説明

模型飛行機用スタンド

【課題】 従来の模型飛行機用スタンドとしては、一端が基台に固定され他端が模型飛行機に巻き付けられている支持部材によって模型飛行機を支持する構造であるため、模型飛行機の胴体部分には巻き付けられた支持部材が存在するため、展示される模型飛行機の外観が著しく損なわれるという問題点があった。
【解決手段】基台2と、該基台2に形成されたガイド部21に挿入される鍔部31a を有する台部31、該台部31の上面から起立したアーム部32、該アーム部32の上端に形成された係合部33からなるスタンド3と、該スタンド3の前記係合部33に着脱自在に取付けられる係合部41が裏面に形成された模型飛行機P の胴体と略同じ湾曲形状に形成されたホルダ4とから構成したものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、模型飛行機を飛行させない時に飾るための模型飛行機用スタンドに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の模型飛行機を室内に置いておく手段としては、紐を利用して天井から吊るして保管する方法が一般的であったが、紐が切断されたような場合には模型飛行機が破損してしまうことがあり、また、体裁が悪いといった問題があった。そこで、模型飛行機を卓上や棚に飾るためのスタンドが開発されている。その一例として、例えば、特開2004−181138号公報に開示されている発明がある。その内容は、基台と、可撓性のワイヤー状の素材からなる支持部材とからなり、支持部材は、下端が基台に固定され、上端を模型飛行機の胴体部後方に巻き付けられたものである。
【0003】
そして、このスタンドにあっては、模型飛行機に何らの取付構造を付加することなくスタンドに取付けることが可能となり、従って、どのような形状の模型飛行機であっても支持することができるという利点があった。
【特許文献1】特開2004−181138号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、この模型飛行機用スタンドの支持部材は、一端を基台に固定し、他端を模型飛行機に巻き付けることで模型飛行機を支持する構造であるため、模型飛行機の胴体部分には巻き付けられた支持部材が存在するため、展示される模型飛行機の外観が著しく損なわれるという問題点があり、また、モータを駆動源とする模型飛行機の電池は充電式のものが一般的に用いられるが、充電用電池は模型から取り外し、別途充電器にて充電する必要があるといった問題があった。
【0005】
本発明は前記した問題点を解決せんとするもので、その目的とするところは、模型飛行機に支持部材を巻き付けて支持することがなく、展示される模型飛行機の外観を損なうことがなく、また、模型飛行機の電池を充電することができる充電機能を有する模型飛行機用スタンドを提供せんとするにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の模型飛行機用スタンドは前記した目的を達成せんとするもので、請求項1の手段は、基台と、該基台に形成されたガイド部に挿入される鍔部を有する台部、該台部の上面から起立したアーム部、該アーム部の上端に形成された係合部からなるスタンドと、該スタンドの前記係合部に着脱自在に取付けられる係合部が裏面に形成された模型飛行機の胴体と略同じ湾曲形状に形成されたホルダとから構成し、前記基台のガイド部に前記スタンドの台部を挿入取付け、該スタンドの係合部に前記ホルダの係合部を係合した状態において、該ホルダ上に模型飛行機の主翼位置の胴体部分を載置することで展示可能としたことを特徴とする。
【0007】
請求項2の手段は、前記した請求項1において、前記スタンドの台部裏面は平坦面に形成され、かつ、アーム部の上端は台部から外れた位置となるように変形され、また、前記ホルダの裏面に形成されている係合部は長手方向の一端に形成され、前記スタンドの係合部とホルダの係合部との係合状態においてスタンドとホルダとが重なるようにすることで、ホルダ上に模型飛行機の主翼位置の胴体部分を載置することでスタンドのみで展示可能としたことを特徴とする。
【0008】
