説明

検査方法、配線基板の処理方法、配線基板及び基板

【課題】めっき層の状態を容易に把握すること。
【解決手段】半導体装置に用いられ半導体チップが搭載される配線基板21には、半導体チップのパッドとボンディングワイヤにより接続される配線23aに対し、高周波特性を測定するプローブ端子51,52の接触が可能なように、端子26a,26b,31a,31bが形成されている。各端子26a,26b,31a,31bは、基板21内に形成されたグランド配線28と接続されている。配線23aには、ニッケル層と金層を含むめっきが形成されている。端子26a,26b及び配線23aにプローブ端子51を、端子31a,31b及び配線23aにプローブ端子52をそれぞれ接触させ、配線23aに高周波信号を伝達し、そのめっきの表面状態に応じた高周波特性を得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
検査方法、配線基板の処理方法、配線基板及び基板に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、半導体チップが実装されるパッケージの基板には、ボンディングワイヤによって半導体チップのパッドと接続されるパッドと、パッケージを実装するために設けられた接続端子(例えば、バンプ)とを接続する配線が形成されている(例えば、特許文献1参照)。基板上に形成されたパッド及び配線は、例えば銅により形成される。パッド及び配線の表面には、ワイヤボンディング性や腐食を防ぐためにニッケル層と金層が形成されている。ニッケル層と金層は、例えば、電解めっき法により形成されている。
【0003】
パッケージ用の基板の製造工程は、上記のニッケル層と金層の膜厚測定と、ワイヤボンディング特性測定を含む。膜厚測定には、例えば、X線が用いられる。ワイヤボンディング特性測定では、ボンディングの引張り強度が測定される。ボンディングの引張り強度が低い基板は、走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)によってめっきの結晶状態が確認され、その観測結果が基板の製造プロセスにフィードバックされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−135555号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、配線に形成されためっきの表面状態は、ワイヤボンディング性に影響する。しかし、上記の膜厚測定は、基板に対して比較的広範囲な部分に検査光(X線)が照射される。このため、その照射領域内における部分的な不具合点、例えば金層にて覆われていない、つまりニッケル層が露出した部分が含まれるようなめっきの表面状態を把握することが困難となる。また、表面状態を詳細に確認できるSEMによる観測では、所定の前処理(金属処理)が必要となる。この前処理は、基板に対して非破壊で処理することが難しい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一観点によれば、一主面に配線が形成された配線基板を検査する検査方法であって、前記配線に形成され少なくともニッケル層と金層を含むめっきの膜厚を測定する工程と、前記配線に測定用プローブの信号ピンを接触させ、前記配線と対向配置された金属層と接続されたパッドに前記測定用プローブのグランドピンを接触させ、前記配線の高周波特性を測定する工程と、を含む。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一観点によれば、めっき層の状態を容易に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】半導体装置の概略構成図である。
【図2】(a)は配線基板の部分平面図、(b)は配線基板の部分断面図である。
【図3】基板の概略構成図である。
【図4】配線基板の製造工程の一部を示すフローチャートである。
【図5】高周波特性測定の説明図である。
【図6】信号の周波数と伝送損失を示す特性図である。
【図7】別の基板の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本実施形態を図1〜図6に従って説明する。
尚、添付図面は、構成の概略を説明するためのものであり、実際の大きさ、比率を表していない。
【0010】
図1に示すように、半導体装置10(半導体パッケージ)は、配線基板21と、その配線基板21の一主面(上面)に搭載された半導体チップ11とを有している。半導体チップ11は、内蔵する回路に接続された複数のパッド12が上面に形成されている。
【0011】
