説明

構成情報管理装置、構成情報管理プログラム及び構成情報管理方法

【課題】分散FCMDBにおいて構成要素(CI)との関係Rを辿るような検索処理であっても高速に行うことができる。
【解決手段】構成情報管理装置1は、複数の装置に分散管理される、システムに関連する構成要素及び構成要素間を関係付ける要素関係に関して、自装置が管理する構成要素及び要素関係を記憶する記憶部10と、記憶部10にて記憶された構成要素に特徴が有る場合、構成要素に関係付けられる、他装置が管理する構成要素であって特徴が無い構成要素の複製を、要素関係の複製とともに記憶部10に作成して管理する管理部20と、構成要素間を要素関係にて関係付けた構成情報の検索要求を受け付けると、構成情報に関する情報を、記憶部10に作成された複製を用いて検索する検索部30とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、構成情報管理装置、構成情報管理プログラム及び構成情報管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
情報システムは、ハードウェア、ソフトウェアやネットワークなど様々なリソースで構成されており、それぞれのリソースが有機的に結合して機能を果たすことで、システムとしての稼動目的を達成している。
【0003】
かかる情報システムを構成する様々なリソースに関する情報を管理する複数種類のデータベース(DB:Database)を仮想統合するDBとして、FCMDB(Federated Configuration Management Database)が知られている。
【0004】
かかるFCMDBの概念を、図24を参照して説明する。図24の例では、FCMDBは、情報システムを構成する構成情報DB、インシデント情報DB、トラブル情報DB等異種のDBを仮想統合する。そのため、FCMDBは、リソースに関する情報(CI:Configuration Item)をノードとし、CI間の関係(Relationship)をエッジとするグラフによって表されるように各リソースを管理する。これにより、仮想統合される複数のDBに対して、横断的に操作することが可能となる。なお、それぞれのDBの実装は、MDR(Management Data Repository)と呼ばれる。
【0005】
また、FCMDBは、スケーラビリティを向上させるために分散化した構成をとることが知られている。かかる分散FCMDBの概念を、図25を参照して説明する。図25の例では、CI〜CI及び各CI間の関係R〜Rが、分散FCMDB内の複数のFCMDBで分散管理される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特表2002−500791号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記の分散FCMDBでは、関係Rを辿るような検索処理を行う際、何回も部分検索処理を行う必要があり、高速に検索処理を行うことができないという問題がある。すなわち、分散FCMDBでは、各CI及び各関係Rをそれぞれ分散したFCMDBに登録するので、関係Rを辿るような検索処理を行う際、FCMDB間を跨る数多くの処理を行うことになる。
【0008】
かかる分散FCMDBの検索処理に関する問題を、図26を用いて説明する。図26は、分散FCMDBの検索処理を説明する図である。図26に示すように、CIとRとで関係付けられたCIと、さらにRとで関係付けられたCIの情報が分散FCMDBから検索される場合について説明する。
【0009】
まず、分散FCMDBは、1回目の部分検索処理で、FCMDB1からCIを検索し、CIの識別IDを取得する。次に、分散FCMDBは、2回目の部分検索処理で、関係Rの両端に接続されるソースCI及びターゲットCIのうちどちらか一方がCIの識別IDとなるRをFCMDB2から検索し、他方のCIの識別IDを取得する。さらに、分散FCMDBは、3回目の部分検索処理で、関係Rの両端に接続されるソースCI及びターゲットCIのうちどちらか一方がCIの識別IDとなるRをFCMDB3から検索し、他方のCIの識別IDを取得する。そして、4回目の部分検索処理で、分散FCMDBは、CIの識別IDを用いて、CIの情報をFCMDB2から検索する。
【0010】
開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであって、構成要素(CI)との関係Rを辿るような検索処理であっても高速に行うことができる構成情報管理装置、構成情報管理プログラム及び構成情報管理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本願の開示する構成情報管理装置は、一つの態様において、複数の装置に分散管理される、システムに関連する構成要素及び構成要素間を関係付ける要素関係に関して、自装置が管理する構成要素及び要素関係を記憶する記憶部と、前記記憶部にて記憶された構成要素に特徴が有る場合、前記構成要素に関係付けられる、他装置が管理する構成要素であって特徴が無い構成要素の複製を、要素関係の複製とともに前記記憶部に作成して管理する管理部と、前記構成要素間を前記要素関係にて関係付けた構成情報の検索要求を受け付けると、前記構成情報に関する情報を、前記記憶部に作成された複製を用いて検索する検索部とを備える。
【発明の効果】
【0012】
本願の開示する構成情報管理装置の一つの態様によれば、構成要素(CI)との関係を辿るような検索処理を行う場合であっても高速に行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、実施例1に係る構成情報管理装置の構成を示す機能ブロック図である。
【図2】図2は、構成要素の状態を説明する図である。
【図3】図3は、実施例2に係る構成情報管理装置の構成を示す機能ブロック図である。
【図4】図4は、エンティティ情報記憶部のデータ構造の一例を示す図である。
【図5】図5は、特徴情報記憶部のデータ構造の一例を示す図である。
【図6】図6は、特徴情報記憶部の登録前後の一例を示す図である。
【図7】図7は、特徴の有るCIの複製を作成する一例を示す図である。
【図8】図8は、特徴の有るCIの複製を作成する一例を示す図である。
【図9】図9は、Relの複製を作成する一例を示す図である。
【図10】図10は、Relの複製を作成する一例を示す図である。
【図11】図11は、特徴の有るCIに変更した場合のCIの複製を作成する一例を示す図である。
【図12】図12は、特徴の無いCIに変更した場合のCIの複製を削除する一例を示す図である。
【図13】図13は、検索処理の一例を示す図である。
【図14】図14は、管理部の処理動作を示すフローチャートである。
【図15】図15は、登録処理部の処理動作を示すフローチャートである。
【図16】図16は、登録処理部の処理動作を示すフローチャートである。
【図17】図17は、複製作成部の処理動作を示すフローチャートである。
【図18】図18は、複製作成部の処理動作を示すフローチャートである。
【図19】図19は、複製作成部の処理動作を示すフローチャートである。
【図20】図20は、複製作成部の処理動作を示すフローチャートである。
【図21】図21は、検索部の処理動作を示すフローチャートである。
【図22】図22は、構成情報管理装置を用いた部分検索式への分割例を示す図である。
【図23】図23は、構成情報管理プログラムを実行するコンピュータを示す図である。
【図24】図24は、FCMDBの概念を説明する図である。
【図25】図25は、分散FCMDBの概念を説明する図である。
【図26】図26は、分散FCMDBの検索処理を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本願の開示する構成情報管理装置、構成情報管理プログラム及び構成情報管理方法の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施例によりこの発明が限定されるものではなく、分散FCMDBであれば同様に適用できる。
