説明

水に含まれる放射性物質除染剤、水に含まれる放射性物質除染装置及び利用方法

【課題】放射性物質除去剤により、水の中に含まれる放射性物質を除去する連結型放射性物質除染装置の提供。
【解決手段】活性炭とゼオライトとゼオライト鉱石の粉末を成形して焼成した成形体の表面に、トルマリン原石の粉末80〜95重量%にバインダとしてガラス粉末5〜20重量%を配合したものをコーティングして、成形体に焼成した成形体の3つの層からなる放射性物除染層を水が通過することにより、水の中に含まれる放射性物質を除去する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】

【技術分野】
【0001】
従来、放射性物質除染装置としての機能を持った浄水器としては、逆浸透膜を利用したもの又は、活性炭を利用した浄水器が知られている。
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
しかしながら、従来の逆浸透膜を利用した浄水器は、放射性物質除染率が80%以下と低く、又、流量が少なく処理能力が低いという問題点があった。
【0003】
又、活性炭を利用した浄水器は、放射性物質のヨウ素は除染するが、他のセシウムなどの放射性物質を除去できないという問題点を残していた。
【0004】
又、従来の家庭用浄水器は、容器が一体型で、活性炭と他のセラミックスが同じ容器内に収納されているため、活性炭だけの交換が難しいという問題点があった。又、連結型の浄水器の場合、フィルター交換のため、容器の構造上、容器を寝かせて配置している為、水の流れにムラがでて除染効果が低下したり、又は、容器を吊り下げて設置しているため構造上どうしても浄水器のサイズが大きくなるという問題点があった。
【0005】
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたもので、放射性物質の除染機能をもつ、活性炭、ゼオライト、トルマリン成形体の3層の放射性物質除染層を配置することにより、放射性物質の除染率を高めると共に、イオン化の促進による水の浄化を図ることができるようにした放射性物質除染剤、放射性物質除染装置及び同装置の利用方法を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明の放射性物質除染剤(請求項1)は、ゼオライト原石の粉末を成形して焼成した成形体の表面に、トルマリン原石の粉末80〜95重量%にバインダとしてガラス粉末5〜20重量%を配合したものをコーティングして、成形体に焼成した構成としている。
【0007】
この放射性物質除染剤は、ゼオライトの成形体の表面にトルマリン原石の粉末をコーティングすることにより、トルマリンの電着機能が高まり、放射性物質を電着、吸着する効果が高まる。
【0008】
また、この放射性物質除染剤は、トルマリンが表面にコーティングされているので、水質改良剤としての機能もあり、水のクラスターが小さくなるので、水がまろやかで飲みやすく美味しくなる特徴をもっており飲料水、調理水として最適な水を造ることができる。
【0009】
又、水の表面張力が低くなるので乳化作用が高くなり洗浄水としても最適である。又、水がやわらかくなり、洗浄力も高まり、放射性物質も除去するので、シャワーの中に配置して使用すると肌ざわりが良くなり、汚れ落ちも良く、安全性も高まる。又、洗浄力が高いので洗車などの洗浄装置にも使用できる。又、、ミネラル水等のペットボトル充填設備の配管系列に組み込むことにより、安全でおいしい水が提供できる。
【0010】
又、ゼオライトの成形体は、水が流れやすい球形が望ましく、バインダとしてのガラス粉末は、5%以下だと壊れやすく好ましくない、10%〜15%が好ましい。また、ゼオライトの成形体にコーティングするトルマリンの量は、ゼオライト成形体との重量比でゼオライト成形体重量1に対してトルマリン0.3〜1の割合が好ましく、焼成温度は450℃〜700℃が好ましい。700℃以上の温度で焼成すると電着能力が低下するので好ましくない。又、トルマリンの粉体は、1000メッシユ以上の微粉体が好ましい。電着効果が高まると共に吸着効果も高まることとなる。
