説明

樹脂及びレジスト組成物

【課題】優れたラインエッジラフネスを有するレジストパターンを得ることができるレジスト組成物の樹脂を提供する。
【解決手段】式(1)で表される化合物と多価フェノールとを反応させて得られる樹脂。[式(1)中、B及びBは、それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルキレン基を表す。L及びLは、それぞれ独立に、ハロゲン原子、−O−SO−R’基(R’は炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数6〜20のアリール基を表す。)、−O−CH=CH基又は−O−CH=CH(CH)基を表す。]

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レジスト用樹脂及び半導体の微細加工に用いられるレジスト組成物等に関する。
【背景技術】
【0002】
リソグラフィ技術を用いた半導体の微細加工に用いられるレジスト組成物は、露光により酸を発生する塩及び樹脂を含有する。
特許文献1には、樹脂として、メタクリル酸2−エチル−2−アダマンチル及びp−ヒドロキシスチレンを重合させて得られる共重合体と、酸発生剤と、塩基性化合物と、溶剤とからなるレジスト組成物が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−97254号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の樹脂では、該樹脂を含むレジスト組成物から得られるレジストパターンのラインエッジラフネスが必ずしも十分満足できるものではない場合があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、以下の発明を含む。
[1] 式(1)で表される化合物と多価フェノールとを反応させて得られる樹脂。

[式(1)中、B及びBは、それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルキレン基を表す。
及びLは、それぞれ独立に、ハロゲン原子、−O−SO−R’基(R’は炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数6〜20のアリール基を表す。)、−O−CH=CH基又は−O−CH=CH(CH)基を表す。]
【0006】
[2] 多価フェノールが、式(2)で表される化合物、式(4)で表される化合物、式(5)で表される化合物、式(6)で表される化合物及び式(7)で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1つの化合物である[1]記載の樹脂。

[式(2)中、R21〜R24は、それぞれ独立に、水素原子、−OX24又は炭素数1〜6のアルキル基を表す。
21〜X24は、それぞれ独立に、水素原子又は式(3)で表される基を表し、X21〜X24のうち少なくとも1つは水素原子を表す。
nは0〜3の整数を表す。

(式(3)中、R31及びR32は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を示す。
mは、1〜4の整数を示す。
33は炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数3〜12の飽和環状炭化水素基を表す。
環Yは、炭素数3〜20の飽和炭化水素環を示す。
*は結合手を表す。)]

[式(4)中、R41〜R47は、それぞれ独立に、水素原子、−OX44又は炭素数1〜6のアルキル基を表し、R43及びR44は互いに結合して炭素数3〜20の環を形成してもよく、R46及びR47は互いに結合して炭素数3〜20の環を形成してもよい。
41〜X44は、それぞれ独立に、水素原子又は式(3)で表される基を表し、X41〜X44のうち少なくとも1つは水素原子を表す。]

[式(5)中、R51〜R54は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数4〜20のシクロアルキルアルキル基、−OX59、炭素数6〜20のアリール基又は炭素数7〜20のアラルキル基を表し、該アルキル基、該アリール基及びアラルキル基に含まれる水素原子は−OX60で置換されていてもよい。
51〜X60は、それぞれ独立に、水素原子又は式(3)で表される基を表し、X51〜X60のうち少なくとも1つは水素原子を表す。]

[式(6)中、R61〜R64は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数4〜20のシクロアルキルアルキル基、−OX65、炭素数6〜20のアリール基又は炭素数7〜20のアラルキル基を表し、該アルキル基、該アリール基及びアラルキル基に含まれる水素原子は−OX66で置換されていてもよい。
61〜X66は、それぞれ独立に、水素原子又は式(3)で表される基を表し、X61〜X66のうち少なくとも1つは水素原子を表す。]

[式(7)中、X71〜X74は、それぞれ独立に、水素原子又は式(3)で表される基を表し、X71〜X74のうち少なくとも1つは水素原子を表す。]
【0007】
[3] L及びLは、それぞれ独立に、ハロゲン原子、メシルオキシ基、トシルオキシ基、−O−CH=CH基又は−O−CH=CH(CH)基である[1]又は[2]記載の樹脂。
【0008】
[4] X21〜X24のうち少なくとも2つは水素原子を表し、X41〜X44のうち少なくとも2つは水素原子を表し、X51〜X60のうち少なくとも2つは水素原子を表し、X61〜X66のうち少なくとも2つは水素原子を表し、X71〜X74のうち少なくとも2つは水素原子を表す[2]又は[3]記載の樹脂。
【0009】
[5] 式(1)で表される化合物と多価フェノールとを反応させる樹脂の製造方法。

[式(1)中、B及びBは、それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルキレン基を表す。
及びLは、それぞれ独立に、ハロゲン原子、−O−SO−R’基(R’は炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数6〜20のアリール基を表す。)、−O−CH=CH基又は−O−CH=CH(CH)基を表す。]
【0010】
[6] [1]〜[4]のいずれか記載の樹脂と、酸発生剤とを含むレジスト組成物。
【0011】
[7] 酸発生剤が式(B1)で表される酸発生剤である[6]記載のレジスト組成物。

[式(B1)中、Q1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
b1は、単結合又は2価の炭素数1〜17の飽和炭化水素基を表し、前記2価の飽和炭化水素基の−CH−は、−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
Yは、置換基を有していてもよい炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素数3〜18の飽和環状炭化水素基を表し、前記脂肪族炭化水素基及び前記飽和環状炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−、−SO−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
+は、有機カチオンを表す。]
【発明の効果】
【0012】
本発明の樹脂によれば、該樹脂を含むレジスト組成物から、優れたラインエッジラフネスを有するレジストパターンを得る形成することができる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の樹脂は、式(1)で表される化合物及び多価フェノールを反応させて得られる樹脂である。
【0014】
<式(1)で表される化合物>
及びBにおける炭素数1〜6のアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、1−メチルトリメチレン基、1−メチルペンタメチレン基、2−メチルペンタメチレン基、3−メチルペンタメチレン基、1−エチルテトラメチレン基、2−エチルテトラメチレン基、3−エチルテトラメチレン基、1,1−ジメチルテトラメチレン基、1−メチル−2−エチルトリメチレン基等が例示され、好ましくはメチレン基、エチレン基、トリメチレン基及びテトラメチレン基が挙げられる。
【0015】
R’における炭素数6〜20のアリール基としては、フェニル基及びトリル基等が挙げられる。
R’としては、メチル基又はトリル基が好ましく、メチル基又はp−トリル基がより好ましい。
−O−SO−R’基としては、メシルオキシ基又はトシルオキシ基が好ましい。
及びLにおけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられ、塩素原子が好ましい。
【0016】
式(1)で表される化合物としては、例えば下記の化合物が挙げられる。

【0017】
式(1)で表される化合物は、公知の方法で製造することができ、また容易に入手することができる。
【0018】
<多価フェノール>
フェノールとは、ベンゼン環、ナフタリン環その他の芳香族性の環に結合する水素原子が水酸基で置換された化合物をいい、多価フェノールとは、分子内に水酸基及び/又は式(3)で表される基を、合計で2個以上有するフェノールをいう。多価フェノールとは、分子内に水酸基を2個以上有するフェノールであることが好ましい。
【0019】
多価フェノールは、式(2)で表される化合物、式(4)で表される化合物、式(5)で表される化合物、式(6)で表される化合物及び式(7)で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1つの化合物であることが好ましい。
【0020】
(式(2)で表される化合物)
21〜R24における炭素数1〜6のアルキル基としては、上記と同じものが挙げられ、好ましくは水素原子、メチル基、エチル基、イソプロピル基及びブチル基が挙げられる。
21〜X24のうち少なくとも2つは水素原子であることが好ましい。
【0021】
式(3)で表される基を有さない式(2)で表される化合物としては、これに限定されるものではないが、例えば、下記の化合物が挙げられる。