【実施例1】
【0015】
図1は、本実施例1に係る構成情報管理装置の構成を示す機能ブロック図である。図1に示すように、構成情報管理装置1は、記憶部10、管理部20及び検索部30を有する。
【0016】
記憶部10は、複数の装置に分散管理される、システムに関連する構成要素及び構成要素間を関係付ける要素関係に関して、自装置が管理する構成要素及び要素関係を記憶する。ここで、各装置にはそれぞれ分散化されたFCMDBが搭載され、各FCMDBには自装置が管理する、計算機システムに関連する構成情報が記憶される。この構成情報は、構成要素をノードとし、構成要素間の要素関係をエッジとするグラフによって表される。すなわち、要素関係が、2つの構成要素間の関係を定義する。例えば、構成要素には、計算機システムの構成アイテムであるサーバ、ストレージ又はソフトウェアがあり、要素関係がこれらの間の2つの構成要素間の関係を定義する。
【0017】
管理部20は、記憶部10にて記憶された構成要素に特徴が有る場合、当該構成要素に関係付けられる、他装置が管理する構成要素であって特徴が無い構成要素の複製を、要素関係の複製とともに記憶部10に作成して管理する。
【0018】
検索部30は、構成要素間を要素関係にて関係付けた構成情報の検索要求を受け付けると、構成情報に関する情報を、記憶部10に作成された複製を用いて検索する。
【0019】
ここで、本実施例1に係る構成情報管理装置1の管理部20にて管理された構成要素の状態例について、図2を参照して説明する。図2は、構成情報管理装置1の管理部20にて管理された構成要素の状態を説明する図である。
【0020】
図2に示すように、分散FCMDBを構成する各FCMDB1〜4には、自FCMDBが管理する構成要素(CI:Configuration Item)及び要素関係(R:Relationship)を記憶する。さらに、各FCMDB1〜4は、自FCMDBが管理する構成要素に特徴が有る場合、当該構成要素に関係付けられる、他FCMDBが管理する構成要素であって特徴が無い構成要素の複製を、要素関係の複製とともに各記憶部10に作成する。例えば、FCMDB2は、自FCMDB2が管理する特徴が有るCIに、CIに関係付けられる、FCMDB1が管理する構成要素であって特徴が無い構成要素CIの複製を、要素関係Rの複製とともに自FCMDB2の記憶部10に作成する。さらに、FCMDB2は、自FCMDB2が管理する特徴が有るCIに、CIに関係付けられる、FCMDB4が管理する構成要素であって特徴が無い構成要素CIの複製を、要素関係Rの複製とともに自FCMDB2の記憶部10に作成する。
【0021】
このようにして、構成情報管理装置1は、特徴の有る構成要素に関係付けられる、他装置が管理する特徴が無い構成要素の複製を、特徴の有る構成要素と同一の記憶部10に作成して管理するようにした。そのため、構成情報管理装置1は、構成要素を辿って情報を検索するとき、各装置に構成要素をばらばらに記憶しているよりも、装置間を跨ぐ検索を少なくできるので、検索時間を高速化できる。しかも、複製が作成される構成要素の始点は特徴の有る構成要素であるので、複製が作成される構成要素の始点と検索対象を辿る始点とが一致する確率が高くなり、さらに検索効率の向上を図ることができる。
【実施例2】
【0022】
[実施例2に係る構成情報管理装置の構成]
図3は、本実施例2に係る構成情報管理装置2の構成を示す機能ブロック図である。構成情報管理装置2は、記憶部10、管理部20、検索部30及びFCMCB間データ送受信部40を有する。管理部20は、登録要求受付部21、登録処理部22、登録先FCMDB算出部23及び複製作成部24を有する。検索部30は、検索要求受付部31及び検索処理部32を有する。登録処理部22は、エンティティ登録部22a、特徴有無算出部22b、特徴有無変更判定部22c及び特徴情報更新部22dを有する。複製作成部24は、構成要素複製作成部24a、要素関係複製作成部24b及び複製更新部24cを有する。検索処理部32は、部分検索式分割部32a及び部分検索式検索部32bを有する。
【0023】
なお、管理部20及び検索部30は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路又はCPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)などの電子回路である。
【0024】
記憶部10は、エンティティ情報記憶部11及び特徴情報記憶部12を有する。なお、記憶部10は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(flash memory)などの半導体メモリ素子、又は、ハードディスク、光ディスクなどの記憶装置である。
【0025】
エンティティ情報記憶部11は、複数の装置に分散管理される、システムに関連する構成要素及び構成要素間を関係付ける要素関係に関して、自装置が管理する構成要素及び要素関係を記憶する。また、エンティティ情報記憶部11は、登録された構成要素の中に特徴が有る構成要素が存在する場合、当該構成要素に関連付けられる、自装置のみならず他装置が管理する特徴が無い構成要素を要素関係とともに記憶する。なお、構成要素及び構成関係をそれぞれエンティティといい、構成情報及び構成関係のそれぞれのデータをエンティティ情報という。
【0026】
ここで、エンティティ情報記憶部11について図4を参照しながら説明する。図4は、エンティティ情報記憶部11のデータ構造の一例を示す図である。図4に示すように、エンティティ情報記憶部11は、構成要素(CI)データ及び要素関係(Relationship)データを記憶する。CIデータとは、情報システムを構成する部品、例えばサーバ、ストレージ又はソフトウェアに関する情報を示す。CIデータは、CI毎に、CI固有の識別文字を示す識別id11a、CIの分類を示すCI種別11b及びCIの属性を示す属性11cを対応付けて記憶する。また、Relationship(「Rel」と略記する。)データは、Rel毎に、Rel固有の識別文字を示す識別id11d、Relの分類を示すRel種別11e、ソースid11f及びターゲットid11gを対応付けて記憶する。ソースid11fは、関係付けられる両端のCIのうち一方のCI識別idを示し、ターゲットid11gは、他方のCI種別idを示す。なお、ソースid11f及びターゲットid11gは、Relの属性となる。
【0027】
例えば、CIデータの例では、識別id11aが「Server001」となるCI種別11bは「Server」である。そして、「Server001」の属性は、サーバ名称(name)が「svr1」、CPU(cpu)が「xxx」、メモリー(memory)が「4GB」、IPアドレス(ipAddress)が「192.168.0.1」である。また、Relデータの例では、識別id11dが「Rel1」となるRel種別11bは「ManagedBy」である。そして、「Rel1」の属性として、ソースid11fは「Server001」であり、ターゲットid11gは「Person005」である。すなわち、「Rel1」は、CI「Server001」とCI「Person005」とを関係付ける。
【0028】
図3に戻って、特徴情報記憶部12は、CI種別毎の特徴情報を記憶する。ここで、特徴情報記憶部12のデータ構造の一例を示す図である。図5に示すように、特徴情報記憶部12は、CI種別毎に、CIの分類を示すCI種別12a、CIの総数12b、属性総数12c及び特徴有無12dを対応付けて記憶する。CIの総数12bは、分散FCMDBに管理されているCI種別に属するCIの総数を示す。属性総数12cは、分散FCMDBに管理されているCI種別に属する全CIの属性総数を示す。特徴有無12dは、CI種別12aの特徴の有無を示し、「特徴が有る」場合は「有り」が記憶され、「特徴が無い」場合は「無し」が記憶される。ここで、CI種別12aの「特徴が有る」とは、例えば属性総数12cを総数12bで割って得た商(平均属性数)が閾値以上の場合である。本実施例では、閾値として「10」を例として説明するが、これに限定されるものではない。
