説明

汚染を防止しながら粉体および固体を詰め替える装置およびその方法、並びに、溶着可能且つ剥離可能な管状フィルムの新規な使用

粉体および固体つまり材料を、汚染を防止しながら詰め替えるための装置およびその方法、並びに、溶着可能且つ剥離可能な無端管状フィルム(1)の新規の使用に関する。本発明は、汚染を排除した状態で詰め替え可能である基本の形態と、汚染を防止するだけでなく、殺菌した状態で詰め替えを行うことが可能な発展形態とを示すものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、汚染を防止しながら詰め替える(例えば、ばら積み媒体用容器やサイロなどといった容器を、空にする、または、充填する)ための装置およびその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
工業生産された製品に対する要求、または、穀粉などの農業製品の純度に対する要求は、益々高まっている。このため、これらの製品に用いられる原料および成分に対する要求も一層高くなっている。こういった製品は、益々特殊になっている。すなわち、こういった製品は、より高い純度、より有効な成分およびより価値の高い成分、並びに、場合によってはより危険な成分を有するようになっている。
【0003】
2つの点において課題がある。最初の点は操作員を保護する分野である。つまり、操作員が危険に曝されてはならない。次の点は製品を保護する分野である。つまり、製品が異物や病原菌などと混ざったり、汚染されたりしてはならない。
【0004】
上記各課題の回避は、特に、産業における、生物技術および食品技術の領域、化学および製薬学の領域、並びに、場合によっては、食品技術、農業、および医学において、一般的な要件である。
【0005】
このような要件を満たすために、加工される製品は開いた輸送容器で取り扱われるのではなく、閉じた輸送容器内、例えば、硬い輸送容器、柔軟な輸送容器(ビッグバッグとも呼ばれる)、またはバレル内で取り扱われる。全ての輸送容器にはさらに、シート状のインナーバッグ(中袋)が装備されていてもよい。
【0006】
従来では、上記輸送容器を、汚染を防止した状態で、どのようにして、空にしたり、充填したりすることができるかといったことが問題となる。
【0007】
硬い輸送容器は、高価で手間のかかる、例えば、分割された蓋、円錐体のシステムなどといったドッキングシステムを有しているが、柔軟な排出口または注入口を備える輸送容器の場合には、操作員が汚染されることを回避する、または、詰め替え工程中に詰め替え材料がこぼれてしまうことを確実に回避するための満足な解決方法は存在していない。
【0008】
従来において問題であるのは、これまでは、周囲が閉じられた形の柔軟な排出口を備える輸送容器を、収納設備またはシステムの製品注入口または製品排出口を取り囲んだ形で接続すると共に、空にした後または充填した後に、この空の容器または充填済みの容器を再び、完全に汚染を排除した状態で取り外すためのより清潔な方法が存在していなかった点である。
【0009】
本発明の概念では、収納設備とは、最終的に別の容器または別の搬送容器内に収容される材料が入っている任意の容器であると理解される。多くの場合、材料としての製品は、容器内に収容され、加工される。しかしながら、上記製品は、アイソレータ(分離器)からくる個体または物体であってもよい。このため、収納設備は、以下では、容器またはアイソレータ、若しくは、広い意味での空間をも含む概念を用いる。同じ理由から(既に説明した)、上記材料が詰め替えられる各容器のことを、以下では、搬送容器と呼ぶ。
【0010】
従来のシステムでは、各容器を互いに連結させるために、機械による挟み装置が用いられており、その際、排出口はこの連結システムに挟まれて密閉されている。しかしながら、容器を交換する際は、連結システムも容器も開いてしまう。従って、粉塵を含んだ空気および滴り落ちる残留製品によって、連結位置が汚染されたり、操作員および周囲が汚染されたりすることがある。
【0011】
この公知の技術の改善方法が、下記特許文献1に記載されている。この特許文献1では、保護膜を用いることによって、汚染が少ない状態で、ばら積み媒体用容器を空にしたり、充填したりする方法が試みられている。
【0012】
上記の方法では、管状フィルムが用いられている。前記管状フィルムは、一方の容器と他方の容器とを接続させるものであり、詰め替え時に管状フィルムと容器との間に何も漏れ出さないよう、管状フィルムと容器とは、詰め替え前に、1つまたは複数の結束箇所において接続されている。前記接続は、特に、次の工程に基づいて行われる。
【0013】
まず、空にされる容器であって、結束箇所で結ばれた排出口を備える容器を、接続管の上方に配置する工程である。そして、接続管の周りに管状フィルムを配置し、管状フィルムを、接続管の注入口側の縁に密着して接触させる工程である。続いて、管状フィルムを接続管の上方で結び、当該結束箇所の上方に、漏斗状に拡張可能な管状フィルムの端部が残るようにする工程である。次に、柔軟な容器の排出口と管状フィルムとを挟んで接続させて、挟んで接続させた箇所の上方に、結束されていない管状フィルムが残るようにする工程である。そして、排出口と管状フィルムとの結束箇所をゆるめることによって、ばら積み媒体を排出する工程である。次に、挟んで接続させた箇所の上方に残った管状フィルムの自由端を、容器の排出口に向かって束ねて、排出口に固定する工程である。そして、綺麗な管状フィルムが接続管の上方に供給されるまで、管状フィルムのストックから管状フィルムを引き出す工程である。続いて、管状フィルムを、綺麗な領域内の隣接し合う2つの閉鎖箇所において閉じる工程である。そして、上記2つの閉鎖箇所の間で、管状フィルムを切断する工程である。さらに、管状フィルムのストックから管状フィルムを引き出して、管状フィルムを、切断箇所から間隔を空けたところにある結束箇所で新たに結ぶ工程である。最後に、上記切断箇所の領域における閉鎖箇所を取り除き、切断箇所と当該切断箇所から間隔を空けたところにある結束箇所との間で、管状フィルムを漏斗状に広げる工程である。
