説明

殺虫特性および殺ダニ特性を有する活性化合物の組合せ

本発明は、少なくとも1種の式(I)


の公知化合物(式中、RおよびAは、本明細書に示された意味を有する。)およびピレトロイドのクラスからの少なくとも1種のさらなる公知の活性成分を含み、害虫、例えば、昆虫および好ましくないコナダニの防除に十分適合されている新規な活性成分の組合せに関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規な活性化合物の組合せに関し、ここで該活性化合物組合せは、第1に少なくとも1種の式(I)の公知化合物を含み、および第2にピレトロイドのクラスからの少なくとも1種のさらなる公知活性化合物を含み、そして、該組合せは、害虫、例えば、昆虫および望ましくないコナダニの防除に極めて好適である。本発明はまた、植物および種子における害虫を防除する方法、種子を処理するための本発明による活性化合物の組合せの使用、種子を保護する方法ならびに最後だからといて重要でないということではなく、本発明による活性化合物の組合せにより処理された種子にも関する。
【背景技術】
【0002】
式(I)の化合物
【0003】
【化1】

[式中、
Aは、ピリド−2−イルもしくはピリド−4−イルを表し、またはフッ素、塩素、臭素、メチル、トリフルオロメチルもしくはトリフルオロメトキシにより6位において場合により置換されているピリド−3−イルを表し、または塩素もしくはメチルにより6位において場合により置換されているピリダジン−3−イルを表し、またはピラジン−3−イルを表し、または2−クロロピラジン−5−イルを表し、または塩素もしくはメチルにより2位において場合により置換されている1,3−チアゾール−5−イルを表し、または
Aは、ピリミジニル、ピラゾリル、チオフェニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、イソチアゾリル、1,2,4−トリアゾリルもしくは1,2,5−チアジアゾリル基を表し、この基は、フッ素、塩素、臭素、シアノ、ニトロ、(フッ素および/もしくは塩素により場合により置換されている)C−C−アルキル、(フッ素および/もしくは塩素により場合により置換されている)C−C−アルキルチオまたは(フッ素および/もしくは塩素により場合により置換されている)C−C−アルキルスルホニルにより場合により置換されており、
または
Aは、基
【0004】
【化2】

(式中、
Xは、ハロゲン、アルキルまたはハロアルキルを表し、
Yは、ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アジドまたはシアノを表す。)を表し、
は、アルキル、ハロアルキル、アルケニル、ハロアルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ハロシクロアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキルまたはハロシクロアルキルアルキルを表す。]は、殺虫作用を有することが既に知られている(EP0539588、WO2007/115643、WO2007/115644およびWO007/115646を参照されたい。)。
【0005】
さらに、ピレトロイドのクラスからのある活性化合物は、殺虫および殺ダニ特性を有することが知られている。これらの化合物は、公開された特許明細書および科学刊行物に開示されている。ピレトロイドのクラスからの本明細書に記載の殺虫性化合物の大部分は、害虫の防除のための組成物における個々の活性化合物として市販されている。これらの化合物および組成物は、手引書、例えば、「The Pesticide Manual、14th edition、C.D.S.Thomlin(ED.)、British Crop Protection Council、Surrey、UK、2006」に記載されており、この手引書は、オルガノホスファートまたはカルバマートのクラスからの本明細書に開示の活性化合物の大部分に関して参照により組み込まれる。市販されておらず、「Pesticide Manual」に列記されていない活性化合物は、IUPAC番号および/または構造式により識別される。
【0006】
式(I)の殺虫性化合物の活性またはピレトロイドのクラスからの活性化合物の活性は、一般に良好である。しかしながら、これらの化合物は、特に低施用量において、およびある害虫の場合に農業の実践における要件を常に満たすものではなく、経済効率の良い生態学的に安全な害虫防除が依然として必要とされている。
【0007】
殺虫性化合物に対するさらなる要件には、用量率の低減;耐性害虫を含む防除することができる害虫のスペクトルの実質的な拡大;使用時における安全性増加;植物に対する毒性の低減およびこれによるより良好な植物耐性;様々な発生段階における害虫の防除;殺虫性化合物の生成中の良好な挙動、例えば、粉砕もしくは混合中の良好な挙動、この貯蔵中のまたは使用中のより良好な挙動;温血生物、魚類および植物との良好な適合性を伴う、低濃度においてさえも極めて有利な殺生物性スペクトル;ならびに付加的な効果、例えば、殺藻、駆虫、殺卵、殺菌、殺真菌、殺軟体動物、殺線虫、植物活性化、殺鼠または殺ウイルス作用の達成が含まれる。
【0008】
栄養および生殖植物繁殖材料に使用されるべき殺虫性化合物に対して求められる特定のさらなるものとしては、種子および植物繁殖材料に施用される場合の 植物毒性が無視することができる程度であること、(例えば、土壌への化合物の結合に関する)土壌状態との適合性を有していること、植物における浸透活性を有していること、発芽への悪影響を及ぼさないことおよび当該害虫の生活環を通して効力を有していることが含まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】欧州特許第0539588号明細書
【特許文献2】国際公開第2007/115643号
【特許文献3】国際公開第2007/115644号
【特許文献4】国際公開第2007/115646号
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】「The Pesticide Manual、14th edition、C.D.S.Thomlin(ED.)、British Crop Protection Council、Surrey、UK、2006」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、上記で記載した要件、例えば、用量率の低減、耐性害虫を含む防除することができる害虫のスペクトルの拡大などならびに特に、栄養および生殖植物繁殖材料への適用性についての特定の要件の1つ以上を満たすことである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
目下、少なくとも1種の式(I)の化合物(但し、4−{[(6−クロロピリド−3−イル)メチル](メチル)アミノ}フラン−2(5H)−オンおよび4−{[(6−クロロピリド−3−イル)メチル](シクロプロピル)アミノ}フラン−2(5H)−オンは除外される。)ならびに
1.アクリナトリン
【0013】
【化3】

(EP−A−048186から知られている。)、
2.アルファ−シペルメトリン
【0014】
【化4】

(EP−A−067461から知られている。)、
3.ベータ−シフルトリン
【0015】
【化5】

(EP−A−206149から知られている。)、
4.ガンマ−シハロトリン
【0016】
【化6】

(DE−A−2802962から知られている。)、
5.シペルメトリン
【0017】
【化7】

(DE−A−2326077から知られている。)、
6.デルタメトリン
【0018】
【化8】

(DE−A−2326077から知られている。)、
7.エスフェンバレラート
【0019】
【化9】

(DE−A−2737297から知られている。)、
8.エトフェンプロックス
【0020】
【化10】

(DE−A−3117510から知られている。)、
9.フェンプロパトリン
【0021】
【化11】

(DE−A−2231312から知られている。)、
10.フェンバレラート
【0022】
【化12】

(DE−A−2335347から知られている。)、
11.フルシトリナート
【0023】
【化13】

(DE−A−2757066から知られている。)、
12.ラムダ−シハロトリン
【0024】
【化14】

(EP−A−106469から知られている。)、
13.ペルメトリン
【0025】
【化15】

(DE−A−2326077から知られている。)、
14.タウ−フルバリナート
【0026】
【化16】

(EP−A−038617から知られている。)、
15.トラロメトリン
【0027】
【化17】

(DE−A−2742546から知られている。)、
16.ゼータ−シペルメトリン
【0028】
【化18】

(EP−A−026542から知られている。)、
17.シフルトリン
【0029】
【化19】

(DE−A−2709264から知られている。)、
18.ビフェントリン
【0030】
【化20】

(EP−A−049977から知られている。)、
19.シクロプロトリン
【0031】
【化21】

(DE−A−2653189から知られている。)、
20.エフルシラナート(eflusilanate)
【0032】
【化22】

(DE−A−3604781から知られている。)、
21.フブフェンプロックス
【0033】
【化23】

(DE−A−3708231から知られている。)、
22.ピレトリン
【0034】
【化24】

(R=−CHまたは−COCH
=−CH=CHまたは−CHまたは−CHCH
(The Pesticide Manual,1997,11.Editions,p.1056から知られている。)、
23.レスメトリン
【0035】
【化25】

(GB−A−I168797から知られている。)
および
24.テフルトリン
【0036】
【化26】

(EP−A131199から知られている。)
25.トランスフルトリン(EP279325から知られている。)
【0037】
【化27】

からなる群から選択される少なくとも1種の化合物の組合せが、相乗的に活性であり、害虫の防除に好適であることを見出した。
【発明の効果】
【0038】
驚くべきことに、本発明による活性化合物の組合せの殺虫作用は、個々の活性化合物の作用の合計をかなり上回る。単に作用の補完ではなく、予期することができない真の相乗効果が存在する。
【0039】
式(I)の化合物およびピレトロイドのクラスからの活性化合物の本発明による活性化合物の組合せの相乗作用は、主として用量率を低減することおよび防除することができる害虫のスペクトルを拡大することにより、式(I)の化合物およびピレトロイドのクラスからの活性化合物の作用の範囲を拡大する。従って、式(I)の化合物およびピレトロイドのクラスからの活性化合物の本発明による活性化合物の組合せを使用して、本発明による活性化合物の組合せの個々の化合物が、使用される低施用量において不十分な活性を有するにすぎない場合においてさえ、高程度の害虫防除を依然として達成することが可能である。
【0040】
上記相乗作用に加え、本発明による活性化合物の組合せは、使用時における安全性増加;植物に対する毒性の低減およびこれによるより良好な植物耐性;様々な発生段階における害虫の防除;殺虫性化合物の生成中の良好な挙動、例えば、粉砕もしくは混合中の良好な挙動、この貯蔵中のまたは使用中のより良好な挙動;温血生物、魚類および植物との良好な適合性を伴う、低濃度においてさえも極めて有利な殺生物性スペクトル;ならびに付加的な効果(例えば、殺藻、駆虫、殺卵、殺菌、殺真菌、殺軟体動物、殺線虫、植物活性化、殺鼠または殺ウイルス作用)の達成を含む他の驚くべき利点を示すことができる。
【0041】
さらに驚くべきことに、本発明による活性化合物の組合せは、種子ならびに/または種子から生長した植物からの苗および葉を害虫による損傷から保護するために特に好適であることを見出した。従って、本発明による活性化合物の組合せは、植物繁殖材料に施用される場合に植物毒性が無視することができる程度であること、(例えば、土壌への化合物の結合に関する)土壌状態との適合性を有していること、植物における浸透活性を有していること、発芽への悪影響を及ぼさないことおよび当該害虫の生活環を通して効力を有していることが含まれる。
【発明を実施するための形態】
【0042】
本発明による活性化合物の組合せは、少なくとも1種の式(I)の化合物に加え、個々に上述したピレトロイド1から25の1種を含む。本発明による活性化合物の組合せは、好ましくは、正確に1種の式(I)の化合物および個々に上述したピレトロイド1から25の正確に1種を含む。さらに好ましくは、1種の式(I)の化合物および個々に上述したピレトロイド1から25の2種の化合物を含む活性化合物の組合せが挙げられる。さらに好ましくは、2種の式(I)の化合物および個々に上述したピレトロイド1から25の1種の化合物を含む混合物が挙げられる。
【0043】
本発明はまた、式(I)の化合物ならびにピレトロイドエステル殺虫剤アレトリン、ビオアレトリン、バルトリン、ビオエタノメトリン、シクレトリン、シフェノトリン、ジメフルトリン、ジメトリン、エムペントリン、フェンフルトリン、フェンピリトリン、フルブロシトリナート、フルメトリン、フレトリン、イミプロトリン、メトフルトリン、フェノトリン、プラレトリン、プロフルトリン、ピレスメトリン、テトレトリンおよびテトラメトリン;ケイ素含有殺虫剤エフルシラナート、ピレトロイドエーテル殺虫剤ハルフェンプロックスおよびプロトリフェンブト;ならびにピレトリン(植物性殺虫剤)シネリンIおよびII、ジャスモリンIおよびIIならびにピレトリンIおよびIIからなる群から選択されるピレトロイドを含む活性化合物の組合せを含む。
【0044】
個々に上述したピレトロイド1から25の少なくとも1種との本発明による活性化合物の組合せにおける上記式(I)の化合物の好ましい下位群を以下に列挙するが、但し、4−{[(6−クロロピリド−3−イル)メチル](メチル)アミノ}フラン−2(5H)−オンおよび4−{[(6−クロロピリド−3−イル)メチル](シクロプロピル)アミノ}フラン−2(5H)−オンは除外される。
【0045】
Aは、好ましくは、6−フルオロピリド−3−イル、6−クロロピリド−3−イル、6−ブロモピリド−3−イル、6−メチルピリド−3−イル、6−トリフルオロメチルピリド−3−イル、6−トリフルオロメトキシピリド−3−イル、6−クロロ−1,4−ピリダジン−3−イル、6−メチル−1,4−ピリダジン−3−イル、2−クロロ−1,3−チアゾール−5−イルまたは2−メチル−1,3−チアゾール−5−イル、2−クロロピリミジン−5−イル、2−トリフルオロメチルピリミジン−5−イル、5,6−ジフルオロピリド−3−イル、5−クロロ−6−フルオロピリド−3−イル、5−ブロモ−6−フルオロピリド−3−イル、5−ヨード−6−フルオロピリド−3−イル、5−フルオロ−6−クロロピリド−3−イル、5,6−ジクロロピリド−3−イル、5−ブロモ−6−クロロピリド−3−イル、5−ヨード−6−クロロピリド−3−イル、5−フルオロ−6−ブロモピリド−3−イル、5−クロロ−6−ブロモピリド−3−イル、5,6−ジブロモ−ピリド−3−イル、5−フルオロ−6−ヨードピリド−3−イル、5−クロロ−6−ヨードピリド−3−イル、5−ブロモ−6−ヨードピリド−3−イル、5−メチル−6−フルオロピリド−3−イル、5−メチル−6−クロロピリド−3−イル、5−メチル−6−ブロモピリド−3−イル、5−メチル−6−ヨードピリド−3−イル、5−ジフルオロメチル−6−フルオロピリド−3−イル、5−ジフルオロメチル−6−クロロピリド−3−イル、5−ジフルオロメチル−6−ブロモピリド−3−イルまたは5−ジフルオロメチル−6−ヨードピリド−3−イルを表す。
【0046】
は、好ましくは、場合によりフッ素により置換されているC−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキルアルキルまたはC−C−アルコキシを表す。
【0047】
Aは、特に好ましくは、6−フルオロピリド−3−イル、6−クロロピリド−3−イル、6−ブロモピリド−3−イル、6−クロロ−1,4−ピリダジン−3−イル、2−クロロ−1,3−チアゾール−5−イル、2−クロロピリミジン−5−イル、5−フルオロ−6−クロロピリド−3−イル、5,6−ジクロロピリド−3−イル、5−ブロモ−6−クロロピリド−3−イル、5−フルオロ−6−ブロモピリド−3−イル、5−クロロ−6−ブロモピリド−3−イル、5,6−ジブロモピリド−3−イル、5−メチル−6−クロロピリド−3−イル、5−クロロ−6−ヨードピリド−3−イルまたは5−ジフルオロメチル−6−クロロピリド−3−イル基を表す。
【0048】
は、特に好ましくは、メチル、メトキシ、エチル、プロピル、ビニル、アリル、プロパルギル、シクロプロピル、2−フルオロエチル、2,2−ジフルオロエチルまたは2−フルオロシクロプロピルを表す。
【0049】
Aは、極めて特に好ましくは、6−フルオロピリド−3−イル、6−クロロピリド−3−イル、6−ブロモピリド−3−イル、5−フルオロ−6−クロロピリド−3−イル、2−クロロ−1,3−チアゾール−5−イルまたは5,6−ジクロロピリド−3−イル基を表す。
【0050】
は、極めて特に好ましくは、メチル、シクロプロピル、メトキシ、2−フルオロエチルまたは2,2−ジフルオロエチルを表す。
【0051】
Aは、最も好ましくは、6−クロロピリド−3−イルまたは5−フルオロ−6−クロロピリド−3−イル基を表す。
【0052】
は、最も好ましくは、メチル、2−フルオロエチルまたは2,2−ジフルオロエチルを表す。
【0053】
式(I)の化合物の1つの特定の群において、Aは、6−クロロピリド−3−イルを表す。
【0054】
【化28】

式(I)の化合物のさらなる特定の群において、Aは、6−ブロモピリド−3−イルを表す。
【0055】
【化29】

式(I)の化合物のさらなる特定の群において、Aは、6−クロロ−1,4−ピリダジン−3−イルを表す。
【0056】
【化30】

式(I)の化合物のさらなる特定の群において、Aは、2−クロロ−1,3−チアゾール−5−イルを表す。
【0057】
【化31】

式(I)の化合物のさらなる特定の群において、Aは、5−フルオロ−6−クロロピリド−3−イルを表す。
【0058】
【化32】

式(I)の化合物のさらなる特定の群において、Aは、5−フルオロ−6−ブロモピリド−3−イルを表す。
【0059】
【化33】

式(I)の化合物のさらなる特定の群において、Aは、5,6−ジクロロピリド−3−イルを表す。
【0060】
【化34】

式(I)の化合物のさらなる特定の群において、Rは、メチルを表す。
【0061】
式(I)の化合物のさらなる特定の群において、Rは、エチルを表す。
【0062】
式(I)の化合物のさらなる特定の群において、Rは、シクロプロピルを表す。
【0063】
式(I)の化合物のさらなる特定の群において、Rは、2−フルオロエチルを表す。
【0064】
式(I)の化合物のさらなる特定の群において、Rは、2,2−ジフルオロエチルを表す。
【0065】
上記の一般的または好ましい基の定義または説明は、所望により互いに組み合わせることができ、即ち、それぞれの好ましい範囲の間の組合せも含まれる。
【0066】
本発明によれば、好ましくは、好ましいと上述した意味の組合せを含有する式(I)の化合物が挙げられる。
【0067】
本発明によれば、特に好ましくは、特に好ましいと上述した意味の組合せを含有する式(I)の化合物が挙げられる。
【0068】
本発明によれば、極めて特に好ましくは、極めて特に好ましいと上述した意味の組合せを含有する式(I)の化合物が挙げられる。
【0069】
式(I)の化合物の好ましい下位群は、式(I−a)の化合物
【0070】
【化35】

[式中、
Bは、ピリド−2−イルもしくはピリド−4−イルを表し、またはフッ素、塩素、臭素、メチル、トリフルオロメチルもしくはトリフルオロメトキシにより6位において場合により置換されているピリド−3−イルを表し、または塩素もしくはメチルにより6位において場合により置換されているピリダジン−3−イルを表し、またはピラジン−3−イルを表し、または2−クロロピラジン−5−イルを表し、または塩素もしくはメチルにより2位において場合により置換されている1,3−チアゾール−5−イルを表し、
は、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロシクロアルキルまたはハロシクロアルキルアルキルを表す。]である。
【0071】
上記および下記の式(I−a)中に挙げられた好ましい置換基または基の範囲を、以下説明する:
Bは、好ましくは、6−フルオロピリド−3−イル、6−クロロピリド−3−イル、6−ブロモピリド−3−イル、6−メチルピリド−3−イル、6−トリフルオロメチルピリド−3−イル、6−トリフルオロメトキシピリド−3−イル、6−クロロ−1,4−ピリダジン−3−イル、6−メチル−1,4−ピリダジン−3−イル、2−クロロ−1,3−チアゾール−5−イルまたは2−メチル−1,3−チアゾール−5−イルを表す。
【0072】
は、好ましくは、フッ素により置換されているC−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−シクロアルキルまたはC−C−シクロアルキルアルキルを表す。
【0073】
Bは、特に好ましくは、6−フルオロピリド−3−イル、6−クロロピリド−3−イル、6−ブロモピリド−3−イル、6−クロロ−1,4−ピリダジン−3−イル、2−クロロ−1,3−チアゾール−5−イル基を表す。
【0074】
は、特に好ましくは、2−フルオロエチル、2,2−ジフルオロエチル、2−フルオロシクロプロピルを表す。
【0075】
Bは、極めて特に好ましくは、6−クロロピリド−3−イル基を表す。
【0076】
は、極めて特に好ましくは、2−フルオロエチルまたは2,2−ジフルオロエチルを表す。
【0077】
式(I−a)の化合物の特定の群において、Bは、6−クロロピリド−3−イルを表す。
【0078】
【化36】

