水ロケット
【課題】 救命活動用の水ロケットは、紐をロケットに繋いでいたため抵抗が大きかった。
【解決手段】 本発明の水ロケットは、ロケット(3)内部に紐(7)を格納しているため飛ぶときの抵抗が少なく、さらに加速棒(2)を取り付けたことで発射のエネルギーを節約して、遠くまで水ロケットを飛ばすことができる。また、請求項3のガスボンベ(13)を使用すると、空気入が不要となり、何時でも発射できる状態にあり、小形で携帯に便利で、遠くまで飛ぶ。
【解決手段】 本発明の水ロケットは、ロケット(3)内部に紐(7)を格納しているため飛ぶときの抵抗が少なく、さらに加速棒(2)を取り付けたことで発射のエネルギーを節約して、遠くまで水ロケットを飛ばすことができる。また、請求項3のガスボンベ(13)を使用すると、空気入が不要となり、何時でも発射できる状態にあり、小形で携帯に便利で、遠くまで飛ぶ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧縮した空気や圧縮ガスが水を噴射して、その反作用を利用して飛ぶ水ロケットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の水ロケットを救命活動に利用した場合は、従来の救命索発射銃と比べると、火薬を利用していないため火薬類取締法の適用を受け、かつ銃砲所持の許可が必要であった。
しかも、救命索発射銃の弾体の重さが軽すぎては飛ばず、重たすぎると救命する人に当たると怪我をする恐れがあった。
そのてん水ロケットを利用すれば、発射のときは中に水が入っており安定して飛び、救命する人に届くときには、中の水は動力として使用され、軽い水ロケットが届くため、救助する人に当たっても怪我する心配は殆ど無い。
この問題を実行させたのは、
【特許文献1】特開2002−350095
【0003】
の名称、索展張装置のように、索を牽引する飛翔体としてペットボトルロケットを使用すると、ピストル式救命索発射銃の到達距離60m程度や、エアライフル100mの射程距離を、十分な再現性を有しながら得ることができる。このロケットは、水難救助の際には浮きとしても利用できる物であった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、このままでは索を牽引するロケットを段取りするまでに時間がかかり過ぎることと、索を外部に取り付けたことで索が抵抗となり飛距離に制限があった。
【0005】
そこで、本発明の水ロケットは、ロケット(3)の内側と発射装置(8)の加速棒(2)の先端を紐(7)で繋ぎ、ロケット(3)内部に格納することで発射の段取りが早くなり、しかも加速棒(2)が付いていることで良く飛ぶ。
さらに、ガスボンベ(13)を使用すると、空気入れを必要としないで、何時でも発射可能な水ロケットを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の水ロケットは、発射ノズル(1)の先に加速棒(2)を取り付け、ロケット(3)本体の後部には噴射ノズル(4)が取り付けてあり、噴射ノズル(4)を貫通して加速棒(2)はロケット(3)本体の中に差し込まれる。
そして、発射のときに加速棒(2)の長さの分だけ水を消費すること無く、ロケット(3)内部に圧縮した圧縮空気(5)が加速棒(2)を押し発射して、ロケット(3)より加速棒(2)が抜けた所で、ロケット(3)内に装填された水(6)を介して噴射して飛び、水(6)が無くなれば圧縮空気(5)が直接噴射して飛ぶ。
【0007】
また、ロケット(3)内部には紐(7)の端が、ロケット(3)本体の内側に、紐取付部(9)によって取り付けられ、もう一方の端は発射装置(8)の加速棒(2)の先端に紐取付部(9)によって取り付けていることで、発射した後で紐(7)を手繰ることで水ロケットを回収、または発射装置(8)の回収ができるため、発射装置(8)のロープ取付部(11)に親綱を取り付けることで親綱を渡すことができる。
【0008】
さらに、圧縮空気(5)の変わりにガスボンベ(13)を使用する方法は、発射装置(8)にガスボンベ(13)の底に穴を開けるための針(12)と、針(12)を押し出すためのバネ(14)が付いており、その針(12)を止めるための引金(15)が付いていることで目的を達成した。
【発明の効果】
【0009】
本発明の水ロケットは、次のような効果がある。
(イ)加速棒を取り付けたことで、最もエネルギーのいる加速に水を消費することなく加速できる。
