説明

樽連結部

本発明は、飲料のディスペンシングに関連して使用されるディスペンシングシステムのためのディスペンシングデバイスに関するものである。ディスペンシングシステムは、飲料流出口を備える飲料容器と、飲料容器から飲料流出口を介して飲料を押し出すCO2などの加圧媒体とを備えている。ディスペンシングデバイスは連結部材を有しており、飲料のディスペンシングの連通および飲料容器(4)への加圧媒体の流れの連通は、連結部材の本質的に直線的な作動によってなされ、飲料のディスペンシングの遮断および飲料容器への加圧媒体の流れの遮断は、連結部材の本質的に直線的な作動によってなされる。本発明は、さらに、ディスペンシングデバイスを備えたディスペンシングシステムから飲料をディスペンシングするための方法に関するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料のディスペンシングに関連して使用されるディスペンシングシステムのためのディスペンシングデバイスに関するものである。ディスペンシングシステムは、飲料流出口を備えた飲料容器と、飲料流出口を介して飲料容器から飲料を流出させるよう用いられる炭酸ガス(CO2)などの加圧媒体とを有している。さらに、本発明は、ディスペンシングデバイスを備えたディスペンシングシステムから飲料をディスペンシングするための方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
飲料ディスペンシングの技術において、多くのシステムおよびデバイスが知られている。一般的に、飲料は、使用時にディスペンシングシステムに連結されるビール樽などの容器に貯蔵されている。飲料は、ディスペンシングラインを経て容器から流出させられ、それは、通常、飲料がディスペンシングされる場合に、ある種のタッピング栓において固定されている。飲料の流動は、例えばビールをディスペンシングライン内へと押し出す容器内の大気圧よりも高い圧力によってなされてもよい。ディスペンシングシステムの使用中、容器の内部には、加圧媒体を用いて一般的に連続的に圧力がかけられている。通常、加圧媒体としてCO2が使用される。
【0003】
加圧媒体は、一般的に、ガスボンベからある種の連結デバイスを介して飲料容器に供給される。また、例えばビール樽の飲料流出口に連結デバイスを接続することも一般的であり、それによって、CO2などの加圧媒体が飲料容器に供給され、そしてディスペンシングシステムに飲料が供給されるようになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ビール樽などの飲料容器が連結デバイスによってディスペンシングシステムに接続される際に、もしこれが、加圧媒体(すなわちCO2)が周囲に漏出することなく実施可能であれば好ましい。現在の技術において、それは連結デバイスに精巧な連結手段を組み込むことによってなされている。この手段は、多少、複雑かつ高価なものとなる傾向がありかつ多くの場合、飲料容器の接続中の加圧媒体の漏出は単に制限されるだけであり、解決されてはいない。従来技術のいくつかの例において、第一に、加圧媒体の流れがディスペンシングデバイスに連通(connection)され、そして続いてビールの流れが連通される。これに関する欠点の一つとして、圧力が装置の破損を生じるのに十分なほど高い場合に、使用者にとって非常に厄介な状態でかつ最も危険な状態でいったんビールの流れが連通されると、発泡する可能性が引き起こされることが挙げられる。ゆえに、単純でありかつ安価であり、そのうえ、加圧媒体の漏れおよび発泡を十分に防ぐ連結デバイスが必要とされている。
【0005】
現在のディスペンシングデバイスの他の欠点として、洗浄するのが難しく、かつそれにコストがかかることが挙げられる。適切な洗浄を確実なものとするために、例えばバルブやパイプなどの多くの構成要素を分解する必要があり、その処置は時間およびコストがかかるものである。さらに飲料を取り扱うことに関して言えば衛生状態が非常に重要であるが、デバイスの分解の処置に費やされかつディスペンシングデバイスの構成要素のすべての溝および切欠きを洗浄する時間が原因となって、ディスペンシングデバイスの不適切な洗浄が行われる可能性がある。従来技術のある例において、洗浄処置は、小さなスポンジボールをディスペンシングデバイスを通してポンプで動かすことによって単純化されている。これは、時間の節約として利点となるが、それは残念なことに、バルブがスポンジボールの通路を防ぐため、満足のゆく機能を確実なものとするために組み込まれたバルブを有するディスペンシングデバイスには使用されない。
【0006】
従来技術のディスペンシングデバイスは、分配される飲料を汚染しないステンレススチールまたは他の材料から主に形成される。原材料の価格の上昇によって、より少ない量の材料を使用したディスペンシング装置に関する必要性がディスペンシングデバイスの製造とってより重要となっている。さらに、従来技術のディスペンシングデバイスの複雑さが製造中に大規模な機械加工を要求しており、それは特にステンレススチールを使用する場合に非常にコストがかかるものとなる。それゆえ、例えばデバイス当たりの高価な材料が必要とされる量を最小化することによって、より低い製造コストのディスペンシングデバイスを提供することが必要とされている。
【0007】