式(I−a)の化合物のさらなる特定の群において、Bは、6−ブロモピリド−3−イルを表す。
【0079】
【化37】

式(I−a)の化合物のさらなる特定の群において、Bは、6−クロロ−1,4−ピリダジン−3−イルを表す。
【0080】
【化38】

式(I−a)の化合物のさらなる特定の群において、Rは、2−フルオロエチルを表す。
【0081】
式(I−a)の化合物のさらなる特定の群において、Rは、2,2−ジフルオロエチルを表す。
【0082】
式(I)の化合物のさらなる好ましい下位群は、式(I−b)の化合物
【0083】
【化39】

[式中、
Dは、基
【0084】
【化40】

(式中、
XおよびYは、上記の意味を有する。)を表し、
は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルまたはアルコキシを表す。]である。
【0085】
上記および下記の式(I−b)中に挙げられた好ましい置換基または基の範囲を、以下説明する:
Dは、好ましくは、5,6−ジフルオロピリド−3−イル、5−クロロ−6−フルオロピリド−3−イル、5−ブロモ−6−フルオロピリド−3−イル、5−ヨード−6−フルオロピリド−3−イル、5−フルオロ−6−クロロピリド−3−イル、5,6−ジクロロピリド−3−イル、5−ブロモ−6−クロロピリド−3−イル、5−ヨード−6−クロロピリド−3−イル、5−フルオロ−6−ブロモピリド−3−イル、5−クロロ−6−ブロモピリド−3−イル、5,6−ジブロモピリド−3−イル、5−フルオロ−6−ヨードピリド−3−イル、5−クロロ−6−ヨードピリド−3−イル、5−ブロモ−6−ヨードピリド−3−イル、5−メチル−6−フルオロピリド−3−イル、5−メチル−6−クロロピリド−3−イル、5−メチル−6−ブロモピリド−3−イル、5−メチル−6−ヨードピリド−3−イル、5−ジフルオロメチル−6−フルオロピリド−3−イル、5−ジフルオロメチル−6−クロロピリド−3−イル、5−ジフルオロメチル−6−ブロモピリド−3−イル、5−ジフルオロメチル−6−ヨードピリド−3−イル基の1種を表す。
【0086】
は、好ましくは、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニルまたはC−C−シクロアルキルを表す。
【0087】
Dは、特に好ましくは、5−フルオロ−6−クロロピリド−3−イル、5,6−ジクロロピリド−3−イル、5−ブロモ−6−クロロピリド−3−イル、5−フルオロ−6−ブロモピリド−3−イル、5−クロロ−6−ブロモピリド−3−イル、5,6−ジブロモピリド−3−イル、5−メチル−6−クロロピリド−3−イル、5−クロロ−6−ヨードピリド−3−イルまたは5−ジフルオロメチル−6−クロロピリド−3−イルを表す。
【0088】
は、特に好ましくは、C−C−アルキルを表す。
【0089】
Dは、極めて特に好ましくは、5−フルオロ−6−クロロピリド−3−イルまたは5−フルオロ−6−ブロモピリド−3−イルを表す。
【0090】
は、極めて特に好ましくは、メチル、エチル、プロピル、ビニル、アリル、プロパルギルまたはシクロプロピルを表す。
【0091】
Dは、最も好ましくは、5−フルオロ−6−クロロピリド−3−イルを表す。
【0092】
は、最も好ましくは、メチルまたはシクロプロピルを表す。
【0093】
式(I−b)の化合物のさらなる特定の群において、Dは、5−フルオロ−6−クロロピリド−3−イルを表す。
【0094】
【化41】

式(I−b)の化合物のさらなる特定の群において、Dは、5,6−ジクロロピリド−3−イルを表す。
【0095】
【化42】

式(I−b)の化合物のさらなる特定の群において、Dは、5−ブロモ−6−クロロピリド−3−イルを表す。
【0096】
【化43】

式(I−b)の化合物のさらなる特定の群において、Dは、5−メチル−6−クロロピリド−3−イルを表す。
【0097】
【化44】

式(I−b)の化合物のさらなる特定の群において、Dは、5−フルオロ−6−ブロモピリド−3−イルを表す。
【0098】
【化45】

式(I−b)の化合物のさらなる特定の群において、Dは、5−クロロ−6−ブロモピリド−3−イルを表す。
【0099】
【化46】

式(I−b)の化合物のさらなる特定の群において、Dは、5−クロロ−6−ヨードピリド−3−イルを表す。
【0100】
【化47】

式(I−b)の化合物のさらなる特定の群において、Rは、メチルを表す。
【0101】
式(I−b)の化合物のさらなる特定の群において、Rは、エチルを表す。
【0102】
式(I−b)の化合物のさらなる特定の群において、Rは、シクロプロピルを表す。
【0103】
式(I)の化合物のさらなる好ましい下位群は、式(I−c)の化合物
【0104】
【化48】

[式中、
Eは、基
【0105】
【化49】

(式中、
XおよびYは、上記の意味を有する。)を表し、
は、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロシクロアルキルまたはハロシクロアルキルアルキルを表す。]である。
【0106】
上記および下記の式(I−c)中に挙げられた好ましい置換基または基の範囲を、以下説明する:
Eは、好ましくは、5,6−ジフルオロピリド−3−イル、5−クロロ−6−フルオロピリド−3−イル、5−ブロモ−6−フルオロピリド−3−イル、5−ヨード−6−フルオロピリド−3−イル、5−フルオロ−6−クロロピリド−3−イル、5,6−ジクロロピリド−3−イル、5−ブロモ−6−クロロピリド−3−イル、5−ヨード−6−クロロピリド−3−イル、5−フルオロ−6−ブロモピリド−3−イル、5−クロロ−6−ブロモピリド−3−イル、5,6−ジブロモピリド−3−イル、5−フルオロ−6−ヨードピリド−3−イル、5−クロロ−6−ヨードピリド−3−イル、5−ブロモ−6−ヨードピリド−3−イル、5−メチル−6−フルオロピリド−3−イル、5−メチル−6−クロロピリド−3−イル、5−メチル−6−ブロモピリド−3−イル、5−メチル−6−ヨードピリド−3−イル、5−ジフルオロメチル−6−フルオロピリド−3−イル、5−ジフルオロメチル−6−クロロピリド−3−イル、5−ジフルオロメチル−6−ブロモピリド−3−イル、5−ジフルオロメチル−6−ヨードピリド−3−イル基の1種を表す。
【0107】
は、好ましくは、フッ素により置換されているC−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−シクロアルキルまたはC−C−シクロアルキルアルキルを表す。
【0108】
Eは、特に好ましくは、2−クロロピリミジン−5−イル、5−フルオロ−6−クロロピリド−3−イル、5,6−ジクロロピリド−3−イル、5−ブロモ−6−クロロピリド−3−イル、5−フルオロ−6−ブロモピリド−3−イル、5−クロロ−6−ブロモピリド−3−イル、5,6−ジブロモピリド−3−イル、5−メチル−6−クロロピリド−3−イル、5−クロロ−6−ヨードピリド−3−イルまたは5−ジフルオロメチル−6−クロロピリド−3−イルを表す。
【0109】
は、特に好ましくは、2−フルオロエチル、2,2−ジフルオロエチル、2−フルオロシクロプロピルを表す。
【0110】
Eは、極めて特に好ましくは、5−フルオロ−6−クロロピリド−3−イルを表す。
【0111】
は、極めて特に好ましくは、2−フルオロエチルまたは2,2−ジフルオロエチルを表す。
【0112】
式(I−c)の化合物のさらなる特定の群において、Eは、5−フルオロ−6−クロロピリド−3−イルを表す。
【0113】
【化50】

式(I−c)の化合物のさらなる特定の群において、Eは、5,6−ジクロロピリド−3−イルを表す。
【0114】
【化51】

式(I−c)の化合物のさらなる特定の群において、Eは、5−ブロモ−6−クロロピリド−3−イルを表す。
【0115】
【化52】

式(I−c)の化合物のさらなる特定の群において、Eは、5−メチル−6−クロロピリド−3−イルを表す。
【0116】
【化53】

式(I−c)の化合物のさらなる特定の群において、Eは、5−フルオロ−6−ブロモピリド−3−イルを表す。
【0117】
【化54】

式(I−c)の化合物のさらなる特定の群において、Eは、5−クロロ−6−ブロモピリド−3−イルを表す。
【0118】
【化55】

式(I−c)の化合物のさらなる特定の群において、Eは、5−クロロ−6−ヨードピリド−3−イルを表す。
【0119】
【化56】

式(I−c)の化合物のさらなる特定の群において、Rは、2−フルオロエチルを表す。
【0120】
式(I−c)の化合物のさらなる特定の群において、Rは、2,2−ジフルオロエチルを表す。
【0121】
式(I)の化合物の好ましい下位群は、式(I−d)の化合物
【0122】
【化57】

[式中、
Gは、ピリド−2−イルもしくはピリド−4−イルを表し、またはフッ素、塩素、臭素、メチル、トリフルオロメチルもしくはトリフルオロメトキシにより6位において場合により置換されているピリド−3−イルを表し、または塩素もしくはメチルにより6位において場合により置換されているピリダジン−3−イルを表し、またはピラジン−3−イルを表し、または2−クロロピラジン−5−イルを表し、または塩素もしくはメチルにより2位において場合により置換されている1,3−チアゾール−5−イルを表し、
は、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキルまたはC−C−アルコキシを表す。]
(但し、4−{[(6−クロロピリド−3−イル)メチル](メチル)アミノ}フラン−2(5H)−オンおよび4−{[(6−クロロピリド−3−イル)メチル](シクロプロピル)アミノ}フラン−2(5H)−オンは除外される。)である。
【0123】
上記および下記の式(I−d)中に挙げられた好ましい置換基または基の範囲を、以下説明する:
Gは、好ましくは、6−フルオロピリド−3−イル、6−クロロピリド−3−イル、6−ブロモピリド−3−イル、6−メチルピリド−3−イル、6−トリフルオロメチルピリド−3−イル、6−トリフルオロメトキシピリド−3−イル、6−クロロ−1,4−ピリダジン−3−イル、6−メチル−1,4−ピリダジン−3−イル、2−クロロ−1,3−チアゾール−5−イルまたは2−メチル−1,3−チアゾール−5−イルを表す。
【0124】
は、好ましくは、C−C−アルキル、C−アルコキシ、C−C−アルケニル、C−C−アルキニルまたはC−C−シクロアルキルを表す。
【0125】
Gは、特に好ましくは、6−フルオロピリド−3−イル、6−クロロピリド−3−イル、6−ブロモピリド−3−イル、6−クロロ−1,4−ピリダジン−3−イル、2−クロロ−1,3−チアゾール−5−イル基を表す。
【0126】
は、特に好ましくは、メチル、メトキシ、エチル、プロピル、ビニル、アリル、プロパルギルまたはシクロプロピルを表す。
【0127】
Gは、極めて特に好ましくは、6−クロロピリド−3−イル基を表す。
【0128】
は、極めて特に好ましくは、メチルまたはシクロプロピルを表す。
【0129】
式(I−d)の化合物の特定の群において、Gは、6−クロロピリド−3−イルを表す。
【0130】
【化58】

式(I−d)の化合物のさらなる特定の群において、Gは、6−ブロモピリド−3−イルを表す。
【0131】
【化59】

式(I−d)の化合物のさらなる特定の群において、Gは、6−クロロ−1,4−ピリダジン−3−イルを表す。
【0132】
【化60】

式(I−d)の化合物のさらなる特定の群において、Gは、2−クロロ−1,3−チアゾール−5−イルを表す。
【0133】
【化61】

式(I−d)の化合物のさらなる特定の群において、Gは、6−フルオロピリド−3−イルを表す。
【0134】
【化62】

式(I−d)の化合物のさらなる特定の群において、Gは、6−トリフルオロメチルピリド−3−イルを表す。
【0135】
【化63】

式(I−d)の化合物のさらなる特定の群において、Gは、6−フルオロピリド−3−イルを表す。
【0136】
【化64】

式(I−d)の化合物のさらなる特定の群において、Rは、メチルを表す。
【0137】
式(I−d)の化合物のさらなる特定の群において、Rは、シクロプロピルを表す。
【0138】
以下の一般式(I)の化合物を特定して挙げることができる:
・化合物(I−1)、即ち4−{[(6−ブロモピリド−3−イル)メチル](2−フルオロエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オンは、式
【0139】
【化65】

を有し、WO2007/115644A1から知られている。
【0140】
・化合物(I−2)、即ち4−{[(6−フルオロピリド−3−イル)メチル](2,2−ジフルオロエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オンは、式
【0141】
【化66】

を有し、WO2007/115644A1から知られている。
【0142】
・化合物(I−3)、即ち4−{[(2−クロロ−1,3−チアゾール−5−イル)メチル](2−フルオロエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オンは、式
【0143】
【化67】

を有し、WO2007/115644A1から知られている。
【0144】
・化合物(I−4)、即ち4−{[(6−クロロピリド−3−イル)メチル](2−フルオロエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オンは、式
【0145】
【化68】

を有し、WO2007/115644A1から知られている。
【0146】
・化合物(I−5)、即ち4−{[(6−クロロピリド−3−イル)メチル](2,2−ジフルオロエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オンは、式
【0147】
【化69】

を有し、WO2007/115644A1から知られている。
【0148】
・化合物(I−6)、即ち4−{[(6−クロロ−5−フルオロピリド−3−イル)メチル](メチル)アミノ}フラン−2(5H)−オンは、式
【0149】
【化70】

を有し、WO2007/115643A1から知られている。
【0150】
・化合物(I−7)、即ち4−{[(5,6−ジクロロピリド−3−イル)メチル](2−フルオロエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オンは、式
【0151】
【化71】

を有し、WO2007/115646A1から知られている。
【0152】
・化合物(I−8)、即ち4−{[(6−クロロ−5−フルオロピリド−3−イル)メチル](シクロプロピル)アミノ}フラン−2(5H)−オンは、式
【0153】
【化72】

を有し、WO2007/115643A1から知られている。
【0154】
本発明による活性化合物の組合せは、好ましくは、上記式(I−a)、(I−b)、(I−c)および(I−d)の化合物(但し、4−{[(6−クロロピリド−3−イル)メチル](メチル)アミノ}フラン−2(5H)−オンおよび4−{[(6−クロロピリド−3−イル)メチル](シクロプロピル)アミノ}フラン−2(5H)−オンは除外される。)からなる群から選択される式(I)の化合物の少なくとも1種ならびに個々に上述したピレトロイド1から25の1種を含む。同様に好ましくは、本発明による活性化合物の組合せは、本段落に定義の式(I)の化合物の少なくとも1種ならびにピレトロイドエステル殺虫剤アレトリン、ビオアレトリン、バルトリン、ビオエタノメトリン、シクレトリン、シフェノトリン、ジメフルトリン、ジメトリン、エムペントリン、フェンフルトリン、フェンピリトリン、フルブロシトリナート、フルメトリン、フレトリン、イミプロトリン、メトフルトリン、フェノトリン、プラレトリン、プロフルトリン、ピレスメトリン、テラレトリンおよびテトラメトリン;ケイ素含有殺虫剤エフルシラナート、ピレトロイドエーテル殺虫剤ハルフェンプロックスおよびプロトリフェンブト;ならびにピレトリン(植物性殺虫剤)シネリンIおよびII、ジャスモリンIおよびIIならびにピレトリンIおよびIIからなる群からのピレトロイドの1種を含む。
【0155】
本発明による活性化合物の組合せはさらに、好ましくは、上記式(I−a)、(I−b)および(I−c)の化合物からなる群から選択される式(I)の化合物の少なくとも1種ならびに個々に上述したピレトロイド1から25の1種を含む。同様に好ましくは、本発明による活性化合物の組合せは、本段落に定義の式(I)の化合物の少なくとも1種ならびにピレトロイドエステル殺虫剤アレトリン、ビオアレトリン、バルトリン、ビオエタノメトリン、シクレトリン、シフェノトリン、ジメフルトリン、ジメトリン、エムペントリン、フェンフルトリン、フェンピリトリン、フルブロシトリナート、フルメトリン、フレトリン、イミプロトリン、メトフルトリン、フェノトリン、プラレトリン、プロフルトリン、ピレスメトリン、テラレトリンおよびテトラメトリン;ケイ素含有殺虫剤エフルシラナート、ピレトロイドエーテル殺虫剤ハルフェンプロックスおよびプロトリフェンブト;ならびにピレトリン(植物性殺虫剤)シネリンIおよびII、ジャスモリンIおよびIIならびにピレトリンIおよびIIからなる群からのピレトロイドの1種を含む。
【0156】
特に好ましくは、本発明による活性化合物の組合せは、Aが、6−フロロピリド−3−イル、6−クロロピリド−3−イル、6−ブロモピリド−3−イル、5−フルオロ−6−クロロピリド−3−イル、2−クロロ−1,3−チアゾール−5−イルおよび5,6−ジクロロピリド−3−イル基の中から選択され、Rが、メチル、シクロプロピル、メトキシ、2−フルオロエチルおよび2,2−ジフルオロエチル基の中から選択される式(I)の化合物(但し、4−{[(6−クロロピリド−3−イル)メチル](メチル)アミノ}フラン−2(5H)−オンおよび4−{[(6−クロロピリド−3−イル)メチル](シクロプロピル)アミノ}フラン−2(5H)−オンは除外される。)の少なくとも1種および個々に上述したピレトロイド1から25の1種を含む。同様に好ましくは、本発明による活性化合物の組合せは、本段落に定義の式(I)の化合物の少なくとも1種ならびにピレトロイドエステル殺虫剤アレトリン、ビオアレトリン、バルトリン、ビオエタノメトリン、シクレトリン、シフェノトリン、ジメフルトリン、ジメトリン、エムペントリン、フェンフルトリン、フェンピリトリン、フルブロシトリナート、フルメトリン、フレトリン、イミプロトリン、メトフルトリン、フェノトリン、プラレトリン、プロフルトリン、ピレスメトリン、テラレトリンおよびテトラメトリン;ケイ素含有殺虫剤エフルシラナート、ピレトロイドエーテル殺虫剤ハルフェンプロックスおよびプロトリフェンブト;ならびにピレトリン(植物性殺虫剤)シネリンIおよびII、ジャスモリンIおよびIIならびにピレトリンIおよびIIからなる群からのピレトロイドの1種を含む。
【0157】
極めて特に好ましくは、本発明による活性化合物の組合せは、式(I−1)、(I−2)、(I−3)、(I−4)、(I−5)、(I−6)、(I−7)および(I−8)の化合物からなる群から選択される少なくとも1種の式(I)の化合物ならびに個々に上述したピレトロイド1から25の1種を含む。最も好ましくは、本発明による活性化合物の組合せは、式(I−2)、(I−2)、(I−3)、(I−4)、(I−5)、(I−6)、(I−7)および(I−8)の化合物からなる群から選択される少なくとも1種の式(I)の化合物ならびにトランスフルトリンを含む。同様に好ましくは、本発明による活性化合物の組合せは、本段落に定義の式(I)の化合物の少なくとも1種ならびにピレトロイドエステル殺虫剤アレトリン、ビオアレトリン、バルトリン、ビオエタノメトリン、シクレトリン、シフェノトリン、ジメフルトリン、ジメトリン、エムペントリン、フェンフルトリン、フェンピリトリン、フルブロシトリナート、フルメトリン、フレトリン、イミプロトリン、メトフルトリン、フェノトリン、プラレトリン、プロフルトリン、ピレスメトリン、テラレトリンおよびテトラメトリン;ケイ素含有殺虫剤エフルシラナート、ピレトロイドエーテル殺虫剤ハルフェンプロックスおよびプロトリフェンブト;ならびにピレトリン(植物性殺虫剤)シネリンIおよびII、ジャスモリンIおよびIIならびにピレトリンIおよびIIからなる群からのピレトロイドの1種を含む。
【0158】
このことにより、表1に列記される組合せが得られ、各組合せ自体が本発明の極めて特に好ましい実施形態である。
【0159】
【表1】

