説明

汚染低減機構を備えるカメラモジュール

【課題】カメラモジュール中に入り込む可能性のある汚染物質を収集する汚染物質トラップを含むカメラモジュールを提供する。
【解決手段】画像取込装置108と、本体部を有するレンズユニット114と、レンズユニット114を収容するとともにレンズユニット114を画像取込装置108に対して位置付けする開口部208を有するハウジング112、及びレンズユニット114とハウジング112の開口部208との間の隔離された環状空間によって、カメラモジュール内の画像取込装置108及び/又は他の光学部品等の損傷を受けやすい部品に汚染物質が到達する前に、汚染物質を収集して封じ込める。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に電子装置に関し、より詳しくはデジタルカメラモジュールに関する。さらに詳しくは、本発明はデジタルカメラモジュールの焦点を調節するためのシステムに関し、該システムは、焦点調節工程において生じる破片や粒子状物質が、画像取込装置のセンサーアレイを汚染しないように予防するものである。
【0002】
尚、本発明は、共通の発明者を少なくとも1人含む米国仮特許出願第60/864,348号(出願日:2006年11月3日)の優先権の利益を主張するものであり、この内容全体を参照することにより本出願に組み込むものとする。
【背景技術】
【0003】
デジタルカメラモジュールは、現在様々な電子装置に内蔵されている。このようなカメラのホスト装置は、例えば、携帯電話、携帯情報端末(PDAs)及びコンピュータが挙げられるがこれらに限定されない。ホスト装置内にカメラモジュールを内蔵するという機能の拡大に伴い、デジタルカメラモジュールの需要は成長し続けている。したがって、デジタルカメラモジュールの1つの設計目標は、デジタルカメラモジュールを出来る限り小型化することであり、これにより電子装置の外形寸法を実質的に増加させずに装置内にはめ込むことが可能となる。本目標を達成するための手段において、カメラモジュールによって取込まれた画像の質を維持する必要があることは勿論である。
【0004】
このようなデジタルカメラモジュールは、典型的に、基板、画像取込装置、ハウジング及びレンズユニットを含む。基板は、典型的に、画像取込装置とホスト装置との間のデータ交換を促進する電気回路を含むプリント基板(PCB:printed circuit board)である。画像取込装置は、PCBの電気回路に取り付けられるとともに電気的に連結される。
その後、ハウジングは、画像取込装置全体を覆ってPCB上に取り付けられる。ハウジングは、レンズユニットを収容するとともに画像取込装置に対してレンズユニットを中心に位置付ける開口部を含む。典型的には、この開口部が一連のネジ山を有し、レンズユニットが相補的な一連のネジ山を有することにより、工場内におけるカメラモジュールの焦点調節を容易にする。工場内の焦点調節操作中、例えば、焦点調節機器がハウジングに対してレンズユニットを回転させ、レンズユニットと画像取込装置との間の距離を調節する。レンズユニットが適切に焦点合わせされると、ハウジングに対するレンズユニットの位置は、接着剤、熱溶接又は類似の方法で固定される。
【0005】
一連のネジ山を介して焦点合わせしたカメラモジュールは、比較的正確な焦点調節を提供できるにも関わらず、これらのカメラモジュールはまだ欠点を有している。例えば、レンズユニットがハウジング内で回転することに伴い、ネジ山間の滑り摩擦によって粒子状破片が生じ、この粒子状破片は、画像センサ及び/又はその他の光学的部品(例えば赤外線フィルタ、保護カバー、その他のレンズ等)を容易に汚染する可能性がある。その結果、これらの汚染物質が蓄積し、例えば画像センサへの光を遮断することによって、取込み画像の質を著しく悪化させることになる。
【0006】
本明細書ではネジ山付の部品を一例として用いているが、他の種類の焦点調節部品を用いても、同様に粒子状破片が生じ、取込み画像の質を低下させる可能性があることに留意されたい。例えば、特許文献1は、カメラモジュール内部に配された固定レンズ上に直接形成された複数の傾斜路を含むカメラモジュールを開示する。回転可能なレンズ移動部材(分離レンズを有する)は、固定レンズの傾斜路付面に係合する複数の脚状突起部を含む。レンズ移動部材を回転させると、レンズ移動部材の脚状突起部がレンズの傾斜路付面を上下に移動することになり、第2のレンズを、回転方向に応じて固定レンズに近い位置又は固定レンズから遠い位置に移動させる。レンズ移動部材の脚状突起部は固定レンズの傾斜路付面を摺動するため、粒子状破片が生成され、カメラモジュールの撮像部品上にたまる可能性がある。
【0007】
摩擦によって生じる粒子状破片に加えて、傾斜路付ハウジングはその他の汚染物質の影響も受け易い。例えば、レンズユニットをハウジングに固定するために使用される接着剤は、容易にカメラモジュール内に落ち、撮像部品を汚染することになる。傾斜路付モジュールは特に液体の汚染物質の影響を受け易く、この理由は、レンズユニットとハウジング間の接合部分が、典型的には、ネジ山付のカメラモジュール程には密着していないからである。一般的には、レンズユニットとハウジングの壁は滑らかであり、その上にネジ山が形成された壁とは対照的である。汚染が侵入する経路を提供することに加えて、レンズユニットとハウジング間の密着性が低いことは、製造工程中のレンズユニットをハウジングに固定する前において、ハウジングからのレンズ円筒部の抜け落ちを引き起こす可能性があり、生産効率を下げる結果となる。