【0029】
例えば、CI種別12a「App」、「Rel」、「Sto」の平均属性数は、それぞれ属性数12cを総数12bで割って得た商である「6」、「1」、「5」であるので、各特徴有無12dは「無し」を示す。ところが、「Svr」の平均属性数は、「20」となるので、特徴有無12dは「有り」を示す。
【0030】
図3に戻って、登録要求受付部21は、MDR(Management Data Repository)から構成情報の登録要求を受け付けると、当該登録要求がされた構成情報をエンティティ登録部22aに出力する。なお、構成情報とは、CI間をRelにて関係付けた情報である。
【0031】
エンティティ登録部22aは、登録要求受付部21から構成情報を取得すると、構成情報に含まれるCI及びRelを、それぞれが管理される各FCMDBの記憶部10に登録する。具体的には、エンティティ登録部22aは、構成情報に含まれるCI毎に、CIの識別id11aを登録先FCMDB算出部23に出力し、登録先FCMDB算出部23によって算出された値に応じてCIの登録先FCMDBを決定する。同様に、エンティティ登録部22aは、構成情報に含まれるRel毎に、Relの識別id11dを登録先FCMDB算出部23に出力し、登録先FCMDB算出部23によって算出された値に応じてRelの登録先FCMDBを決定する。また、エンティティ登録部22aは、決定された登録先FCMDBが自FCMDBであるCI及びRelの各エンティティ情報を、エンティティ情報記憶部11に登録する。また、エンティティ登録部22aは、登録先FCMDBが自FCMDB以外であるCI及びRelの各エンティティ情報を、登録先FCMDBの識別idとともに、FCMDB間データ送受信部40に出力する。
【0032】
特徴有無算出部22bは、CI種別毎の特徴の有無を算出する。具体的には、特徴情報算出部22bは、構成情報に含まれるCI毎に、CIを分類するCI種別12aと同一のCI種別12aの全CIがそれぞれ有する属性数を加算する。また、特徴情報算出部22bは、加算して得た全属性数から、当該CI種別12aに属するCIの平均属性数を算出する。また、特徴情報算出部22bは、算出した平均属性数に応じた特徴有無12dを特徴情報記憶部12に記憶する。例えば、特徴情報算出部22bは、平均属性数が「10」以上の場合、特徴が有ると判断し、特徴有無12dに「有り」を記憶する。一方、特徴情報算出部22bは、平均属性数が「10」未満の場合、特徴が無しと判断し、特徴有無12dに「無し」を記憶する。
【0033】
ここで、構成情報の登録における特徴情報記憶部12の登録前後の一例を、図6を参照して説明する。図6は、特徴情報記憶部12の登録前後の一例を示す図である。なお、構成情報は、Sto、Svr、Sto及びSvrのCIを含むものとする。図6に示すように、特徴有無算出部22bは、「Svr」及び「Svr」のCI種別「Svr」に関する特徴情報を特情報記憶部12に記憶する。図6の例では、構成情報の登録前では、CI種別「Svr」は特徴情報記憶部12に記憶されていないが、構成情報の登録後では、CI種別「Svr」が特徴情報記憶部12に記憶されている。すなわち、構成情報に含まれる「Svr」及び「Svr」はCI種別「Svr」に属するので総数は「2」、属性総数が「40」と記憶される。また、特徴有無算出部22bは、属性総数からCI種別「Svr」に属するCIの平均属性数を算出し、算出して得た「20」に応じた特徴有無「有り」を特徴情報記憶部12に記憶する。
【0034】
図3に戻って、特徴有無変更判定部22cは、構成情報に含まれるCIにおけるCI種別の特徴有無が変更したか否かを判定する。具体的には、特徴有無変更判定部22cは、構成情報に含まれるCIにおけるCI種別12aに対する特徴有無12dが「無し」から「有り」に変更したか否かを判定する。また、特徴有無変更判定部22cは、CIにおけるCI種別12aの特徴有無12dが「無し」から「有り」に変更したと判定する場合、CI種別12aと同一のCI種別を持つ全CIを対象とした複製更新処理を、複製更新部24bに依頼する。
【0035】
一方、特徴有無変更判定部22cは、CIにおけるCI種別12aに対する特徴有無12dが「無し」から「有り」に変更しなかったと判定する場合、CI種別12aと同一のCI種別に属する全CIを対象として、各CIと対応付けられたCIの複製を削除する。具体的には、特徴有無変更判定部22は、CI種別12aと同一のCI種別に属するCIに対応付けられたCI及びRelをエンティティ情報記憶部11から削除する。また、特徴有無変更判定部22cは、CI種別12aと同一のCI種別に属する全CIを対象とした複製更新処理を、複製更新部24bに依頼する。
【0036】
特徴情報更新部22dは、後記する複製作成部24によって行われた構成情報の複製作成処理を終了すると、自FCMDB以外の全FCMDBの特徴情報記憶部12を更新する。
【0037】
登録先FCMDB算出部23は、CIの識別id11a又はRelの識別id11bを取得すると、識別idから登録先FCMDBを決定付ける値を算出する。例えば、登録先FCMDB算出部23は、ハッシュ関数を用いて、識別idに対応するハッシュ値を算出する。登録先FCMDBがこの算出されたハッシュ値によって決定付けられる。
【0038】
構成要素複製作成部24aは、構成情報に含まれるCI毎に順次各CIに関する複製作成処理を行う。具体的には、構成要素複製作成部24aは、構成情報に含まれるCI(複製作成対象CI)が特徴の有るCI種別を持つ場合、構成情報に含まれるCIの中で複製作成対象CIからRelを辿って到達されるCIであって特徴の無いCI種別を持つCIの集合を探索する。また、構成要素複製作成部24aは、複製作成対象CIから探索した集合に含まれるCIに至るまでの対象CI及び対象Relの複製を、複製作成対象CI、すなわち特徴の有るCI種別を持つCIを管理するFCMDBに作成するべく、FCMDB間データ送受信部40に依頼する。
【0039】
ここで、特徴の有るCI種別を持つCIの複製を作成する一例を、図7及び図8を参照して説明する。図7は、特徴の有るCIが登録される前の分散FCMDBの状態を示し、図8は、特徴の有るCIが登録された後の分散FCMDBの状態を示す。なお、構成情報は、Sto、Svr、Sto及びSvrのCIを含むものとし、Svr及びSvrが特徴の有るCIであるものとする。また、構成情報に含まれるSvrが最後に登録されるものとする。
【0040】
図7に示すように、Svrは、分散FCMDB上のいずれのFCMDBにも登録されていない。図8に示すように、構成要素複製作成部24aは、Svrが特徴の有るCI種別を持つので、構成情報に含まれるCIの中でSvrからRelを辿って到達されるCIであって特徴の無いCI種別を持つCIの集合を探索する。その結果、構成要素複製作成部24aは、Sto及びStoを要素とする集合を生成する。また、構成要素複製作成部24aは、Svrから探索した集合に含まれるSto及びStoに至るまでの対象CI、すなわちSto及びStoの複製を、Rel及びRelの複製とともにSvrを管理するFCMDB2に作成する。
【0041】
図3に戻って、構成要素複製作成部24aは、複製作成対象CIが特徴の無いCI種別を持つ場合、構成情報に含まれるCIの中で複製作成対象CIからRelを辿って到達されるCIであって特徴の有るCI種別を持つCIの集合を探索する。また、構成要素複製作成部24aは、複製作成対象CIから探索した集合に含まれる集合CIに至るまでの対象CI及び対象Relの複製を、特徴の有るCI種別を持つCIを管理するFCMDBに作成するべく、FCMDB間データ送受信部40に依頼する。