(ロ)回収する紐を、ロケットの内部に設置したことで紐の抵抗が少ない。
(ハ)回収する紐を、ロケットの内部に設置したことで、従来のように紐を段取りする手間が省ける。
(ニ)水ロケットの効果は、水を使用しているため従来の救命索発射銃のように火薬取締法の適用を受けない。
(ホ)水ロケットは、救命者に当たっても怪我をすることは殆ど無い。
(ト)圧縮ガスを利用すると、圧縮空気を利用したときよりもロケットが小形で、遠くまで飛ぶ。
(チ)圧縮ガスを利用すると空気入は不必要で、何時でも発射できる状態にある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
発射ノズル(1)の先に加速棒(2)を取り付ける。
そのとき、発射ノズル(1)には圧縮空気(5)を充填するためと、発射を制御するためのカプラになっており、発射ノズル(1)と加速棒(2)には圧縮空気(5)が通る穴が開いているため、加速棒(2)はパイプになっている。
ロケット(3)本体の後部には、噴射ノズル(4)が取り付けてあり、噴射ノズル(4)を貫通して加速棒(2)はロケット(3)本体の中に差し込まれる。
そして、発射のときに発射ノズル(1)のカプラを後方に引くことで、結束されていたロケット(3)は中の圧縮空気(5)の圧力で、後方に付いた噴射ノズル(4)より排出させるのだが、加速棒(2)が付いているので、加速棒(2)の長さの分だけ水を消費すること無く発射する。
ロケット(3)から、加速棒(2)が抜けたところで、ロケット(3)の圧縮空気(5)だけでも飛ぶが、水(6)を間に介在する方が作用が大きくなる。したがって、ロケット(3)は反作用が大きくなり、遠くまで飛ぶことができる。
【0011】
また、救命活動にあたっては、ロケット(3)内部には紐(7)の端がロケット(3)本体の内側に紐取付部(9)によって取り付けられ、もう一方の端は加速棒(2)の先端に紐取付部(9)によって付いる。その紐(7)を、噴射ノズル(4)からロケット(3)の中に挿入すると、中の紐(7)は折れるのを嫌がり、ロケット(3)内部の外側に順序よく並べることができる。
そして、ロケット(3)を発射すると内部の紐(7)はロケット(3)と一緒に加速し、発射装置(8)に取り付けられた紐取付部(9)に繋がれた部分から順にロケット(3)外に出るため抵抗が少なくて済む。
また、ロケット(3)が救命者に届いたとき、救命者が紐(7)を手繰り、発射装置(8)に取り付けたロープ取付部(11)に、親綱を縛り救命活動できる。
【0012】
圧縮空気(5)の変わりにガスボンベ(13)を使用する方法は、ロケット(3)本体に水(6)を一杯入れて充填し、引金(15)を引くことでバネ(14)によって針(12)が押し出され、ガスボンベ(13)に穴を開け、圧縮ガス(16)がロケット(3)内に溜まり圧縮空気(5)の役目を果たす。
【実施例】
【0013】
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
図1は、ロケット(3)本体の断面図で、ロケット(3)本体は1500ccの炭酸飲料のペットボトルを使用して、紐取付部(9)をロケット(3)内の側面に接着剤を用いて取り付けた図である。
【0014】
図2は、そのロケット(3)内に紐(7)を挿入したところで、紐(7)は釣り道具の道糸でナイロンの4号を100メートル使用した。道糸のナイロンは折れるのを嫌うため、ロケット(3)内部の外側に規則正しく収納することができる。
【0015】
図3は、1500ccのロケット(3)内に水を400cc流し込み、発射装置(8)の加速棒(2)を挿入したところの断面図である。
加速棒(2)の先端には、もう一方の紐取付部(9)が具備されていて、噴射ノズル(4)より加速棒(2)を挿入している途中である。
【0016】
図4は、空気入れなどを使用して圧縮空気(5)を1平方センチ10キログラムを、発射装置(8)に具備されている自転車の空気弁(10)よりロケット(3)内に加速棒(2)のパイプを介して装填したところである。
ロケット(3)本体に付いている噴射ノズル(4)と、発射装置(8)に付いている発射ノズル(1)はカプラによって接続している。
なお、水(6)は分かり易く説明するために、全ての水(6)には泡が書いてある。
【0017】
図5は、発射ノズル(1)のカプラを引いて3センチ発射した瞬間の断面図である。加速棒(2)の直径は9ミリで、6キログラムの押す力によって押し出されようとするが、発射装置(8)は手で持っているためロケット(3)が動き、500グラムのロケット(3)は発射され、加速棒(2)があるため水(6)の消費はない。
