説明

植物栽培用の開閉式支柱及びこれを構成する支柱相互の連結具

【課題】植物栽培用の支柱枠体を、構造的に安定的なものとして、然も作業性よく簡易に構成できる植物栽培用の開閉式支柱を提供する。
【解決手段】左右一対の支柱2,2の上部に夫々固定された連結部材5,5相互を、支柱2,2が開閉可能となるように連結する。支柱の開閉方向と直交する前後方向に延長する横連結杆11の被保持部12を保持する保持部材7が、支柱の連結部分6の上側に存するように設けられる。保持部材7は、上端開放で且つ前後方向の両端が開放した保持溝9が設けられ、保持溝9に被保持部12が収容され、弾性的に挾持される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、胡瓜や豆類、朝顔等の植物栽培に用いられる支柱枠体を構成する植物栽培用の開閉式支柱に関するものであり、又、該開閉式支柱を構成する支柱相互の連結具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
胡瓜や豆類等の蔓性野菜を栽培するために用いられる支柱枠体を形成する開閉式支柱の一例として、特開2003−88251号公報が開示するものが提案されている。
【0003】
該支柱枠体Aは、図42に示すように、開閉式支柱aの複数本と横連結杆bとから構成されている。そして該開閉式支柱aは、第1の支柱cと第2の支柱dの上端寄り部位e,f相互を枢着することによって両支柱が開閉可能に構成されており、該開閉式支柱aは、該両支柱c,dが所要角度に開いた状態で両支柱の下端部分g,hが地面jに押し込まれることによって立設される。
【0004】
又前記横連結杆bは、図43に示すように、直線状パイプ材kの両端にL字型継手m,mが設けられてなり、該L字型継手m,mの有する下向き挿入軸部n,nは、隣り合う第1の支柱c,cの上端に設けられた挿入凹部p,pに挿入され、或いは、隣り合う第2の支柱d,dの上端に設けられた挿入凹部q,qに挿入せしめられる。
【0005】
そして、前記開閉式支柱aと前記横連結杆bとを用いて前記支柱枠体Aを構成するに際しては、先ず、図42に示すように、畝rの幅に合わせて所要角度に開いた第1の支柱cと第2の支柱dの下端部分g,hを地面jに押し込むことによって、該開閉式支柱aの3本を、所要間隔を隔てて立設する。このように立設された第1の開閉式支柱a1と第2の開閉式支柱a2に関して、隣り合う第1の支柱c,cの上端の挿入凹部p,pに、前記横連結杆bの両端に設けられている前記挿入軸部n,nを挿入することによって、該第1の支柱c,d相互を該横連結杆bで連結する。又、立設された第2の開閉式支柱a2と第3の開閉式支柱a3に関して、隣り合う第2の支柱d,dの上端の挿入凹部q,qに、前記横連結杆bの両端に設けられている前記挿入軸部n,nを挿入することによって、該第2の支柱d,d相互を該横連結杆bで連結する。
【0006】
このようにして構成された支柱枠体Aにあっては、開閉式支柱aが、第1、第2の支柱c,dの上端寄り部位e,f相互で開閉可能に枢着されていたため、該第1の支柱cの上端側部分c1及び第2の支柱dの上端側部分d1が、前記枢着部tの斜め上方に比較的長く突出した。そのため該支柱枠体Aにあっては、隣り合う第1の支柱c,cの上端相互を連結する横連結杆bと、隣り合う第2の支柱d,dの上端相互を連結する横連結杆bは、平面視で直線状に配置されるのではなく図44に示すように千鳥配置となった。
【0007】
その結果、かかる従来の開閉式支柱aを用いる場合には以下のような問題点があったのである。
【0008】
(1) 前記支柱枠体Aを構成するに際しては、隣り合う第1の支柱c,cの上端相互を横連結杆bで連結すると共に、隣り合う第2の支柱d,dの上端相互を横連結杆bで連結していくため、該横連結杆bによる連結状態が前記のように平面視で千鳥配置を呈する。
そのため、一人の作業者がこれらの連結作業を行う場合は、手前の横連結杆b1(図42、図44)の連結は難なく行うことができても奥側の横連結杆b2(図42、図44)の連結の際には、畝に定植された苗を踏み付けたり、畝を踏み付けて崩したりしないように、該連結作業を慎重に行わざるを得ず、作業能率が悪い問題があった。
【0009】
(2) 又前記横連結杆bは、直線状パイプ材kの両端にL字型継手を設けた構成を有していたため、前記開閉式支柱aの立設間隔が該横連結杆bの長さに規制された。そのため、生産する果実の重量等を考慮して開閉式支柱間の間隔を変更せんとするときは、長さの異なる複数種類の横連結杆を要した。
【0010】
(3) 又、前記のように構成された支柱枠体Aには、図42に示すように、蔓性野菜の栽培のために、前記横連結杆bにネット材uを吊り下げるのであるが、連結状態にある横連結杆bは平面視で千鳥配置を呈するため、該横連結杆bの長さに合わせて所定幅に形成されたネット材uを夫々の横連結杆bに個別に吊り下げざるを得ず、支柱枠体Aの全体に一連にネット材を取り付けることができなかった。
そのため、前記構成の開閉式支柱を農業用途に用いんとする場合は、ネット材の個別の吊り下げ作業に多くの手間を要して作業能率が悪い問題があったばかりか、所定幅のネット材を多数枚購入しなければならず、長尺のネット材を用いる場合に比してコスト上昇を招く問題もあった。
【0011】
(4) 前記のように、横連結杆bの連結状態が平面視で千鳥配置を呈する。換言すれば、横連結杆bが、第1、第2の支柱の枢着部tの上側には存せず、上側から稍右側に或いは稍左側に偏倚している。そのため、夫々の横連結杆bにネット材uを吊り下げて蔓性野菜等を栽培した場合、胡瓜等の果実の重量が増大するにつれ、各開閉式支柱に対する荷重の加わり状態が不均一となりやすく、支柱枠体の安定性上好ましくない問題があった。
【0012】
(5) 前記のように横連結杆にネット材を吊り下げるのではなく、図45に示すように、支柱枠体Aの左右側で並設状態にある第1の支柱列v又は第2の支柱列wの外面を覆うように長尺のネット材xを傾斜状態に取り付けて胡瓜棚等の栽培棚を形成せんとする場合は、該ネット材xの取り付け範囲が前記枢着部tの下側に特定されざるを得ない。かかることから、開閉式支柱の全長を該ネット材の取り付けのために有効活用できず、胡瓜棚等として高さが不足する場合が生じ、蔓性野菜等の栽培の障害になる場合が生じた。
【0013】
(6) 支柱枠体Aを組み立てるに際しては、隣り合う第1の支柱c,cの上端相互や隣り合う第2の支柱d,dの上端相互を一定長さの横連結杆bで連結するため、かかる連結が可能となるためには、隣り合う開閉式支柱a,aの立設間隔を正確に設定しなければならない。正確に設定されていないと、横連結杆bの挿入軸部n,nを第1、第2の支柱c,dの上端の挿入凹部p,qに挿入できないことになるからである。このように従来の開閉式支柱は、支柱枠体の組み立て作業に慎重さと手間を要して作業能率が悪い問題があった。
【0014】
(7) 前記のように構成された支柱枠体Aは、連結状態にある横連結杆bが平面視で千鳥配置を呈し、かかる千鳥配置の横連結杆bにネット材uを個別に吊下する構成であったため、1本の畝に植えることのできる蔓性野菜の苗は1列に限られ、畝の両側で蔓性野菜を栽培するということができず、畝の活用効率が悪い問題があった。
【0015】
【特許文献1】特開2003−88251号公報(2頁、図2、図6)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明は前記従来の問題点に鑑みて開発されたものであり、植物栽培用の支柱枠体を、構造的に安定的なものとしてしかも作業性よく簡易に構成できる植物栽培用の開閉式支柱及びこれを構成する支柱相互の連結具の提供を課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
前記課題を解決するため本発明は以下の手段を採用する。
即ち本発明に係る植物栽培用の開閉式支柱(以下開閉式支柱という)の第1の態様は、左右一対の支柱の上部に夫々固定された連結部材相互が、該一対の支柱が開閉可能となるように連結されると共に、該支柱の開閉方向と直交する前後方向に延長する横連結杆の長さ方向の所要部分としての被保持部を保持する保持部材が、前記連結部材の双方に連なる如く、且つ、該一対の連結部材の連結部の上側(即ち、一対の支柱の連結部分の上側)に存するように設けられている。そして該保持部材は、上端開放で且つ前後方向の両端が開放した保持溝が設けられた保持部を具え、該保持溝に前記被保持部が着脱可能に収容され、収容された該被保持部が前記保持部に挾持状態で保持されることを特徴とするものである
【0018】
又本発明に係る開閉式支柱の第2の態様は、左右一対の支柱の上部に夫々固定された連結部材相互が、該一対の支柱が開閉可能となるように連結されると共に、該支柱の開閉方向と直交する前後方向に延長する横連結杆の長さ方向の所要部分としての被保持部を着脱可能の弾性挾持状態で保持する保持部材が、前記連結部材の双方に連なる如く、且つ、該一対の連結部材の連結部の上側(即ち、一対の支柱の連結部分の上側)に存するように設けられている。そして該保持部材は、上端開放で且つ前後方向の両端が開放すると共に上端開放部が窄まったC字状の保持溝が設けられた保持部を具え、該保持溝に前記被保持部が着脱可能に収容された状態で該保持溝の左右部分をなす左右の保持片が該被保持部を左右から弾性的に挾持し、該挾持された状態にある該被保持部は、窄まった状態にある前記上端開放部に規制されて該上端開放部から脱落しないことを特徴とするものである。
【0019】
又本発明に係る開閉式支柱の第3の態様は、左右一対の支柱の上部に夫々固定された連結部材相互が、該一対の支柱が開閉可能となるように連結されると共に、該支柱の開閉方向と直交する前後方向に延長する横連結杆の長さ方向の所要部分としての被保持部を保持する保持部材が、前記連結部材の双方に連なる如く、且つ、該一対の連結部材の連結部の上側(即ち、一対の支柱の連結部分の上側)に存するように設けられている。そして該保持部材は、上端開放で且つ前後方向の両端が開放した保持溝が設けられた保持部を具え、該保持部の左右対向する上端縁部相互が蓋状連結片で分離可能に連結され、該蓋状連結片による連結状態で、該保持溝に着脱可能に収容された前記被保持部が該蓋状連結片によって下方に押圧されることにより、該被保持部が挾持状態で保持されることを特徴とするものである。
【0020】
又本発明に係る開閉式支柱の第4の態様は、左右一対の支柱の上部に夫々固定された連結部材相互が、該一対の支柱が開閉可能となるように連結されると共に、該支柱の開閉方向と直交する前後方向に延長する横連結杆の長さ方向の所要部分としての被保持部を保持する保持部材が、前記連結部材の双方に連なる如く、且つ、該一対の連結部材の連結部の上側(即ち、一対の支柱の連結部分の上側)に存するように設けられている。そして該保持部材は、上端開放で且つ前後方向の両端が開放した保持溝が設けられた保持部を具え、該保持溝に前記被保持部が着脱可能に収容され、収容された該被保持部が前記保持部に挾持状態で保持される如くなされている。そして、前記両連結部材の上端に、前後方向で互いに重なり合う連結突片が突設され、又、該保持部の前後方向の両側で挾持突片が下設されると共に、該両挾持突片が、重なり状態にある前記両連結突片を外側から挟み、該両挾持突片と該両連結突片の全体が、軸線が前後方向の枢軸で連結されており、該枢軸を介して前記一対の支柱が開閉可能に連結されていることを特徴とするものである。
【0021】
