説明

機能タグ貼着装置

【課題】ハンドル操作により順次繰り出すテープから剥がした薄板状の機能タグを商品の予定した位置に正しく貼着させること、および貼着した機能タグにある程度の押圧力を付与して安定した貼り付けができる機能タグ貼着装置を提供する。
【解決手段】タグ支持機構8には、該操作ハンドル3a,3bの操作によって上下方向にスライドするスライド部材9と、該スライド部材の上下動に応じて開閉するとともに下端部に機能タグを支持する支持部を有する左右一対の機能タグ支持部材17a,17bとを備えている。剥離部材7によってテープから剥離した機能タグは該機能タグ支持部材の支持部に供給され、スライド部材の下降作用によって機能タグ支持部材を開いて開放されるとともに上面を押圧され貼着される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通常の紙一枚に様々な色や情報が印刷されたラベルやタグよりも、厚く、また固い材質で作られ、薄板状の形状を持つ「機能タグ」をテープ状に多数枚、所要間隔をもって整列させて仮付けし、そのテープを順次繰り出して機能タグを1枚づつ剥がして、ラベル形式で商品に貼り付けることが出来る機能タグ貼着装置に関するものである。
ここで、「機能タグ」とは、紙だけで出来たラベルやタグでは実現不可能な機能が付与されたタグをいい、例えば、商品の生産者、生産地、品質、流通経路、価格などの情報が電子的に記憶できるメモリ機能が付与された半導体チップ(IC)を内蔵するICタグ、鉄板などの金属を内包して外部の電界に擾乱を与えてアンテナにより検出することで不当な持ち出しを防止することができるようにした盗難防止タグ乃至ラベルなどがある。
【背景技術】
【0002】
従来、価格等を印字するラベルを商品に貼り付けるためのハンドラベラーとして複数の技術が公知になっている。例えば、特開2001−106215号公報に開示された「ラベル貼着機」は、ハンドル操作で作動しテープを所定方向に繰り出す繰出機構と、貼着機本体の先端側に揺動自在に配設される爪取付部材と、該爪取付部材の先端部に揺動自在に取り付けられると共に、テープを繰り出した時に胴テープに接着されたラベルの先端に係合して前記爪取付部材を角変位せしめる感知爪と、前記爪取付部材の角変位に連動し前記繰出機構で繰り出されるテープ繰り出し長さをラベルの接着ピッチに自動調節して合致させ、かつ、前記繰出機構の動きを停止させる調節停止レバーと、前記ハンドルの戻り動作に連動してラベル先端での前記感知爪の係合を解除させる係合解除部材とを備え、前記感知爪は、使用するラベルの形や大きさに応じて少なくともテープ及び/又はラベルの幅方向に摺動自在に変位するように構成されている。
【0003】
そして、感知爪が使用するラベルの形や大きさに応じて少なくともテープ及び/又はラベルの幅方向に摺動自在に変位することによって、どんな形状、大きさのラベルであっても、感知爪をラベルの幅方向中心位置に合わせるべく移動できるため、正確且つ適時なラベルの送り出しができ、確実にラベルを貼付できるというものである。
【0004】
また、特開2006−69664号公報に開示された「ラベル貼着機」は、上記特開2001−106215号公報に開示された基本的な構成に対して、台紙移送部材または手動レバーの復動量を制御することができる制限作用部を備えた調節機構を付加し、ラベルとラベルの間に間隔が空いていないタイプのラベル連続体を使用する場合に、前記ラベルセンサに対する次のラベルにおける前縁の到来に対応して決まる前記台紙移送部材または前記手動レバーの復動停止位置の直後位置に、該調節機構における制限作用部を臨ませ、ラベルセンサが次のラベルにおける前縁の到来を検知できなかった場合でも、台紙移送部材または手動レバーの復動量が、調節機構の制限作用部で制限されるようになっている。
【0005】
