説明

様々な周辺光において、超音波画像をDICOM準拠して表示するシステム及び方法

超音波イメージングシステムは、被検体からエコー信号を受信する超音波プローブと、プローブから受信されるエコー信号を超音波画像に対応するエコーデータに変換するプロセッサとを含む。システムは、プロセッサから受信されるエコーデータを感知データの対応する値に変換するグレイスケールマッパも含む。グレイスケールマッパは、DICOM準拠GSDF較正曲線を使用してこの変換を行う。感知データは、変換プロセッサを通され、該プロセッサは、周辺光センサから周辺光信号も受信する。変換プロセッサは、周辺光信号及びディスプレイ装置のディスプレイ特性に基づいて、感知値をそれぞれのデジタル駆動レベルに変換し、デジタル駆動レベルは、変動する周辺光条件の下で、最適画像表示を維持するために適用される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療診断イメージングシステムに関し、より詳細には、周辺光の状態の変化にもかかわらず、表示される画像が、医療画像を表示するための一般に受け入れられた性能の基準に適合することを保証する超音波診断イメージングシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
人体の解剖構造の画像は、一般に様々な技術を使用して得られる。例えば画像は、X線、磁気共鳴イメージング(MRI)及び超音波技術により得られる。現代の医療イメージングシステムにおいて、画像はデジタル記録として取り込まれ、メディア又はネットワークストレージサーバに記憶される。画像は、生成されたときにリアルタイムで見られ得るか、又は保存されたデジタル記録を使用して見られ得る。どちらの場合も、画像は、陰極線管(CRT)ディスプレイ、プラズマディスプレイ、発光ダイオード(LED)ディスプレイ、電界放出ディスプレイ、及び有機ELディスプレイを含む様々なディスプレイを通じて見られ得る。画像がこれらのディスプレイの各々で見られるとき、同じ画像の見かけは異なり得る。更に、これらのディスプレイの何れかにおいて見られる画像は、オペレータの調整の結果として変化し得る。例えば、ユーザは、画像の明るさ、コントラスト、又は色の彩度を変化させ得る。画像は、様々な光の状態において、これらのディスプレイ装置の何れかを使用しても見られ得るが、これは、ディスプレイの位置、又は他の理由、例えば周辺光の状態の変化とともに変化し得る。これらの変化の結果として、その後、画像が得られる際にイメージングシステム上で見られる画像が知覚される態様と、診断レビュー局のディスプレイに表示されるときに画像が知覚される態様とを比較して、違いが存在し得る。
【0003】
医療画像が表示される態様のこれら及び他の態様にもかかわらず、医療画像が、医療画像を表示する一般に受け入れられた性能基準に適合する一貫した態様で表示されることが、正確な診断のために重要になり得る。画像取得とその後のレビューとの間の医療画像の一様な知覚を達成するために、努力がなされている。例えば医用画像と通信(DICOM)標準規格は、医用画像が、一貫した態様で知覚されることを保証するように試みる。画像の視覚的表示を扱うDICOM標準規格の部分は、PS3.14である。標準規格のこの部分は、グレイスケール標準関数(GSDF)規格として知られる、医用画像モニタの較正プロファイルを規定する。GSDF規格により提供される較正プロファイルは、等差のディスプレイ入力に対する知覚された明るさにおいて「知覚的線形化」を達成する。GSDF規格は、光のレベルの増分変化に対して、人間の目の感度が、光の絶対強度とともに変化するという認識に基づく。それゆえGSDF較正プロファイルは、デジタル画像値をそれぞれの発光レベルにマッピングする客観的、定量的機構を提供する。デジタル画像値と発光レベルとの間の既知の機能的関係を使用することにより、画像は、元の取得装置において持つのと同じ診断値を備える異なる装置又は媒体上に表示され、見られ得る。GSDF規格は、ディスプレイ装置をGSDF較正曲線に構成するとき、見る環境の周囲の光のレベルも考慮する。周囲の光の量がGSDF較正の実行において無視される場合、グレイを表示するために使用される低い光レベルは、環境において上昇する周囲の光レベルに圧倒されるであろう。
【0004】