又本発明に係る開閉式支柱の第5の態様は、左右一対の支柱の上部に夫々固定された連結部材相互が、該一対の支柱が開閉可能となるように連結されると共に、該支柱の開閉方向と直交する前後方向に延長する横連結杆の長さ方向の所要部分としての被保持部を保持する保持部材が、前記連結部材の双方に連なる如く、且つ、該一対の連結部材の連結部の上側(即ち、一対の支柱の連結部分の上側)に存するように設けられている。そして該保持部材は、上端開放で且つ前後方向の両端が開放した保持溝が設けられた保持部を具え、該保持部の左右対向する上端縁部相互が蓋状連結片で分離可能に連結され、該蓋状連結片による連結状態で、該保持溝に着脱可能に収容された前記被保持部が該蓋状連結片によって下方に押圧されることによって、該被保持部が挾持状態で保持される如くなされている。そして、前記両連結部材の上端に、前後方向で互いに重なり合う連結突片が突設され、又、前記保持部の前後方向の両側で挾持突片が下設されると共に、該両挾持突片が、重なり状態にある前記両連結突片を外側から挟み、該両挾持突片と該両連結突片の全体が、軸線が前後方向の枢軸で連結されており、該枢軸を介して前記一対の支柱が開閉可能に連結されていることを特徴とするものである。
【0022】
又本発明に係る開閉式支柱の第6の態様は、前記第3の態様又は前記第5の態様において、前記蓋状連結片の一側部が、左右対向する前記上端縁部の一方に屈曲自在に連結されると共に、該蓋状連結片の他側部が他方の上端縁部に分離可能の係合状態で取着されることを特徴とするものである。
【0023】
又本発明に係る開閉式支柱の第7の態様は、前記第3の態様、戦記第5の態様、前記第6の態様において、前記保持溝が、上端が拡開したV字状に形成されていることを特徴とするものである。
【0024】
又本発明に係る開閉式支柱の第8の態様は、左右一対の支柱の上部に夫々固定された連結部材相互が、該一対の支柱が開閉可能となるように連結されると共に、該支柱の開閉方向と直交する前後方向に延長する横連結杆の長さ方向の所要部分としての被保持部を着脱可能の挾持状態で保持する保持部材が、前記連結部材の双方に連なる如く、且つ、該一対の連結部材の連結部の上側(即ち、一対の支柱の連結部分の上側)に存するように設けられている。そして該保持部材は、上端開放で且つ前後方向の両端が開放した保持溝が設けられた保持部を具え、該保持溝に前記被保持部が着脱可能に収容され、収容された該被保持部が前記保持部に挾持状態で保持される如くなされている。又、該保持部の下端外面の、前記支柱の開閉方向の両側に、屈曲部を介して前記連結部材の夫々が連結され、該保持部と該両側の屈曲部を介して前記一対の支柱が開閉可能に連結されていることを特徴とするものである。
【0025】
又本発明に係る開閉式支柱の第9の態様は、左右一対の支柱の上部に夫々固定された連結部材相互が、該一対の支柱が開閉可能となるように連結されると共に、該支柱の開閉方向と直交する前後方向に延長する直線状の横連結杆の長さ方向の所要部分としての被保持部を弾性挾持状態で保持する保持部材が、前記連結部材の双方に連なる如く、且つ、該一対の連結部材の連結部の上側(即ち、一対の支柱の連結部分の上側)に存するように設けられている。そして該保持部材は、上端開放で且つ前後方向の両端が開放すると共に該上端開放部が窄まったC字状の保持溝が設けられた保持部を具え、該保持溝に前記被保持部が着脱可能に収容された状態で該保持溝の左右部分をなす左右の保持片が該被保持部を左右から弾性的に挾持し、該挾持された状態にある該被保持部は、窄まった状態にある前記上端開放部に規制されて該上端開放部から脱落しないようになされている。又、該保持部の下端外面の、前記支柱の開閉方向の両側に、屈曲部を介して前記連結部材の夫々が連結され、該保持部と該両側の屈曲部を介して前記一対の支柱が開閉可能に連結されていることを特徴とするものである。
【0026】
又本発明に係る開閉式支柱の第10の態様は、左右一対の支柱の上部に夫々固定された連結部材相互が、該一対の支柱が開閉可能となるように連結されると共に、該支柱の開閉方向と直交する前後方向に延長する直線状の横連結杆の長さ方向の所要部分としての被保持部を着脱可能の挾持状態で保持する保持部材が、前記連結部材の双方に連なる如く、且つ、該一対の連結部材の連結部の上側(即ち、一対の支柱の連結部分の上側)に存するように設けられている。そして該保持部材は、上端開放で且つ前後方向の両端が開放した保持溝が設けられた保持部を具え、該保持部の左右対向する上端縁部相互が蓋状連結片で分離可能に連結され、該蓋状連結片による連結状態で、該保持溝に着脱可能に収容された前記被保持部が該蓋状連結片によって下方に押圧されることにより、該被保持部が挾持状態で保持されるようになされている。又、該保持部の下端外面の、前記支柱の開閉方向の両側に、屈曲部を介して前記連結部材の夫々が連結され、該保持部と該両側の屈曲部を介して前記一対の支柱が開閉可能に連結されていることを特徴とするものである。
【0027】
又本発明に係る開閉式支柱の第11の態様は、前記第1〜10の何れかの態様において、前記両連結部材の上部に角度規制突部が上方に突設され、前記支柱が最大開き状態において、各角度規制突部の上部分に設けられた係合部が前記保持部の、前記支柱の開閉方向の両側外面に設けられた係合部に当接することを特徴とするものである。
【0028】
又本発明に係る開閉式支柱の第12の態様は、前記第1〜10の何れかの態様において、前記保持部の、前記支柱の開閉方向の両側外面に角度規制突部が下方に突設され、前記支柱が最大開き状態において、各角度規制突部の下部分に設けられた係合部が前記連結部材の上部に設けられた係合部に当接することを特徴とするものである。
【0029】
又本発明に係る開閉式支柱の第13の態様は、前記第1〜12の何れかの態様において、前記連結部材に、植物栽培用のネット材の上端に掛着されるフック状掛着片が設けられていることを特徴とするものである。
【0030】
本発明に係る支柱相互の連結具(以下連結具という)の第1の態様は、左右一対の支柱の上部に夫々固定される連結部材相互が、該一対の支柱が開閉可能となるように連結されると共に、該支柱の開閉方向と直交する前後方向に延長する横連結杆の長さ方向の所要部分としての被保持部を保持する保持部材が、前記連結部材の双方に連なる如く、且つ、該一対の連結部材の連結部の上側(即ち、一対の支柱の連結部分の上側)に存するように設けられている。そして該保持部材は、上端開放で且つ前後方向の両端が開放した保持溝が設けられた保持部を具え、該保持溝に前記被保持部が着脱可能に収容され、収容された該被保持部が前記保持部に挾持状態で保持されることを特徴とするものである。
【0031】
又本発明に係る連結具の第2の態様は、左右一対の支柱の上部に夫々固定される連結部材相互が、該一対の支柱が開閉可能となるように連結されると共に、該支柱の開閉方向と直交する前後方向に延長する横連結杆の長さ方向の所要部分としての被保持部を着脱可能の弾性挾持状態で保持する保持部材が、前記連結部材の双方に連なる如く、且つ、該一対の連結部材の連結部の上側(即ち、一対の支柱の連結部分の上側)に存するように設けられている。そして該保持部材は、上端開放で且つ前後方向の両端が開放すると共に上端開放部が窄まったC字状の保持溝が設けられた保持部を具え、該保持溝に前記被保持部が着脱可能に収容された状態で該保持溝の左右部分をなす左右の保持片が該被保持部を左右から弾性的に挾持し、該挾持された状態にある該被保持部は、窄まった状態にある前記上端開放部に規制されて該上端開放部から脱落しないことを特徴とするものである。
【0032】
又本発明に係る連結具の第3の態様は、左右一対の支柱の上部に夫々固定される連結部材相互が、該一対の支柱が開閉可能となるように連結されると共に、該支柱の開閉方向と直交する前後方向に延長する横連結杆の長さ方向の所要部分としての被保持部を保持する保持部材が、前記連結部材の双方に連なる如く、且つ、該一対の連結部材の連結部の上側(即ち、一対の支柱の連結部分の上側)に存するように設けられている。そして該保持部材は、上端開放で且つ前後方向の両端が開放した保持溝が設けられた保持部を具え、該保持部の左右対向する上端縁部相互が蓋状連結片で分離可能に連結され、該蓋状連結片による連結状態で、該保持溝に着脱可能に収容された前記被保持部が該蓋状連結片によって下方に押圧されることによって、該被保持部が挾持状態で保持されることを特徴とするものである。
【0033】
又本発明に係る連結具の第4の態様は、左右一対の支柱の上部に夫々固定される連結部材相互が、該一対の支柱が開閉可能となるように連結されると共に、該支柱の開閉方向と直交する前後方向に延長する横連結杆の長さ方向の所要部分としての被保持部を保持する保持部材が、前記連結部材の双方に連なる如く、且つ、該一対の連結部材の連結部の上側(即ち、一対の支柱の連結部分の上側)に存するように設けられている。そして該保持部材は、上端開放で且つ前後方向の両端が開放した保持溝が設けられた保持部を具え、該保持溝に前記被保持部が着脱可能に収容され、収容された該被保持部が前記保持部に挾持状態で保持される如くなされている。そして前記両連結部材の上端に、前後方向で互いに重なり合う連結突片が突設され、又、該保持部の前後方向の両側で挾持突片が下設されると共に、該両挾持突片が、重なり状態にある前記両連結突片を外側から挟み、該両挾持突片と該両連結突片の全体が、軸線が前後方向の枢軸で連結されており、該枢軸を介して前記一対の連結部材が開閉可能に連結されていることを特徴とするものである。
【0034】
又本発明に係る連結具の第5の態様は、左右一対の支柱の上部に夫々固定される連結部材相互が、該一対の支柱が開閉可能となるように連結されると共に、該支柱の開閉方向と直交する前後方向に延長する横連結杆の長さ方向の所要部分としての被保持部を保持する保持部材が、前記連結部材の双方に連なる如く、且つ、該一対の連結部材の連結部の上側(即ち、一対の支柱の連結部分の上側)に存するように設けられている。そして該保持部材は、上端開放で且つ前後方向の両端が開放した保持溝が設けられた保持部を具え、該保持部の左右対向する上端縁部相互が蓋状連結片で分離可能に連結され、該蓋状連結片による連結状態で、該保持溝に着脱可能に収容された前記被保持部が該蓋状連結片によって下方に押圧されることにより、該被保持部が挾持状態で保持される如くなされ、前記両連結部材の上端に、前後方向で互いに重なり合う連結突片が突設されている。又、前記保持部の前後方向の両側で挾持突片が下設されると共に、該両挾持突片が、重なり状態にある前記両連結突片を外側から挟み、該両挾持突片と該両連結突片の全体が、軸線が前後方向の枢軸で連結されており、該枢軸を介して前記一対の連結部材が開閉可能に連結されていることを特徴とするものである。
【0035】
又本発明に係る連結具の第6の態様は、前記第3の態様、前記第5の態様において、前記蓋状連結片の一側部が左右対向する前記上端縁部の一方に屈曲自在に連結されると共に、該蓋状連結片の他側部が他方の上端縁部に分離可能の係合状態で取着されることを特徴とするものである。
【0036】
又本発明に係る連結具の第7の態様は、前記第3の態様、前記第5の態様、前記第6の態様において、前記保持溝が、上端が拡開したV字状に形成されていることを特徴とするものである。
【0037】
