説明

機帆走商船の帆の配置方法及び機帆走商船

【課題】主機関及び主機関により駆動される推進装置と、甲板上に配置された帆を備えた船舶において、帆の面積を可能な限り大きくしながら船橋内の監視場所からの視界を十分に確保でき、帆の面積の増加による省エネルギー効果の向上と安全性の向上とを図ることができる機帆走商船の帆の配置方法及び機帆走商船を提供する。
【解決手段】主機関及び主機関により駆動される推進装置と、甲板2上に配置された帆10を備えると共に、平面視で、船幅方向に開いた状態の前記帆10が、船橋3内の監視場所の視点Pcを中心とした単数又は複数の扇形20の中に入るように配置すると共に、前記扇形20の中心角αiが連続して0度以上10度以内となり、かつ、前記扇形20の中心角αiの総和Σαiが0度以上20度以内となるように設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主機関及び主機関により駆動される推進装置を備えると共に、推進補助としての帆を備えた機帆走商船の帆の配置方法及び機帆走商船に関する。
【背景技術】
【0002】
船舶が排出する二酸化炭素(CO2)の総量を削減するためには、新造船のみならず、既に存在する多数の船舶における二酸化炭素の排出量の削減が効果的である。既存船に装備可能な省エネ装置として、プロペラ周辺に装備する省エネ付加物があるが、この省エネ付加物に関しては今までにも性能改善が進んでおり、今後の劇的な性能向上は難しいと考えられている。そのため、これらの省エネ付加物に加えて、既存船にも装備可能な新たな省エネ装置の開発が重要な課題となってきている。
【0003】
これに関連して、帆を装備した貨物船が、1980年代に、内航船や外航ばら積み船をはじめとして十数隻建造されており、その効果は既に実証されている。これらの帆装船は、帆の面積が比較的小さな面積であるため、この補助的な帆の省エネルギー効果は限定的ではあるが、操船、視界、構造、艤装等に大きな影響を与えずに、既存船舶への取り付けが容易にできるものであり、新たに求められる省エネルギー装置の一候補となっている。
【0004】
しかしながら、従来技術においては、帆に比べて船橋が比較的小さい比較的小型の船舶の場合には、帆の下端位置を上げることにより、帆の下部を通すことで、船橋からの見通し線を確保しているが、帆を船橋が高い大型商船に装備する場合には、帆によって船橋からの視界が遮られてしまうので、航行上で必要な視界を確保するための工夫が必要となる。
【0005】
これに関連して、機帆走大型商船への装備を前提とする帆の配置方法として、前方の見通しが確保できるように、帆を左右舷のバラストタンク上に配置する方法が提案されており、例えば、居住区構造物の高さが高くなるような大型船であっても、マストを長くすることなく、前方の見通しが確保され、且つ、風流れを有効に利用するために、風流れによって揚力を発生する左帆と右帆をそれぞれ取り付ける左マストと右マストを左舷の左バラストタンクと右舷の右バラストタンクに設置した帆走商船が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
しかしながら、この帆走商船における帆の配置方法では、船体の正面に対する視界を確保できても、右舷や左舷に前後方向に連続して配置された帆によって、船橋から見て側方となる舷側側の視界が大きく遮られてしまう上に、帆を旋回した場合に帆の一部が平面視において、左舷又は右舷から張り出すため、更に舷側側の視界が遮られてしまうので、運用上問題が生じる。