PS3.14が除去しようとする1つの変数は、ユーザが個人的に感じる、より多くの診断表示であるものに画像を調整するために、ユーザが採用し得るユーザの好みの変動性である。ユーザにこのような調整をさせ得る1つの環境変数は、画像が見られる部屋又は研究室の周辺光である。いくつかの例において、部屋は、例えば患者がより快適にくつろげるように、明るく照明され得る。他の例において、部屋は、表示される画像における微妙な細部が診断医により容易に識別され得るように、薄暗く照明され得る。他の例において、画像が明るく照明されて部屋で得られ、それから診断医により読むために、薄暗く照明された診断研究室のワークステーションに電子的に転送され得る。これらの変わりやすい条件において、超音波検査士(sonographer)は、最も診断に用いると感じる画像を表示するため、明るさ及びコントラストのような画像表示制御を調整したいであろう。しかしながら、手動の画像調整は、ゲイン又はTGCを音響制御が遠隔で見る質の悪いデジタル画像を生成し得るので、遠隔で見られるときに画像に悪影響を与え得る。他の補償は、超音波検査士にディスプレイの明るさ/コントラストを変化させないままにするが、ゲイン又はTGCのような音響画像制御を異常に調整することにより、周囲の光に対して補償する。これらの調整は、デジタル画像をその場で見ること及び遠隔で見ることの両方に対して、悪影響を与える傾向にあり得る。両方のタイプの調整は、質の悪い画像知覚、又は悪い音響制御設定となり得る。
【0005】
医療画像を表示する従来のモニタは、表示される画像の主導調整を可能にすることにより、周囲光のレベルに基づいてGSDF較正を提供しようとする。調整は、通常固定された見積もりか、又は周囲光の強度の測定を使用してなされる。これらの見積もりは、調整をする人の主観的な判定に基づき、それゆえ一貫しておらず、誤りをともなう。更に、これらの見積もりは、周囲光の条件が、GSDF較正を試みられたときに存在するものとは異なる場合に不正確になり、このようなことは、超音波イメージングシステムが異なる部屋に移動されるとき、容易に生じ得る。
ポータブルディスプレイを使用して、過度に明るい超音波画像を表示することになるという他の問題は、過度に電力を消費し、バッテリ再充電の間の時間の低下を明白にする。それゆえ、DICOM規格に適合する態様で、超音波画像を表示したいことは別として、バッテリ再充電の間の時間を最大化するために、過度に明るい超音波画像を表示することを回避することも望ましい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
それゆえ、画像が取得される、超音波イメージングシステムの位置における周辺光のレベルの変動にも関わらず、一貫してDICOM規格に適合する遠隔システムディスプレイ用の画像を生成する超音波イメージングシステムに対するニーズがある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
超音波イメージングシステム及び方法は、DICOM準拠の態様で、レビュー局及び遠隔ディスプレイ装置において表示する超音波画像を生成する。超音波画像に対応するエコーデータは、まず適切な手段により設けられる。エコーデータの値は、DICOM準拠GSDF較正曲線を使用して、対応するp値に変換される。結果として、超音波画像に対応するDICOM準拠p値が生成される。ディスプレイ装置の近辺における周辺光のレベルも感知される。p値は、ディスプレイ装置の表示特性及び周辺光の感知されたレベルに基づいて、それぞれのデジタル駆動レベルに変換される。したがって、周辺光のセンシングされたレベルは、超音波システムディスプレイのそれぞれのデジタル駆動レベルにp値を変換する際に自動的に使用される。デジタル画像は、DICOM規格に準拠した知覚的に線形の態様で表示され得る、遠隔位置における他のディスプレイに伝送され得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の一例による超音波診断イメージングシステム100は、図1に示される。イメージング装置100は、トランスデューサ素子のアレイ112を含むプローブ又はスキャンヘッド110を有する。アレイ112は、画像フィールドに渡って、異なる角度でビームを伝送する。ビームの伝送は、送信機114により制御され、該送信機は、アレイ112のトランスデューサ素子の各々の動作の頻度、フェージング、及び時間を制御し、各ビームは、所定の基点からアレイに沿って所定の角度で送信される。各ビームの方向に沿って戻るエコーは、アレイ112の素子により受信され、アナログデジタル(A/D)コンバータ115によりデジタル化され、デジタルビーム形成器116に結合される。デジタルビーム形成器116は、各スキャンライン又はビーム方向に沿って、フォーカスされたシーケンスの一様なデジタルエコーサンプルを形成するため、トランスデューサ素子のアレイ112からのエコーを遅延させるとともに、足し合わせる。サンプルのシーケンスは、ビーム形成器116により形成されるビームに対応するそれぞれの画像フレームを形成するために使用される。
【0009】
送信機114及びビーム形成器は、システム制御器118の制御の下で操作され、これは、今度はイメージングシステム100のユーザにより操作されるユーザインタフェース120上の制御の設定に応答する。システム制御器118は、使用される画像深度及び開口に対して、受信されたエコー信号を適切に遅延及び組み合わせるように、デジタルビーム形成器116も制御する。
