢支連結され、他端は、カム体5に枢軸62によって枢支連結されている。
【0006】
カム体5の上端部にはカム面53が形成され、このカム面53上を、座部2の下面より突設したブラケット21の下端に軸支したローラ8が転動する。カム面53は、中央部が山部53c、両端が谷部53a、53bとなっており、山部53cから両谷部53a、53bへ斜面が形成されている。
【0007】
リンク機構4を作動させる駆動源7は、モータ駆動によって全長が伸縮する電動アクチェータ70であって、該アクチェータ70の一端は、ベースフレーム1より座部2の前部に接近する高さまで突設したブラケット13の上部に枢軸71にて枢支連結され、他端は、前記背凭れ部3の下端に枢軸72にて枢支連結されている。アクチェータ70の全長が縮むと、前記支点11を中心に背凭れ部3は後傾し、アクチェータ70の全長が伸びると、背凭れ部3は起立する。なお、ブラケット13の枢軸71を支持する部分は、枢軸71を両側から挟みこむように二つのブラケット片13a、13aを有する(図5、図6参照)。
【0008】
背凭れ部3が図1のように最も起立した状態(この状態が請求項1でいうところの起立状態である。)から電動アクチェータ70を縮めていくと、背凭れ部3が後傾し、支点11より下位置の背凭れ部3の下端は前方へ移動し、リンク片6を介してカム体5を枢軸50を中心に前方へ回転させる。カム体5が回転すると、ローラ8がカム面53の谷部53aから山部53cへ至る斜面を転動して、座部2をその前端が上昇するように支点11を中心に回動させる。
【0009】
背凭れ部3が後傾し続けて図2のようにローラ8がカム面53の中央山部53cの位置にくると、座部2の前端は最も高く持ち上げられた状態になる。(この状態が請求項1でいうところの中間状態である)。
【0010】
さらに電動アクチェータ70を縮めて背凭れ部3を後傾し続けると、ローラ8がカム面53の山部53cから谷部53bへ至る斜面を転動して、座部2をその前端が下降するように支点11を中心に回動させる。図3は、背凭れ部3が最も後傾した状態(この状態が請求項1でいうところの傾倒状態である)を示す。
【0011】
図3の状態から、電動アクチェータ70を伸張していくと、背凭れ部3が起き上がり、図2の中間状態を経て元の起立状態(図1)へ復帰する。
【0012】
このように、改良型の椅子型マッサージ機によれば、リクライニング機構の駆動源を1基とすることで、リクライニング機構が大型化、複雑化することはなく、また、バラツキのない安定したリクライニング動作を行なうことができる。そして、背凭れ部が起立状態から中間状態まで揺動する際には、座部前端が上昇し、背凭れ部が中間状態から傾倒状態まで移動する際には、上昇した座部前端を下げているので、被施療者がリラックスした状態で、背凭れ部と座部のリクライニングを行なうことができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
上述した改良型の椅子型マッサージ機では、座部2の前端が最も上昇した位置(図2の如くカム面53の山部53cにローラ8が位置する)を境に、図1のようにローラ8が山部53cと谷部53aの間にある場合と、図3のようにローラ8が山部53cと谷部53bの間にある場合とで、電動アクチェータ70に加わる荷重の方向が反転する。
【0014】
即ち図1のようにローラ8が山部53cと谷部53aの間にある場合は、座部2に加わる人体の重さにより、アクチェータ70には図4のように引っ張り方向(矢印A方向)の力が働き、ローラ8が山部53cと谷部53bの間にある場合は、アクチェータ70には図6のように圧縮方向(矢印B方向)の力が働く。
【0015】
アクチェータ70の一端は、ベースフレームのブラケット13上部に枢軸71にて枢支連結されているが、枢軸71と、アクチェータ70に形成した枢軸71を通す軸穴72及びブラケット13に形成した枢軸71を通す軸穴73との間には、図5、図6に示すように、夫々間隙K1、K2を有している。
【0016】
この間隙K1、K2によりローラ8がカム面53の山部53cを通過して反対側の斜面に移行するとき、アクチェータ70に加わる力の方向が反転することで、アクチェータ70や枢軸71が瞬間的に間隙K1、K2内をアクチェータの動作方向に移動し、例えば、図5の状態から図7の状態へ、あるいは図7の状態から図5の状態へ瞬間的に変化する。この結果、リクライニング中の座部2や背凭れ部3の動きが円滑でなくがたつきが発生し、「カック」という衝撃が使用者に伝わったり、「カッチ」という衝撃音が発生するという問題がある。
【0017】
間隙K1、K2をできるだけゼロに近づければよいが、間隙をゼロに近づければ、組み立て性を損なうという問題がある。
【0018】
本発明の目的は、1基の駆動源によって、背凭れ部と座部のリクライニングを行なうことができるもので、組み立て性を損なうことなく、リクライニング中に衝撃や衝撃音が発生することのない椅子型マッサージ機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
