水沈した支持構体の設置
海底又は川底(SB)に設置することが必要とされている支持構体(2)を設置する方法において、前記支持構体を海底又は川底(SB)に永久的に定着するために必要とされる作業を行う前に及びこれらの作業の間中に、前記支持構体を海底又は川底(SB)上に一時的に自己直立することができるように建造することを包含する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に海(又は川)の水面の上へ突出するように取り付けられる支持構体を海底(又は川底)に設置することに関する。
【背景技術】
【0002】
このような支持構体の可能な適用は、風又は水流で駆動されるタービン若しくは波エネルギーで駆動される装置を支持することにある。
【0003】
より詳細には、本発明は、支持構体をそれらの目的にかかわらず設置する方法及び支持構体の構成に関する。
【0004】
前記支持構体は一般に海又は川の水面の上へ突出するように設置されるけれども、支持構体の上方部品はもし所望されるならば支持構体の設置が完了した後に取り除くことができ、したがって、このような場合において、支持構体の残りの部品、すなわち、いわゆる固定部品は完全に水中に沈められたままである。
【0005】
例えば、タービン設備を取り付けている支持構体を沖合の海底に水沈するために、支持構体の設置を行うときに、このような設置に関連して大きな問題が支持構体を設置するために必要とされる時間にある。すなわち、現在の設置方法は基礎作業を完了するために大型の設置船、例えばクレーンバージ又はジャッキアップバージを現場にいるように使用している。実際に、このような設置船は支持構体を長い設置期間中適当な位置に置くために必要であり、このような設置船は、一つの支持構体の設置あたりのコストを非常に高くするばかりではなく、所定の設置船が所定の期間に完了せしめることができる、支持構体の設置の回数を少なくする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、支持構体を、それらの目的にかかわらず(しかし、一般には、風又は水流で駆動されるタービン若しくは波エネルギーで駆動される装置を支持することを目的とする)、一般に海又は川の水面の上へ突出するように海底又は川底に設置する方法及び支持構体の構成を提供することにある。
【0007】
本発明の他の目的は、支持構体を悪状態でも、例えば強い水流又は波の状態でも設置することができる手段を提供することにあり、これにより必要とされる設置船の随行を少なくすることができる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様によれば、海底又は川底に設置することが必要とされている支持構体を設置する方法において、前記支持構体を海底又は川底に永久的に定着するために必要とされる作業を行う前に及びこれらの作業の間中に、前記支持構体を海底又は川底上に一時的に自己直立することができるように建造することを包含する方法が提供される。
【0009】
好適には、前記支持構体は水沈可能な水駆動タービン及び/又は風駆動タービンを支持するための細長い支柱の形である。
【0010】
好適には、前記支持構体を設置する方法はパイル又は同種のアンカー手段により前記支持構体を海底又は川底に定着する段階を包含する。
【0011】
好適には、前記支持構体は複数の支持構体用支持脚ユニットと協働する複数のアンカー位置を包含し、前記支持脚ユニットの各々が支持構体用アンカーパイル又は同種の手段を受け入れて設置するようにし、前記アンカーパイル又は同種の手段が前記支持構体により支持されて前記アンカーパイル又は同種の手段を取り扱って水沈することができる手段により海底又は川底上に水沈される。
【0012】
好適には、前記細長い支柱の様な支持構体は海底又は川底に下降させられて、調節手段によりレべリングされることができるように設計され、前記調節手段がその各独立する海底又は川底係合脚の位置を関連する前記アンカーパイルの水沈前に調節することにより海底又は川底の平坦でない形状に適合できる。
【0013】
もし必要と考えるならば、前記支持構体を設置する方法は前記支持構体がその設置の設置期間を維持するために水流、波又は風により動かされている間中に、前記支持構体が設置作業中における海底又は川底との摩擦接触が不十分である危険がある場合に、追加のおもりを前記支持構体に追加する段階を包含する。
【0014】
本発明の他の態様によれば、海底又は川底に設置することができる支持構体において、支持構体を海底又は川底との摩擦接触によって適所に保持するのに十分な重さにより海底又は川底上に一時的に自己起立するのに十分な重さであるように構成され、また複数の位置調節可能な海底又は川底係合支持脚ユニットと協働する複数のアンカー位置を包含し、前記支持脚ユニットの各々が支持構体用アンカーパイルを受け入れて設置するようにし、前記アンカーパイルが前記支持構体により支持されて前記アンカーパイルを取り扱って水沈せしめる手段によって海底又は川底上に水沈させられることを特徴とする支持構体が提供される。
【0015】
好適な構成において、一時的な追加の構体を前記支持構体の頂部に設けることができ、前記一時的な追加の構体は前記支持構体を海底又は川底に定着するために使用されるパイルを水沈するのに必要とされる作業を行うマウンティング/ハウジング設備のための構体である。
【0016】
本発明の更に他の態様によれば、海底又は川底に設置することができる支持構体であって、前記支持構体を海底又は川底に永久的に定着するのに必要とされる作業の間中一時的に自己直立するように自己設置可能な構成に作られている支持構体が提供される。
【0017】
本発明の更に他の態様によれば、海底又は川底に設置される支持構体であって、複数の支持構体用支持脚ユニットが設けられている複数のアンカー位置と、所定数の支持構体用アンカーパイルを受け入れて設置するようにした手段と、前記支持構体により支持され、パイルが前記支持構体を海底又は川底に定着する働きをするように前記パイルを取り扱って水沈することができる手段とを包含する支持構体が提供される。
【0018】
好適な構成において、前記支持脚ユニットの各々は選択的に調節される、前記パイルの定着位置に前記パイルを位置させることができる調節手段と関連させられる。
【0019】
好適な構成において、前記支持構体は、前記支持構体がこの支持構体に取り付けられている所要のパイル取り扱い設備でもって正確に位置決めされるとすぐに、支持構体設置船が支持構体設置区域を立ち去ることができるように、前記支持構体を海底又は川底に永久的に固定する働きをするパイルを設置することができる設備を包含する。好適には、所要の設備を陸上に設けて、自己直立型支持構体の全体を所望した位置に迅速に下降させることができ、これによりデリベリ船が現場から立ち去ることができる。
【0020】
本発明の更に他の態様によれば、少なくともひとつの脚アセンブリを備えているジャケット型支持構体であって、前記脚アセンブリでもって前記ジャケット型支持構体が海底又は川底上にしっかりと立つことができ、かつ前記ジャケット型支持構体の上方部分が水面の上へ突出するのに十分な高さであるジャケット型支持構体が提供される。
【0021】
好適には、支持構体を最終的には水中に沈めることが望まれるときには、取り外し可能な上方部品を取り付けることができ、この取り外し可能な上方部品は、支持構体の設置の段階においては支持構体の設置のために水面の上へ突出しており、設置の段階の後に続いて取り外すことができる。
【0022】
好適には、前記上方部品はボートに取り付けられているクレーンを使用して取り外しされる。
【0023】
好適な構成において、前記支持構体には前記脚アセンブリが3つ又は4つ設けられている。
【0024】
好適には、前記支持構体は、前記支持構体を海底又は川底上に下降させ、それから、前記脚アセンブリの各々を通して穴をあけ、ピンパイルを挿入し、及びこれらのピンパイルを適所にグラウトで固定することにより前記脚アセンブリの各々を海底又は川底に固定することができるようにするために、前記支持構体を海底又は川底の平坦でない形状に適合できるようにレべリングさせることができるように設計されている。
【0025】
好適には、穴あけ作業は前記ジャケット型支持構体の頂部に取り付けられている一時的な構体から行われる。
【0026】
支持構体がその設置の設置期間中に水流、波又は風によって動かされる危険がある場合には、追加のおもりを前記一時的な構体に追加することができ、これにより、設置作業中における支持構体の、海底又は川底との十分な摩擦を維持することができる。そして、この追加のおもりは、アンカーピンパイルが設置されてもはや支持構体が海底又は川底に関して動くことができなくなった後に、設置設備と一緒に取り除くことができる。
