説明

歯ブラシセット

【課題】発達の各段階で特に要求される機能を過不足なく備え、介助者が適切に与えられる程度の種類とすることで、購入コストを低く抑えるだけでなく、発達段階に応じた歯ブラシでスムーズに学習できることができる歯ブラシセットを提供すること。
【解決手段】歯ブラシセットであって、柄部11と、口腔内に挿入されるヘッド部20と、前記柄部とヘッド部とを連結する接続部13と、前記ヘッド部の口腔内への挿入深さを規制するためのプレート40が取付けられる装着部14とを備える第1の歯ブラシ10と、柄部11−1、ブラシ部を有するヘッド部20−1と、接続部13−1と、ヘッド部の口腔内への挿入深さを規制するためのプレート40−1が取付けられるための装着部14とを備える第2の歯ブラシ50とを備え、前記ヘッド部20のブラシ要素が軟質材料で形成され、上下の方向に突出され前記ヘッド部のブラシ要素が一方向に突出するように形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、乳幼児期に自ら使用する歯ブラシの改良に関するものである。
【背景技術】
【0002】
健全な食生活を送るために歯の健康を保つことは重要であり、特に歯の健康を維持するためには、歯が生え始めた乳児期から幼児期にかけて、なんらかのかたちで歯を磨く習慣を身に着けることが必要である。
ところで、乳幼児の発達段階に応じて、口腔や歯の成育状況なども変化するし、また、歯を磨くために歯ブラシなどを使う手指の発達も異なっている。このため、大人と同様の構造の歯ブラシを使うことは難しい。
【0003】
さまざまな発達段階にある乳幼児について、発達の各段階に対応して持っている問題を考慮して大人用とは異なる特に当該発達段階に適するように工夫した歯ブラシ(「乳歯ブラシ」を含む)については種々提案されている(特許文献1,2参照)。
【0004】
【特許文献1】実公昭61−35066号
【特許文献2】実公昭56−20989号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、発達の各段階に応じて、歯磨き訓練の一環として、当該発達段階に特に必要とされる事柄を身につけることができるように、当該各段階に応じて工夫された複数種類の歯ブラシがセット販売されていると便利である。
実際、このようなセット販売の例はいくつか見られるものの、従来の歯ブラシセットは、各発達段階に応じてそれぞれ適切な機能を備えた歯ブラシを組み合わせたセットとなっているものが見出せないという問題がある。
【0006】
つまり、このようなセット販売品は、あまりに多くの種類の歯ブラシを組み合わせると、購入のためのコストが高くなりすぎるだけでなく、歯ブラシを与える母親等の介助者も適切な歯ブラシを選択できなくなるため、歯が生え始めた時期から実際に組み合わせることができるのは、2種類か3種類程度である。
しかし、乳幼児の発達の各段階にて、それぞれ特異的に要求される機能には多くのものがあり、これら全てに対応しようとすると、歯ブラシの種類が多くなりすぎ、反対に歯ブラシの種類を限定して十分少ない本数のセットを形成したとしても、果たされるべき重要な機能を発揮しえない組み合わせである場合には、役に立たない。
【0007】
この発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、発達の各段階で特に要求される機能を過不足なく備え、介助者が適切に与えられる程度の種類とすることで、購入コストを低く抑えるだけでなく、発達段階に応じた歯ブラシでスムーズに学習できることができる歯ブラシセットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的は、第1の発明にあっては、複数の歯ブラシでなる歯ブラシセットであって、把持するための柄部と、口腔内に挿入され、ブラシ部を有するヘッド部と、前記柄部とヘッド部とを連結する接続部と、前記柄部と前記接続部との間に設けられ、前記ヘッド部の口腔内への挿入深さを規制するためのプレートが取付けられるための装着部とを備える第1の歯ブラシと、把持するための柄部と、口腔内に挿入され、ブラシ部を有するヘッド部と、前記柄部とヘッド部とを連結する接続部と、前記柄部と前記接続部との間に設けられ、前記ヘッド部の口腔内への挿入深さを規制するためのプレートが取付けられるための装着部とを備える第2の歯ブラシとを備えており、前記第1の歯ブラシの前記ヘッド部のブラシ要素が軟質材料で形成されるとともに、該ヘッド部を水平にした状態で少なくとも上下の方向に突出されていて、前記第2の歯ブラシの前記ヘッド部のブラシ要素が一方向に突出するように形成され、前記第1の歯ブラシの前記ヘッド部が、前記第2の歯ブラシの前記ヘッド部の外形よりも大きく、前記第1の歯ブラシの前記接続部の長さ寸法が、前記第2の歯ブラシの前記接続部の長さ寸法よりも小さく構成されている歯ブラシセットにより、達成される。
