説明

水槽用可動式覆蓋の固定方法及び水槽用可動式覆蓋の固定装置

【課題】水槽用可動式覆蓋の固定位置選択の自由の確保と、当該覆蓋の確実,簡便かつ安定な固定の確保にある。
【解決手段】水槽用可動式覆蓋の固定方法は、水槽の両側上面へ設置されたレールに沿って走行する可動式覆蓋を停止させる際に、覆蓋の一端下部に取り付けられた一対のクランプ部材により前記レールを両側方より挟み付け状に締め付けることを主要な特徴とする。
水槽用可動式覆蓋の固定装置は、水槽の両側上面へ設置されたレールに沿って往復走行する可動式の覆蓋において、覆蓋の一端の下部に前記レールを両側方より挟み付け可能な一対のクランプ部材を取り付け、当該クランプ部材を前記レールへ締め付ける締付け作動手段を設けたことを最も主要な特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水槽用可動式覆蓋を一時的かつロック状に固定する方法とその装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
水処理等を行う水槽の覆蓋は、随時に開閉する必要上水槽の両側部上面に設置されたレール上を走行する可動式の覆蓋が多く使用されている。また、可動式の覆蓋装置では水槽設置スペースの効率的利用や水槽の部分的開閉の便宜のため、下段を走行する複数の覆蓋と下段の覆蓋の上方を走行する上段の複数の覆蓋を設置し、水槽の全閉状態で隣接する上下段の覆蓋においては、上段の覆蓋を下段の覆蓋の上に走行方向へ一部オーバラップさせるように構成している。
この種の可動式の水槽用覆蓋は、点検、保守、修理、清掃その他の作業中に特定の覆蓋を所望の位置へ随時ロック状態に固定する必要があり、また、水槽の全閉状態においても覆蓋が動かないように固定する必要がある。
【0003】
この種の覆蓋の従来の固定方法及び固定装置は、文献としては公表されていないが、フランス落し構造の固定手段を用いている(後記特許文献はいずれも可動式覆蓋ではないが、フランス落し構造に類似した固定手段である)。
フランス落し構造の可動覆蓋固定装置は、水槽の両側上面に固定的に設置されているレールやその他の固定部材に受入穴又は固定片等の固定側手段を設ける一方、可動式の覆蓋の端部には前記受入穴又は固定片へ挿入ないし係止される可動片等の可動側手段を設けたものである。
前記のようなフランス落し構造の固定装置のほかには、例えば前記レールに転接する覆蓋の車輪へブレーキ機構を設けたものもある。
【0004】
水槽用可動式覆蓋にフランス落し構造の固定手段を採用するのは、覆蓋の固定位置があらかじめ設計上決められているので任意の位置で覆蓋を固定することができず不便であり、また、固定側手段と可動側手段とを位置合わせしたり固定側手段の位置を確認したりする作業が面倒であった。
他方、可動式覆蓋の車輪へブレーキ機構を採用すると、停止位置が設計上決められていない利点はあるが、走行中の蓋の慣性により車輪がレール上を滑るので厳密には所望の位置で覆蓋を停止させ難く、かつ、他の部材の衝突などにより車輪がレール上を滑って動くなどの問題があった。
【特許文献1】特開平09−125435号公報
【特許文献1】特開平09−122632号公報
【特許文献1】特開平09−111857号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、水槽用可動式覆蓋の固定位置選択の自由の確保と、当該覆蓋の確実,簡便かつ安定な固定の確保にある。
本発明の目的は、覆蓋を所望の位置で固定することができる水槽用可動式覆蓋の固定方法と、当該方法を円滑に実施することができる固定装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、覆蓋の停止固定に当って各部材の位置合わせその他の煩瑣がなく、かつ、覆蓋の安定な固定状態を確保することができる水槽用可動式覆蓋の固定方法と、当該固定方法を円滑に実施することができる固定装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る水槽用可動式覆蓋の固定方法は、前記課題を解決するため、水槽の両側部上面へ設置されたレールに沿って往復走行する可動式の覆蓋を停止させる際に、前記覆蓋の少なくとも一端の下部に取り付けられた一対のクランプ部材により前記レールを両側方より挟み付け状に締め付けることを最も主要な特徴とするものである。
