説明

水平加振機構、および水平加振機構を使用した突起付リング型粉砕媒体利用振動ミル

【課題】大量のバイオマスに高衝撃力を付加し、効率よくバイオマス微粉末を生成することを可能とする。
【解決手段】駆動軸を上下に2本設置し、駆動手段から回転動力を伝達させるとともに、駆動軸にアンバランスマスを取り付け、2本の駆動軸が回転自在に貫通する振動ベースに固定された水平加振機構において、振動ベースに円筒容器を水平に設置し、円筒容器の内側に、外周面に板厚方向で直線状に複数の突起が付いたリング型粉砕媒体を、突起付リング型粉砕媒体が円筒容器内で転動可能となる間隙を設けて複数枚を装入し、円筒容器の一方端より原料の供給をし、他端から微粉末の排出を行ない、円筒容器を水平方向に振動させることで突起付リング型粉砕媒体を円筒容器内で転動させることにより、木質系バイオマスを大容量処理可能な駆動用動力量を削減した粉砕効率の良い突起付リング型粉砕媒体利用振動ミルを得ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、木質系バイオマスを酵素で糖化して、変換した糖を菌や酵母で有用化学品に変換するバイオリファイナリー製造において、木質系バイオマスを前処理として粉砕するために、効率の良い水平加振機構を使用すること、および、その水平加振機構において、前記被粉砕物を導入する円筒容器を水平に設置し、その円筒容器の内側に複数の突起付リング型粉砕媒体を装入し、水平方向に振動させることにより、被粉砕物を粉砕する突起付リング型粉砕媒体利用振動ミルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
2005年に閣議決定された京都議定書の目標達成計画において、2010年度までにバイオマス燃料を原油換算で50万kL導入することを目指している。
バイオマス・ニッポン総合戦略推進会議が2007年2月に取りまとめた「国産バイオ燃料の生産拡大工程表(総理報告)」との整合性を図りつつ、経済的かつ多量、安定的にセルロース系原料からバイオ燃料等を効率的に生産する技術革新の実現を目指すため、2007年11月に経済産業省と農林水産省が連携して、石油業界や自動車業界など国内大手十六社及び大学等・独立行政法人の研究機関からなる「バイオ燃料技術革新協議会」を設置し、具体的な目標、技術開発、ロードマップ等を内容とする「バイオ燃料技術革新計画」の策定を2008年3月に行った。
【0003】
「バイオ燃料技術革新計画」のエタノール製造技術に関して、前処理の粉砕と酵素糖化の2工程のハードルが特に高く、重点的に開発を進める必要があるとされている。
前処理工程については、コスト(エネルギー消費)とのバランスで最適な技術の開発が重要であるとし、微粉砕法を共通技術として重点的に開発を行うことが望まれている。
前処理技術としての微粉砕法は、後段に続く酵素糖化の効率を80%以上にする微粉末を生成することができるが、これまでの粉砕機では、消費エネルギーが大きい問題があった。
【0004】
一例として大阪工業試験所の夜久等は、昭和60年度通産省工技院特別研究報告書 “未利用木質資源の有効利用に関する研究”において機械的粉砕法を用いて木質系バイオマスを微粉砕させて酵素で糖化を行う方法を報告している。
この報告においては、間伐材として豊富に入手可能な針葉樹に対して、振動式ボールミルを用い、5時間の粉砕処理で木材多糖類の80〜90%が糖化できること、糖化率を高めるためには、木材の粉砕時に、さらなる高衝撃力が必要なことを報告している。
しかし、この粉砕処理試験では振動式ボールミルが用いられ、3リットルの粉砕筒で72時間粉砕を行うと、最大の糖化率が62%に、1.8リットルの粉砕筒で5.5時間粉砕を行うと、最大の糖化率が66.8%となり、処理量が大容量になると最大の糖化率に達するまでの処理時間が非常に長くなるという問題があった。
【0005】
また、伊藤等は、木質系バイオマスよりバイオエタノールを製造するための前処理粉砕技術の研究を報告している(非特許文献1)。
この報告においては、大きな衝撃力が発生する1本のカッティングロッド粉砕媒体を用いる振動ミルで、200μm程度に予備粉砕した杉材粉末4グラムを30分程度粉砕処理して、木材多糖類(ホロセルロース)の75%程度を糖化できることを報告している。
しかし、この振動式カッティングロッド粉砕媒体利用ミルは、粉砕媒体が1本のロッドで構成され、粉砕量も4グラムと少ない事例であり、実際のプラントで用いるための大容量化をどのようにして行えるかが問題である。
【0006】
そのため、大きな衝撃力が発生する粉砕機として、粉砕媒体としてロッドを装入した上段の第1粉砕筒と、粉砕媒体としてボールを装入した下段の第2粉砕筒と組合せた粉砕装置により、木質材のチップ状物から、1時間以内で、木質材の95重量%以上を粒径100μm以下の粉末にまで粉砕できる振動式粉砕装置(特許文献1)が有る。
