説明

機能性消化不良および/または過敏性腸症候群の治療用の医薬組成物ならびにその中の物質の新規な使用

【課題】消化管ペプチドホルモンまたはその誘導体の新規な使用、機能性消化不良および/または過敏性腸症候群の治療用の医薬組成物、ならびに、そのような治療の方法の提供。
【解決手段】消化管において抗分泌作用および平滑筋弛緩特性を有するグルカゴン様ペプチド−1(GLP−1)およびその誘導体からなるクラスから選択される消化管ペプチドホルモンを機能性消化不良および/または過敏性腸症候群の治療用の医薬組成物。また、GLP−1およびその誘導体からなる上記クラスから選択される少なくとも1つと1つ以上の他の消化管ペプチドホルモンまたはその誘導体とを組み合わせて、薬理学的に許容される添加剤とともに含有する医薬組成物、ならびに、GLP−1およびその誘導体からなる上記クラスの少なくとも1つの有効量を投与することによって、機能性消化不良もしくは過敏性腸症候群またはその両方を治療する方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、消化管ペプチドホルモンまたはその誘導体の新規な使用、機能性消化不良および/または過敏性腸症候群の治療用の医薬組成物、ならびに、そのような治療の方法に関する。
【背景技術】
【0002】
機能性疾患は、臓器または臓器系の機能が障害を受けているということに特徴付けられ、明白な構造的病理は肉眼でもまた顕微鏡でも全く検出することができない。これは、臓器の構造が正常な状態から異常な状態へと変わっている形態的な病理的疾患とは区別されるべきものである。このタイプの疾患は、必ず肉眼または顕微鏡のいずれかで診断することができ、臓器の機能的異常を伴い得る。
【0003】
消化管において、最も一般的な2つの機能障害は、機能性消化不良および胃腸運動性障害(一般に、過敏性腸症候群(IBS)として知られている)である。これら2つの用語は、別々の疾患の本質を排他的に決定するものではなく、上部および下部消化管から現れる様々な重なり合う症状の最も一般的な表現である。
【0004】
腹部の痛みまたは不快感は、誰にでもごく普通に起こることである。西欧諸国において反復する腹部の痛みまたは不快感の年間罹患率は、およそ25%である。胸骨後方の灼熱痛または不快感を伴って頻発する胸焼けも考慮した場合、その罹患率は40%近くになる(Lockeら、1997;AgreusおよびTalley、1997;Talleyら、1992)。
【0005】
消化不良という語は、上腹部を中心とする慢性または反復性の痛みもしくは不快感を示す。消化不良を起こす主な器質性疾患には、胃十二指腸潰瘍、胃食道逆流、および胃ガンがある。消化不良にかかっている患者の60%までが、その症状の明確な説明がつかず、機能性消化不良であるとして分類されている。これらの患者は、症状について心配する必要がないことを告げ、原因を説明してやれば反応をみせるかもしれないし、また時には、抗分泌性または運動調節性薬物療法に良好な反応を示すかもしれない。たとえ細菌Helicobacter pyloriが機能性消化不良にかかっている患者においてみつかっても、消化性潰瘍が見出されなければ、除菌療法を行うことはまだ推奨されないし、症状の軽減におけるメリットは限られていることが多い。持続性の症状を有する患者において、考えられ得る他の治療には、行動療法、心理療法、または抗鬱療法があるが、これらのアプローチの価値は、確立されていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
消化不良の対処は、臨床診療における主要な問題であり、すべての一般診療の診察のうち2〜5%は消化不良が原因である。しかし、この疾患の明白な原因はわかっていないので、治療ストラテジーは、抗分泌性治療手段もしくは運動調節性治療手段のいずれかの、経験的なものにならざるを得ない。
【0007】
機能性消化不良に利用可能な異なる治療ストラテジーのうち、これらは、運動性調節剤、制酸剤、H2レセプターアンタゴニスト、およびしばしばプロキネティックス(prokinetics)を用いる。
【0008】
