説明

殺虫剤としてのN−ヘテロシクリルフタル酸ジアミド

本発明は、式(I)


[式中、n、A、Q、Q、R及びXは、明細書中で与えられている意味を有する。]で表される新規N−ヘテロシクリルフタル酸ジアミド、それらの調製するための数種類の方法、有害生物を防止するためのそれらの使用、並びに、新規中間体及びそれらの調製方法に関する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造(I)
【化1】

[上記構造中、
nは、数0、1、2、3又は4を表し;
Aは、O(酸素)、S(硫黄)、SO、SO、NH若しくはN(アルキル)を表すか、又は、直鎖若しくは分枝鎖のアルカンジイル(アルキレン)(ここで、該アルカンジイルは、場合により置換されていてもよく、また、O(酸素)、S(硫黄)、SO、SO、NH又はN(アルキル)で場合により中断されていてもよい。)を表し;
は、場合により置換されていてもよいヘテロ環基を表し;
は、場合により置換されていてもよいヘテロ環基を表し;
は、水素、シアノ又は基A−X(ここで、Aは、単結合、O(酸素)、S(硫黄)、SO、SO、NH、CO、COO又は直鎖若しくは分枝鎖のアルカンジイル(アルキレン)を表し、Xは、いずれの場合も場合により置換されていてもよい、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール又はヘテロシクリルを表す。)を表し;及び、
Xは、ニトロ、シアノ、ハロゲン又は基A−X(ここで、Aは、単結合、O(酸素)、S(硫黄)、SO、SO、OSO、NHSO、CO、OCO、NHCO又はアルカンジイル(アルキレン)を表し、Xは、いずれの場合も場合により置換されていてもよい、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル又はアリールを表す。)を表す。]
で表されるN−ヘテロシクリルフタルジアミド。
【請求項2】
nが、数0、1、2、3又は4を表し;
Aが、O(酸素)、S(硫黄)、SO、SO、NH若しくはN(C−C−アルキル)を表すか、又は、1〜10個の炭素原子を有する直鎖若しくは分枝鎖のアルカンジイル(アルキレン)(ここで、該アルカンジイルは、シアノ、ハロゲン又はC−C−アルコキシで場合により置換されていてもよく、また、O(酸素)、S(硫黄)、SO、SO、NH又はN(C−C−アルキル)で場合により中断されていてもよい。)を表し;
が、10個以下の炭素原子並びにO(酸素)、S(硫黄)、N(窒素)及び/又はSO基若しくはSO基から選択される少なくとも1個のヘテロ原子を有する場合により置換されていてもよいヘテロ環基(ここで、可能な好ましい置換基は、以下でXのところで列挙されているものから選択される。)を表し;
が、10個以下の炭素原子並びにO(酸素)、S(硫黄)、N(窒素)及び/又はSO基若しくはSO基から選択される少なくとも1個のヘテロ原子を有する場合により置換されていてもよいヘテロ環基(ここで、可能な好ましい置換基は、以下でXのところで列挙されているものから選択される。)を表し;
が、水素又は基A−Xを表し、ここで、Aは、単結合、O(酸素)、S(硫黄)、SO、SO、NH、CO若しくはCOOを表すか、又は、1〜10個の炭素原子を有する直鎖若しくは分枝鎖のアルカンジイル(アルキレン)を表し、Xは、1〜10個の炭素原子を有するアルキル(ここで、該アルキルは、ヒドロキシ、シアノ、カルバモイル、ヒドロキシイミノ、ハロゲン、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、C−C−アルキルアミノスルホニル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルキルカルボニルアミノ、C−C−アルキルアミノカルボニルオキシ、ジ(C−C−アルキル)アミノカルボニルオキシ、C−C−アルコキシイミノ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニル又はジ(C−C−アルキル)アミノカルボニルで場合により置換されていてもよい。)を表すか、いずれの場合も2〜10個の炭素原子を有するアルケニル若しくはアルキニル(ここで、該アルケニル又はアルキニルは、いずれの場合も、シアノ、ハロゲン及び/又はC−C−アルコキシカルボニルで場合により置換されていてもよい。)を表すか、いずれの場合も3〜6個の炭素原子を有するシクロアルキル若しくはシクロアルケニル(ここで、該シクロアルキル又はシクロアルケニルは、いずれの場合も、シアノ、ハロゲン、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ及び/又はC−C−アルコキシカルボニルで場合により置換されていてもよい。)を表すか、6個若しくは10個の炭素原子を有するアリール(ここで、該アリールは、ニトロ、シアノ、カルボキシ、カルバモイル、チオカルバモイル、ハロゲン、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルキルチオ、C−C−ハロアルキルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−ハロアルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、C−C−ハロアルキルスルホニル、ジ(C−C−アルキル)アミノスルホニル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシイミノ−C−C−アルキル、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニル及び/又はジ(C−C−アルキル)アミノカルボニルで場合により置換されていてもよい。)を表すか、又は、10個以下の炭素原子、5個以下のN原子、及び/若しくは、1個のO原子、S原子若しくはN原子、及び/若しくは、1つのSO基若しくはSO基を有するヘテロシクリル(ここで、該ヘテロシクリルは、ニトロ、シアノ、カルボキシ、カルバモイル、チオカルバモイル、ハロゲン、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルキルチオ、C−C−ハロアルキルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−ハロアルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、C−C−ハロアルキルスルホニル、ジ(C−C−アルキル)アミノスルホニル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニル及び/又はジ(C−C−アルキル)アミノカルボニルで場合により置換されていてもよい。)を表し;
Xが、ニトロ、シアノ、ハロゲン又は基A−Xを表し、ここで、Aは、単結合、O(酸素)、S(硫黄)、SO、SO、OSO、NHSO、CO、OCO若しくはNHCOを表すか、又は、1〜10個の炭素原子を有する直鎖若しくは分枝鎖のアルカンジイル(アルキレン)を表し、Xは、1〜10個の炭素原子を有するアルキル(ここで、該アルキルは、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシイミノ又はC−C−アルコキシカルボニルで場合により置換されていてもよい。)を表すか、いずれの場合も2〜10個の炭素原子を有するアルケニル若しくはアルキニル(ここで、該アルケニル又はアルキニルは、いずれの場合も、シアノ、ハロゲン及び/又はC−C−アルコキシカルボニルで場合により置換されていてもよい。)を表すか、3〜6個の炭素原子を有するシクロアルキル(ここで、該シクロアルキルは、シアノ、ハロゲン及び/又はC−C−アルキルで場合により置換されていてもよい。)を表すか、又は、6個若しくは10個の炭素原子を有するアリール(ここで、該アリールは、ニトロ、シアノ、カルボキシ、カルバモイル、チオカルバモイル、ハロゲン、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルキルチオ、C−C−ハロアルキルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−ハロアルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、C−C−ハロアルキルスルホニル、ジ(C−C−アルキル)アミノスルホニル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシイミノ−C−C−アルキル、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニル及び/又はジ(C−C−アルキル)アミノカルボニルで場合により置換されていてもよい。)を表す;
請求項1に記載の構造(I)で表されるN−ヘテロシクリルフタルジアミド。
【請求項3】
構造(IA)
【化2】

