説明

植栽植物保護装置

【課題】保護シートを緊張させて綺麗に張設することが出来、植物支柱を安定に支えることが出来、強風にあって揺れ動くことなく、外観を損なうことなくプランターに搭載し固定することが出来る分解・組立自在な植栽植物保護装置を得る。
【解決手段】彎曲可能なプラスチック製網目板11と、その彎曲した網目板の彎曲方向において向き合う内側周面32A・32Bに密着する周縁22・22を向き合う両側に有する規制盤21と、規制盤の周縁と網目板の内側周面の密着状態を維持する固定材31によって植栽植物保護装置を構成する。植栽植物保護装置は、端縁同士が向き合う方向に網目板を折り曲げ、その彎曲した網目板に固定材袋31Aを被せて網目板を彎曲状態に維持し、その向き合う端縁間に規制盤を挿入し、規制盤の周縁22を彎曲した網目板の内面に彎曲方向に沿って密着させて組み立て、簡易温室等として植栽植物に被せて使用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、植物支柱、遮光ネット支枠、防虫ネット支枠、防霜シート支枠、プランター支台、遮光板、防虫ネット、簡易温室等の植栽植物を保護するために使用される装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
植栽植物を太陽光から保護する遮光ネット、害虫から保護する防虫ネット、雪霜・寒気から保護する防霜シート等の保護シートは、植栽植物を囲んで構築した枠体に植栽植物を包み込むように被せて使用される。
【0003】
その枠体は、植物の幹を支える支柱に代用し、或いは、植物の幹を支えるために地面に立てた支柱を支える補強支材に使用されることもある。
【0004】
枠体の多くは、地面に立てる2〜4本の柱桿と、それらの柱桿の先端部と先端部の間を連結する連結桿とで組み立てられる(例えば、特許文献1、2、3、4、5、6、7参照)。
【0005】
枠体に保護シートを接合するためにはクリップ等が使用される(例えば、特許文献8参照)。防霜シートには概して厚みが50μm以下のプラスチックフイルムが使用されている。
【0006】
【特許文献1】特開平07−284346号公報(特許第2,604,322号)
【特許文献2】実開平05−085240号公報
【特許文献3】実開平06−019435号公報
【特許文献4】実開平06−024452号公報
【特許文献5】実開平07−013125号公報
【特許文献6】実用新案登録第3,008,921号公報
【特許文献7】実用新案登録第3,114,393号公報
【特許文献8】特開平07−075451号公報(特許第2,548,080号)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
枠体に被せられた保護シートは、枠体の形状に応じた外観を呈することになるが、特に通風性を欠く防霜シートでは、強風にあおられて枠体と共に揺れ動き、緊張して張設されたものでは弛み皺が発生して見苦しい外観を呈することになる。
保護シートを使用することなく、それ自体を植物の幹を支える支柱とする場合でも、枠体は強風にあおられて揺れ動き易く、それを立ち上げるために差し込んだ地面の穴が広がって枠体全体が傾斜し、或いは、倒れる等、地面に起立した状態が不安定になる。
【0008】
振れを少なくし、枠体を安定に支えるために、枠体をプランターの周縁に係止する方法もあるが(例えば、特許文献2、4、5、7参照)、柱桿を差し込むために開けた差込孔によってプランターの外観が損なわれる。
【0009】
柱桿や連結桿を接合して枠体を構築するには手間暇を要し、それを接合するために使用する針金等の治具に触れて保護シートが破れる。
加えて、保護シートを緊張させて綺麗に張設することは難しく、弛み皺が発生が発生し易いので、観葉植物等では、保護シートによって美観が損なわれる。
【0010】
そこで本発明は、平板な部材によって立体的に構成することが出来、保護シートを緊張させて綺麗に張設することが出来、植物支柱を安定に支えることが出来、強風にあって揺れ動くことなく、外観を損なうことなくプランターに搭載し固定することが出来る植栽植物保護装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の特徴は、平板な部材によって立体的な植栽植物保護装置が得られる点にあり、(イ) 彎曲可能なプラスチック製網目板11と、その彎曲した網目板11の彎曲方向において向き合う内側周面32Aと内側周面32Bに密着する周縁22・22を向き合う両側に有する規制盤21と、規制盤の周縁22と網目板の内側周面32との密着状態に維持する固定材31とから成ることを第1の特徴とする。
【0012】
本発明に係る植栽植物保護装置の第2の特徴は、上記第1の特徴に加えて、(ロ) 向き合う端縁12と端縁12が向き合う方向に網目板11が折り曲げられて彎曲しており、(ハ) 規制盤21の周縁22が網目板11の彎曲方向に沿って彎曲した網目板11の内面に密着し、(ニ) その規制盤21の周縁22によって網目板11の彎曲量が規制されており、(ホ) その網目板11の規制盤21に密着した彎曲状態が網目板11の外側から固定材31によって固定されている点にある。
【0013】
本発明に係る植栽植物保護装置の第3の特徴は、上記第1および第2の何れかの特徴に加えて、(へ) 規制盤21と固定材31がプラスチックに成り、(ト) 周縁22に囲まれる規制盤21の内部に空隙口23が形成されており、(チ) その空隙口23の内部空隙の総面積が規制盤21の表面積の30%以上を占めている点にある。
【0014】