【0008】
このような汚染物質の蓄積を最小限化するために、製造者はカメラモジュール内に汚染物質収集面を使用してきた。例えば、特許文献2は、ハウジング内に規定された粒子収集溝を含むカメラモジュールを開示する。詳細には、溝はハウジングの光受容絞り部の周囲面の周りに形成されている。この溝は、破片がカメラモジュール内で画像センサや他の光学的部品に到達する前に、破片の幾らかを収集するものである。
【0009】
特許文献2に記載のカメラモジュールに形成される溝は、画像センサ上にたまる破片の量を低減することはできるものの、未だ幾つかの欠点が残されている。例えば、溝は完全に隔離されていないため、溝から破片が自由に出て行くことがある。さらに、カメラモジュールが使用中に直立状態を維持することは有り得ないため、破片は溝から自由に反落して画像センサ及び/又は光学部品の障害となってしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】米国特許第6,426,839号
【特許文献2】米国公開公報第2006/0103953号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
したがって、組立及び焦点調節工程中に、光学的部品の汚染を最小限化するカメラモジュールの設計が必要とされている。さらに、カメラモジュール内で部品上に汚染物質がたまる前に汚染物質を隔離するカメラモジュールの設計もまた、必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、カメラモジュール中に入り込む可能性のある汚染物質を収集する汚染物質トラップを含むカメラモジュールを提供することにより、従来技術に付随する問題を克服するものである。さらに、カメラモジュールのレンズユニットをカメラモジュールのハウジングに対して適所に一時的に固定するとともに、ハウジングに対するレンズユニットの傾斜を制限するための機構を提供する。
【0013】
本発明の一実施形態によると、カメラモジュールは、画像取込装置、レンズユニット、及びハウジングを備える。レンズユニットは、画像取込装置の画像取込面に対して垂直に延伸する本体部を含む。レンズユニットの本体部は、画像取込装置の画像取込面に対して平行な第1外周辺(例えば、円周)を有する第1面を含む。
【0014】
ハウジングは取付部と収容部とを含む。取付部は画像取込装置に連結される。収容部はレンズユニットを収容するための開口部を規定する。ハウジングの収容部は、第1内周辺を有する第1面と第2内周辺を有する第2面を含む。第1内周辺は第2内周辺よりも小さい。開口部の第1面は開口部の第2面と画像取込装置との間に配される。
【0015】
レンズユニットをハウジングの収容部に配する際には、レンズユニットの第1面が、開口部の第1面と摺動自在に接触し、これにより、レンズユニットの第1面と開口部の第1面との間の汚染物質の通過を防ぐ。例えレンズユニットが画像取込面に対して垂直軸方向に所定距離移動しても(例えば、焦点調節操作中)、レンズユニットの第1面は収容部の第1面と接触を維持することにより、粒子トラップの完全性を維持可能である。
【0016】
開口部の第1面と開口部の第2面は、第1汚染物質収集面によって連結される。詳細な実施形態では、汚染物質収集面は、画像取込面(例えば水平なレッジ(ledge:棚状部))に対して平行な平面(任意で傾斜面)を含む。あるいは、汚染物質収集面は溝を規定する。図示する如く、1つの実施形態において、複数の各種汚染物質収集面を使用することも可能である。
【0017】
図示する如く、レンズユニットは、第2外周辺を有する第2面をさらに含む。第2外周辺は第1外周辺よりも大きく、レンズユニットの第2面は、開口部の第2面と摺動自在に接触する。
【0018】
レンズユニットの外面とハウジングの内面はともに、取り囲まれた環状空間の形状をなす粒子トラップを形成し、この粒子トラップは、画像取込面から離れている。詳細には、開口部の第1面及び第2面は第1移行面によって連結され、レンズユニットの第1面及び第2面は第2移行面によって連結される。第1移行面、開口部の第2面、第2移行面、及びレンズユニットの第1面はともに、環状空間を取り囲む。レンズユニットが移動したとしても、この空間は取り囲まれたままであり、レンズユニットと画像取込装置との間の距離が大きくなるにつれて環状空間の体積は増加する。
【0019】
開示された実施形態は、追加的な粒子トラップを含む。ハウジングの開口部は、第2面の第2内周辺よりも大きい第3内周辺を有する第3面を含む。第2面は、第3面と画像取込装置との間に配され、開口部の第3面は開口部の第2面と第3移行面によって連結される。同様に、レンズユニットはまた、第3外周辺を有する第3面を含み、この第3外周辺は第2面の第2外周辺よりも大きい。レンズユニットの第3面は、収容部の第3面と摺動自在に接触し、第4移行面によってレンズユニットの第2面と連結され、第2粒子トラップを形成する。
【0020】
第2粒子トラップは、環状であるとともに、開口部の第3面、第3移行面、レンズユニットの第2面、及び第4移行面によって囲まれている。レンズユニットが移動したとしても、この環状空間は囲まれたままであり、レンズユニットと画像取込装置との間の距離が大きくなるにつれて環状空間の体積は増加する。
【0021】