【0160】
さらに、表2に列記される組合せが得られ、各組合せ自体が本発明の好ましい実施形態である。
【0161】
【表2】

【0162】
さらに、表3に列記される組合せが得られ、各組合せ自体が本発明の好ましい実施形態である。
【0163】
【表3】

【0164】
さらに、表4に列記される組合せが得られ、各組合せ自体が本発明の好ましい実施形態である。
【0165】
【表4】

【0166】
さらに、表5に列記される組合せが得られ、各組合せ自体が本発明の好ましい実施形態である。
【0167】
【表5】

さらに、表6に列記される組合せが得られ、各組合せ自体が本発明の好ましい実施形態である。
【0168】
【表6】

【0169】
さらに、表7に列記される組合せが得られ、各組合せ自体が本発明の好ましい実施形態である。
【0170】
【表7】

【0171】
さらに、表8に列記される組合せが得られ、各組合せ自体が本発明の好ましい実施形態である。
【0172】
【表8】

【0173】
活性化合物が本発明による活性化合物の組合せ中である重量比で存在する場合、相乗効果は特に顕著である。しかしながら、活性化合物の組合せ中の活性化合物の重量比は、比較的広範囲内で変えることができる。一般に、本発明による組合せは、式(I)の活性化合物および個々に上述したピレトロイド1から25の1種を以下の好ましい混合比および特に好ましい混合比で含む:
好ましい混合比:125:1から1:125
特に好ましい混合比:25:1から1:25
混合比は重量比に基づく。比は、式(I)の化合物:ピレトロイドを意味するものと理解されたい。式(I)の化合物とピレトロイド1から25の1種とのさらなる混合比は、以下に特定され、混合比が好ましい順で挙げられる:95:1から1:95、95:1から1:90、95:1から1:85、95:1から1:80、95:1から1:75、95:1から1:70、95:1から1:65、95:1から1:60、95:1から1:55、95:1から1:50、95:1から1:45、95:1から1:40、95:1から1:35、95:1から1:30、95:1から1:25、95:1から1:20、95:1から1:15、95:1から1:10、95:1から1:5、95:1から1:4、95:1から1:3、95:1から1:2、90:1から1:90、90:1から1:95、90:1から1:85、90:1から1:80、90:1から1:75、90:1から1:70、90:1から1:65、90:1から1:60、90:1から1:55、90:1から1:50、90:1から1:45、90:1から1:40、90:1から1:35、90:1から1:30、90:1から1:25、90:1から1:20、90:1から1:15、90:1から1:10、90:1から1:5、90:1から1:4、90:1から1:3、90:1から1:2、85:1から1:85、85:1から1:95、85:1から1:90、85:1から1:80、85:1から1:75、85:1から1:70、85:1から1:65、85:1から1:60、85:1から1:55、85:1から1:50、85:1から1:45、85:1から1:40、85:1から1:35、85:1から1:30、85:1から1:25、85:1から1:20、85:1から1:15、85:1から1:10、85:1から1:5、85:1から1:4、85:1から1:3、85:1から1:2、80:1から1:80、80:1から1:95、80:1から1:90、80:1から1:85、80:1から1:75、80:1から1:70、80:1から1:65、80:1から1:60、80:1から1:55、80:1から1:50、80:1から1:45、80:1から1:40、80:1から1:35、80:1から1:30、80:1から1:25、80:1から1:20、80:1から1:15、80:1から1:10、80:1から1:5、80:1から1:4、80:1から1:3、80:1から1:2、75:1から1:75、75:1から1:95、75:1から1:90、75:1から1:85、75:1から1:80、75:1から1:70、75:1から1:65、75:1から1:60、75:1から1:55、75:1から1:50、75:1から1:45、75:1から1:40、75:1から1:35、75:1から1:30、75:1から1:25、75:1から1:20、75:1から1:15、75:1から1:10、75:1から1:5、75:1から1:4、75:1から1:3、75:1から1:2、70:1から1:70、70:1から1:95、70:1から1:90、70:1から1:85、70:1から1:80、70:1から1:75、70:1から1:65、70:1から1:60、70:1から1:55、70:1から1:50、70:1から1:45、70:1から1:40、70:1から1:35、70:1から1:30、70:1から1:25、70:1から1:20、70:1から1:15、70:1から1:10、70:1から1:5、70:1から1:4、70:1から1:3、70:1から1:2、65:1から1:65、65:1から1:95、65:1から1:90、65:1から1:85、65:1から1:80、65:1から1:75、65:1から1:70、65:1から1:60、65:1から1:55、65:1から1:50、65:1から1:45、65:1から1:40、65:1から1:35、65:1から1:30、65:1から1:25、65:1から1:20、65:1から1:15、65:1から1:10、65:1から1:5、65:1から1:4、65:1から1:3、65:1から1:2、60:1から1:60、60:1から1:95、60:1から1:90、60:1から1:85、60:1から1:80、60:1から1:75、60:1から1:70、60:1から1:65、60:1から1:55、60:1から1:50、60:1から1:45、60:1から1:40、60:1から1:35、60:1から1:30、60:1から1:25、60:1から1:20、60:1から1:15、60:1から1:10、60:1から1:5、60:1から1:4、60:1から1:3、60:1から1:2、55:1から1:55、55:1から1:95、55:1から1:90、55:1から1:85、55:1から1:80、55:1から1:75、55:1から1:70、55:1から1:65、55:1から1:60、55:1から1:50、55:1から1:45、55:1から1:40、55:1から1:35、55:1から1:30、55:1から1:25、55:1から1:20、55:1から1:15、55:1から1:10、55:1から1:5、55:1から1:4、55:1から1:3、55:1から1:2、50:1から1:95、50:1から1:90、50:1から1:85、50:1から1:80、50:1から1:75、50:1から1:70、50:1から1:65、50:1から1:60、50:1から1:55、50:1から1:45、50:1から1:40、50:1から1:35、50:1から1:30、50:1から1:25、50:1から1:20、50:1から1:15、50:1から1:10、50:1から1:5、50:1から1:4、50:1から1:3、50:1から1:2、45:1から1:45、45:1から1:95、45:1から1:90、45:1から1:85、45:1から1:80、45:1から1:75、45:1から1:70、45:1から1:65、45:1から1:60、45:1から1:55、45:1から1:50、45:1から1:40、45:1から1:35、45:1から1:30、45:1から1:25、45:1から1:20、45:1から1:15、45:1から1:10、45:1から1:5、45:1から1:4、45:1から1:3、45:1から1:2、40:1から1:40、40:1から1:95、40:1から1:90、40:1から1:85、40:1から1:80、40:1から1:75、40:1から1:70、40:1から1:65、40:1から1:60、40:1から1:55、40:1から1:50、40:1から1:45、40:1から1:35、40:1から1:30、40:1から1:25、40:1から1:20、40:1から1:15、40:1から1:10、40:1から1:5、40:1から1:4、40:1から1:3、40:1から1:2、35:1から1:35、35:1から1:95、35:1から1:90、35:1から1:85、35:1から1:80、35:1から1:75、35:1から1:70、35:1から1:65、35:1から1:60、35:1から1:55、35:1から1:50、35:1から1:45、35:1から1:40、35:1から1:30、35:1から1:25、35:1から1:20、35:1から1:15、35:1から1:10、35:1から1:5、35:1から1:4、35:1から1:3、35:1から1:2、30:1から1:30、30:1から1:95、30:1から1:90、30:1から1:85、30:1から1:80、30:1から1:75、30:1から1:70、30:1から1:65、30:1から1:60、30:1から1:55、30:1から1:50、30:1から1:45、30:1から1:40、30:1から1:35、30:1から1:25、30:1から1:20、30:1から1:15、30:1から1:10、30:1から1:5、30:1から1:4、30:1から1:3、30:1から1:2、25:1から1:25、25:1から1:95、25:1から1:90、25:1から1:85、25:1から1:80、25:1から1:75、25:1から1:70、25:1から1:65、25:1から1:60、25:1から1:55、25:1から1:50、25:1から1:45、25:1から1:40、25:1から1:35、25:1から1:30、25:1から1:20、25:1から1:15、25:1から1:10、25:1から1:5、25:1から1:4、25:1から1:3、25:1から1:2、20:1から1:95、20:1から1:90、20:1から1:85、20:1から1:80、20:1から1:75、20:1から1:70、20:1から1:65、20:1から1:60、20:1から1:55、20:1から1:50、20:1から1:45、20:1から1:40、20:1から1:35、20:1から1:30、20:1から1:25、20:1から1:15、20:1から1:10、20:1から1:5、20:1から1:4、20:1から1:3、20:1から1:2、15:1から1:15、15:1から1:95、15:1から1:90、15:1から1:85、15:1から1:80、15:1から1:75、15:1から1:70、15:1から1:65、15:1から1:60、15:1から1:55、15:1から1:50、15:1から1:45、15:1から1:40、15:1から1:35、15:1から1:30、15:1から1:25、15:1から1:20、15:1から1:10、15:1から1:5、15:1から1:4、15:1から1:3、15:1から1:2、10:1から1:10、10:1から1:95、10:1から1:90、10:1から1:85、10:1から1:80、10:1から1:75、10:1から1:70、10:1から1:65、10:1から1:60、10:1から1:55、10:1から1:50、10:1から1:45、10:1から1:40、10:1から1:35、10:1から1:30、10:1から1:25、10:1から1:20、10:1から1:15、10:1から1:5、10:1から1:4、10:1から1:3、10:1から1:2、5:1から1:5、5:1から1:95、5:1から1:90、5:1から1:85、5:1から1:80、5:1から1:75、5:1から1:70、5:1から1:65、5:1から1:60、5:1から1:55、5:1から1:50、5:1から1:45、5:1から1:40、5:1から1:35、5:1から1:30、5:1から1:25、5:1から1:20、5:1から1:15、5:1から1:10、5:1から1:4、5:1から1:3、5:1から1:2、4:1から1:4、4:1から1:95、4:1から1:90、4:1から1:85、4:1から1:80、4:1から1:75、4:1から1:70、4:1から1:65、4:1から1:60、4:1から1:55、4:1から1:50、4:1から1:45、4:1から1:40、4:1から1:35、4:1から1:30、4:1から1:25、4:1から1:20、4:1から1:15、4:1から1:10、4:1から1:5、4:1から1:3、4:1から1:2、3:1から1:3、3:1から1:95、3:1から1:90、3:1から1:85、3:1から1:80、3:1から1:75、3:1から1:70、3:1から1:65、3:1から1:60、3:1から1:55、3:1から1:50、3:1から1:45、3:1から1:40、3:1から1:35、3:1から1:30、3:1から1:25、3:1から1:20、3:1から1:15、3:1から1:10、3:1から1:5、3:1から1:4、3:1から1:2、2:1から1:2、2:1から1:95、2:1から1:90、2:1から1:85、2:1から1:80、2:1から1:75、2:1から1:70、2:1から1:65、2:1から1:60、2:1から1:55、2:1から1:5
0、2:1から1:45、2:1から1:40、2:1から1:35、2:1から1:30、2:1から1:25、2:1から1:20、2:1から1:15、2:1から1:10、2:1から1:5、2:1から1:4、2:1から1:3。
【0174】
少なくとも1個の塩基性中心を有する式(I)の化合物またはピレトロイドのクラスからの活性化合物は、例えば、強無機酸、例えば、鉱酸、例えば、過塩素酸、硫酸、硝酸、亜硝酸、リン酸もしくはハロゲン化水素酸と、強有機カルボン酸、例えば、非置換もしくは置換、例えば、ハロゲン置換C−C−アルカンカルボン酸、例えば、酢酸、飽和もしくは不飽和ジカルボン酸、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸およびフタル酸、ヒドロキシカルボン酸、例えば、アスコルビン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸およびクエン酸もしくは安息香酸と、または有機スルホン酸、例えば、非置換もしくは置換、例えば、ハロゲン置換C−C−アルカン−もしくはアリールスルホン酸、例えば、メタンもしくはp−トルエンスルホン酸と、例えば、酸付加塩を形成することができる。少なくとも1個の酸性基を有する式(I)の化合物またはピレトロイドのクラスからの活性化合物は、例えば、塩基との塩、例えば、金属塩、例えば、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属塩、例えば、ナトリウム、カリウムもしくはマグネシウム塩またはアンモニアもしくは有機アミン、例えば、モルホリン、ピペリジン、ピロリジン、低級モノ、ジもしくはトリアルキルアミン、例えば、エチル、ジエチル、トリエチルもしくはジメチルプロピルアミンもしくは低級モノ、ジもしくはトリヒドロキシアルキルアミン、例えば、モノ−、ジ−もしくはトリエタノールアミンとの塩を形成することができる。さらに、適切な場合、対応する分子内塩を形成することも可能である。本発明に関して、農薬的に有利な塩が好ましい。遊離形態および塩の形態における式(I)の化合物またはピレトロイドのクラスからの活性化合物の間の密接な関係を考慮すると、式(I)の遊離化合物またはピレトロイドのクラスからの遊離活性化合物またはこれらの塩に対する上記および下記の各参照はそれぞれ、施用可能で好都合な場合、式(I)の対応する塩および遊離化合物またはピレトロイドのクラスからの遊離活性化合物も含むように理解されることが意図される。このことは、式(I)の化合物およびピレトロイドのクラスからの活性化合物の互変異性体およびこれらの塩にも対応する様式で当てはまる。
【0175】
本発明に関して、「活性化合物の組合せ」という用語は、例えば、単一の調合済の形態における、個々の活性化合物の別個の製剤から構成される組合せ噴霧混合物、例えば、タンクミックス(tank−mix)における、または例えば、適切な短期間に連続して、例えば、数時間または数日で順次施用される場合の個々の活性化合物の組合せの使用における式(I)の化合物およびピレトロイドの群からの活性化合物の種々の組合せを指す。好ましい実施形態によれば、式(I)の化合物およびピレトロイドの群からの活性化合物の施用の順序は、本発明の実施について重大ではない。
【0176】
本発明による活性化合物の組合せを殺虫剤および殺ダニ剤として使用する場合、施用量は、施用の種類に応じて比較的広範囲内で変えることができる。本発明による活性化合物の組合せの施用量は、植物の部分、例えば、葉を処理する場合:0.1から10000g/ha、好ましくは、10から1000g/ha、特に好ましくは、50から300g/ha(施用が散水または滴下により実施される場合、特に不活性基材、例えば、岩綿またはパーライトが使用される場合、施用量を低減することも可能である。)であり、種子を処理する場合:種子100kg当たり2から200g、好ましくは、種子100kg当たり3から150g、特に好ましくは、種子100kg当たり2.5から25g、極めて特に好ましくは、種子100kg当たり2.5から12.5gであり、土壌を処理する場合:0.1から10000g/ha、好ましくは、1から5000g/haである。
【0177】
これらの施用量は、例として挙げられるにすぎず、本発明の意義を限定するものではない。
【0178】
本発明による活性化合物の組合せは、処理後ある期間、害虫による攻撃から植物を保護するために用いることができる。保護が提供される期間は、一般に、活性化合物による植物の処理後、1から28日、好ましくは、1から14日、特に好ましくは、1から10日、極めて特に好ましくは、1から7日または種子処理後最長200日に及ぶ。
【0179】
本発明による活性化合物の組合せは、良好な植物耐性および温血動物に対する好ましい毒性ならびに環境が十分に耐性を示すこととの組合せで、植物および植物器官を保護するために、収穫高を増加させるために、収穫物の質を改善するために、ならびに農業、園芸、畜産、林業、庭園および娯楽施設において見出される害虫、特に昆虫、蛛形類動物、蠕虫、線虫および軟体動物を防除するために、貯蔵生産物および材料物質の保護において、ならびに衛生分野において好適である。これらの組合せは、好ましくは、作物保護組成物として使用することができる。これらの組合せは、通常の感受性および抵抗性の種に対して、および全てのまたは一部の発生段階に対して活性である。上記害虫には以下のものが含まれる:
シラミ目(Anoplura)(Phthiraptera)の、例えば、ダマリニア属種(Damalinia spp.)、ハエマトピヌス属種(Haematopinus spp.)、リノグナツス属種(Linognathus spp.)、ペジクルス属種(Pediculus spp.)、トリコデクテス属種(Trichodectes spp.)。
【0180】
クモ綱(Arachnida)の、例えば、アカルス・シロ(Acarus siro)、アセリア・シェルドニ(Aceria sheldoni)、アクロプス属種(Aculops spp.)、アクルス属種(Aculus spp.)、アンブリオンマ属種(Amblyomma spp.)、アルガス属種(Argas spp.)、ボオフィルス属種(Boophilus spp.)、ブレビパルプス属種(Brevipalpus spp.)、ブリオビア・プラエチオサ(Bryobia praetiosa)、コリオプテス属種(Chorioptes spp.)、デルマニスス・ガリナエ(Dermanyssus gallinae)、エオテトラニクス属種(Eotetranychus spp.)、エピトリメルス・ピリ(Epitrimerus pyri)、エウテトラニクス属種(Eutetranychus spp.)、エリオフィエス属種(Eriophyes spp.)、ヘミタルソネムス属種(Hemitarsonemus spp.)、ヒアロンマ属種(Hyalomma spp.)、イクソデス属種(Ixodes spp.)、ラトロデクツス・マクタンス(Latrodectus mactans)、メタテトラニクス属種(Metatetranychus spp.)、オリゴニクス属種(Oligonychus spp.)、オルニトドロス属種(Ornithodoros spp.)、パノニクス属種(Panonychus spp.)、フィロコプトルタ・オレイボラ(Phyllocoptruta oleivora)、ポリファゴタルソネムス・ラツス(Polyphagotarsonemus latus)、プソロプテス属種(Psoroptes spp.)、リピセファルス属種(Rhipicephalus spp.)、リゾグリフス属種(Rhizoglyphus spp.)、サルコプテス属種(Sarcoptes spp.)、スコルピオ・マウルス(Scorpio maurus)、ステノタルソネムス属種(Stenotarsonemus spp.)、タルソネムス属種(Tarsonemus spp.)、テトラニクス属種(Tetranychus spp.)、バサテス・リコペルシシ(Vasates lycopersici)。
【0181】
ニマイガイ綱(Bivalva)の、例えば、ドレイセナ属種(Dreissena spp.)。
【0182】
キロホーダ目(Chilopoda)の、例えば、ゲオフィルス属種(Geophilus spp.)、スクチゲラ属種(Scutigera spp.)。
【0183】
コウチュウ目(Coleoptera)の、例えば、アカントセリデス・オブテクツス(Acanthoscelides obtectus)、アドレツス属種(Adoretus spp.)、アゲラスチカ・アルニ(Agelastica alni)、アグリオテス属種(Agriotes spp.)、アンフィマロン・ソルスチチアリス(Amphimallon solstitialis)、アノビウム・プンクタツム(Anobium punctatum)、アノプロフォラ属種(Anoplophora spp.)、アントノムス属種(Anthonomus spp.)、アントレヌス属種(Anthrenus spp.)、アポゴニア属種(Apogonia spp.)、アトマリア属種(Atomaria spp.)、アタゲヌス属種(Attagenus spp.)、ブルキジウス・オブテクツス(Bruchidius obtectus)、ブルクス属種(Bruchus spp.)、セウトリンクス属種(Ceuthorhynchus spp.)、クレオヌス・メンジクス(Cleonus mendicus)、コノデルス属種(Conoderus spp.)、コスモポリテス属種(Cosmopolites spp.)、コステリトラ・ゼアランジカ(Costelytra zealandica)、クルクリオ属種(Curculio spp.)、クリプトリンクス・ラパチ(Cryptorhynchus lapathi)、デルメステス属種(Dermestes spp.)、ジアブロチカ属種(Diabrotica spp.)、エピラクナ属種(Epilachna spp.)、ファウスチヌス・クバエ(Faustinus cubae)、ジビウム・プシロイデス(Gibbium psylloides)、ヘテロニクス・アラトル(Heteronychus arator)、ヒラモルファ・エレガンス(Hylamorpha elegans)、ヒロトルペス・バジュルス(Hylotrupes bajulus)、ヒペラ・ポスチカ(Hypera postica)、ヒポテネムス属種(Hypothenemus spp.)、ラクノステルナ・コンサングイネア(Lachnosterna consanguinea)、レプチノタルサ・デセムリネアタ(Leptinotarsa decemlineata)、リソロプトルス・オリゾフィルス(Lissorhoptrus oryzophilus)、リキスス属種(Lixus spp.)、リクツス属種(Lyctus spp.)、メリゲテス・アエネウス(Meligethes aeneus)、メロロンタ・メロロンタ(Melolontha melolontha)、ミグドルス属種(Migdolus spp.)、モノカムス属種(Monochamus spp.)、ナウパクツス・キサントグラフス(Naupactus xanthographus)、ニプツス・ホロレウクス(Niptus hololeucus)、オリクテス・リノセロス(Oryctes rhinoceros)、オリザエフィルス・スリナメンシス(Oryzaephilus surinamensis)、オチオリンクス・スルカツス(Otiorrhynchus sulcatus)、オキシセトニア・ジュクンダ(Oxycetonia jucunda)、ファエドン・コクレアリアエ(Phaedon cochleariae)、フィロファガ属種(Phyllophaga spp.)、ポピリア・ジャポニカ(Popillia japonica)、プレムノトリペス属種(Premnotrypes spp.)、プシリオデス・クリソセファラ(Psylliodes chrysocephala)、プチヌス属種(Ptinus spp.)、リゾビウス・ベントラリス(Rhizobius ventralis)、リゾペルタ・ドミニカ(Rhizopertha dominica)、シトフィルス属種(Sitophilus spp.)、スフェノホルス属種(Sphenophorus spp.)、ステルネクス属種(Sternechus spp.)、シンフィレテス属種(Symphyletes spp.)、テネブリオ・モリトル(Tenebrio molitor)、トリボリウム属種(Tribolium spp.)、トロゴデルマ属種(Trogoderma spp.)、チキウス属種(Tychius spp.)、キシロトレクス属種(Xylotrechus spp.)、ザブルス属種(Zabrus spp.)。
【0184】
トビムシ目(Collembola)の、例えば、オニキウルス・アルマツス(Onychiurus armatus)。
【0185】
ハサミムシ目(Dermaptera)の、例えば、フォルフィクラ・アウリクラリア(Forficula auricularia)。
【0186】
ジプローダ目(Diplopoda)の、例えば、ブラニウルス・グツラツス(Blaniulus guttulatus)。
【0187】
ハエ目(Diptera)の、例えば、アエデス属種(Aedes spp.)、アノフェレス属種(Anopheles spp.)、ビビオ・ホルツラヌス(Bibio hortulanus)、カリフォラ・エリトロセファラ(Calliphora erythrocephala)、セラチチス・カピタタ(Ceratitis capitata)、クリソミイア属種(Chrysomyia spp.)、コクリオミイア属種(Cochliomyia spp.)、コルジロビア・アントロポファガ(Cordylobia anthropophaga)、クレクス属種(Culex spp.)、クテレブラ属種(Cuterebra spp.)、ダクス・オレアエ(Dacus oleae)、デルマトビア・ホミニス(Dermatobia hominis)、ドロソフィラ属種(Drosophila spp.)、ファンニア属種(Fannia spp.)、ガストロフィルス属種(Gastrophilus spp.)、ヒレミイア属種(Hylemyia spp.)、ヒポボスカ属種(Hyppobosca spp.)、ヒポデルマ属種(Hypoderma spp.)、リリオミザ属種(Liriomyza spp.)、ルシリア属種(Lucilia spp.)、ムスカ属種(Musca spp.)、ネザラ属種(Nezara spp.)、オエストルス属種(Oestrus spp.)、オシネラ・フリト(Oscinella frit)、ペゴミイア・ヒオシアミ(Pegomyia hyoscyami)、ホルビア属種(Phorbia spp.)、ストモキス属種(Stomoxys spp.)、タバヌス属種(Tabanus spp.)、タンニア属種(Tannia spp.)、チプラ・パルドサ(Tipula paludosa)、ウォルファルチア属種(Wohlfahrtia spp.)。
【0188】
マキガイ綱(Gastropoda)の、例えば、アリオン属種(Arion spp.)、ビオムファラリア属種(Biomphalaria spp.)、ブリヌス属種(Bulinus spp.)、デロセラス属種(Deroceras spp.)、ガルバ属種(Galba spp.)、リムナエア属種(Lymnaea spp.)、オンコメラニア属種(Oncomelania spp.)、スクシネア属種(Succinea spp.)。
【0189】
ゼンチュウ綱(Helminths)の、例えば、アンシロストマ・ズオデナレ(Ancylostoma duodenale)、アンシロストマ・セイラニクム(Ancylostoma ceylanicum)、アシロストマ・ブラジリエンシス(Acylostoma braziliensis)、アンシロストマ属種(Ancylostoma spp.)、アスカリス・ルブリコイデス(Ascaris lubricoides)、アスカリス属種(Ascaris spp.)、ブルギア・マライ(Brugia malayi)、ブルギア・チモリ(Brugia timori)、ブノストムム属種(Bunostomum spp.)、カベルチア属種(Chabertia spp.)、クロノルキス属種(Clonorchis spp.)、コオペリア属種(Cooperia spp.)、ジクロコエリウム属種(Dicrocoelium spp)、ジクチオカウルス・フィラリア(Dictyocaulus filaria)、ジフィロボトリウム・ラツム(Diphyllobothrium latum)、ドラクンクルス・メジネンシス(Dracunculus medinensis)、エキノコックス・グラヌロスス(Echinococcus granulosus)、エキノコックス・ムルチロクラリス(Echinococcus multilocularis)、エンテロビウス・ベルミクラリス(Enterobius vermicularis)、ファシオラ属種(Faciola spp.)、ハエモンクス属種(Haemonchus spp.)、ヘテラキス属種(Heterakis spp.)、ヒメノレピス・ナナ(Hymenolepis nana)、ヒオストロングルス属種(Hyostrongulus spp.)、ロア・ロア(Loa Loa)、ネマトジルス属種(Nematodirus spp.)、オエソファゴストムム属種(Oesophagostomum spp.)、オピストロキス属種(Opisthorchis spp.)、オンコセルカ・ボルブルス(Onchocerca volvulus)、オステルタギア属種(Ostertagia spp.)、パラゴニムス属種(Paragonimus spp.)、シストソメン属種(Schistosomen spp.)、ストロンギロイデス・フエレボルニ(Strongyloides fuelleborni)、ストロンギロイデス・ステルコラリス(Strongyloides stercoralis)、ストロニロイデス属種(Stronyloides spp.)、タエニア・サギナタ(Taenia saginata)、タエニア・ソリウム(Taenia solium)、トリキネラ・スピラリス(Trichinella spiralis)、トリキネラ・ナチバ(Trichinella nativa)、トリキネラ・ブリトビ(Trichinella britovi)、トリキネラ・ネルソニ(Trichinella nelsoni)、トリキネラ・プセウドプシラリス(Trichinella pseudopsiralis)、トリコストロングルス属種(Trichostrongulus spp.)、トリクリス・トリクリア(Trichuris trichuria)、ウケレリア・バンクロフチ(Wuchereria bancrofti)。
【0190】
さらに、原生動物、例えば、エイメリア属(Eimeria)を防除することが可能である。