しかし、木質系バイオマスを粉砕して酵素で効率良く糖化するためには、20〜30μm程度まで微細化した後に、引き続き高衝撃力を加える粉砕を行う必要があるために、粉砕処理時間が5時間以上必要になるという問題がある。
【0007】
また、粉砕媒体としてボールを装入した処理容器の回転に基づく粉砕媒体ボールの運動方向を変向するガイドべーンを処理容器内に配設し、運動方向を変向された粉砕媒体ボールが処理容器内壁面上の粉体に衝突することにより、粉砕媒体ボールが有する運動エネルギーを粉体に与えて粉体を微粒子化する高速粉体反応装置(特許文献2)も有る。
この粉砕機は、高衝撃力が付加できるため、木質系バイオマスの粉砕に適用した場合には、1時間程度粉砕して得られた粉末は酵素で糖化すると高い糖変換率が達成できる。
しかし、容器内で飛ばしたボールと固定壁との衝突の他にボール同士の衝突も多少発生するため、容器内で飛ばしたボールの高運動エネルギーを粉砕処理のためにのみ効率よく高衝撃エネルギーに変換できていない問題がある。
また、バッチ式処理方式であるため、粉砕処理に伴い小さくなった粉末の粒径に最適な小径のボールに変更できないため、粉砕効率を十分に上げられない問題がある。
【0008】
一方、粉砕媒体として、直径に比べて厚さが小さい円板、あるいは中央に穴を設けた円板を使用し、この円板を多数枚重ね、各円板が各々独立に運動できる状態に装填した粉砕機(特許文献3)も提案されている。
しかし、この円板粉砕媒体使用の粉砕機を、木質系バイオマスの粉砕に適用した場合には、粉砕能力が不十分である。
【0009】
また、前記の円板粉砕媒体を改良するものとして、水平に設置した粉砕容器に外周面に突起の付いた円板を複数枚入れ、粉砕容器を上下左右に振動させ、円板を粉砕容器内面に沿って転動させるようにして木質系バイオマス原料を粉砕させる粉砕装置(特許文献4)が提案されている。
さらに、水平に設置した粉砕容器の内径と外周面に突起の付いた円板との外径の差が60mm以下である中央に穴部が形成された円板を粉砕容器に入れ、粉砕容器を上下左右に振動させ、円板を粉砕容器内面に沿って転動させるようにして木質系バイオマス原料を粉砕させる粉砕装置(特許文献5)も提案されている。
前記の粉砕機は、高衝撃力が付加できるため木質系バイオマスを1時間程度粉砕して得られた粉末は酵素で糖化すると高い糖変換率が達成できる。
また、特許文献4の粉砕機では、円筒容器の内径とリング型粉砕媒体の外径の差を60mm以下に維持することにより、円筒容器を大型化しても高糖化率となる粉末に粉砕できるので、木質系バイオマスの大容量処理化への問題を解決している。
しかし、前記の粉砕機は、円板を粉砕容器内面に沿って転動させる駆動力を与えるために、粉砕容器を上下左右に振動させて行うので、粉砕容器および粉砕容器固定部を上下、左右に振動させるための大きなエネルギーが必要になるという問題がある。
【0010】
一般に粉砕機は、振動および騒音によるエネルギー消費が大きいことが問題であり、特に木質系バイオマスの被粉砕物を粉砕する場合には、そのエネルギー消費を抑えることが問題となる。
【0011】
この振動および騒音を抑える粉砕機としては、 垂直容器内にロータを入れて容器を水平方向に駆動することでロータを高速で容器内を転動させて粉砕を行う回転粉砕機(特許文献5)、円筒容器を4つで一組として、それぞれの容器が上下左右で力を打ち消す動きをアンバランスの回転により与えることで粉砕を行う振動ミルおよび振動ミルの振動粉砕方法(特許文献6)がある。
しかし、この粉砕機は、振動を抑制して、無駄なエネルギー消費を削減しつつ、粉砕を行えるが、ボールやロッド等の粉砕媒体を使用しているため、木質系バイオマスの粉砕に適用した場合、酵素で効率良く糖化するためには、20〜30μm程度まで微細化した後、引き続き高衝撃力を加える粉砕を行う必要があるために、粉砕処理時間が5時間以上必要になるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2004−188339号公報
【特許文献2】特開2004−000823号公報
【特許文献3】特公平03−035978号公報
【特許文献4】特開2008−093590号公報
【特許文献5】特開2009−233542号公報
【特許文献6】特開2008−132469号公報
【非特許文献】
【0013】
【非特許文献1】伊藤等「木質系バイオマスよりバイオエタノールを製造するための前処理粉砕技術の研究」J.MMIJ V.123(2007)p.413−418
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
