説明

水はね防止具

【課題】洗面台等に設置される水はね防止具の上端縁と利用者の顔や手がぶつかった場合でも、利用者の使用感を損なわないようにする。
【解決手段】水はね防止具1は洗面台10の蛇口16に取り付けられる。水はね防止具1は、凹状の水受面3を備える水受板2を有している。水受板2には取付孔4が形成されており、取付孔4に蛇口16を挿通させることにより、洗面ボウル11内に取り付けられる。洗面ボウル11から飛散する水滴は水受面3に受け止められ、下方に案内されて洗面ボウル11内に流れ込む。水受板2の上端部には、塩化ビニル製のエッジカバー36が取り付けられる。エッジカバー36には、テープ挿入孔38に挿入されたテープ39が巻装される。エッジカバー36は、装着溝37を有する断面略U字形となっており、水受板2の上縁部2eを挟持しつつ、水受板2の上端部に固定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗面台や流し台などに取り付けて水の飛散を防止する水はね防止具に関し、特に、防止具の上縁部を覆うエッジカバーに関する。
【背景技術】
【0002】
洗面所や台所などの洗面台や流し台では、手洗いや洗面、水仕事等の際に、洗面ボウルなどの流しから周囲に水滴が飛び散るのを防止するため、特許文献1,2のような水はね防止具が提案されている。特許文献1の水はね防止具では、洗面ボウルの脇のカウンターに板材を直立させ、カウンターを超えて飛び散ろうとする水滴を板材によって遮断する。特許文献2の水はね防止具は、凹状の水受面を備えた水受板を洗面ボウルの奥壁部に取り付け、この水受板にて飛散する水滴を受け止め、洗面台周りへの水はねを防止している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−225898号公報
【特許文献2】特開2005−34238号公報
【特許文献3】特開2006−152753号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、従来の水はね防止具は、カウンター脇に設けた板材や、洗面ボウルに取り付けた水受板が、立設状態で洗面台等に配置されるため、板材の上端縁が、洗面や手洗い等を行う利用者に対向する形となる。その状態で、利用者が洗面等を行うと、板材の上端縁と利用者の顔や手がぶつかる可能性があり、使用感が良くないという問題があった。特に、板材に割れが生じた場合、そのまま使用を続けていると、その割れ部分に顔や手が当たってしまい、さらに使用感が損なわれるという問題があり、その対策が求められていた。
【0005】
本発明の目的は、洗面や手洗い等を行う利用者の顔や手が、洗面台等に設置される水はね防止具の上端縁とぶつかった場合でも、当該利用者の使用感を損なわないようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の水はね防止具は、蛇口に取り付けられ、その下端部が流し内に収容される水受板を有し、前記水受板によって、前記流しの外に飛散しようとする水滴を受け止め、前記流し内に案内する水はね防止具であって、前記水受板の上縁部に取り付けられ、前記水受板の端部を覆うように装着される合成樹脂製のカバー部材を有することを特徴とする。
【0007】
本発明にあっては、水はね防止具の上縁部に合成樹脂製のカバー部材を装着することにより、水受板の上端縁の存在が明確となり、洗面や手洗い等の際に利用者が上端縁にぶつからないよう注意喚起できる。また、デザイン上のアクセントともなり、水はね防止具の意匠的な美観も向上する。
【0008】
前記水はね防止具において、前記カバー部材を断面略U字形に形成し、該カバー部材の中央部に形成された溝部にて前記水受板の端部を挟持しつつ、前記カバー部材を前記上縁部に取り付けるようにしても良い。
【0009】
また、前記水受板の上縁部に、前記カバー部材脱落防止用のテープが取り付けられるテープ挿入孔を設け、前記テープを前記テープ挿入孔に挿入しつつ前記カバー部材に巻き付けることにより、前記カバー部材を前記水受板の端部に固定するようにしても良い。この場合、剥離紙が付着した糊付きの合成樹脂製フィルムにて前記テープを帯状に形成しても良い。また、前記剥離紙を複数の部位に分割し、その両端部に、前記テープが付着していない剥離部を設けても良い。
【0010】
本発明の水はね防止具では、前記水受板の上縁部に、前記カバー部材脱落防止用の固定片が取り付けられる固定片取付孔を設け、前記固定片取付孔に挿入し固定された前記固定片により、前記カバー部材を前記水受板の端部に固定するようにしても良い。この場合、前記固定片を、帯状のシート片と、前記シート片の一端側に形成されたフック部と、を有する構成とし、前記フック部に、半円形の頭端部と、前記シート片から幅方向に張り出す形で設けられた係止部と、を設けると共に、前記シート片に、他端側から順に配された第1〜第3の折り目を設け、前記第1〜第3の折り目を折り曲げつつ、前記シート片を前記カバー部材に巻き付け、前記フック部を前記固定片取付孔に係合させることにより、前記カバー部材を前記水受板の端部に固定しても良い。
