説明

水素発生器

固体水素源(例えば、ハウジング内に配置された水素化ホウ素ナトリウム)と、固体水素源に接触するよう流体(例えば、水)を案内するよう構成される注入口を含む水素発生器。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、水素発生器に係る。
【0002】
電気化学電池は、一般的に2つ以上の反応物質間の電気化学反応から電気エネルギーを供給可能な装置である。一般的に、電気化学電池は、陰極及び陽極と呼ばれる2つの電極と、電極間に配置された電解質を含む。陰極の活物質と負極の活物質が直接反応することを防ぐために、電極は、セパレータによって互いから電気的に絶縁される。
【0003】
時として水素燃料電池と呼ばれる1つのタイプの電気化学電池では、陰極反応物質は、水素ガスであり、陽極反応物質は酸素(例えば、空気から)である。陰極において、水素の酸化が陽子及び電子を生成する。陽子は、陰極から電解質を通り陽極に流れる。電子は、陰極から陽極に外部の電気導体を通り流れ、この導体は、負荷を駆動するために電気を供給することができる。陽極において、陽子及び電子は、酸素と反応して水を生成する。水素は、水素化物の燃焼によって、又は、水素化物の溶液又はスラリーの加水分解によって、水素貯蔵合金から発生可能である。
【0004】
1つの面において、水素発生器は、ハウジングと、ハウジング内に配置された固体水素源と、固体水素源に接触するよう流体を案内するよう構成される注入口とを含む。注入口は、ウィッキング(wicking)領域に接触可能である。ウィッキング領域は、流体に対し親和性を有するウィッキング材料を含むことが可能である。ウィッキング材料は、親水性材料を含むことが可能である。ハウジングは、水素ガス排出口を含むことが可能である。水素発生器は、ハウジングの一端において、注入口及び水素ガス排出口を含むエンドキャップを含むことが可能である。水素ガス排出口は、ガス透過性膜を含むことが可能である。注入口は、固体水素源への流体の流速を制御するよう構成される流体制御システムに流体接続されることが可能である。発生器は携帯可能である。
【0005】
別の面において、水素を発生する方法は、陽子源を含む流体と、水素を水素燃料電池に供給するよう構成される排出口を有するハウジング内に配置される固体水素源とを接触させる段階を含む。流体と固体水素源は、流体を水素発生器内に導入することによって接触可能である。水素発生器は、ハウジングを含むことが可能である。固体水素源及び注入口は、固体水素源に接触するよう流体を案内するよう構成可能である。この方法は、流体内に触媒を溶解させる段階を含むことが可能である。特定の状況において、この方法は、流体を、注入口を介してウィッキング材料に通す段階を含むことが可能である。この方法は更に、例えば、発生器を出る水素量を決定することによって固体水素源に到達する流体量を制御する段階を含むことが可能である。流体は、水又は別の陽子源を含むことが可能であり、これは、固体水素源に水蒸気として供給可能である。
【0006】
別の面において、水素発生器を製造する方法は、固体水素源をハウジング内に配置する段階を含む。ハウジングは、固体水素源に接触するよう流体を案内するよう構成される注入口を含む。この方法は、例えば、固体水素化物とウィッキング材料を合わせることによって、固体水素化物からハウジングインサートを形成する段階を含むことが可能である。
【0007】
固体水素化物は、ウィッキング材料からのウィッキング領域と固体水素化物の領域とを構成することによってウィッキング材料と合わされることが可能である。ウィッキング領域は、固体水素化物の領域を通るウィッキング材料のチャネルを形成することによって、又は、例えば、層状ロールを形成するよう固体水素化物の領域に隣接して層を丸めることによって固体水素化物の領域に隣接する層を形成することによって、構成可能である。チャネルは、ハウジングの長軸に沿って、ハウジングの放射軸に沿って、又はそれらの組合せで延在可能である。特定の状況において、ウィッキング材料は、触媒と合わされることが可能である。本発明の方法は更に、固体水素源に接触してエンドキャップを配置する段階を含む。エンドキャップは、注入口及び水素ガス排出口を含む。注入口は、固体水素源への流体の流速を制御するよう構成される流体制御システムに流体接続されることが可能である。
【0008】
固体水素源は、例えば、親水性材料といったウィッキング材料のウィッキング領域と、固体水素化物の領域とを含むことが可能である。ウィッキング領域は、固体水素化物の領域に隣接して層を形成可能である。例えば、ウィッキング領域及び固体水素化物の領域は、層状ロールを形成する。ウィッキング領域は、固体水素化物の領域を通るチャネルであることが可能である。このチャネルは、ハウジングの長軸、ハウジングの放射軸、又はハウジングの両方の寸法に沿って延在可能である。例えば、ハウジングは、円筒型であることが可能であり、チャネルは、円筒体の長さ方向に沿って延在可能である。
【0009】
