説明

汚物ポンプの排水量調整と詰まり除去のための配管工事の方法

【課題】本発明は、2台の自動交互運転する汚物ポンプの排水量調整と簡単にポンプの詰まりを除くための配管工事方法を提供する。
【解決手段】2台自動交互運転の汚物ポンプで汚物槽内の汚物を排水する場合に、各ポンプの吐出管からバルブを設けた配管を分岐して互いを接続し、その接続した管から更にバルブを設けた配管を分岐して汚物槽内に戻す汚物ポンプの排水量調整と詰まり除去のための配管工事の方法

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2台の自動交互運転する汚物ポンプの排水量調整と簡単にポンプの詰まりを除くための配管工事方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来は、汚物ポンプからの排水量を調整する方法は吐出管のバルブを調整するか、目的の排水量に見合った厳密に適正なポンプを選定するしか方法はなかった。
また汚物ポンプが詰まった時はポンプを引き上げて詰まったものを直接手で取り除くしか方法はなかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
その為に次のような問題点があった。
(イ)排水量を調整する目的で吐出管のバルブを絞る方法ではほとんどバルブを絞らなければならず、汚物に含まれる固形物等がバルブに詰まる恐れがあり、目標とする排水量までは調整が出来ない。
バルブ調整で流量調整が出来ない場合には流量に合わせたポンプの選定をするのだが、目標とする排水量は少量なので、適正なポンプを選定することは技術的に困難である。
(ロ)ポンプが詰まった時は、ポンプを引き上げてポンプの詰まりの原因の固形物等を直接手で取り除くしか方法は無い。
本発明はこれらの問題点を解決するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
2台のポンプの吐出管をバルブを設けた配管で互いに接続し、その接続した配管から分岐して汚物槽に汚物管を戻すことで、ポンプの排水量をバルブで調整できるようにする。
またポンプが詰まった際は、詰まっていない方のポンプを稼動させ、詰まった方のポンプに排水をバルブ操作により送り込み、ポンプ内での流れを逆流させることで詰まりを取り除く。
以上を特徴とする配管工事の方法である。
【発明の効果】
【0005】
(イ)ポンプの能力に関わらず、汚物の排出量をバルブにて制御することが出来るので、ポンプによる一度に大量の汚物排水の際の悪臭を抑えることが出来る。
(ロ)汚物の一部を槽に戻すことで槽内の汚物の攪拌とばっ気が同時に行われ、汚物臭を軽減することが出来る。
(ハ)ポンプが詰まった場合、詰まっていない方のポンプを稼動させ詰まった方のポンプに排水を逆流させることで詰まりを手を汚さず簡単に取り除くことが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
(イ) 構成
本発明は、[図−1]に示すように18 汚物槽内に2台自動交互運転する7 汚物ポンプと8 汚物ポンプがある場合に、各ポンプの吐出配管の10 チャッキバルブ及び12 チャッキバルブの下部から配管を取り出し、1 ゲートバルブ及び3 ゲートバルブを設けて接続し、さらにその接続管から分岐し、2 ゲートバルブを設け、6 配管で18 汚物槽へ戻すものである。
(ロ) 機能の説明
1.汚物は、[図−2]に示すように9 ゲートバルブ、11 ゲートバルブ、2 ゲートバルブを全開にして、7 汚物ポンプを稼動させると16 配官、6 配管、8 汚物ポンプを通り排出される。
この場合の水量は、1 ゲートバルブ、3 ゲートバルブの開度により調整することができるので、16 配管からの排水量が多く外部に汚水臭を発生させている場合に簡単にバルブ操作で対応することができる。
[図−2]において1 ゲートバルブが詰まったとしても、次にポンプが自動交互運転により8汚物ポンプに切り替わり[図−3]の流れになれば1 ゲートバルブの詰まりは逆方向の流れで押し戻されることで詰まりは解消される。3 ゲートバルブの詰まりも同様なメカニズムで解消されるので、流量調整機能は保持される。
2.6 配管からの戻される排水は、18 汚物槽内の汚物を攪拌、ばっきすることで汚物臭を軽減する。
3.[図−4]に示すように、7 汚物ポンプが詰まったとき、2 ゲートバルブ、9 ゲートバルブ、11 ゲートバルブを全閉し、1 ゲートバルブ、3 ゲートバルブを全開して8 汚物ポンプを稼動させると、排水はすべて7 汚物ポンプに逆流し、ほとんど詰まりを除くことが出来る。逆に8 汚物ポンプが詰まったときは、7 汚物ポンプを稼動させればよい。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の構成図
【図2】7 汚物ポンプ稼動時の排水の流れ
【図3】8 汚物ポンプ稼動時の排水の流れ
【図4】ポンプの詰まり除去の時の排水の流れ
【符号の説明】
【0008】
1 ゲートバルブ
2 ゲートバルブ
3 ゲートバルブ
4 配管
5 配管
6 配管
7 汚物ポンプ
8 汚物ポンプ
9 ゲートバルブ
10 チャッキバルブ
11 ゲートバルブ
12 チャッキバルブ
13 汚物
14 配管
15 配管
16 配管
17 配管
18 汚物槽

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2台自動交互運転の汚物ポンプで汚物槽内の汚物を排水する場合に、各ポンプの吐出管からバルブを設けた配管を分岐して互いを接続し、その接続した管から更にバルブを設けた配管を分岐して汚物槽内に戻す汚物ポンプの排水量調整と詰まり除去のための配管工事の方法

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−302353(P2008−302353A)
【公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−177795(P2007−177795)
【出願日】平成19年6月8日(2007.6.8)
【出願人】(507228013)
【Fターム(参考)】