又本発明に係る連結具の第8の態様は、左右一対の支柱の上部に夫々固定される連結部材相互が、該一対の支柱が開閉可能となるように連結されると共に、該支柱の開閉方向と直交する前後方向に延長する横連結杆の長さ方向の所要部分としての被保持部を着脱可能の挾持状態で保持する保持部材が、前記連結部材の双方に連なる如く、且つ、該一対の連結部材の連結部の上側(即ち、一対の支柱の連結部分の上側)に存するように設けられている。そして該保持部材は、上端開放で且つ前後方向の両端が開放した保持溝が設けられた保持部を具え、該保持溝に前記被保持部が着脱可能に収容され、収容された該被保持部が前記保持部に挾持状態で保持される如くなされ、又、該保持部の下端外面の、前記支柱の開閉方向の両側に、屈曲部を介して前記連結部材の夫々が連結され、該保持部と該両側の屈曲部を介して前記一対の連結部材が開閉可能に連結されていることを特徴とするものである。
【0038】
又本発明に係る連結具の第9の態様は、左右一対の支柱の上部に夫々固定される連結部材相互が、該一対の支柱が開閉可能となるように連結されると共に、該支柱の開閉方向と直交する前後方向に延長する直線状の横連結杆の長さ方向の所要部分としての被保持部を弾性挾持状態で保持する保持部材が、前記連結部材の双方に連なる如く、且つ、該一対の連結部材の連結部の上側(即ち、一対の支柱の連結部分の上側)に存するように設けられている。そして該保持部材は、上端開放で且つ前後方向の両端が開放すると共に該上端開放部が窄まったC字状の保持溝が設けられた保持部を具え、該保持溝に前記被保持部が着脱可能に収容された状態で該保持溝の左右部分をなす左右の保持片が該被保持部を左右から弾性的に挾持し、該挾持された状態にある該被保持部は、窄まった状態にある前記上端開放部に規制されて該上端開放部から脱落しないようになされている。又、該保持部の下端外面の、前記支柱の開閉方向の両側に、屈曲部を介して前記連結部材の夫々が連結され、該保持部と該両側の屈曲部を介して前記一対の連結部材が開閉可能に連結されていることを特徴とするものである。
【0039】
又本発明に係る連結具の第10の態様は、左右一対の支柱の上部に夫々固定される連結部材相互が、該一対の支柱が開閉可能となるように連結されると共に、該支柱の開閉方向と直交する前後方向に延長する直線状の横連結杆の長さ方向の所要部分としての被保持部を着脱可能の挾持状態で保持する保持部材が、前記連結部材の双方に連なる如く、且つ、該一対の連結部材の連結部の上側(即ち、一対の支柱の連結部分の上側)に存するように設けられている。そして該保持部材は、上端開放で且つ前後方向の両端が開放した保持溝が設けられた保持部を具え、該保持部の左右対向する上端縁部相互が蓋状連結片で分離可能に連結され、該蓋状連結片による連結状態で、該保持溝に着脱可能に収容された前記被保持部が該蓋状連結片によって下方に押圧されることにより、該被保持部が挾持状態で保持されるようになされている。又、該保持部の下端外面の、前記支柱の開閉方向の両側に、屈曲部を介して前記連結部材の夫々が連結され、該保持部と該両側の屈曲部を介して前記一対の連結部材が開閉可能に連結されていることを特徴とするものである。
【0040】
又本発明に係る連結具の第11の態様は、前記第1〜10の何れかの態様において、前記両連結部材の上部に角度規制突部が上方に突設され、前記支柱が最大開き状態において、各角度規制突部の上部分に設けられた係合部が前記保持部の、前記支柱の開閉方向の両側外面に設けられた係合部に当接することを特徴とするものである。
【0041】
又本発明に係る連結具の第12の態様は、前記第1〜10の何れかの態様において、前記保持部の、前記支柱の開閉方向の両側外面に角度規制突部が下方に突設され、前記支柱が最大開き状態において、各角度規制突部の下部分に設けられた係合部が前記連結部材の上部に設けられた係合部に当接することを特徴とするものである。
【0042】
又本発明に係る連結具の第13の態様は、前記第1〜10の何れかの態様において、前記連結部材を、前記支柱の上部を挿入させ得る下端開放の筒部を具える如く構成したことを特徴とするものである。
【0043】
又本発明に係る連結具の第14の態様は、前記第1〜10の何れかの態様において、前記連結部材は、挿入筒体と、該挿入筒体に螺合し得る固定筒体とを具える如く構成されており、該挿入筒体は、下端開放の挿入孔部を具え、該挿入孔部に、前記支柱の上部を挿入可能となされており、又、該挿入筒体の下側部に、その下端で開口するスリットの複数が周方向に所要間隔で設けられることによって、隣り合うスリット間に挾持片部が形成されると共に、前記挿入筒体の上側部の外面には雄ネジ部が設けられており、一方前記固定筒体は、前記支柱を挿通させ得る筒状を呈し、その上側部の内面に、前記雄ネジ部に螺合し得る雌ネジ部が設けられており、該雌ネジ部と前記雄ネジ部とを螺合して該固定筒体を締め付けると、該固定筒体の内面が前記挾持片部を前記支柱の外面に向けて弾性変形させ、該挾持片部の先端係合部が、前記支柱の外面に当接する如くなされていることを特徴とするものである。
【0044】
又本発明に係る連結具の第15の態様は、前記第14の態様において、前記挿入筒体の各挾持片部の外面に、該挿入筒体の下側部の上端から下端に向けて延長し且つ下端に向かって高さが小さくなる押圧突条が設けられ、該押圧突条の外端は全体として、下端に向かって細くなる仮想テーパ面上にあり、前記雌ネジ部と前記雄ネジ部とを螺合して該固定筒体を締め付けるにつれて、前記固定筒体の内側の、前記仮想テーパ面に略合致するテーパ面が前記押圧突条の外端を内方に押圧しながら前記挾持片部を前記支柱の外面に向けて変形させることを特徴とするものである。
【0045】
本発明に係る連結具の第16の態様は、前記第1〜15の何れかの態様において、前記連結部材に、植物栽培用のネット材の上端に掛着されるフック状掛着片が設けられていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0046】
本発明は以下の如き優れた効果を奏する。
(1) 本発明に係る開閉式支柱は、左右一対の支柱の上部に夫々固定された連結部材相互を、該一対の支柱が開閉可能となるように連結すると共に、該連結部材の双方に連なる如く、横連結杆を着脱可能の挾持状態で保持する保持部材を設けてなり、該保持部材は、該一対の連結部材の連結部の上側、即ち、一対の支柱の連結部分の上側に存するように設けられている。
このように保持部材が連結部材の双方に連なるように設けられているため、畝幅に合わせて所要角度に開いた状態にある開閉式支柱を、支柱の下端部分を地面に埋設した状態で所要間隔を隔てて立設した後、隣り合う保持部材相互を横連結杆で連結したとき、一対の支柱の内の一方の支柱相互を横連結杆で連結する従来の支柱枠体とは異なり、立設状態にある開閉式支柱と横連結杆の全体が安定状態に一体化して構造的安定性に優れる支柱枠体を構成できることになる。
かかることから本発明によるときは、胡瓜等の蔓性植物の栽培を安定状態で行い得ることとなる。
【0047】
(2) 又前記のように、横連結杆を保持する保持部材が一対の支柱の連結部分の上側に存するように構成されているため、各開閉式支柱を、畝幅に合わせた所要角度に開いて畝部分で立設状態としたとき、平面視で、各保持部材が畝の長さ方向に直線状に並ぶ。従って、横連結杆を各保持部材に保持させる作業を簡易且つ能率的に行うことができる。
又、所定長さに設定された横連結杆を、隣り合う第1の支柱の上端相互を連結するように取付け、又別の横連結杆を、隣り合う第2の支柱の上端相互を連結するように取り付ける従来の千鳥状の連結方式のように、横連結杆を各保持部に保持させる際に、定植された苗を損傷したり、畝を崩したりする恐れがない。
更に、前記保持部材は、上端開放で且つ前後方向の両端が開放した保持部を具えるため、前記従来の開閉式支柱におけるように、特別なL字型継手を有する一定長さの横連結杆を用いる必要がなく、自由長さの横連結杆を用いて連結できる。かかることから、1本の連結杆で3本以上の開閉式支柱を同時に無理なく連結できることになり、この点でも、横連結杆による連結作業を簡易且つ能率的に行うことができる。
又、従来のように長さの決まった横連結杆を用いるものではないため、隣り合う開閉式支柱の立設間隔を厳密に設定する必要がなく、立設間隔にバラツキがあっても、該開閉式支柱相互を難なく連結でき、これにより、支柱枠体を能率的に構成できることとなる。
又、このように開閉式支柱間の立設間隔を自由に設定できることから、この間隔を、栽培植物に合わせて自由に設定できる。例えば、成長するにつれて果実重量が大となる胡瓜やゴーヤ等の場合と、果実が軽量であるえんどう等の豆類とで、開閉式支柱の立設間隔を変更できることとなる。
【0048】
(3) 本発明に係る開閉式支柱によるときは、畝幅に合わせて所要角度に開いた状態で所要間隔を置いて立設状態とされた開閉式支柱の保持部材が、平面視で一列に並ぶ。従って、支柱相互の連結部の下側において、左右両側に支柱並列部が形成される。かかることから、支柱の上下長さを最大限有効に活用して、支柱並列部の外面をネット材で覆うことができ、従って、支柱長さの全体を有効に活用して、必要高さの胡瓜棚等の蔓性植物の棚を形成できることになる。しかも、複数の開閉式支柱に跨がるように、長尺のネット材を一連状態に被せることができる。これにより、本発明に係る開閉式支柱を特に農業用途に用いる場合は、従来のように、多数枚のネット材を個別に吊下するのに比し、ネット材を取り付けるための作業性を大幅に向上させ得る。しかも、長尺のネット材を用いることができるため、サイズの決まったネット材を多数枚使用する場合に比し、ネット材のコスト低減も達成できることとなる。
又従来におけるように、横連結杆にネット材を吊り下げる場合も、所定幅のネット材を個別に吊下げる必要はなく、一方向に延長する横連結杆に、複数の開閉式支柱に跨がるように長尺のネット材を一連状態に吊下できる。
【0049】
(4) 特に前記保持部材を、上端開放で且つ前後方向の両端が開放すると共に上端開放部が窄まったC字状の保持溝が設けられた保持部を具える如く構成した場合は、該保持溝の上端開放部を弾性的に拡開させて横連結杆の被保持部を該保持溝に容易に収容状態となし得ると共に、該収容状態において、横連結杆を該保持溝の左右部分で弾性的に挾持させ得る。従って、保持部材に横連結杆を保持させる作業をワンタッチ操作で容易且つ能率的に行うことができる。
【0050】
(5) 保持部材を構成する保持部の前後方向の両側で挾持突片を下設すると共に、両挾持突片で、両連結部材の上端で夫々突設された連結突片の重なり物を挾み、全体を枢軸で連結する構成を採用した場合は、繰り返し開閉に耐え得る耐久性に優れた開閉式支柱を構成できることになる。
【0051】
(6) 一対の支柱の上部に夫々固定される両連結部材の上部や保持部材の保持部の両側で角度規制突部を突設した場合は、開閉式支柱を、その最大開き角度よりもより小さい所定角度に開いて両支柱の下端部分を地面に埋設したとき、保持部材の傾動範囲が該角度規制突部で小さく規制される。そのため、保持部材を上向きにして該保持部材に横連結杆を保持させる作業が容易となる。特に、前記角度規制突部によって支柱の開閉角度を最大開き角度にして使用する場合は、前記保持部材を自ずから上向き状態にできる。
【0052】
(7) 本発明に係る連結具によるときは、連結部材を支柱の上部に固定することによって、前記のような優れた作用効果を奏する開閉式支柱を構成できる利点がある。
特に、支柱の上部に固定される連結部材を挿入筒体と固定筒体とによって構成し、該挿入筒体の下側部に、スリットによって形成された複数の挾持片部を設けると共に、該挾持片部を固定筒体の螺合操作によって内側に窄まるように構成した本発明の連結具によるときは、直径の小さい手持ちの支柱に対しても連結部材を固定できる利点がある。
【0053】
