説明

検索画面情報の表示方法、検索画面情報処理システム及びそのプログラム

【課題】データを検索する場合に、検索内容情報の関連性をユーザに容易に認識させる。
【解決手段】検索画面情報処理システム10は、表示装置14と、入力装置12と、コンピュータ16と、を備え、コンピュータ16の処理に基づき検索画面情報100に取得された面付テンプレートTを表示させる。検索画面情報100として、複数の検索条件に対応した選択肢(検索内容情報)を入力可能な検索条件メニュー表示領域102を表示し、入力された複数の検索内容情報に基づき合致する面付テンプレートTを表示し、検索内容情報に基づくフォルダFを形成して、複数の検索条件の入力順に従って階層を構築し、該階層に基づき複数のフォルダFを検索条件メニュー表示領域102に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置において処理された検索結果を表示する検索画面情報の表示方法、検索画面情報処理システム及びそのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コンピュータ等の情報処理装置では、ユーザが入力装置(キーボードやマウス)を介して検索条件を入力すると、コンピュータ内で入力された検索条件に基づく検索処理を行い、表示装置(ディスプレイ)にその検索結果を表示することが行われている。
【0003】
例えば、CTP(Computer to plate)においては、コンピュータにおいて印刷条件を設定し、この印刷条件に基づき印刷装置の印刷制御を行う。この場合、コンピュータには、詳細な印刷指示を行うために複数の印刷条件が記憶され、ユーザがコンピュータ内を検索して所望の印刷条件を設定することが行われる(例えば、特許文献1参照)。すなわち、コンピュータは、ユーザにより所定の情報(検索内容情報)が入力されることで、該入力された情報に基づき印刷条件の検索を行い、その検索結果を表示する。なお、本明細書における「入力」とは、検索条件の内容(検索内容情報)をキーワードとして入力する他に、予め記憶されている検索内容情報を選択することも含むものとする。
【0004】
また、特許文献1には記載がないものの、コンピュータに、前記複数の印刷条件が関連付けられた複数の面付テンプレート情報が記憶されて、所望の面付テンプレート情報を検索することも行われる。ここで、「面付テンプレート」とは、ユーザにより制作された印刷用コンテンツ(ジョブ)の面付けを案内する(貼り付ける)ための定型情報であり、さらに印刷機、版サイズ、用紙サイズ等の印刷条件の情報を有するものである。すなわち、ユーザが所望の面付テンプレートを選択することで、これら印刷条件を同時に選択することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−206553号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
さて、従来、コンピュータに複数の情報を入力して面付テンプレート(印刷条件を含む)の検索を行う場合は、その検索結果として、複数の面付テンプレートのみが一覧表示されるだけであった。
【0007】
しかしながら、雑誌やチラシ等の印刷物を印刷する印刷装置に印刷指示を行うコンピュータには、多数の面付テンプレートが記憶されることが一般的であり、検索条件を変更しながら面付テンプレートを検索した場合、全体としてどのような面付テンプレートが存在するかを把握しつつ、検索することが難しい。すなわち、従来の検索画面の表示方法では、複数の検索条件(検索内容情報)により検索を行った場合に、面付テンプレートのみが一覧表示されるだけで、該複数の検索条件(検索内容情報)同士の関係性が判別できない。このため、例えば、一旦面付テンプレートを検索した後に、検索条件を見直して再度面付テンプレートを検索する場合に、どのような検索条件を変更すれば適当であるか、を判別することが困難であった。
【0008】
本発明は、上記の不都合を解決するためになされたものであり、複数の検索条件の検索内容情報を階層構造として表示し、該階層構造を検索順序に基づき適宜変更することで、検索内容情報の関連性をユーザが容易に認識することが可能となり、これにより、検索の効率化を図ることができる検索画面情報の表示方法、検索画面情報処理システム及びそのプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記の目的を達成するために、本発明は、検索画面情報を表示する表示装置と、前記検索画面情報に複数の検索条件を入力可能な入力装置と、前記検索条件に関連する検索内容情報を有する2以上のデータによって構成されるデータベースを有し、入力された検索条件に合致するデータを取得する情報処理装置と、を備え、前記情報処理装置の処理に基づき前記検索画面情報に取得されたデータを表示させる検索画面情報の表示方法であって、前記検索画面情報として、前記複数の検索条件に対応した前記検索内容情報を入力可能な条件入力画像情報を表示し、入力された複数の前記検索内容情報に基づき前記データベースの中から合致するデータを表示し、前記検索内容情報に基づく識別ラベルを有する記号画像情報を形成して、前記複数の検索条件の入力順に従って階層を構築し、該階層に基づき複数の前記記号画像情報を表示することを特徴とする。
【0010】
上記によれば、複数の検索条件の入力順に従って階層を構築し、該階層に基づき複数の記号画像情報を表示することで、ユーザがデータを検索する場合には、検索画面情報として階層構造の記号画像情報を容易に確認することができる。この場合、検索条件の入力順に従った記号画像情報の関係性、すなわち、検索内容情報の関係性を把握することが可能となる。よって、例えば、データを再検索する場合に、この把握した関係性に基づき検索条件の入力を行えば、検索の効率化を図ることができる。
【0011】
また、前記検索画面情報として、さらに前記複数の検索条件を入力順に表示することが好ましい。
【0012】
このように、複数の検索条件を入力順に表示することで、ユーザは容易に検索条件の階層を判別することができる。
【0013】
さらに、前記検索画面情報として、前記2以上のデータの特徴を識別可能な画像情報をさらに表示することが好ましい。
【0014】
このように、2以上のデータの特徴を識別可能な画像情報を表示することで、ユーザは、該識別可能な画像情報を視認することができ、所望のデータを容易に見つけることが可能となる。
【0015】
この場合、前記識別可能な画像情報は縮小表示可能とすることで、情報処理装置の処理負荷を減らすこともできる。
【0016】
また、前記記号画像情報は、同じ階層上に複数配置され、前記同じ階層上の複数の記号画像情報のうちいずれか1つが選択され、その下層の情報又は関連するデータが表示されている場合に、他の記号画像情報が選択されると、他の記号画像情報の下層の情報又は関連するデータに切り換えられることが好ましい。
【0017】
このように、階層上に配置された記号画像情報を選択して、その下層の情報又は関連するデータを切り換えることで、ユーザは階層構造に表示された記号画像情報に対し直接的なアクセスを行うことができ、より効率的なデータの検索が可能となる。
【0018】
