説明

植物病害防除剤及び植物病害防除方法

【課題】優れた防除効力を有する植物病害防除剤を提供すること。
【解決手段】式(1)


〔式中、X1はフッ素原子又はメトキシ基を、X2は水素原子、フッ素原子又はメトキシ基等を、Z1は酸素原子又は硫黄原子を、A1は単結合又はアルキル基等で置換されていても良いメチレン基を、G1は置換されていても良いシクロヘキシル基等のシクロアルキル基等を表す。〕で示されるアミド化合物を含有する植物病害防除剤は、優れた防除効力を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、植物病害防除剤及び植物病害防除方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、多くの植物病害防除剤が開発され、実用に供されている。しかしながら、これらの植物病害防除剤は、必ずしも十分な防除効力を示さない場合がある。ある種のアミド化合物として、N−(シクロヘキシルメチル)−3−フルオロ−4−メトキシ安息香酸アミド(CAS No. 930863-91-5)が知られている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、優れた植物病害防除剤を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明者らは、優れた植物病害防除剤を見出すべく検討の結果、下記式(1)で示されるアミド化合物を有効成分として含有する植物病害防除剤が、優れた防除効力を有することを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は式(1)

〔式中、
1はフッ素原子又はメトキシ基を表し、
2は水素原子、ハロゲン原子、C1−C4アルキル基、C2−C4アルケニル基、C2−C4アルキニル基、C1−C4ハロアルキル基、C1−C4アルコキシ基、C1−C4アルキルチオ基、ヒドロキシC1−C4アルキル基、ニトロ基、シアノ基、ホルミル基、NR12基、CO23基又はCONR45基、或いは、メチル基、ハロゲン原子、シアノ基及びニトロ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいフェニル基を表し、
1は酸素原子又は硫黄原子を表し、
1は単結合、CH2基、CH(CH3)基、C(CH32基又はCH(CH2CH3)基、或いは、C1−C3ハロアルキル基、C2−C4アルケニル基、C2−C4アルキニル基、シアノ基及びC2−C5アルコキシカルボニル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基で置換されたCH2基を表し、
1は下記群[a-1]より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいC3−C6シクロアルキル基、下記群[a-1]より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいC3−C6シクロアルケニル基、下記群[a-1]より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよく、かつ環を形成するメチレンの1つがカルボニル基に置換されたC3−C6シクロアルキル基又は下記群[a-1]より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいC3−C6ヒドロキシイミノシクロアルキル基を表し、
1及びR2は独立して水素原子、C1−C4アルキル基、C3−C4アルケニル基、C3−C4アルキニル基、C2−C4ハロアルキル基、C2−C5アルキルカルボニル基、C2−C5アルコキシカルボニル基又はC1−C4アルキルスルホニル基を表し、
3はC1−C4アルキル基、C3−C4アルケニル基又はC3−C4アルキニル基を表し、
4は水素原子、C1−C4アルキル基、C3−C4アルケニル基、C3−C4アルキニル基、C2−C4ハロアルキル基、C2−C5アルキルカルボニル基、C2−C5アルコキシカルボニル基又はC1−C4アルキルスルホニル基を表し、
5は水素原子、C1−C4アルキル基、C3−C4アルケニル基、C3−C4アルキニル基又はC2−C4ハロアルキル基を表す。
群[a-1]:
ハロゲン原子、C1−C4アルキル基、C2−C4アルケニル基、C2−C4アルキニル基、ヒドロキシル基、シアノ基、カルボキシル基、C2−C5アルコキシカルボニル基、C1−C6アルコキシ基、C3−C6アルケニルオキシ基、C1−C6ハロアルキル基、C1−C6ハロアルコキシ基、フェニル基、ベンジル基、C1−C3アルキルチオ基、環を形成する同一炭素原子との2重結合を形成するC1−C3アルキリデン基、ヒドロキシC1−C6アルキル基、C2−C4アルキルカルボニルオキシ基、(C1−C3アルキルアミノ)C1−C6アルキル基、(ジ(C1−C3アルキル)アミノ)C1−C6アルキル基、メルカプト基、カルバモイル基、ホルミル基、C2−C6シアノアルキル基、C1−C3アルキルスルホニル基、フェノキシ基及びNR67基〔式中、R6及びR7は独立して水素原子、C1−C4アルキル基、C2−C5アルキルカルボニル基、C2−C5アルコキシカルボニル基又はC1−C4アルキルスルホニル基を表す。〕〕
で示されるアミド化合物(以下、本化合物と記す場合もある。)を有効成分として含有することを特徴とする植物病害防除剤(以下、本発明防除剤と記す場合もある。)、本化合物の有効量を植物又は土壌に施用することを特徴とする植物病害の防除方法を提供する。
【0005】
また、本発明は式(A)