【0011】
なお、前記固定片の尾端部を前記固定片取付孔に挿入し、前記第1の折り目を折り曲げた後、前記第3の折り目に沿って、前記尾端部を前記水受板の上縁部を越える形で折り曲げ、その状態で、前記第1の折り目から先の前記尾端部を前記固定片取付孔に挿入し、前記尾端部が前記固定片取付孔から抜け出ないように押さえつつ、前記頭端部を引っ張り、前記第2の折り目を折り曲げることにより、前記固定片を前記固定片取付孔に保持し、その上で、前記水受板の上縁部に前記カバー部材を取り付け、このカバー部材を覆うように、前記頭端部を前記カバー部材に巻き付け、その後、前記フック部を前記固定片取付孔に挿入することにより、前記カバー部材を前記水受板の端部に固定するようにしても良い。
【0012】
また、本発明の水はね防止具では、前記水受板の上縁部に、前記カバー部材脱落防止用の固定フックが取り付けられるフック取付孔を設け、前記カバー部材の外側に装着され、前記フック取付孔に取り付けられた前記固定フックによって、前記カバー部材を前記水受板の端部に固定するようにしても良い。この場合、前記固定フックを、断面が略U字状に形成し、その一端側に、前記フック取付孔に挿入される係合ボスを設け、前記水受板の端部に取り付けた前記カバー部材を前記固定フックにて挟持するように、前記固定フックを前記カバー部材に装着し、前記フック取付孔に前記係合ボスを抜け止め固定することにより、前記カバー部材を前記水受板の端部に固定しても良い。
【0013】
さらに、前記水受板を透明素材の合成樹脂にて形成すると共に、前記カバー部材を、前記水受板よりも柔軟な着色素材の合成樹脂にて形成しても良い。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、水はね防止具の上縁部に合成樹脂製のカバー部材を装着するようにしたので、洗面や手洗い等を行う利用者に水受板の上端縁の存在を明確に認識させることが可能となる。従って、洗面や手洗い等の際に、利用者の手や顔が上端縁にぶつからないよう注意喚起でき、子供や高齢者でも安心して洗面等を行うことが可能となる。また、カバー部材は、水はね防止具のデザイン上のアクセントともなり、水はね防止具の意匠的な美観を向上させることも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施例1である水はね防止具の使用状態を示す斜視図である。
【図2】図1の水はね防止具の拡大斜視図である。
【図3】吸盤の取付構造を示す説明図である。
【図4】吸盤固定ピンの変形例を示す説明図であり、(a)はその正面、(b)は側面、(c)はその取付状態を示す説明図である。
【図5】エッジカバーの取付構造を示す説明図であり、(a)はその正面図、(b)は(a)のA−A線に沿った断面図である。
【図6】エッジカバー脱落防止用テープの構成を示す説明図であり、(a)は表面側、(b)は裏面側、(c)はその断面を示している。
【図7】図6のテープを取り付ける手順を示す説明図である。
【図8】ボスと奥壁部の当接部の構成を示す説明図である。
【図9】本発明の実施例2である水はね防止具におけるエッジカバー固定部の構成を示す説明図であり、(a)はその正面図、(b)は(a)のA−A線に沿った断面図である。
【図10】図9の水はね防止具にて使用される固定片の構成を示す説明図である。
【図11】固定片によってエッジカバーを取り付ける手順を示す説明図である。
【図12】本発明の実施例3である水はね防止具におけるエッジカバーの取付構造を示す説明図であり、(a)は水受板の内側からエッジカバー固定部を見た状態、(b)は水受板の外側からエッジカバー固定部を見た状態をそれぞれ示している。
【図13】エッジカバー固定部の構成を示す断面図である。
【図14】図12の水はね防止具にて使用される固定フックの構成を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【実施例1】
【0017】
図1は、本発明の実施例1である水はね防止具1の使用状態を示す斜視図、図2は、図1の水はね防止具1の拡大斜視図である。図1に示すように、水はね防止具1が取り付けられる洗面台10は、流しとしての洗面ボウル11と、洗面ボウル11の周囲を取り囲むように形成されるカウンター13とを備えている。カウンター13の背後には、上方に延びるバックガード14が取り付けられている。バックガード14には、化粧鏡15が取り付けられている。バックガード14と洗面ボウル11との間のカウンター13には、蛇口16が取り付けられている。なお、バックガード14を全て化粧鏡によって覆うようにしても良い。