【0027】
上述した説明から、本発明は、海中(又は川中)に設置することができる構体であって、海底との摩擦により適所に保持するのに十分な重さにより一時的に自己起立できるように設計され、かつ、ジャケット構体に一体に取り付けている管状の永久フーチングを通して海底(川底)中に突きさすことができるピンパイル又は他の固定手段を使用することにより海底(又は川底)に永久的に固定することが必要とされている装置を支持する設備を有している構体を提供することを認識されよう。もし必要ならば、動きを防止するために十分な摩擦を生じせしめる追加のおもりを、構体に追加したバラストとして一時的に設けることができ、このバラストはピンパイルの設置作業が完了した後に取り除かれる。
【0028】
したがって、本発明によれば、水面より上方に取り付けたプラットホームから海底又は川底を穴あけすることができる1つ又はそれ以上の管状の永久フーチングを有し、この永久フーチングの中にはピンパイルを挿入して適所にグラウトで固定することができるジャケット形ベースを備えている構体が提供される。
【0029】
より詳細には、前記構体は、この構体を海底に固定する前に、この構体をレべリングすることができるように高さ及び位置合わせを調節することができる一時的なフーチングを包含し、このような調節を行うための力は液圧ジャッキ、スクリュージャッキ又は他の任意適当な装置により提供される。
【0030】
好適には、前記一時的な調節可能なフーチングはジャケットの永久フーチングの内側又は外側に若しくは前記永久フーチングと同心的に取り付けることができる。
【0031】
好適には、前記構体はコンダクタ管を水面より上のプラットホーム又は上部構体と海底に接近している管状の永久フーチングとの間に位置させて配列せしめる手段を有し、これにより、基礎ピンパイルのための穴をあけるために又は代替的にピンパイルを海底に打つためにドリルストリングを前記上部構体上に取り付けられている穴あけ掘削装置から前記コンダクタ管及び前記管状の永久フーチングを通して配置することができる。
【0032】
本発明をより良く理解するためにまた本発明を実際にどのように実施するかを示すために、以下添付図面が参照される。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の概念を包含する支持ジャケット構体の全体の構成を概略的に示す図である。
【図2a−2d】それぞれ、図1に示されている構体に包含されている支持脚の構成の特徴を拡大して示す図である。
【図3a】図1に示されている構体の支持脚の、海底又は川底に関しての位置の一例を概略的に示す図である。
【図3b】図1に示されている構体の支持脚の、海底又は川底に関しての更に可能な位置を概略的に示す図である。
【図4】ピンパイルを使用して図1に示されている支持ジャケット構体を海底又は川底に定着する第1の段階を概略的に示す図である。
【図5】同じく、第2の段階を概略的に示す図である。
【図6】同じく、第3の段階を概略的に示す図である。
【図7】同じく、第4の段階を概略的に示す図である。
【図8】同じく、第5の段階を概略的に示す図である。
【図9】同じく、第6の段階を概略的に示す図である。
【図10】同じく、第7の段階を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
図1を参照するに、図1に示されている支持構体1はジャケット構体2から成る。ジャケット構体2は支持脚アセンブリ4により支持されている、直立した一本石の支柱のような主本体3を包含する。支持脚アセンブリ4は、主本体(支柱)3のまわりに等角で配設されている4つの同一の支持脚ユニット5により形成されている。支持脚ユニット5の各々は、内側管5Aと外側管5B(これらについては後で詳細に説明する)とにより形成されている中央の管状構体6と、外側管5Bに接続されている海底又は川底係合脚7とを包含する。外側管5Bは、支持脚アセンブリ4の一部分、すなわち、構体2の主本体3の下方端区域9に接続している、ほぼ水平な部材8と、関連する水平部材8よりも上方の位置で構体2の主本体3に接続している傾斜部材10とにより構体2の主本体3にそれ自体接続されている、支持脚アセンブリ4の一部分を形成する。
【0035】
海底又は川底係合脚7の各々は、枢動接続装置11により外側管5Bの下方端に取り付けられている。枢動接続装置11は、係合脚7を静止することが要求されて、係合脚7を海底又は川底の一区域の形状と適合させることが要求されたときに、係合脚7を外側管5Bに関して上昇又は下降させることができるようにする。ジャケット構体のためのアンカー脚として、同心管の構成を顧慮することができる。
【0036】
接続装置11は、係合脚7を関連する支持脚ユニット5の中央構体6の垂直軸線に関して角度的に動き可能であるようにするために、内側管5Aに関して傾くことができる。係合脚7は、また、支持脚アセンブリ4に関して軸方向に上下に移動可能であり、これにより、ジャケット構体2の主本体3が垂直状態を維持することを保証するように支持調節を行うことができるように、係合脚7とこの係合脚に隣接する海底又は川底SBとの間の許容しうる適合を容易にする。
【0037】
ジャケット構体2を海底又は川底SBに堅固に定着することを目的としているので、支持脚アセンブリ4及び支持構体6を海底又は川底に固定するようにしている。
【0038】
例示した実施形態において、ジャケット構体2は複数の支持脚ユニット5により位置決めされて設置される複数のピンパイル(図1には示されていない)により海底又は川底に定着されるようにされている。
【0039】
換言すれば、支持脚ユニット5は、本質的に、2つの目的、すなわち、ジャケット構体2の最初の設置中、すなわち、その位置決め及び固定作業中にジャケット構体2に対してしっかりとした支持を提供する役割を果す第1の目的と、ピンパイルの挿入を容易にする第2の目的を有する。
【0040】
設置作業のジャケット構体2の位置決め及び固定段階の目的のために、ジャケット構体の上方部分は一時的な上部構体12に取り付けられ、上部構体12は水位WLよりも上方に位置させられている。
【0041】
上部構体12は、支持構体2の位置決め及び固定段階中に必要とされるピンパイル及び他の要素を取り扱うためのリフティング及び位置決め手段、例えばクレーン13又は同種の手段を担持することができる。上述した他の要素とは、ドリリング掘削装置、パイル駆動装置、穴あけ及びピンパイルの位置決め及び下降と関連する装置の種々の要素である。
【0042】
上部構体12は、また、任意の追加のおもり14を保持することができ、これらのおもり14はジャケット構体2をその設置中にその要求した位置に保持するために必要であると考えられ、これにより、ジャケット構体2の、設置中における海底又は川底SBとの摩擦が水流、波及び/又は風の影響を受けてジャケット構体が動くのを防止するのに有効に維持されることを保証する。
【0043】
ジャケット構体2の位置決め及び固定に関して、図1に示されている更に重要な特徴はコンダクタ管15を設けたことにある。図1には作業中のコンダクタ管15が示され、ひとつの支持脚ユニット5の内側管5Aの頂部と係合するようにクレーン13により位置決めされている。このコンダクタ管15は、図面の他の図の助けをかりて後述するように、穴あけピンパイルの設置及びグラウト注入中における案内及び保護を提供するために、内側管5Aの頂部の位置にクランプ又は保持されるようにされている。
【0044】
一般的に、実施において、ジャケット構体2の支持脚ユニット5の内側管5Aの頂部に取り付けられてコンダクタ管15のベースの近くの一対の“アイボルト”(図示せず)を通して螺着されているワイヤケーブル(図示せず)により、コンダクタ管15が適所に下降・案内されることを注目することは重要である。この方法において、ワイヤケーブルはコンダクタ管15を適所に正確に案内する。
【0045】
このような調節を行う機構は、後でより詳細に説明するが、必ずしも本出願の図面に示されているように位置されるものではない。ジャケット構体2は、示されている構体と異なる他の形の構体を取り付け又は担持することができることに留意すべきである。例えば、格子骨組又は多数の垂直支柱である。
【0046】
次に、図2a-図2dを参照する。これらの図2a-図2dは、支持脚ユニット5の構成を拡大して一層詳細に示す。
【0047】
