説明

構造体を位置決めするとともに構造体に作用する装置及び方法

構造体に作用する装置。一例では、本装置は、工具と、構造体を工具に給送するとともに構造体を工具から後退させる給送経路と、位置決め機構とを備える。位置決め機構は、工具に近接して位置決めされているアームと、構造体を工具に向かって方向付けるガイドとを備える。アームは、ガイド位置と後退位置との間で可動であり、ガイドは、アームとともに動くようにアームに取り付けられており、それによってガイドはアームがガイド位置にあるときには給送経路に少なくとも部分的に配置される。ガイドを少なくとも部分的に受け入れるリセスが工具に画定されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、食品又は他の製品を保持、収容、又は調理するために用いることができる物品、部材、構造体、又は容器の形に材料を成形する工具及び方法に関する。
【0002】
[関連出願の相互参照]
本願は、2009年12月30日に出願された米国仮特許出願第61/335,040号の利益を主張するものである。
【0003】
[参照による援用]
2009年12月30日に出願された米国仮特許出願第61/335,040号は、その全体が本明細書において提示されているかのように全ての目的で参照により本明細書に援用される。
【発明の概要】
【0004】
一態様では、本開示は包括的に、構造体(例えばボウル、トレー、プレート若しくは任意の他の好適なタイプの容器(例えばプレス成形された板紙容器)又は支持体)に作用する装置に関する。一例では、本装置は、工具と、構造体を工具に給送するとともに構造体を工具から後退させる給送経路と、位置決め機構とを備える。一例では、位置決め機構は、工具に近接して位置決めされているアームと、構造体を工具に向かって方向付けるガイドとを備える。アームは、ガイド位置と後退位置との間で可動であり、ガイドは、アームとともに動くようにアームに取り付けられており、それによってガイドはアームがガイド位置にあるときには給送経路に少なくとも部分的に配置される。ガイドを少なくとも部分的に受け入れるリセスが工具に画定されている。
【0005】
概して、本開示の別の態様は、構造体に作用するように工具を備える装置を用いる方法に関する。本方法は、位置決め機構をガイド位置に動かすステップであって、ガイド位置では位置決め機構の少なくとも一部が装置の給送経路にある、位置決め機構をガイド位置に動かすステップを含む。工具は、位置決め機構の少なくとも一部を少なくとも部分的に受け入れるリセスを画定している。本方法は、構造体を給送経路に沿って装置内へ給送するステップと、位置決め機構の少なくとも一部を用いて構造体を工具においてガイドするステップとを更に含む。
【0006】
本開示の一態様によると、上述の装置、方法、態様及び/又は特徴を、種々の組み合わせ及び/又は部分的な組み合わせで、プレス成形された板紙容器を作製するシステムに統合することができる。
【0007】
当業者は、以下に挙げる図面を参照しながら種々の更なる実施形態の以下の詳細な説明を読めば、それらの実施形態の上述の利点並びに他の利点及び利益を理解するであろう。
【0008】
一般的慣行に従い、以下に説明する図面の種々の特徴部は必ずしも原寸に比例して描かれていない。本開示の実施形態をより明確に例示するため、図面中の種々の特徴部及び部材の寸法は拡大又は縮小可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1A】本開示の一実施形態による工具の概略断面図である。
【図1B】本開示の一実施形態による工具の概略断面図である。
【図2】本開示の一実施形態による装置の下側アセンブリの等角図である。
【図3】本開示の一実施形態による装置の上側アセンブリの等角図である。
【図4】本開示の一実施形態による位置決め機構の等角図である。
【図5】図4の位置決め機構の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図面全体を通じて、対応する部品には対応する参照符号が付されている。
【0011】
本開示は包括的に、材料、パッケージ、部材、物品、容器(例えばプレス成形された板紙容器)、並びにそのような材料、パッケージ、部材、物品及び容器を作製する方法の種々の態様に関する。幾つかの異なる特徴、態様、実施態様及び実施形態が提供されるが、本開示の種々の特徴、態様、実施態様及び実施形態の多くの相互関係、それらの組み合わせ、並びに変更形態が本明細書によって意図される。1つの図示の実施形態では、本開示は、例えば電子レンジ内で食料品を加熱又は調理するための容器を成形することに関する。しかしながら、他の実施形態では、本開示は、マイクロ波調理には用いられない物品又は容器を成形することに関するものとすることができる。