【0007】
本発明に係る水槽用可動式覆蓋の固定装置は、水槽の両側部上面へ設置されたレールに沿って往復走行する可動式の覆蓋において、当該覆蓋の少なくとも一端の下部に前記レールを両側方より挟み付け可能な一対のクランプ部材を取り付けるとともに、当該クランプ部材を前記レールへ締め付ける締付け作動手段を設けたことを最も主要な特徴とするものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る水槽用可動式覆蓋の固定方法によれば、レールに沿って往復走行する可動式の覆蓋を停止させる際に、前記覆蓋の少なくとも一端の下部に取り付けられた一対のクランプ部材により前記レールを両側方より挟み付け状に締め付けるので、覆蓋を所望の位置で固定することができる。
また、覆蓋をロック状に固定するに当って複数部材の位置合わせその他の煩瑣な作業を必要としないほか、クランプ部材の締付け力を維持する限りレールに対して覆蓋が動くことはなく、安定した固定状態を得ることができる。
【0009】
本発明に係る水槽用可動式覆蓋の固定装置によれば、前記効果を奏する本発明に係る覆蓋の固定方法を円滑確実に実施することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図1〜図6を参照しながら本発明の好適な実施形態を説明する。
第1実施形態
図1は本発明方法を実施する覆蓋固定装置の第1実施形態を適用した水槽の片側を示す部分断面図、図2は図1の装置を同図の左側から見た要部の部分側面図、図3は図1の固定装置の部分分解斜視図、図4は図1の状態からクランプ部材によるレールの締付けを解除した状態の部分断面図である。
【0011】
水槽1には両側部に沿って上面にレール3,3が設置され、各レール3の上には水槽1を覆うように覆蓋2が走行可能に多数設置されている。
この実施形態では、水槽設置領域の効率的利用及び水槽1の所望の一部を開閉する際の便宜と、覆蓋2の走行操作を容易にするため、覆蓋2は多数の上段の覆蓋2aと多数の下段の覆蓋2bとから構成され、上段の覆蓋2aは下段の覆蓋2bの上方を走行するように構成されている。
各上下段の各覆蓋2a,2bは、水槽1の全体を覆った状態では、交互に位置しかつ走行方向(水槽の長さ方向)の両端部を隣接のものと所定量さオーバラップさせる。
各覆蓋2a,2bは例えばアーチ形であり、それらの骨組部材はアルミニウム又はその合金(以下「アルミ合金等」と言う。)の形材や板が使用されている。
【0012】
レール3は、図1で示すように上段の各覆蓋2aを走行させる外側のレール3aと、下段の各覆蓋2bを走行させる内側のレール3bとから構成されておいる。これらの各レール3a,3bはアルミニウム合金等の押出形材であり、それぞれ丸パイプ状の主部を有し、下部両側に長さ方向に沿うフランジ部30を有している。
水槽1の側部上面には設置ベース10上に直立するように溶接された対の支柱11,11が所定間隔に固定されており、各レール3a,3bの各フランジ部30はそれぞれの支柱11の上部受板12へねじ4により固定されている。
【0013】
上段の覆蓋2aと下段の覆蓋2bの両端(水槽の幅方向の両端)下部にはそれぞれ脚部20a,20bがほぼ垂直に固定され、各脚部20の下部には図2で示すように、走行方向(図2の左右方向)の両端部へ断面ほぼ逆U字状で両側下部にフランジ部23a,23aを有する車枠23がそれぞれ走行方向に沿って取り付けられている。
各車枠23の内部には、それぞれ対応するレール3a,3bへほぼ垂直状態で転接する前後対の走行車輪21が、同じ保持器21aヘ保持された状態で取り付けられている。各車枠23の各フランジ部23aの長さ方向の中央部には、対応するレール3a,3bの側部へ水平状態で転接する拘束車輪22がそれぞれねじ(符号なし)により取り付けられている。
したがって、走行方向の前後二個の走行車輪21と両側部の対の拘束車輪22との都合四個の車輪は一セットになっている。
図1の水槽1の反対側(右側)端部における覆蓋2の走行構造は、各拘束車輪22に相当する車輪が取り付けられていないが、他の構成は図1とほぼ同様であるのでそれらの図示及び説明は省略する。
【0014】