(8) 又前記連結部材に、ネット材の上端を掛着させるフック状掛着片を設ける場合は、開閉式支柱を所要角度に開いて所要間隔で立設状態として後、一方向に並列状態にある支柱並列部の外面をネット材で覆って胡瓜棚等の植物栽培用の棚を構成する場合、該ネット材の取付け作業を能率的に行い得る利点がある。
【実施例1】
【0054】
図1〜4において本発明に係る開閉式支柱1は、一対の支柱2,2の上部3,3に夫々固定された連結部材5,5相互が、該一対の支柱2,2が開閉可能となるように連結されると共に、該連結部材5,5の双方に連なる如く、且つ、該一対の連結部材5,5の連結部6、即ち、該一対の支柱2,2の連結部分の上側に存する如く、保持部材7が設けられている。該保持部材7は、上端開放で且つ前後方向の両端が開放した保持溝9が設けられた保持部10を具え、該保持部10は、前記支柱2,2の開閉方向と直交する前後方向に延長する横連結杆11の長さ方向の所要部分として被保持部12を着脱可能の挟持状態で保持する。
【0055】
そして、前記一対の連結部材5,5と前記保持部材7が、本発明に係る連結具13を構成しており、共に、ポリエチレン等の合成樹脂を以て一体に成形されている。なお以下の説明では、便宜上、前記一対の支柱2,2を、第1の支柱2a、第2の支柱2bと区別することがあると共に、夫々の支柱2,2の上部に固定される前記連結部材5,5を、第1の連結部材5a、第2の連結部材5bと区別することがある。
【0056】
前記第1の支柱2aと第2の支柱2bは、本実施例においては共に同一の構成を有し、例えば図5に示すように、鋼製の直線状パイプ本体15の表面に樹脂被覆16が施されてなり、外径が約16mmで全長が約180cmに形成されると共に、その上下端側の部分17,19を除く中間部分20には、周方向に例えば90度の角度ピッチで、外面21に、不連続突起22の4列が設けられている。この不連続突起22は、支柱2に対するつるの巻き付きを容易化するため等のものである。又、支柱2,2の下端には、下方に向けて細くなる円錐状の下端キャップ23が取り付けられている。図5以外の各図においては、便宜上、前記不連続突起22の図示が省略されているが、この不連続突起22は設けられないこともある。
【0057】
前記第1の連結部材5aは、図3〜4、図6〜9に示すように、前記第1の支柱2aの上部3を密接状態に挿入させ得る、下端開放で且つ上端が閉塞された筒部(本実施例においては円筒部)25の上部(本実施例においては水平な上端面)26に、前記保持部材7の後述の傾動角度を規制する角度規制突部27が突設されている。該角度規制突部27は、前記水平な上端面26の、前記前後方向で見た前側寄り部位で突設された板状の連結突片29を以って構成されている。該連結突片29は、前記上端面26で立ち上がる立片部30の、左右方向で見た内側部に連結板部31が設けられており、該連結板部31は、円板状を呈し且つその中心部に、前後方向に貫通する枢着孔32が設けられている。又該連結板部31の後面33に、該枢着孔32と同心に円形窪み部35が設けられている。そして本実施例においては、前記立片部30の水平な上端としての係合部36が、前記連結板部31の円弧状周面37の下端縁39に連なる。又前記筒部25の外周面40の、前記開閉方向で見た外側部41に、外方に突出し且つ先端で前記外周面40に向けて斜め上方に屈曲するフック状掛着片42が連設されており、該フック状掛着片42には、図2に示すように、植物栽培用のネット材43の上端45が掛着される。
【0058】
又前記第2の支柱2bの上部3に固定される前記第2の連結部材5bは、図3〜4、図6〜9に、前記第1の連結部材5aと略対称形態に構成されており、該上部3を密接状態に挿入させ得る、下端開放で且つ上端が閉塞された筒部(本実施例においては円筒部)25の上部(本実施例においては水平な上端面)26に、前記保持部材7の後述の傾動角度を規制する角度規制突部27が突設されている。該角度規制突部27は、前記水平な上端面26の、前記前後方向で見た後側寄り部位において突設された板状の連結突片29を以って構成されている。該連結突片29は、前記上端面26で立ち上がる立片部30の、左右方向で見た内側部に連結板部31が設けられており、該連結板部31は、円板状を呈し且つその中心部に、前後方向に貫通する枢着孔32が設けられている。又該連結板部31の前面46に、該枢着孔32と同心に円形窪み部35が設けられている。そして本実施例においては、前記立片部30の水平な上端としての係合部36が、前記連結板部31の円弧状周面37の下端縁39に連なる。又前記筒部25の外周面40の、前記開閉方向で見た外側部41に、外方に突出し且つ先端で前記外周面40に向けて斜め上方に屈曲するフック状掛着片42が連設されており、該フック状掛着片42には、後述するネット材43の上端45が掛着される。
【0059】
かかる構成を有する前記第1、第2の連結部材5a,5aの両連結板部31,31は、図9(B)に示すように、前記後面33と前記前面46とが、前記円形窪み部35,35の外側の周縁部分47,47で、前記枢着孔32,32を同心にして当接できる。そして該当接により、図9に示すように、両円形窪み部35,35が合体して円形収容部49が形成され、該円形収容部49に中間の枢軸支持環50(図7)が納められる。
【0060】
又前記保持部材7は、本実施例においては図4、図6〜7に示すように、上端開放で且つ前後方向の両端が開放すると共に上端開放部51が窄まったC字状の前記保持溝9が設けられた前記保持部10を具えている。該保持部10は、より具体的には、基部52の両側(左右方向でみた両側)で保持片53,53を上方に向けて対向状態で突設した構成を有しており、両保持片53,53の下側部分の円弧状内面55,55と前記基部52の円弧状上面56とによって、上端開放の前記C字状の保持溝9が形成されている。そして、該保持溝9に前記被保持部12が嵌入状態に収容された状態で、図4(B)に示すように、前記左右の保持片53,53が該被保持部12を左右から弾性的に挾持し、該挾持された状態にある被保持部12は、窄まった状態にある前記上端開放部51に規制されて該上端開放部51から脱出することがない。本実施例においては、図7、図10〜12に示すように、前記保持部10の外面57の周方向中央部に補強バネ部59が設けられている。該補強バネ部59は、本実施例においては図10に示すように、該保持部10の外側面57の周方向中央部に設けられたC字状の嵌入溝60を有する。前記基部52の下面61は水平面に形成され、該基部52の下面側の中央部分を前記C字状の嵌入溝60が横切っている。そして、該C字状の嵌入溝60にバネ鋼からなるC字状のバネ部材62が装着されることにより、図6〜7に示す補強バネ部59が形成される。このように装着されたC字状のバネ部材62は、前記C字状の嵌入溝60に嵌着されているために、横ずれしない。該C字状のバネ部材62は、前記保持片53,53の弾性拡開に対する抵抗力を増大し、該保持部10による前記被保持部12の保持力を強化するので、図4(B)に示すように、前記被保持部12を該両保持片53,53で、より強固に弾性的に挾持できる。
【0061】
なお前記左右の保持片53,53の上端部分には、図4、図6に示すように、前記被保持部12を前記保持溝9内に容易に収容させるためのガイド部63,63が外方に屈曲形成されている。
【0062】
そして図7、図10に示すように、前記基部52の前後方向の両側において挾持突片65,65が下方に突設されており、両挾持突片65,65の下側部分は、前記円板状の連結板部31,31と直径の略等しい円板状の連結片部66,66に形成されており、該両連結片部66,66には、前記連結板部31,31に設けられた枢着孔32,32と連通し得る枢着孔67,67が同心に設けられている。又両連結片部66,66の外面69,69には、前記枢着孔67,67と同心に円形収容凹部70,70が設けられており、該円形収容凹部70,70に、図9に示すように、端部の枢軸支持環71が嵌め入れられる。
【0063】
然して図9に示すように、前記第1、第2の連結部材5a,5bの前記連結板部31,31を、両枢着孔32,32を連通状態にして重ね合わせて後、図8〜9に示すように、該重なり状態にある連結板部31,31を、前記両挾持突片65,65の前記連結片部66,66で密接に挟み、4つの枢着孔67,32,32,67を連通状態にする。その際、前記中間の枢軸支持環50を前記円形収容部49に納める。又、前記端部の枢軸支持環71,71を前記円形収容凹部70 ,70に嵌め入れる。その後、図9に示すように、該連通状態にある枢着孔66,32,32,66と前記中間の枢軸支持環50の挿通孔72と端部の枢軸支持環71,71の挿通孔73,73に、例えば、頭部74付きのリベット状の枢軸75を挿通し、該枢軸75の先端部78(図8)を、符号76に示すようにかしめる。これにより、両連結板部31,31と両連結片部66,66とが該枢軸75を介して枢着されることになる。その結果、前記重なり状態にある連結板部31,31相互が、前記枢軸75の軸線回りに回動することにより、両連結部材5a,5bが該枢軸75を介して開閉可能となる。その最大開き角度は、前記角度規制突部27の上端としての前記係合部36が、図4に示すように、前記基部52の下面61としての係合部77(図10)と係合することにより一定に規制される。又前記連結片部66,66が、前記枢軸75の軸線回りに回動することにより、前記保持部材7が該枢軸75の軸線回りに傾動可能となる。
【0064】
このようにして第1、第2の連結部材5a,5bと保持部材7とを枢軸75で連結することにより前記連結具13が構成されることになる。
【0065】
ここで前記連結具13の各部の寸法を例示すれば、前記第1、第2の連結部材5a,5bを構成する筒部25,25の内径は約16mmに設定されると共にその外径は約20mmに、又その高さは約38mmに設定される。又、前記連結突片29の肉厚は約6mmに設定され、前記連結板部31の直径は約15mmに、又、前記枢着孔32の径は約5mmに設定されている。そして、前記保持部材7の前記C字状の保持溝9の内径は約15.5mmに設定され、前記保持片53,53の前後方向での幅は約20mmに設定され、前記上端開放部51の幅は約8mmに設定されている。又、前記挾持突片65,65の左右方向の幅は約14mm、肉厚は約4mmに設定されると共に前記連結片部66の直径は約15mmに設定され、更に前記枢着孔67,67の径は約5mmに設定されている。又前記C字状のバネ部材62の幅は約2.5mmに設定されている。そして、第1、第2の連結部材5,5の最大開き角度は約35度に設定されている。
【0066】
然して、かかる構成を有する連結具13を用いて前記開閉式支柱1を構成するには、図2、図4に示すように、前記第1、第2の支柱2a,2bの上部3,3を前記第1、第2の連結部材5a,5bの筒部25,25の挿入孔部68,68に夫々挿入し、該筒部25を該上部3に溶着等の手段で固定する。これにより、第1、第2の支柱2,2が該連結具13を介して開閉可能に連結されると共に、前記横連結杆11を保持する保持部材7が設けられた開閉式支柱1が構成されることとなる。
【0067】
かかる構成を有する開閉式支柱1の複数本(例えば3本)を用いて、家庭菜園で、例えば胡瓜を栽培するための支柱枠体79を構成するに際しては、例えば図1に示すように、畝幅が70cmの畝80の長さ方向に、両支柱2,2を所要角度に開いた開閉式支柱1を、約70〜90cm、例えば80cmの間隔で立設状態に配設する。該支柱2,2の開き角度は、両支柱の下端部分81,81を前記畝80の両側面82,82に沿って、地面78に例えば25cm程度突き刺せる程度に設定する。本実施例においては支柱長さが約180cmであるため、両支柱2,2の開き角度は約26度となり、前記最大開き角度である35度よりも小さい。
