説明

水素吸蔵合金およびニッケル水素二次電池

【課題】水素吸蔵容量が大きくかつ長寿命の水素吸蔵合金と、その水素吸蔵合金を用いたニッケル水素二次電池を提供する。
【解決手段】下記(1)式;
(R1−xMg)(Ni1−y ・・・(1)
ただし、RはLa,Ce,Pr,Ndまたはこれらの混合物、MはCo,Mn,Al,Cu,Fe,Zn,Si,Sn,B,C,Zrまたはこれらの混合物であり、x,yおよびzは、x:0.05〜0.30、y:0〜0.3、z:3.0〜4.0である。
で表される成分組成を有する水素吸蔵合金であって、PuNi型、CeNi型およびPrCo19型の結晶構造からなる相の合計が90vol%以上である水素吸蔵合金。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水素吸蔵合金に関し、特に、二次電池等の負極に用いる水素吸蔵合金と、その水素吸蔵合金を用いたニッケル水素二次電池に関するものである。
【背景技術】
【0002】
水素吸蔵合金は、機械的にあるいは物理的、化学的に、様々な応用の可能性を秘めており、将来の産業を担うキー材料の一つに挙げられている。例えば、水素吸蔵合金は、安全かつ容易に水素を吸蔵・放出できることから、新しいエネルギー変換材料やエネルギー貯蔵材料として注目されており、特に、水素の貯蔵・輸送、熱の貯蔵・輸送、熱−機械エネルギーの変換、水素の分離、精製、水素同位体の分離、水素を活物質とする電池、合成化学における触媒、および、温度センサなどに用いることができる機能性新素材として、広範囲にわたる応用が検討されている。
【0003】
さらに、近年、水素吸蔵合金を負極に用いたニッケル水素二次電池は、高容量である、過充電・過放電に強く高率充放電が可能である、クリーンである、ニッケルカドミウム電池と互換性があるなどの優れた特長を有するため、次世代の民生用電池として注目されており、その応用・実用化の研究が活発に行われている。
【0004】
ところで、水素を吸蔵する合金としては、水素と発熱的に反応する、つまり安定な化合物を形成し得る金属元素、例えば、Pd,Ti,Zr,V,希土類金属元素、アルカリ土類元素などを単体で用いる場合と、これらの金属元素を他の金属元素と合金化して用いる場合とがある。
【0005】
合金化して用いる場合には、金属−水素間の結合力を適度に弱めて、水素の吸蔵反応だけでなく離脱(放出)反応も比較的容易に行うことができるようになるほか、反応に必要な水素ガス圧(平衡圧;プラトー圧)の大きさ、平衡領域(プラトー領域)の広さ、水素を吸蔵する過程での平衡圧の変化(平坦性)などの吸蔵・放出特性を改善できる、化学的、物理的な安定性が高められる等の利点がある。
【0006】
上記水素吸蔵合金としては、従来、下記の合金系のものが知られている。
(1)希土類系(例えば、LaNi,MmNiなど)
(2)ラーベス系(例えば、ZrV,ZrMnなど)
(3)チタン系(例えば、TiNi,TiFeなど)
(4)マグネシウム系(例えば、MgNi,MgNiなど)
(5)その他(例えば、クラスター合金など)
【0007】
上記合金系の中で、従来、二次電池の電極材料としては、LaNiやMmNiなどの希土類系合金が主に使用されている。しかし、この材料を負極に用いた二次電池の放電容量は、既に理論容量の80%を超える段階まで到達しており、これ以上の高容量化には限界が見えつつある。
【0008】
そこで、さらに多量の水素を吸蔵(貯蔵)できる合金の開発が進められている。例えば、非特許文献1には、上記(1)の希土類−Ni系合金にマグネシウムを置換したMg−希土類−Ni系合金は、多量の水素ガスを吸蔵することが報告されている。しかし、この合金系は、例えば、La1−xMgNiの場合は、水素との安定性が高くて水素の放出速度が小さい、また、LaMgNiの場合は、水素吸蔵量は多いものの、アルカリ電解液中ではほとんど機能しない、等の問題があると言われている。
【0009】