【0009】
第1の発明の構成によれば、この歯ブラシセットは、乳幼児が自ら使用するためのものである。第1の歯ブラシは、そのヘッド部を第2の歯ブラシよりも大きくし、前記ヘッド部のブラシ要素が軟質材料で形成されるとともに、該ヘッド部を水平にした状態で少なくとも上下の方向に突出されている。さらに、接続部の長さ寸法が短いこともあって、手の操作が未熟な歯が生え始めた乳幼児であっても、自らヘッド部を口腔内に入れて、乳幼児が上下の歯列を合わせると、上の前歯と、下の前歯が比較的大きな面積を持つヘッド部に当たり、そこから上下に延びるブラシ部の各ブラシ要素内にそれぞれ入り込むことで、歯ブラシに近い感触を得られる。
これに対して、第2の歯ブラシは、該ヘッド部の大きさも第1の歯ブラシよりも小さいので、乳幼児自身の操作であっても口腔内のより奥側に入れることができる。また、ヘッド部のブラシ要素が一方向に突出するように形成されているから、咬合により汚れを落とすのではなく、大人用の歯ブラシのように、柄を握った手の動きによって、歯の汚れを擦りとる練習もできる。この場合、接続部の長さ寸法は、第1の歯ブラシよりも大きいから、その分口腔内に深く挿入できるが、挿入深さを規制するためのプレートを備えているので、例えば、喉の奥の方などの危険なレベルまで入り込むことはない。
このように、乳幼児の各発達の各段階で特に要求される機能を過不足なく備え、セットする歯ブラシの種類も極力少ない種類とすることで、購入コストを低く抑えることができ、発達段階に応じた歯ブラシを介助者が与えられるものである。
【0010】
第2の発明は、第1の発明の構成において、前記第2の歯ブラシのヘッド部および/またはそのブラシ要素が軟質材料で形成されるとともに、該ブラシ要素が一方向に突出するように形成されており、さらに、把持するための柄部と、口腔内に挿入され、ブラシ部を有するヘッド部と、前記柄部とヘッド部とを連結する接続部とを具備する第3の歯ブラシを有し、該第3の歯ブラシは、そのヘッド部の前記ブラシ部が前記軟質材料よりも硬い植毛されたブラシ要素が一方向に突出するように形成されていて、しかも該第3の歯ブラシは、その前記柄部と前記接続部との間に前記柄部から外方に突出した位置決め部を有することを特徴とする。
【0011】
第2の発明の構成によれば、この歯ブラシセットに、好ましくは、前記第3の歯ブラシを備えることで、さらに成長が進んだ幼児が使用する場合に、挿入深さ規制用のプレートという大人用にはない大きく異形な部材を設けたり、軟質部材によるブラシ要素をすることなく、植毛されたより大人の歯ブラシに近い自然な形状の歯ブラシを使用させながら、口腔内への挿入深さを学習させることができる。
【0012】
上記目的は、第3の発明にあっては、複数の歯ブラシでなる歯ブラシセットであって、把持するための柄部と、口腔内に挿入され、ブラシ部を有するヘッド部と、前記柄部とヘッド部とを連結する接続部と、前記柄部と前記接続部との間に設けられ、前記ヘッド部の口腔内への挿入深さを規制するためのプレートが取付けられるための装着部とを備える第1の歯ブラシと、把持するための柄部と、口腔内に挿入され、ブラシ部を有するヘッド部と、前記柄部とヘッド部とを連結する接続部と、前記柄部と前記接続部との間に設けられ、前記ヘッド部の口腔内への挿入深さを規制するためのプレートが取付けられるための装着部とを備える第2の歯ブラシとを備えており、前記第1の歯ブラシの前記ヘッド部のブラシ要素が軟質材料で形成されるとともに、該ヘッド部を水平にした状態で少なくとも上下の方向に突出されていて、前記第2の歯ブラシの前記ヘッド部のブラシ要素が一方向に突出するように形成され、前記第1の歯ブラシの前記柄部は、その断面がほぼ正円となるようにされており、前記第2の歯ブラシの前記柄部は、その断面の径寸法がブラシ要素の突出方向に潰れた扁平形状となるように形成されている歯ブラシセットにより、達成される。
【0013】
第3の発明の構成によれば、この歯ブラシセットは、乳幼児が自ら使用するためのものであり、第1の歯ブラシは、既に説明したように、従来の歯がためにおける、噛んだ際に得られる反力による感触だけでなく、実質的な洗浄効果が得られ、この生え始めたばかりの前歯に対する歯磨きが実現でき、歯ブラシに近い感触を得られる。しかも幼い乳幼児の口腔内に必要以上深く入り込むことがなく、前歯だけを適切に洗浄する範囲でヘッドの入り込み深さが規制される点も同じである。
これに加えて、第1の歯ブラシの前記柄部は、その断面がほぼ正円となるようにされているので、幼い使用者が、歯ブラシの柄を握る上で、手掌を使用した所謂パームグリップや、フィンガーグリップ(フィンガーグラスプ)という握り方しかできなくても、しっかりと保持して使用することができるものである。