【0068】
このようにして開閉式支柱1の複数を立設状態に並設して後、図4に示すように、前記横連結杆11の被保持部12を前記保持部材7が形成する前記保持溝9に、前記ガイド部63,63に案内させながら前記上端開放部51を通して押し込む。該横連結杆11としては、例えば、その外径が16〜20mmのものを用いることができる。なお、前記保持部10が、前記連結部材相互の枢着部(連結部)6の上側、即ち支柱相互の連結部分の上側に位置した状態となるため、各保持部10が、平面視で、畝80の長さ方向に1列に配置された状態となる。従って、横連結杆11による開閉式支柱相互の連結は、直線状の連結となるために容易である。この押込みの際、前記C字状のバネ部材62を弾性的に拡開させながら前記両保持片53,53が弾性的に拡開し(拡開した状態が図12に示されている)、前記被保持部12が、図4(B)に示すように、拡開した上端開放部51を通して該保持溝9に嵌め入れられることとなる。そして、このように保持溝9に嵌入状態に収容された状態で、前記C字状のバネ部材62により強化された前記保持部10の弾性挾持力によって、該横連結杆11の被保持部12が、前記保持溝9で弾性的に強固に挾持された状態(本実施例においては、両保持片53,53で弾性的に抱持された状態)となる。該強化された保持部10の弾性挾持力は、第1、第2の支柱2a,2bの開き状態によらず一定である。これにより、立設状態にある開閉式支柱1の複数本は、図1に示すように該横連結杆11を介して一体化し、強度的に安定した支柱枠体79が構成されることになる。
【0069】
なお、このようにして被保持部12を保持溝9に収容する際、前記のように、保持部材7が前記枢軸75の軸線回りに傾動可能であることから前記保持部10が多少横向き状態になっていることもある。かかる場合は、該保持部10を上向き状態して行う。なお、開閉式支柱1を開いて両支柱2a,2bの下端部分81,81を地面78に押し込んだ状態(埋設した状態)で、前記角度規制突部27,27の前記係合部36,36が前記保持部材7の基部52の下面61としての前記係合部77,77に接近するため、該保持部材7の傾動範囲は小さい。従って、該保持部材7が大きく横向きになることはないので、各保持部10を上向き状態するのは容易である。なお、開閉式支柱1を最大開き状態にして両支柱の下端部分81,81を地面78に押し込んだときは、図4に示すように、前記保持部10が自ずから上向き状態になる。
【0070】
このように支柱枠体79を構成した後、図1に示すように、該支柱枠体79の前記第1の支柱2aの支柱並列部83、及び、前記第2の支柱2bの支柱並列部85の夫々の傾斜外面86,86を、1枚もののネット材43で覆う。該ネット材43のネット目89の大きさは、一辺長が18〜24cm程度である。このように覆う際、該ネット材43の上端45を、図2に示すように前記フック状掛着片42に掛着する。又、該ネット材43の下端90を、図1に示すように、前記第1の支柱2a及び前記第2の支柱2bの下端側に紐91で結着する。これにより、傾斜ネット面100,100を具える胡瓜棚101,101が形成される。なお図示されてはいないが、前記支柱枠体79を形成するに先立って、胡瓜の苗が、前記畝80の両側で、例えば60cm程度の間隔で植えられている。
【0071】
本発明に係る開閉式支柱1を農業用途に用いる場合は、該開閉式支柱1の多数本が、畝80の長さ方向に立設状態で並設されることになるが、この場合は、前記横連結杆11,11の端部102,103相互を、接合部材105で連結することもある。該接合部材105としては、例えば図13に示すような、ネジ軸74を有する第1の接合片78と、該ネジ軸74に螺合し得る雌ネジ部84が設けられたネジ筒を有する第2の接合片88とからなるネジ連結方式のものを用いることができる。そして、該第1の接合片78の端部に設けられた挿入筒部94の挿入凹部94aに、前記横連結杆11の端部102を挿入状態に固定すると共に、該第2の接合片88の端部に設けられた挿入筒部98の挿入溝部98aに、前記横連結杆11の端部103を挿入状態に固定する。
【0072】
なお、開閉式支柱1を不要時に収納するときは、前記保持部10の保持溝9の上端開放部51を弾性的に拡開させながら、該保持部10から前記横連結杆11を取り外して後、両支柱2,2を平行状態に閉じる。
【実施例2】
【0073】
図14は、本発明に係る開閉式支柱1の他の実施例を示すものであり、左右一対の支柱2,2が図15に示す連結具13を介して開閉可能に構成されており、実施例1における場合と相違するのは、該連結具13を構成する連結部材5,5が、直径の異なる支柱に対してもその上部3に固定できるように構成されている点であり、その他の構成は実施例1における場合と同様である。
【0074】
即ち該連結部材5,5は、図14〜16に示すように、挿入筒体106と、該挿入筒体106に螺合し得る固定筒体107とから構成されており、該挿入筒体106は、下端開放の挿入孔部109を具え、本実施例においては、上端はその全体が閉塞されており、該挿入孔部109に、前記支柱2の上部3を挿入可能となされている。該挿入孔部109は例えば内径が約16mmに設定されている。そして前記挿入筒体106の下側部110の、上部分111の外面には、図15〜16に示すように雄ネジ部113が設けられている。又該下側部110の下部分115は、本実施例においては全体が略等肉厚に形成されており、図16(B)に示すように、該下部分115の外面116は、径の大なる前記上部分111の外面112に段差117を介して縮径状態に連なっている。そして該下部分115には、その下端119で開口するスリット120の4本が、周方向に略90度の角度ピッチで設けられ、隣り合うスリット120,120間が挾持片部121とされている。又本実施例においては、各挾持片部121,121,121,121の外面118の夫々に、その略中央線に沿って、下端に向かって高さが小さくなる押圧突条122,122,122,122が突設されている。該押圧突条122の上端部の外端123は前記上部分111の外面112と面一状態にあり、4本の押圧突条122,122,122,122の外面125,125,125,125は全体として、先端に向かって細くなる仮想テーパ面126(図14)上にある。なお本実施例においては、前記挿入筒体106の上側部127の下部に、前記ネット材43の上端45を掛着させるためのフック状掛着片42が前記と同様構成で設けられている。
【0075】
又前記固定筒体107は、図14〜16に示すように、前記支柱2を挿通させ得る円筒状を呈しており、その上側部分129の内面130には、前記雄ネジ部113に螺合し得る雌ネジ部131が設けられると共に、該固定筒体107の下側部分132の内面133(図15)は、前記仮想テーパ面126に略合致するテーパ面135を形成するように、その上端136から下端137に向けて小径に形成されている。又、該固定筒体107の外面139には、滑り止めのローレット140が形成されている。
【0076】
然して、前記構成を有する挿入筒体106に前記支柱2の上部3を図14に示すように挿入して後、前記固定筒体107の前記雌ネジ部131と、前記挿入筒体106の前記雄ネジ部113とを螺合して、該固定筒体107を締め付ける。これにより図14に示すように、該固定筒体107の前記テーパ面135が、前記仮想テーパ面126を形成する前記押圧突条122を内方に押圧する。この押圧により、前記挾持片部121,121,121,121を前記支柱2の外面141に向けて弾性変形させることができ、最終的に、全ての挾持片部121,121,121,121の先端係合部142,142,142が前記支柱2の外面141に押圧状態に当接する。これにより、前記挿入孔部109の内径(前記のように例えば16mm程度)よりも細い支柱2を用いる場合であっても、図14、図17に示すように、前記連結部材5を該支柱2の上部3に強固に固定することができる。例えば、支柱2の外径が13mm程度の場合であっても、図14に示すように、支柱2の上端142を前記挿入筒体106の前記挿入孔部109の上端45に当接状態にして、該支柱2の上部3を前記挿入孔部109に強固に固定できる。
【0077】
なおこのように構成する場合、前記押圧突条122は、前記のように、各挾持片部121の外面118にその略中央線に沿って設けられることの他、該挾持片部121を支柱2の外面141に向けて効果的に変形させ得る限り、例えば各挾持片部121の外面118の両側等、各挾持片部121の外面118の適宜部位に設けられることもある。なお前記4つの挾持片部121,121,121,121の外面118,118,118,118を、全体として、下端に向かって細くなるテーパ面状に形成する場合は、前記押圧突条122を省略してよい。
【実施例3】
【0078】
図18は本発明に係る開閉式支柱1のその他の実施例を示すものであり、左右一対の支柱2,2が図19に示す連結具13を介して開閉可能に構成されており、該左右一対の支柱2,2を開閉可能に連結する構成が実施例1におけるものと相違している。
【0079】
該連結具13は、図19に示すように、支柱2の上部3を挿入させ得る、下端開放で上端が閉塞された筒部(本実施例においては円筒部)25,25を具え、該筒部25の外周面40の下部にフック状掛着片42が設けられている点については実施例1と共通する。又、保持部材7が、上端開放で且つ前後方向の両端が開放したC字状を呈する保持部10を具える点においても実施例1と共通する。相違するのは、連結部材5,5相互の連結の構成と、両連結部材5,5に対する前記保持部材7の取り付けの構成にある。
【0080】
即ち図18〜19に示すように、両連結部材5,5の上端の向き合う内側部145,145で、前記保持部材7の前後方向長さに等しい長さの連結片146,146を上方に突設すると共に、該連結片146,146の上端を、前記保持部材7の基部52の下面61の両側(左右両側)に一体に接続した構成を有している。これにより、前記一対の連結部材5,5は、前記連結片146,146からなる連結部6の屈曲作用によって、図20に示すように左右方向で開閉可能である。そして、前記保持部材7は、該連結部6の上側、即ち、一対の支柱2,2の連結部分の上側に存する。
【0081】
然して、両連結部材5,5の挿入孔部68,68に一対の支柱2,2の夫々の上部3,3を挿入し、高周波溶着等の溶着手段によって該連結部材5,5を支柱2,2の上部3,3に固定すると、該一対の支柱2,2は、図20に矢印で示すように、前記連結片146,146の屈曲作用によって左右方向で開閉可能となる。両連結部材5,5の上部147,147の例えば中央部分に突設されている角度規制突部27,27の係合部36,36が、図20に示すように、前記保持部10を構成する両保持片53,53の下側部分の外面としての係合部77,77に当接することにより、該連結部材5,5の最大開き角度が、例えば35度程度に規制されると共に、前記保持部材7の左右方向の傾動角度が規制される。
【0082】