【0022】
(式(4)で表される化合物)
41〜R47における炭素数1〜6のアルキル基としては、上記と同じものが挙げられ、好ましくは水素原子、メチル基、エチル基、イソプロピル基及びブチル基が挙げられる。
43及びR44並びにR46及びR47が互いに結合して形成する炭素数3〜20の環としては、シクロプロパン環、シクロブタン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロヘプタン環、シクロオクタン環、シクロノナン環、シクロデカン環、シクロウンデカン環、シクロドデカン環、シクロトリデカン環等が例示され、好ましくはシクロブタン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環が挙げられる。
41〜X44のうち少なくとも2つは水素原子であることが好ましい。
【0023】
式(3)で表される基を有さない式(4)で表される化合物としては、これらに限定されるものではないが、例えば、下記の化合物が挙げられる。

【0024】
(式(5)で表される化合物)
51〜R54における炭素数1〜6のアルキル基としては、上記と同じものが挙げられ、好ましくは水素原子、メチル基、エチル基、イソプロピル基及びブチル基が挙げられる。
51〜R54における炭素数3〜10のシクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基、などが挙げられる。
51〜R54における炭素数4〜20のシクロアルキルアルキル基としては、シクロプロピルメチル基、シクロプロピルエチル基、シクロブチルメチル基、シクロブチルプロピル基、シクロペンチルメチル基、シクロペンチルエチル基、シクロペンチルブチル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基、シクロヘキシルブチル基、シクロヘキシルペンチル基、シクロヘキシルヘキシル基、シクロヘプチルオクチル基、シクロオクチルデシル基、シクロノニルドデシル基、シクロデシルヘプチル基、などが挙げられる。
【0025】
51〜R54における−OHで置換されている炭素数1〜6のアルキル基としては、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシペンチル基、ヒドロキシヘキシル基、3−ヒドロキシブチル基、等が挙げられる。
51〜R54における−OHで置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基としては、フェニル基、ヒドロキシフェニル基、ジヒドロキシフェニル基、トリヒドロキシフェニル基等が挙げられる。
51〜R54における−OHで置換されていてもよい炭素数7〜20のアラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、ヒドロキシベンジル基等が挙げられる。
【0026】
51〜R54としては、好ましくは水素原子、メチル基、エチル基、イソプロピル基、ブチル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ヒドロキシフェニル基及びジヒドロキシフェニル基が挙げられる。
51〜X60のうち少なくとも2つは水素原子であることが好ましい。
【0027】
式(3)で表される基を有さない式(5)で表される化合物としては、これらに限定されるものではないが、例えば、下記の化合物が挙げられる。

【0028】
(式(6)で表される化合物)
61〜R64における炭素数1〜6のアルキル基としては、上記と同じものが挙げられ、好ましくは水素原子、メチル基、エチル基、イソプロピル基及びブチル基が挙げられる。
61〜R64における炭素数3〜10のシクロアルキル基としては、上記と同じものが挙げられる。
61〜R64における炭素数4〜20のシクロアルキルアルキル基としては、上記と同じものが挙げられる。
61〜R64における−OHで置換されている炭素数1〜6のアルキル基としては、上記と同じものが挙げられる。
61〜R64における炭素数6〜20のアリール基としては、上記と同じものが挙げられる。
61〜R64における炭素数7〜20のアラルキル基としては、上記と同じものが挙げられる。
61〜X66のうち少なくとも2つは水素原子であることが好ましい。
【0029】
式(3)で表される基を有さない式(6)で表される化合物としては、これに限定されるものではないが、例えば、下記の化合物が挙げられる。

【0030】
(式(7)で表される化合物)
71〜X74のうち少なくとも2つは水素原子であることが好ましい。
式(3)で表される基を有さない式(7)で表される化合物としては、これに限定されるものではないが、例えば、下記の化合物が挙げられる。

【0031】
(式(3)で表される基)
31及びR32における炭素数1〜6のアルキル基としては、上記と同じものが挙げられ、R31及びR32としては好ましくは水素原子又はメチル基が挙げられる。
33における炭素数1〜6のアルキル基としては、上記と同じものが挙げられ、R33としては好ましくは、メチル基、エチル基又はイソプロピル基が挙げられる。
環Yにおける炭素数3〜20の飽和炭化水素環としては、上記の炭素数3〜20の飽和環と同じものが挙げられ、シクロヘキサン環又はアダマンタン環が好ましい。
【0032】
式(3)で表される基としては、例えば式(3−1)で表される基が挙げられる。

[式(X−1)中、R31〜R33、m及び*は上記と同じ意味を表す。]
【0033】
式(3)で表される基を有さない式(2)、式(4)〜式(7)で表される多価フェノールと、式(3’)で表される化合物とを反応させることによって、式(3)で表される基を有する多価フェノールを得ることができる。式(3)で表される基を有する多価フェノールに、さらに式(3’)で表される化合物を反応させてもよい。