解決しようとする問題点は、木質系バイオマスの粉砕において、高衝撃を与えつつ粉砕を行ない酵素で効率良く糖化できる性状を持つ粉末を、短時間、低コストで、すなわち少ないエネルギーで得ることができない点である。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、木質系バイオマスを高効率、大容量、省エネルギーで粉砕するため、水平加振機構を使用すること、および、その水平加振機構において、複数枚の突起付リング型粉砕媒体利用振動ミルにより粉砕することを最も主要な特徴とする。
【0016】
前記水平加振機構とは、駆動軸に取り付けたアンバランスマスの回転により生じる上下方向の力の向きがキャンセルされ、水平方向の力の向きが同じになる加振力により、被振動体に横方向の振動を発生させるものである。
この水平加振機構では、駆動軸の回転により、駆動軸に取り付けたアンバランスマスの回転により被振動体に横方向の振動を発生させる。このとき、アンバランスマスは、回転の向きが逆で常に上下方向に対向する位置を取り、それぞれの駆動軸に生じるトルクは、動力伝達構造においてバランスするため、このアンバランスマスはカウンターウェイトとなる。そうすることで、水平加振機構では、駆動軸に取り付けられたアンバランスマスを回転させるトルクを2本の駆動軸の間で釣り合わせることで、駆動軸の回転に必要なトルクを理論上ゼロにできるので、エネルギーを大幅に低減できる。
前記2本の駆動軸は、モータ1つ、またはモータ2つで回転させることができる。
【0017】
また、前記突起付リング型粉砕媒体利用振動ミルとは、その円筒容器の内側に、複数枚の周辺に突起の付いた突起付リング型粉砕媒体を装入したものであり、円筒容器を水平にして水平方向に振動をさせたとき、この突起付リング型粉砕媒体が円筒容器内を振動の周期に合わせて転動して、粉砕することを特徴するものである。
【0018】
一般に、ボールあるいはロッド粉砕媒体を用いた振動式ミルにおいて、粉砕を行う円筒容器を横方向振動させて粉砕をおこなった場合、ボールあるいはロッド粉砕媒体に上下方向の動きが十分に発生しない状態で粉砕を行うことになり、粉砕効率が低下する傾向が有るのに対して、本発明の突起付リング型粉砕媒体利用振動ミルにおいては、粉砕のために円筒容器を水平方向に振動させたときに、突起付リング型粉砕媒体それぞれが独立に容器内壁に沿って高速で転動するために粉砕効率が低下しないのである。
また、この本発明の突起付リング型粉砕媒体利用振動ミルにおいては、円筒容器径を大きくしても、突起付リング型粉砕媒体の外径と円筒内径の差を円筒容器の加速度に対応した一定値にして突起付リング型粉砕媒体の外径を大きくすることで、突起付リング型粉砕媒体の円筒内壁に沿っての高速転動を確保できるようになり、円筒容器の内径を大きくしても粉砕効率が低下しないので、装置を大型化して大容量処理が容易になるという特徴を有するものである。
【0019】
また、本発明の突起付リング型粉砕媒体利用振動ミルには、突起付リング型粉砕媒体の開口部に篩構造を設けることができる。
さらに、この篩構造は、原料導入側から順次篩の開口メッシュを小さくすることにより、粉砕原料の滞留時間を調整することができる。
【0020】
また、本発明の突起付リング型粉砕媒体利用振動ミルにおいては、突起付リング型粉砕媒体の板厚を原料装入側から順次薄くしたり、開口直径を大きくしたりして、粒径の大きな原料を短時間で破砕することができる。
【0021】
また、本発明の突起付リング型粉砕媒体利用振動ミルにおいては、突起付リング型粉砕媒体の開口部に、端板に取り付けたノズルより原料を導入し、微粉砕された粉末を突起付リング粉砕媒体の開口部に対応した端板に取り付けた粉末取り出しノズルより取り出すようにすることができる。
【0022】
また、本発明の突起付リング型粉砕媒体利用振動ミルは、突起付リング型粉砕媒体利用振動ミルを上下2段の縦型に変更し、その2セット用いて、横に並列に設置して、左右逆の水平振動を発生させることができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明の水平加振機構は、駆動手段からの回転を、回転伝達手段により駆動軸に伝達した際に、駆動軸の回転により生じる上下方向の力がアンバランスし、カウンターバランスとなるため、取り付けるアンバランスの質量を大きくしても、駆動軸を回転させるために必要なトルクは、軸受、駆動軸の変形などで生じる摩擦損失分となり、駆動手段のエネルギーを少なくすることができるという利点がある。
【0024】
本発明の突起付リング型粉砕媒体利用振動ミルは、
(1)円筒容器を水平に設置して水平方向に振動運動をさせた時、円筒容器の内径と突起付リング型粉砕媒体の外径との差を粉砕容器に加えられる加速度で複数枚の突起付リング型粉砕媒体が円筒容器内面を擬似剛体のように転動する大きさとしたため、大量の木質系バイオマスチップを処理するために円筒容器の内径を大きくしても円筒容器内壁に沿って突起付リング型粉砕媒体が高速で転動して粉砕を行なうようになるため1時間以下の粉砕処理で高酵素糖変換効率となる粉末を生成できるという利点がある。