本発明に係る植栽植物保護装置の第4の特徴は、上記第1、第2および第3の何れかの特徴に加えて、(リ) 固定材31が一辺を開口とする袋31Aによって構成されており、(ヌ) その固定材袋31Aの内部に彎曲した網目板11が納められており、(ル)
固定材袋31Aの無端状に続く内側周面32に網目板11が弾性的に密着している点にある。
【0015】
本発明に係る植栽植物保護装置の第5の特徴は、上記第4の特徴に加えて、(オ) 網目板の折り曲げられて向き合う2つの端縁12・12にそれぞれ直交して彎曲する彎曲端縁13・13に、溝底15・15が網目板が折り曲げられて向き合い、規制盤の周縁22が嵌合する嵌合溝14・14が設けられており、(ワ) 網目板が、U字形に折り曲げられ、その彎曲部16を固定材袋31Aの底部33に向けて、固定材袋31Aに納められており、(カ) 規制盤21が、網目板11のU字形に折り曲げられて向き合う彎曲端縁13と彎曲端縁13の間に挟み込まれており、(ヨ) 規制盤の周縁22が、彎曲端縁13の嵌合溝14に嵌合している点にある。
【0016】
本発明に係る植栽植物保護装置の第6の特徴は、上記第1、第2および第3の何れかの特徴に加えて、(タ) 先端に止め孔24を有する突起25が、周縁22の外側に向けて規制盤21から突出しており、(レ) その突起25が、網目板11に設けられた差込孔17に差し込まれており、(ソ) その先端の止め孔24が、網目板11の外側に突き出ており、(ツ) 固定材31が、その止め孔24に嵌合する止め桿31Bを構成している点にある。
【0017】
本発明に係る植栽植物保護装置の第7の特徴は、上記第1、第2、第3、第4、第5および第6の何れかの特徴に加えて、(ネ) 複数枚の網目板11A・11Bの端縁12Aと端縁12Bが、繋ぎ材41を介して連結されており、(ナ) 繋ぎ材41が、U字形断面の溝材42と、複数個の舌片51が櫛歯に連続して突き出た押さえ材52と、複数個の舌片51・51……の先端に連続して係合する係合桿62とから成り、(ラ) 溝材42が、U字形断面を成し、(ム) そのU字形断面を成す溝を間に挟んで向き合う起立壁43A・43Bに、網目板11の網目18と網目18を仕切る複数個の仕切材19がそれぞれ嵌合する複数個の嵌込溝44が設けられており、(ウ) 押さえ材52の舌片51が嵌合する差込孔45が、起立壁43の嵌込溝44と嵌込溝44の間の部分に、溝材42の軸芯に直交する方向に向けて開けられており、(ヒ) 押さえ材の舌片51の突出長さhが、向き合う起立壁43A・43Bの差込孔45Aと差込孔45Bを貫通して溝材42の外側に舌片51の先端を突き出る所要の長さになっている点にある。
【0018】
本発明に係る植栽植物保護装置の第8の特徴は、上記第1、第2、第3、第4、第および第6の何れかの特徴に加えて、(ノ) 1枚の網目板11の向き合う端縁12Aと端縁12B、又は、隣り合わせに配置されて向き合う2枚の網目板11A・11Bの端縁12Aと端縁12Aを繋ぎ材41によって連結されており、(オ) その網目板の向き合う2つの端縁12A・12Bが、仕切材19と網目18によって構成される網目板本体へと続くウエブ71と網目板本体から突き出たフランジ72によってL形断面形状に構成されており、(ク) 複数個の連結孔73が端縁12の長さ方向に沿ってフランジ72に連設されており、(ヤ) 繋ぎ材41が、それらの連結孔73に嵌合する複数個の舌片46を軸桿47に連設して成り、(マ) 繋ぎ材の舌片46の先端側に係合孔48が設けられており、(ケ) 網目板の向き合う2つの端縁12A・12Bの一方の端縁12のウエブ71に、繋ぎ材の舌片46の係合孔48に嵌合する複数個の爪74が、先端77をフランジ72の突出方向に向けて端縁12の長さ方向に連設されており、(フ) 繋ぎ材の隣り合う舌片46と舌片46の間と、網目板の端縁の隣り合う連結孔73と連結孔73の間と、網目板の端縁のウエブの爪74と爪74の間が、同じ間隔になっている点にある。
【0019】
本発明に係る植栽植物保護装置の第9の特徴は、上記第8の特徴に加えて、(コ) 連結孔73がウエブ71とフランジ72の交わるコーナー部分に設けられており、
(エ) 係合孔48の舌片の先端側の内縁49から軸桿47までの距離kが、向き合う2つの端縁12A・12Bのフランジ72Aとフランジ72Bの合計厚みtと爪74の網目板本体側の起立面75からフランジ72までの距離sとの合計寸法(t+s)に等しい点にある。
【0020】
本発明に係る植栽植物保護装置の第10の特徴は、上記第8および第9の何れかの特徴に加えて、(テ) 爪74の網目板本体側の起立面75に対応するフランジ側の面(76)が、爪74の先端77からウエブ71へと続く斜面76になっている点にある。
【0021】
本発明に係る植栽植物保護装置の第11の特徴は、上記第1、第2、第3、第4、第5および第6の何れかの特徴に加えて、(ア) 1枚の網目板11の向き合う端縁12Aと端縁12B、又は、隣り合わせに配置されて向き合う2枚の網目板11A・11Bの端縁12Aと端縁12Aを繋ぎ材41によって連結されており、(サ) 繋ぎ材41が、複数個の舌片46が櫛歯に連続して突き出た軸桿47と、その舌片46の数に応じた複数個の爪74が突出した保持桿50とから成り、(キ) その舌片46の先端側には、保持桿50の爪74が嵌合する係合孔48が設けられており、(ユ) 網目板の向き合う2つの端縁12A・12Bが、仕切材19と網目18によって構成される網目板本体へと続くウエブ71と網目板本体から突き出たフランジ72によってL形断面形状に構成されており、(メ) 繋ぎ材41の舌片46が嵌合する複数個の連結孔73が、端縁12の長さ方向に沿って網目板のフランジ72に連設されており、(ミ) 軸桿47の隣り合う舌片46と舌片46の間と、保持桿50の爪74と爪74の間と、網目板のフランジ72の隣り合う連結孔73と連結孔73の間が、同じ間隔になっている点にある。