また、特許文献1には、ロール冷却で急冷して製造する、組成が一般式(i);(R1−x)(Ni1−yで表され、特定の逆位相境界を有し、かつ結晶構造がLaNi型単相で表される水素吸蔵合金を含む水素吸蔵電極が開示されている。また、特許文献2には、鋳造法または焼結法により作製される、Mg−希土類−Ni系合金が開示されている。
【特許文献1】特許第3688716号公報
【特許文献2】特開平11−323469号公報
【非特許文献1】大角泰章、ソーダと塩素、34、447(1983)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、特許文献1に開示された組成が前述した一般式(i)で表され、特定の逆位相境界を有し、かつ結晶構造がLaNi5型単相で示される水素吸蔵合金を含む負極を備えた金属酸化物・水素二次電池は、現状では、放電容量およびサイクル寿命ともにまだ満足できるレベルのものではない。
【0011】
また、特許文献2で提案されているMg−希土類−Ni系合金は、高性能な水素吸蔵合金として期待されている合金系ではあるが、LaとNiの融点がそれぞれ921℃、1450℃であるのに対し、Mgの融点が650℃、沸点が1090℃と極端に低いため、溶解による合金製造が困難で、鋳造した合金の金属組織も不均一になりがちである。そのため、目的とした組成の均一な合金が得られず、MgCu型、MgZn型およびCaCu型の異相を多く含むため、寿命特性の良好な合金開発がこれまで行われていないのが実情である。
【0012】
そこで、本発明の目的は、水素の吸蔵容量が大きくかつ寿命特性にも優れる水素吸蔵合金と、その水素吸蔵合金を用いたニッケル水素二次電池を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
発明者らは、上記の課題を解決するために、合金を構成する各相の結晶構造に着目して鋭意研究を重ねた。その結果、合金中に占めるPuNi型、CeNi型およびPrCo19型の結晶構造からなる相の合計を90vol%以上、好ましくは95%以上とすることが、水素吸蔵合金の吸蔵量の増大と長寿命化に有利であるとの知見を得て、本発明を完成させた。
【0014】
すなわち、本発明は、下記(1)式;
(R1−xMg)(Ni1−y ・・・(1)
ただし、RはLa,Ce,Pr,Ndまたはこれらの混合物、MはCo,Mn,Al,Cu,Fe,Zn,Si,Sn,B,C,Zrまたはこれらの混合物であり、x,yおよびzは、x:0.05〜0.30、y:0〜0.3、z:3.0〜4.0である。
で表される成分組成を有すると共に、PuNi型、CeNi型およびPrCo19型の結晶構造からなる相の合計が90vol%以上である水素吸蔵合金である。
【0015】
本発明の上記水素吸蔵合金は、PuNi型、CeNi型およびPrCo19型の結晶構造からなる相の合計が95vol%以上であることを特徴とする。
【0016】
また、本発明の上記水素吸蔵合金は、上記xおよびzが、x:0.05〜0.25、z:3.25〜3.75であることを特徴とする。
【0017】
また、本発明の上記水素吸蔵合金は、MgCu型、MgZn型およびCaCu型の結晶構造からなる相の合計が5vol%未満であることを特徴とする。
【0018】
また、本発明は、上記の水素吸蔵合金を負極に用いることを特徴とするニッケル水素二次電池である。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、従来のCaCu型の合金と比べて、水素吸蔵量が多くて寿命特性にも優れた水素吸蔵合金を提供することができる。また、本発明によれば、上記水素吸蔵合金を負極に用いることにより、長寿命で高率放電特性に優れたニッケル水素二次電池を安価に提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明に係る水素吸蔵合金は、希土類元素、マグネシウムおよびNiを主成分としたMg−希土類−Ni系合金であり、下記(1)式;
(R1−xMg)(Ni1−y ・・・(1)
で表される成分組成を有するものである。
