説明

樽用の処理ステーション

【課題】
樽の処理のために、種々の継手による必要な改造措置を余計に行う樽の処理用の処理ステーションを記録し、改造措置の必要ない種々の継手をもつ処理ヘッドを提供すること。
【解決手段】
押圧要素、処理ヘッド、心合せ部と処理媒体及び充填物又はいずれか一方の給排導管と継手の単数又は複数の弁要素用の少なくとも一個の操作要素を備えて、継手を備える樽の内部空間を処理或いは充填する処理ステーションが紹介されていて、この際に、少なくとも一個の操作要素は、扁平継手状並びにかご継手状継手(19,25)が開放されて給排導管又は供給導管或いは排出導管と接続され得ることが企図されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、請求項1の上位概念に基づく樽を処理する処理ステーションに関する。 請求項10の発明は方法である。好ましい態様は従属請求項に挙げられている。
【背景技術】
【0002】
飲み物或いは他の液状製品が、例えば飲食店におけるように、大量に取り扱われる、或いは配布されるならば、特に好ましいものとして、これら製品を瓶或いは缶ではなく、むしろ樽を取り扱うことが明らかになった。この場合には、さらに、前記樽の使用は多数の別の利点を提供する。
【0003】
樽の使用の主な利点は、この樽が充填品や圧縮ガスの接続部の特に好ましい構成に基づいて気密に緊密であり、それにより、充填品と樽内部空間があらゆる種類の汚染、特に病原菌との接触から保護されることにある。接続部は所謂複数或いは単数の継手に統合される。
【0004】
通常には、樽は注入作業において、特に飲料工業の大きな作業において工業的に取り扱われ、洗浄されて、再び充填される。
【0005】
そのために全自動洗浄注入装置が使用されており、樽が個別機にて一個のみの処理ステーションにより、或いは大型機にて多数の処理ステーション、例えば24−36箇所により処理される。
【0006】
樽が装置の他端では洗浄且つ充填状態で取り出されて顧客へ輸送される前に、樽は空の状態で装置の引渡ステーションに送られ、洗浄ステーション及び充填ステーション又はいずれか一方のステーションを通過する。
【0007】
樽の処理装置では、樽は真逆さまに、即ち所謂継手により下方へ装置を通して移動され、この実行において種々の処理媒体を、或いは充填品や圧縮ガスを作用されることは普通である。この場合には、樽の内部と媒体或いはその供給排出導管の間の必要な連結は樽継手によって形成される。樽と媒体導管の間の連結の形成は次のように生じる:適した輸送装置によって樽13が処理ステーションに供給される。実際には、この場合には、例えば巡礼工程方法が使用される。
【0008】
輸送中には、樽13は継手14が下方に向けられるように、配向されている。樽13は処理位置のおよそ垂直に及び中心にあるので、樽13は上昇した輸送位置から低い処理ステーションへ下降される、この場合には、樽が固定式心合せ部15と作用接続して、それによってラム16に対して心合せされ且つ整合されるか、又は心合せされるか、或いは整合される。処理ステーションにおける下降と同時に、押圧要素17が作動され、この押圧要素が樽の底に当接し、下降と心合せを支援し、引き続き、樽13の次の処理用の必要な押圧圧力を発生させる。樽13が位置決めされて固定された後に、樽13の処理が行われて、この場合には、処理ステーションに応じて洗浄過程或いは充填過程が重要である。
【0009】
この処理過程の各過程には、媒体導管を樽或いはその内部空間と接続することが必要であり、この場合には、接続部が出来るだけ緊密に且つ気密にであるが、しかし、迅速に且つ材料に優しく行われるべきである。この要件は実際に拡張された樽継手によって満足な形式に満たされる。
【0010】
樽と媒体導管の接続を形成するために、処理ステーションには処理ヘッドが設けられ、この処理ヘッドは心合せ部15とラム16の外に、同様にパッキング要素と、処理ヘッドへ或いは処理ヘッドからの処理媒体、充填品或いは圧縮ガス用の供給排出導管とを包含する。
【0011】
樽が押圧要素17によって緊密に処理ヘッドに配置されたパッキングに対して押圧されるならば、ラム16が適した操作手段によって第一低い非作用位置から第二の高い作用位置へもたらされる。この運動中にラム16は樽継手に設けられた接続部或いは弁を開放し、適切な装置面により緊密な接続が関係するので、処理媒体或いは充填品が望まれた形式に樽内へ或いは樽から外へ案内され得る。
【0012】
処理相或いは充填相が終了されるならば、ラムが非作用位置に移動するので、樽継手の接続部がばね力によって閉鎖されて、樽の中味は気密に緊密に包装されている。
【0013】
実際には、ー部に技術的理由から、ー部に望まれた不適合性の理由から、各個々の樽継手がその加工のために少なくとも固有ラム16と心合せ部15を必要とし、それによって樽或いは継手種類の各交換の際に広範囲の改造措置が必要とされるように、幾何学的寸法において相違している多数の樽継手が普及された。
【0014】
この場合には、同様に、飲料工業では洗浄処理や注入処理の節約性や安全性に関する高い要件が求められ、それにより改造措置に応じて洗浄措置及び消毒措置又はいずれか一方の措置が必要とされ得て、それら措置はこの種の改造措置の必要時間とそれに伴う費用がさらに上昇されることを注目すべきである。
【0015】