さらに、前記記号画像情報は、フォルダとして認識可能な画像情報であり、前記識別ラベルは前記フォルダの名称として該フォルダの画像情報の近傍位置に表示されるとよい。
【0019】
このように、フォルダの画像情報及びフォルダの名称を表示することで、コンピュータ等の情報処理装置において、従来から使い慣れているフォルダ表示に似せて階層を表示することができ、ユーザの使い勝手が向上する。
【0020】
またさらに、前記データは、印刷用のコンテンツを面付け可能な型を有する面付テンプレートであり、且つ前記面付テンプレートの印刷に供される印刷条件を有し、前記検索画面情報は、前記検索条件として前記データが有する前記印刷条件が入力可能であるとよい。
【0021】
このように、データが面付テンプレートと印刷条件を有し、検索条件として印刷条件が入力されることで、印刷において多数用意されることが多い面付テンプレートを容易に検索することができる。
【0022】
ここで、前記の目的を達成するために、本発明は、検索画面情報を表示する表示装置と、前記検索画面情報に複数の検索条件を入力可能な入力装置と、前記検索条件に関連する検索内容情報を有する2以上のデータによって構成されるデータベースを有し、入力された検索条件に合致するデータを取得する情報処理装置と、を備え、前記情報処理装置の処理に基づき前記検索画面情報に取得されたデータを表示させる検索画面情報処理システムであって、前記検索画面情報として、前記複数の検索条件に対応した前記検索内容情報を入力可能な条件入力画像情報を表示させる条件入力画面表示手段と、入力された複数の前記検索内容情報に基づき前記データベースの中から合致するデータを表示させる検索結果表示手段と、前記検索内容情報に基づく識別ラベルを有する記号画像情報を形成して、前記複数の検索条件の入力順に従って階層を構築し、該階層に基づき複数の前記記号画像情報を表示させる階層構造表示手段と、を有することを特徴とする。
【0023】
また、前記の目的を達成するために、本発明は、検索画面情報を表示させ、前記検索画面情報に複数の検索条件を入力可能とし、前記検索条件に関連する検索内容情報を有する2以上のデータによって構成されるデータベースから入力された検索条件に合致するデータを取得し、前記検索画面情報に取得されたデータを表示させるためのプログラムであって、コンピュータを、前記検索画面情報として、前記複数の検索条件に対応した前記検索内容情報を入力可能な条件入力画像情報を表示させる条件入力画面表示手段、入力された複数の前記検索内容情報に基づき前記データベースの中から合致するデータを表示させる検索結果表示手段、及び、前記検索内容情報に基づく識別ラベルを有する記号画像情報を形成して、前記複数の検索条件の入力順に従って階層を構築し、該階層に基づき複数の前記記号画像情報を表示させる階層構造表示手段、として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、複数の検索条件の検索内容情報を階層構造として表示し、該階層構造を検索順序に基づき適宜変更することで、検索内容情報の関連性をユーザが容易に認識することが可能となり、これにより、検索の効率化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本実施の形態に係る検索画面情報処理システムの全体構成を示すブロック図である。
【図2】本実施の形態に係る面付テンプレートデータベースの一例を示す表である。
【図3】図1の検索画面情報処理システムによって表示される検索画面情報の説明図である。
【図4】図3の検索画面情報を部分的に取り出した説明図であり、図4Aは、検索条件メニュー表示領域を示す図、図4Bは、ツリー形式表示領域を示す図、図4Cは、検索結果表示領域を示す図である。
【図5】図1の検索画面情報処理システムの検索制御プログラムによる動作制御の一例を示すフローチャートである。
【図6】図6Aは、図4Aに示す画面の検索条件の入力前の図であり、図6Bは、図4Bに示す画面の検索条件の入力前の図であり、図6Cは、図4Cに示す画面の検索条件の入力前の図である。
【図7】図7Aは、図6Aに示す画面から1度目の検索条件を入力した図であり、図7Bは、図6Bに示す画面から1度目の検索条件を入力した図であり、図7Cは、図6Cに示す画面から1度目の検索条件を入力した図である。
【図8】図8Aは、図7Aに示す画面から2度目の検索条件を入力した図であり、図8Bは、図7Bに示す画面から1度目の検索条件を入力した図であり、図8Cは、図7Cに示す画面から1度目の検索条件を入力した図である。
【図9】図6〜図8の処理フローの検索条件の入力順「印刷機」→「版サイズ」を「版サイズ」→「印刷機」に変えた場合の説明図であり、図9Aは、検索条件メニュー表示領域を示す図、図9Bは、ツリー形式表示領域を示す図、図9Cは、検索結果表示領域を示す図である。
【図10】フォルダの関係性を概略的に示す説明図であり、図10Aは、3つの選択肢a〜cを有する3つの検索条件A〜Bの階層構造を示し、図10Bは、図10Aから検索条件Bを変更した状態の階層構造の一例を示し、図10Cは、図10Aから検索条件Aを変更した状態の階層構造の一例を示し、図10Dは、図10Aから検索条件Bを変更した状態の階層構造の別例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明に係る検索画面情報処理システム及びプログラムについて、検索画面情報の表示方法との関係で好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0027】
本実施の形態に係る検索画面情報処理システムは、CTPとして構築される印刷システム内に設けられる。印刷システムは、情報処理装置であるコンピュータから制作したジョブの面付データを送り、所定の印刷装置で印刷を行うシステムとして構成される。この場合、ジョブは、予めデータとして記憶(登録)されている面付テンプレート上にユーザの操作によって(又は自動的に)貼り付けられて、面付データに形成される。この面付テンプレートは、印刷装置が印刷する際の印刷条件を有しており、印刷装置に面付データが送られると、印刷条件も設定され、印刷可能状態とすることもできる。これにより、印刷工程の効率化が図られる。
【0028】
ここで、面付テンプレートは、複数の印刷条件に対応して、コンピュータに多数記憶される。このため、印刷を行う場合には、所望の面付テンプレートを設定するために、多数の面付テンプレートを複数の検索条件によって絞込み検索して、所望の面付テンプレートを取得することが望ましい。検索画面情報処理システムは、この面付テンプレートを検索する機能を備え、印刷システムに供されるものである。
【0029】
図1は、本実施の形態に係る検索画面情報処理システム10の全体構成を示すブロック図である。
【0030】
検索画面情報処理システム10は、入力装置12と、表示装置14と、コンピュータ16と、を備え、さらにネットワーク18を介して、印刷機20及びサーバ22に接続される。
【0031】
入力装置12は、周知のキーボードやマウスによって構成される。すなわち、コンピュータ16は、入力装置12によって、文字や記号等が入力され、また表示装置14のモニタ画面上に表示されるポインタが移動される。なお、入力装置12としては、キーボードやマウス以外にも、コンピュータ16を操作可能な種々の装置(例えば、リモコン、マイク、タッチパネル等)が含まれる。
