説明

気体吸着デバイス

【課題】高活性の気体吸着材の吸着速度を低減して取扱い性を向上した気体吸着デバイスを提供する。
【解決手段】気体吸着デバイス1は、気体難透過性容器2と、気体難透過性容器2に収納された気体吸着材3と、気体難透過性容器2の少なくとも一部を被う気体易透過性素材4からなる。そして、気体易透過性素材4で被われた気体難透過性容器2の一部を破壊することにより、気体吸着材3が外部の気体を適度な速度で吸着可能となる。上記構成の気体吸着デバイス1は、気体難透過性容器2を破壊してから、吸着対象ガスが存在する空間に設置するまでの気体吸着材3の劣化を抑える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、気体の吸着速度を適正化した気体吸着デバイスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、真空断熱材、真空断熱容器、プラズマディスプレイパネル等、高度な真空環境により性能を発揮することができる機器(以下、真空機器と記述)の開発が盛んになってきている。これらの真空機器にとって、製造時における残留気体や経時的に侵入する気体による内部の圧力上昇は性能を劣化する原因になる。そこで、これらの気体を吸着するための気体吸着材の適用が試みられている。
【0003】
気体吸着材は、大気中で空気に接触すると、空気を吸着してしまい、気体の吸着能力が低下してしまう。そこで、気体難透過性容器や気体難透過性素材で被う(以下、デバイス化と記述)ことにより、大気中での空気との接触を防ぎ、気体の吸着能力低下を抑制することが試みられている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
特許文献1に開示された方法では、気体吸着材を、金属性容器と酸化カルシウムで被うことにより、空気との接触を抑制する構成がとられている。
【0005】
また、ガラスのように気体の遮断性が非常に優れた素材で気体吸着材を被い、真空機器の内部で破壊することが試みられている(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特表平9−512088号公報
【特許文献2】特開平7−269780号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に開示された方法では、酸化カルシウムによる気体の遮断性が必ずしも十分とはいえないため、気体吸着材の活性が高い場合は、気体吸着材が劣化するという課題があった。
【0007】
また、特許文献2に開示された方法では、気体難透過性容器を真空機器の中で破壊する必要があるため、気体難透過性容器の破片で、真空機器に損傷を与える可能性があった。また、真空機器の形状自由度が小さい場合、これを変形させることにより、設置した気体吸着デバイスの気体難透過性容器に力を加えて変形させ、破壊することが困難であった。
【0008】
そこで、本発明は、大気中では十分な空気遮断性を有することにより、空気の吸着による劣化を抑制し、真空機器に設置後は外部から力を加えることなく気体の吸着が可能となる気体吸着デバイスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明の気体吸着デバイスは、気体難透過性容器と、前記気体難透過性容器に収納された気体吸着材と、前記気体難透過性容器の少なくとも一部を被う気体易透過性素材からなる気体吸着デバイスであって、前記気体易透過性素材で被われた前記気体難透過性容器の少なくとも一部を破壊することにより、前記気体吸着材が外部の気体を適度な速度で吸着可能となるよう構成したのである。
【0010】
気体吸着材は、気体難透過性容器に被われているため、大気中に保存しても大気に接触せず、劣化を抑制することができる。一方、真空機器内、すなわち吸着対象ガスが存在する空間への設置過程では、気体難透過性容器における気体易透過性素材で被われた部分を破壊すると、空気は気体易透過性素材を通して気体吸着材に吸着されるようになる。
【0011】
気体易透過性素材の気体透過性は、分子レベルから見ると大きいが、マクロなレベルからは小さいため、気体難透過性容器を破壊してから、真空機器に設置するまでの劣化度合いを少なくすることができる。また、この状態で気体吸着デバイスを真空機器に設置した際、すでに気体の吸着が開始している状態であるため、真空機器を密閉後に新たに気体吸着デバイスに力を加えて吸着を開始させる必要がない。