【0018】
蛇口16は、上方に延びる蛇口本体17を備えている。蛇口本体17の上端には、水栓レバー18が組み付けられている。蛇口本体17の外周面には、ほぼ水平方向に延びる導水管19が設けられている。導水管19の先端には、下方に開口する吐水口20が設けられている。水栓レバー18を操作することにより、吐水口20から水道水が流出する。洗面ボウル11の底面には、排水口21が形成されている。洗面ボウル11内に流された水道水は、排水口21より外部に排出される。洗面ボウル11の奥壁部12aには、洗面ボウル11内の上限水位を定めるオーバーフロー口22が形成されている。上限水位に達した水道水は、オーバーフロー口22から排水される。
【0019】
水はね防止具1は、図1,2に示すように、水受板2によって形成されている。水受板2は、略平板状の基板部2aと、基板部2aの両側から前方(手前側)に湾曲して延びる側方湾曲部2bとを備えている。水受板2には、基板部2aと側方湾曲部2bとによって凹状の水受面3が形成されている。水受板2の上部は、水受面3側(手前側)に湾曲して延びる上方湾曲部2cとなっている。水受板2は、合成樹脂材料を用いて一体に成型されており、樹脂材料としては、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂が用いられる。
【0020】
基板部2aの中央部やや上方には、取付孔4が開口形成されている。水はね防止具1は、この取付孔4に導水管19を挿通することにより、図1に示すように、蛇口16に取り付けられる。水受板2の上部にはまた、2つの貫通孔5が形成されている。貫通孔5は、取付孔4の両側にそれぞれ形成されており、各貫通孔5は、取付孔4から水受板2の幅方向にほぼ等間隔の位置に開口している。貫通孔5は、水受板2を安定させるために設けられており、万一、水受板2の取付状態が安定しない場合には、図2に示すように、貫通孔5に紐41の一端を結びつける。そして、蛇口16などに紐41の他端を結び付けることにより、水受板2の揺れ動きを抑制できる。
【0021】
水受板2の側方湾曲部2bの下端部外側には、吸盤31が取り付けられている。図3は、吸盤31の取付構造を示す説明図である。図3に示すように、吸盤31は、側方湾曲部2bに形成された吸盤取付孔32に装着される。吸盤取付孔32に装着された吸盤31は、吸盤固定ピン33によって抜け止め固定される。吸盤31には、ピン孔31aが設けられており、吸盤固定ピン33はピン孔31aに挿入固定される。
【0022】
吸盤固定ピン33は、球状の頭部33aと、頭部33aから突設された脚部33bとから構成されている。脚部33bは、中央にスリット33cを有する二股形状となっている。脚部33bの外径は、ピン孔31aの内径よりも若干大径となっている。吸盤固定ピン33は、スリット33cを縮める形で脚部33bを縮径させ、ピン孔31aに挿入装着される。脚部33bは、ピン孔31a内にて弾性的に拡径する。これにより、吸盤固定ピン33がピン孔31aに固定され、吸盤31が吸盤取付孔32に抜け止めされた状態で装着される。
【0023】
なお、吸盤固定ピン33として、図4のような吸盤固定ピン42を使用しても良い。図4(a),(b)に示すように、吸盤固定ピン42では、脚部33bに返し43が設けられている。返し43は、脚部33bの延伸方向とは逆方向、すなわち、頭部33aに向かって尖った形となっている。返し43は、脚部33bから外側に向かって突出しており、返し43の先端部は、脚部33bの外径よりも突出している。このような返し43は、吸盤固定ピン42をピン孔31aに挿入するときは、ピン挿入の妨げとはならない。従って、ピン42は、ピン孔31aにスムーズに挿入可能である。一方、図4(c)のような状態から吸盤固定ピン42を抜く方向に力が加わった場合は、返し43がピン孔31aの壁面に引っ掛かり、ピン引き抜きに対して抵抗力が生じる。つまり、吸盤固定ピン42は、返し43により、ピン孔31aから抜けにくくなる。従って、図4の吸盤固定ピン42を用いることにより、ピン42は、さらに抜けにくい状態にてピン孔31aに固定される。
【0024】
また、水受板2の下端部には、下縁部2dの長手方向に沿って、上端が平面状となった略半球状のボス(凸部)34が複数個形成されている。ボス34は水受板2の裏面側に突設されており、外方に向かって突出している。ボス34は、2個1組となったペアが、中央に1組、両側部にそれぞれ3組設けられている。洗面ボウル11に水はね防止具1を取り付けると、ボス34の頂部が、奥壁部12aや側壁部12bなどの洗面ボウル11の内壁面12に対向・当接し、洗面ボウル11と水はね防止具1との間に隙間35が形成される。