【0018】
図6は、40センチ発射した瞬間の断面図である。加速棒(2)を離れ圧縮空気(5)は水(6)を介して、水(6)を噴射して飛行する。そのとき、圧縮空気(5)を直接噴射するよりも水(6)の方が重たいので、反作用も大きくなり遠くまで飛んでいく。そして、本発明の加速棒(2)があることで水(6)を消費することなく35センチの距離と500グラムのロケット(3)が約時速30キロメートルまで加速する。そして、水(6)は加速によって後方に傾いている。
【0019】
図7は、50メートル飛行したところの断面図で、ロケット(3)の中の水(6)は消費してしまい、ロケット(3)は重量100グラムで軽くなっているのでさらに加速する。そして、軽くなったロケット(3)内にある圧縮空気(5)は、直接噴射ノズル(4)から後方に噴射し、時速100キロメートルまで加速し、後は惰性で飛ぶ。
【0020】
図8は100メートル飛行したところの断面図で、100メートル飛ぶと紐(7)が張って空中で止まってしまい、ロケット(3)は真横になって落ちてくる。そのため、ロケット(3)の先端が時速100キロメートルで衝突するのに比べ、上空約30メートルから100グラムのロケット(3)が、横になって落ちてくるので安全である。
したがって、ロケット(3)は100メートルしか飛ばないように設計されているので、近くの人を救助するときは離れて発射し、遠くの人を救助するときは100メートルまで近寄ってから発射しなければならない。
救命者は、ロケット(3)を浮き変わりにして、救助者が紐(7)を手繰って救助するか、救命者がロケット(3)に付いている紐(7)を手繰って発射装置(8)に具備されたロープ取付部(11)に縛られた親綱をかけ渡すことができる。
【0021】
図9は、圧縮空気(5)の変わりにガスボンベ(13)を使用した場合で、ガスボンベ(13)は炭酸ガス15ccの物を使用し、ロケット(3)本体は500ccの炭酸飲料のペットボトルを利用した。水(6)は、ロケット(3)一杯入れている。
【0022】
図10は、引金(15)を引いてバネ(14)が開放され、針(12)がガスボンベ(13)に穴を開け、ガスボンベ(13)から圧縮ガス(16)が出て、圧縮ガス(16)の圧力で加速棒(2)を押し、約10センチ発射した瞬間の断面図である。
針(12)は直径1ミリぐらいの細い穴を開ける物の方が、圧力が徐々にかかり1平方センチ10キログラムくらいかかったときに600gのロケット(3)は、直径9ミリの加速棒(2)を6kgの押す力で、約時速10キロメートルまで加速する。
そして、加速棒(2)の長さ15センチまで発射すると、圧力は1平方センチ20キログラムに達し、12kgの押す力で時速20キロメートルまで加速し、加速棒(2)を離れたロケット(3)は圧力20キログラムを保ったまま水(6)を噴射しながら加速して飛ぶ。
このとき、水(6)が出て圧力を下げないとガスボンベ(13)は1平方センチ約100キログラムの圧力がかかり、ロケット(3)は破裂してしまうので注意が必要である。
【0023】
図11は、50メートル飛んだところで、圧縮ガス(16)が水(6)を噴射している。そのとき、速度は時速約100キロメートルで、およそ70メートル付近で水(6)は消費され、直接圧縮ガス(16)が噴射され、100グラムのロケット(3)は加速して時速約120キロメートルで飛ぶ。そして、150メートルで紐(7)が張り、上空からロケット(3)が落下してくる。
このロケット(3)はガスボンベ(13)を使用しているため圧縮空気(5)を使用するのに比べ、小さいので携帯に便利で、空気入を持ち運ぶ必要が無く、良く飛ぶ。
しかし、圧縮空気(5)を使用したのに比べロケット(3)が小さいので浮輪の変わりにならないため、大きいロケット(3)を使用するときに水(6)を控え目にしなければならない。
【産業上の利用可能性】
【0024】
この水ロケットは救命活動だけでなく大型船舶の接岸のとき、舫綱をかけるとき、最初に紐の付いた重りを投げていたが、時々人に当たり死亡事故につながっていた。そこで、水ロケットを使用すると飛ぶときは重たく安定して飛び、相手に届くときには軽いので衝突しても安全で、遠くまで届く。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】図は、ロケット本体の断面図である。
