説明

段差解消リフト装置

【課題】構成の簡素化を実現できるとともに、優れた安全性、及び操作性を確保できる段差解消リフト装置の提供。
【解決手段】パンタグラフを構成する交差支柱5,6の上端部にテーブルを載置するものにおいて、前記テーブルは人・物体などを搭載する踏板4と、パンタグラフに接し、踏板と4接合する側板を有する下側板25とを備え、踏板4と下側板25の間には移動スロープ11,12を設けるとともに、これらの移動スロープ11,12の走行支持、案内支持用ローラー32等を設け、移動スロープ11,12の引出しブラケット13の孔部に先端がフック状部から成る引出し棒14の先端を挿入し、移動スロープ11,12を横動しテーブル内から出入りさせることで、車椅子などを踏板4上に搭載し移動スロープ11,12を渡って階段の最上段まで搬送可能に、またその逆の搬送も可能にすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、階段差の解消に活用され、特に車椅子に乗って移動する際に有効な段差解消リフト装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の従来技術として、パンタグラフ式の昇降機構と,この昇降機構の上部に支持されたテーブル、すなわちプラットフォームと,プラットフォームの下に設置され,進退自在な副プラットフォームとを備えたものが知られている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平6−40698号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述した従来技術は,プラットフォームの昇降に連動して副プラットフォームを進退させるように構成されており,プラットフォームの駆動装置だけで済む反面,連動させるための機構が複雑となるばかりでなく,常に正常に動作するように保守することも面倒となる。
【0004】
本発明の目的は,装置の簡素化を実現できるとともに、優れた安全性、及び操作性を確保できる段差解消リフト装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的を達成するために、本発明は、数段からなる階段分を昇降させるパンタグラフを含み、このパンタグラフを構成する交差支柱の上端部にテーブルを備えた段差解消リフト装置において、前記テーブルは搭載物が搭載される踏板と、前記パンタグラフに接し、前記踏板と接合する側板を有する下側板とを有し、前記踏板と前記下側板の間に配置され、前記テーブルに収納可能であるとともに、横動して前記テーブルに対して出入り可能な移動スロープを備えたことを特徴としている。
【0006】
このように構成した本発明は、パンタグラフの交差支柱を作動させてテーブルの踏板を階段の最上段に対応するまで上昇させ、この状態でテーブル内に収納された前記移動スロープを横動しテーブル内から引き出すことにより、踏板上に搭載した積載物、例えば車椅子などを移動スロープを介して階段の最上段に搬送させることができ、また階段の最上段にある車椅子などを移動スロープを介してテーブルの踏板まで搬送させることができる。搬送後は、移動スロープがテーブル内に収納され、例えば交差支柱を作動させてテーブルの踏板を下降させることが行なわれる。
【0007】
このようにして、階段の段差を解消し、車椅子などの搬送が可能な本発明は、交差支柱の昇降動作と、テーブルに対する移動スロープの出入り動作とを独立させることができるので、複雑な連動構造を設ける必要が無く、装置の簡素化を実現できる。また、テーブルの踏板に車椅子などの積載物を載せた状態では、踏板を介して垂直荷重がかかるだけであるので、踏板上の積載物を安定に保持することができ、また、踏板と階段の最上段との間で積載物を搬送させる際には、移動スロープは踏板と階段の最上段との間で両持ち支持されるので安定した搬送を実施できる。これらのことから優れた安全性を確保できる。さらに、上述のように交差支柱の昇降動作後に、移動スロープを横動させてテーブルに対する出入り動作を実施させればよいので、複合させる動作を考慮しないで済み、優れた操作性を確保できる。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、装置の簡素化を実現でき、これにより製作費を安くすることができる。また優れた安全性、及び操作性を確保でき、従来に比べて信頼性の高い装置を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明に係る段差解消リフト装置を実施するための最良の形態を図に基づいて説明する。