(2)突起付リング型粉砕媒体の開口部に篩を設けてあるため、原料が一定時間滞留して微細化とセルロースの非晶質化を促進することができるという利点がある。
(3)円筒容器に装入する突起付リング型粉砕媒体の重さが原料装入側の端板から順次軽くなる構造としたため、投入直後の原料の粒径を短時間、短距離で微細化して原料注入量を大きく出来るという利点がある。
(4)円筒容器内に装着した突起付リング型粉砕媒体に開口した穴部に対応して原料導入ノズルを円筒容器端板に取り付け、同様に粉末出口側の端板にも突起付リング型粉砕媒体に開口した穴部に対応して粉末取り出しノズルが取り付けたので、突起付リング型粉砕媒体に開口した穴部に注入された原料は、開口穴内面壁で加速度を与えられて開口穴部内部空間に飛散し、突起付リング型粉砕媒体の間を通って円筒容器内面部に導かれてリング型粉砕媒体の突起部で破砕をされ、再度突起付リング型粉砕媒体に開口した穴部に戻り、一部は円筒容器軸方向の気流で軸方向に移動を行う連続式粉砕モデルとすることができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】図1は、駆動モータ1つ乃至2つによる水平加振機構の構築例について2つ目の駆動モータを2点鎖線で示すアイソメ図である。(実施例1)
【図2】図2は、駆動モータ1つによる水平加振機構を用いた突起付リング型粉砕媒体利用振動ミルを円筒容器内部の設置状態の一部を破断して示すアイソメ図である。(実施例2)
【図3】図3は、突起付リング型粉砕媒体利用振動ミルにおける円筒容器の構造についての断面図である。(実施例3)
【図4】図4は、突起付リング型粉砕媒体利用振動ミルを2セット用いて、左右逆に水平振動させる構成例についての側面図である。(実施例4)
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明は、木質系バイオマスを高効率、大容量、省エネルギーで粉砕するという目的を、水平加振機構を使用すること、および、その水平加振機構において、突起付リング型粉砕媒体利用振動ミルを使用して粉砕することにより実現した。
以下に、本発明に係る水平加振機構、および突起付リング型粉砕媒体利用振動ミルの最良の形態について、図面を参照して説明する。
【実施例1】
【0027】
図1は、駆動モータ1つ乃至2つによる水平加振機構の実施例において、2つ目の駆動モータを2点鎖線で示すアイソメ図である。
実施例1は、図1に示すように、水平加振機構の実施の形態として、駆動手段としての駆動モータ1のみを用いる場合の例である。
この水平加振機構は、駆動モータ1にカップリング2を用いて接続される歯車3および歯車3かみ合う歯車3a、およびこれらが固定される支持台5、歯車3、3aの軸に接続されるユニバーサルジョイント4、4aと、ユニバーサルジョイント4、4aに接続されるアンバランスマス6、6a、6b、6cが取り付けられた回転軸7、7aと、回転軸7、7aが回転フリーで固定される振動ベース8、振動ベース8を垂直方向に支持するコイルスプリングバネ9、9a、および水平方向に支持するコイルスプリングバネ10、10a、 コイルスプリングバネ9、9a、およびコイルスプリングバネ10、10aを固定する固定ベース11からなる。
また、水平加振機構の駆動手段として、駆動モータ1、1aを2つを用いる場合は、前記実施例1において、駆動モータ1aにカップリング2aを用いて歯車3aに接続するものである。
【0028】
駆動モータ1、1aは、回転させる回転軸に加わる負荷に対応できる電動機であり、駆動モータ1を用いる場合は、駆動モータ1の回転により、接続される歯車3に回転動力を伝達する。
駆動モータ1、1aの2つを用いる場合では、駆動モータ1の回転方向に対して駆動モータ1aは逆方向に駆動モータ1と同じ回転により、それぞれに接続される歯車3、3aに回転動力を伝達する。
また、電動機の回転数、動作パターン、電流等をコントロールできる制御基盤を有することが望ましい。
【0029】
歯車3、3aは、互いに回転方向が逆で、同じ回転数で回転し、それぞれに接続されたユニバーサルジョイント4、4aを介してアンバランスマス6、6a、6b、6cが取り付けられた回転軸7、7aに回転動力を伝える。また、駆動モータ1、1aの2つを用いる構成では、歯車3、3aは駆動モータ間の回転数を同期させる役割も果たしている。なお、駆動モータ1乃至駆動モータ1、1aの2つを用いる構成から、回転動力を伝える構成の一例として、ここでは、カップリング2、2a、歯車3、3a、ユニバーサルジョイント4、4aを示している。
【0030】