【0014】
接続管などを取り付ける上述の結束方法によっても、汚染を完全に排除した操作を行うことは不可能である。結束箇所[3.1](下記特許文献1の図1参照)では、1つの詰め替え工程から次の詰め替え工程までの移行時に、汚染された管状フィルムの内側が露出する。このため、材料が、管状フィルムの内側から周りに漏れ出てしまうことがある。
【0015】
従って、上述の公知の方法は、他の公知の解決方法よりも有効ではあるが、汚染を防止するという点に関しては、真に最適であるとはいえない。特に、さらに輸送を続ける場合、または、収納設備および搬送容器を用いてさらに操作する場合には、どうしても汚染が生じてしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】国際公開第2005056443号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
従って、本発明の課題は、汚染を完全且つ確実に防止する新規の方法および新規の装置を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
上記の課題を、請求項1に記載の方法、および、請求項5に記載の装置、並びに、特に請求項10に記載の溶着可能且つ剥離可能な無端管状フィルムの新規の用途によって、解決する。さらに、請求項15には、汚染を排除した状態で詰め替えるだけでなく、殺菌された状態で詰め替えるための改善された方法について記載する。請求項20には、前記改善された方法に基づく装置について記載する。
【0019】
上述の新規の装置および新規の方法において重要なことは、溶着可能且つ剥離可能な、無端管状フィルムを用いると共に、公知の結束方法の代わりに溶着法を用いることであり、特に、公知の上記特許文献1では明らかに溶着してはいけない結束箇所[3.1]も溶着することである。すなわち、まず、本発明に従って上記結束箇所を溶着することによって、場合によっては汚れをつけてしまう管状フィルムの塗装は溶着線内にたまり(融解され)、決して周囲に出て行くことはない。次に、本発明に係る無端管状フィルムが剥離可能であるため、ひもで操作しなくても、注入口と溶着した後に、収納設備と搬送容器との間を接続させることが可能である。剥離可能であるとは、溶着された薄膜プラスチックを、まるで、前記薄膜プラスチックは溶着されていないかのように、溶着線において(場合によってはひとりでに)再び剥がすことが可能な特性を指している。ここでは特に、この特性を有する、加工または製造された薄膜のことである。この技術は、概して、プラスチック包装において既に用いられており、顧客が包装を開封することを容易にしている。
【0020】
さらに、本発明では、無端管状フィルムを、公知のように注入口の周りに(通常、下方が取り付けられた状態で)配置するのでなく、排出口の周りに配置する場合が、自然であり且つ有効である。本発明は、高価な挟み装置などを省くことができるという利点を有している。なぜなら、無端管状フィルムは、上から下まで引っ張られた後、ぶら下がった状態で保持され、つまり、固定具を付加する必要がないからである。結果的に、無端管状フィルムを漏斗状にするということを省くことができるという利点がある(上記特許文献1の図8参照)。公知の方法では、漏斗状にしなければならないがために、汚れた大きな表面、すなわち漏斗の内側が露出するのである。
【0021】
上記新規の装置および新規の方法の利点は、特に、本発明に従って詰め替えを行った後、収納設備と搬送容器とが無端管状フィルムで最適に閉じられるので、閉鎖装置をさらに用いる必要はないという点である。このため、本方法は全体的に、従来のシステムよりも、清潔な方法であるということだけでなく、効率においても改善された方法である。
【0022】
無端管状フィルムを固定するために、例えば上述の特許文献1に記載の半径方向拡張リングといった、公知の任意の道具を用いてよい。これに関して、特許文献1の図面に示される拡張リング9と、拡張リング9に関連して説明された記載部分を参照し、これを本願に引用して援用する。
【0023】
以下に、本発明の方法および構成を説明し、さらなる利点について記載する。
【0024】
上記方法は、汚染を防止しながら、ばら積み可能な媒体の詰め替え、つまり、例えば粉体および固体の詰め替えに、最も適するように構成されている。しかしながら、さらに、医用工学および外科における用途もある。例えば、臓器移植の場合には、臓器または細胞組織の輸送が不可避である。臓器または細胞組織は、できる限り殺菌された状態、且つ、汚染されていない状態で運ばれたり、場合によっては移し替えられたりする必要がある。本発明に係る解決方法では、このような細胞組織または臓器なども最適に移し替えることが可能である。本発明では、媒体を、場合によっては柔軟な排出口を備える収納設備から、後置された、中袋の管状フィルム状の溶着可能な注入口を備える搬送容器の中に詰め替える。ここで上述の方法は、次の工程を含む。
【0025】
このような収納設備は、標準的な種々の形態(サイロ、輸送袋、アイソレータ、クリーンルームなど)であり、より詳細に説明する必要はない。中袋を備える容器(搬送容器)も標準的であり、多用されている。中袋は、収容する材料を、詰め替えられる実際の容器から遠ざけるため、搬送容器および/または材料が汚染されることが妨げられる。
【0026】
