説明

母乳パッドの包装体及びその包装方法

【課題】個包装袋を完全に破ることなく、容易に母乳パッドを袋から取り出すことができ、かつ、その袋を使用済の母乳パッドを収納する廃棄用収納袋として利用することを可能とする母乳パッドの包装体と、母乳パッドと包装シートとを同時に折り返すことのできる包装方法とを提供する。
【解決手段】本発明に係る母乳パッドの包装体1は、母乳パッド2と母乳パッド2を包装する個包装袋3から構成されるものであって、母乳パッド2が第1折曲線17に跨って包装シート3Aの第1及び第2領域19,20に配置され、止着部11を介して第1領域19の内面に剥離可能に接合されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、母乳パッドの包装体及びその包装方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、吸収体とこの吸収体の外側に位置する防漏性シートとによってバッド本体を構成した母乳パッドを収納するための個包装袋を有し、袋の内部に母乳パッドを収納した状態においてパッドを仮固定する母乳パッド包装袋は公知である。
【0003】
例えば、特許文献1ないし特許文献3には、二つ折りにされた母乳パッドが、個包装袋に収納されたもの、それらの母乳パッドが2つずつに同じ向きに並べられ長い帯状の個包装袋に収納されたもの、又はそれらの母乳パッドが1つの個包装袋に収納され、それぞれ逆向きになるように上下方向に重ねられたものが袋の内部に仮固着されている母乳パッドの包装体が開示されている。
【特許文献1】特開2000−309391号公報
【特許文献2】特許第3657537号公報
【特許文献3】特開2001−88866号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1ないし3に記載の母乳パッドの包装体においては、個包装袋の母乳パッドの取り出し口の付近に母乳パッドの端部又は側縁部が位置していないので、個包装袋から母乳パッドを取り出すには、個包装袋のヒートシール部を破ってパッドを摘み取る必要があった。
【0005】
このように破られた個包装袋では、母乳パッドの使用後において、その使用済パッドを再び収納する廃棄用袋として利用することはできない。
【0006】
本発明の目的は、個包装袋を破ることなく、容易に母乳パッドを袋から取り出すことができ、かつ、その袋を使用済の母乳パッドを再び収納する廃棄用袋として利用することができる母乳パッドの包装体及びその包装方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するためのこの発明は、第1及び第2の発明を含む。
【0008】
第1の発明は、上端部及び下端部と、肌当接面及び非肌当接面とを有する母乳パッドと、前記母乳パッドが収納された個包装袋とから構成された母乳パッドの包装体の改良に係わる。
【0009】
第1の発明の特徴とするところは、下記の構成を有する。
【0010】
前記個包装袋が、長さ及び幅方向と、前記長さ方向に沿う第1及び第2側縁部と、前記幅方向に沿う第1及び第2端縁部とを有する包装シートとを有し、前記包装シートが、前記第1端縁部から前記第2端縁部へ、前記幅方向に沿って延び、かつ、前記長さ方向へ離間する仮想第1及び第2折曲線を介して仮想第1、第2及び第3領域に画成されている。
【0011】
前記母乳パッドが、上端縁部及び下端縁部と、前記上下端縁部が互いに重なるように前記肌当接面を内側にして二つ折りにされることで区分される第1及び第2区分と、前記第1区分の少なくとも前記非肌当接面の所与部位に前記母乳パッドをブラジャーに固定するための接着剤で形成した止着部とを有している。
【0012】
前記包装シートの前記第3領域が該シートの前記第2領域の側へ折り返され、
前記包装シートの前記第1領域が、前記母乳パッドの前記第1区分の前記非肌当接面側へ折り返され、その折り返し状態で、前記止着部を介して、前記包装シートの前記第1区分の内面に形成された剥離層に剥離可能に固定されている。