回転軸7、7aは、軸受構造を介して振動ベース8に取り付けられるものとし回転フリーであり、ユニバーサルジョイント4、4aより伝えられる回転動力により、回転軸7、7aに取り付けられたアンバランスマス6、6a、6b、6cを回転させる。
【0031】
アンバランスマス6、6a、6b、6cは、ここでは、回転軸7にアンバランスマス6、6bが取り付けられ、回転軸7aにアンバランスマス6a、6cが取り付けられ、回転軸7、7aの軸方向から見てアンバランスマスの輪郭形状が一致する角度位置に配置されている.また、回転軸7に取り付けられたアンバランスマス6、6bと、回転軸7aに取り付けられたアンバランスマス6a、6cは、上下で線対称となる位置関係になるように設置されている。したがって、アンバランスマス6、6bおよびアンバランスマス6a、6cの回転により発生する遠心力の上下方向の力をお互いに打ち消し合い、水平方向には遠心力による水平方向の力の合力が発生する。
【0032】
このアンバランスマス6、6a、6b、6cの回転により発生する水平方向の力は、回転軸7、7aを介して、振動ベース8に水平方向の加振力を与え、振動ベースを支持している固定ベース11に固定された弾性体9、9a、10、10aがこの加振力で変形することで、振動ベース8が水平方向に振動する。このコイルスプリングバネ9、9a、10、10aは一例であり、弾性変形するものであればこれに換えることが可能であり、コイルスプリングバネに限定されるものではない。
【実施例2】
【0033】
図2は、駆動モータ1つによる水平加振機構を使用した突起付リング型粉砕媒体利用振動ミルを円筒容器内部の設置状態の一部を破断して示すアイソメ図である。
実施例2は、図2に示すように、実施例1の水平加振機構を使用した突起付リング型粉砕媒体利用振動ミルである。図1に示す水平加振機構において駆動モータ1つを用いる場合を基本として、振動ベース8に替えて円筒容器保持構造8aを用いる。
この突起付リング型粉砕媒体利用振動ミルは、その円筒容器保持構造8aに、円筒容器12、12aが取り付けられ、円筒容器12、12aの内部に、円筒容器内径と外径の差が60mm以下である突起付リング型粉砕媒体13が複数枚装入され、円筒容器12、12aの端部を閉じる端板構造14、14a、14b、14cからなる。
【0034】
前記実施例2の水平加振機構を使用した突起付リング型粉砕媒体利用振動ミルは、駆動モータ1の回転動力より水平加振機構を介して円筒容器保持構造8aに与えられた水平方向の振動が、円筒容器保持構造8aに固定されている円筒容器12、12aにも水平方向の振動を与え、円筒容器12、12aの内部に装入された突起付リング型粉砕媒体13が円筒容器12、12aの水平方向の振動で与えられる力で円筒容器12、12aの内壁を転動するようになり、円筒容器12、12aに投入された原料を粉砕する。
【0035】
前記実施例2の水平加振機構を用いた突起付リング型粉砕媒体利用振動ミルの具体例として、円筒容器12、12aについて、その内径は284mm、容器長さは216mmのものを使用した。
突起付リング型粉砕媒体13は、機械構造用炭素鋼(JIS規格・G4051)製の厚さ21mmの板で、外径252mm、内径198mmであり、板厚方向で直線状の突起として三角形状であり、その突起の高さ2mmのもの10枚を装入した。
駆動モータ1の動力は、5KWである。
なお、前記円筒容器12、12aおよび突起付リング型粉砕媒体13の大きさ・形状は、前記具体例の数値に限定されるものではない。
【0036】
この実施例2の突起付リング型粉砕媒体利用振動ミルに、バイオマス粉末原料として杉の粉末を800g投入した。投入した杉粉末原料の平均粒径は、268.55μmであった。
15分粉砕処理後、全量800gを取り出し、平均粒径を測定したところ、28.19μmであった。
なお、平均粒径は、日機装製マイクロトラック、MT3300EX2で測定した。
実施例2は、15分の粉砕処理で、20〜30μm程度まで微細化できるので、従来のボールミルと比較すると、大幅に効率化されている。
また、先行技術の特許文献4および特許文献5の粉砕機における1時間程度粉砕と比較しても、約4倍の効率化になっている。
【0037】
一方、平均粒径は15分粉砕で下げ止まりになり、30分〜60分粉砕したの後でも、15分粉砕時点の平均粒径と大差ないことが明らかになった。
さらに、粉砕処理後に、別工程の糖化をするためには、糖化に適したバイオマス粉末原料は、結晶化度の低下も必要となるので、上記例について結晶化度を測定した。
杉粉末原料(平均粒径、268.55μm)の結晶化度は、50.75%であった。
30分粉砕処理後(平均粒径、28.19μm)の結晶化度は、13.80%であった。
結晶化度は、リガク製X線回折装置、RINT2500での測定値より、
結晶化度={(最大強度)−(2θ=18°における強度)}/最大強度
の評価式で求めた。