また、この帆の配置方法では、視界を確保するために、帆の面積を小さくすると、帆による省エネルギー効果が小さくなるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2011−98666号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上述の状況を鑑みてなされたものであり、その目的は、主機関及び主機関により駆動される推進装置と、甲板上に配置された帆を備えた船舶において、帆の面積を可能な限り大きくしながら船橋内の監視場所からの視界を十分に確保でき、帆の面積の増加による省エネルギー効果の向上と安全性の向上とを図ることができる機帆走商船の帆の配置方法及び機帆走商船を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するための本発明の機帆走商船の帆の配置方法は、主機関及び主機関により駆動される推進装置と、甲板上に配置された帆を備えると共に、平面視で、船幅方向に開いた状態の前記帆が、船橋内の監視場所の視点を中心とした単数又は複数の扇形の中に入るように配置すると共に、前記扇形の中心角が連続して0度以上10度以内となり、かつ、前記扇形の中心角の総和が0度以上20度以内となるように設定することを特徴とする方法である。この方法によれば、船橋内の監視場所の視点から見て、船首側の帆を船橋に近い側の同じ扇形の中に配置された帆に隠れるように配置することができ、船橋内の監視場所からの死界を増加させることなく、帆の総面積を大きくすることができる。特に、扇形の中心角が連続して10度を超えず、更に、扇形の中心角の総和が20度を超えないようにすることで、船橋内の監視場所からの前方の視界を充分に確保できるようになる。
【0010】
上記の機帆走商船の帆の配置方法において、前記帆が配置される前記扇形を船体の両舷と船体中央の3つに設定すると共に、各々の前記扇形の中心角を0度以上5度以内とし、前記扇形の間の角度を5度以上15度以内とすると、船橋内の監視場所からの前方の視界を確保しながら、帆の総面積を大きくすることができる。特に、扇形の中心角が5度を超えず、更に、扇形の間の角度が5度を超えることで、船橋内の監視場所からの前方の視界を充分に確保できるようになる。 上記の機帆走商船の帆の配置方法において、前記帆が配置される前記扇形を船体の両舷の2つに、または、船体の両舷と船体中央の3つに設定して、前記帆の前後方向の位置を左舷と右舷とで異ならせると共に、各々の前記扇形の中心角を0度以上5度以内とし、前記扇形の間の角度を5度以上15度以内とすると、帆を甲板上に転倒又は折り畳んで格納するときに、帆の配置が桂馬飛び状態になっているので、反対舷の帆との干渉が無くなり、格納時の帆の配置が容易となる。
【0011】
上記の機帆走商船の帆の配置方法において、前記帆が配置される前記扇形を、船体の片舷の1つのみに設定すると、両舷と船体中央の3つの扇形に配置する場合に比べて帆の総面積は小さくなるが、帆を甲板上に転倒又は折り畳んで格納するときに、反対舷の帆との干渉が無いので、格納時の帆の配置が容易となる。また、帆格納時において帆で覆われていない甲板上の面積を大きく取ることが可能となるので、帆を設置する時の作業やメンテナンスが容易となる。
【0012】
上記の目的を達成するための本発明の機帆走商船は、主機関及び主機関により駆動される推進装置と、甲板上に配置された帆を備えると共に、平面視で、船幅方向に開いた状態の前記帆が、船橋内の監視場所の視点を中心とした単数又は複数の扇形の中に入るように配置すると共に、前記扇形の中心角が連続して0度以上10度以内で、かつ、前記扇形の中心角の総和が0度以上20度以内であるように構成される。この構成によれば、船橋内の監視場所の視点から見て、船首側の帆を船橋に近い側の帆に隠れるように配置することができ、船橋内の監視場所からの死界を増加させることなく、帆の総面積を大きくすることができる。
【0013】
上記の機帆走商船において、前記帆が配置される前記扇形が船体の両舷と船体中央の3つであり、各々の前記扇形の中心角が0度以上5度以内で、前記扇形の間の角度が5度以上15度以内であるように構成すると、船橋内の監視場所からの前方の視界を確保しながら、帆の総面積を大きくすることができる。
【0014】
上記の機帆走商船において、前記帆が配置される前記扇形が船体の両舷の2つ、または、船体の両舷と船体中央の3つであり、前記帆の前後方向の位置を左舷と右舷とで異ならせて配置すると共に、各々の前記扇形の中心角が0度以上5度以内で、前記扇形の間の角度を5度以上15度以内であるように構成すると、帆を甲板上に転倒又は折り畳んで格納するときに、反対舷の帆との干渉が無いので、格納時の帆の配置が容易となる。