ディスペンシングシステムに対する飲料容器の結合は、できるかぎり単純かつ素早くできるものであることが要求されている。従来技術のある例において、飲料容器は連結デバイス内へ回転させられる必要があり、それによって、飲料の流れと加圧媒体の流れとの連通が、回転によってあるいは付加的な使用者の干渉(例えばバルブの解放)によってなされる。それとは関係なく、この方法は、飲料容器が一般に相当重くなり、それにより連結動作が困難となりかつ危険なものとなるという明らかな不利な点を有している。また、面倒な連結動作は、周囲への漏出をもたらす飲料の流れまたは加圧媒体の流れが不完全な連通となる、より大きな可能性を引き起こす。ゆえに、簡単なかつ安全な連結動作を提供する連結デバイスが必要とされている。
【0008】
従来技術のディスペンシングデバイスが、飲料容器が空になった後に飲料容器から取り外されるとき、使用者は、取り外しの前にCO2の流れが遮断されていることを確実なものとしなければならない。もしこのステップを忘れると、加圧媒体がディスペンシングデバイスの取り外し中に周囲へ流出するようになり、かつこれは、都合の悪く、危険であり、かつコストがかかるものである。したがって、加圧媒体の流れを止めることなく、飲料容器から取り外し可能なディスペンシングデバイスが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の目的は、上述した従来技術の不利な点および欠点を全体的にまたは部分的に解決することである。さらに詳しく言うと、飲料のディスペンシングに関連して使用されるディスペンシングシステムのためのディスペンシングデバイスであって、このシステムが、流出口と、CO2などの加圧媒体とを有する飲料容器を備えており、それは、飲料容器から流出口を経て飲料を押し出すよう構成されており、このものにおいてディスペンシングデバイスは連結部材を備えており、かつ飲料のディスペンシングの接続と容器への加圧媒体の流れの連通とが、連結部材の本質的に直線的な作動によって実現され、かつ飲料のディスペンシングの遮断と容器への加圧媒体の流れの遮断とが、連結部材の本質的に直線的な作動によって実現されるようになっているディスペンシングデバイスを提供することが目的である。
【0010】
同じ動作で飲料および加圧媒体の流れの連通および遮断をできるようにすることの利点は、連結部材を、飲料流入口と加圧媒体流出口とが同時にそれぞれ開放されかつ閉鎖されるよう構成することによって、加圧媒体が周囲に漏れることを最小化するかあるいは解消することができるようになることである。漏出を解消することは、連結部材の本質的に直線的な作動によって容易となる。さらなる利点として、飲料および加圧媒体の流れを連通させかつ遮断するために、飲料容器を回転させるかまたは他の方法で動かすことが必要ではなくなることが挙げられる。
【0011】
本発明のディスペンシングデバイスは、本質的に同時に、容器からの飲料のディスペンシングと、容器への加圧媒体の流出とを連通するよう構成されてもよい。また、本発明のディスペンシングデバイスは、本質的に同時に、容器からの飲料のディスペンシングと、容器への加圧媒体の流出とを遮断するよう構成されてもよい。この利点は、加圧媒体流出口と飲料流入口とが同時にそれぞれ開放されかつ閉鎖されることによって、周囲へ加圧媒体が漏出することが最小化されるか、さらには解消できるようになることである。
【0012】
本発明のディスペンシングデバイスは、第1の端部であって、それから延在するスライド部材を備えた第1の端部と、第2の端部と、中間部とを備えたハンドル部材を有していてもよく、中間部は、回転可能なジョイントにおいて連結部材に取り付けられている。これは、ハンドル部材の動作を連結部材の動作に転換可能となるため、利点となる。さらにそれは、連結部材によって構成された構成要素の回転動作となるように、ハンドル部材の動作を転換することができる。
【0013】
本発明のディスペンシングデバイスは、ハウジング内に取り付けられていてもよく、このハウジングは、第1の端部と第2の端部とを備えており、第2の端部は、飲料容器のためのホルダーを有している。ハウジングは、適所にディスペンシングデバイスの構成要素を保持するよう機能する。ホルダーは、飲料容器にディスペンシングデバイスを接続することを可能にし、さらに飲料容器に対してディスペンシングデバイスの構成要素の動作を操舵することができる。
【0014】
ハウジングは、連結部材が本質的に直線的な作動をできるようにする溝をさらに備えていてもよい。これは、ハウジングに対する連結部材の作動を操舵できるようにする場合に利点となる。
【0015】
ハウジングの第1の端部は、閉トラックを備えていてもよく、そのものにおいて、スライド部材が第1の末端部と第2の末端部との間で本質的に直線的な作動でスライド可能となる。これは、それが連結部材の直線的な動作となるようにハンドル部材の回転動作を転換することを可能とする回転可能なジョイントと協働する場合に利点となる。
【0016】
本発明のディスペンシングデバイスは、スライド部材が第1の末端部から第2の末端部へ移動するときに、飲料のディスペンシングと飲料容器への加圧媒体の流動とが連通させられるようになっていてもよい。本発明のディスペンシングデバイスは、スライド部材が第2の末端部から第1の末端部へ移動するときに、飲料のディスペンシングと加圧媒体の流動とが遮断されるようになっていてもよい。スライド部材は、第1の方向において回転可能なジョイントの周囲でハンドル部材を回転することによって、第2の末端部へ向かって移動してもよく、かつスライド部材は、第2の方向において回転可能なジョイントの周囲でハンドル部材を回転することによって、第2の末端部へ向かって移動してもよい。これは、それが、連結部材の直線的な作動となるよう転換することによるハンドル部材の回転によって実現される二つの流れを連通あるいは遮断可能とする場合に利点となる。それゆえ、ハンドル部材と、回転可能なジョイントと、スライド部材と、連結部材との協働によって、簡単な使用者の干渉によって(すなわちハンドル部材を押すことによって)二つの流れの連通および遮断が実現できるようになる。