【0022】
本発明に係る植栽植物保護装置の第12の特徴は、上記第1、第2、第3、第4、第5および第6の何れかの特徴に加えて、(シ) 1枚の網目板11の向き合う端縁12Aと端縁12B、又は、隣り合わせに配置されて向き合う2枚の網目板11A・11Bの端縁12Aと端縁12Aが突き合わされて連結されており、(エ) その網目板の向き合う2つの端縁12A・12Bが、仕切材19と網目18によって構成される網目板本体へと続くウエブ71と網目板本体から突き出たフランジ72によってL形断面形状に構成されており、(ヒ) 網目板11の向き合う2つの端縁12A・12Bの一方の端縁12Aのフランジ72Aに、複数個の連結孔73が、その端縁12Aの長さ方向に沿って連設されており、(モ) その一方の端縁12Aのウエブ71Aに、複数個の爪74が、その先端をフランジ72Aの突出方向に向け、フランジ72Aの連結孔73に向かい合わせになって、端縁12Aの長さ方向に連設されており、(セ) その向き合う2つの端縁12A・12Bの他方の端縁12Bのフランジ72Bに、その一方の端縁12Aの連結孔73に嵌合する複数個の舌片46が、先端を仕切材19と網目18によって構成される網目板本体の外側に向け、端縁12Bの長さ方向に沿って連設されており、(ス) その舌片46の先端側には、一方の端縁12Aのウエブ71Aの爪74に嵌合する係合孔48が設けられており、(ン) 一方の端縁12Aのウエブ71Aの爪74と爪74の間と、一方の端縁12Aのフランジ72Aの隣り合う連結孔73と連結孔73の間と、他方の端縁12Bのフランジ72Bの隣り合う舌片46と舌片46の間が、同じ間隔になっている点にある。
【0023】
本発明に係る植栽植物保護装置の第13の特徴は、上記第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10、第11および第12の何れかの特徴に加えて、(ド) 網目板11の端縁12にフランジ72が付設されており、(ガ) 規制盤21の突出端26が嵌合する差込孔17が網目板11に付設されており、(ダ) 網目板11の差込孔17に差し込まれて突き出た規制盤21Aの突出端26の先端部分に、止め桿31Aを差し込む止め孔24が付設されている点にある。
【0024】
本発明に係る植栽植物保護装置の第14の特徴は、上記第13の特徴に加えて、(ド) 網目板11の端縁12にフランジ72が付設されており、(ガ) 規制盤21の突出端26が嵌合する差込孔17が網目板11に付設されており、(ダ) 網目板11の差込孔17に差し込まれて突き出た規制盤21Aの突出端26の先端部分に、止め桿31Aを差し込む止め孔24が付設されている点にある。
【0025】
本発明に係る植栽植物保護装置の第15の特徴は、上記第13および第14の何れかの特徴に加えて、(ズ) 規制盤21Aの突出端26が嵌合する網目板11の差込孔17を、端縁12に直交する方向に長い細長孔とした点にある(図8参照)。
【0026】
本発明に係る植栽植物保護装置の第15の特徴は、上記第1〜第15の何れかの特徴に加えて、(グ) 網目板11の表面積に占める網目18の合計面積の面積比率を50%以上とした点にある。
【発明の効果】
【0027】
本発明(第1の特徴)によると、植栽植物保護装置は、端縁同士が向き合う方向に網目板を折り曲げ、その彎曲した網目板に固定材袋31Aを被せて網目板を彎曲状態に維持し、その向き合う端縁間に規制盤を挿入し、規制盤の周縁22を彎曲した網目板の内面に彎曲方向に沿って密着させ網目板11と規制盤21と固定材31の何れをも接着せず、或いは、ビス止め・釘打ち固定せずに組み立てることが出来、従って、不使用時には分解して保管することが出来、物流過程で嵩張らない(図1参照)。
その固定材袋31Aをプラスチックフイルム製袋とするときは、植栽植物保護装置を簡易温室として植栽植物に被せて使用することが出来る。
固定材袋31Aに防虫ネットを適用するときは、植栽植物保護装置を防虫籠として植栽植物に被せて使用することが出来る。
固定材袋31Aに遮光ネットを適用するときは、植栽植物保護装置を日除け籠として植栽植物に被せて使用することが出来る。
【0028】
植栽植物保護装置は、端縁同士が向き合う方向に網目板を折り曲げ、その彎曲した網目板に輪状の固定材31を被せて網目板を彎曲状態に維持し、その向き合う端縁間に規制盤を挿入し、規制盤の周縁22を彎曲した網目板の内面に彎曲方向に沿って密着させて組み立てることが出来る(図2参照)。
植栽植物保護装置は、端縁同士が向き合う方向に網目板を折り曲げ、その彎曲して向き合う端縁間に規制盤を挿入し、規制盤の周縁22を彎曲した網目板の内面に彎曲方向に沿って密着させ、固定材31で規制盤を網目板に固定して組み立てることも出来る。
このようにして組み立てた植栽植物保護装置は、その上にプラスチックフイルムを被せて簡易温室として使用することが出来、プラスチックフイルムに代えて防虫ネットや遮光ネットを適用することも出来る。
固定材袋31Aを使用せずに組み立てられた植栽植物保護装置は、プラスチックフイルムや防虫ネット、遮光ネット等を被せず、それ自体を植物の幹を支えるために使用することも出来る。
【0029】
植栽植物保護装置は、網目板11と規制盤21が直交して密着固定されているので、その一方が他方に支えられて撓むことなく、網目板11に保護シートを被せて簡易温室して使用する場合でも強風にあおられて揺れ動くことはなく、網目板11に保護シートを緊張して張設することが出来(図1・図3参照)、構造が安定しているので植物支柱としても使用することも出来る(図2参照)。
