説明

殺鼠剤収納容器および殺鼠用毒餌剤

【課題】固形状の殺鼠剤を容器内部に安定的に保持して、容器本体の取り扱いを容易にすると共に人の誤食等を防止して衛生を確保することができる殺鼠剤収納容器および鼠の摂食性の良好な殺鼠用毒餌剤を提供する。
【解決手段】容器本体11と容器本体11に被される蓋体12とを備えて、貫通孔を有する固形状の殺鼠剤13を内部に収容するための殺鼠剤収納容器10において、容器本体11及び蓋体12の閉塞時に容器本体11の底面22に設けられている容器本体側突状部33,34と蓋体12の裏面に設けられる蓋体側突状部42,43とがその先端部で互いに近接するので、使用時に殺鼠剤13は容器本体11内部に安定的に保持されることになると共に人の誤食等を防止して衛生を確保することができる。また、殺鼠成分とパラフィン類とを含む殺鼠用毒餌剤に配合することで、鼠の摂食性がよくなり、鼠を殺す有効成分を効果的に摂取させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鼠を駆除するのに好適な殺鼠剤収納容器に関し、より詳しくは固形状の殺鼠剤を容器本体内部に収容するための殺鼠剤収納容器に関する。
また本発明は、前期容器にも使用しうる殺鼠用毒餌剤に関する。
【背景技術】
【0002】
鼠を駆除するものとして、有効成分を含んで鼠に喫食させるための殺鼠剤が知られており、そして、この殺鼠剤をその内部に収納して人の誤食防止を図る殺鼠剤収納容器が用いられている。この種の従来の殺鼠剤収納容器としては、図8に示すように、上面が開口された箱101及びこの箱101の開口を覆う蓋体102を有して、この箱101の底面上に粒状の殺鼠剤103が設置されて使用される殺鼠剤収納容器100が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、この殺鼠剤収納容器101の箱101の両側面部には、鼠が侵入するための孔(侵入口)104が互いに対向して配置された構造を有している。
【0003】
さらに、他の従来の例としては、蓋体が容器本体と合わされる容器本体の底面の一部に水と殺鼠剤とを収納するための窪みが設けられ、そして容器本体のその他部側における両側面に、上記特許文献1と同じく侵入口が互いに対向するように配設された殺鼠剤収納容器が知られている(例えば、非特許文献1参照)。
【0004】
ところで、従来の殺鼠剤は所定回数喫食させることにより有効成分を鼠体内に徐々に蓄積させ、その蓄積の結果致死させるものであったが、近年では、一層の駆除効果を高めるため、鼠の1回の喫食で駆除効果が現れ得る殺鼠剤が開発されている。
そして、その一方、その殺鼠剤自体の喫食性及び取扱性の向上を図るため、粒状ではなく、鼠を駆除させるための有効成分をロウ、パラフィン等に添加してブロック状に固形化された殺鼠剤が開発されている。なお、このような固形状の殺鼠剤は、鼠が出没しそうな箇所に露出された状態で設置されて用いられることもある。
【0005】
なお、現状の殺鼠剤は、連続喫食を必要とする毒餌剤が多い。このような毒餌剤は、害虫駆除における殺虫剤のように直接噴射して経皮的な効果を期待できるものではない。このため、ネズミの駆除においては、その毒餌剤についてネズミの摂食性が良いかどうかが、ネズミの駆除効果に大きな影響をもつものである。
【0006】
ところで、従来技術として胡麻油で処理した餌を捕獲装置内にまいて用いることが知られているが(例えば特許文献2参照)、パラフィン含有殺鼠用毒餌剤との関係は何ら開示または示唆されていない。更にピーナッツをネズミ捕りのバネに仕掛けられるようにするネズミ捕りの餌に関するものが知られているが(例えば、特許文献3参照)、パラフィン含有殺鼠用毒餌剤との関係は何ら開示または示唆されていない。つまりこれらの従来技術は何れも、パラフィン含有殺鼠用毒餌剤との関連性がない。
【特許文献1】実開昭55−140391号公報
【特許文献2】特公昭64−4727号公報
【特許文献3】実用新案登録第3087946号公報
【非特許文献1】Bell Laboratories, Inc.ホームページ内、<URL:http://www.belllabs.com/cgi-bin/products.cgi?op=p&nm=domerodbai>
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ここで、上記特許文献1に開示された殺鼠剤収納容器100では、箱101に設置される殺鼠剤103が粒状であり、また設置面に対して適切に保持されていないため、例えば容器本体が傾いた場合など、その殺鼠剤の設置が安定せずに、容器内部で散らかったり、或いは容器本体から外部へこぼれ出たりする嫌いがあり、その取り扱いに配慮する必要があり、使い勝手が悪かった。そして、これに加えて、容器本体から殺鼠剤がこぼれ出た場合には、万が一に幼児が殺鼠剤に触れた手を口にする場合等、殺鼠剤を誤食してしまう虞があり人体への影響が懸念され、衛生的に好ましくなかった。また、その粒状の殺鼠剤103に代えて、前述したような固形状のものを設置した場合にも、設置面に対して適切にその固形状の殺鼠剤が保持されていないため、容器本体の傾き又は揺動によりその周壁に固形状の殺鼠剤が衝突してしまい粉砕される虞があり、粒状のものと同様に、使い勝手が悪く、また衛生的に好ましくなかった。