図21は、本発明に係る開閉式支柱1のその他の実施例を示すものであり、左右一対の支柱2,2が図22に示す連結具13を介して開閉可能に構成されている。該連結具13は、図22に示すように、左右の連結部材5,5の上部の内端部分に比較的幅狭の連結片146,146を上方に突設し、該左右の連結片146,146の上端を、前記保持部材7の基部52の下面61の両側(左右側)に一体に接続した構成を有している。これにより、前記一対の連結部材5,5は、前記連結片146,146からなる連結部6の屈曲作用によって、図23に示すように左右方向で開閉可能である。そして、前記保持部材7は、該連結部6の上側、即ち、一対の支柱2,2の連結部分の上側に存する。
本実施例においても、両連結部材5,5の上部147,147の例えば中央部分に角度規制突部27,27が突設されており、該各角度規制突部27,27は、図23に示すように、前記と同様にして、連結部材5,5の最大開き角度及び前記保持部材7の傾動角度を規制する。
【実施例4】
【0083】
本発明は、前記実施例で示したものに限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内で種々の設計変更が可能であることはいうまでもない。その一例を挙げれば次のようである。
【0084】
(1) 両連結突片29,29と両挾持突片65,65とを枢軸75で連結する前記実施例1における開閉式支柱1において、保持部材7を構成する保持部10に一対の挾持突片65,65を突設するのではなく、図24に示すように、該保持部10の基部52の下面61の中央部に一つの枢着突片149を突設し、該枢着突片149を、左右の連結部材5,5に夫々突設された前後の連結突片29,29で挾持し、該両連結突片29,29と該枢着突片149を枢軸75で連結することによって、一対の支柱2,2を開閉可能とすることもある。
【0085】
(2) 一対の連結部材5,5と保持部材7とを枢着する手段は、前記リベット状の枢軸75を用いて行うことの他、ボルト等の他の軸状部材を用いて行うこともできる。
【0086】
(3) 図25〜26は、連結部材5を支柱2の上部3に横方向から装着し、該連結部材5を支柱2の上部3に固定した態様を示すものである。そのために図27に示すように、例えば実施例1で説明した連結具13において、両連結部材5,5の筒部(円筒部等)25の周面部150を所要幅(例えば1/2幅)で切除している。そして、該切除によって形成された嵌入開口151を通して、支柱2の上部3を両連結部材5,5の収容凹部152,152に嵌め入れて後、高周波溶着等の手段で該連結部材5を支柱2に固定する。
【0087】
(4) 図28は、連結部材5を支柱2の上部3に固定するその他の態様を示すものであり、該連結部材5,5の下端に突設された軸部153,153を、パイプ状を呈する支柱2,2の上部3,3の内部空所155,155に挿入して後、該挿入された軸部153を該上部3に高周波溶着等の手段で固定している。
【0088】
(5) 図29は、C字状を呈する保持部10を具えた保持部材7のその他の態様を示すものであり、該保持部10の保持溝9に前記横連結杆11の被保持部12が収容され、該被保持部12が該保持部10で挾持状態に保持されている。該保持溝9が上下に稍長いために、該収容状態の被保持部12が上方向に若干移動できるが、該保持溝9の上端開放部51が被保持部12の直径よりも小さく窄まっているために、該被保持部12が保持部10から脱落する恐れがない。
【0089】
(6) 図30〜32、図33〜35は、保持部材7のその他の態様を示すものであり、該保持部材7は、上端開放で且つ前後方向の両端が開放した側面視でV字状を呈する保持溝9が設けられた保持部10を具え、該保持溝9の左右部分をなす左右の保持片53,53の上端縁部156,156相互が、例えば蓋状を呈する蓋状連結片157で分離可能に連結されている。
【0090】
図30〜32においては、該蓋状連結片157の一側部159が前記上端縁部の何れか一方156aに屈曲自在に連結されると共に、該蓋状連結片157の他側部160が他方の上端縁部156aに分離可能の係合状態に連結されている。該蓋状連結片157は、前記保持溝9の上端開放部51を開放するように図30に示すように開くことができると共に、前記上端開放部51を図31に示すように閉じることができる。そして該閉じた状態で、該蓋状連結片157の先端に設けた係止部161と前記他方の上端縁部156bに設けた係止部162とが図31に示すように係合することによって、即ち、分離可能の係合状態で取着されることによって、該閉じた状態が保持される。
【0091】
然して図30に示すように、前記蓋状連結片157が開いた状態で、前記横連結杆11の被保持部12を前記保持溝9に収容する。該保持溝9が、上端が拡開したV字状を呈するために、該保持溝9に被保持部12を収容させやすい。この収容状態で、該被保持部12の下面側163が、前記左右の保持片53,53の内面165,165で支持され、該被保持部12の上端部分166が前記保持溝9の上端167から稍突出状態になる。その後図32に示すように、該収容状態にある被保持部12に覆い被さるように前記蓋状連結片157を閉じ、前記係止部161,162相互を係合状態にする。これにより該蓋状連結片157は若干湾曲変形し、前記被保持部12が該蓋状連結片157によって下方に押圧された状態となり、該被保持部12が前記保持部10により挾持状態で保持される。そして、両係止部161,162の係合状態を解除して前記蓋状連結片157を開くことにより、横連結杆11を保持部10から取り外すことができる。なお前記蓋状連結片157は、枢軸等を用いて開閉可能としてもよい。
【0092】
図33〜35においては、前記蓋状連結片157が前記左右の保持片53,53と独立して設けられており、その両端に、該左右の保持片53,53の上端縁部156,156に設けられた下係止部169,169に係合し得る上係止部170,170が設けられている。この場合は、図33〜34に示すように、前記蓋状連結片157が取り外された状態で、前記横連結杆11の被保持部12を前記保持溝9に収容する。この収容状態で、該被保持部12の下面側163が、前記左右の保持片53,53の内面165,165で支持され、該被保持部12の上端部分166が前記保持溝9の上端167から稍突出状態になる。その後図35に示すように、該収容状態にある被保持部12に前記蓋状連結片157を覆い被せると共に左右の上係止部170と左右の下係止部169とを夫々係合状態にする。これにより該蓋状連結片157は若干湾曲変形し、前記被保持部12が該蓋状連結片157によって下方に押圧された状態となり、該被保持部12が前記保持部10により挾持状態で保持される。そして、上係止部170と下係止部169との係合状態を解除することによって前記横連結杆11を保持部10から取り外すことができる。
【0093】
かかる蓋状連結片157を用いる保持部材7の構成は、前記枢軸75を用いないで連結された図18や図21に示すような保持部材7に対しても応用できる。図36はその一例を示すものであり、左右の連結部材5,5の上端内側部に突設された連結片146,146を、前記保持部材7の基部52の下面61の両側(左右両側)に一体に接続した構成を有している。そして、該保持部材7の傾動角度が、前記と同様にして角度規制突部27で規制される。
【0094】
又図37は、C字状を呈する保持溝9の左右部分をなす左右の保持片53,53の上端縁部156,156相互を蓋状連結片157で着脱可能に連結した場合を示す。該蓋状連結片157は、図33に示すように、左右の保持片53,53と独立して設けられてもよい。
【0095】
(7) 前記各実施例においては、前記保持部材7の傾動角度や、左右の連結部材5,5の開閉角度(即ち、左右の支柱2,2の開閉角度)を規制する角度規制突部27を、前記左右の連結部材5,5の上部に突設しているが、これとは逆に、例えば図38に示すように、左右の保持片53,53の外面(前記保持部10の左右両側の外面168)に突設する等、保持部材7側に設けることもできる。このように構成した場合は、支柱2,2が最大開き状態において、各角度規制突部27,27の下部分に設けられた係合部77が前記連結部材5,5の上部に設けられた係合部36に当接する。
【0096】
(8) なお、前記角度規制突部27は省略されてもよい。角度規制突部27が設けられない場合であっても、支柱2,2が開くことによって、図39に示すように連結部材5,5の上端171,171が前記保持部10の両側172,172に接近状態となるため、その分だけ保持部材7の傾動範囲が小さくなる。従って、該保持部材7を上向き状態にして該保持部材7に横連結杆11を保持させる作業を、それほど無理のない状態で行うことができる。図39においては、図18や図21に示すと同様にして連結片146,146を介して左右の連結部材5,5を保持部材7に連結した構成が示されているが、図9に示すような、枢軸75による連結態様にも同様に採用できる。
【0097】
(9) 図40〜41は、前記保持部材7の保持部10の弾性的な拡開に対する抵抗を増大するために用いられる補強バネ部59の他の態様を示すもので、該補強バネ部59は、例えばポリカーボネート製のC字状のバネ部材62を以て構成されている。該バネ部材62の装着は、例えば、保持部材7を射出成形する際に、該バネ部材62を金型の所定部位に取り付けた状態で樹脂を射出することにより該射出成形と同時に行うことができる。図40〜41においては、該バネ部材62の両上端166,166が、射出成形により同時に形成される固定突部167,167で固定状態とされている。なお該C字状のバネ部材62の幅寸法は、該バネ部材による保持部の補強強度を考慮して所要に設定されるものであり、図40に示すよりも幅寸法が小さく設定されたり、或いは逆に大きく設定されることもある。又該バネ部材62は、保持部材7の射出成形によって保持部10の外側面57に沿って一体形成されたC字状等の補強リブを以って構成されることもある。
なお、前記C字状のバネ部材62を用いて補強バネ部59を構成するときも、前記と同様にして、保持部材7を射出成形する際に該C字状のバネ部材62を金型の所定部位に取り付けた状態で樹脂を射出して行うことができる。
【0098】
(10)本発明は、前記胡瓜の栽培の他、ゴーヤ、えんどうやいんげん等の豆類、朝顔等の各種の蔓性植物の栽培に好適に応用できる他、トマトやなす等の栽培に応用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】本発明に係る開閉式支柱を用いて構成された支柱枠体を、ネット材を取り付けた状態で示す斜視図である。
【図2】その部分拡大図である。
【図3】開閉式支柱を分解して示す斜視図である。
【図4】開閉式支柱の上部分の構成を、保持溝に横連結杆を挿入させる作業工程と共に示す正面図である。
【図5】支柱を示す部分斜視図である。
【図6】連結具を示す斜視図である。
【図7】連結具を分解して示す斜視図である。
【図8】連結具の組立工程を説明する斜視図である。
【図9】連結具の枢着状態を示す断面図である。
【図10】保持部材を分解して示す一部欠切斜視図である。
【図11】保持部の補強バネ部の構成を示す断面図である。
【図12】保持部の補強バネ部の構成を、その拡開状態で示す断面図である。
【図13】横連結杆相互の連結状態を示す断面図である。
【図14】直径の異なる支柱に対して固定可能となされた連結具を、その使用状態で示す断面図である。
【図15】その連結具を示す分解正面図である。
【図16】連結具を構成する挿入筒体と固定筒体を示す斜視図である。
【図17】挿入筒体と固定筒体とを用いて支柱の上部に連結部材を固定した状態を示す斜視図である。
【図18】連結部材と保持部材とを連結片を介して連結してなる連結具を、連結部材を支柱の上部に固定した使用状態で示す正面図である。