開示された実施形態は、第3の粒子トラップを含む。ハウジングの開口部は第4面を含み、この第4面は第3内周辺よりも大きい第4内周辺を有する。開口部の第3面は、開口部の第4面と第2面との間に配され、第3面は第4面と第5移行面によって連結される。開口部の第4面、第5移行面、及びレンズユニットの第3面は、第3粒子トラップの少なくとも1部分を形成する。第3粒子トラップはまた、レンズユニットをハウジングに接着させるために用いた過剰な接着剤を捉えるという役目も果たしている。
【0022】
焦点調節機構もまた、開示されている。図示した一例においては、複数の傾斜路が、レンズユニットとハウジングのどちらか一方の上に形成され、複数の傾斜路係合構造(例えば、相補的な傾斜路)がレンズユニットとハウジングの他方の上に形成される。少なくとも1つの傾斜路が、接着剤を収容するための凹部(例えば溝)を形成する。あるいは、焦点調節機構は、レンズユニット上の一連のネジ山及びハウジング上の相補的な一連のネジ山を含んでもよい。
【0023】
また、カメラモジュールは、製造工程中、レンズユニットをハウジングに一時的に固定するよう機能する任意の固定機構を含む。固定機構は、レンズユニット上に形成された第1部分とハウジング上に形成された第2部分を含む。示される実施形態においては、固定機構の第1部分は、レンズユニットの外面上に形成された複数の突出部(例えばリブ)を含む。固定機構の第2部分は、ハウジングの収容部の内面上に隆起部を含む。突出部が隆起部と係合すると、レンズユニットがハウジング内の適所に固定される。
【0024】
突出部はまた、安定性を付与する。詳細には、突出部は、画像取込面に対して垂直方向に十分な距離を延伸することにより、ハウジングの開口部内でレンズユニットの傾斜を制限することが可能となる。
【0025】
カメラモジュールの製造方法は、画像取込装置を準備する工程と、ハウジングを準備する工程と、レンズユニットを準備する工程と、レンズユニットをハウジングに対して一時的に固定するための固定機構を準備する工程を含む。この方法はさらに、ハウジングを画像取込装置に取り付ける工程と、レンズユニットをハウジングに取り付ける工程と、レンズユニットを回転することにより、固定機構の第1部分と固定機構の第2部分とを係合させる工程と、その後、カメラモジュールに追加的な製造工程を実施する工程を含む。この方法はさらに、レンズユニットを回転することにより、固定機構の第2部分から固定機構の第1部分を外す工程と、レンズユニットの焦点を調節する工程と、そして最後にレンズユニットをハウジングに対して永久的に固定する工程を含む。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の一実施形態におけるカメラモジュールの斜視図である。
【図2】図1のカメラモジュールを部分的に分解した斜視図である。
【図3a】図3aは、図1のカメラモジュールが非固定位置にある場合の上面図である。
【図3b】図3bは、図1のカメラモジュールが固定位置にある場合の上面図である。
【図4】図1に示されたレンズユニットをさらに詳細に示す斜視図である。
【図5】図1に示されたハウジングをさらに詳細に示す断面斜視図である。
【図6a】図6aは、図1のカメラモジュールが非焦点調節位置にある場合の断面斜視図である。
【図6b】図6bは、図1のカメラモジュールが焦点調節位置にある場合の断面斜視図である。
【図7】図1のカメラモジュールの側面図であり、レンズユニットとハウジングとのの関係を示す。
【図8】カメラモジュールを製造するための方法を要約したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明は以下図面を参照して詳説する。図面において、同様の参照符号は実質的には類似の要素を意味するものとする。
本発明は、汚染物質が撮像部材上にたまって取り込み画像の質を低下させる前に、汚染物質を隔離可能である汚染物質トラップを含むカメラモジュールを提供することにより、従来技術に付随する問題を克服するものである。以下の記述において、多数の詳細事項(例えば、焦点調節装置、基板の種類、取付装置等の詳細例)を説明することにより、本発明を完全に理解可能なものとする。しかしながら、当業者であれば、本発明がこれら詳細事項とは別の方法で実施可能であることは理解できるはずである。別の例では、公知のカメラモジュールの製造業務(例えば自動焦点調節工程、材料選定、成型工程等)及び部品(例えば電気回路、装置インターフェース等)の詳細を省略することにより、本発明を不必要に不明瞭にすることの無い様にした。
【0028】
図1は、本発明の一実施形態に係るカメラモジュール(100)の斜視図である。カメラモジュール(100)は、プリント基板(PCB)(102)の一部分上に取り付けられる。PCB(102)はカメラホスト装置のPCBを示すものである。カメラモジュール(100)は、ホスト装置の他の部品と複数の導電性配線(104)を介して電気的に連通する。装置(106)は、電子部品(例えば受動素子等)を示すものであり、PCB(102)上に直接取り付けられてもよい。当業者であれば理解できることではあるが、PCB(102)の詳細な設計構造は、特定の用途に応じて決定されるものであり、本発明に特に関連するものではない。したがって、PCB(102)、配線(104)及び装置(106)は、その特徴を示したものにすぎない。
【0029】
カメラモジュール(100)は、画像取込装置(108)(図1の外観からは見えない)、回路基板(110)、ハウジング(112)及びレンズユニット(114)を含む。回路基板(110)は、ハウジング(112)の一端部(例えば底部)に取り付けられ、レンズユニット(114)は、ハウジング(112)の他端部(例えば上部)に取り付けられる。画像取込装置(108)(図2)は、回路基板(110)の上面上に取り付けられることにより、基板(110)とハウジング(112)との間に位置付けられる。