[上記構造中、
Aは、メチレンを表し;
は、以下のヘテロ環基のうちの1つを表し
【化3】

ここで、これらの基は、いずれの場合も、ニトロ、シアノ、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、メチル、エチル、トリフルオロメチル、メトキシ、エトキシ、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、メチルスルホニル、エチルスルホニルから選択される、場合により1つ又は場合により2つの置換基を含んでいてもよく;
は、以下のヘテロ環基のうちの1つを表し
【化4】

ここで、これらの基は、いずれの場合も、シアノ、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロジフルオロメチル、フルオロエチル、クロロエチル、ジフルオロエチル、ジクロロエチル、クロロフルオロエチル、トリフルオロエチル、トリクロロエチル、クロロジフルオロエチル、フルオロジクロロエチル、テトラフルオロエチル、ペンタフルオロエチル、ヘキサフルオロプロピル、ヘプタフルオロプロピル、メトキシ、エトキシ、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、メチルスルホニル、エチルスルホニルから選択される置換基を場合により含んでいてもよく;
は、基A−Xを表し、ここで、Aは単結合を表し、Xは、いずれの場合もヒドロキシ、シアノ、カルバモイル、ヒドロキシイミノ、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、i−プロポキシ、n−ブトキシ、i−ブトキシ、s−ブトキシ、t−ブトキシ、メチルチオ、エチルチオ、n−プロピルチオ、i−プロピルチオ、n−ブチルチオ、i−ブチルチオ、s−ブチルチオ、t−ブチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、プロピルスルフィニル、メチルスルホニル、エチルスルホニル、メチルアミノスルホニル、エチルアミノスルホニル、n−プロピルアミノスルホニル、i−プロピルアミノスルホニル、n−ブチルアミノスルホニル、i−ブチルアミノスルホニル、s−ブチルアミノスルホニル、t−ブチルアミノスルホニル、アセチル、プロピオニル、n−ブチロイル、i−ブチロイル、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ、n−ブチロイルアミノ、i−ブチロイルアミノ、メチルアミノカルボニルオキシ、エチルアミノカルボニルオキシ、n−プロピルアミノカルボニルオキシ、i−プロピルアミノカルボニルオキシ、ジメチルアミノカルボニルオキシ、ジエチルアミノカルボニルオキシ、メトキシイミノ、エトキシイミノ、プロポキシイミノ、ブトキシイミノ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n−プロポキシカルボニル、i−プロポキシカルボニル、n−ブトキシカルボニル、i−ブトキシカルボニル、s−ブトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、メチルアミノカルボニル、エチルアミノカルボニル、n−プロピルアミノカルボニル、i−プロピルアミノカルボニル、ジメチルアミノカルボニル又はジエチルアミノカルボニルで場合により置換されていてもよいメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル又はt−ブチルを表し;及び、
は、塩素、臭素、ヨウ素、メチルスルホニルオキシ又はエチルスルホニルオキシを表す。]
で表される化合物。
【請求項4】
Xが塩素、臭素又はヨウ素を表す、請求項1又は2に記載の構造(I)で表される化合物。
【請求項5】
請求項1に記載の構造(I)で表されるN−ヘテロシクリルフタルジアミドを調製する方法であって、
構造(II)
【化5】