また、結晶化度は、粉砕処理時間30分までは急激に低下するが、それ以降の低下は緩やかになるので、糖化に適したバイオマス粉末原料を得るためには、粉砕処理時間は30分が好ましい。
【実施例3】
【0038】
実施例3は、図2に示す実施例2の円筒容器12、12aの中に、単一の突起付リング型粉砕媒体13を複数枚設置した形態の他に、図3に示す構造を有するものである。
すなわち、円筒容器12、12aは、ライナー15、冷却用ジャケット16、端板構造14、14a、14b、14c、原料供給ノズル17、微粉末出口ノズル17a、冷却水入口ノズル18、冷却水出口ノズル18a、から構成され、その内部に突起付リング状板13、13a、13b、13c、篩付リング状板13d、13e、13fが装着されている。
篩付リング状板13d、13e、13fは、突起付リング型粉砕媒体13、13aの開口部に篩構造19が装着されている。
【0039】
平均粒径200μm程度に予備粉砕されたバイオマス粉末原料20を円筒容器12、12aの端板構造14、14bに取り付けられた原料供給ノズル17より円筒容器12、12aに気流やスクリューフィーダ等で供給し、突起付リング型粉砕媒体13cの中心部に開口した穴部の壁面に落下供給し、突起付リング型粉砕媒体13cが円筒容器12、12aの内面を転動することにより発生する穴部壁面の遠心力で穴部壁面に衝突したバイオマス粉末を穴部空間に撒き散らし、一部は突起付リング型粉砕媒体13c、13b間の隙間を通って円筒容器12、12aと突起付リング型粉砕媒体13c、13bで形成される空間に導かれ、円筒粉砕容器12、12aの内面を転動する突起付リング型粉砕媒体13c、13b等で微粉砕され、円筒容器12、12aの内壁に微粉末に加速度が与えられ、一部は突起付リング型粉砕媒体13c、13b隙間を通って再び突起付リング型粉砕媒体13c、13bの開口した穴部に導かれ、開口した穴部に撒き散らかされた粉末は穴部の軸方向の気流で円筒容器12、12aの微粉末出口ノズル17a方向へと突起付リング状板13eの篩構造を通過して移動し、突起付リング型粉砕媒体13a、13eと円筒容器12、12aとの間で微粉砕され、さらに軸方向の気流で円筒容器12、12aの微粉末出口ノズル17a方向へと突起付リング型粉砕媒体13dの篩構造を通過して移動し、突起付リング型粉砕媒体13、13d、13fと円筒容器12、12aとの間で微粉砕された粉末が微粉末出口ノズル17aより円筒容器12、12aの外に排出する。
【0040】
円筒容器12、12aに供給される予備粉砕された平均粒径200μm程度のバイオマス粉末原料20の含水率は、一般的に15%程度であるが、初期含水率が10%〜5%程度の時に生成された粉末の糖化率が最大となるため、原料が炭化しない範囲で最高の温度で乾燥した気流と伴に原料供給を行ない、湿度と温度の高い気流と伴に微粉末を微粉末出口ノズル17aより円筒容器12、12aの外に排出させる。
【0041】
冷却水入り口ノズル18から円筒容器12、12aの冷却用ジャケット16に所定の温度と流量の冷却水21を流し、突起付リング状板13、13a、13b、13c、13d、13e、13fが転動してバイオマス粉末原料20が粉砕される時に発生する熱で高温になるライナー15を原料が炭化しない範囲で最高の温度に保持する熱交換後に冷却水出口ノズル18aより排出され、チラーなどの冷却水調整装置に循環させる。
【0042】
原料供給ノズル17が取り付けられた端板構造14、14bに近い突起付リング型粉砕媒体13cの厚さを最大として、順次板厚を減少した突起付リング型粉砕媒体13b、13a、13にして供給される平均粒径200μm程度に予備粉砕されたバイオマス粉末原料20を短時間で微粉砕化し、順次微粉末出口ノズル17a側へ気流で移動させ、円筒容器12、12aに供給できる原料の量が大きく出来るようにし、また微粉砕が進行して微粉末出口ノズル17a側への移動速度が大きくなって滞留時間が短くなるのを防ぐために装着されたフィルター付リング型粉砕媒体13e、13d、13fの篩構造19を経由して微粉末出口ノズル17a側に気流で移動させる。
【0043】
実施例3は、複数枚の突起付リング型粉砕媒体を使用し、円筒容器内径と突起付リング型粉砕媒体の外径との差が60mm以下とし、円筒容器の端面の突起付リング型粉砕媒体の開口穴に対応する所より原料の供給と微粉末の排出を行い、原料の注入側の突起付リング型粉砕媒体の板厚を厚くして重さを大きくし、順次、板厚を薄く重さを小さくして行き、突起付リング型粉砕媒体の開口穴部に篩構造を取り付けたものを円筒容器の軸方向の数箇所に設置したものである。
実施例3は、粗粉砕を行った草本系・木質系バイオマスを、連続的に大量に微粉砕を行う方式としたものであり、草本系・木質系バイオマス粉末を効率良く、酵素糖化率が高い微粉末を生成することが可能となる。
【0044】