【図2】図は、ロケット内に紐を挿入したところの断面図である。
【図3】図は、ロケット内に水を流し込み、発射装置に取り付ける断面図である。
【図4】図は、圧縮空気をロケット内に装填したところの断面図である。
【図5】図は、3センチ発射した瞬間の断面図である。
【図6】図は、40センチ発射した瞬間の断面図である。
【図7】図は、70メートル飛行した断面図である。
【図8】図は、100メートル飛行した断面図である。
【図9】ガスボンベを使用したロケットを、発射装置に取り付けた断面図である。
【図10】ガスボンベを使用したロケットが、10センチ発射した瞬間の断面図である。
【図11】ガスボンベを使用したロケットが、50メートル飛行した断面図である。
【符号の説明】
【0026】
1 発射ノズル 2 加速棒
3 ロケット 4 噴射ノズル
5 圧縮空気 6 水
7 紐 8 発射装置
9 紐取付部 10 空気弁
11 ロープ取付部 12 針
13 ガスボンベ 14 バネ
15 引金 16 圧縮ガス
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧縮した空気や圧縮ガスが水を噴射して、その反作用を利用して飛ぶ水ロケットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の水ロケットを救命活動に利用した場合は、従来の救命索発射銃と比べると、火薬を利用していないため火薬類取締法の適用を受け、かつ銃砲所持の許可が必要であった。
しかも、救命索発射銃の弾体の重さが軽すぎては飛ばず、重たすぎると救命する人に当たると怪我をする恐れがあった。
そのてん水ロケットを利用すれば、発射のときは中に水が入っており安定して飛び、救命する人に届くときには、中の水は動力として使用され、軽い水ロケットが届くため、救助する人に当たっても怪我する心配は殆ど無い。
この問題を実行させたのは、
【特許文献1】特開2002−350095
【0003】
の名称、索展張装置のように、索を牽引する飛翔体としてペットボトルロケットを使用すると、ピストル式救命索発射銃の到達距離60m程度や、エアライフル100mの射程距離を、十分な再現性を有しながら得ることができる。このロケットは、水難救助の際には浮きとしても利用できる物であった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、このままでは索を牽引するロケットを段取りするまでに時間がかかり過ぎることと、索を外部に取り付けたことで索が抵抗となり飛距離に制限があった。
【0005】
そこで、本発明の水ロケットは、ロケット(3)の内側と発射装置(8)の加速棒(2)の先端を紐(7)で繋ぎ、ロケット(3)内部に格納することで発射の段取りが早くなり、しかも加速棒(2)が付いていることで良く飛ぶ。
さらに、ガスボンベ(13)を使用すると、空気入れを必要としないで、何時でも発射可能な水ロケットを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の水ロケットは、発射ノズル(1)の先に加速棒(2)を取り付け、ロケット(3)本体の後部には噴射ノズル(4)が取り付けてあり、噴射ノズル(4)を貫通して加速棒(2)はロケット(3)本体の中に差し込まれる。
そして、発射のときに加速棒(2)の長さの分だけ水を消費すること無く、ロケット(3)内部に圧縮した圧縮空気(5)が加速棒(2)を押し発射して、ロケット(3)より加速棒(2)が抜けた所で、ロケット(3)内に装填された水(6)を介して噴射して飛び、水(6)が無くなれば圧縮空気(5)が直接噴射して飛ぶ。
【0007】
また、ロケット(3)内部には紐(7)の端が、ロケット(3)本体の内側に、紐取付部(9)によって取り付けられ、もう一方の端は発射装置(8)の加速棒(2)の先端に紐取付部(9)によって取り付けていることで、発射した後で紐(7)を手繰ることで水ロケットを回収、または発射装置(8)の回収ができるため、発射装置(8)のロープ取付部(11)に親綱を取り付けることで親綱を渡すことができる。
【0008】
さらに、圧縮空気(5)の変わりにガスボンベ(13)を使用する方法は、発射装置(8)にガスボンベ(13)の底に穴を開けるための針(12)と、針(12)を押し出すためのバネ(14)が付いており、その針(12)を止めるための引金(15)が付いていることで目的を達成した。
【発明の効果】