このように、本発明の特徴は、平板な部材によって分解・組立自在で不使用時に嵩張らない立体的な植栽植物保護装置が得られる点にある。
【0030】
本発明(第2の特徴)によると、網目板11が彎曲して形状の安定した曲面を構成するので見栄えがよく、観葉植物に保護シートを適用するのに好適な植栽植物保護装置が得られる。
【0031】
本発明(第3の特徴)によると、網目板11が透視性を有すると共に、規制盤21も内部空隙口23の合計総面積の規制盤全体21の表面積に占める面積比率が30%以上になっているので、植栽植物保護装置全体が透視性と通気性に富み、それが植栽植物の観賞・観察や水遣りの妨げになることはない(図2・図8参照)。
【0032】
本発明(第4の特徴)によると、固定材31が袋31Aであり、その固定材袋31Aの内部に彎曲した網目板11が納められており、その固定材袋31Aの無端状に続く内側周面32に網目板11が弾性的に密着し、固定材袋31Aが網目板11からの弾性的反力を受けて常に緊張状態に置かれることになるので、植栽植物の美観を損なうことがなく、その固定材袋31Aに防虫ネットを適用するときは、そのまま防虫籠として使用することが出来、又、固定材袋31Aにプラスチックフイルムを適用するときは、そのまま簡易温室として使用し得る植栽植物装置が得られる(図1・図3参照)。
【0033】
本発明(第5の特徴)によると、固定材袋31Aに包み込まれている網目板の嵌合溝14・14に周縁22・22を嵌め合わせ、U字形に彎曲した網目板11の内側に規制盤21を押し込めば、その規制盤21によって彎曲端縁間が押し広げられて固定材袋31Aが緊張し、その固定材袋31Aとして使用する保護シートを簡便に張設することが出来、網目板11が固定材袋31Aから受ける締圧力(タガ張圧力)と規制盤21から受ける押し返し圧力(反力)によって表裏から挟持され、その彎曲した形状が安定に維持される(図1・図3参照)。
その固定材袋31Aには、ゴミ袋等に汎用されるプラスチック製袋、所謂ビニール袋を使用することが出来る点でも、本発明は実用てきである。
【0034】
本発明(第6の特徴)によると、固定材31が嵩張らない止め桿31Bであるため、網目板11を植物支柱として使用し得、全体が網目になっているので風圧を受けて揺れ動くことのない植栽植物保護装置が得られる(図2参照)。
【0035】
本発明(第7と8と11と12の特徴)によると、大きい網目板11をプラスチックによって成形するために大型射出成形機を必要とせず、複数の網目板を繋ぎ合わせることによって、植栽植物保護装置を簡便に大型にすることが出来る。
【0036】
本発明(第7の特徴)によると、仕切板19を嵌込溝44に合わせ、突き合わせた端縁12A・12Bを溝に落とし込み、舌片51を差込孔45に差し込むだけで網目板11Aと網目板11Bが連結されるので、その連結作業に手間取らない(図4参照)。
【0037】
本発明(第8の特徴)によると、突き合わせた連結孔73A・73Bに舌片47を押し込み、舌片の係合孔48に爪74を係合させて、網目板11Aと網目板11Bを強固に連結することが出来る(図5参照)。
【0038】
本発明(第9の特徴)によると、連結孔73がウエブ71とフランジ72の交わるコーナー部分に設けられており、係合孔48の舌片の先端側の内縁49から軸桿47までの距離kが、向き合う2つの端縁12A・12Bのフランジ72Aとフランジ72Bの合計厚みtと爪74の網目板本体側の起立面75からフランジ72までの距離sとの合計寸法(t+s)に等しくなっているので、舌片46がウエブ71に密着し、舌片の係合孔48が爪74に密着し、隙間なく網目板11Aと網目板11Bを連結することが出来る(図5参照)。
【0039】
本発明(第10の特徴)によると、係合孔48に差し込まれて突き出た舌片46の先端は、爪74の斜面76によってウエブ71から押し上げられ、舌片の係合孔の内縁49が爪の先端77を越えると、舌片の有する弾性回復力が作用して係合孔48が爪74に嵌合するので、係合孔48と爪74を嵌め合わせる手間が省ける(図5参照)。
【0040】
本発明(第11の特徴)によると、網目板の連結孔73に差し込んだ舌片46が係合する爪74を、網目板11とは別材の保持桿50に設けたので、連結する2つの網目板11A・11Bの端縁12A・12Bを同一形状にすることが出来、多数の網目板の繋ぎ合わせ作業において、その形状の相違によって連結する2つの網目板の端縁12A・12Bを取り違えることがなく、繋ぎ合わせ作業を効率的に行うことが出来る(図6参照)。
【0041】
本発明(第12の特徴)によると、繋ぎ材となる舌片46を網目板11に設けたので、網目板11とは別に溝材42や押さえ材52、係合桿62、或いは、保持桿50を用意する必要がなく、部品数が少ないので、大型植栽植物保護装置を効率的に組み立てることが出来る(図7参照)。
【0042】
本発明(第8〜12の特徴)において、網目板11は舌片46と爪74を内側に向けて折り曲げられ、その折り曲げられて舌片46に生じる弾性回復力が爪74に向けて作用するので、爪74は舌片46に一層強く嵌合し、植栽植物保護装置が組み立てられた状態において、舌片46が爪74から外れることはない。
【0043】
そのように、舌片46と爪74によって連結した網目板11・11を、それらの舌片46や爪74を内側に向けて彎曲させて使用するとき、爪74と舌片46が強く嵌合するので、植栽植物保護装置の不使用時には、網目板11・11を外側に向けて彎曲させることによって舌片46と爪74の嵌合を解き、連結していた2つの網目板11A・11Bを分離することが出来る。