固体水素源は、アルカリ又はアルカリ土類の水素化物、アルミニウム水素化物、又はホウ化水素を含む水素化物の塩といった固体水素化物を含むことが可能である。ホウ化水素は、水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリウム、又はそれらの混合物であることが可能である。固体水素化物は、ペレット、タブレット、円柱、層又はチューブであることが可能である。固体水素化物は、ウィッキング材料と合わされることが可能である。例えば、固体水素源は、固体水素化物とのウィッキング材料の混合物であることが可能である。ウィッキング材料は、触媒を含むことが可能である。流体は、水素ガスを形成するよう固体水素源内で反応可能な陽子源を含むことが可能である。例えば、陽子源は、水を含むことが可能である。
【0010】
水素発生器の実施例は、1つ以上の以下の利点を含むことが可能である。水素発生器は、他の水素源に対して優位性のある容積測定及び重力測定的容量を有することが可能である。例えば、固体水素源は、同様の材料のスラリー又は溶液に基づいた装置に比べて発生器における容積測定的エネルギー密度を増加する。固体水素源におけるウィッキング領域の設計は、発生器内に含まれた材料の水素ガスへのより完全な転換をもたらすことが可能である。水素発生器は、燃料電池に安全に且つ信頼度が高く、また、制御可能な方法で燃料を供給可能である。固体水素全体に触媒を添加することは、発生器による水素の発生を制御又は調節することが可能であり、これは、発生器の全体の運転温度を減少し、また、安全係数を改善することが可能である。水素発生器の構成要素は、他の水素源の構成要素に比べて比較的安価であることが可能である。本発明の水素発生器は、水素ガスの経済的で、小型で、携帯可能で、及び/又は使い捨て可能な発生源であることが可能である。固体水素化物に基づいた水素発生器は、リバーシブルな金属水素化物合金を使用する水素源に対して小さい重量であることが可能である。
【0011】
電気化学電池性能も改善することが可能である。特に、化学量論的な量の2倍の水が添加される固体の水素化ホウ素ナトリウムは、携帯可能消費者電子装置に現実的な数の燃料電池システム構成要素を使用してそのような携帯可能消費者電子装置に電力を供給するのに、リチウムイオン充電式電池と比較して、ランタイムにおける50%以上の改善をもたらすことが算出された。更に、最適な固体水素化物の使用は、水の投入及び水素回収に割り当てられた最小容積とのバランスを取ることが可能であり、この容積は、固体水素化物マトリクス全体の様々な疎水性及びウィッキング材料の配置によって調整又は変更可能である。これは、反応物質の改善された使用及び水素発生率の改善された制御を可能にする。
【0012】
1つ以上の実施例の詳細を、添付図面及び以下の説明に記載する。他の特徴及び利点は、この説明及び図面、更に請求項から明らかであろう。
【0013】
図1を参照するに、電気化学システム10は、内部容積16を画成するハウジング14を含む水素発生器12を含む。水素発生器の内部容積内に、固体水素源18が配置される。注入口20は、流体容器22内にある流体を、固体水素源18に接触するよう案内するよう構成される。注入口20は、固体水素源18内に含まれることが可能である、例えば、親水性材料のウィッキング領域24を接触可能である。ハウジング14は、水素を水素燃料電池に供給するよう構成可能な水素ガス排出口26を含むことが可能である。
【0014】
ハウジング14の水素ガス排出口26は、ガス透過性膜を含むことが可能である。膜は、排出口から潜在的に出うる任意の液体成分を封じ込めることが可能であり、それにより、ハウジングから流体の漏出を制限する又は阻止するよう支援する。ガス透過性膜は、ガス、特に水素ガスが、妨げられることなくハウジングから出て、同時に、濾過作用によって固体粒子が水素発生ハウジングから出ることを阻止する。ガス透過性膜は、ポリ(アルカン)、ポリ(スチレン)、ポリ(メタクリレート)、ポリ(ニトリル)、ポリ(ビニル)、フルオロポリマー、ポリ(ジエン)、ポリ(キシリレン)、ポリ(オキシド)、ポリ(エステル)、ポリ(カーボネート)、ポリ(シロキサン)、ポリ(アミド)、ポリ(ウレタン)、ポリ(スルホン)、ポリ(アリールエーテルエーテルケトン)といったポリマー、又は、セルロース、又は、液体を制限するためには十分に疎水性且つ微小孔性であるが水素透過を可能にする繊維又は鉱物といった多孔性材料、又はそれらの組合せを含むことが可能である。ガス透過性膜を形成するために適した組合せには、コポリマー、ポリマー混合物、及び無機−有機合成物を含む合成物が含まれる。図1に示すハウジング14は、1つの水素ガス排出口しか有さないが、一部の場合では、ハウジングは、所望の水素ガスの滑らかな排出を可能にする1つ以上の水素ガス排出口を有する。適切な透過率を得るために、表面面積の広いガス透過性膜構成、例えば、平行微小管、チャネル、又は層を使用可能である。ガス透過性膜は、発生器の排出口26において配置されるか、又は、発生器と一体にされることが可能である。
【0015】
水素発生器12は、ハウジングの一端においてエンドキャップ30を含むことが可能である。エンドキャップ30は、注入口20を含む。特定の実施例では、エンドキャップ30は、水素ガス排出口(図1には図示せず)を含む。この水素ガス排出口は、ガス透過性膜を含むことが可能である。ガス透過性疎水性材料は、電池内に湿ったガス状の水素がないようにするための通路として使用可能である。
【0016】
ハウジング14は、円筒ハウジングであることが可能である。ハウジングは、ニッケル又はニッケルメッキされたスチール、ステンレススチール、又はアルミニウムクラッドステンレススチールといった金属、又は、ポリカーボネート、ポリビニルクロライド、ポリプロピレン、ポリスルホン、ABS、又はポリアミドといったプラスチックから形成可能である。ハウジングは、1cm乃至30cmの長さと、1cm乃至20cmの幅即ち直径を有することが可能である。ハウジングは、1cm乃至9,400cmの容積を有することが可能である。
