説明

氷瞬凍結による天然酵母生ジャム酵素が活きているジャムおよび製造方法

【課題】あらゆる果実を氷瞬凍結による天然酵母生ジャム酵素が活きているジャムおよび製造方法を得ることを課題とする。
【解決手段】氷瞬凍結による天然酵母生ジャム酵素が活きているジャムにおいて、重量比率を果実3に対して、グラニュー糖1を容器の中で。軽く混ぜ合わせ、1時間弱放置することによって、果実以外の部分にも果実の味と香りを浸透させたことを特徴とする天然酵母生ジャムを得ることが出来る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、氷瞬凍結による天然酵母生ジャム酵素が活きているジャムおよび製造方法に係わる技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
従来、果実ジャムは、果実の果肉を、高濃度糖溶液中で60〜80℃で3〜60分間加熱処理し、得られた果肉に、果汁、糖類、低メトキシルペクチンおよび酸味料を含む果汁液を加え、80℃以下の温度で加熱してゲル化する製造方法で得られるのが一般的に知られていた。
【0003】
この従来、果実の果肉に果汁液を加え、80℃以下の温度で加熱してゲル化する製造方法は、低糖度の糖液から順次濃度の高い糖液に果肉を浸漬する必要があるため工程が多岐に渡り、多大な時間と手間を要するので経済的に不適当であった。
【0004】
前述の従来、果実の果肉に果汁液を加え、加熱・煮熟してゼリー化する製造方法で得られる果実ジャムは、外観および風味の劣るものであった。
【0005】
また、より高温で加熱・煮熟して固める手段もあるが、明らかな食感の低下に繋がるという問題点がある。(特許文献1参照)
【0006】
以上の問題点克服のために下記に示す「先行技術文献」に見られる問題点解決が図られているが、本明細書「発明が解決しようとする課題」に示した課題を未だ、有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】公開特許公報 昭61−58545「柑橘類果実ジャムの製法」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、このような問題点を考慮してなされたもので、あらゆる果実を氷瞬凍結による天然酵母生ジャム酵素が活きているジャムおよび製造方法を得ることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述の課題を解決するため、本発明に係わる氷瞬凍結による天然酵母生ジャム酵素が活きているジャムおよび製造方法は、次のような手段を採用する。
【0010】
即ち、請求項1では、氷瞬凍結による天然酵母生ジャム酵素が活きているジャムにおいて、重量比率を果実3に対して、グラニュー糖1を容器の中で。軽く混ぜ合わせ、1時間弱放置することによって、果実以外の部分にも果実の味と香りを浸透させたことを特徴とする天然酵母生ジャムを得ることが出来る。
【0011】
この手段は、上記の重量比率を果実3に対して、グラニュー糖1の材料とは別の容器に重量比率をペクチン0.25に対して、グラニュー糖2.5の材料を十分に混ぜ合わせる。
【0012】
さらに、別容器に重量比率5のピュアウォーターを入れ、弱火にかけて、50℃まで加熱する。ここでは、ピュアウォーターが望ましいが、水道水であっても良い。
【0013】
これは、言い換えれば、材料重量構成として、重量比率を果実3、グラニュー糖3.5、ペクチン0.25、水飴0.2およびピュアウォーター5で構成していることを特徴とする天然酵母生ジャムである。
【0014】
また、請求項2では、請求項1の天然酵母生ジャム酵素が活きているジャムにおいて、氷瞬凍結による天然酵母生ジャム酵素が活きているジャムおよび製造方法あることを特徴とする。
【0015】
この手段では、上述の成型した各種の材料を適宜過熱しながら、最適条件で順次、混ぜ合わせて、温ジャムを得、最終工程で冷却用氷水容器に、この温ジャムが入ったステンレス鍋を浸して混ぜながら急速冷却することを特徴とする天然酵母生ジャム酵素が活きているジャムの製造方法である。
【0016】
また、美味しさを視覚、味覚、嗅覚から与えることの出来る天然酵母生ジャム酵素が活きているジャムが得られる。
【0016】
酵素を殺さないことによって、おいしさを果実の新鮮な色合い、フレッシュな香りと味の実現にも寄与する。
【0017】
また、請求項3では、請求項1あるいは2、すなわち、天然酵母生ジャム酵素が活きているジャムあるいは、その製造方法においてピュアウォーター使用することを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
以上のように、本発明に係わる氷瞬凍結による天然酵母生ジャム酵素が活きているジャムおよび製造方法は、酵素を殺さないことによって、おいしさを果実の新鮮な色合い、フレッシュな香りと味の実現できる。
【0019】
また、天然酵母生ジャム酵素が活きているジャムあるいは、その製造方法においてピュアウォーター使用することによって、ミネラルを豊富に含む健康食品を得ることが出来るわけである。
【0020】
さらに、安全かつ効率的に天然酵母生ジャム酵素が活きているジャムを容易に製造できでるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の天然酵母生ジャム酵素が活きているジャム実施例に基づく製造方法を示すフローチャートである。
【図2】本発明の天然酵母生ジャム酵素が活きているジャムにおいて酵母が活きていることを表に示した図表である。
【図3】本発明の天然酵母生ジャム酵素が活きているジャムにおいて酵母が活きていることを線図に示した図表である。
【図4】厚生労働大臣登録機関である財団法人食品分析開発センターSUNATECの検査成績書の一部である。
【本発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
【実施例】
【0023】
図1は、本発明の実施例であり、これに基づいて説明するが、本発明はこの実施例によって何ら制限されるものではない。