【発明の効果】
【0012】
本発明の気体吸着デバイスによると、大気中での保存時と真空機器への適用過程における空気吸着材の劣化を低く抑え、真空機器に適用後は外部から力を加えることなく真空機器内の気体を吸着可能な気体吸着デバイスを得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の請求項1に記載の気体吸着デバイスの発明は、気体難透過性容器と、前記気体難透過性容器に収納された気体吸着材と、前記気体難透過性容器の少なくとも一部を被う気体易透過性素材からなる気体吸着デバイスであって、前記気体易透過性素材で被われた前記気体難透過性容器の少なくとも一部を破壊することにより、前記気体吸着材が外部の気体を適度な速度で吸着可能となるよう構成したものである。
【0014】
ここで、気体易透過性素材は、気体難透過性容器が破壊された際、亀裂や貫通孔が生じないように、気体難透過性容器に比較して柔軟なものが適している。
【0015】
本発明の気体吸着デバイスの使用方法を以下に説明する。
【0016】
気体吸着材は、気体難透過性容器に被われているため、大気中に保存しても大気に接触せず、劣化を抑制することができる。そして、真空機器内、すなわち吸着対象ガスが存在する空間に設置する過程で、気体難透過性容器における気体易透過性素材で被われた部分を破壊すると、空気は気体易透過性素材を通して気体吸着材に吸着されるようになる。
【0017】
すなわち、気体易透過性素材はマクロなレベルでは気体透過度が非常に小さいため、気体難透過性容器を破壊してから、真空機器内部に設置し、真空機器を封止するまでの間に、気体難透過性容器に侵入する気体の量を非常に少なくすることができる。
【0018】
これは、気体難透過性容器を破壊した際に、気体易透過性素材が柔軟であるため、亀裂や貫通孔等、マクロなレベルでの気体の透過が可能となるような損傷は発生しにくく、気体吸着デバイス外の気体は、気体易透過性素材を通して侵入することにより吸着されることで達成される。
【0019】
また、気体難透過性容器を破壊した際の破片による気体易透過性素材の損傷を防ぐため、気体難透過性容器と気体易透過性素材の間に不織布のようにマクロな通気性を持つ保護材を設置してもよい。
【0020】
以上の特徴を有する気体吸着デバイスは、気体難透過性容器における気体易透過性素材で被われた部分を破壊し、真空断熱材などの真空機器に速やかに設置することにより、破壊してから設置までの劣化を非常に少なくでき、気体吸着材の吸着量のほぼ全てを真空機器内部の気体吸着に発揮することができる。
【0021】
真空機器への適用過程における気体吸着材の劣化が少なくなる程度に気体の吸着速度が小さく、真空機器に経時的に侵入する気体の速度より大きくなるように、気体易透過性素材を選定することにより、真空機器への適用過程における気体吸着材の劣化が少なく真空機器内部を高真空に保つ程度に気体の吸着速度が大きい気体吸着デバイスを実現することができる。
【0022】
また、一般に、真空機器の封止時に、真空機器内部に残留する気体は僅かであり、真空機器に経時的に侵入する単位時間当たりの量は極めて僅かである。
【0023】
さらに、気体吸着デバイスは、真空機器に設置する以前に吸着を開始しているため、真空機器に設置した後、外部からの力を加える必要が無く、真空機器の損傷を避けることができ、真空機器の筐体が応力により変形しにくく、外部から力を加えにくい場合であっても、内部の気体を吸着することができる。
【0024】
ここで、気体難透過性容器とは、物質固有の性質である気体透過度が小さいため、当該物質、例えばガラスや金属で作製した容器の気体透過度が、104[cm3/m2・day・atm]以下となるものであり、より望ましくは103[cm3/m2・day・atm]以下のものである。
【0025】
気体難透過性容器の破壊は、気体難透過性容器に曲げる力、圧縮する力、衝撃を加えることにより可能であるが、これらに限定するものではなく、気体易透過性素材に亀裂や貫通孔等、マクロなレベルでの気体の透過が可能となるような損傷を生じさせない方法であればよい。
【0026】