より詳細には、これらの図2a-図2dは、上述したように、ジャケット構体2(支持構体1)がクレーン-バージ又は他の運送船により海底(又は川底)SBに下降させられた後に、調節可能な支持脚ユニット5がこのジャケット構体2をレべリングするために用いることができることを示す。実施した原理を示すために用いられている実施形態において、2つの液圧ラム又はジャッキ16が各支持脚ユニット5に設けられていることを見ることができ、これらのラム又はジャッキ16は係合脚7を上昇又は下降させるために若しくは係合脚7を所定の角度で傾斜させるために水面の上方から一緒に又は別々に作動させることができる。
【0048】
図2a-図2dは、どのようにして垂直調節及び角度調節の両方を行うことができ、それからラム又はジャッキ16を加圧することによりこれらの調節を固定させることができるかを示す。ラム又はジャッキ16の上方端17は関連する支持脚ユニット5の外側管5Bに取り付けられているブラケット18に枢動可能に接続され、またラム又はジャッキ16の下方端19は関連する支持脚ユニット5の内側管5Aに接続されている係合脚7に枢動可能に接続されている。
【0049】
図2a及び図2bから見ることができるように、ラム又はジャッキ16の異なる作動は関連する支持脚ユニット5の係合脚7を適当に傾斜せしめる。この傾斜は、傾斜角度表示矢印TAにより示されている。
【0050】
図2c及び図2dから見ることができるように、ラム又はジャッキ16は支持脚ユニット5の係合脚7を支持脚ユニット5の残り部分に関して上昇又は下降させるように作動させることができる。この垂直調節は、矢印VAにより示されている。
【0051】
傾斜は高さ調節と組み合せることができ、これは支持脚アセンブリの構成により可能である。
【0052】
実際には、他の形の調節装置、例えばスクリュージャッキ(電気又は液圧で作動される)、膨張可能なバッグ(液体又は気体で膨張される)などを用いることができる。すなわち、実際に、必要な力を加えることができる任意適当な装置を用いることができる。もし必要ならば、荷重を分担するために2つ以上のラム又はジャッキ16を設けることができる。前記リフティング又はジャッキング装置は、支持構体の設置作業の間中に機能することが要求されるのみであり、その後は、放置(すなわち、廃棄)されるか、又は他のプロジェクトにおいて再使用するために回収されるものである。
【0053】
次に、図3a及び図3bを参照する。これらの図3a及び図3bは、図2a-図2dの場合と異なり、どのようにして調節可能な支持脚ユニット5をジャケット構体2のフーチング5Dと同心の位置に必ずしも設ける必要がないかを示す。図3a及び図3bから見ることができるように、支持脚ユニット5は、図3aに示されているように支持脚アセンブリ4の幅内に設けられているフーチング5Dに取り付けることができ、又は図3bに示されているように支持脚ユニット5の外側のアウトリガーに取り付けることができる。前者の構成は材料に関して一層経済的であると考えられ、これに対して後者の構成は多分構体として一層安定している。調節可能な支持脚ユニット5をジャケット構体2のフーチング5Dから離して配置することにより、より大きな空間が穴あけ及びピンパイルの設置のために利用でき、かつこの配置はフーチングの構成を簡単にする。
【0054】
図3a及び図3bに示されている実施形態において、支持脚ユニット5は図1の構成(2つの管5A及び5Bが支持構体のためのフーチングを形成し、かつコンダクタ管15を受けるようにされている)よりも総合的に有効であることを認識されよう。図3a及び図3bの実施形態の場合において、各フーチング5Dは、関連する水平バー8から垂下する内側要素5Eと、この内側要素5Eと同心の外側の管状要素5Fとから成る。
【0055】
次に、図4-図10を参照する。これらの図4-図10は、上述した図1-図3bに示されているジャケット支持構体2をピンパイルの手段によって定着する、連続する段階を示す。詳細には、図4はジャケットフーチングを海底(又は川底)SBに永久に固定する作業の第1の段階を示す。図4は実施形態の一例を示し、この実施形態においては、調節可能な支持脚ユニット5が支持構体2のフーチング5Bと同心である。上述したように、調節可能な支持脚ユニット5は、また、ジャケット構体2から離して用いることもできることを留意すべきである。
【0056】
より詳細には、図4は、コンダクタ管15の下方端が海底(又は川底)SBに置かれるまで、コンダクタ管15がジャケット脚ユニット5の管状構体の内側管5A内を下降させられている段階を示す。この位置において、すぐに、コンダクタ管15はその上方端(図4には示されていない)で一時的な上部構体12(図4には示されていない:図1を参照)にクランプされる。
【0057】
図5は、どのようにしてドリルストリング21を上述したように位置決めしたコンダクタ管15を通して下降させ、コンダクタ管15の上方に設置されている上部構体12に取り付けられている穴あけ掘削装置(図1及び図5には示されていない)により駆動させることができるかを示す。通常は、回転ドリル22が用いられる。しかし、もし海底又は川底の地面状態が適当である場合には、コンダクタ管15を通してパイル(図示せず)を海底SB中にたたき込むことも可能である。ハンマー(図示せず)は、コンダクタ管15を通して下降させることができる。このような作業から生じる掘削くずは、ドリルストリングを通してポンプ(図示せず)により送られる水を使用することにより水で流すことができる。
【0058】
図6は、穴あけ作業が完了した後、どのようにしてケーブル24に懸架したピンパイル23をコンダクタ管15を通して下降させることができるかを示す。前記ケーブル24はグラウトホースを担持し、このグラウトホースは図示されていないが、後述する次の作業のために必要なものである。
【0059】
セメント状グラウトは、ピンパイル23に取り付けられているグラウトホース(図示せず)を通してポンプで送ることができる。グラウトホースはセメント状用材を複数の穴(図示せず)を通してピンパイル内に案内して、ピンパイルのベース部から現れるようにし、これにより、ピンパイルと穴あけした海底との間の、穴あけにより形成された同心の空所をグラウト充填物で充填するようにする。図7に符号25で示されているように、前記空所を海底SBの高さレベルまで完全に充填するために、十分の量のグラウトが前記空所内にポンプで送られる。
【0060】
このグラウトの充填作業の完了は海底の高さレベルに設けられている1つ又は複数のセンサを使用して確かめることができ、この又はこれらのセンサは下からのグラウトの出現に反応する。
【0061】
図8は、ピンパイルを通して注入したグラウトがグラウト充填物25を形成した後に、コンダクタ管15を水流又は波にかかわらず適所に保持するのに十分な小さな量でもってコンダクタ管15がジャケット脚ユニット5の内側管5Aに係合されるまで、コンダクタ管15が短い距離上昇させられていることを示す。図8において、コンダクタ管15の下方端は符号26で示されている。この小さな量は200又は300mm程度とすることができるが、しかし係合の他の量レベルを状態に適するように用いることができる。
【0062】
図9は、その後、どのようにしてより多くのグラウトを、ピンパイルの頂部分の穴あけ部(図示せず)に接続されているグラウトホースを通して注入することができるか、又はピンパイル23とジャケット脚ユニット5の内側管5Aの内部との間の環状空所に注入することができるかを示す。この環状空所は、セメント状グラウト26がコンダクタ管15のベース部の高さレベルに達するまで、セメント状グラウト26で充填される。この高さレベルは、知られている寸法の空間を充填するのに必要なグラウトの量から計算することができ、又はセンサを正しい高さレベルに達したときを検知するために用いることができる。
【0063】
グラウトホース及び下降しているケーブル24は、それから、ピンパイル23から分離され、支持構体の頂部の上部構体又は作業台12にまで上昇させられて戻される。グラウトホース及びケーブルの取り外しは、図示していない種々の手段により行うことができる。例えば、カップリングを分割してピンにより一緒に保持することができ、このピンは海面の上方からケーブルを引張ることにより又は潜水夫によって電気ソレノイドを作動せしめることにより引き抜くことができる。また、取り外しを行うために遠隔操作車(ROVs)を用いることもできる。更に、ケーブル及びホースを遠隔操作により取り外すことができるように特別に設計されている多数の装置もあり、これらの装置をこの目的のために用いることができる。
【0064】
図10は、コンダクタ管15、すべてのケーブル及びホースが取り外しされた後の完成したフーチングを示す。ピンパイル23が、地面及びフーチングの両方にしっかりとグラウトで固定され、支持構体と海底との間の非常に大きなせん断又は揚圧力を支える手段を提供していることを見ることができる。ピンパイルの表面積は、グラウトの層剥離を防止するために十分に低い応力レベルで荷重を支えるのに十分であるように設計されている。