従って、複数の網目板11A・11Bを連結するとしても、そのことによって分解・組立自在な栽植物保護装置が得られると言う本発明の特徴は損なわれない。
【0044】
本発明(第13の特徴)によると、プランターに確り係止することが出来る植栽植物保護装置が得られる。
即ち、慣用される多くのプランター80の周縁は、外側に突き出た縁取り82に縁取られているので、網目板の端縁にフランジ72を付設すると、そのフランジ72をプランターの縁取り82に引っ掛けることが出来る。
その引っ掛けた状態において、網目板の差込孔17に規制盤21Aの先端部分を差し込めば、規制盤21Aとフランジ72によってプランターの縁取り82が挟持されることになるので、強風にあおられてもプランター80から外れることがない(図8参照)。
【0045】
本発明(第14の特徴)によると、プランターに更に確り係止することが出来る植栽植物保護装置が得られる。
即ち、慣用される多くのプラスチック製プランター80の縁取り82の裏側には周縁溝81が設けられている。
そこで、網目板11の端縁12のフランジ72にリブ78を設けると、そのリブ78がプランター80の縁取り82の周縁溝81に係合し、植栽植物保護装置がプランター80に確り係止される(図8参照)。
【0046】
本発明(第15の特徴)では、規制盤21Aの突出端26が嵌合する網目板11の差込孔17を、端縁12に直交する方向に長い細長孔としたので、規制盤21Aの突出端26を網目板11の差込孔17に差し込み易く、差し込んだ規制盤21Aによって網目板11の端縁12のフランジ72のリブ78を吊り上げるようにしてプランター80の縁取り82の周縁溝81に係合させることも可能になる(図8参照)。
【0047】
網目板の向き合う端縁12・12のそれぞれにフランジ72やリブ78を設けた植栽植物保護装置は、網目板11を折り曲げ、その彎曲した内面に規制盤21を密着させ、固定材31によって網目板の彎曲状態を固定して組み立ててから、網目板のフランジ72と規制盤21の間の隙間にプランターの縁取り82を合わせ、或いは、網目板のリブ78をプランターの周縁溝81に合わせ、網目板の端縁12に沿ってプランター80に差し込むように装着することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0048】
植栽植物保護装置の部材である網目板11と規制盤21と固定材31のみならず、保持桿50、押さえ材52、係合桿62等、植栽植物保護装置の全ての部材をプラスチック製にするとよい。
特に、繋ぎ材41をプラスチック製にすると、連結孔73に差し込む舌片46が弾性変形するので、連結孔73に差し込み易く、又、舌片46の係合孔48を爪74に嵌め合わせ易くなる(図4・図5・図6・図7参照)。
【0049】
係合桿62を舌片51の先端に係止するためには、舌片51の先端に係合桿62の嵌合する孔を設けてもよいし(図4参照)、舌片51の先端にフックを付設し、そのフックに係合桿62が係止されるようにしてもよい。
【0050】
図1と図3に図示するプラスチックフイルムに成る固定材袋31A、および、図8に図示する網目板11のフランジ72にリブ78を設ける場合を除き、植栽植物保護装置の主材である網目板11と規制盤21および固定材31、並びに、植栽植物保護装置の副資材である繋ぎ材41、溝材42、保持桿50、押さえ材52、係合桿62は、全て上下一対の金型を用いたプラスチック射出成形機によって成形することが出来、網目板11のフランジ72に横向きの連結孔37を設ける場合や、溝材42に横向きの差込孔45Aを設ける場合でも上下一対の金型以外の金型、即ち、上下一対の金型に対して正面側や背面側或いは左右側面から作動する金型を必要としない。
そのように、上下一対の金型を使用して得られる平板な主材や副資材によって立体的な植栽植物保護装置が経済的に得られる点でも本発明は実利的である。
【0051】
上下一対の金型によって網目板11のフランジ72に横向きの連結孔37を設ける場合には、図5Aおよび図7に図示するように、連結孔37をウエブ71からフランジ72に連続して開け、溝材42に横向きの差込孔45Aを設ける場合も同様とする。
そのように連結孔37をウエブ71からフランジ72に連続した孔にすると、連結された2つの網目板11A・11Bを、その連結孔37を中心に外側に向けて彎曲させることが出来、舌片46と爪74が外れ易く、その2つの網目板11A・11Bに分離し易くなる。
【0052】
上下一対の金型によって規制盤21をプラスチック射出成形する場合、図2に図示する二重になった規制盤21の突起25と止め孔24は、図8に図示する規制盤21Aの突出端26と止め孔24のように一重にする。
図2に図示するように、網目板11の網目18は、規制盤21の突起25を差し込んで突き出す差込孔17に代用することも出来る。
【0053】
図2では、網目板11の外側に突き出る突起25と止め孔24を規制盤21に突設し、止め桿31Bを止め孔24に差し込んで、規制盤21の周縁22を網目板11の仕切材19に密着固定している。
そのように止め桿31Bによって規制盤21の周縁22を網目板11の仕切材19に密着固定するためには、網目板11の内面に図2に図示する突起25と止め孔24と同様の突起と止め孔を設けると共に、止め桿31Bの嵌合する止め孔を規制盤21の周縁部に設け、網目板11の止め孔と規制盤21の止め孔に止め桿(31B)を差し込み、その止め桿(31B)を介して規制盤21の周縁22を網目板11の仕切材19に密着固定することも出来る。
【0054】