[式(3’)中、R31〜R33、Y及びmは、上記と同じ意味を表す。
は、ハロゲン原子、メシルオキシ基又はトシルオキシ基を表す。]
【0034】
式(3)で表される基を有さない式(2)、式(4)〜式(7)で表される多価フェノールと式(3’)で表される化合物との反応は、例えば、トルエン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの不活性溶媒中で行われ、反応温度は、−30〜200℃、好ましくは、0〜150℃である。反応は塩基を添加することが好ましく、例えば、トリエチルアミン、ピリジン、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム tert−ブトキシド等の有機塩基、水素化ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウムのような無機塩基、又はこれらの混合物が用いられる。
【0035】
式(2)、式(4)〜式(7)で表される多価フェノールが有するn個の−OHに対して、式(3’)で表される化合物の使用量は、1〜(n−1)当量、好ましくは、1〜(n−2)当量であり、塩基の使用量は、式(3’)で表される化合物1モルに対して、1〜6モル、好ましくは、1〜4モルである。
反応には、テトラブチルアンモニウムブロミドのような相間移動触媒を添加することも可能である。
【0036】
式(3)で表される基を有する多価フェノールは、通常の後処理によって取り出すことができる。式(3)で表される基を有する多価フェノールは、式(3)で表される基の数が異なる複数の多価フェノールの混合物として得られるが、クロマトグラフィー、再結晶又は蒸留によって精製することができる。
【0037】
多価フェノールの分子量は、通常、100〜5000であり、好ましくは200〜4500であり、より好ましくは300〜4000である。
【0038】
〈樹脂〉
【0039】
本発明の樹脂は、例えば、L及びLがハロゲン原子又は−O−SO−R’基(R’は炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数6〜20のアリール基を表す。)である場合、式(1)で表される化合物と多価フェノールとを縮合反応させることによって得ることができる。
【0040】
縮合反応は、例えば、トルエン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの不活性溶媒中で行われ、反応温度は、−30℃〜200℃、好ましくは、0℃〜150℃である。反応は塩基存在下で行うことが好ましく、塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ピリジン、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム tert−ブトキシド等の有機塩基、水素化ナトリウム、炭酸カリウム及び水酸化ナトリウムのような無機塩基が挙げられる。異なる複数の塩基を混合して用いてもよい。
【0041】
n個の水酸基を含む多価フェノール1モルに対して、式(1)で表される化合物の使用量は、1〜nモル、好ましくは、1〜n/2モル、塩基は、1〜2nモル、好ましくは、1〜n/2モル使用する。
反応は、テトラブチルアンモニウムブロミドのような相間移動触媒存在下で行うことも好ましい。
【0042】
また、本発明の樹脂は、例えば、L及びLが−O−CH=CH基又は−O−CH=CH(CH)基である場合、式(1)で表される化合物と多価フェノールとを付加反応させることによって得ることができる。
【0043】
付加反応は、例えば、トルエン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの不活性溶媒中で行われ、反応温度は、−70℃〜200℃、好ましくは、−20℃〜150℃である。反応は酸の存在下で行うことが好ましく、酸としては、例えば、酢酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などの有機酸、塩酸、硫酸などの無機酸、ナフィオンなどの酸性樹脂が挙げられる。異なる複数の酸を混合して用いてもよい。
【0044】
n個の水酸基を含む多価フェノール1モルに対して、式(1)で表される化合物の使用量は、1〜nモル、好ましくは、1〜n/2モル、酸は、1〜2nモル、好ましくは、1〜n/2モル使用する。
【0045】
本発明の樹脂は、通常の後処理によって取り出される。また、クロマトグラフィー、再結晶又は蒸留によって精製してもよい。
【0046】
本発明の樹脂の分子量は、通常、3.0×10〜2.0×10であり、好ましくは5.0×10〜1.0×10であり、より好ましくは2.0×10〜2.0×10である。
本発明の樹脂の含有量は、後述するレジスト組成物の固形分量を基準に、50〜99.9重量%程度、好ましくは60〜99重量%、より好ましくは60〜97重量%である。固形分量とは、レジスト組成物から溶剤を除いた成分の合計量を意味する。
【0047】
本発明の樹脂は、アルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸と作用してアルカリ水溶液で溶解しえる樹脂であり、本発明の樹脂と、露光により酸を発生する光酸発生剤とを含有するレジスト組成物は、電子線又はEUV用の化学増幅型レジスト組成物として好適である。
【0048】
〈酸発生剤(以下「酸発生剤(B)」という場合がある)〉
酸発生剤(B)は、非イオン系とイオン系とに分類される。非イオン系酸発生剤には、有機ハロゲン化物、スルホネートエステル類(例えば2−ニトロベンジルエステル、芳香族スルホネート、オキシムスルホネート、N−スルホニルオキシイミド、N−スルホニルオキシイミド、スルホニルオキシケトン、DNQ 4−スルホネート)、スルホン類(例えばジスルホン、ケトスルホン、スルホニルジアゾメタン)等が含まれる。イオン系酸発生剤は、オニウムカチオンを含むオニウム塩(例えばジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩)が代表的である。オニウム塩のアニオンとしては、スルホン酸アニオン、スルホニルイミドアニオン、スルホニルメチドアニオン等が挙げられ、オニウム塩としては、トリフェニルスルホニウム 2,4,6−トリイソプロピルベンゼンスルホナート等が挙げられる。
【0049】
酸発生剤(B)としては、レジスト分野で使用される酸発生剤(特に光酸発生剤)だけでなく、光カチオン重合の光開始剤、色素類の光消色剤、又は光変色剤等の放射線(光)によって酸を発生する公知化合物及びそれらの混合物も、適宜、使用できる。例えば特開昭63−26653号、特開昭55−164824号、特開昭62−69263号、特開昭63−146038号、特開昭63−163452号、特開昭62−153853号、特開昭63−146029号や、米国特許第3,779,778号、米国特許第3,849,137号、独国特許第3914407号、欧州特許第126,712号等に記載の放射線によって酸を発生する化合物を使用できる。
【0050】
酸発生剤(B)は、好ましくはフッ素含有酸発生剤であり、より好ましくは式(B1)で表されるスルホン酸塩(以下「酸発生剤(B1)」という場合がある。)である。
【0051】
ペルフルオロアルキル基としては、例えば、トリフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロsec−ブチル基、ペルフルオロtert−ブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基などが挙げられる。
式(B1)では、Q1及びQ2は、それぞれ独立に、好ましくはペルフルオロメチル基又はフッ素原子であり、より好ましくはフッ素原子である。
【0052】
2価の飽和炭化水素基としては、直鎖状アルキレン基、分岐状アルキレン基、単環式又は多環式の飽和環状炭化水素基が挙げられ、これらの基のうち2種以上を組み合わせたものでもよい。
具体的には、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基、ドデカン−1,12−ジイル基、トリデカン−1,13−ジイル基、テトラデカン−1,14−ジイル基、ペンタデカン−1,15−ジイル基、ヘキサデカン−1,16−ジイル基、ヘプタデカン−1,17−ジイル基、メチリデン基、エチリデン基、プロピリデン基、2−プロピリデン基等の直鎖状アルキレン基;
直鎖状アルキレンに、アルキル基(特に、炭素数1〜4のアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等)の側鎖を有したもの、例えば、1−メチル−1,3−プロピレン基、2−メチル−1,3−プロピレン基、2−メチル−1,2−プロピレン基、1−メチル−1,4−ブチレン基、2−メチル−1,4−ブチレン基等の分岐状アルキレン;
1,3−シクロブチレン基、1,3−シクロペンチレン基、1,4−シクロヘキシレン基、1,5−シクロオクチレン基等のシクロアルキレン基である単環式の飽和環状炭化水素基;
1,4−ノルボルニレン基、2,5−ノルボルニレン基、1,5−アダマンチレン基、2,6−アダマンチレン基等の多環式の飽和環状炭化水素基等が挙げられる。
【0053】
b1の飽和炭化水素基に含まれる−CH−が−O−又は−CO−で置き換わった基としては、例えば、式(b1−1)〜式(b1−6)が挙げられる。Lb1は、好ましくは式(b1−1)〜式(b1−4)のいずれか、さらに好ましくは式(b1−1)又は式(b1−2)が挙げられる。なお、式(b1−1)〜式(b1−6)は、その左右を式(B1)に合わせて記載しており、左側でC(Q1)(Q2)−と結合し、右側で−Yと結合する。以下の式(b1−1)〜式(b1−6)の具体例も同様である。
【0054】

式(b1−1)〜式(b1−6)中、
b2は、単結合又は炭素数1〜15の飽和炭化水素基を表す。
b3は、単結合又は炭素数1〜12の飽和炭化水素基を表す。
b4は、炭素数1〜13の飽和炭化水素基を表す。但しLb3及びLb4の炭素数上限は13である。
b5は、炭素数1〜15の飽和炭化水素基を表す。
b6及びLb7は、それぞれ独立に、炭素数1〜15の飽和炭化水素基を表す。但しLb6及びLb7の炭素数上限は16である。
b8は、炭素数1〜14の飽和炭化水素基を表す。
b9及びLb10は、それぞれ独立に、炭素数1〜11の飽和炭化水素基を表す。但しLb9及びLb10の炭素数上限は12である。
中でも、式(b1−1)で表される2価の基が好ましく、Lb2が単結合又は−CH−である式(b1−1)で表される2価の基がより好ましい。
【0055】
式(b1−1)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。

【0056】
式(b1−2)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。

【0057】
式(b1−3)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。

【0058】
式(b1−4)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。

【0059】
式(b1−5)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。

【0060】
式(b1−6)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。

【0061】
b1の飽和炭化水素基は、置換基を有していてもよい。置換基としては、例えば、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基、炭素数7〜21のアラルキル基、炭素数2〜4のアシル基又はグリシジルオキシ基などが挙げられる。
アラルキル基としては、例えば、ベンジル、フェネチル、フェニルプロピル、トリチル、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基等が挙げられる。
【0062】
Yの脂肪族炭化水素基としては、炭素数1〜6のアルキル基が好ましい。
脂肪族炭化水素基及び飽和環状炭化水素基の置換基としては、例えば、ハロゲン原子(但しフッ素原子を除く)、ヒドロキシ基、オキソ基、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基、ヒドロキシ基含有炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜16の飽和環状炭化水素基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基、炭素数7〜21のアラルキル基、炭素数2〜4のアシル基、グリシジルオキシ基又は−(CH2j2−O−CO−Rb1基(式中、Rb1は、炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜16の飽和環状炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。j2は、0〜4の整数を表す。)などが挙げられる。Yの置換基である脂肪族炭化水素基、飽和環状炭化水素基、芳香族炭化水素基及びアラルキル基等は、さらに置換基を有していてもよい。ここでの置換基は、例えば、アルキル基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、オキソ基等が挙げられる。
ヒドロキシ基含有脂肪族炭化水素基としては、例えば、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基などが挙げられる。
Yの脂肪族炭化水素基及び飽和環状炭化水素基における−CH−が−O−、−SO−又は−CO−で置き換わった基としては、例えば、環状エーテル(−CH−が−O−で置き換わった基)、オキソ基を有する飽和環状炭化水素基(−CH−が−CO−で置き換わった基)、スルトン環(隣り合う2つの−CH−が、それぞれ、−O−又は−SO−で置き換わった基)又はラクトン環(隣り合う2つの−CH−が、それぞれ、−O−又は−CO−で置き換わった基)等が挙げられる。
【0063】
特に、Yの飽和環状炭化水素基としては、式(Y1)〜式(Y26)で表される基が挙げられる。