【0017】
本発明のディスペンシングデバイスは、圧縮性シール部材(compressible seal member)と、加圧媒体ダクトと第1の端部と第2の端部とを有するチューブ部材とを備えていてもよく、ディスペンシングデバイスに備えられた連結部材は、飲料ダクトと、第1の端部と、第2の端部と、中間部とによって構成されていてもよく、かつチューブ部材の第2の端部は、係合部材の中間部に取り付けられていてもよく、かつシール部材は、連結部材の第2の端部に配置されていてもよい。圧縮性シール部材の利点は、連結部材などの他の部材を用いた直線的な干渉によって活性化および非活性化可能となっていることである。チューブ部材の利点として、ディスペンシングデバイスへの加圧媒体の流動の容易な連通が可能となることが挙げられる。飲料ダクトの利点は、連結部材を介して飲料が流出可能となることであり、これは、ビールの流れが連結部材の直線的な作動によって連通および/または遮断可能となるときに利点となる。
【0018】
本発明のディスペンシングデバイスは、連結部材の第1の端部における飲料流出口から連結部材の第2の端部における飲料流入口へと延在する飲料ダクトを備えていてもよく、そして飲料ダクトは飲料バルブを備えている。飲料バルブは、本質的にシリンダ形状のものであってもよく、かつ円形断面(circular cross-section)と、この円形断面を経て延在するダクトとを備えていてもよい。飲料バルブは、飲料バルブの円形断面と本質的に直交する軸の周囲で回転可能となっている。さらに、飲料バルブは、回転可能なジョイントによって構成されていてもよい。シリンダ形状でありかつ飲料ダクトを備えるビールバルブの利点として、それが回転可能なジョイントとして機能できるようになり、それによって、ハンドル部材の回転が連結部材の直線的な動作を生じると同時に、ハンドル部材の回転がビールバルブの開放または閉鎖を実現できるようになることが挙げられる。
【0019】
ディスペンシングデバイスによって構成された加圧媒体ダクトは、チューブ部材の第1の端部において始点をなしていてもよく、チューブ部材の第2の端部および連結部材の中間部の取り付け部を通過していてもよく、かつ連結部材の第2の端部における加圧媒体流出口において終端をなしていてもよい。ディスペンシングデバイスによって構成された圧縮性シール部材は、非圧縮状態では加圧媒体流出口を閉鎖してもよく、かつそれは、圧縮状態では加圧媒体流出口を閉鎖しなくてもよい。これは、連結部材の直線的な作動が、ディスペンシングデバイスから飲料容器までの加圧媒体の流動の連通または遮断を実現することをさらに容易とするために利点となる。
【0020】
本発明のさらなる目的は、本発明に基づくディスペンシングデバイスを備えたディスペンシングシステムから飲料をディスペンシングするための方法を提供することである。この方法は、ディスペンシングデバイスに対して加圧媒体ノズルに接続することと、飲料容器に対してディスペンシングデバイスを接続することと、本質的に直線的な作動で連結部材を移動させることとを含む。この方法は、飲料容器のいかなる移動も要求しない場合に利点となり、かつ、すべての使用者が飲料のディスペンシングを開始する必要がある場合に、連結部材の直線的な作動を実現するための使用法が非常に簡単なものとなっている。さらにこの方法の単純さは、ディスペンシングデバイスの設計をより簡単にし、それによりさらに安価にできるようにするという利点を有している。
【0021】
本発明の方法は、ハンドル部材の回転によって連結部材の本質的に直線的な作動を実現することと、連結部材の本質的に直線的な作動によって飲料バルブが開放されるようにすることと、連結部材の本質的に直線的な作動によって飲料バルブが閉鎖されるようにすることと、連結部材の本質的に直線的な作動によって加圧媒体流出口が開放されるようにすることと、連結部材の本質的に直線的な作動によって加圧媒体流出口が閉鎖されるようにすることと、をさらに含んでいる。
【0022】
以下、本発明およびその多くの利点について、非限定的な実施形態を示すことを目的とした概略図を用いてさらに詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1a】本発明のディスペンシングデバイスを備えたディスペンシングシステムの概略側面図である。
【図1b】本発明のディスペンシングデバイスを備えたディスペンシングシステムの概略側面図である。
【図2a】本発明のディスペンシングデバイスの好ましい実施形態の概略断面図である。
【図2b】本発明のディスペンシングデバイスの好ましい実施形態の概略側面図である。
【図3a】係合状態のディスペンシングデバイスの好ましい実施形態の概略断面図である。
【図3b】非係合状態のディスペンシングデバイスの好ましい実施形態の概略断面図である。
【図3c】非係合状態のディスペンシングデバイスの好ましい実施形態の概略断面図である。
【図4a】本発明のディスペンシングデバイスの斜視図である。
【図4b】本発明のディスペンシングデバイスの斜視図である。
【図5】本発明のディスペンシングデバイスの好ましい実施形態の構成要素の分解組立図である。
【0024】