【0010】
図1は本発明に係る段差解消リフト装置の一実施形態を示す平面図、図2〜4は本実施形態の概略的な動作を示す図で、図2は下降状態にあるときを示す側面図、図3は上昇状態にあるときを示す側面図、図4は上昇状態にあり、しかも移動スロープが引き出された状態にあるときを示す側面図である。図5は図1のA−A線に沿う側面図、図6は図2のB−B線に沿う側面図である。
【0011】
図7〜9は本実施形態の動作の詳細を示す図で、図7は図1のA−A線に対応し、しかも移動スロープが引き出された状態を示す側断面図、図8は図1のB−B線に対応し、しかも移動スロープが引き出された状態を示す側断面図、図9は図1のB−B線に対応し、移動スロープが引き出され、かつストッパーがセットされた状態を示す側断面図である。
【0012】
図10は図1のC−C線に沿う断面図、図11は図1のD−D線に沿う断面図、図12は図1のE−E線に沿う断面図である。図13,14は本実施形態の動作の詳細を示す図で、図13は図1のB−B線に対応し、移動スロープが引き出され、かつストッパーがセットされない状態を示す側断面図、図14は移動スロープが引き出され、かつストッパーがセットされた状態を示す平面図である。
【0013】
本実施形態に係る段差解消リフト装置1は、図1,5等に示すように、テーブルの上面に踏板4を有し、テーブルの下面には下側板25を有し、踏板4と前記下側板25とは図10に示す接合ブラケット50により接合される。段差解消リフト装置1の使用時、下降している状態では、図2に示すように、その端面が階段2の最下段の蹴上げ面近傍に位置し、反対側の他端面には、車いすなどを踏面4に搭載しやすくする為に傾斜しているスロープ3が配置される。
【0014】
上昇時には、図3に示すように、油圧ジャッキなどにより、回転可能なピンで軸固定されている外側交差支柱5と内側交差支柱6のそれぞれに設けられるローラが、下側板25に設置される上側レール7と、建物床に設置される下側レール8走行面を転がり、外側交差支柱5と内側交差支柱6とによってX字形態が形成されて、踏板4を上昇させ、踏板4に搭載される車椅子などを上昇させる。
【0015】
また、同図3等に示すように、下側板25の階段2側とスロープ3側のそれぞれには、テープスイッチなどで構成される前側挟まれ防止スイッチ9と、後側挟まれ防止スイッチ10が設けられ、段差解消リフト装置1下降時の、階段2の最下段とスロープ3の異物の挟まれを検出し、下降を緊急停止することで、異物の挟まれによる段差解消リフト装置1の故障を防止する。
【0016】
本実施形態は特に、段差解消リフト装置1の内部に、引き出し横動可能な移動スロープ、例えば図1に示すように、右側移動スロープ11と左側移動スロープ12の2枚の移動スロープを収納させてある。図4に示すように、右側移動スロープ11と左側移動スロープ12が引き出された状態では、これらの端部が階段2の最上段に配置され、踏板4に積載された車椅子などの積載物を、右側移動スロープ11と左側移動スロープ12上を介して移動させ、階段2の最上段まで移動させることができる。
【0017】
なお、本実施形態では、移動スロープを、右側移動スロープ11と左側移動スロープ12の2枚で構成したが、この移動スロープは1枚でも3枚以上の複数枚でも構成することが可能である。段差解消リフト装置1の下側板25の下方にあり、踏板4と下側板25を、油圧ジャッキなどで昇降するパンタグラフ構造は、公知の技術であるので説明を省略する。
【0018】
次に、本実施形態の要部を構成する移動スロープを含めた部分について、図1,5,6,10,11,12等により以下に詳述する。
【0019】
