説明

正極電極スラリーの製造方法、および正極電極スラリーの製造装置

【課題】電池の正極活物質層に用いられる粉末材料と溶剤とを混練する混練作業の作業時間の短縮化、ひいては正極電極スラリーの製造作業の作業時間の短縮化を図るとともに、正極電極スラリーの品質のばらつきを抑える正極電極スラリーの製造方法、および正極電極スラリーの製造装置を提供する。
【解決手段】正極電極スラリーの製造装置は、電池の正極活物質層に用いられる粉末材料50の粉末粒径を乾式方式によって調整する調整機構20と、粉末粒径が調整された粉末材料と溶剤60とを湿式方式によって混練する混練機構40と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、正極電極スラリーの製造方法、および正極電極スラリーの製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、環境保護運動の高まりを背景として、電気自動車(EV)、ハイブリッド電気自動車(HEV)、および燃料電池車(FCV)の開発が進められている。これらのモータ駆動用電源として、繰り返し充放電可能な二次電池などが注目されている。二次電池は、一般的に、正極集電体に正極活物質層を形成させた正極、負極集電体に負極活物質層を形成させた負極、および正極と負極との間に位置し両者を接続するセパレータを電池ケース内に収納させた構造を備えている。
【0003】
正極活物質層は、正極集電体に塗布した正極電極スラリーによって構成されている。正極電極スラリーは、正極活物質や導電助剤等からなる粉末材料を混合した後、液状の溶剤と混練させて製造している。
【0004】
特許文献1には、正極電極スラリー内における粉末材料の分散性の向上を図る技術が開示されている。粉末材料と溶剤とを混練しながら混練物にせん断力を付与し、粉末材料の粉末粒子を微細化させて分散性を向上させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−353516号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記従来技術にあっては、表面が液膜で覆われた状態の粉末粒子に対してせん断力を付与する作業が行われるため、粉末粒子の微細化に要する十分なせん断力を付与することが困難であり、粉末粒径の調整に多くの時間が費やされている。このため、正極電極スラリーの製造作業の作業時間の短縮化が図り難いという問題がある。また、粉末粒子にせん断力を均等に付与することが難しく、粉末粒径が不均一なものとなるため、正極電極スラリーの品質にばらつきが発生するという問題もある。
【0007】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、電池の正極活物質層に用いられる粉末材料と溶剤とを混練する混練作業の作業時間の短縮化、ひいては正極電極スラリーの製造作業の作業時間の短縮化を図るとともに、正極電極スラリーの品質のばらつきを抑える正極電極スラリーの製造方法、および正極電極スラリーの製造装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る正極電極スラリーの製造方法は、電池の正極活物質層に用いられる粉末材料の粉末粒径を乾式方式によって調整する調整工程を含む。さらに、粉末粒径が調整された粉末材料と溶剤とを湿式方式によって混練する混練工程を含む。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、乾式方式により粉末材料の粉末粒子を破砕して粒径を調整した後、湿式方式による混練作業を行うため、粉末粒子を破砕するためのせん断力を付与する作業を混練作業時に行う必要がない。したがって、湿式方式による粉末粒子の粒径調整方法を採用する場合と比較して、混練作業の作業時間の短縮化、ひいては正極電極スラリーの製造作業の作業時間の短縮化を図ることができる。さらに、粉末粒子の粒径を均質化することができ、正極電極スラリーの品質のばらつきを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】実施形態に係る正極電極スラリーの製造装置を簡略化して示す図である。
【図2】実施形態に係る石臼機構を説明するための図であり、図1の破線部IIを拡大して示す図である。
【図3】変形例に係る石臼機構を説明するための部分拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
【0012】
実施形態に係る正極電極スラリーの構成材料について説明する。
【0013】
粉末材料50は、電池の正極活物質層に用いられる正極電極スラリーの組成材料であって、溶剤が添加される前の状態のものである。粉末材料50には、正極活物質と、正極活物質層内における電気伝導性を高めるための導電助剤とが含まれている。図面においては、粉末材料50に含まれる正極活物質の粉末粒子に符号51を付して示し、粉末材料50に含まれる導電助剤の粉末粒子に符号53を付して示す(図2を参照)。
【0014】