【0191】
ヘテロプテラ目(Heteroptera)の、例えば、アナサ・トリスチス(Anasa tristis)、アンテスチオプシス属種(Antestiopsis spp.)、ブリスス属種(Blissus spp.)、カロコリス属種(Calocoris spp.)、カムピロンマ・リビダ(Campylomma livida)、カベレリウス属種(Cavelerius spp.)、シメクス属種(Cimex spp.)、クレオンチアデス・ジルツス(Creontiades dilutus)、ダシヌス・ピペリス(Dasynus piperis)、ジケロプス・フルカツス(Dichelops furcatus)、ジコノコリス・ヘウェチ(Diconocoris hewetti)、ジスデルクス属種(Dysdercus spp.)、エウシスツス属種(Euschistus spp.)、エウリガステル属種(Eurygaster spp.)、ヘリオペルチス属種(Heliopeltis spp.)、ホルシアス・ノビレルス(Horcias nobilellus)、レプトコリサ属種(Leptocorisa spp.)、レプトグロスス・フィロプス(Leptoglossus phyllopus)、リグス属種(Lygus spp.)、マクロペス・エクスカバツス(Macropes excavatus)、ミリダエ(Miridae)、ネザラ属種(Nezara spp.)、オエバルス属種(Oebalus spp.)、ペントミダエ(Pentomidae)、ピエスマ・クワドラタ(Piesma quadrata)、ピエゾドルス属種(Piezodorus spp.)、プサルス・セリアツス(Psallus seriatus)、プセウドアシスタ・ペルセア(Pseudacysta persea)、ロドニウス属種(Rhodnius spp.)、サフルベルゲラ・シングラリス(Sahlbergella singularis)、スコチノホラ属種(Scotinophora spp.)、ステファニチス・ナシ(Stephanitis nashi)、チブラカ属種(Tibraca spp.)、トリアトマ属種(Triatoma spp.)。
【0192】
ホモプテラ目(Homoptera)の、例えば、アシルトシポン属種(Acyrthosipon spp.)、アエネオラミア属種(Aeneolamia spp.)、アゴノセナ属種(Agonoscena spp.)、アレウロデス属種(Aleurodes spp.)、アレウロロブス・バロデンシス(Aleurolobus barodensis)、アレウロトリクスス属種(Aleurothrixus spp.)、アムラスカ属種(Amrasca spp.)、アヌラフィス・カルズイ(Anuraphis cardui)、アオニジエラ属種(Aonidiella spp.)、アファノスチグマ・ピリ(Aphanostigma piri)、アフィス属種(Aphis spp.)、アルボリジア・アピカリス(Arboridia apicalis)、アスピジエラ属種(Aspidiella spp.)、アスピジオツス属種(Aspidiotus spp.)、アタヌス属種(Atanus spp.)、アウラコルツム・ソラニ(Aulacorthum solani)、ベミシア属種(Bemisia spp.)、ブラキカウズス・ヘリクリシイ(Brachycaudus helichrysii)、ブラキコルス属種(Brachycolus spp.)、ブレビコリネ・ブラシカエ(Brevicoryne brassicae)、カリジポナ・マルギナタ(Calligypona marginata)、カルネオセファラ・フルギダ(Carneocephala fulgida)、セラトバクナ・ラニゲラ(Ceratovacuna lanigera)、セルコピダエ(Cercopidae)、セロプラステス属種(Ceroplastes spp.)、カエトシフォン・フラゲホリイ(Chaetosiphon fragaefolii)、キオナスピス・テガレンシス(Chionaspis tegalensis)、クロリタ・オヌキイ(Chlorita onukii)、クロマフィス・ジュグランジコラ(Chromaphis juglandicola)、クリソムファルス・フィクス(Chrysomphalus ficus)、シカズリナ・ムビラ(Cicadulina mbila)、ココミチルス・ハリイ(Coccomytilus halli)、コクス属種(Coccus spp.)、クリプトミズス・リビス(Cryptomyzus ribis)、ダルブルス属種(Dalbulus spp.)、ジアレウロデス属種(Dialeurodes spp.)、ジアホリナ属種(Diaphorina spp.)、ジアスピス属種(Diaspis spp.)、ドラリス属種(Doralis spp.)、ドロシカ属種(Drosicha spp.)、ジサフィス属種(Dysaphis spp.)、ジスミコクス属種(Dysmicoccus spp.)、エンポアスカ属種(Empoasca spp.)、エリオソマ属種(Eriosoma spp.)、エリトロネウラ属種(Erythroneura spp.)、エウセリス・ビロバツス(Euscelis bilobatus)、ゲオコクス・コフェアエ(Geococcus coffeae)、ホマロジスカ・コアグラタ(Homalodisca coagulata)、ヒアロプテルス・アルンジニス(Hyalopterus arundinis)、イセリア属種(Icerya spp.)、イジオセルス属種(Idiocerus spp.)、イジオスコプス属種(Idioscopus spp.)、ラオデルファクス・ストリアテルス(Laodelphax striatellus)、レカニウム属種(Lecanium spp.)、レピドサフェス属種(Lepidosaphes spp.)、リパフィス・エリシミ(Lipaphis erysimi)、マクロシフム属種(Macrosiphum spp.)、マハナルバ・フィムブリオラタ(Mahanarva fimbriolata)、メラナフィス・サッカリ(Melanaphis sacchari)、メトカルフィエラ属種(Metcalfiella spp.)、メトポロフィウム・ジロズム(Metopolophium dirhodum)、モネリア・コスタリス(Monellia costalis)、モネリオプシス・ペカニス(Monelliopsis pecanis)、ミズス属種(Myzus spp.)、ナソノビア・リビスニグリ(Nasonovia ribisnigri)、ネホテチキス属種(Nephotettix spp.)、ニラパルバタ・ルゲンス(Nilaparvata lugens)、オンコメトピア属種(Oncometopia spp.)、オルテジア・プラエロンガ(Orthezia praelonga)、パラベミシア・ミリカエ(Parabemisia myricae)、パラトリオザ属種(Paratrioza spp.)、パルラトリア属種(Parlatoria spp.)、ペムフィグス属種(Pemphigus spp.)、ペレグリヌス・マイジス(Peregrinus maidis)、フェナコクス属種(Phenacoccus spp.)、フロエオミズス・パセリニイ(Phloeomyzus passerinii)、フォロドン・フムリ(Phorodon humuli)、フィロキセラ属種(Phylloxera spp.)、ピンナスピス・アスピジストラエ(Pinnaspis aspidistrae)、プラノコクス属種(Planococcus spp.)、プロトプルビナリア・ピリホルミス(Protopulvinaria pyriformis)、プセウダウラカスピス・ペンタゴナ(Pseudaulacaspis pentagona)、プセウドコクス属種(Pseudococcus spp.)、プシラ属種(Psylla spp.)、プテロマルス属種(Pteromalus spp.)、ピリラ属種(Pyrilla spp.)、クアドラスピジオツス属種(Quadraspidiotus spp.)、クエサダ・ギガス(Quesada gigas)、ラストロコクス属種(Rastrococcus spp.)、ロパロシフム属種(Rhopalosiphum spp.)、サイセチア属種(Saissetia spp.)、スカフォイデス・チタヌス(Scaphoides titanus)、シザフィス・グラミヌム(Schizaphis graminum)、セレナスピズス・アルチクラツス(Selenaspidus articulatus)、ソガタ属種(Sogata spp.)、ソガテラ・フルシフェラ(Sogatella furcifera)、ソガトデス属種(Sogatodes spp.)、スチクトセファラ・フェスチナ(Stictocephala festina)、テナラファラ・マラエンシス(Tenalaphara malayensis)、チノカリス・カリアエフォリアエ(Tinocallis caryaefoliae)、トマスピス属種(Tomaspis spp.)、トキソプテラ属種(Toxoptera spp.)、トリアレウロデス・バポラリオルム(Trialeurodes vaporariorum)、トリオザ属種(Trioza spp.)、チフロシバ属種(Typhlocyba spp.)、ウナスピス属種(Unaspis spp.)、ビテウス・ビチホリイ(Viteus vitifolii)。
【0193】
ハチ目(Hymenoptera)の、例えば、ジプリオン属種(Diprion spp.)、ホプロカンパ属種(Hoplocampa spp.)、ラシウス属種(Lasius spp.)、モノモリウム・ファラオニス(Monomorium pharaonis)およびベスパ属種(Vespa spp.)。
【0194】
ワラジムシ目(Isopoda)の、例えば、アルマジリジウム・ブルガレ(Armadillidium vulgare)、オニスクス・アセルス(Oniscus asellus)およびポルセリオ・スカベル(Porcellio scaber)。
【0195】
シロアリ目(Isoptera)の、例えば、レチクリテルメス属種(Reticulitermes spp.)、オドントテルメス属種(Odontotermes spp.)。
【0196】
チョウ目(Lepidoptera)の、例えば、アクロニクタ・マジョル(Acronicta major)、アエジア・レウコメラス(Aedia leucomelas)、アグロチス属種(Agrotis spp.)、アラバマ・アルギラセア(Alabama argillacea)、アンチカルシア属種(Anticarsia spp.)、バラトラ・ブラシカエ(Barathra brassicae)、ブクラトリクス・ツルベリエラ(Bucculatrix thurberiella)、ブパルス・ピニアリウス(Bupalus piniarius)、カコエシア・ポダナ(Cacoecia podana)、カプア・レチクラナ(Capua reticulana)、カルポカプサ・ポモネラ(Carpocapsa pomonella)、ケイマトビア・ブルマタ(Cheimatobia brumata)、キロ属種(Chilo spp.)、コリストネウラ・フミフェラナ(Choristoneura fumiferana)、クリシア・アンビグエラ(Clysia ambiguella)、クナファロセルス属種(Cnaphalocerus spp.)、エアリアス・インスラナ(Earias insulana)、エフェスチア・クエフニエラ(Ephestia kuehniella)、エウプロクチス・クリソルホエア(Euproctis chrysorrhoea)、エウキソア属種(Euxoa spp.)、フェルチア属種(Feltia spp.)、ガレリア・メロネラ(Galleria mellonella)、ヘリコベルパ属種(Helicoverpa spp.)、ヘリオチス属種(Heliothis spp.)、ホフマノフィラ・プセウドスプレテラ(Hofmannophila pseudospretella)、ホモナ・マグナニマ(Homona magnanima)、ヒポノメウタ・パデラ(Hyponomeuta padella)、ラフィグマ属種(Laphygma spp.)、レウコプテラ属種(Leucoptera spp.)、リトコレチス・ブランカルデラ(Lithocolletis blancardella)、リトファネ・アンテナタ(Lithophane antennata)、ロキサグロチス・アルビコスタ(Loxagrotis albicosta)、リマントリア属種(Lymantria spp.)、マラコソマ・ネウストリア(Malacosoma neustria)、マメストラ・ブラシカエ(Mamestra brassicae)、モシス・レパンダ(Mocis repanda)、ミチムナ・セパラタ(Mythimna separata)、オリア属種(Oria spp.)、オウレマ・オリザエ(Oulema oryzae)、パノリス・フラメア(Panolis flammea)、ペクチノホラ・ゴシピエラ(Pectinophora gossypiella)、フィロクニスチス・シトレラ(Phyllocnistis citrella)、ピエリス属種(Pieris spp.)、プルテラ・キシロステラ(Plutella xylostella)、プロデニア属種(Prodenia spp.)、プセウダレチア属種(Pseudaletia spp.)、プセウドプルシア・インクルデンス(Pseudoplusia includens)、ピラウスタ・ヌビラリス(Pyrausta nubilalis)、ラキプルシア属種(Rachiplusia spp.)、スポドプテラ属種(Spodoptera spp.)、テルメシア・ゲマタリス(Thermesia gemmatalis)、チネア・ペリオネラ(Tinea pellionella)、チネオラ・ビセリエラ(Tineola bisselliella)、トルトリクス・ビリダナ(Tortrix viridana)、トリコプルシア属種(Trichoplusia spp.)、ツタ属種(Tuta spp.)。
【0197】
バッタ目(Orthoptera)の、例えば、アケタ・ドメスチクス(Acheta domesticus)、ブラッタ・オリエンタリス(Blatta orientalis)、ブラッテラ・ゲルマニカ(Blattella germanica)、グリロタルパ属種(Gryllotalpa spp.)、レウコファエア・マデラエ(Leucophaea maderae)、ロクスタ属種(Locusta spp.)、メラノプルス属種(Melanoplus spp.)、ペリプラネタ・アメリカナ(Periplaneta americana)、シストセルカ・グレガリア(Schistocerca gregaria)。
【0198】
ノミ目(Siphonaptera)の、例えば、セラトフィルス属種(Ceratophyllus spp.)およびキセノプシラ・ケオピス(Xenopsylla cheopis)。
【0199】
コムカデ目(Symphyla)の、例えば、スクチゲレラ・イマクラタ(Scutigerella immaculata)。
【0200】
アザミウマ目(Thysanoptera)の、例えば、バリオトリプス・ビフォルミス(Baliothrips biformis)、エネオトリプス・フラベンス(Enneothrips flavens)、フランクリニエラ属種(Frankliniella spp.)、ヘリオトリプス属種(Heliothrips spp.)、ヘルシノトリプス・フェモラリス(Hercinothrips femoralis)、カコトリプス属種(Kakothrips spp.)、リピフォロトリプス・クルエンタツス(Rhipiphorothrips cruentatus)、シロトトリプス属種(Scirtothrips spp.)、タエニオトリプス・カルダモニ(Taeniothrips cardamoni)、トリプス属種(Thrips spp.)。
【0201】
シミ目(Thysanura)の、例えば、レピスマ・サカリナ(Lepisma saccharina)。
【0202】
植物寄生性線虫には、例えば、以下のものが含まれる:アングイナ属種(Anguina spp.)、アフェレンコイデス属種(Aphelenchoides spp.)、ベロノアイムス属種(Belonoaimus spp.)、ブルサフェレンクス属種(Bursaphelenchus spp.)、ジチレンクス・ジプサシ(Ditylenchus dipsaci)、グロボデラ属種(Globodera spp.)、ヘリオコチレンクス属種(Heliocotylenchus spp.)、ヘテロデラ属種(Heterodera spp.)、ロンギドルス属種(Longidorus spp.)、メロイドギネ属種(Meloidogyne spp.)、プラチレンクス属種(Pratylenchus spp.)、ラドホルス・シミリス(Radopholus similis)、ロチレンクス属種(Rotylenchus spp.)、トリコドルス属種(Trichodorus spp.)、チレンコリンクス属種(Tylenchorhynchus spp.)、チレンクルス属種(Tylenchulus spp.)、チレンクルス・セミペネトランス(Tylenchulus semipenetrans)およびキシフィネマ属種(Xiphinema spp.)。
【0203】
適切な場合、本発明の活性化合物の組合せは、ある濃度または施用量において、除草剤、薬害軽減剤、生長調節剤もしくは植物の特性を改善する薬剤として、または殺微生物剤として、例えば、殺菌剤(fungicide)、抗真菌剤(antimycotic)、殺菌剤もしくは殺ウイルス剤(これは、ウイロイドに対する薬剤も包含する。)として、またはMLO(マイコプラズマ様生物)およびRLO(リケッチア様生物)に対する薬剤として使用することもできる。
【0204】
活性化合物は、通例の製剤、例えば、液剤、乳剤、水和剤、水性および油性懸濁液剤、粉末、粉剤、ペースト剤、水溶性粉末、水溶性粒剤、散布用粒剤、濃厚サスポエマルション剤、活性化合物を含浸させた天然化合物、活性化合物を含浸させた合成物質、肥料ならびにさらにはポリマー物質中のマイクロカプセル化物に変換することができる。
【0205】
これらの製剤は、公知の手法において、例えば、場合により界面活性剤、即ち、乳化剤および/または分散剤および/または泡形成剤を使用して活性化合物を増量剤、即ち、液体溶媒および/または固体担体と混合することにより生成される。製剤は、好適なプラント内で生成され、またはそうでなければ施用前もしくは施用の間に調製される。
【0206】
組成物自体および/またはこれから誘導される調製物(例えば噴霧液、種子紛衣物)に、特定の特性、例えば、ある技術的特性および/またはさらには特定の生物学的特性を付与するのに好適な物質が、助剤としての使用に好適である。典型的な助剤には、増量剤、溶媒および担体が含まれる。
【0207】
好適な増量剤は、例えば、水、極性および非極性の有機化学的液体、例えば、芳香族および非芳香族炭化水素(例えば、パラフィン、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン、クロロベンゼン);アルコールおよびポリオール(適切な場合、置換されていてもよく、エーテル化されていてもよく、および/またはエステル化されていてもよい。);ケトン(例えば、アセトン、シクロヘキサノン)、エステル(脂肪および油を含む。)および(ポリ)エーテル;非置換および置換アミン、アミド、ラクタム(例えば、N−アルキルピロリドン)およびラクトン;スルホンおよびスルホキシド(例えば、ジメチルスルホキシド)のクラスからのものである。
【0208】
使用される増量剤が水である場合、例えば、有機溶媒を補助溶媒として用いることも可能である。本質的には、好適な液体溶媒は、芳香族化合物、例えば、キシレン、トルエンまたはアルキルナフタレン、塩素化芳香族化合物または塩素化脂肪族炭化水素、例えば、クロロベンゼン、クロロエチレンまたは塩化メチレン、脂肪族炭化水素、例えば、シクロヘキサンまたはパラフィン、例えば、鉱油留分、鉱油および植物油、アルコール、例えば、ブタノールまたはグリコールならびにさらにはこれらのエーテルおよびエステル、ケトン、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンまたはシクロヘキサノン、強極性溶媒、例えば、ジメチルスルホキシドならびにさらには水である。
【0209】
本発明によれば、担体は、固体でも液体でもよく、より良好な施用性のため、特に植物または植物の部分または種子への施用のため、活性化合物が混合され、または活性化合物が結合する天然または合成の有機または無機物質を意味する。固体または液体担体は一般に不活性であり、農業における使用に好適であるべきである。
【0210】
好適な固体または液体担体は、
例えば、アンモニウム塩および天然岩粉、例えば、カオリン、粘土、タルク、白亜、石英、アタパルジャイト、モンモリロナイトまたは珪藻土および合成岩粉、例えば、微粉シリカ、アルミナおよびシリケートなどであり;粒剤に有用な固体担体には、例えば、粉砕して分別した天然石、例えば、方解石、大理石、軽石、海泡石および苦灰岩ならびにさらには無機および有機粉からなる合成顆粒ならびに有機材料、例えば、紙、おがくず、ココナッツ殻、トウモロコシ穂軸およびタバコ葉柄の顆粒が含まれ;有用な乳化剤および/または泡形成剤には、例えば、非イオン性およびアニオン性の乳化剤、例えば、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪族アルコールエーテル、例えば、アルキルアリールポリグリコールエーテル、アルキルスルホナート、アルキルスルファート、アリールスルホナートおよびさらにはタンパク質加水分解物が含まれ;好適な分散剤は、非イオン性および/またはイオン性の物質、例えば、アルコール−POEおよび/または−POPエーテル、酸および/またはPOP−POEエステル、アルキルアリールおよび/またはPOP POEエーテル、脂肪および/またはPOP POE付加体、POE−および/またはPOP−ポリオール誘導体、POE−および/またはPOP−ソルビタンもしくは−糖付加体、アルキルスルファートもしくはアリールスルファート、アルキル−もしくはアリールスルホナートおよびアルキルもしくはアリールホスファートまたは対応するPO−エーテル付加体のクラスからのものである。さらに、好適なオリゴマーまたはポリマー、例えば、ビニルモノマーから誘導されたもの、アクリル酸から誘導されたもの、EOおよび/またはPOの単独物または例えば(ポリ)アルコールもしくは(ポリ)アミンとの組合せから誘導されたものである。リグニンおよびこのスルホン酸誘導体、未変性セルロースおよび変性セルロース、芳香族および/または脂肪族スルホン酸ならびにさらにはこれらのホルムアルデヒドとの付加体を使用することも可能である。
【0211】
粘着付与剤、例えば、カルボキシメチルセルロースならびに粉末、顆粒またはラテックスの形態の天然および合成ポリマー、例えば、アラビアゴム、ポリビニルアルコールおよびポリビニルアセタートまたはそうでなければ天然リン脂質、例えば、セファリンおよびレシチンならびに合成リン脂質を製剤中に使用することができる。
【0212】
着色剤、例えば、無機顔料、例えば、酸化鉄、酸化チタンおよびプルシアンブルーならびに有機染料、例えば、アリザリン染料、アゾ染料および金属フタロシアニン染料ならびに微量栄養素、例えば、鉄、マンガン、ホウ素、銅、コバルト、モリブデンおよび亜鉛の塩を使用することが可能である。
【0213】
考えられる他の添加剤は、芳香物質、場合により改質されている鉱油または植物油、ロウならびに栄養素(微量栄養素を含む。)、例えば、鉄、マンガン、ホウ素、銅、コバルト、モリブデンおよび亜鉛の塩である。
【0214】
安定剤、例えば、低温安定剤、保存剤、酸化防止剤、光安定剤または化学的および/もしくは物理的安定性を改善する他の薬剤が存在してもよい。
【0215】
市販の製剤から調製される使用形態の活性化合物含有量は、広い限度内で変動し得る。使用形態の活性化合物濃度は、0.00000001から97重量%の活性化合物の範囲内、好ましくは、0.0000001から97重量%の範囲内、特に好ましくは、0.000001から83重量%の範囲内または0.000001から5重量%の範囲内、極めて特に好ましくは0.0001から1重量%の範囲内である。
【0216】
本発明による活性化合物の組合せは、この市販の製剤およびこの製剤から調製される使用形態中で、他の活性化合物、例えば、殺虫剤、誘引剤、滅菌剤、殺菌剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺菌剤、生長調節物質、除草剤、薬害軽減剤、肥料または情報化学物質との混合物として、存在することができる。
【0217】
他の公知の活性化合物、例えば、除草剤、肥料、生長調節剤、薬害軽減剤、情報化学物質との混合物も可能であり、または植物の特性を改善する薬剤との混合物も考えられる。
【0218】
本発明による活性化合物の組合せはさらに、殺虫剤として使用される場合、この市販の製剤およびこの製剤から調製される使用形態中で、協力剤との混合物として存在することができる。協力剤は、活性化合物の作用を増加させる化合物であり、添加される協力剤がこれ自体活性である必要はない。
【0219】
本発明による活性化合物の組合せはさらに、殺虫剤として使用される場合、この市販の製剤およびこの製剤から調製される使用形態中で、植物の環境内、植物の部分の表面上または植物組織内での使用後に活性化合物の分解を低減する阻害剤との混合物として存在することができる。
【0220】
化合物は、使用形態に適した慣習的な方法で用いられる。
【0221】
全ての植物および植物の部分を本発明により処理することができる。本明細書において、植物は、全ての植物および植物群、例えば、所望および好ましくない野性植物または作物植物(天然に生じる作物植物を含む。)を意味するものと理解される。従って、作物植物は、慣用の品種改良および最適化方法により、または生物工学および遺伝子工学法もしくはこれらの方法の組合せにより得ることができる植物であり得、トランスジェニック植物を含み、品種財産権により保護することができ、または保護することができない植物品種を含む。植物の部分は、植物の地上および地下の部分および器官の全て、例えば、苗条、葉、花および根を意味するものと理解されるべきであり、挙げることができる例は、葉、針状葉、茎、幹、花、子実体、果実および種子ならびにさらには根、塊茎および根茎である。植物の部分には、収穫物ならびにさらには栄養および生殖繁殖材料、例えば、果実、種子、挿し木、塊茎、根茎、接ぎ穂、種子、小球根、側枝および走茎も含まれる。
【0222】
活性化合物の組合せによる植物および植物の部分の本発明による処理は、直接実施され、または化合物をこれらの周囲、環境または貯蔵空間に、通例の処理方法により、例えば、浸漬、噴霧、蒸発、霧吹、散布、塗布、注入により、および繁殖材料の場合、特に種子の場合、さらには1種以上のコーティングを施用することにより作用させることにより実施される。
【0223】
以下の植物を、本発明により処理することができる植物として挙げることができる:ワタ、アマ、ブドウの木、果実、野菜、例えば、ロサセアエ属種(Rosaceae sp.)(例えば、ナシ状果、例えば、リンゴおよびセイヨウナシ、さらには核果、例えば、アンズ、サクランボ、アーモンドおよびモモならびに軟果、例えば、イチゴ)、リベシオイダエ属種(Ribesioidae sp.)、ジュグランダセアエ属種(Juglandaceae sp.)、ベツラセアエ属種(Betulaceae sp.)、アナカルジアセアエ属種(Anacardiaceae sp.)、ファガセアエ属種(Fagaceae sp.)、モラセアエ属種(Moraceae sp.)、オレアセアエ属種(Oleaceae sp.)、アクチニダセアエ属種(Actinidaceae sp.)、ラウラセアエ属種(Lauraceae sp.)、ムサセアエ属種(Musaceae sp.)(例えば、バナナ植物およびバナナプランテーション)、ルビアセアエ属種(Rubiaceae sp.)(例えば、コーヒー)、テアセアエ属種(Theaceae sp.)、ステルクリセアエ属種(Sterculiceae sp.)、ルタセアエ属種(Rutaceae sp.)(例えば、レモン、オレンジおよびグレープフルーツ);ソラナセアエ属種(Solanaceae sp.)(例えば、トマト)、リリアセアエ属種(Liliaceae sp.)、アステラセアエ属種(Asteraceae sp.)(例えば、レタス)、ウムベリフェラエ属種(Umbelliferae sp.)、クルシフェラエ属種(Cruciferae sp.)、ケノポジアセアエ属種(Chenopodiaceae sp.)、ククルビタセアエ属種(Cucurbitaceae sp.)(例えば、キュウリ)、アリアセアエ属種(Alliaceae sp.)(例えば、ニラネギ、タマネギ)、パピリオナセアエ属種(Papilionaceae sp.)(例えば、エンドウ);主要作物植物、例えば、グラミネアエ属種(Gramineae sp.)(例えば、トウモロコシ、芝、穀物、例えば、コムギ、ライムギ、イネ、オオムギ、エンバク、キビおよびライコムギ)、アステラセアエ属種(Asteraceae sp.)(例えば、ヒマワリ)、ブラシカセアエ属種(Brassicaceae sp.)(例えば、白キャベツ、赤キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、メキャベツ、チンゲン菜、コールラビ、スモールラディッシュ(small radish)およびさらにはナタネ、カラシ、セイヨウワサビおよびクレス)、ファバカエ属種(Fabacae sp.)(例えば、マメ、ラッカセイ)、パピリオナセアエ属種(Papilionaceae sp.)(例えば、ダイズ)、ソラナセアエ属種(Solanaceae sp.)(例えば、ジャガイモ)、ケノポジアセアエ属種(Chenopodiaceae sp.)(例えば、サトウダイコン、飼料用ビート、フダンソウ、アオゲイトウ);庭園および森林における有用な植物および観賞用植物;ならびに各場合におけるこれらの植物の遺伝子組換え型である。
【0224】
本発明による活性化合物の組合せは、種子の処理に特に好適である。本明細書において、好ましいまたは特に好ましいと上述した本発明による組合せを特に挙げることができる。従って、害虫により引き起こされる作物植物への損傷の大部分は、貯蔵の間および種子が土壌中に導入された後ならびに植物の発芽の間および発芽直後の種子が侵襲された場合に早くも起こる。生長中の植物の根および苗条は、特に傷つきやすく、小さい損傷さえ植物全体の死をもたらし得るので、この段階は特に重大である。従って、種子および発芽植物を好適な組成物の使用により保護することは特に大きな関心が持たれる。
【0225】
植物の種子を処理することによる害虫の防除は、長きにわたり知られており、継続的な改善の主題である。しかしながら、種子の処理には、常に十分に解決することができるとは限らない一連の問題が伴う。従って、播種後または植物の出芽後の、植物保護生成物の追加の施用を省く、種子および発芽植物を保護する方法を開発することが望ましい。さらに、植物自体を用いられる活性化合物により損傷させることなく、害虫による攻撃からの最適保護を種子および発芽植物に提供するように、用いられる活性化合物の量を最適化することが望ましい。特に、種子を処理する方法は、用いられる植物保護組成物の施用量を最小としながら、種子およびさらには発芽植物の最適保護を達成するため、トランスジェニック植物の内在的な殺虫特性も考慮すべきである。
【0226】