すべての図は非常に概略的なものであり、必然的に原寸に比例したものではなく、かつ図面には本発明を説明するために必要な部材のみが示されており、他の部材は省略されるかまたは形式的に示されている。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1には、本発明に基づくディスペンシングデバイス1の好ましい実施形態を備えたディスペンシングシステム2の概略図を示す。ディスペンシングデバイス1は、加圧媒体5の供給源に接続されている。図1のセクション(a)において、ディスペンシングデバイス1は、ディスペンシングデバイス1からなるホルダー17を介して、飲料容器4の飲料流出口6に接続される直前の状態となっている。容器4からディスペンシングデバイス1への飲料3の流れの連通は、ディスペンシングデバイス1からなる連結部材7の本質的に直線的な作動によって成立する。図1のセクション(a)において、連結部材7は、この本質的に直線的な作動が実施される直前の状態となっており、図1のセクション(b)において、連結部材7は、本質的に直線的な作動がすでに行われた状態となっている。連結部材7の直線的な作動中のあるポイントにおいて、ディスペンシングデバイス1を介した容器4からの飲料の流動が開始され、そしてこの作動の同じポイントにおいて、飲料容器4への加圧媒体5の流動も開始される。連結部材の直線的な作動を逆にすることによって、すなわち図1のセクション(b)に示されている状態から図1のセクション(a)に示されている状態にすることによって、ディスペンシングデバイス1を介した容器4からの飲料の流れが、作動のあるポイントで中止され、かつ同じポイントにおいて、飲料容器4への加圧媒体5の流動もまた中止される。他の実施形態においても連結部材7の作動は厳密に直線的にできるようになっているが、連結部材7の作動は円弧または曲線に従うこともできる。図1に示されたディスペンシングデバイス1の好ましい実施形態において、回転動作が、ハウジング14からなるトラック19において直線的な動作となるように制約されるハンドル部材8の端部におけるスライド部材12によって直線的な動作へと転換される場合、連結部材7の本質的に直線的な作動は、回転可能なジョイント13の周囲でハンドル部材8を回転させることによって達成される。連結部材7の直線的な作動が、他のいくつかの方法によって、例えば使用者によって上から押されることによって達成可能となっていることに留意されたい。他の好ましい実施形態において、トラック19は、直線状となっている代わりに円弧状または曲線状となっていてもよく、それによって、ハンドル部材8の回転動作を連結部材7の直線的な動作へ転換することは、ハウジング14に対する連結部材7の動作の相対速度が、ハードル部材8が回転可能なジョイント13の周囲でどの程度回転したかに応じて変化するように、調整(gear)されてもよい。
【0026】
図2には、セクション(a)には、本発明に基づくディスペンシングデバイス1の好ましい実施形態の概略断面図を示し、セクション(b)には、その概略側面図を示す。ディスペンシングデバイス1は、飲料ダクト27と、第1の端部28と、第2の端部29と、中間部30とを有する連結部材7を備えている。さらに、ディスペンシングデバイス1は、ハウジング14内に取り付けられており、これは、第1の端部15と第2の端部16とを備えている。飲料容器4(図示せず)のためのホルダー17は、第2の端部16に位置させられている。ハウジング14はさらに溝18を備えており、その中で、連結部材7が、本質的に直線的な作動で前後にスライド可能となっている。
【0027】
図2に示す好ましい実施形態によるディスペンシングデバイス1は、加圧媒体ダクト23を備えたチューブ部材22を備えている。チューブ部材22は、その第2の端部25において、連結部材7の中間部に取り付けられている。加圧媒体ダクト23は、チューブ部材22の第1の端部24から延在し、さらにチューブ部材22の第2の端部25から連結部材7の中へと延在しており、これによって、加圧媒体ダクト23は、連結部材7の第2の端部29において、加圧媒体流出口34へと延在している。図2に示す好ましい実施形態において、チューブ部材22を経て延在するダクト23の位置が、連結部材7を通って延在する加圧媒体ダクト23の位置の断面積よりも大きな断面積を有しているという意味では、加圧媒体ダクト23は、加圧媒体ホースのノズルにフィットするよう適合させられる。断面積変化するポイントにおいて、加圧媒体流入口36が設けられている。加圧媒体ダクト23は、他の好ましい実施形態においては、例えば加圧媒体ホースのノズルがディスペンシングデバイス1の別の部分において接続されることが好まれる場合には、ディスペンシングデバイス1の他の部分を経て延在可能である。また、加圧媒体ダクトのさまざまな位置の断面積は、他の実施形態においては、異なっていてもよい。
【0028】
図2に示す好ましい実施形態において、加圧媒体流出口34は、連結部材7の第2の端部29に配置された圧縮性シール部材26によって被覆されており、それによって、加圧媒体ダクト23は、圧縮性シール部材26が非圧縮状態である場合に、密閉状態で封止されるようになる。圧縮性シール部材が圧縮された場合には、それは加圧媒体流出口を被覆せず、それにより、加圧媒体は、ディスペンシングデバイスから例えば飲料容器4(図示せず)へと流出できるようになる。図2に示す好ましい実施形態において、圧縮性シール部材26は、連結部材7の第2の端部29を取り囲む円環状のパイプ要素のように形作られており、それによって、圧縮性シール部材26は、連結部材7とともに移動するようになる。これは、連結部材の移動が飲料容器(図示せず)などの外側要素に衝撃を与えるように圧縮性シール部材26の圧縮または非圧縮を引き起こす場合に、圧縮性シール部材26が圧縮状態または非圧縮状態となることができるという効果を有する。ゆえに、好ましい実施形態において、圧縮性シール部材は、連結部材の移動と、加圧媒体流出口34の開放または閉鎖との間の直接的なリンクを使用可能にする。