そして、台紙移送部材または手動レバーの復動量が、調節機構の制限作用部で制限されるようにしたことにより、希にラベル前縁の到来未検知の現象が生じても、一度に複数のラベルを剥離させてしまうことがなく、ラベルのジャミングによるトラブルを生じさせないというものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2001−103215号公報
【特許文献2】特開2006−69664号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述した従来のいずれのハンドラベラーにあっても、あくまでも価格等を印字する薄くて軽量で柔軟性のあるラベルを商品に貼り付けるためのものであり、ラベルよりも硬質でより厚い薄板状の機能タグについては適用できる要件が備わっていない。
【0008】
即ち、薄板状の機能タグはラベルよりも厚い上に重量もあるため、ハンドル操作により順次繰り出すテープから剥がしたときに、自重で先端部側から直ちに落下してしまい、商品の予定した位置に正しく貼着することができないという問題がある。
【0009】
また、薄くて軽い従来のラベルは、予定した位置に載せることによりラベル貼着商品を移動させてもラベルは脱落しないが、機能タグの場合はより厚く重量もあり予定した位置に載せるだけでは充分な貼着力が得られず商品を移動させたりしたときに、商品から剥がれて脱落するという問題がある。
【0010】
従って、本発明はハンドル操作により順次繰り出すテープから剥がした薄板状の機能タグを商品の予定した位置に正しく貼着させること、および貼着した機能タグにある程度の押圧力を付与して安定した貼着ができる機能タグ貼着装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
そこで、本発明にかかる機能タグ貼着装置は、本体フレームと、該本体フレームと一体的に備えたグリップと、該グリップに対向して備えた操作ハンドルと、該操作ハンドルの操作によってテープの繰り出しを行う繰出機構と、テープに貼着保持された機能タグの先端を感知する感知爪と、テープから機能タグを剥離する剥離部材と、剥離された機能タグを支持するタグ支持機構とからなり、該タグ支持機構は、該操作ハンドルの操作によって上下方向にスライドするスライド部材と、該スライド部材の上下動に応じて開閉するとともに下端部に機能タグを支持する支持部を有する左右一対の機能タグ支持部材とを備えてなり、該操作ハンドルの操作により繰り出されたテープから剥離部材によって剥離した機能タグを該機能タグ支持部材の支持部に供給し、供給された機能タグをスライド部材の下降作用によって機能タグ支持部材を開いて開放するとともに機能タグの上面を押圧するように構成した。
【0012】
該支持機構は少なくとも先端壁と両側壁を備えるとともに後端側と下端側が開口したボックス形状の外壁で囲繞され、該先端壁の内側面には上下一対のガイドピンが突設され、該スライド部材には上下方向にスリット状のガイド溝が形成されるとともに、該ガイド溝内に該ガイドピンが摺動自在に嵌合してなる構成とするのが好ましい。
【0013】
また、該機能タグ支持部材は、その中間部を該先端壁の内側面に突設した軸に枢着されるとともに、上端部には該先端壁方向に突出したガイドボスを備え、該スライド部材には、中央部を境にして左右対称に裾広がりに形成した一対のカム溝を備えるとともに、該カム溝内にガイドボスを摺動自在に嵌合してなる構成とするのが好ましい。
【0014】
さらには、該支持機構の両側壁間には軸部材を回転自在に備えるとともに、該軸部材の一端側にはリンク部材を介して操作ハンドルと連結され、該軸部材には遊端部にスリット状の切り欠き凹部が形成された一対のアーム部材が一体的に突出形成され、該スライド部材の両側面に突設したボスを備え、該ボスに該切り欠き凹部に係合させ、該軸部材の所定角度の回転により該スライド部材を昇降させると同時に該スライド部材のカム溝に嵌合したガイドボスを介して機能タグ支持部材を開閉自在に駆動するように構成するのが好ましい。
【0015】