【0012】
本開示は、食料品を加熱又は調理するときに用いるのに好適な容器(例えば構造体Cとして図面に概略的に示されている)を少なくとも部分的に収容するとともに該容器に作用する(例えば少なくとも部分的に成形する)成形用工具1を含む。例えば、容器又は構造体Cは、プレス成形された板紙容器、又は任意の他の好適なタイプの容器若しくは構造体とすることができる。例えば、容器は、以下の米国特許及び米国特許出願において開示されている容器と同様であるものとすることができる:米国特許第7,365,292号、米国特許出願公開第2005/0109653号、同第2008/0047958号、及び同第2007/0262487号(上記文献の開示は全ての目的で参照により全体的に本明細書に援用される)。また、本開示の成形用工具1は、上述の特許及び公開特許出願において開示されている種々の成形用工具及び成形機能部のいずれかと同様の特徴部を有することができる。
【0013】
図示の実施形態では、工具アセンブリ又は装置が、成形用工具1と、該成形用工具上又は任意の他の好適な位置に取り付けられている位置決め機構13とを含む。図1A及び図1Bに示されているように、成形用工具1は、上側(第1の)工具アセンブリ3と下側(第2の)工具アセンブリ5とを含む。一例では、成形用工具1はモールド(mold)アセンブリであり、その場合、上側工具アセンブリ3と下側工具アセンブリ5とは、構造体を収容するとともに成形するか又は別様に構造体に作用するように間にチャンバーを画定しているモールド(例えば凹型及び凸型)である。上側工具アセンブリ3と下側工具アセンブリ5とは、ブランク又は他の構造体を3次元容器又は任意の他の好適な構造体に成形(例えば少なくとも部分的に成形)するために工具の中心軸Aに沿って垂直方向に独立して可動である。図示の実施形態では、成形用工具1は、板紙ブランクを3次元容器又は他の構造体に成形する2段階プロセスにおける第2の成形用工具である。ブランクは、先行する成形用工具100(図1A及び図1Bに概略的に示されている)において任意選択的に容器に少なくとも部分的に成形され、最終的な成形(例えば容器の上部フランジの縁の最終的な丸め又は他の成形プロセス)のために給送経路102に沿って成形用工具1へ搬送される。ブランク、部分的に成形された容器、完全に成形された容器又は任意の他の構造体Cは、給送経路102に沿って移動し、先行する成形用工具100から成形用工具1の入口端104内へ入り、また成形用工具の出口端106から出ることができる(図1A)。代替的な実施形態では、構造体Cは、構造体のマガジン、ホッパー又は任意の他の装置から工具1内へ給送することができる。
【0014】
図2及び図3に示されているように、上側工具アセンブリ3と下側工具アセンブリ5とは、容器の概ね卵形のキャビティを形成する概ね卵形の底壁と、上方に延びる側壁とを有する容器を受け入れるように構成されている。成形用の上側工具アセンブリ3と下側工具アセンブリ5とは、他の3次元形状を有する容器又は他の構造体(例えば球形形状のキャビティを有する容器、直方体形状のトレー等)を受け入れるか又は成形するように別様に構成してもよい。容器は、成形用工具1においてブランクから成形された後で、成形用工具から排出させることができ、本開示の範囲から逸脱することなく更に処理するか、包装するか、又は付加的な成形プロセス若しくは賦形プロセスに付すことができる。
【0015】
図2に示されているように、下側工具アセンブリ5は、下側支持プレート9と、該支持プレート上に取り付けられている下側成形用プレート11とを有する。図示の実施形態では、下側成形用プレート11は、容器を成形するための機能部12を有する。下側工具アセンブリ5は、本開示から逸脱することなく別様に形状決め、配置及び/又は構成されてもよい。位置決め機構13は、下側成形用プレート11の側面に取り付けることができ、成形用工具1の出口端106に隣接して又は近接して位置決めすることができる。位置決め機構13は、アーム17に接続されている位置決め部材すなわちガイド15を備える。図示の実施形態では、アーム17は、アクチュエーター19に接続され、アクチュエーター19は、例えば機械的締結具又は接着剤を用いて該アクチュエーターを下側工具アセンブリ5に接続するアクチュエーター取り付けプレート21に接続することができる。近接スイッチ取り付けプレート25が、アクチュエーター取り付けプレート21の上部にアーム17に隣接して位置付けられている。図示の実施形態では、近接スイッチ取り付けプレート25は、アーム17の位置を検出する2つの近接スイッチ27、29を位置決めするためのものである。一実施形態では、アクチュエーター19は空気圧作動式の回転シリンダーアクチュエーターであるが、アクチュエーターは、本開示から逸脱することなく任意の他のタイプのアクチュエーターであってもよい。例えば、アクチュエーターは、リニアアクチュエーターであってもよく、又は電気モーターによって給電されてもよい。