【0011】
本発明の放射性物質除染剤は、汚水処理の除染にも使用することができる。
【0012】
次に、本発明の放射性物質除染剤(請求項2)は、ゼオライト原石の粉末10〜90重量%とトルマリン原石の粉末5〜60重量%にバインダとしてガラス粉末5〜20重量%を配合したものを、成形体にして焼成した構成としている。
【0013】
この放射性物質除染剤は、ゼオライトの粉末とトルマリン鉱石の粉末を混合することにより、トルマリンの電着機能が高まり、放射性物質を電着、吸着する効果が高まる。
【0014】
また、この放射性物質除染剤は、ゼオライトとトルマリン混合されているので、水質改良剤としての機能もあり、水のクラスターが小さくなるので、水がまろやかで飲みすく美味しくなる特徴をもっており飲料水、調理水として最適な水を造ることができる。また、水の表面張力が低くなるので乳化作用が高くなるので洗浄水としても最適である。
【0015】
又、水がやわらかくなり、洗浄力も高まり、放射性物質も除去するので、シャワーの中に配置して使用すると肌ざわりが良くなり、汚れ落ちも良く、安全性も高まる。又、洗浄力が高いので、洗車などの洗浄装置に使用すると効果が高まる。
【0016】
又、成形体は、水が流れやすい球形が望ましく、バインダとしてのガラス粉末は、5%以下だと壊れやすく好ましくない、10%〜15%が好ましい。また、ゼオライトとトルマリンとガラス粉末の量の割合は、ゼオライト30%〜40%重量比とトルマリン重量比50〜60%と粉末ガラス5〜20%の割合が好ましく、焼成温度は450℃〜700℃が好ましい。700℃以上の温度で焼成すると電着能力が低下するので好ましくない。又、トルマリンの粉体は、1000メッシユ以上の微粉体が好ましい。電着効果が高まると共に吸着効果も高まることとなる。又、本発明の放射性物質除染剤は、汚水処理の除染にも使用することができる。
【0017】
次に、本発明の放射性物質除染剤(請求項3)は、トルマリン原石の粉末80〜95重量%にバインダとしてガラス粉末5〜20重量%を配合したものを成形体に焼成した構成としている。
【0018】
この放射性物質除染剤は、トルマリンがもつ電着機能により、放射性物質を電着するとともに、トルマリンが主成分なので、水質改良剤としての機能もあり、水のクラスターが小さくなるので、水がまろやかで飲みやすく美味しくなる特徴をもっており飲料水、調理水として最適な水を造ることができる。又、トルマリンの粉体は、1000メッシユ以上の微粉体が好ましい。電着効果が高まると共に吸着効果も高まることとなる。
【0019】
また、水の表面張力が低くなるので乳化作用が高くなり洗浄水としても最適である。又水がやわらかくなり、洗浄力も高まり、放射性物質も除去するので、シャワーの中に配置して使用すると肌ざわりが良くなり、汚れ落ちも良く、安全性も高まる。また、ミネラル水等のペットボトル充填設備の配管系列に組み込むことにより、安全でおいしい水が提供できる。
【0020】
また、成形体は、水が流れやすい球形が望ましく、バインダとしてのガラス粉末は5%以下だと壊れやすく好ましくない、10%〜15%が好ましい。焼成温度は450℃〜700℃が好ましい。700℃以上の温度で焼成すると電着能力が著しく低下するので好ましくない。
【0021】
又、この放射性物質除染剤において、焼成温度450〜700℃とした態様(請求項4)がある。
【0022】
焼成温度を450〜700℃の低温にしたのは、450℃以下では焼成が不十分て゛あり、700℃以上だと成形体の放射性物質を電着する能力が著しく低下するためである。
【0023】
次に、本発明の放射性物質除染装置(請求項5)は、 活性炭を容器に収納した放射性物質除染装置であって、容器に水の流入口及び流出口が形成されると共に、容器内に放射性物質除染剤による放射性物質除染層が形成され、流入口から容器内に流入した水が放射性物質除染剤による放射性物質除染層を通過して流出口から流出するようにした構成とした。
【0024】
この第1次放射性物質除染装置は、活性炭からなる放射性物質除染層を水が通過することにより、放射性物質であるヨウ素が活性炭に吸着されヨウ素が除去される。又、水の中に含まれる浮遊物も除去する。