ここで、上記のRは希土類元素を、MはNiの置換元素を意味する。また、上記x,yおよびzは、それぞれx:0.05〜0.30、y:0〜0.3、z:3.0〜4.0の範囲の値である。以下、詳細に説明する。
【0021】
R:希土類元素
本発明の水素吸蔵合金は、希土類−Ni系合金をベースにして開発したものであり、希土類元素(R)は必須の元素である。ここで、上記希土類元素とは、具体的には、La,Ce,Pr,Ndまたはこれら元素の2種以上の混合物(ミッシュメタル;Mm)からなるものである。
【0022】
x:0.05〜0.30
また、本発明の水素吸蔵合金は、上記希土類元素の一部をMgで置換してなることを特徴とするものであり、Mgの含有を必須とする。というのは、Mgは、後述するPuNi型、CeNi型およびPrCo19型の結晶構造を有する相を安定化する効果があるからである。上記効果を発現させるためには、Mgによる希土類元素の置換量xを0.05〜0.30の範囲とする必要がある。0.05未満では、Mg含有量の少ないCaCu型構造を有するAB相が生成し易く、一方、xが0.30を超えると、Mg含有量の多いMgCu型およびMgZn型の構造を有するAB相の量が多くなるため、いずれの場合も電池寿命が短くなる。なお、Mgは、アルカリにより腐食され易い元素であるため、電池寿命をより向上するためには、xは0.05〜0.25の範囲とするのが好ましい。
【0023】
M:Niの置換元素
本発明の水素吸蔵合金は、Mg−希土類−Ni系合金であり、Niの含有を必須とする。しかし、単純な、Mg−希土類−Ni系合金では、電池容量と寿命特性の両立が困難であるため、Niの一部を他の金属Mで置換することが好ましい。Niに換えて、合金化が可能な元素Mとしては、Co,Mn,Al,Fe,Cu,Zn,Si,Sn,Zr,B,Cを挙げることができ、これらの中から選ばれる1種または2種以上で置換することが好ましい。
【0024】
y:0〜0.3
Niを上記置換元素で置換することによって、合金の寿命特性を向上することができる。しかし、Niの置換量yが0.3を超えると、水素吸蔵量が減少し始めるため、yの上限は0.3とする。なお、合金の寿命特性に大きな影響を及ぼすPuNi型、CeNi型およびPrCo19型の結晶構造を有する相を安定化する観点からは、0.25以下であることが好ましい。
【0025】
z:3.0〜4.0
(Ni1−yと(R1−xMg)の比((Ni1−y/(R1−xMg))であるzは、3.0〜4.0の範囲とする必要がある。zが3.0未満では、AB相の生成量が多くなるため、寿命特性が劣化し、一方、zが4.0を超えると、AB相の生成量が多くなり、電池容量と寿命特性の両立が困難となるためである。なお、PuNi型、CeNi型およびPrCo19型の結晶構造を有する相の割合をさらに高めるためには、zは3.25〜3.75の範囲とすることが好ましい。
【0026】
なお、本発明の水素吸蔵合金は、上記(1)式で表される成分組成からなることの他に、PuNi型、CeNi型およびPrCo19型の結晶構造からなる相の合計が90vol%以上であることが必要である。というのは、PuNi型、CeNi型およびPrCo19型の結晶構造からなる相は、水素の吸蔵能力に優れているため、それら相の合計量を90vol%以上とすることにより、高容量の水素吸蔵合金を得ることができるからである。
【0027】
また、PuNi型、CeNi型およびPrCo19型の結晶構造からなる相は、充放電に伴う水素吸蔵・放出を繰り返しても相の分解が起こり難い性質があるため、これらの相の合計量を90%以上とすることにより、寿命の向上を図ることもできる。さらに、従来の水素吸蔵合金は、微粉化を抑制するために、高価なCoを添加していたが、本発明の合金では、上記相の合計量を制御によって微粉化が防止できるので、Coの添加が不要となり、低コスト化が可能となる。
【0028】
上記効果をより高めるためには、PuNi型、CeNi型およびPrCo19型の結晶構造からなる相の合計量を95vol%以上とすることが好ましい。