正極活物質には、例えば、リチウムイオン二次電池などに用いられるリチウム−遷移金属複合酸化物、LiMnなどのLi−Mn系複合酸化物、LiNiOなどのLi−Ni系複合酸化物、LiCoOなどのLi−Co系複合酸化物、LiFePOなどのLi−Fe系複合酸化物が挙げられる。
【0015】
導電助剤には、例えば、カーボン材が挙げられる。カーボン材には、例えば、アセチレンブラック、バルカン、ブラックパール、カーボンナノファイバー、ケッチェンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、カーボンナノバルーン、ハードカーボン、およびフラーレンが挙げられる。
【0016】
粉末材料50には、例えば、D10〜D90程度でサブミクロン〜40ミクロン程度の粒径の粉末粒子を備えるものを準備することができる。このような粉末材料を使用する場合、後述する調整機構20を利用してD10〜D90程度でサブミクロン〜20ミクロン程度の粒径に調整することが望ましい。
【0017】
粉末材料50と混練させる溶剤60には、例えば、スラリー粘度調整溶媒としてのNMP(N−メチルピロリドン)や、バインダとしてのPVDF(ポリテトラフルオロエチレン)などが適宜含まれ得る。
【0018】
正極電極スラリーの製造装置について説明する。
【0019】
図1および図2を参照して、正極電極スラリーの製造装置10は、粉末材料50の粉末粒径を乾式方式によって調整する調整機構20と、粉末粒径が調整された粉末材料50と溶剤60とを湿式方式によって混練する混練機構40とを備えている。製造作業が進行する上流側には、粉末材料50を装置内へ投入するための投入口11を設けている。製造作業が進行する下流側には、粒径調整後の粉末粒子51、53を含む粉末材料50を混練機構40へ送り出すための排出口13を設けている。
【0020】
投入口11から投入した粉末材料50は、調整機構20を含む材料混合ゾーン30を通過する。材料混合ゾーン30を通過する際、調整機構20によって粉末粒子51、53を破砕し、粉末粒子51、53の粒径を調整する。粉末材料が異なる2種以上の構成材料を含む場合には、粒径を調整する作業とともに粉末材料の粉末粒子同士を混合させる作業が行われる。材料混合ゾーン30を通過した粉末材料50は、排出口13を通って混練機構40へ送られる。
【0021】
調整機構20は、粉末材料50の粉末粒子51、53に圧縮力を付与しつつせん断力を付与することが可能な石臼機構によって構成している。石臼機構は、回転可能な回転軸21(回転軸21の回転方向を図1中の矢印aで示す)と、回転軸21の軸方向に互いに間隔を空けて配置された複数の回転ブレード23(ブレードに相当する)とを備えている。回転軸21は回転ブレード23に貫通させて取り付けられている。
【0022】
複数の回転ブレード23の間には、正極電極スラリーの製造装置10の本体部分に取り付けた固定ブレード25を設置している。回転ブレード23と固定ブレード25との間には、粉末粒子51、53を保持する窪み(混合空間)29が区画形成されている。
【0023】
材料混合ゾーン30に送り込まれた粉末材料50は、回転ブレード23および固定ブレード25間に少量ずつ流し込まれ、両ブレード23、25間において保持される。順次送り込まれる粉末材料50の流入に伴って粉末粒子51、53には圧縮力が作用する(図2中矢印pで示す)。この状態で回転軸21を回転させ、回転ブレード23を回転させると、粉末粒子51、53に対してずりせん断力が付与される。粉末粒子51、53は、付与されたずりせん断力によって破砕される。
【0024】
回転ブレード23と固定ブレード25との間に区画形成される混合空間は、最大で10ゾーン程度に設計することが望ましい。このような設計を行うことにより、粉末粒子51、53を破砕する機能を良好に発揮させつつ、装置全体が大型化することを抑制することが可能になる。
【0025】
回転ブレード23の側面および固定ブレード25の側面には、両ブレード23、25間の間隔を調整するための調整部材27を設けている。調整部材27を設置することにより、両ブレード23、25間において保持する粉末材料50の保持量を調整している。保持量を調整することにより、粉末粒子51、53に作用する圧縮力を調整することができる。回転ブレード23および固定ブレード25間の間隔は、粉末材料50の粒径に合わせて適宜調整し得るが、例えば、粉末材料50の粉末粒子51、53の粒径を100ミクロン以下に調整することが可能となるような寸法に設計することが望ましい。
【0026】
混練機構40は、粉末材料50と液状の溶剤60とを混合するミキサー41と、溶剤60を供給する供給部43とを備えている。ミキサー41には、粉体と溶液との混合および撹拌などに用いられる公知のプラネタリーミキサーを採用している。材料混合ゾーン30を通過させた粉末材料50と溶剤60とをミキサー41で混練し、溶剤60中に粉末材料50を分散させて正極電極スラリーを作製することが可能になっている。
【0027】
次に、実施形態に係る正極電極スラリーの製造方法について説明する。
【0028】
図1を参照して、投入口11から正極活物質および導電助剤を含む粉末材料50を投入する。粉末材料50は材料混合ゾーン30へ流し込まれる。
【0029】