〔式中、
2は酸素原子又は硫黄原子を表し、
2は単結合、CH2基、CH(CH3)基、C(CH32基又はCH(CH2CH3)基、或いは、C1−C3ハロアルキル基、C2−C4アルケニル基、C2−C4アルキニル基、シアノ基及びC2−C5アルコキシカルボニル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基で置換されたCH2基を表し、
2は下記群[a-2]より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいC3−C6シクロアルキル基、下記群[a-2]より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいC3−C6シクロアルケニル基、下記群[a-2]より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよく、かつ環を形成するメチレンの1つがカルボニル基に置換されたC3−C6シクロアルキル基又は下記群[a-2]より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいC3−C6ヒドロキシイミノシクロアルキル基を表す。
群[a-2]:
ハロゲン原子、C1−C4アルキル基、C2−C4アルケニル基、C2−C4アルキニル基、ヒドロキシル基、シアノ基、カルボキシル基、C2−C5アルコキシカルボニル基、C1−C6アルコキシ基、C3−C6アルケニルオキシ基、C1−C6ハロアルキル基、C1−C6ハロアルコキシ基、フェニル基、ベンジル基、C1−C3アルキルチオ基、環を形成する同一炭素原子との2重結合を形成するC1−C3アルキリデン基、ヒドロキシC1−C6アルキル基、C2−C4アルキルカルボニルオキシ基、(C1−C3アルキルアミノ)C1−C6アルキル基、(ジ(C1−C3アルキル)アミノ)C1−C6アルキル基、メルカプト基、カルバモイル基、ホルミル基、C2−C6シアノアルキル基、C1−C3アルキルスルホニル基、フェノキシ基及びNR2627
〔式中、R26及びR27は独立して水素原子、C1−C4アルキル基、C2−C5アルキルカルボニル基、C2−C5アルコキシカルボニル基又はC1−C4アルキルスルホニル基を表す。〕〕で示される3,5−ジフルオロ−4−メトキシベンズアミド化合物を提供する。
【発明の効果】
【0006】
本発明により、植物病害を防除することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明において、
2で示されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられ、
C1−C4アルキル基としては、メチル基、エチル基、1−メチルエチル基、1,1−ジメチルエチル基、プロピル基及び1−メチルプロピル基等が挙げられ、
C2−C4アルケニル基としては、ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−ブテニル基及び3−ブテニル基等が挙げられ、
C2−C4アルキニル基としては、エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基及び3−ブチニル基等が挙げられ、
C1−C4ハロアルキル基としては、フルオロメチル基、クロロメチル基、ブロモメチル基、ジフルオロメチル基、ジクロロメチル基、ジブロモメチル基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、ジクロロフルオロメチル基、クロロジフルオロメチル基、1,1−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2−フルオロエチル基、3−フルオロプロピル基、4−フルオロブチル基及び1−クロロエチル基等が挙げられ、
C1−C4アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、1−メチルエトキシ基、1,1−ジメチルエトキシ基、プロポキシ基、1−メチルプロポキシ基、2−メチルプロポキシ基及びブトキシ基等が挙げられ、
C1−C4アルキルチオ基としては、メチルチオ基、エチルチオ基、1−メチルエチルチオ基、1,1−ジメチルエチルチオ基、プロピルチオ基及び1−メチルプロピルチオ基等が挙げられ、
ヒドロキシC1−C4アルキル基としては、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基及び2−ヒドロキシエチル基等が挙げられ、
メチル基、ハロゲン原子、シアノ基及びニトロ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいフェニル基としては、フェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基、2−クロロフェニル基、3−クロロフェニル基、4−クロロフェニル基、4−シアノフェニル基及び4−ニトロフェニル基等が挙げられ、
【0008】
1及びA2でそれぞれ示されるC1−C3ハロアルキル基、C2−C4アルケニル基、C2−C4アルキニル基、シアノ基及びC2−C5アルコキシカルボニル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基で置換されたCH2基における、
C1−C3ハロアルキル基としてはフルオロメチル基、クロロメチル基、ブロモメチル基、ジフルオロメチル基、ジクロロメチル基、ジブロモメチル基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、ジクロロフルオロメチル基、クロロジフルオロメチル基、1,1−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2−フルオロエチル基、3−フルオロプロピル基及び1−クロロエチル基等が挙げられ、
C2−C4アルケニル基としては、ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−ブテニル基及び3−ブテニル基等が挙げられ、
C2−C4アルキニル基としては、エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基及び3−ブチニル基等が挙げられ、
C2−C5アルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、1−メチルエトキシカルボニル基及び1,1−ジメチルエトキシカルボニル基等が挙げられ、
1及びA2でそれぞれ示されるC1−C3ハロアルキル基、C2−C4アルケニル基、C2−C4アルキニル基、シアノ基及びC2−C5アルコキシカルボニル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基で置換されたメチレン基としては、具体的には、2,2,2−トリフルオロエタン−1,1−ジイル基、2,2−ジフルオロエタン−1,1−ジイル基、2−フルオロエタン−1,1−ジイル基、3,3,3−トリフルオロプロパン−1,1−ジイル基、2,2,2−トリクロロエタン−1,1−ジイル基、2,2−ジクロロエタンジイル基、2−クロロエタン−1,1−ジイル基、2−プロペン−1,1−ジイル基、2−ブテン−1,1−ジイル基、3−メチル−2−ブテン−1,1−ジイル基、2−プロピン−1,1−ジイル基、2−ブチン−1,1−ジイル基、3−ブチン−1,1−ジイル基、シアノメチレン基、(メトキシカルボニル)メチレン基、(エトキシカルボニル)メチレン基及び(1−メチルエトキシカルボニル)メチル基等が挙げられ、
【0009】
1で示されるC1−C4アルキル基としては、メチル基、エチル基、1−メチルエチル基、1,1−ジメチルエチル基、プロピル基及び1−メチルプロピル基等が挙げられ、
C3−C4アルケニル基としては、1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−ブテニル基及び3−ブテニル基等が挙げられ、
C3−C4アルキニル基としては、1−プロピニル基、2−プロピニル基及び3−ブチニル基等が挙げられ、
C2−C4ハロアルキル基としては、1,1−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2−フルオロエチル基、3−フルオロプロピル基、4−フルオロブチル基及び1−クロロエチル基等が挙げられ、
C2−C5アルキルカルボニル基としては、アセチル基、エチルカルボニル基、1−メチルエチルカルボニル基及び1,1−ジメチルエチルカルボニル基等が挙げられ、
C2−C5アルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、1−メチルエトキシカルボニル基及び1,1−ジメチルエトキシカルボニル基等が挙げられ、
C1−C4アルキルスルホニル基としては、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、1−メチルエチルスルホニル基及び1,1−ジメチルエチルスルホニル基等が挙げられ、
2で示されるC1−C4アルキル基としては、メチル基、エチル基、1−メチルエチル基、1,1−ジメチルエチル基、プロピル基及び1−メチルプロピル基等が挙げられ、
C3−C4アルケニル基としては、1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−ブテニル基及び3−ブテニル基等が挙げられ、
C3−C4アルキニル基としては、1−プロピニル基、2−プロピニル基及び3−ブチニル基等が挙げられ、
C2−C4ハロアルキル基としては、1,1−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2−フルオロエチル基、3−フルオロプロピル基、4−フルオロブチル基及び1−クロロエチル基等が挙げられ、
C2−C5アルキルカルボニル基としては、アセチル基、エチルカルボニル基、1−メチルエチルカルボニル基及び1,1−ジメチルエチルカルボニル基等が挙げられ、
C2−C5アルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、1−メチルエトキシカルボニル基及び1,1−ジメチルエトキシカルボニル基等が挙げられ、
C1−C4アルキルスルホニル基としては、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、1−メチルエチルスルホニル基及び1,1−ジメチルエチルスルホニル基等が挙げられ、
【0010】
3で示されるC1−C4アルキル基としては、メチル基、エチル基、1−メチルエチル基、1,1−ジメチルエチル基、プロピル基及び1−メチルプロピル基等が挙げられ、
C3−C4アルケニル基としては、1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−ブテニル基及び3−ブテニル基等が挙げられ、
C3−C4アルキニル基としては、1−プロピニル基、2−プロピニル基及び3−ブチニル基等が挙げられ、
4で示されるC1−C4アルキル基としては、メチル基、エチル基、1−メチルエチル基、1,1−ジメチルエチル基、プロピル基及び1−メチルプロピル基等が挙げられ、
C3−C4アルケニル基としては、1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−ブテニル基及び3−ブテニル基等が挙げられ、
C3−C4アルキニル基としては、1−プロピニル基、2−プロピニル基及び3−ブチニル基等が挙げられ、
C2−C4ハロアルキル基としては、1,1−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2−フルオロエチル基、3−フルオロプロピル基、4−フルオロブチル基及び1−クロロエチル基等が挙げられ、
C2−C5アルキルカルボニル基としては、アセチル基、エチルカルボニル基、1−メチルエチルカルボニル基及び1,1−ジメチルエチルカルボニル基等が挙げられ、
C2−C5アルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、1−メチルエトキシカルボニル基及び1,1−ジメチルエトキシカルボニル基等が挙げられ、
C1−C4アルキルスルホニル基としては、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、1−メチルエチルスルホニル基及び1,1−ジメチルエチルスルホニル基等が挙げられ、
5で示されるC1−C4アルキル基としては、メチル基、エチル基、1−メチルエチル基、1,1−ジメチルエチル基、プロピル基及び1−メチルプロピル基等が挙げられ、
C3−C4アルケニル基としては、1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−ブテニル基及び3−ブテニル基等が挙げられ、
C3−C4アルキニル基としては、1−プロピニル基、2−プロピニル基及び3−ブチニル基等が挙げられ、
C2−C4ハロアルキル基としては、1,1−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2−フルオロエチル基、3−フルオロプロピル基、4−フルオロブチル基及び1−クロロエチル基等が挙げられ、
【0011】
NR12基としては、アミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、2−プロペニルアミノ基、2−プロピニルアミノ基、2−クロロエチルアミノ基、アセチルアミノ基、プロピオニルアミノ基、1,1−ジメチルエチルカルボニルアミノ基、メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、メタンスルホニルアミノ基、N−アセチル−N−メチルアミノ基、N−エトキシカルボニル−N−メチルアミノ基及びメタンスルホニルメチルアミノ基等が挙げられ、
CONR45基としては、カルバモイル基、メチルカルバモイル基、ジメチルカルバモイル基、エチルメチルカルバモイル基、(2−プロペニル)カルバモイル基、(2−プロピニル)カルバモイル基及び2−クロロエチルカルバモイル基等が挙げられ、
【0012】
群[a-1]及び群[a-2]においてそれぞれ示される、
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられ、
C1−C4アルキル基としては、メチル基、エチル基、1−メチルエチル基、1,1−ジメチルエチル基、プロピル基及び1−メチルプロピル基等が挙げられ、
C2−C4アルケニル基としては、ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−ブテニル基及び3−ブテニル基等が挙げられ、
C2−C4アルキニル基としては、エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基及び3−ブチニル基等が挙げられ、
C2−C5アルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、1−メチルエトキシカルボニル基、1,1−ジメチルエトキシカルボニル基等が挙げられ、
C1−C6アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基及びヘキシルオキシ基等が挙げられ、
C3−C6アルケニルオキシ基としては、2−プロペニルオキシ基、1−メチル−2−プロペニルオキシ基、2−メチル−2−プロペニルオキシ基、2−ブテニルオキシ基、3−ブテニルオキシ基、2−ヘキセニルオキシ基及び5−ヘキセニルオキシ基等が挙げられ、
C1−C6ハロアルキル基としては、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、クロロフルオロメチル基、ブロモジフルオロメチル基、2−フルオロエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基および6,6,6−トリフルオロヘキシル基等が挙げられ、
C1−C6ハロアルコキシ基としては、トリフルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、ブロモジフルオロメトキシ基、クロロジフルオロメトキシ基、フルオロメトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ基、5−クロロペンチルオキシ基、4−フルオロイソペンチルオキシ基及び2,2−ジクロロヘキシルオキシ基等が挙げられ、
C1−C3アルキルチオ基としては、メチルチオ基、エチルチオ基、1−メチルエチルチオ基及びプロピルチオ基等が挙げられ、
環を形成する同一炭素原子との2重結合を形成するC1−C3アルキリデン基としては、環を形成する同一炭素原子との2重結合を形成するメチレン基、環を形成する同一炭素原子との2重結合を形成するエチリデン基、環を形成する同一炭素原子との2重結合を形成するイソプロピリデン基及び環を形成する同一炭素原子との2重結合を形成するプロピリデン基が挙げられ、
ヒドロキシC1−C6アルキル基としては、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシプロピル基及び2−ヒドロキシプロピル基等が挙げられ
C2−C4アルキルカルボニルオキシ基としては、アセトキシ基、エチルカルボニルオキシ基、1−メチルエチルカルボニルオキシ基及びプロピルカルボニルオキシ基等が挙げられ、
(C1−C3アルキルアミノ)C1−C6アルキル基としては、N−メチルアミノメチル基、N−エチルアミノメチル基、1−(N−メチルアミノ)エチル基、2−(N−メチルアミノ)エチル基及び1−(N−エチルアミノ)エチル基等が挙げられ、
(ジ(C1−C3アルキル)アミノ)C1−C6アルキル基としては、N,N−ジメチルアミノメチル基、1−(N,N−ジメチルアミノ)エチル基、2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル基及びN,N−ジエチルアミノメチル基等が挙げられ、
C2−C6シアノアルキル基としては、シアノメチル基、1−シアノエチル基及び2−シアノエチル基等が挙げられ、
C1−C3アルキルスルホニル基としては、メタンスルホニル基及びエタンスルホニル基等が挙げられ、
【0013】
6及びR26でそれぞれ示されるC1−C4アルキル基としては、メチル基、エチル基、1−メチルエチル基、1,1−ジメチルエチル基、プロピル基及び1−メチルプロピル基等が挙げられ、
C2−C5アルキルカルボニル基としては、アセチル基、エチルカルボニル基、1−メチルエチルカルボニル基及び1,1−ジメチルエチルカルボニル基等が挙げられ、
C2−C5アルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、1−メチルエトキシカルボニル基及び1,1−ジメチルエトキシカルボニル基等が挙げられ、
C1−C4アルキルスルホニル基としては、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、1−メチルエチルスルホニル基及び1,1−ジメチルエチルスルホニル基等が挙げられ、
7及びR27でそれぞれ示されるC1−C4アルキル基としては、メチル基、エチル基、1−メチルエチル基、1,1−ジメチルエチル基、プロピル基及び1−メチルプロピル基等が挙げられ、
C2−C5アルキルカルボニル基としては、アセチル基、エチルカルボニル基、1−メチルエチルカルボニル基及び1,1−ジメチルエチルカルボニル基等が挙げられ、
C2−C5アルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、1−メチルエトキシカルボニル基及び1,1−ジメチルエトキシカルボニル基等が挙げられ、
C1−C4アルキルスルホニル基としては、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、1−メチルエチルスルホニル基及び1,1−ジメチルエチルスルホニル基等が挙げられ、
NR67基及びNR2627基としてはそれぞれ、アミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、アセチルアミノ基、プロピオニルアミノ基、1,1−ジメチルエチルカルボニルアミノ基、メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、1,1−ジメチルエトキシカルボニルアミノ基、メタンスルホニルアミノ基、N−アセチル−N−メチルアミノ基、N−エトキシカルボニル−N−メチルアミノ基及びメタンスルホニルメチルアミノ基等が挙げられ、
【0014】
1で示される、
群[a-1]より選ばれる少なくとも1種の基で置換されたC3−C6シクロアルキル基における、C3−C6シクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基及びシクロヘキシル基が挙げられ、
群[a-1]より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいC3−C6シクロアルケニル基における、C3−C6シクロアルケニル基としては、2−シクロプロペニル基、1−シクロブテニル基、2−シクロブテニル基、1−シクロペンテニル基、2−シクロペンテニル基、3−シクロペンテニル基、1−シクロヘキセニル基、2−シクロヘキセニル基及び3−シクロヘキセニル基が挙げられ、
群[a-1]より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよく、かつ環を形成するメチレンの1つがカルボニル基に置換されたC3−C6シクロアルキル基としては、2−オキソシクロプロピル基、2−オキソシクロブチル基、3−オキソシクロブチル基、2−オキソシクロペンチル基、3−オキソシクロペンチル基、2−オキソシクロヘキシル基、3−オキソシクロヘキシル基及び4−オキソシクロヘキシル基が挙げられ、
群[a-1]より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいC3−C6ヒドロキシイミノシクロアルキル基における、C3−C6ヒドロキシイミノシクロアルキル基としては、2−ヒドロキシイミノシクロプロピル基、2−ヒドロキシイミノシクロブチル基、3−ヒドロキシイミノシクロブチル基、2−ヒドロキシイミノシクロペンチル基、3−ヒドロキシイミノシクロペンチル基、2−ヒドロキシイミノシクロヘキシル基、3−ヒドロキシイミノシクロヘキシル基及び4−ヒドロキシイミノシクロヘキシル基等が挙げられ、
【0015】
2で示される、
群[a-2]より選ばれる少なくとも1種の基で置換されたC3−C6シクロアルキル基における、C3−C6シクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基及びシクロヘキシル基が挙げられ、
群[a-2]より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいC3−C6シクロアルケニル基における、C3−C6シクロアルケニル基としては、2−シクロプロペニル基、1−シクロブテニル基、2−シクロブテニル基、1−シクロペンテニル基、2−シクロペンテニル基、3−シクロペンテニル基、1−シクロヘキセニル基、2−シクロヘキセニル基及び3−シクロヘキセニル基が挙げられ、
群[a-2]より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよく、かつ環を形成するメチレンの1つがカルボニル基に置換されたC3−C6シクロアルキル基としては、2−オキソシクロプロピル基、2−オキソシクロブチル基、3−オキソシクロブチル基、2−オキソシクロペンチル基、3−オキソシクロペンチル基、2−オキソシクロヘキシル基、3−オキソシクロヘキシル基及び4−オキソシクロヘキシル基が挙げられ、
群[a-2]より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいC3−C6ヒドロキシイミノシクロアルキル基における、C3−C6ヒドロキシイミノシクロアルキル基としては、2−ヒドロキシイミノシクロプロピル基、2−ヒドロキシイミノシクロブチル基、3−ヒドロキシイミノシクロブチル基、2−ヒドロキシイミノシクロペンチル基、3−ヒドロキシイミノシクロペンチル基、2−ヒドロキシイミノシクロヘキシル基、3−ヒドロキシイミノシクロヘキシル基及び4−ヒドロキシイミノシクロヘキシル基等が挙げられ、
【0016】
1−G1及びA2−G2で示される基としては、それぞれ具体的には例えば、
シクロプロピル基、2,2,3,3−テトラメチルシクロプロピル基;
シクロブチル基;
シクロペンチル基、2−メチルシクロペンチル基、2−ヒドロキシシクロペンチル基、2−クロロシクロペンチル基、2−ブロモシクロペンチル基、2,2−ジメチルシクロペンチル基、2−フルオロ−2−メチルシクロペンチル基、2−クロロ−2−メチルシクロペンチル基、2−ヒドロキシ−2−メチルシクロペンチル基、2,2−ジフルオロシクロペンチル基、3−メチルシクロペンチル基;
シクロヘキシル基、1−メチルシクロヘキシル基、2−メチルシクロヘキシル基、3−メチルシクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、2−トリフルオロメチルシクロヘキシル基、2,2−ジメチルシクロヘキシル基、2−フルオロ−2−メチルシクロヘキシル基、2−クロロ−2−メチルシクロヘキシル基、2−ヒドロキシ−2−メチルシクロヘキシル基、2,2−ジフルオロシクロヘキシル基、2,3−ジメチルシクロヘキシル基、2,6−ジメチルシクロヘキシル基、2−エチルシクロヘキシル基、2−クロロシクロヘキシル基、2−フルオロシクロヘキシル基、2−ブロモシクロヘキシル基、2−ヨードシクロヘキシル基、2−ヒドロキシシクロヘキシル基、1−シアノシクロヘキシル基、2−シアノシクロヘキシル基、1−カルボキシシクロヘキシル基、1−(メトキシカルボニル)シクロヘキシル基、1−(エトキシカルボニル)シクロヘキシル基、2−(メトキシカルボニル)シクロヘキシル基、2−(エトキシカルボニル)シクロヘキシル基;
【0017】
シクロプロピルメチル基、(1−メチルシクロプロピル)メチル基、(2−メチルシクロプロピル)メチル基、(1−ヒドロキシシクロプロピル)メチル基、(2−ヒドロキシシクロプロピル)メチル基、(2,2,3,3−テトラメチルシクロプロピル)メチル基、(1−フルオロシクロプロピル)メチル基、(1−クロロシクロプロピル)メチル基、(1−シアノシクロプロピル)メチル基、(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)メチル基、(1−メトキシカルボニルシクロプロピル)メチル基;
シクロブチルメチル基、(1−メチルシクロブチル)メチル基、(2−メチルシクロブチル)メチル基、(3−メチルシクロブチル)メチル基、(1−ヒドロキシシクロブチル)メチル基、(2−ヒドロキシシクロブチル)メチル基、(3−ヒドロキシシクロブチル)メチル基、(1−フルオロシクロブチル)メチル基、(1−クロロシクロブチル)メチル基、(1−シアノシクロブチル)メチル基、(1−エトキシカルボニルシクロブチル)メチル基、(1−メトキシカルボニルシクロブチル)メチル基;
シクロペンチルメチル基、(1−メチルシクロペンチル)メチル基、(2−メチルシクロペンチル)メチル基、(3−メチルシクロペンチル)メチル基、(1−ヒドロキシシクロペンチル)メチル基、(2−ヒドロキシシクロペンチル)メチル基、(3−ヒドロキシシクロペンチル)メチル基、(1−フルオロシクロペンチル)メチル基、(1−クロロシクロペンチル)メチル基、(1−シアノシクロペンチル)メチル基、(1−エトキシカルボニルシクロペンチル)メチル基、(1−メトキシカルボニルシクロペンチル)メチル基;
シクロヘキシルメチル基、(1−メチルシクロヘキシル)メチル基、(2−メチルシクロヘキシル)メチル基、(3−メチルシクロヘキシル)メチル基、(4−メチルシクロヘキシル)メチル基、(2,3−ジメチルシクロヘキシル)メチル基、(1−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル基、(2−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル基、(3−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル基、(4−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル基、(1−フルオロシクロヘキシル)メチル基、(1−クロロシクロヘキシル)メチル基、(1−シアノシクロヘキシル)メチル基、(1−エトキシカルボニルシクロヘキシル)メチル基、(1−メトキシカルボニルシクロヘキシル)メチル基、(1−エチニルシクロヘキシル)メチル基、(2−フルオロシクロヘキシル)メチル基、(2−クロロシクロヘキシル)メチル基、(2−シアノシクロヘキシル)メチル基、(2−エトキシカルボニルシクロヘキシル)メチル基、(2−メトキシカルボニルシクロヘキシル)メチル基;
【0018】
1−(シクロプロピル)エチル基、1−(1−メチルシクロプロピル)エチル基、1−(2−メチルシクロプロピル)エチル基、1−(1−ヒドロキシシクロプロピル)エチル基、1−(2−ヒドロキシシクロプロピル)エチル基、1−(2,2,3,3−テトラメチルシクロプロピル)エチル基、1−(1−フルオロシクロプロピル)エチル基、1−(1−クロロシクロプロピル)エチル基、1−(1−シアノシクロプロピル)エチル基、1−(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)エチル基、1−(1−メトキシカルボニルシクロプロピル)エチル基;
1−(シクロブチル)エチル基、1−(1−メチルシクロブチル)エチル基、1−(2−メチルシクロブチル)エチル基、1−(3−メチルシクロブチル)エチル基、1−(1−ヒドロキシシクロブチル)エチル基、1−(2−ヒドロキシシクロブチル)エチル基、1−(3−ヒドロキシシクロブチル)エチル基、1−(1−フルオロシクロブチル)エチル基、1−(1−クロロシクロブチル)エチル基、1−(1−シアノシクロブチル)エチル基、1−(1−エトキシカルボニルシクロブチル)エチル基、1−(1−メトキシカルボニルシクロブチル)エチル基;
1−(シクロペンチル)エチル基、1−(1−メチルシクロペンチル)エチル基、1−(2−メチルシクロペンチル)エチル基、1−(3−メチルシクロペンチル)エチル基、1−(1−ヒドロキシシクロペンチル)エチル基、1−(2−ヒドロキシシクロペンチル)エチル基、1−(3−ヒドロキシシクロペンチル)エチル基、1−(1−フルオロシクロペンチル)エチル基、1−(1−クロロシクロペンチル)エチル基、1−(1−シアノシクロペンチル)エチル基、1−(1−エトキシカルボニルシクロペンチル)エチル基、1−(1−メトキシカルボニルシクロペンチル)エチル基;
1−(シクロヘキシル)エチル基、1−(1−メチルシクロヘキシル)エチル基、1−(2−メチルシクロヘキシル)エチル基、1−(3−メチルシクロヘキシル)エチル基、1−(4−メチルシクロヘキシル)エチル基、1−(2,3−ジメチルシクロヘキシル)エチル基、1−(1−ヒドロキシシクロヘキシル)エチル基、1−(2−ヒドロキシシクロヘキシル)エチル基、1−(3−ヒドロキシシクロヘキシル)エチル基、1−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)エチル基、1−(1−フルオロシクロヘキシル)エチル基、1−(1−クロロシクロヘキシル)エチル基、1−(1−シアノシクロヘキシル)エチル基、1−(1−エトキシカルボニルシクロヘキシル)エチル基、1−(1−メトキシカルボニルシクロヘキシル)エチル基、1−(1−エチニルシクロヘキシル)エチル基、1−(2−フルオロシクロヘキシル)エチル基、1−(2−クロロシクロヘキシル)エチル基、1−(2−シアノシクロヘキシル)エチル基、1−(2−エトキシカルボニルシクロヘキシル)エチル基、1−(2−メトキシカルボニルシクロヘキシル)エチル基;
1−メチル−1−シクロプロピルエチル基、1−メチル−1−シクロブチルエチル基、1−メチル−1−(1−ヒドロキシシクロブチル)エチル基、1−メチル−1−(1−フルオロシクロブチル)エチル基、1−メチル−1−シクロペンチルエチル基、1−メチル−1−(1−ヒドロキシシクロペンチル)エチル基、1−メチル−1−(1−フルオロシクロペンチル)エチル基、1−メチル−1−シクロヘキシルエチル基、1−メチル−1−(1−ヒドロキシシクロヘキシル)エチル基及び1−メチル−1−(1−フルオロシクロヘキシル)エチル基、
(1−ヒドロキシメチルシクロプロピル)メチル基、(1−ヒドロキシメチルシクロブチル)メチル基、(1−ヒドロキシメチルシクロペンチル)メチル基、(1−ヒドロキシメチルシクロヘキシル)メチル基、(1−シクロヘキセニル)メチル基、(2−シクロヘキセニル)メチル基、(3−シクロヘキセニル)メチル基、(1−シクロペンテニル)メチル基、(2−シクロペンテニル)メチル基、(1−ジメチルアミノシクロプロピル)メチル基、(1−ジメチルアミノシクロブチル)メチル基、(1−ジメチルアミノシクロペンチル)メチル基、(1−ジメチルアミノシクロヘキシル)メチル基、
(1−アセトキシシクロプロピル)メチル基、(1−アセトキシシクロブチル)メチル基、(1−アセトキシシクロペンチル)メチル基、(1−アセトキシシクロヘキシル)メチル基、
(2−アセトキシシクロヘキシル)メチル基、2−シクロヘキセニル基、3−シクロヘキセニル基、2−メトキシシクロプロピル基、2−メトキシシクロブチル基、2−メトキシシクロペンチル基、2−メトキシシクロヘキシル基、3−メトキシシクロヘキシル基、4−メトキシシクロヘキシル基、(1−メトキシシクロヘキシル)メチル基、(2−メトキシシクロヘキシル)メチル基、2−アセトキシシクロブチル基、2−アセトキシシクロペンチル基、2−アセトキシシクロヘキシル基、2−メチルチオシクロブチル基、2−メチルチオシクロペンチル基、2−メチルチオシクロヘキシル基、2−(1,1−ジメチルエトキシカルボニルアミノ)シクロブチル基、2−(1,1−ジメチルエトキシカルボニルアミノ)シクロペンチル基、2−(1,1−ジメチルエトキシカルボニルアミノ)シクロヘキシル基、2−アミノシクロブチル基、2−アミノシクロペンチル基、2−アミノシクロヘキシル基、2−アセチルアミノシクロブチル基、2−アセチルアミノシクロペンチル基、2−アセチルアミノシクロヘキシル基、2−ジメチルアミノシクロブチル基、2−ジメチルアミノシクロペンチル基、2−ジメチルアミノシクロヘキシル基、2−フェニルシクロブチル基、2−フェニルシクロペンチル基、2−フェニルシクロヘキシル基、2−ベンジルシクロブチル基、2−ベンジルシクロペンチル基、2−ベンジルシクロヘキシル基、2−トリフルオロメチルシクロブチル基、2−トリフルオロメチルシクロペンチル基、2−トリフルオロメチルシクロヘキシル基、2−ヒドロキシメチルシクロブチル基、2−ヒドロキシメチルシクロペンチル基、2−ヒドロキシメチルシクロヘキシル基、2−メチレンシクロヘキシル基、3−メチレンシクロヘキシル基、4−メチレンシクロヘキシル基、2−メチレンシクロペンチル基、3−メチレンシクロペンチル基、2−オキソシクロヘキシル基、3−オキソシクロヘキシル基、4−オキソシクロヘキシル基、2−オキソシクロペンチル基、3−オキソシクロペンチル基、2−ヒドロキシイミノシクロヘキシル基及び2−ヒドロキシイミノシクロペンチル基等が挙げられる。
【0019】
本化合物の態様としては、例えば以下のものが挙げられる。
式(1)において、X1がフッ素原子であるアミド化合物;
式(1)において、X1がメトキシ基であるアミド化合物;
式(1)において、X2が水素原子、ハロゲン原子、C1−C4アルキル基、C2−C4アルケニル基、C2−C4アルキニル基、C1−C4ハロアルキル基、C1−C4アルコキシ基、C1−C4アルキルチオ基又はヒドロキシC1−C4アルキル基であるアミド化合物;
式(1)において、X2が水素原子、フッ素原子又はメトキシ基であるアミド化合物;
式(1)において、X2がフッ素原子であるアミド化合物;
式(1)において、X1がフッ素原子であり、X2が水素原子、ハロゲン原子、C1−C4アルキル基、C2−C4アルケニル基、C2−C4アルキニル基、C1−C4ハロアルキル基、C1−C4アルコキシ基、C1−C4アルキルチオ基又はヒドロキシC1−C4アルキル基であるアミド化合物;
式(1)において、X1がフッ素原子であり、X2が水素原子、フッ素原子又はメトキシ基であるアミド化合物;
式(1)において、X1がメトキシ基であり、X2が水素原子、フッ素原子又はメトキシ基であるアミド化合物;
式(1)において、X1がフッ素原子であり、X2が水素原子であるアミド化合物;
式(1)において、X1がフッ素原子であり、X2がフッ素原子であるアミド化合物;
式(1)において、X1がフッ素原子であり、X2がメトキシ基であるアミド化合物;
式(1)において、X1がメトキシ基であり、X2が水素原子であるアミド化合物;
式(1)において、X1がメトキシ基であり、X2がフッ素原子であるアミド化合物;
式(1)において、X1がメトキシ基であり、X2がメトキシ基であるアミド化合物;
【0020】
式(1)において、Z1が酸素原子であるアミド化合物;
式(1)において、X1がフッ素原子であり、Z1が酸素原子であるアミド化合物;
式(1)において、X1がメトキシ基であり、Z1が酸素原子であるアミド化合物;
式(1)において、X2が水素原子、ハロゲン原子、C1−C4アルキル基、C2−C4アルケニル基、C2−C4アルキニル基、C1−C4ハロアルキル基、C1−C4アルコキシ基、C1−C4アルキルチオ基又はヒドロキシC1−C4アルキル基であり、Z1が酸素原子であるアミド化合物;
式(1)において、X2が水素原子、フッ素原子又はメトキシ基であり、Z1が酸素原子であるアミド化合物;
式(1)において、X2がフッ素原子であり、Z1が酸素原子であるアミド化合物;
式(1)において、X1がフッ素原子であり、X2が水素原子、ハロゲン原子、C1−C4アルキル基、C2−C4アルケニル基、C2−C4アルキニル基、C1−C4ハロアルキル基、C1−C4アルコキシ基、C1−C4アルキルチオ基又はヒドロキシC1−C4アルキル基であり、Z1が酸素原子であるアミド化合物;
式(1)において、X1がフッ素原子であり、X2が水素原子、フッ素原子又はメトキシ基であり、Z1が酸素原子であるアミド化合物;
式(1)において、X1がメトキシ基であり、X2が水素原子、フッ素原子又はメトキシ基であり、Z1が酸素原子であるアミド化合物;
式(1)において、X1がフッ素原子であり、X2が水素原子であり、Z1が酸素原子であるアミド化合物;
式(1)において、X1がフッ素原子であり、X2がフッ素原子であり、Z1が酸素原子であるアミド化合物;
式(1)において、X1がフッ素原子であり、X2がメトキシ基であり、Z1が酸素原子であるアミド化合物;
式(1)において、X1がメトキシ基であり、X2が水素原子であり、Z1が酸素原子であるアミド化合物;
式(1)において、X1がメトキシ基であり、X2がフッ素原子であり、Z1が酸素原子であるアミド化合物;
式(1)において、X1がメトキシ基であり、X2がメトキシ基であり、Z1が酸素原子であるアミド化合物;
【0021】
式(1)において、A1が単結合、CH2基又はCH(CH3)基であるアミド化合物;
式(1)において、A1が単結合であるアミド化合物;
式(1)において、A1がCH2基であるアミド化合物;
式(1)において、A1がCH(CH3)基であるアミド化合物;
式(1)において、G1が群[a-1]より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいC3−C6シクロアルキル基であるアミド化合物;
式(1)において、G1がハロゲン原子、C1−C4アルキル基、C2−C4アルケニル基、C2−C4アルキニル基、ヒドロキシル基、シアノ基、C1−C6アルコキシ基、環を形成する同一炭素原子との2重結合を形成するC1−C3アルキリデン基及びヒドロキシC1−C6アルキル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいC3−C6シクロアルキル基であるアミド化合物;
式(1)において、G1がハロゲン原子、C1−C4アルキル基、ヒドロキシル基及びシアノ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいC3−C6シクロアルキル基であるアミド化合物;
式(1)において、A1−G1が、2−メチルシクロペンチル基、2−フルオロシクロペンチル基、2−クロロシクロペンチル基、2−ヒドロキシシクロペンチル基、2−メチルシクロヘキシル基、2−フルオロシクロヘキシル基、2−クロロシクロヘキシル基、2−ヒドロキシシクロヘキシル基、シクロブチルメチル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメチル基、(1−ヒドロキシシクロブチル)メチル基、(1−ヒドロキシシクロペンチル)メチル基、(1−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル基、1−シクロブチルエチル基、1−シクロペンチルエチル基、1−シクロヘキシルエチル基、1−(1−ヒドロキシシクロブチル)エチル基、1−(1−ヒドロキシシクロペンチル)エチル基又は1−(1−ヒドロキシシクロヘキシル)エチル基であるアミド化合物;
式(1)において、A1−G1が2−メチルシクロペンチル基、2−フルオロシクロペンチル基、2−クロロシクロペンチル基、2−ヒドロキシシクロペンチル基、2−メチルシクロヘキシル基、2−フルオロシクロヘキシル基、2−クロロシクロヘキシル基又は2−ヒドロキシシクロヘキシル基であるアミド化合物;
式(1)において、A1−G1がシクロブチルメチル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメチル基、(1−ヒドロキシシクロブチル)メチル基、(1−ヒドロキシシクロペンチル)メチル基、(1−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル基、1−シクロブチルエチル基、1−シクロペンチルエチル基、1−シクロヘキシルエチル基、1−(1−ヒドロキシシクロブチル)エチル基、1−(1−ヒドロキシシクロペンチル)エチル基又は1−(1−ヒドロキシシクロヘキシル)エチル基であるアミド化合物;
【0022】
式(1)において、A1−G1が2−メチルシクロヘキシル基であるアミド化合物;
式(1)において、A1−G1が2−クロロシクロヘキシル基であるアミド化合物;
式(1)において、A1−G1がシクロヘキシルメチル基であるアミド化合物;
式(1)において、A1−G1が1−シクロヘキシルエチル基であるアミド化合物;
式(1)において、A1−G1が(1−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル基であるアミド化合物;
式(1)において、A1−G1が1−(1−ヒドロキシシクロヘキシル)エチル基であるアミド化合物;
式(1)において、A1−G1がシクロブチルメチル基であるアミド化合物;
式(1)において、A1−G1が1−シクロブチルエチル基であるアミド化合物;
式(1)において、A1−G1が(1−ヒドロキシシクロブチル)メチル基であるアミド化合物;
式(1)において、A1−G1が1−(1−ヒドロキシシクロブチル)エチル基であるアミド化合物;
【0023】
式(1)において、X1がフッ素原子であり、Z1が酸素原子であり、A1が単結合であるアミド化合物;
式(1)において、X1がフッ素原子であり、Z1が酸素原子であり、A1がCH2基であるアミド化合物;
式(1)において、X1がフッ素原子であり、Z1が酸素原子であり、A1がCH(CH3)基であるアミド化合物;
式(1)において、X1がフッ素原子であり、Z1が酸素原子であり、G1が群[a-1]より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいC3−C6シクロアルキル基であるアミド化合物;
式(1)において、X1がフッ素原子であり、Z1が酸素原子であり、G1がハロゲン原子、C1−C4アルキル基、C2−C4アルケニル基、C2−C4アルキニル基、ヒドロキシル基、シアノ基、C1−C6アルコキシ基、環を形成する同一炭素原子との2重結合を形成するC1−C3アルキリデン基及びヒドロキシC1−C6アルキル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいC3−C6シクロアルキル基であるアミド化合物;
式(1)において、X1がフッ素原子であり、Z1が酸素原子であり、G1がハロゲン原子、C1−C4アルキル基、ヒドロキシル基及びシアノ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいC3−C6シクロアルキル基であるアミド化合物;
式(1)において、X1がフッ素原子であり、Z1が酸素原子であり、A1−G1が2−メチルシクロペンチル基、2−フルオロシクロペンチル基、2−クロロシクロペンチル基、2−ヒドロキシシクロペンチル基、2−メチルシクロヘキシル基、2−フルオロシクロヘキシル基、2−クロロシクロヘキシル基、2−ヒドロキシシクロヘキシル基、シクロブチルメチル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメチル基、(1−ヒドロキシシクロブチル)メチル基、(1−ヒドロキシシクロペンチル)メチル基、(1−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル基、1−シクロブチルエチル基、1−シクロペンチルエチル基、1−シクロヘキシルエチル基、1−(1−ヒドロキシシクロブチル)エチル基、1−(1−ヒドロキシシクロペンチル)エチル基又は1−(1−ヒドロキシシクロヘキシル)エチル基であるアミド化合物;
式(1)において、X1がフッ素原子であり、Z1が酸素原子であり、A1−G1が2−メチルシクロペンチル基、2−フルオロシクロペンチル基、2−クロロシクロペンチル基、2−ヒドロキシシクロペンチル基、2−メチルシクロヘキシル基、2−フルオロシクロヘキシル基、2−クロロシクロヘキシル基又は2−ヒドロキシシクロヘキシル基であるアミド化合物;
式(1)において、A1−G1がシクロブチルメチル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメチル基、(1−ヒドロキシシクロブチル)メチル基、(1−ヒドロキシシクロペンチル)メチル基、(1−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル基、1−シクロブチルエチル基、1−シクロペンチルエチル基、1−シクロヘキシルエチル基、1−(1−ヒドロキシシクロブチル)エチル基、1−(1−ヒドロキシシクロペンチル)エチル基又は1−(1−ヒドロキシシクロヘキシル)エチル基であるアミド化合物;
【0024】
式(1)において、X2が水素原子又はハロゲン原子であり、G1がハロゲン原子、C1−C4アルキル基及びヒドロキシル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいC3−C6シクロアルキル基であるアミド化合物;
式(1)において、X1がフッ素原子であり、X2がフッ素原子であり、G1がハロゲン原子、C1−C4アルキル基及びヒドロキシル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいC3−C6シクロアルキル基であるアミド化合物;
式(1)において、X2が水素原子又はハロゲン原子であり、Z1が酸素原子であり、A1が単結合、CH2基又はCH(CH3)基であり、G1がハロゲン原子、C1−C4アルキル基及びヒドロキシル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいC3−C6シクロアルキル基であるアミド化合物;
式(1)において、X1がフッ素原子であり、X2がフッ素原子であり、Z1が酸素原子であり、A1が単結合、CH2基又はCH(CH3)基であり、G1がハロゲン原子、C1−C4アルキル基及びヒドロキシル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいC3−C6シクロアルキル基であるアミド化合物;
式(1)において、X1がフッ素原子であり、Z1が酸素原子であり、A1−G1が2−メチルシクロヘキシル基であるアミド化合物;
式(1)において、X1がフッ素原子であり、Z1が酸素原子であり、A1−G1が2−クロロシクロヘキシル基であるアミド化合物;
式(1)において、X1がフッ素原子であり、Z1が酸素原子であり、A1−G1がシクロヘキシルメチル基であるアミド化合物;
式(1)において、X1がフッ素原子であり、Z1が酸素原子であり、A1−G1が1−シクロヘキシルエチル基であるアミド化合物;
式(1)において、X1がフッ素原子であり、Z1が酸素原子であり、A1−G1が(1−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル基であるアミド化合物;
式(1)において、X1がフッ素原子であり、Z1が酸素原子であり、A1−G1が1−(1−ヒドロキシシクロヘキシル)エチル基であるアミド化合物;
式(1)において、X1がフッ素原子であり、Z1が酸素原子であり、A1−G1がシクロブチルメチル基であるアミド化合物;
式(1)において、X1がフッ素原子であり、Z1が酸素原子であり、A1−G1が1−シクロブチルエチル基であるアミド化合物;
式(1)において、X1がフッ素原子であり、Z1が酸素原子であり、A1−G1が(1−ヒドロキシシクロブチル)メチル基であるアミド化合物;
式(1)において、X1がフッ素原子であり、Z1が酸素原子であり、A1−G1が1−(1−ヒドロキシシクロブチル)エチル基であるアミド化合物;
【0025】
式(1)において、A1が単結合、CH2基、CH(CH3)基、C(CH32基又はCH(CH2CH3)基、或いは、C1−C3ハロアルキル基、C2−C4アルケニル基及びC2−C4アルキニル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基で置換されたメチレン基であり、G1が下記群[a-3]より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいC3−C6シクロアルキル基、下記群[a-3]より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいC3−C6シクロアルケニル基、又は、下記群[a-3]より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよく、かつ環を形成するメチレンの1つがカルボニル基に置換されたC3−C6シクロアルキル基であるアミド化合物;
群[a-3]:
ハロゲン原子、C1−C4アルキル基、C2−C4アルケニル基、C2−C4アルキニル基、ヒドロキシル基、C1−C6アルコキシ基、C3−C6アルケニルオキシ基、C1−C6ハロアルキル基、C1−C6ハロアルコキシ基、C1−C3アルキルチオ基、環を形成する炭素原子との2重結合を形成するC1−C3アルキリデン基、C1−C6ヒドロキシアルキル基及びC2−C4アルキルカルボニルオキシ基;
【0026】
式(1)において、A1が単結合、CH2基又はCH(CH3)基であり、G1が上記群[a-3]より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいC3−C6シクロアルキル基、上記群[a-3]より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいC3−C6シクロアルケニル基、又は、上記群[a-3]より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよく、かつ環を形成するメチレンの1つがカルボニル基に置換されたC3−C6シクロアルキル基であるアミド化合物;
【0027】

