説明

水素ポンプ

【課題】水素脆性を低減することができる水素ポンプにおいて、その容積の小型化を図ることを技術的課題とする。
【解決手段】水素を圧送するポンプ部3と、前記ポンプ部3を磁石の磁力により駆動させる第一モータ1と第二モータ2と、を備えた水素ポンプ10であって、前記第一モータ1は、前記ポンプ部3と第二モータ2との間に配置されており、前記第一モータ1の磁石は、第二モータ2の磁石より水素脆性が少なく、前記第二モータ2の磁石は、第一モータ1の磁石より磁力が高く、前記第一モータ1と第二モータ2との間には、水素をポンプ外へ排出する水素排出手段5が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水素を圧送する水素ポンプに関するものである。
【背景技術】
【0002】
水素を圧送する水素ポンプは、多様に用いられており、例えば、水素ガスを燃料とする燃料電池システムにおいて適用されている。特に、燃料電池システムにおける水素ポンプは、装置全体の省スペース化を図る観点から、一般的に小型で高いトルクを得られるモータで構成することが求められている。
【特許文献1】特開2005−100827号公報
【特許文献2】特開2000−249052号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
高いトルクが得られるモータとしては、例えば、希土類磁石であるネオジウム系、サマリウム系の磁石を用いたモータが考えられる。しかし、この希土類磁石を用いたモータは、水素に対して弱く、水素脆性が顕著になるおそれがある。そのため、水素を圧送する水素ポンプのモータとしては、耐水素脆性に富むフェライト磁石が多用される。しかし、フェライト磁石は、希土類磁石と比較して磁力が弱いため、希土類磁石と同様のトルクを得ようとすると大型化となり、省スペース化を図ることが困難である(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
本発明は、前記問題に鑑みて成されたものであり、水素を圧送する水素ポンプにおいて、水素脆性を防ぎつつ、小型化を図ることを技術的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、水素を圧送するポンプ部と、前記ポンプ部を磁石の磁力により駆動させる第一モータと第二モータと、前記第一モータと第二モータからの動力をポンプ部に伝達する共通のシャフトと、を備えた水素ポンプであって、前記第一モータは、前記ポンプ部と第二モータとの間に配置されており、前記第一モータの磁石は、第二モータの磁石より水素脆性が少なく、前記第二モータの磁石は、第一モータの磁石より磁力が高く、前記第一モータと第二モータとの間には、水素をポンプ外へ排出する水素排出手段が設けられていることを特徴とする水素ポンプである。
【0006】
前記水素ポンプは、共通のシャフト上に設けられた第一モータと第二モータとを備えている。水素は透過性が高く、前記シャフトを通じてポンプ部からモータ側へ水素が侵入することがある。水素ポンプに隣接する第一モータに水素が侵入することがあるが、第一モータと第二モータとの間には水素排出手段が設けられているため、第一モータに侵入した水素を第二モータに侵入させず、ポンプ外へ排出することができる。よって、第一モータ付近と比較して、第二モータ付近に存在する水素量を低減することができる。そのため、第二モータは水素脆性のおそれが少なく、高いトルクを得られる磁石を適用することができる。
【0007】
本発明に係る水素ポンプは、第一モータの磁石が第二モータの磁石より水素脆性が少なく、第二モータの磁石が第一モータの磁石より磁力が高い。この特性の異なる材質の磁石を用いるモータを併用することにより、第二モータのトルクによって第一モータのトルクを補えるため、第一モータに要求されるトルクが小さくなり、ポンプ全体の小型化を図ることできる。前記第一モータは、耐水素脆性を備えるが、その磁力は第二モータと比較し
て小さい。しかし、効率よく駆動する(高い磁力が得られる)第二モータを第一モータと組み合わせることにより、耐水素脆性を備える磁石のみで構成されるポンプと比較して、ポンプ全体を小型化しながらも必要なトルクを得ることが可能となる。