胃腸運動性障害は、機能性消化不良の一般的な原因であると考えられている。緩慢な胃内容排出の場合、運動性刺激剤、いわゆるプロキネティックス(例えば、メトクロプラミド(Albibiら、1983)およびシスプリド(cispride)(Reboaら、1984;Delattreら、1985;Roesch、1987;Abellら、1990))を試してみたところ、症状の軽減が報告されている。この結果はあるものの、緩慢な胃内容排出と症状との間に不明確な関係が存在し、それゆえ、観察された症状の軽減が胃内容排出速度の正常化に依存しているかどうかははっきりしない。シサプリド(cisapride)を用いた最近の臨床試験では、運動障害様および胃食道逆流様の消化不良にかかっている対象患者のうち60〜90%において症状の軽減がみられた(これは、プラセボ処置群における5〜60%軽減と比較されるべきである)(Talley、1991)。従って、消化管機能改善薬を用いた治療を行う価値はあるかもしれないが、上記問題を解決はしない。
【0009】
制酸剤は、消化不良症状の治療に有効である可能性があると一般的に考えられている。機能性消化不良におけるその有効性についての信頼できるデータは得られておらず(Talley、1991)、制酸剤は、機能性消化不良に対して、連続的薬物としてよりも必要に応じた治療としてむしろ使用され得る。
【0010】
2レセプターアンタゴニスト(例えば、シメチジンおよびラニチジン)は、機能性消化不良の治療において研究されてきた。報告された研究のうちの約半数が治療応答の不足を示しているが、他のものでは、H2レセプターアンタゴニスト治療に対する治療応答の統計学的証拠が見出されている(Talley、1991)。主に、上腹部灼熱痛という形での潰瘍様症状を有する患者では、H2レセプターアンタゴニストを用いていくらか症状の軽減が得られ得る(Delattreら、1985)。これに加えて、プロトンポンプインヒビター(例えば、オメプラゾール、ランソプラゾール、またはパントプラゾール)を用いてさらに強い抗分泌治療を行うことが患者に有益であり得るということは日常茶飯事である。
【0011】
従って、いくらかの症状の軽減が、胃酸分泌を阻害する薬剤を用いて達成されるかもしれない。
【0012】
IBSはよくみられ、人口の約1〜2%がそうであり、一般診察において医師の診察の3分の1までもを占めている。この疾患は、継続的に再発する活性を伴って一生涯続くものであるように思われるが、この疾患が一生にわたり被験者にどのような影響を与えるかはまだ研究されていない。有効な治療はまだ存在しない。有効な薬物の開発を妨げる1つの大きな障害は、この疾患には信頼できる診断的特徴がなく、診断を行うために、医者は、患者の既往歴および主観的な報告(主に、痛みの発症および用便習慣不順)に頼らなければならないという事実である。
【0013】
症候期間中、高振幅の圧力波からなる運動過剰のパターンは、痛みが顕著なIBSにおいて正常な被験者におけるよりも10倍よくおきる。一方、下痢が顕著な障害を有する患者は、正常な圧力波または正常な圧力波よりも低い圧力波を有する。これらの所見は、正常な被験者および便秘または下痢を有する患者の結腸運動性の記録からの基礎データと適合する。このような研究は、結腸からの運動活性が主に分節性収縮(これは、便の前進を妨害し、水分の混合および吸収を促進する)の形をとることを示している。この分節性収縮は、その記録時間の90%を超える時間に現れる。分節性収縮の増大は便秘を生じさせ、分節運動活性(segmentation motor activity)の阻害は下痢を生じさせる。研究によると、結腸の長い区域にわたって収縮がおこると、びまん性食道痙攣(食道胸痛のナッツクラッカー(nutcracker)症候群)に類似の腹痛を伴うことがあるということである。このような消化管の長い区域にわたる高振幅収縮は、激しい腹痛(crampy abdominal pain)を発現しているIBS、すなわち、「gut−cracker症候群」にかかっている患者においてしばしば記録されている。小腸の運動過剰もまた痛みを伴うことがわかっている。過敏性腸症候群における症状の主な原因は痙性の激痛(spasmodic cramping)であるという事例証拠がある。従って、過敏性腸症候群の病態生理学に関しては、胃腸管運動障害もしくは感覚系障害またはその両方が、最も重要な因子であることが示唆されている。