これに対して、第2の歯ブラシは、第1の発明で説明したのと同様の原理によって、咬合により汚れを落とすのではなく、大人用の歯ブラシのように、柄を握った手の動きによって、歯の汚れを擦りとる練習もできる。また、第2の歯ブラシの前記柄部は、その断面の径寸法がブラシ要素の突出方向に潰れた扁平形状に形成されているから、柄を握った状態で、これを視認しなくても軸回りに回動させて、位置合わせをして、調整する練習をすることができる。
このように、第1の発明と同様に手の発達段階に対応した機能面において、乳幼児の各発達の各段階で特に要求される機能を過不足なく備え、セットする歯ブラシの種類も極力少ない種類とすることで、購入コストを低く抑えつつ、介助者が発達段階に応じた歯ブラシを与えられることができるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、この発明の好適な実施形態を添付図面を参照しながら、詳細に説明する。
尚、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0015】
図1は、本発明の実施形態に係る第1の歯ブラシの実施形態を示す概略斜視図、図2は図1のA−A概略縦断面図、図3は図2のB−B断面図である。
図1および図2に示すように、第1の歯ブラシ10は、本体であるヘッド部20と、ヘッド部20が固定された柄部11と、ヘッド部20と柄部11とを繋ぐ位置にある接続部の一形態としてのネック部13と、該ネック部13から柄部11の間に配置される喉突き防止用に設けられる規制プレート40とを有している。
【0016】
柄部11は図2に示されているように棒状である。柄部11は規制プレート40より先端側に延び、規制プレート40を着脱するための装着部14を経て、ネック部13を超えて、ヘッド部20の一部をなし、該ヘッド部20の内部でその基部21を構成する芯材21bと一体にされている。
この柄部11は本実施形態では、保持の際の握り易さなどの点で、基材部分11aが、硬質材料としての合成樹脂、例えばABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂)、AS(アクリロニトリル・スチレン樹脂)、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリエーテルスルフォン、ポリアミド、アクリル樹脂などの成形品を用いることで形成されている。
また、柄部11の表面の全体または一部に、一体成形等によってエラストマーの滑り止め層11bを配置してもよい。この場合、滑り止め構造は、硬質材料であっても表面に微細な凹凸を設けることで、より滑りづらく持ちやすい構成としてもよい。本実施の形態では、柄部11の基材部分11aに対して、滑り止め層11bを、エラストマーまたはシリコーンを二色成形等の一体成形で一体に形成することで、把持しやすい構成としている。
【0017】
柄部11のヘッド部20側と反対の端部は、滑り止め層11bで覆われ、ほぼ球状の摘み部12とされており、棒状のものの端部を握る傾向が見られる乳幼児等が指先の先端で摘みやすく、摘んだ状態とすることで、発達段階としては、より難易度の高いペングリップに近い握り方で把持することを促すようになっている。
また、柄部11は、長手方向における略中央領域の径が膨らみ、摘み部12とヘッド20側となる端部に近づくに従って径が細くなる形状とされている。そして、図2のB−B概略断面図である図3に示すように、柄部11の縦断面はほぼ円形、ここでは正円形になるようにされている。このため、手掌を使用して把持する乳幼児であっても握り易いだけでなく、乳幼児が第1の歯ブラシ10を使用した際に、手で持った感触からは歯ブラシの姿勢、すなわち上下方向などの方向性判断はできないようにされており、方向性に手がかりを与えるのは、図3に示すように、図2のZ方向とX方向で異なる形状のヘッド部20の感触を口腔内で判別した場合となる。したがって、このような口腔内の感触に対応して握る位置や握り方を調整することを学習することができる。
【0018】
規制プレート40は、柄部11に対して大きく拡径したフランジ状であり、ここでは、その外縁は例えば、3つ葉が拡がったような形態である3つ葉状とされている。規制プレート40は、好ましくは図2に示されているように柄部11と別体で、全体が乳幼児から衝撃を受けても破壊されない範囲で、撓むことが可能な柔軟性を有している。なお、規制プレート40の外縁形状は、3つ葉状だけでなく、4つ葉状や花弁状等であっても良く、楕円形や長円形等であってもよい。