一方、上記以外のMgCu型およびMgZn型およびCaCu型の結晶構造からなる相は、基本的に電池容量と結晶構造の安定性の両立が困難であるため少ないほどよく、合計で5vol%未満に制御することが好ましい。
【0029】
なお、各相の結晶構造の同定方法には、透過電子顕微鏡を用いる方法や3軸ゴニオメーターを装備したX線構造解析装置で微細単結晶粒を測定する方法等があるが、いずれも局部的な解析となるため好ましくない。この点、粉末X線回折の測定結果をリートベルト法で解析する方法は、広い範囲の結晶構造が解析できるため好適に用いることができる。
【0030】
次に、本発明に係る水素吸蔵合金の製造方法について説明する。
本発明の水素吸蔵合金は、成分組成を上記範囲としただけでは得られない。すなわち、合金の成分組成を上記範囲に調整し、溶解し、鋳造するだけの製造方法では、合金中に占めるPuNi型、CeNi型およびPrCo19型の結晶構造からなる相の合計量は、せいぜい80vol%程度であり、90%以上とすることはできない。しかし、発明者らの検討結果によれば、上記成分組成からなる水素吸蔵合金を、500〜1200℃×1分〜100時間の範囲で適正な熱処理を施す、すなわち、各合金の成分組成に応じて、PuNi型、CeNi型およびPrCo19型の結晶構造が最も生成し易い温度と時間で熱処理を施すことによって、上記相の合計量を90%以上とすることができる。
【0031】
なお、本発明の水素吸蔵合金は、Mgを必須として含有するところに特徴があるが、Mgは、融点が650℃、沸点が1090℃と、他の合金成分と比較して極端に低く、蒸気圧が高い金属であることは上述した通りである。そのため、Mg含有合金の熱処理を、従来のように、真空中あるいは減圧不活性ガス雰囲気中で行った場合には、熱処理で均質化しても、その後の冷却過程で蒸発したMgが合金表面に凝縮、再拡散して、均質性の低下を招く。そこで、本発明の水素吸蔵合金を熱処理するに当たっては、蒸発したMgをトラップすることができるガスフロー炉を用いて行い、異相に存在する過剰なMgを蒸発除去すると共に、蒸発したMgを炉外に排出し、冷却過程でMgの凝縮が起こらないようにすることが好ましい。
【実施例1】
【0032】
表1に示した成分組成からなるA〜Gの7種類の合金を、高周波誘導加熱炉を用いて、アルゴンガス雰囲気下で溶解し、鋳造して鋳塊とし、次いで、この鋳塊に、アルゴンガス雰囲気下で加熱温度を700〜1000℃の範囲で変化させた熱処理を施し、合金を構成する結晶構造の異なる各相の量を種々に変化させた。その後、該熱処理後の鋳塊を、ハンマーミルやロッドミル等を用いて粉砕して、平均粒径が35〜37μmの水素吸蔵合金粉末を得、下記の試験に供した。
<結晶構造同定>
上記の各水素吸蔵合金粉末について、X線回折を行い、各合金粉末を構成する相の結晶構造を同定し、それぞれの相の体積分率を求めた。なお、X回折測定結果から、各相の体積分率を算出する方法としてはリートベルト法を用いた。
<二次電池特性の評価>
上記の各水素吸蔵合金粉末に、PVA,PTFEなどを所定量含有する水溶液を添加し、混合してペーストとし、次いで、このペーストをパンチングプレートに塗布して乾燥し、ロールで加圧して厚さが0.6〜0.8mmの負極板とした。次いで、上記負極板と、別途準備した焼結した水酸化ニッケルからなる正極板とにリード線を溶接して取り付け、6NのKOH電解液に浸漬して評価用のニッケル水素二次電池を作製した。
そして、各水素吸蔵合金を用いたそれぞれの電池について、20℃、0.2Cの条件で、負極容量に対して120%の充電したのち30分間充電を休止し、その後、0.2Cで、電池電圧が0.95Vになるまで放電する充放電を100回繰り返して、その間に得られた最大の放電容量をCmaxとし、その最大容量Cmaxと充放電を100回繰り返し後の放電容量C100との比(C100/Cmax)を容量維持率として求めた。なお、本実施例においては、最大容量Cmax≧350mAh/g、容量維持率≧0.90を目標特性とした。
【0033】