【0008】
さらに、上記特許文献1及び非特許文献1のように侵入口104が箱101の対向位置に配置されているために、侵入口104から容器本体内部へ光が入り易く、このため、殺鼠剤103の周囲が明るくなってしまい、鼠は暗い所を好む習性があるため鼠の警戒心を解きにくくなって、容器内部への誘引性が良好ではなかった。
【0009】
一方、殺鼠用毒餌剤にパラフィン類が含まれていると、前記毒餌剤を全く摂食しないか殆ど摂食しない、ひいては殺鼠効果が得られなくなるという極めて深刻な問題点があった。
【0010】
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであり、その第1の目的は、固形状の殺鼠剤を容器内部に安定的に保持して、容器本体の取り扱いを容易にすると共に人(特に幼児)の誤食等を防止して衛生を確保することができる殺鼠剤収納容器を提供することにあり、そして第2の目的は、この第1の目的に加えて容器内部への誘引性の向上を図ることにある。
第3の目的は、前記容器に使用しうる、ネズミの摂食性の良好な殺鼠用毒餌剤を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の前述の目的は、下記の構成により達成される。
(1) 鼠が侵入する侵入口を有する容器本体と、当該容器本体に合わされるための蓋体と、を備え、中央部に貫通孔を有する固形状の殺鼠剤を前記容器本体の内部に収容するための殺鼠剤収納容器であって、
前記貫通孔を用いて前記殺鼠剤を前記容器本体の内部で保持するため、前記容器本体の底面及び前記蓋体の裏面のそれぞれに、第1の突状部及び第2の突状部が設けられ、そして
前記容器本体及び前記蓋体の合体時に、前記第1の突起部及び前記第2の突起部は、その先端部で互いに当接又は近接する
ことを特徴とする殺鼠剤収納容器。
(2) 鼠が侵入する侵入口を有する容器本体と、当該容器本体に合わされるための蓋体と、を備えて、中央部に貫通孔を有する固形状の殺鼠剤を前記容器本体の内部に収容するための殺鼠剤収納容器であって、
前記貫通孔を用いて前記殺鼠剤を前記容器本体の内部で保持するため、前記容器本体の底面又は前記蓋体の裏面のいずれか一方に、突状部が設けられ、そして
前記容器本体及び前記蓋体の合体時に、前記突状部は、その先端部で、前記蓋体の裏面又は前記容器本体の底面のうち前記一方に対し他方となる面と当接又は近接する
ことを特徴とする殺鼠剤収納容器。
(3) 前記突状部により前記殺鼠剤が保持されて設置される薬剤設置部と、前記侵入口と、を結ぶ前記鼠の経路途中で且つ前記侵入口の近傍に、壁面が設けられている
ことを特徴とする上記(1)又は(2)の殺鼠剤収納容器。
(4) 前記侵入口が前記容器本体に複数設けられ、そして
この複数の侵入口が互いに非対向位置になるように配設されている
ことを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれか1つの殺鼠剤収納容器。
(5) 前記容器本体及び前記蓋体のそれぞれが、略八角形状に形成されている
ことを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれか1つの殺鼠剤収納容器。
(6) 殺鼠成分とパラフィン類とを含む殺鼠用毒餌剤に、摂食阻害作用を打消す成分が配合されていることを特徴とする殺鼠用毒餌剤。
(7) 前記摂食阻害作用を打消す成分が植物油であることを特徴とする上記(6)に記載の殺鼠用毒餌剤。
(8) 前記摂食阻害作用を打消す成分が胡麻油であることを特徴とする上記(6)または(7)に記載の殺鼠用毒餌剤。
【0012】
上記(1)の構成によれば、容器本体及び蓋体の合体時(閉塞時)に、容器本体の底面及び蓋体の裏面それぞれに設けられた突状部が、その先端部で互いに当接又は近接するので、使用時に、殺鼠剤は容器本体内部に安定的に保持されることになり、容器本体の取り扱いを容易にすると共に人(特に幼児)の誤食等を防止して衛生を確保することができる。即ち、容器本体及び蓋体の開放時に、容器本体の底面に設けられた突状部が固形状の殺鼠剤に設けられた貫通孔に嵌挿されるように、殺鼠剤は突状部に嵌め込まれ、所定の薬剤設置部上にセットされる。そして、容器本体及び蓋体の閉塞時に蓋体に設けられた突状部と容器本体の突状部とがその先端部で当接又は近接する。このため、殺鼠剤はその薬剤設置部に対して位置がずれて移動してしまうことがなく、その取り扱いに別段注意を払う必要がなく、加えてその容器本体の傾き又はその揺動に伴って殺鼠剤が移動して容器本体の周壁等との衝突がなく粉砕することがない。さらに、殺鼠剤の貫通孔を用いて保持するので、殺鼠剤表面を可能な限り露出させることができ、また突状部により所定の箇所に保持されるので殺鼠剤表面が他の部材と係合する等して隠れることがない。このため、鼠の喫食可能性を高めることができる。なお、容器本体及び蓋体に設けられる突状部それぞれは、単一に限らず、容器本体の突状部及び蓋体の突状部がその閉塞時に互いに当接又は近接し得れば、その個数は複数でも構わなく、またその形状も柱状には限定されない。例えば、容器本体の突状部及び蓋体の突状部のうち、その一方又は両方、或いはその一部が二股の突状部として設けられてもよい。