上記課題を解決するために本発明の椅子型マッサージ機は、
被施療者の背中の当たる背凭れ部と、被施療者が腰掛ける座部と、背凭れ部及び座部を揺動させるリクライニング機構とを具える椅子型マッサージ機において、
リクライニング機構は、1基の電動アクチェータとリンク機構を具え、
電動アクチェータは、その一端をベースフレームに対し枢軸にて枢支すると共に他端を背凭れ部に枢支連結し、
リンク機構は、電動アクチェータを動作させることで、背凭れ部を起立状態から中間状態を介して傾倒状態まで揺動させるときに、背凭れ部が起立状態から中間状態まで揺動する際には、座部前端が上昇するよう傾倒させ、背凭れ部が中間状態から傾倒状態まで移動する際には、上昇した座部前端を下げるよう傾倒させる構成とし、
電動アクチェータの一端側の前記枢軸が、該枢軸と、それが通る電動アクチェータ側に設けた軸穴及びベースフレーム側に設けた軸穴とで形成される間隙を、電動アクチェータの動作中に動作方向に移動することのないようにその動きを阻止するがたつき防止機構を具えたものである。
【0020】
前記がたつき防止機構としては、電動アクチェータの一端を、前記枢軸が電動アクチェータ側に形成した軸穴の一端側に当接するように押すネジを含むものを例示できる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、電動アクチェータの一端側の枢軸が、がたつき防止機構によって、電動アクチェータの動作中に軸穴との間に形成された間隙内を移動することが阻止される。従って、背凭れ部と座部のリクライニング中に、衝撃や衝撃音が発生することがなく、円滑なリクライニング動作を得ることができる。また、枢軸と、各軸穴との間に形成された間隙を狭くする必要はないので、組み立て性を損なうこともない。
【0022】
またがたつき防止機構としては、電動アクチェータの一端を、前記枢軸が電動アクチェータ側に形成した軸穴の一端側に当接するようにネジで押す構成にすればよく、簡単な構成になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明の実施形態1の椅子型マッサージ機の構成は、電動アクチェータの一端側枢軸71近傍の構成を除いて、改良型の椅子型マッサージ機として示した図1乃至図3と同じであるので、ここでは、電動アクチェータの一端側枢軸71近傍の構成のみ、図8、図9に基き説明する。
【0024】
ブラケット13は、左右一対のブラケット片13a、13aを具える。枢軸71は両ブラケット片13a、13aとアクチェータ70を貫通して、抜け落ちないようにされている。両ブラケット片13a、13a先端は、連結部材13bで連結され一体化されている。この連結部材13bには、外側からアクチェータ70の一端70aに向かって、ネジ75がねじ込まれており、ネジ75の先端で、アクチェータ70の一端を図8の矢印C方向(図4の引っ張り方向(矢印A方向と同じ)に押す。その結果、図5に示したように、枢軸71がアクチェータ70に形成した軸穴72の一端側に当接した状態で固定される。従って、アクチェータ70に引っ張り方向と圧縮方向のどちらの方向に力が作用しても、枢軸71は軸穴K1内を移動することはなく(厳密にはアクチェータ70が動くことはなく)固定される。軸穴K1内を移動することがないので、軸穴K2内をも移動することはない。
【0025】
従って、座部2や背凭れ部3のリクライニング中に、ローラ8がカム面53の山部53cを通過して反対側の斜面に移行して、アクチェータ70に加わる力の方向が反転しても、アクチェータ70や枢軸71が間隙K1、K2内をアクチェータの動作方向に瞬間的に移動することはなく、がたつきは発生しない。従って、使用者に「カック」という衝撃が伝わったり、「カッチ」という衝撃音が発生することはなく、円滑なリクライニング動作が可能になる。
【0026】
実施例では、がたつきを防止するためのネジ75は2本用いて、アクチェータ70をその動作方向に沿ってバランスよく均等に押せるようにしているが、ネジ75が一本の場合は、アクチェータ70をその動作方向に沿ってバランスよく均等に押せる位置、即ち動作方向の中心軸線上にネジ75を位置させればよい。
【0027】
以上の実施例の椅子型マッサージ機では、背凭れ部3と座部2とを連携させるリンク機構4として、カム体5とリンク片6とより構成したが、カム体5を用いる代わりに、図10乃至図12に示す実施形態2のように、全てをリンク片で構成してもよい。
【0028】
以下、実施形態2の椅子型マッサージ機10を図10乃至図12に基き説明する。図10に示すように、椅子型マッサージ機10は、床面に載置されるベースフレーム12に、被施療者の腰掛ける座部30と、背中の当たる背凭れ部20を軸支90して構成され、後述するリクライニング機構40によって揺動可能となっている。
【0029】