該スライド部材はコイルスプリングにより常に下方向に付勢するとともに、該スライド部材の下端には緩衝部材を備えるのが好ましい。また、該機能タグ支持部材の支持部は矩形状に切り欠かれてなる切り欠き部とすることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明は、ハンドル操作によって上下動するスライド部材と、該スライド部材の上下動に起因して開閉し下端部に支持部を有する一対の機能タグ支持部材を設けたので、操作ハンドル操作により繰り出されたテープから剥離部材を介して剥離した機能タグを機能タグ支持部材の支持部に供給し、該供給された機能タグをスライド部材の下降作用によって機能タグ支持部材を開いて離脱させると同時に機能タグの上面を押圧することによって、硬質の機能タグを商品の予定した位置に貼着させることができるという優れた効果を奏する。
【0017】
また、テープ繰り出し、機能タグのテープからの剥離までの作業を従来のハンドラベラーの構造をそのまま使えるので、製造コストを低く抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明に係る機能タグ貼着装置を示す斜視図である。
【図2】同機能タグ貼着装置の要部を略示的に示す斜視図である。
【図3】同機能タグ貼着装置の要部であるタグ支持機構を背面側からみた斜視図である。
【図4】同タグ支持機構における不使用時の状態を示す背面図である。
【図5】同タグ支持機構における使用時の状態を示す背面図である。
【図6】同機能タグ貼着装置の操作系統を略示的に示した側面図である。
【図7】同機能タグ貼着装置に使用できる市販の機能タグを貼着保持したテープの一部を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1に示すように、本発明の実施例にかかる機能タグ貼着装置1は、従来のハンドラベラーと同様に、本体フレーム2の後端部側にグリップ3aと操作ハンドル3bとが設けられ、本体フレーム2の中間付近の側面から突設された固定軸4にロールテープ5が回転可能に配設されている。該ロールテープ5は該固定軸4の先端部に着脱自在に装着されるストッパー6によって抜け止め保持され、該操作ハンドル3bの操作により、先端側に送り出される。送り出されたテープ5が、剥離部材7の先端を回して後端側に反転させて後方に送られることにより、テープ5上に整列させて貼着保持された機能タグが順次剥がされて商品の予定された位置に供給され貼着される。機能タグ貼着装置1は、かかる構成を有するとともに、さらに先端側に機能タグのタグ支持機構8が配設されている。
【0020】
このタグ支持機構8は、図2〜図5に示すように、後端側と下端側が開口したボックス形状の外壁で囲まれており、該外壁の先端壁8aの内側に上下方向にスライドするスライド部材9が配設されている。このスライド部材9は、上下方向にスリット状のガイド溝10が形成され、該ガイド溝10に先端壁8aに取り付けた一対のガイドピン11a、11bが嵌合しこれにガイドされて垂直に上下動するようになっている。但し、垂直方向にスライドできるように配設される構成であれば、例えば、レール状のガイド部材であっても良いのであり、この構成に限定されるものではない。
【0021】
また、スライド部材9は、両側面の上部にそれぞれ設けたピン12a、12bと先端壁8aに設けたピン13a、13bとをコイルスプリング14a、14bで連結して常に下方向に付勢すると共に、両側面の中間付近にはボス15a、15bが外方向に向けて突設されている。
【0022】
さらに、スライド部材9には、中央部を境にして左右対称にカム溝16a、16bが裾広がり(ハの字状)に設けられると共に、下端部側には、ゴムなどからなる緩衝部材9aが取り付けられている。
【0023】