【0064】
なかでも、好ましくは式(Y1)〜式(Y19)のいずれかで表される基であり、より好ましくは式(Y11)、式(Y14)、式(Y15)又は式(Y19)で表される基であり、さらに好ましくは式(Y11)又は式(Y14)で表される基である。
【0065】
脂肪族炭化水素基で置換された飽和環状炭化水素基であるYとしては、例えば以下のものが挙げられる。

【0066】
ヒドロキシ基又はヒドロキシ基含有脂肪族炭化水素基で置換された飽和環状炭化水素基であるYとしては、例えば以下のものが挙げられる。
【0067】

【0068】
芳香族炭化水素基で置換された飽和環状炭化水素基であるYとしては、例えば以下のものが挙げられる。
【0069】

【0070】
−(CH2j2−O−CO−Rb1基で置換された飽和環状炭化水素基であるYとしては、例えば以下のものが挙げられる。
【0071】

【0072】
Yは、好ましくは置換基(例えば、オキソ基等)を有していてもよいアダマンチル基であり、より好ましくはアダマンチル基又はオキソアダマンチル基である。
【0073】
式(B1)で表される塩におけるスルホン酸アニオンとしては、例えば、置換基Lb1が式(b1−1)である以下の式(b1−1−1)〜式(b1−1−1−9)で表されるアニオンが好ましい。以下の式においては、置換基の定義は上記と同じ意味であり、置換基Rb2及びRb3は、それぞれ独立に炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基(好ましくは、メチル基)を表す。
【0074】

【0075】
脂肪族炭化水素基又は無置換の飽和環状炭化水素基であるYと式(b1−1)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオン又は脂肪族炭化水素基が置換された飽和環状炭化水素基であるYと式(b1−1)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。

【0076】

【0077】

【0078】

【0079】
−(CH2j2−O−CO−Rb1基が置換された飽和環状炭化水素基であるYと式(b1−1)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。

【0080】
ヒドロキシ基又はヒドロキシ基含有脂肪族炭化水素基が置換された飽和環状炭化水素基であるYと式(b1−1)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
【0081】

【0082】

【0083】

【0084】

【0085】
芳香族炭化水素基又はアラルキル基が置換された飽和環状炭化水素基であるYと式(b1−1)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
【0086】

【0087】
環状エーテルであるYと式(b1−1)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。

【0088】
ラクトン環であるYと式(b1−1)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。

【0089】

【0090】
オキソ基を有する飽和環状炭化水素であるYと式(b1−1)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
【0091】

【0092】
スルトン環であるYと式(b1−1)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。

【0093】
脂肪族炭化水素基又は無置換の飽和環状炭化水素基であるYと式(b1−2)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオン又は脂肪族炭化水素基が置換された飽和環状炭化水素基であるYと式(b1−2)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。

【0094】

【0095】

【0096】

【0097】

【0098】

【0099】
−(CH2j2−O−CO−Rb1基が置換された飽和環状炭化水素基であるYと式(b1−2)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
【0100】

【0101】
ヒドロキシ基又はヒドロキシ基含有脂肪族炭化水素基が置換された飽和環状炭化水素基であるYと式(b1−2)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
【0102】

【0103】

【0104】
芳香族炭化水素基が置換された飽和環状炭化水素基であるYと式(b1−2)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
【0105】

【0106】
環状エーテルであるYと式(b1−2)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
【0107】

【0108】
ラクトン環であるYと式(b1−2)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
【0109】

【0110】
オキソ基を有するYと式(b1−2)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
【0111】

【0112】
スルトン環であるYと式(b1−2)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
【0113】

【0114】
脂肪族炭化水素基又は無置換のYと式(b1−3)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオン又は脂肪族炭化水素基が置換された飽和環状炭化水素基であるYと式(b1−3)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
【0115】

【0116】

【0117】
アルコキシ基が置換された飽和環状炭化水素基であるYと式(b1−3)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
【0118】

【0119】
ヒドロキシ基又はヒドロキシ基含有脂肪族炭化水素基が置換された飽和環状炭化水素基であるYと式(b1−3)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
【0120】

【0121】
オキソ基を有するYと式(b1−3)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
【0122】

【0123】
脂肪族炭化水素基が置換された飽和環状炭化水素基であるYと式(b1−4)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
【0124】

【0125】
アルコキシ基が置換された飽和環状炭化水素基であるYと式(b1−4)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
【0126】

【0127】
ヒドロキシ基又はヒドロキシ基含有脂肪族炭化水素基が置換された飽和環状炭化水素基であるYと式(b1−4)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
【0128】

【0129】
オキソ基を有する飽和環状炭化水素基であるYと式(b1−4)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
【0130】

【0131】
なかでも、式(b1−1)で表される2価の基を有する以下のスルホン酸アニオンがより好ましい。

【0132】
酸発生剤(B)に含まれるカチオンは、オニウムカチオン、例えば、スルホニウムカチオン、ヨードニウムカチオン、アンモニウムカチオン、ベンゾチアゾリウムカチオン、ホスホニウムカチオンなどが挙げられる。これらの中でも、スルホニウムカチオン及びヨードニウムカチオンが好ましく、アリールスルホニウムカチオンがより好ましい。
【0133】
式(B1)中のZ+は、好ましくは式(b2−1)〜式(b2−4)のいずれかで表される。
【0134】

【0135】
これらの式(b2−1)〜式(b2−4)において、
b4〜Rb6は、それぞれ独立に、炭素数1〜30の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜18の飽和環状炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。前記脂肪族炭化水素基は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基で置換されていてもよく、前記飽和環状炭化水素基は、ハロゲン原子、炭素数2〜4のアシル基又はグリシジルオキシ基で置換されていてもよく、前記芳香族炭化水素基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜18の飽和環状炭化水素基又は炭素数1〜12のアルコキシ基で置換されていてもよい。
【0136】
b7及びRb8は、それぞれ独立に、ヒドロキシ基、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
m2及びn2は、それぞれ独立に0〜5の整数を表す。
【0137】
b9及びRb10は、それぞれ独立に、炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基又は炭素数3〜18の飽和環状炭化水素基を表す。
b11は、水素原子、炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜18の飽和環状炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。
b9〜Rb11の脂肪族炭化水素基は、好ましくは炭素数1〜12であり、飽和環状炭化水素基は、好ましくは炭素数3〜18、より好ましくは炭素数4〜12である。
b12は、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜18の飽和環状炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。前記芳香族炭化水素基は、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数3〜18の飽和環状炭化水素基又は炭素数1〜12のアルキルカルボニルオキシ基で置換されていてもよい。
b9とRb10と、及びRb11とRb12とは、それぞれ独立に、互いに結合して3員環〜12員環(好ましくは3員環〜7員環)を形成していてもよく、これらの環の−CH−は、−O−、−S−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
【0138】
b13〜Rb18は、それぞれ独立に、ヒドロキシ基、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
b11は、−S−又は−O−を表す。
o2、p2、s2、及びt2は、それぞれ独立に、0〜5の整数を表す。
q2及びr2は、それぞれ独立に、0〜4の整数を表す。
u2は0又は1を表す。
o2〜t2のいずれかが2であるとき、それぞれ、複数のRb13〜Rb18のいずれかは互いに同一でも異なってもよい。
【0139】
アルキルカルボニルオキシ基としては、メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、n−プロピルカルボニルオキシ基、イソプロピルカルボニルオキシ基、n−ブチルカルボニルオキシ基、sec−ブチルカルボニルオキシ基、tert−ブチルカルボニルオキシ基、ペンチルカルボニルオキシ基、ヘキシルカルボニルオキシ基、オクチルカルボニルオキシ基及び2−エチルヘキシルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
【0140】
好ましい脂肪族炭化水素基は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基及び2−エチルヘキシル基である。
好ましい飽和環状炭化水素基は、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロデシル基、2−アルキル−2−アダマンチル基、1−(1−アダマンチル)−1−アルキル基、及びイソボルニル基である。
好ましい芳香族炭化水素基は、フェニル基、4−メチルフェニル基、4−エチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、4−シクロへキシルフェニル基、4−メトキシフェニル基、ビフェニリル基、ナフチル基である。
置換基が芳香族炭化水素基である脂肪族炭化水素基(アラルキル基)としては、ベンジル基などが挙げられる。
b9及びRb10が形成する環としては、例えば、チオラン−1−イウム環(テトラヒドロチオフェニウム環)、チアン−1−イウム環、1,4−オキサチアン−4−イウム環などが挙げられる。
b11及びRb12が形成する環としては、例えば、オキソシクロヘプタン環、オキソシクロヘキサン環、オキソノルボルナン環、オキソアダマンタン環などが挙げられる。
【0141】
カチオン(b2−1)〜カチオン(b2−4)の中でも、カチオン(b2−1)が好ましく、式(b2−1−1)で表されるカチオンがより好ましく、トリフェニルスルホニウムカチオン(式(b2−1−1)中、v2=w2=x2=0)がさらに好ましい。
【0142】