配線基板21は、半導体チップ11のパッド12の位置に応じてパッド22が上面に形成されている。半導体チップ11のパッド12と配線基板21のパッド22とは、ボンディングワイヤ13によってそれぞれ接続されている。各パッド22は、基板上面に形成された配線23に接続されている。パッド22と配線23の材料は、例えば、銅である。ボンディングワイヤ13の材料は、例えば、金である。配線基板21は、下面に半導体装置10を実装するためのバンプ24が形成されている。バンプ24の材料は、例えば、金スズ半田である。
【0012】
図2(a)に示すように、配線基板21の上面には、複数の配線23が形成されている。尚、複数の配線23の一つを、他の配線23と区別するために配線23aとして示す。配線23のパッド22が形成された中央端部側の基板上面には、各配線23間に端子26が配線23と離間して形成されている。端子26は、例えば、銅から形成されている。配線23の外側端部側の配線基板21には、基板を上面から下面に貫通する貫通孔にビア27が形成されている。ビア27は、例えば、銅めっきにより形成されている。パッド22とビア27とは、配線23を介して接続されている。配線23と図1に示したバンプ24とは、ビア27を介して接続されている。従って、バンプ24は、ビア27、配線23及びボンディングワイヤ13を介して半導体チップ11のパッド12と接続されている。
【0013】
図2(b)に示すように、配線基板21は、多層基板であり、複数(図2(b)において2つ)の絶縁部材25の層が形成されている。絶縁部材25の材料は、例えば、絶縁性樹脂(エポキシ系樹脂等)である。配線基板21の一層目と二層目の絶縁部材25の層間には、グランド配線28が形成されている。グランド配線28と配線23a(配線23)とは、絶縁部材25を介して対向配置されている。グランド配線28は、例えば、銅から形成された金属層である。尚、グランド配線28は、図2(a)に示すビア27と接続されないように、ビア27に対して例えば円形状のクリア(導体非形成部分)(図示略)が形成されている。
【0014】
図2(b)の拡大図に示すように、パッド22及び配線23(配線23aを含む)の上面にはニッケル層29が形成され、そのニッケル層29の上面には金層30が形成されている。ニッケル層29及び金層30は、例えば電解めっき法により形成されためっきである。ニッケル層29の膜厚は、例えば2μmであり、金層30の膜厚は、例えば0.02μmである。
【0015】
図2(a)に示すように、配線23aの外側端部側(ビア27側)には、基板上面に端子31a,31bが配線23aを挟んで形成されている。端子31a,31bは、配線23aと離間して形成されている。端子31a,31bの材料は、例えば、銅である。また、各端子31a,31bは、一辺が100μm程度の長方形状に形成されている。
【0016】
グランド配線28は、ビア27を含むクリア部分以外の図2(a)に一点鎖線で示す配線23を含んだ範囲に形成されている。端子26は、ビア32を介してグランド配線28に接続されている。また、端子31a,31bは、ビア33a,33bを介してグランド配線28に接続されている。尚、半導体チップ11のグランド用のパッド12は、ボンディングワイヤ13等を介してこのグランド配線28に接続されている。上記のように形成された配線23a(配線23),グランド配線28,絶縁部材25は、マイクロストリップライン構造をなす。この配線23aを検査用配線として、その高周波特性測定を行うことで、ニッケル層29及び金層30(図2(b)参照)の表面状態を検査する。
【0017】
上記の配線基板21は、例えば、図3に示す基板(ワーク)35から作成される。配線基板21の製造工程において、めっき処理装置に搬送される基板(ワーク)35は、配線基板21を形成するための複数の基板領域21aと、フレーム36とを有する。基板35は、長方形状の板状に形成され、複数の基板領域21aがマトリックス状に配列されている。複数の基板領域21aの周囲には、所定幅のフレーム36が形成されている。フレーム36は、基板35の外周部分に形成された外周フレーム部36aと、基板35の中央(図3において、上下方向に並んだ基板領域21aの三番目と四番目の間)にフレーム36の他の部分よりも広い幅に形成された中央フレーム部36bとを有する。
【0018】
次に、配線基板21の製造工程を説明する。
まず、上記の基板35の製造工程は、例えば、絶縁性樹脂(エポキシ系樹脂等)からなる絶縁部材のワークに基板領域21aを設定し、各基板領域21aにグランド配線28や絶縁部材25等を多層に形成する。次いで、各基板領域21aの一主面(上面)に無電銅めっき及び電解銅めっきにより配線23等を形成して基板35を形成する。