段差解消リフト装置1の上面にある踏板4は、上述したように図10に示す複数の接合ブラケット50で、下側板25の側面の立ち上がり部と接合され、踏板4と下側板25は一体構造となり、その内部には所定空間が形成されている。その所定空間には、左右2枚の移動スロープである右側移動スロープ11と左側移動スロープ12が配置されている。左右の移動スロープ11,12は踏板4の中心に対して対称構造となっている。
【0020】
2枚の右側移動スロープ11と左側移動スロープ12は、引き出される側に、引出しブラケット13がネジ、または溶接などで互いに連絡され、2枚の移動スロープ11、12が内部に収納される位置では、前記引出しブラケット13の上面が露出され、図14のように踏板4は、前記引出しブラケット13の上面を避けるような切欠き形状となっている。また引出しブラケット13の上面には、図1のように後述する引き出し棒14の先端のフック状部が挿入可能な孔部が設けられている。この孔部は、上述のフック状部が挿入可能な切欠きに代えてもよい。
【0021】
上述した右側移動スロープ11部分と左側移動スロープ12部分とは、互いに対象構造であるので、以下にあっては主に、右側移動スロープ部分について説明する。
【0022】
下側板25の出入り側には、出入り口側案内ローラー32が、下側板25に固定された図10に示す出入り口側案内ローラー固定軸35に挿入され、出入り口側案内ローラー32は、右側移動スロープ11の側面に当接される。反対側に位置する出入り口側案内ローラー33も同構造で設置され、出入り口側案内ローラー32、出入り口側案内ローラー33により、右側移動スロープ11の引き出し側の引き出し、収納の走行を案内する。左側移動スロープ12においても同構造であり、出入り口側案内ローラー34等が配置される。
【0023】
右側移動スロープ11の奥側には、右側移動スロープ11に固定された図11に示す走行案内ローラー固定軸42に、走行案内ローラー40が挿入され、走行案内ローラー40は、下側板25の内面に当接される。反対側に位置する走行案内ローラー39も同構造で設置され、走行案内ローラー39、走行案内ローラー40により、右側移動スロープ11の奥側の走行を支持する。左側移動スロープ12においても同構造であり、走行案内ローラー固定軸43に挿入された出入り口側案内ローラー41等が配置され、走行支持する。
【0024】
また、右側移動スロープ11の奥側に配置され、右側移動スロープ11に固定された図1に示す奥側案内ローラー固定ブラケット46と奥側案内ローラー固定ブラケット47には、それぞれ図12に示すように、奥側案内ローラー固定軸48と奥側案内ローラー固定軸49が固定され、奥側案内ローラー44と奥側案内ローラー45が挿入されている。奥側案内ローラー44は、下側板25の内側面に当接し、奥側案内ローラー45は、下側板25に固設されるレール51に当接することから、奥側案内ローラー44と奥側案内ローラー45により、右側移動スロープ11の奥側の走行が案内される。左側移動スロープ12においても同構造で、走行が案内される。
【0025】
さらに、下側板25には、図1、10のように孔部を設けてあり、その孔部には、下側支えローラー固定ボックス31が、ネジまたは溶接構造により固設されている。この下側支えローラー固定ボックス31内には、下側支えローラー固定ブラケット28が設けられ、下側支えローラー固定ブラケット28には下側支えローラー固定軸29と下側支えローラー固定軸30が取り付けられ、それぞれ下側支えローラー26と下側支えローラー27が挿入されている。下側支えローラー26と下側支えローラー27は、右側移動スロープ11の下面に当接される。
【0026】
下側支えローラー26と下側支えローラー27により右側移動スロープ11の引出し側の走行を支持する。左側移動スロープ12においても同構造で、走行支持する。
【0027】
右側移動スロープ11には、図1に示すように、収納ストッパー固定ブラケット24が固設され、この収納ストッパー固定ブラケット24には、収納ストッパー23が固設され、下側板25には、収納ブラケット22が固定され、収納ストッパー23の先端部が、収納ブラケット22に接触する位置で、右側移動スロープ11が正しい収納位置にある構成としている。
【0028】