【0029】
図2に示すディスペンシングデバイス1の好ましい実施形態において、ディスペンシングデバイス1は、2本足フォークであって、フォークのそれぞれの足からスライド部材12が延在する2本足フォークとなるよう形成された第1の端部9を備えるハンドル部材8を有している。スライド部材12は、好ましい実施形態において、シリンダ形状(cylindrical)となっており、かつ第1の端部9のフォークの足のそれぞれから直交するように延在している。スライド部材12は、それぞれ、ハウジング14の中間部40によって構成されたトラック19に係合している。トラック19は本質的に直線状のものであり、それによって、スライド部材12が、トラック19の第1の末端部20と第2の末端部21との間で本質的に直線的にスライド可能となっている。好ましい実施形態において、トラック19は、互いに対して平行しており、かつ連結部材7がハウジング14の溝18内でスライド可能となっている方向に直交している。他の好ましい実施形態において、トラック19は、弓状となっているか、湾曲しているか、または屈曲しており、かつそれは、互いに対して平行となっていなくてもよく、かつ溝18に対して直行していなくともよい。また、他の好ましい実施形態において、第1の端部9は、2つ以上の足を備えた単一のロッドまたはフォークであってもよい。
【0030】
ハンドル部材8は、回動可能なジョイント13において連結部材7に取り付けられた中間部11をさらに備えている。好ましい実施形態において、中間部11は、第1の端部9の二つのフォーク足から構成されている。回動可能なジョイント13は、好ましい実施形態において、中間部11のフォーク足の一方から、連結部材7を経て、中間部11のフォーク足の他方まで延在するシリンダ形状の要素である。他の好ましい実施形態において、中間部11は、単一のロッドであっても、あるいは二つ以上のフォーク足を備えていてもよい。また、他の好ましい実施形態において、回動可能なジョイント13は、例えばボールベアリングなどの他のタイプの回動可能なジョイントまたは他の適切なジョイントであってもよい。さらに、好ましい実施形態において、ハンドル部材8は、第1の端部9に対して角度をなして、中間部11から延在する第2の端部10を備えている。第2の端部10は、好ましい実施形態において、使用者が引っ張るのに都合のよいハンドルとなるよう形成されている。
【0031】
図2に示す好ましい実施形態において、連結部材7は、連結部材7の第1の端部28における飲料流出口35から、連結部材7の第2の端部29における飲料流入口37まで延在する飲料ダクト27を備えている。好ましい実施形態において、飲料流出口35は、グラスなどに注入可能な飲料3(図示せず)からのディスペンシングラインへと適合させられている。飲料流入口37は、好ましい実施形態においては、飲料容器4(図示せず)の飲料流出口6に適合させられている。他の好ましい実施形態において、飲料流出口35および/または飲料流入口37は、他のタイプの飲料容器および/または他のタイプのディスペンシングラインに適合可能である。好ましい実施形態において、飲料ダクト27は、飲料バルブ31を有しており、飲料バルブ31は、その円形断面32を通るダクト32を備えたシリンダ形状のものとなっている。軸34の周囲での回転が円形断面32に対して本質的に直交している場合、飲料バルブ31は、飲料バルブ31が飲料ダクト27を遮断する状態から飲料ダクト27を遮断しない状態となるよう飲料バルブ31が変化可能であるように、構成されている。バルブ31が飲料ダクト27を遮断しない場合において、ダクト33は飲料ダクト27と一直線にそろえられ、それによって、連結部材7を通る飲料3の通路が形成される。他の好ましい実施形態において、飲料バルブ31は、シリンダ形状以外の、例えば円錐形または球形状のものであってもよい。飲料バルブ31は、飲料ダクト27の適切な遮断を確実なものとするために、シール部材41(図示せず)を備えている。
【0032】
図2に示す好ましい実施形態において、飲料バルブ31および回動可能なジョイント13は同じ構成要素である。これは、それが飲料バルブの開放および遮断と、連結部材の直線的な作動との間の直接的なリンクを形成するのに非常に有利である。
【0033】
本発明の他の好ましい実施形態において、回転バルブ31は、他のタイプのバルブ、例えば圧縮可能なバルブ、電磁バルブ、あるいは他の適切なタイプのバルブに置き換えることができる。加えて、他のタイプの好ましい実施形態においては、加圧媒体の活性化または非活性化のそれぞれの結果として遮断または開放可能となるバルブが設けられていてもよい。
【0034】
図3には、3つの異なる状態における図2に基づくディスペンシングデバイス1の好ましい実施形態の概略断面図を示す。図3のセクション(a)において、ディスペンシングデバイス1は、上部においてハンドル部材と係合していない状態で示されており、それによって、飲料バルブ31は、飲料3が飲料ダクト27を通過できないように閉鎖される。また、圧縮性シール部材26は非圧縮状態となっており、それによって、加圧媒体流出口34が閉鎖されている。
【0035】