しかし、IBSにかかっている患者においては、移動複合運動活性(migrating motor complex activity)に関して、小腸運動障害を示す多くの報告が存在する。絶食した状態では、この活性は、運動活性を有さない静止期を示す第I相、約40〜50mmHgのレベルまでの高振幅収縮を有する特徴的な第III相、これに先行する時間が経つにつれてより激しくなる散発性の収縮を有する第II相を含む。過敏性腸症候群では、第II相収縮頻度の増加、収縮振幅の増大、および群になった(clustered)収縮の増加が、記載されている(Kellowら、1987;Kellowら、1990;Lind、1991;Kellowら、1992;Schmidtら、1996;Evansら、1996;Smallら、1997)。放射線での研究では、ストレス下における小腸運動機能亢進がみられ、IBSが結腸以外の消化管の他の部分にも影響を与え得るという主張を証明している。IBSの患者の腸運動性に全く障害が検出されなかったという報告もまた存在する(Gorardら、1994)。
【0014】
機械受容器過敏症(Kellowら、1988;Evansら、1996)ならびに腸の膨張および収縮の自覚症状の増加(Kellowら、1992)などの知覚障害を認める指摘をする研究が数多くある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明によれば、機能性消化不良および/またはIBSを特徴付ける障害は、抗分泌作用と平滑筋弛緩特性(すなわち、運動性刺激効果というよりむしろ運動性阻害効果)とを併せ持つ特定の物質の投与によって正常化することができることが、ここで驚くべきことに見出された。
【0016】
過去25年の間に、多数のペプチドが、消化管に見つかっている。これらのペプチドのうちいくつかは、その作用において、内分泌的であると考えられている。というのは、頂端表面が管腔に達し、幅広の底部が血管の方に向いていてペプチドの血液循環への放出を可能にしている「オープンタイプ」の粘膜細胞内にそれらのペプチドは位置しているからである。これらのペプチドは、密で大きな顆粒(granulae)内に規則正しく貯蔵され、これらはイオン化されたカルシウムと交換に消耗され得る。血流に放出されたペプチドは、それらの放出場所から離れた部位でホルモンとして、または局所的に傍分泌物質として働き得る。その作用は、吸収、分泌、血流および運動性等の、異なる消化管機能の制御に関与し得る。
【0017】
多数の消化管ペプチドホルモンが、消化管において抗分泌作用および平滑筋弛緩特性の両方を有する。このカテゴリーの中で特に強力な従って興味深いペプチドホルモンは、グルカゴン様ペプチド−1(GLP−1)である。
【0018】
グルカゴン様ペプチド−1(GLP−1)は、新規に発見されたペプチドであって食物刺激のインスリン分泌を促進するのでインクレチン(incretin)であると考えられる(Habener、1994)。GLP−1は、膵臓の分泌を約45%阻害する(Wettergrenら、1993)とともに、ヒトにおいて、胃酸分泌を43%阻害し、胃内容排出を50%遅延させる(Wettergrenら、1993;Gutniakら、1996)。
【0019】
本発明は、GLP−1がラットにおいて胃内容排出にだけでなく小腸運動性にも強い阻害活性を有するという、本発明者らによる最近の発見に基づいている。データによると、運動性に対するGLP−1の効果は、インスリンまたはソマトスタチンのいずれかが介在するのではなく、腸の平滑筋に対するおそらく直接の効果として成立するものである。さらに、本発明者らは、GLP−1がIBSにかかっているヒトにおいて小腸運動性を減少させることを見出した。
【0020】
これらに基づき、本発明の第1の態様においては、消化管において抗分泌作用および平滑筋弛緩特性を有するグルカゴン様ペプチド−1およびその誘導体からなるクラスから選択される消化管ペプチドホルモンを機能性消化不良および/または過敏性腸症候群の治療用の医薬組成物を製造するために用いる用途を提供する。
【0021】