【0030】
図2は、図1のカメラモジュールの部分的分解図であり、図1では見えなかった幾つかの追加的な詳細を示す。カメラモジュール(100)の部品は、光軸(200)に沿って整列していることに留意されたい。詳細には、レンズユニット(114)及びハウジング(112)は光軸(200)に対して同軸である。さらに、画像取込装置(108)は、光軸(200)に対して垂直に中心位置調節された画像取込面(202)を含む。画像取込装置(108)に対してレンズユニット(114)を適切に光学的配列することにより、画像取込面(202)上に適切に画像を焦点調節することが容易となる。
【0031】
画像取込面(202)は略平面であり、この平面上で、画像が焦点調節され電気的データに転換される。電気的データは、画像取込装置(108)及び/又はホスト装置の処理回路によって処理される。画像取込装置(108)と基板(110)の間のデータ通信は、当業者にとって公知の任意の好適な方法によってなされる。例えば、画像取込装置(108)は、一連の接触パッドを含んでもよく、この接触パッドは、基板(110)の相補的な一連の接触パッドと、ワイヤーボンディング、はんだ付け又は同等物を介して電気的に連結される。あるいは、カメラモジュール(100)は、画像取込装置(108)をハウジング(112)に直接連結する及び画像取込装置(108)をPCB(102)に直接電気的に接続する方法により、基板を用いずに組み立てられてもよい。
【0032】
ハウジング(112)は取付部(204)と収容部(206)を含む。取付部(204)が、基板(110)に取り付けられるように構成されることにより、基板(110)とハウジング(112)との間に画像取込装置(108)(画像取込面(202)の少なくとも一部)を囲い込む。収容部(206)は、レンズユニット(114)を収容する開口部(208)を含む。開口部(208)は、ハウジング(112)の内面(210)で規定される。収容部(206)は、一連の傾斜路(212)をさらに含み、この傾斜路(212)は、レンズユニット(114)上に形成された相補的な一連の傾斜路(214)と係合する。傾斜路(212)が相補的な傾斜路(214)と係合することにより、カメラモジュール(100)の焦点調節が容易なものとなる。詳細には、レンズユニット(114)を反時計回りの方向に回転させると、ハウジング(112)に対してレンズユニット(114)が上昇することにより、レンズユニット(114)と画像取込面(202)との間の距離が長くなる。反対に、レンズユニット(114)を時計回りの方向に回転させると、ハウジング(112)に対してレンズユニット(114)が低くなることにより、レンズユニット(114)と画像取込面(202)との間の距離が短くなる。したがって、レンズユニット(114)によって焦点調節された画像は、画像取込面(202)の焦点面に位置するように適切に調節されることが可能である。レンズユニット(114)が正確に位置決めされた後、レンズユニット(114)は何らかの好適な手段(例えば、接着剤、熱溶接等)によってハウジング(112)に対して固定される。
【0033】
カメラモジュール(100)が焦点調節された位置に固定される前に、レンズユニット(114)は、固定機構(216)を介して固定位置に一時的に固定される。この固定機構(216)は、レンズユニット(114)がハウジング(112)に対して移動することを防ぐものである。固定機構(216)を用いてレンズユニット(114)をハウジング(112)に一時的に固定することにより、レンズユニット(114)がハウジング(112)に対して焦点調節及び固定される前に、ハウジング(112)からレンズユニット(114)が抜け落ちることを予防できる。したがって、固定機構(216)は、レンズユニット(114)をハウジング(112)に挿入する工程と焦点調節/固定工程との間に1つ以上の処理工程がある場合には特に有用である。例えば、製造中に幾つかのカメラモジュールを一度に、時には1単位の基板上に作り、後で分離することにより個別のカメラモジュールを形成することも可能である。本工程が焦点調節及び固定工程の前に行われる場合には、固定機構(216)は、ハウジング(112)内に安全に配されたレンズユニット(114)を有利に維持することとなる。
【0034】
固定機構(216)は一連のリブ(218)と相補的な一連のリブ収容部(220)を含み、これらはレンズユニット(114)とハウジング(112)上にそれぞれ形成されている。リブ(218)は、光軸(200)と平行に延伸する垂直突出部であり、レンズユニット(114)の外面(222)上に形成される。各収容部(220)は、傾斜面(224)と台部(226)を含む。傾斜面(224)は、リブ(218)が内面(210)と台部(226)との間を滑らかに摺動することを可能とし、これにより固定機構(216)の一時的な固定を容易なものとする。固定機構(216)の詳細は、図3aと図3bを参照することにより更に完全に記載される。
【0035】