【0019】
次いで、この基板35に対して、図4に示すように、めっき処理を行う(ステップ41)。めっき処理は、ニッケル層29を形成する工程と金層30を形成する工程を同一装置において連続的に行う。
【0020】
次いで、めっきの膜厚を測定する(ステップ42)。膜厚測定は、めっき後の配線23に対してX線を照射し、発生した蛍光X線の強度等により、ニッケル層29及び金層30の各膜厚を測定する。膜厚測定は、例えば、各半導体装置10の製品毎に基準となる測定位置を設定し、基板35毎に測定する。そして、測定結果と予め定められた閾値を比較して膜厚を確認する。
【0021】
次いで、図2(a)に示す配線23aの高周波特性を測定し(ステップ43)、測定結果に基づいてめっき処理を行うかを判定する(ステップ44)。高周波特性(例えば、伝送損失)は、配線に形成しためっきの表面状態に対応する。従って、配線23aの高周波特性に基づいて、ニッケル層29が露出している基板35を抽出し、その基板35に対してめっき処理(ステップ45)を行う。これにより、めっき表面に不具合点(例えば、金層による被覆不足)を低減することができ、ひいてはボンディングの引張り強度が低い配線基板21を減らすことができる。そして、配線基板21を非破壊で検査することが困難な走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)を用いた検査の回数を減らすことができる。
【0022】
高周波特性の測定方法を詳述すると、図5に示すように、基板35上の配線基板21(配線23a)に対して2つの高周波測定用のプローブ端子51,52を接触させて測定を行う。プローブ端子51は、GSGタイプのプローブ端子であり、一つの信号ピン51aと、この信号ピン51aの両側に設けられたグランドピン51b,51cとを有する。プローブ端子52については、プローブ端子51と同様の構成となっているため説明を省略する。
【0023】
プローブ端子51は、グランドピン51b,51cが配線23aを挟む端子26a,26bに接触され、信号ピン51aが端子26a,26b間の配線23a(パッド22)に接触される。プローブ端子52は、グランドピン52b,52cがそれぞれ端子31a,31bに接触され、信号ピン52aが端子31a,31b間の配線23aに接触される。そして、プローブ端子51,52の信号ピン51a,52aのどちらか一方から配線23aに対して高周波信号を入力し、他方において伝達された信号を測定する。
【0024】
配線23aを簡略化した配線に対して高周波特性のシミュレーションを行った結果を図6に示す。尚、図6において、曲線H1はニッケル層の露出率が0%の場合を、曲線H2は露出率が20%の場合を、曲線H3は露出率が50%の場合を、曲線H4は100%の場合を表している。また、横軸は配線に入力される高周波信号の周波数を表し、縦軸のS21は高周波回路の特性を表すSパラメータの一つで高周波信号の伝送による配線の伝送損失を表している。
【0025】
図6に示すように、各露出率の曲線H1〜H4は、配線23aにより伝達する信号の周波数が高くなるにしたがって伝送損失が異なる。例えば、伝達する信号の周波数を60GHzに設定した場合に、露出率が0%の曲線H1に比べて、露出率が20%の曲線H2では、伝送損失に約1dBの差が生じる。このシミュレーション結果と配線基板21の実測値とに一定の相関関係が確認された。つまり、金層30の結晶成長が十分でない場合に、ニッケル層29の露出と、高周波信号における電流の表皮効果とが相乗効果となり、伝送損失の低下が生じている。従って、配線23aにおける高周波特性を比較的高い周波数帯域で測定することにより、その伝送損失からニッケル層29の露出率が高い配線基板21を抽出することができる。
【0026】
図4に示すように、高周波特性測定(ステップ43)後に、測定された伝送損失に応じて金のめっき処理を行うかを判定する(ステップ44)。この判定は、例えば、配線23aと同構成(線路長や形状等)でワイヤボンディング性に問題がなかった配線23aに対して高周波特性を測定し、その結果から予め閾値を定めておく。尚、高周波検査は、すべての配線基板21に対して検査を行うことが困難である場合には、同一のロットに含まれる複数の基板35の一部に対して抜き取りで検査を実施してもよい。また、図5において、プローブ端子51とプローブ端子52の間以外の導体部分、つまり、信号ピン52aが接触される部分よりビア27側の配線23a、ビア27等はスタブ状態となる。このようなスタブ状態の回路を含む配線23aにおいても、スタブ状態の導体部分を含めて伝送損失を比較することで高周波特性を判定できる。
【0027】