さらに本発明によれば、相補的効果を得るために、上記GLP−1またはその誘導体と1つ以上の他の消化管ペプチドホルモンまたはその誘導体とを医薬組成物において組み合わせることが好ましいかもしれない。特に好ましい実施態様においては、消化管ペプチドであるソマトスタチンが医薬組成物中でGLP−1と組み合わせられる。
【0022】
本発明の別の局面によれば、機能性消化不良および/または過敏性腸症候群の治療用の医薬組成物が提供されるが、本組成物は、消化管において抗分泌作用および平滑筋弛緩特性を有するGLP−1およびその誘導体からなる群の少なくとも1つと、そのような効果および特性を有する1つ以上の他の消化管ホルモンおよびその誘導体とを組み合わせて、薬理学的に許容される添加剤とともに含有することを特徴とする。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の医薬組成物の好ましい実施態様では、本組成物がソマトスタチンと併せてGLP−1を含有することを特徴とする。
【0024】
本発明の医薬組成物は、本組成物の処方に必要な成分(例えば、薬理学的に許容される添加剤(キャリア、賦形剤、または希釈剤等))と混合して、活性成分(単数または複数)を含有する様々な剤型、例えば、散剤、顆粒剤、錠剤、糖衣錠、カプセル剤、シロップ剤、坐剤、注射用溶液、吸入用製剤(経鼻投与を含む)、バッカル用製剤(ロゼンジ)、経皮投与用製剤(プラスター)または皮下投与用製剤など、をとり得る。
【0025】
本発明のさらなる局面によれば、機能性消化不良もしくは過敏性腸症候群またはその両方を、これらに罹患するヒト患者において、治療する方法が提供され、本方法は、消化管において抗分泌作用および平滑筋弛緩特性を有するGLP−1ならびにその誘導体からなる群から選択される少なくとも1つの有効量を当該患者に投与することを含む。
【0026】
本発明の方法の好ましい実施態様では、GLP−1をソマトスタチンと併せて投与する。この場合、これら2つの物質は、別々の処方物の形で、または1つの単一処方物の混合物の形で投与され得る。
【0027】
本明細書および特許請求の範囲で用いる「有効量」という語は、症状の顕著な軽減を生じる用量を表すことを意図している。
【0028】
当業者により一般的に理解されるように、投薬量は、投与経路、症状、および患者の体重によって変わるが、投与されるGLP−1またはその誘導体によっても変わる。
【0029】
注射剤の場合、GLP−1の用量は一般的に、40〜200pmol/kg体重/時間、好ましくは70〜150pmol/kg体重/時間の範囲内である。ソマトスタチンとの組み合わせにおいては、2〜15μg/kg体重/時間、好ましくは4〜7μg/kg体重/時間の用量のソマトスタチンが用いられるべきである。
【0030】
投与頻度は、一日1回〜4回の範囲で選択するのが適切である。
【0031】
ここで、本発明を実施例によりさらに説明するが、これは、本発明を実施するのに現在考えられる最良の態様を例示している。
【実施例】
【0032】
IBSにかかっているヒトにおける小腸運動性の減少
【0033】
IBSに対するローマ診断基準(Rome-criteria)を満たす12人の被験者において実験を行った。絶食した被験者に、小腸マノメトリーチューブ(manometry tube)を鼻を通して十二指腸洞(antroduodenal)領域に蛍光透視法下で配置した。次いで、小腸マノメトリーを8時間絶食状態で記録し、そして食事(320kcal)後さらに40分間記録した。この記録の最初の4時間は、生理食塩水を静脈内投与した。2番目の4時間は、GLP−1を、1.2pmol/kg/分(72pmol/kg/時間)(n=6)または2.5pmol/kg/分(150pmol/kg/時間)(n=6)のいずれかの用量で静脈内投与し、この点滴を40分間の食事時間にわたって継続した。
【0034】
GLP−1を1.2または2.5pmol/kg/分の用量で静脈内点滴として投与した。本化合物は、滅菌濾過およびエンドトキシン試験を用い一般的ガイドラインに従って調製したGLP−1(Polypeptide, Wolfenbuettel, Hannover, Germany)の100nmol/mlストック溶液から希釈し、10mlのアンプルに分けた。
【0035】