【0065】
この段階で、調節可能な係合脚7は現場に放置されて残されるか又はこれらの係合脚7を再使用のために取り外す作業を行うことができる。最後に、一時的な上部構体12、クレーン13、クレーン13に関連する装置、コンダクタ管15及び任意の他のツールを、穴あけ中に安定のために加えられたブラスト14と一緒に、クレーンを備えている船により取り除くことができる。ジャケット構体2の全体を所定の位置に設置するのに必要とされる船よりも小さくてかつコストの低い船を、この目的のために用いることができる。この第2の船は、また、設置の完成のために必要とされている他の装置、例えば風力又は潮流タービンを表面ハウジング又はデッキの上に備えることができる。代替的に、もしジャケット構体2の全体が水中に沈められることが必要とされる場合には、取り外し可能な上方部分をこの段階で取り外しするか、又は特殊化した装置と置換することができる。
【0066】
上述した説明から、本発明の目的は、海中(又は川中)に設置することができる構体であって、海底との摩擦により適所に保持するのに十分な重さにより一時的に自己起立できるように設計され、かつ、ジャケット構体に一体に取り付けている管状の永久フーチングを通して海底(又は川底)中に突きさすことができるピンパイル又は他の固定手段を使用することにより海底(又は川底)に永久的に固定することが必要とされている装置を支持する設備を有している構体を提供することにあることを認識されよう。もし必要ならば、動きを防止するために十分な摩擦を生じせしめる追加のおもりを、構体に追加したバラストとして一時的に設けることができ、このバラストは、ピンパイルの設置作業が完了した後に取り除かれる。
【0067】
したがって、本発明によれば、水面より上方に取り付けたプラットホームから海底又は川底を穴あけすることができる1つ又はそれ以上の管状の永久フーチングを有し、この永久フーチングの中にはピンパイルを挿入して適所にグラウトで固定することができるジャケット形ベースを備えている構体が提供される。
【0068】
より詳細には、前記構体は、この構体を海底に固定する前に、この構体をレべリングすることができるように高さ及び位置合わせを調節することができる一時的なフーチングを包含し、このような調節を行うための力は液圧ジャッキ、スクリュージャッキ又は他の任意適当な装置により提供される。
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に海(又は川)の水面の上へ突出するように取り付けられる支持構体を海底(又は川底)に設置することに関する。
【背景技術】
【0002】
このような支持構体の可能な適用は、風又は水流で駆動されるタービン若しくは波エネルギーで駆動される装置を支持することにある。
【0003】
より詳細には、本発明は、支持構体をそれらの目的にかかわらず設置する方法及び支持構体の構成に関する。
【0004】
前記支持構体は一般に海又は川の水面の上へ突出するように設置されるけれども、支持構体の上方部品はもし所望されるならば支持構体の設置が完了した後に取り除くことができ、したがって、このような場合において、支持構体の残りの部品、すなわち、いわゆる固定部品は完全に水中に沈められたままである。
【0005】
例えば、タービン設備を取り付けている支持構体を沖合の海底に水沈するために、支持構体の設置を行うときに、このような設置に関連して大きな問題が支持構体を設置するために必要とされる時間にある。すなわち、現在の設置方法は基礎作業を完了するために大型の設置船、例えばクレーンバージ又はジャッキアップバージを現場にいるように使用している。実際に、このような設置船は支持構体を長い設置期間中適当な位置に置くために必要であり、このような設置船は、一つの支持構体の設置あたりのコストを非常に高くするばかりではなく、所定の設置船が所定の期間に完了せしめることができる、支持構体の設置の回数を少なくする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、支持構体を、それらの目的にかかわらず(しかし、一般には、風又は水流で駆動されるタービン若しくは波エネルギーで駆動される装置を支持することを目的とする)、一般に海又は川の水面の上へ突出するように海底又は川底に設置する方法及び支持構体の構成を提供することにある。
【0007】
本発明の他の目的は、支持構体を悪状態でも、例えば強い水流又は波の状態でも設置することができる手段を提供することにあり、これにより必要とされる設置船の随行を少なくすることができる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様によれば、海底又は川底に設置することが必要とされている支持構体を設置する方法において、前記支持構体を海底又は川底に永久的に定着するために必要とされる作業を行う前に及びこれらの作業の間中に、前記支持構体を海底又は川底上に一時的に自己直立することができるように建造することを包含する方法が提供される。
【0009】
好適には、前記支持構体は水沈可能な水駆動タービン及び/又は風駆動タービンを支持するための細長い支柱の形である。
【0010】
好適には、前記支持構体を設置する方法はパイル又は同種のアンカー手段により前記支持構体を海底又は川底に定着する段階を包含する。
【0011】
好適には、前記支持構体は複数の支持構体用支持脚ユニットと協働する複数のアンカー位置を包含し、前記支持脚ユニットの各々が支持構体用アンカーパイル又は同種の手段を受け入れて設置するようにし、前記アンカーパイル又は同種の手段が前記支持構体により支持されて前記アンカーパイル又は同種の手段を取り扱って水沈することができる手段により海底又は川底上に水沈される。
【0012】
好適には、前記細長い支柱の様な支持構体は海底又は川底に下降させられて、調節手段によりレべリングされることができるように設計され、前記調節手段がその各独立する海底又は川底係合脚の位置を関連する前記アンカーパイルの水沈前に調節することにより海底又は川底の平坦でない形状に適合できる。
【0013】
もし必要と考えるならば、前記支持構体を設置する方法は前記支持構体がその設置の設置期間を維持するために水流、波又は風により動かされている間中に、前記支持構体が設置作業中における海底又は川底との摩擦接触が不十分である危険がある場合に、追加のおもりを前記支持構体に追加する段階を包含する。
【0014】
本発明の他の態様によれば、海底又は川底に設置することができる支持構体において、支持構体を海底又は川底との摩擦接触によって適所に保持するのに十分な重さにより海底又は川底上に一時的に自己起立するのに十分な重さであるように構成され、また複数の位置調節可能な海底又は川底係合支持脚ユニットと協働する複数のアンカー位置を包含し、前記支持脚ユニットの各々が支持構体用アンカーパイルを受け入れて設置するようにし、前記アンカーパイルが前記支持構体により支持されて前記アンカーパイルを取り扱って水沈せしめる手段によって海底又は川底上に水沈させられることを特徴とする支持構体が提供される。
【0015】
好適な構成において、一時的な追加の構体を前記支持構体の頂部に設けることができ、前記一時的な追加の構体は前記支持構体を海底又は川底に定着するために使用されるパイルを水沈するのに必要とされる作業を行うマウンティング/ハウジング設備のための構体である。
【0016】
本発明の更に他の態様によれば、海底又は川底に設置することができる支持構体であって、前記支持構体を海底又は川底に永久的に定着するのに必要とされる作業の間中一時的に自己直立するように自己設置可能な構成に作られている支持構体が提供される。
【0017】
本発明の更に他の態様によれば、海底又は川底に設置される支持構体であって、複数の支持構体用支持脚ユニットが設けられている複数のアンカー位置と、所定数の支持構体用アンカーパイルを受け入れて設置するようにした手段と、前記支持構体により支持され、パイルが前記支持構体を海底又は川底に定着する働きをするように前記パイルを取り扱って水沈することができる手段とを包含する支持構体が提供される。
【0018】
好適な構成において、前記支持脚ユニットの各々は選択的に調節される、前記パイルの定着位置に前記パイルを位置させることができる調節手段と関連させられる。
【0019】
好適な構成において、前記支持構体は、前記支持構体がこの支持構体に取り付けられている所要のパイル取り扱い設備でもって正確に位置決めされるとすぐに、支持構体設置船が支持構体設置区域を立ち去ることができるように、前記支持構体を海底又は川底に永久的に固定する働きをするパイルを設置することができる設備を包含する。好適には、所要の設備を陸上に設けて、自己直立型支持構体の全体を所望した位置に迅速に下降させることができ、これによりデリベリ船が現場から立ち去ることができる。