上記(2)の構成によれば、容器本体及び蓋体の合体時(閉塞時)に、容器本体の底面又は蓋体の裏面のいずれか一方に設けられた突状部が、その先端部で、蓋体の裏面又は容器本体の底面のうちその一方に対し他方となる面と当接又は近接するので、使用時に、殺鼠剤は容器本体内部に安定的に保持されることになり、容器本体の取り扱いを容易にすると共に人(特に幼児)の誤食等を防止して衛生を確保することができる。即ち、容器本体及び蓋体の開放時に、突状部が固形状の殺鼠剤に設けられた貫通孔に嵌挿されるように、予め殺鼠剤が突状部に直接嵌め込まれるか、或いは所定の薬剤設置部上に載置されることにより、その殺鼠剤がセットされる。そして、容器本体及び蓋体の閉塞時に容器本体又は蓋体に設けられた突状部が、その先端部で蓋体の裏面又は容器本体の底面に当接又は近接する。このため、殺鼠剤はその薬剤設置部に対して位置がずれて移動してしまうことがなく、その取り扱いに別段注意を払う必要がなく、加えてその容器本体の傾き又はその揺動に伴って殺鼠剤が移動して容器本体の周壁等との衝突がなく粉砕することがない。さらに、殺鼠剤の貫通孔を用いて保持するので、殺鼠剤表面を可能な限り露出させることができ、また突状部により所定の箇所に保持されるので殺鼠剤表面が他の部材と係合する等して隠れることがない。このため、鼠の喫食可能性を高めることができる。なお、容器本体又は蓋体に設けられる突状部は、単一に限らず、容器本体の突状部又は蓋体の突状部がその閉塞時に蓋体の蓋面又は容器本体の底面に当接又は近接し得れば、その個数は複数でも構わなく、またその形状も柱状には限定されない。例えば、容器本体の突状部又は蓋体の突状部のうち、その一方又は両方、或いはその一部が二股の突状部として設けられてもよい。
上記(3)の構成によれば、薬剤設置部と侵入口とを結ぶ鼠の経路途中で且つその進入口の近傍に、壁面が設けられているので、例えば悪戯等により、幼児が侵入口に指等を誤って挿入してしまった場合でも、その壁面により、その指の挿入による薬剤設置部へ到達が阻害されて、殺鼠剤に直接接触する虞がなく、殺鼠剤収納容器の誤食防止機能を向上させることができて衛生を更に確保することができる。
上記(4)の構成によれば、複数の侵入口が互いに非対向位置になるように容器本体に配設されているので、多量の光が照射される部位が容器本体内部で形成されるのを防止し、容器本体内部を暗くすることができる。このため、暗い場所を好む習性がある鼠に警戒心を解かせて殺鼠剤が設置されている薬剤設置部へと効率よく誘引することができる。
上記(5)の構成によれば、容器本体及び蓋体のそれぞれが互いに対応するように略八角形状に形成されているので、それらの一つの辺を食器棚の側面等に沿って配置することで、壁伝いに進行する鼠の習性に合わせて、効率よく容器本体内部へ誘引することができる。また、例えば、その略八角形状の斜面2箇所で且つ互いに非対向位置となるように侵入口を配設すれば、その殺鼠剤収納容器を部屋の隅部に配置した場合等、侵入口が塞がれることなく、鼠が侵入するため及び殺鼠剤の匂を漂わせるために必要な隙間(空間)が侵入口外方に形成されるので、鼠の容器本体内部への誘引性を高めることができる。
上記(6)の構成によれば、殺鼠成分とパラフィン類とを含む殺鼠用毒餌剤に、摂食阻害作用を打消す成分を配合することで、意外にも、忌避性を示すことなく鼠にとって摂食性がよくなり、鼠を殺す有効成分を鼠に効果的に摂取させることができる。したがって鼠を有効に駆除することができる。
上記(7)の構成によれば、摂食阻害作用を打消す成分として植物油を使用しているので、摂食性をさらに高めることができる。
上記(8)の構成によれば、摂食阻害作用を打消す成分として胡麻油を使用しているので、摂食性をより一層高めることができる。
【0013】
次に、本発明の殺鼠用毒餌剤について説明する。殺鼠剤としては、殺鼠成分等の有効成分と摂食阻害作用を打消す成分とを含有し、パラフィン類で固める等することで、固形状に形成される。
殺鼠成分としては、例えば、ワルファリン、クマリン、クマテトラリルなどのクマリン系化合物;ジフェチアロール、ジフェナコン、ブロジファコン、ブロマジオロン、フロクマフェン等のトリアリール置換クマリン系化合物、クロロファシノン、ジファシノン、ピンドン、バロンなどのインダンジオン系化合物が挙げられる。