式(b2−1−1)中、
b19〜Rb21は、それぞれ独立に、ハロゲン原子(より好ましくはフッ素原子)、ヒドロキシ基、炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜18の飽和環状炭化水素基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
脂肪族炭化水素基は、好ましくは炭素数1〜12であり、飽和環状炭化水素基は、好ましくは炭素数4〜18である。
前記脂肪族炭化水素基は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基で置換されていてもよい。
前記飽和環状炭化水素基は、ハロゲン原子、炭素数2〜4のアシル基又はグリシジルオキシ基で置換されていてもよい。
v2〜x2は、それぞれ独立に0〜5の整数(好ましくは0又は1)を表す。v2〜x2のいずれかが2以上のとき、それぞれ、複数のRb19〜Rb21のいずれかは、互いに同一でも異なってもよい。
なかでも、Rb19〜Rb21は、それぞれ独立に、好ましくは、ハロゲン原子(より好ましくはフッ素原子)、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基、又は炭素数1〜12のアルコキシ基である。
【0143】
カチオン(b2−1−1)の具体例としては、以下のものが挙げられる。

【0144】

【0145】
カチオン(b2−2)の具体例としては、以下のものが挙げられる。

【0146】
カチオン(b2−3)の具体例としては、以下のものが挙げられる。

【0147】

【0148】
カチオン(b2−4)の具体例としては、以下のものが挙げられる。

【0149】

【0150】

【0151】

【0152】
酸発生剤(B1)は、上述のスルホン酸アニオン及び有機カチオンの組合せである。上述のアニオンとカチオンとは任意に組み合わせることができるが、アニオン(b1−1−1)〜アニオン(b1−1−9)のいずれかとカチオン(b2−1−1)との組合せ、並びにアニオン(b1−1−3)〜(b1−1−5)のいずれかとカチオン(b2−3)との組合せが好ましい。
【0153】
好ましい酸発生剤(B1)は、式(B1−1)〜式(B1−17)で表されるものである。中でもトリフェニルスルホニウムカチオンを含む酸発生剤(B1−1)、(B1−2)、(B1−6)、(B1−11)、(B1−12)、(B1−13)及び(B1−14)がより好ましい。
【0154】

【0155】

【0156】

【0157】

【0158】

【0159】
酸発生剤(B)の含有量は、後述するレジスト組成物の固形分量を基準に、0.1〜50重量%程度、好ましくは1〜40重量%、より好ましくは3〜40重量%である。固形分量とは、レジスト組成物から溶剤を除いた成分の合計量を意味する。
【0160】
〈クエンチャー(以下「クエンチャー(C)」という場合がある)〉
本発明のレジスト組成物はクエンチャー(C)を含むことが好ましい。
【0161】
クエンチャー(C)は、好ましくは塩基性の含窒素有機化合物であることが好ましく、例えばアミン及びアンモニウム塩が挙げられる。アミンとしては、脂肪族アミン及び芳香族アミンが挙げられる。脂肪族アミンとしては、1級アミン、2級アミン及び3級アミンが挙げられる。クエンチャー(C)として、好ましくは、式(C1)で表される化合物〜式(C9)で表される化合物が挙げられ、より好ましくは式(C1−1)で表される化合物及び式(C9)で表される化合物が挙げられる。
【0162】

[式(C1)中、Rc1、Rc2及びRc3は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数5〜10の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表し、該アルキル基及び該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、アミノ基又は炭素数1〜6のアルコキシ基で置換されていてもよく、該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数5〜10の脂環式炭化水素又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基で置換されていてもよい。]
【0163】

[式(C1−1)中、Rc2及びRc3は、上記と同じ意味を表す。
c4は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数5〜10の脂環式炭化水素又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表す。
m3は0〜3の整数を表し、m3が2以上のとき、複数のRc4は、互いに同一でも異なってもよい。]
【0164】

[式(C2)、式(C3)及び式(C4)中、Rc5、Rc6、Rc7及びRc8は、それぞれ独立に、Rc1と同じ意味を表す。
c9は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6の脂環式炭化水素基又は炭素数2〜6のアルカノイル基を表す。
n3は0〜8の整数を表し、n3が2以上のとき、複数のRc9は、互いに同一でも異なってもよい。]
【0165】

[式(C5)及び式(C6)中、Rc10、Rc11、Rc12、Rc13及びRc16は、それぞれ独立に、Rc1と同じ意味を表す。
c14、Rc15及びRc17は、それぞれ独立に、Rc4と同じ意味を表す。
o3及びp3は、それぞれ独立に0〜3の整数を表し、o3又はp3が2以上であるとき、それぞれ、複数のRc14及びRc15は互いに同一でも異なってもよい。
c1は、炭素数1〜6のアルキレン基、−CO−、−C(=NH)−、−S−又はこれらを組合せた2価の基を表す。]
【0166】

[式(C7)及び式(C8)中、Rc18、Rc19及びRc20は、それぞれ独立に、Rc4と同じ意味を表す。
q3、r3及びs3は、それぞれ独立に0〜3の整数を表し、q3、r3及びs3が2以上であるとき、それぞれ、複数のRc18、Rc19及びRc20は互いに同一でも異なってもよい。
c2は、単結合又は炭素数1〜6のアルキレン基、−CO−、−C(=NH)−、−S−又はこれらを組合せた2価の基を表す。]
【0167】

