説明

汚物処理装置

【課題】幼児が誤って開けてしまうことを防止し、且つ片手で容易に開閉が可能なロック機構を備えた、幼児用おむつのような汚物を廃棄するための汚物処理装置を提供する。
【解決手段】汚物処理装置11は、蓋体23と収納本体上部19との連結状態をロックする蓋体ロック機構24と、収納本体上部19と収納本体下部17との連結状態をロックする本体ロック機構25とを備える。さらに汚物処理装置11は、、蓋体ロック機構24によるロックの解除操作の方向と、蓋体23の開放操作の方向とを異ならせるようにした蓋体ロック解除機構と、本体ロック機構25によるロックの解除操作の方向と、収納本体上部19の開放操作の方向とを異ならせるようにした本体ロック解除機構とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は使用済みの幼児用おむつのような汚物を廃棄するための汚物処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
使用済み幼児用おむつのような汚物を廃棄するための汚物処理装置に関する技術として、特開2002−502784号公報(特許文献1)が開示されている。
【0003】
特許文献1に記載の汚物処理装置は、一端が閉鎖された円筒状のフィルムと、フィルム内部に投入された汚物をフィルムとともに受け入れる汚物収納本体とを備える。汚物収納本体は上端側に開口部を有する中空容器の収納本体下部と、収納本体下部に回動可能にヒンジで枢着された筒状の収納本体上部と、収納本体上部の上端部に開閉可能にヒンジで枢着された蓋体と、収納本体上部と収納本体下部、および蓋体と収納本体上部とを解除可能にロックする留め具とを備える。蓋体は回転可能に設けられたフィルムを切断するためのカッター刃を有する。
【0004】
この汚物処理装置は、汚物廃棄のときは蓋体の留め具を外して蓋体を開蓋し、フィルム内に汚物を廃棄する。また汚物収納本体に貯蔵された汚物を取り出すときは、前述のカッター刃を回転させてフィルムを切断し、留め具を外して収納本体上部を回動させて開き、汚物収納本体内部に貯蔵された汚物を廃棄するというものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−502784号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら特許文献1に記載のような従来の汚物処理装置は、収納本体上部と収納本体下部とをロックしている留め具が単純であり、幼児が誤ってロックを解除し収納本体上部を開いてしまう可能性があった。また、蓋体と収納本体上部とをロックする留め具に関しても同様に単純であり、幼児による誤った開蓋を引き起こす可能性があった。
【0007】
前述のように、従来の幼児用おむつ処理装置はフィルムを切断するためのカッター刃を備えているため、幼児が誤って収納本体上部もしくは蓋体を開いてしまった場合に、中に手を入れて怪我をする危険があるといった問題があった。
【0008】
本発明は上記課題を解決し、幼児が誤って開けてしまうことを防止し、且つ片手で容易に開閉が可能なロック機構を備えた、幼児用おむつのような汚物を廃棄するための汚物処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の汚物処理装置は、分離可能に接続された収納本体上部と収納本体下部とを含み、上部が開口となっている汚物収納本体と、汚物収納本体の上部開口部に開閉可能に接続された蓋体とを備える。
【0010】
また、収納本体上部に取り付けられた、汚物を収容するフィルムのフィルム収納部および密閉機構と、蓋体と収納本体上部との連結状態をロックする蓋体ロック機構と、収納本体上部と収納本体下部との連結状態をロックする本体ロック機構とを備える。
【0011】
さらに、蓋体ロック機構によるロックの解除操作の方向と、蓋体の開放操作の方向とを異ならせるようにした蓋体ロック解除機構と、本体ロック機構によるロックの解除操作の方向と、収納本体上部の開放操作の方向とを異ならせるようにした本体ロック解除機構とを備える。
【0012】
かかる本発明によれば、蓋体または汚収納本体上部を開くためには、ロックを解除するために蓋体ロック解除機構または本体ロック解除機構をある特定の方向へ向けて操作し、且つその方向と異なるある特定の方向へと蓋体または収納本体上部を開かなくてはならない。
【0013】
このことが、開けようとする意思と知恵を持たない幼児が蓋体または収納本体上部を開くことを極めて困難とする。したがって、幼児が誤って蓋体または収納本体上部を開くことを防止することができる。
【0014】
好ましい実施形態として、蓋体ロック解除機構および本体ロック解除機構は、それぞれ、操作者の片手の指の届く範囲内にロック解除操作部と、開放操作部とを含んでもよい。
【0015】
かかる本発明によれば、蓋体または収納本体上部のロック解除操作と開放操作を、片手にて簡単に行うことが可能である。
【0016】
好ましい実施形態として、ロック解除操作部は、指で押込む押しボタンであってもよい。
【0017】