【0016】
図2、図4及び図5に示されているように、アーム17は、枢支端17aにおいてアクチュエーター19の軸19aに接続することができる。ガイド15は、機械的締結具、接着剤又は他の方法によってアーム17のガイド端17bに取り付けることができる。ガイド端17bは、後述するように、位置決め機構13がガイド位置(図2)にあるときにガイド15が給送経路102に沿う構造体Cの移動に対して概ね垂直であるように湾曲させることができる。ガイド15は、後述するように構造体Cと接触するガイド面15aを含むことができる。ガイド面15aは、装置によって成形される構造体の形状に対応するように形状決めすることができる。例えば、ガイド面15aは、湾曲壁を有する構造体に対応するように湾曲させることができる(図4)。代替的に、ガイド面15aは、別の例では平坦な垂直壁を有する構造体と係合するように平坦であるものとすることができる。取り付けプレート21は、位置決め機構13が後退位置に動くときにアーム17及びガイド15が給送経路102から動いて完全に出ることを可能にするために下側成形用プレート11及び給送経路102から離れるように傾くことができる。位置決め機構13は、本開示から逸脱することなく別様に形状決め、配置及び/又は構成されてもよい。
【0017】
図3に示されているように、上側工具アセンブリ3は、上側支持プレート41と、該上側支持プレートに取り付けられている上側成形用プレート43とを含む。図3は、上側成形用プレート43の底面45の輪郭を示すように上側工具アセンブリ3を反転位置で示す。図示の実施形態では、上側成形用プレート43は、底面45に形成されている容器成形機能部(例えばキャビティ47)を有する。一実施形態では、下側工具アセンブリ5上の機能部12と上側工具アセンブリ3上の機能部47とは、ブランクから容器を更に成形するように相補的な形状である。一実施形態では、機能部12、47は、工具1において成形される容器の上部フランジの縁を丸めるように形状決め、配置及び位置決めすることができる。図示の実施形態では、上側工具アセンブリ3は、上側成形用プレート43の一端に、機能部47に隣接してキャビティ又はリセス49を含む。リセス49は、上側工具アセンブリ3と下側工具アセンブリ5とが閉じられるか又は少なくとも部分的に閉じられるときに、ガイド15を受け入れるように外方に開口している(例えば機能部47から離れて成形用工具1の出口端106に向かって開口している)。上側工具アセンブリ3は、本開示から逸脱することなく別様に形状決め、配置及び/又は構成されてもよい。
【0018】
一実施形態に従ってブランクから容器を成形する方法が以下で説明され、ここでは、ブランク、容器又は部分的に成形された容器は包括的に構造体Cと称される。本開示の容器は、ブランクを先行する成形用工具100内に給送するとともに、先行する成形用工具100を操作することによりブランクをプレスして賦形し、部分的に成形された容器又は他の構造体にすることによって、ブランクから成形することができる。次に、構造体を、第1の成形用工具と直列に位置付けられる第2の成形用工具とすることができる成形用工具1へ搬送するか、又は成形用工具1は第2の成形用工具以外のもの(例えば第1の、第3の等)とすることができる。一実施形態では、構造体Cは、例えば空気の吹き付け又はピックアンドプレース装置により取り出すことによって先行する成形用工具100から出た後で、構造体は、給送経路102に沿って成形用工具1の入口端104へ移動することができる。構造体Cは、重力下でシュート又はスライドのステージ間を進むことができる。代替的には、構造体は、ローラー、ベルト等の任意のコンベヤー上のステージ間で搬送することができるか、又は構造体は手動で成形用工具1内へ挿入することができる。
【0019】