上段の覆蓋2aの脚部20aの下部には、走行方向の一端部の車枠23ヘ近接した位置に、本発明に係る第1実施形態の覆蓋の固定装置aが設置されている。
前記脚部20aの下部には、レール3aを両側方より挟み付け可能な一対のクランプ部材5,6を取り付けるとともに、当該クランプ部材5,6を前記レール3aへ締め付ける締付け作動手段7を取り付けている。
この実施形態では図3で示すように、各クランプ部材5,6は、相対するように鉤状に屈曲した鉤状主体50,60と、その先端部へ固定され、対向面がレール3aの断面外形と対応して凹円弧状に形成された互いに平行で所定長さの挟み付け部材51,61とから構成されており、挟み付け部材51,61の対向面にはゴムその他の弾性材51a,61aが内張りされている。
鉤状主体50,60の上端対向部は重ね合わせて支持軸6aにより回転自在に連結された状態で、図1で示すように脚部2aの下部へ例えば溶接によってほぼ垂直に固定した取付ベース5aへ取り付けられている。
【0015】
締付け作動手段7は、リンク機構70と当該リンク機構70を通じて前記クランプ部材5,6を締付け作動させる操作機構71とを備えている。
一方のクランプ部材6の鉤状主体60には、他方のクランプ部材5の鉤状主体50との支持軸6aによる連結部から一体に立ち上がるほぼ垂直な起倒リンク片62が形成され、他方のクランプ部材5における鉤状主体50の前記支持軸6aによる連結部を含む部分は、ほぼ水平なリンク片52を形成している。
一方の鉤状主体60と一体に形成された起倒リンク片62の先端部には、上部のほぼ水平な操作側のリンク片70aの先端部が軸70cにより回動自在に連結されている。また、他方の鉤状主体50と一体に形成された下部のほぼ水平なリンク片52の基端部と、前記操作側のリンク片70aの基端部には、前記起倒リンク片62とほぼ平行なもう一つの起倒リンク片70bが、それぞれ軸70d,70eにより回動自在に連結されている。
前記リンク機構70は、各軸6a,70c,70d及び70eにより回動自在に連結され、かつほぼ平行四辺形を形成する上下のほぼ平行なリンク片70a,52、及び左右のほぼ平行な起倒リンク片62,70bとによって構成されている。
【0016】
前記リンク機構70は、前述のように支持軸6aの先端部を図1の取付ベース5aへ固定し、操作側のリンク片70aを図1及び図3の状態から左方向へ所定のストローク作動させることにより、図1のレール3aを両側方より挟み付け状に締め付け、あるいはその締付け状態を解除(レール3aを解放)するようにクランプ部材5,6を作動させる。
この実施形態において、操作機構71は水平作動形のトグルクランプ機構71aによって構成されている。
このトグルクランプ機構71aは、ハンドル71dの操作により水平方向へ所定のストローク作動する作動軸71cを有しており、覆蓋2aの脚部20aの外側下部へ垂下状に固定された操作ベース5bへ、当該操作ベース5bを前記作動軸71cが水平方向へスライド可能に貫通する状態で取付具71eにより取り付けられている。前記作動軸71cの軸端は、前記操作側のリンク片70aの基端部へねじ71f(図3)により連結されている。
【0017】
前記トグルクランプ機構71aは、図4で示すようにハンドル71dを図1及び図3の状態から起立するようにほぼ180度回動すると、操作側のリンク片70aを左方向へ引き付けることにより、リンク機構70を通じてレール3aを挟んで締め付けた状態から当該レール3aを解放するようにクランプ部材5,6を作動させる。
他方、ハンドル71dを図4の起立状態から垂下するようにほぼ180度回動すると、操作側のリンク70aを図1の状態に右方向へ押し出し、レール3aを挟んで締め付けるようにクランプ部材5,6を作動させ、覆蓋2aをレール3aヘロック状態に固定する。
【0018】
第1実施形態の覆蓋の固定装置およびそれを利用した覆蓋の固定方法によれば、走行中の覆蓋2aを所望の位置で停止させ、これをレール3aへロック状態に固定することができる。
操作機構71によりクランプ部材5,6によるレール3aへの締付け力を解除しない限り覆蓋2aはレール3a上を動かず、また、他の部材が覆蓋2aへ走行方向に向かって衝突しても同様であるので、覆蓋2aの固定状態が極めて安定する。
また、レール3aへの覆蓋2aの固定と解除の操作が非常に簡単でかつその操作に当って部材間の位置合わせその他の煩瑣な作業を必要としない。