【0009】
本発明の水ロケットは、次のような効果がある。
(イ)加速棒を取り付けたことで、最もエネルギーのいる加速に水を消費することなく加速できる。
(ロ)回収する紐を、ロケットの内部に設置したことで紐の抵抗が少ない。
(ハ)回収する紐を、ロケットの内部に設置したことで、従来のように紐を段取りする手間が省ける。
(ニ)水ロケットの効果は、水を使用しているため従来の救命索発射銃のように火薬取締法の適用を受けない。
(ホ)水ロケットは、救命者に当たっても怪我をすることは殆ど無い。
(ト)圧縮ガスを利用すると、圧縮空気を利用したときよりもロケットが小形で、遠くまで飛ぶ。
(チ)圧縮ガスを利用すると空気入は不必要で、何時でも発射できる状態にある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
発射ノズル(1)の先に加速棒(2)を取り付ける。
そのとき、発射ノズル(1)には圧縮空気(5)を充填するためと、発射を制御するためのカプラになっており、発射ノズル(1)と加速棒(2)には圧縮空気(5)が通る穴が開いているため、加速棒(2)はパイプになっている。
ロケット(3)本体の後部には、噴射ノズル(4)が取り付けてあり、噴射ノズル(4)を貫通して加速棒(2)はロケット(3)本体の中に差し込まれる。
そして、発射のときに発射ノズル(1)のカプラを後方に引くことで、結束されていたロケット(3)は中の圧縮空気(5)の圧力で、後方に付いた噴射ノズル(4)より排出させるのだが、加速棒(2)が付いているので、加速棒(2)の長さの分だけ水を消費すること無く発射する。
ロケット(3)から、加速棒(2)が抜けたところで、ロケット(3)の圧縮空気(5)だけでも飛ぶが、水(6)を間に介在する方が作用が大きくなる。したがって、ロケット(3)は反作用が大きくなり、遠くまで飛ぶことができる。
【0011】
また、救命活動にあたっては、ロケット(3)内部には紐(7)の端がロケット(3)本体の内側に紐取付部(9)によって取り付けられ、もう一方の端は加速棒(2)の先端に紐取付部(9)によって付いる。その紐(7)を、噴射ノズル(4)からロケット(3)の中に挿入すると、中の紐(7)は折れるのを嫌がり、ロケット(3)内部の外側に順序よく並べることができる。
そして、ロケット(3)を発射すると内部の紐(7)はロケット(3)と一緒に加速し、発射装置(8)に取り付けられた紐取付部(9)に繋がれた部分から順にロケット(3)外に出るため抵抗が少なくて済む。
また、ロケット(3)が救命者に届いたとき、救命者が紐(7)を手繰り、発射装置(8)に取り付けたロープ取付部(11)に、親綱を縛り救命活動できる。
【0012】
圧縮空気(5)の変わりにガスボンベ(13)を使用する方法は、ロケット(3)本体に水(6)を一杯入れて充填し、引金(15)を引くことでバネ(14)によって針(12)が押し出され、ガスボンベ(13)に穴を開け、圧縮ガス(16)がロケット(3)内に溜まり圧縮空気(5)の役目を果たす。
【実施例】
【0013】
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
図1は、ロケット(3)本体の断面図で、ロケット(3)本体は1500ccの炭酸飲料のペットボトルを使用して、紐取付部(9)をロケット(3)内の側面に接着剤を用いて取り付けた図である。
【0014】
図2は、そのロケット(3)内に紐(7)を挿入したところで、紐(7)は釣り道具の道糸でナイロンの4号を100メートル使用した。道糸のナイロンは折れるのを嫌うため、ロケット(3)内部の外側に規則正しく収納することができる。
【0015】
図3は、1500ccのロケット(3)内に水を400cc流し込み、発射装置(8)の加速棒(2)を挿入したところの断面図である。
加速棒(2)の先端には、もう一方の紐取付部(9)が具備されていて、噴射ノズル(4)より加速棒(2)を挿入している途中である。
【0016】
図4は、空気入れなどを使用して圧縮空気(5)を1平方センチ10キログラムを、発射装置(8)に具備されている自転車の空気弁(10)よりロケット(3)内に加速棒(2)のパイプを介して装填したところである。
ロケット(3)本体に付いている噴射ノズル(4)と、発射装置(8)に付いている発射ノズル(1)はカプラによって接続している。
なお、水(6)は分かり易く説明するために、全ての水(6)には泡が書いてある。
【0017】