【0010】
デジタルビーム形成器116により生成されるスキャンラインエコー信号は、プログラム可能デジタルフィルタ122によりフィルタリングされ、これは、関心ある周波数帯を規定する。高調波造影剤をイメージングするか、又は組織高調波イメージングを実行する場合、フィルタ122の通過帯域は、通過帯域の高調波を通過させるように設定される。フィルタリングされた信号は、検出器124により検出される。Bモードイメージングでは、検出器124は、エコー信号包絡線の振幅検出を実行する。ドップライメージングでは、エコーの集合が、画像の各点に対してアセンブルされ、ドップラシフト又はドップラ電力強度を見積もるためにドップラ処理される。画像のスキャンラインからのエコーデータは、画像メモリ126において収集される。このエコーデータは、スキャンコンバータ128に結合され、ここでエコーデータは、矩形の線形スキャン画像、又は扇型画像、又は3Dボリュームレンダリングのような所望の画像フォーマットで構成される。
【0011】
スキャンコンバータ128からのエコーデータは、グレイスケールマッパ(mapper)130を使用するマッピングとして知られるプロセスにおいて、グレイスケール表示値の範囲に変換される。グレイスケールマッパ130は、スキャンコンバータ128からのエコーデータに対応する値を、「p値」として知られるそれぞれの知覚値に対応するデータに変換する。p値は、エコーデータを一般にDICOM規格、特にGSDF較正曲線に従う人間の知覚における「丁度可知差異」に線形に関連付ける輝度値である。グレイスケールマッパ130は、ルックアップテーブルを使用してこの関数を実行し得るか、又は公式に従った計算のような他の手段によりなされ得る。これらのp値は、画像が表示される特定の装置に対して独立である。図2は、エコーデータ値に対応するp値を示すGSDF較正曲線の一例を図示する。
【0012】
グレイスケールマッパ130が画像をGSDF較正曲線にマッピングした後、画像に対応するデータは、外部ネットワーク、ストレージ装置、及びディスプレイ装置(図示略)、例えばワークステーション、ペーパープリンタ、及びフィルムプリンタに転送され得る。これらの装置がDICOM標準規格画像に対応するように構成される場合、画像は、これらの元々の形態で、これらの有する同じ診断値に対して再生され得る。画像は、暗室でワークステーションモニタ、又はLCDディスプレイのような放射性ディスプレイ上に示され得るか、透過性フィルムに印刷され、放射線ライトボックス上で見られるか、又は各場合における同じ診断表示を持つ光沢あり若しくは光沢なしの印画紙に印刷される。外部ネットワーク、ストレージ装置、及びディスプレイ装置は、標準のDICOM画像をそれぞれのディスプレイ装置の特性ディスプレイ曲線に適用することにより、この関数を実行し、これは、標準の画像をディスプレイ装置の既知のディスプレイ特性に変換する。画像は、ディスプレイ装置の制限内で、該画像が表示される様々なディスプレイ装置に対して同じ診断値を提示するであろう。これらのソフトコピーレビューの構成は、見る位置における周辺光を考慮して実行され、これは画像取得位置の周辺光に対して独立である。
【0013】
図1を更に参照すると、エコーデータ値がマッパ130によりGSDF較正曲線を使用してそれぞれのp値にマッピングされた後、p値に対応するデータは、p値/DDL変換プロセッサ134に適用される。p値/DDL変換プロセッサ134は、DICOM較正されたp値にマッピングされた画像を、イメージングシステム100に使用される特定のディスプレイ装置150に適したデジタル駆動レベル(DDL)の範囲に変換する。例えば変換プロセッサ134の入力部において適用されるp値は、図3に示されるように、通常のCRTディスプレイ装置の標準曲線30に図でプロットされる一連のデジタル駆動レベルにマッピングされ得る。しかしながら、異なるディスプレイ装置150は、異なる一連のDDLを必要とし得る。例えば変換プロセッサ134は、受信されたp値を、フラットパネルディスプレイ装置応答曲線32に図でプロットされる一連のデジタル駆動レベルにマッピングし得る。ユニークなディスプレイ装置上で、発光レベルの標準化された画像を忠実に再生するため、GSDF曲線に準拠したp値は、装置特有の応答曲線32に従って変換されなければならない。これは、好ましくは出力DDL値のルックアップテーブルによりなされ、受信されたDICOM準拠p値を使用して、変換プロセッサ134がこれに取り組む。他のディスプレイ装置(図示略)は、異なるディスプレイ応答を有し得、変換は、異なるディスプレイ装置を正確に駆動するために実行されるであろう。変換プロセッサ134により生成されるDDL値がディスプレイ装置150に適用される場合、ディスプレイ装置150は、装置150に特有の駆動レベルにより駆動され、これは、装置150に対して、DICOMディスプレイ標準規格の人間の知覚レベルに準拠する発光レベルの画像を生成させる。