先端壁8aには上記カム溝16a、16bの両外側に軸18a、18bが突設され、当該軸18a、18bにそれぞれ中間位置を枢着して一対の機能タグ支持部材17a、17bが対称状態にかつ回動自在に設けている。この機能タグ支持部材17a、17bの各上端部にはガイドボス19a、19bが突設されるとともに、スライド部材9のカム溝16a、16bにそれぞれ係合させている。下端部には機能タグを支持するための切り欠き部20a、20bがそれぞれ形成されており、スライド部材9の上下動によってガイドボス19a、19bがカム溝16a、16bに沿って上下動することによって、下端部の切り欠き部20a、20bが開閉する。
【0024】
スライド部材9の上下動は、ボックス形状の外壁の両側壁8b、8c間に軸受された軸部材21によって駆動される。即ち、軸部材21には一対のアーム部材22a、22bが一体的に突出形成され、該アーム部材の先端側にスリット状の切り欠き凹部22c、22dが形成されており、該切り欠き凹部にそれぞれ上記ボス15a、15bを係合させ、軸部材21の側壁8c側は本体フレーム2側に突出して、該突出端にはリンク部材23を取り付け、該リンク部材23先端側に突出形成したボス24にピストン作用して係合離脱する板状部材25が配設されている。なお、上記の構成については、スライド部材9の上下動を行わせるための一実施例に過ぎないのであり、これに限定されることなく、例えば、ハンドル操作によって駆動されるベルトで回動できるカム部材をスライド部材に係合させ、カム部材の回動によりスライド部材との係合離脱により上下動させる構成にすることもできるし、さらに、他の構成も適用できるのである。要するに、ハンドル操作に起因してテープの繰り出しと、スライド部材の上下動ができる構成であれば良いのである。
【0025】
この板状部材25は、図6に示すように、先端側にボス24と係合する切り欠き凹部25aが形成されると共に、下端縁側に傾斜部25bを有する突出部が形成されている。そして、後端部は、操作ハンドル3bと伝達ギア群を介して揺動自在に配置されたレバー部材28の中間位置に連結されている。操作ハンドル3bのギア部3cが中間歯車26を介して扇形のギアセグメント27とに噛合し、該ギアセグメント27に該レバー部材28が一体的に結合している。
【0026】
このように連結することにより、操作ハンドル3bを握って駆動すると、中間歯車26を介して扇形のギアセグメント27が回動し、該ギアセグメント27に結合しているレバー部材28が矢印a方向に回動させられることによって、板状部材25が後端側に引き寄せられる。また、板状部材25が後端側に引き寄せられた時に、傾斜部25bと当接して全体を押し上げて、切り欠き凹部25aをボス24から離脱させるためのガイドピン29が本体フレーム2の壁面に突設されると共に、板状部材25を常に下方に付勢させるスプリング30が設けられている。
【0027】
なお、操作ハンドル3bの操作により、レバー部材28の矢印a方向の回動動作によって、テープ5を繰り出す繰出部材31と機能タグの検出を行う感知爪32とが設けられると共に、テープの案内板33が設けられている。これら各部材によるテープ5の繰り出し作用乃至は機能、テープ5に貼着保持させた機能タグの剥離前の位置検出などを行う作用乃至は機能等については、従来技術として説明した本願発明と同一出願人によるハンドラベラーと略同一の機能を有するものであるので詳しい説明は省略する。要するに、ハンドル操作によりテープに貼着してあるラベルを順次繰り出すと共に、一枚づつ剥がして商品に貼着できる構成の装置を、図7に示したような、機能タグ34を貼着したテープ5に適用できるようにしたものである。
【0028】
次に、本発明に係る機能タグ貼着装置1の動作に付いて説明する。
機能タグ貼着装置1が使用されていない場合、即ち、操作ハンドル3bに力が加えられていない状態においては、タグ支持機構8におけるスライド部材9は、図3及び図4に示すように、コイルスプリング14a、14bに引っ張られて下端に位置付けされており、機能タグ支持部材17a、17bの下端側が外側に開いた状態にある。
【0029】