式(1)において、X1がフッ素原子であり、X2がフッ素原子であり、A1が単結合、CH2基、CH(CH3)基、C(CH32基又はCH(CH2CH3)基、或いは、C1−C3ハロアルキル基、C2−C4アルケニル基及びC2−C4アルキニル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基で置換されたメチレン基であり、G1が上記群[a-3]より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいC3−C6シクロアルキル基、上記群[a-3]より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいC3−C6シクロアルケニル基、又は、上記群[a-3]より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよく、かつ環を形成するメチレンの1つがカルボニル基に置換されたC3−C6シクロアルキル基であるアミド化合物;及び
【0028】
式(1)において、X1がフッ素原子であり、X2がフッ素原子であり、A1が単結合、CH2基又はCH(CH3)基であり、G1が上記群[a-3]より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいC3−C6シクロアルキル基、上記群[a−3]より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいC3−C6シクロアルケニル基、又は、上記群[a−3]より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよく、かつ環を形成するメチレンの1つがカルボニル基に置換されたC3−C6シクロアルキル基であるアミド化合物。
【0029】
本発明防除剤に用いられる本化合物は、例えば以下の(合成法1)〜(合成法9)により製造することができる。
【0030】
(合成法1)
式(1)で示されるアミド化合物のうち、Z1が酸素原子である化合物(5)は、化合物(2)と化合物(3)とを、脱水縮合剤の存在下に反応させることにより製造することができる。

〔式中、A1、G1、X1及びX2は前記と同じ意味を表す。〕
該反応は、通常溶媒の存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、例えばテトラヒドロフラン(以下、THFと記す場合がある。)、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル(以下、MTBEと記す場合がある。)等のエーテル類、ヘキサン、へプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、酢酸ブチル、酢酸エチル等のエステル類、アセトニトリル等のニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド(以下、DMFと記す場合がある。)等の酸アミド類、ジメチルスルホキシド(以下、DMSOと記す場合がある)等のスルホキシド類及びこれらの混合物が挙げられる。
反応に用いられる脱水縮合剤としては、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(以下、WSCと記す。)及び1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド等のカルボジイミド類が挙げられる。
化合物(2)1モルに対して、化合物(3)が通常1〜3モルの割合、脱水縮合剤が通常1〜5モルの割合で用いられる。
該反応の反応温度は、通常0〜140℃の範囲であり、反応時間は通常1〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を濾過した後、濾液を有機溶媒で抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(5)を単離することができる。単離された化合物(5)は、クロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0031】
(合成法2)
式(1)で示されるアミド化合物のうち、Z1が酸素原子である化合物(5)は、化合物(2)と化合物(4)とを、塩基の存在下、反応させることにより製造することができる。

〔式中、A1、G1、X1及びX2は前記と同じ意味を表す。〕
該反応は、通常溶媒の存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、例えばTHF、エチレングリコールジメチルエーテル、MTBE等のエーテル類、ヘキサン、へプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、酢酸ブチル、酢酸エチル等のエステル類、アセトニトリル等のニトリル類、DMF等の酸アミド類、DMSO等のスルホキシド類及びこれらの混合物が挙げられる。
反応に用いられる塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩類、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等の第3級アミン類及びピリジン、4−ジメチルアミノピリジン等の含窒素芳香族化合物類等が挙げられる。
化合物(2)1モルに対して、化合物(4)が通常1〜3モルの割合、塩基が通常1〜10モルの割合で用いられる。
該反応の反応温度は通常−20〜100℃の範囲であり、反応時間は通常0.1〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を有機溶媒で抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(5)を単離することができる。単離された化合物(5)は、クロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0032】
(合成法3)
式(1)で示されるアミド化合物のうち、Z1が硫黄原子である化合物(6)は、式(1)で示されるアミド化合物のうちZ1が酸素原子である化合物(5)と2,4−ビス(4−メトキシフェニル)−1,3−ジチア−2,4−ジフォスフェタン−2,4−ジスルフィド(以下、ローソン試薬と記す。)とを反応させることにより製造することができる。