【0025】
次に、本発明の放射性物質除染装置(請求項6)は、ゼオライト原石の粉末を焼成し成形体したもの若しくは、ゼオライト原石を砕いて細かくした原石のいずれか若しくは混合したものを容器に収納した放射性物質除染装置であって、容器に水の流入口及び流出口が形成されると共に、容器内に放射性物質除染剤による放射性物質除染層が形成され、流入口から容器内に流入した水が放射性物質除染剤による放射性物質除染層を通過して流出口から流出するようにした構成とした。
【0026】
この第2次放射性物質除染装置は、第1次放射性物質除染装置で浄化されて送られた水を更にゼオライトからなる放射性物質除染層を水が通過することにより、放射性物質であるセシウム134とセシウム137をゼオライトが吸着して除去する。
【0027】
次に、本発明の第3次放射性物質除染装置(請求項7)は、請求項1〜3のトルマリン成形体のいずれか単体、若しくは請求項1〜3のトルマリン成形体を混合したものを容器に収納した放射性物質除染装置であって、容器に水の流入口及び流出口が形成されると共に、容器内に放射性物質除染剤による放射性物質除染層が形成され流入口から容器内に流入した水が放射性物質除染剤による放射性物質除染層を通過して流出口から流出するようにした構成とした。
【0028】
この第3次放射性物質除染装置は、第1.2次放射性物質除染装置で浄化されて送られた水を更にトルマリン成形体からなる放射性物質除染層を水が通過することにより、第1.2次放射性物質除染装置で除去しきれなかった放射性物質を除去する。
【0029】
次に、本発明の第3次水質浄化装置(請求項8)は、トルマリン成形体、陶土、麦飯石、アルミナ、酸化チタン皮膜セラミックス、磁石、珊瑚、花崗岩、遠赤外線セラミツクス等水を活性化する成形体の単体若しくは選択した複数の成形体を混合したものを容器に収納した水質浄化装置であって、容器に水の流入口及び流出口が形成されると共に、容器内に水質浄化剤による水質浄化層が形成され、流入口から容器内に流入し水が水質浄化剤による水質浄化層を通過して流出口から流出するよにした構成とした。
【0030】
この第3次水質浄化装置は、第1.2次放射性物質除染装置で除染されて送られた水を、更に水を活性化する成形体からなる水質浄化層を水が通過することにより水が活性化され、飲料水に適した水を造る。
【0031】
次に、本発明の連結型放射性物質除染装置(請求項9)は第1次放射性物質除染装置の流入口から流入した水が除染層を通過して流出口を通過して、流出した水が第2次放射性物質除染装置の流入口から流入し、除染層を通過して流出口を通過して、流出した水が、第3次放射性物質除染装置の流入口から流入し、除染層を通過して流出口から流出するようにした連結型放射性物質除染装置の構成とした。
【0032】
この連結型放射性物質除染装置は、水が第1次の放射性物質除染層を通過して除染され、更に第2次放射性物質除染層を通過して除染され、第1次の放射性物質除染層と第2次放射性物質除染層を通過しても除去されなかった放射性物質を更に第3次放射性物質除染層を通過させて除染する、連結型の放射性物質除染装置となっている。
【0033】
又、これらの連結型放射性物質除染装置が、各独立した容器内にそれぞれ3種類の放射性物質除汚染剤を配置したのは、各放射性物質除染剤により、交換時期が異なる為、交換が簡単で便利なようにしたものである。又、除染装置容器は縦長で垂直に設置し、装置下から流入し上から流出させることにより除染効果を高めている。又、3種類の除染層を明確に区別することにより、除染効果を高めることが出来る。又、各除染剤は、容器ごと交換する構造とすることにより、容器を下の台に固定することが可能となり、本発明の装置のサイズをコンパクトにするこが可能となっている。
【0034】
次に、本発明の連結型放射性物質除染装置(請求項10)は、第1次放射性物質除染装置の流入口から流入した水が流出口を通過して流出した水が第2次放射性物質除染装置の流入口から流入し、流出口を通過して流出した水が、第3次水質浄化装置の流入口から流入し、流出口から流出するようにした連結型放射性物質除染装置とする構成とした。
【0035】