この規制プレート40は、図2に示すように、柄部11の長さ方向に関して、中央部よりもヘッド部20により近接した位置、即ち柄部11のヘッド部20側の端部となる位置に設けた装着部14に対して装着されている。つまり、柄部11側に円周状に突起した装着部14に対して、規制プレート40の柄部11側となる凹面41を有している。
【0019】
規制プレート40の中央部を貫く貫通孔42には、周溝43が形成され、この周溝43内に装着部14であるフランジ状の凸条が入り込むことにより固定される構成とされており、周溝43のヘッド部20側を柄部11側よりも高い壁面43aとすることで、ヘッド部20側から規制プレート40が撓んで着脱可能とすると共に、該規制プレート40が装着部14よりも柄部11側に移動しないよう固定される。
なお、この時、規制プレート40が柄部11に対して回転してしまわないよう、装着部14と周溝43とがその円周上で係合する回転止めが形成されていてもよい。
【0020】
特に好ましくは、規制プレート40は、撓んで変形可能な材料で形成されているが、極端に軟らかくならにように、やや硬度をもつ材料で形成されることで、乳幼児の口唇が当接した際の感触を柔らかくすると共に、柄部11に着脱しやすくされている。具体的には、好ましくは規制プレート40は、ポリプロピレン等の合成樹脂で成形されているが、エラストマーやシリコーンなどの弾性材料を混合して形成されている
なお、装着部14に係合するための規制部45等の中央領域を硬質材料で形成し、外周領域を軟質材料として一体に形成したり、規制プレート40のヘッド部20側の面に軟質材料による弾性層を一体に形成してもよい。
また、規制プレート40には、貫通孔45が三箇所設けられて、全体が三つ葉状に形成されており、万一、誤嚥した場合でも呼吸を確保できるよう構成されると共に、テーブルや床上に載置された場合に、該規制プレート40の外形は3つ葉状なので、転がってしまわない構成とされている。
【0021】
ヘッド部20は、柄部11とは反対側の端部に配置されており、装着部14から接続部であるネック部13を介して配置されている。このネック部13は扁平に潰れ、規制プレート40から僅かに突出する程度の長さとされている。なお、接続部は、図示のようなネック部13の形態に限るものではない。
すなわち、ヘッド部20と装着部14を含む柄部11が全て一体に同じ材料で形成されていて、該装着部14に直接ヘッド部20が連結されることで、規制プレート40から直接ヘッド部20が露出するよう構成してもよい。その場合、接続部は、ヘッド部20と柄部11とを一体に接続するとともに、これらの境界を意味する。
ヘッド部20は、図2に示されているように、上記した硬質の芯材と、該芯材を覆う軟質材料でなる基部21と、該基部21から上下方向に垂直に延びる軟質材料でなるブラシ部24とを有している。
図2および図3に示すように、第1の歯ブラシ10のヘッド部20をその長さ方向にY方向に沿うように、X,Y平面と一致する水平に保持した状態では、その基部21の特に芯材21bの断面について見ると、上面22と下面23を有している。主面である上面22と下面23からは、垂直な方向、すなわち図2および図3においてZ方向には、上記ブラシ部24を構成する多数のブラシ要素25が延びており、上面22と下面23のほぼ全域が、多数のブラシ要素25によって覆われてブラシ部24が構成されている。
【0022】
このブラシ部24はエラストマーやシリコーン等の弾性を有する軟質材料により、例えば基部21を含む柄部11とともに、2色成形などの一体成形により形成されている。
ブラシ部24を構成する個々のブラシ要素25は、基部側が底面とされて先端が先鋭にされた細長い錐体形であり、例えば、円錐もしくは角錐状である。本実施形態では、好ましくは角錐、特に、四角錐状とされることで、ブラシ要素25間に歯が入り込み易く、入り込んだ歯にブラシ要素25が当接し易い構成とされている。
ブラシ部24を構成するブラシ要素25は、図1に示すように多数密集するように形成されており、好ましくは、各ブラシ要素とその頂点は、平面視において互いに縦方向に隣接し、さらに横方向にも隣接している。しかもブラシ要素は縦横に配置されたものどうしの間にさらに、他のブラシ要素が配置されて、各ブラシ要素25が交差するよう斜めの位置関係に配置されて、より密集してブラシ要素25が配置される構成とされている。
【0023】
しかも、さらに、好ましくは、ブラシ要素25の表面には、歯の表面の汚れを落とせるように、微細な凹凸(図示せず)が形成されている。この微細な凹凸は、例えば、ブラシ部24が成形される際に成形用金型から写しとられるものや、成形の工程で材料の性状や成形条件などに基づいて、その表面粗さが調節されることにより形成されるようにしてもよい。あるいは、成形後、ブラシ部24の表面を加工等することにより形成してもよい。