最初の工程は、無端管状フィルムを、収納設備の排出口の周りに設置することである。つまり、無端管状フィルムを、排出口の延長のように、排出口の縦方向に沿って引っ張ることが可能なように収納設備の排出口の周りに設置する。前記無端管状フィルムの外側および内側は、溶着可能であり、内側は、溶着後に剥がすことができる。無端管状フィルムは、例えば拡張リングによって、排出口または前記排出口の上方に固定されるため、無端管状フィルムが設置されるまで、前記無端管状フィルムを引き出すことが可能である。このため、無端管状フィルムは、ふいごに似た形に折り畳まれていることが好ましい。上述の無端管状フィルムが折り畳まれていることについては、公知であり、輸送および保存が容易であると共に、無端管状フィルムを送り込むことが容易であるという利点がある。
【0027】
次に、無端管状フィルムを取り付けた状態で、前記無端管状フィルムの自由端を溶着する。これによって、無端管状フィルムは排出口を閉じる。これは、容易且つ安全な方法である。この方法は、従来の蓋などと比べると、かなり安価であり、清潔である。なぜなら、収納設備内には、場合によっては異なる種々の材料が次々に保存されるため、従来では、特に、蓋、弁などを、極めて良好に洗浄する必要があった。しかしながら、無端管状フィルムがこの弁の機能を引き受けるならば、上述の洗浄の手間は省かれる。無端管状フィルムを溶着することによって、方法の循環過程が開始される。
【0028】
もちろん、無端管状フィルムの第1の位置における溶着は、事前に、管製造工場で行ってもよい。そうすることによって、無端管状フィルムを張った後に、無端管状フィルムに対して操作を行う必要はなく、むしろ、収納設備の方をすぐに材料で充填させることが可能である。しかしながら、本発明はまた、組み合わせた変形例を含む。組み合わせた変形例とはつまり、無端管状フィルムに加えて、弁を有する変形例である。
【0029】
無端管状フィルムが正しい位置に設置されるとすぐに、詰め替えられる搬送容器の注入口を無端管状フィルムの外側の周りに配置して、注入口の注入口側の縁が無端管状フィルムの溶着点の上方にくるようにする。
【0030】
次に、有利には、無端管状フィルムからの材料を収納設備の方向に押し戻し、無端管状フィルムの内側同士が互いに接触し合うようにすると共に、注入口の内側が無端管状フィルムの外側と十分に重なり合うようにする。
【0031】
その後、無端管状フィルムと注入口とを溶着し、無端管状フィルムに形成される溶着線と注入口の注入口側の端部との間の無端管状フィルムに、少なくとも1つの連続した新たな溶着線を形成する。前記新たな溶着線は、一方では、注入口の内側と無端管状フィルムの外側とを接続させ、他方では、同じ位置に無端管状フィルムの内側を接続させる。溶着工程は、従来技術のパルス溶着装置を用いて行ってもよいし、熱溶着、または、例えばレーザー透過溶着法におけるレーザー溶着を用いて行ってもよい。
【0032】
次に行う、無端管状フィルムの剥離可能な内側を剥がす工程によって、上述の、無端管状フィルムの内側の両溶着線を剥離させ、収納設備と搬送容器とを、側面が閉じられたトンネルを介して接続させる。こうすることによって詰め替え工程を行うことが可能である。前記詰め替え工程は、有利には前工程において第3の位置を狭めることによって材料を押し戻した後に、無端管状フィルムを新たに貫通溶着し、これによって無端管状フィルムが材料の流動を阻止するまで行われる。
【0033】
上述の第3の溶着は、第1の溶着に相当しており、循環過程は終了するか、または、次の搬送容器が充填され得る。
【0034】
有利には、上記第3の位置の溶着を、後に溶着線の内部領域、有利にはほぼ真中において、無端管状フィルムの切断が行われる程度に広く行う。第3の位置における溶着を、中間に切断線を有する二重溶着線として行ってもよい。
【0035】
無端管状フィルムは、管状フィルム支持体によって支えられていることが好ましい。前記管状フィルム支持体は、場合によっては、固定用の拡張リングなどで無端管状フィルムを支える。
【0036】
実用的な溶着方法は、パルス溶着技術によって溶着を行うこと、および/または、溶着前に、圧縮棒を用いて無端管状フィルムを押さえつけ、後の溶着線の領域において、材料が、無端管状フィルムの可能な限り上方/下方に押しのけられるようにすることである。ここで、上記圧縮棒と溶着ロールや溶着棒などとは、一体化された状態で構成され、圧縮棒が溶着ロールや溶着棒を誘導するものとして機能していることが好ましい。
【0037】
本発明では、パルス溶着技術を用いることが好ましい。しかしながら、例えば、超音波技術またはレーザー溶着技術といった同等の溶着技術を用いてもよい。
【0038】
本発明に係る、汚染を排除しながら、ばら積み可能な材料を詰め替えるための装置、特に上述のいずれか1つの方法を行うための装置については、請求項5に記載する。
【0039】
上記の装置を、従属請求項6から9によってさらに発展させる。
【0040】
溶着装置はパルス溶着装置であり、および/または、溶着装置は切断装置を含んでいることが好ましい。前記切断装置は、無端管状フィルムを、有利には溶着線のほぼ真中で切断することが可能である。つまり、溶着された領域を切断するならば、汚染された表面が露出することは有り得ない。万が一、汚染が生じたとしても、この汚れは、溶着線の中に存在し、包み込まれた状態で残留する。
【0041】
無端管状フィルム用の典型的なプラスチックとして、ポリエチレンを利用可能である。中袋も、ポリエチレンから製造されている場合が多い。しかしながら、本発明は、ポリエチレンに限定されるものではない。
【0042】
無端管状フィルム自体が既に知られているので、請求項10では、本発明に従って、材料を収納設備から搬送容器の中に詰め替えるための、上記のような無端管状フィルムの新規な使用を保護の対象とする。