【0020】
本発明の更に他の態様によれば、少なくともひとつの脚アセンブリを備えているジャケット型支持構体であって、前記脚アセンブリでもって前記ジャケット型支持構体が海底又は川底上にしっかりと立つことができ、かつ前記ジャケット型支持構体の上方部分が水面の上へ突出するのに十分な高さであるジャケット型支持構体が提供される。
【0021】
好適には、支持構体を最終的には水中に沈めることが望まれるときには、取り外し可能な上方部品を取り付けることができ、この取り外し可能な上方部品は、支持構体の設置の段階においては支持構体の設置のために水面の上へ突出しており、設置の段階の後に続いて取り外すことができる。
【0022】
好適には、前記上方部品はボートに取り付けられているクレーンを使用して取り外しされる。
【0023】
好適な構成において、前記支持構体には前記脚アセンブリが3つ又は4つ設けられている。
【0024】
好適には、前記支持構体は、前記支持構体を海底又は川底上に下降させ、それから、前記脚アセンブリの各々を通して穴をあけ、ピンパイルを挿入し、及びこれらのピンパイルを適所にグラウトで固定することにより前記脚アセンブリの各々を海底又は川底に固定することができるようにするために、前記支持構体を海底又は川底の平坦でない形状に適合できるようにレべリングさせることができるように設計されている。
【0025】
好適には、穴あけ作業は前記ジャケット型支持構体の頂部に取り付けられている一時的な構体から行われる。
【0026】
支持構体がその設置の設置期間中に水流、波又は風によって動かされる危険がある場合には、追加のおもりを前記一時的な構体に追加することができ、これにより、設置作業中における支持構体の、海底又は川底との十分な摩擦を維持することができる。そして、この追加のおもりは、アンカーピンパイルが設置されてもはや支持構体が海底又は川底に関して動くことができなくなった後に、設置設備と一緒に取り除くことができる。
【0027】
上述した説明から、本発明は、海中(又は川中)に設置することができる構体であって、海底との摩擦により適所に保持するのに十分な重さにより一時的に自己起立できるように設計され、かつ、ジャケット構体に一体に取り付けている管状の永久フーチングを通して海底(川底)中に突きさすことができるピンパイル又は他の固定手段を使用することにより海底(又は川底)に永久的に固定することが必要とされている装置を支持する設備を有している構体を提供することを認識されよう。もし必要ならば、動きを防止するために十分な摩擦を生じせしめる追加のおもりを、構体に追加したバラストとして一時的に設けることができ、このバラストはピンパイルの設置作業が完了した後に取り除かれる。
【0028】
したがって、本発明によれば、水面より上方に取り付けたプラットホームから海底又は川底を穴あけすることができる1つ又はそれ以上の管状の永久フーチングを有し、この永久フーチングの中にはピンパイルを挿入して適所にグラウトで固定することができるジャケット形ベースを備えている構体が提供される。
【0029】
より詳細には、前記構体は、この構体を海底に固定する前に、この構体をレべリングすることができるように高さ及び位置合わせを調節することができる一時的なフーチングを包含し、このような調節を行うための力は液圧ジャッキ、スクリュージャッキ又は他の任意適当な装置により提供される。
【0030】
好適には、前記一時的な調節可能なフーチングはジャケットの永久フーチングの内側又は外側に若しくは前記永久フーチングと同心的に取り付けることができる。
【0031】
好適には、前記構体はコンダクタ管を水面より上のプラットホーム又は上部構体と海底に接近している管状の永久フーチングとの間に位置させて配列せしめる手段を有し、これにより、基礎ピンパイルのための穴をあけるために又は代替的にピンパイルを海底に打つためにドリルストリングを前記上部構体上に取り付けられている穴あけ掘削装置から前記コンダクタ管及び前記管状の永久フーチングを通して配置することができる。
【0032】
本発明をより良く理解するためにまた本発明を実際にどのように実施するかを示すために、以下添付図面が参照される。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の概念を包含する支持ジャケット構体の全体の構成を概略的に示す図である。
【図2a−2d】それぞれ、図1に示されている構体に包含されている支持脚の構成の特徴を拡大して示す図である。
【図3a】図1に示されている構体の支持脚の、海底又は川底に関しての位置の一例を概略的に示す図である。
【図3b】図1に示されている構体の支持脚の、海底又は川底に関しての更に可能な位置を概略的に示す図である。
【図4】ピンパイルを使用して図1に示されている支持ジャケット構体を海底又は川底に定着する第1の段階を概略的に示す図である。
【図5】同じく、第2の段階を概略的に示す図である。
【図6】同じく、第3の段階を概略的に示す図である。
【図7】同じく、第4の段階を概略的に示す図である。
【図8】同じく、第5の段階を概略的に示す図である。
【図9】同じく、第6の段階を概略的に示す図である。
【図10】同じく、第7の段階を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
図1を参照するに、図1に示されている支持構体1はジャケット構体2から成る。ジャケット構体2は支持脚アセンブリ4により支持されている、直立した一本石の支柱のような主本体3を包含する。支持脚アセンブリ4は、主本体(支柱)3のまわりに等角で配設されている4つの同一の支持脚ユニット5により形成されている。支持脚ユニット5の各々は、内側管5Aと外側管5B(これらについては後で詳細に説明する)とにより形成されている中央の管状構体6と、外側管5Bに接続されている海底又は川底係合脚7とを包含する。外側管5Bは、支持脚アセンブリ4の一部分、すなわち、構体2の主本体3の下方端区域9に接続している、ほぼ水平な部材8と、関連する水平部材8よりも上方の位置で構体2の主本体3に接続している傾斜部材10とにより構体2の主本体3にそれ自体接続されている、支持脚アセンブリ4の一部分を形成する。
【0035】
海底又は川底係合脚7の各々は、枢動接続装置11により外側管5Bの下方端に取り付けられている。枢動接続装置11は、係合脚7を静止することが要求されて、係合脚7を海底又は川底の一区域の形状と適合させることが要求されたときに、係合脚7を外側管5Bに関して上昇又は下降させることができるようにする。ジャケット構体のためのアンカー脚として、同心管の構成を顧慮することができる。
【0036】
接続装置11は、係合脚7を関連する支持脚ユニット5の中央構体6の垂直軸線に関して角度的に動き可能であるようにするために、内側管5Aに関して傾くことができる。係合脚7は、また、支持脚アセンブリ4に関して軸方向に上下に移動可能であり、これにより、ジャケット構体2の主本体3が垂直状態を維持することを保証するように支持調節を行うことができるように、係合脚7とこの係合脚に隣接する海底又は川底SBとの間の許容しうる適合を容易にする。
【0037】
ジャケット構体2を海底又は川底SBに堅固に定着することを目的としているので、支持脚アセンブリ4及び支持構体6を海底又は川底に固定するようにしている。
【0038】
例示した実施形態において、ジャケット構体2は複数の支持脚ユニット5により位置決めされて設置される複数のピンパイル(図1には示されていない)により海底又は川底に定着されるようにされている。
【0039】
換言すれば、支持脚ユニット5は、本質的に、2つの目的、すなわち、ジャケット構体2の最初の設置中、すなわち、その位置決め及び固定作業中にジャケット構体2に対してしっかりとした支持を提供する役割を果す第1の目的と、ピンパイルの挿入を容易にする第2の目的を有する。
【0040】
設置作業のジャケット構体2の位置決め及び固定段階の目的のために、ジャケット構体の上方部分は一時的な上部構体12に取り付けられ、上部構体12は水位WLよりも上方に位置させられている。
【0041】
上部構体12は、支持構体2の位置決め及び固定段階中に必要とされるピンパイル及び他の要素を取り扱うためのリフティング及び位置決め手段、例えばクレーン13又は同種の手段を担持することができる。上述した他の要素とは、ドリリング掘削装置、パイル駆動装置、穴あけ及びピンパイルの位置決め及び下降と関連する装置の種々の要素である。
【0042】