これは実際には特に欠点と見做される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
この発明の課題と目標は、樽の処理のために種々の継手による必要な改造措置を余計に行う樽の処理用の処理ステーションを記録することである。そのために、改造措置が必要とされることなしに、種々の継手の加工を構成する処理ヘッドが紹介されている。
【特許文献1】米国特許第3563287号明細書
【特許文献2】ドイツ特許出願公開第3543481号明細書
【特許文献3】ドイツ特許出願公開第4416186号明細書
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
次に、この発明は一実施例に基づいて詳細に記載されている。
【実施例】
【0018】
この発明の再現、利点と用途可能性は実施例の次の詳細な説明と図面から明らかになる。この場合には、すべての記載された及び画像的に図示されたそれ自体或いは任意の組合せの特徴事項は請求項或いはその再関連の要約と無関係に、この発明の対象を形成する。同時に請求項の中味は明細書の詳細な説明の構成要素として形成される。
【0019】
実際には、二つの継手タイプは著しい意味を得られた。この場合には、所謂偏平継手や籠継手が重要である。
【0020】
図2に図示された偏平継手19は実質的に皿状或いは円板状構成を有し、この場合には、これは可動の円環状弁20を維持する。この弁20は中空は薄板ラム21によって作動され、そのラムは弁20と密封接続しており、同時に充填管22と樽内部23への媒体接続部を製造する。この措置は図2に明らかに図示され、この場合には、図2の左半部は閉鎖された状態を示し、右半部は開放された状態を示す。
【0021】
図3に図示された籠継手25は、一つのシリンダの内部に多数の円環の構成を有し、この場合には、この円環の中心に円環状接続要素が存在する。籠継手25には、円環状接続要素と最内円環は可動弁要素を形成する。この要素は段状ラム26により上昇されて作動され、これによって樽内部空間23への接続部が製造され得る。
【0022】
この発明によると、この処理ヘッドにより記載された偏平継手の種類の継手をもつ樽並びに記載された籠継手の種類の継手をもつ樽が開放され、所望の形式に処理できるように、処理ヘッドを構成することが企図されている。このために、処理ヘッド18に操作要素が付属されており、その操作要素は種々の継手タイプと作用接続され得る。
【0023】
図4に図示された実施例が示されるように、この発明による処理ヘッド18は偏平継手19を作動する要素、例えば薄板ラム21並びに籠継手25作動する要素、例えば段状ラム26を有する。薄板ラム21並びに段状ラム26は、実質的に回転対称的に形成され、ここでは両方がその内部に媒体導管27を有する。特に好ましい構成では、段状ラム26は薄板ラム21の内部に配置されている。この場合には、両要素は互いに独立して移動できるので、これはそれぞれの他の要素からの影響されずにそれぞれの継手タイプを開放する行程運動を実施できる。この場合には、同様に、この行程運動をそれぞれの固有駆動手段によって実施することが企図されている。
【0024】
図4には、例として一つの状況が図示され、処理ヘッド18には偏平継手19が付属されている。まず最初に薄板ラム21並びに段状ラム26は非作用位置に存在する。樽の処理過程を案内するために、薄板ラム21が上昇されて、それに対して段状ラム26は非作用位置の一つにとどまる。図4の右半部に点線で示されているように、薄板ラム21の上辺が偏平継手の円環状弁20を作動し、それにより樽への或いは樽からの媒体接続部を開放する。処理の終了後に薄板ラム21は非作用位置へ戻されて、それにより皿状弁20がさらに閉鎖される。処理ヘッド18には籠継手をもつ樽が付属されているので、処理相は、段状ラム26が非作用位置から作用位置へ移動されることによって案内されて、この場合には、薄板ラム21が非作用位置にとどまる。この場合には、弁要素は図3における表示と類似して開放され、処理相の終了後に再び閉鎖される。
【0025】
この発明の別の非常に好ましい態様では、処理ヘッド18及び処理ステーション又はいずれか一方を認識モデルとして構成することが企図されており、そのモデルが現在の処理するのに相応しい樽の樽タイプ及び継手タイプ又はいずれか一方を自動的に認識して、樽の引き続き処理のために適当なラムを作動させる位置にある。
【0026】
継手タイプを直接に或いは間接にコンピュータレス可能な情報として供給された所謂RFIDトランスポンダをもつ多数の樽が構成されるから、そのようなモデルでは、例えば後部に接続された評価作動装置をもつトランスポンダ読取りユニットが重要である。
【0027】
同様に、別のモデルタイプは例えば機械式或いは光学式に作動するセンサー或いは後部に接続されてコンピュータ支援画像処理部をもつ所謂カメラシステムの様に可能である。この措置によって、注入装置の内部に種々のモデルタイプをもつ樽を混合され且つ無秩序な順序で加工することが最初に可能とされ、それにより注入装置の柔軟性や経済性に関する特別の利点が生じる。
【0028】