従って、本発明はまた、特に、本発明による活性化合物の組合せにより種子を処理することによる、種子および発芽植物を害虫による攻撃から保護する方法に関する。種子および発芽植物を害虫による攻撃から保護する本発明による方法は、式(I)の活性化合物およびピレトロイド1から25の1種により種子を同時に処理する方法を含む。この方法は、式(I)の活性化合物およびピレトロイド1から25の1種により種子を異なる時間において処理する方法も含む。本発明はまた、種子および得られる植物を害虫から保護するために種子を処理するための、本発明による活性化合物の組合せの使用に関する。さらに本発明は、害虫からの保護のために本発明による活性化合物の組合せにより処理された種子に関する。本発明はまた、式(I)の活性化合物およびピレトロイド1から25の1種で同時に処理された種子に関する。本発明はさらに、式(I)の活性化合物およびピレトロイド1から25の1種で異なる時間に処理された種子に関する。式(I)の活性化合物およびピレトロイド1から25の1種で異なる時間に処理された種子の場合において、本発明による組成物の個々の活性化合物は、種子上に異なる層で存在することができる。式(I)の活性化合物およびピレトロイド1から25の1種を含む層は、中間層により場合により隔てられていてもよい。本発明はまた、式(I)の活性化合物およびピレトロイド1から25の1種が、コーティングの構成成分としてまたはコーティングに加えた(1種以上の)さらなる層として施用されている種子に関する。
【0227】
特に好ましくは、種子を処理するために式(I−1)、(I−2)、(I−3)、(I−4)、(I−5)、(I−6)、(I−7)および(I−8)の化合物からなる群から選択される少なくとも1種の式(I)の化合物ならびにトランスフルトリンを含む本発明による活性化合物の組合せを使用することが挙げられる。さらに、特に好ましくは、トランスジェニック種子を処理するために式(I−1)、(I−2)、(I−3)、(I−4)、(I−5)、(I−6)、(I−7)および(I−8)の化合物からなる群から選択される少なくとも1種の式(I)の化合物ならびにトランスフルトリンを含む本発明による活性化合物の組合せを使用することが挙げられる。また、特に好ましくは、式(I−1)、(I−2)、(I−3)、(I−4)、(I−5)、(I−6)、(I−7)および(I−8)の化合物からなる群から選択される少なくとも1種の式(I)の化合物ならびにトランスフルトリンを含む本発明による活性化合物の組合せにより処理された種子が挙げられる。さらに、特に好ましくは、式(I−1)、(I−2)、(I−3)、(I−4)、(I−5)、(I−6)、(I−7)および(I−8)の化合物からなる群から選択される少なくとも1種の式(I)の活性化合物ならびにトランスフルトリンにより同時に処理された種子が挙げられる。さらに、特に好ましくは、式(I−1)、(I−2)、(I−3)、(I−4)、(I−5)、(I−6)、(I−7)および(I−8)の化合物からなる群から選択される少なくとも1種の式(I)の活性化合物ならびにトランスフルトリンにより異なる時間において処理された種子が挙げられる。
【0228】
本発明の利点の1つは、本発明による活性化合物の組合せの特定の浸透特性のため、この活性化合物の組合せによる種子の処理は、種子自体だけでなく、出芽後に得られる植物も害虫から保護することである。このように、播種時またはこの直後の作物の即時処理を省くことができる。
【0229】
さらなる利点は、個々の殺虫活性化合物と比較した本発明による活性化合物の組合せの殺虫活性の相乗的増加であり、この活性は、2種の活性化合物が個々に施用される場合に予期される活性を上回る。さらなる利点は、個々の殺真菌活性化合物と比較した本発明による活性化合物の組合せの殺真菌活性の相乗的向上であり、この活性は、活性化合物が個々に施用される場合に予期される活性を上回る。このことにより、用いられる活性化合物の量の最適化が可能になる。
【0230】
同様に、本発明による活性化合物の組合せは、特にトランスジェニック種子にも使用することができ、この種子から得られる植物は、害虫を標的とするタンパク質を発現することができるという事実を利点として考慮すべきである。本発明による活性化合物の組合せによるこのような種子の処理により、ある害虫を、例えば、殺虫性タンパク質の発現により既に防除することができ、さらに本発明による活性化合物の組合せにより損傷から保護することができる。
【0231】
本発明による活性化合物の組合せは、農業、温室、森林または園芸において用いられる、既に上述した任意の植物品種の種子の保護に好適である。特に、この種子は、トウモロコシ、ラッカセイ、キャノーラ、ナタネ、ケシ、ダイズ、ワタ、ビート(例えば、サトウダイコンおよび飼料用ビート)、イネ、キビ、コムギ、オオムギ、エンバク、ライムギ、ヒマワリ、タバコ、ジャガイモまたは野菜(例えば、トマト、キャベツ種)の種子の形態をとる。本発明による活性化合物の組合せは、同様に、既に上述した果実植物および野菜の種子の処理に好適である。トウモロコシ、ダイズ、ワタ、コムギおよびキャノーラまたはナタネの種子の処理が特に重要である。
【0232】
既に上述した通り、本発明による活性化合物の組合せによるトランスジェニック種子の処理も特に重要である。この種子は、一般に、特に殺虫特性を有するポリペプチドの発現を制御する少なくとも1種の異種遺伝子を含む植物の種子である。トランスジェニック種子における異種遺伝子は、微生物、例えば、バチルス属(Bacillus)、リゾビウム属(Rhizobium)、シュードモナス属(Pseudomonas)、セラチア属(Serratia)、トリコデルマ属(Trichoderma)、クラビバクター属(Clavibacter)、グロムス属(Glomus)またはグリオクラジウム属(Gliocladium)に由来し得る。本発明は、バチルス属種(Bacillus sp.)に由来する少なくとも1種の異種遺伝子を含み、遺伝子産物が、アワノメイガおよび/またはウエスタンコーンルートワームに対する活性を示すトランスジェニック種子の処理に特に好適である。特に好ましくは、この遺伝子は、バチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)に由来する異種遺伝子である。
【0233】
本発明の範囲内で、本発明による活性化合物の組合せは、単独でまたは好適な製剤で種子に施用される。好ましくは、種子は、処理の間の損傷を避けるのに十分に安定な状態で処理される。一般に、種子は、収穫および播種の間の任意の時点において処理することができる。通常使用される種子は、植物から分離され、穂軸、殻、葉柄、皮、毛または果肉を含まないものである。
【0234】
種子を処理する場合、一般に、種子に施用される本発明による活性化合物の組合せの量および/またはさらなる添加剤の量が、種子の発芽に悪影響をおよぼさないように、または得られる植物が損傷しないように選択されるよう留意しなければならない。このことは、特に、ある施用量において植物毒性効果を有し得る活性化合物の場合に注意しなければならない。
【0235】
本発明による組成物は、直接、即ち、いかなる他の構成成分も含有することなく、未希釈で施用することができる。一般に、本組成物を好適な製剤の形態で種子に施用することが好ましい。種子を処理するのに好適な製剤および方法は、当業者に公知であり、例えば、以下の文献:US4,272,417A、US4,245,432A、US4,808,430A、US5,876,739A、US2003/0176428A1、WO2002/080675A1、WO2002/028186A2に記載されている。
【0236】
本発明により使用することができる活性化合物は、通例の種子紛衣製剤、例えば、液剤、乳剤、懸濁液剤、粉末、フォーム剤、スラリー剤および種子のための他の塗布組成物ならびにさらにはULV製剤に変換することができる。
【0237】
これらの製剤は、活性化合物を、通例の添加剤、例えば、通例の増量剤およびさらには溶媒または希釈剤、着色剤、湿潤剤、分散剤、乳化剤、脱泡剤、保存剤、二次増粘剤、接着剤、ジベレリンおよびさらには水などと混合することにより公知の様式において調製される。
【0238】
本発明により使用することができる種子紛衣製剤中に存在することができる着色剤は、このような目的に通例である全ての着色剤である。これに関して、難水溶性の顔料だけでなく、水溶性の染料も使用することができる。例には、ローダミンB、C.I.ピグメントレッド112およびC.I.ソルベントレッド1の名称により公知のものが含まれる。
【0239】
本発明により使用することができる種子紛衣製剤中に存在することができる好適な湿潤剤は、農薬活性化合物の製剤に慣用的に使用される湿潤を促進する全ての物質である。好ましくは、アルキルナフタレンスルホナート、例えば、ジイソプロピルまたはジイソブチルナフタレンスルホナートを使用することが挙げられる。
【0240】
本発明により使用することができる種子紛衣製剤中に存在することができる好適な分散剤および/または乳化剤は、農薬活性化合物の製剤に慣用的に使用される全ての非イオン性、アニオン性およびカチオン性分散剤である。好ましくは、非イオン性もしくはアニオン性分散剤または非イオン性もしくはアニオン性分散剤の混合物を使用することが挙げられる。挙げることができる好適な非イオン性分散剤は、特に、エチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックポリマー、アルキルフェノールポリグリコールエーテルおよびトリスチリルフェノールポリグリコールエーテルならびにこれらのリン酸化または硫酸化誘導体である。好適なアニオン性分散剤は、特に、リグノスルホナート、ポリアクリル酸塩およびアリールスルホナート/ホルムアルデヒド縮合物である。
【0241】
本発明により使用することができる種子紛衣製剤中に存在することができる消泡剤は、農薬活性化合物の製剤に慣用的に使用される全ての泡止め物質である。シリコーン消泡剤およびステアリン酸マグネシウムを好ましく使用することができる。
【0242】
本発明により使用することができる種子紛衣製剤中に存在することができる保存剤は、このような目的のために農薬組成物中で用いることができる全ての物質である。例として、ジクロロフェンおよびベンジルアルコールヘミホルマールを挙げることができる。
【0243】
本発明により使用することができる種子紛衣製剤中に存在することができる二次増粘剤は、このような目的のために農薬組成物中で用いることができる全ての物質である。セルロース誘導体、アクリル酸誘導体、キサンタン、改質粘土および微粉シリカが好ましい。
【0244】
本発明により使用することができる種子紛衣製剤中に存在することができる接着剤は、種子紛衣製品中で用いることができる全ての通例の結合剤である。ポリビニルピロリドン、ポリビニルアセタート、ポリビニルアルコールおよびチロースを好ましいものとして挙げることができる。
【0245】
本発明により使用することができる種子紛衣製剤中に存在することができるジベレリンは、好ましくは、ジベレリンA1、A3(=ジベレリン酸)、A4およびA7であり;ジベレリン酸が特に好ましく使用される。ジベレリンは公知である(R.Wegler「Chemie der Pflanzenschutz−and Schadlingsbekampfungsmittel」[Chemistry of the Crop Protection Compositions and Pesticides],Vol.2,Springer Verlag,1970,pp.401−412を参照されたい。)。
【0246】
本発明により使用することができる種子紛衣製剤は、トランスジェニック植物の種子を含む広範囲の種子の処理のため、直接または水により事前に希釈した後に用いることができる。これに関して、発現により形成される物質と相まって追加の相乗効果も生じ得る。
【0247】
種子紛衣操作のために慣用的に用いることができる全ての混合機が、本発明により使用することができる種子紛衣製剤またはこれから水の添加により調製された調製物による種子の処理に好適である。具体的には、手順は種子紛衣操作の間に限り、この操作において種子を混合機中に装入し、特定の所望量の種子紛衣製剤を、このままでまたは水により事前に希釈した後に添加し、全てを製剤が種子上に均一に分布するまで混合する。適切な場合、この手順に乾燥方法が続く。
【0248】
本発明による処理方法は、遺伝子組換え生物(GMO)、例えば植物または種子の処理において使用することができる。遺伝子組換え植物(またはトランスジェニック植物)は、異種遺伝子がゲノム中に安定的に統合された植物である。「異種遺伝子」という表現は、本質的に、植物の外部で提供され、または集められ、核ゲノム、葉緑体ゲノムまたはミトコンドリアゲノム中に導入された場合、対象のタンパク質またはポリペプチドを発現することにより、または植物中に存在する他の(1種以上の)遺伝子を(例えば、アンチセンス技術、コサプレッション技術またはRNAi技術[RNA干渉]を使用して)下方制御もしくは発現抑制することにより形質転換植物に新規または改善された農学的または他の特性を与える遺伝子を意味する。ゲノム中に局在する異種遺伝子は、トランス遺伝子とも呼ばれる。トランス遺伝子は、植物ゲノム中のこの特定の局在により定義され、形質転換イベントまたはトランスジェニックイベントと呼ばれる。
【0249】
植物種または植物品種、これらの場所および生長条件(土壌、気候、植生期間、養分)に応じて、本発明による処理は超付加(「相乗」)効果をもたらすこともできる。例えば、実際に予測することができる効果を上回る以下の効果が考えられる:施用量の低減ならびに/または活性スペクトルの拡張ならびに/または本発明により使用することができる活性化合物および組成物の活性の増加、より良好な植物生長、高温または低温に対する耐性の増加、干ばつまたは水もしくは土壌塩含有物に対する耐性の増加、開花能力の増加、より容易な収穫、成熟の加速、高い収穫高、より大きい果実、より大きい草高、より濃緑色の葉色、より早期の開花、収穫生産物のより良好な品質および/またはより高い栄養価、より高い果実糖濃度、収穫生産物のより良好な貯蔵安定性および/または加工性。
【0250】
ある施用量において、本発明による活性化合物の組合せは、植物において強化効果を有することもできる。従って、これらの組合せは、好ましくない植物病原性真菌および/または微生物および/またはウイルスによる攻撃に対する植物の防御系を動員するのに好適である。このことは、適切な場合、例えば真菌に対する、本発明による組合せの活性の向上の理由の1つであり得る。植物強化(抵抗性誘導)物質は、本明細書において、処理された植物が、好ましくない植物病原性真菌および/または微生物および/またはウイルスを後で接種された場合、これらの好ましくない植物病原性真菌および/または微生物および/またはウイルスに対してかなりの程度の抵抗性を示すように植物の防御系を刺激することができる物質または物質の組合せを意味するものと理解されたい。この場合において、好ましくない植物病原性真菌および/または微生物および/またはウイルスは、植物病原性真菌、細菌およびウイルスを意味するものと理解される。従って、本発明による物質は、処理後ある期間内で上記病原体による攻撃に対して植物を保護するために用いることができる。保護がなされる期間は、一般に、活性化合物による植物の処理後、1から10日、好ましくは1から7日に及ぶ。
【0251】
本発明により好ましく処理される植物および植物品種には、これらの植物(品種改良および/または生物工学的手段により得られるかどうかに関わらず)に特に有利で有用な形質を付与する遺伝子素材を有する全ての植物が含まれる。
【0252】
本発明によりさらに好ましく処理される植物および植物品種は、1種以上の生物ストレス要因に対して抵抗性があり、即ち、前記植物は、害虫および有害微生物、例えば、線虫、昆虫、ダニ、植物病原性真菌、細菌、ウイルスおよび/またはウイロイドに対してより良好な防御を有する。
【0253】
本発明によりさらに処理することができる植物および植物品種は、1種以上の非生物ストレス要因に抵抗性である植物である。非生物ストレス条件には、例えば、干ばつ、低温曝露、熱曝露、浸透圧ストレス、洪水、土壌塩分の増加、無機物曝露の増加、オゾンへの曝露、強光への曝露、窒素栄養素の利用可能性の制限、リン栄養素の利用可能性の制限または日陰の忌避が含まれ得る。
【0254】
本発明によりさらに処理することができる植物および植物品種は、収量特性の向上を特徴とする植物である。前記植物における収量向上は、例えば、植物生理、生長および発生の改善、例えば、水の利用効率、水の保持効率の改善、窒素利用の改善、炭素同化の向上、光合成の改善、発芽効率の増加および成熟の促進の結果であり得る。収量はさらに、早期開花、雑種種子産生のための開花制御、苗の活力、植物サイズ、節間数および距離、根の生長、種子サイズ、果実サイズ、さやのサイズ、さやまたは穂の数、さやまたは穂当たりの種子数、種子の質量、種子登熟の向上、種子飛散の低減、さや裂開の低減ならびに耐倒伏性を含む(ストレスおよび非ストレス条件下における)植物構造の改善により影響を受け得る。さらなる収量形質には、種子組成、例えば、炭水化物含有量、タンパク質含有量、油の含有量および組成、栄養価、非栄養化合物の低減、加工性の改善ならびにより良好な貯蔵安定性が含まれる。
【0255】
本発明により処理することができる植物は、一般により高い収量、強勢の増加、より良好な健康および生物および非生物ストレス要因に対する抵抗性をもたらすヘトローシスまたは雑種強勢の特徴を既に発現している交配植物である。このような植物は、典型的には、同系交配雄性不稔親系統(雌親)を別の同系交配雄性稔性親系統(雄親)と交配することにより作製される。雑種種子は、典型的には、雄性不稔植物から収穫され、栽培者に販売される。雄性不稔植物は、雄穂除去(即ち、雄生殖器または雄花の機械的除去)により生産することもできるが(例えば、トウモロコシにおいて)、より典型的には、雄性不稔は、植物ゲノムにおける遺伝的決定基の結果である。この場合において、および特に種子が交配植物から収穫すべき所望の生産物である場合、雄性不稔に関与する遺伝的決定基を含有する交配植物における雄性稔性が完全に回復されることを確保することが典型的には有用である。このことは、雄親が、雄性不稔に関与する遺伝的決定基を含有する交配植物において雄性稔性を回復することができる好適な稔性回復遺伝子を有することを確保することにより達成することができる。雄性不稔についての遺伝的決定基は、細胞質中に局在し得る。細胞質の雄性不稔(CMS)の例は、例えば、ブラシカ属種(Brassica species)において記載された(WO1992/005251、WO1995/009910、WO1998/27806、WO2005/002324、WO2006/021972およびUS6,229,072)。しかしながら、雄性不稔についての遺伝的決定基は核ゲノム中にも局在し得る。雄性不稔植物は、植物生物工学法、例えば、遺伝子工学により得ることもできる。雄性不稔植物を得る特に有用な手段は、WO89/10396に記載されており、例えば、リボヌクレアーゼ、例えば、バルナーゼは雄ずいにおけるタペート細胞中で選択的に発現される。次いで、稔性は、リボヌクレアーゼ阻害物質、例えば、バルスターのタペート細胞中における発現により回復させることができる(例えば、WO1991/002069)。
【0256】
本発明により処理することができる(植物生物工学法、例えば、遺伝子工学により得られる)植物または植物品種は、除草剤耐性植物、即ち、1種以上の所与の除草剤に耐性となるようにされた植物である。このような植物は、遺伝子形質転換かまたは、このような除草剤耐性を付与する突然変異を含有する植物の選択のいずれかにより得ることができる。
【0257】
除草剤耐性植物は、例えば、グリホサート耐性植物、即ち、除草剤のグリホサートまたはこの塩に耐性となるようにされた植物である。例えば、グリホサート耐性植物は、酵素の5−エノールピルビルシキマート−3−ホスファートシンターゼ(EPSPS)をコードする遺伝子により植物を形質転換することにより得ることができる。このようなEPSPS遺伝子の例は、細菌のサルモネラ・ティフィムリウム(Salmonella typhimurium)のAroA遺伝子(突然変異体CT7)(Comai et al.,Science(1983),221,370−371)、細菌のアグロバクテリウム属種(Agrobacterium sp.)のCP4遺伝子(Barry et al.,Curr.Topics Plant Physiol.(1992),7,139−145)、ペチュニアEPSPSをコードする遺伝子(Shah et al,Science(1986),233,478−481)、トマトEPSPS(Gasser et al.,J.Biol.Chem.1988,263、4280−4289)またはエレウシン属(Eleusine)EPSPS(WO2001/66704)である。このEPSPSは、例えば、EP−A0837944、WO2000/066746、WO2000/066747またはWO2002/026995に記載の通り、突然変異EPSPSでもあり得る。グリホサート耐性植物は、US5,776,760およびUS5,463,175に記載されている通り、グリホサートキシドレダクターゼ酵素をコードする遺伝子を発現させることにより得ることもできる。グリホサート耐性植物は、例えば、WO2002/036782、WO2003/092360、WO2005/012515およびWO2007/024782に記載の通り、グリホサートアセチルトランスフェラーゼ酵素をコードする遺伝子を発現させることにより得ることもできる。グリホサート耐性植物は、例えば、WO2001/024615またはWO2003/013226に記載の通り、上記遺伝子の天然に生じる突然変異を含有する植物を選択することにより得ることもできる。
【0258】
他の除草剤耐性植物は、例えば、酵素グルタミンシンターゼを阻害する除草剤、例えば、ビアラホス、ホスフィノトリシンまたはグルホシナートに耐性となるようにされた植物である。このような植物は、除草剤を解毒する酵素または阻害に耐性である突然変異グルタミンシンターゼ酵素を発現させることにより得ることができる。1種のこのような有効な解毒酵素は、例えば、ホスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼをコードする酵素(例えば、ストレプトマイセス属種(Streptomyces species)からのbarおよびpatタンパク質など)である。外因性ホスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼを発現する植物は、例えば、US5,561,236;US5,648,477;US5,646,024;US5,273,894;US5,637,489;US5,276,268;US5,739,082;US5,908,810およびUS7,112,665に記載されている。
【0259】
さらなる除草剤耐性植物は、酵素のヒドロキシフェニルピルバートジオキシゲナーゼ(HPPD)を阻害する除草剤に耐性となるようにされた植物でもあり、ヒドロキシフェニルピルバートジオキシゲナーゼは、パラ−ヒドロキシフェニルピルバート(HPP)がホモゲンチサートに転換される反応を触媒する酵素である。HPPD阻害剤に耐性である植物は、WO1996/038567、WO1999/024585およびWO1999/024586により、天然に生じる抵抗性HPPD酵素をコードする遺伝子または突然変異HPPD酵素をコードする遺伝子により形質転換することができる。HPPD阻害剤への耐性は、HPPD阻害剤による天然HPPD酵素の阻害にも関わらず、ホモゲンチサートの形成を可能にするある酵素をコードする遺伝子により植物を形質転換することにより得ることもできる。このような植物および遺伝子は、WO1999/034008およびWO2002/36787に記載されている。HPPD阻害剤への植物の耐性は、WO2004/024928に記載の通り、HPPD耐性酵素をコードする遺伝子に加えて酵素のプレフェナートデヒドロゲナーゼをコードする遺伝子により植物を形質転換することにより改善することもできる。
【0260】
さらなる除草剤耐性植物は、アセトラクタートシンターゼ(ALS)阻害剤に耐性となるようにされた植物である。公知のALS阻害剤には、例えば、スルホニル尿素、イミダゾリノン、トリアゾロピリミジン、ピリミジニルオキシ(チオ)ベンゾアートおよび/またはスルホニルアミノカルボニルトリアゾリノン除草剤が含まれる。ALS酵素(アセトヒドロキシ酸シンターゼ、AHASとしても知られている。)における様々な突然変異は、例えば、Tranel and Wright,Weed Science(2002),50,700−712ならびにさらにはUS5,605,011、US5,378,824、US5,141,870およびUS5,013,659に記載の通り、様々な除草剤および除草剤の群への耐性を付与することが知られている。スルホニル尿素耐性植物およびイミダゾリノン耐性植物の生産は、US5,605,011;US5,013,659;US5,141,870;US5,767,361;US5,731,180;US5,304,732;US4,761,373;US5,331,107;US5,928,937およびUS5,378,824ならびにさらには国際公開WO1996/033270に記載されている。さらなるイミダゾリノン耐性植物は、例えば、WO2004/040012、WO2004/106529、WO2005/020673、WO2005/093093、WO2006/007373、WO2006/015376、WO2006/024351およびWO2006/060634にも記載されている。さらなるスルホニル尿素およびイミダゾリノン耐性植物は、例えば、WO2007/024782にも記載されている。
【0261】
イミダゾリノンおよび/またはスルホニル尿素に耐性である他の植物は、例えば、US5,084,082にダイズについて、WO1997/41218にイネについて、US5,773,702およびWO1999/057965にサトウダイコンについて、US5,198,599にレタスについてまたはWO2001/065922にヒマワリについて記載の通り、誘発突然変異、除草剤の存在下での細胞培養における選択または突然変異品質改良により得ることができる。
【0262】
本発明によりさらに処理することができる(植物生物工学法、例えば、遺伝子工学により得られる)植物または植物品種は、耐昆虫性トランスジェニック植物、即ち、ある標的昆虫による攻撃に抵抗性となるようにされた植物である。このような植物は、遺伝子形質転換により、またはこのような耐昆虫性を付与する突然変異を含有する植物の選択により得ることができる。
【0263】
本明細書において「耐昆虫性トランスジェニック植物」という用語には、以下のものをコードするコード配列を含む少なくとも1種のトランス遺伝子を含有する任意の植物が含まれる:
1)バチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)からの殺虫性結晶タンパク質もしくはこの殺虫性部分、例えば、バチルス・チューリンゲンシス毒素命名においてCrickmore et al.(2005)により更新されたCrickmore et al.,Microbiology and Molecular Biology Reviews(1998),62,807−813に列挙された殺虫性結晶タンパク質(オンライン:http://www.lifesci.sussex.ac.uk/Home/Neil_Crickmore/Bt/)もしくはこれらの殺虫性部分、例えば、Cryタンパク質クラスのCry1Ab、Cry1Ac、Cry1F、Cry2Ab、Cry3AeもしくはCry3Bbのタンパク質もしくはこれらの殺虫性成分;または
2)バチルス・チューリンゲンシスからの第2の他の結晶タンパク質もしくはこの部分の存在下で殺虫性である、バチルス・チューリンゲンシスからの結晶タンパク質もしくはこの部分、例えば、Cy34およびCy35結晶タンパク質から構成される二元毒素(Moellenbeck et al.,Nat.Biotechnol.2001,19,668−72;Schnepf et al.,Applied Environm.Microb.(2006),71,1765−1774);または
3)バチルス・チューリンゲンシスからの2種の異なる殺虫性結晶タンパク質の部分を含む雑種殺虫性タンパク質、例えば、上記1)のタンパク質の雑種または上記2)のタンパク質の雑種、例えば、トウモロコシイベントMON98034(WO2007/027777)により産生されるCry1A.105タンパク質;または
4)標的昆虫種へのより高い殺虫活性を得るため、および/もしくは影響を受ける標的昆虫種の範囲を拡げるため、および/もしくはクローニングもしくは形質転換の間にコードDNAに誘導された変化のために、一部の、特に1から10個のアミノ酸が別のアミノ酸に置き換えられた上記項目1)から3)のいずれか1種のタンパク質、例えば、トウモロコシイベントMON863もしくはMON88017におけるCry3Bb1タンパク質もしくはトウモロコシイベントMIR604におけるCry3Aタンパク質;または
5)バチルス・チューリンゲンシスもしくはバチルス・セレウス(Bacillus cereus)からの殺虫性分泌タンパク質もしくはこの殺虫性部分、例えば、http://www.lifesci.sussex.ac.uk/home/Neil_Crickmore/Bt/vip.htmlに列記されている植物性殺虫性タンパク質(VIP)、例えば、VIP3Aaタンパク質クラスからのタンパク質;または
6)バチルス・チューリンゲンシスもしくはバチルス・セレウスからの第2の分泌タンパク質の存在下で殺虫性である、バチルス・チューリンゲンシスもしくはバチルス・セレウスからの分泌タンパク質、例えば、VIP1AおよびVIP2Aタンパク質から構成される二元毒素(WO1994/21795);または
7)バチルス・チューリンゲンシスもしくはバチルス・セレウスからの異なる分泌タンパク質からの部分を含む雑種殺虫性タンパク質、例えば、上記1)のタンパク質の雑種もしくは上記2)のタンパク質の雑種;または
8)標的昆虫種へのより高い殺虫活性を得るため、および/もしくは影響を受ける標的昆虫種の範囲を拡げるため、および/もしくはクローニングもしくは形質転換の間にコードDNAに誘導された変化(一方、殺虫性タンパク質を依然としてコードしている。)のために、一部の、特に1から10個のアミノ酸が別のアミノ酸により置き換えられた上記項目1)から3)のいずれか1種のタンパク質、例えば、ワタイベントCOT102におけるVIP3Aaタンパク質。
【0264】
当然、本明細書において使用される耐昆虫性トランスジェニック植物には、上記クラス1から8のいずれか1種のタンパク質をコードする遺伝子の組合せを含む任意の植物も含まれる。一実施形態において、影響を受ける標的昆虫種の範囲を拡げるため、または同一の標的昆虫種に殺虫性であるが、異なる作用様式を有する、例えば、昆虫における異なる受容体結合部位に結合する異なるタンパク質を使用することにより植物に対する耐昆虫性の発生を遅延させるため、耐昆虫性植物は、上記クラス1から8のいずれか1種のタンパク質をコードする1種超のトランス遺伝子を含有する。
【0265】
同様に本発明により処理することができる(植物生物工学法、例えば、遺伝子工学により得られる)植物または植物品種は、非生物ストレス要因に耐性である。このような植物は、遺伝子形質転換により、またはこのような耐ストレス性を付与する突然変異を含有する植物の選択により得ることができる。特に有用なストレス耐性植物には、以下のものが含まれる:
a.WO2000/004173またはEP04077984.5もしくはEP06009836.5明細書に記載の、植物細胞または植物におけるポリ(ADP−リボース)ポリメラーゼ(PARP)遺伝子の発現および/または活性を低減することができるトランス遺伝子を含有する植物。
b.例えば、WO2004/090140に記載の、植物または植物細胞のPARGコード遺伝子の発現および/または活性を低減することができるストレス耐性を向上させるトランス遺伝子を含有する植物;