また右側移動スロープ11には、磁性体で構成された収納固定ブラケット21が設けられ、下側板25には、スイッチ20が固設され、前記スイッチにはマグネット19が設けられ、収納固定ブラケット21が、スイッチ20に設けたマグネット19の磁力により接触する位置で右側移動スロープ11が正しい収納位置にある構成としている。また収納固定ブラケット21が、スイッチ20に設けたマグネット19に接触することでスイッチ20が動作する。または、逆に不動作になることで、その信号を図示しない制御装置に送信し、右側移動スロープ11に設けた収納固定ブラケット21が、スイッチ20に設けたマグネット19に正しく接触し、右側移動スロープ11が正しい位置に収納されているか否かが判断される。
【0029】
また、上述の収納ストッパー23は、右側移動スロープ11が正しく収納された位置で、収納ストッパー固定ブラケット24に接触され、それ以上の右側移動スロープ11の収納方向の横動量を規制することで、収納固定ブラケット21の接触による、スイッチ20、マグネット19の破損を防止している。左側移動スロープ12においても、同構造で構成されている。
【0030】
また右側移動スロープ11には、図1に示すように、ストッパー固定ブラケット15と固定ブラケット17がネジ、また溶接構造で固設され、前記固定ブラケット17には、ヒンジ18を介して、断面形状がL字状で形成するストッパー16が取り付けられ、ストッパー16は、ヒンジ18により、揺動回転可能となっている。左側移動スロープ12においても、同構造で構成されている。
【0031】
次に、主に図6,7,8,9,13,14を用いて、本実施形態によって車椅子などを階段2の最上段まで移動させる場合の動作について詳述する。
【0032】
段差解消リフト装置1の踏板4に車椅子などを搭載させ、一定位置まで上昇させた時点では、段差解消リフト装置1内部の2枚の移動スロープ11,12、例えば右側移動スロープ11は、図6に示すように収納状態となっており、ここで、先端にフック状部を有する引出し棒14のそのフック状部を引き出しブラケット13の上面にある孔部に挿入、セットし、引出し棒14を用いて、右側移動スロープ11を引き出し方向に引き出し、右側移動スロープ11の先端を、図7,8に示すように、階段2の最上段にラップする位置まで引き出す。このように、右側移動スロープ11が引き出された位置で、下側板25の内面に固設された拡張ストッパー36、拡張ストッパー37に右側移動スロープ11と同期して横動し、下側板25内面に当接し、転がり移動する走行案内ローラー39、走行案内ローラー40が接触することで、図7に示すように、右側移動スロープ11のそれ以上の横動が規制される。左側移動スロープ12においても同様である。
【0033】
図8に示すように2枚の移動スロープ11、12が完全に引き出された状態で、引き出し棒14の先端部を引き出しブラケット13の孔部から引き抜き、図9に示すように、ヒンジ18により揺動回転可能なストッパー16を回転させ、ストッパー16の立ち上がり部先端をストッパー固定ブラケット15の上面に接触するようにセットする。このような状態とすることで、固定ブラケット17の上面の傾斜部と、この傾斜部に連設され固定ブラケット17の上面に形成される傾斜部とを介して、踏板4上の車椅子などが、スムーズに2枚の移動スロープ11,12へ移動することが可能となる。
【0034】
なお、2枚の移動スロープ11,12が正しい位置まで引き出されない場合は、図13に示すように、ストッパー16の立ち上がり断面が、ストッパー固定ブラケット15の上面に接触せずに踏面4上に接触し、ストッパー16の立ち上がりが邪魔となって、車椅子などの通行が不可能となる。これにより、2枚の移動スロープ11,12の引き出し作業を行う作業員の誤作業を防止できる。
【0035】
またストッパー16を回転させセットするという作業を行わない限りは、図8のような状態となり、ストッパー16の立ち上がり部が車いすの通行をスムーズに行わせずに、車いすを踏板4上から2枚の移動スロープ11,12、または2枚の移動スロープ11,12から踏板4上へ移動させることができない。すなわち、2枚の延長ストッパー11,12が正しい位置、すなわち階段2の最上段に、その先端がセットされ、ストッパー16をセット、しかも正しい位置でセットしなければ、車椅子の乗り入れを安全に行うことができない構成としている。