【0014】
また、本発明の殺鼠用毒餌剤に含まれるパラフィン類としては、パラフィン、蜜蝋、鯨蝋、セラック蝋、カルナバ蝋、木蝋等のロウ、ライスワックス、キャンデリラワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、モンタンワックス、オゾケライト等が挙げられ、常温で固体の性状を有し、加熱により比較的低粘度な液体となる物質が好ましい。また、パラフィンとしては、常温固体の脂肪族炭化水素が好ましい。
【0015】
また、本発明の殺鼠用毒餌剤には、前記各種成分に加え、摂食阻害作用を打消す成分が配合される。該成分としては、コーン油、米ヌカ油、大豆油、オリーブ油、ナタネ油、綿実油、エゴマ油、および胡麻油等から選ばれる1種または2種以上の植物油が好ましい。なかでも、胡麻(SESAME)、胡麻フレーバー、胡麻エッセンス、胡麻テイストフレーバー、胡麻エキス等の胡麻由来成分を含有する植物油が好ましく、エゴマ油、胡麻油などが挙げられ、胡麻油が特に好ましい。
【0016】
また前記したもの以外に必要に応じて配合可能なものとしては、炭水化物である穀類粉末として、玄米、白米、小麦、大麦、コメ、そば等の粉末、芋類粉末としては、ジャガイモ、サツマイモ等の粉末、或いはそれらのデンプン粉、糖類(例えばショ糖、ブドウ糖、果糖、乳糖、黒砂糖、赤砂糖、三温糖)が挙げられる。また、大豆、落花生、ナッツ(アーモンド、ピーナッツ、クルミ、カシュナッツ、ピスタチオナッツ、マカデミアナッツなど)、トウモロコシ、その他の種子や木の実等の粒類;その他、魚の粉類、油揚、サツマ揚、バター、糖蜜、ソーセージ、パン、バナナ、リンゴなどが挙げられる。
【0017】
その他の成分としては、下記に示すものを適宜配合してもよい。
さらに香料としては、例えばチーズ香料、バター香料、ピーナッツ香料、ピーチ香料、ストロベリー香料、ミルク香料などの甘味香料が挙げられる。酸化防止剤としては、例えばエリソルビン酸、エリソルビン酸ナトリウム、ジブチルヒドロキシトルエン、dl−α−トコフェロール、ノルジヒドログアヤレチック酸、メチルヒドロキシアニソール、没食子酸プロピル、グアヤク脂、L−システィン塩酸塩などが挙げられる。保存料としては、例えば安息香酸、安息香酸ナトリウム、サリチル酸、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、デヒドロ酢酸、デヒドロ酢酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸イソブチル、パラオキシ安息香酸イソプロピル、プロピオン酸カルシウム、プロピオン酸ナトリウムなどが挙げられる。誤食防止剤としては、安息香酸デナトニウム、アセチル化蔗糖、トウガラシ末、トウガラシエキスなどを挙げることができる。色素としては、青色、赤色、黄色などの各種法定色素を用いることができる。また、上記植物油の加水分解物を配合することができる。
【0018】
各成分の配合量の範囲について述べると、殺鼠成分の配合量は、該成分の種類にもよるが摂食性を低下させないためには、3質量%以下とするのが良い。また、前記パラフィン類の配合量は好ましくは20〜35質量%、より好ましくは25〜35質量%である。
【0019】
前記摂食阻害作用を打消す成分、例えば胡麻油の配合量は、駆除しようとするネズミの種類により、それに適した配合量を設定することもでき、例えばドブネズミに対しては例えば20〜30質量%、クマネズミに対しては5〜15質量%と設定することが好ましい。なお、ドブネズミとクマネズミの両方を駆除する場合には、例えば5〜20質量%、好ましくは10〜15質量%とする。
【0020】
本発明の殺鼠用毒餌剤は、上記各種成分を混合し、加熱融解し、成形することにより製造することができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、固形状の殺鼠剤を容器内部に安定的に保持して、容器本体の取り扱いを容易にすると共に人(特に幼児)の誤食等を防止して衛生を確保することができる殺鼠剤収納容器を提供することができる。
また本発明によれば、前記容器に使用しうる、ネズミの摂食性の良好な殺鼠用毒餌剤を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明に係る好適な実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1〜図7は本発明に係る殺鼠剤収納容器の好適な一実施形態を示すものであり、図1は本発明の一実施形態に係る殺鼠剤収納容器の分解斜視図であり、図2は図1の殺鼠剤収納容器の組立後の外観斜視図であり、図3(A),(B),(C)は図1の殺鼠剤収納容器に適用される殺鼠剤の使用手順を説明するそれぞれ外観斜視図であり、図4は図2の殺鼠剤収納容器の一部破断平面図であり、図5は図4のI−I線断面図であり、図6は本発明に係る殺鼠剤収納容器の第1変形例を説明する図4のI−I線相当断面図であり、図7は本発明に係る殺鼠剤収納容器の第2変形例を説明する図4のI−I線相当断面図である。