気体易透過性素材とは物質固有の性質である気体透過度が大きいため、圧力差が小さくても、空気の通過量が大きいものであり、空気透過度が1[cm3/m2・sec・atm]以上のものであり、より望ましくは10[cm3/m2・sec・atm]以上のものである。
【0027】
一例として、熱可塑性樹脂、公知の接着材等を用いることができる。熱可塑性樹脂を用いる場合は、融解状態の熱可塑性樹脂浴に浸すことにより実現可能である。また、熱可塑性樹脂からなるフィルムで気体難透過性容器全体を真空封止しても良い。
【0028】
熱可塑性樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンなどのプラスチックフィルムなどを用いることできる。さらに、公知の接着剤を塗布しても良い。接着剤を用いる場合はガス発生の少ないものが良く、塗布量も低減させることが望ましい。
【0029】
また、請求項2に記載の気体吸着デバイスの発明は、請求項1に記載の発明において、気体難透過性容器の材料に脆性材料を用いたものである。
【0030】
気体難透過性容器が脆性材料で構成されるため、容易に破壊することができる。この結果、大気中で容易に気体難透過性容器を破壊することができ、真空機器に設置する際の工数を低減することができる。
【0031】
また、脆性材料が破壊されても気体易透過性素材で被われているため、破壊された気体難透過性容器が飛散せず、真空機器が、真空断熱材のように軟質の外被材で被われているものであっても、適用することができる。
【0032】
脆性材料とは、低靭性の材料であり、応力を加えても変形は小さいが、ある一定の応力に達したところで、原子間の結合が切れ、急激に破壊される材料であり、ガラス、セラミックスなどがこれに相当する。
【0033】
また、請求項3に記載の気体吸着デバイスの発明は、請求項1に記載の発明において、気体難透過性容器の材料にガラスを用いたものである。
【0034】
ガラスは気体透過度が非常に小さいことに加え、典型的な脆性材量であるため、保存時は空気の侵入を防いで吸着材の劣化を抑制する。また、ガラスは容易に破壊することができる。この結果、大気中で容易に気体難透過性容器を破壊することができ、真空機器に設置する際の工数を低減することができる。また、脆性材料が破壊されても気体易透過性素材で被われているため、破壊された気体難透過性容器が飛散せず、真空機器が、真空断熱材のように軟質の外被材で被われているものであっても、適用することができる。
【0035】
また、ガラスは管状などの容器の形状への加工が容易であり、安価である。従って、種々の形状の気体吸着デバイスを安価に得る事ができる。さらに、ガラスは高温で軟化するため、この性質を用いることにより、容易に気体吸着材を封止することができる。従って、種々の形状の気体吸着デバイスを安価に得ることができる。
【0036】
ガラスとしては、硼珪酸ガラス、ソーダ石灰ガラス、石英ガラス等を用いることができるが、これらに限定するものではない。
【0037】
また、請求項4に記載の気体吸着デバイスの発明は、請求項1に記載の発明において、気体難透過性容器の材料に金属を用いたものである。
【0038】
金属は、気体透過度が非常に小さいため、保存時は空気の侵入を防いで吸着材の劣化を抑制する。
【0039】
また、金属は、管状などの容器の形状への加工が容易であり、安価である。従って、種々の形状の気体吸着デバイスを安価に得る事ができる。
【0040】
さらに、金属は高温で溶解するため、この性質を用いることにより、容易に気体吸着材を封止することができる。従って、種々の形状の気体吸着デバイスを安価に得る事ができる。
【0041】
一般に、金属は破壊が困難であるが、外部からの応力が集中する機構を持たせることで、破壊することが可能になる。
【0042】
金属としては、アルミニウム、鉄、銅または、ステンレスなどの合金を用いることができるが、これらに限定するものではない。
【0043】
また、請求項5に記載の気体吸着デバイスの発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の発明において、気体難透過性容器に切り欠きを設けたものである。
【0044】
切り欠きがあることにより、気体難透過性容器に応力を加えると、切り欠き付近で容易に破壊することができ、工数を低減することができる。
【0045】