図3aは、非固定位置におけるカメラモジュール(100)の上面図である。レンズユニット(114)の上部(傾斜路(214)を含む)は、図3aでは切り取られており、図3bはハウジング(112)の内面(210)とレンズユニット(114)の外面(222)との間の関係を明確に示す図である。非固定位置においては、レンズユニット(114)はハウジング(112)内で回転可能であり、リブ(218)がハウジング(112)の内面(210)と摺動自在に接触している。カメラモジュール(100)の固定を容易にすることに加えて、リブ(218)はまた、レンズユニット(114)とハウジング(112)間の同軸関係を維持するのに役立ち、ハウジング(112)に対するレンズユニット(114)の傾斜を制限する。リブ(218)はレンズユニット(114)の外面(222)周りに離れて均等に配されることにより、ハウジング(112)の内面(210)と均等に係合する。詳細には、本実施形態では、3つのリブ(218)が光軸(200)周りに約120℃離れて均等に配される。
【0036】
図3bは、固定位置におけるカメラモジュール(100)の上面図である。カメラモジュール(100)を固定する間、レンズユニット(114)は、光軸(220)周りを反時計回りに回転することにより、リブ(218)を内面(210)に沿って摺動させる。レンズユニット(114)がさらに回転すると、リブ(218)は内面(210)から傾斜面(224)へと摺動し、台部(226)上へと移動する。台部(226)と光軸(200)との間の距離は、リブ(218)の大部分の外面と光軸(200)との間の距離よりも僅かに短く、これによりハウジング(112)がレンズユニット(114)に対して圧縮力を付与していることに留意されたい。この圧縮力は、レンズユニット(114)を一時的にハウジング(112)に圧入するのに十分なものである。圧入された後、レンズユニット(114)は一時的にハウジング(112)に固定されることにより、カメラモジュール(100)の焦点調節工程前の追加的な製造工程を容易なものとする。レンズユニット(114)は、リブ(218)が台部(226)から離れてハウジング(112)の内面(210)と再度係合するまで、レンズユニット(114)を光軸(200)周り(時計回り)に回転することにより、ハウジング(112)から外すことが可能である。
【0037】
図4は、レンズユニット(114)の斜視図であり、フランジ(400)と本体部(402)を含む。フランジ(400)は、前述した傾斜路(214)を含み、ユーザー及び/又は機械(例えば自動焦点調節装置)用の面であり、カメラモジュール(100)の焦点調節工程又は固定/非固定工程中に係合可能である。フランジ(400)は溝(404)をさらに含み、この溝(404)は、接着剤又は同等物を保持するための空間を設けることにより、レンズユニット(114)をハウジング(112)に固定することを容易にする。溝(404)の機能は、図7を参照して更なる詳細を後述する。
【0038】
本体部(402)は、第1周辺(406)、第2周辺(408)、第3周辺(410)を含む。第1周辺(406)は、光軸(200)に平行に延伸する円筒外面(412)によって規定される。同様に、第2周辺(408)は、光軸(200)に平行に延伸する円筒外面(414)によって規定される。また、第3周辺(408)は、光軸(200)に平行に延伸する円筒外面(416)によって規定される。周辺(406)の直径は、周辺(408)の直径よりも短く、周辺(408)の直径は、周辺(410)の直径よりも短いことに留意されたい。表面(412)と(414)は、中間面(418)によって連結される。同様に、表面(414)と(416)は、第2中間面(420)によって連結される。
【0039】
図5は、ハウジング(112)の断面斜視図であり、上述した図では見えなかった追加的な特徴を示す。図示される如く、開口部(208)は、第1周辺(500)、第2周辺(502)、第3周辺(504)及び第4周辺(506)を有する。第1周辺(500)は、レンズユニット(114)の外面(412)(図4)と摺動自在に接触するように形成された円筒内壁(508)によって規定される。第2周辺(502)は、レンズユニット(114)の外面(412)と摺動自在に接触するように形成された円筒内壁(510)によって規定される。第3周辺(504)は、レンズユニット(114)の外面(416)と摺動自在に接触するように形成された円筒内壁(512)によって規定される。第4周辺(506)は、リブ(218)と摺動自在に係合する内面(514)によって規定される。円筒内面(508)及び円筒内面(510)は第1汚染物質収集面(516)によって連結される。同様に、円筒内面(510)と(512)は第2汚染物質収集面(518)によって連結され、円筒内面(512)と(514)は第3汚染物質収集面(520)によって連結される。
【0040】
図6aは、非焦点調節且つ固定位置にあるカメラモジュール(100)の断面斜視図である。この詳細な実施形態では、カメラモジュール(100)は、第1汚染物質トラップ(600)、第2汚染物質トラップ(602)及び第3汚染物質トラップ(604)を規定する。第1汚染物質トラップ(600)は、レンズユニット(114)の外面(412)、レンズユニット(114)の中間面(418)、ハウジング(112)の内面(510)、及びハウジング(112)の汚染物質収集面(516)によって規定される隔離環状空間である。図示される如く、ハウジング(112)の汚染物質収集面(506)は円形溝を規定することにより、汚染物質トラップ(600)に入ってくる汚染物質(例えば粒子状破片、糊等)を収集及び保持することを可能にする。第2汚染物質トラップ(602)は、レンズユニット(114)の外面(414)、レンズユニット(114)の中間面(420)、ハウジング(112)の内面(512)、及びハウジング(112)の汚染物質収集面(518)によって規定される隔離環状空間である。汚染物質収集面(518)は、汚染物質トラップ(602)に入ってくる汚染物質を収集する平面である。第3汚染物質トラップ(604)は、レンズユニット(114)の外面(416)、レンズユニット(114)のフランジ(400)、ハウジング(112)の内面(514)、及びハウジング(112)の汚染物質収集面(520)によって規定される隔離環状空間である。汚染物質収集面(520)もまた、汚染物質を収集する平面を規定する。