上側工具アセンブリ3と下側工具アセンブリ5とが開位置(図1A)において離れると、部分的に成形された容器は続けて給送経路102に沿って入口端104を通って下側成形用プレート11上に進むことができる。位置決め機構13は、アーム17とガイド15とを図2に概ね示されるガイド位置に位置決めするように作動され、それによってガイド15は下側成形用プレート11の成形機能部12に隣接して給送経路102の一部を塞ぐ。位置決め機構は、ガイド位置すなわち「停止」位置(図2)に位置決めされて構造体Cを下側工具アセンブリ5の成形機能部12に対してガイドする。構造体Cは、給送経路102における成形機能部12上への該構造体の前進を停止させるガイド15のガイド面15aと接触するか又は別様に係合するまで、上記給送経路に沿って下側成形用プレート11を横切って移動し続けることができる。構造体がガイド15と接触した後で、位置決め機構13のアクチュエーター19が作動されて位置決め機構を「後退」位置(図4及び図5)に位置決めする。一実施形態では、上側工具アセンブリ3及び下側工具アセンブリ5の一方又は両方は、位置決め機構13が作動された後でかつガイド15が後退位置に達する前に閉位置(図1B)に向かって動くことができる。代替的には、工具1は、位置決め機構13が後退位置へ動く前に閉じることができる。上側工具アセンブリ3の上側成形用プレート43におけるリセス49の位置は、成形用工具1が閉じるときのガイド15及びアーム17と上側成形用プレートとの干渉を防止する。例えば、図1Bは、ガイド15がリセス49内に部分的に受け入れられているか又は収容されている状態の成形用工具1を概ね閉じた位置で概略的に示す。代替的な実施形態では、成形用工具1は、ガイド15が後退位置に完全に位置決めされた後で作動して閉位置に向かって動くことができる。
【0020】
位置決め機構13と、成形用工具1及び先行する成形用工具100の他の態様とは、1つ又は複数のプログラマブルロジックコントローラー(PLC)108(図1A及び図1B)又は任意の他の好適なタイプのコントローラーによって制御することができる。PLC108は、ガイド15がガイド位置にあるか又は後退位置にあるかを判断するために2つの近接スイッチ27、29から信号を受信することができる。近接スイッチ27はガイド15がガイド位置にあるときを検出し、近接スイッチ29はガイドが後退位置にあるときを検出する。成形用工具1の開閉のタイミングと、アーム17及びガイド15のガイド位置と後退位置との間の枢動と、構造体Cの取り出しとは、用いられる機器及びコンベヤーとそれらの構成とに従って調整及び最適化することができる。
【0021】
成形用工具1が図1Aの開位置にある例示的な実施形態では、PLC108は、ガイド15がガイド位置(図2)にありアーム17が近接スイッチ27と接触するまでアーム17を枢動させるようアクチュエーター19に命令する。PLC108は次いで、構造体Cを取り出すよう先行する工具100に命令し、構造体Cは次いで従来の方法で給送経路102に沿って進むか又は移動する。次いで、構造体は、上述したようにガイド15によって停止又は阻止される。PLC108は次いで、閉位置に動くよう成形用工具1に命令し、該成形用工具が閉じているときに、ガイド15は(図1Bに概略的に示される)リセス49内に少なくとも部分的に受け入れられることができる。PLC108は、閉じるよう成形用工具1に命令する前に、成形用工具が閉じるときに、又は成形用工具が完全に閉じた位置に動いた後で(ここで成形機能部12、47が構造体に作用する)、アーム17を後退位置に枢動させるようアクチュエーター19に命令することができる。アーム17が、位置決め機構13の後退位置に隣接している近接スイッチ29と係合すると(図5)、PLC108は、開位置(図1A)に動いて例えば空気の吹き付けによって構造体Cを取り出すよう成形用工具1に命令する。構造体Cは次いで、従来の方法で給送経路102に沿って成形用工具1の出口端を通って下流へ進むことができる。構造体Cは、更なる加工、包装及び/若しくは出荷、又は完成した食品パッケージへの組み付けのために搬送機構(例えばコンベヤーベルト)によって給送経路102に沿って下流方向へ更に搬送することができる。位置決め機構13と成形用工具1とは、本開示から逸脱することなく代替的な操作ステップ、方法又は順序で操作することができる。
【0022】
一実施形態では、上側工具アセンブリ3と下側工具アセンブリ5とは、Peerless Machine & Tool Corporation(Marion, Indiana, USA)によって製造されているタイプの機械(不図示)に約45度の角度で取り付けることができる。この機械は、本開示の工具アセンブリ3、5を十分に開閉するために主要な圧縮力を提供する。機械による工具アセンブリ3、5の開閉によって3次元物品又は容器Cが成形される。他のタイプの機械では、工具アセンブリ3、5は、代替的な向き(例えば逆さま又は横にして)で動作することが可能となるように改造/変更することができる。本明細書において図示及び/又は説明されている工具アセンブリ3及び5の動作位置は本開示の範囲を限定することは意図されないことを理解するべきである。
【0023】