上部構体12は、また、任意の追加のおもり14を保持することができ、これらのおもり14はジャケット構体2をその設置中にその要求した位置に保持するために必要であると考えられ、これにより、ジャケット構体2の、設置中における海底又は川底SBとの摩擦が水流、波及び/又は風の影響を受けてジャケット構体が動くのを防止するのに有効に維持されることを保証する。
【0043】
ジャケット構体2の位置決め及び固定に関して、図1に示されている更に重要な特徴はコンダクタ管15を設けたことにある。図1には作業中のコンダクタ管15が示され、ひとつの支持脚ユニット5の内側管5Aの頂部と係合するようにクレーン13により位置決めされている。このコンダクタ管15は、図面の他の図の助けをかりて後述するように、穴あけピンパイルの設置及びグラウト注入中における案内及び保護を提供するために、内側管5Aの頂部の位置にクランプ又は保持されるようにされている。
【0044】
一般的に、実施において、ジャケット構体2の支持脚ユニット5の内側管5Aの頂部に取り付けられてコンダクタ管15のベースの近くの一対の“アイボルト”(図示せず)を通して螺着されているワイヤケーブル(図示せず)により、コンダクタ管15が適所に下降・案内されることを注目することは重要である。この方法において、ワイヤケーブルはコンダクタ管15を適所に正確に案内する。
【0045】
このような調節を行う機構は、後でより詳細に説明するが、必ずしも本出願の図面に示されているように位置されるものではない。ジャケット構体2は、示されている構体と異なる他の形の構体を取り付け又は担持することができることに留意すべきである。例えば、格子骨組又は多数の垂直支柱である。
【0046】
次に、図2a-図2dを参照する。これらの図2a-図2dは、支持脚ユニット5の構成を拡大して一層詳細に示す。
【0047】
より詳細には、これらの図2a-図2dは、上述したように、ジャケット構体2(支持構体1)がクレーン-バージ又は他の運送船により海底(又は川底)SBに下降させられた後に、調節可能な支持脚ユニット5がこのジャケット構体2をレべリングするために用いることができることを示す。実施した原理を示すために用いられている実施形態において、2つの液圧ラム又はジャッキ16が各支持脚ユニット5に設けられていることを見ることができ、これらのラム又はジャッキ16は係合脚7を上昇又は下降させるために若しくは係合脚7を所定の角度で傾斜させるために水面の上方から一緒に又は別々に作動させることができる。
【0048】
図2a-図2dは、どのようにして垂直調節及び角度調節の両方を行うことができ、それからラム又はジャッキ16を加圧することによりこれらの調節を固定させることができるかを示す。ラム又はジャッキ16の上方端17は関連する支持脚ユニット5の外側管5Bに取り付けられているブラケット18に枢動可能に接続され、またラム又はジャッキ16の下方端19は関連する支持脚ユニット5の内側管5Aに接続されている係合脚7に枢動可能に接続されている。
【0049】
図2a及び図2bから見ることができるように、ラム又はジャッキ16の異なる作動は関連する支持脚ユニット5の係合脚7を適当に傾斜せしめる。この傾斜は、傾斜角度表示矢印TAにより示されている。
【0050】
図2c及び図2dから見ることができるように、ラム又はジャッキ16は支持脚ユニット5の係合脚7を支持脚ユニット5の残り部分に関して上昇又は下降させるように作動させることができる。この垂直調節は、矢印VAにより示されている。
【0051】
傾斜は高さ調節と組み合せることができ、これは支持脚アセンブリの構成により可能である。
【0052】
実際には、他の形の調節装置、例えばスクリュージャッキ(電気又は液圧で作動される)、膨張可能なバッグ(液体又は気体で膨張される)などを用いることができる。すなわち、実際に、必要な力を加えることができる任意適当な装置を用いることができる。もし必要ならば、荷重を分担するために2つ以上のラム又はジャッキ16を設けることができる。前記リフティング又はジャッキング装置は、支持構体の設置作業の間中に機能することが要求されるのみであり、その後は、放置(すなわち、廃棄)されるか、又は他のプロジェクトにおいて再使用するために回収されるものである。
【0053】
次に、図3a及び図3bを参照する。これらの図3a及び図3bは、図2a-図2dの場合と異なり、どのようにして調節可能な支持脚ユニット5をジャケット構体2のフーチング5Dと同心の位置に必ずしも設ける必要がないかを示す。図3a及び図3bから見ることができるように、支持脚ユニット5は、図3aに示されているように支持脚アセンブリ4の幅内に設けられているフーチング5Dに取り付けることができ、又は図3bに示されているように支持脚ユニット5の外側のアウトリガーに取り付けることができる。前者の構成は材料に関して一層経済的であると考えられ、これに対して後者の構成は多分構体として一層安定している。調節可能な支持脚ユニット5をジャケット構体2のフーチング5Dから離して配置することにより、より大きな空間が穴あけ及びピンパイルの設置のために利用でき、かつこの配置はフーチングの構成を簡単にする。
【0054】
図3a及び図3bに示されている実施形態において、支持脚ユニット5は図1の構成(2つの管5A及び5Bが支持構体のためのフーチングを形成し、かつコンダクタ管15を受けるようにされている)よりも総合的に有効であることを認識されよう。図3a及び図3bの実施形態の場合において、各フーチング5Dは、関連する水平バー8から垂下する内側要素5Eと、この内側要素5Eと同心の外側の管状要素5Fとから成る。
【0055】
次に、図4-図10を参照する。これらの図4-図10は、上述した図1-図3bに示されているジャケット支持構体2をピンパイルの手段によって定着する、連続する段階を示す。詳細には、図4はジャケットフーチングを海底(又は川底)SBに永久に固定する作業の第1の段階を示す。図4は実施形態の一例を示し、この実施形態においては、調節可能な支持脚ユニット5が支持構体2のフーチング5Bと同心である。上述したように、調節可能な支持脚ユニット5は、また、ジャケット構体2から離して用いることもできることを留意すべきである。
【0056】
より詳細には、図4は、コンダクタ管15の下方端が海底(又は川底)SBに置かれるまで、コンダクタ管15がジャケット脚ユニット5の管状構体の内側管5A内を下降させられている段階を示す。この位置において、すぐに、コンダクタ管15はその上方端(図4には示されていない)で一時的な上部構体12(図4には示されていない:図1を参照)にクランプされる。
【0057】
図5は、どのようにしてドリルストリング21を上述したように位置決めしたコンダクタ管15を通して下降させ、コンダクタ管15の上方に設置されている上部構体12に取り付けられている穴あけ掘削装置(図1及び図5には示されていない)により駆動させることができるかを示す。通常は、回転ドリル22が用いられる。しかし、もし海底又は川底の地面状態が適当である場合には、コンダクタ管15を通してパイル(図示せず)を海底SB中にたたき込むことも可能である。ハンマー(図示せず)は、コンダクタ管15を通して下降させることができる。このような作業から生じる掘削くずは、ドリルストリングを通してポンプ(図示せず)により送られる水を使用することにより水で流すことができる。
【0058】
図6は、穴あけ作業が完了した後、どのようにしてケーブル24に懸架したピンパイル23をコンダクタ管15を通して下降させることができるかを示す。前記ケーブル24はグラウトホースを担持し、このグラウトホースは図示されていないが、後述する次の作業のために必要なものである。
【0059】
セメント状グラウトは、ピンパイル23に取り付けられているグラウトホース(図示せず)を通してポンプで送ることができる。グラウトホースはセメント状用材を複数の穴(図示せず)を通してピンパイル内に案内して、ピンパイルのベース部から現れるようにし、これにより、ピンパイルと穴あけした海底との間の、穴あけにより形成された同心の空所をグラウト充填物で充填するようにする。図7に符号25で示されているように、前記空所を海底SBの高さレベルまで完全に充填するために、十分の量のグラウトが前記空所内にポンプで送られる。
【0060】
このグラウトの充填作業の完了は海底の高さレベルに設けられている1つ又は複数のセンサを使用して確かめることができ、この又はこれらのセンサは下からのグラウトの出現に反応する。
【0061】
図8は、ピンパイルを通して注入したグラウトがグラウト充填物25を形成した後に、コンダクタ管15を水流又は波にかかわらず適所に保持するのに十分な小さな量でもってコンダクタ管15がジャケット脚ユニット5の内側管5Aに係合されるまで、コンダクタ管15が短い距離上昇させられていることを示す。図8において、コンダクタ管15の下方端は符号26で示されている。この小さな量は200又は300mm程度とすることができるが、しかし係合の他の量レベルを状態に適するように用いることができる。