c.例えば、EP04077624.7またはWO2006/133827またはPCT/EP07/002433に記載の、ニコチンアミダーゼ、ニコチナートホスホリボシルトランスフェラーゼ、ニコチン酸モノヌクレオチドアデニルトランスフェラーゼ、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドシンターゼまたはニコチンアミドホスホリボシルトランスフェラーゼを含むニコチンアミドアデニンジヌクレオチドサルベージ生合成経路の植物機能酵素をコードするストレス耐性を向上させるトランス遺伝子を含有する植物。
【0266】
本発明によりさらに処理することができる(植物生物工学法、例えば、遺伝子工学により得られる)植物または植物品種は、収穫生産物の量の変化、質および/もしくは貯蔵安定性および/または収穫生産物の特定の成分の特性の変化、例えば、以下のものを示す:
1)物理化学的特質に関して、特に、アミロース含有量またはアミロース/アミロペクチン比、分枝度、平均鎖長、側鎖分布、粘度挙動、ゲル抵抗性、デンプンの粒径および/または粒子形態に関して、野性型の植物細胞または植物において合成されたデンプンと比較して、ある用途により良好に適合するように変えられている変性デンプンを合成するトランスジェニック植物。変性デンプンを合成するこのトランスジェニック植物は、例えば、EP0571427、WO1995/004826、EP0719338、WO1996/15248、WO1996/19581、WO1996/27674、WO1997/11188、WO1997/26362、WO1997/32985、WO1997/42328、WO1997/44472、WO1997/45545、WO1998/27212、WO1998/40503、WO99/58688、WO1999/58690、WO1999/58654、WO2000/008184、WO2000/008185、WO2000/28052、WO2000/77229、WO2001/12782、WO2001/12826、WO2002/101059、WO2003/071860、WO2004/056999、WO2005/030942、WO2005/030941、WO2005/095632、WO2005/095617、WO2005/095619、WO2005/095618、WO2005/123927、WO2006/018319、WO2006/103107、WO2006/108702、WO2007/009823、WO2000/22140、WO2006/063862、WO2006/072603、WO2002/034923、EP06090134.5、EP06090228.5、EP06090227.7、EP07090007.1、EP07090009.7、WO2001/14569、WO2002/79410、WO2003/33540、WO2004/078983、WO2001/19975、WO1995/26407、WO1996/34968、WO1998/20145、WO1999/12950、WO1999/66050、WO1999/53072、US6,734,341、WO2000/11192、WO1998/22604、WO1998/32326、WO2001/98509、WO2001/98509、WO2005/002359、US5,824,790、US6,013,861、WO1994/004693、WO1994/009144、WO1994/11520、WO1995/35026またはWO1997/20936に記載されている。
【0267】
2)非デンプン炭水化物ポリマーを合成する、または遺伝子組換えを有することなく野性型植物と比較して変化した特性を有する非デンプン炭水化物ポリマーを合成するトランスジェニック植物。例は、EP0663956、WO1996/001904、WO1996/021023、WO1998/039460およびWO1999/024593に記載の特にイヌリンおよびレバンタイプのポリフルクトースを産生する植物、WO1995/031553、US2002/031826、US6,284,479、US5,712,107、WO1997/047806、WO1997/047807、WO1997/047808およびWO2000/14249に記載のα−1,4グルカンを産生する植物、WO2000/73422に記載のα−1,6分枝α−1,4グルカンを産生する植物ならびにWO2000/047727、EP06077301.7、US5,908,975およびEP0728213に記載のアルテルナンを産生する植物である。
【0268】
3)例えば、WO2006/032538、WO2007/039314、WO2007/039315、WO2007/039316、JP2006/304779およびWO2005/012529に記載のヒアルロナンを産生するトランスジェニック植物。
【0269】
本発明によりさらに処理することができる(植物生物工学法、例えば、遺伝子工学により得られる)植物または植物品種は、繊維特性が変化したワタ植物などの植物である。このような植物は、遺伝子形質転換により、またはこのような繊維特性の変化を付与する突然変異を含有する植物の選択により得ることができ、以下のものを含む:
a)WO1998/000549に記載の、セルロースシンターゼ遺伝子の変化した形態を含有するワタ植物などの植物;
b)WO2004/053219に記載の、rsw2またはrsw3相同核酸の変化した形態を含有するワタ植物などの植物;
c)WO2001/017333に記載の、スクロースホスファートシンターゼの発現が増加したワタ植物などの植物;
d)WO02/45485に記載の、スクロースシンターゼの発現が増加したワタ植物などの植物;
e)WO2005/017157に記載の、繊維細胞基底における原形質連絡のゲーティングの時期が、例えば繊維選択的β−1,3−グルカナーゼの下方制御を介して変えられるワタ植物などの植物;
f)WO2006/136351に記載の、例えば、nodCを含むN−アセチルグルコサミントランスフェラーゼ遺伝子およびキチンシンターゼ遺伝子の発現を介して、反応性が変化した繊維を有するワタ植物などの植物。
【0270】
本発明によりさらに処理することができる(植物生物工学法、例えば、遺伝子工学により得られる)植物または植物栽培品種は、油プロファイル特性が変化したナタネまたは関連するブラシカ属(Brassica)植物などの植物である。このような植物は、遺伝子形質転換により、またはこのような油特性の変化を付与する突然変異を含有する植物の選択により得ることができ、以下のものを含む:
a)例えば、US5,969,169、US5,840,946またはUS6,323,392またはUS6,063,947に記載の、高いオレイン酸含有量を有する油を産生するナタネ植物などの植物;
b)US6,270,828、US6,169,190またはUS5,965,755に記載の、低いリノレン酸含有量を有する油を産生するナタネ植物などの植物;
c)例えば、US5,434,283に記載の、低レベルの飽和脂肪酸を有する油を産生するナタネ植物などの植物。
【0271】
本発明により処理することができる特に有用なトランスジェニック植物は、1種以上の毒素をコードする1種以上の遺伝子を含む植物であり、以下の商品名で入手可能なトランスジェニック植物である:YIELDGARD(登録商標)(例えば、トウモロコシ、ワタ、ダイズ)、KnockOut(登録商標)(例えば、トウモロコシ)、BiteGard(登録商標)(例えば、トウモロコシ)、BT−Xtra(登録商標)(例えば、トウモロコシ)、StarLink(登録商標)(例えば、トウモロコシ)、Bollgard(登録商標)(ワタ)、Nucoton(登録商標)(ワタ)、Nucotn33B(登録商標)(ワタ)、NatureGard(登録商標)(例えば、トウモロコシ)、Protecta(登録商標)およびNewLeaf(登録商標)(ジャガイモ)。挙げることができる除草剤耐性植物の例は、RoundupReady(登録商標)(グリホサートに対する耐性、例えば、トウモロコシ、ワタ、ダイズ)、LibertyLink(登録商標)(ホスフィノトリシンに対する耐性、例えば、ナタネ)、IMI(登録商標)(イミダゾリノンに対する耐性)およびSCS(登録商標)(スルホニル尿素に対する耐性、例えば、トウモロコシ)の商品名で入手可能なトウモロコシ品種、ワタ品種およびダイズ品種である。挙げることができる耐除草剤性植物(除草剤耐性に関して慣用の方法において品種改良された植物)には、Clearfield(登録商標)(例えば、トウモロコシ)の名称で販売されている品種が含まれる。
【0272】
本発明により処理することができる特に有用なトランスジェニック植物は、形質転換イベントまたは形質転換イベントの組合せを含有し、例えば、種々の国内または地方の規制機関のデータベース(例えば、http://gmoinfo.jrc.it/gmp_browse.aspxおよびhttp://www.agbios.com/dbase.phpを参照されたい。)に列記されている植物である。
【0273】
列記の植物は、本発明の活性化合物の組合せにより、特に有利に処理することができる。活性化合物の組合せについて上述した好ましい範囲は、これらの植物の処理にも当てはまる。本明細書に具体的に挙げられている活性化合物の組合せによる植物の処理が特に強調される。
【0274】
本発明の活性化合物の組合せは、植物害虫、衛生害虫および貯蔵生産物害虫に対して活性であるだけでなく、獣医学の分野において、動物寄生生物(外部寄生生物および内部寄生生物)、例えば、硬ダニ、軟ダニ、ヒゼンダニ、ツツガムシ、ハエ(刺咬性および吸汁性)、寄生ハエ幼虫、シラミ、ケジラミ、ハジラミおよびノミに対しても活性である。これらの寄生生物には、以下のものが含まれる:
アノプルリダ(Anoplurida)の、例えば、ハエマトピヌス属種、リノグナツス属種、ペジクルス属種、フチルス属種(Phtirus spp.)およびソレノポテス属種(Solenopotes spp.)。
【0275】
マロファギダ(Mallophagida)の目ならびにアンブリセリナ(Amblycerina)およびイスクノセリナ(Ischnocerina)の亜目から、例えば、トリメノポン属種(Trimenopon spp.)、メノポン属種(Menopon spp.)、トリノトン属種(Trinoton spp.)、ボビコラ属種(Bovicola spp.)、ウェルネキエラ属種(Werneckiella spp.)、レピケントロン属種(Lepikentron spp.)、ダマリナ属種(Damalina spp.)、トリコデクテス属種(Trichodectes spp.)およびフェリコラ属種(Felicola spp.)。
【0276】
ハエ目(Diptera)並びにネマトセリナ亜目(Nematocerina)及びブラキセリナ亜目(Brachycerina)の、例えば、アエデス属種(Aedes spp.)、アノフェレス属種(Anopheles spp.)、クレキス属種(Culex spp.)、シムリウム属種(Simulium spp.)、エウシムリウム属種(Eusimulium spp.)、フレボトムス属種(Phlebotomus spp.)、ルトゾミイヤ属種(Lutzomyia spp.)、クリコイデス属種(Culicoides spp.)、クリソプス属種(Chrysops spp.)、ヒボミトラ属種(Hybomitra spp.)、アチロツス属種(Atylotus spp.)、タバヌス属種(Tabanus spp.)、ハエマトポタ属種(Haematopota spp.)、フィリポミイア属種(Philipomyia spp.)、ブラウラ属種(Braula spp.)、ムスカ属種(Musca spp.)、ヒドロタエア属種(Hydrotaea spp.)、ストモキシス属種(Stomoxys spp.)、ハエマトビア属種(Haematobia spp.)、モレリア属種(Morellia spp.)、ファンニア属種(Fannia spp.)、グロシナ属種(Glossina spp.)、カリフォラ属種(Calliphora spp.)、ルシリア属種(Lucilia spp.)、クリソミイア属種(Chrysomyia spp.)、ウォールファールチア属種(Wohlfahrtia spp.)、サルコファガ属種(Sarcophaga spp.)、オエストルス属種(Oestrus spp.)、ヒポデルマ属種(Hypoderma spp.)、ガステロフィルス属種(Gasterophilus spp.)、ヒポボスカ属種(Hippobosca spp.)、リポプテナ属種(Lipoptena spp.)、及び、メロファグス属種(Melophagus spp.)。
【0277】
シフォナプテリダ(Siphonapterida)の、例えば、プレクス属種(Pulex spp.)、クテノセファリデス属種(Ctenocephalides spp.)、キセノプシラ属種(Xenopsylla spp.)およびセラトフィルス属種。
【0278】
ヘテロプテリダ(Heteropterida)の、例えば、シメクス属種(Cimex)、トリアトマ属種(Triatoma spp.)、ロドニウス属種およびパンストロンギルス属種(Panstrongylus spp.)。
【0279】
ブラッタリダ(Blattarida)の、例えば、ブラッタ・オリエンタリス(Blatta orientalis)、ペリプラネタ・アメリカナ(Periplaneta americana)、ブラッテラ・ゲルマニカ(Blattela germanica)およびスペラ属種(Supella spp.)。
【0280】
ダニ目(Acari(Acarina))の亜綱ならびにメタスチグマタ(Metastigmata)およびメソスチグマタ(Mesostigmata)の、例えば、アルガス属種、オルニトドルス属種、オトビウス属種(Otobius spp.)、イクソデス属種、アンブリオマ属種(Amblyomma spp.)、ボオフィルス属種、デルマセントル属種(Dermacentor spp.)、ハエモフィサリス属種(Haemophysalis spp.)、ヒアロマ属種(Hyalomma spp.)、リピセファルス属種、デルマニスス属種(Dermanyssus spp.)、ライリエチア属種(Raillietia spp.)、プネウモニスス属種(Pneumonyssus spp.)、ステルノストマ属種(Sternostoma spp.)およびバロア属種(Varroa spp.)。
【0281】
ケダニ亜目(Actinedida(Prostigmata))およびコナダニ亜目(Acaridida(Astigmata))の、例えば、アカラピス属種(Acarapis spp.)、ケイレチエラ属種(Cheyletiella spp.)、オルニトケイレチア属種(Ornithocheyletia spp.)、ミオビア属種(Myobia spp.)、プソレルガテス属種(Psorergates spp.)、デモデクス属種(Demodex spp.)、トロムビクラ属種(Trombicula spp.)、リストロホルス属種(Listrophorus spp.)、アカルス属種(Acarus spp.)、チロファグス属種(Tyrophagus spp.)、カログリフス属種(Caloglyphus spp.)、ヒポデクテス属種(Hypodectes spp.)、プテロリクス属種(Pterolichus spp.)、プソロプテス属種、コリオプテス属種、オトデクテス属種(Otodectes spp.)、サルコプテス属種、ノトエドレス属種(Notoedres spp.)、クネミドコプテス属種(Knemidocoptes spp.)、シトジテス属種(Cytodites spp.)およびラミノシオプテス属種(Laminosioptes spp.)。
【0282】
本発明の活性化合物の組合せは、農業家畜、例えば、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ロバ、ラクダ、スイギュウ、ウサギ、ニワトリ、シチメンチョウ、アヒル、ガチョウ、ミツバチなど、他の愛玩動物、例えば、イヌ、ネコ、愛玩鳥、観賞魚などならびにいわゆる実験動物、例えば、ハムスター、モルモット、ラットおよびマウスなどを攻撃する節足動物を防除するのにも好適である。これらの節足動物を防除することにより、死亡例および生産性(肉、乳、羊毛、皮革、卵、蜂蜜などについて)の低減が低減することが意図され、従って、本発明の活性化合物の組合せを使用することにより、より経済的でより容易な動物畜産が可能となる。
【0283】
本発明の活性化合物の組合せは、獣医学分野および動物畜産において、公知の様式で、例えば、錠剤、カプセル剤、頓服水剤、水薬、粒剤、ペースト剤、大丸薬、フィードスルー法および坐剤などの形態で経腸投与することにより、例えば、注射(筋肉内注射、皮下注射、静脈内注射、腹腔内注射など)、インプラントなどにより非経口投与することにより、経鼻投与することにより、例えば、浸漬または液浴、噴霧、ポアオンおよびスポットオン、洗浄および散粉の形態で皮膚に使用することにより、ならびにさらには活性化合物を含有する成形物品、例えば、首輪、耳札、尾札、肢バンド、端綱、標識装置などを用いて使用される。
【0284】
本活性化合物の組合せは、家畜、家禽および愛玩動物などに使用される場合、活性化合物を1から80重量%の量で含む製剤(例えば、粉末、乳剤、フロアブル剤)として、直接もしくは100から10000倍希釈後に施用することができ、またはこの組合せを薬浴として使用することができる。
【0285】
さらに、本発明の活性化合物の組合せは、工業材料を破壊する昆虫に対して強力な殺虫作用を示すことを見出した。
【0286】
好ましいが非限定的な例には、以下の昆虫が含まれる:
甲虫類、例えば、ヒロトルペス・バジュルス、クロロホルス・ピロシス(Chlorophorus pilosis)、アノビウム・プンクタツム、キセストビウム・ルフォビロスム(Xestobium rufovillosum)、プチリヌス・ペクチコルニス(Ptilinus pecticornis)、デンドロビウム・ペルチネキス(Dendrobium pertinex)、エルノビウス・モリス(Ernobius mollis)、プリオビウム・カルピニ(Priobium carpini)、リクツス・ブルネウス(Lyctus brunneus)、リクツス・アフリカヌス(Lyctus africanus)、リクツス・プラニコリス(Lyctus planicollis)、リクツス・リネアリス(Lyctus linearis)、リクツス・プベセンス(Lyctus pubescens)、トロゴキシロン・アエクアレ(Trogoxylon aequale)、ミンテス・ルギコリス(Minthes rugicollis)、キシレボルス属種(Xyleborus spec.)、トリプトデンドロン属種(Tryptodendron spec.)、アパテ・モナクス(Apate monachus)、ボストリクス・カプシンス(Bostrychus capucins)、ヘテロボストリクス・ブルネウス(Heterobostrychus brunneus)、シノキシロン属種(Sinoxylon spec.)、ジノデルス・ミヌテス(Dinoderus minutes);
ハサミムシ類、例えば、シレクス・ジュベンクス(Sirex juvencus)、ウロセルス・ギガス(Urocerus gigas)、ウロセルス・ギガス・タイグヌス(Urocerus gigas taignus)、ウロセルス・アウグル(Urocerus augur);
シロアリ類、例えば、カロテルメス・フラビコリス(Kalotermes flavicollis)、クリプトテルメス・ブレビス(Cryptotermes brevis)、ヘテロテルメス・インジコラ(Heterotermes indicola)、レチクリテルメス・フラビペス(Reticulitermes flavipes)、レチクリテルメス・サントネンシス(Reticulitermes santonensis)、レチクリテルメス・ルシフグス(Reticulitermes lucifugus)、マストテルメス・ダルウィニエンシス(Mastotermes darwiniensis)、ズーテルモプシス・ネバデンシス(Zootermopsis nevadensis)、コプトテルメス・フォルモサヌス(Coptotermes formosanus);
シミ類、例えば、レピスマ・サッカリナ(Lepisma saccharina)。
【0287】
工業材料は、本明細書において、非生命材料、例えば、好ましくは、プラスチック、接着剤、サイズ剤、紙および厚紙、革、木材、加工木材製品ならびに塗料組成物を意味するものと理解される。
【0288】
使用準備済の組成物は、他の殺虫剤および場合により1種以上の殺菌剤を場合により含むことができる。
【0289】
考えられる追加の混合相手に関しては、上記の殺虫剤および殺菌剤が参照される。
【0290】
さらに、本発明による活性化合物の組合せは、塩水または汽水と接触する物体、特に、船体、篩、網、建造物、係留設備および信号システムを付着物から保護するために用いることができる。
【0291】
さらに、本発明による活性化合物の組合せは、単独でまたは他の活性化合物との組合せで防汚組成物として使用することができる。
【0292】
活性化合物の組合せは、家屋、衛生および貯蔵生産物の保護における害虫、特に、密閉空間、例えば、住居、工場建屋、事務所、乗務員室などに見出される昆虫、蛛形類動物およびダニを防除するのにも好適である。活性化合物の組合せは、これらの害虫を防除するため、単独でまたは他の活性化合物および助剤との組合せで家庭用殺虫剤製品に使用することができる。活性化合物の組合せは、感受性種および抵抗性種に対して有効であり、全ての発生段階に対して有効である。これらの害虫には、以下のものが含まれる:
スコルピオニデア(Scorpionidea)の、例えば、ブツス・オッシタヌス(Buthus occitanus)。
【0293】
ダニ目(Acarina)の、例えば、アルガス・ペルシクス(Argas persicus)、アルガス・レフレクスス(Argas reflexus)、ブリオビア属種(Bryobia spp.)、デルマニスス・ガリナエ(Dermanyssus Gallinae)、グリシファグス・ドメスチクス(Glyciphagus domesticus)、オルニトドルス・モウバト(Ornithodorus moubat)、リピセファルス・サングイネウス(Rhipicephalus sanguineus)、トロムビクラ・アルフレズゲシ(Trombicula alfreddugesi)、ネウトロムビクラ・アウツムナリス(Neutrombicula autumnalis)、デルマトファゴイデス・プテロニシムス(Dermatophagoides pteronissimus)、デルマトファゴイデス・ホリナエ(Dermatophagoides forinae)。
【0294】
クモ目(Araneae)の、例えば、アビクラリイダエ属(Aviculariidae)、アラネイダエ属(Araneidae)。
【0295】
ザトウムシ目(Opiliones)の、例えば、プセウドスコルピオネス・ケリフェル(Pseudoscorpiones chelifer)、プセウドスコルピオネス・ケイリジウム(Pseudoscorpiones cheiridium)、オピリオネス・ファランギウム(Opiliones phalangium)。
【0296】
等脚目(Isopoda)の、例えば、オニスクス・アセルス(Oniscus asellus)、ポルセリオ・スカベル(Porcellio scaber)。
【0297】
倍脚目(Diplopoda)の、例えば、ブラニウルス・グツラツス(Blaniulus guttulatus)、ポリデスムス属種(Polydesmus spp.)。
【0298】
唇脚目(Chilopoda)の、例えば、ゲオフィルス属種(Geophilus spp.)。
【0299】
シミ目(Zygentoma)の、例えば、クテノレピスマ属種(Ctenolepisma spp.)、レピスマ・サッカリナ(Lepisma saccharina)、レピスモデス・インクイリヌス(Lepismodes inquilinus)。
【0300】
ゴキブリ目(Blattaria)の、例えば、ブラッタ・オリエンタリエス(Blatta orientalies)、ブラッテラ・ゲルマニカ(Blattella germanica)、ブラッテラ・アサヒナイ(Blattella asahinai)、レウコファエア・マデラエ(Leucophaea maderae)、パンクロラ属種(Panchlora spp.)、パルコブラッタ属種(Parcoblatta spp.)、ペリプラネタ・アウストララシアエ(Periplaneta australasiae)、ペリプラネタ・アメリカナ(Periplaneta americana)、ペリプラネタ・ブルネア(Periplaneta brunnea)、ペリプラネタ・フリギノサ(Periplaneta fuliginosa)、スペラ・ロンギパルパ(Supella longipalpa)。
【0301】
サルタトリア目(Saltatoria)の、例えば、アケタ・ドメスチクス(Acheta domesticus)。
【0302】
ハサミムシ目(Dermaptera)の、例えば、ホルフィクラ・アウリクラリア(Forficula auricularia)。
【0303】
シロアリ目(Isoptera)の、例えば、カロテルメス属種(Kalotermes spp.)、レチクリテルメス属種(Reticulitermes spp.)。
【0304】
チャタテムシ目(Psocoptera)の、例えば、レピナツス属種(Lepinatus spp.)、リポセリス属種(Liposcelis spp.)。
【0305】
コウチュウ目(Coleoptera)の、例えば、アントレヌス属種(Anthrenus spp.)、アタゲヌス属種(Attagenus spp.)、デルメステス属種(Dermestes spp.)、ラテチクス・オリザエ(Latheticus oryzae)、ネクロビア属種(Necrobia spp.)、プチヌス属種(Ptinus spp.)、リゾペルタ・ドミニカ(Rhizopertha dominica)、シトフィルス・グラナリウス(Sitophilus granarius)、シトフィルス・オリザエ(Sitophilus oryzae)、シトフィルス・ゼアマイス(Sitophilus zeamais)、ステゴビウム・パニセウム(Stegobium paniceum)
【0306】
双翅目(Diptera)の、例えば、アエデス・アエギプチ(Aedes aegypti)、アエデス・アルボピクツス(Aedes albopictus)、アエデス・タエニオリンクス(Aedes taeniorhynchus)、アノフェレス属種(Anopheles spp.)、カリフォラ・エリトロセファラ(Calliphora erythrocephala)、クリソゾナ・プルビアリス(Chrysozona pluvialis)、クレキス・クインクエファシアツス(Culex quinquefasciatus)、クレキス・ピピエンス(Culex pipiens)、クレキス・タルサリス(Culex tarsalis)、ドロソフィラ属種(Drosophila spp.)、ファンニア・カニクラリス(Fannia canicularis)、ムスカ・ドメスチカ(Musca domestica)、フレボトムス属種(Phlebotomus spp.)、サルコファガ・カルナリア(Sarcophaga carnaria)、シムリウム属種(Simulium spp.)、ストモキシス・カルシトランス(Stomoxys calcitrans)、チプラ・パルドサ(Tipula paludosa)。
【0307】
鱗翅目(Lepidoptera)の、例えば、アクロイア・グリセラ(Achroia grisella)、ガレリア・メロネラ(Galleria mellonella)、プロジア・インテルプンクテラ(Plodia interpunctella)、チネア・クロアセラ(Tinea cloacella)、チネア・ペリオネラ(Tinea pellionella)、チネオラ・ビセリエラ(Tineola bisselliella)。
【0308】
ノミ目(Siphonaptera)の、例えば、クテノセファリデス・カニス(Ctenocephalides canis)、クテノセファリデス・フェリス(Ctenocephalides felis)、プレキス・イリタンス(Pulex irritans)、ツンガ・ペネトランス(Tunga penetrans)、キセノプシラ・ケオピス(Xenopsylla cheopis)。
【0309】
膜翅目(Hymenoptera)の、例えば、カムポノツス・ヘルクレアヌス(Camponotus herculeanus)、ラシウス・フリギノスス(Lasius fuliginosus)、ラシウス・ニゲル(Lasius niger)、ラシウス・ウムブラツス(Lasius umbratus)、モノモリウム・ファラオニス(Monomorium pharaonis)、パラベスプラ属種(Paravespula spp.)、テトラモリウム・カエスピツム(Tetramorium caespitum)。
【0310】
シラミ目(Anoplura)の、例えば、ペジクルス・フマヌス・カピチス(Pediculus humanus capitis)、ペジクルス・フマヌス・コルポリス(Pediculus humanus corporis)、ペムフィグス属種(Pemphigus spp.)、フィロエラ・バスタトリキス(Phylloera vastatrix)、フチルス・プビス(Phthirus pubis)。
【0311】
異翅目(Heteroptera)の、例えば、シメキス・ヘミプテルス(Cimex hemipterus)、シメキス・レクツラリウス(Cimex lectularius)、ロジヌス・プロリキスス(Rhodinus prolixus)、トリアトマ・インフェスタンス(Triatoma infestans)。
【0312】
家庭用殺虫剤の分野における使用は、単独でまたは他の好適な活性化合物、例えば、リン酸エステル、カルバマート、ネオニコチノイド、成長調節剤または他の公知の殺虫剤クラスからの活性化合物との組合せで実施される。
【0313】
これらの化合物は、エアロゾル、非加圧スプレー製品、例えば、ポンプおよびアトマイザースプレー、自動噴霧システム、噴霧器、フォーム、ゲル、セルロースもしくはプラスチック製の蒸発器タブレット(evaporator tablet)を有する蒸発器製品、液体蒸発器、ゲルおよび膜蒸発器、プロペラ駆動蒸発器、エネルギーフリーもしくは受動蒸発システム、防虫紙、防虫バッグおよび防虫ゲル中で、粒剤または粉剤として、散布用もしくはベイトステーション内のベイト中で使用される。
【0314】
本発明による活性化合物の組合せの良好な殺虫および殺ダニ作用を以下の実施例から確認することができる。個々の活性化合物は弱い作用を示すが、本組合せは作用の単純合計を上回る活性を示す。
【0315】
殺虫剤および殺ダニ剤における相乗効果は、活性化合物の組合せの作用が、個々に施用される活性化合物の作用の合計を上回る場合に常に存在する。
【0316】
2種の活性化合物の所与の組合せについて予期される作用は、S.R.Colby,Weeds 15(1967),20−22により、以下の通り計算することができる:
Xが、活性化合物Aをmg/haの施用量でまたはmppmの濃度で使用する場合に、未処理対照の%で表現される殺虫率であり、
Yが、活性化合物Bをng/haの施用量でまたはnppmの濃度で使用する場合に、未処理対照の%で表現される殺虫率であり、
Eが、活性化合物AおよびBをmおよびng/haの施用量でまたはmおよびnppmの濃度で使用する場合に、未処理対照の%で表現される殺虫率である場合、
【0317】
【数1】