【0015】
上記の機帆走商船において、前記帆が配置される前記扇形が、船体の片舷の1つのみであるように構成すると、両舷と船体中央の3つの扇形に配置する場合に比べて帆の総面積は小さくなるが、帆を甲板上に転倒又は折り畳んで格納するときに、反対舷の帆との干渉が無いので、格納時の帆の配置が容易となる。また、帆格納時において帆で覆われていない甲板上の面積を大きく取ることが可能となるので、帆の設置時の作業やメンテナンスが容易となる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の機帆走商船の帆の配置方法及び機帆走商船によれば、主機関及び主機関により駆動される推進装置と、甲板上に配置された帆を備えた船舶において、帆の面積を可能な限り大きくしながら船橋内の監視場所からの視界を十分に確保でき、帆の面積の増加による省エネルギー効果の向上と安全性の向上とを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係る第1の実施の形態の機帆走商船の帆の配置を示す平面図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】本発明に係る第2の実施の形態の機帆走商船の帆の配置を示す平面図である。
【図4】図3の側面図である。
【図5】本発明に係る第3の実施の形態の機帆走商船の帆の配置を示す平面図である。
【図6】図5の側面図である。
【図7】本発明に係る第4の実施の形態の機帆走商船の帆の配置を示す平面図である。
【図8】図7の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明に係る実施の形態の機帆走商船の帆の配置方法及び機帆走商船について説明する。図1〜図8に示すように、この帆10を備えた機帆走商船1A〜1Dは、主機関及び主機関により駆動される推進装置を備えると共に、補助推進として、甲板2上に配置された帆10を備えて構成される。機帆走商船1A〜1Dの後部の甲板2上に船橋3とこの船橋3から側方に延びるドジャー4を有する上部構造物5が設けられている。
【0019】
本発明は、帆10の甲板2上の配置に関するものであるので、帆10の形状や種類を特に限定する必要はないが、ここでは、帆10は硬帆の横帆で形成される。また、帆10の根元支持部に回転機構と旋回機構を設け、帆10の格納時には帆10の帆本体を回転機構の回りに回転して転倒させて甲板2に載置し、また、帆10の展開時には帆本体を回転機構の回りに回転して甲板2上に起立させて帆10を展開し、帆10に風を受けて補助推進として利用しながら航行する際には、風向きや風速等を計測しながら、最適な角度になるように、帆10の帆本体を旋回機構により旋回させるように構成することが好ましい。
【0020】
また、この帆10は、製造コストの低減と設計の容易さを考慮して、同一形状でかつ同一サイズの構成にして大量生産することが好ましいが、帆10の総面積を大きく取ることを優先する場合には、帆10の幅をその帆10の設置場所の扇形20の幅にすることで、視界を充分に確保しながら、帆10の総面積を著しく大きな面積にすることができる。なお、帆10の下側は甲板2より上に隙間を設けて配置し、この隙間により、甲板2上の配管(図示しない)をかわすと共に、甲板2上への打ちこみ海水を円滑に後方に流せるようにすることが好ましい。
【0021】
次に、本発明に係る第1〜第4の実施の形態の機帆走商船の帆の配置方法及び機帆走商船について説明する。図1〜図8に示すように、機帆走商船1A〜1Dの帆10の配置に関しては、平面視で、船幅方向に開いた状態の帆10が、船橋3内の監視場所の視点Pcを中心とした単数又は複数の扇形20の中に入るように配置する。それと共に、この扇形20を、中心角αi(i=1,2,3)が連続して0度(degree)以上10度以内となり、かつ、扇形20の中心角αiの総和Σαiが0度以上20度以内となるように設定する。つまり、平面視で、船幅方向に開いた状態の帆10が、船橋3内の監視場所の視点Pcを中心とした単数又は複数の扇形20の中に入るように配置すると共に、この扇形20の中心角αiが連続して0度以上10度以内で、かつ、扇形20の中心角αiの総和Σαiが0度以上20度以内であるように構成する。この帆10は、船体のバルクヘッド5の上に配置すると、特に、甲板2の補強をしなくて済むので好ましい。
