説明

水溶性塗料系のための消泡剤

本発明は、a)1種以上の、C8〜24 脂肪酸とのグリセリンモノ-、ジ-及び/又はトリエステル(グリセリド)、b)1種以上の脂肪族炭化水素、及び c)1種以上の、任意に末端基保護されていてよい、エチレンオキシド(EO)及び/又はプロピレンオキシド(PO)並びに C8〜24 脂肪アルコールの付加物を含んでなる、水溶性塗料系のための消泡剤に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水希釈性塗料系のための消泡剤に関する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
本発明によって解決される課題は、水希釈性塗料系のための消泡剤を提供することである。特に、本発明の消泡剤は、下記特性を有する。それらは、
・塗料系の調製中、及び
・噴霧塗布中(例えば、4〜5 bar の噴霧空気による空気圧縮エアスプレー、エアレススプレー、静電高速噴霧器)
に、良好な消泡特性を有する。また、本発明の消泡剤は、水希釈性焼付塗料の「噴出」限界を上昇させる問題を解決する。
【0003】
用語「噴出限界」を理解するために、当業者に既知の噴出現象との関係を、まず説明する。塗膜における小さい円形の陥没は、クレーターとして当業者に知られている。クレーターの特殊な形状が、いわゆる噴出であり、例えば焼付塗料の場合、これは易揮発性溶媒の存在下で形成される。易揮発性溶媒は、乾燥時、塗膜の上層から比較的迅速に蒸発するので、塗膜表面の粘度が上昇し、急速に表面を閉ざす。次いで、その下の塗膜層から蒸発する溶媒が気泡を形成する。この気泡は破裂し、表層で既に高粘度となった塗料でそれをふさぐことはできない。そうして、ピンホール又はクレーターが乾燥塗膜に現れる。噴出現象は、水含有塗料系においても生じる。この場合、上記した粘度上昇を伴って、水が塗膜層表面から蒸発する。その下の塗膜層に存在する水が続いて蒸発する場合、小気泡が形成され、その破裂と同時に記載したクレーター(噴出又はピンホールとしても知られている)が生じる。また、表面付近の小気泡は、その破裂前でさえ視覚的に望ましくないことがある。なぜなら、それらは、表面の均一な外観を損なうからである(ふくれ)。
【0004】
ここで、塗料系が望ましくない噴出現象に関してより有効であれば、噴出又はピンホールのない塗膜層の厚さは増加する。この意味では、本発明の「噴出限界」は、噴出又はピンホールが検出され得ない程度までの、決定された硬化塗膜の乾燥層厚さであると理解される。噴出限界によって決定された硬化塗膜の臨界層厚さを上回る場合のみ、望ましくない噴出現象が生じる。噴出限界は、可視的なくさび状即ち、試験板上の層厚さを連続的に増加させて、塗布することによって決定される。噴出限界、即ち、塗膜の臨界乾燥層厚さの増加により、水又は溶媒が突然蒸発することによる焼付時の塗膜欠陥を生ずることなく、塗料を適当な層厚さで塗布できるようになる。これは、経済的に望ましい一方で、安全な使用を助長する。なぜなら、手動で塗布される塗料は、常に過度に厚く噴霧されるからである。ロボットによる自動噴霧の際には、気流の渦、垂直面の流下、並びに温度、粘度及び重複領域の変動によって、相対的に厚い層が形成され得る。これは、最終塗膜に噴出又はピンホールをもたらす。
【0005】
本発明によって解決される別の課題は、本発明の消泡剤が、塗膜に悪影響を与えず(高い適合性)、クレーター又は艶低減を招かず、基材への接着性を減少させず、続く塗膜層への接着性を損なわず、塗膜の外観に悪影響を与えないことを確実にすることである。
【0006】
本発明によって解決される更なる課題は、本発明の消泡剤が、それを含む塗料の良好な流動性及び良好な基材湿潤性を保証することを確実にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
意外なことに、グリセリド、脂肪族炭化水素、及び脂肪アルコールのエチレンオキシド(EO)及び/又はプロピレンオキシド(PO)付加物を含む三成分組成物によって、上記した各々の課題が解決されることが見出された。
【0008】
従って、本発明は、