また、気体難透過性容器は、切り欠きを起点にして切り欠き付近で破壊されるため、気体易透過性素材で被う面積を小さくすることができる。従って、材料コストを低減することができる。
【0046】
ここで、切り欠きとは、気体難透過性容器の表面の構成要素が削り取られており、貫通していない部分であり、応力が加わった際、応力が集中する特徴を有するものである。
【0047】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0048】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1に記載の気体吸着デバイスの初期状態の概略図である。図2は本発明の実施の形態1に記載の気体吸着デバイスの使用時の概略図である。
【0049】
図1において、気体吸着デバイス1は、ソーダ石灰ガラスからなる円筒状の気体難透過性容器2に気体吸着材3を真空封入してある。気体難透過性容器2は低密度ポリエチレンからなる気体易透過性素材4で真空封止されている。また、気体難透過性容器2と気体易透過性素材4の間の一部には不織布5が設置されている。
【0050】
以上のように構成された気体吸着デバイス1についてその動作、作用を説明する。
【0051】
初期状態において、気体難透過性容器2内は0.1Paまで減圧されている。また、気体難透過性容器2により空気が遮断されるため気体吸着材3は劣化せず、大気中に保存することができる。
【0052】
次に、気体難透過性容器2の不織布5が設置された部分の中心付近に曲げる力を加えた。この結果、気体難透過性容器2は折損した。気体難透過性容器2の破片は不織布5により気体易透過性素材4と隔てられるため、気体易透過性素材4に対して亀裂や貫通孔等、マクロなレベルで気体が透過できる損傷を生じることがない。この結果、気体易透過性素材4を通して、気体吸着材3が気体吸着デバイス1外部の気体吸着を開始した。
【0053】
さらに、この気体吸着デバイス1の空気吸着量を短時間で評価するため、気体吸着デバイスを設置した真空断熱材を加熱エージングし、外部から真空断熱材に侵入する空気の速度を大きくする検討を行なった。
【0054】
この真空断熱材は、スペーサーとなる芯材と、内部への気体の侵入を防ぐための外被材からなる。外被材は、保護層となるナイロンフィルム、ガスバリア層となるアルミ箔、シール層となる低密度ポリエチレンフィルムからなるラミネートフィルムである。さらに、低密度ポリエチレンフィルムを対向させて熱溶着することにより外被材が形成されている。真空断熱材内部へは僅かずつであるが、シール層を通して空気が侵入する。
【0055】
一般に、プラスチックは温度の上昇により気体透過度が大きくなる。従って、加熱エージングはこの現象を利用している。
【0056】
真空断熱材内部には空気が侵入するが、気体吸着デバイスにより空気が吸着されるため、真空断熱材の内圧は上昇しない。気体吸着デバイスの吸着能力が飽和した時点で、真空断熱材の内圧が上昇する。すなわち、内圧が上昇するまでの空気侵入量は気体吸着デバイスの空気吸着量となる。
【0057】
以上の方法により、気体吸着デバイスの気体吸着特性を評価した。
【0058】
(実施例1)
実施の形態1において、1gあたり5ccの空気を吸着する気体吸着材を0.2g用いて作製した気体吸着デバイスの空気の吸着量は0.99ccであった。一方、同一の条件で作製した気体吸着デバイスを真空断熱材に設置した後に、真空断熱材の外部から圧力を加えることにより気体難透過性容器を破壊して、気体吸着量を測定したところ、吸着量は1.00ccであった。
【0059】
また、気体吸着デバイスの気体難透過性容器を破壊してから真空断熱材に設置するまでの時間は10分であった。従って、気体難透過性容器を破壊してから大気中での劣化率は0.001cc/分であり、実用上十分であることがわかる。
【0060】
(実施の形態2)
図3は本発明の実施の形態2における気体吸着デバイスの初期状態の概略図である。図4は本発明の実施の形態2における気体吸着デバイスの切り欠き付近の拡大図である。図5は本発明の実施の形態2における気体吸着デバイスの使用時の概略図である。
【0061】