【0042】
要素関係複製作成部24bは、構成情報に含まれるRel毎に順次各Relに関する複製作成処理を行う。具体的には、要素関係複製作成部24bは、複製作成対象Relにて対応付けられた両端のCIのうち、一方のCIが特徴の有るCI種別を持つCI、且つ他方のCIが特徴の無いCI種別を持つCIであるRelを選択する。また、要素関係複製作成部24bは、構成情報に含まれるCIの中で、選択したRelに関する特徴の無いCI種別を持つCIからRelを辿って到達されるCIであって特徴の無いCI種別を持つCIの集合を探索する。また、構成要素複製作成部24bは、特徴の有るCI種別を持つCIから探索した集合に含まれるCIに至るまでの対象CI及び対象Relの複製を、特徴の有るCI種別を持つCIを管理するFCMDBに作成するべく、FCMDB間データ送受信部40に依頼する。
【0043】
ここで、Relの複製を作成する一例を、図9及び図10を参照して説明する。図9は、Relが登録される前の分散FCMDBの状態を示し、図10は、Relが登録された後の分散FCMDBの状態を示す。なお、構成情報は、Sto、Svr、Sto及びSvrのCI及びRel、Rel及びRelのRelを含むものとし、Svr及びSvrが特徴の有るCIであるものとする。また、構成情報に含まれるRelが最後に登録されるものとする。
【0044】
図9に示すように、Relは、分散FCMDB上のいずれのFCMDBにも登録されていない。図10に示すように、要素関係複製作成部24bは、Relにて対応付けられた両端のCIであるSvr及びStoのうち、一方のCIが特徴の有るCI種別を持つSvr、且つ他方のCIが特徴の無いCI種別を持つStoであるRelを選択する。また、要素関係複製作成部24bは、構成情報に含まれるCIの中で、選択したRelに関する特徴の無いCI種別を持つStoからRelを辿って到達されるCIであって特徴の無いCI種別を持つCIの集合を探索する。その結果、要素関係複製作成部24bは、Stoを要素とする集合を生成する。また、要素関係複製作成部24bは、特徴の有るCI種別を持つSvrから探索した集合に含まれるStoに至るまでの対象CI、すなわちStoの複製及び対象Relの複製を、Svrを管理するFCMDB2に作成する。
【0045】
図3に戻って、複製更新部24cは、特徴有無変更判定部22cにてCIにおけるCI種別の特徴有無が変更したとき、変更結果に基づいて、既にエンティティ情報記憶部11に登録されたCIであって特徴有無が変更したCI種別を有するCIに関する複製を更新する。具体的には、複製更新部24cは、CIにおけるCI種別の特徴有無が「無し」から「有り」に変更した場合、既にエンティティ情報記憶部11に記憶されたCIのうち当該CI種別と同じCI種別を持つ全CIを選択する。また、複製更新部24bは、選択したCIからRelを辿って到達されるCIであって特徴の無いCI種別を持つCIの集合を探索する。例えば、複製更新部24cは、選択したCIに対応付けられるCIを探索するために、FCMDB間データ送受信部40を介して、全FCMDBに対してブロードキャストにより問い合わせする。そして、複製更新部24cは、選択したCIから探索した集合に含まれるCIに至るまでの対象CIの複製及び対象Relの複製を、選択したCI、すなわち特徴の有るCI種別を持つCIを管理するFCMDBに作成するべく、FCMDB間データ送受信部40に依頼する。
【0046】
複製更新部24cは、CIにおけるCI種別の特徴有無が「有り」から「無し」に変更した場合、既にエンティティ情報記憶部11に記憶されたCIのうち当該CI種別と同じCI種別を持つ全CIを選択する。また、複製更新部24cは、選択したCIからRelを辿って到達されるCIであって特徴の有るCI種別を持つCIの集合を探索する。例えば、複製更新部24cは、選択したCIに対応付けられるCIを探索するために、FCMDB間データ送受信部40を介して、全FCMDBに対してブロードキャストにより問い合わせする。そして、複製更新部24cは、選択したCIから探索した集合に含まれるCIに至るまでの対象CIの複製及び対象Relの複製を、特徴の有るCI種別を持つCIを管理するFCMDBに作成するべく、FCMDB間データ送受信部40に依頼する。
【0047】
ここで、CIにおけるCI種別の特徴有無が変更した場合のCIの複製を作成する一例を、図11及び図12を参照して説明する。図11は、特徴の有るCIに変更した場合を示し、図12は、特徴の無いCIに変更した場合を示す。
【0048】
図11は、特徴の有るCIに変更した場合のCIの複製を作成する一例を示す図である。図11に示すように、CI種別Svrを示すCIの登録前には、Svrの特徴有無が「無し」であり、FCMDB2にSvr及びAppが登録されている。そして、特徴情報記憶部12には、CI種別がSvrの特徴有無は「無し」を示す。CI種別がSvrを示すCIの登録後に、Svrの特徴有無が「無し」から「有り」に変更した場合、複製更新部24cは、既にエンティティ情報記憶部11に記憶されたCIのうち当該CI種別Svrと同じCI種別を持つSvrを選択する。また、複製更新部24bは、選択したSvrからRelを辿って到達されるCIであって特徴の無いCI種別を持つCIの集合を探索する。その結果、複製更新部24bは、Sto及びStoを要素とする集合を生成する。そして、複製更新部24cは、選択したSvrから探索した集合に含まれるSto及びStoに至るまでの対象CIすなわちSto及びStoの複製を、Svrを管理するFCMDB2に作成する。また、複製更新部24cは、選択したSvrから探索した集合に含まれるSto及びStoに至るまでの対象RelすなわちRel及びRelの複製を、Svrを管理するFCMDB2に作成する。
【0049】
図12は、特徴の無いCIに変更した場合のCIの複製を作成する一例を示す図である。図12に示すように、CI種別がSvrを示すCIの登録前には、Svrの特徴有無が「有り」であり、FCMDB2に、特徴の有るSvrに特徴の無いSto及びStoがそれぞれRel、Relよって対応付けられている。そして、特徴情報記憶部12には、CI種別がSvrの特徴有無は「有り」を示す。CI種別がSvrを示すCIを登録すると、特徴有無変更判定部22cは、CI種別Svrの特徴有無が「有り」から「無し」に変更したと判定する場合、CI種別Svrと同一のCI種別に属するSvrに対応付けられたSto及びStoと、Rel及びRelをエンティティ情報記憶部11から削除する。また、図示しないが、複製更新部24cは、Svrから特徴の有るCIに至るまでの対象CI及び対象Relの複製を、特徴の有るCI種別を持つCIを管理するFCMDBに作成する。
【0050】
図3に戻って、検索要求受付部31は、クライアント又はMDRからCI間をRelにて関係付けた検索式の検索要求を受け付けると、当該登録要求がされた検索式を部分検索式分割部32aに出力する。なお、検索式は、CI間をRelにて関係付けた式である。
【0051】
部分検索式分割部32aは、検索式の中に特徴の有るCI種別を持つCIが存在する場合、検索式の先頭CIから後方にRelを辿り、特徴の有るCI種別を持つCIが始点になるように、検索式を部分検索式に分割する。なお、部分検索式分割部32aは、検索式の中のCIが特徴の有るCI種別を持つCIが存在するか否かを、特徴情報記憶部12を参照して判定する。
【0052】