請求項3の手段は、前記した請求項1において、前記基台には模型飛行機の電池に充電するための充電用電池が収納され、かつ、模型飛行機の電池に接続するための端子が設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明は前記したように、基台に一端が着脱自在に取付けられたスタンドの上端に対して着脱自在にホルダを取付け、該ホルダに対して模型飛行機の胴体部を載置することで模型飛行機を展示、保管できるので、従来のような展示、保管するための面倒な作業が全く必要がないものである。
【0010】
また、スタンドを基台から外した状態において、該スタンドの台部を卓上や棚等に載置し、このスタンドにホルダを前記したとは逆向きに取付けることでホルダの上面に模型飛行機を載置することができ前記した基台を介しての展示、保管並びに基台を取り除いた状態での模型飛行機の展示、保管ができる。
【0011】
さらに、基台には、充電用電池が収納され、模型飛行機の電池に接続するための端子が設けられているため、模型飛行機を展示した状態において電池の充電を行うことができる等の効果を有するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明に係る模型飛行機用スタンドは、基台と、該基台に着脱自在に取付けられるスタンドと、該スタンドに着脱自在に取付けられるホルダとから構成し、該ホルダの上に模型飛行機を載置することで展示や保管が行える。
【実施例】
【0013】
次に、本発明に係る模型飛行機用スタンドを図面に基づいて具体的に説明する。
ここで、図1は本発明に係る模型飛行機用スタンドで模型飛行機を支持した状態を示す斜視図、図2は本発明に係る模型飛行機用スタンドの分解斜視図、図3はスタンドとホルダとの係合状態を示す説明図、図4は基台を用いない場合の模型飛行機用スタンドで模型飛行機を支持した状態を示す斜視図、図5は基台を用いない場合のスタンドとホルダとの結合状態を示す説明図である。
【0014】
図における符号1は本発明に係る模型飛行機用スタンドを示している。この模型飛行機用スタンド1は、合成樹脂等によって形成されるものであって、展示スペース等に載置される基台2と、該基台2から起立するスタンド3と、該スタンド3の上端に設けられると共に、模型飛行機Pが載置されるホルダ4とからなることを基本構成としている。
【0015】
基台2は、ラジオコントロール飛行機等の模型飛行機Pを安定して支持できるように平面視矩形状をなし、上前にはスタンド3の台部31に形成された鍔部31a が挿入されるガイド部21が形成されている。詳しくは、ガイド部21に台部31の鍔部31a の形状に合致したスリット状の溝21a が形成されていて、鍔部31a をガイド部21に挿入することができる。
【0016】
また、図示しないが、基台2の内部には模型飛行機P を駆動するため電池を充電する充電用電池が収納されている。さらに、基台2の後方には模型飛行機Pの電池に接続するための端子部22が設けられている。
【0017】
スタンド3の下部には台部31が形成され、その底面に基台2のガイド部21に挿入される鍔部31a が形成されると共に、後述するように、基台2を用いることなく模型飛行機を支持できるように裏面が平坦面に形成されている。また、台部31の上面からアーム部32が起立している。このアーム部32は、その上端が台部31から外れた位置(基台2への差し込み方向から外れた方向)に変形している。さらに、アーム部32の上端には、ホルダ4の後述する係合部(凹部)41と係合する係合部33(凸部)が形成されている。
【0018】
ホルダ4は模型飛行機の主翼位置にて胴体部分を支持できるように、胴体部分と略同じ湾曲形状をなすように形成されている。また、ホルダ4の裏面にはアーム部32の上端に設けた係合部33と係合する係合部41が、長手方向の一端に形成されている。なお、アーム部32の上端に設けた係合部33はホルダ4に対して回転しないようにが楕円形状に形成され、係合部41の形状も楕円形状となっている。
【0019】
次に、本発明に係る模型飛行機用スタンドの使用例を説明する。
まず、基台2のガイド部21にスタンド3の台部31における鍔部31a を挿入して基台2にスタンド3を取付ける。そして、スタンド3のアーム部32の上端に形成した係合部33とホルダ4の裏面に形成した係合部41と係合させて、模型飛行機用スタンド1を組み立てる。なお、基台2を用いる場合には、スタンド3とホルダ4とが平面視において重ならないように係合させる。