【0022】
この配置方法と機帆走商船1A〜1Dによれば、船橋3内の監視場所の視点Pcから見て、船首側の帆10を船橋3に近い側の帆10に隠れるように配置することができるので、船橋3内の監視場所の視点Pcからの死界Σαiを増加させることなく、帆10の総面積を大きくすることができる。
【0023】
次に、本発明に係る第1実施の形態の機帆走商船の帆の配置方法及び機帆走商船について説明する。図1及び図2に示すように、機帆走商船1Aの帆10の配置に関しては、帆10が配置される扇形20を船体の両舷と船体中央の3つに設定すると共に、各々の扇形20の中心角αi(i=1,2,3)を0度以上5度以内とし、扇形20の間の角度βj(j=1,2)を5度以上15度以内とする。つまり、帆10が配置される扇形20が船体の両舷と船体中央の3つであり、各々の扇形20の中心角αiが0度以上5度以内で、扇形20の間の角度βjが5度以上15度以内であるように構成する。この配置により、船橋3内の監視場所の視点Pcからの視界を確保しながら、帆10の総面積を大きくすることができる。
【0024】
次に、本発明に係る第2実施の形態の機帆走商船の帆の配置方法及び機帆走商船について説明する。図3及び図4に示すように、機帆走商船1Bの帆10の配置に関しては、帆10が配置される扇形20を船体の両舷の2つに設定して、帆10の前後方向の位置を左舷と右舷とで異ならせると共に、各々の扇形20の中心角αi(i=1,2)を0度以上5度以内とし、扇形20の間の角度β1を5度以上15度以内とする。つまり、帆10が配置される扇形20が船体の両舷の2つであり、帆10の前後方向の位置を左舷と右舷とで異ならせて配置すると共に、各々の扇形20の中心角αiが0度以上5度以内で、扇形20の間の角度β1を5度以上15度以内であるように構成する。この配置によれば、帆10を甲板2上に転倒又は折り畳んで格納するときに、反対舷の帆10との干渉が無いので、格納時の帆10の配置が容易となる。
【0025】
次に、本発明に係る第3実施の形態の機帆走商船の帆の配置方法及び機帆走商船について説明する。図5及び図6に示すように、機帆走商船1Cの帆10の配置に関しては、帆10が配置される扇形20を船体の両舷と船体中央の3つに設定して、帆10の前後方向の位置を左舷と右舷とで異ならせると共に、各々の扇形20の中心角αi(i=1,2,3)を0度以上5度以内とし、扇形20の間の角度βj(j=1,2)を5度以上15度以内とする。つまり、帆10が配置される扇形20が船体の両舷と船体中央の3つであり、帆10の前後方向の位置を左舷と右舷とで異ならせて配置すると共に、各々の扇形20の中心角αiが0度以上5度以内で、扇形20の間の角度βjを5度以上15度以内であるように構成する。この配置によれば、帆10を甲板2上に転倒又は折り畳んで格納するときに、反対舷の帆10との干渉が無いので、格納時の帆10の配置が容易となる。
【0026】
次に、本発明に係る第4実施の形態の機帆走商船の帆の配置方法及び機帆走商船について説明する。図7及び図8に示すように、機帆走商船1Dの帆10の配置に関しては
帆10が配置される扇形20を、船体の片舷の1つのみに設定する。つまり、帆10が配置される扇形20が、船体の片舷の1つのみであるように構成する。
【0027】
この配置によれば、第1の実施の形態の機帆走商船1Aや第3の実施の形態の機帆走商船1Cのように、両舷と船体中央の3つの扇形20に配置する場合に比べて帆10の総面積は小さくなるが、帆10を甲板2上に転倒又は折り畳んで格納するときに、反対舷の帆10との干渉が無いので、格納時の帆10の配置が容易となる。また、帆格納時において帆10で覆われていない甲板2上の面積を大きく取ることが可能となるので、帆10の設置時の作業やメンテナンスが容易となる。
【0028】