【0025】
水受板2の上端部には、合成樹脂製のエッジカバー(カバー部材)36が取り付けられている。図5は、エッジカバー36の取付構造を示す説明図であり、(a)はその正面図、(b)は(a)のA−A線に沿った断面図である。エッジカバー36は、塩化ビニルのような柔軟性のある合成樹脂にて形成されており、例えば、半透明な水色に着色されている。図5に示すように、エッジカバー36は断面が略U字形となっており、その中央には装着溝(溝部)37が形成されている。エッジカバー36は、水受板2の上縁部2eを装着溝37に挿入する形で、水受板2の上端部に装着される。なお、エッジカバー36の透明度や色彩は、前述の「半透明/水色」には限定されず、不透明や他の色彩(例えば、赤や黄色など)とすることも可能である。
【0026】
また、水受板2の上縁部2eには、長手方向に沿って、テープ挿入孔38が複数個形成されている。テープ挿入孔38は、エッジカバー脱落防止用のテープ39を取り付けるために設けられている。テープ挿入孔38には、エッジカバー36を上縁部2eに装着した状態でテープ39が取り付けられる。そして、テープ39をテープ挿入孔38に挿入しつつエッジカバー36に複数回巻き付けることにより、エッジカバー36は、水受板2の上縁部2eを挟持しつつ、水受板2の上端部に固定される。
【0027】
図6は、未使用状態のテープ39の構成を示す説明図であり、(a)は表面側、(b)は裏面側、(c)はその断面を示している。また、図7は、図6のテープをエッジカバー36に取り付ける手順を示す説明図である。なお、図5〜図7では、理解を容易にするため、テープ39等の厚みを誇張して示している。また、図5(b)では、テープ39が1回巻装されている様子が示されているが、実際は、図7のようにテープ39を複数回巻装することが好ましい。
【0028】
テープ39は、概ね、幅10mm×長さ55mm×厚さ0.2mm程度の糊付きテープであり、PETやPP(ポリプロピレン)、塩化ビニル等の透明な合成樹脂製フィルムにて形成されている。図6に示すように、テープ39には糊(接着剤)71が塗布されており、未使用状態のテープ39には剥離紙72が取り付けられている。剥離紙72はテープ39よりも長くなっており、図6(a)のように、剥離紙72の両端にはテープ39のない剥離部73a,73bが設けられている。また、剥離紙72には、図6(b)のように、カット部74a,74bが設けられており、剥離紙72は、全体が3つ(72a〜72c)に分割されている。
【0029】
このようなテープ39は、図7(a)に示すように、水受板2の内側(水はね防止具1を図1のように洗面ボウル11に取り付けたとき、使用者に対向する側)からテープ挿入孔38に挿入される。この際、テープ39は、カット部74aがテープ挿入孔38の内端部38aに至る程度まで、テープ挿入孔38に差し込まれる。テープ挿入孔38に差し込まれたテープ39は、この状態で剥離紙72aが剥がされ、水受板2の内側方向に向かってエッジカバー36に巻き付けられる(図7(b))。これにより、テープ39の部分A(剥離紙72a対応部分)がエッジカバー36の外周に貼着する。このとき、テープ39の一端部39aは、図7(c)に示すように、エッジカバー36の内周縁36a近傍に貼り付けられる。
【0030】
テープ一端部39aをエッジカバー36に貼り付けた後、剥離紙72bを剥がし、テープ39を水受板2の外側方向に向かってエッジカバー36に巻き付ける(図7(d))。そして、テープ他端部39bを水受板2の外側からテープ挿入孔38に挿入する。これにより、テープ39の部分B(剥離紙72b対応部分)が、図7(b),(c)の過程にてエッジカバー36に貼着されたテープ39の外側に貼り付けられる(図7(e))。一方、このとき、テープ他端部39bは水受板2の内側に引き出されており、剥離紙72cに対応するテープ39の部分Cが水受板2の内側に来ている。そこで、剥離紙72cを剥がし、テープ39の部分Cをエッジカバー36に貼り付ける(図7(f))。テープ39の長さ寸法は、この際に、テープ他端部39bがエッジカバー36の幅の約半分まで達するように設定されている。
【0031】
水はね防止具1では、このようにしてテープ39をエッジカバー36に巻き付けた後、図7(g)のように、テープ他端部39bに剥がれ止め74を塗布する。テープ39は、単に貼り付けた状態のままでは、経年によってテープ他端部39bが剥がれてしまうおそれがある。そこで、テープ他端部39bに、超多用途接着剤を用いて剥がれ止め74を行う。剥がれ止め74は、テープ他端部39bを覆うように、円形、あるいは、楕円形状、帯状に形成される。これにより、経年によりテープ39が剥がれてしまうことがなく、水はね防止具1を長年に亘って良好な状態で使用することが可能となる。