【0020】
そして、ホルダ4上に模型飛行機Pの主翼位置の胴体部分を載置して、模型飛行機を展示、保管する。これにより、従来のように、模型飛行機の胴体に支持部材を巻き付けることがないため、展示や保管される模型飛行機の外観が著しく損なわれることがない。また、模型飛行機Pを駆動するための電池を模型飛行機Pから取り外し、基台2に形成した端子22に接続することにより、基台2内の充電用電池により充電が可能となる。このため、別途充電器が不要となる。
【0021】
本発明に係る模型飛行機用スタンドは、基台2を省略して模型飛行機を展示することも可能である。この場合には、図5に示すように、スタンド3の係合部33とホルダ4の係合部41との係合状態を基台1を用いる場合とは逆向き、すなわち、平面視においてスタンド3とホルダ4との大部分が重なり、しかも、スタンド3とホルダ4とが略平行となるようにして係合する。そして、図4に示すように、ホルダ4上に模型飛行機Pの主翼位置の胴体部分を載置することで、模型飛行機Pの重量はスタンド3の台部31の略中心位置に加わることで平均が取れて安定状態で展示・保管することができる。
【0022】
なお、前記した実施例において、模型飛行機Pの大きさや胴体の形状に応じたホルダ4を用意し、また、模型飛行機Pの重量や搭載されている電池の容量に応じて基台2の大きさ(充電用電池の容量)を用意し、さらに、スタンド3の長さも異なるものを用意し、遊技者が使用する模型飛行機に応じて適宜選択して購入することで、最適な模型飛行機用スタンドを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明に係る模型飛行機用スタンドで模型飛行機を支持した状態を示す斜視図である。
【図2】本発明に係る模型飛行機用スタンドの分解斜視図である。
【図3】スタンドとホルダとの係合状態を示す説明図である。
【図4】基台を用いない場合の模型飛行機用スタンドで模型飛行機を支持した状態を示す斜視図である。
【図5】基台を用いない場合のスタンドとホルダとの結合状態を示す説明図である。
【符号の説明】
【0024】
1 模型飛行機用スタンド
2 基台
21 ガイド部
22 端子部
3 スタンド
31 台部
32 アーム部
33 係合部
4 ホルダ
41 係合部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基台と、
該基台に形成されたガイド部に挿入される鍔部を有する台部、該台部の上面から起立したアーム部、該アーム部の上端に形成された係合部からなるスタンドと、
該スタンドの前記係合部に着脱自在に取付けられる係合部が裏面に形成された模型飛行機の胴体と略同じ湾曲形状に形成されたホルダと、
から構成し、前記基台のガイド部に前記スタンドの台部を挿入取付け、該スタンドの係合部に前記ホルダの係合部を係合した状態において、該ホルダ上に模型飛行機の主翼位置の胴体部分を載置することで展示可能としたことを特徴とする模型飛行機用スタンド。
【請求項2】
前記スタンドの台部裏面は平坦面に形成され、かつ、アーム部の上端は台部から外れた位置となるように変形され、また、前記ホルダの裏面に形成されている係合部は長手方向の一端に形成され、前記スタンドの係合部とホルダの係合部との係合状態においてスタンドとホルダとが重なるようにすることで、ホルダ上に模型飛行機の主翼位置の胴体部分を載置することでスタンドのみで展示可能としたことを特徴とする請求項1記載の模型飛行機用スタンド。
【請求項3】
前記基台には模型飛行機の電池に充電するための充電用電池が収納され、かつ、模型飛行機の電池に接続するための端子が設けられていることを特徴とする請求項1記載の模型飛行機用スタンド。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−183080(P2008−183080A)
【公開日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−17416(P2007−17416)
【出願日】平成19年1月29日(2007.1.29)
【出願人】(390024822)京商株式会社 (15)
【Fターム(参考)】