【0032】
表示装置14は、コンピュータ16の処理情報を表示する周知のディスプレイ(例えば、液晶、有機EL、プラズマ等)を適用できる。検索画面情報処理システム10は、表示装置14のモニタ画面に、後述する検索画面情報100が表示される。
【0033】
コンピュータ16は、検索画面情報処理システム10において、実際に検索処理を行う装置である。この場合、コンピュータ16は、CPU、メモリ等を備える一般的な情報処理装置を適用することができる。
【0034】
ネットワーク18は、イーサネット(登録商標)等の通信規格に基づいて構築される。ネットワーク18は、コンピュータ16、印刷機20及びサーバ22を相互に接続し、各装置における制御指示に基づき種々のデータの送受信を可能とする。
【0035】
印刷機20は、印刷所等の印刷サイトにおいて複数設置される。例えば、複数の印刷機20は、刷版やインク等の特性が互いに異なるように構成され、ユーザによって、面付データ(ジョブ:図示せず)の印刷に最適な印刷機20が選択される。そして、選択された印刷機20に対しコンピュータ16から印刷指示(面付データ)が送られて、印刷が実施される。なお、本実施の形態のシステムは、印刷機20とコンピュータ16と別に備える構成であるが、この構成に限定されないことは勿論であり、例えば、印刷機20のオペレーションシステムに本実施の形態に係るコンピュータ16の機能を設けてもよい。
【0036】
サーバ22には、コンピュータ16による印刷制御に用いられる様々な情報(データ)が記憶され、この情報は必要(又は要求)に応じてコンピュータ16や印刷機20に送信される。例えば、サーバ22には、コンピュータ16内に記憶される面付テンプレートTのデータベース(以下、面付テンプレートDB26という)と同様の面付テンプレートDBが記憶される。この面付テンプレートDBは、ユーザの設定や印刷機20のメーカ等の更新情報及び追加情報を受け付け、最新の状態でサーバ22に記憶される。これにより、コンピュータ16内の面付テンプレートDB26を簡単に更新することができる。
【0037】
次に、この面付テンプレートDB26について具体的に説明する。図2は、本実施の形態に係る面付テンプレートDB26の一例を示す表である。
【0038】
面付テンプレートDB26は、図2に示すように、複数の面付テンプレートTの情報を有する。なお、説明を容易にするため、図2では、複数の面付テンプレートTについて、面付テンプレート名として符号A〜O順に並んだ状態を図示しているが、実施上では、例えば、コンピュータ16の記憶部に記憶されるファイル名がそのまま表示されてよい。
【0039】
面付テンプレートDB26に記憶される面付テンプレートTは、付随する印刷条件として、印刷機、版サイズ、用紙サイズ、仕上がりサイズ、ワークスタイル、綴じ、顧客名、制作物名称の情報が同時に保持される。コンピュータ16は面付データ(面付テンプレートT)とともに、この印刷条件を印刷機20に送ることで、印刷機20の印刷設定を行うことができる。また、それぞれの印刷条件は、面付テンプレートTを検索する際の検索条件としても利用される。
【0040】
この印刷条件について具体的に説明すると、「印刷機」とは、複数設けられる印刷機20と面付テンプレートTの関係性を示す情報である。すなわち、印刷機Aとなっている場合は、印刷機Aに用いられる面付テンプレートTとなる。
【0041】
「版サイズ」とは、印刷を行う場合の刷版のサイズ情報である。この場合、「版サイズ」は、印刷機20や判の大きさによっても種々あるが、例えば、CTP刷版の菊全判では、896×715、980×725、1003×800、1030×770、1160×940等が記憶される。
【0042】
「用紙サイズ」とは、印刷に用いられる用紙(原紙)のサイズの情報である。よって、「用紙サイズ」としては、A判、B判、四六判、菊判等で提供されるサイズ(1091×788、939×636)等が記憶される。
【0043】
「仕上がりサイズ」とは、面付されたジョブが印刷された場合の用紙サイズの情報である。よって、「仕上がりサイズ」としては、A判やB判のサイズ(A4:210×298、A5:148×210)等が記憶される。
【0044】
「ワークスタイル」とは、面付テンプレートTにおけるジョブの配置や配色の情報である。
【0045】
「綴じ」とは、印刷物として冊子を製作する場合に、該冊子の綴じ方法(いわゆる、無線綴じ、中綴じ、平綴じ等)の情報である。
【0046】
「顧客名」とは、印刷を依頼した相手の情報であり、この場合、会社名や氏名等が記憶される。
【0047】
「制作物名称」とは、印刷によって製作された印刷物の情報であり、例えば、雑誌名や企画名等が記憶される。
【0048】
このように、面付テンプレートTは、複数の印刷条件が関連付けられた状態で記憶され、面付テンプレートDB26によって管理される。そして、面付テンプレートDB26は、コンピュータ16の処理に応じて適宜読み出され、面付テンプレートTの検索に利用される。
【0049】
コンピュータ16は、面付テンプレートTを検索する場合には、検索画面情報100を表示装置14に表示して、ユーザに検索条件の入力を促すとともに、検索結果を表示するように構成される。次に、この検索画面情報100について具体的に説明する。図3は、図1の検索画面情報処理システム10によって表示される検索画面情報100の説明図である。
【0050】
図3に示すように、検索画面情報100は、複数の領域に分割されて表示される。具体的に、検索画面情報100は、画面左上側に配置される検索条件メニュー表示領域102と、この表示領域102の下側で左寄りに配置されるツリー形式表示領域104と、これら表示領域102、104の間に配置される条件入力順表示領域106と、表示領域104の右側に配置される検索結果表示領域108と、表示領域102、108の右側に配置されるプレビュー表示領域110と、表示領域110の右側に配置される印刷条件表示領域112とに分割される。
【0051】
検索条件メニュー表示領域102は、ユーザに検索条件を入力させるための表示領域である。左側には、複数(図3中では8つ)の検索条件が縦方向に並べられ、右側には、この複数の検索条件に対応する8つダイアログボックス114a〜114hが縦方向に並べられる。
【0052】
検索条件は、上述した面付テンプレートTに付随する印刷条件に一致する。すなわち、図2及び図3に示すように、検索条件の項目としては「印刷機」、「版サイズ」、「用紙サイズ」、「仕上がりサイズ」、「ワークスタイル」、「綴じ」、「顧客名」、「制作物名称」が表示される。ダイアログボックス114a〜114hには、それぞれ検索条件に対応する複数の選択肢(検索内容情報)が記憶される。例えば、検索条件の項目「印刷機」には、「印刷機A」、「印刷機B」、「印刷機C」の選択肢(検索内容情報)が記憶され、ユーザはダイアログボックス114aを操作することで、所望の印刷機20を選択することができる。
【0053】