【0032】
このような柔軟・有色のエッジカバー36を透明な水受板2に取り付けることにより、水受板2の上端縁の存在が明確となる。このため、洗面や手洗い等の際に利用者の手や顔が上端縁にぶつからないように注意喚起することができる。また、万一、利用者が上端縁にぶつかった場合でも、エッジカバー36が柔軟素材にて形成されているため、エッジのままの製品に比して、利用者の不快感も大幅に軽減される。さらに、板材に割れが生じた場合でも、割れ目がエッジカバー36によって覆われ露出しないため、割れ部分に顔や手が当たってしまうことがない。従って、当該水はね防止具1は、従来の防止具に比して、利用者の使用感が損なわれず、子供や高齢者でも安心して洗面等を行うことが可能となる。
【0033】
加えて、有色のエッジカバー36は、透明な水受板2に対してデザイン上のアクセントともなる。従って、水はね防止具1の意匠的な美観も向上し、デザイン上の特徴を構成しつつ、利用者の使い勝手の向上を図ることが可能となる。
【0034】
一方、当該水はね防止具1は、次のようにして洗面ボウル11に取り付けられる。図1に示すように、水はね防止具1は、水受板2の取付孔4に蛇口16の導水管19を挿入する形で洗面ボウル11に取り付けられる。この場合、水はね防止具1は、導水管19に沿って、水受板2が洗面ボウル11の周縁11aに接触するまで押し込まれる。そして、吸盤31を洗面ボウル11の側壁部12bに吸着させる。これにより、水はね防止具1は、蛇口16に取り付けられる形で、洗面ボウル11に安定的に固定される。なお、万一、水受板2の取付状態が安定しない場合には、前述のように、貫通孔5に紐41を取り付け、それを蛇口16などに結び付けても良い。
【0035】
水はね防止具1をこのようにして洗面ボウル11に取り付けると、水受板2の裏面に形成されたボス34が内壁面12(奥壁部12aや側壁部12b)に当接する。図8は、ボス34と内壁面12との当接部の構成を示す説明図である。図8に示すように、ボス34の頂部が内壁面12に当接すると、水受板2と洗面ボウル11との間に隙間35が形成される。これにより、水はね防止具1と内壁面12との間には、洗面ボウル11の仕様によらず、一定の距離(ボス34の高さH)を持った間隙が確実に形成される。この場合、水受板2は、前述のように、吸盤31によってしっかりと洗面ボウル11の内壁面12に固定されるため、水受板2がばたつかず、隙間35も安定的に形成される。従って、水はね防止具1と洗面ボウル12が密接しにくくなり、両者間内の水が容易に流出し、洗面ボウル12や水はね防止具1も汚れにくくなる。
【0036】
図1の水はね防止具1では、水受板2の下端がオーバーフロー口22の下方に位置しており、オーバーフロー口22は水受板2によって塞がれた形となる。しかしながら、水はね防止具1においては、ボス34によって隙間35が形成されているため、水受板2と洗面ボウル11との間にオーバーフロー口22につながる流路が生じる。つまり、水受板2を取り付けた場合であっても、水受板2と洗面ボウル11との間に生じる隙間35を介して、オーバーフロー口22と洗面ボウル11内とが連通状態となり、オーバーフロー口22からの排水が阻害されることがない。
【0037】
このような洗面台10では、水栓レバー18を操作すると、蛇口16の吐水口20から水道水が流出する。これにより、洗面ボウル11に衝突する際の跳ね返りは勿論のこと、洗面台10で行われる各種作業によって、水滴が洗面ボウル11の四方八方に飛び散る。ところが、図1のように水はね防止具1を洗面台10に取り付けると、蛇口16の方向に飛散する水滴は、水受板2に受け止められ遮断される。水受板2に遮断された水滴は、その後、重力によって水受板2の下方に案内される。その際、水受板2は、その下端が洗面ボウル11内に入り込んだ状態となっているため、水受板2の下方に流れる水滴はそのまま洗面ボウル11内に流れ込み、排水口21から排出される。
【0038】
また、水受板2の水受面3には、内側に向かって湾曲する側方湾曲部2bや上方湾曲部2cが設けられているため、上方や側方に飛散した水滴も洗面ボウル11に向けて跳ね返る。従って、蛇口16からの水量が増大して水滴の飛散状態が激しくなっても、水滴が洗面ボウル外に飛び散らず、飛散水滴を確実に洗面ボウル11に案内することができる。
【0039】
このように、洗面台10に水はね防止具1を装着することにより、洗面や手洗い等の際に飛散する水滴を回収して洗面ボウル11に戻すことができる。このため、洗面台10の周囲に水滴がかかることがなく、洗面台10の汚れを防止できることはもとより、清掃に手間を要する蛇口16や、蛇口付近のカウンター13及びバックガード14の汚れも低減することができる。従って、洗面台10を使用した後の通常の清掃作業は、障害物のない平滑なカウンター13に付着した水滴を拭き取る容易な作業のみで良く、この作業を行うだけで洗面台10を清潔に保つことができる。