前記水平加振機構を使用した突起付リング型粉砕媒体利用振動ミルの実施例3の具体例として、円筒容器12、12aについて、その内径は284mm、容器長さは216mmのものを使用した。駆動モータ1の動力は5KWである。
また、突起付リング型粉砕媒体13は、機械構造用炭素鋼(JIS規格・G4051)製の板で、13c、13bの厚さは42mm(2枚)、13e、13aの厚さは21mm(3枚)、13d、13、13fの厚さは10.5mm(6枚)の板であり、外径・内径は共通で、外径252mm、内径198mmであって、板厚方向で直線状の突起として三角形状であり、その突起の高さ2mmのものである。
さらに、篩付リング状板13d、13e、13fの開口部に設けた篩構造19の篩の大きさは、投入口に近い順から13e:2mm、13d:1mm、13f:500μmである。
前記突起付リング型粉砕媒体13の合計11枚を円筒容器12、12aに装入した。
なお、前記円筒容器12、12aおよび突起付リング型粉砕媒13の大きさ・形状は、前記具体例の数値に限定されるものではない。
さらに、前記篩構造19の篩の大きさは、粉末の流動および気流に対する抵抗となれば十分なので、前記具体例の大きさの数値に限定されるものではない。
【0045】
この実施例3の突起付リング型粉砕媒体利用振動ミルに、バイオマス粉末原料20として、予備粉砕された平均粒径200μm程度の杉の粉末を使用し、気流と共に連続投入した。
流入させる気流は、4m/hr(粉砕容器内での流速は、17.5mm/s)を最大とした。この気流では、円筒容器内径と突起付リング型粉砕媒体13の外径の差が60mm以下の空間を、粉末が通過することはない。
この実施例3の突起付リング型粉砕媒体利用振動ミルにおいては、20〜30μm程度まで微粉細化された粉末が、1時間当たり60〜180Kg(最大気流速度の場合)処理することができた。
【実施例4】
【0046】
実施例4は、図2に示す水平加振機構を使用した突起付リング型粉砕媒体利用振動ミルにおける円筒容器保持構造8aを上下2段の縦型に変更し、その2セット用いて、図4に示す側面図のように、並列に設置して、左右逆に水平振動させる突起付リング型粉砕媒体利用振動ミルである。
この縦型円筒容器保持構造8b、8cに複数の突起付リング型粉砕媒体を装入した円筒容器12b、12cが取り付けられ、この縦型円筒容器保持構造8b、8cが並んで固定ベース11aにコイルバネスプリング9b、10bを介して取り付けられ、縦型円筒容器保持構造8b、8cの中央部に取り付けられたアンバランスマス6d、6eにより構成されている。
【産業上の利用可能性】
【0047】
草本系・木質系バイオマス(稲藁・籾殻、ユウカリ、杉間伐材等)を用いて生産規模20万kL/年のバイオエタノールを製造するプラントにおいて、現在商品化されている無機材料処理用の2.6トン/hrのボールやロッド等の粉砕媒体を用いる振動ミルは、バイオマスの粉砕においては使用動力量が大きくなりすぎて経済性が確保できないが、本発明の複数枚の突起付リング型粉砕媒体利用振動ミルは、既存の振動ミルと比較すると大幅な効率化が望める。
また、本発明の円筒容器は内径を大きくしても粉砕効率が低下しないので、円筒容器を大型化すれば、少ない動力で木質系バイオマスを処理能力1トン/hrという大容量処理化が可能となり、得られた微粉末は酵素で高糖化率、高濃度の変換が行えるようになる。
【0048】
本発明を利用することで、国産の間伐材等の木質系バイオマスを伐採地近くで微粉末化が効率よく行え、生産規模20万kL/年のバイオエタノール製造プラントに日本各地で生成した微粉末を移送してバイオエタノールを製造すると、その製造原価は輸入品と十分競争できるようになり、現在林間に放置されている間伐材を資源として利用できるようになるのと同時に林産業の振興に貢献でき、国土の保全にも貢献できるようになる。
【0049】
また、本発明を利用することで、ユウカリ等のエネルギー変換用原材料を生産できる国外で、生産規模20万kL/年の酵素利用糖変換システムを用いるバイオエタノール製造プラントを建設することにも適用できる。
【0050】
さらに、草本系・木質系バイオマスを微粉砕した後、糖化とエタノール発酵を行なって得られるバイオエタノールの製造原価がガソリンの価格と競合できるようになることは、草本系・木質系バイオマスから有用な化学品を製造する循環型産業にも適用できる。
【0051】
本発明に係る水平加振機構、および突起付リング型粉砕媒体利用振動ミルにおいては、振動発生の駆動手段として、モータを使用し、駆動モータの回転を数値制御したアンバランスマスによるものであるが、振動を与えることができるのものならば、振動式ミルで用いられるクランクースライダ機構、電磁石をもちいたソレノイド構造、リニアモータなどにも適用できる。
【0052】
