説明

水切りかご

【課題】水切りかごはほとんど出しっぱなしになっているが、その理由の一つは、意外とかさばるのでしまえる場所がないということである。家庭では、狭い台所であっても作業の量はけして少なくないので、下ごしらえから配膳までは調理台を広く使いたい場面がある。また、見た目の点からも、しまえればキッチンを美しく見せたい気持ちにかなう。
【解決手段】使わない時は、約2センチに縮めてしまっておけ、広げるだけですぐ使用できるよう工夫した。
皿立て部分においても、ワイヤーのアーチが食器の湾曲面に添い、しっかりと保持できる形状のため、使いやすくなっている。
水受けトレイには美しい色柄をほどこすとともに、お盆としての用途にも利用できる作りとした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、家庭向け食器用水切りかごに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、家庭用に使いやすく、かつ簡単にたたんでしまえるような水切りかごはなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−011818
【特許文献2】特開2010−063640
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
水切りかごは、家庭では使用していない時でもほとんど出しっぱなしになっているが、その理由の一つは、意外とかさばるのでしまえる場所がないという事である。
洗った食器の一時置場として、大きさがないと入りきらないが、それだけキッチンで場所もとっていた。
【0005】
また、皿などがうまくたたない構造の場合には、寝かせて置くので食器があまり入らないし、食器の間に水が溜まり水切れが良くなかった。
【0006】
他のキッチン用品と比べても、所帯くさいみかけの物が多い。このため、あとかたずけを終えてキッチンをピカピカにしても、水切りかごが出ているだけであか抜けない雰囲気にもなりがちである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
使わない時には薄く折りたたんで片付けられるようにした。
その際手間取る事のないように、留め金具などを用いず、広げるだけ、縮めるだけで役立つようにした。
【0008】
かご内に皿立て用のアーチを設け、皿がしっかり立つ構造とした。
【発明の効果】
【0009】
あとかたずけに重宝する水切りかごも、狭いキッチンでの調理や配膳の際は、場所をふさぐために作業台を狭くしている。
家庭では、狭い台所であっても作業の量はけして少なくないので、下ごしらえから配膳までは調理台を広く使いたい場面がある。
簡単にしまえて、使う時にさっと広げられたら、これらの不満が解消されて、快適なキッチンの一助となる。
【0010】
食器洗い機を備えている家庭においても、食器やなべを手洗いすることがあるが、水切りかごをしまっておけるという選択肢があるのはうれしい。
【0011】
本発明の皿立て部分は、従来品と逆向きに立ち上げたアーチ構造をなしている。このアーチ部分の形と大きさは力学的に設計され、深皿も大皿も小皿も良く立つ形状をしている。
従来品の皿立て部分は底面から上側にあり、垂直もしくはななめ上方へ立ち上がるアーチ、あるいは上方に直線的に立ち上げてから下に向けたアーチ構造をしている。しかしワイヤーの大部分は食器に接しておらず、食器の形にもよるが3点もしくは4点の接触で支えてられているものがほとんどである。
本発明においては、ワイヤーを立ち上げない分、食器の裏側をアーチ自体が接するのでより面的に支えることができ、食器内側の湾曲面に対してもぴたりと接する形状をしている。
このことによってほとんどの食器がしっかりと立ち、その角度も垂直に近く保持できる。
【0012】
水受けトレイは,本来水を受けるためのみに付属し、見ためは問われない。しかしデザイン性の高い、目に優しいものがあってもいいはずである。たとえば温かみのある白木調のプリントや,美しい青で透明感を活かしたプラスティック素材など。
本発明ではデザインにも配慮し、お茶や軽食の際に便利な、お盆としての用途も兼ねられる仕様にすることで、利便性を高めた。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】使用時の外観を表した、立体図である。
【図2】折りたたんだ形態を表した、立体図である。
【図3】皿立てを使用時の図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
箱型の本体部分と、水受けトレイ部分からなる。
ステンレススティールのワイヤーを組み合わせた本体は、底面、前側面と後ろ側面、二つ折りになる左右側面が連結金具でつながって箱型をなしている。底面の奥側を上に引き起こすと、左右側面が内側に折りこめるようになり、平たくたためる。
従来、長さ40センチ前後、高さ10センチ前後あったものが、約2センチの厚みにたたむことができる。このため戸棚やまな板の横などにしまうことが可能になる。
【0015】
本体底面には食器を伏せて置くフラットな面と、皿・鉢・椀などを立てかけて置くことのできるアーチ部分がある。
アーチ部分は、従来品とは逆の底面下方に作られている。これは食器の下側を支える皿立てにおいては理想的な位置でもある。すなわち皿や鉢などの下側の丸みにちょうど添う位置だからである。
このことと、緩やかなアーチを採用して、ワイヤーの直線部分や角を極力排したことによって、従来品では食器に接するワイヤー部分の面積が、多分に点になりがちであったのに比べて、よりアーチが触れる面積が多くなり、面で保持できるようになった。
また、ワイヤー同士の間隔とアーチの形により、垂直に近い向きで皿が立つ。これは斜めに立てるのに比べても嵩をとらないので、より多くの食器を入れられる。
さらに、従来の上向きアーチや直線部分のあるワイヤーでは、深さのある食器が皿立て部分につかえるため立てられないこともあったが、本発明では下向きのアーチが器の形に添うので、ほとんどの食器を立てることができる。
ワイヤーの間隔に満たない平らな皿は、アーチで保持できないので落下を防ぐためのワイヤーを直角方向に配した。
【0016】
水受けトレイは、本体底面とほぼ同じ広さの四角い盆状で、ふちが立ち上がっている。色・柄などにも配慮するとともに、通常より堅牢に作り、お盆としての用途も兼ねる。材質は、プラスティックなどいろいろ考えられる。
【符号の説明】
【0017】
1 本体底面
2 前側面
3 後ろ側面
4 左側面
5 右側面
6 連結金具
7 皿立てアーチ部分
8 水受けトレイ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
留め金具不要で、広げるだけで利用できる事を特徴とする、折りたたみ式水切りかご。
【請求項2】
底面の片側を引き上げ、側面を折りたたむことで、薄く縮められ、不要の時簡単にしまえることを特徴とする、請求項1記載の水切りかご。
【請求項3】
本体底面より下側に位置する下向きのアーチによる、皿立て構造を特徴とする、請求項1記載の水切りかご。
【請求項4】
お盆としての用途に考慮して作られた、水受けトレイが付属する、請求項1記載の水切りかご。
【請求項5】
色彩、柄などのデザインに配慮した水受けトレイが付属する事を特徴とした、請求項1記載の水切りかご。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−106779(P2013−106779A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−253875(P2011−253875)
【出願日】平成23年11月21日(2011.11.21)
【出願人】(711004414)
【Fターム(参考)】