【0062】
図9は、その後、どのようにしてより多くのグラウトを、ピンパイルの頂部分の穴あけ部(図示せず)に接続されているグラウトホースを通して注入することができるか、又はピンパイル23とジャケット脚ユニット5の内側管5Aの内部との間の環状空所に注入することができるかを示す。この環状空所は、セメント状グラウト26がコンダクタ管15のベース部の高さレベルに達するまで、セメント状グラウト26で充填される。この高さレベルは、知られている寸法の空間を充填するのに必要なグラウトの量から計算することができ、又はセンサを正しい高さレベルに達したときを検知するために用いることができる。
【0063】
グラウトホース及び下降しているケーブル24は、それから、ピンパイル23から分離され、支持構体の頂部の上部構体又は作業台12にまで上昇させられて戻される。グラウトホース及びケーブルの取り外しは、図示していない種々の手段により行うことができる。例えば、カップリングを分割してピンにより一緒に保持することができ、このピンは海面の上方からケーブルを引張ることにより又は潜水夫によって電気ソレノイドを作動せしめることにより引き抜くことができる。また、取り外しを行うために遠隔操作車(ROVs)を用いることもできる。更に、ケーブル及びホースを遠隔操作により取り外すことができるように特別に設計されている多数の装置もあり、これらの装置をこの目的のために用いることができる。
【0064】
図10は、コンダクタ管15、すべてのケーブル及びホースが取り外しされた後の完成したフーチングを示す。ピンパイル23が、地面及びフーチングの両方にしっかりとグラウトで固定され、支持構体と海底との間の非常に大きなせん断又は揚圧力を支える手段を提供していることを見ることができる。ピンパイルの表面積は、グラウトの層剥離を防止するために十分に低い応力レベルで荷重を支えるのに十分であるように設計されている。
【0065】
この段階で、調節可能な係合脚7は現場に放置されて残されるか又はこれらの係合脚7を再使用のために取り外す作業を行うことができる。最後に、一時的な上部構体12、クレーン13、クレーン13に関連する装置、コンダクタ管15及び任意の他のツールを、穴あけ中に安定のために加えられたブラスト14と一緒に、クレーンを備えている船により取り除くことができる。ジャケット構体2の全体を所定の位置に設置するのに必要とされる船よりも小さくてかつコストの低い船を、この目的のために用いることができる。この第2の船は、また、設置の完成のために必要とされている他の装置、例えば風力又は潮流タービンを表面ハウジング又はデッキの上に備えることができる。代替的に、もしジャケット構体2の全体が水中に沈められることが必要とされる場合には、取り外し可能な上方部分をこの段階で取り外しするか、又は特殊化した装置と置換することができる。
【0066】
上述した説明から、本発明の目的は、海中(又は川中)に設置することができる構体であって、海底との摩擦により適所に保持するのに十分な重さにより一時的に自己起立できるように設計され、かつ、ジャケット構体に一体に取り付けている管状の永久フーチングを通して海底(又は川底)中に突きさすことができるピンパイル又は他の固定手段を使用することにより海底(又は川底)に永久的に固定することが必要とされている装置を支持する設備を有している構体を提供することにあることを認識されよう。もし必要ならば、動きを防止するために十分な摩擦を生じせしめる追加のおもりを、構体に追加したバラストとして一時的に設けることができ、このバラストは、ピンパイルの設置作業が完了した後に取り除かれる。
【0067】
したがって、本発明によれば、水面より上方に取り付けたプラットホームから海底又は川底を穴あけすることができる1つ又はそれ以上の管状の永久フーチングを有し、この永久フーチングの中にはピンパイルを挿入して適所にグラウトで固定することができるジャケット形ベースを備えている構体が提供される。
【0068】
より詳細には、前記構体は、この構体を海底に固定する前に、この構体をレべリングすることができるように高さ及び位置合わせを調節することができる一時的なフーチングを包含し、このような調節を行うための力は液圧ジャッキ、スクリュージャッキ又は他の任意適当な装置により提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
海底又は川底に設置することが必要とされている支持構体(1)を設置する方法において、前記支持構体を海底又は川底に永久的に定着するために必要とされる作業を行う前に及びこれらの作業の間中に、前記支持構体を海底又は川底上に一時的に自己直立することができるように建造することを包含する方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法において、前記支持構体が水沈可能な水駆動タービン及び/又は風駆動タービンを支持するための細長い支柱(2)の形である方法。
【請求項3】
請求項1又は2記載の方法において、パイル又は同種のアンカー手段(23)により前記支持構体(1)を海底又は川底に定着する段階を包含している方法。
【請求項4】
請求項3記載の方法において、前記支持構体(1)が複数の支持構体用支持脚ユニット(5)と協働する複数のアンカー位置(4)を包含し、前記支持脚ユニット(5)の各々が支持構体用アンカーパイル又は同種の手段(23)を受け入れて設置するようにし、前記アンカーパイル又は同種の手段(23)が前記支持構体(1)により支持されて前記アンカーパイル又は同種の手段(23)を取り扱って水沈することができる手段により海底又は川底上に水沈されるようにした方法。
【請求項5】
請求4記載の方法において、前記支持脚ユニット(5)の各々が前記支持構体(1)を海底又は川底(SB)に関して要求した高さレベル及び方位にセットすることができるように海底又は川底(SB)に関して位置が調節可能である方法。
【請求項6】
請求項5記載の方法において、前記支持構体(1)が海底又は川底(SB)に下降させられて、調節手段(7,16)によりレべリングされることができるように設計され、前記調節手段(7,16)がその各独立する海底又は川底係合脚(7)の位置を関連する前記アンカーパイル(23)の水沈前に調節することにより海底又は川底(SB)の平坦でない形状に適合できるようにした方法。
【請求項7】
請求項5又は6記載の方法において、各独立する前記アンカーパイル(23)が海底又は川底(SB)中に挿入されている位置に各独立する前記アンカーパイル(23)をセメント状用材のグラウトで固定する段階を包含する方法。
【請求項8】
請求項4〜7のいずれか一項に記載の方法において、一時的な構体(12)を前記支持構体(1)の頂部に設ける段階を包含し、前記一時的な構体(12)で前記アンカーパイル(23)を水沈するために必要とされる作業が行われるようにした方法。
【請求項9】
請求項1記載の方法において、前記支持構体(1)が、その設置の設置期間を維持するために水流、波又は風により動かされている間中に、前記支持構体(1)が設置作業中における海底又は川底(SB)との摩擦接触が不十分である危険がある場合に、追加のおもりを前記支持構体(1)に追加する段階を包含する方法。
【請求項10】
請求項9記載の方法において、前記アンカーパイル(23)を定着した後に、前記支持構体(1)の設置のために取り付けられた装置と一緒に前記追加のおもりを取り除く段階を包含し、これにより前記支持構体がもはや海底又は川底(SB)に関して動くことができないようにした方法。
【請求項11】
海底又は川底(SB)に設置することができる支持構体(1)において、支持構体(1)を海底又は川底(SB)との摩擦接触によって適所に保持するのに十分な重さにより海底又は川底(SB)上に一時的に自己起立するのに十分な重さであるように構成され、また複数の位置調節可能な海底又は川底係合支持脚ユニット(15)と協働する複数のアンカー位置(4)を包含し、前記支持脚ユニット(5)の各々が支持構体用アンカーパイル(23)を受け入れて設置するようにし、前記アンカーパイル(23)が前記支持構体により支持されて前記アンカーパイル(23)を取り扱って水沈せしめる手段によって海底又は川底(SB)上に水沈させられることを特徴とする支持構体。
【請求項12】
請求項11記載の支持構体(1)において、水沈可能なタービンを支持するための細長い支柱(2)の形であることを特徴とする支持構体。
【請求項13】