図5は、発射ノズル(1)のカプラを引いて3センチ発射した瞬間の断面図である。加速棒(2)の直径は9ミリで、6キログラムの押す力によって押し出されようとするが、発射装置(8)は手で持っているためロケット(3)が動き、500グラムのロケット(3)は発射され、加速棒(2)があるため水(6)の消費はない。
【0018】
図6は、40センチ発射した瞬間の断面図である。加速棒(2)を離れ圧縮空気(5)は水(6)を介して、水(6)を噴射して飛行する。そのとき、圧縮空気(5)を直接噴射するよりも水(6)の方が重たいので、反作用も大きくなり遠くまで飛んでいく。そして、本発明の加速棒(2)があることで水(6)を消費することなく35センチの距離と500グラムのロケット(3)が約時速30キロメートルまで加速する。そして、水(6)は加速によって後方に傾いている。
【0019】
図7は、50メートル飛行したところの断面図で、ロケット(3)の中の水(6)は消費してしまい、ロケット(3)は重量100グラムで軽くなっているのでさらに加速する。そして、軽くなったロケット(3)内にある圧縮空気(5)は、直接噴射ノズル(4)から後方に噴射し、時速100キロメートルまで加速し、後は惰性で飛ぶ。
【0020】
図8は100メートル飛行したところの断面図で、100メートル飛ぶと紐(7)が張って空中で止まってしまい、ロケット(3)は真横になって落ちてくる。そのため、ロケット(3)の先端が時速100キロメートルで衝突するのに比べ、上空約30メートルから100グラムのロケット(3)が、横になって落ちてくるので安全である。
したがって、ロケット(3)は100メートルしか飛ばないように設計されているので、近くの人を救助するときは離れて発射し、遠くの人を救助するときは100メートルまで近寄ってから発射しなければならない。
救命者は、ロケット(3)を浮き変わりにして、救助者が紐(7)を手繰って救助するか、救命者がロケット(3)に付いている紐(7)を手繰って発射装置(8)に具備されたロープ取付部(11)に縛られた親綱をかけ渡すことができる。
【0021】
図9は、圧縮空気(5)の変わりにガスボンベ(13)を使用した場合で、ガスボンベ(13)は炭酸ガス15ccの物を使用し、ロケット(3)本体は500ccの炭酸飲料のペットボトルを利用した。水(6)は、ロケット(3)一杯入れている。
【0022】
図10は、引金(15)を引いてバネ(14)が開放され、針(12)がガスボンベ(13)に穴を開け、ガスボンベ(13)から圧縮ガス(16)が出て、圧縮ガス(16)の圧力で加速棒(2)を押し、約10センチ発射した瞬間の断面図である。
針(12)は直径1ミリぐらいの細い穴を開ける物の方が、圧力が徐々にかかり1平方センチ10キログラムくらいかかったときに600gのロケット(3)は、直径9ミリの加速棒(2)を6kgの押す力で、約時速10キロメートルまで加速する。
そして、加速棒(2)の長さ15センチまで発射すると、圧力は1平方センチ20キログラムに達し、12kgの押す力で時速20キロメートルまで加速し、加速棒(2)を離れたロケット(3)は圧力20キログラムを保ったまま水(6)を噴射しながら加速して飛ぶ。
このとき、水(6)が出て圧力を下げないとガスボンベ(13)は1平方センチ約100キログラムの圧力がかかり、ロケット(3)は破裂してしまうので注意が必要である。
【0023】
図11は、50メートル飛んだところで、圧縮ガス(16)が水(6)を噴射している。そのとき、速度は時速約100キロメートルで、およそ70メートル付近で水(6)は消費され、直接圧縮ガス(16)が噴射され、100グラムのロケット(3)は加速して時速約120キロメートルで飛ぶ。そして、150メートルで紐(7)が張り、上空からロケット(3)が落下してくる。
このロケット(3)はガスボンベ(13)を使用しているため圧縮空気(5)を使用するのに比べ、小さいので携帯に便利で、空気入を持ち運ぶ必要が無く、良く飛ぶ。
しかし、圧縮空気(5)を使用したのに比べロケット(3)が小さいので浮輪の変わりにならないため、大きいロケット(3)を使用するときに水(6)を控え目にしなければならない。
【産業上の利用可能性】
【0024】
この水ロケットは救命活動だけでなく大型船舶の接岸のとき、舫綱をかけるとき、最初に紐の付いた重りを投げていたが、時々人に当たり死亡事故につながっていた。そこで、水ロケットを使用すると飛ぶときは重たく安定して飛び、相手に届くときには軽いので衝突しても安全で、遠くまで届く。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】図は、ロケット本体の断面図である。