【0040】
また、蛇口16の背後に設けられるバックガード14は、図1に示すように、奥に入り込んでいるために清掃が行いにくいが、水はね防止具1を装着することにより、清掃回数を減らすることができ、清掃負担が軽減される。さらに、水滴跡が付きやすい化粧鏡15の下部や、蛇口16の金属面の汚れも防止でき、これらに関する清掃負担も軽減される。
【0041】
なお、特許文献3のようなカバーを蛇口16に取り付け、その状態で水はね防止具1を装着しても良い。この様な蛇口カバーを取り付けることにより、蛇口周りに水滴が付着せず、清掃作業がさらに容易となる。
【実施例2】
【0042】
次に、本発明の実施例2である水はね防止具51について説明する。図9は、本発明の実施例2である水はね防止具におけるエッジカバー固定部の構成を示す説明図である。水はね防止具51では、エッジカバー36を水受板2の上縁部2eに装着するに当たり、実施例1のテープ39に代えて、図10のような固定片52を使用している。固定片52は、概ね、幅Wa10mm×長さL50mm×厚さt0.2mm程度の合成樹脂シートであり、上縁部2eに複数個形成された固定片取付孔53に挿入される。なお、以下の実施例では、実施例1と同様の部材、部分については同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0043】
固定片52は、帯状のシート片54と、シート片54の一端側に形成されたきのこ形状のフック部55と、シート片54の他端側に形成された半円形の尾端部56とを有している。フック部55は、半円形の頭端部57と、固定片52のシート片54から幅方向に張り出す形で設けられた係止部58とから構成されている。一方、固定片52の他端側も半円形の尾端部56となっている。つまり、固定片52は両端が曲線状に形成されており、組付作業時や防止具使用時に、作業者や利用者が固定片52によって怪我を負わないよう安全性が考慮されている。固定片52の尾端部56側には、3本の折り目59a〜59c(第1の折り目〜第3の折り目)が付けられている。固定片52は、各折り目59a〜59cに沿って折り曲げることができるようになっている。
【0044】
図11は、固定片52によってエッジカバー36を取り付ける手順を示す説明図である。ここではまず、図11(a)のように、固定片52の尾端部56を水受板2の内側から固定片取付孔53に挿入する。次に、折り目59aを折り曲げた後、折り目59cに沿って、尾端部56を上縁部2eを越える形で水受板2の内側に折り曲げる(図11(b))。その状態で、折り目59aから先の尾端部56を固定片取付孔53に挿入する(図11(c))。そして、尾端部56が固定片取付孔53から抜け出ないように押さえつつ、頭端部57を引っ張り、折り目59bを折り曲げる(図11(d))。これにより、固定片取付孔53に挿入された固定片52のシート片54が、折り目59a〜59cが折り曲げられた状態で、上縁部2eに巻き付いて保持される。
【0045】
固定片52を固定片取付孔53に挿入し、上縁部2eに巻き付かせた後、上縁部2eにエッジカバー36を取り付ける(図11(e))。そして、エッジカバー36を覆うように、頭端部57を水受板2の内側から外側に巻き付け(図11(f))、フック部55を固定片取付孔53に挿入し係合させる(図11(g))。固定片取付孔53は台形状となっており、フック部55が入れやすく、抜けにくい形状となっている。この場合、固定片取付孔53の上底部53aは、固定片52のシート片54よりも若干大きい寸法Wuとなっている(Wu>Wa)。これに対し、下底部53bの幅Wdは、上底部53aより広いが、係止部58の幅Wkよりは小さくなっている(Wd<Wk)。従って、フック部55は、固定片取付孔53に下底部53b側から斜めに挿入され、その後、孔から出た係止部58が固定片取付孔53の側縁53cに引っ掛かり抜け止めされる。これにより、固定片52は、エッジカバー36の周りに巻き付いた状態で固定片取付孔53に固定され、エッジカバー36は、水受板2の上縁部2eを挟持しつつ、水受板2の上端部に固定される。
【実施例3】
【0046】
さらに、本発明の実施例3である水はね防止具61について説明する。図12は、本発明の実施例3である水はね防止具61におけるエッジカバーの取付構造を示す説明図であり、(a)は水受板2の内側から、(b)は水受板2の外側からエッジカバーの固定部を見た状態を示している。また、図13はエッジカバー固定部の構成を示す断面図、図14は実施例3の水はね防止具61にて使用される固定フック62の構成を示す説明図である。
【0047】
