殺菌防腐組成物。
【課題】 安全性が高く、しかも低濃度で良好な効果をもたらす殺菌防腐組成物を提供すること。
【解決手段】 ポリヘキサメチレングアニジン燐酸塩と２−ブロモ−２−ニトロプロパン−１，３−ジオール混合することにより低濃度で良好な殺菌防腐効果が得られる。
【解決手段】 ポリヘキサメチレングアニジン燐酸塩と２−ブロモ−２−ニトロプロパン−１，３−ジオール混合することにより低濃度で良好な殺菌防腐効果が得られる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、工業用途に有用な殺菌防腐組成物に関する。より詳細には、ポリヘキサメチレングアニジン燐酸塩と２−ブロモ−２−ニトロプロパン−１，３−ジオールとを組み合わせることにより、これらの化合物の相乗効果を有する殺菌防腐組成物に関する。
【背景技術】
【０００２】
工業用原料、工業製品の形態において、有機溶剤を用いた製品から水を媒体にした製品への移行が進んでいる。その中で有機物を多量に含むものにおいては微生物の問題が必ず起きている。
【０００３】
微生物対策については従来殺菌防腐剤が用いられているが、古くは有機水銀化合物や有機スズ化合物等が使用されてきた。これらの薬剤は強い防腐効果を示すが、人体や環境に対しても毒性が強く、使用の制限（禁止）が課せられている。現在では、比較的毒性の低い化合物が工業用殺菌剤として使用されている。しかしこれらの殺菌剤は抗菌スペクトルが狭く、工業用殺菌剤としては充分な殺菌効果は得られない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
本発明が目的とするところは、安全性が高く、低濃度で効力を発揮する殺菌防腐組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、ポリヘキサメチレングアニジン燐酸塩２−ブロモ−２−ニトロプロパン−１，３−ジオールの組み合わせにより良好な相乗効果が得られることを見い出した。
【０００６】
上記２種の化合物の組み合わせにより各化合物を単独で用いた場合よりも高い効力を発揮する殺菌防腐組成物が得られることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【発明の効果】
【０００７】
本発明によればポリヘキサメチレングアニジン燐酸塩と２−ブロモ−２−ニトロプロパン−１，３−ジオールを含有する殺菌防腐組成物が提供される。好ましくはポリヘキサメチレングアニジン燐酸塩と２−ブロモ−２−ニトロプロパン−１，３−ジオールとの重量比は２０：１〜１：２０の範囲である。さらに好ましくは５：１〜１：５の範囲である。
【課題が解決するための最良の形態】
【０００８】
本発明の殺菌防腐組成物は使用目的に応じた形態で使用される。例えば本発明の殺菌防腐組成物は単にポリヘキサメチレングアニジン燐酸塩と２−ブロモ−２−ニトロプロパン−１，３−ジオールを混合したものであってもよいが、好ましくはポリヘキサメチレングアニジン燐酸塩と２−ブロモ−２−ニトロプロパン−１，３−ジオールの他に適当な溶媒を含有したほうが良い。
【０００９】
また本発明の殺菌防腐組成物の使用量は組成物及び対象となる細菌の種類やその濃度によっても異なるが、一般的に水性塗料，エマルジョン接着剤，金属加工油などに使用する場合は、０．０１〜１．０％程度で良好な結果が得られる。
【００１０】
本発明の殺菌防腐組成物に用いられる溶媒としては有効成分に悪影響えお与えない溶媒、例えば水，アルコール類が挙げられる。これらの溶媒は単独，あるいは２種類以上を組み合わせて用いることができる。
【００１１】
本発明の殺菌防腐組成物は各種の工業製品及び工業用原材料に適用される。このような種々の工業製品または工業用原材料としては、有機物質を多量に含む冷却水，水性塗料，エマルジョン塗料，エマルジョン接着剤，金属加工油，ラテックス，澱粉糊剤，紙塗工剤などが挙げられる。
【実施例】
以下、実施例により詳細説明する。しかし、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【００１２】
（実施例１）ポリヘキサメチレングアニジン燐酸塩と２−ブロモ−２−ニトロプロパン−１，３−ジオールとを以下の表１に示される各重量比でイオン交換水に添加し、殺菌防腐組成物を調製した。日本化学療法学会法を用いて調製した各殺菌防腐組成物の最小発育阻止濃度（ＭＩＣ）を測定した。その結果を表１に示す（単位はｐｐｍ）。
【００１３】
【表１】
【産業上の利用可能性】
【００１４】
本発明のポリヘキサメチレングアニジン燐酸塩と２−ブロモ−２−ニトロプロパン−１，３−ジオールの組み合わせで良好な相乗効果を得ることができる。したがって工業製品及び工業用原材料への添加量が低く抑えられ、コスト面，環境への付加等に良好な結果をもたらす。
【技術分野】
【０００１】
本発明は、工業用途に有用な殺菌防腐組成物に関する。より詳細には、ポリヘキサメチレングアニジン燐酸塩と２−ブロモ−２−ニトロプロパン−１，３−ジオールとを組み合わせることにより、これらの化合物の相乗効果を有する殺菌防腐組成物に関する。
【背景技術】
【０００２】
工業用原料、工業製品の形態において、有機溶剤を用いた製品から水を媒体にした製品への移行が進んでいる。その中で有機物を多量に含むものにおいては微生物の問題が必ず起きている。
【０００３】