別の構成の範囲内では、図5に示されるように、段状ラム26が薄板ラム21の上辺を越えて外方へ突き出すように、段状ラム26と薄板ラム21を互いに配置することが企図されている。この場合には、段状ラム26は例えばばね力によって薄板ラム21に対してこの上昇した位置に保持され、この際にばねが例えば薄板ラム21に支持される。籠継手の開放の際には、段状ラム26と薄板ラム21が共通に作用位置に移動し、段状ラム26は弁を開放し、段状ラムと共に移動する薄板ラムがこの過程を否定的に影響されないだろう。偏平継手19は処理するのに相応しいので、まず最初に両ラムが非作用位置から外方へ移動される。所定経路区間後に段状ラム26は継手の非可動手段部材に対して衝突し、それにより上昇運動がさらに前進しない。これに対して薄板ラム21はさらに上方へ移行し、円環状弁20を開放する。この非常に好ましい措置によって、種々の継手タイプの混合した加工が妨げられることなしに、段状ラムの別体の駆動手段と認識モデルが省略され得る。
【0029】
この発明の別の固有の構成では、同様に種々の継手タイプの異なる外部寸法に適合されて、それにより公知の装置には、継手タイプの交換の際に交換されなければならない公知の心合せ部15を自在装置によって交代させることが提案されている。
【0030】
例として図5は心合せ要素を示し、その心合せ要素は二つのプリズム収容部を有する要素から成り、この際にこの要素が互いに制御されて移動され得て、それによりこの要素、異なる(外部)寸法をもつ継手タイプが心合せされ得る。
【0031】
上記認識モデルによって検出された継手タイプに依存してこの心合せ要素の調整を自動的に実施することが企図されている。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】処理ステーションに配置された樽を概略図で示す。
【図2】先行技術の一部である偏平継手の処理ヘッドを簡略化された断面図で示す。
【図3】先行技術の一部である籠継手の処理ヘッドを簡略化された断面図で示す。
【図4】互いに独立して可動なラム(21,26)をもつこの発明による処理ヘッドを示す。
【図5】互いに独立せずに可動なラム(21,26)をもつこの発明による処理ヘッドを示す。
【図6】調整可能な心合せ部(15)を原理表現で示す。
【符号の説明】
【0033】
13....樽
14....継手
15....心合せ部
16....固有ラム
17....押圧要素
18....処理ヘッド
19....偏平継手
20....皿状弁
21....薄板ラム
22....充填管
23....樽内部
26....段状ラム
27....媒体導管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
押圧要素(17)、処理ヘッド(18)、心合せ部(15)と処理媒体及び充填物又はいずれか一方の給排導管と継手の単数又は複数の弁要素用の少なくとも一個の操作要素を備えて、継手を備える樽の内部空間を処理或いは充填する処理ステーションにおいて、少なくとも一個の操作要素は、扁平継手状並びにかご継手状継手(19,25)が開放されて給排導管又は供給導管或いは排出導管と接続され得ることを特徴とする処理ステーション。
【請求項2】
処理ヘッド(18)は少なくとも二個の互いに独立して移動可能なラム(21, 26)を包含することを特徴とする請求項1に記載の処理ステーション。
【請求項3】
処理ヘッド(18)は、互いに独立して移動できない少なくとも二個のラム(21, 26)を有することを特徴とする請求項1に記載の処理ステーション。
【請求項4】
第一外部ラム(21)はこの第一ラムが第二内部ラム(26)を収容して前方へ移動するように、形成されており、この場合に第一ラム(21)はさらに第二ラム(26)が固定要素に当接して、それにより第一ラム(21)の更なる前進運動がそれ以上行うことができないときに、第二ラムが第一ラム(21)内に下降できるように、形成されていることを特徴とする請求項3に記載の処理ステーション。
【請求項5】
第一外部ラム(21)と第二内部ラム(26)は、第二内部ラム(26)が固定要素への当接によって上昇運動をもはや行われないときに、ラムのパッキング面が相対的に互いに移動されるように、形成されていることを特徴とする請求項3に記載の処理ステーション。
【請求項6】
心合せ部(15)は、この心合せ部が外径の異なる継手に適合できるように、形成されていることを特徴とする請求項1の上位外概念に記載の処理ステーション。
【請求項7】
心合せ部(15)の適合は少なくとも二個の心合せ要素の調整によって行われることを特徴とする請求項6に記載の処理ステーション。
【請求項8】
処理ステーション及び処理ヘッド(18)又はいずれか一方には、継手タイプの少なくとも一つの識別モデルが付属されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の処理ステーション。
【請求項9】
識別モデルでは、コンピュータ支援画像処理システム或いは光学式或いは機械式作動センサーがかかわっていることを特徴とする請求項8に記載の処理ステーション。
【請求項10】
全処理装置用の作動すべきラム(21, 26)は使用者の指示によって予め決定されるか、又は、作動すべきラム(21, 26)が現実に処理すべき樽用の各処理ステーションに応じて識別モデルによって自動的に検出されて作動されることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の樽処理装置を作動する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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