【0013】
前記包装シートの前記第1領域と前記第3領域、前記第2領域と前記第3領域が、それぞれ前記第1及び第2側縁部に沿ってシールされ、シールラインを形成している。
【0014】
前記課題を解決するための第2の発明は、上端縁部及び下端縁部と、肌当接面及び非肌当接面とを有する母乳パッドを包装シートから形成される個包装袋に収納されるように包装する母乳パッドの包装方法に係わる。
【0015】
第2の発明が特徴とする構成は、下記のとおりである。
【0016】
前記個包装袋の形成材料として、長さ及び幅方向と、前記長さ方向に沿う第1及び第2側縁部と、前記幅方向に沿う第1及び第2端縁部とを有する包装シートを用いる。
【0017】
前記包装シートには、前記第1端縁部から前記第2端縁部へ、前記幅方向に沿って延び、かつ、前記長さ方向へ離間する仮想第1及び第2折曲線を介して、仮想第1、第2及び第3領域を画成する。
【0018】
上端縁部及び下端縁部を有する前記母乳パッドを、前記第1折曲線を前記長さ方向へまたがって前記包装シートの前記第1及び第2領域に配置し、前記包装シートの前記第3領域を前記第2折曲線を介して該シートの前記第2領域の側へ折り返し、前記第1折曲線を介して該シートの前記第1領域を前記第2領域の側へ前記母乳パッドが第1区分及び第2区分に区分される状態に二つ折りにされるように前記母乳パッドとともに折り返し、前記母乳パッドの、前記非肌当接面における前記第1区分に、ブラジャーに固定するための接着剤で形成した止着部を介して、前記止着部が対向する前記包装シートの前記第1領域に形成した剥離層を介して剥離可能に固定する。
【0019】
前記包装シートの前記第1及び第2側縁部に沿って、前記包装シートの前記第1、第2及び第3領域を互いにシールしてシールラインを形成し手いる。
【0020】
第1の発明は、下記の好ましい実施の形態を含む。
【0021】
前記剥離層が、前記包装シートの前記第1領域の内面に接着剤で形成した固定部を介して固定した剥離シートから形成してある。
【0022】
前記剥離層が剥離剤の塗布で形成してある。
【0023】
前記止着部が前記母乳パッドの前記上端縁部寄りに位置している。
【0024】
前記母乳パッドの前記上端縁部の側における前記固定部の端部が、前記側における止着部の端部よりも前記側へ延出している。
【0025】
前記剥離紙の前記止着部に対する剥離強度が0.1N〜0.5Nであり、前記包装シートの前記第1及び第2側縁部におけるシールの剥離強度が1.0〜2.2Nである。
【0026】
前記母乳パッドの取り出し口を形成する前記包装シートの前記第1端縁部が、該シートの前記第3領域の外面に剥離可能に接合されている。
【0027】
前記母乳パッドの取り出し口を形成する前記包装シートの前記第1端縁部が、該シートの前記第3領域の外面と接合されず、フリーの状態である。
【0028】
第2の発明は、好ましい実施の形態として、前記シールがヒートシールである。
【発明の効果】
【0029】
本発明に係る母乳パッドの包装体によれば、母乳パッドの包装体のパッドの取り出し口から、母乳パッドの上端縁部に位置する摘持端部を引っ張ることによって、母乳パッドのみを袋から取り出すことができるので、取り出しが容易である、また、パッドを取り出す際に個包装袋を殆ど破らないので、パッドの使用後においても、袋を使用済のパッド廃棄用収納袋として使用することができる。
【0030】
止着部が母乳パッドの上端縁部寄りに位置している実施の形態においては、前記取り出しがさらに容易になる。
【0031】
剥離層を剥離剤の塗布で形成してある実施の形態においては、剥離シートを用いることなく剥離層を形成することができ、経済的である。
【0032】
母乳パッドの上端縁部の側における固定部の端部が、前記側における止着部の端部よりも前記側へ延出している実施の態様においては、母乳パッドを袋から取り出す際、剥離シートを袋の剥離層に確実に残したまま母乳パッドを袋から容易に剥離することができる。