【図19】その連結具を示す斜視図である。
【図20】その連結具を用いて構成した開閉式支柱の上部分の構成を、支柱を開いた状態で示す正面図である。
【図21】連結部材と保持部材とを連結片を介して連結してなる連結具の他の態様を、連結部材を支柱の上部に固定した使用状態で示す正面図である。
【図22】その連結具を示す斜視図である。
【図23】その連結具を用いて構成した開閉式支柱の上部分を示す正面図である。
【図24】連結部材と保持部材とを枢着して構成した連結具のその他の態様を、連結部材を支柱の上部に固定した使用状態で示す側面図である。
【図25】連結部材を支柱の上部に横方向から装着して該連結部材を支柱の上部に固定してなる開閉式支柱の上部分の構成を示す斜視図である。
【図26】その開閉式支柱の上部分の構成を、支柱を開いた状態で示す正面図である。
【図27】その開閉式支柱を示す分解斜視図である。
【図28】連結部材の下端に突設した軸部をパイプ状の支柱の上部に挿入して両者を一体化した開閉式支柱の上部分の構成を示す正面図である。
【図29】C字状を呈する保持溝を有した保持部の他の態様を、保持溝に横連結杆の被保持部を取り付けた状態で示す正面図である。
【図30】開閉可能の蓋状連結片が設けられた保持部材を具える連結具を、該蓋状連結片を開いた状態で示す正面図である。
【図31】その連結具を、蓋状連結片を閉じた状態で示す斜視図である。
【図32】その連結具を用いて構成された開閉式支柱を、支柱を開いた状態で示す一部断面正面図である。
【図33】別体の蓋状連結片を有する保持部を具えた連結具を、該蓋状連結片を分離した状態で示す正面図である。
【図34】その連結具を、蓋状連結片を装着した状態で示す斜視図である。
【図35】その連結具を用いて構成された開閉式支柱を、支柱を開いた状態で示す一部断面正面図である。
【図36】蓋状連結片を具える連結具の他の態様を、その使用状態で示す正面図である。
【図37】蓋状連結片を具える連結具のその他の態様を、その使用状態で示す正面図である。
【図38】角度規制突部を保持部材側に設けてなる連結具を、角度規制状態で示す正面図である。
【図39】角度規制突部が省略された連結具を、その使用状態で示す正面図である。
【図40】補強バネ部の他の態様を示す斜視図である。
【図41】その断面図である。
【図42】従来の開閉式支柱を用いて構成された支柱枠体を示す斜視図である。
【図43】その開閉式支柱と、これと隣り合う開閉式支柱の支柱相互を連結する横連結杆を示す斜視図である。
【図44】千鳥配置の横連結杆を示す平面図である。
【図45】第1の支柱列、第2の支柱列の外面を覆うようにネット材が傾斜状態に取り付けられた支柱枠体を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0100】
1 開閉式支柱
2 支柱
3 支柱の上部
5 連結部材
6 連結部
7 保持部材
9 保持溝
10 保持部
11 横連結杆
12 被保持部
13 連結具
27 角度規制突部
29 連結突片
30 立片部
31 連結板部
36 係合部
42 フック状掛着片
43 ネット材
45 ネット材の上端
53 保持片
59 補強バネ部
62 バネ部材
65 挾持突片
66 連結片部
75 枢軸
77 係合部
79 支柱枠体
80 畝
106 挿入筒体
107 固定筒体
109 挿入孔部
110 下側部
113 雄ネジ部
120 スリット
121 挾持片部
122 押圧突条
126 仮想テーパ面
131 雌ネジ
135 テーパ面
141 支柱の外面
142 先端係合部
146 連結片
149 枢着突片
157 蓋状連結片
161 係止部
162 係止部
169 下係止部
170 上係止部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
左右一対の支柱の上部に夫々固定された連結部材相互が、該一対の支柱が開閉可能となるように連結されると共に、該支柱の開閉方向と直交する前後方向に延長する横連結杆の長さ方向の所要部分としての被保持部を保持する保持部材が、前記連結部材の双方に連なる如く、且つ、該一対の連結部材の連結部の上側に存するように設けられてなり、該保持部材は、上端開放で且つ前後方向の両端が開放した保持溝が設けられた保持部を具え、該保持溝に前記被保持部が着脱可能に収容され、収容された該被保持部が前記保持部に挾持状態で保持されることを特徴とする植物栽培用の開閉式支柱。
【請求項2】
左右一対の支柱の上部に夫々固定された連結部材相互が、該一対の支柱が開閉可能となるように連結されると共に、該支柱の開閉方向と直交する前後方向に延長する横連結杆の長さ方向の所要部分としての被保持部を着脱可能の弾性挾持状態で保持する保持部材が、前記連結部材の双方に連なる如く、且つ、該一対の連結部材の連結部の上側に存するように設けられてなり、該保持部材は、上端開放で且つ前後方向の両端が開放すると共に上端開放部が窄まったC字状の保持溝が設けられた保持部を具え、該保持溝に前記被保持部が着脱可能に収容された状態で該保持溝の左右部分をなす左右の保持片が該被保持部を左右から弾性的に挾持し、該挾持された状態にある該被保持部は、窄まった状態にある前記上端開放部に規制されて該上端開放部から脱落しないことを特徴とする開閉式支柱。
【請求項3】
左右一対の支柱の上部に夫々固定された連結部材相互が、該一対の支柱が開閉可能となるように連結されると共に、該支柱の開閉方向と直交する前後方向に延長する横連結杆の長さ方向の所要部分としての被保持部を保持する保持部材が、前記連結部材の双方に連なる如く、且つ、該一対の連結部材の連結部の上側に存するように設けられてなり、該保持部材は、上端開放で且つ前後方向の両端が開放した保持溝が設けられた保持部を具え、該保持部の左右対向する上端縁部相互が蓋状連結片で分離可能に連結され、該蓋状連結片による連結状態で、該保持溝に着脱可能に収容された前記被保持部が該蓋状連結片によって下方に押圧されることにより、該被保持部が挾持状態で保持されることを特徴とする植物栽培用の開閉式支柱。
【請求項4】
左右一対の支柱の上部に夫々固定された連結部材相互が、該一対の支柱が開閉可能となるように連結されると共に、該支柱の開閉方向と直交する前後方向に延長する横連結杆の長さ方向の所要部分としての被保持部を保持する保持部材が、前記連結部材の双方に連なる如く、且つ、該一対の連結部材の連結部の上側に存するように設けられてなり、該保持部材は、上端開放で且つ前後方向の両端が開放した保持溝が設けられた保持部を具え、該保持溝に前記被保持部が着脱可能に収容され、収容された該被保持部が前記保持部に挾持状態で保持される如くなされ、又、前記両連結部材の上端に、前後方向で互いに重なり合う連結突片が突設され、又、該保持部の前後方向の両側で挾持突片が下設されると共に、該両挾持突片が、重なり状態にある前記両連結突片を外側から挟み、該両挾持突片と該両連結突片の全体が、軸線が前後方向の枢軸で連結されており、該枢軸を介して前記一対の支柱が開閉可能に連結されていることを特徴とする植物栽培用の開閉式支柱。
【請求項5】
左右一対の支柱の上部に夫々固定された連結部材相互が、該一対の支柱が開閉可能となるように連結されると共に、該支柱の開閉方向と直交する前後方向に延長する横連結杆の長さ方向の所要部分としての被保持部を保持する保持部材が、前記連結部材の双方に連なる如く、且つ、該一対の連結部材の連結部の上側に存するように設けられてなり、該保持部材は、上端開放で且つ前後方向の両端が開放した保持溝が設けられた保持部を具え、該保持部の左右対向する上端縁部相互が蓋状連結片で分離可能に連結され、該蓋状連結片による連結状態で、該保持溝に着脱可能に収容された前記被保持部が該蓋状連結片によって下方に押圧されることによって、該被保持部が挾持状態で保持される如くなされ、前記両連結部材の上端に、前後方向で互いに重なり合う連結突片が突設され、又、前記保持部の前後方向の両側で挾持突片が下設されると共に、該両挾持突片が、重なり状態にある前記両連結突片を外側から挟み、該両挾持突片と該両連結突片の全体が、軸線が前後方向の枢軸で連結されており、該枢軸を介して前記一対の支柱が開閉可能に連結されていることを特徴とする植物栽培用の開閉式支柱。
【請求項6】
前記蓋状連結片の一側部が、左右対向する前記上端縁部の一方に屈曲自在に連結されると共に、該蓋状連結片の他側部が他方の上端縁部に分離可能の係合状態で取着されることを特徴とする請求項3又は5記載の植物栽培用の開閉式支柱。
【請求項7】
前記保持溝が、上端が拡開したV字状に形成されていることを特徴とする請求項3,5又は6記載の植物栽培用の開閉式支柱。
【請求項8】
左右一対の支柱の上部に夫々固定された連結部材相互が、該一対の支柱が開閉可能となるように連結されると共に、該支柱の開閉方向と直交する前後方向に延長する横連結杆の長さ方向の所要部分としての被保持部を着脱可能の挾持状態で保持する保持部材が、前記連結部材の双方に連なる如く、且つ、該一対の連結部材の連結部の上側に存するように設けられてなり、該保持部材は、上端開放で且つ前後方向の両端が開放した保持溝が設けられた保持部を具え、該保持溝に前記被保持部が着脱可能に収容され、収容された該被保持部が前記保持部に挾持状態で保持される如くなされ、又、該保持部の下端外面の、前記支柱の開閉方向の両側に、屈曲部を介して前記連結部材の夫々が連結され、該保持部と該両側の屈曲部を介して前記一対の支柱が開閉可能に連結されていることを特徴とする植物栽培用の開閉式支柱。
【請求項9】
左右一対の支柱の上部に夫々固定された連結部材相互が、該一対の支柱が開閉可能となるように連結されると共に、該支柱の開閉方向と直交する前後方向に延長する直線状の横連結杆の長さ方向の所要部分としての被保持部を弾性挾持状態で保持する保持部材が、前記連結部材の双方に連なる如く、且つ、該一対の連結部材の連結部の上側に存するように設けられてなり、該保持部材は、上端開放で且つ前後方向の両端が開放すると共に該上端開放部が窄まったC字状の保持溝が設けられた保持部を具え、該保持溝に前記被保持部が着脱可能に収容された状態で該保持溝の左右部分をなす左右の保持片が該被保持部を左右から弾性的に挾持し、該挾持された状態にある該被保持部は、窄まった状態にある前記上端開放部に規制されて該上端開放部から脱落しないようになされ、又、該保持部の下端外面の、前記支柱の開閉方向の両側に、屈曲部を介して前記連結部材の夫々が連結され、該保持部と該両側の屈曲部を介して前記一対の支柱が開閉可能に連結されていることを特徴とする植物栽培用の開閉式支柱。
【請求項10】
左右一対の支柱の上部に夫々固定された連結部材相互が、該一対の支柱が開閉可能となるように連結されると共に、該支柱の開閉方向と直交する前後方向に延長する直線状の横連結杆の長さ方向の所要部分としての被保持部を着脱可能の挾持状態で保持する保持部材が、前記連結部材の双方に連なる如く、且つ、該一対の連結部材の連結部の上側に存するように設けられてなり、該保持部材は、上端開放で且つ前後方向の両端が開放した保持溝が設けられた保持部を具え、該保持部の左右対向する上端縁部相互が蓋状連結片で分離可能に連結され、該蓋状連結片による連結状態で、該保持溝に着脱可能に収容された前記被保持部が該蓋状連結片によって下方に押圧されることにより、該被保持部が挾持状態で保持されるようになされ、又、該保持部の下端外面の、前記支柱の開閉方向の両側に、屈曲部を介して前記連結部材の夫々が連結され、該保持部と該両側の屈曲部を介して前記一対の支柱が開閉可能に連結されていることを特徴とする植物栽培用の開閉式支柱。
【請求項11】