本開示の例示的な実施形態によると、容器は、サセプタ等のマイクロ波相互作用部材を有することができるマイクロ波相互作用材料を任意選択的に含むことができる。容器は、上述され参照によって本明細書に援用される米国特許及び米国特許出願公開のいずれかに開示されているようなマイクロ波相互作用部材又はマイクロ波相互作用材料を含むことができる。代替的には、マイクロ波相互作用材料は、より詳細に以下で説明するように任意の他のタイプのマイクロ波相互作用部材、マイクロ波相互作用材料、並びに/又はマイクロ波相互作用部材及びマイクロ波相互作用材料の種々の組み合わせを含むことができる。マイクロ波相互作用部材及びマイクロ波相互作用材料は、本開示の範囲から逸脱することなく容器から省くことができる。
【0024】
本開示の一実施形態によると、本開示の上述の態様、特徴及び方法、それらの種々の組み合わせ、並びに/又はそれらの部分的な組み合わせは、構造体Cがプレス成形された板紙容器及び/又はその先行体(precursor)であるように、プレス成形される板紙容器を作製するシステム(例えば一組の工具)に統合される。このシステムは、本開示の上述の態様、特徴及び方法、それらの種々の組み合わせ、それらの部分的な組み合わせ、並びに/又は本開示を考慮して当業者が理解するであろう任意の他の変更形態を組み込むことを除いて、従来からのものとすることができる。コントローラー(例えばPLC108)及び/又は本開示の他のそれぞれの態様、特徴及び方法と協働的に関連付けることができる成形用工具1と位置決め機構13との組み合わせは、例えば、板紙容器又は同様の方法で作製される任意の同様の物品等をプレス成形する往復工具に、非常に有用で正確かつ信頼性の高い付加を与える。
【0025】
本開示の上記説明は、種々の例示的な実施形態を例示し説明するものである。本開示の精神及び範囲から逸脱することなく、種々の付加、変更、変形等を例示的な実施形態に対して行うことができる。上記説明に含まれるか又は添付図面に示されている全ての事項が、限定的な意味ではなく例示として解釈されることが意図される。さらに、本開示は、本開示の選択された実施形態のみを図示及び説明しているが、本開示は、種々の他の組み合わせ、変更形態、及び環境で用いることが可能であり、本明細書で述べられているような発明概念の範囲内の変形若しくは変更、上記教示と同等の変形若しくは変更、及び/又は関連技術分野の技術若しくは知識内にある変形若しくは変更を行うことが可能である。さらに、各実施形態の特定の機能部及び特徴を、選択的に入れ替えて、本開示の他の説明された実施形態及び説明されていない実施形態に適用することができる。
【0026】
本開示を例示的な実施形態を参照して上記で説明したが、特許請求の範囲に記載されるような本発明の精神及び範囲から逸脱することなくそれらの例示的な実施形態に対して種々の付加、変更及び変形を行うことができることが当業者には理解されるであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造体に作用する装置であって、
工具と、
前記構造体を前記工具に給送するとともに該構造体を該工具から後退させる給送経路と、
位置決め機構であって、
前記工具に近接して位置決めされているアームであって、ガイド位置と後退位置との間で可動である、アームと、
前記構造体を前記工具に向かって方向付けるガイドであって、前記アームとともに動くように該アームに取り付けられており、それによって該ガイドは前記アームが前記ガイド位置にあるときには前記給送経路に少なくとも部分的に配置される、ガイドと、
を備える位置決め機構と、
前記ガイドを少なくとも部分的に受け入れるように前記工具に画定されているリセスと、
を備える、構造体に作用する装置。
【請求項2】
前記アームは、該アームを前記ガイド位置と前記後退位置との間で動かすアクチュエーターに取り付けられており、該アクチュエーターは取り付けプレートに取り付けられている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記工具は第1の成形用プレートと第2の成形用プレートとを備え、前記取り付けプレートは前記第1の成形用プレート及び前記第2の成形用プレートのうちの少なくとも一方に取り付けられている、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記第1の成形用プレート及び前記第2の成形用プレートのうちの少なくとも一方は、該第1の成形用プレート及び該第2の成形用プレートのうちの少なくとも一方を開位置と閉位置との間で動かすよう他方に対して離接するように可動である、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記リセスは前記第1の成形用プレートに画定されており、前記取り付けプレートは前記第2の成形用プレートに取り付けられている、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記第1の成形用プレートは前記開位置と前記閉位置との間で可動である、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記位置決め機構は、前記アームの前記ガイド位置及び前記後退位置の少なくとも一方に近接している少なくとも1つの近接スイッチを備える、請求項3に記載の装置。