【0019】
なお前記実施形態では、上段の覆蓋2aとそれに隣接する一方の下段の覆蓋2bとは、同時に走行するように図示しない連結手段により連繋されているので下段の覆蓋2bには覆蓋の固定装置は設置されていないが、両者が連繋されていない場合には下段の覆蓋2bの端部にも固定装置aを同様に設置する。
また、覆蓋の固定装置aは覆蓋2の片端に設置されていればその目的を達成することができるが、覆蓋の操作上は各覆蓋2の両端下部に設置するのが便利である。
【0020】
第2実施形態
図5は、操作機構71の形態を変更した第2実施形態の固定装置を示す部分断面図である。
操作機構71は、脚部20aの外側下部へ垂下状に固定された操作ベース5bへ貫通し、かつ、当該操作ベース5bヘ固定されたナット部材(又は、操作ベース5bへ形成された雌ねじ部)71hへねじ合わされたねじ軸71gと、ねじ軸71gの基端部へ取り付けられたハンドル71iとを備えたねじ送り機構71bによって構成されており、ねじ軸71の軸端はリンク機構70の操作側のリンク片70aの基端部へ回転自在に連結されている。
このねじ送り機構71bは、ハンドル71iの操作によりねじ軸71gを時計方向へ回転させることにより、リンク機構70における操作側のリンク片70aを図5の状態から左方向ヘ引き付け、クランプ部材5,6を開いてレール3aへの締付けを解除する。他方、ねじ軸71gを反時計方向へ回転させることにより、レール3aを挟んで締め付ける状態にクランプ部材5,6を作動させ、覆蓋をレール3aへロック状態に固定する。
この実施形態の固定装置は、操作機構71の構成がより簡単であるほか、他の構成や作用効果は第1実施形態の固定装置と同様なのでそれらの図示及び説明は省略する。
【0021】
第3実施形態
図6は本発明に係る水槽用可動式覆蓋の固定装置の他の実施形態を示す部分断面図であり、走行車輪や拘束車輪及びそれに関連する部材の図示は省略してある。
対のクランプ部材5,6は、レール3aを介して相対する同形の鉤状主体50,60と、各鉤状主体50,60の下端対向部へ固定された所定長さの断面凹円弧状の挟み付け部材51,60と、挟み付け部材51,61の対向面へ定着されたゴムその他の弾性材51a,61aとを備えている。
鉤状主体50,60の上端部はほぼ垂直な立上り部53,63を有し、各立上り部53,63の上端部には互いに逆ねじ方向の雌ねじ部(ナット状部)54,64が固定されている。立上り部53,63の対向面には、クランプ部材5,6がレール3aを挟んで締め付けたときに所定の圧力で接触するゴム等の弾性材53a,63aを定着するのが望ましい。
【0022】
クランプ部材5,6へレール3aを挟んで締付け作用を付与する締付け作動手段7は、覆蓋2aの脚部20aの下部両側に相対するように取り付けられた取付ベース5c,5cへ、先端部と基端部分が各軸受72dを介して回転自在に軸承された軸72と、当該軸72を回転操作するハンドル72eとを備えている。
前記軸72は、取付ベース5c,5c間の中央より等距離位置に互いに逆ねじ方向の雄ねじ部72a,72bを有しており、両雄ねじ部72a,72bは、前記雌ねじ部54,64へそれぞれねじ合わされているとともに、中間の小径な断面多角形の連結軸72cを介して連結されている。
前記軸72の基端部は脚部20aの外側(図1の水槽1から見て外側)の取付ベース5cから側方へ突出しており、この突出部分には前記のハンドル72dが取り付けられている。
【0023】
図6は、クランプ部材5,6によりレール3aを挟み付け状に締め付け、蓋2aをレール3aへロック状に固定した状態が示されている。同図の状態でハンドル72eの操作により軸72を例えば反時計方向へ所定数回転させると、クランプ部材5,6は互いに離反してレール3aへの締付けを解除し、覆蓋2aをレール3aへの固定状態から開放する。
また、軸72を時計方向へ所定数回転するとクランプ部材5,6は互いに近接してレール3aを締め付け、図6のように覆蓋2aをレール3aへロック状に固定する。
第3実施形態の固定装置は、第1実施形態の固定装置におけるリンク機構70と操作機構71とからなる締付け作動手段7が、前記ハンドル72eと逆方向の雄ねじ部72a,72bを有する軸72と、クランプ部材5,6の雌ねじ部54,64に代わった点で相違するが、他の構成や作用効果は第1実施実施形態の固定装置と同様である。