図3のセクション(b)において、ディスペンシングデバイス1の好ましい実施形態が、飲料容器4に接続された状態で示されている。ディスペンシングデバイス1が飲料容器4に接続されるより先に、ディスペンシングシステム2に対して加圧媒体5を供給するホースのノズル42が、加圧媒体ダクト23からなる加圧媒体流入口36へと接続される。これによって、ディスペンシングデバイスが飲料容器4へと接続されていない場合に、圧縮性シール部材26によって封止される加圧媒体流出口34まで加圧媒体ダクト23を介して加圧媒体5が流出可能となる。ノズル42の接続時に、ハウジング14のホルダー17は、飲料容器4によって構成された接続片43上へスライドさせられ、それによって、しっかりとした接続が実現される。その後、ハンドル部材8は回動可能なジョイント13の周囲で回転し、それによって、スライド部材12(図示せず)が、いずれもトラック19(図示せず)によって構成される末端部20から末端部21の方向へ移動するようになる。上記のとおり、トラック19(図示せず)および溝18の間の直交は、スライド部材12(図示せず)と、回転ジョイント13と、トラック19および溝18との協働によって、ハンドル部材8の回転動作を連結部材7の直線的な作動に変換することを可能にする。ゆえに、ハンドル部材の回転は、連結部材7の本質的に直線的な作動をもたらす。他の好ましい実施形態において、使用者は、ハンドル部材8を回転させること以外の方法、例えば、連結部材を直接押すことによって、自動化手段を活性化させることによって、あるいは手動のハンドル部材8以外の他の中間部を引っ張ることによって、連結部材7の直線的な作動を生じることができる。さらに他の好ましい実施形態において、トラック19は、ハンドル部材8の回転動作の連結部材7の本質的に直線的な作動への変換の調整を実現するために湾曲している。
【0036】
飲料容器4の方向への連結部材の本質的に直線的な作動の間、圧縮性シール部材26は、飲料容器4の接続片と係合しており、それによって、圧縮性シール部材26は、加圧媒体流出口34が開放されるように圧縮される。連結部材7の直線的な作動のこのポイントにおいて、加圧媒体流出口34は飲料容器4の内部に存在し、そのため加圧媒体5のみが、その周囲ではなく、飲料容器4の内部に流出するようになる。加圧媒体5が飲料容器4の内部に流れ込むとき、加えられた圧力が飲料を飲料流出口6の方向へ向かって押圧する。連結部材7の作動の同一のポイントにおいて、飲料流出口6は、連結部材7の第2の端部29に隣接して配置された飲料ダクト27の一部の内側にあり、そして飲料容器4の内部から直ちに流出する飲料が、その周囲ではなく、飲料ダクト27の中へ流出するようになる。連結部材7の直線的な作動がさらに少しだけ進んだポイントにおいて、飲料バルブ31はハンドル部材8の回転の付加的な結果として開放され、それによって、飲料3(図示せず)が、飲料ダクト27全体を通って飲料流出口35からディスペンシングライン(図示せず)へ流出する。いつ加圧媒体バルブ34が厳密に開放され、いつ飲料バルブ31が厳密に開放され、いつ飲料容器4のさまざまな部分との接触が厳密に実現され、かつ飲料容器4のさまざまな部分との接触がどのようになされるかに関する一貫性(coherence)は、本発明から逸脱しない他の好ましい実施形態において変更可能であることは、当業者には明らかである。
【0037】
ハンドル部材8の回転を逆にすることは、連結部材7の直線的な作動を逆にするよう作用し、かつさらに、その回転は、飲料バルブ31を閉鎖する。連結部材7が接続片43から離れるように移動する場合、圧縮性シール部材26はその非圧縮状態へと戻り、それにより、加圧媒体流出口34は、再度、圧縮性シール部材によって被覆されるようになる。
【0038】
加圧媒体流出口34の開放および遮断は、連結部材7の直線的な作動および飲料容器の接続片43との接触によって実現される。それゆえ、ディスペンシングデバイス1が飲料容器4に接続されていない場合には、ハンドル部材8または連結部材7は、加圧媒体流出口34の望ましくない開放を引き起こすことなく動作可能となり、したがって、本発明のディスペンシングデバイス1は、例えば不完全な分離によって引き起こされる飲料容器から周囲への加圧媒体の漏出を防ぐ。図3のセクション(c)には、飲料容器に接続されていない状態の本発明のディスペンシングデバイス1の好ましい実施形態を示すが、ハンドル部材8は、加圧媒体流出口34が開放されていない状態で、回転されている。
【0039】
上記他の好ましい実施形態が、図2に示されたものと同じように機能することは当業者には明らかである。
【0040】
図4には、本発明のディスペンシングデバイスの図2および図3に基づく好ましい実施形態の二つの斜視図を示す。図4のセクション(a)には、ハンドル部材8と連結部材7とをより明瞭にするためにハウジング14を備えていない状態のディスペンシングデバイス1を示す。
【0041】
図5には、本発明のディスペンシングデバイスの好ましい実施形態の構成要素の分解組立図を示す。図5には、図1〜4における構成要素に対して直行する側面から見た構成要素を示す。本発明の好ましい実施形態において、圧縮性シール部材26は、らせん状のスプリングと、フレキシブルな材料からなるリングと、剛性材料からなるリングとを備えている。この組み合わせは、本発明の好ましい実施形態の連結部材7に適している。本発明の好ましい実施形態のハンドル部材8は、図5に示すように、二つのフォーク足とハンドルとを備えている。好ましい実施形態の飲料バルブ31は、シリンダ形状片を備えており、それは、その円形断面を通るダクトを備えている。シリンダ形状片は、フレキシブルな材料から形成された変性O−リング(a modified O-ring)から形成可能なシール部材に取り囲まれている。
【0042】