【0023】
図1に示すように、殺鼠剤収納容器10は、容器本体11と、蓋体12と、を備えて構成されおり、後述するように2個の殺鼠剤13,13がその容器本体11内部に収容保持される。
【0024】
容器本体11は、外形が略八角形状になるように例えばPP(ポリプロピレン)等の樹脂材により射出成形され、略八角形状の底面22と、この底面22の前方縁部から上方に立設して設けられる3枚の前方外壁14,15,16と、この底面22の後方縁部から上方に立設して設けられる3枚の後方外壁17,18,19と、この底面22の両側縁部から立設して設けられる一対の側方外壁20,21と、を有して構成され、その上部には開口部23を有している。
なお、これら外壁14,15,16,17,18,19,20,21は、周方向で隣接される外壁同士で互いに連結された状態で成形されて、容器としての機能を有することになる。また、図1の斜視図中手前側を「前方」とし、この逆方向を「後方」とする。
【0025】
前方外壁14,15,16、後方外壁17,18,19、及び側方外壁20,21は、いずれも容器本体11内部に対して外方に向けて僅かに傾斜されて立設されており、このため、開口部23は底面22の領域に対して僅かに広くなるように形成されている。
【0026】
また、底部22の両側部側に位置する前方外壁14,16には、底面22の端部から開口部23に向けて延びるように矩形状の侵入口24,25がそれぞれ2箇所設けられている。即ち、侵入口24,25は、互いに非対向位置になるように容器本体11に配設されることになり、また、この侵入口24,25は、鼠の容器本体11内部への誘引性を高めるため、その底部で底面22に形成されている切欠部26,27を含んで構成されている。
【0027】
中央に位置する前方外壁15の開口部23側には、その中央部に係合孔28を有する平板状の係止部29が設けられており、また、側方外壁20,21の開口部23側には、可撓係止片30,31がそれぞれ形成されている。
【0028】
ここで、中央に位置する前方外壁15及び後方外壁18で挟まれた底面22の矩形領域部は、殺鼠剤13がセットされる薬剤設置部32として機能することになる。そして、この薬剤設置部32上には、所定の高さ寸法を有する2本の容器本体側突状部(第1の突状部)33,34が、それぞれ前方外壁15及び後方外壁18の間の前後方向で隣接し且つその前方外壁15又は後方外壁18と離間する位置になるように柱状に突出形成されている。
【0029】
さらに、薬剤設置部32の両側には、一対のL字形状の内壁35,36が、そのL形状の底壁部38,38で前方外壁15と後方外壁18とを連結すると共にそのL字形状の本体部37,37で前方側壁15と接続するように設けられている。このため、侵入口24,25から侵入して殺鼠剤32に向かう鼠の侵入経路を屈曲させることができ、加えて容器本体11の剛性を高めることができる。
【0030】
内壁35,36の本体部37,37の上端部は、蓋体12の下面の形状に沿うように形成されており、そして容器本体11及び蓋体12の閉塞時に蓋体と当接するように高さ寸法を有している。一方、内壁35,36の底壁部38は、容器本体11の剛性を確保しながらも鼠が容易に乗り越え易いように、底面22からの長さが所定の短寸形状となるように形成されている。
【0031】
即ち、内壁35,36の本体部37,37及び側方外壁20,21による区画により、侵入口24,25付近の鼠の侵入経路は直線状になり、そして侵入口24,25から更に奥に入ったところ(侵入口24,25の後方)では、側方外壁20,21及び後方外壁17,19による区画と、内壁35,36の底板部38,38による薬剤設置部32への開放と、により、鼠の侵入経路がL字状に屈曲されることになる。なお、このとき、内壁35,36の本体部37が鼠の侵入経路途中で且つ侵入口24,25近傍に配置された壁面として機能することになる。
【0032】
一方、蓋体12は、例えばPP(ポリプロプレン)等の樹脂材により射出成形され、天板39及び周壁40を有し、また、その外形が容器本体11の開口部23に対応して略八角形状に成形される。そして、蓋体12は、容器本体11の後方外壁18の上端部に設けられたヒンジ部材41を介して回動自在に連結されている。
【0033】
天板39では、閉塞時においてその中央部が周壁40より上方に向けて高く(図2参照)なるように形成され、そしてその側部がそれぞれ周壁40に向けて傾斜した形状を有している。天板39の裏面上には、所定の高さ寸法を有して、容器本体11及び蓋体12の閉塞時、容器本体側突状部33,34に近接することになる2本の蓋側突状部42,43が、前後方向で隣接し且つその周壁40と離間する位置になるように柱状に突出形成されている。
【0034】