【0024】
図4は第2の歯ブラシの実施形態を示す概略斜視図、図5は図4のC−C概略縦断面図、図6は図5のD−D断面図である。
これらの図において、第1の歯ブラシ10の各部と同じ符合を付した箇所は共通する構成であるから、重複する説明は省略し、以下、相違点を中心に説明する。
図4および図5に示すように、第2の歯ブラシ50は、本体であるヘッド部20−1と、ヘッド部20−1が固定された柄部11−1と、ヘッド部20−1と柄部11−1とを繋ぐ位置にあるネック部13−1と、該ネック部13−1から柄部11−1の境界に位置する装着部14に着脱可能な規制プレート40とを有している。
【0025】
第2の歯ブラシ50では、柄部11−1に関して、装着部14からの距離が、第1の歯ブラシ10の柄部11よりも細い形状にされている。また、その基材部分11aや滑り止め層11bを構成する材料に関しては第1の歯ブラシ10と同じであるが、第2の歯ブラシ50では図示のように異なる位置に形成されている。
【0026】
第1の歯ブラシ10と特に異なるのは、第2の歯ブラシ50のネック部13−1は、第1の歯ブラシ10のネック部13よりも長さ寸法(Y方向の寸法)が大きく、断面形状が略円柱状の細長い形態とされている点である。このため、ヘッド部先端から規制プレートまでの寸法について、第1の歯ブラシ10の該寸法L1が、第2の歯ブラシ50の該寸法L2よりもはるかに小さい(図2および図5参照)。
【0027】
さらに、ヘッド部20−1の基部21は基材部分11aと同じ材質であり、第2の歯ブラシ50のヘッド部の寸法H2は第1の歯ブラシのヘッド部の寸法H1よりもはるかに小さい(図2および図5参照)。
また、第2の歯ブラシ50のヘッド部20−1のブラシ部24−1においては、多数のブラシ要素25−1は、一方向、すなわち、図5においてはZ方向にのみ延びている。
なお、ブラシ要素25−1の材質は第1の歯ブラシ10のブラシ要素25と同様にエラストマーなどの軟質材料で形成されている。
また、図6に示されているように、柄部11−1は、その断面の径寸法が方向により異なるように形成されている。具体的には、図示の場合、柄部11−1の断面は、X方向に長く、Y方向に短いブラシ要素25−1の突出方向に潰れた扁平形状であって、略楕円または略長円状の角部がない形態とされており、本実施の形態においてはブラシ要素25−1側が僅かに膨らんで、方向性を持った形態の変形的な長円状とされている。
【0028】
図7は第3の歯ブラシの実施形態を示す概略斜視図、図8は図7のE−E概略縦断面図である。
これらの図において、第1の歯ブラシ10の各部と同じ符合を付した箇所は共通する構成であるから、重複する説明は省略し、以下、相違点を中心に説明する。
図7および図8に示すように、第3の歯ブラシ60は、本体であるヘッド部20−2と、ヘッド部20−2が固定された柄部11−2と、ヘッド部20−2と柄部11−2とを繋ぐ位置にあるネック部13−2と、該ネック部13−2から柄部11−2間に設けられた境界部となる位置決め部45とを有している。
【0029】
ヘッド部20−2のブラシ部24−2においては、多数のブラシ要素25−2は、一方向、すなわち、図8においてはZ方向にのみ延びている。
なお、ブラシ要素25−2の材質は第1の歯ブラシ10や第2の歯ブラシ50よりも硬質の材料で形成されており、ブラッシング効果の上では、より大人用の歯ブラシに近いものである。つまり、ブラシ要素25−2は、ヘッド部20−2の基部21に対して、ナイロン等によるブラシ毛が多数植毛された形態とされており、乳歯への使用を考慮し、比較的細く軟らかいブラシ毛が採用されている。
さらに、第3の歯ブラシ60のネック部13−2は、第2の歯ブラシ50と略同等とされ、第1の歯ブラシ10のネック部13よりも長さ寸法(Y方向の寸法)が大きい。また、第3の歯ブラシ60には規制プレートは無く、それに対応する位置には、ブラシ要素25−2と直交する水平方向に向かって、柄部から外方に突出した外形を備える位置決め部45,45を備えており、ブラッシング中に口腔内へ挿入する深さを知るための目安となっている。そして、ヘッド部先端から位置決め部45までの寸法L3は、第1の歯ブラシ10の該寸法L1よりも大きく、第2の歯ブラシ50の該寸法L2と略同等とされている(図2および図6、図8参照)。
【0030】
さらに、ヘッド部20−2の基部21は基材部分11aと同じ材質であり、第3の歯ブラシ60のヘッド部の寸法H3は第1の歯ブラシのヘッド部の寸法H1よりもはるかに小さく、第2の歯ブラシ50の該寸法H2と略同等とされている(図2および図6、図8参照)。