【図2】図は、ロケット内に紐を挿入したところの断面図である。
【図3】図は、ロケット内に水を流し込み、発射装置に取り付ける断面図である。
【図4】図は、圧縮空気をロケット内に装填したところの断面図である。
【図5】図は、3センチ発射した瞬間の断面図である。
【図6】図は、40センチ発射した瞬間の断面図である。
【図7】図は、70メートル飛行した断面図である。
【図8】図は、100メートル飛行した断面図である。
【図9】ガスボンベを使用したロケットを、発射装置に取り付けた断面図である。
【図10】ガスボンベを使用したロケットが、10センチ発射した瞬間の断面図である。
【図11】ガスボンベを使用したロケットが、50メートル飛行した断面図である。
【符号の説明】
【0026】
1 発射ノズル 2 加速棒
3 ロケット 4 噴射ノズル
5 圧縮空気 6 水
7 紐 8 発射装置
9 紐取付部 10 空気弁
11 ロープ取付部 12 針
13 ガスボンベ 14 バネ
15 引金 16 圧縮ガス
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発射ノズル(1)の先に加速棒(2)を取り付け、ロケット(3)本体の後部には噴射ノズル(4)が取り付けてあり、噴射ノズル(4)を貫通して加速棒(2)はロケット(3)本体の中に差し込まれる。
そして、発射のときに加速棒(2)の長さの分だけ水を消費すること無く、ロケット(3)内部に圧縮した圧縮空気(5)が加速棒(2)を押し発射する。
そして、ロケット(3)より加速棒(2)が抜けた所で、ロケット(3)内に装填された水(6)を噴射して飛ぶことを特徴とする水ロケット。
【請求項2】
また、ロケット(3)内部には紐(7)の端が、ロケット(3)本体内側の紐取付部(9)に取り付けられ、もう一方の端は加速棒(2)の先端の紐取付部(9)に付いていることで、発射した後で紐(7)を手繰ることを特徴とする請求項1の水ロケット。
【請求項3】
圧縮空気(5)の変わりに圧縮ガスを使用する方法で、発射装置(8)にはガスボンベ(13)を開放するための針(12)と、その針(12)を押し出すためのバネ(14)と、バネ(14)をロックするための引金(15)が付いていることを特徴とする請求項1と請求項2を使用した水ロケット。
【請求項1】
発射ノズル(1)の先に加速棒(2)を取り付け、ロケット(3)本体の後部には噴射ノズル(4)が取り付けてあり、噴射ノズル(4)を貫通して加速棒(2)はロケット(3)本体の中に差し込まれる。
そして、発射のときに加速棒(2)の長さの分だけ水を消費すること無く、ロケット(3)内部に圧縮した圧縮空気(5)が加速棒(2)を押し発射する。
そして、ロケット(3)より加速棒(2)が抜けた所で、ロケット(3)内に装填された水(6)を噴射して飛ぶことを特徴とする水ロケット。
【請求項2】
また、ロケット(3)内部には紐(7)の端が、ロケット(3)本体内側の紐取付部(9)に取り付けられ、もう一方の端は加速棒(2)の先端の紐取付部(9)に付いていることで、発射した後で紐(7)を手繰ることを特徴とする請求項1の水ロケット。
【請求項3】
圧縮空気(5)の変わりに圧縮ガスを使用する方法で、発射装置(8)にはガスボンベ(13)を開放するための針(12)と、その針(12)を押し出すためのバネ(14)と、バネ(14)をロックするための引金(15)が付いていることを特徴とする請求項1と請求項2を使用した水ロケット。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2008−256273(P2008−256273A)
【公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−99336(P2007−99336)
【出願日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【出願人】(391011113)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【出願人】(391011113)
【Fターム(参考)】
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