そして、ヒンジ部材41と対向する位置の周壁40の中央部には、可撓係止片44を有して容器本体11の係合孔28に係合される平板状の係止部45が設けられており、また、その側部には、容器本体11の可撓係止片30,31がそれぞれ係合される係合孔46,47がそれぞれ形成されている。
【0035】
殺鼠剤13,13は、例えばパラフィン類等に鼠を駆除するための有効成分を添加し、そしてこのパラフィン類を固める際、鼠の喫食性を高めるため端面に4個の等脚台形状を均一に有した固形状の薬剤であり、そして、その中央部には貫通孔状の取付孔(図4参照)48,48が形成されている。
なお、取付孔48の内径は、容器本体側突状部33,34及び蓋体側突状部42,43に嵌挿され易いように、これら外径よりも僅かに大きく設定されている。また、殺鼠剤13,13は、取付孔48,48を用いて容器本体11の容器本体側突状部33,34にそれぞれ嵌め込まれることで、容器本体11内部で位置決めされて取り付けられることになる。
【0036】
図2に示すように、殺鼠剤収納容器10は、容器本体11及び蓋体12の開口時(図1参照)に予め容器本体11に殺鼠剤13,13が取り付けられ、ヒンジ部材41を中心とした回動動作により蓋体12が容器本体11に被せられ、そして蓋体12の係合孔46,47が容器本体11の可撓係止片30,31にそれぞれ係合されると共に蓋体12の可撓係止片44が容器本体11の係合孔28に係合されることで閉塞されることになる。
【0037】
次に、殺鼠剤13の殺鼠剤収納容器10の容器本体11への取り付けについて説明する。
図3(A)に示すように、殺鼠剤13は、透明又は半透明のフィルムであるバージンシール49が貼り付けられているパッケージ50内に収容された形態で、殺鼠剤収納容器10に同梱又は別売りで販売される。そして、図3(B)に示すように、使用時に、バージンシール49が剥される。
【0038】
次に図3(C)に示すように、バージンシール49が剥されたパッケージ50がその下部(図3(C)では上方となる)において指で摘まれて、この摘まれた状態で上下が逆さまにされ、殺鼠剤13の取付孔48,48が容器本体側突状部33,34の軸芯と一致するように位置された上で、容器本体側突状部33,34にそれぞれ落とし込まれることで、殺鼠剤13が自然落下して取り付けられることになる。
【0039】
このとき、使用者はパッケージ50を摘みながら、容器本体側突状部33,34への取り付けを行うことができるので、殺鼠剤13に直接接触することなく殺鼠剤13のセットを行うことができる。したがって、手と殺鼠剤13との接触をないので誤食等を防ぐことができ、衛生を確保することができる。
【0040】
また、図4及び図5に示すように、取付孔48,48を用いて容器本体11の容器本体側突状部33,34それぞれに殺鼠剤13,13が嵌め込まれた後、蓋体12が閉塞されることにより、容器本体側突状部33,34及び蓋体側突状部42,43は、その先端部で近接することになる。このため、殺鼠剤13は、容器本体側突状部33,34及び蓋体側突状部42,43より、容器本体11内部に安定的に保持されることになり、従来のように、容器本体11が傾いたり或いは揺動されたりすることにより、殺鼠剤13が移動して容器本体11の外壁等との衝突を回避することができ、粉砕することがない。また、その取り使いに別段注意を払う必要もなくなる。
なお、蓋体12が閉塞されることで、容器本体側突状部33,34に蓋体側突状部42,43が、当接するように設けても同様な効果を得ることができる。
【0041】
そして、内壁35,36の本体部37,37及び側方外壁20,21による区画により、侵入口24,25付近の鼠の侵入経路は直線状になり、そして侵入口24,25から更に奥に入ったところでは、側方外壁20,21及び後方外壁17,19による区画と、内壁35,36の底板部38,38による薬剤設置部32への開放と、により、鼠の侵入経路がL字状に屈曲される。このとき、内壁35,36の本体部37が鼠の侵入経路途中で且つ侵入口24,25近傍に配置された壁面として機能することになるので、例えば悪戯等により、幼児が侵入口24,25に指等を誤って挿入してしまった場合でも、その内壁35,36の本体部37,37により、その指に挿入による薬剤設置部32への到達が阻害されて、殺鼠剤13に直接接触する虞がなく、殺鼠剤収納容器10の誤食防止機能を向上させることができて衛生を更に確保することができる。
【0042】
また、殺鼠剤収納容器10は、例えば、一つの辺である後方外壁18を食器棚等の側面等に沿って配置されて使用される。このとき、殺鼠剤13に含有される有効成分により誘引された鼠は、侵入口24,25から侵入する。ここで、侵入口24,25が互いに非対向位置になるように容器本体11に配設されているので、多量の光が照射される部位が容器本体内部で形成されるのを防止し、容器本体11内部を暗くすることができる。このため、暗い場所を好む習性がある鼠に警戒心を解かせて殺鼠剤13が設置されている薬剤設置部32へと効率よく誘引することができる。そして、鼠は殺鼠剤13,13を喫食し、その後死に至ることになる。