〔式中、A1、G1、X1及びX2は前記と同じ意味を表す。〕
該反応は、通常溶媒の存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、例えばTHF、エチレングリコールジメチルエーテル、MTBE等のエーテル類、ヘキサン、へプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、アセトニトリル、ブチロニトリル等の有機ニトリル類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類及びこれらの混合物が挙げられる。
化合物(5)1モルに対して、ローソン試薬が通常1〜2モルの割合で用いられる。
該反応の反応温度は通常25〜150℃の範囲であり、反応時間は通常0.1〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を有機溶媒で抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(6)を単離することができる。単離された化合物(6)は、クロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0033】
(合成法4)
式(1)で示されるアミド化合物のうち、Z1が酸素原子であり、X1がフッ素原子である化合物(9)は、まず化合物(7)と化合物(2)とを塩基の存在下で反応させて化合物(8)を得(工程(IV−1))、次いで化合物(8)とメタノールとを塩基の存在下で反応させる(工程(IV−2))ことにより製造することができる。

〔式中、A1、G1及びX2は前記と同じ意味を表す。〕
工程(IV−1)
該反応は、通常溶媒の存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、例えばTHF、エチレングリコールジメチルエーテル、MTBE等のエーテル類、ヘキサン、へプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、酢酸ブチル、酢酸エチル等のエステル類、アセトニトリル等のニトリル類、DMF等の酸アミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類及びこれらの混合物が挙げられる。
反応に用いられる塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩類、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等の第3級アミン類及びピリジン、4−ジメチルアミノピリジン等の含窒素芳香族化合物類等が挙げられる。
化合物(2)1モルに対して、化合物(7)が通常1〜3モルの割合、塩基が通常1〜10モルの割合で用いられる。
該反応の反応温度は通常−20〜100℃の範囲であり、反応時間は通常0.1〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を有機溶媒で抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(8)を単離することができる。単離された化合物(8)は、クロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
工程(IV−2)
該反応は、通常溶媒の存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、例えばTHF、エチレングリコールジメチルエーテル、MTBE等のエーテル類、ヘキサン、へプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、酢酸ブチル、酢酸エチル等のエステル類、アセトニトリル等のニトリル類、DMF等の酸アミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類及びこれらの混合物が挙げられる。
反応に用いられる塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、炭酸水素ナトリウム等のアルカリ金属炭酸水素塩、水素化ナトリウム等のアルカリ金属水素化物類、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物等が挙げられる。
化合物(8)1モルに対して、メタノールが通常1〜3モルの割合、塩基が通常1〜2モルの割合で用いられる。
該反応の反応温度は通常−20〜150℃の範囲であり、反応時間は通常0.1〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を有機溶媒で抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(9)を単離することができる。単離された化合物(9)は、クロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0034】
(合成法5)
式(1)で示されるアミド化合物のうち、Z1が酸素原子である化合物(5)は、化合物(10)とヨウ化メチル或いはジメチル硫酸とを塩基の存在下で反応させることにより製造することができる。

〔式中、A1、G1、X1及びX2は前記と同じ意味を表す。〕
該反応は、通常溶媒の存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、例えばTHF、エチレングリコールジメチルエーテル、MTBE等のエーテル類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、アセトニトリル等のニトリル類、DMF等の酸アミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、水及びこれらの混合物が挙げられる。
反応に用いられる塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等のアルカリ金属炭酸塩類、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物類、水素化ナトリウム等のアルカリ金属水素化物類等が挙げられる。
化合物(10)1モルに対して、ヨウ化メチル或いはジメチル硫酸が通常1〜3モルの割合、塩基が通常1〜3モルの割合で用いられる。
該反応の反応温度は通常−20〜100℃の範囲であり、反応時間は通常0.1〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を有機溶媒で抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(5)を単離することができる。単離された化合物(5)は、クロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0035】
(合成法6)
式(1)で示されるアミド化合物のうち、式(12)で示される化合物は、下記のスキームに示される方法にて製造することができる。
また、R8が塩素原子である化合物(12)は、化合物(4)と7−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタンとを反応させることにより、中間体(11)を単離すること無く製造することもできる。

〔式中、X1及びX2は前記と同じ意味を表し、R8はフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、シアノ基、C1−C3アルキルチオ基、C1−C6アルコキシ基又はフェノキシ基を表す。〕
工程(VI−1)
製造法2記載の方法に準じて、化合物(11)は、化合物(4)と7−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタンとを、塩基の存在下に反応させることにより製造することができる。
工程(VI−2)
化合物(12)は、化合物(11)と下記に挙げられる試薬とを反応させることにより製造することができる。
該反応に用いられる試薬としては、化合物(12)におけるR8がフッ素原子である場合には、フッ化カリウム、フッ化リチウム等のアルカリ金属フッ化物、フッ化カルシウム等のアルカリ土類金属フッ化物、テトラブチルアンモニウムフロリド等の4級アンモニウムフロリド類及びフッ化水素等が挙げられ、
化合物(12)におけるR8が塩素原子である場合には、塩化ナトリウム、塩化リチウム等のアルカリ金属塩化物、塩化マグネシウム等のアルカリ土類金属塩化物、塩化アルミニウム、塩化亜鉛(II)等の金属塩化物、テトラブチルアンモニウムクロリド等の4級アンモニウムクロリド、トリメチルシリルクロリド等の有機ケイ素塩化物、塩化チオニル等の硫黄化合物、オキシ塩化リン、三塩化リン、五塩化リン等のリン化合物及び塩化水素等が挙げられ、
化合物(12)におけるR8が臭素原子である場合には、臭化ナトリウム等のアルカリ金属臭化物、臭化マグネシウム等のアルカリ土類金属臭化物、臭化亜鉛(II)等の金属臭化物、テトラブチルアンモニウムブロミド等の4級アンモニウムブロミド、トリメチルシリルブロミド等の有機ケイ素臭化物、三臭化リン等のリン化合物及び臭化水素等が挙げられ、
化合物(12)におけるR8がヨウ素原子である場合には、ヨウ化カリウム等のアルカリ金属ヨウ化物、ヨウ化マグネシウム等のアルカリ土類金属ヨウ化物、ヨウ化亜鉛(II)等の金属ヨウ化物、テトラブチルアンモニウムヨージド等の4級アンモニウムヨージド、トリメチルシリルヨージド等の有機ケイ素化合物及びヨウ化水素等が挙げられ、
化合物(12)におけるR8がシアノ基である場合には、シアン化カリウム、シアン化ナトリウム等の青酸塩及びトリメチルシリルシアニド等の有機ケイ素化合物等が挙げられる。
化合物(12)におけるR8がC1−C3アルキルチオ基である場合には、C1−C3アルキルメルカプタンが挙げられ、
化合物(12)におけるR8がC1−C6アルコキシ基である場合には、C1−C6アルコールが挙げられ、
化合物(12)におけるR8がフェノキシ基である場合には、フェノールが挙げられる。
該反応は、通常溶媒の存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、例えばTHF、エチレングリコールジメチルエーテル、MTBE等のエーテル類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、クロロベンゼン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類、酢酸ブチル、酢酸エチル等のエステル類、アセトニトリル等のニトリル類、DMF等の酸アミド類、水及びこれらの混合物が挙げられる。
化合物(11)1モルに対して、上記の試薬が通常1〜10モルの割合で用いられる。
該反応の反応温度は通常−20〜150℃の範囲であり、反応時間は通常0.1〜24時間の範囲である。
該反応は、必要に応じて添加剤の存在下で行うこともできる。かかる添加剤としては、例えばトリブチルフォスフィン等のリン化合物が挙げられる。
上記記載のC1−C3アルキルメルカプタン、C1−C6アルコール及びフェノールは、水素化ナトリウム等のアルカリ金属水素化物等と反応させることによりアルカリ金属塩に調製した後、該反応に用いることもできる。
反応終了後は、反応混合物を有機溶媒で抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(12)を単離することができる。単離された化合物(12)は、クロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0036】
(合成法7)
式(1)で示される化合物のうち、式(15)で示される化合物は、下記のスキームに示される方法にて製造することができる。

〔式中、A1は前記と同じ意味を表し、G11はハロゲン原子、C1−C4アルキル基、C2−C4アルケニル基、C2−C4アルキニル基、シアノ基、カルボキシル基、C2−C5アルコキシカルボニル基、C1−C6アルコキシ基、C3−C6アルケニルオキシ基、C1−C6ハロアルキル基、C1−C6ハロアルコキシ基、フェニル基、ベンジル基、C1−C3アルキルチオ基、環を形成する同一炭素原子との2重結合を形成するC1−C3アルキリデン基、C2−C4アルキルカルボニルオキシ基、(C1−C3アルキルアミノ)C1−C6アルキル基、(ジ(C1−C3アルキル)アミノ)C1−C6アルキル基、カルバモイル基、C2−C6シアノアルキル基、C1−C3アルキルスルホニル基、フェノキシ基及びNR6171基〔式中、R61及びR71は独立して水素原子、C1−C4アルキル基、C2−C5アルキルカルボニル基、C2−C5アルコキシカルボニル基又はC1−C4アルキルスルホニル基を表す。〕からなる群より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよく、かつ環を形成するメチレンの1つがCH(OH)に置換されたC3−C6シクロアルキル基を表し、G12はハロゲン原子、C1−C4アルキル基、C2−C4アルケニル基、C2−C4アルキニル基、シアノ基、カルボキシル基、C2−C5アルコキシカルボニル基、C1−C6アルコキシ基、C3−C6アルケニルオキシ基、C1−C6ハロアルキル基、C1−C6ハロアルコキシ基、フェニル基、ベンジル基、C1−C3アルキルチオ基、環を形成する同一炭素原子との2重結合を形成するC1−C3アルキリデン基、C2−C4アルキルカルボニルオキシ基、(C1−C3アルキルアミノ)C1−C6アルキル基、(ジ(C1−C3アルキル)アミノ)C1−C6アルキル基、カルバモイル基、C2−C6シアノアルキル基、C1−C3アルキルスルホニル基、フェノキシ基及びNR6272基〔式中、R62及びR72は独立して水素原子、C1−C4アルキル基、C2−C5アルキルカルボニル基、C2−C5アルコキシカルボニル基又はC1−C4アルキルスルホニル基を表す。〕からなる群より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよく、かつ環を形成するメチレンの1つがカルボニル基に置換されたC3−C6シクロアルキル基を表し、X1及びX2は前記と同じ意味を表す。〕
工程(VII−1)
合成法2記載の方法に準じて、化合物(14)は、化合物(4)と化合物(13)とを、塩基の存在下に反応させることにより製造することができる。
工程(VII−2)
化合物(15)は、化合物(14)と酸化剤とを反応させることにより製造することができる。
該反応は、通常溶媒の存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類、水及びこれらの混合物が挙げられる。
反応に用いられる酸化剤としては、ビス(アセトキシ)フェニルヨージド等の超原子価ヨウ素化合物、重クロム酸カリウム、クロム酸等のクロム化合物、過ヨウ素酸等の酸化ハロゲン化合物、二酸化マンガン、過マンガン酸カリウム等のマンガン酸化物等が挙げられる。
化合物(14)1モルに対して、酸化剤が通常1〜10モルの割合で用いられる。
該反応の反応温度は通常−78〜150℃の範囲であり、反応時間は通常0.1〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を水に注加し、有機溶媒で抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(15)を単離することができる。単離された化合物(15)は、クロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0037】
(合成法8)
式(1)で示されるアミド化合物のうち、式(17)で示されるアミド化合物は、化合物(15)と化合物(16)とを塩基の存在下で反応させることにより製造することができる。

〔式中、G13はハロゲン原子、C1−C4アルキル基、C2−C4アルケニル基、C2−C4アルキニル基、シアノ基、カルボキシル基、C2−C5アルコキシカルボニル基、C1−C6アルコキシ基、C3−C6アルケニルオキシ基、C1−C6ハロアルキル基、C1−C6ハロアルコキシ基、フェニル基、ベンジル基、C1−C3アルキルチオ基、環を形成する同一炭素原子との2重結合を形成するC1−C3アルキリデン基、C2−C4アルキルカルボニルオキシ基、(C1−C3アルキルアミノ)C1−C6アルキル基、(ジ(C1−C3アルキル)アミノ)C1−C6アルキル基、カルバモイル基、C2−C6シアノアルキル基、C1−C3アルキルスルホニル基、フェノキシ基及びNR6373基〔式中、R63及びR73は独立して水素原子、C1−C4アルキル基、C2−C5アルキルカルボニル基、C2−C5アルコキシカルボニル基又はC1−C4アルキルスルホニル基を表す。〕からなる群より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよく、かつ環を形成する同一炭素原子との2重結合を形成するC1−C3アルキリデン基で置換されたC3−C6シクロアルキル基を表し、R9はC1−C3アルキル基を表し、Xは塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を表し、X1、X2、A1及びG12は前記と同じ意味を表す。〕
該反応は、通常溶媒の存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類、水及びこれらの混合物が挙げられる。
反応に用いられる塩基としては、例えばtert−ブトキシカリウム、n−ブチルリチウム等のアルカリ金属塩、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物等が挙げられる。
化合物(15)1モルに対して、式(16)で示される化合物が通常1〜10モルの割合、塩基が通常1〜10モルの割合で用いられる。
該反応の反応温度は通常−78〜150℃の範囲であり、反応時間は通常0.1〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を有機溶媒で抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(17)を単離することができる。単離された化合物(17)は、クロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0038】
(合成法9)
式(1)で示されるアミド化合物のうち、式(18)で示されるアミド化合物は、化合物(15)とヒドロキシルアミン又はその塩とを反応させることにより製造することができる。

〔式中、G14はハロゲン原子、C1−C4アルキル基、C2−C4アルケニル基、C2−C4アルキニル基、シアノ基、カルボキシル基、C2−C5アルコキシカルボニル基、C1−C6アルコキシ基、C3−C6アルケニルオキシ基、C1−C6ハロアルキル基、C1−C6ハロアルコキシ基、フェニル基、ベンジル基、C1−C3アルキルチオ基、環を形成する同一炭素原子との2重結合を形成するC1−C3アルキリデン基、C2−C4アルキルカルボニルオキシ基、(C1−C3アルキルアミノ)C1−C6アルキル基、(ジ(C1−C3アルキル)アミノ)C1−C6アルキル基、カルバモイル基、C2−C6シアノアルキル基、C1−C3アルキルスルホニル基、フェノキシ基及びNR6474基〔式中、R64及びR74は独立して水素原子、C1−C4アルキル基、C2−C5アルキルカルボニル基、C2−C5アルコキシカルボニル基又はC1−C4アルキルスルホニル基を表す。〕からなる群より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいC3−C6ヒドロキシイミノシクロアルキル基を表し、A1、A3、X1、X2及びG12は前記と同じ意味を表す。〕
該反応は、通常溶媒の存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、1,4−ジオキサン、THF、MTBE等のエーテル類、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、酢酸エチル等のエステル類、アセトニトリル、ブチロニトリル等のニトリル類、DMF等の酸アミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、メタノール、エタノール等のアルコール類、水及びこれらの混合物が挙げられる。
化合物(15)1モルに対して、ヒドロキシルアミン又はその塩が通常1〜5モルの割合で用いられる。
該反応の反応温度は通常0〜150℃の範囲であり、反応時間は通常0.1〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を有機溶媒で抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(18)を単離することができる。単離された化合物(18)は、クロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0039】
本化合物の製造に用いる中間体の一部は、市販されているか、公知の文献等に開示のある化合物である。かかる中間体は例えば下記の方法により製造することができる。
(参考合成法1)
化合物(3)及び化合物(4)は、下記のスキームに示される方法にて製造することができる。

〔式中、X1及びX2は前記と同じ意味を表す。〕
工程(i−1)
化合物(M2)は、化合物(M1)とヨウ化メチル又はジメチル硫酸とを、塩基の存在下で反応させることにより製造することができる。
該反応は、通常溶媒の存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、例えばDMF等の酸アミド類及びDMSO等のスルホキシド類が挙げられる。
反応に用いられる塩基としては、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等のアルカリ金属炭酸塩類、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物等が挙げられる。
化合物(M1)1モルに対して、ヨウ化メチル又はジメチル硫酸が通常2〜5モルの割合、塩基が通常2〜5モルの割合で用いられる。
該反応の反応温度は通常0〜140℃の範囲であり、反応時間は通常0.5〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を有機溶媒で抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(M2)を単離することができる。単離された化合物(M2)は、クロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0040】
工程(i−2)
化合物(3)は、化合物(M2)を塩基の存在下、加水分解反応させることにより製造することができる。
該反応は、通常溶媒の存在下で行われる。
反応に用いられる塩基としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物が挙げられる。
反応に用いられる溶媒としては、例えばTHF、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル類、メタノール、エタノール等のアルコール類、水及びこれらの混合物が挙げられる。
化合物(M2)1モルに対して、塩基が通常1〜10モルの割合で用いられる。
該反応の反応温度は通常0〜120℃の範囲であり、反応時間は通常0.5〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を酸性にした後、固体が析出した場合は、濾過することにより化合物(3)を単離することができ、また固体が析出しない場合は、反応混合物を有機溶媒で抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(3)を単離することができる。単離された化合物(3)は、クロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0041】
工程(i−3)
化合物(4)は、化合物(3)と塩化チオニルとを反応させることにより製造することができる。
該反応は、通常溶媒の存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、例えばヘキサン、へプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、アセトニトリル等のニトリル類、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、DMF等の酸アミド類及びこれらの混合物が挙げられる。
化合物(3)1モルに対して、塩化チオニルが通常1〜2モルの割合で用いられる。
該反応の反応温度は通常20〜120℃の範囲であり、反応時間は通常0.1〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(4)を単離することができる。単離された化合物(4)は、クロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0042】
(参考合成法2)
化合物(10)は、下記のスキームに示される方法にて製造することができる。