【0024】
その他の実施形態
前記各実施形態において、レール3a,3bの断面外形が丸パイプ状でない(例えば断面外形が四角形又は逆三角形その他の多角形の)場合には、挟み付け部材51,61の断面形状を当該レール3a,3bと対応するように変更するのが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明方法を実施する覆蓋固定装置の第1実施形態を適用した水槽の片側を示す部分断面図である。
【図2】図1の装置を同図の左側から見た要部の部分側面図である。
【図3】図1の固定装置の部分分解斜視図である。
【図4】図1の状態からクランプ部材によるレールの締付けを解除した状態の部分断面図である。
【図5】本発明方法を実施する覆蓋固定装置の第2実施形態を示す部分断面図である。
【図6】本発明方法を実施する覆蓋固定装置の第3実施形態を示す部分断面図である。
【符号の説明】
【0026】
1 水槽
10 設置ベース
11 支柱
2 覆蓋
2a 上段の覆蓋
2b 下段の覆蓋
20a,20b 脚部
21 走行車輪
21a 保持器
22 拘束車輪
23 車枠
23a フランジ部
3,3a,3b レール
30 フランジ部
4 ねじ
5,6クランプ部材
5a,5c 取付ベース
5b 操作ベース
6a 支持軸
50,60 鉤状主体
51,61 鋏み付け部材
51a,61a 弾性材
52,70a リンク片
62,70b 揺動リンク片
53,63 立上り部
53a,63a 弾性材
54,64 雌ねじ部
7 締付け作動手段
70 リンク機構
70c,70d,70e 軸
71 操作機構
71a トグルクランプ機構
71b ねじ送り機構
71c 作動軸
71d,71i,72e ハンドル
71e 取付具
71g ねじ軸
71h ナット部材
72 軸
72a,72b 雄ねじ部
72c 連結軸
72d 軸受

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水槽の両側部上面へ設置されたレールに沿って往復走行する可動式の覆蓋を停止させる際に、前記覆蓋の少なくとも一端の下部に取り付けられた一対のクランプ部材により前記レールを両側方より挟み付け状に締め付けることを特徴とする、水槽用可動式覆蓋の固定方法。
【請求項2】
水槽の両側部上面へ設置されたレールに沿って往復走行する可動式の覆蓋において、前記覆蓋の少なくとも一端の下部に前記レールを両側方より挟み付け可能な一対のクランプ部材を取り付けるとともに、当該クランプ部材を前記レールへ締め付ける締付け作動手段を設けたことを特徴とする、水槽用可動式覆蓋の固定装置。
【請求項3】
前記クランプ部材は、前記覆蓋の一端の下部ヘほぼ垂直に固定された取付ベースへ前記レールを挟み付け可能に共通の支持軸により回動自在に取り付けられ、前記締付け作動手段は、前記支持軸による取付ベースへの取付部を含む前記各クランプ部材の一部をそれぞれリンク片とするリンク機構と、前記覆蓋の一端の下部へ固定された操作ベースへ取り付けられ前記リンク機構を通じて前記クランプ部材を締付け作動させる操作機構とを備えた、請求項2に記載の水槽用可動式覆蓋の固定装置。
【請求項4】
前記操作機構はトグルクランプ機構又はねじ送り機構である、請求項3に記載の水槽用可動式覆蓋の固定装置。
【請求項5】
前記クランプ部材は上部へ互いに逆ねじ方向の雌ねじ部を有して相互に近接離反可能に配置され、前記締付け作動手段は、両端部が前記覆蓋の端部の下部へ固定された一対の取付ベースへ回転自在に軸承され、前記各クランプ部材の雌ねじ部へねじ合わされた雄ねじ部をそれぞれ有する軸と、当該軸の片端部へ取り付けられたハンドルとを備えた、請求項2に記載の水槽用可動式覆蓋の固定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−153397(P2007−153397A)
【公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−351557(P2005−351557)
【出願日】平成17年12月6日(2005.12.6)
【出願人】(000107538)古河スカイ株式会社 (572)
【出願人】(000000239)株式会社荏原製作所 (1,477)
【Fターム(参考)】