【0043】
無端管状フィルムは、上述の特許文献1に記載のように、従来から公知であることは明らかである。しかしながら、今までは、このような剥離可能な内側を有した無端管状フィルムが、詰め替え工程に用いられることはなかった。従来、前記無端管状フィルムは、包装用としてのみ使用されており、剥離によって開封可能な包みを、管状フィルムから溶着によって製造するために用いられていた。典型的な利用例は、ポテトチップスの包みなどである。
【0044】
さらなる請求項11から14には、さらに発展させた使用例の詳細を記載する。請求項15には、本発明に従って、固体を、柔軟な排出口を備える収納設備から、後置された、中袋の溶着可能な管状フィルム状の注入口を備える搬送容器の中に、汚染を防止した状態且つ殺菌された状態で詰め替える方法について記載する。前記方法は、次の工程を含む。
【0045】
本明細書では、上述の新規の方法は、基本的に、溶着可能且つ剥離可能な無端管状フィルムの使用原理にもとづいており、上記使用原理の点において、上述の方法、および、装置、並びに、使用をひとつにまとめた発明として示していることに留意されたい。
【0046】
外側および内側は、溶着可能であり、内側は、溶着後に剥がすことができる無端管状フィルムであって、内部が殺菌された無端管状フィルムを、殺菌された排出口の周りに配置する。上記前記無端管状フィルムの自由端を溶着する。中袋の注入口上に、殺菌された袋を合わせる。この中袋を備える袋を殺菌する。前記中袋は、中袋の注入口と溶着される前に、以下のように構成されている必要がある。
【0047】
内側は溶着可能でないが、外側は溶着可能な管状の移行フィルム(紫色)の外側は、注入口の内側と溶着可能に接続されており、且つ、移行フィルムの注入口側でない端部は、袋状の密閉フィルムと接続されている。前記密閉フィルムの袋の底部は、移行フィルムの内側にあり、前記密閉フィルムの袋の縁部は、移行フィルムの注入口側でない端部に接続(例えば溶着)されている。ここで、上記密閉フィルムには、溶着性が良好なプラスチックが選択されている。
【0048】
袋状の密閉フィルムを、無端管状フィルムの外側の周りに配置して、この袋の内に、無端管状フィルムの溶着可能な部分を入れる。
【0049】
有利には、材料を無端管状フィルムから収納設備の方向に押し戻す。
【0050】
無端管状フィルムを密閉フィルムと溶着させて、無端管状フィルムに形成される溶着線と密閉フィルムの自由端との間の無端管状フィルムに、少なくとも1つの連続した新たな溶着線、有利には二重溶着線を形成する。前記新たな溶着線は、一方では、密閉フィルムの内側と無端管状フィルムの外側とを接続させ、他方では、同じ位置に無端管状フィルムの内側を接続させている。ここで、溶着工程中に、溶着線の中間、有利には二重溶着線間に切断線を形成して、材料を含んだ片部の形をした、無端管状フィルムの排出口側でない部分を、前記片部を含んだ密閉フィルムと共に切断する。
【0051】
ここで、溶着および切断は、外側から移行フィルムを通って行われるが、この際に、移行フィルム自体が、溶着または切断されることはない。移行フィルムの内層が溶着不可能であるため、移行フィルムは接続されない。
【0052】
その後、無端管状フィルムの剥離可能な内側を、第2の溶着位置において剥離し、無端管状フィルムが第3の位置において新たに貫通溶着され、これによって材料の流動が阻止されるまで、詰め替え工程を行う。
【0053】
純粋なポリエチレンからなる密閉フィルムを選択することが好ましい。純粋なポリエチレンからなる密閉フィルムは、一般的に極めて均一に溶着することができるからである。
【0054】
特に容易であるのは、袋と注入口とを密閉して溶着した後、前記袋を、殺菌、有利にはY−殺菌し、詰め替え機の付属品として供給する場合の操作である。
【0055】
切断を容易にするために、無端管状フィルムの第3の位置における溶着を極めて広く行い、その後、溶着線の内側の領域、有利にはほぼ真中において、無端管状フィルムを切断する。この後、再び、新たな別の搬送容器への充填/詰め替え工程を行うことが可能である。あるいは、無端管状フィルムの第3の位置に、中間に切断線を有する二重溶着線を設けてもよい。
【0056】
廃棄物となった片部を搬送容器の中に残し(邪魔でないならば)、搬送容器を空にした後に廃棄することが可能である。しかしながら、上記片部を、排出口を介して除去することも可能である。
【0057】
本発明は、詰め替え工程を上方から下方に行う方法に限定されるものでないことに留意されたい。収納設備が搬送容器と同じ平面にあり、従って、無端管状フィルムが水平に配置される方法も含まれる。
【0058】
ばら積み可能な材料を、汚染を防止した状態且つ殺菌された状態で詰め替えるための装置、特に、上述した説明に係る方法を行うための装置について、請求項20に記載し、保護の対象とする。請求項20に従属する請求項には、発展形態を記載する。
【0059】
袋状の密閉フィルムは管状の移行フィルムと共に、袋として構成されていることが好ましい。前記袋は、中袋の注入口にしっかりと接続されていると共に殺菌されている。このような包み(中袋を備える袋)は、殺菌された状態で包装可能であるだけでなく、輸送および取り付けも問題なく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】充填する中袋の注入口の上方にある、溶着可能な無端管状フィルムを示す図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】充填する中袋の注入口に差し込んだ後の、図1の溶着可能な無端管状フィルムを示す図である。
【図4】図3の側面図である。