この連結型放射性物質除染装置は、水が第1次の放射性物質除染層を通過して除染され、更に第2次放射性物質除染層を通過して除染され、第1次の放射性物質除染層と第2次放射性物質除染層を通過して除染された水を更に第3次水質浄化層を通過させて水を活性化させて、飲料水として適した水を造る連結型の放射性物質除染装置となっている。又、これらの連結型放射性物質除染装置と水質浄化装置が、各独立した容器内にそれぞれ3種類の放射性物質除汚染剤を配置したのは、各放射性物質除染剤により、交換時期が異なる為、交換が簡単で便利なようにしたものである。又、除染装置容器と浄化装置容器は縦長で垂直に設置し、装置下から流入し上から流出させることにより除染効果と水質浄化機能を高めている。又、3種類の除染層を明確に区別することにより、除染効果と水質浄化機能を高めることが出来る。
【0036】
次に、本発明の連結型放射性物質除染装置の利用方法(請求項11)は、請求項9.10記載の連結型放射性物質除染装置を一般家庭、業務用の浄水器、ホテル、マンションなどの大型設備の浄水装置として又は、飲料水充填工場の浄水装置として配管系に配設した構成としている。
【0037】
このように、本発明の連結型放射性物質除染装置は、人への影響を及ぼす可能性のある放射性物質に汚染された水を除染し安全性を確保しする。
【0038】
又、本発明の連結型放射性物質除染装置は、乳化作用があるので、血液中のコレステロールを溶かして体外に排泄することにより、血流を良くし、脳溢血などの血管の病気を予防する働きもある。又、ダイオキシン、水銀などの有害物質は脂肪に蓄積されるので、乳化作用のある水を飲むことにより脂に蓄積されている有害物質を水が溶かし、有害物質を体外に排出する解毒作用の効果がある。又、乳化作用により、腸内環境が改善され便秘にも効果がある。
【0039】
又、本発明の連結型放射性物質除染装置は、クラスターが小さい水にするので、腎臓の負担を軽減する働きがある。
【0040】
又、連結型放射性物質除染装置をホテル、マンション、ビル、工場などの大型施設の給水施設の配管系に配設すると同時に大容量の安全で美味しく、健康にいい水が供給できる。
【0041】
次に、本発明の連結型放射性物質除染装置の利用方法(請求項12)は、 請求項9.10記載の連結型放射性物質除染装置を園芸用、農業用又は、畜産用の配管系配設した構成としている。
【0042】
このように、本発明の放射性物質除染装置は、農業の分野において、家畜の飲み水の徐染や農産物に散布する水の除染により食の安全を図ることができる。
【0043】
又、本発明の放射性物質除染装置は、クラスターが小さい水にするので、農産物の水の吸収がよくなり育成が早く大きく育つ効果がある。
【発明を実施するための形態】
【0044】
以下、本発明の実施の形態を図面により説明する。
図1は、本発明の実施の1形態である放射性物質除染装置を流し台に浄水器として設置した図である。図2は、(請求項5)の断面図である。
【0045】
この実施の形態では、図1に示すように、放射性物質除染装置1を流し台2の上に配置し、蛇口に切替コックを接続して蛇口3に接続した切替コック4から原水がホースを6通過して放射性物質除染装置1の中に入り、各除染層を通過して除染された水がホース5を通過して切替コック2の吐出口7から出てくるように配置している。
【0046】
前記連結型放射性物質除染装置(請求項9.10)の構成について図2により説明する。この放射性物質除染装置は、上下方向に延長して両端が閉塞された円筒形状の容器8、9.10の下面に流入口11が設けられると共に、上面に流出口12が設けられ容器8.9.10内に一定間隔を保持して2枚の多孔仕切板13、13、が取付けられている容器が3つ配置されている。そして、多孔仕切板13によって仕切られた収容室14内に活性炭17による放射性物質除染層20が形成されている。
【0047】
そして、多孔仕切板13によって仕切られた収容室15内にゼオライト18による放射性物質除染層21が形成されている。
【0048】
そして、多孔仕切板13によって仕切られた収容室16内にトルマリン成形体19による放射性物質除染層22が形成されている。
【0049】