さらに、本発明に係る水平加振機構は、一般的な振動篩、あるいは振動を動力源とする輸送装置等の振動を与えることが不可欠な用途にも適用できる。この場合、従来のアンバランス等を用いた加振方法に比べて、振動の駆動エネルギーを削減することに寄与できるものである。
【符号の説明】
【0053】
1、1a 駆動モータ
2、2a カップリング
3、3a 歯車
4、4a ユニバーサルジョイント
5 支持台
6、6a、6b、6c、6d、6e アンバランスマス
7、7a 回転軸
8 振動ベース
8a、8b、8c 円筒容器保持構造
9、9a、9b コイルスプリングバネ
10、10a、10b コイルスプリングバネ
11、11a 固定ベース
12、12a、12b、12c 円筒容器
13、13a、13b、13c 突起付リング型粉砕媒体
13d、13e、13f 篩付リング状板
14、14a、14b、14c 端板構造
15 ライナー
16 冷却用ジャケット
17 原料供給ノズル
17a 微粉末出口ノズル
18 冷却水入り口ノズル
18a 冷却水出口ノズル
19 篩構造
20 バイオマス粉末原料
21 冷却水

【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動軸を上下に2本設置し、駆動手段からの回転を、回転伝達手段により駆動軸の間で回転動力を伝達させるとともに、
駆動軸の回転方向が逆方向になり、駆動軸の回転により生じる上下方向の力の向きがキャンセルされ、水平方向の力の向きが同じになるように軸にアンバランスマスを取り付け、2本の駆動軸が回転自在に貫通する振動ベースに固定され、駆動軸を回転させることで横方向の振動を発生させることを特徴とする水平加振機構。
【請求項2】
請求項1記載の水平加振機構において、駆動手段として、駆動軸1つ、または駆動軸2つにモータを接続し、振動を発生させることを特徴とする水平加振機構。
【請求項3】
請求項1および請求項2記載の水平加振機構において、振動ベースに円筒容器を水平に設置し、その円筒容器の内側に、外周面に複数の板厚方向で直線状に突起が付いたリング型粉砕媒体を、突起付リング型粉砕媒体が円筒容器内で転動可能となる間隙を設けて複数枚装入し、
水平加振機構により、水平方向に加振力を加えたとき、円筒容器に水平方向の加振力による横方向振動が発生し、前記突起付リング型粉砕媒体が円筒容器の壁面に沿って与えられた振動の周期に合わせて転動することを特徴とする突起付リング型粉砕媒体利用振動ミル。
【請求項4】
請求項3記載の突起付リング型粉砕媒体利用振動ミルにおいて、突起付リング型粉砕媒体の開口部に篩構造物が装入されたことを特徴とする突起付リング型粉砕媒体利用振動ミル。
【請求項5】
請求項3および請求項4記載の突起付リング型粉砕媒体利用振動ミルにおいて、突起付リング型粉砕媒体の重さが、原料装入側の端板から順次軽くなることを特徴とする突起付リング型粉砕媒体利用振動ミル。
【請求項6】
請求項3乃至請求項5記載の突起付リング型粉砕媒体利用振動ミルにおいて、原料装入側の端板に原料導入ノズルが取り付けられ、ノズルの開口部と突起付リング型粉砕媒体の穴部が対応し、粉末出口側の端板に粉末取り出しノズルが取り付けられ、ノズルの開口部と突起付リング型粉砕媒体の穴部が対応していることを特徴とする突起付リング型粉砕媒体利用振動ミル。
【請求項7】
請求項3乃至請求項6記載の突起付リング型粉砕媒体利用振動ミルにおいて、前記駆動手段として、駆動軸1つ、または駆動軸2つにモータを接続し、振動を発生させることを特徴とする突起付リング型粉砕媒体利用振動ミル。
【請求項8】
請求項3乃至請求項7記載の突起付リング型粉砕媒体利用振動ミルにおいて、突起付リング型粉砕媒体利用振動ミルを上下2段の縦型に変更し、その2セット用いて、横に並列に設置し、左右逆に水平振動させることを特徴とする突起付リング型粉砕媒体利用振動ミル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−11330(P2012−11330A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−151023(P2010−151023)
【出願日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成21年度、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構、新エネルギー技術研究開発/新エネルギーベンチャー技術革新事業(バイオマス)/バイオマス微粉末生成用省エネルギー型高衝撃粉砕機の技術開発委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(593034194)中央化工機商事株式会社 (3)
【出願人】(306024148)公立大学法人秋田県立大学 (74)
【出願人】(591108178)秋田県 (126)
【Fターム(参考)】