前記両連結部材の上部に角度規制突部が上方に突設され、前記支柱が最大開き状態において、各角度規制突部の上部分に設けられた係合部が前記保持部の、前記支柱の開閉方向の両側外面に設けられた係合部に当接することを特徴とする請求項1〜10の何れかに記載の植物栽培用の開閉式支柱。
【請求項12】
前記保持部の、前記支柱の開閉方向の両側外面に角度規制突部が下方に突設され、前記支柱が最大開き状態において、各角度規制突部の下部分に設けられた係合部が前記連結部材の上部に設けられた係合部に当接することを特徴とする請求項1〜10の何れかに記載の植物栽培用の開閉式支柱。
【請求項13】
前記連結部材には、植物栽培用のネット材の上端に掛着されるフック状掛着片が設けられていることを特徴とする請求項1〜12の何れかに記載の植物栽培用の開閉式支柱。
【請求項14】
左右一対の支柱の上部に夫々固定される連結部材相互が、該一対の支柱が開閉可能となるように連結されると共に、該支柱の開閉方向と直交する前後方向に延長する横連結杆の長さ方向の所要部分としての被保持部を保持する保持部材が、前記連結部材の双方に連なる如く、且つ、該一対の連結部材の連結部の上側に存するように設けられてなり、該保持部材は、上端開放で且つ前後方向の両端が開放した保持溝が設けられた保持部を具え、該保持溝に前記被保持部が着脱可能に収容され、収容された該被保持部が前記保持部に挾持状態で保持されることを特徴とする支柱相互の連結具。
【請求項15】
左右一対の支柱の上部に夫々固定される連結部材相互が、該一対の支柱が開閉可能となるように連結されると共に、該支柱の開閉方向と直交する前後方向に延長する横連結杆の長さ方向の所要部分としての被保持部を着脱可能の弾性挾持状態で保持する保持部材が、前記連結部材の双方に連なる如く、且つ、該一対の連結部材の連結部の上側に存するように設けられてなり、該保持部材は、上端開放で且つ前後方向の両端が開放すると共に上端開放部が窄まったC字状の保持溝が設けられた保持部を具え、該保持溝に前記被保持部が着脱可能に収容された状態で該保持溝の左右部分をなす左右の保持片が該被保持部を左右から弾性的に挾持し、該挾持された状態にある該被保持部は、窄まった状態にある前記上端開放部に規制されて該上端開放部から脱落しないことを特徴とする支柱相互の連結具。
【請求項16】
左右一対の支柱の上部に夫々固定される連結部材相互が、該一対の支柱が開閉可能となるように連結されると共に、該支柱の開閉方向と直交する前後方向に延長する横連結杵の長さ方向の所要部分としての被保持部を保持する保持部材が、前記連結部材の双方に連なる如く、且つ、該一対の連結部材の連結部の上側に存するように設けられてなり、該保持部材は、上端開放で且つ前後方向の両端が開放した保持溝が設けられた保持部を具え、該保持部の左右対向する上端縁部相互が蓋状連結片で分離可能に連結され、該蓋状連結片による連結状態で、該保持溝に着脱可能に収容された前記被保持部が該蓋状連結片によって下方に押圧されることにより、該被保持部が挾持状態で保持されることを特徴とする支柱相互の連結具。
【請求項17】
左右一対の支柱の上部に夫々固定される連結部材相互が、該一対の支柱が開閉可能となるように連結されると共に、該支柱の開閉方向と直交する前後方向に延長する横連結杆の長さ方向の所要部分としての被保持部を保持する保持部材が、前記連結部材の双方に連なる如く、且つ、該一対の連結部材の連結部の上側に存するように設けられてなり、該保持部材は、上端開放で且つ前後方向の両端が開放した保持溝が設けられた保持部を具え、該保持溝に前記被保持部が着脱可能に収容され、収容された該被保持部が前記保持部に挾持状態で保持される如くなされ、又、前記両連結部材の上端に、前後方向で互いに重なり合う連結突片が突設され、又、該保持部の前後方向の両側で挾持突片が下設されると共に、該両挾持突片が、重なり状態にある前記両連結突片を外側から挟み、該両挾持突片と該両連結突片の全体が、軸線が前後方向の枢軸で連結されており、該枢軸を介して前記一対の連結部材が開閉可能に連結されていることを特徴とする支柱相互の連結具。
【請求項18】
左右一対の支柱の上部に夫々固定される連結部材相互が、該一対の支柱が開閉可能となるように連結されると共に、該支柱の開閉方向と直交する前後方向に延長する横連結杆の長さ方向の所要部分としての被保持部を保持する保持部材が、前記連結部材の双方に連なる如く、且つ、該一対の連結部材の連結部の上側に存するように設けられてなり、該保持部材は、上端開放で且つ前後方向の両端が開放した保持溝が設けられた保持部を具え、該保持部の左右対向する上端縁部相互が蓋状連結片で分離可能に連結され、該蓋状連結片による連結状態で、該保持溝に着脱可能に収容された前記被保持部が該蓋状連結片によって下方に押圧されることにより、該被保持部が挾持状態で保持される如くなされ、前記両連結部材の上端に、前後方向で互いに重なり合う連結突片が突設され、又、前記保持部の前後方向の両側で挾持突片が下設されると共に、該両挾持突片が、重なり状態にある前記両連結突片を外側から挟み、該両挾持突片と該両連結突片の全体が、軸線が前後方向の枢軸で連結されており、該枢軸を介して前記一対の連結部材が開閉可能に連結されていることを特徴とする支柱相互の連結具。
【請求項19】
前記蓋状連結片の一側部が左右対向する前記上端縁部の一方に屈曲自在に連結されると共に、該蓋状連結片の他側部が他方の上端縁部に分離可能の係合状態で取着されることを特徴とする請求項16又は18記載の支柱相互の連結具。
【請求項20】
前記保持溝が、上端が拡開したV字状に形成されていることを特徴とする請求項16、18又は19記載の支柱相互の連結具。
【請求項21】
左右一対の支柱の上部に夫々固定される連結部材相互が、該一対の支柱が開閉可能となるように連結されると共に、該支柱の開閉方向と直交する前後方向に延長する横連結杆の長さ方向の所要部分としての被保持部を着脱可能の挾持状態で保持する保持部材が、前記連結部材の双方に連なる如く、且つ、該一対の連結部材の連結部の上側に存するように設けられてなり、該保持部材は、上端開放で且つ前後方向の両端が開放した保持溝が設けられた保持部を具え、該保持溝に前記被保持部が着脱可能に収容され、収容された該被保持部が前記保持部に挾持状態で保持される如くなされ、又、該保持部の下端外面の、前記支柱の開閉方向の両側に、屈曲部を介して前記連結部材の夫々が連結され、該保持部と該両側の屈曲部を介して前記一対の連結部材が開閉可能に連結されていることを特徴とする支柱相互の連結具。
【請求項22】
左右一対の支柱の上部に夫々固定される連結部材相互が、該一対の支柱が開閉可能となるように連結されると共に、該支柱の開閉方向と直交する前後方向に延長する直線状の横連結杆の長さ方向の所要部分としての被保持部を弾性挾持状態で保持する保持部材が、前記連結部材の双方に連なる如く、且つ、該一対の連結部材の連結部の上側に存するように設けられてなり、該保持部材は、上端開放で且つ前後方向の両端が開放すると共に該上端開放部が窄まったC字状の保持溝が設けられた保持部を具え、該保持溝に前記被保持部が着脱可能に収容された状態で該保持溝の左右部分をなす左右の保持片が該被保持部を左右から弾性的に挾持し、該挾持された状態にある該被保持部は、窄まった状態にある前記上端開放部に規制されて該上端開放部から脱落しないようになされ、又、該保持部の下端外面の、前記支柱の開閉方向の両側に、屈曲部を介して前記連結部材の夫々が連結され、該保持部と該両側の屈曲部を介して前記一対の連結部材が開閉可能に連結されていることを特徴とする支柱相互の連結具。
【請求項23】
左右一対の支柱の上部に夫々固定される連結部材相互が、該一対の支柱が開閉可能となるように連結されると共に、該支柱の開閉方向と直交する前後方向に延長する直線状の横連結杆の長さ方向の所要部分としての被保持部を着脱可能の挾持状態で保持する保持部材が、前記連結部材の双方に連なる如く、且つ、該一対の連結部材の連結部の上側に存するように設けられてなり、該保持部材は、上端開放で且つ前後方向の両端が開放した保持溝が設けられた保持部を具え、該保持部の左右対向する上端縁部相互が蓋状連結片で分離可能に連結され、該蓋状連結片による連結状態で、該保持溝に着脱可能に収容された前記被保持部が該蓋状連結片によって下方に押圧されることにより、該被保持部が挾持状態で保持されるようになされ、又、該保持部の下端外面の、前記支柱の開閉方向の両側に、屈曲部を介して前記連結部材の夫々が連結され、該保持部と該両側の屈曲部を介して前記一対の連結部材が開閉可能に連結されていることを特徴とする支柱相互の連結具。
【請求項24】
前記両連結部材の上部に角度規制突部が上方に突設され、前記支柱が最大開き状態において、各角度規制突部の上部分に設けられた係合部が前記保持部の、前記支柱の開閉方向の両側外面に設けられた係合部に当接することを特徴とする請求項14〜23の何れかに記載の支柱相互の連結具。
【請求項25】
前記保持部の、前記支柱の開閉方向の両側外面に角度規制突部が下方に突設され、前記支柱が最大開き状態において、各角度規制突部の下部分に設けられた係合部が前記連結部材の上部に設けられた係合部に当接することを特徴とする請求項14〜23の何れかに記載の支柱相互の連結具。
【請求項26】
前記連結部材は、前記支柱の上部を挿入させ得る下端開放の筒部を具える如く構成されていることを特徴とする請求項14〜23の何れかに記載の支柱相互の連結具。
【請求項27】
前記連結部材は、挿入筒体と、該挿入筒体に螺合し得る固定筒体とを具え、該挿入筒体は、下端開放の挿入孔部を具え、該挿入孔部に、前記支柱の上部を挿入可能となされており、又、該挿入筒体の下側部に、その下端で開口するスリットの複数が周方向に所要間隔で設けられることによって、隣り合うスリット間に挾持片部が形成されると共に、前記挿入筒体の上側部の外面には雄ネジ部が設けられており、一方前記固定筒体は、前記支柱を挿通させ得る筒状を呈し、その上側部の内面に、前記雄ネジ部に螺合し得る雌ネジ部が設けられており、該雌ネジ部と前記雄ネジ部とを螺合して該固定筒体を締め付けると、該固定筒体の内面が前記挾持片部を前記支柱の外面に向けて弾性変形させ、該挾持片部の先端係合部が、前記支柱の外面に当接する如くなされていることを特徴とする請求項14〜23の何れかに記載の支柱相互の連結具。
【請求項28】
前記挿入筒体の各挾持片部の外面に、該挿入筒体の下側部の上端から下端に向けて延長し且つ下端に向かって高さが小さくなる押圧突条が設けられ、該押圧突条の外端は全体として、下端に向かって細くなる仮想テーパ面上にあり、前記雌ネジ部と前記雄ネジ部とを螺合して該固定筒体を締め付けるにつれて、前記固定筒体の内側の、前記仮想テーパ面に略合致するテーパ面が前記押圧突条の外端を内方に押圧しながら前記挾持片部を前記支柱の外面に向けて変形させることを特徴とする請求項27記載の支柱相互の連結具。
【請求項29】
前記連結部材には、植物栽培用のネット材の上端に掛着されるフック状掛着片が設けられていることを特徴とする請求項14〜27の何れかに記載の支柱相互の連結具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【公開番号】特開2007−166949(P2007−166949A)
【公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−367447(P2005−367447)
【出願日】平成17年12月21日(2005.12.21)
【出願人】(392003225)第一ビニール株式会社 (27)
【Fターム(参考)】