【0008】
この第一モータの磁石と第二モータの磁石の組み合わせは、耐水素脆性と磁力の関係を満たしていれば良く、特に制限されないが、例えば、第一モータの磁石としてフェライト磁石を用いて、第二モータの磁石として希土類磁石であるネオジウム系、サマリウム系磁石を用いることができる。
【0009】
フェライト磁石と希土類磁石を比較すると、フェライト磁石は、希土類磁石より耐水素脆性に優れているが磁力が弱く、希土類磁石と同等のトルクを得ようとすると大型となる。よって、フェライト磁石を第一モータに用いて、希土類磁石を第二モータに用いることが望ましく、水素排出手段によるポンプ外への水素排出により希土類磁石の水素脆性を防ぎつつ、希土類磁石による高トルクの駆動が可能となる。前記希土類磁石であるサマリウム系磁石、ネオジウム系磁石は、フェライト磁石と比較して、約3倍のトルクを得ることができる。従って、希土類磁石をあわせて用いることにより、フェライト磁石のみと同等のトルクを得られるモータと比較して小型化が可能である。モータの小型化により、省スペース化を図ることができるとともに、消費電力を低減することが可能である。
【0010】
また、本発明に係る水素ポンプは、前記水素排出手段が、水素透過性の膜であることを特徴としてもよい。水素透過性の膜とは、水素を透過させる性質を有する膜であり、パナジウム合金、アモルファス合金等で形成された膜が例示できる。第一モータへ透過した水素は、シャフトの遠心力と、その重量が空気より軽いことから、第一モータの外周側に移動する。よって、第一モータの外周側に水素透過性の膜を設けることが望ましく、この配置により効率よく水素をポンプ外へ排出することができる。
【0011】
また、他の構成としては、第一モータと第二モータの間の空間を覆うカバー部を設けて、このカバー部を水素透過性の膜とする構成、第一モータと第二モータの全体を覆うカバー部を設け、第一モータ側のみを水素透過性の膜とする構成が例示できる。これらの構成により、ポンプ部から第一モータへ侵入した水素を水素透過性の膜によりポンプ外へ排出し、第二モータへの水素透過を低減することができる。
【0012】
また、本発明に係る水素ポンプは、前記第一モータと第二のモータの隙間を覆うカバー部を更に備え、前記水素排出手段は、前記カバー部に形成された穴部であることを特徴としてもよい。前記構成によっても、カバー部の穴部を通じて第一モータへ侵入した水素をポンプ外へ排出することができ、第二モータに侵入する水素を低減することができる。
【0013】
さらに、本発明に係る水素ポンプは、前記シャフトは、前記第一モータの第一駆動軸と、前記第二モータの第二駆動軸と、結合されており、前記第一駆動軸は、第二駆動軸の径より小さいことを特徴とすることが望ましい。
【0014】
前記第一駆動軸と第二駆動軸とが結合されたシャフトにおいて、第一駆動軸の径を第二駆動軸より小さくすることにより、第一駆動軸に沿って第二駆動軸側、すなわち第一モータから第二モータ側へ水素が侵入することを防ぐことができる。なお、本発明における第一駆動軸と第二駆動軸の径の関係は、軸同士の結合部分において第一駆動軸が第二駆動軸より小さいものであればよく、例えば、第一駆動軸と第二駆動軸とを接合する接合部材を更に設け、この接合部材において第二モータ側の径が大きくなるように段差を設け、第二モータ側への水素侵入を防ぐように構成してもよい。
【0015】
なお、本発明に係る水素ポンプは、水素を圧送する種々の水素ポンプに適用可能である
が、特に燃料電池システムにおいて好適に利用することができる。燃料電池システムにおける水素ポンプは、電気化学反応により電気エネルギを得る燃料電池に燃料としての水素を圧送するために用いられる。また、燃料電池から排出された水素オフガスを再び燃料電池に導いて発電を行う、いわゆる循環系の燃料電池システムでは、当該水素オフガスの圧送を水素ポンプで行う。
【0016】