そして、各収容室14,15、16内において、上部に空間23を形成する状態形成され、又、下段の多孔仕切下13の下方には、空間24が形成されている。又、容器8の流出口12と容器9の流入口11はホース25で通水できるように接続されている。又、容器9の流出口12と容器10の流入口11はホース25で通水できるように接続されている。
【0050】
かかる構成により、容器8の流入口から流入した水は、空間24から多孔仕切板13を通って収容室内14の放射性除染層20を通り空間23を通過して流出口12からホース25を通って容器9の流入口11に入る。流入した水は空間24から多孔仕切板13を通って収容室内15の放射性除染層21を通り空間23を通って流出口12からホース25を通って容器10の流入口11に入る。流入した水は、空間24から多孔仕切板13を通って収容室内16の放射性除染層22を通り空間23を通って流出口12から流出する。
【0051】
この場合、放射性物質除染剤としての活性炭17は、放射性物質ヨウ素をよく吸着し、かつ、大量に吸着することができる。
【0052】
そして、放射性物質徐染剤としてのゼオライト18は、放射性物質セシウム134とセシウム137をよく吸着し、かつ、大量に吸着することができる。
【0053】
そして、放射性物質除染剤としてのトルマリン成形体19は、ゼオライト鉱石の粉末を成形して焼成した成形体の表面に、トルマリン原石の粉末50〜95重量%にバインダとしてガラス粉末5〜50重量%を配合したものをコーティングして、直系6〜8mmの球形に成形して450℃〜700℃で焼成したものを放射性物質除染剤として使用している。
【0054】
この場合、放射性物質除染剤としてのトルマリン生形体19は、放射性物質除染層17、18を通過して尚除去されなかった放射性物質を最終段階として除去する。
【0055】
尚、以下の表に放射性物質で汚染された水の除染測定効果を示す。
【0056】
【表1】

【0057】
この表1が示すように、放射性物質除染装置通過後は、放射性物質が除去されている。
【0058】
尚、表2に、放射性物質除染装置の処理水と水道水の原水との水のクラスターを比較するため、17O核磁気共鳴光分析を行った結果を示す。
【0059】
【表2】

【0060】
この表3が示すように、放射性物質除染装置からの処理水の半値幅は原水の半分の半値幅を示した。このことから、放射性物質除染装置の処理水は、原水に比べるとクラスターサイズが小さいものが多く存在するものと推測される。
【0061】
尚、以下の表に通常の水道水と本発明の放射性物質除染装置処理水の乳化作用を比較した試験結果を示す。
【表3】

【0062】
この表は、各資料水に2%量のサラダ油を添加して1分間攪拌した後、5分間経過させてからスペクトルを測定し、資料水に溶け込んだサラダ油の量を算出した。
【0063】
このように、本発明の放射性物質除染装置は、通常の水の倍の乳化作用があることがわかる。乳化作用のある水は、洗浄効果が高まり、洗剤などの使用量が大幅に削減することができるし、洗剤だけでは落ちなかった汚れを落とすこともできる。又、人の健康にも良い水なので、飲料水として適している。
【0064】
以上、本発明の実施の形態を説明してきたが、具体的な構成は、これに限定されることはない。例えば、放射性物資除染剤となる成形体請求項1の核となる、ゼオライトにゼオライト以外の陶土、麦飯石、アルミナ、チタン、ジルコニウム、花崗岩、シリカ、銀、銅等を添加配合して成形焼成したものについても本発明の成形体に含めるものとし、コーティングするトルマリンとガラス粉末に、トルマリン以外の陶土、麦飯石、アルミナ、チタン、ジルコニウム、花崗岩、シリカ、銀、銅等を添加配合して成形焼成したものについても本発明の請求項1の成形体に含めるものとする。
【0065】
又、放射性物資除染剤となる請求項2の成形体は、ゼオライト、トルマリン、ガラス粉末の混合物にこれ以外の陶土、麦飯石、アルミナ、チタン、ジルコニウム、花崗岩、シリカ、銀、銅等を添加配合して成形焼成したものについても本発明の成形体に含めるものとする。
【0066】