【0033】
剥離シートの止着部に対する剥離強度が0.1〜0.5Nであり、包装シートの第1及び第2側縁部のシール部位における剥離強度が1.0〜2.2Nである実施の形態においては、剥離シートから剥離して母乳パッドを取り出す際に、そのシール部位が剥離したり、袋が破損したりするおそれがない。
【0034】
本発明に係る母乳パッドの包装方法によれば、包装シートの第1領域をその第2領域の側へ折り返すと同時に、母乳パッドを二つ折りにすることができるので、母乳パッドを予め二つ折りにする場合に比較して包装が簡便である。
【0035】
包装シートの第1及び第2側縁部におけるシールをヒートシールでなす実施の形態においては、シールを接着剤でする場合に比較して経済的である。
【0036】
母乳パッドの取り出し口を形成する第1端部が該シートの前記第3領域の外面に剥離可能に接合されている実施の形態においては、パッドの製造過程において、接合後に、パッド内にゴミが入ることはない。
【0037】
母乳パッドの取り出し口を形成する第1端部が該シートの前記第3領域の外面に接合されていない実施の形態においては、第1端部を接合する製造工程を省くことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
本発明を実施するための最良の形態を添付図面に基づき説明する。
【0039】
図1は母乳パッドの包装体の部分破断斜視図であり、図2は、図1のII−II線に沿う横断面図である。
【0040】
図1において、母乳パッドの包装体1の個包装袋3は、母乳パッド2と個包装袋シート3Aとから構成されている。
【0041】
図2において、母乳パッド2は、体液吸収層4と、体液防漏性シート5(外面シート)とから構成されている。吸収層4は、体液吸収体6と、その内面を被覆する体液透過性の内面シート7とから構成されている。吸収体6は、体液吸収性コア8から構成されている。
【0042】
コア8は、フラッフパルプを主材としこれに高吸収性ポリマー粒子等を混合してパネルに形成され、好ましくは目付200〜300g/mを有し、図示されてはいないが、特にポリマー粒子の脱落を防止する体液拡散性の保形シートで被覆されていることが好ましい。
【0043】
内面シート7は、着用者の肌当接面に位置し、好ましくは目付10〜35g/mの熱可塑性合成繊維不織布、好ましくはスパンボンドやエアースルー等の不織布から作られ、内面シート7に間欠的に塗布されたホットメルト接着剤(図示せず)を介して吸収体6に対する被覆状態を維持している。
【0044】
吸収体6の非肌当接面は、体液防漏性シート(外面シート)5で被覆され、体液防漏性シート5は、好ましくは、30〜100μmのプラスチックフィルム又は目付が10〜35g/mの熱可塑性合成繊維の不織布、特にスパンボンド・メルトブロー・スパンボンド(SMS)のラミネート不織布等、さらには、これらプラスチックフィルムと不織布との複合シート等から構成されている。
【0045】
母乳パッド2は、上下端縁部10a,10bが互いに重なり合い、かつ、内面シート7が内側になるように二つ折りにされ、第1及び第2区分2A,2Bに区分されている。第1区分2Aにおける外面シート5にはブラジャーに対するずれ止めのための、感圧性接着剤(ホットメルト接着剤)からなる止着部11がパッド2の上端縁部10a寄りに形成されている。止着部11は剥離シート12によって被覆され、剥離シート12は、ホットメルト接着剤からなる固定部13を介して個包装袋3の内面に固定されている。したがって、止着部11は剥離シート12に対して剥離可能である。上端縁部10aから止着部11間に摘持端部14が画成されている。
【0046】