【0024】
本発明の実施例の一つとして、新鮮イチゴ300グラムを主原料にして、氷瞬凍結による天然酵母生ジャム酵素が活きているジャムを製造方法について述べる。
【0025】
<新鮮イチゴ300グラムを主原料にした天然酵母生ジャムの原料構成>
新鮮イチゴ:300グラム
グラニュー糖:350グラム
ペクチン:25グラム
お水=ピュアウォーター:500CC
水飴:20グラム
補助材料として、冷却用水
以上が原料構成である。
【0026】
<天然酵母生ジャムの製造>
まず、主材料は、
「材料1(新鮮イチゴ:300グラム+グラニュー糖:100グラム)」
「材料2(ペクチン:25グラム+グラニュー糖:250グラム)」
「材料3(ピュアウォーター:500CC)」および
「材料4(水飴:20グラム)」の4材料で構成される。
【0027】
次に、これらの主材料を用いて加工する。その加工工程は、次の通りである。
「材料1(新鮮イチゴ:300グラム+グラニュー糖:100グラム)」
「1−1」
300グラムの新鮮なイチゴ果実を水で洗い、ヘタをとり、よく水を切る。
「1−2」
このイチゴ果実をすり鉢に移して、木ベラ等で好みの大きさと形状に潰す。
「1−3」
この潰されたイチゴ300グラムに対して、グラニュー糖100グラムを軽く全体に混ぜ合わせ、蓋をして、1時間弱放置する。
なお、この1時間弱の放置時間を“ストックタイム”と称するが、これにより、グラニュー糖にイチゴの風味を移し取る。すなわち、果実以外の部分にも、色と味と香りが材料1全体に浸透させることが出来るわけである。
【0028】
「材料2(ペクチン:25グラム+グラニュー糖:250グラム)」
「2−1」
別のステンレスボールに、ペクチン25グラムとグラニュー糖250グラムを十分に混ぜ合わせる。
【0029】
「材料3(ピュアウォーター:500CC)」
「3−1」
さらに、別のステンレス鍋にピュアウォーター500CCを入れ、弱火にかけて、50℃まで加熱する。
以上が前工程となる第一工程である。
【0030】
次に、第二工程として、この50℃の「材料3」のピュアウォーター500CCを加熱しながら、「材料2」を、少しずつ泡立器で溶かして全部を溶かす。
加熱攪拌しながら、グラニュー糖やペクチン粒子が消えて透明になるのを見届ける。
【0031】
「材料4(水飴:20グラム)」
第三工程として、第二工程の加熱攪拌で80℃になったら、水飴20グラムを入れて、90℃以上まで加熱して、加熱を止める。
【0032】
第四工程として、第三工程の加熱を止めた後、直ちに、「材料1」を入れて、ヘラで均一に素早く、約1分間位、均一によく混ぜる。
【0033】
第五工程として、冷却用氷水容器に第四工程で出来た温ジャム入りのステンレス鍋を浸して、鍋の中を混ぜながら急速冷却する。
【0034】
以上の5つの工程を経て、「氷瞬凍結による天然酵母生ジャム酵素が活きているジャム」を得ることが出来る。これらの工程では、酵素を熱によって殺さないので、フレッシュな色と香りと味を得ることが出来る。これらの工程では、如何に素早く冷却するかで風味が変わることになる。
【0035】
以上の5つの工程を経て製造した本発明品の「氷瞬凍結による天然酵母生ジャム酵素が活きているジャム」を検体として、厚生労働大臣登録機関である財団法人食品分析開発センターSUNATECに持ち込んで、保存条件を10℃に保って、試験方法として、「食品衛生検査指針(微生物編)」によって、酵母数を測定した結果を「図2」および「図3」に示した。
【0036】
この「図2」および「図3」は、酵母が活きていることを表に示した図表である。
すなわち、完成時には、5.0×100個/g存在していた酵母数が、48時間後には、1.3×100個/gまで減少したが、96時間後には、11.0×100個/gにまで増加している。
【0037】
酵母数が増加することによって、美味しさを視覚、味覚、嗅覚から与えることの出来る天然酵母生ジャム酵素が活きているジャムが得られるわけである。
【0038】
すなわち、酵素を殺さないことによって、おいしさを果実の新鮮な色合い、フレッシュな香りと味の実現にも寄与する。なお、酵母数が、過大になると、味覚面で酸味が増加するので、5℃以下で保管するなどの配慮が必要となる。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明によれば、実施例の「氷瞬凍結による天然酵母生ジャム酵素が活きているジャム」の場合においては、美味しさを視覚、味覚、嗅覚から与えることの出来る天然酵母生ジャム酵素が活きているジャムが得られる。
【0040】
酵素を殺さないことによって、おいしさを果実の新鮮な色合い、フレッシュな香りと味の実現にも寄与する。新鮮な果実の風味を活かした商品として製造することが出来る。
【符号の説明】
【0041】
A 材料1(新鮮イチゴ:300グラム+グラニュー糖:100グラム))
B 材料2(ペクチン:25グラム+グラニュー糖:250グラム))
C 材料3(ピュアウォーター:500CC)
D 材料4(水飴:20グラム)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
氷瞬凍結による天然酵母生ジャム酵素が活きているジャムにおいて、重量比率を果実3に対して、グラニュー糖1を容器の中で。軽く混ぜ合わせ、1時間弱放置することによって、果実以外の部分にも果実の味と香りを浸透させたことを特徴とする天然酵母生ジャム。
【請求項2】
請求項1の天然酵母生ジャム酵素が活きているジャムにおいて、氷瞬凍結による天然酵母生ジャム酵素が活きているジャム得ることを特徴とする天然酵母生ジャムの製造方法。
【請求項3】
天然酵母生ジャム酵素が活きているジャムあるいは、その製造方法においてピュアウォーター使用することを特徴とする請求項1あるいは請求項2のいずれかの天然酵母生ジャムあるいは、天然酵母生ジャムの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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