植栽植物保護装置は、網目板11をU字形に彎曲させ、それと植物の上に被せるようにして使用してもよいし(図1・図2・図8参照)、網目板11を円筒形に彎曲させ、その円筒内に植物を納めるようにして使用することも出来る(図3参照)。
【0055】
図3は、網目板11を円筒形に彎曲させて固定材袋31に入れ、網目板11の有する弾性回復力によって固定材袋内(31)で拡張させ、その拡張した網目板11の円筒内に中心部が突き出た半円筒の籠形規制盤21を嵌め込み、籠形規制盤21の周縁22によって網目板11の片側の彎曲端縁13を円形に膨らませると共に、固定材袋31の開口側に位置する網目板11の片側には円筒形規制盤21を嵌め込んで彎曲端縁13を円形に膨らませたドーム形の植栽植物保護装置を図示する。
この場合、網目板11の向き合う端縁12と端縁12とは、図4〜図7に図示する繋ぎ材41や舌片46と爪41によって連結することが出来る。
【0056】
図3に図示するように、向き合う端縁12と端縁12を繋ぎ材41や舌片46と爪41によって連結して円筒形にした網目板11を、その片側の彎曲端縁13を円形規制盤21の周縁22によって円形に膨らませ、他の片側の彎曲端縁13を円筒形規制盤21の周縁22によって円形に膨らませた円筒形の植栽植物保護装置では、図9に図示するように、その円形規制盤21を底板とし、その円筒形網目板11の上側開口に植木鉢を嵌め込んでフラワースタンドとして使用することが出来、又、傘立て、屑入れに、或いは、円筒形に組み立てた植栽植物保護装置の内側にプラスチック製の不透水性透明袋(所謂ビニール袋)を入れて水槽や金魚鉢に利用し、或いは又、円筒形に組み立てた植栽植物保護装置の上側開口を縁取る円筒形規制盤21に台盤を載せて椅子やテーブルに使用することが出来る。
その場合、底板となる下側の円筒形規制盤21の外周にはリブやフランジ等のステップ20を突設する一方、その突出したステップ20が網目板11の下側彎曲端縁13に引っ掛かって抜け出さないように、下側の円筒形規制盤21のステップ20に係合するステップ29を下側彎曲端縁13の内面に突設する。
【0057】
図9に図示するように、上側の円形規制盤21の底面には網目板11の上側彎曲端縁13に嵌合する底溝28を設けると共に、網目板11の上側彎曲端縁13に係合する鈎37を設け、上側の円形規制盤21が網目板11から外れ難くする。
円筒形に組み立てた植栽植物保護装置をフラワースタンドとして使用する場合、その下側の規制盤21に石その他の重量物を載せ、植木鉢に強い風圧が作用しても倒れないようにし、又、図9に図示するように、上側の円形規制盤21の内面には凹凸27を付設し、植木鉢の周面に規制盤21の内面が点接触するようにする。
【0058】
円筒形に組み立てた植栽植物保護装置を屑入れとして使用する場合、図9に図示するように、上側の円形規制盤21の外周には蓋に係合する耳38を突設するとよい。
【0059】
図1〜図9には、仕切材19によって仕切られた均等な矩形網目18の網目板11を図示しているが、網目18の形状は、長方形、菱形、三角形、円形、楕円形、星形でもよい。
特に、フラワースタンドや傘立てに利用される植栽植物保護装置では、大小異なる形状の網目18によって網目板11に所要の図柄を描出することが出来、又、仕切材19を平板にし、その周囲を絵柄・模様状に縁取って、網目板11に所要の図柄を描出することも出来る。
【0060】
図柄は、図9に図示するように、装飾片60として別途構成し、その裏面に網目板11の網目18や仕切材19に係合するフック61を設け、係脱自在に網目板11に装着すると、装飾片60を取り換えて植栽植物保護装置のデザインを一新し、その美観を楽しむことが出来、又、デザインの異なる種々の網目板11を品揃えする必要もなく、同一規格の網目板11を量産が可能になるので、栽植物保護装置を安価に提供することが出来る。
仕切材19は、太さが5mm前後の桿状にし、網目18の内部寸法をタテ・ヨコ各30mm前後とし、網目板11の表面積に占める網目18の合計面積の面積比率を70%以上にするとよい。
【0061】
植栽植物保護装置を円筒形に組み立てる場合、特に、図3に図示する簡易温室以外のフラワースタンドや傘立て、屑入れ、水槽、金魚鉢、椅子、テーブルに利用或いは使用する場合(図9参照)、網目板11が押し潰されたり変形することなく円筒形の状態を維持することが出来るようにするために、上下一対の円形規制盤21・21は必須であるが、突き合わせる端縁12Aと端縁12Bは舌片46と爪41によって連結することが出来るので、固定材31は必ずしも必要とされない。
【0062】
このように、上下一対の金型を使用して立体的な植栽植物保護装置や植栽に必要な種々の商品が経済的に得られる点で、本発明は頗る実利的である。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明に係る植栽植物保護装置の一部切截斜視図である。
【図2】本発明に係る植栽植物保護装置の一部切截斜視図である。
【図3】本発明に係る植栽植物保護装置の一部切截斜視図である。
【図4】本発明に係る網目板の分解組立斜視図である。
【図5】本発明に係る網目板の分解組立斜視図である。
【図6】本発明に係る繋ぎ材の分解組立斜視図である。
【図7】本発明に係る網目板の分解組立斜視図である。
【図8】本発明に係るプランターに設置された植栽植物保護装置の斜視図であり、その要部を円で囲んで拡大して図示している。
【図9】本発明に係るフラワースタンドの斜視図であり、その要部を円で囲んで拡大して図示している。
【符号の説明】
【0064】
11:網目板
12:端縁
13:彎曲端縁
14:嵌合溝
15:溝底
16:彎曲部
17:差込孔
18:網目
19:仕切材