固定部13は、パッド2の上端縁部10aの側における端部が、外側における止着部11の該部よりも外側へ延出していることが好ましい。これは次の理由による。すなわち、装着者がパッド2を袋3から上端縁部10aを指で摘持して取り出す場合、袋3の第1領域19を一方の指で摘持して取り出すことがある。このような場合には、固定部13が止着部11よりも上端縁部10aの側へ延出しているので、パッド2を袋3から取り出す際、止着部11の上端縁部10aの端部11aに剥離力が直接作用し、剥離シート12を固定部13に残したまま容易にパッド2を取り出すことができる。換言すると、止着部11が上端縁部10aの側へ固定部13よりも延出している場合には、剥離力が上端縁部10aの側における固定部13の端部13aに作用するので、止着部11を剥離シート12から剥離し難くなる。
【0047】
図3は、個包装袋3の展開平面図を示す。図3に示すとおり、個包装袋3は、長手方向Xへ長い長方形の包装シート3Aから形成され、第1及び第2側縁部15a,15b、第1及び第2端縁部16a,16bとを有し、幅方向Yに互いに離間して延びる仮想第1及び第2折曲線17,18を介して仮想第1領域19、第2領域20及び第3領域21に画成されている。第3領域21は、長手方向Xにおける長さ寸法が、第1及び第2領域19,20のそれよりも小さくされている。
【0048】
包装シート3Aは、好ましくは30〜100μmのプラスチックフィルム、又は好ましくは目付10〜35g/mの熱可塑性合成繊維の不織布、特にスパンボンド・メルトブロー・スパンボンド(SMS)のラミネート不織布等、さらには、これらプラスチックフィルムと不織布とのラミネートから構成されている。
【0049】
このような包装シート3Aから個包装袋3を形成するとともに、その内部に母乳パッド2が収納されるようにするための包装方法は、下記のとおりである。
【0050】
図2及び図3に示すとおり、母乳パッド2を二つ折りにするための折曲部22(図2参照)が第1折曲線17上に位置するように、第1折曲線17を介して母乳パッド2の第1区分2Aが包装シート3Aの第1領域19に、かつ、第2区分2Bが該シートの第2領域20に、それぞれ位置させるとともに、予め形成した固定部13に剥離シート12を介して止着部11を固定する。その状態で、包装シート3Aの第3領域21の端部が母乳パッド2の第2区分2Bに重なるように折り返した後、包装シート3Aの第1領域19を第2領域20の側へ折り返すとともに、その折り返しと同時に、パッド2の第1区分2Aがその第2区分2Bに重なるように二つ折りする。
【0051】
このように折り返した包装シート3Aは、第1及び第2側縁部15a,15bに沿ってヒートシールしてシールライン26a,26bを形成し、包装シート3Aの第1端部16aをこれが対向する包装シート3Aの第3領域21の外面の部位にホットメルト接着剤からなる感圧性接着剤部23を介して剥離可能に接合し、パッド2の取り出し口24を形成する。
【0052】
このように、取り出し口24を形成する第1端部16aが接合されている場合には、パッドの製造過程において、接合後に、パッド内にゴミが入ることはない。
【0053】
ただし、第1端部16aが第3領域21の外面に接合されていなくてもよい。
【0054】
この場合には、第1端部16aを接合する製造工程を省くことができる。
【0055】
このようにして包装シート3Aから個包装袋3を形成するとともに、袋3の内部に二つ折りしたパッド2を収納する。この収納状態では、袋3の内部に形成された、第1及び第2挿入部25A,25Bに、母乳パッド2の上端縁部10aの近傍部、下端縁部10bの近傍部がそれぞれ挿入される。
【0056】
図4では、第3領域21が、図2の場合とは異なり、パッド2の下方に位置している。この場合には、第3領域21が第2領域20にホットメルト接着剤27を介して固定されていてもよい。
【0057】
図5は、包装体の模式的断面図を示す。図5(a)では、パッド2の止着部11がパッド2の第1及び第2区分2A,2Bに配置されており、図5では、止着部11がパッド2の長手方向に連続して延びている。
【0058】