なお、柄部11−2は、その断面の径寸法が方向により異なるように形成されており、第2の歯ブラシ50の形状と略同じ断面形状とされている。そして、柄部11−2の長手方向の長さは、第1の歯ブラシ10や第2の歯ブラシ50よりも長い形態とされている。
【0031】
本実施形態の歯ブラシセットは、以上のように第1の歯ブラシ10、第2の歯ブラシ50、そして、好ましくは第3の歯ブラシ60を備えている。
これらの各実施形態における、第1の歯ブラシ10、第2の歯ブラシ50、第3の歯ブラシ60の関係を整理すると、以下の関係となる。
ヘッド部20の長さ寸法H1乃至H3は、第1の歯ブラシ10ではH1が21.5mmとされており、第2の歯ブラシ50ではH2が15mm、第3の歯ブラシ60ではH3が14mmとされ、略同等の長さとされた第2,3の歯ブラシ50,60が、第1の歯ブラシ10よりも短くされている。
ヘッド部20の幅寸法は、第1の歯ブラシ10では11mmとされており、第2の歯ブラシ50ではH2が7.8mm、第3の歯ブラシ60が8mmとされ、ヘッド部の幅寸法は、略同等の幅とされた第2,3の歯ブラシ50,60が、第1の歯ブラシ10よりも小さくされており、このように長さ、幅ともに、ヘッド部20全体でも第2,3の歯ブラシ50,60が、第1の歯ブラシ10よりも小さくされている。
一方、ブラシ部24の高さ(ブラシ要素25の長さ)寸法は、第1の歯ブラシ10では一方向に対して3mmとされており、第2の歯ブラシ50、第3の歯ブラシ60共に5mmとされ、長さや幅寸法とは反対に、第2,3の歯ブラシ50,60が、第1の歯ブラシ10よりも大きくされている。
そして、ネック部20の長さ寸法は、第1の歯ブラシ10では2mmとされており、第2の歯ブラシ50では25mm、第3の歯ブラシ60が25.2mmとされ、略同等の長さとされた第2,3の歯ブラシ50,60が、第1の歯ブラシ10よりも長くされており、また、ネック部20の太さは、第1の歯ブラシ10では、扁平に潰れた形態とされているのに対して、第2,3の歯ブラシ50,60では、直径が4.5mmと比較的細い略円柱状とされている。
また、柄部11の長さ寸法は、第1の歯ブラシ10では58mmとされており、第2の歯ブラシ50では57.7mm、第3の歯ブラシ60が64mmとされ、略同等の長さとされた第1,2の歯ブラシ10,50よりも、第3の歯ブラシ60が長くされている。
そして、柄部11の太さ寸法は、第1の歯ブラシ10では最も太い部分における断面の直径が12mmの略円柱状とされており、第2の歯ブラシ50では断面における短径が7mm、第3の歯ブラシ60の短径が7.7mmとされ、略同等の太さとされた第2,3の歯ブラシ50,60が、第1の歯ブラシ10よりも細くされている。
このため、第1の歯ブラシ10は、そのヘッド部20の長さH1や幅を第2の歯ブラシ50よりも大きくし、ヘッド部20のブラシ要素25が軟質材料で形成されるとともに、該ヘッド部20を水平にした状態で少なくとも上下の方向に突出されている。このため、手の操作が未熟な乳幼児であっても、ヘッド部20を乳幼児の口腔内に入れて、乳幼児が規制プレート40に口唇を当接させて上下の歯列を合わせると、ヘッド部20に配置される長さとされていることによって、上の前歯と、下の前歯がこれらの各前歯に対応した高さとされた、ブラシ部の上下に延びる各ブラシ要素24内にそれぞれ入り込む。このとき、ヘッド部20の幅が前歯2本分の幅とされているため、上下の前歯は確実にヘッド部20に当接することとなる。
【0032】
つまり、乳幼児にとって最初に生える前歯が選択的に上記ブラシ部20の多数のブラシ要素24どうしの間に適切に入りこむから、乳幼児にとって困難な手の操作による歯ブラシの磨き動作を行わなくても、この時期の乳幼児がよく行うヘッド部20をくわえて、繰り返し前歯を噛み合わせる動きで、上下の前歯が多数のブラシ要素24どうしの間に入り込む。
しかも各ブラシ要素24は軟質の材料で形成されているので、乳幼児の前歯が入り込んだことに伴う変形から各ブラシ要素24が戻ろうとすることで、各ブラシ要素が乳幼児の前歯の表面に当接する。この場合、乳幼児がよく行う噛む動きを繰り返すことで、母乳やミルク、離乳食等の残滓が取れるので、従来の歯がためにおける、噛んだ際に得られる反力による感触だけでなく、実質的な洗浄効果が得られ、この生え始めたばかりの前歯に対する歯磨きが実現できる。
【0033】
しかも、ネック部13の長さ寸法が、第2の歯ブラシ50のネック部13の長さ寸法よりも小さく、第1の歯ブラシ10では、ネック部が殆ど存在しない程度の距離であって、規制プレート40に口唇が当接した際に、前歯がヘッド部20に当接する長さとされており、上下に潰れた扁平な形態とすることで口唇等に緩衝しづらい構成とされているので、口唇が規制プレート40に当たることで、幼い乳幼児の口腔内に必要以上深く入り込むことがなく、前歯だけにブラシ要素25が当接して、前歯を適切に洗浄する範囲でヘッドの入り込み深さが規制される。