ツリー形式表示領域104は、ユーザが検索を行う検索条件を階層構造(ツリー形状)として表示する領域である。この場合、ツリー形式表示領域104内では、検索条件の選択肢(検索内容情報)に対応したフォルダ記号(以下、単にフォルダFという)が表示される。また、フォルダFの右側には、フォルダ名として選択肢(検索内容情報)が表示される。そして、検索条件の入力順(設定順)に応じて階層が設定されていき、図3に示すような階層構造が形成される。このツリー形式表示領域104の階層構造の具体的な生成方法については後述する。なお、ツリー形式表示領域104に形成されるフォルダFは、ユーザが認識し易いように表現するものであり、実際にフォルダFの情報をコンピュータ16内に形成していくものではない。
【0054】
条件入力順表示領域106は、ユーザが入力した検索条件を順次表示していく領域である。具体的には、検索条件メニュー表示領域102において、最初に選択を行った検索条件の項目が、第1回条件として最も左側に表示される。そして、次に選択を行った検索条件の項目が、第2回条件として第1回条件の隣に表示される。この場合、隣接する項目の間には上位と下位の検索順を容易に認識できるように不等号>が表示される。
【0055】
検索結果表示領域108は、ユーザが入力した検索条件に基づき、コンピュータ16が面付テンプレートDB26内の検索を行った場合に、その検索結果を表示する領域である。すなわち、検索結果として検索条件に合致する面付テンプレートTだけが、検索結果表示領域108に一覧表示される。したがって、ユーザはこの検索結果表示領域108に並べられた面付テンプレートTを選択することで、所望の面付テンプレートTを設定することができる。
【0056】
プレビュー表示領域110は、ユーザの指示等により(又は自動的に)面付テンプレートTのプレビューを複数(図3中では3つ)表示する画面である。面付テンプレートTのプレビューは、記憶部に記憶されている面付テンプレートTから、例えば、面付の枠やページ数情報を取り出して表示させると処理を迅速に行うことができる。
【0057】
このプレビュー表示領域110は、検索結果表示領域108と関連付けされており、検索結果表示領域108で並べられた面付テンプレートTのプレビューが生成され、プレビュー表示領域110に表示される。ここで、検索された面付テンプレートTが4つ以上ある場合は、上位3つの面付テンプレートTのプレビューを表示すればよい。また、ユーザがプレビューを確認したい面付テンプレートTを選択してそのプレビューを表示してもよい。
【0058】
印刷条件表示領域112は、プレビュー表示領域110においてプレビュー表示された面付テンプレートTの印刷条件を表示する領域である。このように、プレビュー表示の隣に印刷条件を並べて表示することで、ユーザは面付テンプレートTの印刷条件を容易に確認することができる。この場合、印刷条件表示領域112には、検索条件として検索されていない面付テンプレートTの印刷条件を表示することが好ましい。これにより、ユーザは、自身が選択していない印刷条件を面付テンプレートTのプレビューと一緒に確認することができ、面付テンプレートTをより効率的に選択することができる。
【0059】
図1に戻り、コンピュータ16には、上述した検索画面情報100を生成するために、メモリ(図示せず)に検索制御プログラム24、面付テンプレートDB26が記憶される。すなわち、面付テンプレートTの検索を実施する場合には、コンピュータ16のCPU(図示せず)が検索制御プログラム24を起動して、検索画面情報100を表示する。
【0060】
また、検索制御プログラム24は、起動にともない各種の処理部や記憶部を構築して検索処理を行う。この場合、検索画面情報100の表示も、処理に基づき変更していく。具体的に、コンピュータ16の内部には、階層表示生成部28、条件入力画面設定部30、条件設定部32、テンプレート絞込み部46、テンプレート一覧設定部48、プレビュー生成部50、プレビュー設定部52、画面情報生成部54が設けられる。また、階層表示生成部28の内部には、条件記憶部34、フォルダ形成部36、フォルダ表示設定部38、条件入力順記憶部40、階層生成部42、階層表示設定部44が設けられる。
【0061】
次に、コンピュータ16に設けられる各処理部の構成について、図1及び図4を参照して説明していく。図4は、図3の検索画面情報100を部分的に取り出した説明図であり、図4Aは、検索条件メニュー表示領域102を示す図、図4Bは、ツリー形式表示領域104を示す図、図4Cは、検索結果表示領域108を示す図である。
【0062】
条件入力画面設定部30は、検索条件メニュー表示領域102の表示を形成する機能を有する。すなわち、面付テンプレートTの印刷条件に応じて、検索条件の項目(図4A中の画面左側)を設定し、この項目に対応してダイアログボックス114a〜114hを配置し、各ダイアログボックス114a〜114h内の選択肢(検索内容情報)を設定する。
【0063】
また、条件入力画面設定部30は、条件設定部32及び画面情報生成部54に接続され、画面情報生成部54には、検索条件メニュー表示領域102の画像情報を送信し、条件設定部32には、ユーザが検索条件のダイアログボックスを操作した場合に、操作された検索条件の情報(検索条件の項目及び選択肢:以下、単に検索条件情報ともいう)を送信する。
【0064】
条件設定部32は、上記条件入力画面設定部30の他に、入力装置12、条件記憶部34及び条件入力順記憶部40に接続され、ユーザが入力装置12を介して入力(選択)する検索条件を受け、条件記憶部34及び条件入力順記憶部40に記憶(設定)する。この際、条件設定部32は、条件入力画面設定部30にユーザの操作内容の情報を送信して、該条件入力画面設定部30から検索条件情報を受信する。これにより、条件入力画面設定部30は、操作内容を所定のダイアログボックスに反映して、ユーザが選んだ選択肢(検索内容情報)を表示させる(図6〜図8も参照)。
【0065】
次に、ツリー形式表示領域104及び条件入力順表示領域106の表示方法について説明する。これらの領域104、106の表示は、階層表示生成部28によって生成される。
【0066】
条件記憶部34は、条件設定部32から送られてきた、検索条件情報を記憶する。この場合、ユーザが選択した検索条件の選択肢だけでなく、検索条件内の全ての選択肢を記憶する。記憶された検索条件情報は、フォルダ形成部36及びテンプレート絞込み部46に読み出され、その処理に用いられる。
【0067】
フォルダ形成部36は、条件記憶部34から検索条件情報を読み出すと、検索条件の項目(例えば、「印刷機」)に対応する全ての選択肢(例えば、「印刷機A」、「印刷機B」、「印刷機C」)のフォルダFを形成する。この場合、フォルダFの名称(ラベル)は、選択肢の名称が反映される。これにより、検索条件に関連付けされる選択肢が全てフォルダ表示可能となる。
【0068】
一方、条件入力順記憶部40には、条件設定部32からユーザによって選択された検索条件が順次送られる。条件入力順記憶部40は、この検索条件の入力順(以下、入力順情報ともいう)を記憶する。記憶された入力順情報は、階層生成部42に読み出され、その処理に用いられる。
【0069】
階層生成部42は、条件入力順記憶部40からの入力順情報を読み出すと、該入力順情報に基づき階層構造を形成する。すなわち、図4Bに示すように、ツリー形式表示領域104の列方向に、検索条件の入力順に応じて階層領域を順次形成していく。
【0070】