20:ステップ
21:規制盤
22:周縁
23:空隙口
24:止め孔
25:突起
26:突出端
27:凹凸
28:底溝
29:ステップ
31:固定材
31A:袋
31B:止め桿
32:内側周面
33:底部
37:鈎
33:耳
41:繋ぎ材
42:溝材
43:起立壁
44:嵌込溝
45:差込孔
46:舌片
47:軸桿
48:係合孔
49:内縁
50:保持桿
51:舌片
52:押さえ材
60:装飾片
61:フック
62:係合桿
71:ウエブ
72:フランジ
73:連結孔
74:爪
75:起立面
76:斜面
77:先端
78:リブ
80:プランター
81:周縁溝
82:縁取り

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(イ) 彎曲可能なプラスチック製網目板(11)と、その彎曲した網目板(11)の彎曲方向において向き合う内側周面(32A)と内側周面(32B)に密着する周縁(22・22)を向き合う両側に有する規制盤(21)と、規制盤の周縁(22)と網目板の内側周面(32)との密着状態に維持する固定材(31)とから成る分解・組立自在な植栽植物保護装置。
【請求項2】
(ロ) 向き合う端縁(12)と端縁(12)が向き合う方向に網目板(11)が折り曲げられて彎曲しており、
(ハ) 規制盤(21)の周縁(22)が網目板(11)の彎曲方向に沿って彎曲した網目板(11)の内面に密着し、
(ニ) 規制盤の周縁(22)によって網目板(11)の彎曲量が規制されており、
(ホ) 網目板(11)の規制盤(21)に密着した彎曲状態が網目板(11)の外側から固定材(31)によって固定されている前掲請求項1に記載の植栽植物保護装置。
【請求項3】
(へ) 規制盤(21)と固定材(31)がプラスチックに成り、
(ト) 周縁(22)に囲まれる規制盤(21)の内部に空隙口(23)が形成されており、
(チ) その空隙口(23)の内部空隙の総面積が規制盤(21)の表面積の30%以上を占めている前掲請求項1と2の何れかに記載の植栽植物保護装置。
【請求項4】
(リ) 固定材(31)が一辺を開口とする袋(31A)によって構成されており、
(ヌ) その固定材袋(31A)の内部に彎曲した網目板(11)が納められており、
(ル) 固定材袋(31A)の無端状に続く内側周面(32)に網目板(11)が弾性的に密着している前掲請求項1〜3の何れかに記載の植栽植物保護装置。
【請求項5】
(オ) 網目板の折り曲げられて向き合う2つの端縁(12・12)にそれぞれ直交して彎曲する彎曲端縁(13・13)に、溝底(15・15)が網目板が折り曲げられて向き合い、規制盤の周縁(22)が嵌合する嵌合溝(14・14)が設けられており、
(ワ) 網目板が、U字形に折り曲げられ、その彎曲部(16)を固定材袋(31A)の底部(33)に向けて、固定材袋(31A)に納められており、
(カ) 規制盤(21)が、網目板(11)のU字形に折り曲げられて向き合う彎曲端縁と彎曲端縁(13・13)の間に挟み込まれており、
(ヨ) 規制盤の周縁(22)が、彎曲端縁(13)の嵌合溝(14)に嵌合している前掲請求項4に記載の植栽植物保護装置。
【請求項6】
(タ) 先端に止め孔(24)を有する突起(25)が、周縁(22)の外側に向けて規制盤(21)から突出しており、
(レ) その突起(25)が、網目板(11)に設けられた差込孔(17)に差し込まれており、
(ソ) その先端の止め孔(24)が、網目板(11)の外側に突き出ており、
(ツ) 固定材(31)が、その止め孔(24)に嵌合する止め桿(31B)を構成している前掲請求項1〜3の何れかに記載の植栽植物保護装置。
【請求項7】
(ネ) 複数枚の網目板(11A・11B)の端縁(12A)と端縁(12B)が、繋ぎ材(41)を介して連結されており、
(ナ) 繋ぎ材(41)が、U字形断面の溝材(42)と、複数個の舌片(51)が櫛歯に連続して突き出た押さえ材(52)と、複数個の舌片(51・51……)の先端に連続して係合する係合桿(62)とから成り、
(ラ) 溝材(42)が、U字形断面を成し、
(ム) そのU字形断面を成す溝を間に挟んで向き合う起立壁(43A・43B)に、網目板(11)の網目と網目(18・18)を仕切る複数個の仕切材(19)がそれぞれ嵌合する複数個の嵌込溝(44)が設けられており、
(ウ) 押さえ材(52)の舌片(51)が嵌合する差込孔(45)が、起立壁(43)の嵌込溝と嵌込溝(44・44)の間の部分に、溝材(42)の軸芯に直交する方向に向けて開けられており、
(ヒ) 押さえ材の舌片(51)の突出長さ(h)が、向き合う起立壁(43A・43B)の差込孔と差込孔(45A・45B)を貫通して溝材(42)の外側に舌片(51)の先端を突き出る所要の長さになっている前掲請求項1〜6の何れかに記載の植栽植物保護装置。
【請求項8】
(ノ) 1枚の網目板(11)の向き合う端縁と端縁(12A・12B)、又は、隣り合わせに配置されて向き合う2枚の網目板(11A・11B)の端縁と端縁(12A・12A)を繋ぎ材(41)によって連結されており、
(オ) その網目板の向き合う2つの端縁(12A・12B)が、仕切材(19)と網目(18)によって構成される網目板本体へと続くウエブ(71)と網目板本体から突き出たフランジ(72)によってL形断面形状に構成されており、
(ク) 複数個の連結孔(73)が端縁(12)の長さ方向に沿ってフランジ(72)に連設されており、
(ヤ) 繋ぎ材(41)が、それらの連結孔(73)に嵌合する複数個の舌片(46)を軸桿(47)に連設して成り、
(マ) 繋ぎ材の舌片(46)の先端側に係合孔(48)が設けられており、