【0014】
イメージングシステム100も、少なくとも1つの周辺光センサ140を含み、これは、p値/DDL変換プロセッサ134に接続される。周辺光センサ140は、ディスプレイ装置150の周囲の周辺光のレベルを示す信号を生成する。p値/DDL変換プロセッサ134は、周辺光センサ140からの信号に対応する周辺光のレベルに対する特定のデジタル駆動レベルDDLに対して、グレイスケールマッパ130からのDICOM準拠p値を関連付ける較正曲線を生成するために、周辺光のレベルを示す信号を使用する。上で説明されるように、この較正曲線は、ルックアップテーブルの形態であり得るか、又はいくつかの他の手段により実現され得る。ルックアップテーブルが使用される場合、ディスプレイ装置150の特性及び周辺光のレベルに特有のルックアップテーブルが生成される。それからp値/DDL変換プロセッサ134は、各受信されたp値を対応するDDL値に変換するために、このルックアップテーブルを使用する。結果として、ディスプレイ装置150は、周辺光のレベルの変動にも関わらず、一貫した画像を提示する。部屋における周辺光が増加若しくは減少するか、画像システムが異なる部屋に移動されると、光センサ140は、対応する信号をp値/DDL変換プロセッサ134に適用するであろう。それからp値/DDL変換プロセッサ134は、例えば周辺光のレベルに対応する新たなルックアップテーブルを生成することにより、新たな較正曲線を生成するであろう。それから変換プロセッサは、p値をそれぞれのDDL値に変換するために、この新たな較正曲線を使用するであろう。
【0015】
異なるレベルの周辺光に対する較正曲線のセットは、例えば図4に示される。例えば曲線41は、この範囲を通じて比較的線形である。この曲線は、ディスプレイのダイナミックレンジの低下が、低い発光レベルに対してより多くの補償を必要とする明るく照明された部屋において使用されるであろう。より高い数字の曲線は、徐々に暗くなる周囲の部屋の光レベルに対して使用される。例えば曲線49は、グラフの基点付近の急峻なカーブの形状から明らかであるが、連続した低いグレイレベルの間に急峻な変化を適用する。このディスプレイ関数は、特に低い発光レベルで、薄暗く照明された部屋において、ディスプレイされた画像の診断値を維持するのに必要とされる低いレベルの駆動値において、より大きな微分を与えるであろう。
【0016】
1つの周辺光センサ140のみが図1において示されるが、第2周辺光センサ160からの信号は、周辺光の対応するレベル及び性質に対して、ディスプレイDDL値にp値を関連付ける較正曲線の生成を支援するため、オプションとしてp値/DDL変換プロセッサ134により使用され得る。例えば周辺光センサ140は、ディスプレイ装置150のスクリーンにある周辺光のレベルを感知し得、一方周辺光センサ160が、スクリーンの背後の周辺光のレベルを感知し得る。これらの周辺光センサ140、160の両方により感知される光のレベルの平均は、受信されたp値を出力DLL値に関連付ける新たな較正曲線を生成するために使用され得る。代替として、反射光及びバックライトのレベルは、較正曲線の構成において異なって説明され得る。
【0017】
イメージングシステム100は、手動調整可能輝度制御器158も含み得、これは、ユーザがディスプレイ装置150に示される画像の輝度を変更することを可能にする。これは、周辺光条件の個人的な判定に基づいて、ユーザが手動の調整をすることを可能にする。画像は、周辺光のユーザ判定が妥当である場合、依然としてDICOM標準規格に準拠するであろう。輝度調整は、所望であれば、音響イメージングパラメータの変化とみなされ、GSDFを無効にせず、ローカルのモニタ上、及び遠隔レビューに使用されるエクスポートされたデジタル画像の両方に現れる画像に変更するために使用され得る。
【0018】
本発明は、開示された実施例を参照して記載されているが、当業者は、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態及び詳細において変更がなされ得ることを認識するであろう。このような修正は、当業者の技能の範囲内にある。例えば超音波システムは、2つのビデオ出力を有し得、一方が周辺光に対して補償された信号を生成し、他方が補償されていないビデオ信号を生成する。ユーザは、イメージングシステムと同じ見る部屋におけるディスプレイに対する補償されたビデオ出力と、異なる周辺光条件を有し得る別個の見る部屋におけるディスプレイに出力される補償されていないビデオ出力とを使用するであろう。したがって、本発明は、請求項による以外では制限されない。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】図1は、本発明の一例による超音波診断イメージングシステムを図示するブロック図である。