【0017】
固体水素源は、アルカリ又はアルカリ土類の水素化物、アルミニウム水素化物、又はホウ化水素といった固体水素化物を含むことが可能である。ホウ化水素は、水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリウム、又はそれらの混合物であることが可能である。固体水素化物は、ペレット、タブレット、円柱、層、又はチューブであることが可能である。一部の場合では、固体水素源は、金属(例えば、亜鉛、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、またはスズ)といった酸化可能な金属を含むことが可能である。
【0018】
注入口によって案内される流体は、水素ガスを発生するよう固体水素源内で反応可能な陽子源を含むことが可能である。例えば、陽子源は、水を含むことが可能であり、固体水素源は、固体水素化物を含むことが可能である。水素ガスの発生を促進するために、触媒が流体内に含まれるか、又は、流体が固体水素源において反応する際に流体に添加されることが可能である。一般的に、水素は、流体と固体水素源を接触させることによって発生される。流体及び固体水素源は、流体を水素発生器内に導入することによって接触可能である。固体水素源に到達する流体の量は、例えば、発生器を出る水素量を決定することによって、制御可能である。
【0019】
固体水素源は、結合剤を含むことが可能である。結合剤の例には、ポリエチレン粉末、ポリプロピレン、ポリブチレン、ナイロン、ポリアクリルアミド、ポリアクリレート、ポリビニルクロライド、ポリスチレン、ポリメチルペンテン、ポートランドセメント、又は、ポリビニリデンフルオライド或いはポリテトラフルオロエチレンといったフルオロカーボン樹脂を含む。特定の実施例では、結合剤は、繊維状ポリマー織物(例えばポリビニルアルコール繊維)といった親水性材料であることが可能である。固体水素源は、0.01乃至10重量%を含むことが可能である。
【0020】
固体水素源は、領域24の一部を形成可能なウィッキング材料を含むことが可能である。ウィッキング材料は、繊維状ポリマーであることが可能である。ウィッキング材料は、親水性材料を含むことが可能である。親水性材料の例は、ナイロン、ポリアクリルアミド、ポリアクリレート、ポリビニルクロライド、置換ポリスチレン、又はポリビニルアルコールを含む。例えば、ウィッキング材料は、ポリビニルアルコール繊維を含むことが可能である。ウィッキング材料は、他の添加物を含むことが可能である。例えば、ウィッキング材料は、表面活性剤(例えば、Sigma-Aldrichから販売されるTriton X-100)を含むことが可能である。表面活性剤は、ウィッキング材料を濡らすことを支援可能であり、これは、ウィッキング材料を通る流体の動作の速度を変更することができる。
【0021】
触媒は、流体の構成成分であるか、又は、ウィッキング材料上に散布される、ウィッキング材料内に溶解される、或いはウィッキング材料上にコーティングされることが可能である。後者の場合、触媒は、流体が固体水素源に接触する又は固体水素源内を通過する際に流体内に溶解されることが可能である。ウィッキング材料への触媒の搭載量は、0.01乃至5重量%であることが可能である。触媒は、例えば、ルテニウム又はコバルト塩、又はそれらの混合物といった遷移金属塩を含むことが可能である。触媒は、塩化コバルト(II)、塩化鉄(II)といった、水素化ホウ素ナトリウムとの水の反応を始動させる水溶性の遷移金属塩であることが可能である。触媒は、固体水素源マトリクス内に分散された、又は、固体水素源マトリクスとは別個の固体水素源構成内に分布された不活性基材(シリカ、アルミナ、ゼオライト等)上の乾燥金属又は金属塩として固体水素源マトリクス内に乾燥型で貯蔵されるか、又は、水溶液として導入されることが可能である。水溶性金属塩は、水素化ホウ素ナトリウムによる還元の際に生成される触媒性の自然金属粒子の大きい表面領域によって高い活性を有する。或いは、触媒面は、巻き電池構成における丸められるべきテープに共にラミネート可能な金属箔であることが可能である。
【0022】
ウィッキング材料と、固体水素源内の固体水素化物の組合せは、ウィッキング材料のウィッキング領域と固体水素化物の領域を形成可能である。ウィッキング材料は、流体を固体水素化物に案内する又は毛管作用で運ぶ。これは、発生器における固体水素化物をより完全に消費することによって水素ガスの総発生量をよくすることが可能である。このことは、固体水素源の容積全体に流体をより完全に行き渡らせることによって実現可能である。
【0023】