[式(C9)中、Rc21、Rc22、Rc23及びRc24は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜20の飽和環状炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルケニル基を表す。
c25は、置換基を有していてもよいC1〜C36炭化水素基を表し、該炭化水素基はヘテロ原子を含んでいてもよい。]
【0168】
式(C1)で表される化合物としては、1−ナフチルアミン、2−ナフチルアミン、アニリン、ジイソプロピルアニリン、2−,3−又は4−メチルアニリン、4−ニトロアニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、ジフェニルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン、ジノニルアミン、ジデシルアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン、トリノニルアミン、トリデシルアミン、メチルジブチルアミン、メチルジペンチルアミン、メチルジヘキシルアミン、メチルジシクロヘキシルアミン、メチルジヘプチルアミン、メチルジオクチルアミン、メチルジノニルアミン、メチルジデシルアミン、エチルジブチルアミン、エチルジペンチルアミン、エチルジヘキシルアミン、エチルジヘプチルアミン、エチルジオクチルアミン、エチルジノニルアミン、エチルジデシルアミン、ジシクロヘキシルメチルアミン、トリス〔2−(2−メトキシエトキシ)エチル〕アミン、トリイソプロパノールアミンエチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4’−ジアミノ−1,2−ジフェニルエタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチルジフェニルメタン、トリス(2-ヒドロキシ-3-プロピル)アミン等が挙げられ、好ましくはジイソプロピルアニリンが挙げられ、特に好ましくは2,6−ジイソプロピルアニリンが挙げられる。
【0169】
式(C2)で表される化合物としては、ピペラジン等が挙げられる。
式(C3)で表される化合物としては、モルホリン等が挙げられる。
式(C4)で表される化合物としては、ピペリジン及び特開平11−52575号公報に記載されているピペリジン骨格を有するヒンダードアミン化合物等が挙げられる。
式(C5)で表される化合物としては、2,2’−メチレンビスアニリン等が挙げられる。
式(C6)で表される化合物としては、イミダゾール、4−メチルイミダゾール等が挙げられる。
式(C7)で表される化合物としては、ピリジン、4−メチルピリジン等が挙げられる。
式(C8)で表される化合物としては、1,2−ジ(2−ピリジル)エタン、1,2−ジ(4−ピリジル)エタン、1,2−ジ(2−ピリジル)エテン、1,2−ジ(4−ピリジル)エテン、1,3−ジ(4−ピリジル)プロパン、1,2−ジ(4−ピリジルオキシ)エタン、ジ(2−ピリジル)ケトン、4,4’−ジピリジルスルフィド、4,4’−ジピリジルジスルフィド、2,2’−ジピリジルアミン、2,2’−ジピコリルアミン、ビピリジン等が挙げられる。
【0170】
式(C9)で表される化合物に含まれるカチオンとしては、式(IA−1)〜式(IA−8)で表されるカチオンが挙げられる。

【0171】
式(C9)で表される化合物に含まれるアニオンとしては、式(IB−1)〜式(IB−16)で表されるカチオンが挙げられる。

【0172】

【0173】
式(C9)で表される化合物としては、式(C9−1)〜式(C9−55)で表される化合物が挙げられ、式(C9−1)〜式(C9−5)で表される化合物及び式(C9−12)〜式(C9−30)で表される化合物が好ましく、式(C9−12)〜式(C9−21)で表される化合物がより好ましい。
【0174】
【表1】

【0175】
【表2】

【0176】
アンモニウム塩としては、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトライソプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、テトラヘキシルアンモニウムヒドロキシド、テトラオクチルアンモニウムヒドロキシド、フェニルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、3−(トリフルオロメチル)フェニルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラ−n−ブチルアンモニウムサリチラート及びコリン等が挙げられる。
【0177】
クエンチャー(C)の含有率は、レジスト組成物の固形分量を基準に、好ましくは、0.01〜5質量%程度であり、より好ましく0.01〜3質量%程度であり、特に好ましく0.01〜1質量%程度である。
【0178】
〈溶剤(以下「溶剤(E)」という場合がある〉
本発明のレジスト組成物は、溶剤(E)を、組成物中90質量%以上の量で含有していてもよい。溶剤(E)を含有する本発明のレジスト組成物は、薄膜レジストを製造するために適している。溶剤(E)の含有量は、組成物中90質量%以上(好ましくは92質量%以上、より好ましくは94質量%以上)、99.9質量%以下(好ましくは99質量%以下)である。溶剤(E)の含有量は、例えば液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィーなどの公知の分析手段で測定できる。
【0179】
溶剤(E)としては、例えば、エチルセロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテート及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートのようなグリコールエーテルエステル類;プロピレングリコールモノメチルエーテルのようなグリコールエーテル類;乳酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル及びピルビン酸エチルのようなエステル類;アセトン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン及びシクロヘキサノンのようなケトン類;γ−ブチロラクトンのような環状エステル類;などを挙げることができる。溶剤(E)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0180】
〈その他の成分(以下「その他の成分(F)」という場合がある)〉
本発明のレジスト組成物は、必要に応じて、その他の成分(F)を含有していてもよい。成分(F)に特に限定はなく、レジスト分野で公知の添加剤、例えば増感剤、溶解抑止剤、界面活性剤、安定剤、染料などを利用できる。
【0181】
〈レジストパターンの製造方法〉
本発明のレジストパターンの製造方法は、
(1)上述した本発明のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光機を用いて露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、
(5)加熱後の組成物層を、現像装置を用いて現像する工程を含む。
【0182】
レジスト組成物の基体上への塗布は、スピンコーターなど、通常、用いられる装置によって行うことができる。
【0183】
組成物を乾燥させて溶剤を除去する。溶剤の除去は、例えば、ホットプレート等の加熱装置を用いて溶剤を蒸発させることにより行われるか、或いは減圧装置を用いて行われ、溶剤が除去された組成物層が形成される。この場合の温度は、例えば、50〜200℃程度が例示される。また、圧力は、1〜1.0×10Pa程度が例示される。
【0184】
得られた組成物層は、露光機を用いて露光する。この際、通常、求められるパターンに相当するマスクを介して露光が行われる。露光光源としては、KrFエキシマレーザ(波長248nm)、ArFエキシマレーザ(波長193nm)、F2レーザ(波長157nm)のような紫外域のレーザ光を放射するもの、固体レーザ光源(YAG又は半導体レーザ等)からのレーザ光を波長変換して遠紫外域又は真空紫外域の高調波レーザ光を放射するもの、波長13nm付近の極端紫外光(EUV)を放射するもの、或いはX線や電子線(EB)等の光源等、種々のものを用いることができる。
【0185】
露光後の組成物層は、脱保護基反応を促進するための加熱処理が行われる。加熱温度としては、通常50〜200℃程度、好ましくは70〜150℃程度である。
加熱後の組成物層を、現像装置を用いて、通常、アルカリ現像液を利用して現像する。
ここで用いられるアルカリ現像液は、この分野で用いられる各種のアルカリ性水溶液であればよい。例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドや(2−ヒドロキシエチル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド(通称コリン)の水溶液等が挙げられる。
現像後、超純水でリンスし、基板及びパターン上に残った水を除去することが好ましい。
【0186】
〈用途〉
本発明のレジスト組成物は、KrFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、ArFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、EB用のレジスト組成物又はEUV用のレジスト組成物として好適であり、特にEB用のレジスト組成物又はEUV用のレジスト組成物として好適である。
【実施例】
【0187】
次に実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明する。例中、含有量ないし使用量を表す%及び部は、特記ないかぎり重量基準である。
【0188】
LC−MSの測定条件は以下の通りである。
LC条件:Agilent 1100
カラム TSKgel SuperHZ
溶出液:テトラヒドロフラン;0.25ml/min
MS条件:HP LC/MSD 6130
イオン化:ESI+
ポストカラム:0.5mM NaCl/(水:メタノール=1:1)
50μl/min、又は
0.25mM KCl(水:アセトニトリル=1:1)
0.1ml/min
【0189】
GPCポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)の測定条件は以下の通りである。
装置;HLC-8120GPC(東ソー(株)製)
カラム;TSK−GELG2000HXL、TSK−GELG4000HXL直列
カラム温度;40℃
移動相溶媒;テトラヒドロフラン
流速;1.0mL/min
注入量;50μL
検出器;RI
測定試料濃度;0.6質量%(溶媒;テトラヒドロフラン)
校正用標準物質;TSK STANDARD POLYSTYRENE F−40、F−4、F−1、A−2500、A−500(東ソー(株)製)
【0190】
実施例1 樹脂(1)の合成