【図2】図2は、エコーデータ値対p値の規格化されたグレイスケール表示関数を図示するグラフであり、これは人間の観測者により線形に知覚され得る発光の違いを規定する。
【図3】図3は、図1の超音波診断イメージングシステムに使用されるディスプレイ装置に特有のデジタル表示レベル(DDL)値へのp値の変換を図示するグラフである。
【図4】図4は、p値をDDL値に関連付ける較正曲線のいくつかの例を示すグラフであり、これらのうちの1つは、周辺光のそれぞれのレベルに対して、図1のシステムにおいて選択される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイ装置に超音波画像を表示する方法であって、
前記超音波画像に対応するエコーデータを供給するステップと、
前記ディスプレイ装置の近辺における周辺光のレベルを感知するステップと、
前記エコーデータの各値を対応する感知値に変換するため、DICOM準拠GSDF較正曲線を使用することにより、前記超音波画像に対応するDICOM準拠感知値を生成するステップと、
前記ディスプレイ装置のディスプレイ特性及び周辺光の感知されたレベルに基づいて、前記感知値をそれぞれのデジタル駆動レベルに変換するステップであって、該周辺光の感知されたレベルが、前記感知値の前記それぞれのデジタル駆動レベルへの変換に自動的に使用されるステップと、
前記ディスプレイ装置が前記超音波画像を表示することができるように、前記デジタル駆動レベルを前記ディスプレイ装置に供給するステップと
を有する方法。
【請求項2】
前記エコーデータの各値を対応する感知値に変換するため、DICOM準拠GSDF較正曲線を使用するステップが、
前記DICOM準拠GSDF較正曲線に対応するルックアップテーブルを生成するステップであって、該ルックアップテーブルが複数のエコーデータ値及び複数の感知値を含み、該感知値の各々が、前記エコーデータ値のそれぞれ一つと関連付けられるステップと、
前記ルックアップテーブルにおいて、前記関連付けられる感知値を参照するため、前記エコーデータ値を使用するステップと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記感知値をそれぞれのデジタル駆動レベルに変換するステップが、
ディスプレイ装置のディスプレイ特性及び周辺光の感知されたレベルに対応するルックアップテーブルを生成するステップであって、該ルックアップテーブルは複数の感知値及び複数のデジタル駆動レベルを含み、該複数のデジタル駆動レベルの各々は、前記感知値のそれぞれと関連付けられるステップと、
前記ルックアップテーブルの前記関連付けられるデジタル駆動レベルを参照するために、前記感知値を使用するステップと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ディスプレイ装置のディスプレイ特性及び前記周辺光のセンシングされたレベルに対応するルックアップテーブルを生成するステップが、前記ディスプレイ装置のディスプレイ特性に対応するルックアップテーブルを生成するステップを有し、該ディスプレイ装置のディスプレイ特性に対応するそれぞれのルックアップテーブルが、周辺光の各感知レベルに対して生成される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ディスプレイ装置の近辺における周辺光のレベルを感知するステップが、前記ディスプレイ装置の近辺の2つの別個の位置における周辺光のレベルを感知するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ディスプレイ装置の近辺の2つの別個の位置における周辺光のレベルを感知するステップが、
前記ディスプレイ装置のディスプレイスクリーン上の周辺光のレベルを感知するステップと、
前記ディスプレイ装置の前記ディスプレイスクリーンの背後の周辺光のレベルを感知するステップと
を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記ディスプレイ装置に表示される前記超音波画像の輝度を手動で調整するステップを更に含み、
前記輝度を調整するステップが、ローカルのディスプレイ装置、及び遠隔で見るために使用される画像信号において現れる画像を変更させる音響イメージングパラメータの変化とみなされる、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記ディスプレイ装置が、フラットパネルディスプレイ装置を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記ディスプレイ装置が、陰極線管ディスプレイ装置を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