又、放射性物資除染剤となる請求項3の成形体は、ガラス粉末の混合物にこれ以外の陶土、麦飯石、アルミナ、チタン、ジルコニウム、花崗岩、シリカ、銀、銅等添加配合して成形焼成したものについても本発明の成形体に含めるものとする。
【0067】
又、第3次放射性物質除染装置の請求項1〜3のトルマリン成形体のいずれか単体、若しくは請求項1〜3のトルマリン成形体を混合したものに陶土、麦飯石、アルミナ、酸化チタン皮膜セラミックス、磁石、珊瑚、花崗岩、遠赤外線セラミツクス等水を活性化する成形体の単体若しくは選択した複数の成形体を混合したものをさらに加えて混合したものも本発明の第3次放射性物質除染装置に含めるものとする。
【発明の効果】
【0068】
以上説明したように、本発明の放射性物質除染剤(請求項1)は、ゼオライトの成形体にトルマリとガラス粉末をコーティングすることにより、ゼオライトの成形体の表面にトルマリンの皮膜を造ることにより、強い電着作用を起こすことにより、放射性物質をトルマリン成形体の表面と成形体の中に電着させ、水の中に含まれる放射性物質を除去する作用がある。
【0069】
又、本発明の放射性物質除染剤(請求項2)は、ゼオライトとトルマリとガラス粉末を混合したものを成形焼成することにより、強い電着作用を起こすことにより、放射性物質を吸着し水の中に含まれる放射性物質を除去する作用がある。
【0070】
又、本発明の放射性物質除染剤(請求項3)は、トルマリンを主成分として生形体に焼成した構成となっているので放射性物資除染効果とともに水質改良効果がある。
【0071】
又、本発明の放射性物質除染剤(請求項4、)において、焼成温度を450〜700℃の低温とした場合、トルマリン成分の効果を変質させることがなく、十分な電着効果を得ることができる。
【0072】
次に、 又、本発明の放射性物質除染装置(請求項5、)は、活性炭からなる放射性物質除染層を汚染水が通過することにより、水の中に含まれる放射性物質が除去されるのでがある。
【0073】
次に、 又、本発明の放射性物質除染装置(請求項6)は、ゼオライトからなる放射性物質除染層を汚染水が通過することにより、水の中に含まれる放射性物質が除去されるのでがある。
【0074】
次に、 又、本発明の放射性物質除染装置(請求項7)は、トルマリン形成体からなる放射性物質除染層を汚染水が通過することにより、水の中に含まれる放射性物質が除去されるのでがある。
【0075】
次に、本発明の水質浄化装置(請求項8)は、水を活性化させる効果がある。
【0076】
この連結型放射性物質除染装置(請求項9)は、水が第1次の放射性物質除染層を通過して除染され、更に第2次放射性物質除染層を通過して除染され、第1次の放射性物質除染層と第2次放射性物質除染層を通過しても除去されなかった放射性物質を更に第3次放射性物質除染層を通過させて除染する高度な除染効果がある。又、水を活性化させ、美味しくて、健康に良い影響を及ぼす水を造る。
【0077】
この連結型放射性物質除染装置(請求項10)は、水が第1次の放射性物質除染層を通過して除染され、更に第2次放射性物質除染層を通過して除染された水を水第3次水質浄化装置層を通過させて水を活性化させて飲料に適した水を造る効果がある。
【0078】
又、 本発明の連結型放射性物質除染装置の利用方法(請求項11.12)は、飲料水、調理水、洗浄水として、又は、家畜の飲み水又は農産物の散水に使用することにより、健康と食の安全を守る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】 本発明の実施の1形態である放射性物質徐染装置を流し台に浄水器として設置した図である。
【図2】 本発明放射性物質除去装置の断面図である。
【符号の説明】
1 放射性物質徐染装置
2 流し台
3 蛇口
4 切替コック
5 ホース
6 ホース
7 切替コツク吐出口
8 容器
9 容器
10 容器
11 流入口
12 流出口
13 多孔仕切板
14 収容室
15 収容室
16 収容室
17 活性炭
18 ゼオライト
19 トルマリン成形体
20 放射性物質除染層
21 放射性物質除染層
22 放射性物質除染層
23 空間
24 空間