【図5】図3に溶着線を設けた図である。
【図6】図5の側面図である。
【図7】溶着した後に剥離した、図5の無端管状フィルムを示す図である。
【図8】図7の側面図である。
【図9】剥離した後に第3の位置において再び溶着された、図7の無端管状フィルムを示す図である。
【図10】図9の側面図である。
【図11】図9の、注入口の上方の第3の位置において再び溶着すると共に、前記第3の位置において切断された無端管状フィルムを示す図である。ここで、中袋の自由端は、溶着されている。
【図12】図11の側面図である。
【図13】注入口に配置された本発明に係る袋の上方にある、図1の無端管状フィルムを示す図である。
【図14】図13の側面図である。
【図15】上記袋に無端管状フィルムが差し込まれた、図13の構成を示す図である。
【図16】図15の側面図である。
【図17】第2の位置に溶着線がさらに設けられた、図15を示す図である。
【図18】図17の側面図である。
【図19】片部が切断された、図17を示す図である。
【図20】図19の側面図である。
【図21】無端管状フィルムを第1の位置で剥離した(開放した)、図19の構成を示す図である。
【図22】図21の側面図である。
【図23】無端管状フィルムの第3の位置において再び切断溶着を行った、図21の構成を示す図である。
【図24】無端管状フィルムの第3の位置において再び切断溶着を行った、図21の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0061】
本発明を、実施形態に基づいて、典型的に、より詳細に説明する。本図面は概略的なものである。
【0062】
無端管状フィルムの第3の位置に切断溶着を施した後の、無端管状フィルムの切断については、図解していない。これに関しては図11および図12を参照されたい。ここでは、固定されずに下降している注入口の残留部分の溶着は省いてもよい。なぜなら、切断された無端管状フィルムの下部が、中袋または注入口を閉じるものとして機能するからである。
【0063】
図面は、関連付けて包括的に図示した。同一の部材には、同一の参照番号を付した。類似の部材または機能が似ている部材には、異なる添え数字を有する同一の参照番号を付した。
【0064】
図1および図2は、初期状況を示す図である。
【0065】
無端管状フィルム1は、有利には軸方向に折り畳まれた無端のライナーの形状によって、収納設備(図示しない)に固定されている。無端管状フィルム1の外側は溶着可能であり、内側は溶着可能であると共に剥離可能である(青)。
【0066】
無端管状フィルムは、当初において、または前回の切断によって、下方または注入口2aに面した端部3において溶着されている。これによって、プロセスは、閉鎖された状態で維持される。
【0067】
注入口2aは、搬送容器(図示しない)の中袋4aであって、充填される中袋4aの構成要素である。中袋4aの注入口2aは、内側が溶着可能である必要がある。本実施形態では、注入口2aは開口しているため、場合によっては無菌ではない。
【0068】
つまり、上述の構成は、詰め替えられる製品を保護するためというより、むしろ操作員を汚染から守るために用いられるものである。
【0069】
図3および図4は、次の工程を示すものである。本工程では、無端管状フィルム1の移動自在な溶着端3aを、充填される中袋4a、または、中袋4aの注入口2aの中に挿入する。
【0070】
図5および図6は、本発明に係る溶着工程を示すものである。
【0071】
従来の溶着機によって、無端管状フィルム1と充填される中袋4aの注入口2aとを一緒に連続的に溶着する(第2の溶着線6a)。無端管状フィルム1の長辺側に突出した部分5aも貫通溶着する。こうすることによって、汚染から完全に保護することが可能である。なぜなら、無端管状フィルム1と注入口2aとの間に材料が漏れ出すことは有り得ないからである。これとは別に、無端管状フィルム1の外側と、注入口2aの内側との間には、剥離不可能な密閉した溶着線が形成される。無端管状フィルム1自体は、その内側において互いに溶着され合っている。
【0072】
次に、図7および図8は、詰め替え工程を行うことを可能にする管状接続を開く工程を示すものである。
【0073】
第1の溶着線3aおよび第2の溶着線6aを剥がす。すなわち、操作員が無端管状フィルム1を外側からつかみ、これを互いに別の方向に引っ張って、内側にある第1の溶着線3aおよび第2の溶着線6aを剥がす。場合によっては、収納設備からくる材料の慣性圧力をわずかに高めることによっても、上述の開放または剥離を行うことが可能である。
【0074】
無端管状フィルム1の外側と注入口2aとの間は、溶着された状態で保持される。これによって、中袋4aは、密閉された状態で収納設備または収納設備の排出口(図示しない)に接続される。この状態で、中袋4aを充填させる。
【0075】
図9および図10は、充填工程を終了させる工程を示すものである。充填した後、無端管状フィルム1を、有利には切断溶着線3bで切断する。切断溶着線3bは、溶着工程の後に、当該溶着線に隣接する2つの各部分を互いに分離させることを可能にする溶着線である。これら2つの各部分は、互いに面した両端部では、溶着された状態をそれぞれ維持している。
【0076】
これによって、詰め替えプロセスは、収納設備においても、搬送容器においても終了する。これは、上述の切断線が端部溶着を形成しているからである。新たな循環過程では、溶着線3bは溶着線3aに相当する。
【0077】
図11および図12は、次の工程を示すものである。この工程では、注入口2aの自由端を第4の位置7において密閉して閉鎖することによって、有利には中袋4aをその上方の端部でもう一度閉鎖する。その前に、無端管状フィルム1の溶着された(3b″)残留部分は、注入口2aの中に挿入されているか、または、挟み込まれている。