前記水素オフガスは、燃料電池から排出されており、水分を含んでいる。そのため、循環系の燃料電池システムの水素ポンプは、運転温度によっては水素ポンプ内に凍結が生じることがある。前記水素ポンプは、凍結時においても起動できるようにモータの動力を設定しなければならず、モータの大型化、消費電力の増大を招く。しかし、本発明に係る水素ポンプによれば、水素脆性を防ぎつつ、小型で高いトルクを得ることができるため、小型化が所望される燃料電池システムにおいては特に好適に用いることが可能となる。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係る水素ポンプによれば、耐水素脆性に優れる第一モータと、高トルクを得られる第二モータと、第一モータと第二モータとの間に設けられた水素排出手段と、を備えているため、第二モータの水素劣化を防ぎつつ、第一モータと第二モータとを組み合わせて必要な動力を得つつ、ポンプ全体の小型化を図ることが可能となる。また、小型化を図ることにより、省スペース化を図りつつ、消費電力を低減することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明に係る水素ポンプの実施の形態について図面に基づいて詳細に説明する。本実施の形態に係る水素ポンプ10は、燃料電池自動車の駆動動力源である燃料電池システムに適用した実施形態である。なお、本発明に係る水素ポンプは、該燃料電池自動車以外にも適用可能であることは勿論である。
【0019】
図1は、実施の形態に係る水素ポンプ10の構成図である。この水素ポンプ10は、水素を圧送するポンプ部3と、該ポンプ部3を駆動させる第一モータ1と第二モータ2と、第一モータ1と第二モータ2の動力をポンプ部3に伝達する共通のシャフト4と、第一モータ1と第二モータ2との間の空間を覆うカバー部5と、を備えている。
【0020】
前記ポンプ部3は、水素の出入口となる入口3aから出口3b側に水素を圧送する。シャフト4は、第一モータ1と第二モータ2の共通の駆動軸であり、第一モータ1と第二モータ2の動力をポンプ部3に伝達して、当該動力によってポンプ部3が駆動される。
【0021】
前記第一モータ1は、耐水素脆性に優れるフェライト磁石の磁力により駆動するモータであり、第二モータ2は、フェライト磁石より高いトルクを得られる希土類のネオジウム系磁石の磁力により駆動するモータである。第一モータ1と第二モータ2は、前記シャフト4を介してポンプ部3と接続されており、第二モータ2とポンプ部3の間に第一モータ1配置されている。
【0022】
すなわち、本実施の形態に係る水素ポンプ10は、2連のモータを備えており、ポンプ部3側に耐水素脆性を備える第一モータ1が配置され、その後段(ポンプ部3から離れた位置)に駆動トルク(磁力)を重視した第二モータ2が配置されている。
【0023】
前記シャフト4とポンプ部3との接続部分には、ポンプ部3内の水素が第一モータに侵入し難くするためシール6が設けられている。また、第一モータ1の第二モータ2側の端部におけるシャフトとの接続部分にもシール6が設けられている。このシール6によって、ポンプ部3から第一モータ1への水素の侵入、及び第一モータ1から第二モータ2への水素の侵入を低減できる。しかし、水素は透過性があるため、水素の侵入を完全に防ぐこ
とは困難である。
【0024】
また、シール6によって水素の侵入を完全に防ぐように構成すると、シャフト4に対するシール性(緊迫力)を上げることが必要となる。しかし、シール性を高めると、抵抗が増加し余分なトルクが必要となり、モータのサイズ増加を招く。また、磨耗によるシール性の低下もある。従って、シール性は一定以上とすることは難しく、ポンプ部3から第一モータ1への水素透過を完全に防ぐことは困難である。
【0025】
前記カバー部5は、前記第一モータ1と第二モータ2の隙間を外周から覆うカバーであり、水素透過性の膜で形成されている。このカバー部5は、本発明における水素排出手段であり、ポンプ部3から第一モータ1へ侵入した水素をポンプ外へ排出する。よって、第一モータ1から第二モータ2へ侵入する水素を低減することができる。
【0026】
水素透過性を備えるカバー部5を設けることにより、第二モータ2の磁石の耐水素脆性を考慮する必要が少なくなるため、2つのモータのうちポンプ部3側に配置されるモータに耐水素脆性を備える磁石を用いて、その後段に駆動トルクを重視したモータの2連構成とすることができる。このモータの二連構成を採用することにより、水素脆性があるが高トルクを得られる磁石を適用することができ、耐水素脆性があるが低トルクの磁石のみの場合と比較して、ポンプ全体として小型化及び消費電力の低減を図ることができる。