具体的に、上位階層領域104aには、初期状態のフォルダ(名称「Template」)が配置され、隣接する第1階層領域104bには、1度目に選択された検索条件(以下、第1回条件という)が配置される。また、第1階層領域104bに隣接する第2階層領域104cには、2度目に選択された検索条件(以下、第2回条件という)が配置される。さらに、第2階層領域104cに隣接する第2階層領域104dには、3度目に選択された検索条件(以下、第3回条件という)が配置される。以下同様に、階層領域情報が列方向に順次形成されていく。
【0071】
フォルダ表示設定部38には、フォルダ形成部36が形成したフォルダFの情報と、階層生成部42が形成した階層領域の情報とが送信される。フォルダ表示設定部38は、これらの情報を受け取ると、ツリー形式表示領域104に階層構造を形成する。
【0072】
具体的には、先ず、フォルダ形成部36及び階層生成部42からの各情報に基づき、第1階層領域104bに第1回条件の検索条件が有する選択肢(検索内容情報)のフォルダを配置する。この場合、図4Bに示される第1階層条件名A〜第1階層条件名Cには、選択肢の名称が表示される。
【0073】
次に、フォルダ形成部36及び階層生成部42から再度情報が送信され、この情報に基づき、第2階層領域104cに第2回条件の検索条件が有する選択肢(検索内容情報)のフォルダを配置する。この場合、図4Bに示される第2階層条件名A〜第2階層条件名Eには、第2回条件の選択肢の名称が表示される。
【0074】
フォルダ表示設定部38は、検索条件の入力毎にツリー形式表示領域104の画像情報を生成し、該画像情報を画面情報生成部54に送信する。
【0075】
一方、階層表示生成部28の階層表示設定部44には、階層生成部42から第1回条件の情報、第2回条件の情報、…が順次送られる。階層表示設定部44は、第1回条件の情報を受け取ると、該第1回条件に基づきその検索条件の項目を表示させる。次に、第2回条件の情報を受け取ると、第1回条件の検索条件の項目の隣に不等号<を入れて、該第2回条件の検索条件の項目を表示させる。以下、同様の処理を行うことでユーザによって選択された検索条件を表示させていく。
【0076】
また、テンプレート絞込み部46は、条件記憶部34から検索条件情報を受け取ると、面付テンプレートDB26を参照して検索条件情報に合致する印刷条件の絞込み(検索)を行う。これにより、ユーザが選択した検索条件に合致する面付テンプレートTのみが抽出され、抽出された面付テンプレートTの情報がテンプレート一覧設定部48及びプレビュー生成部50に送られる。
【0077】
テンプレート一覧設定部48は、検索結果表示領域108の表示画面を形成する。すなわち、テンプレート絞込み部46から抽出された面付テンプレートTの情報を受けると、この情報に基づき、検索条件に合致する面付テンプレートTの一覧を形成する。
【0078】
また、プレビュー生成部50は、プレビュー画像を形成する。すなわち、抽出された面付テンプレートTの情報を受けると該面付テンプレートTの情報からプレビュー情報(面付テンプレートTの枠とページ数)を形成する。また、これと同時に、条件記憶部34に記憶された検索条件情報を読み出し、この検索条件情報と面付テンプレートDB26を参照して、選択されていない印刷条件(検索条件)の残り情報を抽出する。
【0079】
プレビュー設定部52は、プレビュー生成部50からプレビュー情報と残り情報を受けると、プレビュー表示領域110及び印刷条件表示領域112の表示画面を形成する。形成された表示画面(プレビュー表示領域110、印刷条件表示領域112)は、画面情報生成部54に送られる。
【0080】
画面情報生成部54は、最終的に表示装置14のモニタ画面に表示される検索画面情報100を形成する。この場合、条件入力画面設定部30からの検索条件メニュー表示領域102、フォルダ表示設定部38からのツリー形式表示領域104、階層表示設定部44からの条件入力順表示領域106、テンプレート一覧設定部48からの検索結果表示領域108、プレビュー設定部52からのプレビュー表示領域110、印刷条件表示領域112を統合した画面情報(図3参照)が生成される。
【0081】
本実施形態に係る検索画面情報処理システム10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に本検索画面情報処理システム10を用いた動作について説明する。図5は、図1の検索画面情報処理システム10の検索制御プログラム24による動作制御の一例を示すフローチャートである。図6Aは、図4Aに示す画面の検索条件の入力前の図であり、図6Bは、図4Bに示す画面の検索条件の入力前の図であり、図6Cは、図4Cに示す画面の検索条件の入力前の図である。図7Aは、図6Aに示す画面から1度目の検索条件を入力した図であり、図7Bは、図6Bに示す画面から1度目の検索条件を入力した図であり、図7Cは、図6Cに示す画面から1度目の検索条件を入力した図である。図8Aは、図7Aに示す画面から2度目の検索条件を入力した図であり、図8Bは、図7Bに示す画面から1度目の検索条件を入力した図であり、図8Cは、図7Cに示す画面から1度目の検索条件を入力した図である。
【0082】
コンピュータ16は、印刷機20によって印刷を行う場合に、ユーザによって入力装置12が操作されることで、検索制御プログラム24が起動される。そして、コンピュータ16は、起動された検索制御プログラム24の処理フロー(例えば、図5のフロー)が実施される。なお、以降に説明する検索制御プログラム24の処理フローは、本発明に係る表示方法(表示処理)の一例に過ぎないことは勿論であり、特に、検索条件や選択肢はユーザの判断によって自由に設定することが可能である。
【0083】
先ず、コンピュータ16(画面情報生成部54)は、表示装置14のモニタ画面に、検索画面情報100の初期状態を表示する(図5のステップS1)。この場合、図6Aに示すように、検索条件メニュー表示領域102には、検索条件の項目(「印刷機」、「版サイズ」、「用紙サイズ」、「仕上がりサイズ」、「ワークスタイル」、「綴じ」、「顧客名」、「制作物名称」)とダイアログボックス114a〜114hが隣り合うように並べられ、該ダイアログボックス114a〜114hは何も選択されていない状態(空白)が表示される。
【0084】
また、図6Bに示すように、ツリー形式表示領域104には、上位階層領域104aに、フォルダ「Template」のみが表示される。また、初期状態では、条件入力順表示領域106、プレビュー表示領域110及び印刷条件表示領域112には、検索条件や面付テンプレートTの選択等がなされていないため、何も表示されない。図6Cに示すように、検索結果表示領域108には、検索条件が選択されていないことで、全ての面付テンプレートTの一覧が表示される。
【0085】
次に、ユーザが入力装置12を介して、検索条件のうち項目「印刷機」に関連するダイアログボックス114aを操作することで、最初の検索条件として「印刷機A」が設定される(図5のステップS2)。この場合、ダイアログボックス114aには、条件入力画面設定部30により「印刷機A」が表示される(図7A参照)。そして、条件設定部32は、「印刷機A」の選択情報を条件記憶部34に記憶(設定)し、検索条件の項目「印刷機」が第1回条件として条件入力順記憶部40に記憶(設定)する。
【0086】