かかる本発明によれば、ロックを解除操作部を押しボタンとしたことによって、使用者が容易に操作を理解することができ、且つ操作も簡単である。
【0018】
好ましい実施形態として、開放操作部は、指を引っ掛ける凹部または凸部であってもよい。
【0019】
また、蓋体は、その一方端がヒンジによって収納本体上部に回動可能に接続され、蓋体ロック機構および蓋体ロック解除機構は、ヒンジと逆の他方端側に設けられていてもよい。
【0020】
さらに、収納本体上部は、その一方端がヒンジによって収納本体下部に回動可能に接続され、本体ロック機構および本体ロック解除機構は、ヒンジと逆の他方端側に設けられていてもよい。
【0021】
かかる本発明によれば、ロックを解除して蓋体または収納本体上部をヒンジを支点とした回動操作によって開くことができ、且つ回動操作をするにあたって指を引っ掛ける凹部または凸部を有するため、回動操作がし易い利点を有する。
【0022】
好ましい実施形態として、収納本体上部と収納本体下部とを接続するヒンジが、当該汚物処理装置の鉛直高さの略中央に配設されていてもよい。
【0023】
かかる本発明によれば、本体ロック機構のロックを解除し収納本体上部を回動して開いた場合に、収納本体下部におけるヒンジを有する背面と、収納本体上部におけるヒンジを有する背面とが接して回動が制止されると同時に、蓋体の上端が接地する。
【0024】
このことが収納本体上部の回動による力によって汚物処理装置が回動方向へ転倒することを防ぐと共に、収納本体上部開放状態において、汚物処理装置の重心が安定する効果がある。
【発明の効果】
【0025】
本発明の汚物処理装置によれば、蓋体または汚収納本体上部を開くためには、ロックを解除するために蓋体ロック解除機構または本体ロック解除機構をある特定の方向へ向けて操作し、且つその方向と異なるある特定の方向へと蓋体または収納本体上部を開かなくてはならない。
【0026】
このことが、開けようとする意思と知恵を持たない幼児が蓋体または収納本体上部を開くことを極めて困難とする。したがって、幼児が誤って蓋体または収納本体上部を開くことを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の一実施形態になる汚物処理装置を示す全体斜視図である。
【図2】同実施形態になる汚物処理装置の側方断面図である。
【図3】同実施形態になる汚物処理装置の側方断面図である。
【図4】同実施形態の密閉機構の閉扉時を拡大して示す側方断面拡大図である。
【図5】同実施形態の密閉機構の開扉時を拡大して示す側方断面拡大図である。
【図6】(a)同実施形態のL字型密閉用扉および逆L字型密閉用扉受部の開扉時の挟み込み形状を拡大して示す側方断面拡大図である。(b)同実施形態のL字型密閉用扉およびL字型密閉用扉受部の閉扉時の挟み込み形状を拡大して示す側方断面拡大図である。
【図7】(a)本発明の一実施形態になる凸字型密閉用扉および凹字型密閉用扉受部の開扉時の挟み込み形状を拡大して示す側方断面拡大図である。(b)本発明の一実施形態になる凸字型密閉用扉および凹字型密閉用扉受部の閉扉時の挟み込み形状を拡大して示す側方断面拡大図である。
【図8】同実施形態のフィルム収納部を取り出して示す分解斜視図である。
【図9】同実施形態の汚物処理装置を示す全体斜視図である。
【図10】同実施形態の汚物処理装置を背面斜め方向からみた斜視図である。
【図11】同実施形態の本体ロック機構および蓋体ロック機構を拡大して示す側方断面拡大図である。
【図12】同実施形態の本体ロック解除操作を示した斜視図である。
【図13】同実施形態の収納本体上部を回動した状態を示す側方断面図である。
【図14】同実施形態の蓋体ロック解除操作を示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態になる汚物処理装置を示す全体斜視図である。図2および図3は同実施形態になる汚物処理装置を示す側方断面図であり、図2は密閉用扉の閉扉状態を、図3は密閉用扉の開扉状態を示す。
【0029】
汚物処理装置11は使用済みのおむつ等の汚物Dが投入される汚物投入口16と、汚物投入口16から下方へ延び下端が結び目26によって閉じた円筒型のフィルム15と、汚物投入口16から投入された汚物Dをフィルム15とともに受け入れる汚物収納本体13と、上方から汚物投入口16に被さる蓋体23とを備える。
【0030】
汚物投入口16には長尺なフィルム15が取り付けられている。フィルム15は汚物投入口16の口元を覆うようにして下方へ延びている。
【0031】
汚物収納本体13はフィルム15内部に廃棄される汚物Dを貯蔵する中空の容器であり、収納本体下部17と収納本体上部19とに分割されている。収納本体下部17は下端側に底部17bを有し上端側に開口部を有する。収納本体上部19は、下端側で収納本体下部17の上端の開口部を覆い、上端部に汚物投入口16を有する。
【0032】
また収納本体上部19の内部には、汚物投入口16と貯蔵された汚物との間でフィルム15を挟み込んで遮断する開閉式の密閉機構28が設けられている。密閉機構28は密閉用扉33と密閉用扉受部35とを有する。