【0041】
図6bは、非固定且つ焦点調節位置にあるカメラモジュール(100)の断面斜視図である。レンズユニット(114)は、図6aと比べて、ハウジングに対し相対的に高い位置にあることに留意されたい。それにもかかわらず、レンズユニット(114)の第1外面(412)は、第1内面(508)と接触を維持している。同様に、レンズユニット(114)の第2外面(414)は、第2内面(510)と接触を維持しており、第3外面(416)は、第3内面(512)と接触を維持している。結果として、汚染物質トラップ(600)(602)(604)の体積は全て、レンズユニット(114)と画像取込装置(108)との間の距離が大きくなるにつれて増大した。さらに、体積が変動しても、汚染物質トラップ(600)(602)は閉鎖したままであり、汚染物質がさらにカメラモジュール(100)中へ逃げ込むことを予防可能である。
【0042】
要約すれば、非固定且つ焦点調節位置(上昇位置)においては、レンズユニット(114)とハウジング(112)は相対的に次に示す位置に配される。第1外面(412)は第1内面(508)と第2内面(510)の範囲内に同時に配される。さらに、第2外面(414)は第2内面(510)と第3内面(512)の範囲内に同時に配され、第3外面(416)は第3内面(512)と内面(514)の範囲内に同時に配される。このようにして、粒子トラップ(600)(602)(604)は、レンズユニット(114)とハウジング(112)との間に形成される。例えば、粒子トラップ(604)は、レンズユニット(114)をハウジング(112)に固定するために使用される過剰な接着剤を捉えるのに有効である。
【0043】
図7は、カメラモジュール(100)の側面図であり、レンズユニット(114)の溝(404)とハウジング(112)の傾斜路(212)との間の関係を示す。溝(404)と傾斜路(212)は凹部を形成し、この凹部はレンズユニット(114)をハウジング(112)に固定するための接着剤(図示せず)を収容するためのものである。焦点調節工程中、レンズユニット(114)は、適切な焦点となるまで光軸(200)周りを回転する。その後、接着剤が溝(404)内に塗布される。溝(404)は、接着剤用の小さい貯蔵器を提供することとなり、望ましくない領域に接着剤が広がる可能性を低減する。接着剤は、溝(404)を1つ以上の傾斜路(212)に取り付けることにより、ハウジング(112)に対するレンズユニット(114)の位置を固定する。レンズユニット(114)が、任意の好適なその他の方法(例えば熱溶接、留め具等)によって、ハウジング(112)に対して適切な位置に固定可能であることは理解されるべきである。
【0044】
図8は、カメラモジュールを製造するための方法を要約したフローチャート(800)である。第1工程(802)では、画像取込装置を準備する。次に、第2工程(804)では、ハウジングを準備する。その後、第3工程(806)では、レンズユニットを準備する。次に、第4工程(808)では、ハウジングを画像取込装置に取り付ける。そして、第5工程(810)では、レンズユニットをハウジングに取り付け、カメラモジュールを形成する。次に、第6工程(812)では、レンズユニットを回転させることにより、レンズユニット上の固定機構をハウジング上の相補的な固定機構と係合させる。そして、第7工程(814)では、追加的な製造工程をカメラモジュールに実施する。次に、第8
工程(816)では、レンズユニットを回転させることにより、レンズユニット上の固定機構をハウジング上の相補的な固定機構から外す。そして、第9工程(818)では、レンズユニットの焦点調節をする。最後に、第10工程(820)では、ハウジングに対してレンズユニットを固定する。
【0045】
本発明の詳細な実施形態の説明を完了する。説明された特徴の多くは、本発明の範囲を逸脱することなく、代替、変更又は省略されてもよい。例えば、その他の焦点調節機構を述したものに代えて使用してもよい。このような焦点調節機構は、本明細書で記載された粒子トラップとともに相補的な一連のネジ山を含んでもよい。その他の例としては、回路基板をハウジングに取り付けるために他の方法を用いてもよい。さらにその他の例としては、回路基板(110)とPCB(102)の間の電気的接続において、他の種類(例えばソケット、端部コネクタ等)及び位置(例えば側面の接触等)を用いてもよい。さらにその他の例としては、ハウジングに対するレンズユニットを固定するために他の方法を用いてもよい。詳細な実施形態から派生したこれら及びその他の内容は、前述した詳細な開示内容を考慮すると、当業者にとって明らかなものであるといえる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像取込面を含む画像取込装置と、
前記画像取込装置の前記画像取込面に対して垂直に延伸する本体部を含むレンズユニットとを備えるカメラモジュールであって、