図2を参照して、回転ブレード23と固定ブレード25との間に形成された凹凸状の窪み29に粉末材料50が押し込まれる。正極活物質の粉末粒子51および導電助剤の粉末粒子53に圧縮力が作用する。
【0030】
ブレード23、25間に粉末材料50を保持させた状態で回転軸21を回転させる。回転軸21の回転に伴って回転ブレード23が回転する。正極活物質の粉末粒子51と導電助剤の粉末粒子53とを混合させながら、それぞれの粉末粒子51、53に対してずりせん断力を付与する。正極活物質の粉末粒子51および導電助剤の粉末粒子53を破砕し、粒径を小さくさせる。乾式方式により粉末材料50の粉末粒子51、53の粒径を調整するため、表面が液膜で覆われた状態にある粉末粒子に対してせん断力を付与する湿式方式による粒径調整方法を採用する場合と比較して、破砕に要するせん断力を容易に付与することができる。さらに、各粉末粒子51、53に均等にせん断力を付与することができ、粒径を均質化させることができる。
【0031】
カーボン材などからなる導電助剤にあっては、粉末粒子を構成するカーボン同士が粒状、および鎖状に連なってネットワーク(鎖状構造)を構成し、凝集体(だま)の状態を形成する。また、凝集体と正極活物質の粉末粒子との間においても鎖状のネットワークが形成され、これらが一体となってより大きな凝集体が形成されることがある。凝集体が形成されると、正極活物質の粉末粒子と導電助剤の粉末粒子との混合性が低下し、正極電極スラリーの品質の低下を招くことになる。また、溶剤と混練させる混練作業時に鎖状構造の解砕を行うことが必要となり、混練作業により多くの時間を費やすことが必要になる。
【0032】
石臼機構を利用した粒径調整方法にあっては、正極活物質の粉末粒子51および導電助剤の粉末粒子53に対して圧縮力を付与しつつずりせん断力を付与し得る機械的なエネルギーを作用させることができる。これにより、導電助剤の粉末粒子53間における鎖状構造、および導電助剤の粉末粒子53と正極活物質の粉末粒子51との間における鎖状構造を容易に解砕させることができ、導電助剤の粉末粒子53を正極活物質中に均等に分散させることができる。
【0033】
次に、粒径が調整された粉末粒子51、53を含む粉末材料50と、溶剤60とをミキサー41によって混練させる。溶剤60中に粉末材料50を分散させ、正極電極スラリーを取得する。粉末材料50の鎖状構造を予め解砕させているため、溶剤60に対する粉末粒子51、53の分散性を向上させることができる。
【0034】
乾式方式により粉末材料50の粉末粒子51、53を破砕して粒径を調整した後、湿式方式による混練作業を行うため、粉末粒子51、53を破砕するための大きなせん断力を付与する作業を混練作業時に行う必要がない。このため、混練作業に要する作業時間の短縮化を図ることができる。
【0035】
結着成分を含む従来公知の溶剤を利用して、湿式方式により粉末材料の粒径を調整しながら混練を実施すると、一般的に、スラリー化後の固形分は60±5%程度の範囲で調整される。一方、乾式方式により粉末状態での破砕、および解砕を行った後、溶剤に対して粉末材料を分散させてスラリー化を行うと、スラリー化後の固形分を70±5%程度の範囲で調整することが可能になる。このように、従来公知の方法と比較してスラリー化後の固形分を増加させることができるため、湿式方式の混練において、より大きなせん断を付与しながら分散化を行うことも可能である。
【0036】
以上、上述した本実施形態によれば、乾式方式により粉末材料50の粉末粒子51、53を破砕して粒径を調整した後、湿式方式による混練作業を行うため、粉末粒子51、53を破砕するためのせん断力を付与する作業を混練作業時に行う必要がない。したがって、混練作業に要する作業時間の短縮化、ひいては正極電極スラリーの製造作業の作業時間の短縮化を図ることができる。さらに、粉末粒子の粒径を均質化することができ、正極電極スラリーの品質のばらつきを抑えることができる。
【0037】
また、正極活物質の粉末粒子51と導電助剤の粉末粒子53とを乾式方式により混合させながら、導電助剤の粉末粒子53間における鎖状構造、および導電助剤の粉末粒子53と正極活物質の粉末粒子51との間における鎖状構造を解砕させることができる。導電助剤の粉末粒子53が正極活物質中に均等に分散されるため、正極電極スラリー内における粉末粒子51、53の分散性を向上させることができる。これにより、正極電極スラリーの品質のより一層の向上を図ることができるとともに、混練作業の作業時間のさらなる短縮化を図ることができる。
【0038】
また、石臼機構を利用することにより、正極活物質の粉末粒子51および導電助剤の粉末粒子53に対して圧縮力を付与しつつずりせん断力を付与し得る機械的なエネルギーを作用させることができる。
【0039】
また、石臼機構に設けられたブレード23間に粉末材料50を保持させた状態でブレード23を回転させることによって、粉末材料50の粉末粒子51、53の破砕と粉末粒子51、53間に形成される鎖状構造の解砕とを同時に行うことができる。これにより、製造作業の作業効率を向上させることができる。
【0040】