これに対して、第2の歯ブラシ50は、該ヘッド部20−1の長さH2が、前歯2本に対応した長さとされて、長さH2や幅が第1の歯ブラシ10よりも小さく、高さもこの時期に一般的に使用される歯ブラシよりも低いので、口腔内のより奥側に入れた際における操作性が優れ、確実に歯に当接させることができる。また、ヘッド部20−1のブラシ要素が一方向に突出するように形成されているから、咬合により磨かれるのではなく、大人用の歯ブラシのように、柄を握った手の動きによって、介助者が乳幼児の奥歯が生えてきたことを目安として、第1の歯ブラシ10から第2の歯ブラシ50に切り替えて与えることで、歯の汚れを擦りとる練習もできる。この場合、ネック部の長さ寸法は、第1の歯ブラシ10よりも大きく、かつ径も細くされているため、奥歯にも届くよう口腔内に深く挿入できるが、挿入深さを規制するためのプレート40を備えているので、例えば、喉の奥の方などの危険なレベルまで入り込むことはない。
しかも、各歯ブラシ10,50の装着部14は同じ構成とされているため、規制プレート40の装着部である貫通孔42を共通に装着可能とされているため、介助者は、第1の歯ブラシ10から第2の歯ブラシ50に切り替える際には、第1の歯ブラシに装着されていた規制プレート40を、第2の歯ブラシ50の装着部に装着すればよく、規制プレート40は歯ブラシセット中に一つ用意すればよい。
なお、乳幼児が第2の歯ブラシ50の使用に慣れてきて、喉の奥の方を突いてしまう恐れが無くなってきた場合には、介助者が規制プレート40を外してあげることで、口唇に規制プレート40が当たってしまうことがなく、より口腔内の奥側における操作を容易とすることができながらも、装着部14を口唇に対する位置決め部として機能させることができ、幼児がヘッド部20の挿入量を把握しながら歯みがきを行うこともできる。
このように、乳幼児の各発達の各段階で特に要求される機能を過不足なく備え、セットする歯ブラシの種類も極力少ない種類とすることで、購入コストを低く抑えて、母親等の介助者が適切な段階の歯ブラシを与えることができるものである。
【0034】
本実施形態の歯ブラシセットに、好ましくは、第3の歯ブラシ60を備えることで、さらに成長が進んだ幼児が使用する場合に、挿入深さ規制用のプレートという大きく異形な部材を設けなくても、幼児自らが位置決め部45を口腔内への挿入深さを知るための目安にすることで、ヘッド部20−2が第2の歯ブラシ50とほぼ同じ寸法でありながら、より大人の歯ブラシに近い自然な構成の植毛された歯ブラシを使用させながら、口腔内への挿入深さを教習させることができる。
【0035】
また、第1の歯ブラシ10は、そのヘッド部20を第2の歯ブラシ50のヘッド部よりも大きくし、ヘッド部20のブラシ要素25が軟質材料で形成されるとともに、該ヘッド部20を水平にした状態で少なくとも上下の方向に突出されている。このため、従来の歯がためにおける、噛んだ際に得られる反力による感触だけでなく、実質的な洗浄効果が得られ、この生え始めたばかりの前歯に対する歯磨きが実現できる。
また、ヘッド部20が幼い乳幼児の口腔内に必要以上深く入り込むことがなく、前歯だけを適切に洗浄する範囲でヘッドの入り込み深さが規制される点も同じである。
これに加えて、第1の歯ブラシ10の柄部11は、その断面が第2の歯ブラシ50よりも太く、ほぼ正円の略円柱状であって、長さが手掌の幅に対応するようにされているので、幼い使用者が、歯ブラシの柄を握る上で、所謂パームグリップ等の握り方しかできなくても、しっかりと保持し易く、口唇にヘッド部20を導きやすいものである。
【0036】
これに対して、第2の歯ブラシ50や第3の歯ブラシ60は、第1の歯ブラシ10について既に説明したように、咬合により磨かれるのではなく、大人用の歯ブラシのように、柄を握った手の動きによって、歯の汚れを擦りとる練習もできるものである。
しかも、第2の歯ブラシ50等の前記柄部は、使用する乳幼児の手掌に対応した長さであると共に、第1の歯ブラシ10よりも短径が細く、ブラシ要素25の延伸方向に対して直交方向に潰れた扁平な形状でありながらも、ブラシ要素25−1側が膨らむように形成されている。この構成により、ペングリップ等の握りを調整しながら操作を行い易いだけでなく、ヘッド部20−1から一方向に突出したブラシ要素24−1が、磨くべき対象位置に合わせられるように、柄を握った状態で、これを視認しなくても軸回りに回動させて、位置合わせをして、調整する練習をすることができる。
このように、上述の場合とは異なる別の機能面において、乳幼児の各発達の各段階で特に要求される機能を過不足なく備え、セットする歯ブラシの種類も極力少ない種類とすることで、購入コストを低く抑えるだけでなく、適切な段階の歯ブラシを介助者が与え、乳幼児が自ら使用する中で練習することができるものである。