【0033】
密閉機構28については後述する。
【0034】
汚物を廃棄する場合、使用者はまず蓋体23を開き、次に汚物投入口16からフィルム15の内部に汚物Dを投入する。次に使用者は、汚物投入口16に手を入れ、フィルム15を汚物Dとともに押し下げて密閉用扉33を押し開く。下方へ押し込まれた汚物はフィルム15とともに開扉した密閉用扉33と密閉用扉受部35との間を通過する。密閉用扉33および密閉用扉受部35を通過した汚物Dは、フィルム15を伝って下方へ進み、汚物収納本体13に蓄積される。使用者が密閉用扉33および密閉用扉受部35よりも下方に汚物を落とし、汚物投入口16から手を抜くと密閉用扉33が直ちに閉扉してフィルム15を挟み込む。また、新しいフィルム15が汚物投入口16から繰り出され、汚物投入口16には常に新しいフィルム15部分が供給される。
【0035】
図4は図2に示す密閉機構28の断面形状を拡大して示す閉扉時の断面拡大図であり、図5は図3に示す密閉機構28の断面形状を拡大して示す開扉時の断面拡大図である。
【0036】
汚物処理装置11は汚物投入口16と、汚物収納本体13内に廃棄された汚物Dとの間でフィルム15を挟み込んで遮断する開閉式の密閉機構28を内部に備える。
【0037】
密閉機構28は密閉用扉33と密閉用扉受部35とを有し、密閉用扉33が閉扉したときに密閉用扉受部35と係合してフィルムを挟み込む。
【0038】
密閉用扉33と密閉用扉受部35とが係合したときに、密閉用扉33の挟み込み部には密閉用扉受部35と当接する扉当接面33cが形成される。対する密閉用扉受部35の挟み込み部には密閉用扉33と当接する受部当接面35cがそれぞれ形成される。33cおよび35cは閉扉状態において互いが噛み合って係合する形状を有する。
【0039】
密閉用扉33と密閉用扉受部35とが閉扉した状態において、密閉用扉33が汚物投入口16を下方から覆って閉塞するように、密閉用扉受部35が収納本体上部19内部に取付け固定されている。
【0040】
また、収納本体上部19の内壁には密閉用扉33が開方向および閉方向に動作するように案内するガイドレール37が取付け固定されている。ガイドレール37は密閉用扉受部35の下方に取付け固定されており、密閉用扉33はガイドレール37に沿って摺動する。
【0041】
密閉用扉33は密閉用扉受部35に向かって付勢されており、常態では互いに係合して閉じている。また常態では、図2に示すように密閉用扉33および密閉用扉受部35によってフィルム15が挟み込まれている。
【0042】
これに対し使用者が密閉用扉33を押し下げると、密閉用扉33が密閉用扉受部35から離れる開方向へ進む。密閉用扉33が開かれると、図3に示すようにフィルム15の挟み込みが解除されて、汚物Dを汚物収納本体13の内部へと投入することができる。
【0043】
本実施形態では、密閉用扉33が閉扉して密閉用扉受部35と係合したときに形成される扉当接面33cおよび受部当接面35cの側方断面形状が、図4および図5に示したように、密閉用扉33に形成されたL字形状および密閉用扉受部35に形成された逆L字形状の組み合わせとなっている。
【0044】
図6(a)は本実施形態のL字型密閉用扉および逆L字型密閉用扉受部の開扉時の挟み込み形状を拡大して模式的に示す側方断面拡大図であり、図6(b)は本実施形態のL字型密閉用扉およびL字型密閉用扉受部の閉扉時の挟み込み形状を拡大して模式的に示す側方断面拡大図である。
【0045】
図6に示すように、扉当接面33cは、密閉用扉上面と交差し直角のL字状コーナー部を形成する平面33cと、平面33cと交差し直角のL字状コーナー部を形成する平面33cと、平面33cおよび密閉用扉下面と交差し直角のL字状コーナー部を形成する平面33cとを有する。
【0046】
また、受部当接面35cは、平面33cと当接し平面33cと平行な平面35cと、平面33cと当接し平面35cと直角のL字状コーナー部を形成する平面35cと、平面33cと当接し平面35cと直角のL字状コーナー部を形成する面35cとを有する。
【0047】
密閉用扉33が図6(a)に示す開扉状態から図6(b)に示す閉扉状態へと、図6(a)に示す矢印の方向に向けて摺動してフィルム15を挟み込むと、フィルム15がαおよびαの二箇所のL字状コーナー部において直角に屈曲される。すなわち、図6(b)に示した挟み込み部分上端βから挟み込み部分下端γまでを結ぶ仮想直線が、α〜αの間において略水平方向に屈曲されている。
【0048】
ここで、フィルム15の内部下端部に廃棄された汚物Dは自重によって下方へと重力が掛かっている。すなわちフィルム15には常に汚物Dによって、図6(b)の白抜き矢印に示すように下方へのテンションが働くこととなる。
【0049】
このようにテンションが働いた状態でフィルム15を図6(b)に示すように挟み込み、フィルム15をαおよびαの二箇所のL字状コーナー部で直角に屈曲させると、このL字状コーナー部においてフィルム15にさらに大きなテンションが掛かり、前述した従来技術において臭いの伝達する要因となる残留通気経路が直角に遮断される。このことが臭いの遮断性を大きく向上させることができる。