a)1種以上のグリセリド、
b)1種以上の脂肪族炭化水素、及び
c)1種以上の、任意に末端キャップされていてよい、C8〜24 脂肪アルコールのエチレンオキシド(EO)及び/又はプロピレンオキシド(PO)付加物
を含んでなる、水希釈性塗料系のための消泡剤に関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
成分 a)、b)及び c)
a)グリセリド
本発明におけるグリセリドは、グリセロールと C8〜24 脂肪酸とのモノ-、ジ-及びトリエステルであると理解される。本発明において、そして標準的な化学用語に沿って、グリセロールと脂肪酸とのモノエステルはモノグリセリドとして、グリセロールと脂肪酸とのジエステルはジグリセリドとして、グリセロールと脂肪酸とのトリエステルはトリグリセリドとして知られている。モノエステルの場合、グリセリドの基となるグリセロールが1位でエステル化されているか、又は2位でエステル化されているかは重要ではない。ジエステルの場合、グリセリドの基となるグリセロールが1位及び2位でエステル化されているか、又は1位及び3位でエステル化されているかは重要ではない。
【0010】
記載したグリセロールと脂肪酸とのモノ-、ジ-及びトリエステルの混合物も、使用できる。
【0011】
グリセリドは、それ自体又は工業用混合物として、本発明の組成物中に存在してよい。工業用混合物の特徴は、特にそれらが自然再生可能な原料に由来している場合、異なった炭素鎖長を有する脂肪酸成分を含むことである。
【0012】
本発明では、ジグリセリドが特に好ましい。工業用ジグリセリドは、モノ-及び/又はトリグリセリドも含み得る。好ましい態様では、ジグリセリドの含有率は、モノ-/ジグリセリド、モノ-/トリグリセリド、又はモノ-/ジ-/トリグリセリドの合計量に基づいて、20〜80 重量%である。ジグリセリド含有率は、好ましくは 35〜70 重量%、より好ましくは 45〜60 重量%である。
【0013】
工業用ジグリセリドにおいて、遊離グリセロールの含有率は、好ましくは 5 重量%以下、より好ましくは 3 重量%以下、最も好ましくは 1.5 重量%以下である。
【0014】
先に記載したように、グリセリド中の脂肪酸成分の鎖長は、8〜24 炭素原子の範囲である。12〜18 炭素原子の範囲が好ましい。
【0015】
脂肪酸成分は、好ましくは天然起源であり、飽和又は不飽和であってよい。ある態様は、その脂肪酸成分が高度不飽和であるグリセリドを使用することを特徴としている。適当な脂肪酸成分の例は、ヒマワリ油、菜種油、大豆油、ココナツ油又はトール油由来の脂肪酸である。ジグリセリドの特に適当な脂肪酸成分の例は、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、共役リノール酸である。
【0016】
b)脂肪族炭化水素
脂肪族炭化水素 b)は、直鎖、分枝又は環状であり得る。また、脂肪族炭化水素は、飽和、或いはモノオレフィン性又はポリオレフィン性不飽和であってよい。脂肪族炭化水素は、(全炭化水素に基づいて)最大 18 重量%の芳香族炭化水素を含んでよい。成分 b)は、好ましくは、芳香族炭化水素の含有量が低く、(全炭化水素に基づいて)1 重量%未満、より好ましくは 0.1 重量%未満の芳香族炭化水素を含む。
成分 b)は、特に、140〜280 ℃の沸点範囲を有する。170〜260 ℃の範囲が好ましく、180〜240 ℃の範囲がより好ましい。
【0017】
c)脂肪アルコールの(EO)及び/又は(PO)付加物
任意に末端キャップされていてよい、C8〜24 脂肪アルコールのエチレンオキシド(EO)及び/又はプロピレンオキシド(PO)付加物は、本発明の組成物のもう1つの成分として使用される。「末端キャップ」は、C8〜24 脂肪アルコールのエチレンオキシド(EO)及び/又はプロピレンオキシド(PO)付加物の遊離 OH 基が、エーテル化された状態で、基 OR[R は C1〜4 アルキル基であるか、又はベンジル基であってもよい。]として存在することを意味する。従って、R は、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、sec-ブチル又はベンジルを表し得、メチル及びブチル基が好ましい。