式(7−1)で表される化合物13.0g(40.8ミリモル)を無水ジメチルスルホキシド60mlに溶解した溶液に、55%水素化ナトリウム3.4g(77.9ミリモル)を加えて、22℃で0.5時間攪拌した。この溶液に、式(1A−1)で表される化合物10.0g(38.9ミリモル)を無水ジメチルスルホキシド40mlに溶解した溶液を22℃で滴下した。さらにヨウ化カリウム1.30g(7.8ミリモル)を添加して、90℃〜95℃で3時間攪拌した。反応溶液を冷却後、純水(300g)に滴下し、5%シュウ酸水(54g)で中和した。析出した固体をろ過して、ろ上物を純水で洗浄した。得られた固体を乾燥して、樹脂(1)15.1g(収率77.4%)を得た。
GPC分析を行った結果、Mw=8.8×10、Mw/Mn=1.289であった。
【0191】
実施例2 樹脂(2)の合成

式(4−1)で表される化合物12.3g(41.0ミリモル)を無水ジメチルスルホキシド80mlに溶解した溶液に、55%水素化ナトリウム3.4g(77.9ミリモル)を加えて、35℃〜45℃で0.5時間攪拌した。この溶液に、式(1A−1)で表される化合物10.0g(38.9ミリモル)を無水ジメチルスルホキシド40mlに溶解した溶液を30℃で滴下した。さらにヨウ化カリウム1.30g(7.8ミリモル)を添加して、90℃〜95℃で5時間攪拌した。反応溶液を冷却後、純水(300g)に注加し、5%シュウ酸水(54g)で中和した。析出した固体をろ過して、ろ上物を純水で洗浄した。得られた固体を乾燥して、樹脂(2)15.3g(収率81.0%)を得た。
GPC分析を行った結果、Mw=7.6×10、Mw/Mn=2.749であった。
【0192】
実施例3 樹脂(3)の合成

式(4−3)で表される化合物4.10g(10.0ミリモル)を無水ジメチルスルホキシド20gに溶解した溶液に、55%水素化ナトリウム0.9g(20.6ミリモル)を加えて、室温(22℃)で0.5時間攪拌した。この溶液に、式(1A−1)で表される化合物2.60g(10.1ミリモル)を無水ジメチルスルホキシド10gに溶解した溶液を30℃で滴下した。さらにヨウ化カリウム0.20g(1.2ミリモル)を添加して、90℃〜95℃で3時間攪拌した。反応溶液を冷却後、純水(300g)に注加し、5%シュウ酸水(8g)で中和した。析出した固体をろ過して、ろ上物を純水で洗浄した。得られた固体を乾燥して、樹脂(3)5.8g(収率97.5%)を得た。
GPC分析を行った結果、Mw=2.1×10、Mw/Mn=2.238であった。
【0193】
実施例4 樹脂(4)の合成
(1)式(5−3−X1)で表される化合物の合成

式(5−3)で表される化合物50.05g(91.9ミリモル)を無水N,N−ジメチルホルムアミド500mlに溶解した溶液に、式(X1)で表される化合物89.11g(367.1ミリモル)を加えた。この溶液に、炭酸カリウム76.00g(544.4ミリモル)及びヨウ化カリウム3.14g(18.7ミリモル)を添加した。反応溶液を75℃で8時間加熱保温した。反応溶液を冷却後、5%シュウ酸水1330gを添加して酸性(pH5)にして、酢酸エチルで抽出して、有機層を純水で中性になるまで洗浄して、硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過した後、ろ液を減圧下濃縮して、式(5−3−X1)で表される化合物の混合物125.19gを得た。
3置換体(p=3である化合物):[M+Na]1187.6(C718614=1163.43)
4置換体(p=4である化合物):[M+Na]1392.7(C8410416=1369.71)
5置換体(p=5である化合物):[M+Na]1599.8(C9712218=1576.00)
組成比は3置換体:4置換体:5置換体=17:76:7であった。
【0194】
(2)樹脂(4)の合成

式(5−3X1)で表される化合物5.0g(3.7ミリモル)を無水ジメチルスルホキシド30gに溶解した溶液に、55%水素化ナトリウム0.3g(6.9ミリモル)を加えて、室温(22℃)で0.5時間攪拌した。この溶液に、式(1A−1)で表される化合物1.0g(3.9ミリモル)を無水ジメチルスルホキシド5gに溶解した溶液を30℃で滴下した。さらにヨウ化カリウム0.1g(0.6ミリモル)を添加して、90℃〜95℃で3時間攪拌した。反応溶液を冷却後、純水(300g)に注加し、5%シュウ酸水(5.7g)で中和した。クロロホルムで抽出して、有機層を純水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムおよび活性炭で乾燥脱色後、ろ過濃縮した。得られた固体を乾燥して、樹脂(4)5.6g(定量的収率)を得た。
GPC分析を行った結果、Mw=2.5×10、Mw/Mn=1.384であった。
【0195】
実施例5 樹脂(5)の合成

式(6−1)で表される化合物5.0g(8.0ミリモル)を無水ジメチルスルホキシド25gに溶解した溶液に、55%水素化ナトリウム0.7g(16.0ミリモル)を加えて、室温(22℃)で0.5時間攪拌した。この溶液に、式(1A−1)で表される化合物2.0g(7.8ミリモル)を無水ジメチルスルホキシド5gに溶解した溶液を室温で滴下した。さらにヨウ化カリウム0.1g(0.6ミリモル)を添加して、90℃〜95℃で3時間攪拌した。反応溶液を冷却後、純水(300g)に注加し、5%シュウ酸水(14.5g)で中和した。クロロホルムで抽出して、有機層を純水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムおよび活性炭で乾燥脱色後、ろ過濃縮した。得られた固体を乾燥して、樹脂(5)6.2g(収率95.8%)を得た。
GPC分析を行った結果、Mw=3.6×10、Mw/Mn=2.587であった。
【0196】
実施例6 樹脂(6)の合成
(1)式(2−1−X1−R)で表される化合物の合成

式(2−1)で表される化合物40g(59.1ミリモル)を無水N,N−ジメチルホルムアミド200gに溶解した溶液に、炭酸カリウム26.0g(188.1ミリモル)を加えて攪拌した。式(X1)で表される化合物21.5g(88.7ミリモル)を無水N,N−ジメチルホルムアミド100gに溶解した溶液を50℃以下で滴下した。反応溶液にヨウ化カリウム1.6g(9.6ミリモル)を添加して、さらに50℃で5時間攪拌した。冷却後、5%シュウ酸水溶液で希釈して、酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗後、硫酸マグネシウム及び活性炭で乾燥脱色し、濃縮して、式(2−1−X1)で表される化合物の混合物43.8g(収率80.0%)を得た。
【0197】
LC−MS分析:
無置換体(p=0である化合物) [M+K]+=655.3 (M+=616.32)
1置換体(p=1である化合物) [M+K]+=861.4 (M+=822.45)
2置換体(p=2である化合物) [M+K]+=1067.4 (M+=1028.58)
組成比は、無置換体:1置換体:2置換体=5:30:65であった。
得られた式(2−1−X1)で表される混合物(40g)を、シリカゲル(400g)を用いて、クロマトグラフィー精製を行った。ヘキサン/酢酸エチル溶媒(0/100〜50/50)で展開して、式(2−1−X1−R)で表される1置換体を9.5g得た。さらに2置換体を20.8g得た。
【0198】
(2)樹脂(6)の合成