前記本体部が、前記画像取込面に対して平行な第1外周辺を有する第1面を含み、
前記カメラモジュールはさらに、
前記画像取込装置に連結される取付部と前記レンズユニットを収容するための開口部を規定する収容部とを含むハウジングを備え、
前記開口部が、第1内周辺を有する第1面と第2内周辺を有する第2面を含み、
前記第1内周辺が前記第2内周辺よりも小さく、
前記開口部の前記第1面が、前記開口部の前記第2面と前記画像取込装置との間に配され、
前記レンズユニットの前記第1面が、前記開口部の前記第1面と摺動自在に接触し、
前記レンズユニットが前記画像取込面に対して垂直軸方向に所定距離移動した時に、前記レンズユニットの前記第1面と前記開口部の前記第1面との接触が維持されることにより、前記レンズユニットの前記第1面と前記開口部の前記第1面との間の汚染物質の通過を防ぐことを特徴とするカメラモジュール。
【請求項2】
前記第1汚染物質収集面が溝を規定することを特徴とする請求項記載のカメラモジュール。
【請求項3】
前記第1汚染物質収集面が、前記画像取込面に対して傾斜していることを特徴とする請求項記載のカメラモジュール。
【請求項4】
前記レンズユニットの前記第1面が、前記開口部の前記第1面の範囲内と前記開口部の前記第2面の範囲内に同時に配されていることを特徴とする請求項1記載のカメラモジュール。
【請求項5】
前記レンズユニットが、第2外周辺を有する第2面をさらに含み、
前記第2外周辺が前記第1外周辺よりも大きく、
前記レンズユニットの前記第2面が、前記開口部の前記第2面と摺動自在に接触することを特徴とする請求項1記載のカメラモジュール。
【請求項6】
前記レンズユニットの前記第2面と前記開口部の前記第2面のうち少なくとも1つが、複数の突出部を規定して配置することにより、前記レンズユニットの前記第2外面と前記開口部の前記第2内周辺との間を摺動自在に接触可能とすることを特徴とする請求項記載のカメラモジュール。
【請求項7】
前記突出部が前記画像取込面に対して垂直に延伸するリブであることを特徴とする請求項記載のカメラモジュール。
【請求項8】
前記開口部の前記第1面と前記開口部の前記第2面が、第1移行面によって連結され、 前記レンズユニットの前記第1面と前記レンズユニットの前記第2面が、第2移行面によって連結されることを特徴とする請求項記載のカメラモジュール。
【請求項9】
前記第1移行面、前記開口部の前記第2面、前記第2移行面及び前記レンズユニットの前記第1面が、前記画像取込面から離れた空間を密閉することを特徴とする請求項記載のカメラモジュール。
【請求項10】
前記密閉空間が、環状空間であって、
前記環状空間の体積が、前記レンズユニットと前記画像取込装置との間の距離が大きくなるにつれて増大することを特徴とする請求項記載のカメラモジュール。
【請求項11】
前記開口部が、第3内周辺を有する第3面をさらに含み、
前記第3内周辺が前記第2内周辺よりも大きく、
前記開口部の前記第2面が、前記開口部の前記第3面と前記画像取込装置との間に配され、
前記レンズユニットが、第3外周辺を有する第3面をさらに含み、
前記第3外周辺は前記第2外周辺よりも大きく、
前記レンズユニットの前記第3面が前記開口部の前記第3面と摺動自在に接触することを特徴とする請求項記載のカメラモジュール。
【請求項12】
前記レンズユニットの前記第3面と前記開口部の前記第3面のうち少なくとも1つが、複数の突出部を規定して配置することにより、前記レンズユニットの前記第3面と前記開口部の前記第3面との間を摺動自在に接触可能とすることを特徴とする請求項11記載のカメラモジュール。
【請求項13】
前記突出部が、前記画像取込面に対して垂直に延伸することを特徴とする請求項12記載のカメラモジュール。
【請求項14】
前記開口部の前記第2面と前記開口部の前記第3面が、第3移行面によって連結され、 前記レンズユニットの前記第2面と前記レンズユニットの前記第3面が、第4移行面によって連結されることを特徴とする請求項11記載のカメラモジュール。
【請求項15】
前記第1移行面、前記開口部の前記第2面、前記第2移行面、及び前記レンズユニットの前記第1面が、前記画像取込面から離れた空間を密閉し、
前記開口部の前記第3面、前記第3移行面、前記レンズユニットの前記第2面、及び前記第4移行面が、前記画像取込面から離れた第2の空間を密閉することを特徴とする請求項14記載のカメラモジュール。
【請求項16】
前記密閉空間が、環状であって、
前記密閉空間の体積が、前記レンズユニットと前記画像取込装置との間の距離が大きくなるにつれて増大し、
前記第2密閉空間が、環状であって、
前記第2密閉空間の体積が、前記レンズユニットと前記画像取込装置との間の距離が大きくなるにつれて増大することを特徴とする請求項11記載のカメラモジュール。
【請求項17】
前記開口部が、第4内周辺を有する第4面をさらに含み、
前記第4内周辺が前記第3内周辺よりも大きく、
前記開口部の前記第3内周辺が、前記開口部の前記第4内周辺と前記画像取込装置との間に配されることを特徴とする請求項15記載のカメラモジュール。
【請求項18】
前記レンズユニットが、第4外周辺を有する第4面を含み、
前記第4外周辺が、前記第3外周辺よりも大きく、
前記レンズユニットの前記第4面が、前記開口部の第4面と摺動自在に接触することを特徴とする請求項17記載のカメラモジュール。
【請求項19】