当業者であれば、例えば特定の容器の飲料流出口および/または加圧媒体流入口と一致するように飲料流入口37および/または加圧媒体流出口34を作動させることによって、本発明のディスペンシングデバイスを図1〜4に示されている以外の他のタイプの飲料容器4とともに使用するか、あるいはそれに対して適合させることが容易にできることを理解するだろう。また当業者であれば、圧縮性シール部材26および/またはハウジング14および/または連結部材7を、図1〜4での説明に使用された他のタイプの飲料容器とフィットするように、容易に構成できることも理解できるだろう。
【0043】
本発明のディスペンシングデバイスのさまざまな構成要素に使用される材料は、当業者であれば容易に選択しうるものである。多くの場合、一例として挙げると、剛性構成要素にはステンレススチールが用いられ、かつフレキシブルな構成要素にはゴムが用いられる。
【0044】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明してきたが、特許請求の範囲によって規定された範囲から逸脱することなく、いくつかの変更が考えられることは、当業者には明らかであろう。
【符号の説明】
【0045】
1 ディスペンシングデバイス
2 ディスペンシングシステム
3 飲料
4 飲料容器
5 加圧媒体
6 飲料流出口
7 連結部材
8 ハンドル部材
9 第1の端部
10 第2の端部
11 中間部
12 スライド部材
13 ジョイント
14 ハウジング
15 ハウジングの第1の端部
16 ハウジングの第2の端部
17 ホルダー
18 溝
19 トラック
20 トラックの第1の末端部
21 トラックの第2の末端部
22 チューブ部材
23 加圧媒体ダクト
24 チューブ部材の第1の端部
25 チューブ部材の第2の端部
26 圧縮性シール部材
27 飲料ダクト
28 連結部材の第1の端部
29 連結部材の第2の端部
30 中間部
31 飲料バルブ
32 円形断面
33 ダクト
34 加圧媒体流出口
35 飲料流出口
36 加圧媒体流入口
37 飲料流入口
40 中間部
42 ノズル
43 接続片
【図1(a)】

【図1(b)】

【図2(a)】

【図2(b)】

【図3(a)】

【図3(b)】

【図3(c)】

【図4(a)】

【図4(b)】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料(3)のディスペンシングに関連して使用されるディスペンシングシステム(2)のためのディスペンシングデバイス(1)であって、
前記ディスペンシングシステム(2)は、飲料流出口(6)を具備してなる飲料容器(4)と、前記飲料容器(4)から前記飲料流出口(6)を介して飲料(3)を押し出すように用いられるCO2などの加圧媒体(5)とを具備してなり、
前記ディスペンシングデバイス(1)は、連結部材(7)を具備してなり、
飲料(3)のディスペンシングの連通と、前記飲料容器(4)への前記加圧媒体(5)の流れの連通とが、前記連結部材(7)の本質的に直線的な作動によって達成され、
飲料(3)のディスペンシングの遮断と、前記飲料容器(4)への前記加圧媒体(5)の流れの遮断とが、前記連結部材(7)の本質的に直線的な作動によって達成され、
前記ディスペンシングデバイス(1)は、
それから延在するスライド部材(12)を備えた第1の端部(9)と、第2の端部(10)と、中間部(11)とを具備してなるハンドル部材(8)を具備してなり、
前記中間部(11)は、回動可能なジョイント(13)において、前記連結部材(7)に取り付けられており、
前記回動可能なジョイント(13)は、飲料バルブ(31)を具備してなることを特徴とするディスペンシングデバイス(1)。
【請求項2】
前記ディスペンシングデバイス(1)は、本質的に同時に、前記飲料容器(4)からの飲料(3)のディスペンシングと、前記飲料容器(4)への前記加圧媒体(5)の流れとを連通させるよう構成されていることを特徴とする請求項1に記載のディスペンシングデバイス(1)。
【請求項3】
前記ディスペンシングデバイス(1)は、本質的に同時に、飲料(3)のディスペンシングと、前記飲料容器(4)への前記加圧媒体(5)の流れとを遮断するよう構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のディスペンシングデバイス(1)。
【請求項4】
前記ディスペンシングデバイス(1)は、ハウジング(14)内に取り付けられており、前記ハウジング(14)は、第1の端部(15)と、第2の端部(16)とを具備してなり、前記第2の端部(16)は、前記飲料容器(4)のためのホルダー(17)を具備してなることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のディスペンシングデバイス(1)。
【請求項5】
前記ハウジング(14)は、溝(18)をさらに具備してなり、その中において、前記連結部材(7)が、前記本質的に直線的な作動を実施可能となっていることを特徴とする請求項4に記載のディスペンシングデバイス(1)。
【請求項6】
前記ハウジング(14)の前記第1の端部(15)は、閉トラック(19)を具備してなり、その中において、前記スライド部材(12)が、第1の末端部(20)と第2の末端部(21)との間で本質的に直線的な動作でスライド可能となっていることを特徴とする請求項4に記載のディスペンシングデバイス(1)。
【請求項7】
飲料(3)の前記ディスペンシングと前記飲料容器(4)への前記加圧媒体(5)の流れとは、前記スライド部材(12)が前記第1の末端部(20)から前記第2の末端部(21)へ移動するときに、連通されることを特徴とする請求項6に記載のディスペンシングデバイス(1)。
【請求項8】
飲料(3)の前記ディスペンシングと前記加圧媒体(5)の流れとは、前記スライド部材(12)が、前記第2の末端部(21)から前記第1の末端部(20)へ移動するときに、遮断されることを特徴とする請求項6に記載のディスペンシングデバイス(1)。
【請求項9】
前記スライド部材(12)は、第1の方向における前記回動可能なジョイント(13)の周囲での前記ハンドル部材(8)の回転によって、前記第2の末端部(21)へ向かって移動し、かつ前記スライド部材(12)は、第2の方向における前記回動可能なジョイント(13)の周囲での前記ハンドル部材(8)の回転によって、前記第2の末端部(21)から離れる方向へ向かって移動するようになっていることを特徴とする請求項4ないし請求項8のいずれか一項に記載のディスペンシングデバイス(1)。
【請求項10】
前記ディスペンシングデバイス(1)は、
圧縮可能なシール部材(26)と、
加圧媒体ダクト(23)と、第1の端部(24)と、第2の端部(25)とを具備してなるチューブ部材(22)と、
を具備してなり、
前記連結部材(7)は、飲料ダクト(27)と、第1の端部(28)と、第2の端部(29)と、中間部(30)とを具備してなり、
前記チューブ部材(22)の前記第2の端部(25)は、前記連結部材(7)の前記中間部(30)に取り付けられており、かつ、
前記圧縮可能なシール部材(26)は、前記連結部材(7)の前記第2の端部(29)に配置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれか一項に記載のディスペンシングデバイス(1)。
【請求項11】
前記連結部材(7)は、前記連結部材(7)の前記第1の端部(28)における飲料流出口(35)から前記連結部材(7)の前記第2の端部(29)における飲料流入口(37)まで延在する飲料ダクト(27)を具備してなり、かつ前記飲料ダクト(27)は、飲料バルブ(31)を具備してなることを特徴とする請求項10に記載のディスペンシングデバイス(1)。
【請求項12】
前記飲料バルブ(31)は、円形断面(32)と、前記円形断面(32)を経て延在するダクト(33)とを具備してなる本質的に円柱状のものであることを特徴とする請求項11に記載のディスペンシングデバイス(1)。
【請求項13】
前記飲料バルブ(31)は、前記飲料バルブ(31)の前記円形断面(32)に対して本質的に直交する軸(34)の周囲で回転可能となっていることを特徴とする請求項12に記載のディスペンシングデバイス(1)。
【請求項14】
前記加圧媒体ダクト(23)は、
前記チューブ部材(22)の前記第1の端部(24)において始点をなしており、
前記チューブ部材(22)の前記第2の端部(25)と前記連結部材(7)の前記中間部(30)との取り付け部を通過しており、かつ、
前記連結部材(7)の前記第2の端部(29)における加圧媒体流出口(34)において終端をなしていることを特徴とする請求項10に記載のディスペンシングデバイス(1)。
【請求項15】
前記圧縮可能なシール部材(26)は、非圧縮状態において、前記加圧媒体流出口(34)を閉鎖し、かつ前記圧縮可能なシール部材(26)は、圧縮状態において、前記加圧媒体流出口(34)を開放するようになっていることを特徴とする請求項14に記載のディスペンシングデバイス(1)。
【請求項16】
請求項1ないし請求項15のいずれか一項に記載のディスペンシングデバイス(1)を具備してなるディスペンシングシステム(2)から飲料をディスペンシングするための方法であって、前記方法は、
・加圧媒体ノズル(42)を前記ディスペンシングデバイス(1)へ連結することと、
・前記ディスペンシングデバイス(1)を飲料容器(4)に連結することと、
・本質的に直線的な動作で前記連結部材(7)を作動させることと、
を具備することを特徴とする方法。
【請求項17】
・ハンドル部材(8)を回転させることによって、前記連結部材(7)の本質的に直線的な作動を実現させることと、
・前記連結部材(7)の前記本質的に直線的な作動によって飲料バルブ(31)が開放されるようにすることと、
・前記連結部材(7)の前記本質的に直線的な作動によって飲料バルブ(31)が遮断されるようにすることと、
・前記連結部材(7)の前記本質的に直線的な作動によって加圧媒体流出口(34)が開放されるようにすることと、
・前記連結部材(7)の前記本質的に直線的な作動によって加圧媒体流出口(34)が遮断されるようにすることと、
をさらに具備することを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
他の流体、例えば化学物質、食材、オイルなどをディスペンシングするための請求項1ないし請求項17のいずれか一項に記載のディスペンシングデバイスの使用法。

【図5】
image rotate


【公表番号】特表2010−519143(P2010−519143A)
【公表日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−550656(P2009−550656)
【出願日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【国際出願番号】PCT/DK2008/000077
【国際公開番号】WO2008/101503
【国際公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【出願人】(507080075)
【Fターム(参考)】