部分検索式検索部32bは、部分検索式分割部32aによって分解された部分検索式のうち、最初の部分検索式から順番に検索処理を行う。具体的には、部分検索式検索部32bは、先頭の部分検索式の中の先頭CIの登録先FCMDBを、登録先FCMDB算出部23によって算出された値に応じて決定する。また、部分検索式検索部32bは、決定した登録先FCMDBに対して、部分検索式の検索処理依頼を、FCMDB間データ送受信部40を介して行う。また、部分検索式検索部32bは、部分検索式の検索結果に基づいて、次の部分検索式を作成し、当該部分検索式の中の先頭CIの登録先FCMDBを、登録先FCMDB算出部23によって算出された値に応じて決定する。また、部分検索式検索部32bは、決定した登録先FCMDBに対して、部分検索式の検索処理依頼を、FCMDB間データ送受信部40を介して行う。このようにして、部分検索式検索部32bは、分割された部分検索式分の検索処理を行い、最終的な検索結果を取得する。
【0053】
ここで、構成情報に関する情報を検索処理部32によって検索する一例を、図13を参照して説明する。図13は、「故障しているサーバ上で稼動しているアプリケーション名を取得」する場合の検索処理の例を示す図である。図13(a)では、検索式から部分検索式への分解を示し、図13(b)では、検索の実行を示している。
【0054】
まず、図13(a)では、検索式の中に「Server」及び「Application」のCIが含まれ、これらCIをRel「Installed」が対応付けている。なお、「Server」及び「Application」が特徴の有るCI種別を持つCIであるものとする。部分検索式分割部32aは、検索式の中の特徴の有るCI種別を持つCIが始点になるように、検索式を部分検索式に分割する。図13の例では、検索式は、「Server」を始点とする部分検索式1と「Application」を始点とする部分検索式2に分割される。
【0055】
次に、図13(b)では、部分検索式検索部32bは、最初の部分検索式1の先頭CIを示す「Server」の登録先FCMDBに対して、部分検索式1の検索処理依頼を行い、その検索結果を取得する。ここで、例えば、検索結果が「app1」及び「app2」であるとすると、部分検索式検索部32bは、検索結果に基づいて、次の部分検索式2を作成する。また、部分検索式検索部32bは、部分検索式2の先頭CIを示す「Application」の登録先FCMDBに対して、部分検索式2の検索処理依頼を行い、その検索結果を取得する。その結果、部分検索式検索部32bは、検索式の検索結果として「会計アプリ」、「事務アプリ」及び「管理アプリ」を取得する。
【0056】
[実施例2に係る構成情報管理処理の処理手順]
次に、実施例2に係る構成情報管理処理の処理手順を、図14〜図21を参照して説明する。図15〜図16は、登録処理部の処理動作を示すフローチャートであり、図17〜図20は、複製作成部の処理動作を示すフローチャートである。図21は、検索処理部の処理動作を示すフローチャートである。
【0057】
[メイン処理の処理手順]
まず、登録要求受付部21は、MDRから構成情報の登録要求を受け付ける(ステップS11)と、複製作成処理を行うために、登録要求がされた構成情報を登録処理部22に出力する(ステップS12)。
【0058】
[登録処理部の処理手順]
すると、登録処理部22は、登録要求受付部21から構成情報を取得すると、構成情報に含まれるエンティティ(CI、Rel)毎に以下の処理を行う。エンティティ登録部22aは、エンティティの識別id11aを登録先FCMDB算出部23に出力し、登録先FCMDB算出部23によって算出された値に応じて登録先FCMDBを決定する(ステップS21)。
【0059】
エンティティ登録部22aは、登録先FCMDBが自FCMDBであるか否かを判定し(ステップS22)、登録先FCMDBが自FCMDBであるとき、エンティティをエンティティ情報記憶部11に登録する(ステップS23)。一方、登録先FCMDBが自FCMDB以外であるとき、エンティティの登録を、FCMDB間データ送受信部40を介して登録先FCMDBに対して依頼し(ステップS24)、登録が成功したか否かを判定する(ステップS25)。
【0060】
続いて、エンティティ登録部22aは、エンティティの登録が成功しなかったとき(ステップS25No)、登録処理部22を終了する。一方、エンティティ登録部22aは、エンティティの登録が成功したとき(ステップS25Yes)、特徴有無算出部22bに移行し、処理結果をメイン処理に返却する(ステップS27)。
【0061】
次に、特徴有無算出部22bは、構成情報に含まれるエンティティ毎に以下の処理を行う。特徴有無算出部22bは、エンティティを分類するCI種別12aの特徴有無12dを特徴情報記憶部11に追加し、又は更新する(ステップS31)。具体的には、特徴有無算出部22bは、構成情報に含まれるエンティティ毎に、エンティティを分類するCI種別12aと同一のCI種別12aの全エンティティがそれぞれ有する属性数を加算する。また、特徴情報算出部22bは、加算して得た全属性数から、当該CI種別12aに属するエンティティの平均属性数を算出する。そして、特徴情報算出部22bは、算出した平均属性数に応じた特徴有無12dを特徴情報記憶部12に記憶する。
【0062】
次に、特徴有無算出部22bは、構成情報に含まれるエンティティ(CI又はRel)を対象とした複製作成処理を複製作成部24に依頼する(ステップS32)。
【0063】
その後、特徴有無変更判定部22cは、構成情報に含まれるエンティティにおけるCI種別12aの特徴有無が「無し」から「有り」に変更したか否かを判定する(ステップS33)。エンティティにおけるCI種別12aの特徴有無が「無し」から「有り」に変更したとき(ステップS33Yes)、当該エンティティと同じCI種別12aを持つ全CIを対象とした複製作成処理を複製作成部24に依頼する(ステップS34)。
【0064】
一方、エンティティにおけるCI種別12aの特徴有無が「無し」から「有り」に変更しなかったとき(ステップS33No)、特徴有無変更判定部22cは、エンティティにおけるCI種別12aの特徴有無が「有り」から「無し」に変更したか否かを判定する(ステップS35)。エンティティにおけるCI種別12aの特徴有無が「有り」から「無し」に変更したとき(ステップS35Yes)、当該エンティティと同じCI種別12aと同一のCI種別に属する全CIを対象として各CIと対応付けられたCIの複製を削除する。そして、特徴有無変更判定部22cは、複製作成処理を複製作成部24に依頼する(ステップS36)。
【0065】
その後、特徴情報更新部22は、複製作成部24によって行われた複製作成処理を終了すると、自FCMDB以外の全FCMDBの特徴情報記憶部12を更新し(ステップS37)、処理結果をエンティティ登録部22aに返却する(ステップS38)。
【0066】
[複製作成部の処理手順]
次に、複製作成部24は、エンティティがCIであるか否かを判定する(ステップS41)。エンティティがCIであるとき(ステップS41Yes)、CIが特徴の有無が変更していない場合には、構成要素複製作成部24aに移行する。一方、CIが特徴の有無が変更した場合には、複製更新部24cに移行する。
【0067】
構成要素複製作成部24a(複製更新部24c)は、CIが特徴の有るCI種別であるか否かを判定する(ステップS42)。CIが特徴の有るCI種別であるとき(ステップS42Yes)、構成要素複製作成部24a(複製更新部24c)は、構成情報(既に記憶されたエンティティ情報記憶部11)に含まれるCIの中で複製作成対象CIからRelを辿って到達されるCIであって特徴の無いCI種別を持つCIの集合Eを探索する(ステップS43)。なお、複製更新部24cの場合、複製作製対象CIに対応付けられるCIを探索するために、例えば、複製更新部24cは、FCMDB間データ送受信部40を介して、全FCMDBに対してブロードキャストにより問い合わせする。
【0068】
そして、構成要素複製作成部24a(複製更新部24c)は、複製作成対象CIから集合Eに含まれるCIに至るまでの対象CIの複製及び対象Relの複製を、複製作成対象CI、すなわち特徴の有るCI種別を持つCIを管理するFCMDBにFCMDB間データ送受信部40を介して作成する(ステップS44)。