【0050】
また、汚物の廃棄ごとにフィルムを捩じる必要性がないため、捩じり部分による最大汚物収納量の低下を防ぐこともできる。
【0051】
さらに、密閉用扉33および密閉用扉受部35を金型成型にて量産する場合、L字形状および逆L字形状は成型が容易であり、製品の量産化においても利点を有する。
【0052】
密閉用扉33および密閉用扉受部35の他の実施形態を、図7の(a)および(b)に示す。図7(a)は他の実施形態になる凸字型密閉用扉および凹字型密閉用扉受部の開扉時の挟み込み形状を拡大して示す側方断面拡大図であり、図7(b)は当該実施形態の凸字型密閉用扉および凹字型密閉用扉受部の閉扉時の挟み込み形状を拡大して示す側方断面拡大図である。
【0053】
この実施形態においては、密閉用扉33と密閉用扉受部35とによる挟み込み部分の側方断面形状が、密閉用扉33に形成された凸字形状と密閉用扉受部35に形成された凸字形状を受ける凹字形状との組み合わせとなっている。
【0054】
具体的には、扉当接面33cに断面凸字形状の突条133が形成されている。また受部当接面35cに断面凹字形状の条溝135が形成されている。さらに、突条133は、密閉用扉33の摺動方向と平行に突き出ている。
【0055】
したがって、密閉用扉33が閉方向へ向かって摺動し密閉用扉受部35と係合して閉扉する際、その摺動を阻害することなく密閉用扉33および密閉用扉受部35に設けられた凹凸形状が係合する。
【0056】
図7に示したように、扉当接面33cの構成面はそれぞれ33c〜33cであり、受部当接面35cの構成面はそれぞれ35c〜35cである。これらの構成面のうち33cと33cおよび35cと35cは、図7(b)に示した挟み込み部分上端βから挟み込み部分下端γまでを結ぶ仮想直線と略直交する面である。
【0057】
したがって、図7(a)に示す開扉状態から図7(b)に示す閉扉状態へと、図7(a)に示す矢印の方向に向けて密閉用扉33が摺動しフィルム15を挟み込むと、フィルム15がα〜αの四箇所のL字状コーナー部において直角に屈曲される。すなわち、α〜α間とα〜α間おいてフィルム15は略水平方向へ屈曲される。
【0058】
図6と同様に、屈曲箇所α〜αには白抜き矢印で示す方向に汚物Dの自重が作用する。したがって、この四箇所のL字状コーナー部においてフィルム15に大きなテンションが掛かり、フィルム15の内側に沿って形成される残留通気経路を直角に遮断して臭いを一層確実に遮断することができる。
【0059】
また、汚物の廃棄ごとにフィルム15を捩じる必要性がないため、捩じり部分による最大汚物収納量の低下を防ぐこともできる。
【0060】
さらに、密閉用扉33および密閉用扉受部35を金型成型にて量産する場合、凹凸形状は成型が容易であり、製品の量産化においても利点を有する。
【0061】
汚物処理装置11は密閉用扉33を常に密閉用扉受部35の方向へ付勢するためのスプリング39をさらに備える。スプリング39の付勢力が大きいほど、フィルム15を挟み込む力を大きくさせることが可能となり、臭いの遮断性をより向上させることができる。
【0062】
図8はフィルム収納部14を取り出して示す分解斜視図である。汚物処理装置11は、汚物投入口16を形成するとともにフィルム15を収納するフィルム収納部14を備える。このフィルム収納部14は収納本体上部19の上方に設けられたフィルム取付け部12に着脱可能に取り付けられ、汚物投入口16の外郭を形成する。フィルム収納部14は汚物投入口16から下方へ延びる円筒形状の管状芯部27と、管状芯部27の下端部に設けられた管状芯部フランジ27fと、管状芯部27の上端側に嵌め込み固定されるフランジ形状のフィルム抑えフランジ29とを有する。
【0063】
フィルム15は管状芯部27の軸方向に蛇腹状に折りたたまれて管状芯部27の外径側に同軸に配置されるように挿通される。そして、フィルム抑えフランジ29がフィルム15の飛び出しを抑えるように管状芯部27に嵌め込み接続されている。
【0064】
すなわち、管状芯部27の上端に位置しているフィルム抑えフランジ29と、管状芯部27の下端に位置している管状芯部フランジ27fによって、フィルム15は管状芯部27の軸線方向上端と軸線方向下端との間の空間に蛇腹状に折りたたまれて圧縮され、収納されている。
【0065】
フィルム15は、フィルム収納部14の消耗部品であり、収納された当該フィルムがすべて使用されると、使い済みのフィルム収納部14を取り外し、新しいフィルム収納部14がフィルム取付け部12にセットされる。
【0066】
また好ましくは、フィルム収納部14に収納されたフィルム15がすべて使用されたあと、フィルムのみを交換してもよい。
【0067】
このセット操作において、汚物処理装置11の使用者はまず蓋体23を開いたまま管状芯部27に圧縮収納されているフィルム15の先端をフィルム抑えフランジ29の外周縁を越えるように上方へ引き出す。次いで、その引き出された先端を結び目26により閉鎖する。そしてこの結び目26を管状芯部27内に挿通して下方へ押し込み、フィルム収納部14からフィルム15を繰り出しつつ結び目26を底部17bまで押し込む。