〔式中、A1、X1、X2及びG1は前記と同じ意味を表す。〕
工程(ii−1)
化合物(M3)は、化合物(M1)とベンジルブロミドとを、塩基の存在下で反応させることにより製造することができる。
該反応は、通常溶媒の存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、例えばDMF等の酸アミド類及びDMSO等のスルホキシド類が挙げられる。
反応に用いられる塩基としては、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等のアルカリ金属炭酸塩類、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物等が挙げられる。
化合物(M1)1モルに対して、ベンジルブロミドが通常2〜5モルの割合、塩基が通常2〜5モルの割合で用いられる。
該反応の反応温度は通常0〜140℃の範囲であり、反応時間は通常0.5〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を有機溶媒で抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(M3)を単離することができる。単離された化合物(M3)は、クロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0043】
工程(ii−2)
化合物(M4)は、化合物(M3)を塩基の存在下、加水分解反応させることにより製造することができる。
該反応は、通常溶媒の存在下で行われる。
反応に用いられる塩基としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物が挙げられる。
反応に用いられる溶媒としては、例えばテトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、MTBE等のエーテル類、メタノール、エタノール等のアルコール類、水及びこれらの混合物が挙げられる。
化合物(M3)1モルに対して、塩基が通常1〜10モルの割合で用いられる。
該反応の反応温度は通常0〜120℃の範囲であり、反応時間は通常0.5〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を酸性にした後、固体が析出した場合は、濾過して化合物(M4)を単離し、固体が析出しない場合は、反応混合物を有機溶媒で抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(M4)を単離することができる。単離された化合物(M4)は、クロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0044】
工程(ii−3)
化合物(M5)は、化合物(M4)と塩化チオニルとを反応させることにより製造することができる。
該反応は、通常溶媒の存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、例えばヘキサン、へプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、アセトニトリル等のニトリル類、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、DMF等の酸アミド類及びこれらの混合物が挙げられる。
化合物(M4)1モルに対して、塩化チオニルが通常1〜2モルの割合で用いられる。
該反応の反応温度は通常20〜120℃の範囲であり、反応時間は通常0.1〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(M5)を単離することができる。単離された化合物(M5)は、クロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0045】
工程(ii−4)
合成法2に記載の方法に準じて、化合物(M6)は、化合物(M5)と化合物(2)とを、塩基の存在下で反応させることにより製造することができる。
【0046】
工程(ii−5)
化合物(10)は、化合物(M6)をパラジウム炭素存在下、水素と反応させることにより製造することができる。
該反応は、通常溶媒の存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、例えばヘキサン、へプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、メタノール、エタノール等のアルコール類、酢酸エチル等のエステル類、THF、MTBE等のエーテル類、水及びこれらの混合物が挙げられる。
化合物(M6)1モルに対して、パラジウム炭素が0.01〜0.1モルの割合、水素が通常1〜2モルの割合で用いられる。
該反応の反応温度は通常0〜50℃の範囲であり、反応時間は通常0.1〜24時間の範囲である。
該反応で使用する水素の圧力は、常圧〜10気圧の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を濾過し、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(10)を単離することができる。単離された化合物(10)は、クロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0047】
化合物(3)のうちX1及びX2がフッ素原子である化合物(3,5−ジフルオロ−4−メトキシ安息香酸)は、(参考合成法3)又は(参考合成法4)に記載の方法にて、3,4,5−トリフルオロベンズアルデヒドから製造することができる。
(参考合成法3)
3,5−ジフルオロ−4−メトキシ安息香酸は、下記のスキームに示される方法にて製造することができる。

〔式中、R100はC1−C4アルキル基を表し、L1は塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子又はメタンスルホニルオキシ基を表す。〕
工程(iii−1)
3,4,5−トリフルオロ安息香酸は、3,4,5−トリフルオロベンズアルデヒドと酸化剤とを反応させることにより製造することができる。
該反応は、通常溶媒の存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、アセトニトリル等のニトリル類、DMF等の酸アミド類、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類、水及びこれらの混合物が挙げられる。
反応に用いられる酸化剤としては、例えば、過マンガン酸カリウム、3−クロロ過安息香酸、一過硫酸塩化合物(OXONE(登録商標))が挙げられる。
3,4,5−トリフルオロベンズアルデヒド1モルに対して、酸化剤が通常1〜5モルの割合で用いられる。
該反応の反応温度は通常0〜100℃の範囲であり、反応時間は通常0.5〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を有機溶媒で抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、3,4,5−トリフルオロ安息香酸を単離することができる。単離された3,4,5−トリフルオロ安息香酸は、クロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0048】
工程(iii−2)
化合物(M8)は、3,4,5−トリフルオロ安息香酸と化合物(M7)とを、塩基の存在下で反応させることにより製造することができる。
該反応は、通常溶媒の存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、例えばアセトニトリル等のニトリル類、DMF等の酸アミド類、DMSO等のスルホキシド類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、水及びこれらの混合物が挙げられる。
反応に用いられる塩基としては、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等のアルカリ金属炭酸塩類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物等が挙げられる。
3,4,5−トリフルオロ安息香酸1モルに対して、化合物(M7)が通常2〜5モルの割合、塩基が通常2〜5モルの割合で用いられる。
該反応の反応温度は通常0〜140℃の範囲であり、反応時間は通常0.5〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を有機溶媒で抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(M8)を単離することができる。単離された化合物(M8)は、クロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0049】
工程(iii−3)
化合物(M9)は、化合物(M8)とメタノールとを、塩基の存在下で反応させることにより製造することができる。
該反応は、通常溶媒の存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、例えばアセトニトリル等のニトリル類、DMF等の酸アミド類、DMSO等のスルホキシド類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、ヘキサン、トルエン等の炭化水素類、メタノール及びこれらの混合物が挙げられる。
反応に用いられる塩基としては、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等のアルカリ金属炭酸塩類、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物、水素化ナトリウム等のアルカリ金属水素化物等が挙げられる。
化合物(M8)1モルに対して、メタノールが通常1〜10モルの割合、塩基が通常1〜5モルの割合で用いられる。
該反応の反応温度は通常0〜140℃の範囲であり、反応時間は通常0.5〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を有機溶媒で抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(M9)を単離することができる。単離された化合物(M9)は、クロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0050】
工程(iii−4)
3,5−ジフルオロ−4−メトキシ安息香酸は、化合物(M9)を塩基の存在下、加水分解反応させることにより製造することができる。
該反応は、通常溶媒の存在下で行われる。
反応に用いられる塩基としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物が挙げられる。
反応に用いられる溶媒としては、例えばTHF、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル類、メタノール、エタノール等のアルコール類、水及びこれらの混合物が挙げられる。
化合物(M9)1モルに対して、塩基が通常1〜10モルの割合で用いられる。
該反応の反応温度は通常0〜120℃の範囲であり、反応時間は通常0.5〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を酸性にした後、固体が析出した場合は、濾過することにより3,5−ジフルオロ−4−メトキシ安息香酸を単離することができ、また固体が析出しない場合は、反応混合物を有機溶媒で抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、3,5−ジフルオロ−4−メトキシ安息香酸を単離することができる。単離された3,5−ジフルオロ−4−メトキシ安息香酸は、クロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0051】
(参考合成法4)
3,5−ジフルオロ−4−メトキシ安息香酸は、下記のスキームに示される方法にて製造することができる。