1つの例では、ウィッキング領域は、固体水素化物の領域を通るチャネル内に組み込まれることが可能である。チャネルは、ハウジングの長軸方向に沿って、ハウジングの放射軸に沿って、又は、ハウジングの両方の寸法に沿って延在可能である。図2Aを参照するに、チャネル70(又は、図示するように均等に分布可能な複数のチャネル)は、固体水素化物、又は、結合剤或いは添加物との固体水素化物の混合物のペレット72の長さに沿って延在可能である。図2Bを参照するに、チャネル74は、円筒ペレット76を通り半径方向に延在する溝であることも可能であり、これは更にペレットの長さに沿っても延在可能である。図3A−Fを参照するに、タブレット80が、ハウジング内にはまるよう構成される円筒体といった構造を形成するよう積み重ねられる。図3A及び3Cを参照するに、ウィッキング材料の層82がタブレット80間に配置されることが可能であり、それによりウィッキング領域は、構造の長軸に対して放射方向に延在する。タブレット又はペレットは、固体水素化物を含む粉末を押圧することによって準備可能である。図3A及び3Bを参照するに、ウィッキング材料の単一のチャネル84は構造の長さに沿って延在する。チャネルは、ドリルあけ又はそれ以外の方法で、ペレット内に長さ方向の孔を形成することによって準備可能である。図3C−3Eを参照するに、例えば2乃至8個のチャネルである複数のチャネル86がタブレット80の周りに配置可能である。図3Fを参照するに、ウィッキング材料のチャネル層88が、タブレット80の外周を囲むことが可能である。図3E及び3Fを参照するに、ウィッキング材料(チャネル86又はチャネル層88)が隙間容積90を可能にする設計が、ハウジング14とタブレット80との間において発生器設計内に組み込むことを可能にする。隙間容積90は、水素が発生される際にペレットに生じる容積膨張に対応するよう選択可能である。
【0024】
固体水素化物の円筒ペレットを形成することによって、水素を生成するための缶容積の最大利用が可能である。例えば、固体水素化物粉末は、その材料の略理論密度である実際の密度(水素化ホウ素ナトリウムに対して1.074g/ccの理論密度の98%より大きい)を有するペレットに押圧されることが可能である。しかし、材料の高密度ペレット内への水の拡散及び材料の高密度ペレットからの水素の拡散は、水素化物の不動態化、ペレット内に捕捉された気泡、及び水素の流れを妨害する水のポケットによって不十分となりうる。このことは、固体ペレット内に又は固体ペレット間に親水性及び疎水性の材料の領域を形成することによって解決可能である。ウィッキング材料は、触媒の基材として使用可能である。流体は次に、触媒を溶解し、化学水素化物との反応を開始するよう触媒の中を運ばれることが可能である。領域の相対寸法は、固体水素化物内への流体の拡散距離が最小限にされることが可能であるよう、また、ウィッキング材料が移動する容積も最小限にされることが可能であるよう選択可能である。特定の構造は、同時に流体の横方向拡散及び軸方向拡散を可能にする。
【0025】
別の例では、親水性材料の領域が、固体水素化物の領域に隣接して層を形成可能である。図4Aを参照するに、固体水素源の円筒ペレット90は、固体水素化物といった粉末材料を押圧することによって形成可能である。図4Bを参照するに、円筒ペレット90は、ハウジング14内において積み重ねられることができ、また、親水性材料(図示せず)が、円筒体のスタック内又はスタックの周りに導入可能である。図5を参照するに、ウィッキング領域及び固体水素化物の領域は、ウィッキング層100と水素化物層102を形成可能である。これらは、層状ロール104を形成するよう丸められることが可能である。例えば、水素化ホウ素ナトリウムの層が、水素発生を可能にするよう反応物質に水を案内するよう使用されうる親水性/疎水性不活性セパレータ間にロールされた粉末として分散可能である。単層燃料テープは、親水性結合剤及び親水性繊維のアレイと混ぜ合わされた水素化ホウ素ナトリウムを含むことが可能である。この材料から形成されるテープは、製紙法と似た方法で形成可能である。燃料テープ(紙)は、層を分離するためにまた水素が発散可能とするために疎水性膜と共に丸められることが可能である。このようなシステムでは、触媒は水中に溶解可能であり、次に、それは1つの端からロール内に入れられることが可能である。又は、触媒は、テープ又はセパレータ層内に組み込まれることが可能である。
【0026】
より具体的には、燃料/触媒システムからなるテープは、均一のメッシュサイズを有することが可能な粉末状の固体水素化物と、好適な溶媒内にある親水性結合剤の混合物を形成することによって製造可能である。結合剤及び溶媒の両方は、固体水素化物に対して非反応性でなければならない。結合剤の例は、coathylene(商標)又はイソブチレンを含む。可能な溶媒は、Isopar G.といった重質炭化水素を含む。結合剤は、固体水素化物の10重量%未満であるべきである。固体水素化物/結合剤/溶媒の混合物は、混ぜ合わされ、燃料テープのシートを形成するようRondoコーターといったロールコーターを使用して平らなシートにのばされることが可能である。親水性布又はウィッキング材料の別個のシートに塩化コバルト溶液が染みこませられ、触媒シートを形成するよう乾燥されることが可能である。この触媒シートは、構造を形成するために燃料テープと共に一定の厚さに伸ばされることが可能である。張力下でローリングすることによって、これは、単位容積あたりにより多くの活物質を利用可能とする。ロールが円筒ハウジング内に入れられると、水はウィッキング材料に接触可能であり、ウィッキング材料は触媒を溶解させ、燃料テープとの反応を開始する。水素は、ロールの端に位置するエンドキャップ内の疎水性材料によって覆われる孔を通り拡散する。水素排出口の数及び膜の選択(疎水性及びガス透過性に基づく)は、水素発生率を最大とするよう選択可能である。85%以上の水素発生量が実現可能である。流体を分配することで、固体水素源によって発生された熱は、周囲温度に又は周囲温度辺りに制御され且つ維持可能である。