【0018】
c)の適当な物質の例は、Dehypon LS 24、Dehypon LS 36、Dehypon LS 45、Dehypon LS 54、Dehypon LT 054、Dehypon LS 104(全て Cognis Deutschland GmbH & Co. KG 製)である。
【0019】
遊離 OH 基を含む、即ち、末端キャップされていない、C8〜24 脂肪アルコールのエチレンオキシド(EO)及び/又はプロピレンオキシド(PO)付加物が、好ましく使用される。
上記した付加物中の脂肪アルコールの鎖長は、好ましくは 10〜16、より好ましくは 12〜14 炭素原子である。
【0020】
付加物は、脂肪アルコール 1 mol あたり、合計で少なくとも 2 mol の EO 及び/又は PO を含む。EO の量は、脂肪アルコール 1 mol あたり、好ましくは 0〜10 mol、より好ましくは 2〜5 mol である。PO の量は、脂肪アルコール 1 mol あたり、好ましくは 0〜10 mol、より好ましくは 2〜4 mol である。付加物は、脂肪アルコール 1 mol あたり、合計で、好ましくは 2〜15 mol、より好ましくは 4〜9 mol の EO 及び/又は PO を含む。
【0021】
消泡剤
水希釈性塗料系のための消泡剤は、先に詳述した成分 a)、b)及び c)を含む。消泡剤中の成分 a)、b)及び c)の合計量に基づいて、
・成分 a)の含有率は、好ましくは 5〜80 重量%、より好ましくは 20〜60 重量%であり、
・成分 b)の含有率は、好ましくは 5〜90 重量%、より好ましくは 30〜60 重量%であり、
・成分 c)の含有率は、好ましくは 5〜60 重量%、より好ましくは 10〜40 重量%である。
【0022】
所望により、消泡剤は、追加成分、例えば、オキソオイル、脂肪酸エステル、シリカ、蝋、純粋シリコーン油及び変性シリコーン油を含んでよい。
【0023】
本発明の消泡剤は、水希釈性塗料系に使用される。意外なことに、水希釈性焼付目止剤において、噴出限界が、明らかに、即ち、本発明の消泡剤を含まない対応する水希釈性焼付目止剤と比較して 20 %超まで、増加されることが見出された。本発明の塗膜表面は欠陥を有さない(クレーター又はピンホールがなく、艶低減もない)。良好な外観を特徴とする。塗料の流動性は、目視で確認できるほど、明確に改善される。
【実施例】
【0024】
使用した物質
・脂肪アルコール EO/PO:C12〜14 脂肪酸 1 mol のエチレンオキシド 5 mol 及びプロピレンオキシド 4 mol 付加物(Cognis 社製 Dehypon LS 54)
・脂肪族炭化水素:脂肪族炭化水素(Exxon Chemical 社製 Isopar L)
・Hyflo:溶融焼成珪藻土(Celite Corporation 製 Hyflo Super Cel)
・Fascat:シュウ酸錫(Atofina 社製 Fascat 2001)
・Bayhydrol D 270:水希釈性オイルフリー飽和ポリエステル(Bayer 社製)
・Bayhydrol FT 145:水希釈性脂肪酸変性ポリウレタン樹脂(Bayer 社製)
・トール油脂肪酸:トール油脂肪酸、酸価 199、ヨウ素価 155(Arizona Chemical 社製 Sylfat 2 LT)
・Maprenal MF 904:ヘキサメトキシメチルメラミン(HMMM)樹脂(UCB 社製)
・DMEA Lff:アミン(BASF AG 社製)
・Hydropalat 7003:複合リン酸エステル(Cognis 社製)
・Spezialschwarz 4:カーボンブラック(Degussa 社製)
・Tronox R-FD-I:ルチル型二酸化チタン(Kerr McGee 社製)
・Blanc fixe micro:沈降硫酸バリウム(Sachtleben 社製)
・Talkum IT extra:タルク(Mondo Minerals 社製)
【0025】