前記レンズユニットの前記第3面と前記開口部の前記第4面のうち少なくとも1つが、複数の突出部を規定して配置することにより、前記レンズユニットの前記第3面と前記開口部の前記第4面との間を摺動自在に接触可能とすることを特徴とする請求項18記載のカメラモジュール。
【請求項20】
前記突出部が、前記画像取込面に対して垂直に延伸することを特徴とする請求項19記載のカメラモジュール。
【請求項21】
前記開口部の前記第3面と前記開口部の前記第4面が、第5移行面によって連結されることを特徴とする請求項18記載のカメラモジュール。
【請求項22】
前記レンズユニットの前記第3面、前記第5移行面、前記開口部の前記第4面が汚染物質トラップを規定することを特徴とする請求項21記載のカメラモジュール。
【請求項23】
前記汚染物質トラップが、環状空間を含み、
前記環状空間の体積が、前記レンズユニットと前記画像取込装置との間の距離が大きくなるにつれて増大することを特徴とする請求項22記載のカメラモジュール。
【請求項24】
前記レンズユニットと前記ハウジングのうちの一方の上に配される傾斜路と、
前記レンズユニットと前記ハウジングの他方の上に配される傾斜路係合構造をさらに含むことを特徴とする請求項1記載のカメラモジュール。
【請求項25】
前記傾斜路係合構造が、前記傾斜路に相補的な第2傾斜路を含むことを特徴とする請求項24記載のカメラモジュール。
【請求項26】
前記傾斜路が、前記レンズユニットと前記ハウジングとを接着させるための接着剤を収容する凹部を規定することを特徴とする請求項24記載のカメラモジュール。
【請求項27】
前記凹部が、前記傾斜路上に形成された溝であることを特徴とする請求項26記載のカメラモジュール。
【請求項28】
前記レンズユニット上に形成された一連のネジ山と、
前記ハウジング上に形成された相補的な一連のネジ山とをさらに含むことを特徴とする請求項1記載のカメラモジュール。
【請求項29】
画像取込装置と、
レンズユニットと、
前記画像取込装置に対して固定されるとともに前記レンズユニットを収容するための開口部を規定するハウジングとを備えるカメラモジュールであって、
前記ハウジングが、前記レンズユニットを前記画像取込装置に対して位置合わせをし、 前記カメラモジュールはさらに、
前記レンズユニットを前記ハウジングに対して一時的に固定するための固定機構を備え、
前記固定機構は、第1部分と第2部分を備え、
前記第1部分が前記レンズユニット上に形成されるとともに前記第2部分が前記ハウジング上に形成されることを特徴とするカメラモジュール。
【請求項30】
画像取込装置と、
外面を含むレンズユニットと、
前記画像取込装置に連結される取付部と前記レンズユニットを収容するための開口部を有する収容部とを含むハウジングとを備えるカメラモジュールであって、
前記開口部が、前記ハウジングの内面によって規定され、
前記カメラモジュールはさらに、
前記レンズユニットの前記外面と前記ハウジングの前記内面のうち少なくとも1つの上に形成される複数の突出部を備え、
前記突出部が、前記レンズユニットのレンズの光軸と平行に延伸するとともに、前記レンズユニットの前記外面と前記ハウジングの前記内面との間を摺動自在に接触するよう機能し、
前記突出部が十分な距離を延伸することにより、前記光軸に対する前記レンズユニットの傾斜を制限することを特徴とするカメラモジュール。
【請求項31】
画像取込装置を準備する工程と、
ハウジングを準備する工程と、
レンズユニットを準備する工程と、
前記レンズユニットを前記ハウジングに対して一時的に固定するための固定機構を準備する工程とを備えるカメラモジュールの製造方法であって、
前記レンズユニットが、前記固定機構の第1部分を含み、
前記ハウジングが、前記固定機構と相補的な第2部分を含み、
前記カメラモジュールの製造方法はさらに、
前記ハウジングを前記画像取込装置に取り付ける工程と、
前記レンズユニットを前記ハウジングに取り付ける工程と、
前記レンズユニットを回転することにより、前記固定機構の前記第1部分と前記固定機構の前記第2部分とを係合させる工程と、
前記カメラモジュールに追加的な製造工程を実施する工程と、
前記レンズユニットを回転することにより、前記固定機構の前記第2部分から前記固定機構の前記第1部分を外す工程と、
前記レンズユニットの焦点を調節する工程と、
前記レンズユニットを前記ハウジングに対して固定する工程とを備えるカメラモジュールの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4】
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【図5】
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【図6a】
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【図6b】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−133389(P2012−133389A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−39255(P2012−39255)
【出願日】平成24年2月24日(2012.2.24)
【分割の表示】特願2009−535355(P2009−535355)の分割
【原出願日】平成19年11月5日(2007.11.5)
【出願人】(508096965)フレックストロニクス エーピー エルエルシー (13)
【Fターム(参考)】