微生物対策については従来殺菌防腐剤が用いられているが、古くは有機水銀化合物や有機スズ化合物等が使用されてきた。これらの薬剤は強い防腐効果を示すが、人体や環境に対しても毒性が強く、使用の制限（禁止）が課せられている。現在では、比較的毒性の低い化合物が工業用殺菌剤として使用されている。しかしこれらの殺菌剤は抗菌スペクトルが狭く、工業用殺菌剤としては充分な殺菌効果は得られない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
本発明が目的とするところは、安全性が高く、低濃度で効力を発揮する殺菌防腐組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、ポリヘキサメチレングアニジン燐酸塩２−ブロモ−２−ニトロプロパン−１，３−ジオールの組み合わせにより良好な相乗効果が得られることを見い出した。
【０００６】
上記２種の化合物の組み合わせにより各化合物を単独で用いた場合よりも高い効力を発揮する殺菌防腐組成物が得られることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【発明の効果】
【０００７】
本発明によればポリヘキサメチレングアニジン燐酸塩と２−ブロモ−２−ニトロプロパン−１，３−ジオールを含有する殺菌防腐組成物が提供される。好ましくはポリヘキサメチレングアニジン燐酸塩と２−ブロモ−２−ニトロプロパン−１，３−ジオールとの重量比は２０：１〜１：２０の範囲である。さらに好ましくは５：１〜１：５の範囲である。
【課題が解決するための最良の形態】
【０００８】
本発明の殺菌防腐組成物は使用目的に応じた形態で使用される。例えば本発明の殺菌防腐組成物は単にポリヘキサメチレングアニジン燐酸塩と２−ブロモ−２−ニトロプロパン−１，３−ジオールを混合したものであってもよいが、好ましくはポリヘキサメチレングアニジン燐酸塩と２−ブロモ−２−ニトロプロパン−１，３−ジオールの他に適当な溶媒を含有したほうが良い。
【０００９】
また本発明の殺菌防腐組成物の使用量は組成物及び対象となる細菌の種類やその濃度によっても異なるが、一般的に水性塗料，エマルジョン接着剤，金属加工油などに使用する場合は、０．０１〜１．０％程度で良好な結果が得られる。
【００１０】
本発明の殺菌防腐組成物に用いられる溶媒としては有効成分に悪影響えお与えない溶媒、例えば水，アルコール類が挙げられる。これらの溶媒は単独，あるいは２種類以上を組み合わせて用いることができる。
【００１１】
本発明の殺菌防腐組成物は各種の工業製品及び工業用原材料に適用される。このような種々の工業製品または工業用原材料としては、有機物質を多量に含む冷却水，水性塗料，エマルジョン塗料，エマルジョン接着剤，金属加工油，ラテックス，澱粉糊剤，紙塗工剤などが挙げられる。
【実施例】
以下、実施例により詳細説明する。しかし、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【００１２】
（実施例１）ポリヘキサメチレングアニジン燐酸塩と２−ブロモ−２−ニトロプロパン−１，３−ジオールとを以下の表１に示される各重量比でイオン交換水に添加し、殺菌防腐組成物を調製した。日本化学療法学会法を用いて調製した各殺菌防腐組成物の最小発育阻止濃度（ＭＩＣ）を測定した。その結果を表１に示す（単位はｐｐｍ）。
【００１３】
【表１】
【産業上の利用可能性】
【００１４】
本発明のポリヘキサメチレングアニジン燐酸塩と２−ブロモ−２−ニトロプロパン−１，３−ジオールの組み合わせで良好な相乗効果を得ることができる。したがって工業製品及び工業用原材料への添加量が低く抑えられ、コスト面，環境への付加等に良好な結果をもたらす。
【特許請求の範囲】
【請求項１】
ポリヘキサメチレングアニジン燐酸塩と２−ブロモ−２−ニトロプロパン−１，３−ジオールとを含有する殺菌防腐成物。
【請求項２】
前記ポリヘキサメチレングアニジン燐酸塩と２−ブロモ−２−ニトロプロパン−１，３−ジオールとの重量比が２０：１〜１：２０の範囲である請求項１に記載の殺菌防腐組成物。
【請求項１】
ポリヘキサメチレングアニジン燐酸塩と２−ブロモ−２−ニトロプロパン−１，３−ジオールとを含有する殺菌防腐成物。
【請求項２】
前記ポリヘキサメチレングアニジン燐酸塩と２−ブロモ−２−ニトロプロパン−１，３−ジオールとの重量比が２０：１〜１：２０の範囲である請求項１に記載の殺菌防腐組成物。
【公開番号】特開２００６−８３１４８（Ｐ２００６−８３１４８Ａ）
【公開日】平成１８年３月３０日（２００６．３．３０）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００４−３０３５３９（Ｐ２００４−３０３５３９）
【出願日】平成１６年９月１７日（２００４．９．１７）
【出願人】（０００２０８２６０）大和化学工業株式会社 (28)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成１８年３月３０日（２００６．３．３０）
【国際特許分類】
【出願日】平成１６年９月１７日（２００４．９．１７）
【出願人】（０００２０８２６０）大和化学工業株式会社 (28)
【Ｆターム（参考）】
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