工程(iv−1)
3,5−ジフルオロ−4−メトキシベンズアルデヒドは、3,4,5−トリフルオロベンズアルデヒドとメタノールとを、塩基の存在下で反応させることにより製造することができる。
該反応は、通常溶媒の存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、例えばトルエン等の炭化水素類、アセトニトリル等のニトリル類、DMF等の酸アミド類、DMSO等のスルホキシド類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、水及びこれらの混合物が挙げられる。
反応に用いられる塩基としては、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等のアルカリ金属炭酸塩類、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物、水素化ナトリウム等のアルカリ金属水素化物が挙げられる。
3,4,5−トリフルオロベンズアルデヒド1モルに対して、メタノールが通常1〜10モルの割合、塩基が通常1〜5モルの割合で用いられる。
該反応の反応温度は通常0〜100℃の範囲であり、反応時間は通常0.5〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を有機溶媒で抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、3,5−ジフルオロ−4−メトキシベンズアルデヒドを単離することができる。単離された3,5−ジフルオロ−4−メトキシベンズアルデヒドは、クロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0052】
工程(iv−2)
3,5−ジフルオロ−4−メトキシ安息香酸は、3,5−ジフルオロ−4−メトキシベンズアルデヒドと酸化剤とを、反応させることにより製造することができる。
該反応は、通常溶媒の存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、例えばアセトン、メチルエチルケトン、イソブチルケトン等のケトン類、アセトニトリル等のニトリル類、DMF等の酸アミド類、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類、水及びこれらの混合物が挙げられる。
反応に用いられる酸化剤としては、例えば、過マンガン酸カリウム、3−クロロ過安息香酸、一過硫酸塩化合物(OXONE(登録商標))が挙げられる。
3,5−ジフルオロ−4−メトキシベンズアルデヒド1モルに対して、酸化剤が通常1〜3モルの割合で用いられる。
該反応の反応温度は通常0〜100℃の範囲であり、反応時間は通常0.5〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を有機溶媒で抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、3,5−ジフルオロ−4−メトキシ安息香酸を単離することができる。単離された3,5−ジフルオロ−4−メトキシ安息香酸は、クロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0053】
本発明防除剤が優れた効力を有する植物病害としては、糸状菌類病害、細菌類病害、ウイルス病害を含むものであるが、具体的には糸状菌類としてエリシフェ属菌、例えばコムギうどんこ病菌(Erysiphe graminis)、ウンシヌラ属菌、例えばブドウうどんこ病菌(Uncinula necator)、ポドスファエラ属菌、例えばリンゴうどんこ病菌(Podosphaera leucotricha)、スファエロテカ属菌、例えばキュウリうどんこ病菌(Sphaerotheca cucurbitae)、オイディオプシス属菌、例えばトマトうどんこ病菌(Oidiopsis sicula)、マグナポリセ属菌、例えばイネいもち病菌(Magnaporthe oryzae)、コクリオボルス属菌、例えばイネごま葉枯病菌(Cochliobolus miyabeanus)、ミコスファレラ属菌、例えばコムギ葉枯病菌(Mycosphaerella graminicola)、パイレノフォーラ属菌、例えばオオムギ網斑病菌(Pyrenophora teres)、スタゴノスポラ属菌、例えばコムギふ枯れ病菌(Stagonospora nodorum)リンコスポリウム属菌、例えばオオムギ雲形病菌(Rhynchosporium secalis)、シュードサーコスポレラ属菌、例えばコムギ眼紋病菌(Pseudocercosporella herpotrichoides)、ゴーマノマイセス属菌、例えばコムギ立枯病菌(Gaeumannomyces graminis)、フザリウム属菌、例えばコムギ赤かび病菌(Fusarium sp.)、ミクロドキウム属菌、例えばコムギ紅色雪腐病菌(Microdochium nivale)、ベンチュリア属菌、例えばリンゴ黒星病菌(Venturia inaequalis)、エルシノエ属菌、たとえばブドウ黒痘病菌(Elsinoe ampelina)、ボトリティス属菌、例えばキュウリ灰色かび病菌(Botrytis cinerea)、モニリニア属菌、例えばモモ灰星病菌(Monilinia fructicola)、フォーマ属菌、例えばナタネ根朽病菌(Phoma lingam)、クラドスポリウム属菌、例えばトマト葉かび病菌(Cladosporium fulvum、サーコスポラ属菌、例えばラッカセイ褐斑病菌(Cercospora beticola)、サーコスポリディウム属菌、例えばカッラセイ黒渋病菌(Cercosporidium personatum)、コレトトリカム属菌、例えばイチゴ炭そ病菌(Colletotrichum fragariae)、スクレロティニア属菌、例えばキュウリ菌核病菌(Sclerotinia sclerotiorum)、アルタナーリア属菌、例えばリンゴ斑点落葉病菌(Alternaria mali)、バーティシリウム属菌、例えばナス半身萎凋病菌(Verticillium dahliae)、リゾクトニア属菌、例えばイネ紋枯病菌(Rhizoctonia solani)、パクシニア属菌、例えばコムギ赤さび病菌(Puccinia recondita)、ファコプソラ属菌、例えばダイズさび病菌(Phakopsora pachyrhizi)、ティレティア属菌、例えばコムギなまぐさ黒穂病菌(Tilletia caries)ウスティラゴ属菌、例えばオオムギ裸黒穂病菌(Ustilago nuda)、スクレロティウム属菌、例えばラッカセイ白絹病菌(Sclerotium rolfsii)、ファイトフトーラ属菌、例えばジャガイモ疫病菌(Phytophthora infestans)、シュードペロノスポーラ属菌、例えばキュウリべと病菌(Pseudoperonospora cubensis)、ペロノスポーラ属菌、例えばハクサイべと病菌(Peronospora parasitica)、プラズモパラ属菌、例えばブドウべと病菌(Plasmopara viticola)、スクレロフトーラ属菌、例えばイネ黄化萎縮病菌(Sclerophthora macrospora)、ピシウム属菌、例えばキュウリ苗立枯病菌(Pythium ultimum)、プラズモディオフォーラ属菌、例えばナタネ根こぶ病菌(Plasmodiophora brassicae)などが挙げられる。また細菌として、バークホルデリア属菌、例えばイネ苗立枯細菌病菌(Burkholderia plantarii)、シュードモナス属菌、例えばキュウリ斑点細菌病菌(Pseudomonas syringae pv. Lachrymans)、ラルストニア属細菌、例えばナス青枯病菌(Ralstonia solanacearum)、ザンソモナス属細菌、例えばカンキツかいよう病菌(Xanthomonas citiri)、エルウィニア属細菌、例えばハクサイ軟腐病菌(Erwinia carotovora)等が挙げられる。ウイルス病としてはタバコモザイクウイルス(Tobacco mosaic virus)、キュウリモザイクウイルス(Cucumber mosaic virus)等が挙げられるが、何れも該殺菌スペクトルはこれらに限定されるべきものではない。
【0054】
本発明防除剤は、本化合物と、固体担体及び液体担体等の不活性な担体と、必要に応じて界面活性剤その他の製剤用補助剤とを混合し、乳剤、水和剤、顆粒水和剤、フロアブル剤、粉剤、粒剤等に製剤化されている。これらの製剤は本化合物を通常0.1〜90重量%含有する。
【0055】
製剤化の際に用いられる固体担体としては、例えばカオリンクレー、アッタパルジャイトクレー、ベントナイト、モンモリロナイト、酸性白土、パイロフィライト、タルク、珪藻土、方解石等の鉱物、トウモロコシ穂軸粉、クルミ殻粉等の天然有機物、尿素等の合成有機物、炭酸カルシウム、硫酸アンモニウム等の塩類、合成含水酸化珪素等の合成無機物等からなる微粉末あるいは粒状物等が挙げられ、液体担体としては、例えばキシレン、アルキルベンゼン、メチルナフタレン等の芳香族炭化水素類、2−プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、セロソルブ等のアルコール類、アセトン、シクロヘキサノン、イソホロン等のケトン類、ダイズ油、綿実油等の植物油、石油系脂肪族炭化水素類、エステル類、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、水が挙げられる。
【0056】
界面活性剤としては、例えばアルキル硫酸エステル塩、アルキルアリールスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルリン酸エステル塩、リグニンスルホン酸塩、ナフタレンスルホネートホルムアルデヒド重縮合物等の陰イオン界面活性剤及びポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルポリオキシプロピレンブロックコポリマ−、ソルビタン脂肪酸エステル等の非イオン界面活性剤が挙げられる。
【0057】
その他の製剤用補助剤としては、例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等の水溶性高分子、アラビアガム、アルギン酸及びその塩、CMC(カルボキシメチルセルロ−ス)、ザンサンガム等の多糖類、アルミニウムマグネシウムシリケート、アルミナゾル等の無機物、防腐剤、着色剤、PAP(酸性リン酸イソプロピル)、BHT等の安定化剤が挙げられる。
【0058】
本発明防除剤は、例えば植物体に処理することにより当該植物を植物病害から保護するために用いられ、また、土壌に処理することにより当該土壌に生育する植物を植物病害から保護するために用いられる。
【0059】
本発明防除剤の施用量は、気象条件、製剤形態、施用時期、施用方法、施用場所、対象病害、対象作物等によっても異なるが、本発明防除剤中の本化合物量で10アールあたり、通常1〜500g、好ましくは2〜200gである。乳剤、水和剤、懸濁剤等は通常水で希釈して施用されるが、その場合の希釈後の本化合物濃度は、通常0.0005〜2重量%、好ましくは0.005〜1重量%であり、粉剤、粒剤等は通常希釈することなくそのまま施用される。種子への処理においては、種子1Kgに対して本発明防除剤中の本化合物量で、通常0.001〜100g、好ましくは0.01〜50gの範囲で施用される。
【0060】
本発明の植物病害防除方法は、通常、本発明防除剤の有効量を、病害の発生が予測される植物若しくはその植物が生育する土壌に処理する、及び/又は病害の発生が確認された植物若しくはその植物が生育する土壌に処理することにより行われる。
【0061】
本発明防除剤は、畑、水田、芝生、果樹園等の農耕地における植物病害の防除剤として、以下に挙げられる「作物」等を栽培する農耕地等において、当該農耕地の病害を防除することができる。
【0062】
農作物;トウモロコシ、イネ、コムギ、オオムギ、ライムギ、エンバク、ソルガム、ワタ、ダイズ、ピーナッツ、ソバ、テンサイ、ナタネ、ヒマワリ、サトウキビ、タバコ等、
野菜;ナス科野菜(ナス、トマト、ピーマン、トウガラシ、ジャガイモ等)、ウリ科野菜(キュウリ、カボチャ、ズッキーニ、スイカ、メロン等)、アブラナ科野菜(ダイコン、カブ、セイヨウワサビ、コールラビ、ハクサイ、キャベツ、カラシナ、ブロッコリー、カリフラワー等)、キク科野菜(ゴボウ、シュンギク、アーティチョーク、レタス等)、ユリ科野菜(ネギ、タマネギ、ニンニク、アスパラガス)、セリ科野菜(ニンジン、パセリ、セロリ、アメリカボウフウ等)、アカザ科野菜(ホウレンソウ、フダンソウ等)、シソ科野菜(シソ、ミント、バジル等)、イチゴ、サツマイモ、ヤマノイモ、サトイモ等、
花卉、
観葉植物、
果樹;仁果類(リンゴ、セイヨウナシ、ニホンナシ、カリン、マルメロ等)、核果類(モモ、スモモ、ネクタリン、ウメ、オウトウ、アンズ、プルーン等)、カンキツ類(ウンシュウミカン、オレンジ、レモン、ライム、グレープフルーツ等)、堅果類(クリ、クルミ、ハシバミ、アーモンド、ピスタチオ、カシューナッツ、マカダミアナッツ等)、液果類(ブルーベリー、クランベリー、ブラックベリー、ラズベリー等)、ブドウ、カキ、オリーブ、ビワ、バナナ、コーヒー、ナツメヤシ、ココヤシ等、
果樹以外の樹;チャ、クワ、花木、街路樹(トネリコ、カバノキ、ハナミズキ、ユーカリ、イチョウ、ライラック、カエデ、カシ、ポプラ、ハナズオウ、フウ、プラタナス、ケヤキ、クロベ、モミノキ、ツガ、ネズ、マツ、トウヒ、イチイ)等。
【0063】
上記「作物」とは、イソキサフルトール等のHPPD阻害剤、イマゼタピル、チフェンスルフロンメチル等のALS阻害剤、EPSP合成酵素阻害剤、グルタミン合成酵素阻害剤、ブロモキシニル等の除草剤に対する耐性が、古典的な育種法、もしくは遺伝子組換え技術により付与された作物も含まれる。
【0064】
古典的な育種法により耐性が付与された「作物」の例として、イマゼタピル等のイミダゾリノン系除草剤耐性のClearfield(登録商標)カノーラ、チフェンスルフロンメチル等のスルホニルウレア系ALS阻害型除草剤耐性のSTSダイズ等がある。また、遺伝子組換え技術により耐性が付与された「作物」の例として、グリホサートやグルホシーネート耐性のトウモロコシ品種があり、RoundupReady(登録商標)及びLibertyLink(登録商標)等の商品名ですでに販売されている。
【0065】
上記「作物」とは、遺伝子組換え技術を用いて、例えば、バチルス属で知られている選択的毒素等を合成する事が可能となった作物も含まれる。
この様な遺伝子組換え植物で発現される毒素として、バチルス・セレウスやバチルス・ポピリエ由来の殺虫性タンパク;バチルス・チューリンゲンシス由来のCry1Ab、Cry1Ac、Cry1F、Cry1Fa2、Cry2Ab、Cry3A、Cry3Bb1またはCry9C等のδ−エンドトキシン、VIP1、VIP2、VIP3またはVIP3A等の殺虫タンパク;線虫由来の殺虫タンパク;さそり毒素、クモ毒素、ハチ毒素または昆虫特異的神経毒素等動物によって産生される毒素;糸状菌類毒素;植物レクチン;アグルチニン;トリプシン阻害剤、セリンプロテアーゼ阻害剤、パタチン、シスタチン、パパイン阻害剤等のプロテアーゼ阻害剤;リシン、トウモロコシ−RIP、アブリン、ルフィン、サポリン、ブリオジン等のリボゾーム不活性化タンパク(RIP);3−ヒドロキシステロイドオキシダーゼ、エクジステロイド−UDP−グルコシルトランスフェラーゼ、コレステロールオキシダーゼ等のステロイド代謝酵素;エクダイソン阻害剤;HMG-COAリダクターゼ;ナトリウムチャネル、カルシウムチャネル阻害剤等のイオンチャネル阻害剤;幼若ホルモンエステラーゼ;利尿ホルモン受容体;スチルベンシンターゼ;ビベンジルシンターゼ;キチナーゼ;グルカナーゼ等が挙げられる。
【0066】
またこの様な遺伝子組換え作物で発現される毒素として、Cry1Ab、Cry1Ac、Cry1F、Cry1Fa2、Cry2Ab、Cry3A、Cry3Bb1又はCry9C等のδ−エンドトキシンタンパク、VIP1、VIP2、VIP3またはVIP3A等の殺虫タンパクのハイブリッド毒素、一部を欠損した毒素、修飾された毒素も含まれる。ハイブリッド毒素は組換え技術を用いて、これらタンパクの異なるドメインの新しい組み合わせによって作り出される。一部を欠損した毒素としては、アミノ酸配列の一部を欠損したCry1Abが知られている。修飾された毒素としては、天然型の毒素のアミノ酸の1つ又は複数が置換されている。
これら毒素の例及びこれら毒素を合成する事ができる組換え植物は、EP-A-0 374 753、WO 93/07278、WO 95/34656、EP-A-0 427 529、EP-A-451 878、WO 03/052073等に記載されている。
これらの組換え植物に含まれる毒素は、特に、甲虫目害虫、双翅目害虫、鱗翅目害虫への耐性を植物へ付与する。
【0067】
また、1つ若しくは複数の殺虫性の害虫抵抗性遺伝子を含み、1つ又は複数の毒素を発現する遺伝子組換え植物は既に知られており、いくつかのものは市販されている。これら遺伝子組換え植物の例として、YieldGard(登録商標)(Cry1Ab毒素を発現するトウモロコシ品種)、YieldGard Rootworm(登録商標)(Cry3Bb1毒素を発現するトウモロコシ品種)、YieldGard Plus(登録商標)(Cry1AbとCry3Bb1毒素を発現するトウモロコシ品種)、Herculex I(登録商標)(Cry1Fa2毒素とグルホシネートへの耐性を付与する為にホスフィノトリシン N−アサチルトランスフェラーゼ(PAT)を発現するトウモロコシ品種)、NuCOTN33B(Cry1Ac毒素を発現するワタ品種)、Bollgard I(登録商標)(Cry1Ac毒素を発現するワタ品種)、Bollgard II(登録商標)(Cry1AcとCry2Ab毒素とを発現するワタ品種)、VIPCOT(登録商標)(VIP毒素を発現するワタ品種)、NewLeaf(登録商標)(Cry3A毒素を発現するジャガイモ品種)、NatureGard(登録商標)Agrisure(登録商標)GT Advantage(GA21 グリホサート耐性形質)、Agrisure(登録商標) CB Advantage(Bt11コーンボーラー(CB)形質)、Protecta(登録商標)等が挙げられる。
【0068】
上記「作物」とは、遺伝子組換え技術を用いて、選択的な作用を有する抗病原性物質を産生する能力を付与されたものも含まれる。
抗病原性物質の例として、PRタンパク等が知られている(PRPs、EP-A-0 392 225)。このような抗病原性物質とそれを産生する遺伝子組換え植物は、EP-A-0 392 225、WO 95/33818、EP-A-0 353 191等に記載されている。
こうした遺伝子組換え植物で発現される抗病原性物質の例として、例えば、ナトリウムチャネル阻害剤、カルシウムチャネル阻害剤(ウイルスが産生するKP1、KP4、KP6毒素等が知られている。)等のイオンチャネル阻害剤;スチルベンシンターゼ;ビベンジルシンターゼ;キチナーゼ;グルカナーゼ;PRタンパク;ペプチド抗生物質、ヘテロ環を有する抗生物質、植物病害抵抗性に関与するタンパク因子(植物病害抵抗性遺伝子と呼ばれ、WO 03/000906に記載されている。)等の微生物が産生する抗病原性物質等が挙げられる。
【0069】
また、本発明防除剤を他の殺菌剤、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、除草剤、植物生長調節剤、肥料または土壌改良剤と混合して、または混合せずに同時に用いることもできる。
かかる殺菌剤の有効成分としては、例えば、クロロタロニル、フルアジナム、ジクロフルアニド、ホセチル−Al、環状イミド誘導体(キャプタン、キャプタホール、フォルペット等)、ジチオカーバメート誘導体(マンネブ、マンコゼブ、チラム、ジラム、ジネブ、プロピネブ等)、無機もしくは有機の銅誘導体(塩基性硫酸銅、塩基性塩化銅、水酸化銅、オキシン銅等)、アシルアラニン誘導体(メタラキシル、フララキシル、オフレース、シプロフラン、ベナラキシル、オキサジキシル等)、ストロビルリン系化合物(クレソキシムメチル、アゾキシストロビン、トリフロキシストロビン、ピコキシストロビン、ピラクロストロビン、フルオキサストロビン、メトミノストロビン、オリザストロビン、エネストロビン、ジモキシストロビン等)、アニリノピリミジン誘導体(シプロジニル、ピリメタニル、メパニピリム等)、フェニルピロール誘導体(フェンピクロニル、フルジオキソニル等)、イミド誘導体(プロシミドン、イプロジオン、ビンクロゾリン等)、ベンズイミダゾール誘導体(カルベンダジム、ベノミル、チアベンダゾール、チオファネートメチル等)、アミン誘導体(フェンプロピモルフ、トリデモルフ、フェンプロピジン、スピロキサミン等)、アゾール誘導体(プロピコナゾール、トリアジメノール、プロクロラズ、ペンコナゾール、テブコナゾール、フルシラゾール、ジニコナゾール、ブロムコナゾール、エポキシコナゾール、ジフェノコナゾール、シプロコナゾール、メトコナゾール、トリフルミゾール、テトラコナゾール、マイクロブタニル、フェンブコナゾール、ヘキサコナゾール、フルキンコナゾール、トリティコナゾール、ビテルタノール、イマザリル、フルトリアホール、イプコナゾール、ペフラゾエート、プロチオコナゾール等)、トリフォリン、ピリフェノックス、フェナリモル、プロパモカルブ、シモキサニル、ジメトモルフ、フルモルフ、ファモキサドン、フェナミドン、ピリベンカルブ、イプロヴァリカルブ、ベンチアバリカルブ、マンジプロパミド、シアゾファミド、アミスルブロム、ゾキサミド、エタボキサム、ボスカリド、ペンチオピラド、フルオピラム、ビキサフェン、カルボキシン、オキシカルボキシン、チフルザミド、フルトラニル、メプロニル、フラメトピル、ペンシクロン、ヒメキサゾール、エトリジアゾール、フェリムゾン、シルチオファム、ブラストサイジンS、カスガマイシン、ストレプトマイシン、ピラゾフォス、イプロベンフォス、エディフェンフォス、イソプロチオラン、フサライド、ピロキロン、トリシクラゾール、カルプロパミド、ジクロシメット、フェノキサニル、プロベナゾール、チアジニル、イソチアニル、イミノクタジン、グアザチン、トルニファニド、トルクロフォスメチル、フェンヘキサミド、ポリオキシンB、キノキシフェン、プロキナジド、メトラフェノン、シフルフェナミド、ジエトフェンカルブ、フルオピコリド及びアシベンゾラールSメチルが挙げられる。
【実施例】
【0070】
以下、本発明を製剤例及び試験例等によりさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの例のみに限定されるものではない。
まず、本化合物の合成例を示す。
【0071】
合成例1
3,4−ジメトキシ安息香酸0.45gとWSC0.50gとシクロヘキシルメチルアミン0.30gとを、DMF5mlに加え、100℃で2時間攪拌した。室温付近まで放冷した反応混合物に希塩酸を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、N−(シクロヘキシルメチル)−3,4−ジメトキシ安息香酸アミド(以下、本化合物1と記す。)0.19gを得た。
本化合物1

1H-NMR (CDCl3) δ: 0.95-1.29 (5H, m), 1.55-1.79 (6H, m), 3.29 (2H, dd, J = 6.5, 6.5 Hz), 3.91 (3H, s), 3.92 (3H, s), 6.21 (1H, br s), 6.85 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.26 (1H, dd, J = 8.5, 2.0 Hz), 7.44 (1H, d, J = 2.0 Hz).
【0072】
合成例2
3,4−ジメトキシ安息香酸の代わりに3,4,5−トリメトキシ安息香酸を用いて、合成例1記載の方法に準じて、N−(シクロヘキシルメチル)−3,4,5−トリメトキシ安息香酸アミド(以下、本化合物2と記す。)を得た。
本化合物2

1H-NMR (CDCl3) δ: 0.95-1.31 (5H, m), 1.55-1.79 (6H, m), 3.29 (2H, dd, J = 6.5, 6.5 Hz), 3.88 (3H, s), 3.91 (6H, s), 6.13 (1H, br s), 6.99 (2H, s).
【0073】
合成例3
3,4−ジメトキシ安息香酸塩化物0.30gと(1S)−1−シクロヘキシルエチルアミン0.21gとトリエチルアミン0.23gとをTHF5mlに加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物に酢酸エチルを加え、不溶物をセライト濾過で除き、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をMTBEで洗浄し、N−((1S)−1−シクロヘキシルエチル)−3,4−ジメトキシ安息香酸アミド(以下、本化合物3と記す。)を得た。
本化合物3

1H-NMR (CDCl3) δ: 0.99-1.49 (8H, m), 1.54-1.87 (6H, m), 3.92 (3H, s), 3.94 (3H, s), 4.01-4.13 (1H, m), 5.82-5.90 (1H, m), 6.85 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.23 (1H, dd, J = 8.4, 2.0 Hz), 7.44 (1H, d, J = 2.0 Hz).
【0074】
合成例4
3,4−ジメトキシ安息香酸塩化物の代わりに3,4,5−トリメトキシ安息香酸塩化物を用いて、合成例3記載の方法に準じて、N−((1S)−1−シクロヘキシルエチル)−3,4,5−トリメトキシ安息香酸アミド(以下、本化合物4と記す。)を得た。
本化合物4

1H-NMR (CDCl3) δ: 0.97-1.50 (8H, m), 1.64-1.85 (6H, m), 3.88 (3H, s), 3.91 (6H, s), 4.02-4.11 (1H, m), 5.83-5.85 (1H, br m), 6.98 (2H, s).
【0075】
合成例5
(1S)−1−シクロヘキシルエチルアミンの代わりにシクロヘキシルアミンを用いて、また3,4−ジメトキシ安息香酸の代わりに3,4,5−トリメトキシ安息香酸を用いて合成例3記載の方法に準じて、N−(シクロヘキシル)−3,4、5−トリメトキシ安息香酸アミド(以下、本化合物5と記す。)を得た。
本化合物5

1H-NMR (CDCl3) δ: 1.15-1.30 (3H, m), 1.38-1.50 (2H, m), 1.63-1.81 (3H, m), 2.00-2.08 (2H, m), 3.87 (3H, s), 3.89-4.01 (1H, m), 3.91 (6H, s), 5.82-5.89 (1H, br m), 6.96 (2H, s).
【0076】
合成例6
(1S)−1−シクロヘキシルエチルアミンの代わりにシクロヘキシルアミンを用いて、合成例3記載の方法に準じて、N−(シクロヘキシル)−3,4−ジメトキシ安息香酸アミド(以下、本化合物6と記す。)を得た。
本化合物6

1H-NMR (CDCl3) δ: 1.15-1.29 (3H, m), 1.37-1.50 (2H, m), 1.62-1.80 (3H, m), 1.99-2.08 (2H, m), 3.91-4.01 (1H, m), 3.91 (3H, s), 3.93 (3H, s), 5.87-5.93 (1H, br m), 6.85 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.23 (1H, dd, J = 8.4, 2.0 Hz), 7.41 (1H, d, J = 2.0 Hz).
【0077】
合成例7
3,4−ジフルオロ安息香酸塩化物0.40gとシクロヘキシルメチルアミン0.22gとトリエチルアミン0.40gとをTHF5mlに加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物に酢酸エチルを加えて、不溶物をセライト濾過により除き、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をMTBEで洗浄し、N−(シクロヘキシルメチル)−3,4−ジフルオロ安息香酸アミド0.46gを得た。
N−(シクロヘキシルメチル)−3,4−ジフルオロ安息香酸アミド

1H-NMR (CDCl3) δ: 0.93-1.32 (5H, m), 1.52-1.80 (6H, m), 3.28 (2H, dd, J = 6.5, 6.5 Hz), 6.17 (1H, br s), 7.17-7.24 (1H, m), 7.48-7.52 (1H, m), 7.63 (1H, ddd, J = 10.7, 7.6, 2.3 Hz).
N−(シクロヘキシルメチル)−3,4−ジフルオロ安息香酸アミド0.30gと28%ナトリウムメトキシドのメタノール溶液3mlとをメタノール3mlに加え、該混合液をマイクロウェーブ反応装置を使用し、100℃で5分間反応させた。室温付近まで放冷した反応混合物を水にあけ、酢酸エチルで抽出した後、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、N−(シクロヘキシルメチル)−3−フルオロ−4−メトキシ安息香酸アミド(以下、本化合物7と記す。)63mgを得た。
本化合物7

1H-NMR (CDCl3) δ: 0.92-1.32 (5H, m), 1.51-1.82 (6H, m), 3.28 (2H, dd, J = 6.4, 6.4 Hz), 3.93 (3H, s), 6.08 (1H, br s), 6.97 (1H, t, J = 8.2 Hz), 7.49-7.55 (2H, m).
【0078】
合成例8
シクロヘキシルメチルアミンの代わりに2−メチルシクロヘキシルアミンを用いて、また3,4−ジフルオロ安息香酸塩化物の代わりに3,4,5−トリフルオロ安息香酸塩化物を用いて、合成例7記載の方法に準じて、N−(2−メチルシクロヘキシル)−3,5−ジフルオロ−4−メトキシ安息香酸アミド(以下、本化合物8と記す。)を得た。
本化合物8