【0078】
このようにして、材料を完全に包含した中袋4aの閉じられた包みを形成する。無端管状フィルム1の外側および中袋4aは、それらの外側において、全く、汚染されていない状態で保持される。
【0079】
この特性とさらに殺菌された動作条件とを、以下に記載するさらなる方法によって実現する。殺菌された動作条件とは、つまり、詰め替えられる材料の中に、周囲から、物質、病原菌などが入らないような動作条件をいう。すなわち、既に説明した上述の方法では、無端管状フィルムの内側自体が充填材料と接触し、外側だけが材料と接触していない場合に初めて、無端管状フィルムの内側は周囲と接触しないが、以下に記載するさらなる方法では、無端管状フィルムの内側は、全ての詰め替えプロセス中において、決して周囲と接触しない。
【0080】
図13および図14は、本発明の発展形態に係る、殺菌すると共に汚染を排除して詰め替える方法の初期状況を示すものである。
【0081】
無端管状フィルム1は、殺菌された状態で構成された(例えばクリーンルーム内の)無端ライナーの形状によって、収納設備においては、前記収納設備の排出口(図示しない)の周りに固定されている。無端管状フィルム1は、内側が剥離可能であり、外側が溶着可能なものである。無端管状フィルム1は、例えば前回の切断によって、下部が溶着されている(3a)。材料等の充填対象となる中袋4bは、特別な管状の移行フィルム5と共に溶着された短い注入口2bを有している。移行フィルム5は、内側が不溶着性のものであり、外側が溶着可能なものである。移行フィルム5は、注入口2b側でない端部において、袋状の密閉フィルム16と、端部を密閉した状態で溶着されている。密閉フィルム16は、純粋なPEからなり、密閉フィルム16の全ての面は、溶着性が良好である。中袋4bを、移行フィルム5と密閉して溶着すると共に、ガス殺菌またはガンマ線殺菌が可能である。従って、この包み全体を、例えば無菌包装の形で供給し、現場(例えばクリーンルーム)で、搬送容器の中に挿入することが可能である。
【0082】
図15および図16は、移行フィルム5と密閉フィルム16とからなり、袋7として構成された、注入口2bに溶着された特別な入口構造の中に、無端管状フィルム1をどのように挿入するかを示すものである。無端管状フィルム1を、充填される中袋4bの密閉フィルム16の袋状の窪みの中に挿入する。これによって、密閉フィルム16の外側は、無端管状フィルム1の外側と接触する。外側という表現は、ここでは、周囲と接触する側面であると理解されたい。これは、袋7から見ると、むしろ、密閉フィルム16が袋状に形成されているため、内側となっている。ここでは、表現を明確にするために、上述の意味で常に外側と記載する。
【0083】
次に、図17および図18は、差し込み合った無端管状フィルム1と密閉フィルム16とを溶着する工程を示すものである。溶着機(従来の溶着機であるため、図示しない)によって、無端管状フィルム1と密閉フィルム16とを溶着し、無端管状フィルム1と袋7との間に、密閉した2つの各溶着線8a、8bを形成する。この工程では、無端管状フィルム1も一緒に溶着される。この溶着工程において、溶着線8aと溶着線8bとの間に、切断線9を形成する。切断線9は、片部(トークン)10の形をした殺菌されていない部分を切断するものである。溶着工程および切断工程は、外側から、移行フィルム5を通って行われる。移行フィルム5の内層は溶着可能でないため、移行フィルム5の内側と密閉フィルム16の内側との接続、または、移行フィルム5の内側と無端管状フィルム1との接続は形成されない。
【0084】
図19および図20は、片部10を切断する工程を示すものである。本工程では、片部は、中袋4bの中に落ちて、殺菌された異物として詰め替え媒体内に残留するか、または、収納設備の側から(例えば、収納設備がアイソレータとして構成されている場合)除去される(図21、22)。ここでは、水平方向の運搬プロセスであってもよい。
【0085】
図21および図22は、剥離工程を示すものである。この工程では、無端管状フィルム1、および、無端管状フィルム1と共に密閉フィルム16を開く。これに対して、無端管状フィルム1と密閉フィルム16との間は、溶着された状態で維持される。そのため、中袋4bは、収納設備または収納設備の排出口と密閉された状態で接続される。
【0086】
本実施形態では、溶着切断された片部10を、アイソレータ(収納設備)からの廃棄部分として除去する。この状況において、中袋4bを、殺菌された状態で充填したり、空にしたりする。
【0087】
図23および図24に示す工程によって、循環過程は終了する。ここでは、切断溶着を行う。充填後、無端管状フィルム1を、切断溶着線3bによって切断することが可能である。これによって、収納設備におけるプロセスは終了し、中袋4bは殺菌された状態となる。これは、切断線3bが端部溶着を行うからである。
【0088】
新たな充填工程にとって、端部が溶着された切断線3bは、無端管状フィルム1の切断線3aに相当する。
【0089】
場合によっては「溶着」を「接着」に置き換えた方法も、接着が、溶着の場合に上記したような剥離性に関して同一の特性を有している限り、本発明の範囲内である。従って、「溶着」は、極めて広い意味に理解されるものである。
【符号の説明】
【0090】
1 無端管状フィルム、2a,2b 注入口、3a,3b 無端管状フィルムの第3の溶着線、4a,4b 充填される搬送容器の中袋、5 移行フィルム、6a 汚染を排除した形態の第2の溶着線、7 袋、8a,8b 殺菌する形態の第2の溶着線、9 切断線、10 片部(廃棄部分)、16 密閉フィルム。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ばら積み可能な媒体および固体(材料)を、特に柔軟な排出口を備える収納設備から、後置された、中袋(4a)の溶着可能な管状フィルム状の注入口(2a)を備える搬送容器の中に、汚染を防止しながら詰め替える方法において、