また、回転ブレード23に調整部材27を設置することにより、ブレード23間において保持される粉末材料50の保持量を調整することができる。保持量を調整することにより、粉末粒子51、53に作用する圧縮力を調整することができる。
【0041】
<変形例>
次に、上述した実施形態の変形例について説明する。説明中において上述した実施形態と同一の部材には同一の符号を付し、その説明を一部省略する。
【0042】
図3に示すように変形例にあっては、回転ブレード23の側面に設置した調整部材27および固定ブレード25の側面に設置した調整部材27の大きさをブレード毎に異ならせている。これにより、回転ブレード23と固定ブレード25との間に大きさの異なる複数種類の凹凸状の窪み29を形成させている。
【0043】
粉末材料50の供給方向の上流側(図中右側)に位置する調整部材27よりも下流側(図中左側)に位置する調整部材27の寸法を大きくしている。上流側に位置する窪み29において付与されるせん断力は、下流側に位置する窪み29において付与されるせん断力よりも大きくなる。
【0044】
上流側において粉末粒子51、53の粒径が比較的小さく調整される。下流側にいくにしたがって、窪み29の大きさが徐々に大きくなるため、粉末粒子51、53の円滑な流れが形成される。このように調整部材27を利用して、材料混合ゾーン30に形成される窪み29の大きさを調整することにより、粉末粒子51、53の粒径の調整を効率的に短時間で行うことができる。さらに、材料混合ゾーン30におけるブレードの刃数の削減や、材料混合ゾーン30の少スペース化を図ることもできる。
【0045】
上述した実施形態は適宜変更することが可能である。
【0046】
ブレードの形状、ブレードの刃数、ブレードと装置本体間とのクリアランス、ブレード回転速度、装置のジャケット温度等は特に限定されず、粉末材料の粉末粒子に圧縮力およびずりせん断力を付与し得る限りにおいて適宜設計することが可能である。
【0047】
調整部材の形状、設置位置等も実施形態において説明したものに特に限定されるものではなく、適宜変更することが可能である。
【0048】
粉末材料および溶剤に含まれる構成材料は、実施形態において説明したものに特に限定されるものではない。正極電極スラリーの適用対象である電池の種類等に応じて適宜変更することが可能である。
【符号の説明】
【0049】
10 正極電極スラリーの製造装置、
20 調整機構(石臼機構)、
21 回転軸、
23 回転ブレード(ブレード)、
25 固定ブレード、
27 調整部材、
29 窪み、
30 材料混合ゾーン、
40 混練機構、
41 ミキサー、
43 供給部、
50 粉末材料、
51 正極活物質の粉末粒子、
53 導電助剤の粉末粒子、
60 溶剤。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池の正極活物質層に用いられる粉末材料の粉末粒径を乾式方式によって調整する調整工程と、
粉末粒径が調整された前記粉末材料と溶剤とを湿式方式によって混練する混練工程と、を含むことを特徴とする正極電極スラリーの製造方法。
【請求項2】
前記粉末材料は、正極活物質と導電助剤とを少なくとも含み、
前記調整工程は、前記正極活物質と前記導電助剤とを混合しながら前記導電助剤の粉末粒子同士の鎖状構造を解砕することを特徴とする請求項1に記載の正極電極スラリーの製造方法。
【請求項3】
前記乾式方式は、前記粉末材料の粉末粒子に圧縮力を付与しつつせん断力を付与する石臼機構によるものであり、
前記調整工程は、前記石臼機構に設けられたブレードの回転によって前記粉末材料の粉末粒子を破砕することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の正極電極スラリーの製造方法。
【請求項4】
電池の正極活物質層に用いられる粉末材料の粉末粒径を乾式方式によって調整する調整機構と、
粉末粒径が調整された前記粉末材料と溶剤とを湿式方式によって混練する混練機構と、を備えることを特徴とする正極電極スラリーの製造装置。
【請求項5】
前記調整機構は、前記粉末材料の粉末粒子に圧縮力を付与しつつせん断力を付与する石臼機構であることを特徴とする請求項4に記載の正極電極スラリーの製造装置。
【請求項6】
前記石臼機構は、回転自在な回転軸と、前記回転軸の軸方向に互いに間隔を空けて配置された複数のブレードと、を備え、
前記複数のブレード間に前記粉末材料が存在する状態で前記回転軸の回転に伴う前記複数のブレードの回転によって前記粉末材料の粉末粒子を破砕することを特徴とする請求項5に記載の正極電極スラリーの製造装置。
【請求項7】
前記複数のブレード間の間隔を調整する調整部材を備える請求項6に記載の正極電極スラリーの製造装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−133931(P2012−133931A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−283474(P2010−283474)
【出願日】平成22年12月20日(2010.12.20)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】