この状態から、グリップ3aと操作ハンドル3bとを一緒に掴んで、商品における機能タグの取り付け位置に、先端側のタグ支持機構8を合わせて、操作ハンドル3bを引き寄せると、図6に示すように、操作ハンドル3bが回動し、レバー部材28が矢印a方向に回動させられ、板状部材25が後端側に引き寄せられ、それに伴ってリンク部材23も引き寄せられることとなって軸部材21が所要角度回転する。
【0030】
軸部材21が回転することにより、該軸部材21に取り付けられているアーム部材22a、22bが上方に向かって回動し、その先端に係合しているボス15a、15bを介してスライド部材9が上方に垂直に持ち上げられる(図5参照)。スライド部材9が上方に持ち上げられると、カム溝16a、16bに係合しているガイドボス19a、19bが裾広がりのカム溝16a、16bに沿って下側に移動することによって機能タグ支持部材17a、17bは軸18a、18bを中心に回転して下端側が閉まる方向に移動する。
【0031】
この状態は機能タグ支持部材17a、17bが一時的に待機した状態であり、さらに、連続して操作ハンドル3bを握ることにより、レバー部材28が矢印a方向にさらに回動させられ、タイムラグ材31aを介して繰出部材31が作動してテープ5を繰り出し、該テープ5は剥離部材7の先端部で鋭角に折り返して後方に送られることにより、テープ5に貼着保持させた機能タグ34が剥離して剥離部材7の前方から突き出し、図5に点線で示すように、機能タグ支持部材17a、17bの切り欠き部20a、20bに機能タグ34の両端部が支持される。
【0032】
さらに、そのまま連続して操作ハンドル3bを引き寄せることにより、レバー部材28が回動して板状部材25を後端側に引き寄せると、板状部材25の傾斜部25bがガイドピン29に当接して押し上げられこととなり、必然的に切り欠き凹部25aがリンク部材23のボス24から上方に外される。リンク部材23がボス24から外れてフリーの状態になることで、アーム部材22a、22bで上方に押し上げられていたスライド部材9がコイルスプリング14a、14bにより強制的に下方に引き下げられる。
【0033】
この引き下げ作用により、前記持ち上げ作用とは逆に、カム溝16a、16bに係合しているガイドボス19a、19bが各カム溝16a、16bに沿って内側に閉じる方向に移動し、それによって機能タグ支持部材17a、17bの下端部側は開く方向に移動して、切り欠き凹部20a、20bに支持されていた機能タグ34が開放される。開放されると同時に下降してくるスライド部材9が機能タグ34の上面を叩いて押圧することになる。その叩き動作の確認後に握りを緩めて操作ハンドル3bを元の位置に戻して次の動作を行えるようにする。この叩き動作による押圧は、上述のようにゴム等の緩衝部材9aを介してなされるので、機能タグ34及びその記録データを損傷することはない。
【0034】
操作ハンドル3bの握りを緩めて元の位置に戻すことで、レバー部材28が逆方向に回動して板状部材25を先端側に押し戻す。その押し戻しによって切り欠き凹部25aがリンク部材23のボス24に再度嵌合してリンク部材23を介して板状部材25と軸部材21が連結状態、即ち、タグ支持機構8における図3及び図4の状態となる。
【0035】
上述のように、本発明に係る機能タグ貼着装置1においてグリップ3aと操作ハンドル3bを強く握って開放する1回の操作でタグ支持機構8における待機から、テープ5の送り出しと、機能タグ34を剥がして待機している機能タグ支持部材17a、17bに供給すると共に、供給した機能タグ34を貼着しようとする位置に位置付けして押圧する行為とが一連になされるのである。
【産業上の利用可能性】
【0036】
以上説明したように、機能タグを商品に貼着させようとしたときに、従来のハンドラベラーの機能を利用して、機能タグを貼着保持させたテープを使用できるように、機能タグ支持機構を設けたものであって、機能タグの大きさ厚みまたは形状が変わってもそれに対応できるようにしたものであり、その有用性は大なるものがある。
【符号の説明】
【0037】
1 機能タグ貼着装置
2 側壁
3a 固定ハンドル
3b 可動ハンドル
4 軸部
5 テープ
6 支持部材
7 剥離部材
8 タグ支持機構