[上記構造中、n、R及びXは、請求項1で与えられている意味を有する。]
で表される3−イミノ−2−ベンゾフラン−1(3H)−オンを、場合により反応助剤の存在下で、及び、場合により希釈剤の存在下で、構造(III)
【化6】

[上記構造中、A、Q及びQは、請求項1で与えられている意味を有する。]
で表される置換ヘテロシクリルアミンと反応させ、
及び、置換基の定義に相応して、構造(I)の得られた化合物を、標準的な方法により、構造(I)で表される別の化合物に場合により変換する
ことを特徴とする前記方法。
【請求項6】
Aが−CH−を表す、請求項1又は2に記載の構造(I)で表される化合物。
【請求項7】
希釈剤及び/又は界面活性剤と一緒に、請求項1に記載の構造(I)で表される少なくとも1種類の化合物を含んでいることを特徴とする、有害生物防除剤。
【請求項8】
有害生物を防除するための、請求項1に記載の構造(I)で表される化合物の使用。
【請求項9】
請求項1に記載の構造(I)で表される化合物を有害生物又はそれらの生息環境に作用させることを特徴とする、有害生物を防除する方法。
【請求項10】
請求項1に記載の構造(I)で表される化合物を希釈剤及び/又は界面活性剤と混合させることを特徴とする、有害生物防除剤を調製する方法。
【請求項11】
構造(IIIa)
【化7】

[上記構造中、Q、Q、Q、Q及びQは、いずれの場合も、CH又はN(窒素)を表し、これらの2つのヘテロ環基において、CH位置におけるH原子は、いずれの場合も、請求項1で挙げられている置換基Xのうちの1つで置き換えることもできる。]
で表されるアゾリルメチルアジンアミン。
【請求項12】
構造(IIIb)
【化8】

[上記構造中、
及びQは、上記で与えられている意味を有し;
は、O(酸素)又はS(硫黄)を表し;及び
は、N(窒素)又はCHを表すが、しかしながら、これらのヘテロ環基のCH位置におけるH原子は、いずれの場合も、請求項1で挙げられている置換基Xのうちの1つで置き換えることもできる。]
で表されるアゾリルメチル化合物。
【請求項13】
構造(IV)
【化9】

[上記構造中、Q、Q、Q、Q及びQは、いずれの場合も、CH又はN(窒素)を表し、これらの2つのヘテロ環基において、CH位置におけるH原子は、いずれの場合も、請求項1で挙げられている置換基Xのうちの1つで置き換えることもできる。]
で表されるアゾリルメチルニトロアジン。
【請求項14】
構造(V)
【化10】

[上記構造中、
、Q、Q、Q及びQは、いずれの場合も、CH又はN(窒素)を表し、これらの2つのヘテロ環基において、CH位置におけるH原子は、いずれの場合も、請求項1で挙げられている置換基Xのうちの1つで置き換えることもでき;
Rは、アルキルを表し、特に、メチル又はエチルを表す。]
で表されるアゾリルメチルピリミジンカルボキシレートエステル。
【請求項15】
構造(VI)
【化11】

[上記構造中、
、Q、Q、Q及びQは、いずれの場合も、CH又はN(窒素)を表し、これらの2つのヘテロ環基において、CH位置におけるH原子は、いずれの場合も、請求項1で挙げられている置換基Xのうちの1つで置き換えることもでき;
は、アルキルを表し、好ましくは、C−C−アルキル、特に、t−ブチルを表す。]
で表されるN−アゾリルメチルピリミジニルカルバメート。
【請求項16】
構造(X)
【化12】

[上記構造中、
、Q及びQは、上記で与えられている意味を有し;
は、O(酸素)又はS(硫黄)を表す。]
で表されるニトロ化合物。
【請求項17】
構造(IIIc)
【化13】

[上記構造中、
、Q及びQは、上記で与えられている意味を有し;
10は、いずれの場合も、CH又はN(窒素)を表し、これらの2つのヘテロ環基において、CH位置におけるH原子は、いずれの場合も、請求項1で挙げられている置換基Xのうちの1つで置き換えることもできる。]
で表されるアゾリルメチル化合物。
【請求項18】
構造(XII)
【化14】

[上記構造中、Q、Q、Q及びQ10は、上記で与えられている意味を有する。]
で表されるニトロ化合物。

【公表番号】特表2008−520599(P2008−520599A)
【公表日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−541739(P2007−541739)
【出願日】平成17年11月5日(2005.11.5)
【国際出願番号】PCT/EP2005/011846
【国際公開番号】WO2006/053643
【国際公開日】平成18年5月26日(2006.5.26)
【出願人】(302063961)バイエル・クロツプサイエンス・アクチエンゲゼルシヤフト (524)
【Fターム(参考)】