請求項11又は12記載の支持構体(1)において、前記支持構体(1)の頂部に設けられた一時的な追加の構体(12)を包含し、前記パイル(23)を水沈させるのに必要とされる作業を行う設備が前記一時的な追加の構体(12)に設けられていることを特徴とする支持構体。
【請求項14】
請求項13記載の支持構体(1)において、前記一時的な構体(12)が追加のおもりを担持することができるような構成とされ、これにより、設置中における前記支持構体(1)が設置作業中における海底又は川底(SB)との十分な摩擦を維持するためには、水流、波又は風によって動かされて危険である場合には、適当な追加のおもりを前記一時的な構体(12)に追加して、前記支持構体の海底又は川底(SB)との許容摩擦を維持できるようにしたことを特徴とする支持構体。
【請求項15】
請求項11記載の支持構体(1)において、一時的なフーチング(7,16)を包含し、前記一時的なフーチング(7,16)が前記支持構体(1)を海底又は川底(SB)に固定する前に前記支持構体(1)をレべリングすることができるように高さ及び位置合わせを調節することができ、このような調節を行うための力が液圧ジャッキ,スクリュージャッキ又は任意の他の同種の手段により与えられることを特徴とする支持構体。
【請求項1】
海底又は川底に設置することが必要とされている支持構体(1)を設置する方法において、前記支持構体を海底又は川底に永久的に定着するために必要とされる作業を行う前に及びこれらの作業の間中に、前記支持構体を海底又は川底上に一時的に自己直立することができるように建造することを包含する方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法において、前記支持構体が水沈可能な水駆動タービン及び/又は風駆動タービンを支持するための細長い支柱(2)の形である方法。
【請求項3】
請求項1又は2記載の方法において、パイル又は同種のアンカー手段(23)により前記支持構体(1)を海底又は川底に定着する段階を包含している方法。
【請求項4】
請求項3記載の方法において、前記支持構体(1)が複数の支持構体用支持脚ユニット(5)と協働する複数のアンカー位置(4)を包含し、前記支持脚ユニット(5)の各々が支持構体用アンカーパイル又は同種の手段(23)を受け入れて設置するようにし、前記アンカーパイル又は同種の手段(23)が前記支持構体(1)により支持されて前記アンカーパイル又は同種の手段(23)を取り扱って水沈することができる手段により海底又は川底上に水沈されるようにした方法。
【請求項5】
請求4記載の方法において、前記支持脚ユニット(5)の各々が前記支持構体(1)を海底又は川底(SB)に関して要求した高さレベル及び方位にセットすることができるように海底又は川底(SB)に関して位置が調節可能である方法。
【請求項6】
請求項5記載の方法において、前記支持構体(1)が海底又は川底(SB)に下降させられて、調節手段(7,16)によりレべリングされることができるように設計され、前記調節手段(7,16)がその各独立する海底又は川底係合脚(7)の位置を関連する前記アンカーパイル(23)の水沈前に調節することにより海底又は川底(SB)の平坦でない形状に適合できるようにした方法。
【請求項7】
請求項5又は6記載の方法において、各独立する前記アンカーパイル(23)が海底又は川底(SB)中に挿入されている位置に各独立する前記アンカーパイル(23)をセメント状用材のグラウトで固定する段階を包含する方法。
【請求項8】
請求項4〜7のいずれか一項に記載の方法において、一時的な構体(12)を前記支持構体(1)の頂部に設ける段階を包含し、前記一時的な構体(12)で前記アンカーパイル(23)を水沈するために必要とされる作業が行われるようにした方法。
【請求項9】
請求項1記載の方法において、前記支持構体(1)が、その設置の設置期間を維持するために水流、波又は風により動かされている間中に、前記支持構体(1)が設置作業中における海底又は川底(SB)との摩擦接触が不十分である危険がある場合に、追加のおもりを前記支持構体(1)に追加する段階を包含する方法。
【請求項10】
請求項9記載の方法において、前記アンカーパイル(23)を定着した後に、前記支持構体(1)の設置のために取り付けられた装置と一緒に前記追加のおもりを取り除く段階を包含し、これにより前記支持構体がもはや海底又は川底(SB)に関して動くことができないようにした方法。
【請求項11】
海底又は川底(SB)に設置することができる支持構体(1)において、支持構体(1)を海底又は川底(SB)との摩擦接触によって適所に保持するのに十分な重さにより海底又は川底(SB)上に一時的に自己起立するのに十分な重さであるように構成され、また複数の位置調節可能な海底又は川底係合支持脚ユニット(15)と協働する複数のアンカー位置(4)を包含し、前記支持脚ユニット(5)の各々が支持構体用アンカーパイル(23)を受け入れて設置するようにし、前記アンカーパイル(23)が前記支持構体により支持されて前記アンカーパイル(23)を取り扱って水沈せしめる手段によって海底又は川底(SB)上に水沈させられることを特徴とする支持構体。
【請求項12】
請求項11記載の支持構体(1)において、水沈可能なタービンを支持するための細長い支柱(2)の形であることを特徴とする支持構体。
【請求項13】
請求項11又は12記載の支持構体(1)において、前記支持構体(1)の頂部に設けられた一時的な追加の構体(12)を包含し、前記パイル(23)を水沈させるのに必要とされる作業を行う設備が前記一時的な追加の構体(12)に設けられていることを特徴とする支持構体。
【請求項14】
請求項13記載の支持構体(1)において、前記一時的な構体(12)が追加のおもりを担持することができるような構成とされ、これにより、設置中における前記支持構体(1)が設置作業中における海底又は川底(SB)との十分な摩擦を維持するためには、水流、波又は風によって動かされて危険である場合には、適当な追加のおもりを前記一時的な構体(12)に追加して、前記支持構体の海底又は川底(SB)との許容摩擦を維持できるようにしたことを特徴とする支持構体。
【請求項15】
請求項11記載の支持構体(1)において、一時的なフーチング(7,16)を包含し、前記一時的なフーチング(7,16)が前記支持構体(1)を海底又は川底(SB)に固定する前に前記支持構体(1)をレべリングすることができるように高さ及び位置合わせを調節することができ、このような調節を行うための力が液圧ジャッキ,スクリュージャッキ又は任意の他の同種の手段により与えられることを特徴とする支持構体。
【図1】
【図2a】
【図2b】
【図2c】
【図2d】
【図3a】
【図3b】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2a】
【図2b】
【図2c】
【図2d】
【図3a】
【図3b】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公表番号】特表2012−517545(P2012−517545A)
【公表日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−549654(P2011−549654)
【出願日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際出願番号】PCT/GB2010/000258
【国際公開番号】WO2010/092351
【国際公開日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【出願人】(505111166)マリーン カレント タービンズ リミテッド (8)
【氏名又は名称原語表記】MARINE CURRENT TURBINES LIMITED
【住所又は居所原語表記】THE COURT,THE GREEN,STOKE GIFFORD,BRISTOL BS34 8PD, G.B.
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際出願番号】PCT/GB2010/000258
【国際公開番号】WO2010/092351
【国際公開日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【出願人】(505111166)マリーン カレント タービンズ リミテッド (8)
【氏名又は名称原語表記】MARINE CURRENT TURBINES LIMITED
【住所又は居所原語表記】THE COURT,THE GREEN,STOKE GIFFORD,BRISTOL BS34 8PD, G.B.
【Fターム(参考)】
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