また、階層表示生成部28は、検索条件の項目「印刷機」において選択肢であった「印刷機A」、「印刷機B」、「印刷機C」の名称からなるフォルダFを形成し、これらのフォルダFを、ツリー形式表示領域104の第1階層領域104bに並べて配置(表示)する(図5のステップS3:図7B参照)。また、階層表示生成部28は、第1回条件(検索条件)の項目「印刷機」を条件入力順表示領域106に表示する。
【0087】
さらに、テンプレート一覧設定部48は、「印刷機A」の選択肢に合致する面付テンプレートTを表示させる(図5のステップS4:図7C参照)。この場合、テンプレート絞込み部46において、条件記憶部34に記憶された「印刷機A」の選択肢を参照して、面付テンプレートDB26から絞り込む。すなわち、図2に示す面付テンプレートDBでは、「印刷機A」の情報を有する面付テンプレートA、D、G、J、Mが絞り込まれ(検索され)、この絞込み結果がテンプレート一覧設定部48に送られて検索結果表示領域108に表示される。
【0088】
次に、ユーザが入力装置12を介して、検索条件のうち項目「版サイズ」に関連するダイアログボックス114bを操作することで、2回目の検索条件として「1030×770」が設定される(図5のステップS5)。すなわち、ダイアログボックス114bには「1030×770」が表示される(図8A参照)。これにより、条件設定部32は、「1030×770」の選択情報を条件記憶部34に記憶(設定)し、検索条件の項目「版サイズ」が第2回条件であることを条件入力順記憶部40に記憶(設定)する。
【0089】
この場合、階層表示生成部28は、項目「版サイズ」において選択肢であった「896×715」、「980×725」、…、「1160×940」の名称からなるフォルダFを形成し、これらのフォルダFを、「印刷機A」のフォルダFの下側で、且つ第2階層領域104cに並べて配置(表示)する(ステップS6:図8B参照)。また、階層表示生成部28は、第2回条件である項目「版サイズ」を、記号「>」を挟んで、項目「印刷機」の隣に表示する。
【0090】
さらに、テンプレート一覧設定部48は、「1030×770」の選択肢に合致する面付テンプレートTを表示させる(図5のステップS7:図8C参照)。この場合、テンプレート絞込み部46において、条件記憶部34に記憶された「印刷機A」に加えて「1030×770」の選択肢を参照して、面付テンプレートDB26から絞り込む。すなわち、図2に示す面付テンプレートDB26では、「印刷機A」、「1030×770」の情報を有する面付テンプレートA、G、Mが絞り込まれ(検索され)、この絞込み結果がテンプレート一覧設定部48に送られて検索結果表示領域108に表示される。ユーザは、この検索結果表示領域108に表示される面付テンプレートTの数等に基づき、印刷条件をさらに設定するか否かを判断することができる。
【0091】
次いで、ユーザの入力装置12の操作によって、面付テンプレートTのプレビューを行うか否かが判断される(図5のステップS8)。ユーザからのプレビュー指示がある場合は、ステップS9に進み、プレビュー指示がない場合は、ステップS9を飛ばしてステップS10に進む。
【0092】
ステップS9では、プレビュー生成部50が、テンプレート絞込み部46からの検索結果を受けて、該検索結果に基づく面付テンプレートTを読み出してプレビュー画像を生成する。例えば、図7Cに示すように、検索結果として面付テンプレートTが3つに絞り込まれた場合は、この3つの面付テンプレートTをプレビュー表示領域110に表示する。また、プレビュー生成部50は、検索結果に基づき検索されていない(選択されていない)印刷条件を判別し、プレビュー表示領域110a〜110cに表示される面付テンプレートTに対応して、検索されていない印刷条件を印刷条件表示領域112に表示する。
【0093】
そして、コンピュータ16では、ユーザが検索結果表示領域108に表示された面付テンプレートTを選択したか否かが判別される(図5のステップS10)。
【0094】
面付テンプレートTが選択された場合は、その面付テンプレートTを印刷機20に送信するか否かを、別のウインドウで表示してユーザに最終的な判断を促し、ユーザの指示によって印刷機20に面付テンプレートTを送信する(図5のステップS11)。これにより、印刷機20には、所望の面付テンプレートTが設定され、印刷準備等の工程を挟んで、印刷工程が実施される。
【0095】
最後に、コンピュータ16では、検索制御プログラム24による動作終了の処理がなされて(図5のステップS12)、検索制御フローが終了する。
【0096】
以上のように、コンピュータ16(検索制御プログラム24)は、ユーザにより検索条件が順次入力されることで、検索条件の選択肢(検索画面情報)のフォルダFを形成し、該フォルダFを入力順毎の階層構造(ツリー状)に配置する。これにより、検索条件の選択肢が互いに関連した階層構造をツリー形式表示領域104に表示することができる。すなわち、上述したステップS1〜S12の処理フローでは、検索条件の項目「印刷機」を上位とし、該「印刷機」の下位に項目「版サイズ」が配置されるツリー形状に形成される。
【0097】
図9は、図6〜図8の処理フローの検索条件の入力順を「印刷機」→「版サイズ」から「版サイズ」→「印刷機」に変えた場合の説明図であり、図9Aは、検索条件メニュー表示領域102を示す図、図9Bは、ツリー形式表示領域104を示す図、図9Cは、検索結果表示領域108を示す図である。
【0098】
ここで、検索条件の「印刷機」→「版サイズ」から「版サイズ」→「印刷機」に変えた場合、検索条件メニュー表示領域102及び検索結果表示領域108の表示内容には変更が生じないが、ツリー形式表示領域104の表示が大きく変更されることになる。すなわち、図9Aに示すように、検索条件の設定順を変えたとしても、検索条件メニュー表示領域102では、2つの検索条件の項目「印刷機」及び「版サイズ」が選択されると、図8Aの検索条件メニュー表示領域102と同じように表示される。同様に、検索結果表示領域108も、2つの検索条件の項目「印刷機」及び「版サイズ」が選択されると、同じ絞込み(検索)が実施されることになるため、図8Cの検索結果表示領域108と同じ面付テンプレートTの一覧が表示される。
【0099】
一方、ツリー形式表示領域104では、図9Bに示すように、第1階層領域104bに検索条件の項目「版サイズ」の選択肢のフォルダF(「896×715」、「980×725」、…、「1160×940」)が配置される。そして、第2階層領域104cに検索条件の項目「印刷機」の選択肢のフォルダF(「印刷機A」、「印刷機B」、「印刷機C」)が配置される。したがって、図9のツリー形式表示領域104は、図8Bのツリー形式表示領域104とは異なる表示となり、検索条件の選択においてどのような条件を優先的に検索したのかを容易に判別することが可能となる。
【0100】
これは、例えば、面付テンプレートTが多数(例えば、100以上)記憶されており、多数(例えば、3つ以上)の検索条件を入力して検索を行う場合に、特に大きな利点がある。すなわち、従来は、多数の検索条件を入力すると、何の検索条件を優先的に検索したのか忘れてしまい、その結果、面付テンプレートTの検索を再度行う場合に、最初から検索をやり直す機会が多かった。
【0101】