【0069】
一方、CIが特徴の有るCI種別でないとき(ステップS42No)、構成要素複製作成部24a(複製更新部24c)は、構成情報(既に記憶されたエンティティ情報記憶部11)に含まれるCIの中で複製作成対象CIからRelを辿って到達されるCIであって特徴の有るCI種別を持つCIの集合Eを探索する(ステップS45)。なお、複製更新部24cの場合、複製作製対象CIに対応付けられるCIを探索するために、例えば、複製更新部24cは、FCMDB間データ送受信部40を介して、全FCMDBに対してブロードキャストにより問い合わせする。
【0070】
そして、構成要素複製作成部24a(複製更新部24c)は、複製作成対象CIから集合Eに含まれる集合CIに至るまでの対象CI及び対象Relの複製を、特徴の有るCI種別を持つ集合CIを管理するFCMDBにFCMDB間データ送受信部40を介して作成する(ステップS46)。
【0071】
一方、エンティティがCIでないとき(ステップS41No)、複製作成部24は、Relの複製作成処理を行うために、要素関係複製作成部24bに移行する。要素関係複製作成部24bは、Relにて対応付けられた両端のCIのうちソースid11fをe1、ターゲットid11gをe2とする(ステップS51)。
【0072】
そして、要素関係複製作成部24bは、e1が特徴の有るCI種別を持つCIであるか否かを判定する(ステップS52)。e1が特徴の有るCI種別を持つCIでないとき(ステップS52No)、要素関係複製作成部24bは、e2が特徴の有るCI種別を持つCIであるか否かを判定する(ステップS53)。e2が特徴の有るCI種別を持つCIであるとき(ステップS53Yes)、特徴の有るCI種別を持つe2に関連付けられるCIの複製を作成する。
【0073】
具体的には、要素関係複製作成部24bは、特徴の無いCI種別を持つe1からRelを辿って到達されるCIであって特徴の無いCI種別を持つCIの集合Eを探索する(ステップS61)。構成要素複製作成部24bは、特徴の有るCI種別を持つe2から集合Eに含まれるCIに至るまでの対象CIの複製及び対象Relの複製を、FCMDB間データ送受信部40を介して特徴の有るCI種別を持つe2を管理するFCMDBに作成する。
【0074】
一方、e1が特徴の有るCI種別を持つCIであるとき(ステップS52Yes)、要素関係複製作成部24bは、e2が特徴の有るCI種別を持つCIであるか否かを判定する(ステップS54)。e2が特徴の有るCI種別を持つCIでないとき(ステップS54No)、特徴の有るCI種別を持つe1に関連付けられるCIの複製を作成する。具体的には、特徴の有るCI種別を持つe2に関連付けられるCIの複製を作成する場合と同様であるため、省略する。
【0075】
また、要素関係複製作成部24bは、e1が特徴の有るCI種別を持つCIでないとき(ステップS52No)且つe2が特徴の有るCI種別を持つCIでないとき(ステップS53No)、ステップS55に移行する。さらに、要素関係複製作成部24bは、e1が特徴の有るCI種別を持つCIであるとき(ステップS52Yes)且つe2が特徴の有るCI種別を持つCIであるとき(ステップS54Yes)、ステップS55に移行する。
【0076】
そして、要素関係複製作成部24bは、処理結果を登録処理部22に返却し(ステップS55)、複製作成部24は、エンティティの複製作成処理を終了すると、登録処理部22に処理結果を返却する(ステップS47)。
【0077】
[検索処理部の処理手順]
まず、検索要求受付部31がクライアント又はMDRから検索式cの検索要求を受け付けると、部分検索式分割部32aは、検索式cの中に特徴の有るCI種別を持つCIが含まれているか否かを判定する(ステップS81)。
【0078】
検索式cの中に特徴の有るCI種別を持つCIが含まれているとき(ステップS81Yes)、部分検索式分割部32aは、検索式cを部分検索式に分割する(ステップS82)。具体的には、検索式の先頭CIから後方にRelを辿り、特徴の有るCI種別を持つCIが始点になるように、検索式を部分検索式に分割する。
【0079】
続いて、部分検索式検索部32bは、全ての部分検索式を評価したか否かを判定する(ステップS83)。全ての部分検索式を評価したとき(ステップS83Yes)、ステップS89に移行する。一方、全ての部分検索式を評価していないとき(ステップS83No)、部分検索式検索部32bは、1つ前の部分検索式の検索結果に基づいて、次の部分検索式を作成する(ステップS84)。
【0080】
そして、部分検索式検索部32bは、部分検索式の中の先頭CIの登録先FCMDBに対して、部分検索式の検索処理依頼を、FCMDB間データ送受信部40を介して行う(ステップS85)。部分検索式検索部32bは、検索結果を取得し集計する(ステップS86)。その後、ステップS83に移行する。
【0081】
一方、検索式cの中に特徴の有るCI種別を持つCIが含まれていないとき(ステップS81No)、部分検索式検索部32bは、全FCMDBに対して検索式の検索処理依頼を行う(ステップS87)。部分検索式検索部32bは、検索結果を取得し集計する(ステップS88)。そして、部分検索式検索部32bは、検索要求の要求元に対して検索結果を返却する(ステップS89)。
【0082】
[実施例2の効果]
上記実施例2によれば、構成情報管理装置2は、複数のFCMDBに分散管理される、システムに関連するCI及びCI間を関係付けるRelに関して、自装置が管理するCI及びRelをエンティティ情報記憶部11に記憶するようにした。また、構成情報管理装置2は、エンティティ情報記憶部11にて記憶されたCIに特徴が有る場合、当該CIに関係付けられる、他FCMDBが管理するCIであって特徴が無いCIの複製を、Relの複製とともにエンティティ情報記憶部11に作成して管理するようにした。そして、構成情報管理装置2は、CI間をRelにて関係付けた検索式の検索要求を受け付けると、検索式に関する情報を、エンティティ情報記憶部11に作成された複製を用いて検索するようにした。かかる構成によれば、構成情報管理装置2は、特徴の有るCIに関係付けられる、他FCMDBが管理する特徴が無いCIの複製を、特徴の有るCIと同一のエンティティ情報記憶部11に作成して管理するようにした。そのため、構成情報管理装置2は、CIを辿って検索式に関する情報を検索するとき、各FCMDBに構成要素をばらばらに記憶しているよりも、FCMDB間を跨ぐ検索を少なくできるので、検索時間を高速化できる。しかも、複製が作成されるCIの始点は特徴の有るCIであるので、複製が作成されるCIの始点と検索対象を辿る始点とが一致する確率が高くなり、さらに検索効率の向上を図ることができる。
【0083】
また、実施例2によれば、管理部20では、構成情報の登録要求を受け付けると、構成情報に含まれるCI及びRelをそれぞれが管理されるFCMDBのエンティティ情報記憶部11に登録するエンティティ登録部22aを有するようにした。また、管理部20は、構成情報に含まれる第1のCIに特徴が有る場合、構成情報のうち第1のCIと関係付けられた特徴が無い第2のCIの複製及びこれらCI間のRelの複製を、第1のCIを管理するFCMDBのエンティティ情報記憶部11に作成する複製作成部24を有するようにした。これにより、構成情報管理装置2は、登録要求がされた構成情報に含まれるCIに特徴が有れば、当該CIに対応付けられる特徴の無いCIの複製及びこれらのCI間のRelの複製を同一のエンティティ情報記憶部11に作成する。その結果、エンティティ情報記憶部11に新規登録されたCIであっても、CIを辿る検索を高速化できる。
【0084】