【0068】
フィルム15の内部に使用済みおむつ等の汚物を廃棄していくと、フィルム15に汚物が蓄積されていき、管状芯部27の外形側に蛇腹状に折りたたまれたフィルム15が次々と繰り出されて下方に伸びていくために、汚物を連続的に汚物収納本体13内へ廃棄することが可能となる。
【0069】
図1〜図3に示すように、本実施形態の汚物処理装置11は、管状芯部27の軸線方向、すなわち汚物投入口16の開口方向が鉛直線と所定の角度で交差するように、フィルム収納部14が収納本体上部19に支持されている。これにより汚物投入口16は傾斜して設けられる。
【0070】
なお図には示さなかったが、汚物投入口16の開口方向が水平となるようにフィルム収納部14が収納本体上部19に支持されていてもよい。この場合、管状芯部27の軸線Oが水平に延在する。かかる場合であっても、挟み込まれたフィルム部分にテンションを掛けることができるからである。
【0071】
また図4および図5に示すように、密閉用扉33は略平坦な密閉用扉上面34を有する。密閉用扉上面34の詳細については後述する。本実施形態の汚物処理装置11は、密閉用扉上面34が管状芯部27の傾斜した軸線方向に対応し、水平面と交差する所定の角度で傾斜して収納本体上部19に支持されている。そして密閉用扉33は密閉用扉受部35に向かって所定の角度にて進退動する。密閉用扉33の進退動方向Sは、管状芯部27の軸線方向と異なる角度で傾斜している。
【0072】
具体的には、図4に示すように、鉛直線に対する汚物投入口16(管状芯部27)の傾斜角度をθ16とし、鉛直線に対する密閉用扉33の進退動方向Sの傾斜角度をθ33として、以下の(1)式を満足する。
【0073】
0°<θ16<θ33 ・・・・(1)
かかる本実施形態によれば、密閉用扉33の進退動方向Sの傾斜角度θ33が汚物投入口16の傾斜角度θ16よりも大きいことから、密閉用扉33が開方向へ退動するにしたがって、管状芯部27の軸線Oから遠ざかることが可能となり、開扉時には密閉用扉33をフィルム15から充分に離隔させることができる。したがって開扉時にはフィルム15が大きく開放され、使用者は汚物収納本体13に向かって汚物を落とし込み易くなる。
【0074】
なお図には示さなかったが、密閉用扉上面34が垂直になるように収納本体上部19に支持されていてもよい(θ33=90°)。この場合、密閉用扉33が水平方向に進退動する。かかる場合であれば、開扉時に密閉用扉33をフィルム15から効果的に離隔させることができるからである。
【0075】
母親が幼児のおむつを交換する作業は、概して幼児を床に寝かせて母親が座って交換作業を行う場合が多い。よって、本実施形態によれば、母親が座りながらおむつを交換した後に、座ったままで使用済みのおむつ(汚物)を汚物投入口16へ入れて密閉用扉33を開扉して汚物収納本体13内へ廃棄することが容易となる。
【0076】
本実施形態によれば、管状芯部27の軸線方向が鉛直線と所定の角度で交差するようにフィルム収納部14が収納本体上部19に支持されている。且つ、フィルム収納部14の下方に位置する密閉用扉33と密閉用扉受部35との係合による挟み込み部が、管状芯部フランジ27fの下面における傾斜下方側領域に設けられるように密閉用扉受部35が配設されている。
【0077】
それにしたがって、密閉用扉上面34は略平坦ではあるが、厳密には密閉用扉上面34の上面前方部34fが平坦面であり、密閉用扉上面34の上面後方部34fが上面前方部34fに対し傾斜するよう緩やかに湾曲した形状である。
【0078】
図4に沿って説明すると、フィルム収納部14は前方において傾斜の下方側となるように収納本体上部19に支持されている。さらに、密閉用扉33は前方すなわち傾斜下方側において密閉用扉受部35と協働してフィルムを挟み込んでいる。換言すると、密閉用扉33の閉扉時においてフィルム収納部14と34fとの間には断面L字形状の扉当接面33cおよび受部当接面35cが介在するが、フィルム収納部14と後方部34rとの間には扉当接面33cおよび受部当接面35cが介在しない。
【0079】
よって密閉用扉33の閉扉時において挟み込み面33cと隣接する上面前方部34fは、フィルム収納部14から下方に離れている。
【0080】
他方、密閉用扉33の後方にはフィルムを挟み込むための形状が設けられていない。よって、密閉用扉33の閉扉時において上面後方部34rはフィルム収納部14の下端近傍に位置している。したがって密閉用扉上面34は、密閉用扉受部35と当接して汚物投入口を下方から閉塞するために、2つの異なる面(平坦面の上面前方部34fおよび傾斜面の上面後方部34r)から構成される。
【0081】
本実施形態においては、図4に示すように、上面前方部34fと水平面との角度をθ34fとし、上面後方部34rと水平面との角度をθ34rとして、以下の(2)式を満足するように密閉用扉上面34が形成されている。
【0082】
0°≦θ34f<θ34r ・・・・(2)