背凭れ部20は、背凭れ部フレーム22の外周にクッション23等を装着して構成され、内部には、被施療者の肩、背中、腰等をマッサージするマッサージ手段24が昇降ユニット25によって昇降可能に配備される。
【0030】
座部30は、座部フレーム32の外周にクッション33等を装着して構成され、必要に応じて、内部にエアバッグ等のマッサージ手段(図示せず)が配備される。座部30の先端には、被施療者の脚を載せる脚部38を有する。
【0031】
リクライニング機構40は、駆動源となる電動アクチェータ42とリンク機構52を具える。電動アクチュエータ42は、ベースフレーム12の略中央から前方上向きに一体的に立設されたブラケット51の上端部に、その一端が枢軸71により枢支連結されており、他端は、背凭れ部20の下端に枢支連結されている。上記椅子型マッサージ機10において、アクチュエータ42を縮めると、背凭れ部20は、軸支部90を支点として下端が前方に引っ張られ、背凭れ部20は、図11及び図12に示すように後傾する。
【0032】
リンク機構52は、複数のリンク片55、56、57を組み合わせて構成することができる。図10では、リンク機構52は、ベースフレーム12の略中央に枢軸91にて枢支された第1リンク片56、該第1リンク片56の自由端に近い位置と背凭れ部20の下端に枢軸92、93にて枢支されこれらを連繋する第2リンク片55、第1リンク片56の自由端側先端と座部30の下面に突設されたブラケット35に枢軸94、95にて枢支され、これらを連繋する第3リンク片57から形成されている。
【0033】
本実施例では、図10の起立状態と、図12の傾倒状態で座部30の高さがほぼ同じになるようにしている。そのため、第1リンク片56と第3リンク片57が、図10と図12では左右対称となるような動きをする。その動きをさせるために、背凭れ部20に連動した第2リンク片55のストロークが定められる。
【0034】
上記構成のリクライニング機構40において、電動アクチェータ42を作動させ、背凭れ部20が図1の起立状態から後傾を開始すると、第2リンク片55が前方に押し出され、第1リンク片56は、ベースフレーム12との枢支点91を中心に前方に傾き、第3リンク片57を前方に押し出す。その結果、座部30は、軸支部90を中心に前端が上昇するよう揺動する。
【0035】
背凭れ部20が図11に示すように、起立状態から中間状態まで後傾すると、リンク機構52は、第1リンク片56と第3リンク片57が直線状態となり、座部30前端の上昇が最大となる。
【0036】
電動アクチェータ42をさらに作動させると、図11の中間状態から背凭れ部20が後傾し、第2リンク片55が前方に押し出され、第1リンク片56は、ベースプレート12との枢支点91を中心にさらに前方に傾く。これにより、第3リンク片57は後傾し、上昇していた座部30の前端を下げる方向に引っ張り、図12に示すように、背凭れ部20と座部30は、ほぼフラットな状態まで移行する。
【0037】
電動アクチェータ42を逆方向に作動、即ち、アクチュエータ42を伸ばすことで、背凭れ部20と座部30は、上記と逆の動作を行なう。
【0038】
このようなリンク機構52を具えたマッサージ機においても、座部30の前端が最も高い位置を境にアクチュエータ42に加わる力は反転して、図4や図6で説明したと同様の枢軸71のがたつきが発生するので、図8、図9で説明したと同様のがたつき防止機構を用いて枢軸71のがたつきを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】従来と本発明の実施形態1の椅子型マッサージ機の基本形態で、起立状態を示している。
【図2】同椅子型マッサージ機の中間状態を示している。
【図3】同椅子型マッサージ機の後傾状態を示している。
【図4】図1の状態における、従来の電動アクチェータ一端部近傍を示す側面図である。
【図5】図4におけるX−X線に基く断面図で、枢軸と軸穴の関係を示す。
【図6】図3の状態における、従来の電動アクチェータ一端部近傍を示す側面図である。
【図7】図6におけるY−Y線に基く断面図で、枢軸と軸穴の関係を示す。
【図8】本発明の電動アクチェータ一端部近傍を示す斜視図である。
【図9】本発明の電動アクチェータ一端部近傍を示す側面図である。
【図10】本発明の実施形態2の椅子型マッサージ機の基本形態で、起立状態を示している。
【図11】同椅子型マッサージ機の中間状態を示している。
【図12】同椅子型マッサージ機の後傾状態を示している。
【符号の説明】
【0040】
3 背凭れ部
2 座部
70 電動アクチェータ
4 リンク機構
1 ベースフレーム
71 枢軸
72 軸穴
73 軸穴
75 ネジ(がたつき防止機構)
6 リンク片
5 カム体
53 カム面
20 背凭れ部
30 座部
40 リクライニング機構
42 電動アクチェータ
52 リンク機構
12 ベースフレーム
56 第1リンク片
55 第2リンク片
57 第3リンク片