図12〜図14に示すように、水はね防止具61では、図14の固定フック62を使用してエッジカバー36を固定している。固定フック62は、断面が略U字状となった合成樹脂部材であり、エッジカバー36の外側を覆う形で水はね防止具61に装着される。固定フック62の一端側には係合ボス63が突設されており、係合ボス63は、水受板2に形成されたフック取付孔64に挿入嵌合される。係合ボス63は、スリット65によって上下に分割されている。また、係合ボス63の中央にはピン挿入孔66が形成されている。固定フック62の係合ボス63の裏面側には、円形の凹部67が設けられている。
【0048】
水はね防止具61では、まず、水受板2の上縁部2eにエッジカバー36を取り付ける。次に、フック取付孔64の位置に合わせて、エッジカバー36上に固定フック62を装着する。そして、係合ボス63をフック取付孔64に挿入し、固定フック62を水受板2に固定する。その際、係合ボス63は、その先端部を窄める形でフック取付孔64に挿入される。フック取付孔64に挿入された係合ボス63は、フック取付孔64を抜けたところでスナップフィット状に先端部が開く。これにより、係合ボス63は水受板2に抜け止めされる。その後、係合ボス63が閉じて水受板2から抜け出てしまうのを防止するため、ピン挿入孔66に脱落防止ピン68を挿入する。
【0049】
脱落防止ピン68は、一端側がキノコ状の頭端部68a、他端側がフランジ部68bとなっている。脱落防止ピン68は、頭端部68aからピン挿入孔66に圧入気味に挿入される。そして、頭端部68aが凹部67内に抜け出たところで、頭端部68aがピン挿入孔66の開口縁に引っ掛かり抜け止めされる。一方、フランジ部68bはピン挿入孔66よりも大径となっており、頭端部68aが凹部67内に抜け出たところで、係合ボス63の先端部に当接するようになっている。このように、水はね防止具61では、固定フック62をエッジカバー36上に嵌め込んで、係合ボス63をフック取付孔64に挿入し、脱落防止ピン68を装着するだけで容易にエッジカバー36を水受板2の上縁部2eに固定することができる。
【0050】
本発明は前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、前述の実施例では、水受板2の上縁部2eにエッジカバー36を取り付ける構成を示したが、水受板2とエッジカバー36を一体に成形した形態を採用することも可能である。この場合、水受板2とエッジカバー36を前述同様の別素材にて二色成形しても良いが、同一素材にて、エッジカバー36相当形状を上縁部2eに拡大形成しても良い。
【0051】
また、水受板2とエッジカバー36の固定方法は、前述のテープ39には限定されず、接着剤を用いて両者を固定しても良い。その場合、前述のテープ挿入孔38を接着剤溜まりとして使用し、その部位に接着剤を塗布するようにしても良い。勿論、テープ39と接着剤を併用することも可能である。さらに、U字形のクリップや、ハトメ、タグピンなどを用いて水受板2にエッジカバー36を固定しても良い。
【0052】
加えて、ボス34の形状は略半球状には限定されず、長手方向が長円形状となった凸部や、星形の凸部など任意の形状を採用可能である。また、上端が平面状ではなく、全体が球面状になった凸部でも良い。
【0053】
一方、前述の実施例では、水はね防止具1を洗面台10に取り付けているが、台所の流し台等に本発明の水はね防止具1を取り付けても良い。また、水はね防止具1の形状は、図示する形状に限られることはなく、洗面台10や流し台の形状に応じて適宜変更しても良い。例えば、前述の水はね防止具1では、水受板2の基板部2aを、ストレートタイプの洗面ボウルに合わせてほぼ平板状に形成しているが、基板部2aの形状はこれに限られず、ラウンドタイプの洗面ボウルに合わせて基板部2aを水平方向に湾曲させても良い。
【0054】
さらに、前述の実施例では、水受板2をPET樹脂にて形成しているが、水受板2の材料はPET樹脂限られることはなく、耐水性を備える材料であれば他の材料を用いて水受板2を形成しても良い。また、貫通孔5の紐41に関しても、前述のように、他端を蛇口16に結び付けるのではなく、他端側に吸盤やねじ部材を取り付け、それらをバックガード14や化粧鏡15に固定することにより、水受板2の取付状態を安定させても良い。なお、貫通孔5の部位に吸盤を取り付け、奥壁部12aに吸着させても良い。
【符号の説明】
【0055】
1 水はね防止具
2 水受板
2a 基板部
2b 側方湾曲部
2c 上方湾曲部
2d 下縁部
2e 上縁部
3 水受面
4 取付孔
5 貫通孔
10 洗面台
11 洗面ボウル
11a 周縁
12 内壁面
12a 奥壁部
12b 側壁部
13 カウンター
14 バックガード
15 化粧鏡
16 蛇口