これにより、使用者が汚物を廃棄するために密閉用扉33を押し開くときに、上面後方部34rに手を掛けて押すことによって、効率的に密閉用扉33に押力を伝達させることができ、密閉用扉33をより少ない力で開扉することができる。
【0083】
なお、本実施形態の変形例として、上面後方部34rと進退動方向Sが略直交していてもよい。かかる変形例によれば、密閉用扉33が使用者の手から受ける押力を何ら減殺することなくスプリング39へ入力することができる。したがって、使用者は少ない力で密閉用扉33を押し開くことができる。
【0084】
また本実施形態においては、前述のように密閉用扉33が前方すなわち傾斜下方側において密閉用扉受部35と係合しフィルムを挟み込んでいる。
【0085】
ここで、フィルム収納部14に汚物投入口16から繰り出し可能に収納されているフィルム15は、管状芯部27の内部を鉛直下方へと通過して、汚物Dと共に収納本体下部17に収納されているため、フィルム15の内部に廃棄された汚物Dにかかる重力により鉛直下方へとひかれている。
【0086】
したがって、管状芯部27が前方において傾斜下方側となるように支持されていることにより、汚物投入口の直径をLとし水平方向からの傾斜角をθとすると、フィルム15は、少なくとも距離としてL(1−cosθ)だけ、前方の傾斜下方側へと自然と寄せられることとなる。
【0087】
このように自然と寄せられた傾斜下方側においてフィルム15が密閉用扉33と密閉用扉受部35とによって挟み込まれている。このことが、密閉機構28によるフィルム15の挟み込みをより容易化させ、臭い遮断のための密閉を効率的に行う効果が期待できる。
【0088】
次に汚物収納本体13の開放操作について説明する。
【0089】
図9は本実施形態の本体ロック機構25および蓋体ロック機構24を示す全体斜視図であり、図10は本実施形態の汚物処理装置11を背面斜め方向からみた全体斜視図である。また図11は本体ロック機構25および蓋体ロック機構24を拡大して示す側方断面拡大図である。
【0090】
汚物処理装置11は通常の使用状態において収納本体上部19が下端側で収納本体下部17の上端の本体開口部17hを覆うようにして収納本体上部19と収納本体下部17が閉じている。収納本体上部19の上部にはフィルム取り付け部12が設けられ、フィルム収納部14が取り付けられている。
【0091】
汚物収納本体13の背面には、本体ヒンジ31が配設されている。本体ヒンジ31は、汚物処理装置11の鉛直高さの略中央に配設されている。収納本体上部19は収納本体下部17に本体ヒンジ31で枢着されており、収納本体上部19は本体ヒンジ31を支点として自由に回動することができる。収納本体上部19が回動すると収納本体下部17の上端の本体開口部17hが外界に向けて開口する。
【0092】
また、汚物収納本体13の前面には、収納本体上部19が収納本体下部17を覆った状態すなわち収納本体上部19が収納本体下部17を閉じた状態において、収納本体上部19の回動をロックする本体ロック機構25と、ロックを解除するための本体ロック解除機構とが配設されている。
【0093】
本体ロック機構25は、円柱型の本体押ボタン21と、本体押ボタン21を係止してロックするために収納本体上部19に設けられた貫通孔である押ボタン受孔32とを有する。
【0094】
本体押ボタン21は、上下方向に延びる可撓性の柱部21pの上端に形成されている。また柱部21pの下端は、収納本体下部17の上端と接続する。
【0095】
本体押ボタン21は収納本体上部19の回動の外径方向へ突き出た円柱であり、その円柱の外周縁部である押ボタン外周縁21gが、収納本体上部19の下端側に形成されている押ボタン受孔32に係合することによって、収納本体上部19の回動を防止している。
【0096】
本体ロック解除機構はロックを解除するための操作部である本体押ボタン21と、ロックを解除したのち収納本体上部19を回動して開けるために手を掛ける開放操作部とを含む。
【0097】
開放操作部として、収納本体上部19は、本体ヒンジ31が取付けられている当該収納本体上部19の背面から離隔した反対側の前面下端部に収納本体上部把手22を有する。収納本体上部把手22は本体押ボタン21の近接下方に配設されている。
【0098】
本体ロック機構25は、本体押ボタン21が押し込まれている間のみ押ボタン受孔32との係合が外れてロックが解除される。使用者が本体押ボタン21から手を離せば、柱部21pが原位置に復帰して本体ロック機構25は再びロック状態となる。
【0099】
汚物収納本体13の内部が汚物Dで満たされると、本体ロック機構25を解除して収納本体上部19を開き、内部の汚物Dを取り出す。
【0100】
図12は本体ロック機構25の解除操作を示した斜視図である。使用者が図12に示すように片手によって親指以外の四本の指を下方から収納本体上部把手22に掛け、同時に親指によってその近接上方にある本体押ボタン21を押し込み、ロックを解除しつつ、収納本体上部把手22を持ち上げる。これにより、収納本体上部19は背面側へ回動し、汚物収納本体13が開かれる。
【0101】