外側および内側が溶着可能であり、内側は溶着後に剥離可能である無端管状フィルム(1)を、排出口の周りに配置する工程と、
前記無端管状フィルム(1)の自由端(3)を溶着する工程と、
前記無端管状フィルム(1)の外側の周りに上記注入口(2a)を配置して、注入口(2a)の注入口側の端部が、無端管状フィルム(1)の溶着線(3a)の上方に来るようし、有利には、材料を無端管状フィルム(1)から収納設備の方向に押し戻す工程と、
前記無端管状フィルム(1)に形成される溶着線(3a)と注入口(2)の注入口側の端部との間の無端管状フィルム(1)に、少なくとも1つの連続した新たな第2の溶着線(6a)が形成されるように、無端管状フィルム(1)と前記注入口とを溶着し、前記新たな第2の溶着線(6a)は、一方では、注入口(2a)の内側と無端管状フィルム(1)の外側とを接続させており、他方では、この同じ位置に無端管状フィルム(1)の内側を接続させている工程と、
その後、前記無端管状フィルム(1)の剥離可能な内側を剥離して充填を行い、無端管状フィルム(1)が新たに第3の位置において貫通溶着されることにより、材料の流動が阻止される、または、材料が流動する可能性が阻止されるまで、前記充填を行う工程と、 を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、
前記第3の位置における溶着(3b)を、後に溶着線(3b)の内部領域、有利には、ほぼ真中において、前記無端管状フィルム(1)の切断し、その後再び、別の搬送容器の中への新たな充填/詰め替え工程を行うことができる程度に広く行うこと、または、前記第3の位置における溶着(3b)を、中間に切断線を有する二重溶着線(3b’、3b″)として行うこと、
を特徴とする方法。
【請求項3】
請求項1または2に記載の方法において、
前記無端管状フィルム(1)を前記排出口の周りに収容するために、前記排出口を取り囲む管状フィルム支持体を配置する、
ことを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1つに記載の方法において、
前記溶着する工程を、パルス溶着技術によって行い、および/または、前記溶着する工程の前に、後に溶着線となる領域において、前記無端管状フィルム(1)が圧縮棒によって押圧されて、前記無端管状フィルム(1)内で、材料が可能な限り上方/下方に押しのけられるようにする、
ことを特徴とする方法。
【請求項5】
ばら積み可能な材料を、汚染を排除して詰め替えるための装置、特に、請求項1から4のいずれか1つに記載の方法を実施するための装置において、
排出口を備える収納設備を有し、前記排出口の周りには、溶着可能、且つ、内側が剥離可能な無端管状フィルム(1)が蓄えられた状態で配置されており、前記無端管状フィルム(1)の外側は、場合によっては詰め替えられる、搬送容器の中袋(4a)の注入口(2a)の内側に溶着可能である、
ことを特徴とする装置。
【請求項6】
請求項5に記載の装置において、
前記排出口の自由端の下部であって、前記記排出口の想像上の延長線上にある空間的な縦伸びの横位置に、前記無端管状フィルム(1)を側面から接触しながら押圧する圧縮棒が設けられており、有利には、溶着機が、前記記圧縮棒に一体化された状態で配置されている、
ことを特徴とする装置。
【請求項7】
請求項6に記載の装置において、
前記溶着機は、パルス溶着機であって、および/または、前記溶着機は、前記無端管状フィルム(1)を前記溶着線(3b)の有利にはほぼ真中で切断することが可能な切断装置を含む、
ことを特徴とする装置。
【請求項8】
請求項5から7のいずれか1つに記載の装置において、
前記無端管状フィルム(1)は、ポリエチレンからなり、および/または、供給時には軸方向に折り畳まれていると共に、前記排出口の周りの無端管状フィルム(1)が配置された場所において無端管状フィルム(1)が非意図的にずれることが、有利には滑り止めによって阻止されている、
ことを特徴とする装置。
【請求項9】
請求項5から8のいずれか1つに記載の装置において、
前記無端管状フィルム(1)は、軸方向に折り畳まれる、
ことを特徴とする装置。
【請求項10】
材料を収納設備から搬送容器の中に詰め替えるため、特に、請求項1から4のいずれか1つに記載の方法、若しくは、請求項5から9、または、請求項15から20のいずれか1つに記載の装置のための、溶着可能、且つ、内側が剥離可能な無端管状フィルム(1)の使用。
【請求項11】
請求項10に記載の無端管状フィルム(1)の使用において、
前記無端管状フィルム(1)を、前記収納設備の排出口の周りに、引き下げ可能に配置すると共に、引き下げられた状態において、充填される搬送容器の中袋(4)の注入口(2)に溶着することによる無端管状フィルム(1)の使用。
【請求項12】
請求項10または11に記載の無端管状フィルム(1)の使用において、
殺菌された状態の詰め替えを可能にするために、前記無端管状フィルム(1)を、請求項15に記載の袋(7)に接続することを特徴とする無端管状フィルム(1)の使用。
【請求項13】
請求項10から12のいずれか1つに記載の無端管状フィルム(1)の使用において、
前記無端管状フィルム(1)は、詰め替え装置用の交換部品として提供されていることを特徴とする無端管状フィルム(1)の使用。
【請求項14】
請求項15に記載の袋(7)を、有利には請求項15に記載の折り返された移行フィルム(5)として製造するための、無端管状フィルム(1)の使用。