【請求項8】
前記アクチュエーターは回転アクチュエーターであり、前記アームは該アームの一端が前記回転アクチュエーターに取り付けられており、それによって前記回転アクチュエーターは前記アームを該アームの前記ガイド位置と前記後退位置との間で枢動させるように動作可能である、請求項2に記載の装置。
【請求項9】
前記ガイドは、湾曲面を有する構造体と係合する湾曲部分を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
構造体に作用するように工具を備える装置を用いる方法であって、
位置決め機構をガイド位置に動かすステップであって、該ガイド位置では前記位置決め機構の少なくとも一部が前記装置の給送経路にあり、前記工具は、前記位置決め機構の少なくとも一部を少なくとも部分的に受け入れるリセスを画定している、位置決め機構をガイド位置に動かすステップと、
前記構造体を前記給送経路に沿って前記装置内へ給送するステップと、
前記位置決め機構の少なくとも一部を用いて前記構造体を前記工具においてガイドするステップと、
を含む、構造体に作用するように工具を備える装置を用いる方法。
【請求項11】
前記位置決め機構を後退位置に動かすステップを更に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記工具の少なくとも一部を閉位置に向かって動かすステップであって、該閉位置では前記位置決め機構の少なくとも一部が前記工具によって画定されている前記リセス内に受け入れられる、前記工具の少なくとも一部を閉位置に向かって動かすステップを更に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記位置決め機構を前記給送経路から後退させるステップと、次いで前記工具の少なくとも一部を開位置に向かって動かすステップとを更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記位置決め機構を後退させるステップは、前記工具の少なくとも一部を前記閉位置に向かって動かすステップと概ね同じ時点で行われるようにタイミングが計られる、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記構造体を前記装置から取り出すステップを更に含む、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記工具は、入口端と、対向する出口端とを有し、前記構造体を給送するステップは、前記構造体を、前記工具の前記入口端内の前記工具の第1の成形用プレート上へ給送するステップを含み、前記構造体を取り出すステップは、該構造体を前記工具の前記出口端から取り出すステップを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記位置決め機構を前記ガイド位置に動かすステップは、前記位置決め機構のガイド部分を前記工具の前記出口端上で前記給送経路内に動かすステップを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記構造体を前記工具においてガイドするステップは、前記位置決め機構の前記ガイド部分によって前記給送経路に沿う前記構造体の移動を停止させるステップを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記リセスは、前記工具の第2の成形用プレートに画定されており、前記工具の少なくとも一部を前記閉位置に向かって動かすステップは、前記第1の成形用プレート及び前記第2の成形用プレートのうちの少なくとも一方を他方に向かって動かすステップを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記位置決め機構をガイド位置に動かすステップは、前記位置決め機構のアームを枢動させて前記位置決め機構のガイド部分を前記給送経路内へ動かすステップを含み、前記位置決め機構を前記給送経路から後退させるステップは、前記アームを枢動させて前記ガイド部分を前記給送経路から出すように動かすステップを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項21】