図13は本実施形態の収納本体上部19が完全に回動した状態を示す側方断面図である。汚物収納本体13の内部に貯蔵されて一杯となった汚物Dを取り出して廃棄する場合には、使用者はまず図13に示したように収納本体上部19を完全に開いてフィルムカッター38によってフィルム15をカットする。次いでフィルム15のカット面を結んで閉鎖し、汚物収納本体13から取り出して汚物を廃棄する。汚物Dを取り出した後、使用者は収納本体上部19を収納本体下部17に被せる。押しボタン21は押ボタン受孔32に係合し、収納本体上部19は再びロックされる。
【0102】
本実施形態による汚物処理装置11は、収納本体上部19を開くためにロックを解除して収納本体上部19を回動させるにあたり、成人の片手のいずれかの指で収納本体上部把手22を支持しつつ、当該片手の他の指にて本体押ボタン21を押してロックを解除できるように、本体押ボタン21が収納本体上部把手22の近接上方に位置している。
【0103】
より詳細に説明すれば、四本の指を下方から収納本体上部把手22に掛けてその四本の指を支点にして手を握った時に、残る親指が人間工学的に最も自然にたどる軌道上に本体押ボタン21が位置している。
【0104】
このことが、ロックを解除して収納本体上部19を回動させて開く作業をより容易且つ快適にする。すなわち使用者が自然に手を握る動作に従ってロックを片手で解除することが可能となる。
【0105】
また、本体ロック機構25を解除して収納本体上部19を開くためには、本体押ボタン21を収納本体上部19の回動方向と略直交する内径方向へと押し込み、且つ収納本体上部把手22を持ち上げて収納本体上部19を回動させることが必要となる。
【0106】
このように、二つの異なる方向への動作を必要とすることが、開けようとする意思と知恵を持たない幼児が収納本体上部19を開くことを極めて困難とする。したがって、幼児が誤って収納本体上部19を開き、フィルム15をカットするためのフィルムカッター38に触れて怪我をする事故を防止することができる。
【0107】
これに対し、成人が開けようとする意思を持ち操作をすれば、片手にて簡単にロックを解除し収納本体上部19を開くことが可能であり、汚物収納本体13の内部に貯蔵された汚物を廃棄する場合において扱いが容易である。
【0108】
次に蓋体23の開蓋操作について説明する。
【0109】
蓋体23は、その背面側端部が収納本体上部19の上端部に蓋体ヒンジ30で枢着されており、蓋体23は蓋体ヒンジ30を支点として自由に回動することができる。蓋体23が回動して開蓋すると図1に示したように汚物投入口16が外界にむかって開放される。
【0110】
図9および図11に示すように、汚物処理装置11は、蓋体23が汚物投入口16を覆った状態、すなわち蓋体23が閉蓋した状態において、蓋体23の回動をロックする蓋体ロック機構24と、ロックを解除するための蓋体ロック解除機構を備える。
【0111】
蓋体ロック機構24は、蓋体押ボタン20と、収納本体上部19に設けられた蓋体押ボタン受部36とを有する。蓋体押ボタン20は蓋体23の前面下部に設けられている。蓋体押ボタン20の下端には、蓋体押ボタンフック20hが形成されている。蓋体押ボタンフック20hは蓋体押ボタン20と一体となって動く。
【0112】
蓋体押ボタン受部36は収納本体上部19の上端部に形成される。蓋体23が閉蓋した状態において、蓋体押ボタン受部36は蓋体押ボタンフック20hと係合する。
【0113】
蓋体ロック解除機構は、ロックを解除するための操作部である蓋体押ボタン20と、ロックを解除したのち蓋体23を回動して開蓋するために手を掛ける開放操作部とを含む。
【0114】
開放操作部として、蓋体23は当該蓋体23の前面側に蓋体把手18を有する。蓋体把手18は蓋体押ボタン20の近接上方に配置されている。
【0115】
汚物投入口16に汚物を投入する際、使用者は蓋体ロック機構24を解除して蓋体23を開く。図14は蓋体ロック機構24の解除操作を示した斜視図である。
【0116】
使用者が図14に示すように片手によって、親指以外の四本の指を上方から蓋体把手18に掛け、蓋体押ボタン20を親指によって押し込むと、蓋体押ボタンフック20hがともに押し方向へと移動して蓋体押ボタン受部36との係合が外れて、蓋体ロック機構24のロックが解除される。使用者は当該親指以外の四本の指を蓋体把手18に掛けて、当該親指にて蓋体押ボタン20を押してロックを解除しつつ、蓋体把手18を持ち上げる。これにより、蓋体23は背面側へ回動し、汚物投入口16が開かれる。
【0117】
汚物投入口16に汚物を投入した後、使用者は蓋体23を閉蓋する。蓋体押ボタンフック20hは原位置へ復帰して蓋体押ボタン受部36と再び係合し、蓋体ロック機構24はロックされる。
【0118】
蓋体ロック機構24は、蓋体押ボタン20が押し込まれている間のみ、蓋体押ボタンフック20hと蓋体押ボタン受部36との係合が解除される。つまり、使用者が蓋体押ボタン20から親指を離せば、蓋体ロック機構24は再びロック状態となる。
【0119】