【0036】
車椅子などを、階段2の最上段に搬送し終え、2枚の移動スロープ11,12を内部に収納し、段差解消リフト装置1を下降させる際は、2枚の移動スロープ11,12は正しい位置に収納されていなければ、下降終端部で、はみ出した状態となった2枚の移動スロープ11,12が階段2の最下段に接触し、故障を招く恐れがある。
【0037】
したがって、右側移動スロープ11が正しい収納位置にあることを確認するために、右側移動スロープ11にある磁性体で構成された収納固定ブラケット21が、前記スイッチに設けるマグネット19の磁力により接触固定することでスイッチ20が動作、または、逆に不動作になることで、その信号が、図示しない制御装置に送信され、2枚の移動スロープ11、12が正しい位置に収納されているか否かが判断される。スイッチ20からの信号により、2枚の移動スロープ11,12が正しい収納位置へ収納されていない場合は、図示しない制御装置から出力される制御信号に応じて段差解消リフト装置1を下降できないようになっている。
【0038】
このように構成した本実施形態によれば、交差支柱5,6の昇降動作と、踏板4及び下側板を含むテーブルに対する右側移動スロープ11、左側移動スロープ12の出入り動作とを独立させることができるので、複雑な連動構造を設ける必要がなくなり、装置の簡素化を実現できる。これによって製作費を安くすることができる。
【0039】
また、テーブルの踏板4に車椅子などの積載物を載せた状態では、踏板4を介して垂直荷重がかかるだけであるので、踏板4上の積載物を安定に保持することができ、また、踏板4と階段2の最上段との間で積載物を搬送させる際には、右側移動スロープ11、左側移動スロープ12は踏板4と階段2の最上段との間で両持ち支持されるので円滑な搬送を実施できる。これらのことから優れた安全性を確保できる。さらに、上述のように交差支柱5,6の昇降動作後に、右側移動スロープ11、左側移動スロープ12を横動させてテーブルに対する出入り動作を実施させればよいので、複合させる動作を考慮しないで済み、優れた操作性を確保できる。これらにより信頼性の高い装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明に係る段差解消リフト装置の一実施形態を示す平面図である。
【図2】本実施形態の概略的な動作を示す図で、下降状態にあるときを示す側面図である。
【図3】本実施形態の概略的な動作を示す図で、上昇状態にあるときを示す側面図である。
【図4】本実施形態の概略的な動作を示す図で、上昇状態にあり、しかも移動スロープが引き出された状態にあるときを示す側面図である。
【図5】図1のA−A線に沿う側面図である。
【図6】図2のB−B線に沿う側面図である。
【図7】本実施形態の動作の詳細を示す図で、図1のA−A線に対応し、しかも移動スロープが引き出された状態を示す側断面図である。
【図8】本実施形態の動作の詳細を示す図で、図1のB−B線に対応し、しかも移動スロープが引き出された状態を示す側断面図である。
【図9】本実施形態の動作の詳細を示す図で、図1のB−B線に対応し、移動スロープが引き出され、かつストッパーがセットされた状態を示す側断面図である。
【図10】図1のC−C線に沿う断面図である。
【図11】図1のD−D線に沿う断面図である。
【図12】図1のE−E線に沿う断面図である。
【図13】本実施形態の動作の詳細を示す図で、図1のB−B線に対応し、移動スロープが引き出され、かつストッパーがセットされない状態を示す側断面図である。
【図14】本実施形態の動作の詳細を示す図で、移動スロープが引き出され、かつストッパーがセットされた状態を示す平面図である。
【符号の説明】
【0041】
1 段差解消リフト装置
2 階段
3 スロープ
4 踏板
5 外側交差支柱
6 内側交差支柱
7 上側レール
8 下側レール
9 前側挟まれ防止スイッチ
10 後側挟まれ防止スイッチ
11 右側移動スロープ
12 左側移動スロープ
13 引出しブラケット
14 引出し棒
15 ストッパー固定ブラケット