【0027】
流体に水が含まれる場合、流体は、固体水素源に、液相又は気相で供給可能である。気相で供給される場合、このアプローチは、水が、装置の幾何学的向きに関係なく予測可能に且つ信頼度が高く固体水素源により効率よく供給されることを可能にする。例えば、発生器内には、水が注入口を通る前又は通る間にレザバ内の液体水を蒸発させる小型抵抗加熱器が含まれることが可能である。別の例では、気相水への液体水の制御された変換を可能にするよう膜システムを使用可能である。気相水は、次に固体水素源内に案内される。水素発生が開始した後、水素発生から発生した熱は、液体水を蒸発させるための熱を供給するよう使用可能であり、それにより、抵抗加熱が使用開始時に必要となるようにすることを可能にする。
【0028】
エンドキャップ30は、システムの安全性を制御し、固体水素源全体に流体を行き届かせることによって固体水素源の利用を最大限にするよう設計可能である。特に、エンドキャップ30は、流体と固体水素源との間に大きい接触面積を有するよう設計可能である。この面積は、固体水素源内への流体の拡散距離を最小限にし、装置からの総水素発生量を向上する。図6A及び6Bを参照するに、エンドキャップ30は、注入口20及び水素排出口110を含む。水素排出口110は、固体水素源と接触する表面を最大にするようエンドキャップの面積全体に配置可能である。このことは、発生されたガスの収集を容易にする。上述したように、疎水性膜といったガス透過性膜が、固体と液体を発生器内に封じ込めるよう水素排出口を覆うことが可能である。図6Cを参照するに、エンドキャップ30は、ここでは層状ロールとして示す固体水素源18の端上に位置付けられることが可能である。水素排出口110は、固体水素源18の端上に位置付けられて、発生されたガスの収集を容易にする。注入口20は、ウィック112に接触し、これらは、キャップ30の接触面上のウィッキング材料の溝又は導管でありうる。ウィック112は、流体が固体水素源に供給されるに従って流体を均等に分配する幾何学パターンで水を分配するようキャップ上にパターンが付けられることが可能である。ウィックは、ウィック間の燃料テープの放射方向アーク長を最小限にするようパターンが付けられることが可能である。
【0029】
図1を参照するに、電気化学システム10において、水素発生器12の水素ガス排出口26は、水素燃料電池50に接続される。燃料電池50は、内部容積54を画成するハウジング52を有する。内部容積内には、電解質60によって分離される陰極56及び陽極58がある。ハウジングは、更に、酸素又は空気注入口62と、酸素を使い果たした空気も出ることが可能である空気及び水排出口64と、水素注入口66を有する。水素注入口66は、水素発生器12の水素ガス排出口26と着脱可能に接続可能である。水素発生器と水素燃料電池間の接続は、水素ガスのための導管を与えることが可能である。従って、水素発生器によって生成された水素ガスは、燃料電池に移動することが可能であり、また、燃料電池では、燃料電池陰極56によって消費可能である。水素発生器と燃料電池間の接続は、弁又は燃料電池への水素の流れを制限する他の手段を用いて、必要に応じて閉じたり開けたりすることが可能である。導体68が、電流が生成されたときに負荷を駆動するよう陰極56と陽極58を接続可能である。
【0030】
燃料電池50において、陰極56は、水素ガスを酸化させて陽子と電子を生成する。陽子は、電解質60を通り陽極58に移動する。陽極では、陽子は、酸素又は空気注入口62から供給される酸素と、導体68を通る電子と結合して水を生成する。水は、空気及び水排出口64を通り燃料電池から出ることが可能である。フィードバック収集導管(図示せず)は、燃料電池陽極から水を回収し、水素発生器に供給可能である。燃料電池の陰極56は、陽子及び電子を生成するよう水素ガスと相互作用可能な材料から形成可能である。この材料は、水素ガスの解離及び酸化のための触媒作用をもたらすことの可能な任意の材料であることが可能である。このような材料の例は、例えば、プラチナ又は貴金属、プラチナ−ルテニウムといったプラチナ又は貴金属合金、又は、カーボンブラック上に分散されたプラチナを含む。陽極58は、水を形成するよう酸素、電子、及び陽子間の反応のための触媒作用をもたらすことの可能な材料から形成可能である。そのような材料の例は、例えば、プラチナ、プラチナ合金、遷移金属、遷移金属酸化物、及びカーボンブラック上に分散された貴金属を含む。電解質60は、その中をイオンが流れることを可能にし、同時に、電子の流れに実質的な抵抗を与えることが可能である。一部の実施例では、電解質60は、固体ポリマー(例えば、固体ポリマーイオン交換膜)である。電解質60は、固体ポリマー陽子交換膜(PEM)であることが可能である。固体ポリマー陽子交換膜の例は、スルホン酸性基を含む固体ポリマーである。このような膜は、E. I. DuPont de Nemours Company(デラウェア州、ウィルミングトン)から、NAFIONの商標で市販される。或いは、電解質60は、W. L. Gore & Associates(メリーランド州、エルクトン)から市販されるGORE-SELECTという商品から準備可能である。一部の場合において、電解質60は、ポリホズファゼン膜、又は、無機フィルタを含む膜であることが可能である。一部の実施例では、電解質60は、イオン伝導液体電解質(例えば、水酸化カリウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液、硫酸水溶液、又は水性リン酸溶液)であることが可能である。液体電解質は、自由液体であることが可能であるか、又は、ポリマー(例えば、ポリアクリル酸、又は、ポリメタクリル酸)といったゲル化剤又は吸収剤(例えば、シリカゲル、ヒュームドシリカ、又はクレイ)の添加によって不動にされることが可能である。