ステップ44において、めっき処理が必要であると判定された場合には、めっき処理を行う(ステップ45)。めっき処理(ステップ45)は、金めっきを行う。次いで、膜厚測定(ステップ42)を行う。
【0028】
ステップ44において、めっき処理が不要であると判定された場合には、ワイヤボンディング性を測定する(ステップ46)。ワイヤボンディング特性測定は、例えば、基板35に形成されたテスト用の配線にボンディングワイヤを接続し、そのボンディングの引張り強度を測定する。ステップ47において、ボンディングの引張り強度が基準値を満たした基板35は、めっき処理の工程が終了となる。また、ボンディングの引張り強度が低い基板35は、SEMによってめっきの結晶状態が確認され(ステップ48)、その観測結果が基板35の製造プロセスにフィードバックされる。
【0029】
以上記述したように、本実施の形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)半導体装置10に用いる配線基板21には、半導体チップ11のパッド12とボンディングワイヤ13により接続される配線23aに対し、高周波特性を測定するプローブ端子51,52の接触が可能なように、端子26a,26b,31a,31bが形成されている。配線基板21の検査工程において、端子26a,26b及び配線23aにプローブ端子51を、端子31a,31b及び配線23aにプローブ端子52をそれぞれ接触させ、配線23aに高周波信号を伝達させて伝送損失を測定する(ステップ43)。その伝送損失の測定値に基づいてめっき処理を行うかを判定する(ステップ44)。従って、配線23aの高周波特性からニッケル層29の露出率が高い配線基板21を抽出し、その配線基板21を含む基板(ワーク)35に対してめっきを行うことで、めっきの表面状態が良好な配線基板21を得ることができる。言い換えれば、ボンディングの引張り強度が低い配線基板21を減らすことができる。
【0030】
(2)高周波検査(ステップ43)は、プローブ端子51,52を配線23a及び端子26a,26b,31a,31b,に接触させることで測定可能であるため、配線基板21を非破壊で検査できる。
【0031】
(3)各配線基板21に対し、端子31a,31bを設けたため、個片化したのちにも、各配線基板21の高周波特性を測定することができる。
尚、上記実施の形態は、以下の態様で実施してもよい。
【0032】
・上記実施形態において、高周波特性の測定は、基板35に複数形成された配線基板21に対して実施したがこれに限定されない。例えば、図7に示すように、基板60は、外周フレーム部36aの各辺の中央部分に領域61aを、中央フレーム部36bの中央部分(基板60の中央部分)に領域61bを設定する(図7の破線で示す部分)。各領域61a,61bには、図7の拡大図で示すように、基板上面に直線形状の配線62がそれぞれ形成されている。配線62の長手方向の一端側には端子63a,63bが、他端側には端子64a,64bがそれぞれ配線62と離間して基板上面に形成されている。また、基板60は、各領域61a,61bの配線62と端子63a,63b,64a,64bを含む範囲に、グランド配線65が絶縁部材を介して形成されている。各端子63a,63b,64a,64bは、グランド配線65に接続されている。このように構成された基板60は、各領域61a,61bの配線62に対して高周波特性を測定することで、配線基板21のめっきの表面状態を検査できる。
【0033】
これにより、基板60を検査対象として高周波特性の測定を行うため、個別化した配線基板21に対して測定を行う場合に比べて、ハンドリング(搬送)や検査のための基板固定等が容易となる。また、フレーム36に検査用の配線62等を形成しているため、配線基板21を個別化するためにフレーム36を切断する際に、配線62等を含めて破棄することができる。尚、フレーム36に設けた配線62と端子63a,63b,64a,64bは、基板領域21a(配線基板21)内に配線23と別に設けてもよい。また、基板領域21a内とフレーム36内との両方に高周波特性が測定可能な配線や端子を設けてもよい。
【0034】
・上記実施形態において、めっき処理(ステップ45)を行った後の検査工程は、膜厚測定(ステップ42)を省略して高周波特性測定(ステップ43)から検査してもよい。
・上記実施形態において、配線基板21を半導体チップ11搭載用の配線基板に具体化したが、めっきが形成された配線を一主面に有する他の配線基板に具体化してもよい。
【0035】
・上記実施形態において、グランド配線28は、絶縁部材25の間に限らず、配線基板21の下面(バンプ24側)に形成してもよい。