各患者について、注入用の溶液を体重に従って構成した。投与すべき用量に体重をかけて、各投薬(pmol/分として表される)を得た。(外挿した250ml注入時間に従って)計算した総用量を、ストック溶液から取り出し、250ml注入容量の生理食塩水(Natriumklorid 9mg/ml、Pharmacia & Upjohn, Stockholm, Sweden)に希釈した。次いで、この注入を定注入ポンプ(Volumetric infusion pump, model 960, Imed, Oxon, UK)を用いて1ml/分の速度で、4時間(240分)にわたって投与した。
【0036】
総合的結果では、GLP−1がIBS患者における運動活性を減少できることが示された。しかし、1.2pmol/kg/分でのGLP−1注入開始後14.2±3.8分以内、および2.5pmol/kg/分でのGLP−1注入開始後12.0±2.7分以内では、各群における6人の患者のうち4人において、MMCが十二指腸で始まった。この早発のMMCサイクルは、血液循環における安定状態濃度の設立の間の、GLP−1の即効性の効果によるものと考えられたので、GLP−1注入の間のMMC流布(prevalence)調整は、GLP−1注入の間に観察された残りのMMCから開始時の早発のMMCを引くことによって計算した。
【0037】
詳細には、次の結果が運動性の記録から得られた(基準点:Treitz角;値は各群におけるn=6の平均±SEM;ノンパラメトリックWilcoxon signed−rank試験による統計学的評価):
【0038】
【表1】

【0039】
要約すると、絶食状態では、GLP−1は、過敏性腸症候群に罹患している患者の小腸における運動活性を用量依存的に減少させる。結論として、GLP−1を機能性消化不良および/または過敏性腸症候群(これらは両方とも消化管の不規則な運動活性を特徴とする)の症状軽減用治療薬として使用し得るということが示唆される。
【0040】
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
機能性消化不良および/または過敏性腸症候群の治療用の医薬組成物を製造するための、消化管において抗分泌作用および平滑筋弛緩特性を有するグルカゴン様ペプチド−1(GLP−1)ならびにその誘導体からなるクラスから選択される消化管ペプチドホルモンの使用。
【請求項2】
前記医薬組成物において、前記GLP−1またはその誘導体が1つ以上の他の消化管ペプチドホルモンまたは誘導体と組み合わせられている、請求項1記載の使用。
【請求項3】
前記医薬組成物において、ソマトスタチンがGLP−1と組み合わせられている、請求項2記載の使用。
【請求項4】
機能性消化不良および/または過敏性腸症候群の治療用の医薬組成物であって、消化管において抗分泌作用および平滑筋弛緩特性を有するGLP−1ならびにその誘導体からなる群から選択される少なくとも1つと、そのような作用および特性を有する1つ以上の他の消化管ペプチドホルモンならびにその誘導体との組み合わせを、薬理学的に許容される添加剤とともに含有することを特徴とする医薬組成物。
【請求項5】
GLP−1と併せてソマトスタチンを含有することを特徴とする、請求項4記載の医薬組成物。
【請求項6】
機能性消化不良もしくは過敏性腸症候群またはその両方に罹患しているヒト患者において、機能性消化不良もしくは過敏性腸症候群またはその両方を治療する方法であって、消化管において抗分泌作用および平滑筋弛緩特性を有するGLP−1ならびにその誘導体からなる群の少なくとも1つの有効量を該患者に投与することを含む方法。
【請求項7】
ソマトスタチンと併せてGLP−1を投与する、請求項6記載の方法。

【公開番号】特開2010−270125(P2010−270125A)
【公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−151403(P2010−151403)
【出願日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【分割の表示】特願2000−553128(P2000−553128)の分割
【原出願日】平成11年6月8日(1999.6.8)
【出願人】(505019932)
【Fターム(参考)】