【請求項15】
粉体または固体、つまり材料を、柔軟な排出口を備える収納設備から、後置された、材料を収容するための搬送容器の中袋(4a)の溶着可能な管状フィルム状の注入口(2a)を備える搬送容器の中に、汚染を防止した状態且つ殺菌された状態で詰め替える方法において、
外側および内側が溶着可能であり、内側は溶着後に剥離可能である、内部が殺菌された無端管状フィルム(1)を、殺菌された排出口の周りに配置する工程と、
前記無端管状フィルム(1)の自由端を溶着する工程と、
前記中袋(4b)の注入口(2b)の上に、殺菌された袋(7)を合わせて、中袋(4b)を備える袋(7)を殺菌する工程であって、
前記袋(7)は、中袋(4b)の注入口(2b)と溶着する前に、次のように構成されており、
内側は溶着可能でないが、外側は溶着可能である管状の移行フィルム(5)が、その外側において、前記注入口(2b)の内側に溶着可能に接続され、移行フィルム(5)の注入口側でない端部において、袋状の密閉フィルム(16)に接続されており、前記密閉フィルム(16)の袋の底部は、前記移行フィルム(5)の内部にあり、前記密閉フィルム(16)の袋の縁部は、前記移行フィルム(5)の注入口側でない端部に接続、例えば溶着されており、密閉フィルム(16)には、溶着性が良好なプラスチックが選択されている工程と、
袋状の前記密閉フィルム(16)を、前記無端管状フィルム(1)の外側の周りに配置して、無端管状フィルム(1)の溶着された部分を前記袋の内部に設置する工程と、
有利には、材料を前記無端管状フィルム(1)から収納設備の方向に押し戻す工程と、
前記無端管状フィルム(1)を前記密閉フィルム(16)に溶着して、無端管状フィルム(1)に形成される溶着線(3a)と密閉フィルム(16)の自由端との間の無端管状フィルム(1)に、少なくとも1つの連続した新たな溶着線(8)、有利には二重溶着線(8a、8b)を形成する工程であって、
前記新たな溶着線(8)、有利には二重溶着線(8a、8b)は、一方では、密閉フィルム(16)の内側と無端管状フィルム(1)の外側とを接続させ、他方では、この同じ位置に無端管状フィルム(1)の内側を接続させ、当該溶着工程中に、溶着線(8)の真中、有利には二重溶着線(8a、8b)間に切断線(9)を形成して、材料を含んだ片部(10)の形をした、無端管状フィルム(1)の排出口側でない部分を、前記片部を取り囲んだ密閉フィルム(16)と共に切断する工程と、
その後に、前記無端管状フィルム(1)の剥離可能な内側を、その第2の溶着位置(8a)において剥離して、無端管状フィルム(1)が第3の位置(3b)において新たに貫通溶着され、このようにして材料の流動が阻止されるまで、詰め替え工程を行う工程とを含む、
ことを特徴とする方法。
【請求項16】
請求項15に記載の方法において、
純粋なPEから成る密閉フィルム(16)を選択する、
ことを特徴とする方法。
【請求項17】
請求項15または16に記載の方法において、
前記注入口(2b)とに密閉されて溶着されると共に、殺菌、有利にはY−殺菌された前記袋(7)を、詰め替え機の付属部品として供給する、
ことを特徴とする方法。
【請求項18】
請求項15から17のいずれか1つに記載の方法において、
前記無端管状フィルム(1)の第3の位置(3b)における溶着を、後に溶着線の内側の領域(3b)、有利にはほぼ真中において、無端管状フィルム(1)を切断し、その後再び、別の付属品への新たな充填/詰め替え工程を行うことができる程度に広く行うか、または、前記無端管状フィルム(1)の第3の位置(3b)に、中間に切断線を有する二重溶着線(3b)を設ける、
ことを特徴とする方法。
【請求項19】
請求項15から18のいずれか1つに記載の方法において、
前記片部(10)を、前記排出口を介して除去する、
ことを特徴とする方法。
【請求項20】
ばら積み可能な材料を、汚染を防止した状態且つ殺菌された状態で詰め替えるための装置、特に、請求項1から19のいずれか1つに記載の方法を実施するための装置において、
排出口を備える収納設備を有し、前記排出口の周りには、溶着可能、且つ、内側が剥離可能な無端管状フィルム(1)が蓄えられた状態で配置されており、前記無端管状フィルム(1)の外側は、管状の移行フィルム(5)に溶着された袋状の密閉フィルム(16)の内側に接続されており、前記移行フィルムは、その前に、場合によっては詰め替えられる、搬送容器の中袋(4b)の注入口に溶着されていることを特徴とする装置。
【請求項21】
請求項20に記載の装置において、
前記袋状の密閉フィルム(16)は、前記管状の移行フィルム(5)と共に、袋(7)として構成されており、前記袋は、中袋(4b)の注入口(2b)に対して密に接続されていると共に殺菌されている、
ことを特徴とする装置。
【請求項22】
請求項1から21のいずれか1つに記載の、特に、輸送可能な臓器や細胞組織などを詰め替える方法に従った、内側が溶着可能且つ剥離可能な無端管状フィルム(1)の、医学または外科における使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公表番号】特表2010−514635(P2010−514635A)
【公表日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−543557(P2009−543557)
【出願日】平成19年12月12日(2007.12.12)
【国際出願番号】PCT/IB2007/055059
【国際公開番号】WO2008/078221
【国際公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【出願人】(509178389)
【Fターム(参考)】