【0031】
燃料電池ハウジング52は、燃料電池において一般的に使用される任意の従来のハウジングであることが可能である。例えば、ハウジング52は、スチール、ステンレススチール、グラファイト、ナイロン、ポリビニルクロライド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド、ペルフルオロ−アルコキシ樹脂、又は、金属、カーボン、及びプラスチックの組合せといったプラスチック、カーボン、又は金属の容器である。プラスチックは、例えば、鉱物充填材によって充填されてもよい。或いは、プラスチックは、充填されなくてもよい。一部の実施例では、陰極は、電池内の水素圧を制限可能な圧力制御弁を含むことが可能である。
【0032】
発生器からの水素の発生は、流体(例えば、水又は溶解された触媒を含む水)の固体水素源への供給を制御することによって制御される。より具体的には、注入口は、固体水素源への流体流速を制御するよう構成される流体制御システムに流体接続されることが可能である。流体は、固体水素源に機械的に供給可能である。図7Aを参照するに、発生器12は、流体制御システム200を含むことが可能であり、このシステム内では、流体容器22は、流体室202と圧力室204を含む。圧力室204は、例えば、窒素といった不活性ガスといったガスで圧力PN2に予め加圧される。圧力室204内の圧力PN2は、流体室202内にある全ての流体を、注入口20を介して、固体水素源18に、ハウジング12の内部圧力(PH2_IN)より高い圧力(PH2O)において送るのに十分である。ピストン又はダイアフラム206が、圧力差に応じて動く。注入口20の構成要素でありうる圧力作動弁(P)は、内部水素圧(PH2_IN)を自動制御するよう機能する。コンフォーマルバッファタンク(BT)は、固体水素源の膨張及び急激な負荷変化に対応可能であり、これは、発生器からのより速い水素消費をもたらす。燃料電池への水素供給圧(PH2_OUT)は、順方向圧力調節器210によって適切なレベルに制限される。
【0033】
図7Bを参照するに、発生器12は、流体制御システム200を含むことが可能であり、この流体制御システム200では、流体容器22は、流体を固体水素源18に移すバネ208によって作用されるピストン又はダイアフラム206を含む。バネ208は、ピストンの移動範囲に亘って比較的一定の力を与えることが可能である、非線形の力移動曲線に取り付けられた小型のベルビル−ワッシャでありうる。注入口20の構成要素であることが可能である圧力作動弁(P)は、内部水素圧(PH2_IN)を自動制御するよう機能する。コンフォーマルバッファタンク(BT)は、固体水素源の膨張及び急激な負荷変化に対応可能であり、これは、発生器からのより速い水素消費をもたらす。バネの周りの隙間空間は、BT容積として使用可能であり、従って、無駄な空間を少なくする。燃料電池への水素供給圧(PH2_OUT)は、順方向圧力調節器210によって適切なレベルに制限される。
【0034】
図7Cを参照するに、固体水素源18の排出口34におけるガス透過性膜32は、容器36内に材料を封じ込めることが可能である。固体水素源18における材料は、水素が生成されるに従って膨張し、排出口34から出る。材料の膨張は、ピストン又はダイアフラム206を流体容器22に向かって動かすことが可能である。それにより、固体水素源への流体の供給をもたらす。注入口20の構成要素であることが可能である圧力作動弁(P)は、内部水素圧(PH2_IN)を自動制御するよう機能する。コンフォーマルバッファタンク(BT)は、固体水素源の膨張及び急激な負荷変化に対応可能であり、これは、発生器からのより速い水素消費をもたらす。燃料電池への水素供給圧(PH2_OUT)は、順方向圧力調節器210によって適切なレベルに制限される。逆止め弁209が、逆流を防ぐためにPに隣接して含まれることが可能である。このアプローチは、機械的に動く部分を含むシステムよりより小型であることが可能である。
【0035】
一般的に、水素発生器は、自動制御型であることが可能であり、電力要求に応じてオンオフが切り替わる。自動制御を達成するために、弁Pは、図8A及び8Bに示すように構成可能である。図8Aを参照するに、水素が消費されるに従って、発生器内の水素圧(PH2_IN)は減少し、弁300は、ピストン302がバネ304によって作動され、流体容器22と固体水素源18を流体接続することによって更なる水素生成を始めると開く。図8Bを参照するに、弾性ダイアフラム306が、発生器内の水素圧に反応して、流体容器22と固体水素源18との間の流体接続を開いたり閉じたりすることが可能である。図8Cを参照するに、圧力作動弁(P)は、排出口圧力調節器/水制御弁310において排出口圧力調節器210と組み合わせることが可能である。