ジグリセリドの調製方法
実施例1
材料:70 mol = 20.90 kg のトール油脂肪酸
35 mol = 3.22 kg のグリセロール
6.9 g の Fascat
装置:実験用反応器、窒素注入口、水分離器
方法:まず、水分離器を作動させながら、全成分を一緒に 200 ℃まで 5.5 時間かけて加熱した。反応中、水の除去が少なくなるにつれて、温度は 240 ℃まで上昇した。次いで、反応混合物を 210 ℃に冷却し、1.5 時間減圧(約 60〜70 mbar)に保った。その後、100 g の Hyflo を添加し、混合物を減圧下(約 60〜70 mbar)、80 ℃で 1 時間撹拌した。最後に、生成物を吸引濾過し、Hyflo をフィルター上に残した。濾過に加え、Hyflo の使用によって、触媒を生成物から除去した。21.2 kg の黄色の透明生成物が得られた。生成物は以下の値を有していた:酸価(AV)1.2、ヒドロキシル価(OHV)86。
【0026】
実施例2
「材料」の項に記載した量を以下のように変更した以外は、実施例1と同様に調製した。
3.8 mol(1.071 kg)のトール油脂肪酸
2 mol(0.184 kg)のグリセロール
0.4 g の Fascat 2001
生成物は以下の値を有していた:AV 1.5、OHV 103。
【0027】
実施例3
「材料」の項に記載した量を以下のように変更した以外は、実施例2と同様に調製した。
12.2 mol(3.50 kg)のトール油脂肪酸
6.1 mol(0.561 kg)のグリセロール
1.2 g の Fascat 2001
生成物は以下の値を有していた:AV 5.8、OHV 80。
【0028】
実施例4
「方法」の項に記載した工程の反応時間を、5.5 時間に代えて僅か 3 時間とした以外は、実施例1と同様に調製した。
生成物は以下の値を有していた:AV 1.7、OHV 86。
【0029】
性能試験
シリーズ I(表1参照)
脂肪酸ジグリセリド、脂肪族炭化水素、及び脂肪アルコール EO/PO 付加物の各種混合物を、淡灰色に着色された水希釈性焼付塗料系(バインダーベース:飽和ポリエステル、PES/PUR 分散剤及びメラミン樹脂の混合物)で試験した。製造方法の詳細、製剤の組成、及び得られた性能結果を、表1に示す。試料 V6〜V8 が本発明の組成物に相当し、試料 V1〜V5 は比較である。表1から明らかなように、組成物を以下のように調製した:ベースとなる塗料をまず導入し、次いで、成分である脂肪酸ジグリセリド、脂肪族炭化水素、及び脂肪アルコール EO/PO 付加物を記載した量で、溶解ディスクを備えた粉砕容器(VMA Getzmann 社製)内において 5,000 r.p.m. で 15 分間撹拌し、その後、テフロン製粉砕ディスク及びガラスビーズを備えたビーズミル内において 4,000 r.p.m. で 20 分間処理することによって配合した。そして、成分である Bayhydrol D 270、蒸留水、Maprenal MF 904、及び Hydropalat 140 を記載した量で添加し、全体を 1,500 r.p.m. で 10 分間撹拌した。最後に、1 日間放置後、DMEA を用いて 8.4〜8.6 の pH に調整した。DIN 4 粘度カップを用いたとき 30〜32 秒の流出時間になるように、粘度を調節した。カップ供給スプレーガン(1.2 mm ノズル、4 bar 噴霧圧)を用いて、各種塗料をスチール板にくさび状に塗布した(乾燥層厚さは約 20 μm〜50 μm)。その後、塗料を下記条件下で乾燥した:空気中で 20 ℃/10 分間、空気循環炉で 80 ℃/10 分間、空気循環炉で 160 ℃/20 分間。冷却後、下記基準に基づいて、表面を評価した。
・艶:40 μm の乾燥層厚さに対して 20°及び 60°の角度で測定した(DIN EN ISO 2813 に従った艶測定)。
・噴出限界:噴出のない層の限界(即ち、クレーター及びピンホールのない最大乾燥層厚さ)を評価し、次いで、隙間ゲージを用い、DIN EN ISO 2808 に従って乾燥層厚さを(マイクロメーターで)測定した。