給送経路によって供給される構造体に作用する装置であって、
ガイドであって、
該ガイドが前記給送経路から少なくとも部分的に後退する後退位置と、
該ガイドが前記給送経路に少なくとも部分的に位置決めされるガイド位置と、
の間で動くように取り付けられているガイドと、
前記構造体を少なくとも部分的に収容するとともに該構造体に作用するように該構造体に対して少なくとも部分的に閉じられるように前記給送経路に沿って位置決めされている工具であって、
前記ガイドが前記ガイド位置にあり、
前記工具が前記構造体に対して少なくとも部分的に閉じられて該構造体を少なくとも部分的に収容するのと同時に、前記ガイドを少なくとも部分的に収容するリセスを含む、工具と、
を備える、給送経路によって供給される構造体に作用する装置。
【請求項22】
構造体に作用する方法であって、
前記構造体が給送経路に沿って進む間に前記構造体を阻止するステップであって、ガイドを前記給送経路内に動かして前記構造体と係合させるとともに該構造体を工具に向かって方向付けるステップを含む、前記構造体を阻止するステップと、
次いで、前記工具を少なくとも部分的に閉じるステップであって、該工具を前記構造体に対して閉じて該構造体を少なくとも部分的に収容するとともに該構造体に作用するステップを含む、前記工具を少なくとも部分的に閉じるステップと、
を含む、構造体に作用する方法。
【請求項23】
前記工具を少なくとも部分的に閉じるステップは、前記ガイドを前記工具のリセス内に少なくとも部分的に収容するステップを更に含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記方法は、プレス成形される板紙容器を少なくとも部分的に成形する方法を含み、
前記工具を前記構造体に対して閉じて該構造体を少なくとも部分的に収容するとともに該構造体に作用するステップを含む、前記工具を少なくとも部分的に閉じるステップは、前記板紙容器を前記工具内で少なくとも部分的にプレス成形するステップを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
構造体を少なくとも部分的に成形する工具であって、
モールドを含むモールドアセンブリであって、前記モールド間で、該モールドによって協働的に画定されているチャンバーを開くとともに少なくとも部分的に閉じるように相対運動が生じることができ、前記チャンバーは前記構造体を少なくとも部分的に収容するとともに該構造体に作用するためのものである、モールドアセンブリを備え、
前記モールドの少なくとも一方は、前記モールドアセンブリが閉形態にある間に外方に開口しているリセスを更に画定している、構造体を少なくとも部分的に成形する工具。
【請求項26】
前記リセスは、前記チャンバーの形状に従って湾曲している側壁と、位置決め機構のガイド部分の幅に対応するように離間している2つの端壁とを含み、前記位置決め機構は、前記ガイド部分の少なくとも一部を前記リセス内に位置決めするように動作可能である、請求項25に記載の工具。
【請求項27】
前記チャンバーは、前記モールドのうちの第1のモールドのキャビティによって少なくとも部分的に画定されており、
ガイドが、後退位置とガイド位置との間で動くように前記第1のモールドに取り付けられており、
前記ガイドは、前記ガイド位置にある間には、前記後退位置と比較して、前記第1のモールドの前記キャビティにより近く、
前記モールドのうちの第2のモールドが前記リセスを少なくとも部分的に画定しており、
前記リセスは、
前記ガイドが前記ガイド位置にあり、
前記モールドアセンブリが前記構造体に対して少なくとも部分的に閉じられて該構造体を少なくとも部分的に収容するのと同時に、前記ガイドを少なくとも部分的に収容するようになっている、請求項25に記載の工具。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2013−516321(P2013−516321A)
【公表日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−547257(P2012−547257)
【出願日】平成22年12月29日(2010.12.29)
【国際出願番号】PCT/US2010/062303
【国際公開番号】WO2011/082205
【国際公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【出願人】(504075588)グラフィック パッケージング インターナショナル インコーポレイテッド (137)
【Fターム(参考)】