また、実施例2によれば、管理部20では、構成情報に含まれる第1のCIの特徴有無が変更したか否かを判定する特徴有無変更判定部22cを有するようにした。また、複製作成部24は、特徴有無変更判定部22cにて第1のCIの特徴の有無が変更したとき、変更結果に基づいて、既にエンティティ情報記憶部11に記憶されたCIであって第1のCIと共通するCI種別を有するCIに関する複製を更新する複製更新部24cを有するようにした。これにより、複製更新部24cは、CIの特徴有無が変更したタイミングで、既にエンティティ情報記憶部11に登録されている、当該CIと同種類のCIに関する複製を更新することで、変更された特徴有無に対応する状態をリアルタイムに作成できる。
【0085】
また、実施例2によれば、管理部20では、構成情報に含まれる第1のCIと共通するCI種別を有する全CIがそれぞれ有する属性数を加算して得た全属性数から、CI種別に属するCIの平均属性数を算出し、算出した平均属性数に基づいて、特徴の有無を決定する特徴有無算出部22bを有するようにした。これにより、特徴有無算出部22bは、同一のCI種別に属するCIの平均属性数が閾値以上であれば特徴が有るものとし、閾値未満であれば特徴が無いものとすれば、CIの特徴の有無を容易に区別できる。
【0086】
また、実施例2によれば、複製作成部24は、特徴の有るCIを識別する文字から算出されるハッシュ値に対応するFCMDBに、当該CIに関係付けられるCIの複製及びこれらCI間のRelの複製を作成するようにした。これにより、複製作成部24は、特徴の有るCIに関係付けられるCIの複製及びこれらCI間のRelの複製を、特徴の有るCIに対応するFCMDBに分散させることができることとなり、スケーラビリティの向上を図ることができる。
【0087】
[具体的な事例]
ここで、構成情報管理装置2を用いて、検索式から部分検索式へ分割する例を、図22を参照しながら説明する。なお、検索式に含まれるCIのうち「Server」及び「Application」が特徴の有るCIであり、それ以外のCIは特徴の無いCIであるものとする。
【0088】
まず、検索式1の場合、部分検索式分割部32aは、検索式1の中の特徴の有るCIが始点になるように、検索式を部分検索式に分割すると、「Server」以外のCIは特徴が無いので、検索式1が部分検索式になる。また、検索式2の場合、部分検索式分割部32aは、検索式2を部分検索式に分割すると、「Server」以外に「Application」が特徴が有るので、検索式2を、「Server」を先頭とする部分検索式及び「Application」を先頭とする部分検索式に分割する。
【0089】
これにより、本実施例の構成情報管理装置2では、検索式1の情報を検索するには、1つのFCMDBによる検索が必要となる。一方、各FCMDBにエンティティ(CI、Rel)をばらばらに記憶し、エンティティ毎に検索していた従来手法では、エンティティが記憶されたFCMDB間を跨ぐ検索をすることとなるので、最大3つのFCMDBによる検索が必要となる。同様に、構成情報管理装置2では、検索式2の情報を検索するには、最大2つのFCMDBによる検索が必要となる。一方、従来手法では、最大3つのFCMDBによる検索が必要となる。したがって、本実施例の構成情報管理装置2は、従来手法の場合に比べて、FCMDBに跨る検索回数を、検索式1では1/3に、検索式2では2/3に制限できる。
【0090】
[その他]
また、この構成情報管理装置1、2は、既知のパーソナルコンピュータ、ワークステーションなどの情報処理装置に、上記した管理部20、検索部30及び記憶部10の各機能を搭載することによって実現することができる。
【0091】
また、図示した各装置の各構成要素は、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的態様は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、登録処理部22と複製作成部24とを1つの部として統合しても良く、一方、複製作成部24を、特徴の有るCIから特徴の無いCIまでの構成情報を探索する探索部と探索した構成情報を特徴の有るCIを管理するFCMDBに複製する複製部等に分散しても良い。また、記憶部10を構成情報管理装置2の外部装置としてネットワーク経由で接続するようにしても良い。また、管理部20、検索部30を別の装置がそれぞれ有し、ネットワーク接続されて協働することで、上述した構成情報管理装置2の機能を実現するようにしても良い。
【0092】
また、上記実施例で説明した各種の処理は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することによって実現することができる。そこで、以下では、図23を用いて、図3に示した構成情報管理装置2と同様の機能を有する構成情報管理プログラムを実行するコンピュータの一例を説明する。
【0093】
図23は、構成情報管理プログラムを実行するコンピュータを示す図である。図23に示すように、コンピュータ1000は、RAM(Random Access Memory)1010と、キャッシュ1020と、HDD1030と、ROM(Read Only Memory)1040と、CPU(Central Processing Unit)1050、バス1060とを有する。RAM1010、キャッシュ1020、HDD1030、ROM1040、CPU1050は、バス1060によって接続されている。
【0094】
ROM1040には、図3に示した構成情報管理装置2と同様の機能を発揮する構成情報管理プログラムが予め記憶されている。具体的には、ROM1040には、構成情報管理プログラム1041と、構成情報検索プログラム1042とが記憶されている。
【0095】
そして、CPU1050は、これらの構成情報管理プログラム1041と、構成情報検索プログラム1042とを読み出して実行する。これにより、図23に示すように、構成情報管理プログラム1041は、構成情報管理プロセス1051になり、構成情報検索プログラム1042は、構成情報検索プロセス1052になる。なお、構成情報管理プロセス1051は、図2に示した管理部20に対応し、構成情報検索プロセス1052は、図2に示した検索部30に対応する。
【0096】
また、HDD1030には、図23に示すように構成情報管理情報1031が設けられる。構成情報管理情報1031は、例えば、図3に示した記憶部10に記憶される各種データ(エンティティ情報記憶部11及び特徴情報記憶部12)に対応する。
【0097】
なお、上述した各プログラム1041〜1042については、必ずしもROM1040に記憶させなくても良い。例えば、コンピュータ1000に挿入されるフレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、MOディスク、DVDディスク、光磁気ディスク、ICカードなどの「可搬用の物理媒体」にプログラム1041〜1042を記憶させても良い。又は、コンピュータ1000の内外に備えられるハードディスクドライブ(HDD)などの「固定用の物理媒体」にプログラム1041〜1042を記憶させても良い。又は、公衆回線、インターネット、LAN、WANなどを介してコンピュータ1000に接続される「他のコンピュータ(又はサーバ)」にプログラム1041〜1042を記憶させても良い。そして、コンピュータ1000は、上述したフレキシブルディスクなどから各プログラムを読み出して実行するようにしても良い。
【0098】
以上の実施例に係る実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0099】
(付記1)複数の装置に分散管理される、システムに関連する構成要素及び構成要素間を関係付ける要素関係に関して、自装置が管理する構成要素及び要素関係を記憶する記憶部と、
前記記憶部にて記憶された構成要素に特徴が有る場合、前記構成要素に関係付けられる、他装置が管理する構成要素であって特徴が無い構成要素の複製を、要素関係の複製とともに前記記憶部に作成して管理する管理部と、