止着部11は、包装シート3Aの第1端縁部16aを除きパッド2の外面のほぼ全体に延びていてもよい。さらに、図示していないが、パッド2の上下端縁部10a,10bのうちの少なくとも一方において複数の止着部11が幅方向に並んで配置されていてもよいし、複数の止着部が長さ方向に並べられて配置されていてもよい。
【0059】
図6は、他の実施の形態を示す、図2と同様な断面図である。包装シート3Aの内面にシリコン等の剥離剤を塗布して剥離層30を形成し、止着部11を剥離層30に直接固定してある。この場合には、使用時に剥離シート12が不要である。
【0060】
各部材の固定、取り付けには、ホットメルト接着剤等の接着剤や粘着剤、各部
材に対するヒートシールの技術を利用することができる。
【0061】
止着部11に対する剥離シート12の剥離強度は、包装シート3Aの第1及び第2側縁部15a,15bのシール部位を殆ど破損することなくパッド2を袋3から剥離するため0.1〜0.5Nであることが好ましい。
【0062】
また、包装シート3Aの第1及び第2側縁部15a,15bのシールライン26a,26bの部位における剥離強度は1.0〜2.2Nであることが好ましい。その剥離強度が、1.0N以下の場合には、パッド2の取り出しの際に、パッド取り出し口24の開封と同時にシールライン26a,26bも剥離してしまうおそれがあり、2.2N以上の場合には、包装シート3Aが破損してしまうおそれがあるからである。
【0063】
前記剥離強度は、以下の方法で測定する。
<試験方法>
対セパレーターによる剥離測定
・インストロンにて測定
・20℃・60%に30分放置
・剥離面積MD×CD=50×15mmの一片
・定速伸張引張り試験機で剥離を行う(測定温度は20℃)
(剥離条件)
・つかみ間隔=20mm
・引張りスピード=500mm/min
・剥離長さ=50mm(変位100mm)
【産業上の利用可能性】
【0064】
この発明によれば、収納された母乳パッドの取り出しが容易であり、使用後には、使用済のパッドの廃棄用収納袋としても利用することができる母乳パッドの包装体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】母乳パッドの包装体の部分破断斜視図。
【図2】図1のII−II線に沿う横断面図。
【図3】包装体の展開平面図。
【図4】包装体の実施の形態を示す模式的横断面図。
【図5】包装体の他の実施の形態を示す模式的横断面図。
【図6】他の実施の形態を示す図2と同様な断面図。
【符号の説明】
【0066】
1 母乳パッドの包装体
2 母乳パッド
2A 第1区分
2B 第2区分
3 個包装袋
3A 包装シート
11 止着部
12 剥離シート
15a 第1端縁部
15b 第2端縁部
16a 第1側縁部
16b 第2側縁部
17 第1折曲線
18 第2折曲線
19 第1領域
20 第2領域
21 第3領域
23 接着剤部
24 パッド取り出し口
26a,26b シールライン
30 剥離層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上端部及び下端部と、肌当接面及び非肌当接面とを有する母乳パッドと、前記母乳パッドが収納された個包装袋とから構成された母乳パッドの包装体において、前記個包装袋が、長さ及び幅方向と、前記長さ方向に沿う第1及び第2側縁部と、前記幅方向に沿う第1及び第2端縁部とを有する包装シートとを有し、前記包装シートが、前記第1端縁部から前記第2端縁部へ、前記幅方向に沿って延び、かつ、前記長さ方向へ離間する仮想第1及び第2折曲線を介して仮想第1、第2及び第3領域に画成され、
前記母乳パッドが、上端縁部及び下端縁部と、前記上下端縁部が互いに重なるように前記肌当接面を内側にして二つ折りにされることで区分される第1及び第2区分と、前記第1区分の少なくとも前記非肌当接面の所与部位に前記母乳パットをブラジャーに固定するための接着剤で形成した止着部とを有し、
前記包装シートの前記第3領域が該シートの前記第2領域の側へ折り返され、