【0043】
以上説明したように、本実施形態によれば、容器本体11及び蓋体12の閉塞時に、容器本体11の底面22に設けられている容器本体側突状部33,34と、蓋体12の裏面に設けられる蓋体側突状部42,43と、が、その先端部で互いに近接するので、使用時に、殺鼠剤13は容器本体11内部に安定的に保持されることになり、容器本体11の取り扱いを容易にすると共に人(特に幼児)の誤食等を防止して衛生を確保することができる。また、殺鼠剤13の貫通孔48を用いて保持するので、殺鼠剤13表面を可能な限り露出させることができ、また突状部33,34,42,43により所定の箇所に保持されるので殺鼠剤13表面が他の部材と係合する等して隠れることがない。このため、鼠の喫食可能性を高めることができる。
【0044】
また、本実施形態によれば、容器本体11および蓋12体のそれぞれが略八角形状に形成されるので、それらの一つの辺を食器棚の側面等に沿って配置することで、壁伝いに進行する鼠の習性に合わせて、効率よく容器本体11内部へ誘引することができる。また、例えば、その略八角形状の斜面部となる前方外壁14,16の2箇所に侵入口24,25が配設されているので、殺鼠剤収納容器10を部屋の隅部に配置した場合等、侵入口24,25が塞がれることなく、鼠が侵入するため及び殺鼠剤の匂を漂わせるために必要な隙間(空間)が侵入口24,25外方に形成されるので、鼠の容器本体11内部への誘引性を高めることができる。
【0045】
次に、図6を参照して、本発明に係る殺鼠剤収納容器の他の変形例となる第1変形例について説明する。
【0046】
本変形例では、底面22の薬剤設置部32の中央部に、閉塞時に、蓋体12の天板39に近接するような所定の高さ寸法を有する2本の容器本体側突状部51,51が前方外壁14と後方外壁18との間の前後方向で隣接し、且つその前方外壁15又は後方外壁18と離間する位置になるように柱状に突出形成されている。
【0047】
本変形例は、前述の実施形態と同様の作用効果を奏するが、特に、本変形例によれば、容器本体11にのみ、蓋体12の天板39に近接する容器本体側突状部51,51を設ければよいので、殺鼠剤収納容器10の成形を簡素化することができて製造コストを抑制することができる。
【0048】
次に、図7を参照して、本発明に係る殺鼠剤収納容器の更に他の変形例である第2変形例について説明する。
【0049】
本変形例では、蓋体12の天板39の中央部に、閉塞時に、容器本体11の底面22に当接するような所定の高さ寸法を有する2本の蓋体側突状部52,52が前後方向で隣接し、且つその周壁40と離間する位置になるように柱状に突出形成されている。
なお、本変形例では、容器本体11及び蓋体12の閉塞により、殺鼠剤13,13の取付孔48,48に蓋体側突状部52,52が嵌め込まれる構成であるため、その開放時に殺鼠剤13,13が定められた位置に予め設置されて使用されることになる。
【0050】
本変形例は、前述の実施形態と同様の作用効果を奏するが、特に、本変形例によれば、蓋体12にのみ、容器本体11の底面22に当接する蓋体側突状部52,52が設けられているので、殺鼠剤収納容器10の成形を簡素化することができて製造コストを抑制することができる。
【0051】
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、前述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
例えば、容器本体又は蓋体に設けられる突状部は、単一に限らず、容器本体の突状部又は蓋体の突状部がその閉塞時に蓋体の蓋面又は容器本体の底面に当接又は近接し得れば、その個数は複数でも構わなく、またその形状も柱状には限定されない。例えば、容器本体の突状部又は蓋体の突状部のうち、その一方又は両方、或いはその一部が二股の突状部として設けられてもよい。
【実施例】
【0052】
以下、実施例により本発明の殺鼠用毒餌剤を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
【0053】
実施例1および比較例1
下記表1に示す処方により、本発明の殺鼠用毒餌剤および比較例の殺鼠用毒餌剤をそれぞれ調製した。
【0054】
【表1】

【0055】
実施例2および比較例2
クマネズミ(オス成獣)を1匹入れた飼育用ケージに、上記で調製した実施例1および比較例1の毒餌剤を約50gづつガラスの器に入れて並置し、1晩自由に喫食させて、試験前後の毒餌剤重量(容器込みで測定)から、実施例1および比較例1の毒餌剤に対する喫食量(1晩)を算出した。室温は20〜25℃に保ち、水は自由に飲めるようにした。結果を表2に示す。なお、実施例2および比較例2において、試験は別のクマネズミを用いてそれぞれ3回行なった。