これに対し、本実施の形態に係る検索画面情報処理システム10(表示方法)によれば、検索条件に基づく選択肢がツリー形状となって表示されるため、検索時にどの検索条件を優先したのか、又は選択しなかった他の選択肢とどのような関係性にあるのかを容易に認識することができる。これにより、面付テンプレートTの検索効率を大幅に向上することができる。
【0102】
次に、ツリー形式表示領域104において、一旦フォルダFの階層構造が構築された後(すなわち、図5のステップS7以降)、印刷条件を変更する場合について説明する。以下、理解を容易にするために、印刷条件をA〜Cで表し、該印刷条件A〜Cが有する選択肢(検索内容情報)をa〜cで表し、説明においてフォルダF又は検索内容情報を特定する場合は、印刷条件A〜Cと選択肢a〜cをハイフンで繋げて表す(例えば、フォルダA−a、フォルダA−b、…と表す)ことにする。
【0103】
図10は、フォルダFの関係性を概略的に示す説明図であり、図10Aは、3つの選択肢a〜cを有する3つの検索条件A〜Bの階層構造を示し、図10Bは、図10Aから検索条件Bを変更した状態の階層構造の一例を示し、図10Cは、図10Aから検索条件Aを変更した状態の階層構造の一例を示し、図10Dは、図10Aから検索条件Bを変更した状態の階層構造の別例を示す。
【0104】
以下の説明では、その前提として、ユーザによる入力装置12の入力操作に基づき、印刷条件がA、B、Cの順に入力(すなわち第1回条件として印刷条件A、第2回条件として印刷条件B、第3回条件として印刷条件Cが設定)される。そして、印刷条件Aにおいては選択肢aが選択され、印刷条件Bにおいては選択肢bが選択され、印刷条件Cにおいては選択肢cが選択されたものとする。
【0105】
この場合、ツリー形式表示領域104には、階層表示生成部28により、図10Aに示すような階層構造が構築されて表示装置に表示される。具体的に、第1階層領域104bには印刷条件Aの選択肢a〜cが配置され、この印刷条件Aで選択された選択肢aに関わるフォルダA−aが開いている。なお、フォルダA−b及びフォルダA−cは、フォルダA−aが開くことによって、フォルダ位置が下側に移動する。
【0106】
また、第2階層領域104cには、印刷条件Bの選択肢a〜cが配置され、この印刷条件Bで選択された選択肢bに関わるフォルダB−bが開いている。さらに、第3階層領域104dには、印刷条件Cの選択肢a〜cが配置され、この印刷条件Cで選択された選択肢cに関わるフォルダB−bが選択(図10A中では、便宜的に枠線Xで表示する)されている。これにより、条件入力順表示領域106には、「印刷条件A>印刷条件B>印刷条件C」の表示がなされる。また、検索結果表示領域108には、フォルダA−a、B−b、C−cの印刷条件を有する面付テンプレートTの一覧が表示される。
【0107】
この表示状態から、例えば、印刷条件Cについて、選択肢cから選択肢aに変更した場合は、階層構造のツリー形状が変化することなく、選択を示す枠線XがフォルダC−aに移動することになる。すなわち、階層が最も右側に展開される印刷条件内の選択肢の変更は、ツリー形状に変化を及ぼさない。
【0108】
これに対し、図10Bに示すように、印刷条件Bの選択肢を変更した場合(以下の説明では、選択肢b→選択肢cに変更)はツリー構造が変更される。具体的に、印刷条件Bを変更する場合には、第2回条件が変更されるため、第3回条件であった印刷条件Cが第2階層領域に繰り上がる、すなわち、第2回条件に移動する。そして、新たに変更される印刷条件Bが第3回条件となる。
【0109】
したがって、2階層領域104cには、印刷条件Cの選択肢a〜cが配置され、この印刷条件Cで選択された選択肢cに関わるフォルダC−cが開く。さらに、第3階層領域104dには、印刷条件Bの選択肢a〜cが配置され、この印刷条件Bで選択された選択肢aに関わるフォルダB−aが選択される。その結果、検索結果表示領域108には、フォルダA−a、B−a、C−cの印刷条件を有する面付テンプレートTの一覧が表示される。この場合、条件入力順表示領域106の表示も、印刷条件A>印刷条件C>印刷条件Bに変更される。
【0110】
また、図10Cに示すように、印刷条件Aの選択肢を変更した場合(以下の説明では、選択肢a→選択肢bに変更)も、当然、ツリー構造が変更される。具体的に、印刷条件Aを変更する場合には、第1回条件が変更されるため、第2回条件であった印刷条件Bが第1回条件(第1階層領域)に繰り上がり、第3回条件であった印刷条件Cが第2回条件(第2階層領域)に繰り上がることになる。そして、新たに変更される印刷条件Aが第3回条件となる。
【0111】
したがって、第1階層領域104bでは、印刷条件Bの選択肢a〜cが配置され、フォルダB−bが開く。また、第2階層領域104cでは、印刷条件Cの選択肢a〜cが配置され、フォルダC−cが開く。さらに、第3階層領域104dでは、印刷条件Aで選択された選択肢bに関わるフォルダA−bが選択される。その結果、検索結果表示領域108には、フォルダA−b、B−b、C−cの印刷条件を有する面付テンプレートTの一覧が表示される。この場合、条件入力順表示領域106の表示も、印刷条件A>印刷条件C>印刷条件Bに変更される。
【0112】
このように、最右層の階層よりも左側の階層の印刷条件を変更する場合は、印刷条件の入力順が変わるため、それに応じてツリー形状が適宜変更される。したがって、ツリー形式表示領域104には、印刷条件A〜Cを入力した順のツリー形状が表示され、他の印刷条件との関連性を認識することができる。例えば、最右層の印刷条件がどのような印刷条件の選択によって絞り込まれたものであるかが一見して認識することが可能となる。
【0113】
また、検索画面情報処理システム10は、図10Dに示すように、所定の操作(メニューからの設定)によって、階層構造を変更しない構成としてもよい。すなわち、印刷条件Bを選択肢b→選択肢aに変更した場合は、第2階層領域104cにおいてフォルダB−aが開くことになる。この場合、検索条件メニュー表示領域102側の印刷条件Cは選択肢cのまま変更されていないため、フォルダB−aによって開く印刷条件Cの選択肢a’〜c’は、フォルダC−c’が開くようになる。したがって、検索結果表示領域108には、フォルダA−b、B−a、C−c’の印刷条件を有する面付テンプレートTの一覧が表示される。
【0114】
このように、印刷条件の階層を変更しない場合は、上位の階層の印刷条件を変更することで、それよりも下位の階層の印刷条件を大幅に変更することができ、新たに設定された複数の印刷条件の関連性を容易に確認することができる。
【0115】
なお、例えば、特定の顧客から定常的に多くの印刷物を受注している場合は、検索条件の項目において「顧客」や「制作物名称」を優先的に選択することで、容易に面付テンプレートを検索することが可能となる。この場合、ツリー形式表示領域104において、例えば項目「顧客」の下位層に「制作物名称」を表示させると、相互の関連性を容易に把握することも可能となる。
【0116】