前記包装シートの前記第1領域が、前記母乳パッドの前記第1区分の前記非肌当接面側へ折り返され、その折り返し状態で、前記止着部を介して、前記包装シートの前記第1区分の内面に形成された剥離層に剥離可能に固定され、前記包装シートの前記第1領域と前記第3領域、前記第2領域と前記第3領域が、それぞれ前記第1及び第2側縁部に沿ってシールされシールラインを形成していることを特徴とする前記母乳パッドの包装体。
【請求項2】
前記剥離層が、前記包装シートの前記第1領域の内面に接着剤で形成した固定部を介して固定した剥離シートから形成してある請求項1に記載の母乳パッドの包装体。
【請求項3】
前記剥離層が剥離剤の塗布で形成してある請求項1に記載の母乳パッドの包装体。
【請求項4】
前記止着部が前記母乳パッドの前記上端縁部寄りに位置している請求項1〜3のいずれかに記載の母乳パッドの包装体。
【請求項5】
前記母乳パッドの前記上端縁部の側における前記固定部の端部が、前記側における止着部の端部よりも前記側へ延出している請求項1〜4のいずれかに記載の母乳パッドの包装体。
【請求項6】
前記剥離紙の前記止着部に対する剥離強度が0.1N〜0.5Nであり、前記包装シートの前記第1及び第2側縁部におけるシールの剥離強度が1.0〜2.2Nである請求項1〜5のいずれかに記載の母乳パッドの包装体。
【請求項7】
前記母乳パッドの取り出し口を形成する前記包装シートの前記第1端縁部が、該シートの前記第3領域の外面に剥離可能に接合されている請求項1〜6のいずれかに記載の母乳パッドの包装体。
【請求項8】
前記母乳パッドの取り出し口を形成する前記包装シートの前記第1端縁部が、該シートの前記第3領域の外面と接合されず、フリーの状態である請求項1〜6のいずれかに記載の母乳パッドの包装体。
【請求項9】
上端縁部及び下端縁部と、肌当接面及び非肌当接面とを有する母乳パッドを包装シートから形成される個包装袋に収納されるように包装する母乳パッドの包装方法において、
前記個包装袋の形成材料として、長さ及び幅方向と、前記長さ方向に沿う第1及び第2側縁部と、前記幅方向に沿う第1及び第2端縁部とを有する包装シートを用い、
前記包装シートには、前記第1端縁部から前記第2端縁部へ、前記幅方向に沿って延び、かつ、前記長さ方向へ離間する仮想第1及び第2折曲線を介して、仮想第1、第2及び第3領域を画成し、
上端縁部及び下端縁部を有する前記母乳パッドを、前記第1折曲線を前記長さ方向へまたがって前記包装シートの前記第1及び第2領域に配置し、前記包装シートの前記第3領域を前記第2折曲線を介して該シートの前記第2領域の側へ折り返し、前記第1折曲線を介して該シートの前記第1領域を前記第2領域の側へ前記母乳パッドが第1区分及び第2区分に区分される状態に二つ折りにされるように前記母乳パッドとともに折り返し、前記母乳パッドの、前記非肌当接面における前記第1区分に、ブラジャーに固定するための接着剤で形成した止着部を介して、前記止着部が対向する前記包装シートの前記第1領域に形成した剥離層を介して剥離可能に固定し、
前記包装シートの前記第1及び第2側縁部に沿って、前記包装シートの前記第1、第2及び第3領域を互いにシールしてシールラインを形成していることを特徴とする前記包装方法。
【請求項10】
前記シールがヒートシールである請求項9に記載の包装方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−326622(P2007−326622A)
【公開日】平成19年12月20日(2007.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−160350(P2006−160350)
【出願日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【出願人】(000115108)ユニ・チャーム株式会社 (1,219)
【Fターム(参考)】