1H-NMR (CDCl3) δ: 0.93 (0.9H, d, J = 7.0 Hz), 0.97 (2.1H, d, J = 6.5 Hz), 1.12-2.05 (9.0H, m), 3.62-3.71 (0.7H, m), 4.05-4.06 (3.0H, m), 4.20-4.26 (0.3H, m), 5.70 (0.7H, d, J = 8.7 Hz), 5.96 (0.3H, d, J = 8.7 Hz), 7.28-7.35 (2.0H, m).
【0079】
合成例9
3,4−ジフルオロ安息香酸塩化物の代わりに3,4,5−トリフルオロ安息香酸塩化物を用いて、合成例7記載の方法に準じて、N−(シクロヘキシルメチル)−3,5−ジフルオロ−4−メトキシ安息香酸アミド(以下、本化合物9と記す。)を得た。
本化合物9

1H-NMR (CDCl3) δ: 0.94-1.04 (2H, m), 1.14-1.30 (3H, m), 1.54-1.79 (6H, m), 3.28 (2H, t, J = 6.4 Hz), 4.06-4.06 (3H, m), 6.01 (1H, br s), 7.28-7.35 (2H, m).
【0080】
合成例10
(1S)−1−シクロヘキシルエチルアミンの代わりにシクロヘキシルアミンを用いて、また3,4−ジメトキシ安息香酸塩化物の代わりに3,5−ジフルオロ−4−メトキシ安息香酸塩化物を用いて、合成例3記載の方法に準じて、N−(シクロヘキシル)−3,5−ジフルオロ−4−メトキシ安息香酸アミド(以下、本化合物10と記す。)を得た。
本化合物10

1H-NMR (CDCl3) δ: 1.16-1.27 (3H, m), 1.37-1.48 (2H, m), 1.62-1.69 (1H, m), 1.73-1.79 (2H, m), 1.99-2.04 (2H, m), 3.89-3.97 (1H, m), 4.06 (3H, t, J = 1.4 Hz), 5.79-5.82 (1H, m), 7.28-7.35 (2H, m).
【0081】
合成例11
3,4−ジメトキシ安息香酸塩化物の代わりに3,5−ジフルオロ−4−メトキシ安息香酸塩化物を用いて、合成例3記載の方法に準じて、N−((1S)−1−シクロヘキシルエチル)−3,5−ジフルオロ−4−メトキシ安息香酸アミド(以下、本化合物11と記す。)を得た。
本化合物11

1H-NMR (CDCl3) δ: 0.97-1.29 (8H, m), 1.38-1.46 (1H, m), 1.66-1.79 (5H, m), 4.01-4.08 (4H, m), 5.76 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.29-7.35 (2H, m).
【0082】
合成例12
(1S)−1−シクロヘキシルエチルアミンの代わりにシクロヘキシルアミンを用いて、また3,4−ジメトキシ安息香酸塩化物の代わりに3−フルオロ−4−メトキシ安息香酸塩化物を用いて、合成例3記載の方法に準じて、N−(シクロヘキシル)−3−フルオロ−4−メトキシ安息香酸アミド(以下、本化合物12と記す。)を得た。
本化合物12

1H-NMR (CDCl3) δ: 1.16-1.27 (3H, m), 1.37-1.48 (2H, m), 1.63-1.79 (3H, m), 2.00-2.04 (2H, m), 3.90-3.99 (4H, m), 5.83 (1H, d, J = 6.3 Hz), 6.95-6.99 (1H, m), 7.49-7.52 (2H, m).
【0083】
製造例13
3,4−ジメトキシ安息香酸塩化物の代わりに3−フルオロ−4−メトキシ安息香酸塩化物を用いて、合成例3記載の方法に準じて、N−((1S)−1−シクロヘキシルエチル)−3−フルオロ−4−メトキシ安息香酸アミド(以下、本化合物13と記す。)を得た。
本化合物13

1H-NMR (CDCl3) δ: 0.98-1.27 (8H, m), 1.38-1.46 (1H, m), 1.65-1.81 (5H, m), 3.93 (3H, s), 4.00-4.11 (1H, m), 5.79 (1H, d, J = 8.9 Hz), 6.96-7.00 (1H, m), 7.49-7.52 (2H, m).
【0084】
製造例14
(1S)−1−シクロヘキシルエチルアミンの代わりに2−メチルシクロヘキシルアミンを用いて、また3,4−ジメトキシ安息香酸塩化物の代わりに3−フルオロ−4−メトキシ安息香酸塩化物を用いて、合成例3記載の方法に準じて、N−(2−メチルシクロヘキシル)−3−フルオロ−4−メトキシ安息香酸アミド(以下、本化合物14と記す。)を得た。
本化合物14

1H-NMR (CDCl3) δ: 0.93 (0.9H, d, J = 7.0 Hz), 0.96 (2.1H, d, J = 6.5 Hz), 1.08-2.01 (9.0H, m), 3.62-3.71 (0.7H, m), 3.92 (2.1H, s), 3.92 (0.9H, s), 4.21-4.26 (0.3H, m), 6.12-6.15 (1.0H, m), 6.93-7.00 (1.0H, m), 7.51-7.57 (2.0H, m).
【0085】
合成例15
(1S)−1−シクロヘキシルエチルアミンの代わりに2−メチルシクロペンチルアミンを用いて、また3,4−ジメトキシ安息香酸塩化物の代わりに3−フルオロ−4−メトキシ安息香酸塩化物を用いて、合成例3記載の方法に準じて、N−(2−メチルシクロペンチル)−3−フルオロ−4−メトキシ安息香酸アミド(以下、本化合物15と記す。)を得た。
本化合物15

1H-NMR (CDCl3) δ: 0.93 (0.9H, d, J = 7.1 Hz), 1.06 (2.1H, d, J = 6.6 Hz), 1.22-2.28 (7.0H, m), 3.91-3.99 (3.7H, m), 4.38-4.45 (0.3H, m), 6.02 (0.3H, d, J = 8.5 Hz), 6.13 (0.7H, d, J = 7.3 Hz), 6.93-6.98 (1.0H, m), 7.50-7.55 (2.0H, m).
【0086】
合成例16
(1S)−1−シクロヘキシルエチルアミンの代わりに2−メチルシクロペンチルアミンを用いて、また3,4−ジメトキシ安息香酸塩化物の代わりに3,5−ジフルオロ−4−メトキシ安息香酸塩化物を用いて、合成例3記載の方法に準じて、N−(2−メチルシクロペンチル)−3,5−ジフルオロ−4−メトキシ安息香酸アミド(以下、本化合物16と記す。)を得た。
本化合物16

1H-NMR (CDCl3) δ: 0.93 (0.9H, d, J = 6.8 Hz), 1.05 (2.1H, d, J = 6.6 Hz), 1.22-2.28 (7.0H, m), 3.88-3.96 (0.7H, m), 4.04-4.05 (3.0H, m), 4.36-4.43 (0.3H, m), 6.13 (0.3H, d, J = 7.8 Hz), 6.30 (0.7H, d, J = 7.6 Hz), 7.28-7.38 (2.0H, m).
【0087】
合成例17
(1S)−1−シクロヘキシルエチルアミンの代わりに2−クロロシクロヘキシルアミン塩酸塩を用いて、また3,4−ジメトキシ安息香酸塩化物の代わりに3,5−ジフルオロ−4−メトキシ安息香酸塩化物を用いて、合成例3記載の方法に準じて、N−(2−クロロシクロヘキシル)−3,5−ジフルオロ−4−メトキシ安息香酸アミド(以下、本化合物17と記す。)を得た。
本化合物17

1H-NMR (CDCl3) δ: 1.28-1.52 (3H, m), 1.73-1.85 (3H, m), 2.28-2.34 (2H, m), 3.84 (1H, td, J = 10.6, 4.1 Hz), 3.96-4.09 (4H, m), 5.99 (1H, d, J = 7.2 Hz), 7.31-7.38 (2H, m).
【0088】
合成例18
(1S)−1−シクロヘキシルエチルアミンの代わりに1−シクロブチルエチルアミンを用いて、また3,4−ジメトキシ安息香酸塩化物の代わりに3,5−ジフルオロ−4−メトキシ安息香酸塩化物を用いて、合成例3記載の方法に準じて、N−(1−シクロブチルエチル)−3,5−ジフルオロ−4−メトキシ安息香酸アミド(以下、本化合物18と記す。)を得た。
本化合物18

1H-NMR (CDCl3) δ: 1.12 (3H, d, J = 6.5 Hz), 1.74-1.90 (4H, m), 1.97-2.07 (2H, m), 2.31-2.37 (1H, m), 4.04-4.17 (4H, m), 5.97 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.29-7.37 (2H, m).
【0089】
合成例19
(1S)−1−シクロヘキシルエチルアミンの代わりに(1−ヒドロキシシクロヘキシル)メチルアミン塩酸塩を用いて、また3,4−ジメトキシ安息香酸塩化物の代わりに3,5−ジフルオロ−4−メトキシ安息香酸塩化物を用いて、合成例3記載の方法に準じて、N−(1−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル−3,5−ジフルオロ−4−メトキシ安息香酸アミド(以下、本化合物19と記す。)を得た。
本化合物19

1H-NMR (CDCl3) δ: 1.31-1.61 (10H, m), 2.25 (1H, s), 3.47 (2H, d, J = 6.0 Hz), 4.06 (3H, dd, J = 1.4, 1.4 Hz), 6.58-6.61 (1H, m), 7.32-7.40 (2H, m).
【0090】
次に、本化合物の合成中間体の製造について参考合成例を示す。
参考合成例1
過マンガン酸カリウム50gと水1000mlとからなる溶液に、3,4,5−トリフルオロベンズアルデヒド35gとアセトン100mlとからなる溶液を室温で30分間かけて滴下した後、6時間室温で攪拌した。反応混合物を冷却しながら、濃塩酸65mlと亜硫酸水素ナトリウム135gとをここに加え、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を水及び食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、ヘキサンで洗浄し、3,4,5−トリフルオロ安息香酸30gを得た。
3,4,5−トリフルオロ安息香酸

1H-NMR (CDCl3) δ: 7.73-7.81 (2H, m), 12.21 (1H, br s).
トルエン100mlに、3,4,5−トリフルオロ安息香酸11gとナトリウムメトキシドの28%メタノール溶液30gとを加え、6時間加熱還流した。室温付近まで放冷した反応混合物を水に加え、MTBEで洗浄後、水層を抽出した。該水層に塩酸を加えて酸性にした後、酢酸エチルで抽出し、水及び食塩水で順次洗浄した。該有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で濃縮し、3,5−ジフルオロ−4−メトキシ安息香酸6.0gを得た。
3,5−ジフルオロ−4−メトキシ安息香酸

1H-NMR (CDCl3) δ: 4.13 (3H, t, J = 1.7 Hz), 7.61-7.69 (2H, m), 11.47 (1H, br s).
3,5−ジフルオロ−4−メトキシ安息香酸6.0gと塩化チオニル6.0gとをトルエン50mlに加え、2時間加熱還流した。室温付近まで放冷した反応混合物を減圧下濃縮し、3,5−ジフルオロ−4−メトキシ安息香酸塩化物5.3gを得た。
3,5−ジフルオロ−4−メトキシ安息香酸塩化物

1H-NMR (CDCl3) δ: 4.18 (3H, t, J = 2.1 Hz), 7.65-7.73 (2H, m).
【0091】
次に本発明防除剤の製剤例を示す。なお、部は重量部を表す。
【0092】
製剤例1
本化合物1〜19各50部、リグニンスルホン酸カルシウム3部、ラウリル硫酸マグネシウム2部及び合成含水酸化珪素45部をよく粉砕混合することにより、各々の水和剤を得る。
【0093】
製剤例2
本化合物1〜19各20部とソルビタントリオレエ−ト1.5部とを、ポリビニルアルコール2部を含む水溶液28.5部と混合し、湿式粉砕法で微粉砕した後、この中に、キサンタンガム0.05部及びアルミニウムマグネシウムシリケート0.1部を含む水溶液40部を加え、さらにプロピレングリコール10部を加えて攪拌混合し、各々のフロアブル製剤を得る。
【0094】
製剤例3
本化合物1〜19各2部、カオリンクレー88部及びタルク10部をよく粉砕混合することにより、各々の粉剤を得る。
【0095】
製剤例4
本化合物1〜19各5部、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエ−テル14部、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム6部及びキシレン75部をよく混合することにより、各々の乳剤を得る。
【0096】
製剤例5
本化合物1〜19各2部、合成含水酸化珪素1部、リグニンスルホン酸カルシウム2部、ベントナイト30部及びカオリンクレー65部をよく粉砕混合した後、水を加えてよく練り合せ、造粒乾燥することにより、各々の粒剤を得る。
【0097】
製剤例6
本化合物1〜19各10部;ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートアンモニウム塩50部を含むホワイトカーボン35部;及び水55部を混合し、湿式粉砕法で微粉砕することにより、各々の製剤を得る。
【0098】
次に、本発明防除剤が植物病害の防除に有用であることを試験例で示す。
なお防除効果は、調査時の供試植物上の病斑の面積を目視観察し、本発明防除剤を処理した植物の病斑の面積と、無処理の植物の病斑の面積を比較することにより評価した。
【0099】
試験例1
コムギうどんこ病予防効果試験(Erysiphe graminis f.sp.tritici)
プラスチックポットに砂壌土を詰め、コムギ(品種;シロガネ)を播種し、温室内で10日間生育させた。その後、本化合物1〜16の各々を製剤例6に準じてフロアブル製剤とした後、水で希釈し所定濃度(500ppm)にし、上記コムギの葉面に充分付着するように茎葉散布した。散布後、植物を風乾し、病原菌の胞子をふりかけ接種した。接種後、23℃の温室に7日間置いた後、病斑面積を調査した。その結果、本化合物4、8及び10を処理した植物における病斑面積は、無処理の植物における病斑面積の30%以下であった。
【0100】
試験例2
コムギふ枯れ病予防効果試験(Stagonospora nodorum)
プラスチックポットに砂壌土を詰め、コムギ(品種;シロガネ)を播種し、温室内で10日間生育させた。本化合物1〜16の各々を製剤例6に準じてフロアブル製剤とした後、水で希釈し所定濃度(500ppm)にし、上記コムギの葉面に充分付着するように茎葉散布した。散布後植物を風乾し、コムギふ枯れ病菌胞子の水懸濁液を噴霧接種した。接種後はじめは18℃、暗黒多湿下に4日間置き、さらに照明下に4日間置いた後、病斑面積を調査した。その結果、本化合物7及び10を処理した植物における病斑面積は、無処理の植物における病斑面積の30%以下であった。
【0101】
試験例3
コムギ赤かび病予防効果試験(Fusarium culmorum)
プラスチックポットに砂壌土を詰め、コムギ(品種;シロガネ)を播種し、温室内で10日間生育させた。本化合物1〜16の各々を製剤例6に準じてフロアブル製剤とした後、水で希釈し所定濃度(500ppm)にし、上記コムギの葉面に充分付着するように茎葉散布した。散布後植物を風乾し、コムギ赤かび病菌胞子の水懸濁液を噴霧接種した。接種後はじめは23℃、暗黒多湿下に4日間置き、さらに照明下に3日間置いた後、病斑面積を調査した。その結果、本化合物7、8及び11を処理した植物における病斑面積は、無処理の植物における病斑面積の30%以下であった。
【0102】
試験例4
キュウリ灰色かび病予防効果試験(Botrytis cinerea)
プラスチックポットに砂壌土を詰め、キュウリ(品種;相模半白)を播種し、温室内で12日間生育させた。本化合物1〜19の各々を製剤例6に準じてフロアブル製剤とした後、水で希釈し所定濃度(500ppm)にし、上記キュウリ葉面に充分付着するように茎葉散布した。散布後植物を風乾し、キュウリ灰色かび病菌の胞子含有PDA培地をキュウリ葉面上に置いた。接種後12℃、多湿下に4日間置いた後、病斑面積を調査した。その結果、本化合物4、8、10、17及び18を処理した植物における病斑面積は、無処理の植物における病斑面積の30%以下であった。
【0103】
試験例5
キュウリ菌核病予防効果試験(Sclerotinia sclerotiorum)
プラスチックポットに砂壌土を詰め、キュウリ(品種;相模半白)を播種し、温室内で12日間生育させた。本化合物7〜19の各々を製剤例6に準じてフロアブル製剤とした後、水で希釈し所定濃度(500ppm)にし、上記キュウリ葉面に充分付着するように茎葉散布した。散布後植物を風乾し、菌核病菌の菌糸含有PDA培地をキュウリ葉面上に置いた。接種後18℃、多湿下に4日間置いた後、病斑面積を調査した。その結果、本化合物8、9、10、17、18及び19を処理した植物における病斑面積は、無処理の植物における病斑面積の30%以下であった。
【0104】
試験例6
ダイコン黒斑病予防効果試験(Alternaria brassicicola)
プラスチックポットに砂壌土を詰め、ダイコン(品種;早生40日)を播種し、温室内で5日間生育させた。本化合物1〜19の各々を製剤例6に準じてフロアブル製剤とした後、水で希釈し所定濃度(500ppm)にし、上記ダイコン葉面に充分付着するように茎葉散布した。散布後植物を風乾し、ダイコン黒斑病菌胞子の水懸濁液を噴霧接種した。接種後はじめは24℃、多湿下に1日間置き、さらに温室内で3日間置いた後、病斑面積を調査した。その結果、本化合物4及び19を処理した植物における病斑面積は、無処理の植物における病斑面積の30%以下であった。
【0105】
試験例7
ブドウべと病治療効果試験(Plasmopara viticola)
プラスチックポットに砂壌土を詰め、ブドウ(品種;ベリーAの実生)を播種し、温室内で40日間生育させた。上記ポットにブドウべと病菌遊走子嚢の水懸濁液を噴霧接種し、23℃、多湿下に1日置いた後、風乾し、ブドウべと病感染苗とした。本化合物10〜19の各々を製剤例6に準じてフロアブル製剤とした後、水で希釈し所定濃度(500ppm)にし、上記ブドウ苗の葉面に充分付着するように茎葉散布した。散布後植物を風乾し、23℃の温室内で5日間置き、さらに23℃多湿下に1日間置いた後、病斑面積を調査した。その結果、本化合物18及び19を処理した植物における病斑面積は、無処理の植物における病斑面積の30%以下であった。
【0106】
試験例8
トマト疫病予防効果試験(Phytophthora infestans)
プラスチックポットに砂壌土を詰め、トマト(品種:パティオ)を播種し、温室内で20日間生育させた。本化合物1〜19の各々を製剤例6に準じてフロアブル製剤とした後、水で希釈し所定濃度(500ppm)にし、上記トマト苗の葉面に充分付着するように茎葉散布した。葉面上の該希釈液が乾く程度に風乾した後、トマト疫病菌胞子の水懸濁液を噴霧接種した。接種後はじめは23℃、多湿下に1日間置き、さらに温室内で4日間栽培した後、病斑面積を調査した。その結果、本化合物1、2、3、5〜11、15〜17及び18を処理した植物における病斑面積は、無処理の植物における病斑面積の30%以下であった。
【0107】
試験例9
トマト疫病予防効果試験(Phytophthora infestans)
プラスチックポットに砂壌土を詰め、トマト(品種:パティオ)を播種し、温室内で20日間生育させた。本化合物7及び9の各々を製剤例6に準じてフロアブル製剤とした後、水で本化合物の濃度が200ppm及び50ppmとなるように希釈して試験用薬液を調製した。これら試験用薬液を上記のトマト苗の葉面に充分付着するように茎葉散布した。葉面上の該試験用薬液が乾く程度に風乾した後、トマト疫病の遊走子嚢の水懸濁液(約30000個/ml)を該トマト苗に噴霧(植物1個体あたり約2mlの割合)した。該トマト苗を23℃、相対湿度90%以上の条件下で1日間栽培し、さらに昼間24℃、夜間20℃の温室に移して4日間栽培した後、該トマト苗におけるトマト疫病の病斑面積を調査した。その結果を〔表1〕に示す。
【0108】
【表1】