【0027】
前記シャフト4は、第一モータ1と第二モータ2の駆動軸がスプライン結合されている。前記第一モータ1の駆動軸と第二モータ2の駆動軸を比較すると、第二モータ2の方が第一モータ1より大径である。これにより、該駆動軸を伝って水素が侵入しにくく、第一モータ1から第二モータ2への水素侵入をより低減することができる。
【0028】
また、本実施の形態にかかる水素ポンプ10は、各種装置の制御を行う電子制御装置(ECU)と、外気温度を測定する温度計(それぞれ図示せず)を備えている。温度計によって検出された外気温度、第一モータ1と第二モータ2の駆動状態は、ECUに入力される。ECUは入力された値に基づいて、第一及び第二モータの起動、停止等、各種制御を行う。
【0029】
次いで、このように構成された水素ポンプ10のモータの起動制御を詳細に説明する。本実施の形態にかかるモータの起動制御は、ポンプ部3の凍結時における起動制御である。図2、図3は、モータの起動制御のフローチャートである。
【0030】
まず、第一モータ1でポンプ部3の起動を開始する(ステップ101)。通常運転時(ロータの凍結時等、高トルク運転以外の場合)には、第一モータ1のみで起動ができ、まず、第一モータ1のみによってポンプ部3の起動を開始する。ECUは、第一モータ1によってポンプ部3が起動したか否かを判定する(ステップ102)。
【0031】
ステップ102の判定の結果、ポンプ部3が起動した場合には、第一モータ1で通常運転を行い(ステップ103)、処理を終了する。一方、第一モータ1でポンプ部3が起動しない場合には、電気系統や機械系統等を確認し、第一モータ1の異常の有無を検出する。(ステップ104)。第一モータ1に異常がある場合には、第一モータ1で起動させず、処理を中止すべきためである。
【0032】
ECUは、ステップ104の検出結果に基づき、第一モータ1の異常の有無を判定する(ステップ105)。ステップ105の判定の結果、第一モータ1が異常を有していると判定した場合には、第一モータ1で起動させるべきではなく、第一モータ1による起動処理を停止する(ステップ106)。
【0033】
一方、ステップ105の判定の結果、第一モータ1が異常を有してないと判定した場合には、温度計によって外気温度を検出し(ステップ107)、当該外気温度に基づいてポンプ部3が凍結しているか否かを判定する(ステップ108)。ポンプ部3が凍結している場合には、高トルクでの駆動が必要であるためである。
【0034】
ステップ108の判定の結果、ポンプ部3が凍結していないと判定された場合には、第一モータ1で起動できるとして、再度第一モータ1で起動を開始する(ステップ101)。一方、ステップ108の判定の結果、ポンプ部3が凍結していると判定した場合には、第二モータ2での起動を開始する(ステップ109)。第二モータ2は、第一モータ1より磁力が強いネオジウム磁石を用いており、第一モータ1の約3倍のトルクを得ることができる。
【0035】
次いで、ECUは、ポンプ部3が駆動したか否かを判定する(ステップ110)。ステップ110の判定の結果、第二モータ2でポンプ部3が起動したと判定された場合には、第二モータ2を停止して、第一モータ1に切り替え、通常運転を行う(ステップ103)。一旦起動できれば、凍結状態は解消されているため、通常運転である第一モータ1のみの運転に切り替える。
【0036】
一方、ステップ110の判定の結果、第二モータ2で起動してないと判定された場合には、第一モータ1の際と同様に、第二モータ2の異常の有無を検出して(ステップ111)、異常の有無を判定する(ステップ112)。ステップ112の判定の結果、第二モータ2が異常を有していると判定された場合には、第二モータ2による起動処理を停止する(ステップ113)。
【0037】