上記の構成の機帆走商船の帆の配置方法及び機帆走商船1A〜1Dによれば、主機関及び主機関により駆動される推進装置と、甲板2上に配置された帆10を備えた機帆走商船1A〜1Dにおいて、船橋3内の監視場所の視点Pcから見て、船首側の帆10を船橋3に近い側の帆10に隠れるように配置することができるので、船橋3内の監視場所の視点Pcからの死界Σαiを増加させることなく、帆10の総面積を大きくすることができる。その結果、帆10の面積を大きくしながら船橋3からの視界を十分に確保でき、安全性の向上と帆10の面積の増加による省エネルギー効果の向上と安全性の向上とを図ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本発明の機帆走商船の帆の配置方法及び機帆走商船によれば、主機関及び主機関により駆動される推進装置と、甲板上に配置された帆を備えた機帆走商船において、帆の面積を大きくしながら船橋内の監視場所の視点からの視界を十分に確保でき、帆の面積の増加による省エネルギー効果の向上と安全性の向上とを図ることができるので、既存の船舶を含め多くの船舶に利用することができる。
【符号の説明】
【0030】
1A、1B、1C、1D 機帆走商船
2 甲板
3 船橋
4 ドジャー
5 上部構造物
6 バルクヘッド
10 帆(横帆)
20 扇形
Pc 船橋内の監視場所の視点
αi 扇形の中心角
βj 扇形の間の角度
Σαi 扇形の中心角の総和

【特許請求の範囲】
【請求項1】
主機関及び主機関により駆動される推進装置と、甲板上に配置された帆を備えると共に、平面視で、船幅方向に開いた状態の前記帆が、船橋内の監視場所の視点を中心とした単数又は複数の扇形の中に入るように配置すると共に、前記扇形の中心角が連続して0度以上10度以内となり、かつ、前記扇形の中心角の総和が0度以上20度以内となるように設定することを特徴とする機帆走商船の帆の配置方法。
【請求項2】
前記帆が配置される前記扇形を船体の両舷と船体中央の3つに設定すると共に、各々の前記扇形の中心角を0度以上5度以内とし、前記扇形の間の角度を5度以上15度以内とすることを特徴とする請求項1に記載の機帆走商船の帆の配置方法。
【請求項3】
前記帆が配置される前記扇形を船体の両舷の2つに、または、船体の両舷と船体中央の3つに設定して、前記帆の前後方向の位置を左舷と右舷とで異ならせると共に、各々の前記扇形の中心角を0度以上5度以内とし、前記扇形の間の角度を5度以上15度以内とすることを特徴とする請求項1に記載の機帆走商船の帆の配置方法。
【請求項4】
前記帆が配置される前記扇形を、船体の片舷の1つのみに設定することを特徴とする請求項1に記載の機帆走商船の帆の配置方法。
【請求項5】
主機関及び主機関により駆動される推進装置と、甲板上に配置された帆を備えると共に、平面視で、船幅方向に開いた状態の前記帆が、船橋内の監視場所の視点を中心とした単数又は複数の扇形の中に入るように配置すると共に、前記扇形の中心角が連続して0度以上10度以内で、かつ、前記扇形の中心角の総和が0度以上20度以内であることを特徴とする機帆走商船。
【請求項6】
前記帆が配置される前記扇形が船体の両舷と船体中央の3つであり、各々の前記扇形の中心角が0度以上5度以内で、前記扇形の間の角度が5度以上15度以内であることを特徴とする請求項5に記載の機帆走商船。
【請求項7】
前記帆が配置される前記扇形が船体の両舷の2つ、または、船体の両舷と船体中央の3つであり、前記帆の前後方向の位置を左舷と右舷とで異ならせて配置すると共に、各々の前記扇形の中心角が0度以上5度以内で、前記扇形の間の角度を5度以上15度以内であることを特徴とする請求項5に記載の機帆走商船。
【請求項8】
前記帆が配置される前記扇形が、船体の片舷の1つのみであることを特徴とする請求項5に記載の機帆走商船。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−56579(P2013−56579A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−194952(P2011−194952)
【出願日】平成23年9月7日(2011.9.7)
【出願人】(000005902)三井造船株式会社 (1,723)