式(2−1−X1−R)で表される化合物5.0g(6.1ミリモル)を無水ジメチルスルホキシド35gに溶解した溶液に、55%水素化ナトリウム0.5g(11.5ミリモル)を加えて、室温(22℃)で0.5時間攪拌した。この溶液に、式(1A−1)で表される化合物1.6g(6.2ミリモル)を無水ジメチルスルホキシド5.0gに溶解した溶液を室温で滴下した。さらにヨウ化カリウム0.1g(0.6ミリモル)を添加して、90℃〜95℃で3時間攪拌した。反応溶液を冷却後、純水(150g)に注加し、5%シュウ酸水(13.5g)で中和した。クロロホルムで抽出して、有機層を純水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムおよび活性炭で乾燥脱色後、ろ過濃縮した。得られた固体を乾燥して、樹脂(6)5.6g(収率91.5%)を得た。
GPC分析を行った結果、Mw=1.8×10、Mw/Mn=1.619であった。
【0199】
比較用樹脂(H1)の合成
メタクリル酸2−エチル−2−アダマンチルとp−ヒドロキシスチレンとの共重合体(1)(モル比=20:80)、及びメタクリル酸2−エチル−2−アダマンチルとp−ヒドロキシスチレンとの共重合体(2)(モル比=30:70)を、特開2003−107708号公報に準じて合成した。
共重合体(1)及び共重合体(2)を重量比50:50で混合して得られる混合物を比較用樹脂(H1)とした。
【0200】
実施例及び比較例
以下の各成分を表3に記載の部数で混合して溶解し、さらに孔径0.2μmのフッ素ポリマー製フィルターで濾過して、レジスト液を調製した。
<樹脂>
A1:樹脂(2)
A2:樹脂(3)
A3:樹脂(4)
A4:樹脂(5)
A5:樹脂(6)
H1:樹脂(H1)
【0201】
<酸発生剤>
B1:トリフェニルスルホニウム 1−{3−(4−メチルフェニル)アダマンタン)メトキシカルボニルジフルオロメタンスルホネート
B2:トリフェニルスルホニウム 2,4,6−トリイソプロピルベンゼンスルホナートB3:4−メチルフェニルジフェニルスルホニウム トリフルオロメタンスルホナート
【0202】
<塩基性化合物:クエンチャー>
C1:トリス[2−(2−メトキシエトキシ)エチル]アミン
C2:トリス(2-ヒドロキシ-3-プロピル)アミン
C3:テトラブチルアンモニウム ヒドロキシド
C4:2,6−ジイソプロピルアニリン
C5:テトラ-n-ブチルアンモニウム サリチラート
C6:トリ-n-オクチルアミン
C7:ジシクロヘキシルメチルアミン
【0203】
<溶剤>
E1:
シクロヘキサノン 700部
E2:
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 450部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 100部
【0204】
【表3】

[表1中、PB/PEB以外の数値の単位は「部」である。]
【0205】
シリコンウェハーを、ダイレクトホットプレート上にて、ヘキサメチルジシラザンを用いて90℃で60秒処理した上で、上記のレジスト液を乾燥後の膜厚が60nmとなるようにスピンコートした。レジスト液塗布後は、ダイレクトホットプレート上にて、表3の「PB」の欄に示す温度で60秒間プリベークした。こうしてレジスト膜を形成したそれぞれのウェハーに、電子線描画機〔(株)日立製作所製の「HL−800D 50KeV〕を用い、露光量を段階的に変化させてラインアンドスペースパターンを露光した。
露光後は、ホットプレート上にて表3の「PEB」の欄に示す温度で60秒間ポストエキスポジャーベークを行い、さらに2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間のパドル現像を行った。
シリコン基板上のもので現像後のパターンを走査型電子顕微鏡で観察し、その結果を表3に示した。
【0206】
実効感度:200nmのラインアンドスペースパターンが1:1となる露光量で表示した。
ラインエッジラフネス(LER):200nmのラインアンドスペースパターンが1:1となる露光量におけるパターンの側壁のがたつきを評価した。
ラインエッジラフネスが非常に良好なものを○、良好なものを△、良くないものを×で表記する。
【0207】
【表3】

【0208】
実施例は比較例に比べて、ラインエッジラフネスが良好であった。
樹脂(2)を樹脂(1)に置き換えたことの他は、実施例7と同様にして、ラインエッジラフネスが良好なレジストパターンを得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0209】
本発明の樹脂によれば、該樹脂を含むレジスト組成物から、優れたラインエッジラフネスを有するレジストパターンを得ることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(1)で表される化合物と多価フェノールとを反応させて得られる樹脂。

[式(1)中、B及びBは、それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルキレン基を表す。
及びLは、それぞれ独立に、ハロゲン原子、−O−SO−R’基(R’は炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数6〜20のアリール基を表す。)、−O−CH=CH基又は−O−CH=CH(CH)基を表す。]
【請求項2】
多価フェノールが、式(2)で表される化合物、式(4)で表される化合物、式(5)で表される化合物、式(6)で表される化合物及び式(7)で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1つの化合物である請求項1記載の樹脂。

[式(2)中、R21〜R24は、それぞれ独立に、水素原子、−OX24又は炭素数1〜6のアルキル基を表す。
21〜X24は、それぞれ独立に、水素原子又は式(3)で表される基を表し、X21〜X24のうち少なくとも1つは水素原子を表す。
nは0〜3の整数を表す。

(式(3)中、R31及びR32は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を示す。
mは、1〜4の整数を示す。
33は炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数3〜12の飽和環状炭化水素基を表す。
環Yは、炭素数3〜20の飽和炭化水素環を示す。
*は結合手を表す。)]

[式(4)中、R41〜R47は、それぞれ独立に、水素原子、−OX44又は炭素数1〜6のアルキル基を表し、R43及びR44は互いに結合して炭素数3〜20の環を形成してもよく、R46及びR47は互いに結合して炭素数3〜20の環を形成してもよい。
41〜X44は、それぞれ独立に、水素原子又は式(3)で表される基を表し、X41〜X44のうち少なくとも1つは水素原子を表す。]

[式(5)中、R51〜R54は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数4〜20のシクロアルキルアルキル基、−OX59、炭素数6〜20のアリール基又は炭素数7〜20のアラルキル基を表し、該アルキル基、該アリール基及びアラルキル基に含まれる水素原子は−OX60で置換されていてもよい。
51〜X60は、それぞれ独立に、水素原子又は式(3)で表される基を表し、X51〜X60のうち少なくとも1つは水素原子を表す。]

[式(6)中、R61〜R64は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数4〜20のシクロアルキルアルキル基、−OX65、炭素数6〜20のアリール基又は炭素数7〜20のアラルキル基を表し、該アルキル基、該アリール基及びアラルキル基に含まれる水素原子は−OX66で置換されていてもよい。
61〜X66は、それぞれ独立に、水素原子又は式(3)で表される基を表し、X61〜X66のうち少なくとも1つは水素原子を表す。]

[式(7)中、X71〜X74は、それぞれ独立に、水素原子又は式(3)で表される基を表し、X71〜X74のうち少なくとも1つは水素原子を表す。]
【請求項3】
及びLは、それぞれ独立に、ハロゲン原子、メシルオキシ基、トシルオキシ基、−O−CH=CH基又は−O−CH=CH(CH)基である請求項1又は2記載の樹脂。
【請求項4】
21〜X24のうち少なくとも2つは水素原子を表し、X41〜X44のうち少なくとも2つは水素原子を表し、X51〜X60のうち少なくとも2つは水素原子を表し、X61〜X66のうち少なくとも2つは水素原子を表し、X71〜X74のうち少なくとも2つは水素原子を表す請求項2又は3記載の樹脂。
【請求項5】
式(1)で表される化合物と多価フェノールとを反応させる樹脂の製造方法。

[式(1)中、B及びBは、それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルキレン基を表す。
及びLは、それぞれ独立に、ハロゲン原子、−O−SO−R’基(R’は炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数6〜20のアリール基を表す。)、−O−CH=CH基又は−O−CH=CH(CH)基を表す。]
【請求項6】
請求項1〜4のいずれか記載の樹脂と、酸発生剤とを含むレジスト組成物。
【請求項7】
酸発生剤が式(B1)で表される酸発生剤である請求項6記載のレジスト組成物。

[式(B1)中、Q1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
b1は、単結合又は2価の炭素数1〜17の飽和炭化水素基を表し、前記2価の飽和炭化水素基の−CH−は、−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
Yは、置換基を有していてもよい炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素数3〜18の飽和環状炭化水素基を表し、前記脂肪族炭化水素基及び前記飽和環状炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−、−SO−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
+は、有機カチオンを表す。]

【公開番号】特開2011−219753(P2011−219753A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−67576(P2011−67576)
【出願日】平成23年3月25日(2011.3.25)
【出願人】(000002093)住友化学株式会社 (8,981)
【Fターム(参考)】