弁310は、水素発生器圧(PH2_IN)を、燃料電池内に供給される低い安定した値(PH2_OUT)までに制御可能である。弁310は通常開いており、従って、水素が流れるに従って、圧力が弁の下流側において蓄積する。排出口圧(PH2_OUT)が増加するに従って、それは、バネ314を圧縮させる感知開口312を通り弁に伝えられ、最終的には、台座319において密閉する。水素が消費されるに従って、排出口圧力は下がり、バネにかかる力が小さくなり、弁が開きより多くの水素が流れるようにする。発生器内の水素が使われるに従って、PH2_INは下がり、弁は、PH2_OUTを所望のレベルにおいて維持するために更に開かなければならない。弁が略完全に開くと、PH2_INは、PH2_OUTより僅かに大きく、注入口20は、開かれ、流体が流体容器22から固体水素源18に動くことを可能にし、それにより、より多くの水素を発生させる。出力圧は、ノブ318を使用して設定可能である。順方向圧力調節器は通常開いている弁であるので、別個のオンオフ弁を燃料電池の直前において使用することが可能であり、それにより、不使用時の水素圧及び流れを封鎖可能である。しかし、圧力調節器は、オンオフ弁の上流側に合わせられる作業圧力を維持しうる。これは、高速燃料電池始動に有用である。
【0036】
別のアプローチでは、固体水素化物は、好適には、隙間容積を最小にするよう円筒タブレット型であるのが好適であり、また、ガス発生及び反応効率を促進するために触媒を含む水の中に落とされることが可能である。この場合は、到達可能な最大水素圧力はタブレットサイズによって決定されるので急騰状況がより簡単に回避される。固体タブレットのスタックは、出力を増加するために下げられた水素圧によって作動可能なバネが装填されたコンパートメント内に保存可能である。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】電気化学電池を示す図である。
【図2A】固体水素源を示す斜視図である。
【図2B】固体水素源を示す平面図である。
【図3A】様々な固体水素源を示す斜視図である。
【図3B】様々な固体水素源を示す平面図である。
【図3C】様々な固体水素源を示す斜視図である。
【図3D】様々な固体水素源を示す平面図である。
【図3E】様々な固体水素源を示す平面図である。
【図3F】様々な固体水素源を示す平面図である。
【図4A】固体水素源を示す斜視図である。
【図4B】ハウジング内の固体水素源を示す側面図である。
【図5】層状にされた固体水素源を示す平面図である。
【図6A】エンドキャップを示す側面図である。
【図6B】エンドキャップを示す平面図である。
【図6C】エンドキャップ及び固体水素源を示す端面図である。
【図7A】流体制御システムを示す図である。
【図7B】流体制御システムを示す図である。
【図7C】流体制御システムを示す図である。
【図8A】流体制御システムを示す図である。
【図8B】流体制御システムを示す図である。
【図8C】流体制御システムを示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、
前記ハウジング内に配置された固体水素源と、
前記固体水素源に接触するよう流体を案内するよう構成された注入口と、
を含む水素発生器。
【請求項2】
前記固体水素源は、固体水素化物を含む請求項1記載の水素発生器。
【請求項3】
前記固体水素化物は、ペレット、タブレット、円柱、層、又はチューブである請求項2記載の水素発生器。
【請求項4】
前記固体水素化物は、ホウ化水素を含む請求項2記載の水素発生器。
【請求項5】
前記ホウ化水素は、水素化ホウ素ナトリウムである請求項4記載の水素発生器。
【請求項6】
前記固体水素源は、親水性材料と合わされた固体水素化物を含む請求項1記載の水素発生器。
【請求項7】
前記親水性材料は、触媒を含む請求項6記載の水素発生器。
【請求項8】
前記固体水素源は、前記親水性材料と前記固体水素化物の混合物である請求項6記載の水素発生器。
【請求項9】
前記固体水素源は、ウィッキング領域と固体水素化物の領域を含む請求項1記載の水素発生器。
【請求項10】
前記ウィッキング領域は、親水性材料の領域を含む請求項1記載の水素発生器。
【請求項11】
前記親水性材料の領域は、前記固体水素化物の領域を通るチャネルである請求項10記載の水素発生器。
【請求項12】
前記チャネルは、前記ハウジングの長軸に沿って延在する請求項11記載の水素発生器。
【請求項13】
前記チャネルは、前記ハウジングの放射軸に沿って延在する請求項11記載の水素発生器。
【請求項14】
前記親水性材料の領域は、前記固体水素化物の領域に隣接して層を形成する請求項10記載の水素発生器。
【請求項15】
前記親水性材料の領域及び前記固体水素化物の領域は、層状ロールを形成する請求項10記載の水素発生器。
【請求項16】
前記注入口は、親水性材料の領域に接触する請求項1記載の水素発生器。
【請求項17】
前記ハウジングは、水素ガス排出口を含む請求項1記載の水素発生器。
【請求項18】
前記水素ガス発生口は、ガス透過性膜を含む請求項17記載の水素発生器。
【請求項19】
前記ハウジングは円筒型である請求項1記載の水素発生器。
【請求項20】
前記ハウジングの1つの端において、前記注入口及び前記水素ガス排出口を含むエンドキャップを更に含む請求項17記載の水素発生器。
【請求項21】