17 蛇口本体
18 水栓レバー
19 導水管
20 吐水口
21 排水口
22 オーバーフロー口
31 吸盤
31a ピン孔
32 吸盤取付孔
33 吸盤固定ピン
33a 頭部
33b 脚部
33c スリット
34 ボス(凸部)
35 隙間
36 エッジカバー(カバー部材)
36a 内周縁
37 装着溝(溝部)
38 テープ挿入孔
38a 内端部
39 テープ
39a 一端部
39b テープ他端部
41 紐
42 吸盤固定ピン
43 返し
51 水はね防止具
52 固定片
53 固定片取付孔
53a 上底部
53b 下底部
53c 側縁
54 シート片
55 フック部
56 尾端部
57 頭端部
58 係止部
59a〜59c 折り目(第1の折り目〜第3の折り目)
61 水はね防止具
62 固定フック
63 係合ボス
64 フック取付孔
65 スリット
66 ピン挿入孔
67 凹部
68 脱落防止ピン
68a 頭端部
68b フランジ部
71 糊
72 剥離紙
72a〜72c 剥離紙
73a,73b 剥離部
74a,74b カット部
H ボス高さ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
蛇口に取り付けられ、その下端部が流し内に収容される水受板を有し、前記水受板によって、前記流しの外に飛散しようとする水滴を受け止め、前記流し内に案内する水はね防止具であって、
前記水受板の上縁部に取り付けられ、前記水受板の端部を覆うように装着される合成樹脂製のカバー部材を有することを特徴とする水はね防止具。
【請求項2】
請求項1記載の水はね防止具において、前記カバー部材は断面略U字形に形成され、該カバー部材の中央部に形成された溝部にて前記水受板の端部を挟持しつつ、前記上縁部に取り付けられることを特徴とする水はね防止具。
【請求項3】
請求項1または2記載の水はね防止具において、前記水受板の上縁部に、前記カバー部材脱落防止用のテープが取り付けられるテープ挿入孔を設け、前記テープを前記テープ挿入孔に挿入しつつ前記カバー部材に巻き付けることにより、前記カバー部材を前記水受板の端部に固定することを特徴とする水はね防止具。
【請求項4】
請求項3記載の水はね防止具において、
前記テープは、剥離紙が付着した糊付きの合成樹脂製フィルムにて帯状に形成され、
前記剥離紙は複数の部位に分割されてなり、その両端部には、前記テープが付着していない剥離部を有することを特徴とする水はね防止具。
【請求項5】
請求項1または2記載の水はね防止具において、前記水受板の上縁部に、前記カバー部材脱落防止用の固定片が取り付けられる固定片取付孔を設け、
前記カバー部材は、前記固定片取付孔に挿入し固定された前記固定片によって、前記水受板の端部に固定されることを特徴とする水はね防止具。
【請求項6】
請求項5記載の水はね防止具において、
前記固定片は、帯状のシート片と、前記シート片の一端側に形成されたフック部と、を有し、
前記フック部は、半円形の頭端部と、前記シート片から幅方向に張り出す形で設けられた係止部と、を有し、
前記シート片は、他端側から順に配された第1〜第3の折り目を有し、
前記固定片は、前記第1〜第3の折り目を折り曲げつつ、前記シート片を前記カバー部材に巻き付け、前記フック部を前記固定片取付孔に係合させることにより、前記カバー部材を前記水受板の端部に固定することを特徴とする水はね防止具。
【請求項7】
請求項1または2記載の水はね防止具において、前記水受板の上縁部に、前記カバー部材脱落防止用の固定フックが取り付けられるフック取付孔を設け、
前記カバー部材は、該カバー部材の外側に装着され、前記フック取付孔に取り付けられた前記固定フックによって、前記水受板の端部に固定されることを特徴とする水はね防止具。
【請求項8】
請求項7記載の水はね防止具において、
前記固定フックは、断面が略U字状に形成され、その一端側に、前記フック取付孔に挿入される係合ボスを有し、
前記水受板の端部に取り付けた前記カバー部材を前記固定フックにて挟持するように、前記固定フックを前記カバー部材に装着し、前記フック取付孔に前記係合ボスを抜け止め固定することにより、前記カバー部材を前記水受板の端部に固定することを特徴とする水はね防止具。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1項に記載の水はね防止具において、前記水受板は透明素材の合成樹脂にて形成され、前記カバー部材は、前記水受板よりも柔軟な着色素材の合成樹脂にて形成されることを特徴とする水はね防止具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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