【0037】
本発明は、上述の実施形態の記載に限定されない。例えば、第2の歯ブラシ50のブラシ要素25−1を、第3の歯ブラシ60同様に植毛ブラシとしてもよい。また、各実施形態の柄部11は略直線状の棒状の形態とされているが、湾曲した形態やループ状とした形態とされていてもよい。上述の各実施形態や変形例における各構成は相互に組み合わせたり、必要により、その一部を省略したり、他の構成と入れ換えて、異なる構成の組み合わせのもとで実施されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】第1の歯ブラシの実施形態を示す概略斜視図。
【図2】図1のA−A概略縦断面図。
【図3】図2のB−B断面図。
【図4】第2の歯ブラシの実施形態を示す概略斜視図。
【図5】図4のC−C概略縦断面図。
【図6】図5のD−D断面図。
【図7】第3の歯ブラシの実施形態を示す概略斜視図。
【図8】図7のE−E概略縦断面図。
【符号の説明】
【0039】
10・・・第1の歯ブラシ、11・・・柄部、20・・・ヘッド部、24・・・ブラシ部、25・・・ブラシ要素、40・・・規制プレート、50・・・第2の歯ブラシ、60・・・第3の歯ブラシ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の歯ブラシでなる歯ブラシセットであって、
把持するための柄部と、口腔内に挿入され、ブラシ部を有するヘッド部と、前記柄部とヘッド部とを連結する接続部と、前記柄部と前記接続部との間に設けられ、前記ヘッド部の口腔内への挿入深さを規制するためのプレートが取付けられるための装着部とを備える第1の歯ブラシと、
把持するための柄部と、口腔内に挿入され、ブラシ部を有するヘッド部と、前記柄部とヘッド部とを連結する接続部と、前記柄部と前記接続部との間に設けられ、前記ヘッド部の口腔内への挿入深さを規制するためのプレートが取付けられるための装着部とを備える第2の歯ブラシと
を備えており、
前記第1の歯ブラシの前記ヘッド部のブラシ要素が軟質材料で形成されるとともに、該ヘッド部を水平にした状態で少なくとも上下の方向に突出されていて、
前記第2の歯ブラシの前記ヘッド部のブラシ要素が一方向に突出するように形成されており、
前記第1の歯ブラシの前記ヘッド部が、前記第2の歯ブラシの前記ヘッド部の外形よりも大きく、
前記第1の歯ブラシの前記接続部の長さ寸法が、前記第2の歯ブラシの前記接続部の長さ寸法よりも小さく構成されている
ことを特徴とする歯ブラシセット。
【請求項2】
前記第2の歯ブラシのヘッド部および/またはそのブラシ要素が軟質材料で形成されるとともに、該ブラシ要素が一方向に突出するように形成されており、さらに、把持するための柄部と、口腔内に挿入され、ブラシ部を有するヘッド部と、前記柄部とヘッド部とを連結する接続部とを具備する第3の歯ブラシを有し、該第3の歯ブラシは、そのヘッド部の前記ブラシ部が前記軟質材料よりも硬い植毛されたブラシ要素が一方向に突出するように形成されていて、しかも該第3の歯ブラシは、その前記柄部と前記接続部との間に前記柄部から外方に突出した位置決め部を有することを特徴とする請求項1に記載の歯ブラシセット。
【請求項3】
複数の歯ブラシでなる歯ブラシセットであって、
把持するための柄部と、口腔内に挿入され、ブラシ部を有するヘッド部と、前記柄部とヘッド部とを連結する接続部と、前記柄部と前記接続部との間に設けられ、前記ヘッド部の口腔内への挿入深さを規制するためのプレートが取付けられるための装着部とを備える第1の歯ブラシと、
把持するための柄部と、口腔内に挿入され、ブラシ部を有するヘッド部と、前記柄部とヘッド部とを連結する接続部と、前記柄部と前記接続部との間に設けられ、前記ヘッド部の口腔内への挿入深さを規制するためのプレートが取付けられるための装着部とを備える第2の歯ブラシと
を備えており、
前記第1の歯ブラシの前記ヘッド部のブラシ要素が軟質材料で形成されるとともに、該ヘッド部を水平にした状態で少なくとも上下の方向に突出されていて、
前記第2の歯ブラシの前記ヘッド部のブラシ要素が一方向に突出するように形成され、
前記第1の歯ブラシの前記柄部は、その断面がほぼ正円となるようにされており、
前記第2の歯ブラシの前記柄部は、その断面の径寸法がブラシ要素の突出方向に潰れた扁平形状となるように形成されている
ことを特徴とする歯ブラシセット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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