図3において、気体吸着デバイス1は、アルミニウムからなる円筒状の気体難透過性容器2に気体吸着材3を真空封入してある。気体難透過性容器2には切り欠き6が設けられており、切り欠き6及び切り欠き6近辺を被うように接着剤からなる気体易透過性素材が塗布されている。ここで接着剤はエポキシ系のものを用いている。
【0062】
以上のように構成された気体吸着デバイス1についてその動作、作用を説明する。初期状態において、気体難透過性容器2内は0.1Paまで減圧されている。また、気体難透過性容器2により空気が遮断されるため気体吸着材3は劣化せず、大気中に保存することができる。次に、気体難透過性容器2の切り欠き6付近に曲げる力を加えた。この結果、気体難透過性容器2は切り欠き6を起点にして折損した。気体難透過性容器2はアルミニウムであるため破片の影響が少なく、気体易透過性素材4に貫通孔や亀裂などマクロなレベルで気体が透過できる損傷が生じにくい。この結果、気体吸着材3が気体易透過性素材4を通して、気体吸着デバイス1外部の気体吸着を開始した。
【0063】
さらに、この気体吸着デバイス1の空気吸着量を実施の形態1と同様に真空断熱材に適用して評価した。
【0064】
(実施例2)
実施の形態2において、1gあたり5ccの空気を吸着する気体吸着材を0.2g用いて作製した気体吸着デバイスの空気の吸着量は0.99ccであった。一方、同一の条件で作製した気体吸着デバイスを真空断熱材に設置した後に、真空断熱材の外部から圧力を加えることにより気体難透過性容器を破壊して、気体吸着量を測定したところ、吸着量は1.00ccであった。
【0065】
また、気体吸着デバイスの気体難透過性容器を破壊してから真空断熱材に設置するまでの時間は10分であった。従って、気体難透過性容器を破壊してから大気中での劣化率は0.001cc/分であり、実用上十分であることがわかる。
【0066】
また、曲げる力を加えた場合は切り欠き付近で折損するため、気体易透過性素材は切り欠き付近のみに塗布すればよく、気体難透過性容器にかかるコストを低減することができる。
【産業上の利用可能性】
【0067】
以上の様に、本発明にかかる気体吸着デバイスは、高活性な気体吸着材を大気中で取り扱うことを可能にする。また、気体の吸着を開始する操作を行った後の気体の吸着速度を遅くすることができる。従って、大気中で気体の吸着を開始する操作を行ってから、吸着対象ガスが存在する空間に設置することができる。この結果、高活性な気体吸着材を外部から操作することが困難な真空機器にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明の実施の形態1における気体吸着デバイスの初期状態の概略図
【図2】本発明の実施の形態1における気体吸着デバイスの使用時の概略図
【図3】本発明の実施の形態2における気体吸着デバイスの初期状態の概略図
【図4】本発明の実施の形態2における気体吸着デバイスの切り欠き付近の拡大図
【図5】本発明の実施の形態2における気体吸着デバイスの使用時の概略図
【符号の説明】
【0069】
1 気体吸着デバイス
2 気体難透過性容器
3 気体吸着材
4 気体易透過性素材
6 切り欠き

【特許請求の範囲】
【請求項1】
気体難透過性容器と、前記気体難透過性容器に収納された気体吸着材と、前記気体難透過性容器の少なくとも一部を被う気体易透過性素材からなる気体吸着デバイスであって、前記気体易透過性素材で被われた前記気体難透過性容器の少なくとも一部を破壊することにより、前記気体吸着材が外部の気体を適度な速度で吸着可能となるよう構成した気体吸着デバイス。
【請求項2】
気体難透過性容器が、脆性材料からなる請求項1に記載の気体吸着デバイス。
【請求項3】
気体難透過性容器が、ガラスからなる請求項1に記載の気体吸着デバイス。
【請求項4】
気体難透過性容器が、金属からなる請求項1に記載の気体吸着デバイス。
【請求項5】
気体難透過性容器に、切り欠きがある請求項1から4のいずれか一項に記載の気体吸着デバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−137887(P2010−137887A)
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−315379(P2008−315379)
【出願日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】