(ケ) 網目板の向き合う2つの端縁(12A・12B)の一方の端縁(12)のウエブ(71)に、繋ぎ材の舌片(46)の係合孔(48)に嵌合する複数個の爪(74)が、先端(77)をフランジ(72)の突出方向に向けて端縁(12)の長さ方向に連設されており、
(フ) 繋ぎ材の隣り合う舌片と舌片(46・46)の間と、網目板の端縁の隣り合う連結孔と連結孔(73・73)の間と、網目板の端縁のウエブの爪と爪(74・74)の間が、同じ間隔になっている前掲請求項1〜6の何れかに記載の植栽植物保護装置。
【請求項9】
(コ) 連結孔(73)がウエブ(71)とフランジ(72)の交わるコーナー部分に設けられており、
(エ) 係合孔(48)の舌片の先端側の内縁(49)から軸桿(47)までの距離(k)が、向き合う2つの端縁(12A・12B)のフランジとフランジ(72A・72B)の合計厚み(t)と爪(74)の網目板本体側の起立面(75)からフランジ(72)までの距離(s)との合計寸法(t+s)に等しい前掲請求項8に記載の植栽植物保護装置。
【請求項10】
(テ) 爪(74)の網目板本体側の起立面(75)に対応するフランジ側の面(76)が、爪(74)の先端(77)からウエブ(71)へと続く斜面(76)になっている前掲請求項8と9の何れかに記載の植栽植物保護装置。
【請求項11】
(ア) 1枚の網目板(11)の向き合う端縁と端縁(12A・12B)、又は、隣り合わせに配置されて向き合う2枚の網目板(11A・11B)の端縁と端縁(12A・12A)を繋ぎ材(41)によって連結されており、
(サ) 繋ぎ材(41)が、複数個の舌片(46)が櫛歯に連続して突き出た軸桿(47)と、その舌片(46)の数に応じた複数個の爪(74)が突出した保持桿(50)とから成り、
(キ) その舌片(46)の先端側には、保持桿(50)の爪(74)が嵌合する係合孔(48)が設けられており、
(ユ) 網目板の向き合う2つの端縁(12A・12B)が、仕切材(19)と網目(18)によって構成される網目板本体へと続くウエブ(71)と網目板本体から突き出たフランジ(72)によってL形断面形状に構成されており、
(メ) 繋ぎ材(41)の舌片(46)が嵌合する複数個の連結孔(73)が、端縁(12)の長さ方向に沿って網目板のフランジ(72)に連設されており、
(ミ) 軸桿(47)の隣り合う舌片と舌片(46・46)の間と、保持桿(50)の爪と爪(74・74)の間と、網目板のフランジ(72)の隣り合う連結孔と連結孔(73・73)の間が、同じ間隔になっている前掲請求項1〜6の何れかに記載の植栽植物保護装置。
【請求項12】
(シ) 1枚の網目板(11)の向き合う端縁と端縁(12A・12B)、又は、隣り合わせに配置されて向き合う2枚の網目板(11A・11B)の端縁と端縁(12A・12A)が突き合わされて連結されており、
(エ) その網目板の向き合う2つの端縁(12A・12B)が、仕切材(19)と網目(18)によって構成される網目板本体へと続くウエブ(71)と網目板本体から突き出たフランジ(72)によってL形断面形状に構成されており、
(ヒ) 網目板(11)の向き合う2つの端縁(12A・12B)の一方の端縁(12A)のフランジ(72A)に、複数個の連結孔(73)が、その端縁(12A)の長さ方向に沿って連設されており、
(モ) その一方の端縁(12A)のウエブ(71A)に、複数個の爪(74)が、その先端をフランジ(72A)の突出方向に向け、フランジ(72A)の連結孔(73)に向かい合わせになって、端縁(12A)の長さ方向に連設されており、
(セ) その向き合う2つの端縁(12A・12B)の他方の端縁(12B)のフランジ(72B)に、その一方の端縁(12A)の連結孔(73)に嵌合する複数個の舌片(46)が、先端を仕切材(19)と網目(18)によって構成される網目板本体の外側に向け、端縁(12B)の長さ方向に沿って連設されており、
(ス) その舌片(46)の先端側には、一方の端縁(12A)のウエブ(71A)の爪(74)に嵌合する係合孔(48)が設けられており、
(ン) 一方の端縁(12A)のウエブ(71A)の爪と爪(74・74)の間と、一方の端縁(12A)のフランジ(72A)の隣り合う連結孔と連結孔(73・73)の間と、他方の端縁(12B)のフランジ(72B)の隣り合う舌片と舌片(46・46)の間が、同じ間隔になっている前掲請求項1〜6の何れかに記載の植栽植物保護装置。
【請求項13】
(ド) 網目板(11)の端縁(12)にフランジ(72)が付設されており、
(ガ) 規制盤(21)の突出端(26)が嵌合する差込孔(17)が網目板11に付設されており、
(ダ) 網目板(11)の差込孔(17)に差し込まれて突き出た規制盤(21A)の突出端(26)の先端部分に、止め桿(31A)を差し込む止め孔(24)が付設されている前掲請求項1〜12の何れかに記載の植栽植物保護装置。
【請求項14】
(ゾ) 網目板(11)の端縁(12)のフランジ(72)が折り返されてリブ(78)を構成している前掲請求項13に記載の植栽植物保護装置。
【請求項15】
(ズ) 規制盤(21A)の突出端(26)が嵌合する網目板(11)の差込孔(17)が、端縁(12)に直交する方向に長い細長孔である前掲請求項13〜14の何れかに記載の植栽植物保護装置。
【請求項16】
(グ) 網目板(11)の表面積に占める網目(18)の合計面積の面積比率が50%以上である前掲請求項1〜15の何れかに記載の植栽植物保護装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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