説明

水道の水流で風呂水をトイレ用水に再利用する装置

【目的】 本発明は、風呂の残り湯を水道の水流を利用した佐藤式揚水装置でトイレ等に汲み上げ再利用するものである。そしてその揚水効率を高める工夫を実現したのが佐藤式揚水装置である。
本発明により家庭に中水道が実現し、便器使用水の約75%を節約でき上下水道水を減らすことができる他、風呂に入用剤を使用することにより便器の臭い、汚れを軽減できます。また、断水時の備えになります。
【構成】 便器を使用すると水が流れ、同量の水を再び蓄えます。そこに図面のとおり便器の改良、浴槽までの往復の配管、佐藤式揚水装置等を設置し、風呂の残り湯をトイレ等に汲み上げ再利用てきるようにしたのが本発明です
操作が簡単で、故障、エネルギー消費が少なく非常に有用な設備です。
本発明は、風呂に残り湯がない場合水道水だけが入り、ある場合汲み上げるので便器を普通に使用することで全て動作するようになっております

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】

【技術分野】
【0001】
水道、下水道に対して途中の水を再利用する家庭用の中水道設備である
それを実現するため浴槽、便器、バルブ等の改良および水道水の水流を利用した佐藤式揚水装置の実用化である。
【背景技術】
【0002】
我が国の下水道は欧米より遅れ、中水道は一部の建物を除き先と考える
また、飲用をトイレに使うのは不経済である。一部の家庭では風呂水を洗濯用水にしているが入浴剤等がありトイレ用水の方が有用と考える。
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そこで、水道の一番の消費者である家庭に中水道を実現できないか。できるだけ簡単な操作で故障、エネルギー消費が少ない安価な設備ができないか。最後に水道の水流で揚水する装置をどんな形が効率が高いかを考え試作を繰り返し図面の佐藤式揚水装置を考えました。
【課題を解決するための手段】
【0004】
これらを解決するため図面のとおり便器を改良して、トイレ使用時に自動で風呂の残り湯をトイレ用水として再利用し、家庭での中水道を実現したのが本発明です。また、水流を効率良く吸い込み量を高くしたのが図面の佐藤式揚水装置です。
【作用】
【0005】
本発明の装置により約25%の水道水で約75%の風呂水を汲み上げることができ、上下水を約75%節約できる。本発明は風呂の残り湯がない場合、水道水だけが入るようになっているので普通に便器を使用すると風呂の水がある時は汲み上げ、ない時は水道水だけが入るようになります。
【実施例】
【0006】
本発明はサイホン式便器の他タンクレス節水便器等あらゆる水洗便器に利用できます。(定水位弁、電磁弁、水位センサー等の改良が必要です)
しかし、風呂水利用のため本発明から分離した手洗いが図面のとおり必要となります。また、万が一の逆流に備え逆止弁を必ず設置します。水道水の水圧は高いので水量調節弁で水量を調整します。図面では揚水装置を追焚用循環金具に接続していますが浴槽下部に穴をあけて接続や浴槽に沈めることでも本発明は機能します。複数の便器や洗濯機等の場合その個数分の揚水装置が必要となります。また、損失水頭ができるだけ小さくなるように浴槽、揚水装置、便器は同一階でなるべく近いことが必要です。また、入浴中に便器を利用しても水量が少ないため特に問題はあませんでした。
次に佐藤式揚水装置だが図面のとおりのD(ノズルの直径)の比率で製作すると揚水効率が高くなります。(揚程0.5m約1.2lの風呂水を汲み上げた場合、水道水使用量は実測で約0.4lでした。)そして吐出ノズルはネジ切り等で長さの微調整が可能な形にします。内径12mmの配管の場合、吐出ノズル出口3mm(D)、吐出ノズル入口6mm(2D)、便器側ノズル入口9mm(3D)としました。また、キャビテーション、逆流防止を考え図面のとおりスロープを設けます。吐出ノズルのスロープは10D以上、便器側ノズルは5D以上とすると、キャビテーション、逆流が減少しました。各ノズルは図面のとおり一直線となるようにします。
この部品は図面のような断面の部品を2つ作り接着することで製作します。そして強度、耐熱が十分な金属、プラスチック等とします。図面では給湯器の追焚配管に接続したが、浴槽下部等に独立して設置する場合ごみが入らないようにフィルター等が必要となります。そしてノズルの長さや水量調節、清掃のため点検できる場所に設置するようにします。同部品以外の各弁、配管等は鋳物、銅、ステンレス等の金属、架橋PE、塩ビ等のプラスチック等の市販の部品またはその改良品を使用します。
本発明は水道水が最小動水圧を確保していることを前提にしており、低すぎる(約0.02MPa以下)場合機能しません。
以上を踏まえれば本発明は機能し製作することができます。
【発明の効果】
【0007】
本発明により風呂の残り湯をトイレ用水に利用する簡単な家庭用の中水道が実用化できる。そのことから上下水道水を節約でき、水資源の節約を実現できる。(4人家族、便器使用水10lの場合、4人×10l×10回×365日×75%の節水=約100m節約でき東京都上下水道料金315円/mの場合、年間約3万円強の節約になります。)
家庭の風呂水を貯める必要があることから、風呂掃除等の時間が翌日の風呂前となり制約されることから、本発明を使用する家族全員の節水意識と協力が必要となります。また、大地震等の断水時、特に女性がトイレを流せなく困ったそうですが風呂水を貯める習慣となるためその水を手動で便器に使えることから災害時に有利と考えます。
また、風呂に入浴剤を入れ本発明を使用した場合、香料により臭いが少なくなった、色素により汚れが気にならなくなった、炭酸水素ナトリウム等の成分によりトイレに汚れが落ちやすくなったといった効果がありました。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の装置全体の系統図および佐藤式揚水装置の詳細図である

【特許請求の範囲】
【請求項1】
風呂の残り湯を、水道水の水流を利用してトイレ用水等に再利用する揚水装置および高い揚水効率を実現した佐藤式揚水装置

【図1】
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