・上記実施形態において、配線23a(配線23)と対向配置される金属層は、グランド配線28に限定されず、例えば、半導体チップ11に高電位を供給する配線や、各端子26a,26b,31a,31bのみが接続された配線等を用いてもよい。
【0036】
・上記実施形態において、プローブ端子51,52は、例えば、信号ピンとグランドピンを一対備えるGSタイプのプローブ端子を用いてもよい。
・上記実施形態において、めっきに使用する金属は、ニッケル及び金の組み合わせに限定されず、例えば、ニッケル、パラジウム及び金を用いてもよい。
【0037】
・上記実施形態において、めっき処理は、無電解めっき法を用いて行ってもよい。
・上記実施形態において、絶縁部材25の材料は、絶縁性樹脂(エポキシ系樹脂等)に限定されず、例えば、セラミック、シリコンを用いてもよい。
【0038】
・上記実施形態において、パッド22、配線23、グランド配線28及び端子26,31a,31bの材料は、銅に限定されず、例えば、タングステンを用いてもよい。
【符号の説明】
【0039】
11 半導体チップ(チップ)
12 パッド(グランド用パッド)
13 ボンディングワイヤ
21 配線基板
21a 基板領域
23,23a,62 配線
25 絶縁部材
26a,26b,31a,31b 端子(パッド)
28,65 グランド配線(金属層)
29 ニッケル層
30 金層
35,60 基板
36 フレーム
51,52 プローブ端子(測定用プローブ)
51a,52a 信号ピン
51b,51c,52b,52c グランドピン
63a,63b,64a,64b 端子(パッド)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一主面に配線が形成された配線基板を検査する検査方法であって、
前記配線に形成され少なくともニッケル層と金層を含むめっきの膜厚を測定する工程と、
前記配線に測定用プローブの信号ピンを接触させ、前記配線と対向配置された金属層と接続されたパッドに前記測定用プローブのグランドピンを接触させ、前記配線の高周波特性を測定する工程と、
を含むことを特徴とする検査方法。
【請求項2】
チップが搭載される配線基板の処理方法であって、
前記配線基板の一主面には、ボンディングワイヤを介して前記チップと接続される少なくともニッケル層と金層を含むめっきが形成された配線と、前記配線に測定用プローブの信号ピンを接触させたときに前記測定用プローブのグランドピンが接触可能なパッドとが形成され、前記パッドは前記配線と対向配置された金属層と接続され、
前記測定用プローブによって前記配線に信号を供給して前記配線の高周波特性を測定する工程と、
前記高周波特性の測定結果に応じて前記配線にめっきを形成する工程と、
前記高周波特性を測定した前記配線基板のワイヤボンディング性を検査する工程と、
を含むことを特徴とする配線基板の処理方法。
【請求項3】
前記配線に形成されためっきの膜厚を測定する工程を含み、
前記膜厚を測定した前記配線基板に対し、前記高周波特性を測定する工程を行うことを特徴とする請求項2に記載の配線基板の処理方法。
【請求項4】
チップが搭載される面に形成され、ボンディングワイヤを介して前記チップと接続される少なくともニッケル層と金層を含むめっきが形成された配線と、
前記配線に測定用プローブの信号ピンを接触させたときに前記測定用プローブのグランドピンが接触可能に形成され、前記配線と対向配置された金属層と接続されたパッドと、
を有することを特徴とする配線基板。
【請求項5】
チップが搭載される配線基板を形成するための複数の基板領域と、
前記基板領域の周囲のフレーム部分において、測定用プローブの信号ピンが接触可能に形成され少なくともニッケル層と金層を含むめっきが形成された配線と、
前記フレーム部分に形成され前記測定用プローブのグランドピンが接触可能に形成され、前記配線と対向配置された金属層と接続されたパッドと、
を有することを特徴とする基板。
【請求項6】
前記基板領域に前記チップとボンディングワイヤを介して接続される少なくともニッケル層と金層を含むめっきが形成された配線と、
前記配線に測定用プローブの信号ピンを接触させたときに前記測定用プローブのグランドピンが接触可能に形成され、前記配線と対向配置された金属層と接続されたパッドと、
を有することを特徴とする請求項5に記載の基板。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−235066(P2012−235066A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−104493(P2011−104493)
【出願日】平成23年5月9日(2011.5.9)
【出願人】(000190688)新光電気工業株式会社 (1,516)