前記構成要素間を前記要素関係にて関係付けた構成情報の検索要求を受け付けると、前記構成情報に関する情報を、前記記憶部に作成された複製を用いて検索する検索部と
を有することを特徴とする構成情報管理装置。
【0100】
(付記2)前記管理部は、
前記構成情報の登録要求を受け付けると、前記構成情報に含まれる構成要素及び要素関係をそれぞれが管理される装置の記憶部に登録する登録部と、
前記構成情報に含まれる第1の構成要素に特徴が有る場合、前記構成情報のうち前記第1の構成要素と関係付けられた特徴が無い第2の構成要素の複製及びこれら構成要素間の要素関係の複製を、前記第1の構成要素を管理する装置の前記記憶部に作成する複製作成部と
を有することを特徴とする付記1に記載の構成情報管理装置。
【0101】
(付記3)前記管理部は、
前記構成情報に含まれる第1の構成要素の特徴有無が変更したか否かを判定する判定部を有し、
前記複製作成部は、
前記判定部にて第1の構成要素の特徴の有無が変更したとき、変更結果に基づいて、既に前記記憶部に記憶された構成要素であって前記第1の構成要素と共通する要素種別を有する構成要素に関する複製を更新する複製更新部を有することを特徴とする付記2に記載の構成情報管理装置。
【0102】
(付記4)前記管理部は、
前記構成情報に含まれる前記第1の構成要素と共通する要素種別を有する全構成要素がそれぞれ有する属性数を加算して得た全属性数から、当該要素種別に属する構成要素の平均属性数を算出し、算出した平均属性数に基づいて、特徴の有無を決定する特徴有無決定部を有することを特徴とする付記2又は付記3に記載の構成情報管理装置。
【0103】
(付記5)前記複製作成部は、特徴の有る構成要素を識別する文字から算出されるハッシュ値に対応する装置に、当該構成要素に関係付けられる構成要素の複製及びこれら構成要素間の要素関係の複製を作成することを特徴とする付記1から付記4のいずれか一つに記載の構成情報管理装置。
【0104】
(付記6)複数の装置に分散管理される、システムに関連する構成要素及び構成要素間を関係付ける要素関係に関して、自装置が管理する構成要素及び要素関係を記憶する記憶部にて記憶された構成要素に特徴が有る場合、前記構成要素に関係付けられる、他装置が管理する構成要素であって特徴が無い構成要素の複製を、要素関係の複製とともに前記記憶部に作成して管理する管理手順と、
前記構成要素間を前記要素関係にて関係付けた構成情報の検索要求を受け付けると、前記構成情報に関する情報を、前記記憶部に作成された複製を用いて検索する検索手順と
をコンピュータに実行させることを特徴とする構成情報管理プログラム。
【0105】
(付記7)複数の装置に分散管理される、システムに関連する構成要素及び構成要素間を関係付ける要素関係に関して、自装置が管理する構成要素及び要素関係を記憶する記憶部にて記憶された構成要素に特徴が有る場合、前記構成要素に関係付けられる、他装置が管理する構成要素であって特徴が無い構成要素の複製を、要素関係の複製とともに前記記憶部に作成して管理する管理工程と、
前記構成要素間を前記要素関係にて関係付けた構成情報の検索要求を受け付けると、前記構成情報に関する情報を、前記記憶部に作成された複製を用いて検索する検索工程と
を含むことを特徴とする構成情報管理方法。
【符号の説明】
【0106】
1、2 構成情報管理装置
10 記憶部
11 エンティティ情報記憶部
12 特徴情報記憶部
20 管理部
21 登録要求受付部
22 登録処理部
22a エンティティ登録部
22b 特徴有無算出部
22c 特徴有無変更判定部
22d 特徴情報更新部
23 登録先FCMDB算出部
24 複製作成部
24a 構成要素複製作成部
24b 要素関係複製作成部
24c 複製更新部
30 検索部
31 検索要求受付部
32 検索処理部
32a 部分検索式分割部
32c 部分検索式検索部32b
40 FCMDB間データ送受信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の装置に分散管理される、システムに関連する構成要素及び構成要素間を関係付ける要素関係に関して、自装置が管理する構成要素及び要素関係を記憶する記憶部と、
前記記憶部にて記憶された構成要素に特徴が有る場合、前記構成要素に関係付けられる、他装置が管理する構成要素であって特徴が無い構成要素の複製を、要素関係の複製とともに前記記憶部に作成して管理する管理部と、
前記構成要素間を前記要素関係にて関係付けた構成情報の検索要求を受け付けると、前記構成情報に関する情報を、前記記憶部に作成された複製を用いて検索する検索部と
を有することを特徴とする構成情報管理装置。
【請求項2】
前記管理部は、
前記構成情報の登録要求を受け付けると、前記構成情報に含まれる構成要素及び要素関係をそれぞれが管理される装置の記憶部に登録する登録部と、
前記構成情報に含まれる第1の構成要素に特徴が有る場合、前記構成情報のうち前記第1の構成要素と関係付けられた特徴が無い第2の構成要素の複製及びこれら構成要素間の要素関係の複製を、前記第1の構成要素を管理する装置の前記記憶部に作成する複製作成部と
を有することを特徴とする請求項1に記載の構成情報管理装置。
【請求項3】
前記管理部は、
前記構成情報に含まれる第1の構成要素の特徴有無が変更したか否かを判定する判定部を有し、
前記複製作成部は、
前記判定部にて第1の構成要素の特徴の有無が変更したとき、変更結果に基づいて、既に前記記憶部に記憶された構成要素であって前記第1の構成要素と共通する要素種別を有する構成要素に関する複製を更新する複製更新部を有することを特徴とする請求項2に記載の構成情報管理装置。
【請求項4】
前記管理部は、
前記構成情報に含まれる前記第1の構成要素と共通する要素種別を有する全構成要素がそれぞれ有する属性数を加算して得た全属性数から、当該要素種別に属する構成要素の平均属性数を算出し、算出した平均属性数に基づいて、特徴の有無を決定する特徴有無決定部を有することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の構成情報管理装置。
【請求項5】
複数の装置に分散管理される、システムに関連する構成要素及び構成要素間を関係付ける要素関係に関して、自装置が管理する構成要素及び要素関係を記憶する記憶部にて記憶された構成要素に特徴が有る場合、前記構成要素に関係付けられる、他装置が管理する構成要素であって特徴が無い構成要素の複製を、要素関係の複製とともに前記記憶部に作成して管理する管理手順と、
前記構成要素間を前記要素関係にて関係付けた構成情報の検索要求を受け付けると、前記構成情報に関する情報を、前記記憶部に作成された複製を用いて検索する検索手順と
をコンピュータに実行させることを特徴とする構成情報管理プログラム。
【請求項6】
複数の装置に分散管理される、システムに関連する構成要素及び構成要素間を関係付ける要素関係に関して、自装置が管理する構成要素及び要素関係を記憶する記憶部にて記憶された構成要素に特徴が有る場合、前記構成要素に関係付けられる、他装置が管理する構成要素であって特徴が無い構成要素の複製を、要素関係の複製とともに前記記憶部に作成して管理する管理工程と、
前記構成要素間を前記要素関係にて関係付けた構成情報の検索要求を受け付けると、前記構成情報に関する情報を、前記記憶部に作成された複製を用いて検索する検索工程と
を含むことを特徴とする構成情報管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公開番号】特開2011−197808(P2011−197808A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−61449(P2010−61449)
【出願日】平成22年3月17日(2010.3.17)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】