16 ストッパー
17 固定ブラケット
18 ヒンジ
19 マグネット
20 スイッチ
21 収納固定ブラケット
22 収納ブラケット
23 収納ストッパー
24 収納ストッパー固定ブラケット
25 下側板
26 下側支えローラー
28 下側支えローラー固定ブラケット
31 下側支えローラー固定ボックス
32 出入り口側案内ローラー
36 拡張ストッパー
39 走行案内ローラー
44 奥側案内ローラー
51 レール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
数段からなる階段分を昇降させるパンタグラフを含み、このパンタグラフを構成する交差支柱の上端部にテーブルを備えた段差解消リフト装置において、
前記テーブルは搭載物が搭載される踏板と、前記パンタグラフに接し、前記踏板と接合する側板を有する下側板とを有し、
前記踏板と前記下側板の間に配置され、前記テーブルに収納可能であるとともに、横動して前記テーブルに対して出入り可能な移動スロープを備えたことを特徴とする段差解消リフト装置。
【請求項2】
前記請求項1記載の発明において、
前記移動スロープの出入り側に設けられ、孔部、または切欠きを有する引出しブラケットを備えるとともに、
前記移動スロープがテーブル内に収納される位置において、前記踏板に、前記引出しブラケットの表面を避ける形状の切欠きを形成したことを特徴とする段差解消リフト装置。
【請求項3】
前記請求項1の発明において、
前記移動スロープの側方に設けた案内ローラーと、
前記下側板の内面に設けられ、前記移動スロープが前記テーブルから引き出された際に、前記案内ローラーが接触し、前記移動スロープの横動量を規制する拡張ストッパーとを備えたことを特徴とする段差解消リフト装置。
【請求項4】
前記請求項1記載の発明において、
前記下側板の内面に設けた収納ブラケットと、
前記移動スロープに設けられ、前記移動スロープの前記テーブルへの収納時に、前記収納ブラケットに接触して、前記移動スロープの前記テーブル内における収納位置を規制する収納ストッパーとを備えたことを特徴とする段差解消リフト装置。
【請求項5】
前記請求項1記載の発明において、
前記移動スロープに設けられ、磁性体から成る収納固定ブラケットと、
前記下側板に設けられ、前記収納固定ブラケットが当接可能なマグネットとを備え、
前記収納固定ブラケットが前記マグネットに当接する位置にて、前記移動スロープが前記テーブル内へ収納されるように、前記収納固定ブラケットと前記マグネットとを配置したことを特徴とする段差解消リフト装置。
【請求項6】
前記請求項5記載の発明において、
前記下側板に、前記収納固定ブラケットが前記マグネットに当接したときに作動するスイッチを備えたことを特徴とする段差解消リフト装置。
【請求項7】
前記請求項2記載の発明において、
前記移動スロープの引出し、または収納に活用され、前記移動スロープの出入り側に設けた前記引出しブラケットの前記孔部、または前記切欠き部に挿入可能なフック状部を有する引出し棒を備えたことを特徴とする段差解消リフト装置。
【請求項8】
前記請求項1記載の発明において、
前記移動スロープの上面に設けられる固定ブラケットと、
前記移動スロープの上面に設けられるストッパー固定ブラケットと、
前記固定ブラケットに揺動回転可能に取り付けられ、前記移動スロープが最大限まで引き出された際に、その先端部が前記ストッパー固定ブラケットの上面に当接するストッパーとを備えるとともに、
前記ストッパーの上面と前記固定ブラケットの上面のそれぞれに互いに連設可能な傾斜部を形成したことを特徴とする段差解消リフト装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2007−302440(P2007−302440A)
【公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−134181(P2006−134181)
【出願日】平成18年5月12日(2006.5.12)
【出願人】(000232955)株式会社日立ビルシステム (895)
【出願人】(591106118)サイタ工業株式会社 (10)