8a 先端壁
8b、8c 側面壁
9 スライド部材
9a 緩衝部材
10 ガイド溝
11a、11b ガイドピン
12a、12b、13a、13b ピン
14a、14b コイルスプリング
15a、15b ボス部
16a、16b ガイド溝
17a、17b 機能タグ支持部材
18a、18b 軸
19a、19b ガイドボス
20a、20b 切り欠き段差部
21 軸部材
22a、22b アーム部材
22c、22d 切り欠き凹部
23 リンク部材
24 ボス部
25 板状部材
25a 切り欠き凹部
25b 傾斜部
26 中間歯車
27 ギアセグメント
28 レバー部材
29 ガイドピン
30 スプリング
31 繰出部材
32 感知爪
33 案内板
34 機能タグ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体フレームと、該本体フレームと一体的に備えたグリップと、該グリップに対向して備えた操作ハンドルと、該操作ハンドルの操作によってテープの繰り出しを行う繰出機構と、テープに貼着保持された機能タグの先端を感知する感知爪と、テープから機能タグを剥離する剥離部材と、剥離された機能タグを支持するタグ支持機構とからなり、
該タグ支持機構は、
該操作ハンドルの操作によって上下方向にスライドするスライド部材と、
該スライド部材の上下動に応じて開閉するとともに下端部に機能タグを支持する支持部を有する左右一対の機能タグ支持部材とを備えてなり、
該操作ハンドルの操作により繰り出されたテープから剥離部材によって剥離した機能タグを該機能タグ支持部材の支持部に供給し、供給された機能タグをスライド部材の下降作用によって機能タグ支持部材を開いて開放するとともに機能タグの上面を押圧するようにしたことを特徴とする機能タグ貼着装置。
【請求項2】
上記支持機構は少なくとも先端壁と両側壁を備えるとともに後端側と下端側が開口したボックス形状の外壁で囲繞され、該先端壁の内側面には上下一対のガイドピンが突設され、
該スライド部材には上下方向にスリット状のガイド溝が形成されるとともに、該ガイド溝内に該ガイドピンが摺動自在に嵌合してなる請求項1に記載の機能タグ貼着装置。
【請求項3】
上記機能タグ支持部材は、その中間部を該先端壁の内側面に突設した軸に枢着されるとともに、上端部には該先端壁方向に突出したガイドボスを備え、
該スライド部材には、中央部を境にして左右対称に裾広がりに形成した一対のカム溝を備えるとともに、該カム溝内にガイドボスを摺動自在に嵌合してなる請求項2に記載の機能タグ貼着装置。
【請求項4】
上記支持機構の両側壁間には軸部材を回転自在に備えるとともに、該軸部材の一端側にはリンク部材を介して操作ハンドルと連結され、
該軸部材には遊端部にスリット状の切り欠き凹部が形成された一対のアーム部材が一体的に突出形成され、該スライド部材の両側面に突設したボスを備え、該ボスに該切り欠き凹部に係合させ、
該軸部材の所定角度の回転により該スライド部材を昇降させると同時に該スライド部材のカム溝に嵌合したガイドボスを介して機能タグ支持部材を開閉自在に駆動するようにしてなる請求項3に記載の機能タグ貼着装置。
【請求項5】
上記スライド部材はコイルスプリングにより常に下方向に付勢されてなる請求項4に記載の機能タグ貼着装置。
【請求項6】
上記スライド部材の下端には緩衝部材を備えてなる請求項5に記載の機能タグ貼着装置。
【請求項7】
上記機能タグ支持部材の支持部は矩形状に切り欠かれてなる切り欠き部である請求項4に記載の機能タグ貼着装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−222058(P2010−222058A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−168661(P2009−168661)
【出願日】平成21年7月17日(2009.7.17)
【出願人】(000223137)東和精工株式会社 (4)
【Fターム(参考)】