エコーデータの各値を対応する感知値に変換するため、DICOM準拠のGSDF較正曲線を使用するステップが、エコーデータの各値を対応するグレイスケール感知値にマッピングするステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
被検体からエコー信号を受け取る超音波プローブと、
前記プローブから前記エコー信号を受信するために結合されるプロセッサであって、前記受信されたエコー信号を超音波信号に対応するエコーデータに変換するように動作可能なプロセッサと
ディスプレイ装置と、
前記プロセッサから前記エコーデータを受信するために結合されるグレイスケールマッパであって、前記グレイスケールマッパが、DICOM準拠GSDF較正曲線を使用して、エコーデータの各値を感知データの対応する値に変換するように動作可能であり、その結果、前記超音波画像に対応する値を有するDICOM準拠感知データを生成するグレイスケールマッパと、
前記ディスプレイ装置の近辺における周辺光のレベルを感知するとともに、該レベルに対応する周辺光信号を生成するように動作可能である周辺光センサと、
前記グレイスケールマッパから前記感知データを受信するとともに、前記周辺光センサから前記周辺光信号を受信するために結合される変換プロセッサであって、前記ディスプレイ装置の少なくとも1つのディスプレイ特性及び前記周辺光信号に基づいて、前記感知値をそれぞれのデジタル駆動レベルに変換するように動作可能であり、前記ディスプレイ装置が前記超音波画像を表示できるように、前記デジタル駆動レベルを前記ディスプレイ装置に供給するため、前記ディスプレイ装置に結合される変換プロセッサと、
を含む、超音波イメージングシステム。
【請求項12】
前記グレイスケールマッパが、DICOM準拠GSDF較正曲線に対応するルックアップテーブルを有し、前記ルックアップテーブルが、エコーデータの複数の値及び感知データの複数の値を含み、該感知データの各々がエコーデータの値のそれぞれと関連付けられる、請求項11に記載の超音波イメージングシステム。
【請求項13】
前記変換プロセッサが、前記ディスプレイ装置の前記ディスプレイ特性及び前記周辺光センサからの前記周辺光信号に対応するルックアップテーブルを有し、該ルックアップテーブルが、前記感知データの複数の値及び複数のデジタル駆動レベルを含み、該レベルの各々が、前記感知データの前記値のそれぞれ1つと関連付けられる、請求項11に記載の超音波イメージングシステム。
【請求項14】
前記周辺光センサが、
前記ディスプレイ装置の近辺の第1位置における周辺光のレベルを感知する第1周辺光センサと、
前記第1位置とは異なる、前記ディスプレイ装置の近辺の第2位置における周辺光のレベルを感知する第2周辺光センサと
を有する、請求項11に記載の超音波イメージングシステム。
【請求項15】
前記第1位置が、前記ディスプレイ装置のディスプレイスクリーンを含み、前記第2位置が、前記ディスプレイ装置の前記ディスプレイスクリーンの背後の位置を含む、請求項14に記載の超音波イメージングシステム。
【請求項16】
前記ディスプレイ装置上に示される画像の輝度が手動で調整されることを可能にする、手動調整可能輝度制御部を更に含む、請求項11に記載の超音波イメージングシステム。
【請求項17】
前記ディスプレイ装置が、フラットパネルディスプレイ装置を含む、請求項11に記載の超音波イメージングシステム。
【請求項18】
前記ディスプレイ装置が、陰極線管ディスプレイ装置を含む、請求項11に記載の超音波イメージングシステム。
【請求項19】
前記ディスプレイ装置が、前記感知データが外部ネットワークに結合され得るように、前記グレイスケールマッパからDICOM準拠感知データを受信するように結合される通信ポートを有する、請求項11に記載の超音波イメージングシステム。
【請求項20】
前記グレイスケールマッパから前記感知データを受信するように結合される変換プロセッサを更に含み、前記変換プロセッサが、少なくとも1つの音響イメージングパラメータに基づいて前記感知値をそれぞれのデジタル駆動レベルに変換するように動作可能であり、前記変換プロセッサが、局部周辺光条件に対して補償されないビデオ信号が供給されるビデオ出力に結合される、請求項11に記載の超音波イメージングシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2009−542398(P2009−542398A)
【公表日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−519026(P2009−519026)
【出願日】平成19年7月3日(2007.7.3)
【国際出願番号】PCT/IB2007/052589
【国際公開番号】WO2008/007301
【国際公開日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】