25 ホース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゼオライト鉱石の粉末を成形して焼成した成形体の表面に、トルマリン原石の粉末80〜95重量%にバインダとしてガラス粉末5〜20重量%を配合したものをコーティングして、成形体に焼成したことを特徴とする放射性物質除染剤。
【請求項2】
ゼオライト原石の粉末10〜90重量%とトルマリン原石の粉末5〜60重量%にバインダとしてガラス粉末5〜20重量%を配合したものを、成形体にして焼成したことを特徴とする放射性物質除染剤。
【請求項3】
トルマリン原石の粉末80〜95重量%にバインダとしてガラス粉末5〜20重量%を配合したものを成形体に焼成したことを特徴とする放射性物質除染剤。
【請求項4】
焼成温度を450〜700℃としたことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の放射性物質除染剤。
【請求項5】
活性炭を容器に収納した放射性物質除染装置であって、容器に水の流入口及び流出口が形成されると共に、容器内に放射性物質除染剤による放射性物質除染層が形成され、流入口から容器内に流入した水が放射性物質除染剤による放射性物質除染層を通過して流出口から流出するようにしたことを特徴とする第1次放射性物質除染装置。
【請求項6】
ゼオライト原石の粉末を焼成し成形体したもの若しくは、ゼオライト原石を砕いて細かくした原石のいずれか若しくは混合したものを容器に収納した放射性物質除染装置であって、容器に水の流入口及び流出口が形成されると共に、容器内に放射性物質除染剤による放射性物質除染層が形成され、流入口から容器内に流入した水が放射性物質除染剤による放射性物質除染層を通過して流出口から流出するようにしたことを特徴とする第2次放射性物質除染装置。
【請求項7】
請求項1〜3のトルマリン成形体のいずれか単体、若しくは請求項1〜3のトルマリン成形体を混合したものを容器に収納した放射性物質除染装置であって、容器に水の流入口及び流出口が形成されると共に、容器内に放射性物質除染剤による放射性物質除染層が形成され、流入口から容器内に流入した水が放射性物質除染剤による放射性物質除染層を通過して流出口から流出するようにしたことを特徴とする第3次放射性物質除染装置。
【請求項8】
トルマリン成形体、陶土、麦飯石、アルミナ、酸化チタン皮膜セラミックス、磁石、珊瑚、花崗岩、遠赤外線セラミツクス等水を活性化する成形体の単体若しくは選択した複数の成形体を混合したものを容器に収納した水質浄化装置あって、容器に水の流入口及び流出口が形成されると共に、容器内に水質浄化剤による水質浄化層が形成され、流入口から容器内に流入し水が水質浄化剤による水質浄化層を通過して流出口から流出するよにしたことを特徴とする第3次水質浄化装置。
【請求項9】
第1次放射性物質除染装置の流入口から流入した水が除染層を通過して流出口を通過して、流出した水が第2次放射性物質除染装置の流入口から流入し、除染層を通過して流出口を通過して、流出した水が、第3次放射性物質除染装置の流入口から流入し、除染層を通過して流出口から流出するようにした連結型放射性物質除染装置。
【請求項10】
第1次放射性物質除染装置の流入口から流入した水が流出口を通過して流出した水が第2次放射性物質除染装置の流入口から流入し、流出口を通過して流出した水が、第3次水質浄化装置の流入口から流入し、流出口から流出するようにした連結型放射性物質除染装置。
【請求項11】
請求項9.10記載の連結型放射性物質除染装置を浄水器、浄水装置としての利用方法。
【請求項12】
請求項9.10記載の放射性物質除染装置を園芸用、農業用又は、畜産用の配管系配設したことを特徴とする連結型放射性物質除染装置の利用方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−15507(P2013−15507A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−162556(P2011−162556)
【出願日】平成23年7月6日(2011.7.6)
【出願人】(500115941)
【Fターム(参考)】