【0318】
実際の殺虫または殺ダニ率が計算値を上回る場合、組合せの殺害虫は相加的なものを超えている。即ち、相乗効果が存在する。この場合、実際に観察される殺虫率は、予期される殺虫率(E)について上式を使用して計算された値を上回る必要がある。
【実施例】
【0319】
(実施例A1)
キャベツについてのミズス・ペルシカエ(Myzus persicae)試験
溶媒:78重量部のアセトン
1.5重量部のジメチルホルムアミド
乳化剤:0.5重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル
【0320】
活性化合物の好適な調製物を生成するため、1重量部の活性化合物を上記量の溶媒および乳化剤と混合し、濃厚物を乳化剤含有水により希釈して所望の濃度とする。
【0321】
モモアカアブラムシ(ミズス・ペルシカエ)が重度に侵襲しているキャベツの葉(ブラシカ・オレラセア(Brassica oleracea))を、所望の濃度の活性化合物調製物による噴霧により処理する。
【0322】
所望期間の後、殺虫率(%)を求める。100%は全てのアブラムシが死んだことを意味し;0%は死んだアブラムシがなかったことを意味する。求めた殺虫率をColby式(上記参照のこと。)に入れる。
【0323】
本試験において、例えば、以下の本出願による活性化合物の組合せが、個々に施用された活性化合物と比較して活性が相乗的に向上したことを示す。
【0324】
【表9】