【0056】
【表2】

【0057】
なお表2において、喫食量の数値が−0.06gとは、ネズミがほとんど毒餌剤を喫食しなかったことを意味する(マイナスの数値は、温度変化による微量の水滴の付着や、ネズミの唾液、尿等の付着による)。
【0058】
表2の結果から、本発明の毒餌剤は、摂食阻害作用を打消す成分を配合しているので、パラフィン類を含む殺鼠用毒餌剤であっても良好なネズミの摂食性が得られることが分かる。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の一実施形態に係る殺鼠剤収納容器の分解斜視図である。
【図2】図1の殺鼠剤収納容器の組立後の外観斜視図である。
【図3】(A)は図1の殺鼠剤収納容器に適用される殺鼠剤の使用手順を説明する第1段階の外観斜視図、(B)は図1の殺鼠剤収納容器に適用される殺鼠剤の使用手順を説明する第2段階の外観斜視図、(C)は図1の殺鼠剤収納容器に適用される殺鼠剤の使用手順を説明する第3段階の外観斜視図である。
【図4】図2の殺鼠剤収納容器の一部破断平面図である。
【図5】図4のI−I線断面図である。
【図6】本発明に係る殺鼠剤収納容器の第1変形例を説明する図4のI−I線相当断面図である。
【図7】本発明に係る殺鼠剤収納容器の第2変形例を説明する図4のI−I線相当断面図である。
【図8】従来の殺鼠剤収納容器の概略図である。
【符号の説明】
【0060】
10 殺鼠剤収納容器
11 容器本体
12 蓋体
13 殺鼠剤
24 侵入口
25 侵入口
32 薬剤設置部
33 容器本体側突状部(第1の突状部)
34 容器本体側突状部(第1の突状部)
35 内壁(壁面)
36 内壁(壁面)
37 本体部(壁面)
42 蓋体側突状部(第2の突状部)
43 蓋体側突状部(第2の突状部)
48 取付孔(貫通孔)
51 容器本体側突状部(突状部)
52 蓋体側突状部(突状部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
鼠が侵入する侵入口を有する容器本体と、当該容器本体に合わされるための蓋体と、を備え、中央部に貫通孔を有する固形状の殺鼠剤を前記容器本体の内部に収容するための殺鼠剤収納容器であって、
前記貫通孔を用いて前記殺鼠剤を前記容器本体の内部で保持するため、前記容器本体の底面及び前記蓋体の裏面のそれぞれに、第1の突状部及び第2の突状部が設けられ、そして
前記容器本体及び前記蓋体の合体時に、前記第1の突起部及び前記第2の突起部は、その先端部で互いに当接又は近接する
ことを特徴とする殺鼠剤収納容器。
【請求項2】
鼠が侵入する侵入口を有する容器本体と、当該容器本体に合わされるための蓋体と、を備えて、中央部に貫通孔を有する固形状の殺鼠剤を前記容器本体の内部に収容するための殺鼠剤収納容器であって、
前記貫通孔を用いて前記殺鼠剤を前記容器本体の内部で保持するため、前記容器本体の底面又は前記蓋体の裏面のいずれか一方に、突状部が設けられ、そして
前記容器本体及び前記蓋体の合体時に、前記突状部は、その先端部で、前記蓋体の裏面又は前記容器本体の底面のうち前記一方に対し他方となる面と当接又は近接する
ことを特徴とする殺鼠剤収納容器。
【請求項3】
前記突状部により前記殺鼠剤が保持されて設置される薬剤設置部と、前記侵入口と、を結ぶ前記鼠の経路途中で且つ前記侵入口の近傍に、壁面が設けられている
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の殺鼠剤収納容器。
【請求項4】
前記侵入口が前記容器本体に複数設けられ、そして
この複数の侵入口が互いに非対向位置になるように配設されている
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の殺鼠剤収納容器。
【請求項5】
前記容器本体及び前記蓋体のそれぞれが、略八角形状に形成されている
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の殺鼠剤収納容器。
【請求項6】
殺鼠成分とパラフィン類とを含む殺鼠用毒餌剤に、摂食阻害作用を打消す成分が配合されていることを特徴とする殺鼠用毒餌剤。
【請求項7】
前記摂食阻害作用を打消す成分が植物油であることを特徴とする請求項6に記載の殺鼠用毒餌剤。
【請求項8】
前記摂食阻害作用を打消す成分が胡麻油であることを特徴とする請求項6または7に記載の殺鼠用毒餌剤。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−159938(P2009−159938A)
【公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−69342(P2008−69342)
【出願日】平成20年3月18日(2008.3.18)
【出願人】(000100539)アース製薬株式会社 (191)
【Fターム(参考)】