ステップ112の判定の結果、第二モータ2が異常を有していないと判定された場合には、第二モータ2で再度起動を繰り返す(ステップ114)。この起動でモータ部3が駆動したか否かを判定し(ステップ115)、駆動した場合には、通常運転を行う(ステップ103)。一方、第二モータ2で繰り返し起動をかけても駆動しない場合には、更に駆動トルクを高めるため、第一モータ1と第二モータ2の双方で起動を開始する(ステップ116)。第一モータ1と第二モータ2で起動したか否かを判定し(ステップ117)、起動した場合には、通常運転を行う(ステップ103)。
【0038】
ステップ117の判定の結果、第一モータ1と第二モータ2の双方で起動できないと判定された場合には、ポンプ部3の凍結部分の引き剥がしを行うため、第一モータ1又は第二モータ2の少なくともいずれかのモータを正逆回転して起動を行う(ステップ118)。ポンプ部3の凍結状態が解消され、起動するまで正逆回転を繰り返す。これによりポンプ部3が正常に起動したら、第一モータ1のみの通常運転に切り替えて(ステップ103)、起動処理を終了する。
【0039】
以上のように本発明に係る水素ポンプ10によれば、第一モータ1と第二モータ2とを適宜組み合わせてポンプ部3を駆動させることができ、凍結等、ポンプ部3の状態に応じて、必要なトルクで駆動させることができる。
【0040】
また、ポンプ部3に隣接する第一モータ1は、耐水素脆性がたかく、水素脆性のおそれが少ない。さらに、第二モータ2は、水素脆性のおそれがある磁石であるが、第一モータ1と第二モータ2との隙間が水素透過性の膜で覆われ、第一モータ1から第二モータ2に侵入する水素をポンプ外へ排出することができるため、第二モータ2の水素脆性を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】実施の形態に係る水素ポンプの構成図である。
【図2】モータの起動制御を示すフローチャートである。
【図3】モータの起動制御を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0042】
1 第一モータ
2 第二モータ
3 ポンプ部
4 シャフト
5 カバー部
6 シール
10 水素ポンプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水素を圧送するポンプ部と、
前記ポンプ部を磁石の磁力により駆動させる第一モータ及び第二モータと、
前記第一モータと第二モータからの動力を前記ポンプ部に伝達する共通のシャフトと、を備えた水素ポンプであって、
前記第一モータは、前記ポンプ部と第二モータとの間に配置されており、
前記第一モータの磁石は、第二モータの磁石より水素脆性が少なく、
前記第二モータの磁石は、第一モータの磁石より磁力が高く、
前記第一モータと第二モータとの間には、水素をポンプ外へ排出する水素排出手段が設けられていることを特徴とする水素ポンプ。
【請求項2】
前記水素排出手段は、水素透過性の膜であることを特徴とする請求項1に記載の水素ポンプ。
【請求項3】
前記第一モータと第二モータとの間の空間を覆うカバー部を更に備え、
前記水素排出手段は、前記カバー部に形成された穴部であることを特徴とする請求項1に記載の水素ポンプ。
【請求項4】
前記シャフトは、前記第一モータの第一駆動軸と、前記第二モータの第二駆動軸と、が結合されており、
前記第一駆動軸は、第二駆動軸の径より小さいことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の水素ポンプ。
【請求項5】
前記第一モータの磁石は、フェライト磁石であり、
前記第二モータの磁石は、希土類磁石であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の水素ポンプ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−154787(P2007−154787A)
【公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−352032(P2005−352032)
【出願日】平成17年12月6日(2005.12.6)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】