前記注入口は、前記固体水素源への流体流速を制御するよう構成される流体制御システムに流体接続される請求項1記載の水素発生器。
【請求項22】
前記流体は水を含む請求項21記載の水素発生器。
【請求項23】
陽子源を含む流体と、水素燃料電池に水素を供給するよう構成される排出口を有するハウジング内に配置される固体水素源とを接触させる段階を含む、水素を発生する方法。
【請求項24】
前記流体と、前記固体水素源とを接触させる段階は、前記流体を水素発生器に導入する段階を含み、
前記水素発生器は、ハウジングと、前記固体水素源と、前記固体水素源に接触するよう前記流体を案内するよう構成される注入口とを含む請求項23記載の方法。
【請求項25】
前記固体水素源は、固体水素化物を含む請求項24記載の方法。
【請求項26】
前記固体水素化物は、ペレット、タブレット、円柱、層、又はチューブである請求項25記載の方法。
【請求項27】
前記固体水素化物は、水素化ホウ素ナトリウムである請求項25記載の方法。
【請求項28】
前記固体水素源は、ウィッキング材料と合わされた固体水素化物を含む請求項23記載の方法。
【請求項29】
前記ウィッキング材料は、親水性材料を含む請求項28記載の方法。
【請求項30】
前記流体内に触媒を溶解させる段階を更に含む請求項23記載の方法。
【請求項31】
前記流体を、前記注入口を介し親水性材料に通す段階を更に含む請求項24記載の方法。
【請求項32】
前記固体水素源に到達する流体量を制御する段階を更に含む請求項23記載の方法。
【請求項33】
前記固体水素源に到達する流体量を制御する段階は、発生器を出る水素量を決定する段階を含む請求項32記載の方法。
【請求項34】
前記流体は水を含む請求項32記載の方法。
【請求項35】
前記固体水素源に到達する流体量を制御する段階は、前記固体水素源に水蒸気を供給する段階を含む請求項34記載の方法。
【請求項36】
ハウジング内に固体水素源を配置する段階を含み、前記ハウジングは、前記固体水素源に接触するよう流体を案内するよう構成される注入口を含む、水素発生器を製造する方法。
【請求項37】
前記固体水素源は、固体水素化物を含む請求項36記載の方法。
【請求項38】
前記固体水素化物からハウジングインサートを形成する段階を更に含む請求項36記載の方法。
【請求項39】
前記ハウジングインサートは、ペレット、タブレット、円柱、ロール、又はチューブである請求項38記載の方法。
【請求項40】
前記固体水素源を形成する段階は、前記固体水素化物をウィッキング材料と合わせる段階を含む請求項36記載の方法。
【請求項41】
前記ウィッキング材料は親水性材料である請求項40記載の方法。
【請求項42】
前記固体水素化物を前記親水性材料と合わせる段階は、前記ウィッキング材料からのウィッキング領域と、前記固体水素化物の領域を構成する段階を含む請求項40記載の方法。
【請求項43】
前記ウィッキング領域を構成する段階は、前記固体水素化物の領域を通る前記ウィッキング材料のチャネルを形成する段階を含む請求項42記載の方法。
【請求項44】
前記チャネルは、前記ハウジングの長軸に沿って延在する請求項42記載の方法。
【請求項45】
前記チャネルは、前記ハウジングの放射軸に沿って延在する請求項43記載の方法。
【請求項46】
前記親水性材料の領域を構成する段階は、前記固体水素化物の領域に隣接して層を形成する段階を含む請求項42記載の方法。
【請求項47】
層状ロールを形成するよう前記固体水素化物の領域に隣接して前記層をローリングする段階を更に含む請求項46記載の方法。
【請求項48】
前記ウィッキング材料と触媒を合わせる段階を更に含む請求項40記載の方法。
【請求項49】
前記固体水素化物は、ホウ化水素を含む請求項37記載の方法。
【請求項50】
前記ホウ化水素は、水素化ホウ素ナトリウムである請求項49記載の方法。
【請求項51】
前記注入口は、ウィッキング材料の領域に接触する請求項36記載の方法。
【請求項52】
前記ハウジングは、水素ガス排出口を含む請求項36記載の方法。
【請求項53】
前記水素ガス排出口は、ガス透過性膜を含む請求項52記載の方法。
【請求項54】
前記固体水素源に接触してエンドキャップを配置する段階を更に含み、
前記エンドキャップは、前記注入口と水素ガス排出口を含む請求項36記載の方法。
【請求項55】
前記注入口を、前記固体水素源への流体流速を制御するよう構成される流体制御システムに流体接続する段階を更に含む請求項36記載の方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図3E】
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【図3F】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【公表番号】特表2007−502248(P2007−502248A)
【公表日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−523373(P2006−523373)
【出願日】平成16年8月12日(2004.8.12)
【国際出願番号】PCT/US2004/026179
【国際公開番号】WO2005/019098
【国際公開日】平成17年3月3日(2005.3.3)
【出願人】(593093249)ザ ジレット カンパニー (349)
【Fターム(参考)】