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被施療者の背中の当たる背凭れ部と、被施療者が腰掛ける座部と、背凭れ部及び座部を揺動させるリクライニング機構とを具える椅子型マッサージ機において、
リクライニング機構は、1基の電動アクチェータとリンク機構を具え、
電動アクチェータは、その一端をベースフレームに対し枢軸にて枢支すると共に他端を背凭れ部に枢支連結し、
リンク機構は、電動アクチェータを動作させることで、背凭れ部を起立状態から中間状態を介して傾倒状態まで揺動させるときに、背凭れ部が起立状態から中間状態まで揺動する際には、座部前端が上昇するよう傾倒させ、背凭れ部が中間状態から傾倒状態まで移動する際には、上昇した座部前端を下げるよう傾倒させる構成とし、
電動アクチェータの一端側の前記枢軸が、該枢軸と、それが通る電動アクチェータ側に設けた軸穴及びベースフレーム側に設けた軸穴とで形成される間隙を、電動アクチェータの動作中に動作方向に移動することのないようにその動きを阻止するがたつき防止機構を具えたことを特徴とする椅子型マッサージ機。
【請求項2】
前記リンク機構は、リンク片と前記ベースフレームに枢支されたカム体を具え、
リンク片の一端は背凭れ部に枢支されていると共に、他端は前記カム体に枢支されており、
カム体は、カム体の一部に座部と当接するカム面を有しており、
前記カム面は、電動アクチェータを動作させることで、リンク片を介して、カム体を回転させることで、背凭れ部を起立状態から中間状態を介して傾倒状態まで揺動させるときに、背凭れ部が起立状態から中間状態まで揺動する際には、座部前端が上昇するよう傾倒させ、背凭れ部が中間状態から傾倒状態まで移動する際には、上昇した座部前端を下げるように傾倒させる形状とした請求項1に記載の椅子型マッサージ機。
【請求項3】
前記がたつき防止機構は、電動アクチェータの一端を、前記枢軸が電動アクチェータ側に形成した軸穴の一端側に当接するように押すネジを有する請求項1又は請求項2に記載の椅子型マッサージ機。
【請求項1】
被施療者の背中の当たる背凭れ部と、被施療者が腰掛ける座部と、背凭れ部及び座部を揺動させるリクライニング機構とを具える椅子型マッサージ機において、
リクライニング機構は、1基の電動アクチェータとリンク機構を具え、
電動アクチェータは、その一端をベースフレームに対し枢軸にて枢支すると共に他端を背凭れ部に枢支連結し、
リンク機構は、電動アクチェータを動作させることで、背凭れ部を起立状態から中間状態を介して傾倒状態まで揺動させるときに、背凭れ部が起立状態から中間状態まで揺動する際には、座部前端が上昇するよう傾倒させ、背凭れ部が中間状態から傾倒状態まで移動する際には、上昇した座部前端を下げるよう傾倒させる構成とし、
電動アクチェータの一端側の前記枢軸が、該枢軸と、それが通る電動アクチェータ側に設けた軸穴及びベースフレーム側に設けた軸穴とで形成される間隙を、電動アクチェータの動作中に動作方向に移動することのないようにその動きを阻止するがたつき防止機構を具えたことを特徴とする椅子型マッサージ機。
【請求項2】
前記リンク機構は、リンク片と前記ベースフレームに枢支されたカム体を具え、
リンク片の一端は背凭れ部に枢支されていると共に、他端は前記カム体に枢支されており、
カム体は、カム体の一部に座部と当接するカム面を有しており、
前記カム面は、電動アクチェータを動作させることで、リンク片を介して、カム体を回転させることで、背凭れ部を起立状態から中間状態を介して傾倒状態まで揺動させるときに、背凭れ部が起立状態から中間状態まで揺動する際には、座部前端が上昇するよう傾倒させ、背凭れ部が中間状態から傾倒状態まで移動する際には、上昇した座部前端を下げるように傾倒させる形状とした請求項1に記載の椅子型マッサージ機。
【請求項3】
前記がたつき防止機構は、電動アクチェータの一端を、前記枢軸が電動アクチェータ側に形成した軸穴の一端側に当接するように押すネジを有する請求項1又は請求項2に記載の椅子型マッサージ機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2010−125024(P2010−125024A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−302019(P2008−302019)
【出願日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000214892)三洋電機コンシューマエレクトロニクス株式会社 (1,582)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000214892)三洋電機コンシューマエレクトロニクス株式会社 (1,582)
【Fターム(参考)】
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