以上のように、本実施の形態に係る検索画面情報処理システム10によれば、複数の検索条件の入力順に従って検索画面情報100の検索条件メニュー表示領域102に階層構造を構築し、該階層構造に基づきフォルダFを表示することができる。これにより、ユーザが面付テンプレートTを検索する場合には、階層構造(ツリー形状)に配置されたフォルダの情報(選択肢)を容易に確認することができる。この場合、検索条件の入力順に従ったフォルダの関係性、すなわち、検索条件の選択肢(検索内容情報)の関係性を把握することが可能となる。よって、例えば、データを再検索する場合に、この把握した関係性に基づき検索条件の入力を行えば、検索の効率化を図ることができる。
【0117】
また、条件入力順表示領域106において、複数の検索条件を入力順に表示することで、ユーザは容易に検索条件の階層を判別することができる。
【0118】
さらに、プレビュー表示領域110において、複数の面付テンプレートTをプレビュー表示することで、ユーザは、プレビューを視認して、所望の面付テンプレートTを容易に見つけることが可能となる。この場合、面付テンプレートTのプレビューを縮小表示可能とすることで、コンピュータ16の処理負荷を減らすこともできる。
【0119】
ここで、階層構造に配置されたフォルダFは、ユーザがポインタ等を合わせることで選択できるように構成してもよい。この場合、選択されたフォルダF(選択肢)は、その下層にあるフォルダを表示させてもよく、また選択肢に基づく検索結果を検索結果表示領域108に表示させてもよい。このように構成することで、ユーザは階層構造に表示されたフォルダFに対し直接的なアクセスを行うことができ、より効率的なデータの検索が可能となる。
【0120】
また、検索画面情報処理システム10は、フォルダFの画像情報及びフォルダFの名称を表示することで、コンピュータにおいて、従来から使い慣れているフォルダ表示に似せて階層構造を表示することができ、ユーザの使い勝手が向上する。
【0121】
なお、本発明は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることは勿論である。
【符号の説明】
【0122】
10…検索画面情報処理システム
12…入力装置
14…表示装置
24…検索制御プログラム
26…面付テンプレートデータベース
28…階層表示生成部
30…条件入力画面設定部
32…条件設定部
34…条件記憶部
40…条件入力順記憶部
100…検索画面情報
102…検索条件メニュー表示領域
104…ツリー形式表示領域
106…条件入力順表示領域
108…検索結果表示領域
110…プレビュー表示領域
112…印刷条件表示領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検索画面情報を表示する表示装置と、
前記検索画面情報に複数の検索条件を入力可能な入力装置と、
前記検索条件に関連する検索内容情報を有する2以上のデータによって構成されるデータベースを有し、入力された検索条件に合致するデータを取得する情報処理装置と、を備え、
前記情報処理装置の処理に基づき前記検索画面情報に取得されたデータを表示させる検索画面情報の表示方法であって、
前記検索画面情報として、前記複数の検索条件に対応した前記検索内容情報を入力可能な条件入力画像情報を表示し、
入力された複数の前記検索内容情報に基づき前記データベースの中から合致するデータを表示し、
前記検索内容情報に基づく識別ラベルを有する記号画像情報を形成して、前記複数の検索条件の入力順に従って階層を構築し、該階層に基づき複数の前記記号画像情報を表示する
ことを特徴とする検索画面情報の表示方法。
【請求項2】
請求項1記載の検索画面情報の表示方法において、
前記検索画面情報として、さらに前記複数の検索条件を入力順に表示する
ことを特徴とする検索画面情報の表示方法。
【請求項3】
請求項1又は2記載の検索画面情報の表示方法において、
前記検索画面情報として、前記2以上のデータの特徴を識別可能な画像情報をさらに表示する
ことを特徴とする検索画面情報の表示方法。
【請求項4】
請求項3記載の検索画面情報の表示方法において、
前記識別可能な画像情報は縮小表示可能である
ことを特徴とする検索画面情報の表示方法。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の検索画面情報の表示方法において、
前記記号画像情報は、同じ階層上に複数配置され、
前記同じ階層上の複数の記号画像情報のうちいずれか1つが選択され、その下層の情報又は関連するデータが表示されている場合に、他の記号画像情報が選択されると、他の記号画像情報の下層の情報又は関連するデータに切り換えられる
ことを特徴とする検索画面情報の表示方法。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載の検索画面情報の表示方法において、
前記記号画像情報は、フォルダとして認識可能な画像情報であり、前記識別ラベルは前記フォルダの名称として該フォルダの画像情報の近傍位置に表示される
ことを特徴とする検索画面情報の表示方法。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか一項に記載の検索画面情報の表示方法において、
前記データは、印刷用のコンテンツを面付け可能な型を有する面付テンプレートであり、且つ前記面付テンプレートの印刷に供される印刷条件を有し、
前記検索画面情報は、前記検索条件として前記データが有する前記印刷条件が入力可能である
ことを特徴とする検索画面情報の表示方法。
【請求項8】
検索画面情報を表示する表示装置と、
前記検索画面情報に複数の検索条件を入力可能な入力装置と、
前記検索条件に関連する検索内容情報を有する2以上のデータによって構成されるデータベースを有し、入力された検索条件に合致するデータを取得する情報処理装置と、を備え、
前記情報処理装置の処理に基づき前記検索画面情報に取得されたデータを表示させる検索画面情報処理システムであって、
前記検索画面情報として、前記複数の検索条件に対応した前記検索内容情報を入力可能な条件入力画像情報を表示させる条件入力画面表示手段と、
入力された複数の前記検索内容情報に基づき前記データベースの中から合致するデータを表示させる検索結果表示手段と、
前記検索内容情報に基づく識別ラベルを有する記号画像情報を形成して、前記複数の検索条件の入力順に従って階層を構築し、該階層に基づき複数の前記記号画像情報を表示させる階層構造表示手段と、を有する
ことを特徴とする検索画面情報処理システム。
【請求項9】
検索画面情報を表示させ、前記検索画面情報に複数の検索条件を入力可能とし、前記検索条件に関連する検索内容情報を有する2以上のデータによって構成されるデータベースから入力された検索条件に合致するデータを取得し、前記検索画面情報に取得されたデータを表示させるためのプログラムであって、
コンピュータを、
前記検索画面情報として、前記複数の検索条件に対応した前記検索内容情報を入力可能な条件入力画像情報を表示させる条件入力画面表示手段、
入力された複数の前記検索内容情報に基づき前記データベースの中から合致するデータを表示させる検索結果表示手段、
及び、前記検索内容情報に基づく識別ラベルを有する記号画像情報を形成して、前記複数の検索条件の入力順に従って階層を構築し、該階層に基づき複数の前記記号画像情報を表示させる階層構造表示手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate