説明

機体巾可変機構を具えた茶園作業機

【課題】茶畝巾に合せて門型枠の脚柱間の巾を可変とし、作業機ユニットの中心が、必ず門型枠の中心になる茶園作業機を提供する。
【解決手段】(A)は油圧シリンダ7が伸びた状態を示す。この時油圧シリンダ7を縮めると、左脚柱3と右脚柱4がひきよせられ、本体枠1内のラックギヤ9とラックギヤ10は水平にスライドし、ピニオンギヤ8を廻す。ラックギヤ9とラックギヤ8はピニオンギヤ8を介して、噛合っているのでラックギヤ8とラックギヤ9の移動量は、方向は反対であるが同じである。従って、ピニオンギヤ8の取付けてある本体枠1は脚柱3,4の中心に保たれる。(B)は油圧シリンダ7が縮んだ状態を示す。油圧シリンダ7を伸縮させる時、地面に接している走行装置5,6には無理な力が掛るので、機体巾を変えるのは走行装置5,6を動かして、前進又は後退しながら行う必要がある。油圧シリンダ7の代わりに電動シリンダでもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は茶畝を跨いで走行しながら、茶葉の摘採、剪枝、施肥、防除などの作業を行う茶園作業機に関し、特に、茶畝巾の広狭に拘らず、茶園の作業を行うことが出来るようにする為に、走行装置の取付けてある脚柱の間隔を変更可能にした機体巾可変機構を具えた茶園作業機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
機体巾可変機構を具えた茶園作業機に関しては、既に多数の発明がなされ、特許文献が公開されている。その代表例を下記に示す。
【特許文献1】特許第3739334号公報
【特許文献2】特許第3639261号公報
【特許文献3】特開2002-272241号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1で示すものは、門型の機体を構成する2本の脚柱の一方は、中央部の本体枠と一体化し、他方の脚柱を本体枠に対して水平方向にスライド可能とし、伸縮シリンダにより、左右の脚柱の間隔を変更可能とするものである。特許文献2で示すものは、門型の機体を構成する左右の脚柱と、中央部の本体枠を各々別個に構成し、本体枠に対して脚柱を左右にスライド可能とし、本体枠にネジ機構を設け、ネジ軸の両端に左右の脚柱を、ナットを介して接続し、ネジ軸を回転することにより、脚柱の間隔を変更可能としてある。
【0004】
機体巾を変更するとき、重要なことは本体中央部に取付けてある作業機ユニットを、常に機体巾の中心に位置するようにすることである。特許文献1に示すものは機体巾を変更する為に、脚柱の片方だけを水平方向に伸縮させるので、機体の中心がずれてしまう。この為、本体枠に取付けてある作業機ユニットの、本体枠に対する位置を変えなければならない。
【0005】
この問題を解決する為に、特許文献3に示すような発明がなされている。特許文献3の発明では変位支持フレームという補助フレームを設け、これで作業機ユニットを支え、機体巾を決める脚柱との間をリンク機構で結び、機体巾に応じて自動的に作業機ユニットが中心に来るようにしている。
【0006】
特許文献2で示すものは、本体枠に対して脚柱を左右にスライド可能としてあるので、左右の脚柱を同じ寸法だけ水平方向に伸縮させれば、作業機ユニットは常に中心に位置するので、機体巾に応じて自動的に作業機ユニットが中心に来るような機構は不要である。
【0007】
又、特許文献2では、前後に2本のネジ軸を設け、チェーンにより前後のネジ軸を同時に廻して、前の脚柱と後の脚柱の移動量が同じになるようにしている。本体前側の門型枠と後側の門型枠の間には、いろいろな機器が設置されているので、チェーンなど機械的な方法で前後のネジ軸を繋ぐのは困難である。
【0008】
更に、機体巾を変更した場合、現在機体巾がいくつになっているか、ということを数値で知ることが必要である。
【0009】
この発明は機体巾の変更をより簡単に行う新たな方法と、作業機ユニットを自動的に機体巾の中心に持ってくる新たな方法と、機体巾の寸法を数値で示す方法を提供すること、を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明の第一の手段は、茶畝を跨いだ門型の機体の、左右の脚柱の下に走行装置を設け、茶畝に沿って走行しながら、摘採、剪枝、施肥、防除などの作業を行う茶園作業機において、走行装置を備えた左右の脚柱と、茶園作業を行う作業機ユニットを取付けた中央部の本体枠を各々別個に構成し、本体枠に対して脚柱を左右にスライド可能として、左右の脚柱の間隔を変更可能とした茶園作業機において、左右の脚柱間に水平方向に伸縮可能なアクチュエータをセットし、本体枠にピニオンギヤを設け、左右の脚柱にそれぞれラックギヤを取付け、左右の脚柱から伸びたラックギヤを、本体枠のピニオンギヤを挟んで噛み合せるようにした機体巾可変機構を具えた茶園作業機である。
【0011】
第二の手段は 茶畝を跨いだ門型の機体の、左右の脚柱の下に走行装置を設け、茶畝に沿って走行しながら、摘採、剪枝、施肥、防除などの作業を行う茶園作業機において、走行装置を備えた左右の脚部柱と、茶園作業を行う作業機ユニットを取付けた中央部の本体枠を各々別個に構成し、本体枠に対して脚柱を左右にスライド可能として、左右の脚柱の間隔を変更可能とした茶園作業機において、本体枠にピニオンギヤを設け、左右の脚柱にそれぞれラックギヤを取付け、左右の脚柱から伸びたラックギヤを、本体枠のピニオンギヤを挟んで噛み合せ、該ピニオンギヤを正転、逆転させることにより、左右の脚柱の間隔を変更するようにした機体巾可変機構を具えた茶園作業機である。
【0012】
第三の手段は、茶畝を跨いだ門型の機体の、左右の脚柱の下に走行装置を設け、茶畝に沿って走行しながら、摘採、剪枝、施肥、防除などの作業を行う茶園作業機において、走行装置を備えた左右の脚柱と、茶園作業を行う作業機ユニットを取付けた中央部の本体枠を各々別個に構成し、脚柱のうち一方を本体枠に固定し、他方を本体枠に対して左右にスライド可能として、左右の脚柱の間隔を変更可能とした茶園作業機において、作業機ユニットを本体枠に対して、左右にスライド可能に保持し、左右の脚柱間に水平方向に伸縮可能なアクチュエータをセットし、本体枠にピニオンギヤAを設け、スライド可能な脚柱にラックギヤAを設け、ラックギヤAを、本体枠のピニオンギヤAに噛み合せ、ピニオンギヤAの回転軸に、ピニオンギヤAの歯数、の半分の歯数のピニオンギヤBを取付け、作業機ユニットに設けたラックギヤBと、ピニオンギヤBを噛合わせるようにした、機体巾可変機構を具えた茶園作業機である。
【0013】
第四の手段は、茶畝を跨いだ門型の機体の、左右の脚柱の下に走行装置を設け、茶畝に沿って走行しながら、摘採、剪枝、施肥、防除などの作業を行う茶園作業機において、走行装置を備えた左右の脚柱と、茶園作業を行う作業機ユニットを取付けた中央部の本体枠を各々別個に構成し、脚柱のうち一方を本体枠に固定し、他方を本体枠に対して左右にスライド可能として、左右の脚柱の間隔を変更可能とした茶園作業機において、作業機ユニットを本体枠に対して、左右にスライド可能に保持し、本体枠にピニオンギヤAを設け、スライド可能な脚柱にラックギヤAを設け、ラックギヤAを、本体枠のピニオンギヤAに噛み合せ、ピニオンギヤAの回転軸に、ピニオンギヤAの歯数、の半分の歯数のピニオンギヤBを取付け、作業機ユニットに設けたラックギヤBと、ピニオンギヤBを噛合わせ、ピニオンギヤA,Bの回転軸を正転、逆転させることにより、左右の脚柱の間隔を変更するようにした、機体巾可変機構を具えた茶園作業機である。
【0014】
第五の手段は、上記1,2,3,4の各手段のピニオンギヤに、位置検出センサーを取付けることである。
【0015】
第六の手段は、上記1,2,3,4の各手段のラックギヤに近接して、位置検出センサーを取付けることである。
【0016】
第七の手段は、位置検出センサーをエンコーダとすることである。
【0017】
第八の手段は、位置検出センサーを近接スイッチとすることである。
【0018】
第九の手段は、複数の門型枠を有する茶園作業機の、機体巾を伸縮自在にする為には、各門型枠にそれぞれ、機体巾を検出する位置センサーを具えるということである。

【発明の効果】
【0019】
請求項1の発明によれば、門型の機体は左脚柱、右脚柱、中央の本体枠の、3ケの部分で構成される。機体巾変更に当って、左右の脚柱に渡したアクチュエータを伸縮させ、直接脚柱を動かすので、本体枠には、機体巾変更の為の力が掛らないので無理が生じない。
本体枠に設けたピニオンギヤは、左右の脚柱から伸びたラックギヤと噛合っているので、脚柱の移動により、ピニオンギヤが廻り、本体枠を常に機体の中心に保つという作用を生じる。作業機ユニットは本体枠に取付けてあるので、特別のリンク機構が無くても機体巾に関係なく、機体巾の中心の位置を維持する。
【0020】
請求項2の発明によれば、本体枠のピニオンギヤを動力によって回転させることにより、脚柱に接続したラックギヤを動かして、機体巾を変更させるので、請求項1のように左右の脚柱に渡す、アクチュエータを必要としないので構造が簡単になる。
参考文献2では、本体枠に設けたネジ軸を廻すことにより、左右の脚柱を動かしている。
ネジ送りは、基本的に摩擦力が作用するので、動力の伝達効率が悪くネジ軸とナットに無理な力が掛る。摩擦を減らし、磨耗を防ぐ為に給油が必要である。ピニオンギヤとラックギヤによる送りは、面接触であり摩擦を生じないので効率がよい。給油も不要である。
【0021】
請求項3の発明によれば、脚柱の一方は本体枠に固定され、一体化されているので、移動させるのは片方の脚柱だけでよい。従って、機体の構造は簡単になる。しかし、この方法では、脚柱の移動により機体の中心が変わるので、作業機ユニットを本体枠に対して、左右にスライド可能に保持する必要がある。請求項1と同様に、機体巾変更に当って、左右の脚柱に渡したアクチュエータを伸縮させ、直接脚柱を動かすので、本体枠には、機体巾変更の為の力が掛らないので無理が生じない。
本体枠に設けたピニオンギヤAとピニオンギヤBは歯数が2対1になっているので、ピニオンギヤBと噛合っている作業機ユニット側のラックギヤBは、ピニオンギヤAと噛合っている脚柱側のラックギヤAの二分の一だけ移動し、作業機ユニットを機体の中心に保つ。このようにすれば、作業機ユニットを中心に保つ為の特別なリンク機構を必要としない。
【0022】
請求項4の発明によれば、請求項2と同様に、本体枠のピニオンギヤA,Bを動力によって回転させて、機体巾を変更させるので、請求項3のように左右の脚柱に渡すアクチュエータを必要としないので、構造が簡単になる。
【0023】
次に請求項5,6,7,8の発明の効果を説明する。
従来の機体巾可変機構を具えた茶園作業機は、機体巾を変えるとき作業者が目測で巾を決めている。従って、茶畝を変えたとき、いくつの巾でやっていたのか数値として残らない。数値データが残れば、未経験者に適切な指示を与えることが出来る。
請求項1,2,3,4の発明の場合、ピニオンギヤに位置検出センサーをつける方法と、ラックギヤに位置検出センサーをつける方法がある。位置検出センサーとしてピニオンギヤの軸にエンコーダを繋ぎ、ピニオンギヤの回転を計測して機体巾を出す方法がある。
位置検出センサーとして近接スイッチを用いるときは、ラックギヤ又はピニオンギヤの歯の近くに近接スイッチを取付け、動いたときの歯数をカウントすればよい。このようにすれば簡単に機体巾を数値で掴むことができる。
【0024】
機体の構造上、左右の走行装置を繋ぐ門型枠が複数、必要な場合がある。この場合には、全部の門型枠を同じように伸縮させねばならない。請求項9の発明のように、各門型枠に位置検出センサーを備えていれば、各門型枠の伸縮状態を測り、同時に伸縮するようにコントロールし、機体が歪まないようにすることが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
まず、請求項1の発明の実施例を図1に従って説明する。図1は茶畝を跨いだ門型の機体の正面図であり、1は中央部の本体枠であり、作業機ユニット2が取付けてある。本体枠1の左には左脚柱3が、右には右脚柱4が、本体枠1に対してスライド可能に嵌め合せてある。脚柱3,4の下には、それぞれ走行装置5,6が取付けてある。7は油圧シリンダであり、脚柱3,4に渡して、直接取付けてある。本体枠1の中央付近にはピニオンギヤ8が設けてある。ピニオンギヤ8の下側には、左脚柱3に取付けたラックギヤ9が噛合い、上側には、右脚柱4に取付けたラックギヤ10が噛合っている。
【0026】
図1(A)は油圧シリンダ7が伸びた状態を示している。この時油圧シリンダ7を縮めると、左脚柱3と右脚柱4がひきよせられ、本体枠1内のラックギヤ9とラックギヤ10は水平にスライドし、ピニオンギヤ8を廻す。ラックギヤ9とラックギヤ8はピニオンギヤ8を介して、噛合っているのでラックギヤ8とラックギヤ9の移動量は、方向は反対であるが同じである。従って、ピニオンギヤ8の取付けてある本体枠1は脚柱3,4の中心に保たれる。
【0027】
図1(B)は油圧シリンダ7が縮んだ状態を示す。油圧シリンダ7を伸縮させる時、地面に接している走行装置5,6には無理な力が掛るので、機体巾を変えるのは走行装置5,6を動かして、前進又は後退しながら行う必要がある。油圧シリンダ7の代わりに電動シリンダでもよい。
【0028】
次に、請求項2の発明について、図2により説明する。
図2は、機体巾変更駆動部を説明する為に、図1から請求項2に関するピニオンギヤ8の付近だけを取出した部分詳細図である。請求項2の発明では図1の油圧シリンダ7は不要になる。その代りピニオンギヤ8の回転軸11に油圧モータ12を取付ける。これは電動モータでもよい。13はピニオンギヤ8の回転角を知る為に取付けてあるエンコーダである。
【0029】
図2(A)は平面図、図2(B)は図2(A)の正面側面図である。
油圧モータ12を正逆転させると、ピニオンギヤ8が廻り、ラックギヤ8,9はそれぞれ反対の方向にスライドさせられ、脚柱3,4が左右に移動し、機体巾を変えることが出来る。
【0030】
請求項3の発明の実施例について、図3により説明する。
図3は茶畝を跨いだ門型の機体の正面図であり、中央部の本体枠1は右脚柱4と一体化しているが、左脚柱3は、本体枠1に対してスライド可能に嵌め合せてある。本体枠1と平行して補助桁25が水平に設けてあり、作業機ユニット2が補助桁25で水平方向に遊動可能に保持されている。
脚柱3,4の下には、それぞれ走行装置5,6が取付けてある。 7は油圧シリンダであり、脚柱3,4に渡して、直接取付けてある。本体枠1の中央付近にはピニオンギヤA14が設けてある。ピニオンギヤA14の下側には、左脚柱3に取付けたラックギヤA15が噛合わせてある。ピニオンギヤA14の回転軸11にはピニオンギヤB16が取付けてある。ピニオンギヤB16の歯数はピニオンギヤA14の半分となっている。ピニオンギヤB16には作業機ユニット2側のラックギヤB17が噛合わせてある。
【0031】
図3(A)は油圧シリンダ7が伸びた状態を示している。この時油圧シリンダ7を縮めると、左脚柱3と右脚柱4がひきよせられ、本体枠1内のラックギヤA15は水平にスライドし、ピニオンギヤA14を廻す。この時ピニオンギヤB16も回転し、ラックギヤB17を動かす。ピニオンギヤB16の歯数はピニオンギヤA14の半分なので
ラックギヤB17はラックギヤA15の半分だけ同じ方向に移動し、ラックギヤB17が取付けてある作業機ユニット2を機体巾の中心に保つ。
【0032】
次に、請求項4の発明について、図4により説明する。
図4は機体巾変更駆動部の説明の為に、図3から、請求項4に関するピニオンギヤA14、ピニオンギヤB16付近だけを取出した部分詳細図である。
請求項4の発明では図3の油圧シリンダ7は不要になる。その代りピニオンギヤA14、B16の回転軸11に油圧モータ12を取付ける。これは電動モータでもよい。13は回転軸11の回転角を知る為に取付けてあるエンコーダである。
【0033】
図4(A)は平面図、図4(B)は図4(A)の正面から見た側面図である。
油圧モータ12を正逆転させると、ピニオンギヤA14、B16が廻り、ラックギヤA15が動き、左脚柱3を左右に移動させ、機体巾を変えることが出来る。この時、ピニオンギヤB16と噛合ったラックギヤB17はラックギヤA14の半分だけ同じ方向に移動し、ラックギヤB17が取付けてある作業機ユニット2を機体巾の中心に保つ。
【0034】
請求項5,8の発明の実施例を図5で示す。20は近接スイッチであり、ピニオンギヤ8に接近して取付けてあり、ピニオンギヤ8の歯型の山をカウントする。21は基準点を決める為のリミットスイッチである。ラックギヤ9が移動すると、ピニオンギヤ8が廻り、近接スイッチ20により基準点からどれだけ移動したか知ることが出来る。
【0035】
請求項6,8の発明の実施例を図6で示す。19は近接スイッチであり、ラックギヤ9に接近して取付けてあり、ラックギヤ9の歯型の山をカウントする。21は基準点を決める為のリミットスイッチである。ラックギヤ9が移動すると、近接スイッチ19により基準点からどれだけ移動したか知ることが出来る。
【0036】
請求項9の発明の実施例を図7(A)、7(B)で示す。この例では、左右の走行装置を繋ぐ門型枠がAグループは1A、3A、4A、Bグループは1B,3B、4Bで構成され、前後2ケ所に設けてある。本体枠1A、1Bは梁22、23で繋いで一体化してある。本体枠の下には作業機ユニット2が取付けてある。本体枠1Aには油圧モータ12A、エンコーダ13A、ピニオンギヤ8Aが取付けてあり、本体枠1Bには油圧モータ12B、エンコーダ13B、ピニオンギヤ8Bが取付けてある。走行装置5,6を動かしながら、油圧モータ12A、12Bを回転させると脚柱が左右に移動し、機体巾が変わる。この時、前後の門型枠の巾に違いが出ないように、エンコーダ13A,13Bで測定しながら、同じように伸縮するようにコントロールする。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】請求項1の発明の実施例を示す機体巾可変機構を具えた茶園作業機の正面図。(A)は機体巾を広げた状態。(B)は機体巾を狭めた状態。
【図2】請求項2の発明の実施例を示す軌間巾変更駆動部の部分詳細図。(A)は平面図。(B)は正面から見た側面図。
【図3】請求項3の発明の実施例を示す機体巾可変機構を具えた茶園作業機。(A)は機体巾を広げた場合を示す。(B)は機体巾を狭めた場合を示す。
【図4】請求項4の発明の実施例を示す機体巾変更駆動部の部分詳細図。(A)は平面図。(B)は側面図。
【図5】請求項5、8の発明の実施例を示す詳細図
【図6】請求項6、8の発明の実施例を示す詳細図
【図7】請求項9の発明の実施例を示す、機体巾可変機構を具えた門型枠を前後二箇所具えた茶園作業機。(A)は平面図。(B)は正面図
【符号の説明】
【0038】
1 本体枠
1A 本体枠前
1B 本体枠後
2 作業機ユニット
3 左脚柱
3A 左脚柱前
3B 左脚柱後
4 右脚柱
4A 右脚柱前
4B 右脚柱後
5 左走行装置
6 右走行装置
7 油圧シリンダ
8 ピニオンギヤ
8A ピニオンギヤ前
8B ピニオンギヤ後
9 左脚柱側ラックギヤ
9A 左脚柱側ラックギヤ前
9B 左脚柱側ラックギヤ後
10 右脚柱側ラックギヤ
10A 右脚柱側ラックギヤ前
10B 右脚柱側ラックギヤ後
11 ピニオンギヤ回転軸
12 油圧モータ
12A 油圧モータ前
12B 油圧モータ後
13 エンコーダ
13A エンコーダ前
13B エンコーダ後
14 ピニオンギヤA
15 ラックギヤA
16 ピニオンギヤB
17 ラックギヤB
18 エンコーダ取付け板
19 近接スイッチ
20 近接スイッチ
21 リミットスイッチ
22 梁
23 梁
24 作業機ユニット取付けブラケット
25 補助桁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
茶畝を跨いだ門型の機体の、左右の脚柱の下に走行装置を設け、茶畝に沿って走行しながら、摘採、剪枝、施肥、防除などの作業を行う茶園作業機において、走行装置を備えた左右の脚柱と、茶園作業を行う作業機ユニットを取付けた中央部の本体枠を各々別個に構成し、本体枠に対して脚柱を左右にスライド可能として、左右の脚柱の間隔を変更可能とした茶園作業機において、左右の脚柱間に水平方向に伸縮可能なアクチュエータをセットし、本体枠にピニオンギヤを設け、左右の脚柱にそれぞれラックギヤを取付け、左右の脚柱から伸びたラックギヤを、本体枠のピニオンギヤを挟んで噛み合せることを特徴とした機体巾可変機構を具えた茶園作業機。
【請求項2】
茶畝を跨いだ門型の機体の、左右の脚柱の下に走行装置を設け、茶畝に沿って走行しながら、摘採、剪枝、施肥、防除などの作業を行う茶園作業機において、
走行装置を備えた左右の脚柱と、茶園作業を行う作業機ユニットを取付けた中央部の本体枠を各々別個に構成し、本体枠に対して脚柱を左右にスライド可能として、左右の脚柱の間隔を変更可能とした茶園作業機において、
本体枠にピニオンギヤを設け、左右の脚柱にそれぞれラックギヤを取付け、左右の脚柱から伸びたラックギヤを、本体枠のピニオンギヤを挟んで噛み合せ、該ピニオンギヤを正転、逆転させることにより、左右の脚柱の間隔を変更することを特徴とした機体巾可変機構を具えた茶園作業機。
【請求項3】
茶畝を跨いだ門型の機体の、左右の脚柱の下に走行装置を設け、茶畝に沿って走行しながら、摘採、剪枝、施肥、防除などの作業を行う茶園作業機において、走行装置を備えた左右の脚柱と、茶園作業を行う作業機ユニットを取付けた中央部の本体枠を各々別個に構成し、脚柱のうち一方を本体枠に固定し、他方を本体枠に対して左右にスライド可能として、左右の脚柱の間隔を変更可能とした茶園作業機において、作業機ユニットを本体枠に対して、左右にスライド可能に保持し、左右の脚柱間に水平方向に伸縮可能なアクチュエータをセットし、本体枠にピニオンギヤAを設け、スライド可能な脚柱にラックギヤAを設け、ラックギヤAを、本体枠のピニオンギヤAに噛み合せ、ピニオンギヤAの回転軸に、ピニオンギヤAの歯数、の半分の歯数のピニオンギヤBを取付け、作業機ユニットに設けたラックギヤBと、ピニオンギヤBを噛合わせること、を特徴とした機体巾可変機構を具えた茶園作業機。
【請求項4】
茶畝を跨いだ門型の機体の、左右の脚柱の下に走行装置を設け、茶畝に沿って走行しながら、摘採、剪枝、施肥、防除などの作業を行う茶園作業機において、走行装置を備えた左右の脚柱と、茶園作業を行う作業機ユニットを取付けた中央部の本体枠を各々別個に構成し、脚柱のうち一方を本体枠に固定し、他方を本体枠に対して左右にスライド可能として、左右の脚柱の間隔を変更可能とした茶園作業機において、作業機ユニットを本体枠に対して、左右にスライド可能に保持し、本体枠にピニオンギヤAを設け、スライド可能な脚柱にラックギヤAを設け、ラックギヤAを、本体枠のピニオンギヤAに噛み合せ、ピニオンギヤAの回転軸に、ピニオンギヤAの歯数、の半分の歯数のピニオンギヤBを取付け、作業機ユニットに設けたラックギヤBと、ピニオンギヤBを噛合わせ、ピニオンギヤA,Bの回転軸を正転、逆転させることにより、左右の脚柱の間隔を変更すること、を特徴とした機体巾可変機構を具えた茶園作業機。
【請求項5】
ピニオンギヤに位置検出センサーを取付けたことを特徴とした請求項1,2,3,4記載の茶園作業機。
【請求項6】
ラックギヤに近接して、位置検出センサーを取付けたことを特徴とした請求項1,2,3,4記載の茶園作業機。
【請求項7】
位置検出センサーをエンコーダとしたことを特徴とした請求項5、6記載の茶園作業機。
【請求項8】
位置検出センサーを近接スイッチとしたことを特徴とした請求項5、6記載の茶園作業機。
【請求項9】
茶畝を挟んだ左右の走行装置を繋ぐ、位置検出センサーを備えた複数の門型枠を設け、各門型枠の脚柱の間隔を変更可能にしたことを特徴とした請求項1,2,3,4,5,6,7,8記載の茶園作業機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−330172(P2007−330172A)
【公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−166215(P2006−166215)
【出願日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【出願人】(000145116)株式会社寺田製作所 (90)
【Fターム(参考)】