・粘度: DIN EN ISO 2431 に従い、粘度カップを用いて流出時間を測定した。
・外観:表面特性として外観を評価した(流れ/全体的な視覚的印象/表面均一性/陥没、クレーター、ピンホールのような表面欠陥)。評価は、目視で行い、「学校評点システム」を用いて数値化した(1 = 非常に良い、5 = 非常に悪い)。互いに比較することによって、試験板の乾燥塗膜表面を評価した。
【0030】
シリーズ II(表2参照)
シリーズ I に記載の組成物と類似した組成物を用いて、以下の試験を行った。しかしながら、シリーズ II の組成物は、バインダー混合物(即ち、顔料、充填材、分散添加剤又は湿潤剤を含まない)である。シリーズ II の試験結果は、特に製造過程における消泡効果を示す。
製剤の製造方法の詳細を表2に示す:Bayhydrol D 270 をまず導入し、蒸留水をゆっくり撹拌しながら添加した。次いで、Maprenal MF 904 及び Bayhydrol FT 145 を添加し、DMEA を用いて溶液を pH 8.5 に調整した。その後、溶液を水で 100 部にし、2,000 r.p.m. で更に 10 分間撹拌した。バインダー溶液を 24 時間撹拌した後、各試料(V1b〜V8b)を 150 g ずつ量りとり、1.4 %の消泡剤混合物を添加し、全体を、実験用溶解機を用いて 5,000 r.p.m. で 3 分間泡立てた。1 分後、1 時間後、6 時間後、1 日後及び 7 日後、比重瓶を用いて密度を測定した。消泡効果は、得られた形状から評価することができる。本発明の試料(V6b〜V8b)は全て、僅か 6 時間後に最終結果(バインダー溶液中に補足されている空気はもはや存在しない)に達した。密度測定は以下に従って行った。
・密度測定:DIN 53217-2 に従った比重瓶法。
【0031】
結果
シリーズ I の試験は、特に、以下についての特性関連効果を示す:
・噴出限界の上昇
・外観
・艶。
シリーズ II の試験は、特に、以下についての特性関連効果を示す:
・消泡効果。
全体的な特性プロフィールでは、本発明の組成物(試料 V6a〜V8a 及び V6b〜V8b)のみが、比較試料(試料 V1a〜V5a 及び V1b〜V5b)に対して、噴出限界の著しい上昇、非常に軽微にしか減少しない艶といった外観に対するプラス効果、及び非常に良好な消泡効果を示す。
【0032】
【表1】

【0033】
【表2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)1種以上のグリセリド、
b)1種以上の脂肪族炭化水素、及び
c)1種以上の、任意に末端キャップされていてよい、C8〜24 脂肪アルコールのエチレンオキシド(EO)及び/又はプロピレンオキシド(PO)付加物
を含んでなる、水希釈性塗料系のための消泡剤。
【請求項2】
グリセリドとしてジグリセリド(グリセロールと C8〜24 脂肪酸とのジエステル)を使用することを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
ジグリセリドを工業用混合物として使用することを特徴とする、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
水希釈性塗料系のための請求項1に記載の消泡剤の使用。

【公表番号】特表2007−537849(P2007−537849A)
【公表日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−517035(P2007−517035)
【出願日】平成17年5月12日(2005.5.12)
【国際出願番号】PCT/EP2005/005159
【国際公開番号】WO2005/113691
【国際公開日】平成17年12月1日(2005.12.1)
【出願人】(505066718)コグニス・アイピー・マネージメント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング (191)
【氏名又は名称原語表記】Cognis IP Management GmbH
【Fターム(参考)】