したがって、蓋体ロック機構24を解除して蓋体23を開蓋するためには、蓋体押ボタン20を蓋体23の回動方向と略直交する内径方向へと押し込み、且つ蓋体把手18を持ち上げて蓋体23を回動させることが必要となる。このことが、開けようとする意思と知恵を持たない幼児が蓋体23を開蓋することを極めて困難とする。これにより、幼児が誤って蓋体23を開蓋し、中に手を入れることを防止することができる。
【0120】
しかしながら成人が開けようとする意思を持ち操作をすれば、片手にて簡単にロックを解除し蓋体23を開蓋することが可能であり、汚物投入口16に汚物を廃棄する場合において扱いが容易である。
【0121】
さらに、本実施形態によれば、使用者が図14に示すように片手によって親指以外の四本の指を上方から蓋体把手18に掛け、同時に親指によって蓋体把手18の近接下方にある蓋体押ボタン20を押し込むことができる。すなわち操作する人が自然に手を握る動作に従ってロックを解除することが可能となる。
【0122】
より詳細に説明すれば、四本の指を上方から蓋体把手18に掛けてその四本の指を支点にして手を握った時に、残る親指が人間工学的に最も自然にたどる軌道上に蓋体押ボタン20が位置している。このことが、ロックを解除して蓋体23を回動させて開蓋する作業をより容易且つ快適にする。
【0123】
以上、図面を参照してこの発明の実施の形態を説明したが、この発明は、図示した実施の形態のものに限定されない。図示した実施の形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0124】
本発明は安全性の高いロック機構を備えた汚物処理装置を提供するものであって、例えば幼児用おむつ処理装置といった工業製品への幅広い応用が期待できる。
【符号の説明】
【0125】
11 汚物処理装置、12 フィルム取り付け部、13 汚物収納本体、14 フィルム収納部、15 フィルム、16 汚物投入口、17 収納本体下部、17b 底部、17h 本体開口部、18 蓋体把手、19 収納本体上部、20 蓋体押ボタン、20h 蓋体押ボタンフック、21 本体押ボタン、21g 押ボタン外周縁、21p 柱部、22 収納本体上部把手、23 蓋体、24 蓋体ロック機構、25 本体ロック機構、26 結び目、27 管状芯部、27f 管状芯部フランジ、28 密閉機構、29 フィルム抑えフランジ、30 蓋体ヒンジ、31 本体ヒンジ、32 押ボタン受孔、33 密閉用扉、33c 扉当接面、34 密閉用扉上面、34f 上面前方部、34r 上面後方部、35 密閉用扉受部、35c 扉受部当接面、36 蓋体押ボタン受部、37 ガイドレール、38 フィルムカッター、39 スプリング。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
分離可能に接続された収納本体上部と収納本体下部とを含み、上部が開口となっている汚物収納本体と、
前記汚物収納本体の上部開口部に開閉可能に接続された蓋体と、
前記収納本体上部に取り付けられた、汚物収容のためのフィルムを収納するフィルム収納部および密閉機構と、
前記蓋体と前記収納本体上部との連結状態をロックする蓋体ロック機構と、
前記収納本体上部と前記収納本体下部との連結状態をロックする本体ロック機構と、
前記蓋体ロック機構によるロックの解除操作の方向と前記蓋体の開放操作の方向とを異ならせるようにした蓋体ロック解除機構と、
前記本体ロック機構によるロックの解除操作の方向と、前記収納本体上部の開放操作の方向とを異ならせるようにした本体ロック解除機構とを備える、汚物処理装置。
【請求項2】
前記蓋体ロック解除機構および前記本体ロック解除機構は、それぞれ、操作者の片手の指の届く範囲内にロック解除操作部と、開放操作部とを含む、請求項1に記載の汚物処理装置。
【請求項3】
前記ロック解除操作部は、指で押込む押しボタンである、請求項2に記載の汚物処理装置。
【請求項4】
前記開放操作部は、指を引っ掛ける凹部または凸部である、請求項2または3に記載の汚物処理装置。
【請求項5】
前記蓋体は、その一方端がヒンジによって前記収納本体上部に回動可能に接続され、
前記蓋体ロック機構および蓋体ロック解除機構は、前記ヒンジと逆の他方端側に設けられている、請求項1〜4のいずれかに記載の汚物処理装置。
【請求項6】
前記収納本体上部は、その一方端がヒンジによって前記収納本体下部に回動可能に接続され、
前記本体ロック機構および本体ロック解除機構は、前記ヒンジと逆の他方端側に設けられている、請求項1〜5のいずれかに記載の汚物処理装置。
【請求項7】
前記収納本体上部と前記収納本体下部とを接続するヒンジが、当該汚物処理装置の鉛直高さの略中央に配設されている、請求項6に記載の汚物処理装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−57382(P2011−57382A)
【公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−209024(P2009−209024)
【出願日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【出願人】(508189474)アップリカ・チルドレンズプロダクツ株式会社 (36)
【Fターム(参考)】