防除価は各々、以下の通り。
− :無処理区の病斑面積の80%以上
+ :無処理区の病斑面積の60%以上80%未満
++ :無処理区の病斑面積の40%以上60%未満
+++ :無処理区の病斑面積の20%以上40%未満
++++ :無処理区の病斑面積の20%未満
【産業上の利用可能性】
【0109】
本発明防除剤は優れた植物病害防除効力を有しており、有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(1)

〔式中、
1はフッ素原子又はメトキシ基を表し、
2は水素原子、ハロゲン原子、C1−C4アルキル基、C2−C4アルケニル基、C2−C4アルキニル基、C1−C4ハロアルキル基、C1−C4アルコキシ基、C1−C4アルキルチオ基、ヒドロキシC1−C4アルキル基、ニトロ基、シアノ基、ホルミル基、NR12基、CO23基又はCONR45基、或いは、メチル基、ハロゲン原子、シアノ基及びニトロ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいフェニル基を表し、
1は酸素原子又は硫黄原子を表し、
1は単結合、CH2基、CH(CH3)基、C(CH32基又はCH(CH2CH3)基、或いは、C1−C3ハロアルキル基、C2−C4アルケニル基、C2−C4アルキニル基、シアノ基及びC2−C5アルコキシカルボニル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基で置換されたCH2基を表し、
1は下記群[a-1]より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいC3−C6シクロアルキル基、下記群[a-1]より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいC3−C6シクロアルケニル基、下記群[a-1]より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよく、かつ環を形成するメチレンの1つがカルボニル基に置換されたC3−C6シクロアルキル基又は下記群[a-1]より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいC3−C6ヒドロキシイミノシクロアルキル基を表し、
1及びR2は独立して水素原子、C1−C4アルキル基、C3−C4アルケニル基、C3−C4アルキニル基、C2−C4ハロアルキル基、C2−C5アルキルカルボニル基、C2−C5アルコキシカルボニル基又はC1−C4アルキルスルホニル基を表し、
3はC1−C4アルキル基、C3−C4アルケニル基又はC3−C4アルキニル基を表し、
4は水素原子、C1−C4アルキル基、C3−C4アルケニル基、C3−C4アルキニル基、C2−C4ハロアルキル基、C2−C5アルキルカルボニル基、C2−C5アルコキシカルボニル基又はC1−C4アルキルスルホニル基を表し、
5は水素原子、C1−C4アルキル基、C3−C4アルケニル基、C3−C4アルキニル基又はC2−C4ハロアルキル基を表す。
群[a-1]:
ハロゲン原子、C1−C4アルキル基、C2−C4アルケニル基、C2−C4アルキニル基、ヒドロキシル基、シアノ基、カルボキシル基、C2−C5アルコキシカルボニル基、C1−C6アルコキシ基、C3−C6アルケニルオキシ基、C1−C6ハロアルキル基、C1−C6ハロアルコキシ基、フェニル基、ベンジル基、C1−C3アルキルチオ基、環を形成する同一炭素原子との2重結合を形成するC1−C3アルキリデン基、ヒドロキシC1−C6アルキル基、C2−C4アルキルカルボニルオキシ基、(C1−C3アルキルアミノ)C1−C6アルキル基、(ジ(C1−C3アルキル)アミノ)C1−C6アルキル基、メルカプト基、カルバモイル基、ホルミル基、C2−C6シアノアルキル基、C1−C3アルキルスルホニル基、フェノキシ基及びNR67基〔式中、R6及びR7は独立して水素原子、C1−C4アルキル基、C2−C5アルキルカルボニル基、C2−C5アルコキシカルボニル基又はC1−C4アルキルスルホニル基を表す。〕〕
で示されるアミド化合物を有効成分として含有することを特徴とする植物病害防除剤。
【請求項2】
式(1)において、X2が水素原子又はハロゲン原子であり、G1がハロゲン原子、C1−C4アルキル基及びヒドロキシル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいC3−C6シクロアルキル基である請求項1記載の植物病害防除剤。
【請求項3】
式(1)

〔式中、
1はフッ素原子又はメトキシ基を表し、
2は水素原子、ハロゲン原子、C1−C4アルキル基、C2−C4アルケニル基、C2−C4アルキニル基、C1−C4ハロアルキル基、C1−C4アルコキシ基、C1−C4アルキルチオ基、ヒドロキシC1−C4アルキル基、ニトロ基、シアノ基、ホルミル基、NR12基、CO23基又はCONR45基、或いは、メチル基、ハロゲン原子、シアノ基及びニトロ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいフェニル基を表し、
1は酸素原子又は硫黄原子を表し、
1は単結合、CH2基、CH(CH3)基、C(CH32基又はCH(CH2CH3)基、或いは、C1−C3ハロアルキル基、C2−C4アルケニル基、C2−C4アルキニル基、シアノ基及びC2−C5アルコキシカルボニル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基で置換されたCH2基を表し、
1は下記群[a-1]より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいC3−C6シクロアルキル基、下記群[a-1]より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいC3−C6シクロアルケニル基、下記群[a-1]より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよく、かつ環を形成するメチレンの1つがカルボニル基に置換されたC3−C6シクロアルキル基又は下記群[a-1]より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいC3−C6ヒドロキシイミノシクロアルキル基を表し、
1及びR2は独立して水素原子、C1−C4アルキル基、C3−C4アルケニル基、C3−C4アルキニル基、C2−C4ハロアルキル基、C2−C5アルキルカルボニル基、C2−C5アルコキシカルボニル基又はC1−C4アルキルスルホニル基を表し、
3はC1−C4アルキル基、C3−C4アルケニル基又はC3−C4アルキニル基を表し、
4は水素原子、C1−C4アルキル基、C3−C4アルケニル基、C3−C4アルキニル基、C2−C4ハロアルキル基、C2−C5アルキルカルボニル基、C2−C5アルコキシカルボニル基又はC1−C4アルキルスルホニル基を表し、
5は水素原子、C1−C4アルキル基、C3−C4アルケニル基、C3−C4アルキニル基又はC2−C4ハロアルキル基を表す。
群[a-1]:
ハロゲン原子、C1−C4アルキル基、C2−C4アルケニル基、C2−C4アルキニル基、ヒドロキシル基、シアノ基、カルボキシル基、C2−C5アルコキシカルボニル基、C1−C6アルコキシ基、C3−C6アルケニルオキシ基、C1−C6ハロアルキル基、C1−C6ハロアルコキシ基、フェニル基、ベンジル基、C1−C3アルキルチオ基、環を形成する同一炭素原子との2重結合を形成するC1−C3アルキリデン基、ヒドロキシC1−C6アルキル基、C2−C4アルキルカルボニルオキシ基、(C1−C3アルキルアミノ)C1−C6アルキル基、(ジ(C1−C3アルキル)アミノ)C1−C6アルキル基、メルカプト基、カルバモイル基、ホルミル基、C2−C6シアノアルキル基、C1−C3アルキルスルホニル基、フェノキシ基及びNR67基〔式中、R6及びR7は独立して水素原子、C1−C4アルキル基、C2−C5アルキルカルボニル基、C2−C5アルコキシカルボニル基又はC1−C4アルキルスルホニル基を表す。〕〕で示されるアミド化合物の有効量を植物又は土壌に施用することを特徴とする植物病害防除方法。
【請求項4】
式(1)において、X2が水素原子又はハロゲン原子であり、G1がハロゲン原子、C1−C4アルキル基及びヒドロキシル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいC3−C6シクロアルキル基である請求項3記載の植物病害防除方法。
【請求項5】
植物又は土壌に施用して、植物病害を防除するための式(1)
式(1)

〔式中、
1はフッ素原子又はメトキシ基を表し、
2は水素原子、ハロゲン原子、C1−C4アルキル基、C2−C4アルケニル基、C2−C4アルキニル基、C1−C4ハロアルキル基、C1−C4アルコキシ基、C1−C4アルキルチオ基、ヒドロキシC1−C4アルキル基、ニトロ基、シアノ基、ホルミル基、NR12基、CO23基又はCONR45基、或いは、メチル基、ハロゲン原子、シアノ基及びニトロ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいフェニル基を表し、
1は酸素原子又は硫黄原子を表し、
1は単結合、CH2基、CH(CH3)基、C(CH32基又はCH(CH2CH3)基、或いは、C1−C3ハロアルキル基、C2−C4アルケニル基、C2−C4アルキニル基、シアノ基及びC2−C5アルコキシカルボニル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基で置換されたCH2基を表し、
1は下記群[a-1]より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいC3−C6シクロアルキル基、下記群[a-1]より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいC3−C6シクロアルケニル基、下記群[a-1]より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよく、かつ環を形成するメチレンの1つがカルボニル基に置換されたC3−C6シクロアルキル基又は下記群[a-1]より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいC3−C6ヒドロキシイミノシクロアルキル基を表し、
1及びR2は独立して水素原子、C1−C4アルキル基、C3−C4アルケニル基、C3−C4アルキニル基、C2−C4ハロアルキル基、C2−C5アルキルカルボニル基、C2−C5アルコキシカルボニル基又はC1−C4アルキルスルホニル基を表し、
3はC1−C4アルキル基、C3−C4アルケニル基又はC3−C4アルキニル基を表し、
4は水素原子、C1−C4アルキル基、C3−C4アルケニル基、C3−C4アルキニル基、C2−C4ハロアルキル基、C2−C5アルキルカルボニル基、C2−C5アルコキシカルボニル基又はC1−C4アルキルスルホニル基を表し、
5は水素原子、C1−C4アルキル基、C3−C4アルケニル基、C3−C4アルキニル基又はC2−C4ハロアルキル基を表す。
群[a-1]:
ハロゲン原子、C1−C4アルキル基、C2−C4アルケニル基、C2−C4アルキニル基、ヒドロキシル基、シアノ基、カルボキシル基、C2−C5アルコキシカルボニル基、C1−C6アルコキシ基、C3−C6アルケニルオキシ基、C1−C6ハロアルキル基、C1−C6ハロアルコキシ基、フェニル基、ベンジル基、C1−C3アルキルチオ基、環を形成する同一炭素原子との2重結合を形成するC1−C3アルキリデン基、ヒドロキシC1−C6アルキル基、C2−C4アルキルカルボニルオキシ基、(C1−C3アルキルアミノ)C1−C6アルキル基、(ジ(C1−C3アルキル)アミノ)C1−C6アルキル基、メルカプト基、カルバモイル基、ホルミル基、C2−C6シアノアルキル基、C1−C3アルキルスルホニル基、フェノキシ基及びNR67基〔式中、R6及びR7は独立して水素原子、C1−C4アルキル基、C2−C5アルキルカルボニル基、C2−C5アルコキシカルボニル基又はC1−C4アルキルスルホニル基を表す。〕〕
で示されるアミド化合物の使用。
【請求項6】
式(1)において、X2が水素原子又はハロゲン原子であり、G1がハロゲン原子、C1−C4アルキル基及びヒドロキシル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいC3−C6シクロアルキル基である請求項5記載のアミド化合物の使用。
【請求項7】
式(A)

〔式中、
2は酸素原子又は硫黄原子を表し、
2は単結合、CH2基、CH(CH3)基、C(CH32基又はCH(CH2CH3)基、或いは、C1−C3ハロアルキル基、C2−C4アルケニル基、C2−C4アルキニル基、シアノ基及びC2−C5アルコキシカルボニル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基で置換されたCH2基を表し、
2は下記群[a-2]より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいC3−C6シクロアルキル基、下記群[a-2]より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいC3−C6シクロアルケニル基、下記群[a-2]より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよく、かつ環を形成するメチレンの1つがカルボニル基に置換されたC3−C6シクロアルキル基又は下記群[a-2]より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいC3−C6ヒドロキシイミノシクロアルキル基を表す。
群[a-2]:
ハロゲン原子、C1−C4アルキル基、C2−C4アルケニル基、C2−C4アルキニル基、ヒドロキシル基、シアノ基、カルボキシル基、C2−C5アルコキシカルボニル基、C1−C6アルコキシ基、C3−C6アルケニルオキシ基、C1−C6ハロアルキル基、C1−C6ハロアルコキシ基、フェニル基、ベンジル基、C1−C3アルキルチオ基、環を形成する同一炭素原子との2重結合を形成するC1−C3アルキリデン基、ヒドロキシC1−C6アルキル基、C2−C4アルキルカルボニルオキシ基、(C1−C3アルキルアミノ)C1−C6アルキル基、(ジ(C1−C3アルキル)アミノ)C1−C6アルキル基、メルカプト基、カルバモイル基、ホルミル基、C2−C6シアノアルキル基、C1−C3アルキルスルホニル基、フェノキシ基及びNR2627
〔式中、R26及びR27は独立して水素原子、C1−C4アルキル基、C2−C5アルキルカルボニル基、C2−C5アルコキシカルボニル基又はC1−C4アルキルスルホニル基を表す。〕〕
で示される3,5−ジフルオロ−4−メトキシベンズアミド化合物。
【請求項8】
2が単結合、CH2基、CH(CH3)基、C(CH32基又はCH(CH2CH3)基、或いは、C1−C3ハロアルキル基、C2−C4アルケニル基及びC2−C4アルキニル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基で置換されたメチレン基であり、G2が下記群[a-3]より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいC3−C6シクロアルキル基、下記群[a-3]より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいC3−C6シクロアルケニル基、又は、下記群[a-3]より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよく、かつ環を形成するメチレンの1つがカルボニル基に置換されたC3−C6シクロアルキル基である請求項7記載の3,5−ジフルオロ−4−メトキシベンズアミド化合物;
群[a-3]:
ハロゲン原子、C1−C4アルキル基、C2−C4アルケニル基、C2−C4アルキニル基、ヒドロキシル基、C1−C6アルコキシ基、C3−C6アルケニルオキシ基、C1−C6ハロアルキル基、C1−C6ハロアルコキシ基、C1−C3アルキルチオ基、環を形成する炭素原子との2重結合を形成するC1−C3アルキリデン基、C1−C6ヒドロキシアルキル基及びC2−C4アルキルカルボニルオキシ基。
【請求項9】
2が単結合、CH2基又はCH(CH3)基であり、G2が下記群[a-4]より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいC3−C6シクロアルキル基、下記群[a-4]より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいC3−C6シクロアルケニル基、又は、下記群[a-4]より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよく、かつ環を形成するメチレンの1つがカルボニル基に置換されたC3−C6シクロアルキル基である請求項7記載のアミド化合物;
群[a-4]:
ハロゲン原子、C1−C4アルキル基、C2−C4アルケニル基、C2−C4アルキニル基、ヒドロキシル基、C1−C6アルコキシ基、C3−C6アルケニルオキシ基、C1−C6ハロアルキル基、C1−C6ハロアルコキシ基、C1−C3アルキルチオ基、環を形成する炭素原子との2重結合を形成するC1−C3アルキリデン基、C1−C6ヒドロキシアルキル基及びC2−C4アルキルカルボニルオキシ基。
【請求項10】
2がハロゲン原子、C1−C4アルキル基及びヒドロキシル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよいC3−C6シクロアルキル基である請求項7記載の3,5−ジフルオロ−4−メトキシベンズアミド化合物。

【公開番号】特開2009−29798(P2009−29798A)
【公開日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−170242(P2008−170242)
【出願日】平成20年6月30日(2008.6.30)
【出願人】(000002093)住友化学株式会社 (8,981)
【Fターム(参考)】