【0325】
【表10】

【0326】
(実施例A2)
ピーマンについてのミズス・ペルシカエ試験
溶媒:7重量部のジメチルホルムアミド
乳化剤:2重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル
【0327】
活性化合物の好適な調製物を生成するため、1重量部の活性化合物を上記量の溶媒および乳化剤と混合し、濃厚物を乳化剤含有水により希釈して所望の濃度とする。
【0328】
モモアカアブラムシ(ミズス・ペルシカエ)が重度に侵襲しているピーマン植物(カプシクム・アンヌウム(Capsicum annuum))を、所望の濃度の活性化合物調製物による噴霧により処理する。
【0329】
所望期間の後、殺虫率(%)を求める。100%は全てのアブラムシが死んだことを意味し;0%は死んだアブラムシがなかったことを意味する。求めた殺虫率をColby式(上記参照のこと。)に入れる。
【0330】
本試験において、例えば、以下の本出願による活性化合物の組合せが、個々に施用された活性化合物と比較して活性が相乗的に向上したことを示す。
【0331】
【表11】

【0332】
(実施例B)
ファエドン・コクレアリアエ(Phaedon cochleariae)幼虫試験
溶媒:78重量部のアセトン
1.5重量部のジメチルホルムアミド
乳化剤:0.5重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル
【0333】
活性化合物の好適な調製物を生成するため、1重量部の活性化合物を上記量の溶媒および乳化剤と混合し、濃厚物を乳化剤含有水により希釈して所望の濃度とする。
【0334】
キャベツの葉(ブラシカ・オレラセア)を、所望の濃度の活性成分製剤による噴霧により処理し、葉が依然として湿潤している間にマスタードビートル幼虫(ファエドン・コクレアリアエ)を群棲させる。
【0335】
所望期間の後、殺虫率(%)を求める。100%は全ての甲虫幼虫が死んだことを意味し;0%は死んだ甲虫幼虫がなかったことを意味する。求めた殺虫率をColby式(上記参照のこと。)に入れる。
【0336】
本試験において、例えば、以下の本出願による活性化合物の組合せが、個々に施用された活性化合物と比較して活性が相乗的に向上したことを示した。
【0337】
【表12】

【0338】
【表13】

【0339】
(実施例C)
スポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda)幼虫試験
溶媒:78重量部のアセトン
1.5重量部のジメチルホルムアミド
乳化剤:0.5重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル
【0340】
活性化合物の好適な調製物を生成するため、1重量部の活性化合物を上記量の溶媒および乳化剤と混合し、濃厚物を乳化剤含有水により希釈して所望の濃度とする。
【0341】
キャベツの葉(ブラシカ・オレラセア)を、所望の濃度の活性化合物の調製物による噴霧により処理し、葉が依然として湿潤している間にアワヨトウ幼虫(スポドプテラ・フルギペルダ)を群棲させる。
【0342】
所望期間の後、殺虫率(%)を求める。100%は全ての芋虫が死んだことを意味し;0%は死んだ芋虫がなかったことを意味する。求めた殺虫率をColby式(上記参照のこと。)に入れる。
【0343】
本試験において、例えば、以下の本出願による活性化合物の組合せが、個々に施用された活性化合物と比較して活性が相乗的に向上したことを示す。
【0344】
【表14】

【0345】
(実施例D)
テトラニクス・ウルチカエ(Tetranychus urticae)試験(OP−抵抗性/噴霧処理)
溶媒:78重量部のアセトン
1.5重量部のジメチルホルムアミド
乳化剤:0.5重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル
【0346】
活性化合物の好適な調製物を生成するため、1重量部の活性化合物を上記量の溶媒および乳化剤と混合し、濃厚物を乳化剤含有水により希釈して所望の濃度とする。
【0347】
アカハダニ(テトラニクス・ウルチカエ)の全ての段階が侵襲しているマメの葉(ファセオルス・ブルガリス(Phaseolus vulgaris))のディスクに、所望の濃度の活性化合物調製物を噴霧する。
【0348】
所望期間の後、殺虫率(%)を求める。ここで、100%は全てのハダニが死んだことを意味し;0%は死んだハダニがなかったことを意味する。求めた殺虫率をColby式(上記参照のこと。)に入れる。
【0349】
本試験において、例えば、以下の本出願による活性化合物の組合せが、個々に施用された活性化合物と比較して活性が相乗的に向上したことを示した。
【0350】
【表15】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1種の式(I)の化合物
【化1】

[式中、
Aは、6−フルオロピリド−3−イル、6−クロロピリド−3−イル、6−ブロモピリド−3−イル、5−フルオロ−6−クロロピリド−3−イル、2−クロロ−1,3−チアゾール−5−イルまたは5,6−ジクロロピリド−3−イル基を表し、および
は、メチル、シクロプロピル、メトキシ、2−フルオロエチルまたは2,2−ジフルオロエチルを表す。]
(但し、4−{[(6−クロロピリド−3−イル)メチル](メチル)アミノ}フラン−2(5H)−オンおよび4−{[(6−クロロピリド−3−イル)メチル](シクロプロピル)アミノ}フラン−2(5H)−オンは除外される。)
ならびに
1.アクリナトリン
【化2】

2.アルファ−シペルメトリン
【化3】

3.ベータ−シフルトリン
【化4】

4.ガンマ−シハロトリン
【化5】

5.シペルメトリン
【化6】

6.デルタメトリン
【化7】

7.エスフェンバレラート
【化8】

8.エトフェンプロックス
【化9】

9.フェンプロパトリン
【化10】

10.フェンバレラート
【化11】

11.フルシトリナート
【化12】

12.ラムダ−シハロトリン
【化13】

13.ペルメトリン
【化14】

14.タウ−フルバリナート
【化15】

15.トラロメトリン
【化16】

16.ゼータ−シペルメトリン
【化17】

17.シフルトリン
【化18】

18.ビフェントリン
【化19】

19.シクロプロトリン
【化20】

20.エフルシラナート(eflusilanate)
【化21】

21.フブフェンプロックス
【化22】

22.ピレトリン
【化23】

(R=−CHまたは−COCH
=−CH=CHまたは−CHまたは−CHCH
23.レスメトリン
【化24】

および
24.テフルトリン
【化25】

25.トランスフルトリン
【化26】

からなる群から選択される少なくとも1種の化合物を含む活性化合物の組合せ。
【請求項2】
式(I)の化合物が、式(I−1)、(I−2)、(I−3)、(I−4)、(I−5)、(I−6)、(I−7)および(I−8)の化合物からなる群から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の活性化合物の組合せ。
【請求項3】
害虫を防除するための、請求項1または2に記載の活性化合物の組合せの使用。
【請求項4】
請求項1または2に記載の活性化合物の組合せを害虫および/またはこの生息場所および/または種子に作用させることを特徴とする、害虫を防除する方法。
【請求項5】
式(I)の活性化合物およびピレトロイド1から25の1種を同時に種子に作用させることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記式(I)の活性化合物およびピレトロイド1から25の1種を異なる時間に種子に作用させることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
種子を処理するための、請求項1または2に記載の活性化合物の組合せの使用。
【請求項8】
トランスジェニック植物を処理するための、請求項1または2に記載の活性化合物の組合せの使用。
【請求項9】
トランスジェニック植物の種子を処理するための、請求項1または2に記載の活性化合物の組合せの使用。
【請求項10】
請求項1または2に記載の活性化合物の組合せにより処理された種子。
【請求項11】
式(I)の活性化合物およびピレトロイド1から25の1種で同時に処理された、請求項10に記載の種子。
【請求項12】
式(I)の活性化合物およびピレトロイド1から25の1種で異なる時間に処理された、請求項10に記載の種子。

【公表番号】特表2012−521371(P2012−521371A)
【公表日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−501136(P2012−501136)
【出願日】平成21年3月25日(2009.3.25)
【国際出願番号】PCT/EP2009/002168
【国際公開番号】WO2010/108505
【国際公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(507203353)バイエル・クロップサイエンス・アーゲー (172)
【氏名又は名称原語表記】BAYER CROPSCIENCE AG
【Fターム(参考)】