各合金の結晶構造の同定結果およびニッケル水素二次電池の特性評価結果を表2に示した。この結果から、本発明の成分組成を満たし、かつ、PuNi型、CeNi型およびPrCo19型結晶構造を有する相の合計が90vol%以上である合金を用いた二次電池(No.1,2,5および6)では、二次電池の最大容量が350mAh/g以上でかつ容量維持率が0.90以上であり、いずれも目標特性を満たしている。これに対して、本発明の成分組成を満たさないC〜Gの合金(No.9〜13)および本発明の成分組成を満たしてはいるが、PuNi型、CeNi型およびPrCo19型結晶構造を有する相の合計が90vol%未満である合金を用いた二次電池(No.3,4,7,8)は、放電容量および容量維持率が目標を満たしていないことがわかる。
【0034】
【表1】

【0035】
【表2】

【実施例2】
【0036】
実施例1で用いた表2の水素吸蔵合金粉末について、全自動ジーベルト装置を用いてPCT(水素圧力−組成−温度)曲線の測定を行った。測定は、合金粉末約5gをステンレス製の反応容器に封入し、80℃まで加熱して真空脱気後、0℃で約3MPaの条件で水素を吸蔵させ、再度80℃で真空脱気して水素を放出させる操作を数回繰り返す活性化処理を施してから、100Pa〜1.5MPaの圧力範囲で行った。
【0037】
図1は、一例として、No.1(発明例)およびNo.4(比較例)のPCT曲線の測定結果を示したものであり、縦軸は平衡水素圧、横軸は金属原子1個当たり吸蔵される水素原子数(H/M)を表している。これから、本発明に適合する合金は、比較例の合金と比較して、プラトーの平坦性に優れるとともに、プラトー領域も広い(水素吸蔵量が多い)ので、ニッケル水素二次電池の負極に用いる水素吸蔵合金として適していることがわかる。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明の技術は、ニッケル水素二次電池の負極に用いる水素吸蔵合金に限定されるものではなく、水素の分散輸送や貯蔵に用いられる水素吸蔵合金にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の水素吸蔵合金のPCT曲線を、比較例の合金と比較したグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記(1)式で表される成分組成を有すると共に、PuNi型、CeNi型およびPrCo19型の結晶構造からなる相の合計が90vol%以上である水素吸蔵合金。

(R1−xMg)(Ni1−y ・・・(1)
ここで、R:La,Ce,Pr,Ndまたはこれらの混合物
M:Co,Mn,Al,Cu,Fe,Zn,Si,Sn,B,C,Zrまたはこれらの混合物
x:0.05〜0.30、y:0〜0.3およびz:3.0〜4.0
【請求項2】
PuNi型、CeNi型およびPrCo19型の結晶構造からなる相の合計が95vol%以上であることを特徴とする請求項1に記載の水素吸蔵合金。
【請求項3】
x:0.05〜0.25およびz:3.25〜3.75であることを特徴とする請求項1または2に記載の水素吸蔵合金。
【請求項4】
MgCu型、MgZn型およびCaCu型の結晶構造からなる相の合計が5vol%未満であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の水素吸蔵合金。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の水素吸蔵合金を負極に用いることを特徴とするニッケル水素二次電池。

【図1】
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【公開番号】特開2007−291474(P2007−291474A)
【公開日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−122955(P2006−122955)
【出願日】平成18年4月27日(2006.4.27)
【出願人】(000231372)日本重化学工業株式会社 (14)
【Fターム(参考)】